JP2004323280A - オゾン発生装置、その製造方法、及びその製造装置 - Google Patents

オゾン発生装置、その製造方法、及びその製造装置 Download PDF

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弘行 荊原
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雅文 吉川
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Abstract

【課題】寸法精度を向上することができ、かつ製造コストの増大を防止することができるオゾン発生装置、その製造方法、及びその製造装置を得ることを目的とする。
【解決手段】ガラス管1の内面には、カーボン粉末を主成分として含む導電部2が付着されている。高電圧電極3は、ガラス管1と導電部2とを有している。導電部2は、カーボン粉末を含む混合液をガラス管1の内面に向けて噴霧し、付着した混合液を乾燥することにより、作製される。ガラス管1の外面には、空隙部5を介して接地電極4が対向している。空隙部5には、酸素を含む原料ガスが供給される。空隙部5内での放電により、原料ガス中にオゾンが生成される。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、酸素を含む原料ガス中での放電によりオゾンを生成するオゾン発生装置、その製造方法及びその製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のオゾン発生装置(オゾナイザ)の中には、管状の接地電極内にガラス管が配置された構造のものがある。この従来のオゾン発生装置では、ガラス管の外面が接地電極の内面と空隙部を介して対向している。ガラス管の内面には、アルミニウムが溶射されて成膜された導電膜が設けられている。空隙部には酸素を含む原料ガスが供給され、空隙部での放電により、原料ガス中にオゾンが生成される(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平7−2501号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような従来のオゾン発生装置を製造する際には、ガラス管の内面への成膜のために、直径30mm程度の溶射ノズルをガラス管の内側に挿入する必要がある。従って、ガラス管の外径は50mm〜80mm程度になってしまう。
市販のガラス管をオゾン発生装置の製造に用いた場合、ガラス管の外径寸法の精度はガラス管の外径が小さくなるほど高くなるので、50mm〜80mm程度の大外径のガラス管の外径寸法の精度では、空隙部の厚さを高精度で仕上げることが難しくなってしまう。
また、このような大外径のガラス管の外径寸法の精度を向上させるためには、市販のガラス管を再加工しなければならず、これによりオゾン発生装置の製造コストも高くなってしまう。
【0005】
そこでこの発明は、上記のような問題点を解決することを課題とするもので、寸法精度を向上させることができ、かつ製造コストの増大を防止することができるオゾン発生装置、その製造方法、及びその製造装置を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るオゾン発生装置は、第1面及び第2面を有する誘電体と、第1面に付着され、導電性粉末を主成分として含む導電部とを有する第1電極、及び第2面に空隙部を介して対向する第2電極を備え、第1電極と第2電極との間の放電により、空隙部内の原料ガス中にオゾンを発生させる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1によるオゾン発生装置を示す側断面図であり、図2は図1のII−II線に沿った断面図である。図において、断面円形の誘電体管であるガラス管1の内面(第1面)には、導電性膜である導電部2が付着されている。ここでは、導電部2の長手方向の長さは1mであり、導電部2の厚さは2μm〜3μmである。また、ガラス管1の材料は、硼珪酸ガラスである。なお、第1電極である高電圧電極3は、ガラス管1と導電部2とを有している。
【0008】
ガラス管1の外面(第2面)には、第2電極である接地電極4が空隙部5を介して対向している。空隙部5の厚さは1mm以下にされている。空隙部5には、オゾン生成のための酸素を含む原料ガスが供給される。接地電極4及び導電部2には、交流電圧を発生する電源6が電気的に接続されている。電源6による交流電圧が接地電極4と導電部2との間に印加されることにより、高電圧電極3と接地電極4との間で放電(無声放電)され、原料ガス中にオゾンが生成される。
【0009】
導電部2には、導電体粉末であるカーボン粉末(図示せず)が主成分として含まれている。カーボン粉末は、樹脂であるバインダ(図示せず)によりガラス管1の内面に付着されている。
【0010】
接地電極4は、ガラス管1の外径よりも大きな内径を有する断面円形の金属管である。ガラス管1は、管状の接地電極4の内側に配置されている。接地電極4は、耐腐食性の高いステンレス鋼(例えばSUS304あるいはSUS316)により作製されている。接地電極4の外面側には、高電圧電極3と接地電極4との間の放電によって発生する熱を除去する冷却水が流される。
【0011】
なお、ガラス管1の端部には、原料ガスのガラス管1内部への流入を阻止するための樹脂製の閉塞キャップ7が配置されている。また、接地電極4は、間隔を置いて複数並べられ、各接地電極4の内側に高電圧電極3がそれぞれ配置されている。
【0012】
次に、動作について説明する。
まず、空隙部5に原料ガスを供給する。この後、電源6の交流電圧の印加により高電圧電極3と接地電極4との間で放電させる。この放電により、空隙部5内の原料ガス中にオゾンが生成される。
【0013】
ここで、空隙部5には、高電圧電極3と接地電極4との間の放電により、導電部2を劣化させる虞のある紫外線が発生する。発生する紫外線中では、250nm以下の波長スペクトルを有する紫外線の強度が高くなっている。
【0014】
図3は、SiClを酸水素炎で溶融した石英ガラスの光透過率、及び硼珪酸ガラスの光透過率のそれぞれの波長依存性を示すグラフである。図に示すように、硼珪酸ガラスは250nm以下の波長スペクトルを有する紫外線をほぼ完全に遮断するが、石英ガラスは250nm以下の波長スペクトルを有する紫外線をかなりの割合で透過してしまう。ガラス管1の材料が硼珪酸ガラスであることから、空隙部5内で発生した紫外線の大部分は、導電部2に至らずにガラス管1により遮断される。
【0015】
次に、このような構成のオゾン発生装置の製造方法について説明する。
まず、カーボン粉末、バインダ(樹脂)及び有機溶剤(キシレンあるいはトルエン)を互いに混合して、カーボン粉末を含む混合液(以下、単に「混合液」という)を作る。このとき、混合液の粘度は、有機溶剤の量の増減により調整する。
【0016】
この後、混合液を噴霧可能な混合液付着装置により、ガラス管1の内側からガラス管1の内面に向けて混合液を噴霧し、混合液をガラス管1の内面に付着させる。このとき、混合液がガラス管1の内面に均一に付着されるようにする(付着工程)。
【0017】
図4は、図1のオゾン発生装置の製造方法の付着工程で用いられる混合液付着装置を示す説明図である。図において、ガラス管1は、その長手方向に沿った軸線が水平になるように、支持手段である一対の支持台8に支持されている。ガラス管1は、一対の支持台8によって安定して動かないようになっている。
【0018】
混合液付着装置14は、マイクロノズル部9と、マイクロノズル部9へ混合液を供給する供給タンク10とを有している。マイクロノズル部9は、混合液噴霧用の複数の噴霧孔12が形成された管状のノズル本体11を有している。ノズル本体11の外径はガラス管1の内径よりも小さくなっており、マイクロノズル部9はガラス管1の内側で混合液を噴霧可能になっている。
【0019】
マイクロノズル部9は、ガラス管1と同軸に配置されている。また、マイクロノズル部9は、移動装置13に支持されている。マイクロノズル部9は、移動装置13によりガラス管1の軸線に沿った方向へ往復動可能になっている。さらに、複数の噴霧孔12は、ノズル本体11の周方向について間隔を置いて配置されている。混合液は、ガラス管1の内側の各噴霧孔12から噴霧されることにより、ガラス管1の内面に付着される。
【0020】
付着工程では、導電部2の厚さを均一にするために、マイクロノズル部9は、各噴霧孔12から一定量の混合液を噴霧しながらガラス管1の軸線に沿って一定速度で移動される。
【0021】
この後、ガラス管1の内面に付着された混合液を加熱し、混合液中の有機溶媒及びバインダの揮発成分を揮発(混合液を乾燥)させる。混合液の加熱は、内面に混合液を付着させたガラス管1を恒温炉内に送ってバッチ加熱することにより行う。このときの加熱温度の上限は、バインダの変質等を防止するために、150℃程度とする。この加熱により、混合液は、導電性を有する導電部2になる(加熱工程)。
このようにして、高電圧電極3を製造する(電極製造工程)。
【0022】
この後、高電圧電極3を管状の接地電極4の内側に配置する。このとき、高電圧電極3と接地電極4との間に空隙部5が介在するようにする。この後、導電部2及び接地電極4に電源6を電気的に接続して、オゾン発生装置を製造する。
【0023】
このような構成のオゾン発生装置では、ガラス管1の内面に付着された導電部2がカーボン粉末を主成分として含んでいるので、高温で溶融させることなくカーボン粉末をガラス管1の内面に付着させて導電部2を作製することができる。従って、カーボン粉末を含む混合液を噴霧してカーボン粉末をガラス管1の内面に付着させるようにすることにより、ガラス管1への熱影響を小さくすることができるとともに、溶射用ノズルよりも外径の小さい通常のノズルを用いることができる。このことから、ガラス管1の外径を小さくすることができ、市販のガラス管1をオゾン発生装置の製造に用いた場合、ガラス管1の外径の寸法精度を向上させることができる。また、ガラス管1の寸法精度の向上によりガラス管1を再加工する必要がなくなることから、オゾン発生装置の製造コストの増大を防止することができる。
【0024】
また、ガラス管1の材料は硼珪酸ガラスであるので、空隙部5で発生する紫外線をガラス管1によってほぼ完全に遮断することができ、ガラス管1を導電部2の紫外線保護層とすることができる。これにより、導電部2の紫外線による劣化を抑制することができ、導電部2の長寿命化を図ることができる。また、高価な石英ガラスを用いなくてもよいので、オゾン発生装置の製造コストの増大を防止することもできる。
【0025】
また、オゾン発生装置の製造方法は、カーボン粉末を含む混合液をガラス管1の内面に付着させる付着工程と、付着させた混合液を加熱して乾燥させる加熱工程を有しているので、混合液をガラス管1の内面に付着させるために、金属溶射用の特別なノズルではなく、常温での液体噴霧用の通常のノズルを用いることができる。従って、付着工程で用いられるノズルの外径を小さくすることができ、ガラス管1の外径を小さくすることができる。これにより、市販のガラス管1をオゾン発生装置の製造に用いた場合、ガラス管1の外径の寸法精度を向上させることができる。また、ガラス管1の寸法精度の向上によりガラス管1を再加工する必要がなくなることから、オゾン発生装置の製造コストの増大を防止することができる。
【0026】
また、混合液付着装置14は、混合液をガラス管1の内側で噴霧可能なマイクロノズル部9を有しているので、ガラス管1の外径を小さくすることができる。従って、市販のガラス管1をオゾン発生装置の製造に用いた場合、ガラス管1の外径の寸法精度を向上させることができる。また、ガラス管1の寸法精度の向上によりガラス管1を再加工する必要がなくなることから、オゾン発生装置の製造コストの増大を防止することができる。
【0027】
なお、上記の例では、導電部2に含まれる導電性粉末はカーボン粉末であるが、銀粉末であってもよいし、カーボン粉末と銀粉末とを混合した粉末であってもよい。
【0028】
また、上記の例では、マイクロノズル部9の動作は、ガラス管1の軸線方向に沿った往復動のみであるが、マイクロノズル部9をその軸線を中心に回転させるようにしてもよい。
【0029】
また、上記の例では、ガラス管1の内面に付着された混合液を加熱するために恒温炉が用いられているが、ベルトコンベアにより連続加熱可能なベルト炉(連続炉)を用いてもよい。
【0030】
また、上記の例では、付着工程でのガラス管1は動かないようになっているが、図5に示すように、ガラス管1の軸線を中心にガラス管1を回転させながらガラス管1の内側で混合液を噴霧するようにしてもよい。この場合、ガラス管1は、ガラス管1の外面に接触してガラス管1を支持する回転可能な複数のローラ部15と、ガラス管1の端部を把持してガラス管1の軸線を中心に回転可能なチャック部16とを有する支持装置17(支持手段)によって支持される。このようにすると、ガラス管1の内面に付着された混合液が重力により流れ落ちることを防止することができる。
【0031】
実施の形態2.
図6は、この発明の実施の形態2によるオゾン発生装置を示す側断面図である。図において、ガラス管1の内面には、金属めっき膜である導電部21が付着されている。ここでは、導電部21の主成分は、ニッケルである。ガラス管1の内面には、導電部21の付着強度を大きくするための凹凸が形成されている。他の構成及び動作は実施の形態1と同様である。
【0032】
次に、このような構成のオゾン発生装置の製造方法について説明する。
まず、ガラス管1の内面をアセトン洗浄、純水洗浄及びアルカリ洗剤洗浄の順に洗浄(脱脂洗浄)する。次に、ブラスト加工(例えば、サンドブラスト加工)により、ガラス管1の脱脂された内面に微小な凹凸を形成する(凹凸形成工程)。
【0033】
この後、酸洗浄及び水洗浄を行ってから、ガラス管1の内面と導電部2との親和性を高めるために、ガラス管1を濃度0.1%程度の塩化パラジウム水溶液に浸漬する。この後、ガラス管1を水洗浄し、部分的にマスキングした後、ガラス管1をNi−Pめっき浴に浸漬する(無電解めっき)。これにより、ガラス管1の内面にニッケルめっき膜が導電部21として成膜される(成膜工程)。
このようにして、高電圧電極3を製造する(電極製造工程)。
電極製造工程後、実施の形態1と同様にしてオゾン発生装置を製造する。
【0034】
このような構成のオゾン発生装置では、ガラス管1の内面に微小な凹凸が形成されているので、導電部21のガラス管1の内面への付着強度を大きくすることができ、導電部21を無電解めっきにより作製することができる。従って、導電部21の作製の際に、ノズルをガラス管1の内側に挿入する必要がなくなるので、ガラス管1の外径を小さくすることができ、市販のガラス管1をオゾン発生装置の製造に用いた場合、ガラス管1の外径の寸法精度を向上させることができる。また、ガラス管1の寸法精度の向上によりガラス管1を再加工する必要がなくなることから、オゾン発生装置の製造コストの増大を防止することができる。
【0035】
実施の形態3.
実施の形態3によるオゾン発生装置の導電部2の主成分は、アルミニウム粉末になっている。他の構成及び動作は実施の形態1と同様である。
【0036】
次に、このような構成のオゾン発生装置の製造方法について説明する。
まず、アルミニウム粉末、バインダ(樹脂)及び有機溶剤(キシレンあるいはトルエン)を互いに混合して、アルミニウム粉末を含む混合液(以下、単に「混合液」という)を作り、実施の形態1と同様にして混合液をガラス管1の内面に付着させる(付着工程)。
【0037】
この後、ガラス管1の内面に付着された混合液が流れ落ちないように、ガラス管1の軸線を中心に回転させながらガラス管1を搬送装置により搬送し、図5に示す支持装置17と同様の支持装置にガラス管1を装着する。
【0038】
この後、ガラス管1の内面に付着された混合液を高周波により誘導加熱し、導電部2を作製する(加熱工程)。
このようにして、高電圧電極3を製造する(電極製造工程)。
電極製造工程後、実施の形態1と同様にしてオゾン発生装置を製造する。
【0039】
図7は、この実施の形態3による加熱工程で用いられる誘導加熱装置を示す説明図である。図において、誘導加熱装置31は、ソレノイド状の誘導加熱用コイル32と、誘導加熱用コイル32を支持し、ガラス管1の軸線に沿って往復動可能なステージ部33と、誘導加熱用コイル32に電気的に接続された加熱用電源34とを有している。加熱工程では、混合液が内面に付着されたガラス管1は、誘導加熱用コイル32の内側に配置されるとともに、支持装置17によりガラス管1の軸線を中心に回転可能に支持される。
【0040】
誘導加熱用コイル32は、加熱用電源34からの給電により、高周波を発生するようになっている。また、誘導加熱用コイル32は、ステージ部33の往復動によりガラス管1の軸線に沿って往復動される。
【0041】
加熱工程では、混合液が内面に付着されたガラス管1はその軸線を中心に一定速度で回転され、誘導加熱用コイル32は高周波を発生させながらガラス管1の軸線に沿って一定速度で移動される。
【0042】
ここで、アルミニウム粉末は、電気抵抗の大きいアルミニウムの酸化膜で覆われているので、混合液の有機溶剤及びバインダの揮発成分を揮発させるだけでは、導電性を有する導電部2を作製することができない。このことから、加熱工程では、アルミニウム粉末が溶融可能な温度(700℃程度)で混合液を誘導加熱するようにしている。
一方、誘導加熱用コイル32の内側には、混合液だけでなくガラス管1も配置されるので、ガラス管1は誘導加熱用コイル32からの高周波によって誘電加熱されるが、誘電加熱の発熱に寄与するガラス管1の誘電体損角(tanδ)の値が小さいので、ガラス管1内の発熱量は小さく、ガラス管1の温度上昇は小さい。
【0043】
このようなオゾン発生装置の製造方法では、加熱工程において、高周波により混合液を誘導加熱するようになっているので、恒温炉によるバッチ加熱よりも混合液を短時間で昇温させることができる。従って、ガラス管1に対する熱影響(例えば、ガラスの分相やガラスの化学耐性の劣化)を小さくすることができ、ガラス管1の寸法精度をさらに向上させることができる。また、導電部2を短時間で作製することができるので、オゾン発生装置を効率良く製造することができ、製造コストの増大を防止することができる。
【0044】
また、混合液中の導電性粉末がアルミニウム粉末であるので、導電部2の導電性を向上させることができ、かつオゾン発生装置を安価に製造することができる。
【0045】
なお、上記の例では、ガラス管1の内面に付着された混合液は誘導加熱されているが、ガラス管1の内側からバーナの火炎あるいはドライヤの熱風により混合液を加熱してもよい。このようにしても、バーナの火炎やドライヤの熱風が直接ガラス管1に当たらないので、ガラス管1に対する熱影響を小さくすることができる。
【0046】
なお、上記の例では、ガラス管1の内面に付着された混合液は、誘導加熱により直接加熱されているが、図8に示すように、ガラス管1の内側に金属製の円柱40を配置し、誘導加熱用コイル32からの高周波により円柱40を誘導加熱して混合液を間接的に加熱してもよい。即ち、誘導加熱された円柱40からの輻射熱によりガラス管1の内側から混合液を加熱するようにしてもよい。
【0047】
誘導加熱は、誘導電流によるジュール発熱を利用するため、加熱対象である混合液が優れた導電性を有する場合には非常に効率良く混合液を加熱することができるが、混合液の導電性が良好でない場合には加熱の効果が小さくなる。しかし、このようにすれば、加熱対象である混合液が良好な導電性を有しない場合でも、円柱40を加熱することにより、混合液を効果的に加熱することができる。
【0048】
また、実施の形態1及び3の付着工程では、ガラス管1及びマイクロノズル部9は水平に配置されているが、図9に示すように、ガラス管1及びマイクロノズル部9を垂直、即ちそれぞれの軸線を鉛直方向に沿わせてガラス管1及びマイクロノズル部9を配置してもよい。この場合、ガラス管1の下方には、混合液を回収する回収トレイ35が配置される。
【0049】
このようにすると、ガラス管1から下方へ流れ落ちる混合液を回収トレイ35によって回収することができ、回収された混合液を付着工程で再度用いることができる。従って、混合液の歩留まりを良くすることができ、結果として、オゾン発生装置の製造コストの増大を防止することができる。
【0050】
さらに、ガラス管1を垂直にした場合、マイクロノズル部9による混合液の噴霧ではなく、ガラス管1の上方からガラス管1の内面に向けて混合液を流し込むようにしてもよい。このようにすると、さらに安価な装置でオゾン発生装置を製造することができる。
【0051】
さらにまた、実施の形態1及び3における付着工程の前に、ガラス管1の内面に実施の形態2における脱脂洗浄を行ってもよい。
【0052】
また、各上記実施の形態では、誘電体管はガラス管1であるが、セラミック管であってもよい。
【0053】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、この発明に係るオゾン発生装置では、誘電体の第1面に付着され、導電性粉末を主成分として含む導電部とを有する第1電極、及び誘電体の第2面に空隙部を介して対向する第2電極を備えているので、高温で溶融させることなく導電性粉末を誘電体の第1面に付着させて導電部を作製することができる。従って、誘電体への熱影響を小さくすることができ、誘電体の寸法精度を向上させることができる。また、製造コストの増大も防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1によるオゾン発生装置を示す側断面図である。
【図2】図1のII−II線に沿った断面図である。
【図3】SiClを酸水素炎で溶融した石英ガラスの光透過率、及び硼珪酸ガラスの光透過率のそれぞれの波長依存性を示すグラフである。
【図4】図1のオゾン発生装置の製造方法の付着工程で用いられる混合液付着装置を示す説明図である。
【図5】図4に示すガラス管の支持手段の別の例を示す説明図である。
【図6】この発明の実施の形態2によるオゾン発生装置を示す側断面図である。
【図7】この実施の形態3による加熱工程で用いられる誘導加熱装置を示す説明図である。
【図8】図7に示す誘導加熱装置の別の例を示す説明図である。
【図9】図4に示すガラス管の状態の別の例を示す側断面図である。
【符号の説明】
1 ガラス管(誘電体管)、2,21 導電部、3 高電圧電極(第1電極)、4 接地電極(第2電極)、5 空隙部、9 マイクロノズル部、14 混合液付着装置。

Claims (8)

  1. 第1面及び第2面を有する誘電体と、上記第1面に付着され、導電性粉末を主成分として含む導電部とを有する第1電極、及び
    上記第2面に空隙部を介して対向する第2電極
    を備え、
    上記第1電極と上記第2電極との間の放電により、上記空隙部内の原料ガス中にオゾンを発生させることを特徴とするオゾン発生装置。
  2. 第1面及び第2面を有する誘電体と、上記第1面に付着された導電部とを有し、上記導電部の付着強度を大きくするための凹凸が上記第1面に形成されている第1電極、及び
    上記第2面に空隙部を介して対向する第2電極
    を備え、
    上記第1電極と上記第2電極との間の放電により、上記空隙部内の原料ガス中にオゾンを発生させることを特徴とするオゾン発生装置。
  3. 上記誘電体の材料は、硼珪酸ガラスであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のオゾン発生装置。
  4. 導電性粉末を含む混合液を誘電体管の内面に付着させる付着工程と、上記誘電体管の内面に付着された上記混合液を加熱し、上記混合液を導電部とする加熱工程とを有する電極製造工程
    を備えていることを特徴とするオゾン発生装置の製造方法。
  5. 上記付着工程では、上記誘電体管の軸線を中心に上記誘電体管を回転させながら上記誘電体管の内側で上記混合液を噴霧することを特徴とする請求項4に記載のオゾン発生装置の製造方法。
  6. 上記加熱工程では、高周波により上記混合液を誘導加熱することを特徴とする請求項4又は請求項5に記載のオゾン発生装置の製造方法。
  7. 上記導電性粉末は、アルミニウム粉末であることを特徴とする請求項6に記載のオゾン発生装置の製造方法。
  8. 導電性粉末を含む混合液を誘電体管の内側で噴霧可能なマイクロノズル部を有し、上記マイクロノズル部による上記混合液の噴霧により、上記混合液を上記誘電体管の内面に付着させる混合液付着装置、及び
    上記誘電体管の内面に付着された上記混合液を加熱し、上記混合液を導電部とする加熱装置
    を備えていることを特徴とするオゾン発生装置の製造装置。
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JP2009221076A (ja) * 2008-03-18 2009-10-01 Metawater Co Ltd オゾン発生管の製造方法
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