JP2004345527A - ハイブリッド車の駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複数組の差動機構からなる動力分配機構3に、動力源1と、出力部材4と、第1モータ・ジェネレータ2とが連結され、さらに前記動力分配機構3におけるいずれかの回転要素の回転を選択的に阻止することにより前記動力源1と出力部材4との間の回転数比を前記動力源1が前記出力部材4より低速で回転するオーバードライブ状態に固定するブレーキ19が設けられたハイブリッド車の駆動装置において、第1モータ・ジェネレータ2がトルクを入出力することにより前記回転数比を連続的に変化させる状態では、前記動力源1および第1モータ・ジェネレータ2ならびに出力部材4の間でのトルクの伝達に複数の差動機構が寄与しないように構成されている。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、駆動力を発生するエネルギの形態を複数種類備えたハイブリッド車の駆動装置に関するものであり、特に動力源の回転数を連続的に変化させることのできる動力分配機構とその動力分配機構をいわゆるオーバードライブ状態に固定できる機構とを備えた装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、ハイブリッド車は内燃機関に加えて電動機やモータ・ジェネレータを動力源として備えた車両であって、内燃機関を可及的に効率の良い状態で運転する一方、駆動力やエンジンブレーキ力の過不足を電動機もしくはモータ・ジェネレータで補い、さらには減速時にエネルギの回生をおこなうことにより、内燃機関による排ガスを低減し、同時に燃費の向上を図るように構成された駆動装置を搭載した車両である。従来、この種の駆動装置における発電機を内燃機関の回転数制御に利用し、内燃機関を燃費の良好な運転点で運転するように構成された装置が知られている。その一例が、特許文献1に記載されている。
【0003】
この特許文献1に記載された装置では、複数組の遊星歯車機構を組み合わせて動力分配機構が構成され、例えば第1遊星歯車機構のリングギヤにエンジンが連結される一方、そのサンギヤが出力軸に連結され、さらに各遊星歯車機構におけるキャリヤ同士が互いに連結されるとともに、第2遊星歯車機構のサンギヤに発電機が連結されている。そして、互いに連結されたキャリヤの回転を選択的に阻止するブレーキが設けられ、また前後いずれかの駆動輪のそれぞれに電動機が連結されている。
【0004】
前記ブレーキを解放した状態でエンジンの出力トルクを第1の遊星歯車機構におけるリングギヤに伝達すると、そのトルクの一部がサンギヤを介して出力軸に伝達され、また他の一部が第2の遊星歯車機構におけるサンギヤを介して発電機に伝達される。その発電機で得られた電力によって電動機が駆動される。したがってエンジンの出力トルクの一部が駆動輪に伝達される一方、電力に変換されたエネルギによって電動機が駆動され、そのトルクが駆動輪に伝達される。その場合、発電機による反力トルクを発電量を制御するなどのことにより制御すれば、エンジンの回転数を連続的に変化させることができる。したがっていわゆる無段変速状態となり、エンジンの回転数を最適燃費での運転状態となるように制御できる。
【0005】
また、要求駆動力に対してエンジンの出力トルクが相対的に過剰になる場合には、前記ブレーキが係合させられてキャリヤの回転が阻止される。その状態で第1の遊星歯車機構におけるリングギヤにエンジンの出力トルクが伝達されると、キャリヤが固定されていることにより、第1の遊星歯車機構のサンギヤおよびこれに連結されている出力軸が、第1の遊星歯車機構におけるリングギヤあるいはこれに連結されているエンジンの回転数より速い回転数で回転する。すなわち、オーバードライブ状態となる。その場合、第2の遊星歯車機構におけるサンギヤおよびこれに連結されている発電機は、発電機として機能している場合とは反対方向に回転するが、動力分配機構に対する反力トルクは、ブレーキによって作用させているので、発電機を電動機として機能させたり、駆動輪に連結されている電動機を発電機として機能させる必要はない。すなわち、いわゆる動力の循環が生じることはない。
【0006】
また従来、特許文献2には、エンジンの出力したトルクを出力軸と発電機とに分配するとともに、その発電機で得られた電力によってモータを駆動し、そのモータの出力トルクを出力軸に伝達するように構成したハイブリッド車両であって、アクセル開度が所定値以下の低負荷状態では、発電機の回転を止めておくことにより、動力損失を抑制するように構成した装置が記載されている。
【0007】
さらに従来、エンジンの出力トルクを出力軸側と発電機側とに分配する動力分配機構とエンジンとの間に、高低二段に切り換えることのできる変速機を設け、車両の走行状態に応じてその変速機での変速比を切り換えて動力の損失を低減するように構成したハイブリッド車両が、特許文献3に記載されている。
【0008】
【特許文献1】
特開2000−16101号公報(請求項1、段落0022〜0023、図2、図3)
【特許文献2】
特開平8−322108号公報(要約)
【特許文献3】
特開2000−346187号公報(図1、図9)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、内燃機関の出力したトルクを、遊星歯車機構などの差動作用のある機構によって発電機側と出力側とに分配する構成のハイブリッド車両あるいはハイブリッド駆動装置では、要求駆動力あるいはエンジン負荷が小さい場合、発電機によって反力トルクを生じさせる必要がなく、むしろ本来トルクアシストをおこなうモータを発電機として機能させて、出力軸側のトルクを低下させる場合がある。その場合、トルクアシストを本来の機能とするモータによって回生したエネルギを、発電を本来の機能とする発電機に供給してこれを電動機として機能させることによる。このようないわゆる動力循環の状態では、機械的エネルギを電力に変化してモータと発電機との間でその電気的エネルギを授受し、さらにその電気的にエネルギを機械的エネルギに変化させることを繰り返すことになり、動力損失やそれに起因する燃費の悪化などが生じる可能性がある。
【0010】
これに対して、上述した特許文献1に開示されているハイブリッド車両では、第2の遊星歯車機構におけるサンギヤをブレーキによって固定することにより、反力トルクをブレーキによって生じさせるとともに、動力分配機構の全体をいわゆるオーバードライブ状態に設定するので、低負荷状態での動力循環を回避することができる。しかしながら、そのブレーキを解放した状態、すなわち発電機によってエンジン回転数を制御するいわゆる無段変速状態では、第1の遊星歯車機構におけるリングギヤにエンジントルクを入力する一方、第2の遊星歯車機構におけるサンギヤに発電機による反力トルクを与えるように構成されている。すなわち、エンジンの出力トルクをキャリヤから第1の遊星歯車機構のリングギヤを介して出力軸に伝達する一方、第2の遊星歯車機構におけるサンギヤを介して発電機に伝達するように構成されている。そのため、いわゆる無段変速状態では、動力分配機構を構成している複数の遊星歯車機構がトルクの伝達に関与もしくは寄与することになる。その結果、互いにトルクを伝達して相対回転する部材やトルクの伝達部位が多くなるので、摩擦などが要因となって全体としての動力損失が大きくなり、ひいては燃費が悪化する可能性がある。
【0011】
この発明は上記の技術的課題に着目してなされたものであり、動力分配機構が複数組の差動機構によって構成され、かついわゆる無段変速状態とオーバードライブ状態とが可能なハイブリッド駆動装置における無段変速状態での動力損失を低減することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段およびその作用】
この発明は、上記の目的を達成するために、無段変速状態では、動力分配機構を構成しているいずれか一つの差動機構を介して動力の分配をおこなうように構成したことを特徴とするものである。すなわち請求項1の発明は、複数組の差動機構からなる動力分配機構に、動力源と、出力部材と、回転速度を連続的に変化させることにより前記動力源と出力部材との間の回転数比を連続的に変化させる回転数制御機構とが連結され、さらに前記動力分配機構におけるいずれかの回転要素の回転を選択的に阻止することにより前記動力源と出力部材との間の回転数比を前記動力源が前記出力部材より低速で回転するオーバードライブ状態に固定するオーバードライブ機構が設けられたハイブリッド車の駆動装置において、前記回転数制御機構がトルクを入出力することにより前記回転数比を連続的に変化させる状態では、前記動力源および回転数制御機構ならびに出力部材の間でのトルクの伝達に複数の差動機構が寄与しないように構成されていることを特徴とする駆動装置である。
【0013】
したがって、請求項1の発明では、複数組の差動機構によって動力分配機構が構成され、オーバードライブ機構によっていずれかの回転要素が固定されていないいわゆる無段変速状態では、動力源から入力されたトルクが回転数制御機構と出力部材とに分配されて伝達される。その場合にトルクの伝達に寄与する差動機構はいずれか一組であり、その結果、動力損失が抑制される。これに対してオーバードライブ機構によっていずれかの回転要素を固定すると、動力分配機構は、出力部材が動力源より高速で回転するオーバードライブ状態に設定される。
【0014】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記複数組の差動機構が複数組の遊星歯車機構によって構成されるとともに、それらの遊星歯車機構が、大ピニオンギヤとその大ピニオンギヤより歯数の少ない小ピニオンギヤとを同軸上に一体に連結したステップドピニオンを有し、前記オーバードライブ機構が前記小ピニオンギヤと共に遊星歯車機構を構成している他の歯車の回転を選択的に阻止するように構成されていることを特徴とするハイブリッド車の駆動装置である。
【0015】
したがって請求項2の発明では、歯数の少ない小ピニオンギヤが噛合している歯車の回転を止めることにより、小ピニオンギヤがその歯車に沿って自転しつつ公転し、その結果、ステップドピニオンの回転数が相対的に増大してオーバードライブ状態が設定される。すなわち、複数組の遊星歯車機構がピニオンギヤを共有した構成となるので、装置の全体としての構成が簡素化される。
【0016】
さらに、請求項3の発明は、請求項1の発明における前記複数組の差動機構が、それぞれシングルピニオン型の第1および第2の遊星歯車機構を含み、第1遊星歯車機構におけるサンギヤに前記回転数制御機構が連結されるとともにリングギヤに前記出力部材が連結され、かつキャリヤに前記動力源が連結され、また第2遊星歯車機構におけるサンギヤが前記出力部材に連結されるとともにリングギヤが前記第1遊星歯車機構のサンギヤに連結され、かつキャリヤが前記オーバードライブ機構に連結されていることを特徴とするハイブリッド車の駆動装置である。
【0017】
したがって請求項3の発明では、第2遊星歯車機構のキャリヤの回転をオーバードライブ機構によって阻止していない状態では回転数制御機構によって動力源の回転数が制御され、いわゆる無段変速状態となる。すなわち、第1遊星歯車機構のキャリヤが入力要素、サンギヤが反力要素、リングギヤが出力要素となるので、サンギヤの回転数を回転数制御機構によって変化させれば、それに応じて動力源の回転数が変化し、かつリングギヤからトルクが出力される。そのため、この無段変速状態では、動力源と回転数制御機構と出力部材との三者の間でのトルクの伝達に、第1遊星歯車機構が関与もしくは寄与するのみであるから、動力損失が抑制もしくは防止される。そして、オーバードライブ機構によって第2遊星歯車機構のキャリヤの回転を阻止することにより、動力源もしくはこれに連結されている第1遊星歯車機構のキャリヤの回転数に対して出力部材もしくはこれが連結されているリングギヤの回転数が大きくなり、オーバードライブ状態となる。この場合、回転数制御機構に対してトルクを入出力させる必要がないので、動力循環が回避される。
【0018】
またさらに、請求項4の発明は、請求項1の発明における前記複数組の差動機構が、シングルピニオン型の第1遊星歯車機構とダブルピニオン型の第2の遊星歯車機構とを含み、第1遊星歯車機構におけるサンギヤに前記回転数制御機構が連結されるとともにリングギヤに前記出力部材が連結され、かつキャリヤに前記動力源が連結され、また第2遊星歯車機構におけるサンギヤが前記出力部材に連結されるとともにキャリヤが前記第1遊星歯車機構のサンギヤに連結され、かつリングギヤが前記オーバードライブ機構に連結されていることを特徴とするハイブリッド車の駆動装置である。
【0019】
したがって請求項4の発明では、第2遊星歯車機構のリングギヤの回転をオーバードライブ機構によって阻止していない状態では回転数制御機構によって動力源の回転数が制御され、いわゆる無段変速状態となる。すなわち、第1遊星歯車機構のキャリヤが入力要素、サンギヤが反力要素、リングギヤが出力要素となるので、サンギヤの回転数を回転数制御機構によって変化させれば、それに応じて動力源の回転数が変化し、かつリングギヤからトルクが出力される。そのため、この無段変速状態では、動力源と回転数制御機構と出力部材との三者の間でのトルクの伝達に、第1遊星歯車機構が関与もしくは寄与するのみであるから、動力損失が抑制もしくは防止される。そして、オーバードライブ機構によって第2遊星歯車機構のリングギヤの回転を阻止することにより、動力源もしくはこれに連結されているキャリヤの回転数に対して出力部材もしくはこれが連結されているリングギヤの回転数が大きくなり、オーバードライブ状態となる。この場合、回転数制御機構に対してトルクを入出力させる必要がないので、動力循環が回避される。
【0020】
そして、請求項5の発明は、前記請求項1の発明における前記複数組の差動機構が、シングルピニオン型の第1遊星歯車機構とダブルピニオン型の第2の遊星歯車機構とを含み、第1遊星歯車機構におけるサンギヤに前記回転数制御機構が連結されるとともにリングギヤに前記出力部材が連結され、かつキャリヤに前記動力源が連結され、また第2遊星歯車機構におけるキャリヤが前記出力部材に連結されるとともにリングギヤが前記第1遊星歯車機構のキャリヤに連結され、かつサンギヤが前記オーバードライブ機構に連結されていることを特徴とするハイブリッド車の駆動装置である。
【0021】
したがって請求項5の発明では、第2遊星歯車機構のサンギヤの回転をオーバードライブ機構によって阻止していない状態では回転数制御機構によって動力源の回転数が制御され、いわゆる無段変速状態となる。すなわち、第1遊星歯車機構のキャリヤが入力要素、サンギヤが反力要素、リングギヤが出力要素となるので、サンギヤの回転数を回転数制御機構によって変化させれば、それに応じて動力源の回転数が変化し、かつリングギヤからトルクが出力される。そのため、この無段変速状態では、動力源と回転数制御機構と出力部材との三者の間でのトルクの伝達に、第1遊星歯車機構が関与もしくは寄与するのみであるから、動力損失が抑制もしくは防止される。そして、オーバードライブ機構によって第2遊星歯車機構のサンギヤの回転を阻止することにより、動力源もしくはこれに連結されているキャリヤの回転数に対して出力部材もしくはこれが連結されているリングギヤの回転数が大きくなり、オーバードライブ状態となる。この場合、回転数制御機構に対してトルクを入出力させる必要がないので、動力循環が回避される。
【0022】
さらに、請求項6の発明は、請求項1の発明における前記複数組の差動機構が、ダブルピニオン型の第1遊星歯車機構とシングルピニオン型の第2の遊星歯車機構とを含み、第1遊星歯車機構におけるサンギヤに前記回転数制御機構が連結されるとともにリングギヤに前記動力源が連結され、かつキャリヤに前記出力部材が連結され、また第2遊星歯車機構におけるサンギヤが前記出力部材に連結されるとともにリングギヤが前記第1遊星歯車機構のサンギヤに連結され、かつキャリヤが前記オーバードライブ機構に連結されていることを特徴とするハイブリッド車の駆動装置である。
【0023】
したがって請求項6の発明では、第2遊星歯車機構のキャリヤの回転をオーバードライブ機構によって阻止していない状態では回転数制御機構によって動力源の回転数が制御され、いわゆる無段変速状態となる。すなわち、第1遊星歯車機構のリングギヤが入力要素、サンギヤが反力要素、キャリヤが出力要素となるので、サンギヤの回転数を回転数制御機構によって変化させれば、それに応じて動力源の回転数が変化し、かつキャリヤからトルクが出力される。そのため、この無段変速状態では、動力源と回転数制御機構と出力部材との三者の間でのトルクの伝達に、第1遊星歯車機構が関与もしくは寄与するのみであるから、動力損失が抑制もしくは防止される。そして、オーバードライブ機構によって第2遊星歯車機構のキャリヤの回転を阻止することにより、動力源もしくはこれに連結されているリングギヤの回転数に対して出力部材もしくはこれが連結されているキャリヤの回転数が大きくなり、オーバードライブ状態となる。この場合、回転数制御機構に対してトルクを入出力させる必要がないので、動力循環が回避される。
【0024】
そしてまた、請求項7の発明は、請求項1の発明における前記複数組の差動機構が、それぞれダブルピニオン型の第1および第2の遊星歯車機構を含み、第1遊星歯車機構におけるサンギヤに前記回転数制御機構が連結されるとともにリングギヤに前記動力源が連結され、かつキャリヤに前記出力部材が連結され、また第2遊星歯車機構におけるサンギヤが前記出力部材に連結されるとともにキャリヤが前記第1遊星歯車機構のサンギヤに連結され、かつリングギヤが前記オーバードライブ機構に連結されていることを特徴とするハイブリッド車の駆動装置である。
【0025】
したがって請求項7の発明では、第2遊星歯車機構のリングギヤの回転をオーバードライブ機構によって阻止していない状態では回転数制御機構によって動力源の回転数が制御され、いわゆる無段変速状態となる。すなわち、第1遊星歯車機構のリングギヤが入力要素、サンギヤが反力要素、キャリヤが出力要素となるので、サンギヤの回転数を回転数制御機構によって変化させれば、それに応じて動力源の回転数が変化し、かつキャリヤからトルクが出力される。そのため、この無段変速状態では、動力源と回転数制御機構と出力部材との三者の間でのトルクの伝達に、第1遊星歯車機構が関与もしくは寄与するのみであるから、動力損失が抑制もしくは防止される。そして、オーバードライブ機構によって第2遊星歯車機構のリングギヤの回転を阻止することにより、動力源もしくはこれに連結されている第1遊星歯車機構のリングギヤの回転数に対して出力部材もしくはこれが連結されているキャリヤの回転数が大きくなり、オーバードライブ状態となる。この場合、回転数制御機構に対してトルクを入出力させる必要がないので、動力循環が回避される。
【0026】
【発明の実施の形態】
つぎにこの発明を具体例に基づいて説明する。この発明は、機械分配式2モータ型と称されるハイブリッド装置に適用することができ、その一例を図13にブロック図で示してある。この発明における動力源に相当する内燃機関1と、この発明の回転数制御機構に相当する第1モータ・ジェネレータ2とが、動力分配機構3に連結され、その動力分配機構3の出力軸4に、駆動トルクあるいはブレーキ力のアシストをおこなうための副動力源である第2モータ・ジェネレータ5が連結されている。なお、第2モータ・ジェネレータ5と出力軸4とは、直接連結されていてもよいが、両者の間に変速機(図示せず)が設けられていてもよい。さらに出力軸4が最終減速機6を介して左右の駆動輪7に連結されている。そして、第1モータ・ジェネレータ2と第2モータ・ジェネレータ5とが、バッテリーやインバータあるいは適宜のコントローラ(それぞれ図示せず)を介して、もしくは直接、電気的に連結され、第1モータ・ジェネレータ2で生じた電力で第2モータ・ジェネレータ5を駆動するように構成されている。
【0027】
前記内燃機関1は、要は、燃料を燃焼して動力を発生する熱機関であって、ガソリンエンジンやディーゼルエンジン、天然ガスエンジンなどがその例である。なお、以下の説明では、内燃機関1をエンジン1と記す。また、第1モータ・ジェネレータ2は、エンジン1からトルクを受けて回転することにより発電を主としておこなうものであり、発電に伴う反力トルクが作用することにより、その回転数を制御することにより、エンジン1の回転数が連続的に変化するようになっている。このようないわゆる無段変速機能は、後述する動力分配機構3の差動作用に伴って生じる。なお、第1モータ・ジェネレータ2は、車両の走行状態によっては、電動機として機能することもある。発電機能のみを生じさせる場合には、モータ・ジェネレータに替えて電動機を回転数制御機構に採用することができる。
【0028】
第2モータ・ジェネレータ5は、駆動トルクあるいはブレーキ力を補助(アシスト)する装置であり、駆動トルクをアシストする場合には、電力が供給されて電動機として機能し、ブレーキ力をアシストする場合には、駆動輪7側から伝達されるトルクによって回転させられて電力を発生する発電機として機能するようになっている。
【0029】
動力分配機構3は、エンジン1の出力トルクを第1モータ・ジェネレータ2と出力軸4とに分配するための機構であり、したがって差動作用を生じるように構成されている。より具体的には、複数組の差動機構を備え、互いに差動作用を生じる三つの回転要素のいずれかに前記エンジン1が連結され、かつ他の回転要素に前記第1モータ・ジェネレータ2が連結され、さらに第3の回転要素に出力軸4が連結されている。したがってその状態では、第1モータ・ジェネレータ2の回転数を連続的に変化させることにより、エンジン1の回転数が連続的に変化し、その結果、動力分配機構3がいわゆる無段変速機能を生じる。言い換えれば、エンジン回転数(もしくはエンジン1が連結されている入力部材)と出力軸4(もしくは出力軸4が連結されている出力部材)との回転数の比(すなわち変速比)が連続的に変化する。
【0030】
また、動力分配機構3には、第1モータ・ジェネレータ2に替わって反力トルクを作用させる手段が設けられている。この手段は、この発明のオーバードライブ機構に相当するものであって、複数組の差動機構によるいずれかの回転要素の回転を阻止することにより、動力分配機構3によって設定される変速比が、オーバードライブ状態(エンジン回転数が出力軸回転数より小さくなる状態)となるように構成されている。
【0031】
上記の動力分配機構3を構成する差動機構は、要は、相互に関連して回転する三つ以上の回転要素を備え、それらの回転要素を、入力・出力・反力の各要素として機能するように制御することにより、増速・減速・反転・直結などの作用をおこなう機構であり、その一例はシングルピニオン型あるいはダブルピニオン型の遊星歯車機構である。複数組の遊星歯車機構を組み合わせて動力分配機構3を構成する場合、全く独立している遊星歯車機構の回転要素を適宜に連結して動力分配機構3を構成してもよいが、いずれかの回転要素を各遊星歯車機構で共有もしくは共用する構成としてもよい。その一例が、シングルピニオン型遊星歯車機構とダブルピニオン型遊星歯車機構とを組み合わせたラビニヨ型遊星歯車機構である。あるいは歯数の異なるピニオンギヤを一体に連結することによりキャリヤおよびリングギヤを共用した二組の遊星歯車機構を組み合わせた構成がその例である。
【0032】
上述した図13に示すハイブリッド駆動装置において、動力分配機構3におけるオーバードライブ機構による回転要素の固定をおこなっていない状態でエンジン1を駆動すると、その出力トルクが動力分配機構3によって第1モータ・ジェネレータ2と出力軸4とに分配されて伝達される。これは、動力分配機構3の差動作用によるものであり、したがって第1モータ・ジェネレータ2の回転数を制御することにより、エンジン1の回転数が無段階(連続的)に制御される。これが無段変速状態である。そのエンジン1の回転数は、基本的には、最適燃費となる回転数を目標として制御される。
【0033】
これに対して要求駆動力あるいはエンジン負荷が小さい場合には、前記オーバードライブ機構によって所定の回転要素の回転が阻止されて、動力分配機構3の実質的な変速比がオーバードライブ状態に設定される。すなわちエンジン1の回転数が可及的に低回転数に抑制される。その場合、動力分配機構3では、第1モータ・ジェネレータ2に替わってオーバードライブ機構が反力トルクを受け持つので、第1モータ・ジェネレータ2による発電はおこなわれず、また第1モータ・ジェネレータ2が電動機として機能することもない。したがって第2モータ・ジェネレータ5で発電して第1モータ・ジェネレータ2に給電したり、あるいはバッテリーから第1モータ・ジェネレータ2に給電する必要がないので、電力の消費が生じない。すなわち、このようにして設定されるオーバードライブ状態では動力の循環が生じず、動力損失やそれに伴う燃費の悪化を防止もしくは抑制することができる。
【0034】
これに加えてこの発明の駆動装置では、小型軽量化や動力伝達効率の向上などの点で有利になるように構成されている。そのための具体例を以下に説明する。図1は、上述した動力分配機構3の具体例を模式的に示しており、ここに示す例は、二組の遊星歯車機構を組み合わせて構成した例である。
【0035】
すなわち、シングルピニオン型の第1遊星歯車機構10におけるキャリヤ11に、エンジン1のトルクを伝達する入力軸12が連結されている。その第1遊星歯車機構10におけるサンギヤ13に前述した第1モータ・ジェネレータ(MG1)2が連結され、そのサンギヤ13と同心円上に配置されている内歯歯車であるリングギヤ14が出力軸4に連結されている。そして、これらサンギヤ13とリングギヤ14とに噛み合っている大ピニオンギヤ15が、その中心軸線を中心に自転し、キャリヤ11の自転によって公転するようにキャリヤ11によって保持されている。
【0036】
その大ピニオンギヤ15は、いわゆるステップドピニオンギヤとして構成されている。すなわち、大ピニオンギヤ15より小径の小ピニオンギヤ16が、同一軸線上に並べて一体化されている。その小ピニオンギヤ16が、前記第1遊星歯車機構10におけるサンギヤ13より大径の第2のサンギヤ17に噛み合っている。すなわち第2のサンギヤ17と、大小のピニオンギヤ15,16(すなわちステップドピニオンギヤ)と、これを保持しているキャリヤ11と、前記リングギヤ14とによって第2の遊星歯車機構18が構成されている。したがって第1の遊星歯車機構10におけるサンギヤ13が第2の遊星歯車機構18におけるサンギヤ17より小径であり、かつリングギヤ14を共用しているので、第1の遊星歯車機構10におけるギヤ比(サンギヤとリングギヤとの歯数の比)ρ1 が、第2の遊星歯車機構18のギヤ比ρ2 より小さくなっている。
【0037】
そして、上記の第2のサンギヤ17の回転を選択的に阻止するブレーキ(BK)19が設けられている。このブレーキ19がこの発明のオーバードライブ機構に相当しており、湿式の多板ブレーキやバンドブレーキなどによって構成されている。したがって各サンギヤ12,13、キャリヤ11、リングギヤ14の合計四つの独立した回転要素を備えており、これらの回転要素が上述したように、エンジン1および第1モータ・ジェネレータ2ならびに出力軸4、ブレーキ19にそれぞれ連結されている。
【0038】
図1に示す動力分配機構3によれば、無段変速状態とオーバードライブ状態とを設定することができる。図2は、動力分配機構3についての共線図であって、縦軸に付してある参照数字は、図1に記載してある部材に付してある符号であり、また「MG1」は第1モータ・ジェネレータ2、「MG2」は第2モータ・ジェネレータ5、「E/G」はエンジン1、「BK」はブレーキ、「出力」は出力軸4をそれぞれ示す。
【0039】
無段変速状態は上記のブレーキ19を解放した状態で、第1モータ・ジェネレータ2の回転数を図2に矢印で示すように大小に変化させる状態である。したがってエンジン1およびこれが連結されているキャリヤ11の回転数は、出力軸4およびこれが連結されているリングギヤ14の回転数より速い状態と遅い状態との範囲で連続的に変化する。これを図2に直線Aで示してある。
【0040】
すなわち、無段変速状態では、キャリヤ11にエンジン1の出力トルクが作用し、サンギヤ13に第1モータ・ジェネレータ2による反力トルクが作用するので、リングギヤ14および出力軸4には、エンジン1と同方向に回転させるトルクが作用する。その場合、第1モータ・ジェネレータ2の回転数の変化に応じてエンジン1の回転数が増減するので、第1モータ・ジェネレータ2の回転数に応じてエンジン1の回転数が適宜に制御される。したがってこの無段変速状態では、第1遊星歯車機構10のみがトルクの分配もしくは伝達に寄与あるいは関与することになる。そのため、無段変速状態では回転してトルクを伝達する部材の数およびトルクの伝達部位の数が少ないので、摩擦などによる動力損失が抑制され、ひいては燃費が向上し、また排ガスを削減することができる。
【0041】
一方、前記ブレーキ19を係合させて第2のサンギヤ17の回転を止めると、動力分配機構3の動作状態は図2に直線Bで示す状態となる。すなわち、第1モータ・ジェネレータ2の回転を止めて第1のサンギヤ13を固定した場合よりもエンジン1の回転数が更に低下した状態に変速比が固定される。換言すれば、オーバードライブ状態に固定される。この状態では、第2のサンギヤ13に対してブレーキ19から反力トルクを与えることになるので、第1モータ・ジェネレータ2はいわゆる空転状態となり、発電機および電動機のいずれとしても機能しない。そのため、第2モータ・ジェネレータ5から第1モータ・ジェネレータ2に電力を供給するなどの必要がないので、動力循環を回避することができる。また、エンジン1を低回転数かつ高負荷側で運転することが可能になり、エンジン1を効率の良い状態で運転することができる。
【0042】
このような動力循環を回避するオーバードライブ状態に固定する制御を、上記の大ピニオンギヤ15と小ピニオンギヤ16とを一体化したステップドピニオンギヤを使用した二組の遊星歯車機構10,18によっておこなうので、それらの遊星歯車機構10,18で共用できる部品数が多くなることと相まって、動力分配機構3の構成を簡素化かつ小型化することができる。また特に、図1に示す構成では、本来の動力の分配の機能を第1遊星歯車機構10が果たし、これに、オーバードライブ状態に固定するための第2の遊星歯車機構18を追加した構成となっているが、上記のように各ピニオンギヤ15,16を同軸上に一体に連結し、また動力の分配のために備えているリングギヤ14をオーバードライブ状態を設定するためにも使用し、これより大径の回転部材を追加することがない。したがって図1に示す構成では、軸長および外径の増大要因が少ない。言い換えれば、オーバードライブ状態を設定するための機構を追加するとしても、装置全体の全長を短くでき、また外径を小さくすることができ、この点でも小型化でき、ひいては低コストの装置とすることができる。
【0043】
つぎに他の例を図3および図4を参照して説明する。図3に示す例は、動力分配機構3を二組のシングルピニオン型遊星歯車機構20,21を主体にして構成した例である。すなわち本来の動力分配をおこなう第1遊星歯車機構20のキャリヤ22にエンジン1のトルクを伝達する入力軸12が連結されている。その第1遊星歯車機構20におけるサンギヤ23に前述した第1モータ・ジェネレータ(MG1)2が連結され、そのサンギヤ23と同心円上に配置されている内歯歯車であるリングギヤ24が出力軸4に連結されている。そして、これらサンギヤ23とリングギヤ24とに噛み合っているピニオンギヤ25が、その中心軸線を中心に自転し、キャリヤ22の自転によって公転するようにキャリヤ22によって保持されている。
【0044】
第2遊星歯車機構21は第1遊星歯車機構20と同一軸線上に配置されており、そのサンギヤ26の中心部を出力軸4が貫通するとともに、そのサンギヤ26と出力軸4とが連結されている。言い換えれば、そのサンギヤ26が第1遊星歯車機構20におけるリングギヤ24に一体的に回転するように連結されている。そのサンギヤ26と同心円上に配置されたリングギヤ27が、第1遊星歯車機構20におけるサンギヤ26に連結されている。言い換えれば、第2遊星歯車機構21のリングギヤ27が第1モータ・ジェネレータ2に連結されている。
【0045】
これらのサンギヤ26とリングギヤ27との間に配置されてサンギヤ26およびリングギヤ27に噛み合っているピニオンギヤ28が、キャリヤ29によって自転かつ公転するように保持されている。そして、そのキャリヤ29を選択的に固定するブレーキ19が設けられている。したがって図3に示す動力分配機構3は、各キャリヤ22,29、および互いに連結されたサンギヤ23とリングギヤ27、リングギヤ24とサンギヤ26との合計四つの独立した回転要素を備え、これらが上述したように、エンジン1および第1モータ・ジェネレータ2ならびに出力軸4、ブレーキ19にそれぞれ連結されている。
【0046】
上記の第1および第2の遊星歯車機構20,21を主体として構成される動力分配機構3においても、前述した図1に示す例と同様に、無段変速状態とオーバードライブ状態に固定した状態との二つの動作状態を設定することができる。その共線図を、第1遊星歯車機構20のギヤ比をρ1 、第2遊星歯車機構21のギヤ比をρ2 として図4に示してある。なお、図4における各参照数字および符号の意味するところは、前述した図2と同様である。
【0047】
無段変速状態は上記のブレーキ19を解放した状態で、第1モータ・ジェネレータ2の回転数を図4に矢印で示すように大小に変化させる状態である。したがってエンジン1およびこれが連結されているキャリヤ22の回転数は、出力軸4およびこれが連結されているリングギヤ24の回転数より速い状態と遅い状態との範囲で連続的に変化する。すなわち、無段変速状態では、キャリヤ22にエンジン1の出力トルクが作用し、サンギヤ23に第1モータ・ジェネレータ2による反力トルクが作用するので、リングギヤ24および出力軸4には、エンジン1と同方向に回転させるトルクが作用する。その場合、第1モータ・ジェネレータ2の回転数の変化に応じてエンジン1の回転数が増減するので、第1モータ・ジェネレータ2の回転数に応じてエンジン1の回転数が適宜に制御される。したがってこの無段変速状態では、第1遊星歯車機構20のみがトルクの分配もしくは伝達に寄与あるいは関与することになる。そのため、無段変速状態では回転してトルクを伝達する部材の数およびトルクの伝達部位の数が少ないので、摩擦などによる動力損失が抑制され、ひいては燃費が向上し、また排ガスを削減することができる。
【0048】
一方、前記ブレーキ19を係合させて第2遊星歯車機構21のキャリヤ29の回転を止めると、動力分配機構3の動作状態は図4に直線Bで示す状態となる。すなわち、第1モータ・ジェネレータ2の回転を止めて第1のサンギヤ23を固定した場合(図4に直線Aで示す)よりもエンジン1の回転数が更に低下した状態に変速比が固定される。換言すれば、オーバードライブ状態に固定される。この状態では、第2遊星歯車機構21のキャリヤ29に対してブレーキ19から反力トルクを与えることになるので、第1モータ・ジェネレータ2はいわゆる空転状態となり、発電機および電動機のいずれとしても機能しない。そのため、第2モータ・ジェネレータ5から第1モータ・ジェネレータ2に電力を供給するなどの必要がないので、動力循環を回避することができる。また、エンジン1を低回転数かつ高負荷側で運転することが可能になり、エンジン1を効率の良い状態で運転することができる。
【0049】
そして、上記の図3に示す構成では、サンギヤとリングギヤ同士を互いに連結した二組の遊星歯車機構20,21によって動力分配機構3が構成されているので、動力分配をおこなう第1遊星歯車機構20に対して、オーバードライブ状態に変速比を固定するための第2遊星歯車機構21を追加して設けるとしても、必要とする部品点数が少なく、しかも全長および外径を小さくして全体としてコンパクトな構成で低コストな装置とすることができる。
【0050】
前述したようにこの発明による動力分配機構3は、複数組の差動機構を主体として構成されていればよいのであり、したがって上述したシングルピニオン型遊星歯車機構に替えてダブルピニオン型遊星歯車機構を使用することもできる。その例を図5および図6に示してある。
【0051】
図5に示す例は、上述した図3に示す例における第2遊星歯車機構をダブルピニオン型遊星歯車機構30によって構成した例である。すなわちサンギヤ31とリングギヤ32とが同心円上に配置され、そのサンギヤ31が出力軸4に連結されている。また、リングギヤ32がブレーキ19に連結され、そのブレーキ19によってリングギヤ32の回転を選択的に阻止するように、すなわち固定するように構成されている。
【0052】
サンギヤ31とリングギヤ32との間には、互い噛み合った状態でキャリヤ33によって保持されたピニオンギヤ34,35が配置されている。その一方のピニオンギヤ34がサンギヤ31に噛み合い、かつ他方のピニオンギヤ35がリングギヤ32に噛み合っている。そして、そのキャリヤ33が第1遊星歯車機構20のサンギヤ23もしくは第1モータ・ジェネレータ2に連結されている。他の構成は、図3を参照して説明した構成と同様である。したがって図5に示す構成の動力分配機構3は、互いに連結されたサンギヤ23およびキャリヤ33、互いに連結されたリングギヤ24およびサンギヤ31、キャリヤ22、リングギヤ32の合計四つの独立した回転要素を備え、これらの回転要素が上述したように、エンジン1および第1モータ・ジェネレータ2ならびに出力軸4、ブレーキ19にそれぞれ連結されている。
【0053】
したがって図5に示す構成の動力分配機構3は、ダブルピニオン型の遊星歯車機構を第2遊星歯車機構30として用いたことにより、共線図としては、図4に示す構成における第2遊星歯車機構20のキャリヤとリングギヤとを入れ替えたものとなり、これを図に示せば図6のとおりである。この図6から明らかなように、図5に示す例においても、ブレーキ19を解放した状態で第1モータ・ジェネレータ2によってサンギヤ23の回転数を制御することにより、エンジン1の回転数を連続的に変化させることができる。すなわち、無段変速状態となる。その場合、トルクの伝達に関与もしくは寄与するのは第1遊星歯車機構20のみとなる。また、ブレーキ19を係合させて第2遊星歯車機構30のリングギヤ32を固定すれば、動力分配機構3の全体がオーバードライブ状態に固定される。
【0054】
このように図5に示す構成であっても、図3に示す例と同様に、動力損失が少なく、また小型化あるいは低コスト化を図ることのできる装置とすることができる。さらに、図5に示すように構成した場合には、第2遊星歯車機構30がダブルピニオン型であるために、そのピニオンギヤ34,35の回転数が図3に示す構成と比較して低く、その結果、高回転時の信頼性を向上させることができる。
【0055】
さらに、シングルピニオン型の第1遊星歯車機構20とダブルピニオン型の第2遊星歯車機構30との連結関係を図5に示す連結関係とは異ならせても、図5に示す例と同様に、無段変速状態とオーバードライブ状態に固定した状態とを設定することができる。その例の構成を図7に示し、その共線図を図8に示してある。
【0056】
図8において、第2遊星歯車機構30のリングギヤ32が第1遊星歯車機構20のキャリヤ22に連結され、第2遊星歯車機構30のキャリヤ33が第1遊星歯車機構20のリングギヤ24すなわち出力軸4に連結されている。そして、第2遊星歯車機構30のサンギヤ31がブレーキ19に連結され、そのブレーキ19によってそのサンギヤ31を選択的に固定するようになっている。他の構成は、図5に示す例と同様である。したがって図7に示す構成であっても、第1遊星歯車機構20のサンギヤ23、互いに連結されたキャリヤ22およびリングギヤ32、互いに連結されたリングギヤ24およびキャリヤ33、第2遊星歯車機構30のサンギヤ31の合計四つの独立した回転要素を備え、これらの回転要素が上述したように、エンジン1および第1モータ・ジェネレータ2ならびに出力軸4、ブレーキ19にそれぞれ連結されている。
【0057】
この図7に示す動力分配機構3についての図8の共線図から明らかなように、図7に示す例においても、ブレーキ19を解放した状態で第1モータ・ジェネレータ2によってサンギヤ23の回転数を制御することにより、エンジン1の回転数を連続的に変化させることができる。すなわち、無段変速状態となる。その場合、トルクの伝達に関与もしくは寄与するのは第1遊星歯車機構20のみとなる。
【0058】
また、ブレーキ19を係合させて第2遊星歯車機構30のサンギヤ31を固定すれば、動力分配機構3の全体がオーバードライブ状態に固定される。その場合、入力軸12から第2遊星歯車機構30のリングギヤ32がトルクが伝達される一方、サンギヤ31がブレーキ19によって固定されて反力トルクを受けているので、キャリヤ33がリングギヤ32より高速でリングギヤ32と同方向に回転する。したがってオーバードライブ状態に固定されていれば、入力軸12と出力軸4との間のトルク伝達には第2遊星歯車機構30のみが寄与し、その結果、トルク伝達に関与する回転部材およびトルクの伝達部位の数が少なくなって動力の伝達効率が向上する。
【0059】
このように図7に示す構成であっても、図5に示す例と同様に、動力損失が少なく、また小型化あるいは低コスト化を図ることのできる装置とすることができ、さらには高回転時における第2遊星歯車機構30のピニオンギヤ34,35の回転数を比較的低回転数としてその信頼性を向上させることができる。
【0060】
上述した各例とは異なり、本来の動力の分配に寄与する第1の遊星歯車機構をシングルピニオン型に替えてダブルピニオン型のもので構成することもできる。その例を以下に示す。図9に示す例は、ダブルピニオン型の第1遊星歯車機構40とシングルピニオン型の第2遊星歯車機構50とを組み合わせて動力分配機構3を構成した例であり、その共線図を図10に示してある。
【0061】
すなわち、第1遊星歯車機構40においては、サンギヤ41とリングギヤ42とが同心円上に配置され、そのサンギヤ41とリングギヤ42との間に、互い噛み合った状態でキャリヤ43によって保持されたピニオンギヤ44,45が配置されている。その一方のピニオンギヤ44がサンギヤ41に噛み合い、かつ他方のピニオンギヤ45がリングギヤ42に噛み合っている。そして、そのリングギヤ42が入力軸12に連結されるとともに、サンギヤ41に第1モータ・ジェネレータ2が連結され、さらにキャリヤ43に出力軸4が連結されている。
【0062】
シングルピニオン型の第2遊星歯車機構50は、同心円上に配置されたサンギヤ51とリングギヤ52との間に、これらサンギヤ51とリングギヤ52とに噛み合ったピニオンギヤ53を配置し、そのピニオンギヤ53をキャリヤ54によって自転かつ公転自在に保持した公知の構成である。そのサンギヤ51が第1遊星歯車機構40のキャリヤ43と共に出力軸4に連結され、またリングギヤ52が第1遊星歯車機構40のサンギヤ41と共に第1モータ・ジェネレータ2に連結されている。そして、キャリヤ54がブレーキ19に連結され、このブレーキ19によってキャリヤ54を選択的に固定するようになっている。したがって図9に示す動力分配機構3では、第1遊星歯車機構40のリングギヤ42、互いに連結された前記キャリヤ43とサンギヤ51、互いに連結された前記サンギヤ41とリングギヤ52、第2遊星歯車機構50のキャリヤ54の合計四つの独立した回転要素を備え、これらの回転要素が上述したように、エンジン1および第1モータ・ジェネレータ2ならびに出力軸4、ブレーキ19にそれぞれ連結されている。
【0063】
上記の図9に示す構成の動力分配機構3であっても、上述した各例と同様に、無段変速状態とオーバードライブ状態に固定した状態との二つの動作状態を設定することができる。その共線図を、第1遊星歯車機構40のギヤ比をρ1 、第2遊星歯車機構50のギヤ比をρ2 として図10に示してある。
【0064】
無段変速状態は上記のブレーキ19を解放した状態で、第1モータ・ジェネレータ2の回転数を図10に矢印で示すように大小に変化させる状態である。したがってエンジン1およびこれが連結されているリングギヤ42の回転数は、出力軸4およびこれが連結されているキャリヤ43の回転数より速い状態と遅い状態との範囲で連続的に変化する。すなわち、無段変速状態では、リングギヤ42にエンジン1の出力トルクが作用し、サンギヤ41に第1モータ・ジェネレータ2による反力トルクが作用するので、キャリヤ43および出力軸4には、エンジン1と同方向に回転させるトルクが作用する。その場合、第1モータ・ジェネレータ2の回転数の変化に応じてエンジン1の回転数が増減するので、第1モータ・ジェネレータ2の回転数に応じてエンジン1の回転数が適宜に制御される。したがってこの無段変速状態では、第1遊星歯車機構40のみがトルクの分配もしくは伝達に寄与あるいは関与することになる。そのため、無段変速状態では、回転してトルクを伝達する部材の数およびトルクの伝達部位の数が少ないので、摩擦などによる動力損失が抑制され、ひいては燃費が向上し、また排ガスを削減することができる。
【0065】
一方、前記ブレーキ19を係合させて第2遊星歯車機構50のキャリヤ54の回転を止めると、動力分配機構3の動作状態は図10に直線Bで示す状態となる。すなわち、第1モータ・ジェネレータ2の回転を止めて第1のサンギヤ41を固定した場合(図10に直線Aで示す)よりもエンジン1の回転数が更に低下した状態に変速比が固定される。換言すれば、オーバードライブ状態に固定される。この状態では、第2遊星歯車機構50のキャリヤ54に対してブレーキ19から反力トルクを与えることになるので、第1モータ・ジェネレータ2はいわゆる空転状態となり、発電機および電動機のいずれとしても機能しない。そのため、第2モータ・ジェネレータ5から第1モータ・ジェネレータ2に電力を供給するなどの必要がないので、動力循環を回避することができる。また、エンジン1を低回転数かつ高負荷側で運転することが可能になり、エンジン1を効率の良い状態で運転することができる。
【0066】
そして、上記の図9に示す構成では、サンギヤとリングギヤ同士を互いに連結した二組の遊星歯車機構40,50によって動力分配機構3が構成されているので、動力分配をおこなう第1遊星歯車機構40に対して、オーバードライブ状態に変速比を固定するための第2遊星歯車機構50を追加して設けるとしても、必要とする部品点数が少なく、しかも全長および外径を小さくして全体としてコンパクトな構成で低コストな装置とすることができる。また、図9に示す構成では、無段変速状態でトルクの伝達に寄与する第1遊星歯車機構40がダブルピニオン型のものであるから、高回転時における第1遊星歯車機構40のピニオンギヤ44,45の回転数が比較的低く、その結果、無段変速状態での高回転時の信頼性あるいは耐久性を向上させることができる。
【0067】
図11に示す例は、ダブルピニオン型の第1遊星歯車機構40と第2遊星歯車機構60とを組み合わせて動力分配機構3を構成した例である。すなわち前述した図9に示すシングルピニオン型の第2遊星歯車機構50をダブルピニオン型の第2遊星歯車機構60に変更し、それに伴う連結関係の変更を施したものである。より具体的には、第2遊星歯車機構60のリングギヤ62がブレーキ19に連結される一方、サンギヤ61が第1遊星歯車機構40のキャリヤ43と共に出力軸4に連結され、これらサンギヤ61とリングギヤ62との間に配置されかつ互いに噛み合っているピニオンギヤ63,64を自転かつ公転自在に保持しているキャリヤ65が第1遊星歯車機構40のサンギヤ41と共に第1モータ・ジェネレータ2に連結されている。他の構成は、図9に示す構成と同様である。したがって図11に示す動力分配機構3は、第1遊星歯車機構40のリングギヤ42、互いに連結されているキャリヤ43およびサンギヤ61、互いに連結されているサンギヤ41およびキャリヤ65、第2遊星歯車機構60のリングギヤ62の合計四つの回転要素を備え、これらの回転要素が上述したように、エンジン1および第1モータ・ジェネレータ2ならびに出力軸4、ブレーキ19にそれぞれ連結されている。
【0068】
前述した図3に示す例と図5に示す例とを比較して説明したように、シングルピニオン型の遊星歯車機構をダブルピニオン型の遊星歯車機構に置き換えた場合、キャリヤとリングギヤとの連結関係を入れ替えることにより、同じ機能を得ることができる。したがって上記の図11に示す動力分配機構3についての共線図は、図12に示すように、前述した図10のキャリヤとリングギヤとを入れ替えたものと同様となる。すなわち、ブレーキ19を解放した状態で第1モータ・ジェネレータ2の回転数を制御することにより、エンジン1の回転数を連続的に変化させることができ、その結果、無段変速状態とすることができる。また、ブレーキ19を係合させて第2遊星歯車機構60のリングギヤ62を固定すれば、第1モータ・ジェネレータ2の回転を止めて第1遊星歯車機構40のサンギヤ41および第2遊星歯車機構60のキャリヤ65を固定した場合よりもエンジン1の回転数を低下させたオーバードライブ状態に固定することができる。この場合、前述した例と同様に、第1モータ・ジェネレータ2に替わってブレーキ19が反力トルクを受け持つので、第1モータ・ジェネレータ2を発電機および電動機のいずれとしても機能させる必要がなく、その結果、いわゆる動力循環を回避することができる。
【0069】
そして、上記の図11に示す構成では、図9に示す第2遊星歯車機構50をシングルピニオン型ものからダブルピニオン型のものに変更し、その他に特に新たな部品を追加していないので、図9に示す構成と同様に、必要とする部品点数が少なく、しかも全長および外径を小さくして全体としてコンパクトな構成で低コストな装置とすることができる。また、図11に示す構成では、動力分配機構3を構成している遊星歯車機構が共にダブルピニオン型であるから、高回転時における各ピニオンギヤの回転数を比較的低くすることができ、その結果、高回転時の信頼性あるいは耐久性を向上させることができる。
【0070】
ところで、ハイブリッド車両の駆動装置は、走行のための駆動力を複数種類の動力装置によって選択的に発生させることができることに加え、減速時のエネルギの回生をおこなうことができる点にも特徴がある。上述した各具体例の装置であっても減速時のエネルギ回生をおこなうことができるのであり、例えば減速時に駆動輪側から入力されるトルクによって各モータ・ジェネレータ2,5を回転させることにより、これらのモータ・ジェネレータ2,5が発電機として機能し、電力を得ることができる。
【0071】
なお、この発明は上述した各具体例に限定されないのであって、この発明の回転数制御機構は回転数を連続的に変化させることのできる機構であればよく、モータ・ジェネレータ以外に発電機であってもよい。また、この発明の差動機構は、要は、少なくとも三つの回転要素によって差動作用をなすものであればよく、上述した遊星歯車機構に限定されない。さらにこの発明におけるオーバードライブ状態で固定される変速比(回転数比)は、低負荷時のエンジン回転数を燃費が可及的に良好になる回転数に設定する値もしくはそれに近い値とすることができる。
【0072】
そして、この発明におけるオーバードライブ機構は、要は、回転数制御機構に替わって適宜の回転要素の回転を阻止することにより、動力分配機構の実質的な変速比を適宜のオーバードライブ状態の変速比に固定できる機構であればよく、上述した単一のブレーキによって構成する替わりに、一方向クラッチとブレーキとを併用した構成やあるいはそれ以外の機構であってもよい。また、この発明の出力部材は、上述した出力軸以外に、出力歯車などの他の部材であってもよく、したがってトルクアシストをおこなう第2のモータ・ジェネレータあるいはこれに替わる電動機や発電機は、ギヤユニットなどの伝動機構を介して出力部材に連結されていてもよい。
【0073】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明によれば、複数組の差動機構によって構成された動力分配機構のいずれかの回転要素がオーバードライブ機構によって固定されていないいわゆる無段変速状態では、動力源から入力されたトルクが回転数制御機構と出力部材とに分配されて伝達され、その場合にトルクの伝達に寄与する差動機構はいずれか一組であり、またオーバードライブ機構によっていずれかの回転要素の回転を阻止してオーバードライブ状態に固定すれば、いわゆる動力循環を回避できるとともに、回転数制御機構に替わってオーバードライブ機構が反力トルクを受け持つことができ、その結果、装置全体として動力の伝達効率を向上させるとともに動力損失を抑制することができる。
【0074】
また、請求項2の発明によれば、上記の請求項1の発明と同様の効果を得ることができ、これに加え、複数組の遊星歯車機構がピニオンギヤを共有した構成となるので、装置の全体としての構成を簡素化し、小型化を図ることができる。
【0075】
さらに、請求項3の発明によれば、上記の請求項1の発明と同様の効果を得ることができ、これに加え、無段変速状態では、動力源と回転数制御機構と出力部材との三者の間でのトルクの伝達に、第1遊星歯車機構が関与もしくは寄与するのみであるから、動力の伝達効率を向上させて動力損失を抑制もしくは防止することができる。
【0076】
またさらに、請求項4の発明によれば、上記の請求項1の発明と同様の効果を得ることができ、これに加え、無段変速状態では、動力源と回転数制御機構と出力部材との三者の間でのトルクの伝達に、第1遊星歯車機構が関与もしくは寄与するのみであるから、動力の伝達効率を向上させて動力損失を抑制もしくは防止することができ、さらにピニオンギヤの回転数を抑制して高回転時の信頼性や耐久性を向上させることができる。
【0077】
そして、請求項5の各発明によれば、それぞれ上記の請求項1の発明および請求項4の発明と同様の効果を得ることができ、これに加え、オーバードライブ状態に固定されている際にトルクの伝達に寄与する遊星歯車機構がいずれか一つになるので、この点でも動力の伝達効率を向上させることができる。
【0078】
さらに、請求項6あるいは7の発明によれば、上記の請求項1の発明と同様の効果を得ることができ、これに加え、無段変速状態では、動力源と回転数制御機構と出力部材との三者の間でのトルクの伝達に、第1遊星歯車機構が関与もしくは寄与するのみであるから、動力の伝達効率を向上させて動力損失を抑制もしくは防止することができ、さらにピニオンギヤの回転数を抑制して高回転時の信頼性や耐久性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一例を模式的に示すスケルトン図である。
【図2】図1に示す動力伝達機構についての共線図である。
【図3】この発明の他の例を模式的に示すスケルトン図である。
【図4】図3に示す動力伝達機構についての共線図である。
【図5】この発明の更に他の例を模式的に示すスケルトン図である。
【図6】図5に示す動力伝達機構についての共線図である。
【図7】この発明のまた他の例を模式的に示すスケルトン図である。
【図8】図7に示す動力伝達機構についての共線図である。
【図9】この発明の更にまた他の例を模式的に示すスケルトン図である。
【図10】図9に示す動力伝達機構についての共線図である。
【図11】この発明の更に他の例を模式的に示すスケルトン図である。
【図12】図11に示す動力伝達機構についての共線図である。
【図13】この発明で対象とするハイブリッド車の駆動装置の基本的な構成を模式的に示すブロック図である。
【符号の説明】
1…エンジン、 2…第1モータ・ジェネレータ(回転数制御機構)、 3…動力分配機構、 4…出力軸、 5…第2モータ・ジェネレータ(副動力源)、7…駆動輪、 10,20,40…第1遊星歯車機構、 11,22,29,33,43,54,65…キャリヤ、 12…入力軸、 13,23,26,31,41,51,61…サンギヤ、 14,24,27,32,42,52,62…リングギヤ、 15…大ピニオンギヤ、 16…小ピニオンギヤ、 17…第2のサンギヤ、 18,21,30,50,60…第2遊星歯車機構、 19…ブレーキ(オーバードライブ機構)、 25,28,34,35,44,45,53,63,64…ピニオンギヤ。
Claims (7)
- 複数組の差動機構からなる動力分配機構に、動力源と、出力部材と、回転速度を連続的に変化させることにより前記動力源と出力部材との間の回転数比を連続的に変化させる回転数制御機構とが連結され、さらに前記動力分配機構におけるいずれかの回転要素の回転を選択的に阻止することにより前記動力源と出力部材との間の回転数比を前記動力源が前記出力部材より低速で回転するオーバードライブ状態に固定するオーバードライブ機構が設けられたハイブリッド車の駆動装置において、
前記回転数制御機構がトルクを入出力することにより前記回転数比を連続的に変化させる状態では、前記動力源および回転数制御機構ならびに出力部材の間でのトルクの伝達に複数の差動機構が寄与しないように構成されていることを特徴とするハイブリッド車の駆動装置。 - 前記複数組の差動機構が複数組の遊星歯車機構によって構成されるとともに、それらの遊星歯車機構が、大ピニオンギヤとその大ピニオンギヤより歯数の少ない小ピニオンギヤとを同軸上に一体に連結したステップドピニオンを有し、前記オーバードライブ機構が前記小ピニオンギヤと共に遊星歯車機構を構成している他の歯車の回転を選択的に阻止するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車の駆動装置。
- 前記複数組の差動機構が、それぞれシングルピニオン型の第1および第2の遊星歯車機構を含み、第1遊星歯車機構におけるサンギヤに前記回転数制御機構が連結されるとともにリングギヤに前記出力部材が連結され、かつキャリヤに前記動力源が連結され、また第2遊星歯車機構におけるサンギヤが前記出力部材に連結されるとともにリングギヤが前記第1遊星歯車機構のサンギヤに連結され、かつキャリヤが前記オーバードライブ機構に連結されていることを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車の駆動装置。
- 前記複数組の差動機構が、シングルピニオン型の第1遊星歯車機構とダブルピニオン型の第2の遊星歯車機構とを含み、第1遊星歯車機構におけるサンギヤに前記回転数制御機構が連結されるとともにリングギヤに前記出力部材が連結され、かつキャリヤに前記動力源が連結され、また第2遊星歯車機構におけるサンギヤが前記出力部材に連結されるとともにキャリヤが前記第1遊星歯車機構のサンギヤに連結され、かつリングギヤが前記オーバードライブ機構に連結されていることを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車の駆動装置。
- 前記複数組の差動機構が、シングルピニオン型の第1遊星歯車機構とダブルピニオン型の第2の遊星歯車機構とを含み、第1遊星歯車機構におけるサンギヤに前記回転数制御機構が連結されるとともにリングギヤに前記出力部材が連結され、かつキャリヤに前記動力源が連結され、また第2遊星歯車機構におけるキャリヤが前記出力部材に連結されるとともにリングギヤが前記第1遊星歯車機構のキャリヤに連結され、かつサンギヤが前記オーバードライブ機構に連結されていることを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車の駆動装置。
- 前記複数組の差動機構が、ダブルピニオン型の第1遊星歯車機構とシングルピニオン型の第2の遊星歯車機構とを含み、第1遊星歯車機構におけるサンギヤに前記回転数制御機構が連結されるとともにリングギヤに前記動力源が連結され、かつキャリヤに前記出力部材が連結され、また第2遊星歯車機構におけるサンギヤが前記出力部材に連結されるとともにリングギヤが前記第1遊星歯車機構のサンギヤに連結され、かつキャリヤが前記オーバードライブ機構に連結されていることを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車の駆動装置。
- 前記複数組の差動機構が、それぞれダブルピニオン型の第1および第2の遊星歯車機構を含み、第1遊星歯車機構におけるサンギヤに前記回転数制御機構が連結されるとともにリングギヤに前記動力源が連結され、かつキャリヤに前記出力部材が連結され、また第2遊星歯車機構におけるサンギヤが前記出力部材に連結されるとともにキャリヤが前記第1遊星歯車機構のサンギヤに連結され、かつリングギヤが前記オーバードライブ機構に連結されていることを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車の駆動装置。
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