JP2004340751A - 周波数発電機付きモータ - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、モータ形状毎に最適な周波数発電機の実現を目的とするものである。
【解決手段】本発明は、磁極数が10極のモータ駆動用のメイン磁極と、モータ軸方向の端面に等ピッチで複数の周波数発電機用の磁極を有し、主磁極数が12個の突極を有するステータコア有し、周波数発電用の磁極と空隙を介して対向するように複数の発電線素からなる周波数発電コイルパターンを、モータ駆動用の磁極数10の奇数倍とし、且つ前記モータ駆動用のメインの1磁極の両端が、その磁極と同極となるように周波数発電機用の磁極を配置し、周波数発電機の出力電圧のSN比を向上させるものである。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明は、磁極数が10極のモータ駆動用のメイン磁極と、モータ軸方向の端面に等ピッチで複数の周波数発電機用の磁極を有し、主磁極数が12個の突極を有するステータコア有し、周波数発電用の磁極と空隙を介して対向するように複数の発電線素からなる周波数発電コイルパターンを、モータ駆動用の磁極数10の奇数倍とし、且つ前記モータ駆動用のメインの1磁極の両端が、その磁極と同極となるように周波数発電機用の磁極を配置し、周波数発電機の出力電圧のSN比を向上させるものである。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、モータの回転速度を検出する周波数発電機(以後FGと称する)が設けられているレーザビームプリンタ(以後LBPと称する)等のOA機器に使用されるドラム駆動用の周波数発電機付きモータなどとして適用可能なものである。
【0002】
【従来の技術】LBPのドラム駆動用モータとしては、特に回転ムラ特性を要求されるため、マグネットの磁極数を10、ステータの突極数を12とする特公平08−8764にて照会されるブラシレスDCモータ(以後モータと称する)が使用されている。このモータはコギングトルクが極小に設計できるため回転ムラを要求される分野に多く使用されている。このモータにはFGが取り付けられ、所定の回転数にモータを制御するための速度制御回路が付加され使用されている場合が多い。
【0003】
また、そのFGとしては、特公昭52−51512にて照会されている。このFGでは、マグネット磁極の1磁極に対して、2n+1本の発電線素を配置して発電される。この場合、モータ1回転当たりの出力サイクル数は、マグネットの磁極数と発電線素数の最小公倍数で決定され、出力周波数としては比較的高くすることは可能である。しかし、この方式ではモータ回転中に発電に寄与する発電線素数が少ないため出力電圧が低い。
【0004】
そこで現在、使用されているFGの一例を示すと、図6及び図7に示す通りである。図6はこのFG付きモータの半断面図、図7は図4のA部の拡大図である。
【0005】
このFG付きモータでは、ステータヨーク1とロータヨーク2とを備えている。ステータヨーク1はマグネット4の内周に配置され、主磁極数12の突極を有する。また、ロータヨーク2は、カップ状をなし内周にステータヨーク1に対向するラジアル異方性のリング状のマグネット4を備えている。このリング状のマグネット4にラジアル方向にモータ駆動用のメイン磁極が等ピッチで10極の着磁を施し、上述した特公昭52−51512の出力電圧の改善を目的にモータ軸方向の端面には等ピッチでFG用の複数の磁極(以後FG磁極と称する)が着磁されている。
このリング状のマグネット4はモータ軸3と一体に回転する。
【0006】
ステータヨーク1には、このモータの駆動回路を搭載したプリント配線基板5が設けられている。該プリント配線基板5には、リング状マグネット4の端面に空隙6を介して対向するように、モータ軸を中心に放射線状に延びる複数の発電線素を波形に接続した周波数発電コイル(以後FGコイルと称する)のパターン7も設けられ、FGはマグネット4とFGコイルパターン7とで構成されている。マグネット4のFG磁極が、FGコイルの発電線素を横切ることにより、FGコイルパターンによって回転速度に応じたFG信号が発電され、この発電されるFG信号によってモータは所定の回転速度に制御される。このようにマグネット4をメイン磁極とFG磁極に共用することで、FGが安価に構成できる利点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上のような構成のFG付きモータによれば、マグネット4の端面に設けられたFG磁極が、FGパターン7の発電線素を横切ってFG信号を発電するが、モータ部のマグネット4がラジアル異方性であるために、軸方向である端面からの磁力は弱い。このためモータの回転速度が低い場合は、FGの出力電圧が低下してFG信号として認知できなくなってしまう問題点がある。図8は従来のプリント配線基板の周波数発電機(FG)コイルパターンを示す平面図であり、第1のFGコイルパターン10と第2のFGコイルパターン11が二重に配置され、その出力が加算されるように直列接続し、出力電圧アップを図っている。
【0008】
また、メイン磁極数の成分がFG出力電圧に重畳し、発電線素に影響し、発電されるFG信号の波形に歪を生じさせ、FG信号の精度を悪化させモータの回転ムラなどに悪影響を及ぼしてしまう。
例えば、メイン磁極数10極、発電線素数102本、FG着磁磁極数102極の場合、10極と102本の最小公倍数の半数は255であるから、モータ1回転中に255サイクルである正弦波状の出力電圧e2が生じる。また。FG着磁からは、102極と102本の最小公倍数の半数51サイクルである正弦波状の出力電圧e1が生じる。e1の出力電圧を
e1=v1・sin(51θ) とするとe2は
e2=v2・sin(255θ+β)と表される。
ここで、θはモータ軸の回転角、βはメイン着磁とFG着磁の位相ずれ量であり、v1はe1のピーク値、v2はe2のピーク値を示し、一般的にv1>v2である。
FG出力電圧をeとすれば、eはe1とe2の和であるから
e=e1+e2=v1・sin(51θ)+v2・sin(255θ+β)となり
e1を基準にすると、eには5倍の周波数成分の歪みが重畳され、FG出力電圧のSN比が悪化する。FGの出力電圧は一般的にコンパレータでゼロクロス検出され、パルス周期として速度制御に使用される。FGのSN比が悪化するとパルス周期が変動しモータの回転速度を正確に検出できず、回転ムラ特性に大きく影響を及ぼす。
【0009】
また、上述の問題の改善としてスラスト異方性マグネットをラジアル異方性のマグネットの端面に固定する方法をとればメイン磁極成分は低減され、FGのSN比は向上するが、部品点数が増えコスト高になる問題点がある。
【0010】
本発明は以上のような従来技術の問題点を解消するためになされたもので、スラスト異方性マグネットを追加しないで、FG信号の出力電圧をアップし、マグネットから出たメイン磁極がFGコイルの発電線素へ悪影響を解消し、FG出力電圧のSN比を向上できるFG付きモータを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明はFG出力電圧からメイン磁極成分を排除し、且つFG出力電圧をアップするものである。例えば、メイン磁極数10極、発電線素数110本、FG着磁磁極数110極の場合、10極と110本の最小公倍数の半数は55であるから、モータ1回転中に55サイクルの出力電圧e2が生じる。また。FG着磁からは、110極と110本の最小公倍数の半数55サイクルの出力電圧e1が生じる。e1の出力電圧を
e1=v1・sin(55θ) とするとe2は
e2=v2・sin(55θ+55α)と表される。
ここで、αはメイン着磁とFG着磁の位相ずれ量であり、α=0の場合、つまりメイン磁極とFG磁極の位置合わせを施すことで、FG出力電圧をeとすれば、eはe1とe2の和であるから
e=e1+e2=(v1+V2)・sin(55θ)となり
出力電圧が増加されることが分かる。
但し、α=−πとなるメイン磁極とFG磁極の位置合わせを行うと、FG出力電圧eは
e=e1+e2=(v1−V2)・sin(55θ)となり出力電圧は減少してしまう。
また、いずれの場合にもメイン磁極とFG磁極の位置合わせを行うことで、高調波の外乱となる周波数成分を含まないことが分かる。
【0012】
また一方では、本発明のモータが使用されるタンデム方式のカラーLBP等では、ドラムを4本並列して配置し駆動するため、LBP本体の省スペース化のため、そのドラム駆動に使用されるモータの外径寸法はそのドラム径以下が望ましく、外径40〜60mmであることが要求されている。また、LBPにとって画質は最も重要な特性であり、それに影響を及ぼす回転ムラは重要である。LBPのドラム駆動としての負荷トルクは0.5〜1.0N・mでモータを効率良く使用するには、モータ回転数を2000r/m程度として、ギアで1/20〜40程度に減速して使用している。しかし、ギアにはバックラシュや歯精度や外径寸法等の回転ムラ悪化要因があり、ギアの減速比を減らす方向に技術開発が行われている。その結果、モータの回転数を300〜500r/minとしギア1段で減速する方法が検討されている。
【0013】
また、LBPに要求されるモータの速度制御特性として、回転ムラと負荷応答性に関連するFGのムダ時間(位相遅れ)の問題がある。FGのムダ時間は制御系上では、サンプリングの時間遅れとなって現れ、FG周波数をfgとすると周波数fにおける位相遅れの量ψは1式で表せる。
【1式】
また、このような用途でのPLLによる速度制御系の応答周波数(fcとする)は回転数と回転ムラ特性から10〜20Hzに設定される場合が多い。速度制御系を安定に保つための位相余裕とゲイン余裕を確保する目安としてFG周波数fgはfg>15×fcが一般的である。そこで、fc=20Hz、fg=400Hzとするとf=fcでの位相遅れ量は9度と計算される。この位相遅れは、このLBPドラム駆動をFG方式の速度制御系で実施する場合、15度以下が好ましい。
【0014】
また、モータ回転数N(r/min)と前記の発電線素の数nからFG周波数fgは2式で表せる。
【2式】
2式から3式が導かれる。
【3式】
fc=15Hzとして考えるとfg=225HzとなりN=300でn=90、N=500でn=54となる。
以上のようにモータ回転速度の制約から、速度制御系の安定度を確保するためには、前記の発電線素の数は54〜90本以上が必要になり、多いほど良いことになる。
【0015】
図3は、プリント配線基板7上に作成された速度検出用パターンとしての繰り返し方形波状の第1のFGコイルパターン10と第2のFGコイルパターン11があり、互いに発電される電圧を加算するように接続されている。プリント配線基板7としては、例えば、銅箔厚み35(μm)の紙フェノール基板を使用する。
【0016】
図3において、第1のFGコイルパターンの直径D1と第2のFGコイルパターン内径Dの長さをL、発電コイルのパターン幅w、パターン間隔d、FG着磁ピッチpとする。
また、マグネットの磁束変化に対して、1本の発電線素(イ)に発電される電圧と発電線素(ロ)に発電される電圧の位相関係を図4に示す。(ハ)は発電線素(イ)と発電線素(ロ)に発生する出力電圧の合成値である。
マグネット磁極ピッチpに対して、発電線素(ロ)自体の狭いピッチをsとすると、その関係は4式で表せる。
【4式】
本来s=0で発電線素(イ)と(ロ)のピッチがpに等しければ、発電量は2倍となるが、2個の発電コイルが存在するために発電線素(イ)と(ロ)のピッチは一致していない。このずれ量をqとすると5式となる。
【5式】
また、出力電圧を大きく取り出すには、ずれ量qは電気角45から90度が望ましい。電気角45度に相当するのはq=p/4であり、電気角90に相当するのはq=p/2であるからピッチpは6式で表せる。
【6式】
また、5式を用いて、7式のように表せる。
【7式】
また、4式を用いて8式が得られる。
【8式】
また、4式を用いてpの関係式に戻すと、9式で表せる。
【9式】
このFGの発電コイルをプリント配線基板上に安価に設けるには、その製造工程を考慮すると、配線のパターン幅wの最小値は0.25mm、パターン間隔は0.25mm以上が必要である。w=0.25、d=0.25を9式に代入すると
【10式】
となり、発電線素ピッチとFG着磁の各々のピッチpは1から2mmの間で適用されることが分かる。
また、発電パターンの内径D、発電線素数n、発電線素長さLとすると線素ピッチpは
【11式】
と表されて、nを求める12式に変換できる。
【12式】
ここで、L=5、D=60、L=5、p=1を代入するとn=157本、p=2を代入するとn=78本と計算される。同様にD=40を計算するとnは94から47本となる。つまり発電パターンの内径Dが40から60mmの寸法内であれば、有効に発電可能な発電線素数nは47〜157本である。
また、上述した3式から求めた、速度制御系の安定度を確保するための発電線素の数54〜90本以上は、上記47〜157本に含まれ実現可能なことが分かり、実用的には54〜157本となる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の実施例とするFG付きモータの仕様は、回転数300r/min、ギア減速比1/15、モータのロータ外径寸法φ55、メイン磁極数10、ステータコアの主磁極数12、FG磁極数110、発電線素数110本の場合である。この場合のFGの出力サイクル数は55であり、回転時のFG周波数fgは275Hzとなる。制御系応答周波数fcを15Hzに設定すれば、系を安定に保つ目安である、fg>15×fcを満足することが出来て、安定な速度制御系を構築できることが分かる。
【0018】
図1はメイン磁極とFG磁極の位置合わせを示すものである。図中の15はリング状のマグネット4のメイン着磁10極部分であり、16はFGの110磁極部分である。また、メインの1磁極の両端が、その磁極と同極となるようにFGの磁極が配置されている。
10極と110本の最小公倍数の半数は55であるから、モータ1回転中に55サイクルの出力電圧e2が生じる。また。FG着磁からは、110極と110本の最小公倍数の半数55サイクルの出力電圧e1が生じる。e1の出力電圧を
e1=v1・sin(55θ) とするとe2は
e2=v2・sin(55θ+55α)と表される。
ここで、メイン磁極とFG磁極の位置合わせは図1のように配置されているためα=0である。
FG出力電圧をeとすれば、e1とe2の和であるから
e=e1+e2=(v1+V2)・sin(55θ)となり、v1とv2が加算され、FG出力電圧が大きく取り出すことが可能であり、よけいな外乱周波数成分は重畳されないことが分かる。
図1中の発電コイル10,11に記入される矢印が発電電圧の向きであり、小さな矢印がFG磁極で発電される電圧であり、大きな矢印がメイン磁極で発電される電圧である。図からもFG磁極とメイン磁極の発電方向が一致し、電圧が加算されることが分かる。
【0019】
図5は電子部品等の配置や配線パターンの関係で、発電線素の長さを全周にわたり設けられない場合の例を示すもので、請求項2に関するものである。図中の20は電子部品であり、10と11は並列する第1と第2のFGコイルパターンであり、同一線で示している。メインの磁極数は10極であり、FGの磁極数と発電線素数が90の場合である。発電線素の長さが短い部分では、発電電圧は低下してしまう。FG磁極は発電線素と同ピッチで同数配置されているためFG磁極による発電電圧e1は一定であるが、メイン磁極数は少ないためメイン磁極ピッチの発電線素のみに発電し、短い線素があると、発電している発電線素の発電電圧のトータル量が場所によって大きさが異なる現象が生じる。従って、メイン磁極による発電電圧e2には大小のリップルを生じる。この現象を解決するために、メインの4磁極分に相当する幅Bで発電線素数36本を短くしたものである。その結果、出力電圧は低下するが、e2にリップル成分は発生しなくなる。
【0020】
また、図2は、請求項3に記載した発明はFG出力電圧からメイン磁極成分を排除するものである。メイン磁極数10極、発電線素数100本、FG着磁磁極数100極の場合、10極と100本の最小公倍数の半数は50であるから、モータ1回転中に50サイクルの出力電圧e2が生じる計算になるが、メイン1磁極に発電線素が偶数本入る場合には、メイン磁極からは発電されない。図2のFGコイルパターン10,11に発生する電圧で、メイン磁極から生じる分は大きな矢印であるが、その発電方向が互いに打消す方向に接続されているためキャンセルされる現象を示している。
モータの回転に伴い発電線素に生じる電圧の方向が、互いに打消す方向に接続されているため各発電線素の加算された出力は零でe2=0と表せる。また、FG着磁からは、100極と100本の最小公倍数の半数50サイクルの出力電圧e1が生じる。e1の出力電圧を
e1=v1・sin(50θ) とすると
e2=0
従って、FG出力電圧eはe=e1=v1・sin(50θ)となり、メイン磁極の影響を受けることがなくなる。
【0021】
また、請求項4は図5を用いて上述した請求項2と同様に考えられるもので、部分的に短い発電線素がある場合で、メイン磁極1極内に偶数のFG磁極数が配置される場合であり、同様の効果でメイン磁極の発電電圧e2にリップル成分は発生しない。
また、請求項2,4では部分的に発電線素を短くした例を開示したが、発電線素を部分的に削除することも同等であることは言うまでもない。
【0022】
【発明の効果】
本発明に係る周波数発電機付きモータの効果は下記のように列挙することができる。
1.メイン磁極とFG磁極をFG発電電圧に寄与させるのでFG出力電圧が大きく取り出せる。
2.FG出力電圧にメイン磁極成分の外乱が無く、モータとして回転ムラを抑制する事が可能である。
3.メイン磁極とFG磁極が一個のマグネットから構成されて安価にモータが構成される。
4.発電線素が部分的に欠落または短くなってもFG出力に外乱成分は生じない。
5.モータ形状に応じて最適な発電線素が決定出来る。
6.本周波数発電機付きモータをドラム駆動するLBP等のOA機器に使用することで、出力画像が
改善され、機器の小型化を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に成る請求項1に関するマグネット磁極位置と発電線素を示す平面図。
【図2】本発明に成る請求項3に関するマグネット磁極位置と発電線素を示す平面図。
【図3】本発明に関するプリント配線基板の周波数発電機(FG)コイルパターンの寸法を示す平面図。
【図4】本発明に関する周波数発電(FG)コイルの発電線素に生じる発生電圧。
【図5】本発明に成る請求項2に関するマグネット磁極位置と発電線素を示す平面図。
【図6】従来の周波数発電機(FG)付きモータの判断面図
【図7】図6のA部の拡大図
【図8】従来のプリント配線基板の周波数発電機(FG)コイルパターンを示す平面図
【符号の説明】
1 ステータヨーク
2 ロータヨーク
3 モータ軸
4 リング状マグネット
5 プリント配線基板
6 空隙
7 周波数発電(FG)コイルパターン
10 第1の周波数発電(FG)コイルパターン
11 第2の周波数発電(FG)コイルパターン
15 メイン磁極
16 FG磁極
(イ)第1の周波数発電(FG)コイルパターンの発電線素に発電される電圧
(ロ)第2の周波数発電(FG)コイルパターンの発電線素に発電される電圧
(ハ)発電線素(イ)(ロ)に発電される電圧の合成値
A 周波数発電機構成部分
B 発電線素を短くする幅部分
L、d、q、w、s、p 周波数発電機(FG)コイルパターンに関する寸法
【発明の属する技術分野】本発明は、モータの回転速度を検出する周波数発電機(以後FGと称する)が設けられているレーザビームプリンタ(以後LBPと称する)等のOA機器に使用されるドラム駆動用の周波数発電機付きモータなどとして適用可能なものである。
【0002】
【従来の技術】LBPのドラム駆動用モータとしては、特に回転ムラ特性を要求されるため、マグネットの磁極数を10、ステータの突極数を12とする特公平08−8764にて照会されるブラシレスDCモータ(以後モータと称する)が使用されている。このモータはコギングトルクが極小に設計できるため回転ムラを要求される分野に多く使用されている。このモータにはFGが取り付けられ、所定の回転数にモータを制御するための速度制御回路が付加され使用されている場合が多い。
【0003】
また、そのFGとしては、特公昭52−51512にて照会されている。このFGでは、マグネット磁極の1磁極に対して、2n+1本の発電線素を配置して発電される。この場合、モータ1回転当たりの出力サイクル数は、マグネットの磁極数と発電線素数の最小公倍数で決定され、出力周波数としては比較的高くすることは可能である。しかし、この方式ではモータ回転中に発電に寄与する発電線素数が少ないため出力電圧が低い。
【0004】
そこで現在、使用されているFGの一例を示すと、図6及び図7に示す通りである。図6はこのFG付きモータの半断面図、図7は図4のA部の拡大図である。
【0005】
このFG付きモータでは、ステータヨーク1とロータヨーク2とを備えている。ステータヨーク1はマグネット4の内周に配置され、主磁極数12の突極を有する。また、ロータヨーク2は、カップ状をなし内周にステータヨーク1に対向するラジアル異方性のリング状のマグネット4を備えている。このリング状のマグネット4にラジアル方向にモータ駆動用のメイン磁極が等ピッチで10極の着磁を施し、上述した特公昭52−51512の出力電圧の改善を目的にモータ軸方向の端面には等ピッチでFG用の複数の磁極(以後FG磁極と称する)が着磁されている。
このリング状のマグネット4はモータ軸3と一体に回転する。
【0006】
ステータヨーク1には、このモータの駆動回路を搭載したプリント配線基板5が設けられている。該プリント配線基板5には、リング状マグネット4の端面に空隙6を介して対向するように、モータ軸を中心に放射線状に延びる複数の発電線素を波形に接続した周波数発電コイル(以後FGコイルと称する)のパターン7も設けられ、FGはマグネット4とFGコイルパターン7とで構成されている。マグネット4のFG磁極が、FGコイルの発電線素を横切ることにより、FGコイルパターンによって回転速度に応じたFG信号が発電され、この発電されるFG信号によってモータは所定の回転速度に制御される。このようにマグネット4をメイン磁極とFG磁極に共用することで、FGが安価に構成できる利点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上のような構成のFG付きモータによれば、マグネット4の端面に設けられたFG磁極が、FGパターン7の発電線素を横切ってFG信号を発電するが、モータ部のマグネット4がラジアル異方性であるために、軸方向である端面からの磁力は弱い。このためモータの回転速度が低い場合は、FGの出力電圧が低下してFG信号として認知できなくなってしまう問題点がある。図8は従来のプリント配線基板の周波数発電機(FG)コイルパターンを示す平面図であり、第1のFGコイルパターン10と第2のFGコイルパターン11が二重に配置され、その出力が加算されるように直列接続し、出力電圧アップを図っている。
【0008】
また、メイン磁極数の成分がFG出力電圧に重畳し、発電線素に影響し、発電されるFG信号の波形に歪を生じさせ、FG信号の精度を悪化させモータの回転ムラなどに悪影響を及ぼしてしまう。
例えば、メイン磁極数10極、発電線素数102本、FG着磁磁極数102極の場合、10極と102本の最小公倍数の半数は255であるから、モータ1回転中に255サイクルである正弦波状の出力電圧e2が生じる。また。FG着磁からは、102極と102本の最小公倍数の半数51サイクルである正弦波状の出力電圧e1が生じる。e1の出力電圧を
e1=v1・sin(51θ) とするとe2は
e2=v2・sin(255θ+β)と表される。
ここで、θはモータ軸の回転角、βはメイン着磁とFG着磁の位相ずれ量であり、v1はe1のピーク値、v2はe2のピーク値を示し、一般的にv1>v2である。
FG出力電圧をeとすれば、eはe1とe2の和であるから
e=e1+e2=v1・sin(51θ)+v2・sin(255θ+β)となり
e1を基準にすると、eには5倍の周波数成分の歪みが重畳され、FG出力電圧のSN比が悪化する。FGの出力電圧は一般的にコンパレータでゼロクロス検出され、パルス周期として速度制御に使用される。FGのSN比が悪化するとパルス周期が変動しモータの回転速度を正確に検出できず、回転ムラ特性に大きく影響を及ぼす。
【0009】
また、上述の問題の改善としてスラスト異方性マグネットをラジアル異方性のマグネットの端面に固定する方法をとればメイン磁極成分は低減され、FGのSN比は向上するが、部品点数が増えコスト高になる問題点がある。
【0010】
本発明は以上のような従来技術の問題点を解消するためになされたもので、スラスト異方性マグネットを追加しないで、FG信号の出力電圧をアップし、マグネットから出たメイン磁極がFGコイルの発電線素へ悪影響を解消し、FG出力電圧のSN比を向上できるFG付きモータを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明はFG出力電圧からメイン磁極成分を排除し、且つFG出力電圧をアップするものである。例えば、メイン磁極数10極、発電線素数110本、FG着磁磁極数110極の場合、10極と110本の最小公倍数の半数は55であるから、モータ1回転中に55サイクルの出力電圧e2が生じる。また。FG着磁からは、110極と110本の最小公倍数の半数55サイクルの出力電圧e1が生じる。e1の出力電圧を
e1=v1・sin(55θ) とするとe2は
e2=v2・sin(55θ+55α)と表される。
ここで、αはメイン着磁とFG着磁の位相ずれ量であり、α=0の場合、つまりメイン磁極とFG磁極の位置合わせを施すことで、FG出力電圧をeとすれば、eはe1とe2の和であるから
e=e1+e2=(v1+V2)・sin(55θ)となり
出力電圧が増加されることが分かる。
但し、α=−πとなるメイン磁極とFG磁極の位置合わせを行うと、FG出力電圧eは
e=e1+e2=(v1−V2)・sin(55θ)となり出力電圧は減少してしまう。
また、いずれの場合にもメイン磁極とFG磁極の位置合わせを行うことで、高調波の外乱となる周波数成分を含まないことが分かる。
【0012】
また一方では、本発明のモータが使用されるタンデム方式のカラーLBP等では、ドラムを4本並列して配置し駆動するため、LBP本体の省スペース化のため、そのドラム駆動に使用されるモータの外径寸法はそのドラム径以下が望ましく、外径40〜60mmであることが要求されている。また、LBPにとって画質は最も重要な特性であり、それに影響を及ぼす回転ムラは重要である。LBPのドラム駆動としての負荷トルクは0.5〜1.0N・mでモータを効率良く使用するには、モータ回転数を2000r/m程度として、ギアで1/20〜40程度に減速して使用している。しかし、ギアにはバックラシュや歯精度や外径寸法等の回転ムラ悪化要因があり、ギアの減速比を減らす方向に技術開発が行われている。その結果、モータの回転数を300〜500r/minとしギア1段で減速する方法が検討されている。
【0013】
また、LBPに要求されるモータの速度制御特性として、回転ムラと負荷応答性に関連するFGのムダ時間(位相遅れ)の問題がある。FGのムダ時間は制御系上では、サンプリングの時間遅れとなって現れ、FG周波数をfgとすると周波数fにおける位相遅れの量ψは1式で表せる。
【1式】
また、このような用途でのPLLによる速度制御系の応答周波数(fcとする)は回転数と回転ムラ特性から10〜20Hzに設定される場合が多い。速度制御系を安定に保つための位相余裕とゲイン余裕を確保する目安としてFG周波数fgはfg>15×fcが一般的である。そこで、fc=20Hz、fg=400Hzとするとf=fcでの位相遅れ量は9度と計算される。この位相遅れは、このLBPドラム駆動をFG方式の速度制御系で実施する場合、15度以下が好ましい。
【0014】
また、モータ回転数N(r/min)と前記の発電線素の数nからFG周波数fgは2式で表せる。
【2式】
2式から3式が導かれる。
【3式】
fc=15Hzとして考えるとfg=225HzとなりN=300でn=90、N=500でn=54となる。
以上のようにモータ回転速度の制約から、速度制御系の安定度を確保するためには、前記の発電線素の数は54〜90本以上が必要になり、多いほど良いことになる。
【0015】
図3は、プリント配線基板7上に作成された速度検出用パターンとしての繰り返し方形波状の第1のFGコイルパターン10と第2のFGコイルパターン11があり、互いに発電される電圧を加算するように接続されている。プリント配線基板7としては、例えば、銅箔厚み35(μm)の紙フェノール基板を使用する。
【0016】
図3において、第1のFGコイルパターンの直径D1と第2のFGコイルパターン内径Dの長さをL、発電コイルのパターン幅w、パターン間隔d、FG着磁ピッチpとする。
また、マグネットの磁束変化に対して、1本の発電線素(イ)に発電される電圧と発電線素(ロ)に発電される電圧の位相関係を図4に示す。(ハ)は発電線素(イ)と発電線素(ロ)に発生する出力電圧の合成値である。
マグネット磁極ピッチpに対して、発電線素(ロ)自体の狭いピッチをsとすると、その関係は4式で表せる。
【4式】
本来s=0で発電線素(イ)と(ロ)のピッチがpに等しければ、発電量は2倍となるが、2個の発電コイルが存在するために発電線素(イ)と(ロ)のピッチは一致していない。このずれ量をqとすると5式となる。
【5式】
また、出力電圧を大きく取り出すには、ずれ量qは電気角45から90度が望ましい。電気角45度に相当するのはq=p/4であり、電気角90に相当するのはq=p/2であるからピッチpは6式で表せる。
【6式】
また、5式を用いて、7式のように表せる。
【7式】
また、4式を用いて8式が得られる。
【8式】
また、4式を用いてpの関係式に戻すと、9式で表せる。
【9式】
このFGの発電コイルをプリント配線基板上に安価に設けるには、その製造工程を考慮すると、配線のパターン幅wの最小値は0.25mm、パターン間隔は0.25mm以上が必要である。w=0.25、d=0.25を9式に代入すると
【10式】
となり、発電線素ピッチとFG着磁の各々のピッチpは1から2mmの間で適用されることが分かる。
また、発電パターンの内径D、発電線素数n、発電線素長さLとすると線素ピッチpは
【11式】
と表されて、nを求める12式に変換できる。
【12式】
ここで、L=5、D=60、L=5、p=1を代入するとn=157本、p=2を代入するとn=78本と計算される。同様にD=40を計算するとnは94から47本となる。つまり発電パターンの内径Dが40から60mmの寸法内であれば、有効に発電可能な発電線素数nは47〜157本である。
また、上述した3式から求めた、速度制御系の安定度を確保するための発電線素の数54〜90本以上は、上記47〜157本に含まれ実現可能なことが分かり、実用的には54〜157本となる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の実施例とするFG付きモータの仕様は、回転数300r/min、ギア減速比1/15、モータのロータ外径寸法φ55、メイン磁極数10、ステータコアの主磁極数12、FG磁極数110、発電線素数110本の場合である。この場合のFGの出力サイクル数は55であり、回転時のFG周波数fgは275Hzとなる。制御系応答周波数fcを15Hzに設定すれば、系を安定に保つ目安である、fg>15×fcを満足することが出来て、安定な速度制御系を構築できることが分かる。
【0018】
図1はメイン磁極とFG磁極の位置合わせを示すものである。図中の15はリング状のマグネット4のメイン着磁10極部分であり、16はFGの110磁極部分である。また、メインの1磁極の両端が、その磁極と同極となるようにFGの磁極が配置されている。
10極と110本の最小公倍数の半数は55であるから、モータ1回転中に55サイクルの出力電圧e2が生じる。また。FG着磁からは、110極と110本の最小公倍数の半数55サイクルの出力電圧e1が生じる。e1の出力電圧を
e1=v1・sin(55θ) とするとe2は
e2=v2・sin(55θ+55α)と表される。
ここで、メイン磁極とFG磁極の位置合わせは図1のように配置されているためα=0である。
FG出力電圧をeとすれば、e1とe2の和であるから
e=e1+e2=(v1+V2)・sin(55θ)となり、v1とv2が加算され、FG出力電圧が大きく取り出すことが可能であり、よけいな外乱周波数成分は重畳されないことが分かる。
図1中の発電コイル10,11に記入される矢印が発電電圧の向きであり、小さな矢印がFG磁極で発電される電圧であり、大きな矢印がメイン磁極で発電される電圧である。図からもFG磁極とメイン磁極の発電方向が一致し、電圧が加算されることが分かる。
【0019】
図5は電子部品等の配置や配線パターンの関係で、発電線素の長さを全周にわたり設けられない場合の例を示すもので、請求項2に関するものである。図中の20は電子部品であり、10と11は並列する第1と第2のFGコイルパターンであり、同一線で示している。メインの磁極数は10極であり、FGの磁極数と発電線素数が90の場合である。発電線素の長さが短い部分では、発電電圧は低下してしまう。FG磁極は発電線素と同ピッチで同数配置されているためFG磁極による発電電圧e1は一定であるが、メイン磁極数は少ないためメイン磁極ピッチの発電線素のみに発電し、短い線素があると、発電している発電線素の発電電圧のトータル量が場所によって大きさが異なる現象が生じる。従って、メイン磁極による発電電圧e2には大小のリップルを生じる。この現象を解決するために、メインの4磁極分に相当する幅Bで発電線素数36本を短くしたものである。その結果、出力電圧は低下するが、e2にリップル成分は発生しなくなる。
【0020】
また、図2は、請求項3に記載した発明はFG出力電圧からメイン磁極成分を排除するものである。メイン磁極数10極、発電線素数100本、FG着磁磁極数100極の場合、10極と100本の最小公倍数の半数は50であるから、モータ1回転中に50サイクルの出力電圧e2が生じる計算になるが、メイン1磁極に発電線素が偶数本入る場合には、メイン磁極からは発電されない。図2のFGコイルパターン10,11に発生する電圧で、メイン磁極から生じる分は大きな矢印であるが、その発電方向が互いに打消す方向に接続されているためキャンセルされる現象を示している。
モータの回転に伴い発電線素に生じる電圧の方向が、互いに打消す方向に接続されているため各発電線素の加算された出力は零でe2=0と表せる。また、FG着磁からは、100極と100本の最小公倍数の半数50サイクルの出力電圧e1が生じる。e1の出力電圧を
e1=v1・sin(50θ) とすると
e2=0
従って、FG出力電圧eはe=e1=v1・sin(50θ)となり、メイン磁極の影響を受けることがなくなる。
【0021】
また、請求項4は図5を用いて上述した請求項2と同様に考えられるもので、部分的に短い発電線素がある場合で、メイン磁極1極内に偶数のFG磁極数が配置される場合であり、同様の効果でメイン磁極の発電電圧e2にリップル成分は発生しない。
また、請求項2,4では部分的に発電線素を短くした例を開示したが、発電線素を部分的に削除することも同等であることは言うまでもない。
【0022】
【発明の効果】
本発明に係る周波数発電機付きモータの効果は下記のように列挙することができる。
1.メイン磁極とFG磁極をFG発電電圧に寄与させるのでFG出力電圧が大きく取り出せる。
2.FG出力電圧にメイン磁極成分の外乱が無く、モータとして回転ムラを抑制する事が可能である。
3.メイン磁極とFG磁極が一個のマグネットから構成されて安価にモータが構成される。
4.発電線素が部分的に欠落または短くなってもFG出力に外乱成分は生じない。
5.モータ形状に応じて最適な発電線素が決定出来る。
6.本周波数発電機付きモータをドラム駆動するLBP等のOA機器に使用することで、出力画像が
改善され、機器の小型化を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に成る請求項1に関するマグネット磁極位置と発電線素を示す平面図。
【図2】本発明に成る請求項3に関するマグネット磁極位置と発電線素を示す平面図。
【図3】本発明に関するプリント配線基板の周波数発電機(FG)コイルパターンの寸法を示す平面図。
【図4】本発明に関する周波数発電(FG)コイルの発電線素に生じる発生電圧。
【図5】本発明に成る請求項2に関するマグネット磁極位置と発電線素を示す平面図。
【図6】従来の周波数発電機(FG)付きモータの判断面図
【図7】図6のA部の拡大図
【図8】従来のプリント配線基板の周波数発電機(FG)コイルパターンを示す平面図
【符号の説明】
1 ステータヨーク
2 ロータヨーク
3 モータ軸
4 リング状マグネット
5 プリント配線基板
6 空隙
7 周波数発電(FG)コイルパターン
10 第1の周波数発電(FG)コイルパターン
11 第2の周波数発電(FG)コイルパターン
15 メイン磁極
16 FG磁極
(イ)第1の周波数発電(FG)コイルパターンの発電線素に発電される電圧
(ロ)第2の周波数発電(FG)コイルパターンの発電線素に発電される電圧
(ハ)発電線素(イ)(ロ)に発電される電圧の合成値
A 周波数発電機構成部分
B 発電線素を短くする幅部分
L、d、q、w、s、p 周波数発電機(FG)コイルパターンに関する寸法
Claims (5)
- ラジアル方向に等ピッチで磁極数が10極のモータ駆動用のメイン磁極と、モータ軸方向の端面に等ピッチで複数の周波数発電機用の磁極を有し、モータ軸と一体に回転するリング状のマグネットと、該マグネットの内周と空隙を介して対向し主磁極数が12個の突極を有するステータコアと、前記マグネットの端面と空隙を介して対向するように配置されるプリント配線基板とを備え、該プリント配線基板には前記マグネット対向面側に放射線状の複数の発電線素からなる矩形波状の第1の周波数発電コイルパターンと第2の周波数発電コイルパターンが二重に配置されて、各々の出力が加算されるように直列接続されるように設けられ、前記マグネットと該周波数発電コイルパターンとで構成される周波数発電機付きモータにおいて、
該周波数発電機付きモータの使用回転数が300から500r/minであって、前記リング状のマグネットの内径寸法が40から65mmであって、前記第1の周波数発電コイルパターンと第2の周波数発電コイルパターンの発電線素数と前記周波数発電機用の磁極数が54から157間の同一の整数で、且つ前記モータ駆動用のメイン磁極数の奇数倍となり、且つ前記モータ駆動用のメインの1磁極の両端が、その磁極と同極となるように周波数発電機用の磁極が配置されたことを特徴とする周波数発電機付きモータ。 - 前記発電線素のモータ径方向長さを、前記モータ駆動用のメイン磁極数の偶数倍に相当する分だけ部分的に短くしたことを特徴とする請求項1に記載の周波数発電機付きモータ。
- ラジアル方向に等ピッチで磁極数が10極のモータ駆動用のメイン磁極と、モータ軸方向の端面に等ピッチで複数の周波数発電機用の磁極を有し、モータ軸と一体に回転するリング状のマグネットと、該マグネットの内周と空隙を介して対向し主磁極数が12個の突極を有するステータコアと、前記マグネットの端面と空隙を介して対向するように配置されるプリント配線基板とを備え、該プリント配線基板には前記マグネット対向面側に放射線状の複数の発電線素からなる矩形波状の第1の周波数発電コイルパターンと第2の周波数発電コイルパターンが二重に配置されて、各々の出力が加算されるように直列接続されるように設けられ、前記マグネットと該周波数発電コイルパターンとで構成される周波数発電機付きモータにおいて、該周波数発電機付きモータの使用回転数が300から500r/minであって、前記リング状のマグネットの内径寸法が40から65mmであって、前記第1の周波数発電コイルパターンと第2の周波数発電コイルパターンの発電線素数と前記周波数発電機用の磁極数が54から157間の同一の整数で、且つ前記モータ駆動用のメイン磁極数の偶数倍に配置されたことを特徴とする周波数発電機付きモータ。
- 前記発電線素のモータ径方向長さを、前記モータ駆動用のメイン磁極数の偶数倍に相当する分だけ部分的に短くしたことを特徴とする請求項3に記載の周波数発電機付きモータ。
- 前記請求項1から4に記載される周波数発電機付きモータをドラム駆動用として搭載したことを特徴とするレーザビームプリンタ等のOA機器。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
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A02 | Decision of refusal |
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