JP2004330534A - タイルカーペットをリサイクルした成形吸音材 - Google Patents

タイルカーペットをリサイクルした成形吸音材 Download PDF

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英之 大成
Hiroaki Machimoto
博明 町元
Koji Koshiyama
浩司 越山
Yoshihiko Hashimoto
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Abstract

【課題】タイルカーペットの回収品や製造時に発生する端材、廃材から、防音壁や橋梁等の表面に取り付けて使用される建築、土木用の中音域の吸音特性が良好な成形吸音材を提供せんとする。
【解決手段】タイルカーペットの回収品や製造時に発生する端材、廃材を粉砕して粉砕物とし、芯鞘型合成繊維及び/又は低融点合成繊維を混合して配合物を得、20分以内の成形時間で加熱板に挟んで加熱、加圧成形した成形体7とする。また、成形体7に面積比率で開口率5%以上30%以下で開口した貫通孔8を設け、該成形体7単独、又は貫通孔8を有する成形体7の積層物、或いは貫通孔8を有する成形体7を貫通孔を有しない成形体7Aと積層して成形吸音材とした。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、タイルカーペットをリサイクルした成形吸音材に関するものである。より詳しくは、タイルカーペットの粉砕物と、特定の合成繊維とを混合した配合物を20分以内で加熱、加圧成形した成形体単独、又は該成形体を複数枚以上積層した積層物からなり、防音壁や橋梁等の表面に取り付けて使用する成形吸音材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来よりタイルカーペット製造時には裁断端材が発生し、また、使用済みタイルカーペットは殆ど建築廃材としてリサイクルされることなく廃棄処分されていた。ところが、近年、地球環境の保護と資源の有効活用の観点から、廃タイルカーペットの残材及び端材、リニューアルに伴う廃材の処理が課題となっている。現在、タイルカーペットの樹脂裏打ち層の9割以上が塩化ビニール系樹脂に依存しており、適正処理及びリサイクル方法の開発が望まれている。
【0003】
一方、高速道路側壁、橋梁及びトンネル出入口周辺側壁に使用される吸音材としては、グラスウール、ロックウール、アルミニウム等の繊維状多孔質部材、ポリエステル等の合成繊維からなる不織布、セラミック系、発泡ポリウレタン等の多孔質吸音材が挙げられ、中でも、ガラス繊維は耐熱性、耐燃焼性、吸音特性に優れるので多く使用されている。これらの多孔質吸音材は内部に連通した空隙を有し、空隙内に音波が入射すると、ファイバーや吸音材空隙内における壁面での粘性摩擦等により、音のエネルギーが材料内に吸収されることによって吸音がなされるものである。また、特定の周波数の吸音性能を向上させる目的で、有孔板などが使用されており、グラスウール、ロックウール等の繊維状多孔質部材を前記有孔板に収めて吸音パネルとして成形したものが、高速道路の防音壁等に組み込まれて用いられている。
【0004】
前記グラスウール、ロックウール等の繊維状多孔質部材を高速道路側壁、橋梁及びトンネル出入口周辺側壁に使用される吸音材とする場合、前記グラスウール、ロックウール等の繊維状多孔質部材は、吸湿性、吸水性が高く、吸湿量または吸水量が増大するほど、吸音性能の低下を招くという問題があった。また、これらの繊維状多孔質部材は、一端、吸水すると、乾燥しにくいため、水分を吸収すると、乾燥速度が遅く、層間剥離を起こしたり、形状の保持が難しくなるという問題があった。このため、前記グラスウール、ロックウール等の繊維状多孔質部材を有孔板に収めて吸音パネルとして用いる場合には、耐水性と飛散防止の目的からテトラフルオロエチレン系の薄膜の袋の中に繊維状多孔質部材が詰め込まれて用いられている。
【0005】
ところで、このテトラフルオロエチレン系の薄膜は、面積が大きいために作業中に破れ易く、一旦雨水が袋の中に滞留し外部に蒸発することができない。その結果、繊維状多孔質部材は水分と自身の自重により、上部よりしだいに垂下沈降現象を惹起し、吸音性能が極めて低下するという問題があった。また、グラスウール、ロックウール等の繊維状多孔質体は、吸音性能には優れているものの、取り付け作業時に部分的に破壊されたり、長期間使用による劣化や走行車両による振動で折れが生じ、ガラス破片等の粉塵が飛散して環境に悪影響を与えるという問題があった。
【0006】
タイルカーペットの端材又は廃材を粉砕後、防音材としてリサイクルする方法については、使用済みカーペットにバインダー樹脂を混合して成形する防音材の製造方法であるが、使用済みカーペットの破砕物にポリウレタン樹脂、EVA樹脂等合成樹脂エマルジョン、SBR等合成ゴムエマルジョン、あるいは、フェノール樹脂等からなる熱硬化性樹脂等のバインダー樹脂を混合し、バインダー樹脂によりカーペット破砕物を融着して成形品とし、防音材を製造する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0007】
また、カーペットの端材又は廃材を粉砕して粉砕物とし、その後に、加熱、加圧成形して成形品としてリサイクルすることや(例えば、特許文献2、3参照。)、更に、カーペット裁断屑を反毛機又は粉砕機で処理した物を含む高融点繊維と、低融点樹脂又は低融点繊維からなる混合物を加熱成形して該混合物中の低融点樹脂を融着し、成形品としてリサイクルする方法(例えば、特許文献4参照。)が提案されているが、得られた成形品を吸音材として使用することについては検討されていない。
【0008】
また、吸音パネルとして、開口を介して中空部を設け、開口から中空部に取り込んだ音を中空部内で共鳴させ、音のエネルギーを摩擦抵抗等により熱エネルギーに変換して減衰させて防音させるレゾネ−ター式吸音パネルやパネルに有底又は貫通した孔部を設けた有孔板が公知である(例えば、特許文献5、6参照。)。
【0009】
タイルカーペットの端材等の廃材を主成分としたプレス成形体を吸音材として使用するためには、成形体の表面は、タイルカーペットの樹脂裏打ち層及び低融点繊維を含む繊維成分の溶融樹脂で覆われない状態、いわゆる、成形体表面に表面スキン層が形成されず、音の反射が少ない構造とし、且つ雨水等による吸水し難い成形体とすることが重要であった。そのためには、タイルカーペットの樹脂裏打ち層成分及び表面パイル層成分と低融点繊維からなる繊維成分を、成形体表面と成形体内部でほぼ均一に溶融させる必要があった。
【0010】
【特許文献1】
特開平7−124971号公報
【特許文献2】
特開平8‐142073号公報
【特許文献3】
特開平9−109164号公報
【特許文献4】
特開平10−286886号公報
【特許文献5】
特開平11−6224号公報
【特許文献6】
特開昭53−99612号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、市場経年したタイルカーペットの廃材、又は製造工程で発生する端材等の廃材を、埋立て処理することなく有効利用できるとともに、高速道路側壁や橋梁、トンネル出入口周辺側壁等の吸音材として要求される1000〜2000Hzあたりの特定の周波数領域において優れた吸音特性を有し、且つ、吸水性の低い成形吸音材を提供する点にある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、次の項を内容とする。
(1)タイルカーペットの粉砕物40重量%以上95重量%以下と、鞘部が200℃以下の融点を持つ芯鞘構造を有する合成繊維(イ)、及び/又は、200℃以下の融点を持つ合成繊維(ロ)5重量%以上60重量%以下とを混合した配合物を、加熱及び加圧成形する時間を20分以下とし、加熱板に挟んで加熱、加圧プレスして得られる、密度が0.5g/cm以上1.0g/cm以下の成形体からなる成形吸音材。
【0013】
(2)前記加熱、加圧プレスしてなる成形体を複数枚以上積層した積層物からなる(1)記載の成形吸音材。
【0014】
(3)前記芯鞘構造を有する合成繊維(イ)の鞘部が、200℃以下の融点を持つポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂又はポリエチレン系樹脂で構成された(1)又は(2)記載の成形吸音材。
【0015】
(4)前記芯鞘構造を有する合成繊維(イ)が、鞘部の融点が芯部の融点より20℃以上低く、芯部がポリエステル系樹脂又はポリプロピレン系樹脂で構成された繊維である(1)〜(3)の何れか1記載の成形吸音材。
【0016】
(5)前記200℃以下の融点を持つ合成繊維(ロ)が低融点ポリエステル系共重合体繊維又は低融点ポリアミド系共重合体繊維からなる合成繊維である(1)〜(4)の何れか1記載の成形吸音材。
【0017】
(6)タイルカーペットの粉砕物と、前記合成繊維(イ)、及び/又は、前記合成繊維(ロ)の混合物100重量部に対して、0.5重量部以上30重量部以下の水を添加してなる配合物を、加熱、加圧成形する(1)〜(5)の何れか1記載の成形吸音材。
【0018】
(7)タイルカーペットの粉砕物の樹脂裏打ち層が塩化ビニル系樹脂である(1)〜(6)の何れか1記載の成形吸音材。
【0019】
(8)タイルカーペットの粉砕物の粒径が、3mm以上30mm以下である(1)〜(7)の何れか1記載の成形吸音材。
【0020】
(9)前記成形体において、成形体の少なくとも1枚に面積比率で開口率5%以上30%以下で開口した有底又は貫通した孔部を設けた成形吸音材であって、該孔部を設けた成形体単独、又は、該孔部を設けた成形体同士の積層物、該孔部を設けた成形体に開口を設けていない成形体を積層した積層物から選択される(1)〜(8)の何れか1記載の成形吸音材。
【0021】
尚、上記合成繊維(イ)の芯部、鞘部、及び合成繊維(ロ)の融点は、それぞれ示差操作型熱量計を用いて、試料5mg、昇温速度20℃/分として測定して得た融解吸熱曲線の最大値を与える温度とした。また、融点を持たないものについては、軟化温度を融点とした。
【0022】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態を添付図面に基づき詳細に説明する。
【0023】
本発明で使用するタイルカーペットは、図1に示すように表面パイル層1と樹脂裏打ち層2とから構成されており、JIS L4406で規定されるものである。
【0024】
この表面パイル層1は、前記樹脂裏打ち層2に積層される不織布等の基布及びこれに植設されるパイルからなり、該パイルを構成する繊維素材としては、ナイロンフィラメント、ポリプロピレンフィラメント、ウール、アクリル、ポリエステルフィラメントが使用されているが、その内、ナイロンフィラメント及びポリプロピレンフィラメントが大半を占めている。本発明では、表面パイル層1のパイルを構成する繊維素材としては、上記した繊維素材の中でもナイロンフィラメント、ポリプロピレンフィラメント、ポリエステルフィラメントで構成された物が好ましい。表面パイル層1の割合は、例えば、該繊維成分がナイロンフィラメントやポリプロピレンフィラメントの場合、タイルカーペット全体の5〜30重量%の範囲で通常は12〜16重量%であり、特に約15重量%を占める物が多い。
【0025】
樹脂裏打ち層2を構成する素材としては、塩化ビニール系樹脂、ビチューメン、ポリウレタン樹脂、ポリオレフィン系樹脂等が挙げられるが、日本で製造されるタイルカーペットの樹脂裏打ち層2は、塩化ビニール系樹脂を用いたものが9割以上を占めるが、本発明においても、この塩化ビニル系樹脂等の熱可塑性樹脂にて裏打ちされたタイルカーペットが良好に使用できる。
【0026】
タイルカーペットの製品形状は、例えば、50cm×50cm、厚み約6mmで、表面パイル層1と樹脂裏打ち層2の厚みがほぼ同じ程度のものが通常用いられている。
【0027】
タイルカーペットの廃材又は端材を粉砕物とした後に、後で詳しく述べる鞘部が200℃以下の融点を持ち、該鞘部と後述する合成繊維等からなる芯部とで形成される芯鞘構造を有する合成繊維(この合成繊維を単に合成繊維(イ)と称すことがある。)、及び/又は、200℃以下の融点を持つ合成繊維(この合成繊維を単に合成繊維(ロ)と称すことがある。)を混合した後に、20分以内で加熱、加圧成形(プレス成形)した成形体、及び該成形体を複数枚積層して成形吸音材とするものである。
【0028】
尚、タイルカーペットの粉砕物3と前記合成繊維(イ)、及び/又は合成繊維(ロ)の混合物を加熱、加圧成形する場合、タイルカーペットの表面パイル層1を形成する繊維成分は、リサイクルを行う点から分離除去することなく使用することが好ましい。
【0029】
本発明の成形吸音材は、タイルカーペットの粉砕物3と前記合成繊維(イ)、及び/又は合成繊維(ロ)を混合した配合物を20分以内で加熱、加圧成形して形成される成形体、及び該成形体の積層物からなるが、前記配合物の加熱、加圧方法としては、加熱板に挟んで加圧する成形方法の他、密閉容器中に過熱水蒸気を吹き込んで加熱しプレス成形する方法や、連続加熱プレスで成形する方法等を用いることができる。前記した加熱方法でプレス成形を行なう場合には、加熱工程と加圧するプレス成形工程を同時に行うか、または、連続的若しくは断続的に2段階に分けて加熱工程の後に加圧工程を設けて行うこともできる。尚、連続加熱プレスで成形する方法としては、エンドレスベルトの上面に配合物を載せて上下方向から加熱板により断続的に加熱と加圧を行うようにして連続的に成形する方法等が挙げられる。
【0030】
本発明で用いる鞘部6が200℃以下の融点を持つ芯鞘構造を有する合成繊維(イ)は、図2に示すように、繊維本体となる芯部5の周囲に被覆材が被覆され、鞘部6を形成する2層構造の繊維である。芯部5の素材としては、有機繊維や無機繊維で形成することも可能であるが、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂(ナイロン系樹脂)、アクリロニトリル系樹脂、ポリプロピレン系樹脂等の合成繊維により形成されるものが好ましい。
【0031】
芯部5がポリプロピレン繊維で鞘部6が低融点ポリエチレンである複合繊維(例えばチッソ株式会社製「ES繊維」)及び芯部5がポリエステル繊維で鞘部6がポリエステル系共重合体で構成されたものは、繊度、繊維長、融点が異なる幾種もの物が市販されている。このため、タイルカーペットの粉砕物3と、合成繊維(イ)を混合して成形体を製造する際に、該合成繊維(イ)の繊度、繊維長、融点の選択幅が広いため、後述するように、成形体の外観性、均一性が良好な成形体を容易に得ることができるため好ましい。更に、より低い温度で鞘部6が軟化する合成繊維(イ)、及び/又は合成繊維(ロ)を使用することによって、より温和な成形加工条件を選択しても成形体の表面から内部をほぼ均一に溶融することが容易と成るためより好ましい。
【0032】
例えば、鞘部6を形成する被覆材として、芯部5の素材より20℃以上150℃以下低い融点を持ち、かつ、200℃以下の融点、好ましくは70℃以上170℃以下の融点を持つ材料で形成されるもの、例えば、ポリエステル系共重合体、ポリアミド系共重合体、ポリエチレン系樹脂により構成されるものが挙げられる。これら合成繊維(イ)の芯部5と鞘部6の重量比率が、30:70〜60:40のものは接着性が高いので好ましい。
【0033】
また、200℃以下の融点を持つ合成繊維(ロ)としては、低融点ポリエステル系共重合体繊維又は低融点ポリアミド系共重合体繊維が汎用的に用いることでき、成形性が良好となるため好ましい。
【0034】
タイルカーペットの粉砕物3に対し、合成繊維(イ)、及び/又は合成繊維(ロ)の配合量は、5重量%以上60重量%以下の範囲であると、タイルカーペットの粉砕物3との混合状態が良くなり、成形体の均一性が向上するため好ましい。
この範囲の配合量であれば、合成繊維(イ)、及び/又は合成繊維(ロ)同士の過剰な融着が抑制され、コスト的にも有利な成形体を得ることができる。更に、表面パイル層1と合成繊維(イ)、及び/又は合成繊維(ロ)、樹脂裏打ち層2と合成繊維(イ)、及び/又は合成繊維(ロ)の融着性を向上する点から、5〜30重量%を配合することが好ましい。
【0035】
前記合成繊維(イ)、及び/又は合成繊維(ロ)のタイルカーペットの粉砕物3への配合量が60重量%を超えると、当該合成繊維同士の融着が起こり、目詰まりによる空隙減少やスキン層形成が起こり、吸音特性が低下するとともに、成形吸音材が硬くなるため端部を切断する等の後加工が困難に成り、また、タイルカーペットのリサイクル効率が低下することになる。5重量%未満では、前記合成繊維(イ)及び/又は合成繊維(ロ)を配合しても、密度の低い成形体とし難く、成形体内部でのタイルカーペットの樹脂成分の融着が進むこととなって、空隙が形成され難くなるため、成形体の吸音特性が低下してしまうとともに、成形に要する圧力・温度・時間がともに増大し、コスト等の点でも不利である。
【0036】
本発明の合成繊維(イ)の芯部5を構成するポリエステル系樹脂としてはテレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレン−2、6−ジカルボン酸、フタル酸、α,β−(4−カルボキシフェノキシ)エタン、4,4’−ジカルボキシジフェニル、5−ナトリウムスルホイソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸;アゼライン酸、アジピン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸とエチレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のジオールからなる繊維形成性のポリエステル系樹脂を挙げることができ、構成単位の80モル%以上がエチレンテレフタレート単位であることが好ましい。
【0037】
また、本発明の合成繊維(イ)の芯部5を構成するポリプロピレン系樹脂としては、プロピレンの単独重合体、またはプロピレンと、エチレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテンなどのα−オレフィンとの共重合体が挙げられる。
【0038】
一方、本発明の合成繊維(イ)の鞘部6及び合成繊維(ロ)には、融点が200℃以下である熱可塑性の低融点ポリマーを配する。鞘部6を構成するポリエステル系樹脂及び合成繊維(ロ)の低融点ポリエステル系共重合体繊維は、ポリエチレンテレフタレートにフタル酸、イソフタル酸、セバシン酸、アジピン酸、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール等から選ばれた1種あるいは2種以上の化合物を共重合したものであることが好ましい。とりわけ融点200℃以下のポリエチレンテレフタレート/イソフタレートは安価で取り扱い易く好ましい。
【0039】
また、合成繊維(イ)の鞘部6を構成するポリアミド系樹脂及び合成繊維(ロ)の低融点ポリアミド系共重合体繊維は、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12等を主成分とする脂肪族ポリアミド、半芳香族ポリアミドに、少量の第3成分としてセバシン酸、イソフタル酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸、パラキシレンギアミド等を構成成分とするポリアミドあるいはこれらのポリアミド系共重合体であることが好ましい。
【0040】
また、合成繊維(イ)の鞘部6を構成するポリエチレン系樹脂としては、高密度ポリエチレン(HDPE)、中密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、低密度ポリエチレン及びエチレンとα−オレフィンの共重合体等が挙げられる。また、アクリル酸等の他の物質を少量共重合させた共重合ポリエチレンであってもよい。
【0041】
次に、成形体の表面構造及び空隙の形成状態について説明する。タイルカーペットの粉砕物3はタイルカーペットの表面パイル層を形成する繊維成分がタイルカーペットの樹脂裏打ち層2に植設された状態のものを多く含んでいる。
【0042】
そこで、粉砕物に、前記合成繊維(イ)及び/又は合成繊維(ロ)を配合し、該混合物を加熱すると、タイルカーペットの粉砕物3の樹脂裏打ち層2同士が融着する部分とタイルカーペットの粉砕物3の樹脂裏打ち層2と、合成繊維(イ)及び/又は合成繊維(ロ)が融着する部分と、合成繊維(イ)及び/又は合成繊維(ロ)自体が融着する部分に加え、合成繊維(イ)及び/又は合成繊維(ロ)が樹脂裏打ち層2に植設された繊維成分と絡まり合い、空気を巻き込んだ状態(空間部分が形成された状態)で熱溶融し、表面パイル層1の繊維成分(パイル)と融着する部分が形成される。この内、合成繊維(イ)及び/又は合成繊維(ロ)と樹脂裏打ち層2に植設された表面パイル層1の繊維成分が絡まり合い空気を巻き込んで融着する部分と、合成繊維(イ)及び/又は合成繊維(ロ)自体が空気を巻き込んで熱溶融する部分が、空隙と呼ぶ部分を形成することになる。
【0043】
一方、合成繊維(イ)及び/又は合成繊維(ロ)の代わりに粉体やペレットから成るバインダー樹脂を使用した場合には、前記合成繊維(イ)及び/又は合成繊維(ロ)と表面パイル層1の繊維成分とが絡まりあって熱融着する部分が無くなり、空隙を形成する部分に粉体やペレットから成るバインダー樹脂が充填され、空隙が前記バインダー樹脂で目詰まりした密な構造となってしまう。そのため、粉体やペレットから成るバインダー樹脂を使用するよりも合成繊維(イ)及び/又は合成繊維(ロ)からなる繊維状の低融点繊維を配合することが好ましい。
【0044】
すなわち、タイルカーペットの表面パイル層1を形成する繊維成分と合成繊維(イ)及び/又は合成繊維(ロ)が空気を抱き込んで融着した部分がタイルカーペットの樹脂裏打ち層2同士の融着層の間に点在する成形体とすることで、成形体表面及び内部に空隙を設けることとなるため、吸音性能が良好となり好ましい。また、成形体表面に、タイルカーペットの樹脂裏打ち層を点在させ、その間を繊維成分が空隙を形成して充填される構造と成る成形体とすることで、成形体表面での音の反射を低減することができる。
【0045】
更に、合成繊維(イ)及び/又は合成繊維(ロ)として、より低融点の繊維を使用した場合、より低温で該混合物の融着が生じるため、密度の低い成形体も容易に作ることが可能と成り、成形時間を大幅に短縮することができる。
【0046】
また、タイルカーペットの粉砕物3と合成繊維(イ)及び/又は合成繊維(ロ)の配合物を均一に分散させて加熱、加圧成形した場合、得られた成形体の表面には、樹脂裏打ち層2の粉砕物が点在し、その間を繊維成分である表面パイル層1と合成繊維(イ)及び/又は合成繊維(ロ)が混在して融着して存在する。そのため、該成形体に水が懸かっても、樹脂裏打ち層2の部分でそのほとんどの水が弾かれるため、グラスウール、ロックウール等の繊維状多孔質部材に対して、繊維を伝わって水が吸収される割合が低くなる。また、樹脂裏打ち層2の部分の間にある繊維に伝わって水が吸収されても、該繊維に融着した他の樹脂裏打ち層2の存在で、成形体内部まで浸透していくことが防止され、雨水が懸かることによる吸音性の低下が生じにくくなる。
【0047】
一方、合成繊維(イ)の鞘部6及び合成繊維(ロ)の融点が200℃以上である場合は、タイルカーペットの樹脂裏打ち層の溶融温度より高くなる場合が多く、その結果、合成繊維(イ)及び/又は合成繊維(ロ)がタイルカーペットの粉砕物3を融着する効果が小さくなり、樹脂裏打ち層成分が強固に熱融着した成形体と成ってしまい吸音特性が低下する。
【0048】
また、タイルカーペットの樹脂裏打ち層が塩化ビニル系樹脂で構成されている場合は、200℃以上に加熱して前記合成繊維を溶融させると、塩化ビニル系樹脂の熱分解が開始するため塩化水素ガスが発生する等の問題が生じる。従って、前記合成繊維(イ)の鞘部6及び前記合成繊維(ロ)の融点は、塩化ビニル系樹脂の溶融温度以下であることが好ましく、更に、融点が70℃以上170℃以下であると、成形加工性、得られた成形体の吸音性能が良好と成るため好ましい。融点が70℃未満であると逆に配合物が分散する前に融着してしまい均一性が低下する。
【0049】
前記合成繊維(イ)及び合成繊維(ロ)の繊維長は、好ましくは3mm以上60mm以下、より好ましくは4mm以上40mm以下に設定され、単繊維繊度は、架橋点や融着性の点から好ましくは1.5dtex以上7.8dtex以下、より好ましくは2.0dtex以上4.5dtex以下に設定される。この範囲の繊維長と繊度を有する低融点で融着する合成繊維(イ)及び/又は合成繊維(ロ)を使用すると、得られる成形体の吸音性能がさらに良好となる。繊維長が3mm未満では、繊維の融着による成形体内部での空隙形成能が少なくなり、また、60mm以上では繊維とタイルカーペットの粉砕物3の混合物が斑に成り易く、その結果、不均一な成形体と成り易い。
【0050】
タイルカーペットの粉砕物3は、汎用の粉砕機、例えば、一軸剪断式粉砕機、ロータリーカッター、ハンマミル等の粉砕機を使用すると、容易に粉砕物を得ることができる。また、タイルカーペットの粉砕物3の粒径は、3mm以上30mm以下が好ましい。この大きさの粉砕物とすれば、前記合成繊維(イ)及び/又は合成繊維(ロ)との混合が容易となり均一化し易い。更に、4mm以上10mm以下に粉砕すると、成形体の表面性が良好と成り、タイルカーペットの粉砕物3が点在した表面状態となり易く好ましい。また、タイルカーペットの粉砕物3の粒径は、前記粉砕機に、所定の開口径を有するパンチングメタルを設置して粉砕することにより、所望の粒径の粉砕物を得ることができる。
【0051】
タイルカーペットの粉砕物3と合成繊維(イ)及び/又は合成繊維(ロ)の混合は、後述する混合機を使用して混合すると、容易に均一な混合物を得ることができる。通常、タイルカーペットの粉砕物3は色が付いており、合成繊維(イ)及び合成繊維(ロ)は白色等、タイルカーペットの粉砕物3との色が異なるため、配合物の色が均一に成るまで混合して取出せば良い。また、タイルカーペットの粉砕物3と合成繊維(イ)及び/又は合成繊維(ロ)を混合する場合、合成繊維(イ)及び/又は合成繊維(ロ)の綿を、例えば、開繊機等で解して混合すると、より均一な配合物とし易いため好ましい。
【0052】
本発明に使用するタイルカーペットの樹脂裏打ち層2を構成する塩化ビニル系樹脂とは、ポリ塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−エチレン−酢酸ビニル共重合体等の塩化ビニル系共重合体を含むものである。
【0053】
また、塩化ビニル系樹脂の可塑剤として、ジブチルフタレート、ジヘキシルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルフタレート(DOP)、中でも、ジ−イソノニルフタレート、リン酸エステル系、塩素化パラフィン、トリメリット酸エステル、エポキシ化大豆油などを単独又は混合して含有するものであるが、ジ−2−エチルヘキシルフタレート(DOP)を含むものが最も多く使用されている。
【0054】
また、塩化ビニル系樹脂の充填剤として、炭酸カルシウム、酸化カルシウム、炭酸バリュウム、硫酸バリュウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、クレー、タルク等の無機充填剤を単独又は混合して含有するが、重質炭酸カルシウムが汎用的に使用される。更に、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸Ca−Zn、ステアリン酸Ba−Zn、Pb系金属石鹸、有機錫系安定剤の安定剤、カーボンブラック、二酸化チタン等の顔料を含むものである。
【0055】
また、タイルカーペットの粉砕物3と合成繊維(イ)及び/又は合成繊維(ロ)の配合物を加熱、加圧成形した成形体において、該成形体の少なくとも1枚に開口率5%以上30%以下の面積比率で開口した有底又は貫通した孔部を設け、この開口した孔部を有する成形体単独、又は、該開口した孔部を有する成形体同士の積層物、或いは、該開口した孔部を有する成形体と開口を設けない成形体の積層物を配置し、特定周波数域の吸音性を高めるように設置することが好ましい。
尚、前記開口率は、前記孔部が開口した面における開口部の総面積と開口が無いと仮定した場合の当該面の面積との面積比率である。
【0056】
図3は、タイルカーペットの粉砕物3と合成繊維(イ)及び/又は合成繊維(ロ)の配合物を加熱、加圧成形した成形体7に、前記孔部として貫通孔8を設け、該成形体7と開口を設けない成形体7A又は貫通孔8を設けた成形体7とを積層して配置した積層体、及び前記貫通孔8を設けた成形体7を単独で使用する成形吸音材9の実施例を示し、図面上側が音源側と成るように配置されている。
図3(a)〜(c)は、音源側に開口を設けた例、図3(d)は、音源側反対側に開口8aを設けた例、図3(e)は、貫通孔8を設けた成形体7を開口を有しない成形体7A、7Aで挟んだ例、図3(f)及び(g)は、貫通孔8を設けた複数(図示は2枚)の成形体7、7同士を積層した例、図3(h)は、貫通孔8を設けた成形体7単独からなる例をそれぞれ示している。
【0057】
図3(a)〜(c)、(f)〜(h)の如く音源側に開口8aを設けることにより、音波の接触する成形体表面積が高まるとともに、開口内部での共鳴により特定周波数域の吸音性が高まることと成る。一方、図3(d)及び(g)の如く音源側と反対裏側に開口8aを配置したものや、図3(e)の如く貫通孔8を設けた成形体7を開口を有しない成形体7A、7Aで挟んだ積層体からなる成形吸音材は、空気室が形成され、前記成形体を通過した音が空気室内で共鳴し、吸音効果が発現するものと考えられる。
【0058】
開口部は特定周波数の吸音性を改良する点から、成形体の面積比率で5%以上30%以下が好ましく、開口部の形状は円形、矩形、楕円形、菱形、三角形等、特に制限されるもので無いが、成形体を打ち抜き加工して開口部を形成する場合、加工性の点から柱状に形成し、形状を保持する上で複雑な形状としない方が望ましい。また、加熱、加圧成形時に金型を用意して開口部を形成することにより、後加工を行う手間を省くこともでき、前記柱状の開口部をテーパー状に形成することも可能となる。
【0059】
各開口8aの大きさは、0.5cm以上7.5cm以下の面積であることが好ましい。開口8aの大きさが0.5cm未満では、開口部を設けるための加工性が低下し、7.5cmより大きいと特定周波数域の吸音性が改良されないためである。
【0060】
タイルカーペットの粉砕物3と合成繊維(イ)及び/又は合成繊維(ロ)とを混合した配合物を加熱、加圧成形する際に、水を添加する、或いは、水を噴霧して均一に混合した後に、加熱、加圧成形すると、当該成形は通常100℃以上であることから水が水蒸気となって空隙を形成する発泡剤として機能し、成形体内部に空隙が形成され易くなるため好ましい。また、水を添加することにより、粉砕物と合成繊維(イ)及び/又は合成繊維(ロ)の混合時に、該粉砕物中に含まれる粉塵や埃の飛散を抑制することもできる。
【0061】
タイルカーペットの粉砕物3と前記合成繊維(イ)及び/又は合成繊維(ロ)の混合物100重量部に対する水の添加量は、0.5重量部以上30重量部以下であれば、プレス成形時における成形体内部での空隙を形成し易いため好ましい。更に、成形性の面から、1重量部以上15重量部以下が好ましい。水を30重量部以上添加すると、タイルカーペットの粉砕物3と前記合成繊維(イ)及び/又は合成繊維(ロ)を混合する時にベタベタに成り取り扱い難くなると共に、プレス成形時の加熱において、水蒸気の発生が必要以上に多量と成ってしまい割れ等が発生する虞がある。
【0062】
更に、水を含有する合成繊維(イ)及び/又は合成繊維(ロ)を使用すると、水を添加する工程を省くことができ、同時に、タイルカーペットの粉砕物3と合成繊維(イ)及び/又は合成繊維(ロ)の混合物への水の分散性が向上するため、該混合物の混合状態も良好とすることができるため好ましい。
【0063】
タイルカーペットの粉砕物3と合成繊維(イ)及び/又は合成繊維(ロ)の混合物を加熱板に挟んで加熱、加圧してプレス成形する場合、成形体表面にタイルカーペットの樹脂裏打ち層の融着した層(スキン層)が形成されること無く、成形体内部に存在するタイルカーペットの樹脂裏打ち層を融着させ、表面から内部まで略均一に溶融した成形体を得るためには、加熱温度は150℃〜200℃とすることが好ましく、プレス時間を20分以下にして成形することが好ましい。タイルカーペットの樹脂裏打ち層2が塩化ビニル系樹脂からなる場合、プレス時間が20分を超えると、成形体表面に溶融樹脂層(スキン層)が形成されやすくなったり、成形体表面に焼けが生じ、吸音特性が低下してしまう。
【0064】
そして、プレス時間を20分以下で成形可能なように、タイルカーペットの粉砕物3と合成繊維(イ)及び/又は合成繊維(ロ)の配合量を選定し、防音壁や橋梁等の表面に取り付けて、中〜高周波域の自動車のエンジン音や走行音を吸音できるように成形体の厚み、密度を調整することが好ましい。
【0065】
ところで、本発明の成形体を成形吸音材として使用する場合、成形体の密度は、0.5g/cm以上1.0g/cm以下が好ましく、更に好ましくは、0.5g/cm以上0.8g/cm以下である。成形体の密度が、0.5g/cm未満であると成形体の強度が低くなり、1.0g/cmより大きいと吸音性が損なわれるためである。また、成形吸音材の厚さ(成形体を複数積層したものにあっては各成形体厚さの合計)は1.5cm以上12cm以下であることが好ましい。更に好ましくは、2cm以上6cm以下である。1.5cm未満の厚さでは、中〜高周波域の吸音性を確保するのが困難と成り、12cmを超えると設置スペースの点から問題が生じる。
【0066】
また、タイルカーペットの粉砕物3に前記合成繊維(イ)及び/又は合成繊維(ロ)を配合して成形体を成形することで、成形体の密度を調整することが容易となる。建築、土木用吸音材として、例えば、高速道路側壁用吸音板としては、5cm以下、好ましくは3cm以下の厚みの薄いものが望まれている。一方、吸音性能については、一般に、厚みが厚く、嵩高いものの方が吸音性能は良好であり、従来使用されているガラス繊維板や有機繊維で構成される吸音材に対して、より厚みを薄くして良好な吸音特性を発現するように、表面スキン層を作らず、均一で空隙を維持した適度な密度を有する成形体に調整することが好ましい。
【0067】
タイルカーペットの粉砕物3と合成繊維(イ)及び/又は合成繊維(ロ)の混合は、加圧ニーダー、リボンブレンダー、タンブラー、ヘンシェル型ミキサー等の高速ブレンダー等のミキサーを用いることにより、容易に行うことができる。例えば、加圧ニーダーを使用してタイルカーペットの粉砕物3と合成繊維(イ)及び/又は合成繊維(ロ)の混合を行う場合、剪断力をかけずに、タイルカーペットの粉砕物3を溶融させない条件で混合することにより、成形体内部の空隙を容易に確保することができ、該混合物を型枠にセットして加熱、加圧して成形した成形体は、成形体単独で、又は、積層物として、更に、開口を設けた成形体を用いた積層物として構成することにより、成形吸音材として有効活用することができる。
【0068】
【実施例】
以下に実施例により更に詳細に説明するが、この発明に係わる実施例に限定されるものではない。
【0069】
(配合物の加熱、プレス成形)
(実施例1)
表面パイル層がナイロン66、樹脂裏打ち層が塩化ビニール系樹脂で構成され、表面パイル層の繊維成分の含有量が約14.5重量%の廃タイルカーペットを、8mmφのパンチングメタルを設置した三力製作所製一軸剪断式粉砕機FS−1にて粉砕し、8mm粉砕品を定量的に回収した。次に、該粉砕物70重量部と芯鞘型低融点繊維(帝人株式会社製 テイジンテトロンTBSバインダー繊維:4.4dtex、51mm)30重量部を加圧ニーダーに投入し、5分間攪拌して混合して約924gの配合物を得た。該配合物を厚みが30mmに成るようにスペーサーを入れて280×330mmの平型に載せ、プレス板を190℃に設定した50トンプレス装置にて15分間加熱、プレス成形した。成形圧力27kg/cm(ゲージ圧;60kg/cm)で加熱、加圧成形後、冷却プレスに挟んで金型ごと冷却した。尚、本例の芯鞘型低融点繊維;テイジンテトロンTBSバインダー繊維は、芯部がポリエチレンテレフタレート、鞘部がポリエチレンテレフタレートとポリエチレンイソフタレートを組成比6/4とした共重合ポリエステルからなり、芯部の融点は260℃、鞘部の融点は75℃、芯部と鞘部の重量比率は50:50である。
【0070】
(実施例2)
実施例1と同様にして、使用済みタイルカーペット8mm粉砕品80重量部と芯鞘型低融点繊維(帝人ファイバー株式会社製 テピルス(1.7dtex、5mm、水分15%含有))23.5重量部を加圧ニーダーで5分間攪拌して混合し、配合物を得た。該配合物を厚みが15mmに成るようにスペーサーを入れて金型に載せ、プレス板を190℃に設定した50トンプレス装置にて10分間加熱、プレス成形した。加熱、加圧成形後、冷却プレスに挟んで冷却した。得られた成形体は、2枚及び3枚積層して吸音性を測定した。
【0071】
(実施例3)
実施例1と同様にして、使用済みタイルカーペット8mm粉砕品85重量部と芯鞘型低融点繊維(帝人ファイバー株式会社製 テピルス(1.7dtex、5mm、水分15%含有))17.6重量部を加圧ニーダーで5分間攪拌して混合し、配合物を得た。該配合物を厚みが15mmに成るようにスペーサーを入れて金型に載せ、プレス板を190℃に設定した50トンプレス装置にて8分間加熱、プレス成形した。加熱、加圧成形後、冷却プレスに挟んで冷却した。得られた成形体は、2枚の積層物で吸音性を測定した。また、直径100mmの吸音測定用サンプルにおいて、直径30mmの貫通孔を成形体中央部に開けた成形体と開口を設けていない成形体と用意し、これらを積層した積層物の吸音性を測定した。開口を有する積層体は、音源側と音源反対側に配置し、開口を設けない場合と比較した。更に、直径30mmの貫通孔を設けた成形体を2枚積層して吸音性を測定した。
【0072】
(実施例4)
実施例1と同様にして、使用済みタイルカーペット8mm粉砕品70重量部と芯鞘型低融点繊維(株式会社クラレ製 ソフィット(2.2dtex、25mm))30重量部を加圧ニーダーで5分間攪拌して混合し、配合物を得た。該配合物を厚みが15mmに成るようにスペーサーを入れて金型に載せ、プレス板を190℃に設定した50トンプレス装置にて15分間加熱、プレス成形した。加熱、加圧成形後、冷却プレスに挟んで冷却した。得られた成形体は、2枚を積層して吸音性を測定した。尚、本例の芯鞘型低融点繊維;ソフィットは、芯部がポリエステル、鞘部が変性ポリエステルからなり、芯部の融点は263℃、鞘部の融点は110℃である。
【0073】
(比較例1)
実施例1と同様にして、使用済みタイルカーペット8mm粉砕品70重量部と芯鞘型低融点繊維、帝人株式会社製 テイジンテトロンTBSバインダー繊維(4.4dtex、51mm)30重量部を加圧ニーダーで5分間攪拌して混合し配合物を得た。該配合物を厚み30mmになるようにスペーサーを入れて金型に載せ、プレス板を190℃に設定した50トンプレス装置にて25分間加熱、プレス成形した。加熱、加圧成形後、冷却プレスに挟んで冷却し、成形体を取出した結果、成形体の表面は、溶融がかなり進んだ成形体であった。
【0074】
(比較例2)
実施例1と同様にして、使用済みタイルカーペット8mm粉砕品30重量部と芯鞘型低融点繊維、帝人ファイバー株式会社製テピルス(1.7dtex、5mm、水分15%含有)82.4重量部を加圧ニーダーで5分間攪拌して混合し配合物を得た。該配合物を厚み30mmになるようにスペーサーを入れて金型に載せ、プレス板を190℃に設定した50トンプレス装置にて10分間加熱、プレス成形した。加熱、加圧成形後、冷却プレスに挟んで冷却した。
【0075】
(比較例3)
実施例1と同様にして、使用済みタイルカーペット8mm粉砕品70重量部と芯鞘型低融点繊維、帝人ファイバー株式会社製 テピルス(1.7dtex、5mm、水分15%含有)35.3重量部を加圧ニーダーで5分間攪拌して混合し配合物を得た。該配合物を厚みが30mmに成るようにスペーサーを入れて金型に載せ、プレス板を190℃に設定した50トンプレス装置にて3分間加熱、プレス成形した。加熱、加圧成形後、冷却プレスに挟んで冷却後、成形体を取り出しが、成形体の端部及び断面中央部が溶融しておらず、ポロポロと崩れ良好な成形体を得ることができなかった。
【0076】
(比較例4)
実施例1と同様にして、使用済みタイルカーペット8mm粉砕品を調整して配合物を得た。該配合物を密度が0.7g/cm、厚み30mmになるようにスペーサ−を入れて金型に載せ、プレス板を190℃に設定した50トンプレス装置にて10分間加熱、プレス成形した。加熱、加圧成形後、冷却プレスに挟んで冷却後、成形体を取り出したが、成形体の断面中央部が溶融しておらず、ボロボロに崩れ成形体を得ることができなかった。
【0077】
(比較例5)
比較例4と同様にして、使用済みタイルカーペット8mm粉砕品を調整して配合物を得た。該配合物を厚みが10mmになるようにスペーサーを入れて金型に載せ、プレス板を190℃に設定した50トンプレス装置にて15分間加熱、プレス成形した。成形体が均一に溶融するように加熱、加圧成形した後、冷却プレスに挟んで冷却して、成形体を取り出した結果、密度が1.1g/cmの成形体が得られた。
【0078】
得られた成形体は、下記JIS A1405に規定される所定の大きさに打ち抜き、吸音性を測定した。その結果を密度と厚みの結果と合わせて表1に示す。
【0079】
(吸音性)
吸音性の測定は、JIS A1405に示される垂直入射吸音率の測定で行い、規定の垂直入射測定器(ブリュエル・ケアー社製2マイクロホンインピーダンス測定管4206型)を使用して実施した。測定は、1000Hz、1600Hz、2000Hzの音域を測定した。開口を設けて積層した成形吸音材については、1000Hz、1600Hzの音域の吸音性を測定した。
【0080】
(厚みと密度)
株式会社イイノ製油圧クリッカーで、50mm×50mmの型枠を使用し、成形体をそれぞれ3枚打ち抜いた。各成形体の重量と各辺中央の4個所の厚みを求め、その平均値から厚みと密度を算出して厚みと密度とした。
【0081】
【表1】
Figure 2004330534
【0082】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の成形吸音材によれば、タイルカーペットの廃材及び製造時に発生する端材を粉砕物とし、芯鞘型合成繊維(イ)及び/又は低融点合成繊維(ロ)と混合して配合物を得、20分以内で加熱、加圧成形した成形体、及び該成形体を積層物とすることにより、吸音性能の良好な成形吸音材を得ることができる。更に、該成形体又は該積層物を構成する少なくとも1枚の成形体に面積比率で開口率5%以上30%以下で開口した有底又は貫通した孔部を設けて配置することで、1000〜1600Hzの中音域での吸音性能に優れる成形吸音材とすることができる。また、本発明の成形吸音材によれば、従来、廃棄されていたタイルカーペット廃材、特に、タイルカーペットの製造工程で発生する端材や廃材を再生して、建築、土木用の吸音材として有効利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るタイルカーペットとこれを粉砕した粉砕物を示す説明図。
【図2】本発明に係る芯鞘型合成繊維の断面構造を示す一部切欠斜視図。
【図3】(a)〜(h)は、本発明に係る成形吸音材の実施例を示す断面図。
【符号の説明】
1 表面パイル層
2 樹脂裏打ち層
3 粉砕物
4 芯鞘型合成繊維
5 芯部
6 鞘部
7、7A 成形体
8 貫通孔
8a 開口
9 成形吸音材

Claims (9)

  1. タイルカーペットの粉砕物40重量%以上95重量%以下と、鞘部が200℃以下の融点を持つ芯鞘構造を有する合成繊維(イ)、及び/又は、200℃以下の融点を持つ合成繊維(ロ)5重量%以上60重量%以下とを混合した配合物を、加熱、加圧成形する時間を20分以下とし、加熱板に挟んで加熱、加圧プレスして得られる、密度が0.5g/cm以上1.0g/cm以下の成形体からなる成形吸音材。
  2. 前記加熱、加圧プレスしてなる成形体を複数枚以上積層した積層物からなる請求項1記載の成形吸音材。
  3. 前記芯鞘構造を有する合成繊維(イ)の鞘部が、200℃以下の融点を持つポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂又はポリエチレン系樹脂で構成された請求項1又は請求項2記載の成形吸音材。
  4. 前記芯鞘構造を有する合成繊維(イ)が、鞘部の融点が芯部の融点より20℃以上低く、芯部がポリエステル系樹脂又はポリプロピレン系樹脂で構成された繊維である請求項1〜請求項3の何れか1項記載の成形吸音材。
  5. 前記200℃以下の融点を持つ合成繊維(ロ)が低融点ポリエステル系共重合体繊維又は低融点ポリアミド系共重合体繊維からなる合成繊維である請求項1〜請求項4の何れか1項記載の成形吸音材。
  6. タイルカーペットの粉砕物と、前記合成繊維(イ)、及び/又は、前記合成繊維(ロ)の混合物100重量部に対して、0.5重量部以上30重量部以下の水を添加してなる配合物を、加熱、加圧成形する請求項1〜請求項5の何れか1項記載の成形吸音材。
  7. タイルカーペットの粉砕物の樹脂裏打ち層が塩化ビニル系樹脂である請求項1〜請求項6の何れか1項記載の成形吸音材。
  8. タイルカーペットの粉砕物の粒径が、3mm以上30mm以下である請求項1〜請求項7の何れか1項記載の成形吸音材。
  9. 前記成形体において、成形体の少なくとも1枚に面積比率で開口率5%以上30%以下で開口した有底又は貫通した孔部を設けた成形吸音材であって、該孔部を設けた成形体単独、又は、該孔部を設けた成形体同士の積層物、該孔部を設けた成形体に開口を設けていない成形体を積層した積層物から選択される請求項1〜請求項8の何れか1項記載の成形吸音材。
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