JP2004319663A - カレントトランス - Google Patents

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Taira Yoshimori
平 吉森
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Abstract

【課題】1次巻線に流れる電流に応じて太さの異なる複数の種類の1次巻線部材を、共通の形状を有するボビンに装着することが可能なカレントトランスを提供する。
【解決手段】本発明に係るカレントトランスにおいて、1次巻線は、一対の脚部51、51の基端を連結部50によって互いに連結してなるU字状の1次巻線部材5によって構成されている。ボビン2には、その表面から裏面へ向けて1次巻線部材5の両脚部51、51が貫通する一対の貫通孔27、27が開設されると共に、前記表面から垂直に立ち上がる壁面には、1次巻線部材5の連結部50に被さって該1次巻線部材5の抜け止めを施す凸部28が形成されている。1次巻線部材5の連結部50は、脚部51、51から離間する方向に湾曲すると共に、該連結部50の中央部には、ボビン2の凸部28との係合が深まる方向に断面形状を拡幅した拡幅部52が形成されている。
【選択図】 図10

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種交流機器の出力制御や過電流検出による安全保護動作のために、機器に流れる電流を検出するカレントトランスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、家庭用電源(AC100V)で動作させるスイッチングレギュレータにおいて、特に大容量の出力(50〜60W以上)を有するものには、一般的に出力トランスを用いたフォワードコンバータ方式が採用され、この種のスイッチングレギュレータにおいては、過電流を検出するために、カレントトランスが使用される。
【0003】
例えば、図13に示すフォワードコンバータ方式のスイッチングレギュレータ(7)においては、スイッチングトランジスタ(74)のON/OFF動作によって入力電源(70)から供給される電圧は方形波となり、これによって出力トランス(71)の1次側コイル(75)には交番電流が流れ、これに伴って1次側コイル(75)から生じる磁束が変化することになる。この結果、2次側コイル(76)には、前記磁束の変化を打ち消す方向に電流が流れ、該電流は、平滑回路(72)を経て負荷(73)に供給される。
かかるスイッチングレギュレータ(7)においては、スイッチングトランジスタ(74)に対して直列に電流検出用のカレントトランス(1)が接続されている。該カレントトランス(1)は、1次巻線(9´)と2次巻線(3)を具え、2次巻線(3)に対して並列に、電流検出抵抗(33)が接続されており、該電流検出抵抗(33)の両端の電位差を制御回路(10)が検知して、過電流保護などの各種保護動作及び制御動作を実行する。
【0004】
この種のカレントトランスは、図14に示す如く、樹脂製のボビン(2)を具え、該ボビン(2)に対して、前記1次巻線(9´)を構成するU字状の1次巻線部材(9)が取り付けられると共に、2次巻線(3)が巻装されている。又、ボビン(2)には、1次巻線部材(9)と2次巻線(3)に対して共通の磁路を形成すべきコア(4)が装着されている(例えば特許文献1参照)。
【0005】
ボビン(2)は、図16に示す如く、角柱状の芯体(21)の両端部に第1及び第2のフランジ(23)(24)を一体に形成して構成されており、該ボビン(2)には、図15及び図16に示す如く、両フランジ(23)(24)間を貫通する開口部(20)が形成されており、該開口部(20)には、コア(4)が嵌入している。
【0006】
図16に示す如く、第1フランジ(23)には、第1厚肉部(25)が形成されており、第1厚肉部(25)の上端部には、平板状の装着台(210)が形成されている。又、図15に示す如く、第1厚肉部(25)には、開口部(20)の両側に、装着台(210)の表面と第1厚肉部(25)の裏面の間を貫通する一対の貫通孔(211)(211)が開設されている。又、第1フランジ(23)の側面には、凸部(212)が形成されている。
一方、第2フランジ(24)には、第2厚肉部(26)が形成されており、該第2厚肉部(26)には、2次巻線(3)の両端を連結すべき一対のピン端子(29)(29)が突設されている。
又、第1厚肉部(25)及び第2厚肉部(26)に凹設されたコア嵌合部(22)(22)には、コア(4)の両端部が収容されている。
【0007】
図14に示す如く、1次巻線部材(9)は、断面円形の棒材(例えば直径1.2mm)をU字状に折り曲げて、一対の脚部(91)(91)と、両脚部(91)(91)の基端を互いに連結する連結部(90)とを形成したものである。
1次巻線部材(9)は、図14〜図16に示す如く、脚部(91)(91)がボビン(2)の貫通孔(211)(211)に嵌入すると共に、連結部(90)が凸部(212)と係合して、ボビン(2)に装着される。このとき、1次巻線部材(9)は、各脚部(91)が貫通孔(211)を密に貫通すると共に、連結部(90)が凸部(212)によって係止されているので、1次巻線部材(9)はボビン(2)に確実に固定される。
【0008】
ところで、2次巻線(3)に発生する2次電流iは、1次巻線部材(9)に流れる1次電流iに比例し、1次巻線部材(9)の巻数をN、2次巻線(3)の巻数をNとすると、下記数1が成立する。
【数1】
=(N/N)×i
従って、2次巻線(3)の巻数Nを大きくすれば2次電流iを小さくすることが可能となる。
図14に示すカレントトランスにおいては、1次巻線部材(9)の巻数Nは1であるので、2次巻線(3)の巻数Nを例えば3000とすれば、2次巻線(3)に流れる電流は、1次巻線部材(9)を流れる電流の1/3000と微小なものとなる。
【0009】
例えば1次巻線部材(9)に20Aの電流を流すと、2次巻線(3)に流れる電流は0.0067Aとなり、2次巻線(3)の線経が0.06mmの場合、電流密度δは2.39A/mmとなる。一般的に、ジュール熱による巻線の温度上昇が問題とならない電流密度の基準は4.0A/mm〜7.0A/mmであることから、1次巻線部材(9)に流す電流が20A以下であれば、2次巻線(3)に温度上昇の問題は起こらない。
又、1次巻線部材(9)に更に大きな40Aの電流を流したとしても、2次巻線(3)に流れる電流は0.0133Aとなり、電流密度δは4.75A/mmとなるので、前記電流密度の基準を超えることはない。即ち、1次巻線部材(9)に流れる電流の大きさが2倍になっても、かかる電流が2次巻線(3)の温度上昇に多大な影響を与えることはない。
従って、1次電流の大きさが20A〜40Aであるカレントトランスにおいては、1次電流の大きさに拘わらず同じ線径の金属線を用いて2次巻線を構成することが出来、これによって、2次巻線を巻装すべき部分の形状を同一としたボビンの採用が可能である。
【0010】
【特許文献1】
特開2003−077744号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図14に示すカレントトランスを用いた通電試験によれば、線径が1.2mmの1次巻線部材(9)に30Aの電流を15分間流した場合には、1次巻線部材(9)に34degの温度上昇が発生するに過ぎないが、40Aの電流を15分間流した場合には、1次巻線部材(9)に62degの温度上昇が発生した。従って、このような1次巻線部材の過大な温度上昇を回避するためには、電流の大きさに応じて1次巻線部材を構成する棒材の直径を変えることが必要である。
例えば、線径が1.6mmの1次巻線部材に40Aの電流を流したときの1次巻線部材の温度を測定したところ、温度上昇値は47degに抑制され、大きな問題とならないことが判明した。
【0012】
ところが、この様に1次巻線に流れる電流に応じて1次巻線の線径を変えるとすると、1次巻線部材の脚部が貫通すべきボビンの貫通孔の内径や、連結部に係合すべき凸部の位置が異なる、複数種類のボビンを作製する必要があり、これによってコスト高となる問題があった。
【0013】
そこで本発明の目的は、1次巻線に流れる電流に応じて太さの異なる複数の種類の1次巻線部材を、共通の形状を有するボビンに装着することが可能なカレントトランスを提供することである。
【0014】
【課題を解決する為の手段】
本発明に係るカレントトランスは、樹脂製のボビン(2)に1次巻線と2次巻線(3)を施して構成され、1次巻線に流れる電流に基づいて2次巻線(3)に流れる電流を検出するものである。
1次巻線は、一対の脚部(51)(51)の基端を連結部(50)によって互いに連結してなるU字状の1次巻線部材(5)によって構成され、ボビン(2)には、その表面から裏面へ向けて1次巻線部材(5)の一対の脚部(51)(51)が貫通する一対の貫通孔(27)(27)が開設されると共に、前記表面に立設された壁面には、1次巻線部材(5)の連結部(50)に被さって該1次巻線部材(5)の抜け止めを施す凸部(28)が形成されている。1次巻線部材(5)の連結部(50)は、両脚部(51)(51)から離間する方向に湾曲すると共に、該連結部(50)の中央部には、ボビン(2)の凸部(28)との係合が深まる方向に断面形状を拡幅した拡幅部(52)が形成されている。
【0015】
又、具体的構成において、1次巻線部材(5)は断面円形の棒材によって作製され、連結部(50)の拡幅部(52)は、該棒材にプレス加工を施すことによって形成されている。
【0016】
上記本発明に係るカレントトランスにおいては、線径の最も大きな1次巻線部材に合わせてボビン(2)が作製されると共に、1次巻線部材に流れる電流の大きさに応じて、線径の異なる複数種類の1次巻線部材が作製され、該ボビン(2)に対して、1次巻線部材に流れる電流の大きさに応じた線径の1次巻線部材が取り付けられる。
1次巻線部材に最も大きな電流が流れる場合には、最も大きな線径を有すると共に従来と同じ形状を有する1次巻線部材を作製して、ボビン(2)に取り付ける。この場合、1次巻線部材の一対の脚部がボビン(2)の一対の貫通孔(27)(27)を密に貫通すると共に、連結部がボビン(2)の凸部(28)と係合し、抜け止めが施される。
これに対し、1次巻線部材に流れる電流が小さい場合には、小さな線径を有すると共に、上述の如く連結部(50)が湾曲し且つ中央部に拡幅部(52)が形成されている1次巻線部材(5)を作製して、ボビン(2)に取り付ける。この場合、1次巻線部材(5)の一対の脚部(51)(51)がボビン(2)の一対の貫通孔(27)(27)を貫通すると共に、連結部(50)がボビン(2)の凸部(28)と係合し、抜け止めが施される。ここで、連結部(50)の両端部が湾曲開始位置にて貫通孔(27)(27)の端縁と接触し、湾曲により脚部(51)から最も遠ざかることとなる連結部(50)の中央部が凸部(28)と係合する。該連結部(50)の中央部には、凸部(28)と深く係合する拡幅部(52)が形成されているので、凸部(28)は、確実に拡幅部(52)に被さって1次巻線部材(5)に対する抜け止め機能を発揮する。
この結果、1次巻線部材(5)は、ボビン(2)に3点以上の複数位置で保持されることとなり、確実にボビン(2)に固定される。
【0017】
又、具体的構成において、1次巻線部材(5)の各脚部(51)は、ボビン(2)の貫通孔(27)内にて屈曲することにより、複数位置にて貫通孔(27)の内壁に接触している。
該具体的構成によれば、1次巻線部材(5)の線径がボビン(2)の貫通孔(27)の内径よりも小さい場合であっても、1次巻線部材(5)の脚部(51)が貫通孔(27)内で屈曲することにより、複数位置にて貫通孔(27)の内壁に接触するので、各脚部(51)は、ボビン(2)の貫通孔(27)内に拘持されることになる。従って、1次巻線部材(5)は、連結部(50)と凸部(28)との係合によってボビン(2)からの抜け出しが阻止されると共に、各脚部(51)の貫通孔(27)の内壁との接触によって確実にボビン(2)に固定されることとなる。
【0018】
更に具体的な構成において、ボビン(2)の凸部(28)には、ボビン(2)の表面から離間する方向に低く傾斜する傾斜面が形成されている。
該具体的構成によれば、1次巻線部材(5)の脚部(51)(51)をボビン(2)の貫通孔(27)(27)に挿入する過程において、1次巻線部材(5)の連結部(50)の拡幅部(52)は凸部(28)の傾斜面上を摺動し、これに伴って1次巻線部材(5)は徐々に弾性変形する。脚部(51)(51)が貫通孔(27)(27)に完全に挿入されると、連結部(50)の拡幅部(52)は傾斜面を完全に通過し、これによって1次巻線部材(5)は弾性復元力により元の形状に戻り、連結部(50)の拡幅部(52)は凸部(28)と係合する。
従って、1次巻線部材(5)の脚部(51)(51)をボビン(2)の貫通孔(27)(27)に押し込むだけで、1次巻線部材(5)をボビン(2)に装着することが出来る。
【0019】
又、本発明に係る他のカレントトランスにおいて、1次巻線は、一対の脚部(51)(51)の基端を連結部(50)によって互いに連結してなるU字状の1次巻線部材(5)によって構成され、ボビン(2)には、その表面から裏面へ向けて1次巻線部材(5)の一対の脚部(51)(51)が貫通する一対の貫通孔(27)(27)が開設されると共に、前記表面に立設された壁面には、1次巻線部材(5)の連結部(50)に被さって該1次巻線部材(5)の抜け止めを施す凸部(28)が形成されている。1次巻線部材(5)の各脚部(51)は、ボビン(2)の貫通孔(27)内にて屈曲することにより、複数位置にて貫通孔(27)の内壁に接触している。
【0020】
上記本発明に係るカレントトランスにおいては、1次巻線部材(5)の線径がボビン(2)の貫通孔(27)の内径よりも小さい場合であっても、1次巻線部材(5)の脚部(51)が貫通孔(27)内で屈曲することにより、複数位置にて貫通孔(27)の内壁に接触するので、各脚部(51)は、ボビン(2)の貫通孔(27)内に拘持されることになる。従って、1次巻線部材(5)は、連結部(50)と凸部(28)との係合によってボビン(2)からの抜け出しが阻止されると共に、各脚部(51)の貫通孔(27)の内壁との接触によって確実にボビン(2)に固定されることとなる。
【0021】
【発明の効果】
本発明に係るカレントトランスによれば、1次巻線に流れる電流に応じて太さの異なる複数種類の1次巻線部材を、共通の形状を有するボビンに確実に装着することが可能である。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態につき、図面に沿って具体的に説明する。
本発明に係るカレントトランスは、図1に示す如く、樹脂製のボビン(2)を具え、該ボビン(2)に対して、1次巻線を構成するU字状の1次巻線部材(5)が取り付けられると共に、2次巻線(3)が巻装されている。又、ボビン(2)には、1次巻線部材(5)と2次巻線(3)に対して共通の磁路を形成すべきコア(4)が装着されている。
尚、1次巻線部材としては、20A程度の電流を流すべき線径1.2mmの棒材を用いて作製した1次巻線部材(5)と、40A程度の電流を流すべき線径1.6mmの棒材を用いて作製した1次巻線部材(6)が用意される。
【0023】
ボビン(2)は、図2に示す如く、角柱状の芯体(21)の両端部に第1及び第2のフランジ(23)(24)を一体に形成して構成されており、該ボビン(2)には、図3及び図4に示す如く、両フランジ(23)(24)間を貫通する開口部(20)が形成されている。
【0024】
図4に示す如く、第1フランジ(23)には、第1厚肉部(25)が形成されており、第1厚肉部(25)の上端部には、第1フランジ(23)に対して垂直な平板状の装着台(210)が形成されている。又、図3に示す如く、第1厚肉部(25)には、開口部(20)の両側に、装着台(210)の表面と第1厚肉部(25)の裏面の間を貫通する一対対の貫通孔(27)(27)が開設されている。該貫通孔(27)は、線径が1.6mmの1次巻線部材(5)に合わせて、内径が1.75mmに形成されている。
又、装着台(210)の中央上方には、該装着台(210)に対して垂直に立ち上がる第1フランジ(23)の側面から突出する凸部(28)が形成されており、該凸部(28)は、底面が装着台(210)と対向している。又、該凸部(28)には、装着台(210)から離間する方向に低く傾斜した傾斜面が形成されている。
尚、凸部(28)は、線径が1.6mmの1次巻線部材(5)に合わせて、装着台(210)の表面からの距離aが1.6mmとなる位置に突設されている。
【0025】
一方、第2フランジ(24)には第2厚肉部(26)が形成されており、該第2厚肉部(26)には、2次巻線(3)の両端を連結すべき一対のピン端子(29)(29)が突設されている。又、第1厚肉部(25)及び第2厚肉部(26)にはコア(4)を収容すべきコア嵌合部(22)(22)が凹設されている。
【0026】
図8に示す如く、線径が1.2mmの1次巻線部材(5)は、直径1.2mmの棒材をU字状に折り曲げて、一対の脚部(51)(51)と、両脚部(51)(51)の基端を互いに連結する連結部(50)とを形成したものである。
連結部(50)は、図9及び図10に示す如く、両脚部(51)(51)から離間する方向に円弧状に湾曲しており、その中央部には、プレス加工により連結部(50)の長手方向に対して垂直な断面の形状を高さ方向に縮小すると共に幅方向に拡大させた拡幅部(52)が形成されている。又、各脚部(51)は、中央部に屈曲部(53)を有するくの字状に折り曲げられている。
一方、線径が1.6mmの1次巻線部材(6)は従来と同じ形状に形成されている(図11及び図12参照)。
【0027】
コア(4)を構成する平板状のコア部材(41)は、図7に示す如くE字状を呈しており、板片(40)の両側部に該板片(40)の長手方向に対して垂直な方向に突設された一対の外足(43)(43)と、板片(40)の中央部に突設された中足(44)とを具え、外足(43)(43)及び中足(44)は、互いに平行に伸びている。
【0028】
上記本発明のカレントトランスの組立工程においては、先ず、図5及び図6に示す如く、ボビン(2)の芯体(21)に直径0.06mmの金属線(31)を巻回して、ボビン(2)に2次巻線(3)を巻装し、金属線(31)の両端を第2フランジ(24)のピン端子(29)に連結する。
【0029】
次に、図7に示す如く、複数枚のE字状のコア部材(41)を、ボビン(2)の前後から交互に挿入して、積層する。コア部材(41)をボビン(2)の第1フランジ(23)の前方からボビン(2)に挿入する場合、コア部材(41)の中足(44)はボビン(2)の開口部(20)に挿入され、該中足(44)の先端は、開口部(20)を通過して、第2フランジ(24)に形成されたコア嵌合部(22)に達する。又、コア部材(41)の板片(40)は、第1フランジ(23)に形成されたコア嵌合部(22)に収容される。又、コア部材(41)をボビン(2)の第2フランジ(24)の後方から挿入する場合も同様に、コア部材(41)の中足(44)はボビン(2)の開口部(20)に挿入され、該中足(44)の先端は、開口部(20)を通過して、第1フランジ(23)に形成されたコア嵌合部(22)に達する。又、コア部材(41)の板片(40)は、第2フランジ(24)に形成されたコア嵌合部(22)に収容される。
この結果、コア(4)は、図8に示す如くボビン(2)に組み付けられる。
【0030】
最後に、図8中に矢印で示す如く、1次巻線部材(5)の脚部(51)(51)を、ボビン(2)の上方から貫通孔(27)(27)に挿入して、1次巻線部材(5)をボビン(2)に取り付ける。
線径が1.2mmの1次巻線部材(5)の脚部(51)(51)をボビン(2)の貫通孔(27)(27)に挿入する過程においては、連結部(50)の拡幅部(52)が凸部(28)の傾斜面上を摺動し、これによって1次巻線部材(5)は、徐々に弾性変形する。そして、1次巻線部材(5)の脚部(51)(51)を貫通孔(27)(27)に完全に挿入すると、連結部(50)の拡幅部(52)は凸部(28)の傾斜面を通過し、これによって1次巻線部材(5)は弾性復元力により元の形状に戻り、連結部(50)は装着台(210)と凸部(28)との間に嵌まり込む。従って、1次巻線部材(5)の脚部(51)(51)をボビン(2)の貫通孔(27)(27)に押し込むだけで、1次巻線部材(5)をボビン(2)に確実に取り付けることが出来る。
この状態で、ポール部(91)(91)の先端は第1厚肉部(25)の下端部より突出する。
【0031】
上記本発明に係るカレントトランスは、線径が1.2mmの1次巻線部材(5)をボビン(2)に装着した状態において、図9に示す如く、1次巻線部材(5)の連結部(50)の両端部が屈曲開始位置にて装着台(210)の貫通孔(27)(27)の開口縁と接触すると共に、1次巻線部材(5)の連結部(50)に形成された拡幅部(52)が凸部(28)と係合する。このとき、凸部(28)の底面と装着台(210)の表面との距離aが1.6mmであって1次巻線部材(5)の線径が1.2mmであるために生じる0.4mmの隙間bは、連結部(50)が湾曲しているために拡幅部(52)の下端部と装着台(210)との間に生じることとなり、これによって拡幅部(52)と凸部(28)は互いに密着する。又、連結部(50)の拡幅部(52)は、凸部(28)の突出方向と同じ方向に棒材の幅が拡幅されているので、凸部(28)に対して十分な接触面積を有して凸部(28)と接触する。これによって、凸部(28)は、1次巻線部材(5)に対する抜け止め機能を確実に発揮することとなり、この結果、1次巻線部材(5)の連結部(50)は、装着台(210)上にてボビン(2)に3点で保持されることとなる。
【0032】
又、図10に示す如く、連結部(50)の拡幅部(52)が凸部(28)と係合することによって、脚部(51)の基端が装着台(210)上にてボビン(2)に保持された状態で、脚部(51)の突出部(53)及び貫通孔(27)の開口縁近傍に位置する部分が貫通孔(27)の内周面と接触しており、これによって脚部(51)はボビン(2)に3点で保持されることとなる。
【0033】
従って、1次巻線部材(5)は、連結部(50)と凸部(28)との係合によってボビン(2)からの抜け出しが阻止されると共に、各脚部(51)の貫通孔(27)の内壁との接触によってがたつきを生じることなく、確実にボビン(2)に固定されることとなる。
【0034】
上記本発明に係るカレントトランスによれば、直径1.6mmの棒材から構成される1次巻線部材に合わせて作製されたボビン(2)に、図9及び図10に示す如く、直径1.2mmの棒材から構成される1次巻線部材(5)を確実に固定することが出来る。又、図11及び図12に示す如く、直径1.6mmの棒材から構成される1次巻線部材(6)を該ボビン(2)に装着することも可能である。
この様に、2次巻線(3)及びボビン(2)を共通とし、1次巻線部材の線径と形状を変更するだけで、1次電流の大小に対応することが出来るので、カレントトランスにおける部品の標準化によってコストダウンを図ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るカレントトランスを示す斜視図である。
【図2】該カレントトランスのボビンを示す斜視図である。
【図3】該ボビンを正面から見た断面図である。
【図4】該ボビンを側面から見た断面図である。
【図5】該ボビンに2次巻線を巻装した状態を側面から見た断面図である。
【図6】該ボビンに2次巻線を巻装した状態を示す斜視図である。
【図7】該ボビンにコア部材を取り付ける過程を示す斜視図である。
【図8】該ボビンに1次巻線部材を装着する過程を示す斜視図である。
【図9】該ボビンに1次巻線部材を装着した状態を正面から見た断面図である。
【図10】該ボビンに1次巻線部材を装着した状態を側面から見た断面図である。
【図11】該ボビンに他の1次巻線部材を装着した状態を正面から見た断面図である。
【図12】該ボビンに他の1次巻線部材を装着した状態を側面から見た断面図である。
【図13】フォワードコンバータ方式のスイッチングレギュレータの一例を示す回路図である。
【図14】従来のカレントトランスを示す斜視図である。
【図15】該カレントトランスを正面から見た断面図である。
【図16】該カレントトランスを側面から見た断面図である。
【符号の説明】
(2) ボビン
(20) 開口部
(21) 芯体
(23) 第1フランジ
(24) 第2フランジ
(25) 第1厚肉部
(26) 第2厚肉部
(27) 貫通孔
(28) 凸部
(3) 2次巻線
(4) コア
(41) コア部材
(5) 1次巻線部材
(50) 連結部
(51) 脚部
(52) 拡幅部
(53) 突出部

Claims (6)

  1. 樹脂製のボビン(2)に1次巻線と2次巻線(3)を施して構成され、1次巻線に流れる電流に基づいて2次巻線(3)に流れる電流を検出するカレントトランスにおいて、1次巻線は、一対の脚部(51)(51)の基端を連結部(50)によって互いに連結してなるU字状の1次巻線部材(5)によって構成され、ボビン(2)には、その表面から裏面へ向けて1次巻線部材(5)の一対の脚部(51)(51)が貫通する一対の貫通孔(27)(27)が開設されると共に、前記表面に立設された壁面には、1次巻線部材(5)の連結部(50)に被さって該1次巻線部材(5)の抜け止めを施す凸部(28)が形成されており、1次巻線部材(5)の連結部(50)は、両脚部(51)(51)から離間する方向に湾曲すると共に、該連結部(50)の中央部には、ボビン(2)の凸部(28)との係合が深まる方向に断面形状を拡幅した拡幅部(52)が形成されていることを特徴とするカレントトランス。
  2. 1次巻線部材(5)は断面円形の棒材によって作製され、連結部(50)の拡幅部(52)は、該棒材にプレス加工を施すことによって形成されている請求項1に記載のカレントトランス。
  3. 1次巻線部材(5)の各脚部(51)は、ボビン(2)の貫通孔(27)内にて屈曲することにより、複数位置にて貫通孔(27)の内壁に接触している請求項1又は請求項2に記載のカレントトランス。
  4. ボビン(2)の凸部(28)には、ボビン(2)の表面から離間する方向に低く傾斜する傾斜面が形成されている請求項1乃至請求項3の何れかに記載のカレントトランス。
  5. 樹脂製のボビン(2)に1次巻線と2次巻線(3)を施して構成され、1次巻線に流れる電流に基づいて2次巻線(3)に流れる電流を検出するカレントトランスにおいて、1次巻線は、一対の脚部(51)(51)の基端を連結部(50)によって互いに連結してなるU字状の1次巻線部材(5)によって構成され、ボビン(2)には、その表面から裏面へ向けて1次巻線部材(5)の一対の脚部(51)(51)が貫通する一対の貫通孔(27)(27)が開設されると共に、前記表面に立設された壁面には、1次巻線部材(5)の連結部(50)に被さって該1次巻線部材(5)の抜け止めを施す凸部(28)が形成されており、1次巻線部材(5)の各脚部(51)は、ボビン(2)の貫通孔(27)内にて屈曲することにより、複数位置にて貫通孔(27)の内壁に接触していることを特徴とするカレントトランス。
  6. ボビン(2)には、前記1次巻線と2次巻線(3)に対して共通の磁路となるコア(4)が装着されている請求項1乃至請求項5の何れかに記載のカレントトランス。
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