JP2004323255A - 土壌のセメント原料化方法及びシステム - Google Patents

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典運 浦田
Hiroshi Yamazaki
浩 山崎
Hisanori Aoyama
久範 青山
Rie Matsuno
理恵 松野
Akira Takei
明 武井
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Abstract

【課題】建設発生土等、従来埋め立て処理されていた土壌を可能な限り有効利用し、最終処理場の枯渇化の防止に寄与し、同時に、セメント原料の粘土分の不足を補う。
【解決手段】土壌を改質する工程と、土壌の重金属等を除去する工程と、土壌の油分及び/または揮発性有機化合物を除去する工程とから選択される工程のうち、少なくとも一つの工程を経た土壌をセメント原料として利用する。土壌がセメント原料として適正かどうかを評価するにあたって、土壌が改質を要するか否か、土壌が重金属等の除去を要するか否か、土壌が油分及び/または揮発性有機化合物の除去を要する否かを判断する。改質処理は、土壌の発生元と、土壌をセメント原料として使用する設備との間に位置する中継基地で行うことが好ましい。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、土壌のセメント原料化方法及びシステムに関し、特に、油分、揮発性有機化合物、重金属等の有害物質を含む建設発生土等をセメント原料として利用する方法及びシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、建設工事等で排出された土砂や、汚染土壌と通称されている有害物質を含む土壌の多くは、主に最終処理場に埋め立てられ、その処理限度量は逼迫している。
【0003】
そのため、例えば、特許文献1には、油混入土壌をドライヤーに投入するとともに、セメント焼成設備のクリンカクーラーから排出された高温ガスを熱源としてドライヤーに導入し、油混入土壌と直接接触させて油を揮発させ、揮発した油分を含む混合ガスをプレヒータの高温部等に導入して油分を完全燃焼させ、油分を揮発させた後の土壌をセメント原料として利用することが提案されている。
【0004】
また、有機物汚染土壌については、特許文献2に、流動性を与えるための溶媒を加えて湿式ミルで粉砕した後、セメント焼成設備のロータリーキルンの窯尻部等に投入してセメントクリンカを製造することにより、セメントクリンカの品質に影響を与えることなく、有機物汚染土壌を有効な資源として利用する技術が開示されている。
【0005】
さらに、特許文献3には、 有害物によって汚染された土壌を200μm以下に粉砕した後、セメント焼成設備のロータリーキルンの窯尻等に供給し、汚染土壌をセメント製造設備を用いて処理する方法が記載されている。
【0006】
一方、セメント原料の粘土分は、シリカ分(SiO)が45〜78%、アルミナ分(Al)が10〜26%の成分範囲内にある粘土分を保有している山等から切削使用しており、年々良質な粘土分が不足してきている。また、粘土分の調達費用も多大なものとなっている。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−143829号公報
【特許文献2】
特開2002−346540号公報
【特許文献3】
特開2003−71429号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1〜3に記載の技術を含む従来の技術においては、油混入土壌、有機物汚染土壌、有害物汚染土壌の各々について個別に化学成分の分析等を行い、分析結果からセメント工場等で処理可能と判断した場合に、これらの土壌を受け入れて処理しているに過ぎないため、化学分析結果等で処理不可能と判断された場合には、結局、最終処理場に埋め立てられており、最終処理場の枯渇化に関する問題は依然として深刻である。
【0009】
そこで、本発明は、上記従来の技術における問題点に鑑みてなされたものであって、建設発生土等、従来埋め立て処理されていた土壌を可能な限り有効利用することにより、最終処理場の枯渇化の防止に寄与すると同時に、セメント原料の粘土分の不足を補うことのできる土壌の処理方法及びシステムを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、土壌のセメント原料化方法であって、土壌を改質する工程と、土壌の重金属等を除去する工程と、土壌の油分及び/または揮発性有機化合物を除去する工程とから選択される工程のうち、少なくとも一つの工程を経た土壌をセメント原料として利用することを特徴とする。
【0011】
そして、本発明によれば、化学分析結果等から処理不可能と判断され、従来単独ではセメント原料として利用することができない土壌についても、改質処理等を施した後セメント原料として利用することができ、最終処理場の延命を図るとともに、セメント原料の粘土分の不足を補うことが可能となる。
【0012】
また、本発明は、土壌のセメント原料としての適正評価方法であって、土壌が改質を要するかどうかを判断する工程と、土壌が重金属等の除去を要するかどうかを判断する工程と、土壌が油分及び/または揮発性有機化合物の除去を要するかどうかを判断する工程とからなることを特徴とする。
【0013】
この適正評価方法によれば、土壌が改質等を要する場合には、上記のような改質工程を経て土壌をセメント原料として利用し、改質等を要しない場合には、そのままセメント原料として利用することができる。
【0014】
前記改質が必要と判断された土壌と、セメント、セメントクリンカ、生石灰、石炭灰、スラグ、コンクリート廃材、コンクリート廃材から骨材を回収する際に発生する微粉、セメントキルンの窯尻部または最下段サイクロン部等で800℃以上の高温に曝されたセメント原料、セメント焼成設備のクリンカクーラーの排ガスを電気集塵器で集塵して得られたダスト、該土壌と異なる他の土壌、鉄粉等の鉄原料、製鋼工程における高炉二次灰、銅カラミ等のリサイクル鉄原料から選択される少なくとも一つとを混合することにより、前記改質が必要と判断された土壌の物理的特性または/及び化学成分を調整することができる。これによって、土壌のハンドリング性を向上させ、かつ、セメント原料として適正な化学成分に調整し、セメント原料としてより利用しやすくする。
【0015】
前記土壌の重金属等を除去する工程の前に、該土壌を分級する工程をさらに含むようにすることができる。所定の粒度以下の土壌については、重金属等を除去せずにそのまま廃棄してもよい。所定の粒度を越える土壌については、そのままセメント原料ミルに投入してもよい。粒度の細かい土壌に重金属等が偏在しているため、このような分級を行うことにより、効率よく重金属等含有土壌を処理することができる。
【0016】
前記土壌の重金属等を除去する工程は、重金属等の除去の前に該土壌を分級し、所定の粒度以下の土壌について重金属等の除去の工程を行うものとすることができる。所定の粒度以下の土壌については、重金属等を除去した後、セメント原料ミルに投入し、所定の粒度を越える土壌については、そのままセメント原料ミルに投入してもよい。上述のように、粒度の細かい土壌に重金属等が偏在していることを利用して効率よく重金属等含有土壌を処理することができる。
【0017】
前記土壌は、汚染土壌、または汚染土壌以外の建設工事に伴い発生する土砂を含み、本発明にかかる方法によって、建設発生土をセメント原料化することができる。
【0018】
また、本発明は、土壌のセメント原料化システムであって、土壌の発生元と、該土壌をセメント原料として使用する設備との間に、該土壌と、セメント、セメントクリンカ、生石灰、石炭灰、スラグ、コンクリート廃材、コンクリート廃材から骨材を回収する際に発生する微粉、セメントキルンの窯尻部または最下段サイクロン部等で800℃以上の高温に曝されたセメント原料、セメント焼成設備のクリンカクーラーの排ガスを電気集塵器で集塵して得られたダスト、該土壌と異なる他の土壌、鉄粉等の鉄原料、製鋼工程における高炉二次灰、銅カラミ等のリサイクル鉄原料から選択される少なくとも一つとを混合することにより、該土壌の物理的特性または/及び化学成分を調整するための中継基地を備えることを特徴とする。
【0019】
本発明によれば、中継基地において種々の処理を行うことができるため、受け入れた土壌のハンドリング性を向上させ、かつ、セメント原料として適正な化学成分に調整し、セメント原料としてより利用しやすくすることができる。
【0020】
土壌を熱処理する熱処理設備と、該熱処理設備で分離された重金属等を回収する重金属等回収設備とをさらに備えるようにしてもよい。これによって、上述のように、重金属等を含有する土壌全体をセメント原料として有効利用することができる。
【0021】
土壌を分級し、所定の粒度以下の土壌を前記熱処理設備に供給する分級設備をさらに備えるようにしてもよい。これによって、上述のように、効率よく重金属等含有土壌を処理することができる。
【0022】
土壌の油分及び/または揮発性有機化合物を除去する油等除去設備をさらに備えるようにしてもよい。これによって、上述のように、油分及び/または揮発性有機化合物を含有する土壌全体をセメント原料として有効利用することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0024】
図1は、本発明にかかる土壌のセメント原料化方法及びシステムを説明するためのフローチャートであって、以下の説明においては、建設発生土をセメント原料化する場合を例にとって説明する。ここで、建設発生土とは、汚染土壌、及び汚染土壌以外の建設工事に伴って生ずる土砂等をいい、平成15年2月15日施行の土壌汚染対策法で指定する汚染土壌も含まれる。
【0025】
まず、建設発生土(以下、適宜、単に「土壌」という)に含まれる油分、有機揮発性物質、重金属等、農薬等の微量成分を分析する。分析の結果、感染性土壌、PCBを含む土壌、医療廃棄物系土壌、放射能汚染土壌は、受け入れ処理しない。
【0026】
次に、受け入れの対象となる土壌について改質処理が必要か否かを判断する。ここで、受け入れた土壌に改質が必要かどうかを判断する基準は、その土壌がセメント原料として適しているかどうかであり、具体的には、その土壌の水分量及び化学成分である。水分量は、その土壌のハンドリング性に関わり、その土壌を原料として利用するセメントプラントの受入設備に応じたハンドリング性を有していることが必要である。適切な水分量は、セメントプラントの設備により一概には言えないが、概ね液性限界に近い程度の水分量及びそれ以上の場合には改質が必要である。一方、セメント原料として適している化学組成の範囲は、やはり各々のセメント製造プラントにより一概には言えないが、概ね、SiOが30%以上、79%以下、Alが10%以上、82%以下、Feが3%以上、9%以下である。
【0027】
受け入れの対象となる土壌の水分量及び化学組成が適切な範囲であれば、改質の必要はなく、そのままセメント原料として利用することができる。但し、以下に述べるように、重金属等の除去、もしくは油分及び/または揮発性有機化合物の除去が必要な場合もある。水分量または化学組成のいずれかが不適切であれば、改質が必要な土壌と判断される。
【0028】
土壌の改質は、該土壌に対し、セメント、セメントクリンカ、生石灰、石炭灰、スラグ、コンクリート廃材、コンクリート廃材から骨材を回収する際に発生する微粉、セメントキルンの窯尻部または最下段サイクロン部等で800℃以上の高温に曝されたセメント原料、セメント焼成設備のクリンカクーラーの排ガスを電気集塵器で集塵して得られたダスト、該土壌と異なる他の土壌、鉄粉等の鉄原料、製鋼工程における高炉二次灰、銅カラミ等のリサイクル鉄原料から選択される少なくとも一つを混合することによって行う。改質処理を行った後、物理的特性及び化学成分を分析し、セメント原料として適している場合には、調合原料として原料ミルへ投入したり、キルンの窯尻等に投入してセメント原料として利用する。
【0029】
一方、改質処理が不要と判断された場合には、土壌が重金属等の除去を要するかどうかを判断する。ここで、重金属等とは、土壌汚染対策法により規制を受けているもので、具体的には、カドミウム及びその化合物、六価クロム化合物、シアン化合物、水銀及びその化合物、セレン及びその化合物、鉛及びその化合物、砒素及びその化合物、ふっ素及びその化合物、ほう素及びその化合物をいう。
【0030】
重金属等の除去を要する場合は、除去の工程を行い、土壌の金属等含有量が所定の重金属等含有量になるよう調整する。ここで、所定の重金属等含有量とは、該土壌を原料の一部として用いて製造されたセメントを使用する際に問題にならない程度の重金属等の含有量を意味する。例えば、土壌汚染対策法施行規則第18条第2項の基準によれば、土壌に許容される重金属等含有量として、次のような値が挙げられている。カドミウム及びその化合物:カドミウム150mg/kg、六価クロム化合物:六価クロム250mg/kg、シアン化合物:遊離シアン50mg/kg、水銀及びその化合物:水銀15mg/kg、セレン及びその化合物:セレン150mg/kg、鉛及びその化合物:鉛150mg/kg、砒素及びその化合物:砒素150mg/kg、ふっ素及びその化合物:ふっ素4000mg/kg、ほう素及びその化合物:ほう素4000mg/kg。
【0031】
セメントに許容される重金属等含有量としてこれらの値を設定することは、セメントを使用する際に重金属等の環境への溶出が低く抑えられると期待できるため、現実的である。これらの値から原料全体における重金属等含有量の許容値を求めることができる。ここから、本発明においてセメント原料として利用する土壌の原単位により、該土壌の重金属等含有量の許容値を求めることができる。その許容値を所定の重金属等含有量とすればよい。無論、個別のプラントの条件、セメント原料として利用する土壌の原単位、セメント製造業者の自己基準等により「所定の重金属等含有量」の具体的な値は変動するので、一概に決めるべきものではない。
【0032】
土壌が重金属等の除去を要する場合には、該土壌を分級設備で分級し、分級後の一部の土壌について重金属等の除去を行ってもよい。ここで、重金属等の除去を行う土壌の粒度は、一概には決められないが、重金属等の除去を行った粒度部分の土壌の重金属等の含有量と、除去を行わない粒度部分の含有量とを合わせた土壌全体の重金属等の含有量が前記の所定の含有量になるよう調整すればよい。例えば、土壌を分級し、該土壌をシルト分と砂質分に分ける。重金属等は、通常粒度の細かいシルト分に集中して存在することが多いため、シルト分のみに対して重金属等の除去を行い、砂質分については重金属等の除去の工程を省略してもよい。これにより、重金属等の除去を行うべき土壌の量を低減することができ、重金属等の除去のための設備にかかる負荷を抑えることができる。尚、砂質分は、セメント原料化するにあたって、場合によっては改質処理が必要となる。
【0033】
重金属等を除去する方法については限定されないが、例えば、土壌を熱処理し、該熱処理で分離された重金属等を回収する方法、浮遊選鉱技術、磁力選別、比重選別、加熱処理技術、塩化揮発法等を用いることができる。例えば、上記シルト粘土を熱処理設備で焼成し、焼成物をセメント原料として利用し、重金属等回収設備で揮発分から重金属等を分離して再資源化し、重金属等を含まない脱水ケークを原料ミル等に投入し、調合原料の一部としてセメント原料化する。尚、脱水ケークは、場合によっては改質処理が必要となる場合もある。
【0034】
また、建設発生土以外の焼却飛灰、燃え殻、汚泥、ばいじん、都市ごみ、家畜糞尿、動植物性残渣、廃油、廃プラスチック、繊維くず、ゴムくず、金属くず、ガラスくず、陶磁器くず、木くず、廃酸、廃アルカリ、鉱さい、がれき類、その他各種産業廃棄物等、そのままでは原燃料化することのできない処理困難物についても、建設発生土とともに熱処理設備に投入して同様の処理を行うこともできる。
【0035】
一方、上記重金属等の除去を要するかどうかを判断する工程において、重金属等の除去を要しないと判断された場合には、油分、揮発性有機化合物について除去処理が必要か否かの判断を行う。ここで、油分とは、重油、石油、軽油、ガソリン、鉱物油、動植物油等を総称したものであり、揮発性有機化合物としては、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、1,1−ジクロロエチレン、シス−1,2−ジクロロエチレン、1,3−ジクロロブロペン、ジクロロメタン、テトラクロロエチレン、1,1,1−トリクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、ベンゼン等が含まれる。
【0036】
また、所定の油分及び/または揮発性有機化合物含有量とは、土壌をセメント原料として利用した際、セメントプラントからの排ガスが排ガス規制法の基準値に従うような含有量を指す。例えば、電気集塵器を備えたセメントプラントにて土壌をセメント原料として利用する場合、油分及び/または揮発性有機化合物含有量がある程度高い土壌では、電気集塵器に油分が付着することにより集塵効率が低下し、排煙が悪化する可能性がある。このため、セメント原料として土壌を利用する際には、その油分及び/または揮発性有機化合物含有量をある程度以下に調整する必要がある。
【0037】
その具体的な含有量は、セメントプラントの条件により一概には決められないが、概ね土壌含有量として1000ppm前後である。電気集塵器ではなく、バッグフィルタを備えたセメントプラントでは、このような排煙の問題は起こらないが、油分及び/または揮発性有機化合物含有量が高いままでは、バッグフィルタの目詰まりが起こり易くなり、フィルタを頻繁に交換する必要が生じる。従って、バッグフィルタを備えたセメントプラントにおいても、コストや作業性を考慮してできる限り油分及び/または揮発性有機化合物の除去を行うことが望ましい。
【0038】
土壌の油分及び/または揮発性有機化合物を除去する場合、除去の方法については特に限定されない。例えば、気泡連行法、分級洗浄技術、泡沫浮上技術、加熱処理技術等を利用することができる。尚、油分及び/または揮発性有機化合物を除去しなくとも、そのまま、セメント焼成キルンの窯尻部、仮焼炉、またはプレヒータの内部温度が800℃以上の高温部等に投入してセメント原料として利用することもできる。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、建設発生土等従来埋め立て処理されていた土壌を可能な限り有効利用し、最終処理場の枯渇化の防止に寄与するとともに、セメント原料の粘土分の不足を補うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる土壌のセメント原料化方法及びシステムを説明するためのフローチャートである。

Claims (10)

  1. 土壌を改質する工程と、土壌の重金属等を除去する工程と、土壌の油分及び/または揮発性有機化合物を除去する工程とから選択される工程のうち、少なくとも一つの工程を経た土壌をセメント原料として利用することを特徴とする土壌のセメント原料化方法。
  2. 土壌が改質を要するかどうかを判断する工程と、土壌が重金属等の除去を要するかどうかを判断する工程と、土壌が油分及び/または揮発性有機化合物の除去を要するかどうかを判断する工程とからなることを特徴とする土壌のセメント原料としての適正評価方法。
  3. 前記土壌を改質する工程は、該土壌に対し、セメント、セメントクリンカ、生石灰、石炭灰、スラグ、コンクリート廃材、コンクリート廃材から骨材を回収する際に発生する微粉、セメントキルンの窯尻部または最下段サイクロン部等で800℃以上の高温に曝されたセメント原料、セメント焼成設備のクリンカクーラーの排ガスを電気集塵器で集塵して得られたダスト、該土壌と異なる他の土壌、鉄粉等の鉄原料、製鋼工程における高炉二次灰、銅カラミ等のリサイクル鉄原料から選択される少なくとも一つを混合することにより、該土壌の物理的特性及び/または化学成分を調整することを特徴とする請求項1に記載の土壌のセメント原料化方法。
  4. 前記土壌の重金属等を除去する工程の前に、該土壌を分級する工程をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の土壌のセメント原料化方法。
  5. 前記土壌の重金属等を除去する工程は、重金属等の除去の前に該土壌を分級し、所定の粒度以下の土壌について重金属等の除去の工程を行うことを特徴とする請求項1に記載の土壌のセメント原料化方法。
  6. 前記土壌は、汚染土壌、または汚染土壌以外の建設工事に伴い発生する土砂を含むことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の土壌のセメント原料化方法。
  7. 土壌の発生元と、該土壌をセメント原料として使用する設備との間に、該土壌に対し、セメント、セメントクリンカ、生石灰、石炭灰、スラグ、コンクリート廃材、コンクリート廃材から骨材を回収する際に発生する微粉、セメントキルンの窯尻部または最下段サイクロン部等で800℃以上の高温に曝されたセメント原料、セメント焼成設備のクリンカクーラーの排ガスを電気集塵器で集塵して得られたダスト、該土壌と異なる他の土壌、鉄粉等の鉄原料、製鋼工程における高炉二次灰、銅カラミ等のリサイクル鉄原料から選択される少なくとも一つとを混合することにより、該土壌の物理的特性または/及び化学成分を調整するための中継基地を備えることを特徴とする土壌のセメント原料化システム。
  8. 土壌を熱処理する熱処理設備と、該熱処理設備で分離された重金属等を回収する重金属等回収設備とをさらに備えることを特徴とする請求項7に記載の土壌のセメント原料化システム。
  9. 土壌を分級し、所定の粒度以下の土壌を前記熱処理設備に供給する分級設備をさらに備えることを特徴とする請求項8に記載の土壌のセメント原料化システム。
  10. 土壌の油分及び/または揮発性有機化合物を除去する油等除去設備をさらに備えることを特徴とする請求項7、8または9に記載の土壌のセメント原料化システム。
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