JP2004322680A - ヘッドアップディスプレイ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】運転者が視線移動を少なくできて且つ安全に寄与する効果を最大限発揮できるヘッドアップディスプレイを提供する。
【解決手段】車両用のヘッドアップディスプレイ装置は、種々の情報をウィンドシールドに表示するヘッドアップディスプレイと、ヘッドアップディスプレイの表示位置を変更可能なヘッドアップディスプレイ表示位置制御機構と、前方の走行車両との車間距離を計測可能である測距装置とを具備する。前記車間距離情報に基づいて前記ヘッドアップディスプレイの表示位置が調整、制御されることを特徴とする。
【選択図】 図2
【解決手段】車両用のヘッドアップディスプレイ装置は、種々の情報をウィンドシールドに表示するヘッドアップディスプレイと、ヘッドアップディスプレイの表示位置を変更可能なヘッドアップディスプレイ表示位置制御機構と、前方の走行車両との車間距離を計測可能である測距装置とを具備する。前記車間距離情報に基づいて前記ヘッドアップディスプレイの表示位置が調整、制御されることを特徴とする。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表示装置に係り、より特別には車両用ヘッドアップディスプレイ(HUD)装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
航空機において、操縦席前面の窓に計器情報等を表示するヘッドアップディスプレイ(HUD)が実用されているが、近年、自動車においてもヘッドアップディスプレイ装置は実用化されており、この場合運転席前面の窓に計器情報等が表示される。
ヘッドアップディスプレイの表示は運転者の視界にかからないように、HUDを表示するための、ウィンドシールドの最下方に配置されている。そのため通常の走行状態で見ている領域、主に前方車両のテイル部とHUDの表示領域が離れることとなり、表示を見るのに視線移動が少ないので安全に寄与できるという効果を十分発揮できていない。従って従来技術のヘッドアップディスプレイ装置には改善されるべき余地がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、従来の車両用ヘッドアップディスプレイ装置は、安全性等の面において必ずしも十分満足出来る装置とは言えず、改善が必要であった。
本発明は上述した事情に鑑みなされたもので、運転者が視線移動を少なくできて且つ安全に寄与する効果を最大限発揮できるヘッドアップディスプレイ装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1の形態では、車両用のヘッドアップディスプレイ装置は上述した目的を達成するために、種々の情報をウィンドシールドに表示するヘッドアップディスプレイと、ヘッドアップディスプレイの表示位置を調整又は変更可能なヘッドアップディスプレイ表示位置制御機構と、前方の走行車両との車間距離を計測可能である測距装置とを具備する。前記車間距離情報に基づいて前記ヘッドアップディスプレイの表示位置が調整、制御されることを特徴とする。
【0005】
この様に構成することにより、運転者の視界において、前方車両の後部直下の道路面上に表示されるので、ヘッドアップディスプレイの表示を見る際に前方車両やその周辺の状況が周辺視野として視界に入っているので周辺状況の変化をすばやく認知でき、従来のウィンドシールド最下部に表示されるヘッドアップディスプレイ装置に比べて視認時の安全性を向上することができる。
【0006】
本発明の請求項2の形態では、上記請求項1の形態において、前記測距装置はレーザレーダ又はミリ波レーダを具備することを特徴とする。
本形態によれば、測距装置の具体的な形態を開示する。
【0007】
本発明の請求項3の形態では、上記請求項1の形態において、前記測距装置のタイプはCCDカメラを具備することを特徴とする。
本形態によれば、測距装置の別の具体的な形態を開示する。
【0008】
本発明の請求項4の形態では、上記請求項1から3の形態のいずれか一項において、シートスライド位置センサと、シート高さセンサと、シートバック角度センサとの内少なくとも一つのセンサを更に具備しており、前記車間距離情報に加えて前記少なくとも一つのセンサの検知データに基づいて、ヘッドアップディスプレイ表示位置が調整、制御されることを特徴とする。
【0009】
本形態によれば、ヘッドアップディスプレイのウィンドシールドへの表示位置は運転者の目の位置に影響されるため前記の請求項1の形態の装置では車両直下の道路面に正確に表示されない可能性がある。ここでシート(座席)の各位置要素を計測することで大凡の目の位置を算出することができ、見た目に車両の後部の直下の道路面により正確に表示させることができる。
【0010】
本発明の請求項5の形態では、上記請求項1から3の形態のいずれか一項において、運転者の目の位置検出装置を更に具備しており、前記車間距離情報に加えて前記目の位置検出装置の検知データに基づいて、ヘッドアップディスプレイ表示位置が調整、制御されることを特徴とする。
【0011】
本形態によれば、前記請求項2の形態の装置では目の位置をシート位置より推定するものであり、真に正確な目の位置を求めることはできない。本形態の装置では運転者の顔を含む画像を撮像する装置とその画像から目の位置を求める機能を備えた目の位置検出装置により目の位置を正確に求めることで、見た目に車両の後部の直下の道路面に表示させることが実現できる。
【0012】
本発明の請求項6の形態では、上記請求項1から5の形態のいずれか一項において、前記ヘッドアップディスプレイの表示位置の調整又は変更は段階的に実施されることを特徴とする。
【0013】
本形態によれば、前出の形態において、車間距離が連続で変化する場合、表示位置も連続で変化することになるがそれでは煩わしい。そこで数秒毎又は表示位置の変化が所定の値以上になったら表示位置を変更することで煩わしさを低減する。
【0014】
本発明の請求項7の形態では、上記請求項1から6の形態のいずれか一項において、前記車間距離が短くなっている時には、前記ヘッドアップディスプレイの表示を止めることを特徴とする。
本形態によれば、車間距離が短くなっているときは危険が増している状況であるので、このときヘッドアップディスプレイでウィンドシールドに表示を出すのは注意がそがれて危険であるので表示を行わないようにする。これにより安全性は向上する。
【0015】
本発明の請求項8の形態では、上記請求項1から7の形態のいずれか一項において、前記ヘッドアップディスプレイ表示位置制御機構は、制御装置と、前記制御装置により制御されるモータと、前記モータの動きをヘッドアップディスプレイに伝達するアクチュエータとを具備することを特徴とする。
本形態によれば、ヘッドアップディスプレイ表示位置制御機構の構成を具体化する形態を開示する。
【0016】
本発明の請求項9の形態では、上記請求項1から7の形態のいずれか一項において、前記ヘッドアップディスプレイ表示位置制御機構は、制御装置を具備しており、前記制御装置は、前記ヘッドアップディスプレイの前記ウィンドシールドに投影する映像の大きさと位置の内少なくとも一方を変えることにより、前記ヘッドアップディスプレイの表示位置を調整、制御することを特徴とする。
本形態によれば、ヘッドアップディスプレイ表示位置制御機構の構成を具体化する別の形態を開示する。
【0017】
本発明の請求項10の形態では、上記請求項1から7の形態のいずれか一項において、前記ヘッドアップディスプレイは光学系の装置を具備しており、前記ヘッドアップディスプレイ表示位置制御機構は、前記光学系の装置を動かすことにより、前記ヘッドアップディスプレイの表示位置を調整、制御することを特徴とする。
本形態によれば、ヘッドアップディスプレイ表示位置制御機構の構成を具体化する更に別の形態を開示する。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態のヘッドアップディスプレイ装置を詳細に説明する。本発明の実施の形態のヘッドアップディスプレイ装置は車両用として説明される。図1から4により、本発明に係るヘッドアップディスプレイ装置の第1の実施の形態を説明する。図1は本発明の第1の実施の形態のヘッドアップディスプレイ装置のシステムブロック図を示し、図2は本発明の第1の実施の形態のヘッドアップディスプレイ装置の構成を図解的に示しており、図3は運転者がウィンドシールドを通して先行車を見る際の位置関係を示しており、図4は運転者の見る前方の視界又は画面を説明する図面である。
【0019】
まず図1を参照すると、本実施の形態の車両用ヘッドアップディスプレイ装置1の主要構成が示されている。ヘッドアップディスプレイ装置1は、ヘッドアップディスプレイ(HUD)10と、ヘッドアップディスプレイ(HUD)表示位置制御装置20と、測距装置40とを具備する。本実施の形態のヘッドアップディスプレイ装置1は、前の走行車両までの車間距離を測距装置40により検知し、その測距装置40からの車間距離信号に基づいてHUD表示位置制御装置20によりヘッドアップディスプレイ10を制御して、車載機器類30から送られた情報信号をヘッドアップディスプレイ10により、図2に示すウィンドシールド90に表示する。この場合図2に示すように、ヘッドアップディスプレイ10は、例えばホログラム等の表示手段を含む表示装置であるヘッドアップディスプレイ本体12と、ステッピングモータ等のモータ14と、アクチュエータ16とを具備する。前述のごとくヘッドアップディスプレイ表示位置制御装置20は、測距装置40からの車間距離情報に基づいて表示位置を算出し、それに対応してモータ14の回転量を算出してモータ14を制御して、アクチュエータ16を介してヘッドアップディスプレイ本体12を回転して、ウィンドシールド90上において、例えば図2に示す実線位置(近い位置)から点線位置(遠い位置)に表示位置の変更を実現する。
【0020】
または表示エリアがウィンドシールドの最下部から中央まであるヘッドアップディスプレイ10を使いヘッドアップディスプレイ10内の表示する位置を変更することで実現しても良い。ウィンドシールド90全域に表示可能なヘッドアップディスプレイ10でも良い。この場合はヘッドアップディスプレイ本体12の描画回路が表示デバイス内で表示位置を変えることでおこなうことが出来、図2に示すモータ14、アクチエータ16のような可動機構は必要なくなる。
あるいはヘッドアップディスプレイ本体12の構成部品である光学系を回転させることで表示位置を変更することを実現しても良い。このような機構は従来のヘッドアップディスプレイにも搭載されており、当業者には既知であり、ここでは詳細な説明は省略する。上記以外の当業者に既知な方法により表示位置を変更しても良い。
【0021】
前方車両までの距離計測はレーザレーダやミリ波レーダなどで行う。これらは車間距離制御を行うクルーズコントローラなどで現在実用化されている。また、CCDカメラなどの撮像装置を用いて画像処理によって車間距離を計測しても良い。
上記以外の当業者に既知な手段により車間距離を計測しても良い。
【0022】
ここで図3と4を参照して、運転者の視界と表示位置の関係についてより詳しく説明する。
最初に車間距離とヘッドアップディスプレイ10表示部と目の位置でどのように見えるかを説明する。図3において示すように、前方車両(点Q)とウィンドシールド90までの距離をLcw、ウィンドシールドと運転者の目の距離をLwe、路面からの目の高さをHe とする。またウィンドシールド90を通してみた前方のビューは図4のようになる。路面と平行にまっすぐ前方を見ると路面や路面に書かれたレーンマークは点P(消失点)の一点に集中するように見える。この点Pは無限遠の位置にある物体の見かけ上の位置になる。
先に述べた距離Lcwの、P点からの見かけ上の高さ方向の位置xは
となる。即ち点Pから距離xの高さまでは、運転者の視界を妨げない必要があるため、ヘッドアップディスプレイの表示位置は距離xより下になければならない。
車間距離Lcwに応じてヘッドアップディスプレイ10の表示位置を、点Pからxだけずらすようにすれば常に前方車両の直下にヘッドアップディスプレイ10の表示が位置することになり最小限の視線の移動で表示内容を認知できるようになる。従って図4に示すように、運転者は先行車両の直ぐ下の位置にヘッドアップディスプレイ10の表示を見ることが出来る。
【0023】
図5と6を参照すると、本発明の第2の実施の形態のヘッドアップディスプレイ装置2が示されている。図5は、第1の実施の形態の図1に示すシステムブロック図に対応する、第2の実施の形態を示すシステムブロック図である。図5と6を参照すると、図1と2に開示される第1の実施の形態の要素部分と同じ又は同様である図5と6の要素部分は、同じ参照符号により指定されている。本発明の第2の実施の形態では、上記第1の実施の形態において、運転者の座るシート(座席)の位置、高さ等の状態にも対応してヘッドアップディスプレイ装置の表示位置を調整可能に構成される。
【0024】
本発明の第2の実施の形態においては、第1の実施の形態において具備される要素に加えて、シートスライド位置センサ52と、シートバック角度センサ54と、シート高さセンサ56とを具備する。車両において一般的に、運転者のシートは、車両前後方向位置と座席角度と座席高さとはそれぞれ変更可能になっており、それらに対応する位置データ、即ち図6に示すように、長手方向における基準位置からのシートスライド量(L)とシートバックアングル角(θ)と基準位置からのシート高さ量(H)とを、前記各センサ、即ちシートスライド位置センサ52とシートバック角度センサ54とシート高さセンサ56とによりそれぞれ計測する。計測されたシート位置データは、図5のブロック図に示すように、ヘッドアップディスプレイ表示位置制御装置20に送信されて、そこで前記式(1)のLweとHeを補正してヘッドアップディスプレイ表示位置を調整する。
表示位置の調整手段又は装置については既に第1の実施の形態において説明したものと同様な複数の構成が適用可能であり、ここでは重複を避けて説明は省略する。
【0025】
図7と8を参照すると、本発明の第3の実施の形態のヘッドアップディスプレイ装置3が示されている。図7は、第1の実施の形態の図1に示すシステムブロック図に対応する、第3の実施の形態を示すシステムブロック図である。図7と8を参照すると、図1と2に開示される第1の実施の形態の要素部分と同じ又は同様である図7と8の要素部分は、同じ参照符号により指定されている。本発明の第3の実施の形態では、上記第1の実施の形態において、運転者の目の位置を直接計測して、計測された目の位置に対応してヘッドアップディスプレイ装置の表示位置を調整可能に構成される。
【0026】
本発明の第3の実施の形態においては、第1の実施の形態において具備される要素に加えて、目の位置検出装置60を具備しており、第2の実施の形態のシートスライド位置センサ52とシートバック角度センサ54とシート高さセンサ56とは具備されない。車両において一般的に運転者の位置は変化し得るので、前記第2の実施の形態のように間接的な座席の位置ではなく、本実施の形態においては、運転者の目の位置を、例えばCCDカメラ及び画像処理を利用して直接的に計測、検出することにより、適切なヘッドアップディスプレイ表示位置を決定し調整する。目の位置検出装置60による運転者の目の位置の検出について図8に図解的に示している。なおCCDカメラ以外の手段により目の位置を計測しても良い。
表示位置の調整手段又は装置についてはやはり、既に第1の実施の形態において説明したものと同様な複数の構成が適用可能であり、更にその他の構成、原理等についても同様であるので、ここでは重複を避けて説明は省略する。
【0027】
本発明の第4の実施の形態においては、前記実施の形態のいずれかにおいて、ヘッドアップディスプレイ表示位置を段階的に変化させるように構成される。この場合、例えば車間距離が連続的に変化する際に、前もって決められた段階的な車間距離になった時に表示位置を変更するように制御する。または適当な時間間隔、例えば数秒毎に車間距離を計測し、その計測結果に応じて、表示位置を調整、制御しても良い。本実施の形態においては、ヘッドアップディスプレイ装置の構成は前述の実施の形態のいずれかの構成と同様であり、ヘッドアップディスプレイ表示位置制御装置20の制御方法のみが、前記の実施の形態とは異なる。
【0028】
本発明の第5の実施の形態においては、前記実施の形態のいずれかにおいて、ヘッドアップディスプレイ表示位置は、車間距離が所定の閾値を超えて短くなった場合に、ヘッドアップディスプレイ表示を止めるように構成される。本実施の形態においてはやはり、ヘッドアップディスプレイ装置の構成は前述の第1から第3の実施の形態のいずれかの構成と同様であり、ヘッドアップディスプレイ表示位置制御装置20の制御方法のみが、前記の実施の形態とは異なる。
【0029】
次に上記実施の形態の効果及び作用について説明する。
本発明の第1の実施の形態のヘッドアップディスプレイ装置1により以下の効果が期待できる。
・見た目において前方車両の後部直下の道路面上に表示されるので、ヘッドアップディスプレイ10の表示を見る際に、前方車両やその周辺の状況が周辺視野として視界に入っているので周辺状況の変化をすばやく認知でき、従来のウィンドシールド90最下部に表示されるヘッドアップディスプレイ10に比べて視認時の安全性を向上することができる。
【0030】
本発明の第2の実施の形態のヘッドアップディスプレイ装置2により、第1の実施の形態の効果に加えて、以下の効果が期待できる。
・ヘッドアップディスプレイ10のウィンドシールド90への表示位置は運転者の目の位置に影響されるため第1の実施の形態の装置では車両直下の道路面に正確に表示されない可能性があるが、ここでシートの各ポジションを計測することで大凡の目の位置を算出することができ、見た目に車両の後部の直下の道路面により正確に表示させることができる。
【0031】
本発明の第3の実施の形態のヘッドアップディスプレイ装置3により、第1の実施の形態の効果に加えて、以下の効果が期待できる。
・第2の実施の形態では目の位置をシート位置より推定するものであり真に正確な目の位置を求めることはできないが、本実施の形態では運転者の顔を含む画像を撮像する装置とその画像から目の位置を求める機能を備えた目の位置検出装置60により目の位置を正確に求めることで、見た目に車両の後部の直下の道路面に更に正確に表示させることが実現できる。
【0032】
本発明の第4の実施の形態のヘッドアップディスプレイ装置により、前記の実施の形態の効果に加えて、以下の効果が期待できる。
・前出の実施の形態において、車間距離が連続で変化する場合、表示位置も連続で変化することになるがそれでは煩わしい。そこで数秒毎又は表示位置の変化が所定の値以上になったら表示位置を変更することで煩わしさを低減する。
【0033】
本発明の第5の実施の形態のヘッドアップディスプレイ装置により、前記の実施の形態の効果に加えて、以下の効果が期待できる。
・車間距離が短くなっているときは危険が増している状況であるので、このときヘッドアップディスプレイ10でウィンドシールド90に表示を出すのは注意がそがれて危険であるので表示を行わないようにすることにより、安全性が向上する。
【0034】
上記の実施例の説明において、本発明のヘッドアップディスプレイ装置は車両用として記載されたが、本発明はこれに限定されるものではなく、車両用以外に使用されても良い。
【0035】
上記の実施の形態は本発明の例であり、本発明は、該実施の形態により制限されるものではなく、請求項に記載される事項によってのみ規定されており、上記以外の実施の形態も実施可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第1の実施の形態のヘッドアップディスプレイ装置のシステムブロック図を示す。
【図2】図2は、図2は本発明の第1の実施の形態のヘッドアップディスプレイ装置の構成を図解的に示す。
【図3】図3は、運転者がウィンドシールドを通して先行車を見る際の位置関係を示す。
【図4】図4は、運転者の見る前方の視界又は画面を説明する図解的な図面である。
【図5】図5は、第1の実施の形態の図1に示すシステムブロック図に対応する、第2の実施の形態を示すシステムブロック図である。
【図6】図6は、視界に影響する運転者のシートの位置の変化を説明する図解的な図面である。
【図7】図7は、第1の実施の形態の図1に示すシステムブロック図に対応する、第3の実施の形態を示すシステムブロック図である。
【図8】図8は、図7の第3の実施の形態の目の位置検出装置の作動を説明する図解的な図面である。
【符号の説明】
1,2,3…ヘッドアップディスプレイ装置
10…ヘッドアップディスプレイ
12…ヘッドアップディスプレイ本体
14…モータ
16…アクチュエータ
20…ヘッドアップディスプレイ表示位置制御装置
30…車載機器類
40…測距装置
90…ウィンドシールド
【発明の属する技術分野】
本発明は、表示装置に係り、より特別には車両用ヘッドアップディスプレイ(HUD)装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
航空機において、操縦席前面の窓に計器情報等を表示するヘッドアップディスプレイ(HUD)が実用されているが、近年、自動車においてもヘッドアップディスプレイ装置は実用化されており、この場合運転席前面の窓に計器情報等が表示される。
ヘッドアップディスプレイの表示は運転者の視界にかからないように、HUDを表示するための、ウィンドシールドの最下方に配置されている。そのため通常の走行状態で見ている領域、主に前方車両のテイル部とHUDの表示領域が離れることとなり、表示を見るのに視線移動が少ないので安全に寄与できるという効果を十分発揮できていない。従って従来技術のヘッドアップディスプレイ装置には改善されるべき余地がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、従来の車両用ヘッドアップディスプレイ装置は、安全性等の面において必ずしも十分満足出来る装置とは言えず、改善が必要であった。
本発明は上述した事情に鑑みなされたもので、運転者が視線移動を少なくできて且つ安全に寄与する効果を最大限発揮できるヘッドアップディスプレイ装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1の形態では、車両用のヘッドアップディスプレイ装置は上述した目的を達成するために、種々の情報をウィンドシールドに表示するヘッドアップディスプレイと、ヘッドアップディスプレイの表示位置を調整又は変更可能なヘッドアップディスプレイ表示位置制御機構と、前方の走行車両との車間距離を計測可能である測距装置とを具備する。前記車間距離情報に基づいて前記ヘッドアップディスプレイの表示位置が調整、制御されることを特徴とする。
【0005】
この様に構成することにより、運転者の視界において、前方車両の後部直下の道路面上に表示されるので、ヘッドアップディスプレイの表示を見る際に前方車両やその周辺の状況が周辺視野として視界に入っているので周辺状況の変化をすばやく認知でき、従来のウィンドシールド最下部に表示されるヘッドアップディスプレイ装置に比べて視認時の安全性を向上することができる。
【0006】
本発明の請求項2の形態では、上記請求項1の形態において、前記測距装置はレーザレーダ又はミリ波レーダを具備することを特徴とする。
本形態によれば、測距装置の具体的な形態を開示する。
【0007】
本発明の請求項3の形態では、上記請求項1の形態において、前記測距装置のタイプはCCDカメラを具備することを特徴とする。
本形態によれば、測距装置の別の具体的な形態を開示する。
【0008】
本発明の請求項4の形態では、上記請求項1から3の形態のいずれか一項において、シートスライド位置センサと、シート高さセンサと、シートバック角度センサとの内少なくとも一つのセンサを更に具備しており、前記車間距離情報に加えて前記少なくとも一つのセンサの検知データに基づいて、ヘッドアップディスプレイ表示位置が調整、制御されることを特徴とする。
【0009】
本形態によれば、ヘッドアップディスプレイのウィンドシールドへの表示位置は運転者の目の位置に影響されるため前記の請求項1の形態の装置では車両直下の道路面に正確に表示されない可能性がある。ここでシート(座席)の各位置要素を計測することで大凡の目の位置を算出することができ、見た目に車両の後部の直下の道路面により正確に表示させることができる。
【0010】
本発明の請求項5の形態では、上記請求項1から3の形態のいずれか一項において、運転者の目の位置検出装置を更に具備しており、前記車間距離情報に加えて前記目の位置検出装置の検知データに基づいて、ヘッドアップディスプレイ表示位置が調整、制御されることを特徴とする。
【0011】
本形態によれば、前記請求項2の形態の装置では目の位置をシート位置より推定するものであり、真に正確な目の位置を求めることはできない。本形態の装置では運転者の顔を含む画像を撮像する装置とその画像から目の位置を求める機能を備えた目の位置検出装置により目の位置を正確に求めることで、見た目に車両の後部の直下の道路面に表示させることが実現できる。
【0012】
本発明の請求項6の形態では、上記請求項1から5の形態のいずれか一項において、前記ヘッドアップディスプレイの表示位置の調整又は変更は段階的に実施されることを特徴とする。
【0013】
本形態によれば、前出の形態において、車間距離が連続で変化する場合、表示位置も連続で変化することになるがそれでは煩わしい。そこで数秒毎又は表示位置の変化が所定の値以上になったら表示位置を変更することで煩わしさを低減する。
【0014】
本発明の請求項7の形態では、上記請求項1から6の形態のいずれか一項において、前記車間距離が短くなっている時には、前記ヘッドアップディスプレイの表示を止めることを特徴とする。
本形態によれば、車間距離が短くなっているときは危険が増している状況であるので、このときヘッドアップディスプレイでウィンドシールドに表示を出すのは注意がそがれて危険であるので表示を行わないようにする。これにより安全性は向上する。
【0015】
本発明の請求項8の形態では、上記請求項1から7の形態のいずれか一項において、前記ヘッドアップディスプレイ表示位置制御機構は、制御装置と、前記制御装置により制御されるモータと、前記モータの動きをヘッドアップディスプレイに伝達するアクチュエータとを具備することを特徴とする。
本形態によれば、ヘッドアップディスプレイ表示位置制御機構の構成を具体化する形態を開示する。
【0016】
本発明の請求項9の形態では、上記請求項1から7の形態のいずれか一項において、前記ヘッドアップディスプレイ表示位置制御機構は、制御装置を具備しており、前記制御装置は、前記ヘッドアップディスプレイの前記ウィンドシールドに投影する映像の大きさと位置の内少なくとも一方を変えることにより、前記ヘッドアップディスプレイの表示位置を調整、制御することを特徴とする。
本形態によれば、ヘッドアップディスプレイ表示位置制御機構の構成を具体化する別の形態を開示する。
【0017】
本発明の請求項10の形態では、上記請求項1から7の形態のいずれか一項において、前記ヘッドアップディスプレイは光学系の装置を具備しており、前記ヘッドアップディスプレイ表示位置制御機構は、前記光学系の装置を動かすことにより、前記ヘッドアップディスプレイの表示位置を調整、制御することを特徴とする。
本形態によれば、ヘッドアップディスプレイ表示位置制御機構の構成を具体化する更に別の形態を開示する。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態のヘッドアップディスプレイ装置を詳細に説明する。本発明の実施の形態のヘッドアップディスプレイ装置は車両用として説明される。図1から4により、本発明に係るヘッドアップディスプレイ装置の第1の実施の形態を説明する。図1は本発明の第1の実施の形態のヘッドアップディスプレイ装置のシステムブロック図を示し、図2は本発明の第1の実施の形態のヘッドアップディスプレイ装置の構成を図解的に示しており、図3は運転者がウィンドシールドを通して先行車を見る際の位置関係を示しており、図4は運転者の見る前方の視界又は画面を説明する図面である。
【0019】
まず図1を参照すると、本実施の形態の車両用ヘッドアップディスプレイ装置1の主要構成が示されている。ヘッドアップディスプレイ装置1は、ヘッドアップディスプレイ(HUD)10と、ヘッドアップディスプレイ(HUD)表示位置制御装置20と、測距装置40とを具備する。本実施の形態のヘッドアップディスプレイ装置1は、前の走行車両までの車間距離を測距装置40により検知し、その測距装置40からの車間距離信号に基づいてHUD表示位置制御装置20によりヘッドアップディスプレイ10を制御して、車載機器類30から送られた情報信号をヘッドアップディスプレイ10により、図2に示すウィンドシールド90に表示する。この場合図2に示すように、ヘッドアップディスプレイ10は、例えばホログラム等の表示手段を含む表示装置であるヘッドアップディスプレイ本体12と、ステッピングモータ等のモータ14と、アクチュエータ16とを具備する。前述のごとくヘッドアップディスプレイ表示位置制御装置20は、測距装置40からの車間距離情報に基づいて表示位置を算出し、それに対応してモータ14の回転量を算出してモータ14を制御して、アクチュエータ16を介してヘッドアップディスプレイ本体12を回転して、ウィンドシールド90上において、例えば図2に示す実線位置(近い位置)から点線位置(遠い位置)に表示位置の変更を実現する。
【0020】
または表示エリアがウィンドシールドの最下部から中央まであるヘッドアップディスプレイ10を使いヘッドアップディスプレイ10内の表示する位置を変更することで実現しても良い。ウィンドシールド90全域に表示可能なヘッドアップディスプレイ10でも良い。この場合はヘッドアップディスプレイ本体12の描画回路が表示デバイス内で表示位置を変えることでおこなうことが出来、図2に示すモータ14、アクチエータ16のような可動機構は必要なくなる。
あるいはヘッドアップディスプレイ本体12の構成部品である光学系を回転させることで表示位置を変更することを実現しても良い。このような機構は従来のヘッドアップディスプレイにも搭載されており、当業者には既知であり、ここでは詳細な説明は省略する。上記以外の当業者に既知な方法により表示位置を変更しても良い。
【0021】
前方車両までの距離計測はレーザレーダやミリ波レーダなどで行う。これらは車間距離制御を行うクルーズコントローラなどで現在実用化されている。また、CCDカメラなどの撮像装置を用いて画像処理によって車間距離を計測しても良い。
上記以外の当業者に既知な手段により車間距離を計測しても良い。
【0022】
ここで図3と4を参照して、運転者の視界と表示位置の関係についてより詳しく説明する。
最初に車間距離とヘッドアップディスプレイ10表示部と目の位置でどのように見えるかを説明する。図3において示すように、前方車両(点Q)とウィンドシールド90までの距離をLcw、ウィンドシールドと運転者の目の距離をLwe、路面からの目の高さをHe とする。またウィンドシールド90を通してみた前方のビューは図4のようになる。路面と平行にまっすぐ前方を見ると路面や路面に書かれたレーンマークは点P(消失点)の一点に集中するように見える。この点Pは無限遠の位置にある物体の見かけ上の位置になる。
先に述べた距離Lcwの、P点からの見かけ上の高さ方向の位置xは
となる。即ち点Pから距離xの高さまでは、運転者の視界を妨げない必要があるため、ヘッドアップディスプレイの表示位置は距離xより下になければならない。
車間距離Lcwに応じてヘッドアップディスプレイ10の表示位置を、点Pからxだけずらすようにすれば常に前方車両の直下にヘッドアップディスプレイ10の表示が位置することになり最小限の視線の移動で表示内容を認知できるようになる。従って図4に示すように、運転者は先行車両の直ぐ下の位置にヘッドアップディスプレイ10の表示を見ることが出来る。
【0023】
図5と6を参照すると、本発明の第2の実施の形態のヘッドアップディスプレイ装置2が示されている。図5は、第1の実施の形態の図1に示すシステムブロック図に対応する、第2の実施の形態を示すシステムブロック図である。図5と6を参照すると、図1と2に開示される第1の実施の形態の要素部分と同じ又は同様である図5と6の要素部分は、同じ参照符号により指定されている。本発明の第2の実施の形態では、上記第1の実施の形態において、運転者の座るシート(座席)の位置、高さ等の状態にも対応してヘッドアップディスプレイ装置の表示位置を調整可能に構成される。
【0024】
本発明の第2の実施の形態においては、第1の実施の形態において具備される要素に加えて、シートスライド位置センサ52と、シートバック角度センサ54と、シート高さセンサ56とを具備する。車両において一般的に、運転者のシートは、車両前後方向位置と座席角度と座席高さとはそれぞれ変更可能になっており、それらに対応する位置データ、即ち図6に示すように、長手方向における基準位置からのシートスライド量(L)とシートバックアングル角(θ)と基準位置からのシート高さ量(H)とを、前記各センサ、即ちシートスライド位置センサ52とシートバック角度センサ54とシート高さセンサ56とによりそれぞれ計測する。計測されたシート位置データは、図5のブロック図に示すように、ヘッドアップディスプレイ表示位置制御装置20に送信されて、そこで前記式(1)のLweとHeを補正してヘッドアップディスプレイ表示位置を調整する。
表示位置の調整手段又は装置については既に第1の実施の形態において説明したものと同様な複数の構成が適用可能であり、ここでは重複を避けて説明は省略する。
【0025】
図7と8を参照すると、本発明の第3の実施の形態のヘッドアップディスプレイ装置3が示されている。図7は、第1の実施の形態の図1に示すシステムブロック図に対応する、第3の実施の形態を示すシステムブロック図である。図7と8を参照すると、図1と2に開示される第1の実施の形態の要素部分と同じ又は同様である図7と8の要素部分は、同じ参照符号により指定されている。本発明の第3の実施の形態では、上記第1の実施の形態において、運転者の目の位置を直接計測して、計測された目の位置に対応してヘッドアップディスプレイ装置の表示位置を調整可能に構成される。
【0026】
本発明の第3の実施の形態においては、第1の実施の形態において具備される要素に加えて、目の位置検出装置60を具備しており、第2の実施の形態のシートスライド位置センサ52とシートバック角度センサ54とシート高さセンサ56とは具備されない。車両において一般的に運転者の位置は変化し得るので、前記第2の実施の形態のように間接的な座席の位置ではなく、本実施の形態においては、運転者の目の位置を、例えばCCDカメラ及び画像処理を利用して直接的に計測、検出することにより、適切なヘッドアップディスプレイ表示位置を決定し調整する。目の位置検出装置60による運転者の目の位置の検出について図8に図解的に示している。なおCCDカメラ以外の手段により目の位置を計測しても良い。
表示位置の調整手段又は装置についてはやはり、既に第1の実施の形態において説明したものと同様な複数の構成が適用可能であり、更にその他の構成、原理等についても同様であるので、ここでは重複を避けて説明は省略する。
【0027】
本発明の第4の実施の形態においては、前記実施の形態のいずれかにおいて、ヘッドアップディスプレイ表示位置を段階的に変化させるように構成される。この場合、例えば車間距離が連続的に変化する際に、前もって決められた段階的な車間距離になった時に表示位置を変更するように制御する。または適当な時間間隔、例えば数秒毎に車間距離を計測し、その計測結果に応じて、表示位置を調整、制御しても良い。本実施の形態においては、ヘッドアップディスプレイ装置の構成は前述の実施の形態のいずれかの構成と同様であり、ヘッドアップディスプレイ表示位置制御装置20の制御方法のみが、前記の実施の形態とは異なる。
【0028】
本発明の第5の実施の形態においては、前記実施の形態のいずれかにおいて、ヘッドアップディスプレイ表示位置は、車間距離が所定の閾値を超えて短くなった場合に、ヘッドアップディスプレイ表示を止めるように構成される。本実施の形態においてはやはり、ヘッドアップディスプレイ装置の構成は前述の第1から第3の実施の形態のいずれかの構成と同様であり、ヘッドアップディスプレイ表示位置制御装置20の制御方法のみが、前記の実施の形態とは異なる。
【0029】
次に上記実施の形態の効果及び作用について説明する。
本発明の第1の実施の形態のヘッドアップディスプレイ装置1により以下の効果が期待できる。
・見た目において前方車両の後部直下の道路面上に表示されるので、ヘッドアップディスプレイ10の表示を見る際に、前方車両やその周辺の状況が周辺視野として視界に入っているので周辺状況の変化をすばやく認知でき、従来のウィンドシールド90最下部に表示されるヘッドアップディスプレイ10に比べて視認時の安全性を向上することができる。
【0030】
本発明の第2の実施の形態のヘッドアップディスプレイ装置2により、第1の実施の形態の効果に加えて、以下の効果が期待できる。
・ヘッドアップディスプレイ10のウィンドシールド90への表示位置は運転者の目の位置に影響されるため第1の実施の形態の装置では車両直下の道路面に正確に表示されない可能性があるが、ここでシートの各ポジションを計測することで大凡の目の位置を算出することができ、見た目に車両の後部の直下の道路面により正確に表示させることができる。
【0031】
本発明の第3の実施の形態のヘッドアップディスプレイ装置3により、第1の実施の形態の効果に加えて、以下の効果が期待できる。
・第2の実施の形態では目の位置をシート位置より推定するものであり真に正確な目の位置を求めることはできないが、本実施の形態では運転者の顔を含む画像を撮像する装置とその画像から目の位置を求める機能を備えた目の位置検出装置60により目の位置を正確に求めることで、見た目に車両の後部の直下の道路面に更に正確に表示させることが実現できる。
【0032】
本発明の第4の実施の形態のヘッドアップディスプレイ装置により、前記の実施の形態の効果に加えて、以下の効果が期待できる。
・前出の実施の形態において、車間距離が連続で変化する場合、表示位置も連続で変化することになるがそれでは煩わしい。そこで数秒毎又は表示位置の変化が所定の値以上になったら表示位置を変更することで煩わしさを低減する。
【0033】
本発明の第5の実施の形態のヘッドアップディスプレイ装置により、前記の実施の形態の効果に加えて、以下の効果が期待できる。
・車間距離が短くなっているときは危険が増している状況であるので、このときヘッドアップディスプレイ10でウィンドシールド90に表示を出すのは注意がそがれて危険であるので表示を行わないようにすることにより、安全性が向上する。
【0034】
上記の実施例の説明において、本発明のヘッドアップディスプレイ装置は車両用として記載されたが、本発明はこれに限定されるものではなく、車両用以外に使用されても良い。
【0035】
上記の実施の形態は本発明の例であり、本発明は、該実施の形態により制限されるものではなく、請求項に記載される事項によってのみ規定されており、上記以外の実施の形態も実施可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第1の実施の形態のヘッドアップディスプレイ装置のシステムブロック図を示す。
【図2】図2は、図2は本発明の第1の実施の形態のヘッドアップディスプレイ装置の構成を図解的に示す。
【図3】図3は、運転者がウィンドシールドを通して先行車を見る際の位置関係を示す。
【図4】図4は、運転者の見る前方の視界又は画面を説明する図解的な図面である。
【図5】図5は、第1の実施の形態の図1に示すシステムブロック図に対応する、第2の実施の形態を示すシステムブロック図である。
【図6】図6は、視界に影響する運転者のシートの位置の変化を説明する図解的な図面である。
【図7】図7は、第1の実施の形態の図1に示すシステムブロック図に対応する、第3の実施の形態を示すシステムブロック図である。
【図8】図8は、図7の第3の実施の形態の目の位置検出装置の作動を説明する図解的な図面である。
【符号の説明】
1,2,3…ヘッドアップディスプレイ装置
10…ヘッドアップディスプレイ
12…ヘッドアップディスプレイ本体
14…モータ
16…アクチュエータ
20…ヘッドアップディスプレイ表示位置制御装置
30…車載機器類
40…測距装置
90…ウィンドシールド
Claims (10)
- 車両用のヘッドアップディスプレイ装置において、このヘッドアップディスプレイ装置は、
情報をウィンドシールドに表示するヘッドアップディスプレイと、
ヘッドアップディスプレイの表示位置を調整可能なヘッドアップディスプレイ表示位置制御機構と、
前方の走行車両との車間距離を計測可能である測距装置と、
を具備しており、
前記車間距離情報に基づいて前記ヘッドアップディスプレイの表示位置が調整、制御されることを特徴とするヘッドアップディスプレイ装置。 - 前記測距装置はレーザレーダ又はミリ波レーダを具備することを特徴とする請求項1に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
- 前記測距装置のタイプはCCDカメラを具備することを特徴とする請求項1に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
- シートスライド位置センサと、シート高さセンサと、シートバック角度センサと、の内少なくとも一つのセンサを更に具備しており、
前記車間距離情報に加えて前記少なくとも一つのセンサの検知データに基づいて、ヘッドアップディスプレイ表示位置が調整、制御されることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のヘッドアップディスプレイ装置。 - 運転者の目の位置検出装置を更に具備しており、
前記車間距離情報に加えて前記目の位置検出装置の検知データに基づいて、ヘッドアップディスプレイ表示位置が調整、制御されることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のヘッドアップディスプレイ装置。 - 前記ヘッドアップディスプレイの表示位置の調整又は変更は段階的に実施されることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
- 前記車間距離が短くなっている時には、前記ヘッドアップディスプレイの表示を止めることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
- 前記ヘッドアップディスプレイ表示位置制御機構は、
制御装置と、
前記制御装置により制御されるモータと、
前記モータの動きをヘッドアップディスプレイに伝達するアクチュエータと、
を具備することを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載のヘッドアップディスプレイ装置。 - 前記ヘッドアップディスプレイ表示位置制御機構は、
制御装置を具備しており、
前記制御装置は、前記ヘッドアップディスプレイの前記ウィンドシールドに投影する映像の大きさと位置の内少なくとも一方を変えることにより、前記ヘッドアップディスプレイの表示位置を調整、制御することを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載のヘッドアップディスプレイ装置。 - 前記ヘッドアップディスプレイは光学系の装置を具備しており、
前記ヘッドアップディスプレイ表示位置制御機構は、前記光学系の装置を動かすことにより、前記ヘッドアップディスプレイの表示位置を調整、制御することを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
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