JP2004324562A - 燃料貯留装置の燃料蒸発抑制方法および燃料貯留装置 - Google Patents

燃料貯留装置の燃料蒸発抑制方法および燃料貯留装置 Download PDF

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Abstract

【課題】燃料貯留装置の燃料の蒸発を抑制することである。
【解決手段】蓄熱材52が封入され、タンク11の貯留燃料Fと熱交換する蓄熱手段5を設ける。飽和蒸気圧の特性が、貯留燃料Fが高温側では温度変化に対する飽和蒸気圧の変化率が大きく、低温側では温度変化に対する飽和蒸気圧の変化率が小さいため、貯留燃料Fの温度の上昇に対して蓄熱材52が燃料温度の上昇を抑制して飽和蒸気圧の上昇を抑制する作用と、貯留燃料Fの温度の低下に対して蓄熱材52が燃料温度の低下を抑制して飽和蒸気圧の低下を抑制する作用とで、前者の方が大きくなる。全体として燃料の蒸発が抑制される。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は燃料貯留装置内の燃料蒸発抑制方法および燃料貯留装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ガソリン等の高揮発性油を利用した内燃機関では、燃料貯留装置の、燃料を貯留するタンク内で発生した蒸発燃料の大気への放出を防止するために、蒸発燃料処理装置を備えている。蒸発燃料処理装置は、蒸発燃料を一旦、キャニスタ内の吸着剤に吸着し、この吸着した蒸発燃料を内燃機関の運転時に吸気管負圧を利用して脱離(パージ)し、内燃機関の吸気系に送出して、インジェクタから正規に供給される燃料ととともに内燃機関の燃焼室で燃焼処理するものである。
【0003】
成層燃焼を行う直噴式の内燃機関や、動力として内燃機関とモータとを用いるハイブリッド車に搭載されている内燃機関では、スロットルバルブの開度が相対的に全開側に設定されることから、吸気管負圧が小さくなるが、このため、蒸発燃料のパージ能力が低下することになる。
【0004】
また、排気エミッションに関する規制の強化に伴い燃焼制御が高度化されており、内燃機関で燃焼処理し得る蒸発燃料の許容量には限界がある。
【0005】
そこで、下記特許文献1には、燃料タンク内における蒸発燃料の発生量を抑制すべく、半導体素子を用いた冷却手段を有する凝縮器により、蒸発燃料を凝縮、液化する技術が提案されている。また、下記特許文献2には、耐圧構造の燃料タンク内に弾性膜でできた燃料室を設けて、燃料は燃料室内に貯留し、燃料室外を加圧ポンプで所定圧力に維持する技術が提案されている。このものでは、燃料室内の蒸気圧が一定に維持されることで、蒸発燃料の発生量を抑制する。また、下記特許文献3には、燃料部分と気体部分とを分離し、燃料の貯留量に応じて上下に移動する分離膜を設けるとともに、該分離膜をキャニスタに通じるポートに近い側ほど位置が高くなるように傾斜して設ける技術が提案されている。このものでは、分離膜にシワができても、そのシワでできた空間内に蒸発燃料が閉じ込められて一時に蒸発燃料がキャニスタに送出されるのを禁止することでキャニスタの大型化を回避することを企図している。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−93784号公報
【特許文献2】
特開平8−324266号公報
【特許文献3】
特開平9−203359号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記特許文献1や特許文献2のものでは、蒸発燃料の発生量を抑制するのに半導体素子や加圧ポンプを作動させる必要があるから、その電力消費の分、燃費が低下する。内燃機関停止後も作動させると大きな負担となる。また、内燃機関停止後、運転者がいない状態で半導体素子や加圧ポンプが実働状態のままとするのは望ましいことではない。その上、凝縮器や加圧ポンプを含む配管システムや半導体素子や加圧ポンプの制御用のシステムが構成を徒に複雑化し、コストの上昇を招く。また、搭載性が悪化し、近年の車両小型化、車室内スペースの拡大という要求に十分に応えられない。加圧ポンプを用いる特許文献2の技術ではタンクに耐圧構造のものまで要求される。
【0008】
一方、特許文献3のものは、特許文献1や特許文献2のものに比して電力消費を伴わず、構成も簡単であるが、タンクからキャニスタに一時に多量の蒸発燃料が移動するのを抑制することによりキャニスタの小型化を図る技術であり、蒸発燃料の発生量自体を効果的に抑制するというものではない。
【0009】
本発明は前記実情に鑑みなされたもので、効率よく蒸発燃料の発生量を抑制することのできる燃料貯留装置内の燃料蒸発抑制方法および燃料貯留装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明では、燃料を貯留するタンクを有する燃料貯留装置の燃料蒸発抑制方法において、
燃料温度が、燃料温度変化に対する飽和蒸気圧の変化が大きな高温側に変化するときには、蓄熱材に貯留燃料から吸熱せしめて、貯留燃料の温度の上昇を抑制し、前記蓄熱材の吸熱になる熱を、燃料温度が、燃料温度変化に対する飽和蒸気圧の変化が小さな低温側に変化するときに、前記蓄熱材から貯留燃料に放熱せしめ、
前記蓄熱材が貯留燃料に放熱するときには、小なる飽和蒸気圧低下抑制作用を許容し、前記蓄熱材が貯留燃料から吸熱するときに、前記飽和蒸気圧低下抑制作用よりも大なる飽和蒸気圧上昇抑制作用を得ることで、燃料の蒸発を抑制する。
【0011】
蓄熱材と貯留燃料との間で熱交換がなされる。貯留燃料が高温側では温度変化に対する飽和蒸気圧の変化率が大きく、低温側では温度変化に対する飽和蒸気圧の変化率が小さいため、貯留燃料の上昇に対して、蓄熱材が燃料の温度上昇を抑制する方向に作用したときの飽和蒸気圧の上昇を抑制する作用と、貯留燃料温度の低下に対して、蓄熱材が燃料の温度低下を抑制する方向に作用したときの飽和蒸気圧の低下を抑制する作用とでは、前者の方が大きくなる。全体として蓄熱材が燃料の蒸発を抑制する。
【0012】
また、低温側で燃料蒸発が促進されるとはいえ、飽和蒸気圧自体が高温側に比して低いから、低温雰囲気下で燃料の蒸発量が過大になることはない。
【0013】
これにより、燃料の蒸発を効率的に抑制することができる。
【0014】
請求項2記載の発明では、燃料を貯留するタンクを有する燃料貯留装置において、蓄熱材を有し、前記タンクに貯留する貯留燃料と熱交換をする蓄熱手段を設ける。
【0015】
蓄熱材と貯留燃料との間で熱交換がなされる。貯留燃料が高温側では温度変化に対する飽和蒸気圧の変化率が大きく、低温側では温度変化に対する飽和蒸気圧の変化率が小さいため、貯留燃料の上昇に対して、蓄熱手段が燃料の温度上昇を抑制する方向に作用したときの飽和蒸気圧の上昇を抑制する作用と、貯留燃料の低下に対して、蓄熱手段が燃料の温度低下を抑制する方向に作用したときの飽和蒸気圧の低下を抑制する作用とでは、前者の方が大きくなる。全体として蓄熱手段が燃料の蒸発を抑制する。
【0016】
また、低温側で燃料蒸発が促進されるとはいえ、飽和蒸気圧の値自体が高温側に比して低いから、低温下で燃料の蒸発量が過大になることはない。
【0017】
これにより、燃料の蒸発を効率的に抑制することができる。
【0018】
請求項3記載の発明では、請求項2の発明の構成において、前記蓄熱手段は、前記タンクの内面または貯留燃料に浸漬する部材の表面に配置する。
【0019】
蓄熱手段において貯留燃料との熱交換が容易になり、燃料の蒸発を効率的に抑制することができる。
【0020】
請求項4記載の発明では、請求項2の発明の構成において、前記蓄熱手段は貯留燃料中で浮力を発生させる浮力発生手段を備えている構成とする。
【0021】
蓄熱手段が、常時、浮力により貯留燃料の液面付近に位置する。燃料の蒸発は貯留燃料の液面で起きるので、蓄熱手段が液面付近の燃料と効果的に熱交換し、さらに燃料の蒸発を抑制することができる。
【0022】
また、蓄熱手段が液面付近に存在することで、その分、貯留燃料とその液面よりも上方の空気とが接触する面積が小さくなり、さらに燃料の蒸発を抑制することができる。
【0023】
請求項5記載の発明では、請求項4の発明の構成において、前記蓄熱手段は、蓄熱材が封入された容器体を有し、該容器体内には蓄熱材の非封入部を設けて、これを前記浮力発生手段とする。
【0024】
容器体と蓄熱材以外に別途、フロート等を設ける必要がなく、構成が簡単である。
【0025】
請求項6記載の発明では、請求項5の発明の構成において、前記容器体を、その直径が前記タンクから燃料を吸い上げる燃料ポンプの吸入口の直径よりも大きな容器体とする。
【0026】
貯留燃料の量が減ったときに蓄熱手段が誤って燃料ポンプに吸い込まれるのを防止することができる。
【0027】
請求項7記載の発明では、請求項2ないし6の発明の構成において、前記蓄熱手段は、蓄熱材が封入された容器体を有し、前記蓄熱材は、融点が常温の物質で、潜熱により蓄熱をする蓄熱材により構成する。
【0028】
潜熱を用いることで、蓄熱手段が小型でも大量の熱を吸放熱することができる。
【0029】
請求項8記載の発明では、請求項7の発明の構成において、前記蓄熱材は、塩化カルシウム六塩、オクタデカン、またはシクロヘキサールのいずれかを含むものとする。
【0030】
これらの物質は融点が20〜30°Cの間にあり、融解熱も比較的大きく、燃料の蒸発の抑制に適している。
【0031】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1に本発明の燃料貯留装置の燃料蒸発抑制方法および燃料貯留装置を適用した第1実施形態になる燃料貯留装置を示す。燃料貯留装置は、数十Lの容積の合成樹脂製のタンク11を有し、その側壁部の上端部には、タンク壁を貫通するフーエルネック21が接続され、その一端に給油口22が設けられている。タンク11内には燃料ポンプ31が設置され、図示しない吸入口から吸い上げた燃料を、タンク壁を貫通して図示しないインジェクタに通じる燃料配管41に送出している。タンク11の天井部には、タンク壁を貫通する燃料蒸気配管42が接続され、タンク11内で発生した蒸発燃料が図示しないキャニスタに送出されるようになっている。また、タンク11内は、板厚方向に穴を打ち抜いた、貯留燃料に浸漬する部材である仕切り板12,13により水平方向に仕切られており、前記穴により一定の移動を許容しつつ、加減速時や車両が傾いたときに貯留燃料Fが急激に移動しないようになっている。
【0032】
タンク11の内面11aおよび仕切り板12,13の表面である板面12a,13aには、多数の蓄熱手段である蓄熱ピース5が取り付けられている。蓄熱ピース5は、図2に示すように、小容器体51に蓄熱材52を封入したものである。小容器体51は耐熱耐燃料性の合成樹脂等を中空の直方体に成形したものである。蓄熱材52の封入は、小容器体の半割体に固形の蓄熱材52を入れた後、前記半割体の開口端を溶着せしめることでなされる。蓄熱材52には、例えば塩化カルシウム6水塩(CaCl・6HO)が用いられる。塩化カルシウム六水塩は融点が27°Cであり、常温で液相と固相との間で相変化する。なお、蓄熱材52は、20〜30°Cの常温に融点を有するものが好適であり、前記塩化カルシウム六水塩のような無機水和塩だけではなく、有機化合物でもよい。好適な蓄熱材52となり得る有機化合物の例としては、例えば、融点が28°Cのオクタデカン(C1838)、融点が24°Cのシクロヘキサノール(C12O)がある。これらの混合物、あるいは、これらを主成分として含む混合物でもよい。
【0033】
蓄熱材52は封入量を小容器体51の容積よりも少なくしてあり、小容器体51内に蓄熱材52の非封入部53が設けられる。これにより、蓄熱材52が固相から液相になったときの体積膨張により小容器体51が損傷を受けるのを防止している。
【0034】
走行時の燃料ポンプ31の作動や車両停止中の雰囲気温度の上昇等により貯留燃料Fの温度が上昇し、蓄熱ピース5の蓄熱材52の融点よりも高くなると、蓄熱材52が溶けはじめる。このとき、蓄熱材52は融解熱に相当する熱量を蓄熱材52の周囲の燃料から奪うため、燃料が冷却される。タンク11内に設置した蓄熱材52の量を適当に設定することにより、蓄熱材52が完全に溶けてしまうまで吸熱が行われた時点でも、燃料の温度を蓄熱材52の温度以上にならないようにすることができる。例えば、蓄熱材52として塩化カルシウム6水塩を用いた場合、燃料温度がその融点である27°Cに達すると、以後、蓄熱材52が融解し、その際、貯留燃料Fの熱を奪い、貯留燃料Fを冷却する。ここで、本燃料貯留装置では、蓄熱材52の融解で燃料温度が27°Cに留まり、蓄熱ピース5を有しない従来の燃料貯留装置では燃料温度が37°Cまで上昇したとすると、図3より知られるように、本燃料貯留装置と従来の燃料貯留装置とでは、飽和蒸気圧差が生じる。すなわち、本燃料貯留装置では、飽和蒸気圧上昇抑制作用が生じる。すなわち、本燃料貯留装置により、図3中の領域Aの面積に対応する燃料の蒸発が抑制される。
【0035】
その後、燃料ポンプ31の作動停止や雰囲気温度の低下により燃料温度が低下し、蓄熱材52の融点に達すると、蓄熱材52が固化し、その際、周囲の貯留燃料Fに放熱する。すなわち、貯留燃料Fは温められる。このときの放熱量が、燃料の10°C分の温度変化だとすると、本燃料貯留装置と従来の燃料貯留装置とでは、飽和蒸気圧差が生じる。すなわち、本燃料貯留装置では、飽和蒸気圧低下抑制作用が生じる。すなわち、本燃料貯留装置により、図中、領域Bに面積に対応する燃料の蒸発が促進される。
【0036】
ここで、蓄熱ピース5の蓄熱材52における蓄熱作用により、燃料の蒸発の抑制作用と促進作用との両方を奏する訳であるが、飽和蒸気圧は温度に対して指数関数にしたがい、燃料温度が高いほど温度変化に対する飽和蒸気圧の変化は大きい。したがって、同じ10°C分の温度変化であっても、前記飽和蒸気圧上昇抑制作用と飽和蒸気圧低下抑制作用とでは飽和蒸気圧上昇抑制作用の方が大きい。すなわち、燃料蒸発の抑制作用の方が大きい。したがって、両者の得失より、蓄熱ピース5を設けることにより、燃料の蒸発の抑制作用を奏する。
【0037】
なお、蓄熱ピース5はタンク11の内面11aおよび貯留燃料Fに浸漬する仕切り板12,13の板面12a,13aに蓄熱ピース5を配設するのではなく、第1実施形態において、要求される蓄熱量に応じて一部を間引きし、例えば図4に示すようにタンク内面11aのうち底面を蓄熱ピース5の非形成部とする。
【0038】
また、蓄熱材の膨張率や小容器体の膨張率によっては、小容器体の損傷を防止するための蓄熱材の非封入部は不要であり、その分、体積効率のよい蓄熱ピースとすることができる。
【0039】
(第2実施形態)
図5に本発明の燃料蒸発抑制方法および燃料貯留装置を適用した第2実施形態になる燃料貯留装置を示す。第1実施形態と実質的に同じ部分には同じ符号を付して、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
【0040】
タンク11内の貯留燃料Fには多数の蓄熱ピース5Aが浮かべてある。蓄熱ピース5Aは第1実施形態の蓄熱ピースと形状が異なっている。
【0041】
蓄熱ピース5Aは小容器体51Aの内に蓄熱材52Aが封入されたもので、小容器体51Aの形状が球形である点が第1実施形態のものと相違している。また、蓄熱ピース5Aはタンク内面11aや仕切り板12a,13aに固定ではなく、貯留燃料Fに浮かべてある。
【0042】
ここで、蓄熱材52Aを封入する小容器体51A内には、第1実施形態と同様に蓄熱材の非封入部53Aが設けてある。浮力発生手段である非封入部53Aはその大きさに応じて浮力を発生するが、非封入部53Aの大きさは、蓄熱ピース5Aを貯留燃料Fに浮かせ得る浮力を発生する大きさに設定してある。なお、非封入部53Aが蓄熱材52Aの液化時の小容器体51Aの損傷を防止する作用を奏するのは勿論である。
【0043】
本実施形態の蓄熱ピース5Aによっても、燃料の蒸発抑制効果を奏する。さらに、常温の雰囲気環境下での燃料蒸発は、沸騰によるものではないため貯留燃料Fの液面で発生する。したがって、蓄熱材の非封入部53Aによる浮力で、蓄熱ピース5Aが貯留燃料Fの液面に位置するようにすることで、効果的に燃料の蒸発を抑制することができる。また、蓄熱ピース5Aが液面付近に存在することで、その分、貯留燃料Fとその液面よりも上方の空気とが接触する面積が小さくなり、さらに貯留燃料Fの蒸発を抑制することができる。
【0044】
なお、小容器体51Aの直径は、燃料ポンプ31の前記吸込口よりも大径とし、燃料の残量が減少して、貯留燃料Fの液面が、すなわち蓄熱ピース5Aの位置が燃料ポンプ31の前記吸込口に近くなっても、蓄熱ピース5Aが燃料ポンプ31に誤って吸い込まれるのを防止することができる。
【0045】
また、蓄熱ピース5Aは、タンク11内のすべて、若しくは数個単位で、可撓性のワイヤにより数珠つなぎにしてもよい。燃料貯留装置の組付け部品としてのまとまりがよく、取り扱いに便利である。
【0046】
なお、小容器体内に蓄熱材の非封入部を設けることで小容器体と蓄熱材以外に別途、フロート等を設けることなく、蓄熱ピースを貯留燃料に浮かべることができ、構成が簡単である。勿論、要求される仕様によっては、フロートを別途設けるのでもよい。
【0047】
また、前記各実施形態において、蓄熱ピースを構成する小容器体は長方形や球形のものを示したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、正方形やラグビーボール形など、他の形状でもよい。
【0048】
(第3実施形態)
図7、図8に本発明の燃料蒸発抑制方法および燃料貯留装置を適用した第3実施形態になる燃料貯留装置を示す。第1実施形態と実質的に同じ部分には同じ符号を付して、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
【0049】
本燃料貯留装置は基本構成が従来のものと同じで、第1、第2実施形態のごとき蓄熱ピースは設けられていない。図8は本燃料貯留装置のタンク11Aのタンク壁の断面で、該タンク壁の合成樹脂製基体111の内部に多数の小容器体であるマイクロカプセル51Bが存在している。各マイクロカプセル51Bは数μm〜数百μm程度の微小なもので、その中には、マイクロカプセル51Bとともに蓄熱手段5Bを構成する蓄熱材52Bが封入されている。マイクロカプセル51Bは予め蓄熱材52Bを封入したものを製造しておき、これをタンク壁の材料となる合成樹脂に練り込んでおく。このマイクロカプセル入りの合成樹脂をタンクの形状に型成形してタンク11Aとする。
【0050】
この燃料貯留装置では、蓄熱手段がタンク壁内部に混入した状態で設けられるので、タンクの形状が実質的に従来のものと同じとすることも可能となる。また、組付け手順や部品の種類が従来のものと変わらず、実車への適用が特に容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態になる燃料貯留装置の図である。
【図2】前記燃料貯留装置を構成する蓄熱ピースの断面図である。
【図3】前記燃料貯留装置の作動を説明するグラフである。
【図4】本発明の第2実施形態になる燃料貯留装置の図である。
【図5】本発明の第3実施形態になる燃料貯留装置の図である。
【図6】前記燃料貯留装置を構成する蓄熱ピースの断面図である。
【図7】本発明の第4実施形態になる燃料貯留装置の図である。
【図8】図7のAにおける断面図である。
【符号の説明】
11,11A タンク
11a 内面
12,13 仕切り板(貯留燃料に浸漬する部材)
12a,13a 板面(貯留燃料に浸漬する部材の表面)
12A,13A 仕切り板
21 フューエルネック
22 給油口
31 燃料ポンプ
41 燃料配管
42 燃料蒸気配管
5,5A 蓄熱ピース(蓄熱手段)
5B 蓄熱手段
51,51A 小容器体(容器体)
51B マイクロカプセル(容器体)
52,52A,52B 蓄熱材
53A 非封入部

Claims (8)

  1. 燃料を貯留するタンクを有する燃料貯留装置の燃料蒸発抑制方法において、
    燃料温度が、燃料温度変化に対する飽和蒸気圧の変化が大きな高温側に変化するときには、蓄熱材に貯留燃料から吸熱せしめて、貯留燃料の温度の上昇を抑制し、前記蓄熱材の吸熱になる熱を、燃料温度が、燃料温度変化に対する飽和蒸気圧の変化が小さな低温側に変化するときに、前記蓄熱材から貯留燃料に放熱せしめ、
    前記蓄熱材が貯留燃料に放熱するときには、小なる飽和蒸気圧低下抑制作用を許容し、前記蓄熱材が貯留燃料から吸熱するときに、前記飽和蒸気圧低下抑制作用よりも大なる飽和蒸気圧上昇抑制作用を得ることで、燃料の蒸発を抑制する燃料貯留装置の燃料蒸発抑制方法。
  2. 燃料を貯留するタンクを有する燃料貯留装置において、蓄熱材を有し、前記タンクに貯留する貯留燃料と熱交換をする蓄熱手段を設けたことを特徴とする燃料貯留装置。
  3. 請求項2記載の燃料貯留装置において、前記蓄熱手段は、前記タンクの内面または貯留燃料に浸漬する部材の表面に配置した燃料貯留装置。
  4. 請求項2記載の燃料貯留装置において、前記蓄熱手段は貯留燃料中で浮力を発生させる浮力発生手段を備えている燃料貯留装置。
  5. 請求項4記載の燃料貯留装置において、前記蓄熱手段は、蓄熱材が封入された容器体を有し、該容器体内には蓄熱材の非封入部を設けて、これを前記浮力発生手段とした燃料貯留装置。
  6. 請求項5記載の燃料貯留装置において、前記容器体を、その直径が前記タンクから燃料を吸い上げる燃料ポンプの吸入口の直径よりも大きな容器体とした燃料貯留装置。
  7. 請求項2ないし6いずれか記載の燃料貯留装置において、前記蓄熱手段は、蓄熱材が封入された容器体を有し、前記蓄熱材は、融点が常温の物質で、潜熱により蓄熱をする蓄熱材により構成した燃料貯留装置。
  8. 請求項7記載の燃料貯留装置において、前記蓄熱材は、塩化カルシウム六塩、オクタデカン、またはシクロヘキサールのいずれかを含む燃料貯留装置。
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