JP2004326100A - 反射防止材 - Google Patents

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Tokiko Tanaka
淑希子 田中
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Abstract

【課題】 擦過等による表面への傷が付き難く、低屈折率層の剥離がないような
反射防止フィルムを提供することを目的とする。
【解決手段】 透明プラスチックフィルム基材上の少なくとも一方に、1分子中
に2個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を含有する多官能性モノマーを主成
分とするUV硬化型樹脂から構成されるマトリックス中に平均粒径0.5〜10
0nmの無機微粒子を添加したハードコート層および、その上に有機ケイ素化合
物、またはそれからなる重合体と、有機ケイ素化合物、またはそれからなる重合
体との共重合体からなるマトリックス中に、平均粒径0.5〜100nmの
シリカ微粒子を添加した低屈折率層を有することを特徴とする反射防止フィルム
とするものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、ワープロ、コンピュータ、テレビ等の各種ディスプレイ(液晶ディスプレイ、CRTディスプレイ、プロジェクションディスプレイ、プラズマディスプレイ、ELディスプレイ等)、特に液晶ディスプレイの表示画面表面に用いられる反射防止材に関するものである。
視野性向上のため、画像表示用ディスプレイ装置の表示画面やそのカバー材料、ビデオ一体型カメラ、携帯用ハンディ端末表面などは、透明基材上への反射防止コートにより外光反射を抑えることが必須となっている。特に最近ではOA機器の小型化に伴い屋外での利用が増える傾向にあり、反射防止材への要求が一層高まってきている。
従来、一般的に透明基材表面上での反射を防止する方法としては、ディスプレイ表面の反射防止処理の一般的な手法の一つとして、プラスチックフィルム上に反射防止コーティングした反射防止材を粘着剤で貼り付ける方法が採用されている。その反射防止コートは、蒸着あるいはスパッタリングといった従来の真空成膜技術により、プラスチックフィルム表面に多層膜を形成したものが主流である。しかし、従来の真空成膜方法では低コスト化が困難であり、生産能力にも限界があるため、生産能力にも限界がある。一方、大面積化、及び連続生産が可能で有るために低コスト化が可能なウェットコーティング法による反射防止材の生産が注目されている。
さらに、反射防止材は各媒体の最表面に存在するため、人が使用するにあたり、指紋やごみが付着した場合に反射防止材表面を布などで払拭する可能性が予測される。従って、反射防止材表面の耐擦傷性などの機械特性に対する要求も高まってきている。
特開平9-216324号公報 特開平11-92750号公報 特開平10―235807号公報
そこで、反射防止材表面の擦過等による傷を付き難くするために、ハードコート層と低屈折率層の密着性を向上させることが必要であると考えられる。
本発明は、以上のような従来技術の課題を解決しようとするものであり、擦過等による表面への傷が付き難く、低屈折率層の剥離がないような反射防止材を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、基材上の少なくとも一方に、1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を含有する多官能性モノマーを主成分とするUV硬化型樹脂から構成されるマトリックス中に平均粒径0.5〜100nmの無機微粒子を添加したハードコート層および、その上に一般式(1)で示される有機ケイ素化合物、またはそれからなる重合体と、一般式(2)で示される有機ケイ素化合物、またはそれからなる重合体との共重合体からなるマトリックス中に、平均粒径0.5〜100nmのシリカ微粒子を添加した低屈折率層を有することを特徴とする反射防止材である。
Si(OR)4 (1)
(但し、Rはアルキル基である)
R’mSi(OR)4−m (2)
(但し、R’はフッ素含有置換基、Rはアルキル基であり、mは置換数である)
請求項2に係る発明は、前記無機微粒子がシリカ微粒子であることを特徴とする請求項1記載の反射防止材である。
請求項3に係る発明は、前記無機微粒子が屈折率1.45〜2.50の高屈折率微粒子であることを特徴とする請求項1記載の反射防止材である。
請求項4に係る発明は、前記無機微粒子が導電性を有することを特徴とする請求項1記載の反射防止材である。
請求項5に係る発明は、前記ハードコート層が、表面処理を施されたものであることを特徴とする請求項1〜4記載の反射防止材である。
請求項5に係る発明は、前記表面処理がアルカリ処理であることを特徴とする請求項5記載の反射防止材である。
本発明によれば、ハードコート層中に無機微粒子を添加することにより、有機
ケイ素化合物組成物中にシリカ微粒子を含む低屈折率層との密着性が向上し
、擦過等による低屈折率層表面への傷が付き難く、低屈折率層の剥離がないよう
にすることができる。また、無機微粒子を高屈折率微粒子にした場合、ハードコ
ート層の屈折率を高くすることができ、反射防止材の反射率をさらに低下させる
ことができる。また、無機微粒子を導電性微粒子とした場合、反射防止フィルに
さらに帯電防止性を付帯させることができる等の特徴を付随させることが可能で
ある。
以下、本発明を詳細に説明する。図1は本発明の反射防止材の一実施形態を示す断面図である。図に示すように、基材2の少なくとも片面に、ハードコート層3、低屈折率層4を形成した場合の反射防止材1である。また、図2は、図1に示した本発明の反射防止材のハードコート層3からなるマトリックス5中に無機微粒子6が添加されている構成を示したハードコート層の拡大断面図である。
基材2としては、特に限定するものではなくプラスチック、ガラスなど様々なものを用いることができるが、透明性、可撓性の点から透明プラスチックフィルムであることが好ましい。具体的には、透明性、屈折率、分散などの光学特性、さらには耐衝撃性、耐熱性、耐久性などの諸物性の点から、ポリオレフィン系(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリエステル系(ポリエチレンテレフタラート、ポリエチレンナフタレート等)、ポリアミド系(ナイロン−6、ナイロン66)、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリイミド、ポリビニルアルコール、エチレンビニルアルコール、アクリル、セルロース系(トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース、セロファン等)等、あるいはこれらの有機高分子の共重合体などを好適に用いることができる。
これらの透明プラスチックフィルム基材を構成する有機高分子に、添加剤として例えば帯電防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、滑剤、着色剤、酸化防止剤、難燃剤等を含有させたものも使用することができる。
また、この基材としては、単層でも複数積層したものでも良い。また、その厚みは特に限定されるものではないが、70〜200μmが好ましい。
ハードコート層3は、透明プラスチック基材表面の硬度を向上させ、鉛筆等による引っかき傷を防止し、また基材の屈曲による反射防止層のクラック発生を抑制することができ、反射防止材の機械的強度が改善できる。ハードコート層は1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を含有する多官能性モノマーを主成分とする重合物からなる。多官能性モノマーとしては、1、4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1、6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、3−メチルペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールビスβ‐(メタ)アクリロイルオキシプロピネート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリ(2−ヒドロキシエチル)イソシアネートジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、2、3‐ビス(メタ)アクリロイルオキシエチルオキシメチル[2.2.1]ヘプタン、ポリ1、2−ブタジエンジ(メタ)アクリレート、1、2−ビス(メタ)アクリロイルオキシメチルヘキサン、ノナエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラデカンエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、10−デカンジオール(メタ)アクリレート、3、8−ビス(メタ)アクリロイルオキシメチルトリシクロ[5.2.10]デカン、水素添加ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、2、2−ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシジエトキシフェニル)プロパン、1、4−ビス((メタ)アクリロイルオキシメチル)シクロヘキサン、ヒドロキシピバリンサンエステルネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、エポキシ変成ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。多官能モノマーは、一種類のみを使用しても良いし、二種類以上を併用しても良い。また、必要で有れば単官能モノマーと併用して共重合させることもできる。ハードコート層は透明プラスチックフィルム基材と屈折率が同等もしくは近似していることがより好ましい。
さらに、ハードコート層中に無機微粒子を添加することによって、ハードコート層表面に親水基が存在し、有機ケイ素化合物とシリカ微粒子からなる低屈折率層と化学的結合が生じ、密着性が向上する。
また、無機微粒子の添加によりハードコート層表面に微細な凹凸が生じ、表面積が増大する。その為、低屈折率層とハードコート層間で物理的吸着力が増大するために、密着性が向上する。その結果、反射防止材の耐擦傷性を向上させることができる。
前記無機微粒子は、平均粒子径0.5〜200nmの範囲内であり、シリカなどの酸化物であれば特に限定されない。0.5nmのより小さいと無機微粒子が凝集しやすくなり、また密着性が低下してしまう。200nmより大きいと光の散乱によりハードコート層が白化して透明性が損なわれてしまうため、透明な反射防止材とする場合は好ましくないものとなる。
前記無機微粒子を屈折率1.45〜2.50の高屈折率微粒子とした場合、さらにハードコート層の屈折率を高くすることができる。従って、ハードコート層と低屈折率層の屈折率差が大きくなる為、反射防止材の反射率を低下させることが可能となる。高屈折率微粒子は、屈折率1.45〜2.50の範囲内であれば特に限定されない。例えば、TiO、Y、La、ZrO、Al等の酸化物が例示できる。これらを単独に、あるいは2種類以上併せて用いてもよ
い。
前記無機微粒子を導電性無機微粒子とした場合、さらにハードコート層に帯電防止性を付随させることができる。導電性無機微粒子としては、酸化スズ、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化カドミウム、アンチモンド−プ酸化スズ(ATO)、フツ素ド−プ酸化スズ(FTO)、スズド−プ酸化インジウム(ITO)およびアルミニウムド−プ酸化亜鉛(AZO)、五酸化アンチモン等の酸化物が例示できる。これらを単独に、あるいは2種類以上併せて用いてもよい。
また、前記ハードコート層中に平均粒径0.01〜3μmの無機あるいは有機物微粒子を混合分散させ、表面形状を凹凸させることで一般的にアンチグレアと呼ばれる光拡散性処理を施すことができる。これらの微粒子は透明であれば特に限定されないが、低屈折率材料が好ましく、安定性、耐熱性のある酸化ケイ素、フッ化マグネシウムが好ましい。
膜厚は3μm以上あれば十分な強度となるが、塗工精度、取り扱いから5〜7μmの範囲が好ましい。
前記ハードコート層は、ウェットコーティング法(ディップコーティング法、スピンコーティング法、フローコーティング法、スプレーコーティング法、ロールコーティング法、グラビアロールコーティング法、エアドクターコーティング法、プレードコーティング法、ワイヤードクターコーティング法、ナイフコーティング法、リバースコーティング法、トランスファロールコーティング法、マイクログラビアコーティング法、キスコーティング法、キャストコーティング法、スロットオリフィスコーティング法、カレンダーコーティング法、ダイコーティング法等)により透明プラスチックフィルム基材の少なくとも片面に塗工される。
ハードコート層上に低屈折率コーティング剤を塗工する前に、表面処理を行うことが必要である。表面処理を行うことにより、ハードコート層と低屈折率層との密着性を向上させることができる。
ハードコート層の表面処理としては、高周波放電プラズマ法、電子ビーム法、イオンビーム法、蒸着法、スパッタリング法、アルカリ処理法、酸処理法、コロナ処理法、大気圧グロー放電プラズマ法等が挙げられる。中でも、特にアルカリ処理が有効である。アルカリ処理法に使用するアルカリ水溶液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水溶液、それらに更にアルコール等の各種有機溶媒を加えたアルカリ水溶液等がある。アルカリ処理の条件は、例えば水酸化ナトリウム水溶液を用いた場合、0.1〜10Nの濃度の水溶液として使用することが望ましく、とりわけ1〜2Nの濃度が最も望ましい。また、アルカリ水溶液の温度は0〜100℃とすることが望ましく、その中でも20〜80℃が好ましい。アルカリ処理の時間は0.01〜10時間、0.1〜1時間が最適である。
前記低屈折率層を形成するコーティング剤で用いられる一般式(1)で表される有機ケイ素化合物としては、Si(OCH、Si(OC、Si(OC)4、Si〔OCH(CH)〕、Si(OC等が例示でき、それらを単独に、あるいは2種類以上併せて用いてもよい。
前記低屈折率層を形成するコーティング剤で用いられる一般式(2)で表される有機ケイ素化合物としては、CF(CHSi(OCH、CFCF(CHSi(OCH、CF(CF(CHSi(OCH、CF(CF(CHSi(OCH、CF(CF(CHSi(OCH、CF(CF(CHSi(OCH、CF(CF(CHSi(OCH、CF(CF(CHSi(OCH、CF(CF(CHSi(OCH、CF(CF(CHSi(OCH、CF(CHSi(OC、CFCF(CHSi(OC、CF(CF(CHSi(OC、CF(CF(CHSi(OC、CF(CF(CHSi(OC、CF(CF(CHSi(OC、CF(CF(CHSi(OC、CF(CF(CHSi(OC、CF(CF(CHSi(OC、CF(CF(CHSi(OC等が例示でき、それらを単独に、あるいは2種類以上併せて用いてもよい。
上記一般式(1)、又は一般式(2)で表される有機ケイ素化合物を用いて重合体を、あるいは、一般式(1)で表される有機ケイ素化合物、若しくはその重合体と、一般式(2)で表される有機ケイ素化合物、若しくはその重合体を用いて共重合体を作製する方法は限定されないが、加水分解によって作製するにあたっての触媒としては、塩酸、蓚酸、硝酸、酢酸、フッ酸、ギ酸、リン酸、蓚酸、アンモニア、アルミニウムアセトナート、ジブチルスズラウレート、オクチル酸スズ化合物、メタンスルホン酸、トリクロロメタンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、トリフロロ酢酸等が例示でき、それらを単独に、あるいは2種類以上併せて用いてもよい。
シリカ微粒子の屈折率は1.20〜1.35の範囲内であることが好ましい。
シリカ微粒子の平均粒径は、0.5〜200nmの範囲内であれは良い。
この平均粒径が200nmよりも大きくなると、低屈折率層の表面においてレイリー散乱によって光が散乱され、白っぽく見え、その透明性が低下する。また、この平均粒径が0.5nm未満であると、シリカ微粒子が凝集しやすくなってしまう。
前記低屈折率コーティング剤は、通常、揮発性溶媒に希釈して塗布される。希釈溶媒として用いられるものは、組成物の安定性、ハードコート層に対する濡れ性、揮発性などを考慮して、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、2−メトキシエタノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、ジイソプロピルエーテル等のエーテル類、エチレングリコール、プロピレングリコール、へキシレングリコール等のグリコール類、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、エチルカルビトール、ブチルカルビトール等のグリコールエーテル類、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド等が挙げられる。また、溶媒は単独に、あるいは2種類以上併せて用いてもよい。
前記低屈折率コーティング剤は、前述したウェットコーティング法により表面処理を行ったハードコート層上に塗工され、加熱乾燥により塗膜中の溶媒を揮発させ、その後、加熱、加湿、紫外線照射、電子線照射等を行い塗膜を硬化させる。
低屈折率層の屈折率は、前記透明プラスチックフィルム基材、ハードコート層のいずれの屈折率よりも低い値であり、また、この低屈折率層の厚さdは、低屈折率層の屈折率をnとすると、nd=λ/4であることが好ましい。
以下、本発明の実施例について詳細に説明するが、本発明は実施例に限定され
るものではない。
(ハードコート層の形成)
透明プラスチックフィルム基材1としてTACフィルム(厚さ80μm)を用いた。また、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、及びペンタエリスリトールテトラアクリレートを混合した後、さらに無機微粒子として平均粒子径20nmのシリカ微粒子を20wt%添加しハードコート層用の塗布液とした。
このハードコート層用塗布液をマイクログラビア法を用いてTACフィルム上に膜厚5μmで塗布し、120Wのメタルハライドランプを20cmの距離から10秒間照射することにより、ハードコート層2を形成した。
(表面処理)
上記のハードコート層を形成したTACフィルムを、50℃に加熱した1.5N−NaOH水溶液に2分間浸漬しアルカリ処理を行い、水洗後、その後、0.5wt%−H2SO4水溶液に室温で30秒間浸漬し中和させ、水洗、乾燥を行った。
(低屈折率層の作製)
Si(OCを95mol%、CF(CF(CHSi(OCHを5mol%で混合したマトリックスに対して、シリカ微粒子(屈折率1.30、平均粒径60nm)を60wt%添加し、1.0N−HClを触媒に用いた低屈折率コーティング剤を作製した。上記表面処理を行ったハードコート層を形成したTACフィルム上にマイクログラビア法を用いてコーティング溶液を膜厚100nmで塗布し、120℃で1分間乾燥を行うことにより、低屈折率層を形成した。
(ハードコート層の形成)
透明プラスチックフィルム基材1としてTACフィルム(厚さ80μm)を用いた。また、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、及びペンタエリスリトールテトラアクリレートを混合した後さらに無機微粒子として平均粒子径20nmのTiO微粒子を30wt%添加しハードコート層用の塗布液とした。
このハードコート層用塗布液をマイクログラビア法を用いてTACフィルム上に膜厚5μmで塗布し、120Wのメタルハライドランプを20cmの距離から10秒間照射することにより、ハードコート層2を形成した。
表面処理および低屈折率層の作製は実施例1と同一である。
(ハードコート層の形成)
透明プラスチックフィルム基材1としてTACフィルム(厚さ80μm)を用いた。また、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、及びペンタエリスリトールテトラアクリレートを混合した後さらに無機微粒子として平均粒子径20nmのITOを30wt%添加しハードコート層用の塗布液とした。
このハードコート層用塗布液をマイクログラビア法を用いてTACフィルム上に膜厚5μmで塗布し、120Wのメタルハライドランプを20cmの距離から10秒間照射することにより、ハードコート層2を形成した。
表面処理および低屈折率層の作製は実施例1と同一である。
<比較例1>
(ハードコート層の形成)
透明プラスチックフィルム基材1としてTACフィルム(厚さ80μm)を用いた。また、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、及びペンタエリスリトールテトラアクリレートを混合し、ハードコート層用の塗布液とした。
このハードコート層用塗布液をマイクログラビア法を用いてTACフィルム上に膜厚5μmで塗布し、120Wのメタルハライドランプを20cmの距離から10秒間することにより、ハードコート層2を形成した。
表面処理および低屈折率層の作製は実施例1と同一である。
上記の実施例、比較例において、各種物性評価方法と結果(表1)を以下に示す。
(a)光学特性
(反射率測定):フィルム面に艶消しの黒色塗料を塗布した後、波長550nmの光を入射角5゜とした場合の片面の反射率を測定した。
(b)導電性
(表面抵抗):JIS K6911に準拠して行った。
(c)機械強度
(耐擦傷性):基材表面をスチールウール〔ボンスター#0000:日本スチールウール(株)製〕により250g/cmおよび1000g/cmで10回擦り、傷の有無を目視判定した(スチールウール試験)。判定基準を以下に示す。
○:傷を確認することが出来ない。
△:数本傷を確認できる。
×:傷が多数確認できる。
(密着性):基材表面を1mm角100点カット後、粘着セロハンテープ〔ニチバン(株)製工業用24mm巾セロテープ(登録商標)〕による剥離の有無を目視判定した(クロスカットテープピール試験)。
<各種物性評価結果>
表1に実施例1〜3、比較例1の評価結果を示す。
Figure 2004326100
本発明の反射防止材の一例を示す断面図である。 本発明のハードコート層の断面図である。
符号の説明
1 反射防止材
2 基材
3 ハードコート層
4 低屈折率層
5 マトリックス
6 無機微粒子

Claims (6)

  1. 基材上の少なくとも一方に、1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を含有する多官能性モノマーを主成分とするUV硬化型樹脂から構成されるマトリックス中に平均粒径0.5〜100nmの無機微粒子を添加したハードコート層および、その上に一般式(1)で示される有機ケイ素化合物、またはそれからなる重合体と、一般式(2)で示される有機ケイ素化合物、またはそれからなる重合体との共重合体からなるマトリックス中に、平均粒径0.5〜100nmのシリカ微粒子を添加した低屈折率層を有することを特徴とする反射防止材。
    Si(OR) (1)
    (但し、Rはアルキル基である)
    R’mSi(OR)4−m (2)
    (但し、R’はフッ素含有置換基、Rはアルキル基であり、mは置換数である)
  2. 前記無機微粒子がシリカ微粒子であることを特徴とする請求項1記載の反射防止材。
  3. 前記無機微粒子が屈折率1.45〜2.50の高屈折率微粒子であることを特徴とする請求項1記載の反射防止材。
  4. 前記無機微粒子が導電性を有することを特徴とする請求項1記載の反射防止材。
  5. 前記ハードコート層が、表面処理を施されたものであることを特徴とする請求項1〜4記載の反射防止材。
  6. 前記表面処理がアルカリ処理であることを特徴とする請求項5記載の反射防止材。
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