JP2004333292A - プローブアレイ調製装置 - Google Patents

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健太 宇田川
Toshiaki Hirozawa
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Abstract

【課題】液体吐出ユニットの構成を複雑化することなく、安定したプローブ溶液着弾精度を確保する。
【解決手段】プローブアレイ調製装置は、プローブ溶液を吐出自在な吐出ヘッド100を有する液体吐出ユニットAと、該液体吐出ユニットAを固相基板402に対し移動自在に対向配置するユニットホルダー401とを備え、該ユニットホルダー401に対する液体吐出ユニットAの相対位置を、3箇所のZ軸基準面112と、1箇所のX,Y軸方向の基準としての丸穴113と、1箇所のθz方向の基準としての長丸穴114とで調整可能としている。そして、これら基準面112、丸穴113、及び長丸穴114により、液体吐出ユニットAにおける吐出ヘッド100の吐出面と固相基板402との間の距離が短縮され、プローブ溶液の着弾精度の向上が図られる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、固相基板表面に複数種のプローブ溶液を吐出してプローブアレイを作成するプローブアレイ調製装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
遺伝子DNAの塩基配列の解析、あるいは、同時に多項目に関し信頼性の高い遺伝子診断などを行う際、目的とする塩基配列を有するDNAを複数種のプローブを用いて選別することが必要となる。この選別作業に利用されるプローブ複数種を提供する手段として、DNAマイクロチップが注目を浴びている。また、薬剤等のハイスループット・スクリーニングやコンビナトリアル・ケミストリーにおいても、対象となるタンパク質や、薬物の溶液を多数並べ(例えば、96種、384種、1536種)、秩序立ったスクリーニングを行うことが必要となる。
その目的で、多数種の薬剤を配列するための手法、その状態での自動化されたスクリーニング技術、専用の装置、一連のスクリーニング操作を制御し、また結果を統計的に処理するためのソフトウェア等も開発されつつある。
【0003】
これら並列的なスクリーニング作業は、基本的に、評価すべき物質に対して選別する手段となる既知のプローブを多数並べてなる、いわゆるプローブアレイを利用することで、同じ条件の下、プローブに対する作用、反応などの有無を検出するものである。一般的に、どのようなプローブに対する作用、反応を利用するかは予め決定されており、従って、ひとつのプローブアレイに搭載されるプローブ種は、例えば、塩基配列の異なる一群のDNAプローブなど、大きく区分すると一種類の物質である。すなわち、一群のプローブに利用される物質は、例えば、DNA、タンパク質、合成された化学物質(薬剤)などである。多くの場合、一群をなすプローブ複数種からなるプローブアレイを用いることが多いが、スクリーニング作業の性質によっては、プローブとして、同一の塩基配列を有するDNA、同一のアミノ酸配列を有するタンパク質、同一の化学物質を多数点並べ、アレイ状とした形態を利用することもあり得る。これらは主として薬剤スクリーニング等に用いられる。
【0004】
一群をなすプローブ複数種からなるプローブアレイでは、具体的には、異なる塩基配列を有する一群のDNA、異なるアミノ酸配列を有する一群のタンパク質、あるいは異なる化学物質の一群について、その一群を構成する複数種を、所定の配列順序に従ってアレイ状に基板上などに配置する形態をとることが多い。なかでも、DNAプローブアレイは、遺伝子DNAの塩基配列の解析や、同時に多項目について信頼性の高い遺伝子診断を行う際などに用いられる。
【0005】
この一群をなすプローブ複数種からなるプローブアレイにおける課題のひとつは、できるだけ多種類のプローブ、例えば、多種類の塩基配列を有するDNAプローブを一つの基板上に載せることであり、換言すると、如何に高密度にプローブをアレイ状に並べることができるかにある。
【0006】
基板上に、アレイ状にプローブ複数種を固定する一つの方法として、例えば特許文献1に記載されているように、光分解性の保護基とフォトリソグラフィーを用いた固相基板上でのDNAの逐次伸長反応により、互いに異なる塩基配列を有するDNAプローブをアレイ状に作製する手法を挙げることができる。この手法を利用すると、例えば、1cm当たり10,000種類以上の配列が異なるDNAを搭載したDNAプローブアレイの調製も可能でなる。なお、この手法では、逐次伸長反応によりDNAを合成する際、4種の塩基(アデニン(A),チミン(T),シトシン(C),グアニン(G))毎に、それぞれ専用のフォトマスクを用いてフォトリソグラフィー工程をおこない、プローブアレイの所定箇所に何れかの塩基を選択的に伸長させることで、所望の塩基配列を有する複数種のDNAを所定の配列で基板上に合成する。従って、DNAの鎖長が長くなると、調製に要するコストは高くなり、また、長時間を要する。加えて、各伸長段階における、ヌクレオチド合成の効率は100%ではないため、設計した塩基配列に欠損を生じたDNAの比率も小さくない。さらに、合成の際、光分解性の保護基を用いる場合、通常の酸分解性の保護基を用いる場合と比べて合成効率が落ちるため、最終的に得られるプローブアレイにおいて、設計した塩基配列通りのDNAの占める割合が小さくなるという課題もある。
【0007】
また、固相基板上で直接合成した生成物をそのまま使用するものであるため、設計した塩基配列通りのDNAから欠損のある塩基配列を有するDNAを精製分別により取り除くことは勿論不可能である。その他に、最終的に得られるプローブアレイにおいて、基板上に合成されているDNAの塩基配列を確認することができないという問題を秘めている。これは仮に、工程上のミスなどにより、ある伸長段階で所定の塩基の伸長がほとんどなされてなく、全くの不良品であった場合、この不良品プローブアレイを用いたスクリーニングは、誤った結果を与えるが、それを未然に防止する術が全くないことを意味している。この塩基配列を確認することができないということが、この手法における最大かつ本質的な課題である。
【0008】
前記の手法とは別な方法として、プローブ用のDNAを予め合成、精製し、場合によってはその塩基長を確認した上で、各DNAをマイクロディスペンサーのようなデバイスにより基板上に供給し、プローブアレイを調製する手法も提案されている。例えば特許文献2には、キャピラリーを用いて、DNAをメンブラン上へ供給する手法が記載されている。この手法を適用すると、原理的には、1cm当たり1,000個程度のDNAアレイの調製が可能である。基本的には、各プローブ毎に一本のキヤピラリー状のディスペンス・デバイスでプローブ溶液を基板上の所定位置へ供給し、その作業を繰り返すことで、プローブアレイを調製する手法である。各プローブ毎に専用のキヤピラリーを用意すれば、問題はないが、仮に、少数のキヤピラリーを用いて、同じ作業を行おうとすれば、相互汚染を防止するため、プローブ種を入れ替える際、キャピラリーを十分に洗浄する必要がある。また、供給する位置もその度毎に制御する必要がある。従って、多種類のプローブを高密度に配列するプローブアレイの調製に適している手法とはいえない。加えて、プローブ溶液の基板への供給は、キヤピラリー先端を基板にタッピングして行うため、再現性・信頼性も十分とはいえない。
【0009】
また、特に薬剤のハイスループット・スクリーニングに利用される96ウェル、あるいは、384ウェルのマイクロプレートに対して、個々のウェル毎に、異なる薬剤溶液を供給するためマイクロ・ディスペンサー・デバイスも、例えば、Robbins Scientific 社からHYDRATMの商品名で市販されている。これは、基本的には、マイクロシリンジを2次元状に配列したものであり、最少吐出量は100nlである。仮に、これをプローブアレイ形成に適用すると、この最少吐出量によりその密度は制限され、高密度化には限界がある。
【0010】
その他の手法として、基板上においてDNAの固相合成を行う際、各伸長段階毎に、インクジェット法により合成に必要な物質の溶液を基板上に供給する手法も提案されている。例えば特許文献3には、DNAの固相合成において利用される、ヌクレオチドモノマー、ならびに、アクティベ−ターをそれぞれ別のピエゾ・ジェット・ノズルより供給することにより、それぞれ所定の塩基配列を有するDNA複数種を固相合成する方法が記載されている。このインクジェット法による供給(塗布)は、上記キャピラリーを用いた溶液の供給(塗布)に比べ、供給量の再現性など信頼性も高く、また、ノズルの構造も微細化が可能なものであり、プローブアレイの高密度化には適した特徴を有している。
【0011】
しかしながら、この手法も、基本的には、基板上でのDNAの逐次伸長反応を応用するものなので、先に述べた特許文献1に記載される手法における最大の課題である、基板上に合成されているDNAの塩基配列を確認することができない等の課題が依然として残る。各伸長段階毎に、専用のマスクを用いるフォトリソグラフィーの工程を行うという煩雑さは解消されるものの、プローブアレイに不可欠な要件である、各ポイントに所定のプローブが固定されているという点に、若干の問題を含むものである。なお、前記特許文献3には、単独に形成されたピエゾ・ジェット・ノズルを複数個使用する方法しか記載されておらず、この少数のノズルを用いる際には、前述のキャピラリーを用いる手法と同様に、高密度のプローブアレイ調製には必ずしも適しているとはいえない。
【0012】
また、他の従来技術として、例えば特許文献4には、プローブを含む液体をサーマル液体吐出ユニットにより液滴として固相に付着させて、プローブを含むスポットを固相上に形成する方法が開示されている。しかし、この場合は、使用されている液体吐出ユニットが、一般のプリンタ用のヘッドであるため、プローブアレイを調製するにあたり最適な構造とは言いがたい。
【0013】
これに対し、プローブアレイ調製用の液体吐出ユニットは、これまで説明したように、できるだけ多くの種類の液体を吐出することが望まれる。複数のノズルを有するヘッドの場合、複数のノズルと同数のこれら複数のノズルと一対一に対応した溶液のリザーバを有するヘッドが望ましいが、一般のプリンタ用のヘッドとは異なりノズル間隔が大きくなり、ヘッド自体の面積が大きくなる可能性がある。
【0014】
図7は、プローブアレイ調整装置の概要を示した斜視図である。同図において、各種のプローブ溶液を吐出ヘッド100から固相基板402上に吐出する液体吐出ユニットAが、ユニットホルダー401に保持されていて、該ユニットホルダー401はX軸方向に移動可能に配置されている。また、液体吐出ユニットAの下方には、固相基板402を載せる試料台403がY軸方向に移動可能に配置されていて、前記液体吐出ユニットAと固相基板402とは相対的にX,Y軸方向に移動可能とされている。なお、液体吐出ユニットAのノズル面は、液体の着弾精度を確保するために固相基板402の上面に触れない程度に近接配置されている。
【0015】
ところで、前述した吐出ヘッド100のヘッド面積が大きくなると、プローブを固定する固相基板402の表面と液体吐出ユニットAとの平行が傾いた場合には、固相基板402と液体吐出ユニットAが干渉するおそれがあるため、予め固相基板402と対向するノズル面との間隔を広げなくてはならなくなり、吐出の着弾位置精度が悪化するという課題があった。
【0016】
また、ノズル面に垂直な軸で回転した場合も、回転軸に対するノズルまでのX,Y軸方向の距離が大きくなるため、吐出の着弾位置精度の悪化が懸念される。
【0017】
【特許文献1】
米国特許第5,424,186号明細書
【特許文献2】
国際公開第WO95/35505号パンフレット
【特許文献3】
欧州特許出願公告第0703825B1号明細書
【特許文献4】
特開平11−187900号公報
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
前述したように、従来のプローブアレイを調製する方法は、基板上に多種類のプローブを高い密度で載せるプローブアレイを効率よく調製する上では、幾つかの課題を残している。例えば、多種類のプローブを高い密度で配置する場合、吐出したプローブを所望の位置に着弾できないと、プローブアレイ形成時に他のプローブと混ざってしまったり、プローブの反応結果を読み込む際に読み違いを起こしてしまうなどの課題があった。
【0019】
なお、吐出の着弾位置が意図した位置からずれる原因として、各々の吐出ノズルの持つ形状に起因した吐出方向ずれと、吐出時の泡や突発的要因から起きる吐出方向ずれとがある。
【0020】
この吐出方向ずれは、ノズル成形精度の向上や吐出安定性を向上することで、ある程度は改善できるが、吐出口とプローブアレイ基板表面の距離が遠いと吐出方向のずれが距離に比例して大きくなるため、吐出口とプローブアレイ基板間の距離を小さくすることが、着弾位置の向上に大きく寄与する。このため、液体吐出ユニットの取り付け位置も高精度化する必要がある。
【0021】
本発明は、斯かる課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、液体吐出ユニットの構成を複雑化することなく、安定したプローブ溶液着弾精度を確保し得るプローブアレイ調製装置を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明は、固相基板表面の複数箇所に独立してプローブ溶液を吐出自在な吐出ヘッドを有する液体吐出ユニットと、該液体吐出ユニットを前記固相基板に対し移動自在に対向配置するユニットホルダーと、を備えたプローブアレイ調製装置において、
前記ユニットホルダーに対する前記液体吐出ユニットの相対位置を調整し得る位置調整手段を備えている、ことを特徴とする。
【0023】
本発明によれば、ユニットホルダーに対する液体吐出ユニットの相対位置を調整し得る位置調整手段を備えることで、取り付け精度が向上し、ヘッド吐出面と固相基板間との距離を縮めて、プローブ溶液の着弾精度を向上させることが可能となる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。
【0025】
[第1の実施形態]
図1は、本発明に係るプローブアレイ調製装置を構成する液体吐出ユニットAを吐出口側から見た図であり、図2は、その反対側から見た図である。なお、プローブアレイ調製装置は、前述した図7に示すように、吐出ヘッド100を有する液体吐出ユニットAと、該液体吐出ユニットAを固相基板402に対して移動自在に対向配置するユニットホルダー401とを備えている。
【0026】
図1及び図2において、液体吐出ユニットAは、固相基板402(図7参照)に対し移動自在で該固相基板402の表面の複数箇所に独立してプローブ溶液を吐出自在な吐出ヘッド100と、該吐出ヘッド100を取付けるベースプレート(ベース基板)105とを備えている。この液体吐出ヘッド100は、プローブ溶液を保持する液体保持穴111が形成され、パイレックス(登録商標)ガラスから成るリザーバープレート(保持基板)102と、該リザーバープレート102に一面が接合され、他面に、吐出エネルギーを発生する図示しないヒーター(エネルギー発生手段)に通電されることに基づき、プローブ溶液を固相基板402の表面に吐出する吐出ノズル107(図4参照)が形成されたヒーターボード(半導体基板)101とを備えている。
【0027】
前記ヒーター(図示せず)は、ヒーターボード101に二次元アレイ状に配置されていて、液体の膜沸騰により液体を吐出する。ヒーターボード101は、シリコン基板から成ると共に、該ヒーターボード101には、前記液体保持穴111に連通しかつ前記吐出ノズル107(図4参照)にプローブ溶液を供給するプローブ溶液供給穴110(図3参照)が形成されている。このヒーターボード101の対向する2辺に隣接して、ヒーターボード101の吐出ノズル107を駆動するドライバーIC(駆動回路素子)103がリザーバープレート102に接合されている。
【0028】
図3は、液体吐出ユニットAの要部の断面図である。ヒーターボード101には、吐出ノズル107(図4参照)に対応して該吐出ノズル107にプローブ溶液を供給するプローブ溶液供給穴110が形成されている。また、リザーバープレート102には、ヒーターボード101の各プローブ溶液供給穴110に対応した液体保持穴111が形成されている。更に、ドライバーIC103には配線部材(配線基板)104が接続線(電気的接続手段)115により電気的に接続されていて、該ドライバーIC103からヒーターボード101の対向する2辺側に吐出の信号が送られる。前記リザーバープレート102と配線部材104とは、アルミニウムから成るベースプレート105に固定されている。このベースプレート105には、図1及び図2に示したように、3箇所のZ軸基準面(位置調整手段)112,112,112と、X,Y軸方向の基準位置となる丸穴(位置調整手段)113、及びθz方向の基準位置となる長丸穴(位置調整手段)114が形成されている。
【0029】
液体吐出ユニットAのZ軸方向の位置精度は、ベースプレート105のZ軸基準面112(図1参照)に対する該ベースプレート105とリザーバープレート102との接合面の厚さ、該リザーバープレート102の厚さ、ヒーターボード101の厚さ、更に該ヒーターボード101とリザーバープレート102との接着層の厚さで決定される。ベースプレート105やリザーバープレート102の部品精度は、通常の研削加工でも高い精度が得られ、接着剤層の厚さを薄くし、ばらつきを抑えることで、ベースプレート105のZ軸基準面112から吐出面までの寸法は高い精度が得られる。また、液体吐出ユニットAのX軸方向及びY軸方向の位置精度は、該液体吐出ユニットAをプローブアレイ調整装置に取り付ける際と同様に、ベースプレート105とリザーバープレート102の接合時も該ベースプレート105の位置基準を用いることで、実用上問題のない精度が得られる。
【0030】
更に、図3に示すように、本実施形態では、ドライバーIC103の表面及び配線部材104の表面を、ヒーターボード101の吐出面よりも固相基板402に対し離間した高さ位置に配置するようにしている。なお、ヒーターボード101の吐出面よりも固相基板402側に凸となる接続線115は、図示を省略した封止材でカバーされており、他の部品は全て前記封止材よりも固相基板402に対し離間した高さ位置になっている。
【0031】
本実施の形態によれば、プローブ溶液の固相基板402への着弾位置精度を向上するために、固相基板402の表面とヒーターボード101の吐出面との距離を近接させる時、封止材の高さ分の距離を確保するだけで済むので、ドライバーIC103や配線部材104の高さを考慮する必要はないため、固相基板402に対しより近い距離からプローブ溶液を吐出することが出来る。
【0032】
また、本実施の形態では、ヒーターボード101に形成されたプローブ溶液供給穴110は、シリコン基板に異方性エッチングにより開けられた四角錐の形状となっている。これに対し、リザーバープレート102の液体保持穴111は、研削,超音波,サンドブラストなどで開けられた丸形状となっている。
【0033】
図4(a)に示すように、プローブ溶液供給穴110の稜線が液体保持穴111の壁面に近づくと、ヒーターボード101とリザーバープレート102との接合時の接着剤116がプローブ溶液供給穴110に入り込むことがある。また、図4(b)に示すように、プローブ溶液供給穴110の開口部より液体保持穴111の穴径が小さい場合、リザーバープレート102にプローブ溶液を滴下したときに液体保持穴111の内部でメニスカス117を張ることによる供給不良が起きる場合がある。これらの問題を起こさないために、図4(c)に示すように、プローブ溶液供給穴110の開口部を液体保持穴111の穴径の内側に位置させる必要がある。
【0034】
また、リザーバープレート102の材質は、プローブ溶液に影響を与えずヒーターボード101を保持できるものであれば、テンパックス、アルミナセラミックス、窒化アルミ、ジルコニア等であっても良い。但し、リザーバープレート102とヒーターボード101との接着面に、液体保持穴111に連通するパス(通路や隙間)がある場合は、プローブ溶液の混入が起きる可能性があるため、接着面のパスの有無の確認が必要である。そして、リザーバープレート102が透明材料であれば、塗布状況が組み立て後に観察できるため、より好ましい。ベースプレート105の材質も、アルミ以外にSUS等であっても良い。配線部材104としては、FPC、PWB等が使用でき、電気接続はワイヤーボンディング、ACF等で行うことができる。なお、接続線115による電気接続部は、実際は封止されているが図では省略している。
【0035】
[第2の実施形態]
図5は、本発明の第2の実施形態のプローブ・アレイ調製用の液体吐出ユニットAを吐出口側から見た斜視図であり、図6は、液体吐出ユニットAの要部の断面図である。
【0036】
本実施形態の吐出ヘッド200は、リザーバープレート(保持基板)202にヒーターボード(半導体基板)201と、該ヒーターボード201の対向した2辺に隣接してヒーターボード201の駆動用のドライバーIC(駆動回路素子)203が接合されている。前記リザーバープレート202には、ヒーターボード201の各プローブ溶液供給穴210に対応した液体保持穴211が形成されている。また、ヒーターボード201とドライバーIC203側に対し、外周部が固相基板402から遠ざかる方向に傾斜させた配線部材(配線基板)204が接続線(電気的接続手段)215により電気的に接続されていて、該ドライバーIC203から、ヒーターボード201の対向する2辺側に吐出の信号が送られる。更に、リザーバープレート202と配線部材204とは、ベースプレート(ベース基板)205に固定されていて、該ベースプレート205には、図5に示したように、Z軸基準面(位置調整手段)212と、2箇所のX軸基準面(位置調整手段)213、及び1箇所のY軸基準面(位置調整手段)214とが形成されている。そして、液体吐出ユニットAをプローブアレイ調整装置に装着する場合には、各軸基準面212,213,214に対向する面を押圧することで位置決めを行う構成となっている。
【0037】
本実施形態では、ヒーターボード201の吐出口面に対して、ドライバーIC203の表面および配線部材204の表面を固相基板402に対して離間する方向の高さに設定している。また、前記配線部材204が外周に向かって固相基板402から離れる方向に傾斜しているため、例えば、該配線部材204に装着される電気部品による凸部があったとしても、該凸部がヒーターボード201の表面よりも固相基板402側に近づくのを防止している。また、ノズル面より凸となる電気的な接続線215は、図示しない封止材でカバーされており、他の部品は全て封止材より固相基板402から遠く位置するようになっている。
【0038】
このため、プローブ溶液の固相基板402への着弾位置精度の向上を図るべく、該固相基板402の表面とノズル面の距離とを近接させる場合に、封止材の高さ分の距離を確保するだけで済むことになる。すなわち、本実施形態によれば、ドライバーIC203や配線部材204の高さを考慮する必要はなく、固相基板402に対しより近い距離からプローブ溶液を吐出することができる。
【0039】
また、本実施形態では、X,Y軸方向の位置出しを基準面によって行うようにしたため、第1の実施の形態で説明したような、ピンと穴による位置出しを行う場合に比べて、着脱が容易で、かつピンが抉れて抜けにくくなる心配もない等の利点を有する。
【0040】
次に、本発明の実施態様の例を以下に列挙する。
【0041】
[実施態様1] 固相基板表面の複数箇所に独立してプローブ溶液を吐出自在な吐出ヘッドを有する液体吐出ユニットと、該液体吐出ユニットを前記固相基板に対し移動自在に対向配置するユニットホルダーと、を備えたプローブアレイ調製装置において、
前記ユニットホルダーに対する前記液体吐出ユニットの相対位置を調整し得る位置調整手段を備えている、
ことを特徴とするプローブアレイ調製装置。
【0042】
[実施態様2] 前記吐出ヘッドは、前記プローブ溶液を保持する液体保持穴が形成された保持基板と、該保持基板に一面が接合され、他面に、吐出エネルギーを発生するエネルギー発生手段に基づき前記プローブ溶液を前記固相基板の表面に吐出する吐出ノズルが形成されると共に、前記液体保持穴に連通しかつ前記吐出ノズルにプローブ溶液を供給するプローブ溶液供給穴が形成された半導体基板と、を備えている、
ことを特徴とする実施態様1に記載のプローブアレイ調製装置。
【0043】
[実施態様3] 前記半導体基板には、前記保持基板上に配置されて前記エネルギー発生手段を駆動する駆動回路素子が電気的に接続されている、ことを特徴とする実施態様2に記載のプローブアレイ調製装置。
【0044】
[実施態様4] 前記吐出ヘッドはベース基板に取付けられ、該ベース基板には、前記駆動回路素子及び前記半導体基板に電力を供給する配線基板が取付けられている、ことを特徴とする実施態様1乃至3のいずれかに記載のプローブアレイ調製装置。
【0045】
[実施態様5] 前記プローブ溶液供給穴の最小幅は、該プローブ溶液供給穴に対応して前記保持基板に形成された液体保持穴の幅よりも小さく形成されている、ことを特徴とする実施態様2乃至4のいずれかに記載のプローブアレイ調製装置。
【0046】
[実施態様6] 前記駆動回路素子及び前記配線基板は、前記固相基板との対向面側が、前記半導体基板の前記他面よりも前記固相基板に対し離間した位置に配置されている、ことを特徴とする実施態様2乃至5のいずれかに記載のプローブアレイ調製装置。
【0047】
[実施態様7] 前記配線基板は、前記固相基板との対向面側が、前記半導体基板寄りの内側よりも外側に行くに従い、該半導体基板の前記他面よりも前記固相基板に対し漸次離間した位置に配置されている、ことを特徴とする実施態様2乃至5のいずれかに記載のプローブアレイ調製装置。
【0048】
【発明の効果】
本発明によれば、ユニットホルダーに対する液体吐出ユニットの相対位置を調整し得る位置調整手段を備えているので、簡単な構成で液体吐出ユニットの位置精度の向上を図ることができると共に、二次元アレイを構成するプローブ種の一層の多数化と、それに付随するドットの高密度化を容易に達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態における液体吐出ユニットを吐出口側から見た斜視図である。
【図2】同上の液体吐出ユニットを反対側から見た斜視図である。
【図3】同上の液体吐出ユニットの要部を示す断面図である。
【図4】(a)(b)(c)は、夫々同上の液体吐出ユニットのプローブ溶液供給穴と液体保持穴との関係を示す断面図である。
【図5】第2の実施形態における液体吐出ユニットを吐出口側から見た斜視図である。
【図6】同上の液体吐出ユニットの要部を示す断面図である。
【図7】従来のプローブアレイ調整装置の概要を示す斜視図である。
【符号の説明】
A 液体吐出ユニット
100,200 吐出ヘッド
101,201 ヒーターボード(半導体基板)
102,202 リザーバープレート(保持基板)
103,203 ドライバーIC(駆動回路素子)
104,204 配線部材(配線基板)
105,205 ベースプレート(ベース基板)
110,210 プローブ溶液供給穴
111,211 液体保持穴
112 Z軸基準面(位置調整手段)
113 X,Y軸方向の基準丸穴(位置調整手段)
114 θz方向の基準長丸穴(位置調整手段)
115,215 接続線(電気的接続手段)
116 接着剤
117 液体のメニスカス
212 Z軸基準面(位置調整手段)
213 X軸基準面(位置調整手段)
214 Y軸基準面(位置調整手段)
401 ユニットホルダー
402 固相基板
403 試料台

Claims (1)

  1. 固相基板表面の複数箇所に独立してプローブ溶液を吐出自在な吐出ヘッドを有する液体吐出ユニットと、該液体吐出ユニットを前記固相基板に対し移動自在に対向配置するユニットホルダーと、を備えたプローブアレイ調製装置において、
    前記ユニットホルダーに対する前記液体吐出ユニットの相対位置を調整し得る位置調整手段を備えている、ことを特徴とするプローブアレイ調製装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008509398A (ja) * 2004-08-04 2008-03-27 バイオトローブ, インコーポレイテッド ディスペンサーアレイのロケーションを登録するための方法およびシステム
WO2008053598A1 (fr) * 2006-11-01 2008-05-08 Japan Science And Technology Agency Puce pour l'analyse de biomolécules
JP2013061354A (ja) * 2013-01-04 2013-04-04 Kurabo Ind Ltd 流体制御方法及び装置

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