JP2004328420A - 受信方法および装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】受信装置の処理量を削減する。
【解決手段】第1シフトレジスタ部64は、8個の記憶領域を有し、被拡散信号208を入力する。タップ係数設定部70は、タップ係数206を入力する。第2シフトレジスタ部76は、8個の記憶領域を有し、拡散符号210を入力する。乗算部68は、第1シフトレジスタ部64のそれぞれに記憶された値と、タップ係数設定部70から出力されたタップ係数206のそれぞれの値を複素乗算する。位相シフト部72は、第2シフトレジスタ部76に記憶された値に応じて、乗算部68の乗算結果を位相シフトする。加算部80は、位相シフト部72から出力された値を加算する。加算部62は、受信信号バッファ部60から出力されるベースバンド受信信号200から、加算部80で生成された信号を減算する。
【選択図】 図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は受信技術に関する。特に拡散処理された受信信号に対して等化処理を行う受信方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
2.4GHz帯の無線周波数を使用したスペクトル拡散通信システムにもとづく無線LAN(Local Area Network)として、IEEE802.11b規格の無線LANが実用化されている。当該無線LANは、CCK(Complementary Code Keying)変調によって、11Mbpsの最大伝送速度を実現している。一方、無線LANの帯域幅は、電波法によって26MHzと定められているため、直接拡散方式におけるチップレートの上限も26Mcpsとなる。ただし、チップレート26Mcpsを理想ナイキストフィルタで帯域制限した場合、D/A変換器のサンプリング周波数が40MHzとなり、さらにD/A変換後の急峻な帯域制限も必要となるためあまり現実的でない。そのため、実際にはナイキストフィルタによる帯域制限でなく、D/A変換後のアナログフィルタでベースバンドの帯域制限を行っているため、最大11Mcps程度のチップレートとなっている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−307548号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
無線LANなどの無線通信における伝送速度が高速になれば、マルチパス伝送路にもとづく符号間干渉によって、伝送品質が劣化する場合がある。一方、テレビ会議などの高品質なリアルタイム動画像伝送を無線LANで実現するためには、高速な伝送速度に加えて、再送による処理遅延を抑えるために、一般により高い伝送品質も要求される。マルチパス伝送路の影響を受けた受信信号の伝送品質を改善するための技術のひとつに適応等化処理がある。適応等化処理では、一般に適応処理においてマルチパス伝送路を再現し、さらに等化処理において、再現されたマルチパス伝送路にもとづいて、受信信号からマルチパス伝送路の影響を除去する。特に、判定帰還型適応等化器では、マルチパス伝送路の影響を除去するために、既に適応等化処理をした判定データも使用するため、伝送品質がより改善される。しかし、判定帰還形適応等化器をCCK変調などにもとづいたスペクトル拡散通信に適用した場合、乗算器の数が増加するために、処理量や消費電力も増加する。
【0005】
本発明者はこうした状況を認識して、本発明をなしたものであり、その目的は受信処理における処理量の増加を抑えた受信方法および装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のある態様は受信装置である。この装置は、拡散符号と被拡散データを含んだ信号を入力する入力部と、過去に入力した信号に含まれた被拡散データを記憶する第1記憶部と、過去に入力した信号に含まれた拡散符号を記憶する第2記憶部と、入力した信号から、位相情報を含んだ伝送路応答係数を導出する係数導出部と、導出した伝送路応答係数と記憶した被拡散データの値を乗算して、位相情報を含んだ瞬時遅延データを生成する乗算部と、記憶した拡散符号の値に応じて、生成した瞬時遅延データを位相回転する位相回転部と、位相回転した瞬時遅延データから入力した信号の遅延成分を生成する遅延成分生成部と、入力した信号から入力した信号の遅延成分を除去する遅延成分除去部と、遅延成分を除去した信号から拡散符号と被拡散データをそれぞれ導出する復調部とを含む。
【0007】
「伝送路応答係数」は、伝送路におけるインパルス応答を表す係数であり、その係数は、ベクトル量であってもよい。
以上の受信装置により、伝送路応答係数と被拡散データの値を乗算した後に、拡散符号の値に応じて、乗算結果を位相回転するために、乗算処理数を削減でき、処理量の削減も可能である。
【0008】
第1記憶部は、少なくともひとつの被拡散データを記憶し、第2記憶部は、複数の拡散符号をそれぞれ記憶し、係数導出部は、複数の伝送路応答係数をそれぞれ導出し、乗算部は、導出した複数の伝送路応答係数と記憶した少なくともひとつの被拡散データの値をぞれぞれ乗算して、複数の瞬時遅延データをそれぞれ生成し、位相回転部は、記憶した複数の拡散符号の値に応じて、生成した複数の瞬時遅延データをそれぞれ位相回転し、遅延成分生成部は、位相回転した複数の瞬時遅延データの積算にもとづいて、入力した信号の遅延成分を生成してもよい。
「積算」には、積算した後に所定の統計処理をする場合も含むものとする。
【0009】
ひとつの被拡散データと複数の拡散符号によって、ひとつのデータ単位が構成されており、復調部は、ひとつのデータ単位で、ひとつの拡散符号と複数の被拡散データをそれぞれ導出し、第1記憶部は、ひとつのデータ単位で、記憶した少なくともひとつの被拡散データを更新し、第2記憶部は、ひとつのデータ単位で、記憶した複数の拡散符号を更新してもよい。
【0010】
第1記憶部は、遅延成分を除去した信号によって、記憶した被拡散データを更新し、第2記憶部は、位相回転部において生成した瞬時遅延データを位相回転させないことを指示する情報によって、記憶した拡散符号を更新し、更新した被拡散データと更新した拡散符号について、乗算部、位相回転部、遅延成分生成部、遅延成分除去部の処理が再度行われてもよい。
【0011】
本発明の別の態様は受信方法である。この方法は、所定の期間で変動される拡散符号と、拡散符号より長い期間で変動される被拡散データを含んだ信号を入力するステップと、入力した信号から、位相情報を含んだ伝送路応答係数を導出するステップと、過去に入力した信号に含まれた被拡散データの値と導出した伝送路応答係数を乗算して、位相情報を含んだ瞬時遅延データを生成するステップと、過去に入力した信号に含まれた拡散符号の値に応じて、生成した瞬時遅延データを位相回転するステップと、入力した信号から、位相回転した瞬時遅延データにもとづく入力した信号の遅延成分を除去し、拡散符号と被拡散データをそれぞれ導出するステップとを含む。
【0012】
本発明のさらに別の態様も受信方法である。この方法は、所定の期間で変動すべき第1成分と、第1成分より長い期間で変動すべき第2成分を含み、かつ位相情報を含んだ信号を入力するステップと、入力した信号から第1の成分と第2の成分を推定するステップと、入力した信号に対応した値と推定した第2成分の値を乗算するステップと、推定した第1成分の値に応じて、乗算した結果を位相回転するステップと、位相回転した結果を出力するステップとを含む。
【0013】
本発明のさらに別の態様も受信方法である。この方法は、拡散符号と被拡散データを含んだ信号を入力するステップと、過去に入力した信号に含まれた被拡散データを記憶するステップと、過去に入力した信号に含まれた拡散符号を記憶するステップと、入力した信号から、位相情報を含んだ伝送路応答係数を導出するステップと、導出した伝送路応答係数と記憶した被拡散データの値を乗算して、位相情報を含んだ瞬時遅延データを生成するステップと、記憶した拡散符号の値に応じて、生成した瞬時遅延データを位相回転するステップと、位相回転した瞬時遅延データから入力した信号の遅延成分を生成するステップと、入力した信号から入力した信号の遅延成分を除去するステップと、遅延成分を除去した信号から拡散符号と被拡散データをそれぞれ導出するステップとを含む。
【0014】
被拡散データを記憶するステップは、少なくともひとつの被拡散データを記憶し、拡散符号を記憶するステップは、複数の拡散符号をそれぞれ記憶し、伝送路応答係数を導出するステップは、複数の伝送路応答係数をそれぞれ導出し、乗算するステップは、導出した複数の伝送路応答係数と記憶した少なくともひとつの被拡散データの値をぞれぞれ乗算して、複数の瞬時遅延データをそれぞれ生成し、位相回転するステップは、記憶した複数の拡散符号の値に応じて、生成した複数の瞬時遅延データをそれぞれ位相回転し、信号の遅延成分を生成するステップは、位相回転した複数の瞬時遅延データの積算にもとづいて、入力した信号の遅延成分を生成してもよい。
【0015】
ひとつの被拡散データと複数の拡散符号によって、ひとつのデータ単位が構成されており、拡散符号と被拡散データをそれぞれ導出するステップは、ひとつのデータ単位で、ひとつの拡散符号と複数の被拡散データをそれぞれ導出し、被拡散データを記憶するステップは、ひとつのデータ単位で、記憶した少なくともひとつの被拡散データを更新し、拡散符号を記憶するステップは、ひとつのデータ単位で、記憶した複数の拡散符号を更新してもよい。
【0016】
被拡散データを記憶するステップは、遅延成分を除去した信号によって、記憶した被拡散データを更新し、拡散符号を記憶するステップは、位相回転部において生成した瞬時遅延データを位相回転させないことを指示する情報によって、記憶した拡散符号を更新し、更新した被拡散データと更新した拡散符号について、乗算するステップ、位相回転するステップ、信号の遅延成分を生成するステップ、信号の遅延成分を除去するステップの処理が再度行われてもよい。
なお、以上の構成要素の任意の組合せや組み替えもまた、本発明の態様として有効である。
【0017】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
実施の形態1は、スペクトル拡散通信システムの受信装置、特にCCK変調された信号を受信し、受信信号を適応等化処理する受信装置に関する。適応等化処理を前提とした受信装置は、予めマルチパス伝送路にもとづく受信信号の遅延成分を推定し、受信した信号から推定した遅延成分を除去することによって、マルチパス伝送路の影響を軽減する。最終的には、遅延成分が除去された受信信号をCCK復調する。以上の処理のうち、受信信号に含まれた遅延成分を推定するためには、伝送路におけるインパルス応答(以下、「伝送路応答係数」あるいは「タップ係数」という)を所定の方法で推定し、過去に送信された拡散信号を当該伝送路応答係数に乗算するが、その中の拡散信号は拡散符号と拡散された情報信号(以下、「被拡散信号」という)の乗算によって生成されるため、それぞれの処理のために2個の乗算器が必要になり、さらに当該2個の乗算器が適応等化処理するタップ数分必要になる。結果として、全体の乗算器数が多くなり、処理量の増加と消費電量の増加を招く。
【0018】
そのため、本実施の形態に係る受信装置は、伝送路応答係数と被拡散信号は乗算するが、当該乗算した結果と拡散符号との間は乗算せず、拡散符号の値に応じて乗算した結果を位相シフト処理する。この処理によって、乗算器の数を減少させ、処理量の減少と消費電力の減少を可能にする。さらに、スペクトル拡散通信システムにおいては、一般に拡散符号の変動が被拡散信号の変動よりも高速であるため、伝送路応答係数と被拡散信号の乗算結果は一定のままで、拡散符号による位相シフト処理のみを実行する場合が増加する。その結果、伝送路応答係数と被拡散信号の乗算処理の実行間隔を長くできるため、さらに処理量が減少され、消費電力も減少される。
【0019】
一方、CCK復調においては、拡散符号も受信信号から復調する必要があるため、一般に複数の受信信号を蓄積し、蓄積した受信信号から一連の処理によって拡散符号と被拡散信号を復調する。本実施の形態に係る受信装置では、拡散符号と被拡散信号が復調されるまでの間、受信信号に含まれた遅延成分として、拡散符号と被拡散信号から生成する成分のかわりに、既に遅延成分が除去された受信信号を使用し、さらに位相シフト処理量をゼロにして、処理を実行する。以上の処理によって、逐次受信信号に含まれた遅延成分の更新が可能になり、遅延成分の推定精度が向上する。
【0020】
本実施の形態の前提として、IEEE802.11b規格におけるCCK変調の概略を説明する。CCK変調は、8ビットをひとつの単位(以下、この単位を「CCK変調単位」とする)とし、この8ビットを上位からd1、d2、・・・d8と名づける。CCK単位のうち、下位6ビットは、[d3,d4]、[d5,d6]、[d7,d8]単位でそれぞれQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)の信号点配置にマッピングされる。また、マッピングした位相をそれぞれ(φ2、φ3、φ4)とする。さらに、位相φ2、φ3、φ4から8種類の拡散符号P1からP8を以下の通り生成する。
【0021】
【数1】
Figure 2004328420
一方、CCK変調単位のうち、上位2ビットの[d1,d2]は、DQPSK(Differntial encoding Quadrature Phase Shift Keying)の信号点配置にマッピングされ、ここではマッピングした位相をφ1とする。なお、φ1が被拡散信号に相当する。さらに、被拡散信号φ1と拡散符号P1からP8より、以下の通り8通りの拡散信号C1からC8を生成する。
【0022】
【数2】
Figure 2004328420
送信装置は、拡散信号C1からC8の順に送信する(以下、拡散信号C1からC8によって構成される時系列の単位も「CCK変調単位」という)。
【0023】
図1は、実施の形態1に係る通信システム100の構成を示す。通信システム100は、送信装置10と受信装置12を含み、送信装置10は、変調部14、無線部18、送信用アンテナ20を含み、受信装置12は、受信用アンテナ22、無線部24、直交検波部26、伝送路推定部28、同期部30、等化処理部32、復調部34、制御部36を含む。さらに、伝送路推定部28は、マッチドフィルタ部38、タップ係数計算部40を含む。また、信号として、ベースバンド受信信号200、マッチドフィルタ出力信号202、等化信号204、タップ係数206、被拡散信号208、拡散符号210、伝送路推定用タイミング信号212、等化処理用タイミング信号214、復調用タイミング信号216を含む。
【0024】
変調部14は、上述の通り、送信したい情報をCCK変調処理し、連続的に拡散信号を出力する。また、拡散信号に加えて、所定の制御信号を後述のバースト信号に付加して出力する。
無線部18は、変調部14で処理されるベースバンドの信号と無線周波数の信号間の周波数変換、増幅処理を行う。
【0025】
送信用アンテナ20は、無線周波数の信号を送信し、受信用アンテナ22は、無線周波数の信号を受信する。
無線部24は、受信した無線周波数の信号を中間周波数の信号に周波数変換し、さらに増幅処理も行う。
【0026】
直交検波部26は、中間周波数の信号を直交検波し、ベースバンド受信信号200を出力する。一般にベースバンドの信号は、同相成分と直交成分のふたつの成分によって示されるが、ここではそれらをまとめた形でひとつのベースバンド受信信号200を表すものとする。さらに、ベースバンド受信信号200の同相成分と直交成分はそれぞれ複数ビットで構成されている。
【0027】
マッチドフィルタ部38は、バースト信号の先頭に付加された既知の信号系列(以下、「トレーニング信号」という)を予め記憶しておき、受信した信号と記憶したトレーニング信号を相関処理し、マッチドフィルタ出力信号202を出力する。マッチドフィルタ部38の詳細は後述するが、ここではバースト信号の先頭部分で動作するものとする。
【0028】
同期部30は、バースト信号の先頭部分でマッチドフィルタ出力信号202を入力し、マッチドフィルタ出力信号202の電力が予め規定したしきい値より大きくなるタイミングを検出し、当該検出したタイミングをバーストの先頭に相当するタイミング(以下、「バースト先頭タイミング」という)とする。さらに、バースト先頭タイミングをもとに、伝送路推定用タイミング信号212、等化処理用タイミング信号214、復調用タイミング信号216を生成し、それぞれ伝送路推定部28、等化処理部32、復調部34に出力する。
【0029】
タップ係数計算部40は、マッチドフィルタ出力信号202から後述する等化処理部32で使用するタップ係数206を生成する。生成の方法は任意のものでよく、例えば、マッチドフィルタ出力信号202を複素共役処理をするだけや、マッチドフィルタ出力信号202をそのまま出力するだけでもよい。
【0030】
等化処理部32は、タップ係数206、被拡散信号208、拡散符号210にもとづいて、ベースバンド受信信号200を適応等化処理して等化信号204を出力する。ここで、等化信号204は、ベースバンド受信信号200から遅延波成分を除去した信号に相当する。
【0031】
復調部34は、等化信号204をCCK復調して、CCK変調単位で信号を導出する。また、導出された信号は、被拡散信号208、拡散符号210として、等化処理部32にフィードバックされる。ここでは、CCK復調として、FWT(Fast Walsh Transform)演算を実行するものとする。
制御部36は、受信装置12全体におけるタイミング制御あるいはその他の処理を実行する。
【0032】
この構成は、ハードウエア的には、任意のコンピュータのCPU、メモリ、その他のLSIで実現でき、ソフトウエア的にはメモリのロードされた予約管理機能のあるプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ソフトウエアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
【0033】
図2は、実施の形態1に係るバースト信号のバーストフォーマットを示すが、これは前述の通り、CSMA(Carrier Sense MultipleAccess)をベースとした無線LANのひとつであるIEEE802.11b規格のバーストフォーマットである。バーストの先頭から144ビットの間にプリアンブルが、それに続く48ビットの間に、ヘッダが配置されている。プリアンブルは、受信装置12にとって既知であるため、トレーニング信号としても使用できる。
【0034】
図3は、マッチドフィルタ部38の構成を示す。マッチドフィルタ部38は、遅延部50と総称される第1遅延部50a、第2遅延部50b、第N−1遅延部50(n−1)、データメモリ部52と総称される第1データメモリ部52a、第2データメモリ部52b、第N−1データメモリ部52(n−1)、第Nデータメモリ部52n、乗算部54と総称される第1乗算部54a、第2乗算部54b、第N−1乗算部54(n−1)、第N乗算部54n、加算部56を含む。
【0035】
遅延部50は、受信したベースバンド受信信号200を遅延させる。データメモリ部52は、トレーニング信号としてプリアンブルを記憶する。乗算部54は、ベースバンド受信信号200および遅延されたベースバンド受信信号200とプリアンブルとそれぞれ乗算する。乗算結果は、加算部56で加算され、マッチドフィルタ出力信号202として出力される。ここで、ベースバンド受信信号200は同相成分と直交成分を有しているため、一般に乗算部54は複素乗算あるいはビットシフト処理を実行し、マッチドフィルタ出力信号202も同相成分と直交成分を有する。
【0036】
マッチドフィルタ出力信号202の電力が大きくなれば、ベースバンド受信信号200とデータメモリ部52のプリアンブルがほぼ一致したと考えられるため、マッチドフィルタ出力信号202をもとにバースト信号の先頭タイミングを検出可能である。また、バースト先頭タイミングにおけるマッチドフィルタ出力信号202および、バースト先頭タイミングからずれたタイミングにおけるマッチドフィルタ出力信号202は、伝送路応答係数に相当するため、マッチドフィルタ出力信号202をタップ係数206としても使用可能である。
【0037】
図4は、同期部30の構成を示す。同期部30は、電力計算部90、しきい値比較部92、タイミング信号生成部94を含む。
電力計算部90は、マッチドフィルタ出力信号202の電力を計算する。また、マッチドフィルタ出力信号202の同相成分と直交成分の絶対値和で代用してもよい。
【0038】
しきい値比較部92は、電力計算部90から出力される値を予め定めたしきい値と比較し、電力計算部90から出力される値がしきい値より大きくなったタイミングをバースト先頭タイミングとして、後述のタイミング信号生成部94に通知する。
【0039】
タイミング信号生成部94は、しきい値比較部92で検出されたバースト先頭タイミングをもとに、伝送路推定部28、等化処理部32、復調部34の動作に必要なタイミング信号を伝送路推定用タイミング信号212、等化処理用タイミング信号214、復調用タイミング信号216として生成する。
【0040】
図5は、等化処理部32の構成を示す。等化処理部32は、受信信号バッファ部60、加算部62、第1シフトレジスタ部64と総称される第11レジスタ部64a、第12レジスタ部64b、第18レジスタ部64h、第1シフトレジスタ設定部66、乗算部68と総称される第1乗算部68a、第2乗算部68b、第8乗算部68h、タップ係数設定部70、位相シフト部72と総称される第1位相シフト部72a、第2位相シフト部72b、第8位相シフト部72h、ゼロ記憶部74、第2シフトレジスタ部76と総称される第21レジスタ部76a、第22レジスタ部76b、第28レジスタ部76h、第2シフトレジスタ設定部78、加算部80、等化信号バッファ部82を含む。
【0041】
受信信号バッファ部60は、ベースバンド受信信号200をCCK変調単位に対応した数だけ記憶する。ここでは、8個のベースバンド受信信号200を記憶する。
第1シフトレジスタ設定部66は、処理しようとするCCK変調単位のひとつ前のCCK変調単位に含まれた被拡散信号208を入力し、後述の第1シフトレジスタ部64に設定する。なお、被拡散信号208は、同相成分と直交成分を有し、それぞれが複数ビットで構成されているものとする。
【0042】
第1シフトレジスタ部64は、ひとつのCCK変調単位に対応して、8個の記憶領域を有し、CCK変調単位の先頭のタイミングにおいて、第1シフトレジスタ設定部66から被拡散信号208を入力する。ここでは、入力された被拡散信号208はすべての第1シフトレジスタ部64にセットされるため、CCK変調単位の先頭タイミングにおいては、すべての第1シフトレジスタ部64が同一の値となる。また、CCK変調単位の先頭タイミングに続くタイミングでは、後述の加算部62から出力された値を第11レジスタ部64aに入力するが、その際は、第11レジスタ部64aに記憶した値を第12レジスタ部64bにシフトさせるように、第1シフトレジスタ部64のそれぞれの間で記憶した値をシフトさせる処理(以下、「シフト処理」という)を繰り返す。さらに、次のCCK変調単位になれば、第1シフトレジスタ設定部66によって新たな被拡散信号208が入力される。
【0043】
タップ係数設定部70は、タップ係数206を入力し、後述の乗算部68にそれぞれ出力する。ここでは、タップ係数206をひとつのシンボルで代表させているが、実際は伝送路応答係数の時間軸に対応した8種類の値を有するものとする。さらに、それぞれのタップ係数206は、同相成分と直交成分を有し、それぞれが複数ビットで構成されているものとする。
【0044】
第2シフトレジスタ設定部78は、処理しようとするCCK変調単位のひとつ前のCCK変調単位に含まれた拡散符号210を入力し、後述の第2シフトレジスタ部76に設定する。ここでは、拡散符号210をひとつのシンボルで代表させているが、実際はP1からP8に対応した8種類の値を有するものとする。さらに、それぞれの拡散符号210は、同相成分と直交成分を有し、それぞれが1ビットで構成されているものとする。また、P1からP8は、前述のごとく位相を表す。
【0045】
第2シフトレジスタ部76は、ひとつのCCK変調単位に対応して、8個の記憶領域を有し、CCK変調単位の先頭のタイミングにおいて、第2シフトレジスタ設定部78から拡散符号210を入力する。ここでは、入力された拡散符号210のうち、P8を第21レジスタ部76aに、P7を第22レジスタ部76bに、P1を第28レジスタ部76hにセットする。また、CCK変調単位の先頭タイミングに続くタイミングでは、ゼロ記憶部74から出力された「ゼロ」値を第21レジスタ部76aに入力するが、その際は、第21レジスタ部76aに記憶した値を第22レジスタ部76bにシフトさせるように、第2シフトレジスタ部76のそれぞれの間で記憶した値をシフトさせる処理を繰り返す。さらに、次のCCK変調単位になれば、第2シフトレジスタ設定部78によって新たな拡散符号210が入力される。なお、「ゼロ」値の意味については、後述する。
【0046】
乗算部68は、第1シフトレジスタ部64のそれぞれに記憶された値と、タップ係数設定部70から出力されたタップ係数206のそれぞれの値を複素乗算する。
【0047】
位相シフト部72は、第2シフトレジスタ部76に記憶された値に応じて、乗算部68の乗算結果を位相シフトする。具体的には、第2シフトレジスタ部76に記憶された値によって再現される位相が0°ならば、乗算部68の乗算結果をそのまま出力する。位相が90°ならば、乗算部68の乗算結果の同相成分と直交成分を入れ替え、さらに新たな同相成分の符号を反転させる。位相が180°ならば、乗算部68の乗算結果の同相成分と直交成分の符号をそれぞれ反転させる。位相が270°ならば、乗算部68の乗算結果の同相成分と直交成分を入れ替え、さらに新たな直交成分の符号を反転させる。なお、ゼロ記憶部74における「ゼロ」値は、位相が0°になる値であり、すなわち乗算部68の乗算結果を位相シフトさせないような値に対応する。
【0048】
加算部80は、位相シフト部72から出力された値を加算し、これを遅延成分とする。
加算部62は、受信信号バッファ部60から出力されるベースバンド受信信号200から、加算部80で生成された遅延成分を減算し、マルチバス伝送路の影響を低減した信号を生成する。この加算部62の生成信号は、前述のごとく第11レジスタ部64aに入力される。
【0049】
等化信号バッファ部82は、加算部62の出力信号をひとつのCCK変調単位の間記憶し、等化信号204として出力する。
【0050】
図6は、第1シフトレジスタ部64の動作を示し、第1シフトレジスタ部64のそれぞれの記憶領域に記憶されている値を示す。図中における「T1」から「T8」は、それぞれひとつのCCK変調単位の期間において連続するサンプリングタイミングを示し、「E1」から「E7」は逐次加算部62から出力された信号の値を示す。CCK変調単位の先頭タイミング、すなわち「T1」において第11レジスタ部64aから第18レジスタ部64hには、すべてφ1が入力されている。これに続く「T2」から「T8」の期間において、第11レジスタ部64aに入力された値は、「E1」から「E7」に更新されている。一方、第12レジスタ部64bから第18レジスタ部64hになると共に、φ1を保持し続ける期間が長くなる。特に、第18レジスタ部64hは、ひとつのCCK変調単位の期間において、φ1を保持し続けており、すなわち、CCK変調単位の先頭タイミングにおいてのみ値が変化する。このような動作によって、処理量と消費電力の低減が図られる。
【0051】
図7は、乗算部68の動作を示し、乗算部68のそれぞれにおける乗算結果の値を示す。図中における「M11」は、第1乗算部68aに対応したタップ係数206の値とφ1の乗算結果の値を示し、「M12」は、第1乗算部68aに対応したタップ係数206の値とE1の乗算結果の値を示す。また、「M21」は、第2乗算部68bに対応したタップ係数206の値とφ1の乗算結果の値を示す。第1シフトレジスタ部64に保持された値が変化しない場合、乗算部68における乗算結果の値も変化しないため、特に第8乗算部68hは、同一の値を出力し続けている。その結果、第8乗算部68hは、CCK変調単位の先頭タイミングにおいてのみ乗算処理を実行し、その後は次のCCK変調単位の先頭タイミングまで、乗算結果を保持しているだけのため、処理量と消費電力の低減が図られる。
【0052】
図8は、第2シフトレジスタ部76の動作を示し、第2シフトレジスタ部76のそれぞれの記憶領域に記憶されている値を示す。図中における「0」は、前述の「ゼロ値」を示す。CCK変調単位の先頭タイミング、すなわち「T1」において第21レジスタ部76aから第28レジスタ部76hには、「P8」から「P1」がそれぞれ入力されている。これに続く「T2」から「T8」の期間において、第21レジスタ部76hに入力された値は、「P2」から「P8」に更新されている。一方、第27レジスタ部76gから第21レジスタ部76aになると共に、「ゼロ値」を保持し続ける期間が長くなる。特に、第21レジスタ部76aは、「T2」から「T8」の期間において、「ゼロ値」を保持し続けている。このような動作によって、処理量と消費電力の低減が図られる。
【0053】
さらに、第2シフトレジスタ部76における「P1」から「P8」の値のうち位相0°に対応するものと「ゼロ値」においては、位相シフト部72において位相シフト処理が省略される。第2シフトレジスタ部76における「ゼロ値」の割合が増加すれば、位相シフト処理が省略される割合も増加するため、処理量と消費電力の低減が図られる。さらに、乗算処理が位相シフト処理に変わることによって、回路規模の低減も可能である。
【0054】
図9は、等化処理部32の等化処理を示すフローチャートである。なお、このフローチャートは、ひとつのCCK変調単位内の動作を示す。受信信号バッファ部60が受信信号を入力する(S10)。第1シフトレジスタ設定部66、第2シフトレジスタ設定部78が被拡散信号208、拡散符号210によって、第1シフトレジスタ部64、第2シフトレジスタ部76をそれぞれ初期設定し、またタップ係数設定部70もタップ係数206によって初期設定する(S12)。制御部36がカウンタ値iを1に設定する(S14)。乗算部68が、第1シフトレジスタ部64の値とタップ係数206を乗算する(S16)。
【0055】
位相シフト部72は、乗算結果を第2シフトレジスタ部76の値で位相シフトする(S18)。加算部80は、位相シフトされた値に対して加算処理を実行する(S20)。加算部62は、入力した信号から加算処理した信号を減算処理する(S22)。また、減算処理した信号は、第11レジスタ部64aにも入力する。制御部36は、iが8でなければ(S24のN)、iに1を加算する(S26)。第1シフトレジスタ部64と第2シフトレジスタ部76の値をシフト処理し(S28)、減算処理した結果を入力する。さらに、ステップ16からステップ26の処理を繰返し実行する。制御部36は、iが8になれば(S24のY)、処理を終了する。
【0056】
以上の構成による受信装置12の動作を説明する。受信装置12は、バースト信号を受信すると、マッチドフィルタ部38がバースト信号のプリアンブルで相関処理を実行し、同期部30がバースト先頭タイミングを検出する。タップ係数計算部40は、マッチドフィルタ出力信号202からタップ係数206を計算し、タップ係数設定部70に設定する。等化処理部32は、CCK変調単位の先頭タイミングにおいて、第1シフトレジスタ部64と第2シフトレジスタ部76に被拡散信号208と拡散符号210をそれぞれ設定する。乗算部68が第1シフトレジスタ部64の値とタップ係数206を乗算し、乗算した結果を第2シフトレジスタ部76の値で位相シフトする。
【0057】
加算部80は位相シフトした結果を加算し、その結果をベースバンド受信信号200から減算する。減算した結果は、等化信号バッファ部82に入力すると共に、第11レジスタ部64aにも入力する。その際、第11レジスタ部64aから第18レジスタ部64hは、保持している値をそれぞれシフトさせる。また、第1シフトレジスタ部64と同様に第2シフトレジスタ部76の各部も保持している値をそれぞれシフトさせると共に、ゼロ記憶部74から「ゼロ値」を入力する。第1シフトレジスタ部64とゼロ記憶部74に記憶した値をもとに、上述の処理を繰返し実行する。
【0058】
本実施の形態によれば、適応等化処理において、入力した信号の遅延成分を生成する際に、乗算処理の数を削減でき、消費電力も削減できる。また、変動の周期が遅い被拡散信号を乗算処理に使用し、変動の周期が速い拡散符号を位相シフト処理に使用するため、位相シフト処理よりも処理量の多い乗算処理の処理回数を削減でき、さらに処理量と消費電力を削減できる。
【0059】
(実施の形態2)
実施の形態2は、実施の形態1と同様に受信装置に関するが、スペクトル拡散通信システムではない無線通信システムにおける受信装置に関する。一般に、受信装置で受信した信号には、送信装置と受信装置における発振器の周波数偏差が含まれる。さらに、受信装置において同期検波を実行するためには、搬送波の位相に関する情報が必要になる。本実施の形態における受信装置は、従来の技術によって搬送波の位相と周波数偏差を推定するが、受信信号と搬送波の位相を乗算し、さらに周波数偏差にもとづく位相情報によって、当該乗算結果を位相シフト処理する。以上の処理は、搬送波の位相と周波数偏差の推定処理を除いて、ひとつの乗算器によって処理可能になるため、処理量の減少と消費電力の減少を可能にする。また、先に精度の高い乗算処理を実行するため、信号の精度も高くなる。
【0060】
図10は、実施の形態2に係る受信装置110の構成を示す。受信装置110は、受信用アンテナ22、無線部24、直交検波部26、周波数偏差推定部112、位相推定部114、乗算部116、位相シフト部118を含む。
【0061】
周波数偏差推定部112は、受信した信号から、図示しない送信装置と受信装置110間に含まれた周波数偏差を推定する。推定方法は任意のものでよく、例えば、所定の時刻t1とt2における受信信号R(t1)とR(t2)の位相差を検出し、それを期間(t2−t1)で除算すればよい。なお、R(t1)とR(t2)に含まれた信号成分が異なる場合は、当該信号成分を除去する必要がある。
【0062】
位相推定部114は、同期検波をするために必要な受信信号の位相を推定する。推定方法は、任意のものでよく、例えば、受信信号に含まれたプリアンブル部分において、予め記憶しておいたプリアンブルと受信信号との位相を検出すればよい。なお、受信信号から周波数偏差の影響を除くため、周波数偏差推定部112の出力信号も入力される。さらに検出後、検出した位相の値を固定してもよく、また環境の変動に追従させてもよい。
【0063】
乗算部116は、位相推定部114で推定した位相と受信信号を乗算する。両者は、ともに同相成分と直交成分を含むため、ここでの乗算は複素乗算となる。
位相シフト部118は、周波数偏差推定部112で推定した周波数偏差によって、乗算部116の乗算結果を位相シフト処理する。
【0064】
以上の構成による受信装置110の動作を説明する。受信用アンテナ22から入力された受信信号は、無線部24と直交検波部26によってベースバンドの受信信号に変換される。周波数偏差推定部112と位相推定部114は、ベースバンドの受信信号から、周波数偏差と位相をそれぞれ推定する。乗算部116は、ベースバンドの受信信号と推定した位相を乗算する。位相シフト部118は、推定した周波数偏差によって、乗算結果を位相シフト処理する。
【0065】
本実施の形態によれば、より厳密な値を計算可能な乗算処理を実行し、それに続いて、より簡易に処理可能な位相シフト処理を実行するために、高い精度の出力信号を得ることができる。また、搬送波の位相と周波数偏差の推定処理を除いて、ひとつの乗算器によって処理可能になるため、処理量の減少と消費電力の減少を可能になる。
【0066】
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【0067】
実施の形態1において、伝送路推定部28は、相関処理にもとづいてタップ係数206を導出している。しかしこれに限らず例えば、LMSアルゴリズムやRLSアルゴリズムのような適応アルゴリズムによって、タップ係数206を導出してもよい。また、実施の形態1では、バースト信号の先頭部分におけるトレーニング信号によって、バースト信号の先頭部分においてのみタップ係数206を導出しているが、LMSアルゴリズムやRLSアルゴリズムなどによって、バースト信号中もタップ係数206を更新しながら導出してもよい。本変形例によれば、伝送路が変動する環境下においても、伝送特性を改善できる。つまり、通信システム100を使用する環境に応じてタップ係数206が導出されればよい。
【0068】
実施の形態1において、等化処理部32における第1シフトレジスタ部64と第2シフトレジスタ部76はそれぞれ8個のデータを保持可能である。しかしこれに限らず例えば、8個よりも大きくしてもよく、また小さくしてもよい。本変形例によれば、長遅延波の影響が大きいマルチパス伝送路における伝送品質を改善させることや回路規模を小さくすることが可能である。つまり、受信装置12を適用する伝送路の特性に応じて、保持可能なデータ数を決定すればよい。
【0069】
【発明の効果】
本発明によれば、受信処理における処理量の増加を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1に係る通信システムを示す構成図である。
【図2】実施の形態1に係るバーストフォーマットを示す図である。
【図3】図1のマッチドフィルタ部の構成を示す図である。
【図4】図1の同期部の構成を示す図である。
【図5】図1の等化処理部の構成を示す図である。
【図6】図5の第1シフトレジスタ部の動作を示す図である。
【図7】図5の乗算部の動作を示す図である。
【図8】図5の第2シフトレジスタ部の動作を示す図である。
【図9】図5の等化処理を示すフローチャートである。
【図10】実施の形態2に係る受信装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
10 送信装置、 12 受信装置、 14 変調部、 18 無線部、 20 送信用アンテナ、 22 受信用アンテナ、 24 無線部、 26 直交検波部、 28 伝送路推定部、 30 同期部、 32 等化処理部、 34復調部、 36 制御部、 38 マッチドフィルタ部、 40 タップ係数計算部、 50 遅延部、 52 データメモリ部、 54 乗算部、 56 加算部、 60 受信信号バッファ部、 62 加算部、 64 第1シフトレジスタ部、 66 第1シフトレジスタ設定部、 68 乗算部、 70 タップ係数設定部、 72 位相シフト部、 74 ゼロ記憶部、 76 第2シフトレジスタ部、 78 第2シフトレジスタ設定部、 80 加算部、 82 等化信号バッファ部、 90 電力計算部、 92 しきい値比較部、 94 タイミング信号生成部、 100 通信システム、 110 受信装置、 112 周波数偏差推定部、 114 位相推定部、 116 乗算部、 118 位相シフト部、 200 ベースバンド受信信号、 202 マッチドフィルタ出力信号、 204 等化信号、 206 タップ係数、 208 被拡散信号、 210 拡散符号、 212 伝送路推定用タイミング信号、 214 等化処理用タイミング信号、 216 復調用タイミング信号。

Claims (6)

  1. 拡散符号と被拡散データを含んだ信号を入力する入力部と、
    過去に入力した信号に含まれた被拡散データを記憶する第1記憶部と、
    過去に入力した信号に含まれた拡散符号を記憶する第2記憶部と、
    前記入力した信号から、位相情報を含んだ伝送路応答係数を導出する係数導出部と、
    前記導出した伝送路応答係数と前記記憶した被拡散データの値を乗算して、位相情報を含んだ瞬時遅延データを生成する乗算部と、
    前記記憶した拡散符号の値に応じて、前記生成した瞬時遅延データを位相回転する位相回転部と、
    前記位相回転した瞬時遅延データから前記入力した信号の遅延成分を生成する遅延成分生成部と、
    前記入力した信号から前記入力した信号の遅延成分を除去する遅延成分除去部と、
    前記遅延成分を除去した信号から前記拡散符号と前記被拡散データをそれぞれ導出する復調部と、
    を含むことを特徴とする受信装置。
  2. 請求項1に記載の受信装置において、
    前記第1記憶部は、少なくともひとつの被拡散データを記憶し、
    前記第2記憶部は、複数の拡散符号をそれぞれ記憶し、
    前記係数導出部は、複数の伝送路応答係数をそれぞれ導出し、
    前記乗算部は、前記導出した複数の伝送路応答係数と前記記憶した少なくともひとつの被拡散データの値をぞれぞれ乗算して、複数の瞬時遅延データをそれぞれ生成し、
    前記位相回転部は、前記記憶した複数の拡散符号の値に応じて、前記生成した複数の瞬時遅延データをそれぞれ位相回転し、
    前記遅延成分生成部は、前記位相回転した複数の瞬時遅延データの積算にもとづいて、前記入力した信号の遅延成分を生成することを特徴とする受信装置。
  3. ひとつの前記被拡散データと複数の前記拡散符号によって、ひとつのデータ単位が構成されており、
    前記復調部は、前記ひとつのデータ単位で、前記ひとつの拡散符号と前記複数の被拡散データをそれぞれ導出し、
    前記第1記憶部は、前記ひとつのデータ単位で、前記記憶した少なくともひとつの被拡散データを更新し、
    前記第2記憶部は、前記ひとつのデータ単位で、前記記憶した複数の拡散符号を更新することを特徴とする請求項2に記載の受信装置。
  4. 前記第1記憶部は、前記遅延成分を除去した信号によって、前記記憶した被拡散データを更新し、
    前記第2記憶部は、前記位相回転部において前記生成した瞬時遅延データを位相回転させないことを指示する情報によって、前記記憶した拡散符号を更新し、前記更新した被拡散データと前記更新した拡散符号について、前記乗算部、前記位相回転部、前記遅延成分生成部、前記遅延成分除去部の処理が再度行われることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の受信装置。
  5. 所定の期間で変動される拡散符号と、前記拡散符号より長い期間で変動される被拡散データを含んだ信号を入力するステップと、
    前記入力した信号から、位相情報を含んだ伝送路応答係数を導出するステップと、
    過去に入力した信号に含まれた被拡散データの値と前記導出した伝送路応答係数を乗算して、位相情報を含んだ瞬時遅延データを生成するステップと、
    過去に入力した信号に含まれた拡散符号の値に応じて、前記生成した瞬時遅延データを位相回転するステップと、
    前記入力した信号から、前記位相回転した瞬時遅延データにもとづく前記入力した信号の遅延成分を除去し、前記拡散符号と前記被拡散データをそれぞれ導出するステップと、
    を含むことを特徴とする受信方法。
  6. 所定の期間で変動すべき第1成分と、前記第1成分より長い期間で変動すべき第2成分を含み、かつ位相情報を含んだ信号を入力するステップと、
    前記入力した信号から前記第1の成分と前記第2の成分を推定するステップと、
    前記入力した信号に対応した値と前記推定した第2成分の値を乗算するステップと、
    前記推定した第1成分の値に応じて、前記乗算した結果を位相回転するステップと、
    前記位相回転した結果を出力するステップと、
    を含むことを特徴とする受信方法。
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JP2016519455A (ja) * 2013-03-15 2016-06-30 クアルコム,インコーポレイテッド チャネル推定を計算するためのデバイスおよび方法

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