JP2004331842A - 難燃性熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】柔軟性、加工性、機械物性、耐傷付き白化性に優れるノンハロゲン且つ無リンの難燃性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】非ハロゲン含有熱可塑性樹脂組成物(X)25〜60重量%と金属水酸化物(Y)40〜75重量%とを含有して成り(但し、X及びYの合計量は100重量%)、非ハロゲン含有熱可塑性樹脂組成物(X)は、ポリプロピレン系樹脂(a):2〜30重量%、スチレン系エラストマー(b):5〜60重量%、鉱物油系ゴム用軟化剤(c):0〜40重量%、エチレン系樹脂(d):10〜80重量%(但し、a〜dの合計量は100重量%)の組成物にて構成されている。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、難燃性熱可塑性樹脂組成物に関し、詳しくは、高度の難燃性、機械特性、柔軟性および耐傷付き性を併せ持つノンハロゲン・無リンの難燃性熱可塑性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリ塩化ビニル樹脂組成物は、電気絶縁性に優れ且つ自消性の難燃特性を持っていることから、古くより、電線被覆、チューブ、テープ、建材、自動車部品、家電部品などに広く使用されている。しかしながら、ポリ塩化ビニル樹脂組成物は、塩素を含んでおり、燃焼時に腐食性ガスである塩化水素ガスを発生し、また、燃焼条件によってはダイオキシン類などの有毒ガスを発生する恐れがある。このため、最近の環境問題への対策の一環として、燃焼時におけるこれら有毒ガス発生の可能性が殆どないハロゲンを含有しない材料(非ハロゲン含有材料)が使用されるようになっている。
【0003】
非ハロゲン含有材料としては、ポリプロピレンやポリエチレンに代表されるポリオレフィン系樹脂およびスチレン系樹脂が挙げられる。ところが、これらポリオレフィン系樹脂などは、易燃焼性であり、用途によっては難燃化する必要がある。その対策としては、ハロゲン系難燃剤を添加する手法が古くより行われてきた。しかしながら、この様なハロゲン系難燃剤も燃焼時に有毒ガスを発生するという問題があり、最近では、非ハロゲン系難燃剤として、水酸化マグネシウムや水酸化アルミニウムといった金属水酸化物を配合する手法が採られている。
【0004】
しかしながら、ポリオレフィン系樹脂などの非ハロゲン含有樹脂を難燃化するためには、大量の金属水酸化物を配合する必要があり、それにより柔軟性や加工性、機械物性、耐傷付き性が大幅に低下する。
【0005】
そこで、難燃ポリオレフィン系樹脂組成物の機械物性の改良手法として、エチレン−無水マレイン酸共重合体樹脂を添加することが提案されている(例えば特許文献1参照)。しかしながら、斯かる樹脂組成物においては、未だ、機械的強度に関して改善する必要がある。
【0006】
また、強度、柔軟性、加工性、耐熱性に優れた難燃性樹脂組成物として、エチレン・不飽和エステル共重合体(A)20〜60重量部、ポリプロピレン(B)25〜45重量部及びスチレン系エラストマー(C)5〜40重量部からなる樹脂成分100重量部に対し、難燃性無機化合物(D)25〜250重量部を配合してなる難燃性樹脂組成物が提案されている(例えば特許文献2参照)。しかしながら、斯かる難燃性樹脂組成物においては、難燃性無機化合物を多量に配合する領域での強度に関して改善の余地があり、また、柔軟性に関しても改善の余地がある。特に、例えば電源コード等の用途においては一層の柔軟化が必須と考えられる。
【0007】
【特許文献1】
特開昭62−236843号公報
【特許文献2】
特開2001−172446号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであり、その目的は、柔軟性、加工性、機械物性、耐傷付き白化性に優れるノンハロゲン且つ無リンの難燃性樹脂組成物を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、種々の研究を重ねた結果、特定の熱可塑性樹脂組成物と金属水酸化物とを特定量配合することにより、上記の課題を解決し得るとの知見を得、本発明の完成に至った。
【0010】
すなわち、本発明の要旨は、非ハロゲン含有熱可塑性樹脂組成物(X)25〜60重量%と金属水酸化物(Y)40〜75重量%とを含有して成り(但し、X及びYの合計量は100重量%)、非ハロゲン含有熱可塑性樹脂組成物(X)は、ポリプロピレン系樹脂(a):2〜30重量%、スチレン系エラストマー(b):5〜60重量%、鉱物油系ゴム用軟化剤(c):0〜40重量%、エチレン系樹脂(d):10〜80重量%(但し、a〜dの合計量は100重量%)の組成物にて構成されていることを特徴とする難燃性熱可塑性樹脂組成物に存する。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。本発明に係る難燃性熱可塑性樹脂組成物は、特定の非ハロゲン含有熱可塑性樹脂組成物(X)と金属水酸化物(Y)とを含有する。
【0012】
上記の非ハロゲン含有熱可塑性樹脂組成物(X)は、ポリプロピレン系樹脂(a):2〜30重量%、スチレン系エラストマー(b):5〜60重量%、鉱物油系ゴム用軟化剤(c):0〜40重量%、エチレン系樹脂(d):10〜80重量%(但し、a〜dの合計量は100重量%)の組成物にて構成されていることが重要である。
【0013】
ポリプロピレン系樹脂(a)としては、具体的には、プロピレンホモポリマー、プロピレンーエチレンランダムコポリマー、プロピレン−エチレン−1−ブテンランダムターポリマー、プロピレン−エチレンブロックコポリマー等が挙げられる。これらの中では、柔軟性や他樹脂との相容性が良い点から、コポリマータイプが好ましい。また、MFR(230℃、2.16kgf)値は0.5〜20g/10分が好ましい。
【0014】
非ハロゲン含有熱可塑性樹脂組成物(X)において、ポリプロピレン系樹脂(a)の割合が2重量%未満の場合は加熱変形性が大きくなる問題を生じ、30重量%を超える場合は柔軟性が低下する。ポリプロピレン系樹脂(a)の好ましい割合は3〜25重量%である。
【0015】
スチレン系エラストマー(b)としては、オレフィン由来の不飽和二重結合が出来るだけ少ないエラストマーが好ましく、例えばA−B型またはA−B−A型ブロック共重合体が最適である。ここで、Aはスチレン重合体ブロックを示す。また、Bはアルキレン共重合ブロックであり、具体的には、エチレン−ブテン共重合体ブロック、エチレン−プロピレン共重合体ブロック等が挙げられる。
【0016】
上記の様な共重合体は、一般に、SBRと称されるスチレン−ブタジエンブロック共重合体、SBSと称されるスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、SISと称されるスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体の、ブタジエン重合体ブロック及びイソプレン重合体ブロックを夫々水素添加して得られ、一般にHSBR、SEBS、SEPS及びSEEPSと称される。スチレン重合体ブロック含量は、通常8〜50重量%、好ましくは8〜40重量%である。
【0017】
非ハロゲン含有熱可塑性樹脂組成物(X)において、スチレン系エラストマー(b)の割合が5重量%未満の場合は柔軟性および耐傷付き性が低下し、60重量%を超える場合は機械的強度が低下すると共に加熱変性性が大きくなる。スチレン系エラストマー(b)の好ましい割合は10〜50重量%である。
【0018】
鉱物油系ゴム用軟化剤(c)は、上記(b)成分の流動性および本発明で得られる組成物の柔軟性を向上させる目的で添加される。鉱物油系ゴム用軟化剤は、芳香族環、ナフテン環およびパラフィン鎖の三者の組み合わさった混合物であって、パラフィン鎖炭素数が全炭素数の50%以上を占めるものはパラフィン系、ナフテン環炭素数が30〜45%のものはナフテン系、芳香族炭素数が30%以上のものは芳香族系と呼ばれて区別されている。これらの中では、上記(b)成分を溶解させない点においてパラフィン系の鉱物油系ゴム用軟化剤が好ましい。
【0019】
非ハロゲン含有熱可塑性樹脂組成物(X)において、鉱物油系ゴム用軟化剤(c)の割合が40重量%を超える場合は機械的強度が低下すると共に軟化剤がブリードアウトする恐れがある。鉱物油系ゴム用軟化剤(c)の好ましい割合は30重量%以下である。
【0020】
エチレン系樹脂(d)としては、エチレン−α−オレフィン共重合体およびエチレン−不飽和エステル共重合体から成る群(d−1)と酸無水物含有エチレン系樹脂およびエポキシ基含有エチレン系樹脂から成る群(d−2)とが挙げられる。
【0021】
エチレン−α−オレフィン共重合体としては、好ましくは、エチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンとの共重合体である。α−オレフィンの具体例としては、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン等が挙げられる。α−オレフィンがプロピレンの場合、プロピレンの含有量は50重量%未満である。
【0022】
エチレン−α−オレフィン共重合体としては、直鎖状低密度ポリエチレン系重合体、低密度ポリエチレン系重合体、超低密度ポリエチレン系重合体などが挙げられる。特に、直鎖状低密度ポリエチレンのうち、メタロセン触媒により重合されるチレン−α−オレフィン共重合体は、コモノマーであるα−オレフィンのランダムネスが高く、難燃剤などの無機フィラー受容性に優れる。更に、その密度が0.86〜0.92g/cmの直鎖状低密度ポリエチレン系重合体は、強度および柔軟性に優れることから特に好適に使用できる。コモノマーであるα−オレフィンとしては、代表的には、1−ヘキセン、1−オクテン等であり、その使用割合は、通常2〜25モル%である。
【0023】
エチレン−不飽和エステル共重合体としては、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体(EMMA)、エチレン−アクリル酸エチル(EEA)、エチレン−アクリル酸メチル(EMA)、エチレン−アクリル酸ブチル(EBA)、エチレン−酢酸ビニル(EVA)等が挙げられる。不飽和エステル含有量は、通常10〜45重量%、好ましくは15〜45重量%である。
【0024】
カルボン酸基または酸無水物基含有エチレン系樹脂としては、カルボン酸基または酸無水物基を導入する化合物として、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸などのα,β−不飽和カルボン酸、または、これらの無水物、アクリル酸、メタクリル酸、フラン酸、ビニル酢酸などの不飽和モノカルボン酸を使用したエチレン系樹脂が挙げられる。
【0025】
エポキシ基含有エチレン系樹脂としては、エポキシ基を導入する化合物として、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、イタコン酸モノグリシジルエステル、ブテントリカルボン酸モノグリシジルエステル、ブテントリカルボン酸ジグリシジルエステル、ブテントリカルボン酸トリグリシジルエステル、α−クロロアクリル酸、マレイン酸、クロトン酸、フマール酸などのグリシジルエステル類、ビニルクリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、グリシジルオキシエチルビニルエーテル、スチレン−p−グリジルエーテル等のグリシジルエーテル類、p−グリシジルスチレン等を使用したエチレン系樹脂が挙げられる。エポキシ基を導入する化合物としては、メタクリル酸グリシジル又はアリルグリシジルエーテルが好ましい。
【0026】
非ハロゲン含有熱可塑性樹脂組成物(X)において、エチレン系樹脂(d)の割合が10重量%未満の場合は機械的強度が低下し、80重量%を超える場合は柔軟性が損なわれる。エチレン系樹脂(d)の好ましい割合は20〜70重量%である。
【0027】
本発明において、金属水酸化物(Y)は、難燃剤として配合され、その具体例としては、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム等が挙げられる。これらの中では水酸化マグネシウムが好適である。
【0028】
金属水酸化物(Y)の平均粒径は、耐摩耗性などの機械的特性をより向上させる観点から、0.1〜20μmが好ましい。また、その粒子表面は、表面されていない未処理のものが好ましいが、ポリマー中への分散性やポリマーとの反応性を高める観点から、ビニルシラン、アミノシラン、エポキシシラン、メタクリロキシシラン等のシランカップリング剤、または、水溶性ポリマー等で表面処理することも可能である。
【0029】
金属水酸化物(Y)としては、水酸化マグネシウムであって、その表面が未処理のもの、水溶性ポリマーで処理したもの、シランカップリング剤で処理したものの群から選択される少なくとも1種を含有し、その割合が添加する金属水酸化物の70重量%以上であることが好ましい。これにより、得られる難燃性熱可塑性樹脂組成物の機械的物性、特に引張強度や耐傷付き性が改良される。
【0030】
本発明において、非ハロゲン含有熱可塑性樹脂組成物(X)の割合は25〜60重量%、金属水酸化物(Y)の割合は40〜75重量%(但し、X及びYの合計量は100重量%)でなければならない。金属水酸化物(Y)の配合量が40重量%未満の場合は十分な難燃性が得られず、75重量%を超える場合は、成形加工性、機械的特性、柔軟性などが損なわれる。非ハロゲン含有熱可塑性樹脂組成物(X)の好ましい割合は30〜50重量%、金属水酸化物(Y)の好ましい割合は50〜70重量%である。
【0031】
本発明の樹脂組成物を製造する方法は、特に限定されないが、押出機、バンバリーミキサー、加圧ニーダー、ロール等による混練方法が好適である。この際、本発明の目的を損ねない範囲で、他の樹脂、添加剤、充填剤、顔料などを配合してもよい。
【0032】
本発明の難燃性熱可塑性樹脂組成物は、ハロゲンおよびリンを含まない材料であるが、高度な難燃性を有している。また、これまで高度に難燃化されたポリオレフィン系の同様な材料で問題となっていた、硬い、傷が付きやすいといった課題を克服し、柔軟性、耐傷付き性、引張特性バランスに優れることに加え、ポリプロピレンを配合していることから耐熱性にも優れる。従って、本発明の難燃性熱可塑性樹脂組成物は、その特徴を活かし、電線絶縁被覆材、ケーブルシース材、建材、自動車部品および家電部品などに好適に使用できる。
【0033】
【実施例】
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。以下の諸例で使用した原料は表1及び表2に示す通りであり、採用した評価方法は(1)〜(5)に示す通りである。
【0034】
【表1】
<熱可塑性樹脂組成物(X)用原料>
(a)ポリプロピレン[MFR3g/10分、日本ポリケム(株)製]
(b)スチレン系エラストマー:
(b1)SEEPS[スチレン含有量30重量%、(株)クラレ製]
(b2)HSBR[スチレン含有量10重量%、JSR(株)製]
(c)鉱物油系ゴム用軟化剤:パラフィン系ゴム用軟化剤[動粘度381.6cSt(40℃)、出光興産(株)製]
(d)エチレン系樹脂:
(d1)エチレン−α−オレフィン共重合体[密度0.898g/cm、エチレン−1−ヘキセン共重合体、日本ポリケム(株)製]
(d2)エチレン−不飽和エステル共重合体[密度0.94g/cm、エチレン−酢酸ビニル共重合体、三井デュポンポリケミカル(株)製]
(d3)酸無水物基含有エチレン系樹脂[無水マレイン酸基含有、密度0.92g/cm、日本ポリオレフィン(株)製]
【0035】
【表2】
<金属水酸化物(Y)用原料>
(Y1)水酸化マグネシウム[表面処理無し、協和化学工業(株)製]
(Y2)水酸化マグネシウム[表面シランカップリング剤処理品、TMG(株)製]
(Y3)水酸化マグネシウム[表面飽和脂肪酸処理品、協和化学工業(株)製]
【0036】
(1)引張特性:
40mm単軸押出機(成形温度200℃)により成形した厚み1mmのシートからJIS3号ダンベルを打ち抜き、オートグラフを使用し200mm/分の引張速度で試験を行った。引張強度は10MPa以上、引張伸びは350%以上を合格とした。
【0037】
(2)耐傷付き性:
JIS K 5401に規定される鉛筆引っ掻き試験機(鉛筆硬度HB、荷重200g)を使用し、40mm単軸押出機(成形温度200℃)により成形した厚み1mmのシート表面について試験を行った。試験片表面に明らかに白化が認められる場合は×、やや白化が認められる場合は△、白化が認められない場合は○とした。○及び△を合格とした。
【0038】
(3)硬度:
得られた組成物ペレットをロールによりシート化した後にプレス成形し、2mm厚みの試験片を作成した。JIS K 6253に準拠(JIS−A硬度直後)して測定した。硬度95以下を合格とした。
【0039】
(4)酸素指数:
JIS K 7201に従って測定した。
【0040】
(5)加熱変形率:
JIS K 6723に従い、温度75℃、30分予熱30分加圧、1kg荷重の条件で測定した。10%以下を合格とした。
【0041】
実施例1〜5及び比較例1〜3
<試料の作成>
表3に示す割合の各配合成分を内容量3.6Lのバンバリーミキサーへ挿入し、バンバリーミキサー設定温度100℃で混練した。。混練による自己発熱で樹脂温度が200℃になった時点で混練を終了し、更に、ロールによりシート化した後、ペレタイザーでペレット化した。なお、ゴム用軟化剤を配合する場合、予めスチレン系エラストマーへ含浸させた。その場合、内容量20Lのヘンシェルミキサーへ所定量のスチレン系エラストマー及びゴム用軟化剤を挿入し、回転数200rpmで3分間撹拌することにより調製した。
【0042】
<試験片の作成>
40mm単軸押出機(L/D=24,フルフライトスクリュ:圧縮比2.7)に厚み1mm×幅90mmであるダイスを装備し、押出樹脂温度200℃で押出成形を行った。引張試験片は、この成形品から打ち抜いて作成した。また、硬度測定用のサンプルは、表面温度140℃のオープンロールで厚み2〜3mmのシートを作成した後、プレス成形(温度190℃、圧力10MPa)で2mm厚みのシートを成形することで得た。
【0043】
評価結果を表3に示す。表中カッコ内の数値は、熱可塑性樹脂組成物(X)を100重量%とした場合に、それを構成する各成分の重量%を示す。
【0044】
【表3】
Figure 2004331842
【0045】
【発明の効果】
以上説明した本発明によれば、柔軟性、加工性、機械物性、耐傷付き白化性に優れるノンハロゲン且つ無リンの難燃性樹脂組成物が提供され、本発明の工業的価値は顕著である。

Claims (5)

  1. 非ハロゲン含有熱可塑性樹脂組成物(X)25〜60重量%と金属水酸化物(Y)40〜75重量%とを含有して成り(但し、X及びYの合計量は100重量%)、非ハロゲン含有熱可塑性樹脂組成物(X)は、ポリプロピレン系樹脂(a):2〜30重量%、スチレン系エラストマー(b):5〜60重量%、鉱物油系ゴム用軟化剤(c):0〜40重量%、エチレン系樹脂(d):10〜80重量%(但し、a〜dの合計量は100重量%)の組成物にて構成されていることを特徴とする難燃性熱可塑性樹脂組成物。
  2. 金属水酸化物(Y)が、水酸化マグネシウムであって、その表面が未処理のもの、水溶性ポリマーで処理したもの、シランカップリング剤で処理したものの群から選択される少なくとも1種を含有し、その割合が添加する金属水酸化物の70重量%以上である請求項1に記載の難燃性熱可塑性樹脂組成物。
  3. エチレン系樹脂(d)が、エチレン−α−オレフィン共重合体およびエチレン−不飽和エステル共重合体の中から選ばれる少なくとも1種(d−1)とカルボン酸基または酸無水物基含有エチレン系樹脂およびエポキシ基含有エチレン系樹脂の中から選ばれる少なくとも1種(d−2)の合計2種以上を含有する請求項1に記載の難燃性熱可塑性樹脂組成物。
  4. エチレン−α−オレフィン共重合体がメタロセン触媒の存在下に重合して得られたものである請求項3に記載の難燃性熱可塑性樹脂組成物。
  5. エチレン−不飽和エステル共重合体の不飽和エステル含有量が15〜45重量%である請求項3又は4に記載の難燃性熱可塑性樹脂組成物。
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