JP2004077434A - プローブ・アレイの調整装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】プローブ・アレイの調整時、各種のプローブ溶液が、正確に着弾すべき位置に着弾し他種類のプローブ溶液と混じり合わないようにする。
【解決手段】プローブ・アレイを調整する為のプローブ溶液を吐出させる液体吐出ユニットを持ち前記吐出ユニット内に、プローブ溶液に電荷を与える電荷電極を持ち、プローブ溶液が着弾する固相基板の、前記プローブ溶液が着弾すべき部分に、電荷を持つことを特徴とする。
固相基板の電荷は、そのとき着弾するプローブ溶液の着弾点だけに前記プローブ溶液のもつ電荷と逆の電荷を与えるようにしても、前記プローブ溶液の着弾する部分に前記電荷を与え、着弾しない部分に前記プローブ溶液の持つ電荷と同じ電荷を持たせるようにしても良い。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、固相基板上にプローブ・アレイを調製の実施に利用されるプローブ・アレイの調製装置に関する。より具体的には、固相基板上に二次元アレイ状配置に固定してなるプローブ・アレイを作製するために複数種のプローブ溶液を固相基板上に溶液を吐出させるための液体吐出ユニットを有した、プローブ・アレイ調整装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
遺伝子DNAの塩基配列の解析、あるいは、同時に多項目に関し、高信頼性で遺伝子診断などを行う際、目的とする塩基配列を有するDNAを複数種のプローブを用いて選別することが必要となる。この選別作業に利用されるプローブ複数種を提供する手段として、DNAマイクロチップが注目を浴びている。また、薬剤等のハイスループット・スクリーニングやコンビナトリアル・ケミストリーにおいても、対象となるタンパク質や、薬物の溶液を多数(例えば、96、384、1536種)を並べ、秩序立ったスクリーニングを行うことが必要となる。その目的で多数種の薬剤を配列するための手法、その状態での自動化されたスクリーニング技術、専用の装置、一連のスクリーニング操作を制御し、また結果を統計的に処理するためのソフトウェア等も開発されてきている。
【0003】
これら並列的なスクリーニング作業は、基本的に、評価すべき物質に対して、選別する手段となる既知のプローブを多数並べてなる、いわゆるプローブ・アレイを利用することで、同じ条件の下、プローブに対する作用、反応などの有無を検出するものである。一般的に、どのようなプローブに対する作用、反応を利用するかは予め決定されており、従って、ひとつのプローブ・アレイに搭載されるプローブ種は、例えば、塩基配列の異なる一群のDNAプローブなど、大きく区分すると一種類の物質である。すなわち、一群のプローブに利用される物質は、例えば、DNA、タンパク質、合成された化学物質(薬剤)などである。多くの場合、一群をなすプローブ複数種からなるプローブ・アレイを用いることが多いが、スクリーニング作業性質によっては、プローブとして、同一の塩基配列を有するDNA、同一のアミノ酸配列を有するタンパク質、同一の化学物質を多数点並べ、アレイ状とした形態を利用することもあり得る。これらは主として薬剤スクリーニング等に用いられる。
【0004】
一群をなすプローブ複数種からなるプローブ・アレイでは、具体的には、異なる塩基配列を有する一群のDNA、異なるアミノ酸配列を有する一群のタンパク質、あるいは異なる化学物質の一群について、その一群を構成する複数種を、所定の配列順序に従って、アレイ状に基板上などに配置する形態をとることが多い。なかでも、DNAプローブ・アレイは、遺伝子DNAの塩基配列の解析や、同時に、多項目について、信頼性の高い遺伝子診断を行う際などに用いられる。
【0005】
この一群をなすプローブ複数種からなるプローブ・アレイにおける課題のひとつは、できるだけ多種類のプローブ、例えば、多種類の塩基配列を有するDNAプローブを一つの基板上に載せることである。換言するならば、如何に高密度にプローブをアレイ状に並べることができるかである。
【0006】
基板上にアレイ状にプローブ複数種を固定する一つの方法として、米国特許USP5,424,186号公報に記載される、光分解性の保護基とフォトリソグラフイーを用いた固相基板上でのDNAの逐次伸長反応により、互いに異なる塩基配列を有するDNAプローブをアレイ状に作製する手法を挙げることができる。この手法を利用すると、例えば、1cm当たり10000種類以上の配列が異なるDNAを搭載したDNAプローブ・アレイの調製も可能でなる。なお、この手法では、逐次伸長反応によりDNAを合成する際、4種の塩基(A,T,C,G)毎に、それぞれ専用のフォトマスクを用いてフォトリソグラフイー工程をおこない、アレイの所定箇所に何れかの塩基を選択的に伸長させることで、所望の塩基配列を有する複数種のDNAを所定の配列で基板上に合成する。従って、DNAの鎖長が長くなると、調製に要するコストは高くなり、また、長時間を要する。加えて、各伸長段階における、ヌクレオチド合成の効率は100%ではないため、設計した塩基配列に欠損を生じたDNAの比率も小さくない。さらに、合成の際、光分解性の保護基を用いる場合、通常の酸分解性の保護基を用いる場合と比べて合成効率が落ちるため、最終的に得られるアレイにおいて、設計した塩基配列通りのDNAの占める割合が小さくなるという問題もある。
【0007】
また、固相基板上で直接合成した生成物をそのまま使用するものであるため、設計した塩基配列通りのDNAから欠損のある塩基配列を有するDNAを精製分別により取り除くことは勿論不可能である。その他に、最終的に得られるアレイにおいて、基板上に合成されているDNAの塩基配列を確認することができないという問題を秘めている。これは仮に、工程上のミスなどにより、ある伸長段階で所定の塩基の伸長がほとんどなされてなく、全くの不良品であった場合、この不良品プローブ・アレイを用いたスクリーニングは、誤った結果を与えるが、それを未然に防止する術が全くないことを意味している。この塩基配列を確認することができないということが、この手法における最大かつ本質的な問題である。
【0008】
前記の手法とは別な方法として、プローブ用のDNAを予め合成、精製し、場合によってはその塩基長を確認した上で、各DNAをマイクロディスペンサーのようなデバイスにより基板上に供給し、プローブ・アレイを調製する手法も提案されている。PCT公開公報WO95/355O5号には、キャピラリーを用いて、DNAをメンブラン上へ供給する手法が記載されている。この手法を適用すると、原理的には、1cm当たり1000個程度のDNAアレイの調製が可能である。基本的には、各プローブ毎に一本のキヤピラリー状ディスペンス・デバイスでプローブ溶液を基板上の所定位置へ供給し、その作業を繰り返すことで、プローブ・アレイを調製する手法である。各プローブ毎に専用のキヤピラリーを用意すれば、問題はないが、仮に、少数のキヤピラリーを用いて、同じ作業を行おうとすれば、相互汚染を防止するため、プローブ種を入れ替える際、キャピラリーを十分に洗浄する必要がある。また、供給する位置もその度毎に制御する必要がある。従って、多種類のプローブを高密度に配列するアレイの調製に適している手法とはいえない。加えて、プローブ溶液の基板への供給は、キヤピラリー先端を基板にタッピングして行うため、再現性・信頼性も完全とはいえない。
【0009】
また、特に薬剤のハイスループット・スクリーニングに利用される96ウェル、あるいは、384ウェルのマイクロプレートに対して、個々のウェル毎に、異なる薬剤溶液を供給するためマイクロ・ディスペンサー・デバイスも、例えば、Robbins Scientific社からHYDRATMの商品名で市販されている。これは、基本的には、マイクロシリンジを2次元状に配列したものであり、最少吐出量は100nlである。仮に、これをアレイ形成に適用すると、この最少吐出量によりその密度は制限され、高密度化には限界がある。
【0010】
その他の手法として、基板上においてDNAの固相合成を行う際、各伸長段階毎に、インクジェット法により合成に必要な物質の溶液を基板上に供給する手法も提案されている。例えば、欧州特許公告公報EP 0 703 825B1号には、DNAの固相合成において利用される、ヌクレオチドモノマー、ならびに、アクティベ−ターをそれぞれ別のピエゾ・ジェット・ノズルより供給することにより、それぞれ所定の塩基配列を有するDNA複数種を固相合成する方法が記載されている。このインクジェット法による供給(塗布)は、上記キャピラリーを用いた溶液の供給(塗布)に比べ、供給量の再現性など信頼性も高く、また、ノズルの構造も微細化が可能なものであり、プローブ・アレイの高密度化には適した特徴を有している。しかしながら、この手法も、基本的には、基板上でのDNAの逐次伸長反応を応用するものなので、先に述べた米国特許USP5,424,186号公報に記載される手法における最大の課題である、基板上に合成されているDNAの塩基配列を確認することができないなどの問題点は依然として残っている。各伸長段階毎に、専用のマスクを用いるフォトリソグラフィーの工程を行うという煩雑さは解消されるものの、プローブ・アレイに不可欠な要件である、各ポイントに所定のプローブが固定されているという点に、若干の問題を含むものである。なお、前記EP0,703,825B1号公報には、単独に形成されたピエゾ・ジェット・ノズルを複数個使用する方法しか記載されておらず、この少数のノズルを用いる際には、前述のキャピラリーを用いる手法と同様に、高密度のプローブ・アレイ調製には必ずしも適しているとはいえない。
【0011】
また、特開平11−187900号公報には、プローブを含む液体をサーマルインクジェットヘッドにより液滴として固相に付着させて、プローブを含むスポットを固相上に形成する方法が開示されているが、使用されているインクジェットヘッドが、一般のプリンタ用のヘッドであるため、プローブ・アレイを調製するにあたり最適な構造とは言いがたい。
【0012】
これに対し、プローブ・アレイ調整用の液体吐出ユニットは、これまで説明したように、出来るだけ多くの種類の液体を吐出させることが望まれる。複数のノズルを有するユニットがあった場合、複数のノズルと同数のこれら複数のノズルと一体一に対応した溶液のリザーバーを有するユニットが望ましい。
【0013】
また、プローブ・アレイ調整用の液体吐出ユニットでは、紙面に印字する場合ほど液体を消費するわけではないので、リザーバーの容積も比較的小さなもので十分である。
【0014】
さらにプローブ・アレイ調整用の液体吐出ユニットは前記したようにノズル数が多い事が望まれ、少なくとも1000個以上のノズルを持つユニットが望まれるため、従来のインクジェットヘッドの構造をそのまま適用するだけではコストアップや歩留まり低下の問題は避けられないものであった。
【0015】
また、異なった液体が配置されているプローブ・アレイを作製する場合、前記したように各ノズルから異なった液体を吐出するが、1枚のプローブ・アレイを調整するにあたって各ノズルからは1回しか吐出は行われず、また液体が配置される位置も決まっている。
【0016】
つまり、プローブ・アレイ調整用の液体吐出ユニットに於いては、紙面への印刷の場合と異なり必ずしも複雑な吐出装置は必要とせず、したがってより構造の簡便な低コストなプローブ溶液吐出装置及び液体吐出ユニットが望まれる。
【0017】
そこで、用いる複数種のプローブ自体を別途に調整、精製などし、また、必要に応じて、目的のプローブであることを同定、確認し、この高い純度のプローブを含むプローブ溶液を所定の液量を有する微小な液滴として、基板上に塗布し、アレイ状に配置するために、プローブ溶液を所定の液量を有する微小な液滴として、基板上に塗布する手段として、各プローブ溶液を収納する溶液リザーバーとそれに接続される溶液吐出用ノズルを、塗布する複数種のプローブに対応する個数備えてなる液体吐出ユニットが提案されている。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来例では、密度の高いプローブ・アレイを実現する為に、当然の事ながら、前記液体吐出ユニットのノズル密度、基板の密度が上がり、異なるプローブ溶液の着弾する距離が非常に近くなってくる。
【0019】
従来例で用いた液体吐出ユニットから吐出されるプローブ溶液の着弾点精度は、かなり高いものであるが、吐出されるプローブ溶液は、程度差はあれ、主滴と、サテライト及び、ミストに分割され吐出される。プローブ・アレイ調整ユニットは、インクジェット記録装置のように液滴吐出中に、液体吐出ユニット又は,基板を走査することは必須ではないため、主滴とサテライトの着弾点がずれることは殆どないものの、液体吐出ユニットに具された吐出口近辺に何らかの原因により、液体プローブの吐出に対し、非対称性をもたらす要因が発生した場合など、液体吐出ユニットから吐出される液体プローブの主滴とサテライトが異なる方向に飛翔する可能性がある。また、非常に軽いミストは、空気中を漂い、着弾するべき位置以外の場所に、着弾する可能性もあった。
【0020】
上記の様な事が発生した場合、本来着弾しないはずの異なる種類のプローブ溶液が多少ではあるが混じりあうこととなり、選別不可能とまではいかないが、せっかく高純度に調整されたプローブ溶液を用いたプローブ・アレイの信頼性が低下してしまうという問題があった。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記問題を鑑みてなされたものであり、複数種のプローブ溶液を溶液吐出用ノズルから、所定液量の液滴として、固相基板上に吐出して、2次元アレイ状に塗布する工程と、2次元アレイ状に塗布された複数種のプローブ溶液に含まれる各プローブを固相基板上に固定する工程とを含むプローブ・アレイの調整方法であって、前記プローブ溶液を固相基板上に吐出する溶液吐出ノズル及び吐出口を有するプローブ・アレイ調整用に適した液体吐出ユニットを有し、前記液体吐出ユニット内に、前記プローブ溶液に電荷を与える電荷電極を備え、前記固相基板の前記プローブ溶液が着弾する部分に、電荷を持つことを特徴としたプローブ・アレイ調整装置を用い、前記固相基板の前記プローブ溶液が着弾すべき部分に対応した数の電荷電極を備え、前記液体吐出ユニットから吐出される液滴には、前記液体吐出ユニットに備えられた電極から電荷が与えられ、前記固相基板の前記吐出ユニットからプローブ溶液が吐出され着弾すべき部分には、前記プローブ溶液に与えられた電荷と逆の電荷を与えることで、多少飛翔方向がずれたサテライトや、浮遊するようなミストが、本来着弾すべき前記固相基板上の位置にひきつけられ、着弾するようになるのである。
【0022】
更に、前記液体吐出ユニットから前記プローブ溶液が吐出されない部分においては、前記プローブ溶液に与えられた電荷と同じ電荷を与えておくことで、前記液体吐出ユニットから飛翔方向がずれて吐出されたプローブ溶液のサテライトや、ミストなどが、反発し、着弾しにくくなるのである。
【0023】
上記構成により、非常に高密度で構成されるプローブ・アレイを調整する場合においても、複数のプローブ溶液が本来着弾すべき場所以外の、固相基板上の位置に着弾する可能性が格段に低くなり、非常に信頼性の高いプローブ・アレイが実現可能となるものである。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施形態を図面を用い詳細に説明する。
【0025】
但し、以下に示す実施形態は、本発明の代表的な具体実施形態を述べるものであり、本発明は、これらの実施形態により限定されるものではない。
【0026】
(実施形態1)
図1は本発明に用いるプローブ溶液塗布装置を示し、図2は図1の装置におけるプローブ・アレイ調整方法の各工程を示した図である。
【0027】
まず、図1においてプローブ溶液塗布装置の構成を説明する。
【0028】
図1、図2において1はプローブ溶液塗布装置、2は装置ベ−ス台、3は固相基板支持台、4は液体吐出ユニット支持台、5はプローブ溶液供給ユニット、6は供給ユニット蓋、7は加圧エアーケーブル、8は滴下ニードル、9はプローブ溶液タンク、10は液体吐出ユニット、11は液体吐出基板、12は固相基板、13はプローブ溶液であり、本実施形態においては、固相基板12は、ガラス等の電気絶縁物質からなっている。
【0029】
本発明のプローブ溶液塗布装置は固相基板12と液体吐出ユニット10とプローブ溶液供給ユニットがそれぞれ相対移動可能なように装置ベ−ス台2の上に配置されている。
【0030】
まず、固相基板12は固相基板支持台3の上に固定され、固相基板支持台3はX方向に精度よく移動できる構成になっている。また、固相基板支持台には固相基板12の各種プローブ溶液が着弾すべき部分に対応しする場所に、プローブ溶液種と同数の電荷電極13が配置されている。この構成の一部分を示すのが図3であり、各電極は各々正にも負にも独立の電荷を持つことが出来るよう配線されている。図3において、固相基板12に示した点線は、各々のプローブ溶液が着弾すべき場所を便宜的に示したものであり、実際の固相基板には付いていなくても良い。
【0031】
つぎに、液体吐出基板11は液体吐出ユニット10において電気的な接続及びメカ的な固定がなされ不図示の吐出信号供給手段から電気的な信号を与えられることにより液体吐出ノズルから液体が吐出できるようになっている。
【0032】
前記液体吐出ユニットには、固相基板に吐出すべきプローブ溶液種と同数のノズルが設けられており、それぞれの中に、前記プローブ溶液に電荷を与える為の電荷電極が設けられている。このノズルの中に設けられた電荷電極の様子を数個のノズルを例に取り、あらわしたのが図4であり、本実施形態においては液体吐出ユニットに設けられた吐出口からプローブ溶液を吐出させる為の手段として、電気熱変換体(ヒーター)を用いたので、図4中の14はプローブ溶液に膜沸騰を生じさせ吐出させる為のヒーターであり、15は前期プローブ溶液に電荷を与える為の電荷電極である。
【0033】
また液体吐出ユニット10は液体吐出ユニット支持台4に固定されており、液体吐出ユニット支持台4は液体吐出ユニット10をプローブ溶液供給ユニット5の下方に移動させたり、固相基板12の上方に移動させたり液体吐出基板11の液体吐出ノズル面の向きを反転させたりすることが可能なように構成されている。
【0034】
さらに、プローブ溶液供給ユニット5は液体吐出ユニット上方に位置し、液体吐出ユニット10にプローブ溶液13を供給するために精度よく移動できるようになっている。またプローブ溶液供給ユニット5は各種のプローブ溶液を貯留するためのプローブ溶液貯留部9がプローブ溶液の種類に応じて複数個形成されており、この貯留部の下方には溶液を滴下するための滴下ニードル8が取り付けられている。このときたとえば溶液貯留部は直径6mm程度,深さ10mm程度の穴が5x8=40個形成されており、各穴は9mm程度の間隔で配列されている。したがって、この程度の配列寸法であれば容易に市販されているニードルの取り付けや貯留部の加圧手段の形成が可能であり40種のプローブ溶液に対応できる。またプローブ溶液貯留部も一般的に市販されているこの種の用途の容器を使用することも可能である。
【0035】
また当然1000種類程度のプローブ溶液を貯留する必要がある場合は1000個のプローブ溶液貯留部をプローブ溶液供給ユニットに形成すれば可能である。
【0036】
さらにこのプローブ溶液貯留部9の上方にはそれぞれの溶液貯留部9を加圧しプローブ溶液貯留部9から溶液を滴下できるように複数の加圧用のエア−流路が形成された供給ユニット蓋6が固定されている。
【0037】
次に、図3を用いて本発明のプローブ溶液塗布装置1を用いて固相基板12
にプローブ溶液を塗布しプローブ・アレイを調整する方法を工程を追って説明する。
【0038】
まず図3の▲1▼は装置のセッティング状態、▲2▼は液体吐出ユニット10へプローブ溶液を供給する状態、▲3▼は液体吐出ユニットの吐出面の方向を反転させた状態、▲4▼は固相基板上へのプローブ溶液を塗布する状態を示した模式図である。
【0039】
まず▲1▼では、各種のプローブ溶液13をプローブ溶液供給ユニット5のプローブ溶液貯留部9に充填し、供給ユニット蓋6により密閉する。また液体吐出ユニット10は不図示の溶液吐出を行なうための電気信号供給手段と電気的に接続する。そして固相基板12を固相基板支持台3に固定する。
【0040】
次に▲2▼では液体吐出ユニット10を液体吐出基板11の吐出ノズル面をプローブ溶液供給ユニット5の滴下ニードル側に向けて移動させ、液体吐出基板11の吐出ノズル面に向かってプローブ溶液を滴下させる。
【0041】
このとき、本実施形態にいては、液体吐出基板11に設けられた吐出口は、約1.27mm間隔で形成されており、プローブ溶液供給ユニット5に設けられた滴下ニードル8の配列間隔より狭いので液体吐出ユニット10とプローブ溶液供給ユニット5を相対的に移動させ滴下ニードル8と吐出口の位置を合わせながら複数種のプローブ溶液13を液体吐出基板11の吐出ノズル面へ順次滴下させて各々の吐出ノズル内にプローブ溶液を供給する。
【0042】
本実施形態においては、40種類のプローブ溶液を吐出させる構成を示したが、液体吐出基板11を複数並べたり、また吐出口をさらに多数固有する液体吐出基板を使用することにより数100〜数1000のプローブ溶液を固相基板上に吐出させ塗布することも可能である。
【0043】
そして▲3▼において液体吐出ユニット10を反転させ、液体吐出基板11の吐出口を固相基板12側に向ける
さらに▲4▼において液体吐出ユニット10を固相基板12の上方の所望の位置に移動させ液体吐出ユニット10に液体を吐出させるのための電気信号を与えることにより固相基板12上にプローブ溶液を所望の量で所望の間隔に配列して塗布することができる。
【0044】
上記装置を用い、前記プローブ溶液を前記固相基板12に吐出させる時の、液体吐出ユニットに備えられた各々のノズルに存在する電荷電極(プローブ溶液)及び、前記プローブ溶液が着弾すべき固相基板上に、かける電荷を模式的に平面で示したものが、図5である。
【0045】
16は液体吐出ユニット側を示し、各格子は、それぞれの種類のプローブ溶液が入っているノズルを表し、17は前記プローブ溶液が着弾する固相基板を示しており、各格子はそれぞれの種類のプローブ溶液着弾位置をしめす。液体吐出ユニットの○で囲まれた番号のノズルから吐出されたプローブ溶液は、固相基板の( )で囲まれたノズル番号と同じ番号の所に着弾することとなる。
【0046】
また、図5で示す+、−は、それぞれその位置に与えられる電荷を表す。
【0047】
本実施形態においては、図5に示したように、例えば、液体吐出ユニット中のノズル10に具された電荷電極に負の電荷を与えると、ノズル10中のプローブ溶液にもその電荷が与えられ負の電荷を持つことになる。また、固相基板側の(10)の場所に対応する固相基板支持台に設けられた電荷電極に液体吐出ユニットと逆の正の電荷を加える。この様な状態にして、前記プローブ溶液を液体吐出ユニットより固相基板上に吐出、着弾させる。すると、前記液体吐出ユニットのノズル10より吐出された負の電荷を持つプローブ溶液は、多少ヨレが発生した場合や、サテライトの飛翔方向がずれた場合、ミストが舞った場合でも、固相基板の着弾されるべき正の電荷を持つ場所(10)に引き寄せられ、着弾するようになり、着弾すべきで無い他の部分に着弾する確立が非常に低く、信頼性の高いプローブ・アレイを調整することが可能となるのである。
【0048】
(実施形態2)
前記実施形態1において、液体吐出ユニットの各ノズル各々に電荷がかけられるように示したが、前記液体吐出ユニット全体に同じ電荷がかかるような構成、例えば、各ノズルには電荷電極は設けるが、それぞれの電極につながる配線を1つにまとめ、同じ電源電圧でノズル毎の制御を行わず、常に電荷をかけるようにしておき、かつ、固相基板側のプローブ溶液着弾部に前記液体吐出ユニットのノズルに与えられた電荷と逆の電荷を与えることでも、実施形態1と同様の効果が得られる。
【0049】
(実施形態3)
本発明の実施形態3にかかる液体吐出ユニットのノズル部にかかる電荷の状態と、固相基板にかかる電荷の状態を表した模式的に平面で表した図が図6である。
【0050】
図6において、18は、液体吐出ユニット側を示し、各格子は、それぞれの種類のプローブ溶液が入っているノズルを表し、19は、前記プローブ溶液が着弾する固相基板を示し、各格子はそれぞれの種類のプローブ溶液着弾位置を示す。
【0051】
図6中で液体吐出ユニットに付けられた○で囲まれた数字は各々の種類のプローブ溶液が収納されるノズルの番号を示し、固相基板に付けられた( )で囲まれた数字は前記液体吐出ユニットのノズルに付けられた○に囲まれた数字と対応し、同じ番号のノズルから吐出された液体プローブが固相基板に着弾することとなる。本実施形態では、5番のノズルから液体プローブが吐出される場合の例を示す。また、図6に示した+及び−の記号は、それぞれの場所に与えられている電荷を表している。このとき、前記液体吐出ユニットには、全てのノズルに正の電荷が与えられている。また、固相基板には5番の位置に負の電荷が与えられ、その他の部分には、全て正の電荷が与えられている。この様な状態にすることにより、ノズル▲5▼から吐出された液体プローブは固相基板の(5)の位置にかけられた電荷により引き寄せられることとなる。また、飛翔方向が少しずれたサテライトや、特にミストにおいては、固相基板の(5)以外の場所からは反発するエネルギーを受け、かつ(5)からは引き寄せるエネルギーを受ける為、本来着弾するべきでない場所への着弾確立は非常に低くなるのである。
【0052】
本実施形態においては、1ヶ所のみの吐出ケースを示したが、前記液体吐出ユニットや固相基板の密度、大きさによっては、飛翔するサテライト、ミスト等が殆ど影響し合わない距離離れた場所、例えば、1番と40番や、5番と36番などであれば、同時に複数の液体プローブと固相基板に引き合う電荷をかけ、その他の場所に反発し合う電荷をかけ、吐出、着弾させるようにしても良い。
【0053】
【発明の効果】
以上説明のように、本発明によれば、液体吐出ユニットに設けられたノズルに内包された液体プローブと前記液体プローブが着弾するべき固相基板の部分に引き合う電荷をかけ、吐出させることで、液体プローブが吐出されるときに発生するサテライト、ミストなどが本来着弾するべき部分以外のところに着弾し、他の種類の液体プローブと混ざり合う確立が非常に低下し、高い信頼性を持ったプローブ・アレイを提供することが可能となるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるプローブ・アレイ調整装置の構成を示す概略斜視図。
【図2】図1の装置におけるプローブアレイの調整工程を示す模式図。
【図3】本発明に使用される固相基板支持台に設けられた電荷電極を表す模式図。
【図4】本発明に使用される液体吐出ユニットに設けられた電荷電極を表す模式図。
【図5】本発明の実施形態1にかかる液体吐出ユニット側と、固相基板側にかかる電荷を表した模式図。
【図6】本発明の実施形態1にかかる液体吐出ユニット側と、固相基板側にかかる電荷を表した模式図。

Claims (8)

  1. 複数種のプローブ溶液を溶液吐出用ノズルから、所定液量の液滴として、固相基板上に吐出して、二次元アレイ状に塗布する工程と、
    二次元アレイ状に塗布された複数種のプローブ溶液に含まれる各プローブを固相基板上に固定する工程とを含むプローブ・アレイの調製装置であって、
    前記プローブ溶液を固相基板上に吐出する溶液吐出ノズル及び吐出口を有するプローブ・アレイ調整用に適した液体吐出ユニットを有し、
    前記液体吐出ユニット内に、前記プローブ溶液に電荷を与える電荷電極を備え、前期固相基板の前記プローブ溶液が着弾する部分に、電荷を持つことを特徴としたプローブ・アレイ調整装置。
  2. 前記固相基板に電荷を与えるために、前記固相基板のプローブ溶液が着弾する部分に対応した数の電荷電極を備えたことを特徴とした請求項1に記載のプローブ・アレイ調整装置。
  3. 前記固相基板に与えられる電荷は、プローブ溶液が着弾する部分にのみあたえられ、前記固相基板に与えられる電荷は、前記プローブ溶液に与えられた電荷と、逆の電荷のものであることを特徴とした請求項1、または2に記載のプローブ・アレイ調整装置。
  4. 前記固相基板に与えられる電荷は、プローブ溶液が着弾しない部分全域に与えられ、前記固相基板に与えられる電荷は、前記プローブ溶液に与えられた電荷と、同じ電荷のものであることを特徴とした請求項1、または2に記載のプローブ・アレイ調整装置。
  5. 前記固相基板に与えられる電荷は、前記プローブ溶液が着弾する部分には前記プローブ溶液に与えられた電荷と逆の電荷を、それ以外の部分には前記プローブ溶液に与えられた電荷と同じ電荷を与えることを特徴とした請求項1または2に記載のプローブ・アレイ調整装置。
  6. 前記複数種のプローブ溶液は、前記液体吐出ユニットからタイミングをずらし吐出されることを特徴とした請求項1,2,3,4、および5に記載のプローブ・アレイ調整装置。
  7. 前記固相基板は、電気絶縁性物質で構成されていることを特徴とした請求項1から6に記載のプローブ・アレイ調整装置。
  8. 前記固相基板の複数種のプローブ溶液が着弾するべき位置の間はそれぞれ電気絶縁性物質からなることを特徴とした請求項1から6に記載のプローブ・アレイ調整装置。
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