JP6424910B2 - コイル装置 - Google Patents

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Description

本発明は、たとえばリーケージトランスなどのトランスとして好適に利用可能なコイル装置に関する。
コイル装置は、様々の電気製品に、様々な用途で用いられている。たとえば、電気自動車やハイブリッド自動車の高圧バッテリーから供給される高電圧を低電圧に降圧して、これを他の電気機器に供給するDC/DCコンバータにおいて、コイル装置が用いられ、リーケージトランスなどのトランスとして一般に用いられている。
コイル装置の一例として、たとえば下記の特許文献1に示すコイル装置が挙げられる。特許文献1に示すコイル装置は、一次コイルと、一次コイルを上下で挟み込む一対の二次コイル(バスバー)とを有する。このコイル装置では、一次コイルが巻回してある一次側ボビンを、二次コイルがインサート成形してある二次側ボビンで挟み込むようにしてある。
このように構成してあるコイル装置では、一次コイルと二次コイルとの間の巻軸方向の間隔は、一次側ボビンの鍔部の厚みと、二次側ボビンのインサート成形厚みとの和により決定される。そのため、一次コイルと二次コイルとの間の巻軸方向の間隔を一定厚みに設定することが困難であり、リーケージ特性が安定し難い。
また、このコイル装置では、二次側ボビンに円弧状の側壁部を作り、その側壁部の内部に収容部を設け、その収容部に一次側ボビンを収容しているために、二次側ボビンの外径が大きくなり、小型化が困難であるという課題も有している。
特開2013−89787号公報
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、その目的は、小型化が可能であり、しかもリーケージ特性が安定なコイル装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明に係るコイル装置は、
ボビンと、
板状の導電体からなる第1コイル部と、
前記第1コイル部とは別に位置してあり、板状の導電体からなる第2コイル部と、
これらの第1コイル部と第2コイル部との間に位置する中間コイル部とを有するコイル装置であって、
前記ボビンは、
前記中間コイル部が巻回される中間筒部を持ち、前記中間筒部の軸方向の第1端および第2端の各々に第1中間鍔部および第2中間鍔部が形成してある中間ボビンと、
前記第1端に組み合わされる第1筒部を有し、前記第1筒部に第1端鍔部が形成してある第1ボビンと、
前記第2端に組み合わされる第2筒部を有し、前記第2筒部に第2端鍔部が形成してある第2ボビンとを具備し、
前記中間コイル部は前記第1中間鍔部および前記第2中間鍔部に接触(好ましくは密着)するように前記中間筒部に巻回してあり、
前記第2端鍔部に当接する前記第2コイル部の反対側表面に前記第2中間鍔部が当接するように、前記中間筒部の第2端に前記第2筒部が組み合わされる。
本発明におけるボビンは、第1ボビンと、中間ボビンと、第2ボビンとを一体的に組み合わせることにより構成される。しかも、中間ボビンを第2ボビンの内部に収容するのではなく、中間筒部の第2端に第2筒部が組み合わされ、第2端鍔部に当接(好ましくは密着)する第2コイル部の反対側表面に前記第2中間鍔部が当接(好ましくは密着)するようになっている。
中間コイル部は、第2中間鍔部に接触するように中間ボビンに巻回してあるために、中間ボビンに巻回してある中間コイル部と、第2ボビンに配置してある第2コイル部とは、第2中間鍔部の厚みに対応する距離で離れて配置される。第2中間鍔部の厚みは、中間ボビンを成型する際に、比較的に正確に制御して成型することができる。
また、第2ボビンを重力方向の下側になるように配置して、その上に中間ボビンと第1ボビンとを組み合わせれば、第1中間鍔部の上に第1コイル部が配置され、第1コイル部の重力により、第1コイル部の下面は、第1中間鍔部の上面に当接(好ましくは密着)する。また、中間コイル部は、第1中間鍔部の下面に当接(好ましくは密着)するように中間ボビンに巻回してある。
そのため、中間ボビンに巻回してある中間コイル部と、第1ボビンに配置してある第1コイル部とは、第1中間鍔部の厚みに対応する距離で離れて配置させることができる。第1中間鍔部の厚みは、中間ボビンを成型する際に、比較的に正確に制御して成型することができる。
このようにして第1ボビンと中間ボビンと第2ボビンとを組み合わせた後に、これらのボビンを、たとえば接着剤などの固定手段で固定すれば、第1コイル部と中間コイル部と第2コイル部との巻軸方向の距離は、それぞれの鍔部の厚みに対応して、それぞれ一定に維持される。そのため、これらのコイル部間の結合を高めることが容易であると共に、リーケージ特性が安定なコイル装置を実現することができる。
また、インサート成形などを行う必要がないため、ボビンの巻軸方向の高さを小さくすることができる。さらに、中間ボビンを第2ボビンの内部に収容するのではなく、中間筒部の第2端に第2筒部が組み合わされる構成であるために、第2ボビンの径方向の大きさを小さくすることができる。第1ボビンに関しても、第2ボビンと同様である。
さらに、前記第1コイル部および第2コイル部は、板状の導電体で構成してあるために、第1コイル部および第2コイル部に大電流を流すことができる。
前記第2コイル部は、略リング板状の形状を持っていてもよい。また、前記第2端鍔部の内面と前記第2筒部の外周面との交差部分には、前記第2コイル部の内周側面に当接する位置決め部が形成してあってもよい。このような構成とすることにより、第2コイル部の内周側面が位置決め部に当接し、第2コイル部が半径方向に位置ずれすることを防止することができる。
好ましくは、前記位置決め部は段差部の外周側面に形成し、前記段差部の段差面に前記第2中間鍔部が当接する。好ましくは、前記段差部の前記軸方向の長さは、前記第2コイル部の板厚と同等以下である。このような構成とすることにより、第2コイル部に、第2中間鍔部が確実に密着する。
好ましくは、前記中間筒部の内周側面の第2端側には、所定の深さで切り欠かれた中間切欠部が形成してあり、前記第2筒部の第1端側には、前記中間切欠部と係合する係合凸部が形成してあり、前記係合凸部の先端面と前記中間切欠部の底面との間に隙間が形成されるように、前記係合凸部が前記中間切欠部に係合する。このような構成とすることにより、第2コイル部に、第2中間鍔部が確実に密着する。
好ましくは、前記中間筒部の内周側面と前記係合凸部の外周側面とが対向するように、前記係合凸部が前記中間切欠部に係合する。このような構成とすることにより、係合凸部の外周側面が位置決め面として機能し、中間筒部が半径方向に位置ずれするのを防止することができる。
前記第1端鍔部と前記第1中間鍔部との間に前記第1コイル部を配置可能な空間が形成されるように、前記中間筒部の第1端に前記第1筒部が組み合わされるように構成してもよい。
また、前記第1中間鍔部に当接する前記第1コイル部の反対側表面に前記第1端鍔部が当接(好ましくは密着)するように、前記中間筒部の第1端に前記第1筒部が組み合わされてもよい。
前記第1コイル部および前記第2コイル部は、一次コイルまたは二次コイルの内のいずれか一方を構成し、前記中間コイル部は、一次コイルまたは二次コイルの内のいずれか他方を構成してもよい。
図1Aは本発明の一実施形態に係るコイル装置としてのトランスの斜視図である。 図1Bは図1Aに示すトランスからケースと底板を取り外したときの斜視図である。 図2は図1Aに示すトランスの分解斜視図である。 図3は図1Aに示すIII−III線に沿うトランスの要部断面図である。 図4は図1Aに示すIV−IV線に沿うボビンの要部断面図である。 図5Aは図1Aに示すトランスにおけるボビンの斜視図である。 図5Bは図5Aに示すボビンの分解斜視図である。 図5Cは図5Aに示すボビンの要部断面図である。 図5Dは図5Aに示すボビンの変形例の要部断面図である。 図5Eは図5Aに示すボビンの詳細な要部断面図である。 図5Fは図5Aに示すボビンに絶縁カバー等を取り付けたときの斜視図である。 図6Aは図1Aに示すトランスにおけるコイル部の斜視図である。 図6Bは図6Aに示すコイル部の分解斜視図である。 図6Cは図6Aに示すコイル部における第1コイル部および第2コイル部の変形例の斜視図である。 図7は図1Aに示すトランスの等価回路を示す回路図である。
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。
図1Aに示す本実施形態に係るコイル装置としてのトランス10は、電気自動車やハイブリッド自動車の高圧バッテリーから供給される高電圧を低電圧に降圧して、これを他の電気機器に供給するDC/DCコンバータなどに用いられる。
図2に示すように、このトランス10は、ボビン20と、磁性コア40aおよび40bと、カバー50と、引出ワイヤカバー60と、端子80と、これらを内部に収容するケース90と、底板91とを有する。なお、図面において、X軸、Y軸およびZ軸は、相互に垂直であり、Z軸は、トランス10の高さ(厚み)に対応する。本実施形態では、トランス10のZ軸方向の下方が、トランスの設置面となる。また、Y軸は、磁性コア40a,40bにおけるベース部44a,44bの長手方向に一致する。さらに、X軸は、ボビン20の長手方向に一致するようになっている。
本実施形態では、底板91がケース90の底部開口部に、カシメや接着などの手段で取り付けられて、上部が開放してあるケース90が構成される。底板91は、放熱性に優れたアルミニウム銅、鉄などの金属で構成してあることが好ましいが、PPS、PET、PBTなどで構成しても良い。底板91には、後述する磁性コア40のZ軸方向の下端面が接触することから、底板91は、放熱性に優れた材質で構成されることが好ましい。ケース90の下方には、底板91を介して、あるいは、直接に冷却パイプ、冷却フィンなどの冷却装置を装着しても良い。
底板91の四隅には、ボス部92が形成してある。ボス部92には、たとえばボルト孔が形成してある。ケース90自体は、金属で構成されるが、合成樹脂などで構成されてもよい。なお、底板91とケース90とをアルミニウムのダイキャスト成形などにより一体成形しても良い。ケース全体を金属で構成することにより、放熱性がさらに高められる。
図3に示すように、ケース90の内部には、放熱用樹脂100が充填してある。放熱用樹脂としては、特に限定されないが、たとえば熱伝導率が0.5〜5、好ましくは1〜3W/m・Kである放熱性に優れた樹脂が好ましい。放熱性に優れた樹脂としては、たとえばシリコーン系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂などがあるが、中でも、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂が好ましい。また、放熱性を高めるために、樹脂中には、熱伝導性の高いフィラーを充填させても良い。
また、本実施形態の放熱用樹脂は、ショアA硬度が100以下、好ましくは60以下であることが好ましい。磁性コア40a,40bやボビン20が熱により変形したとしても、その変形を吸収し、磁性コア40a,40bに過大な応力を発生させないようにするためである。このような樹脂としては、ポッティング樹脂が例示される。
図3および図4に示すように、ボビン20に装着してあるコイル30は、ボビン20の中心軸(Z軸方向)に沿って、第1コイル部31と、第2コイル部32と、これらの第1コイル部31と第2コイル部32との間に位置する中間コイル部33とを有する。すなわち、第1コイル部31と第2コイル部32とで第3コイル部33を挟み込むように、各コイル部31〜33が上記中心軸に沿って配置してある。
中間コイル部33は、中間ワイヤ37で構成してあり、第1コイル部31および第2コイル部32は、それぞれ導電性を有する板状の導電体(本実施形態では、バスバー)38および39で構成してある。各コイル部31,32をバスバーで構成することにより、各コイル部31,32に大電流を流すことができる。
本実施形態では、中間ワイヤ37は一次コイルを構成し、バスバー38,39は二次コイルを構成する。すなわち、図7(a)に示すように、中間ワイヤ37で構成される中間コイル部33が一次側、バスバー38,39で構成される第1コイル部31および第2コイル部32が二次側となることにより、両者間でトランスが形成される。
本実施形態では、一次コイルには、二次コイルに比較して高電圧が作用し、二次コイルには比較的に低電圧が作用する。一次コイルに作用する電圧の範囲としては、たとえば300〜500Vであり、二次コイルに作用する電圧の範囲としては、12〜14Vである。
中間ワイヤ37は、単線で構成されてもよく、あるいは撚り線で構成されてもよく、好ましくはリッツ線などで構成してある。中間ワイヤ37の外径は、特に限定されないが、好ましくは1〜3mmの範囲である。また、中間ワイヤ37には、絶縁被膜が形成してあることが好ましい。
図1Aに示すリード部37a,37bは、図3および図4に示す中間ワイヤ37の両端部である。図1Aに示すように、リード部37a,37bの各端部には、たとえば金属端子で構成された端子80がハンダ付けなどで接続され、ワイヤ37の両端が端子80に電気的に接続してある。
図6Aおよび図6Bに示すように、バスバー38,39は、中央に略楕円形状の開口383、393を有する略リング板状(略C字板状)の形状からなる。バスバー38,39は、銅板等の導電材料からなる平板を打ち抜き加工した後に、各部を折り曲げ加工して製造される。なお、バスバー38,39の形状は略リング板状(略C字板状)に限られず、たとえば楕円形状や、四角形状等の他の形状であってもよい。また、本実施形態では、バスバー38,39はそれぞれ1ターンで構成されているが、複数ターンで構成されていてもよい。
バスバー38の一端には第1端子部381aが形成してあり、他端には第2端子部381bが形成してある。また、バスバー39の一端には第1端子部391aが形成してあり、他端には第2端子部391bが形成してある。図6Aに示すように、バスバー38の第1端子部381aは、バスバー39の第2端子部391aにZ軸方向に重なり合うように接続され、バスバー38の第2端子部381bは、バスバー39の第2端子部391bにZ軸方向に重なり合うように接続される。これにより、バスバー38,39は連結され、開口383、393が連通するように同軸上に重なり合う。また、図7(a)に示すように、第1コイル部31と第2コイル部32とは、並列に接続される。
図5Bに示すように、第1ボビン21(第1端鍔部210)のX軸方向両端の上面には、第1端子台24および第2端子台25が一体に成形してある。各端子台24,25は、側壁部241,251を有する。側壁部241,251は、リード部37a,37bおよびバスバー38,39の端子部381a,381b,391a,391bが引き出される側を除き、端子台24,25の周縁を包囲するように形成してある。第1端子台24には、バスバー38の各板状立上部384a,384bに当接して、これらの位置決めを行う位置決め面242が形成してある。
各位置決め面242では、Z軸方向に立ち上がった第1板状立上部384a,394a相互および第2板状立上部リード部384b,394b相互が近接した状態で第1端側に案内される。第2端子台25において、側壁部251のY軸方向の両外端壁には、係合突起部253が形成してある。係合突起部253の機能については後述する。
また、第2端子台25には、一対の係止部252が形成してある。図5Fに示すように、一対の係止部252には、リード立上部371a,371bでZ軸方向に立ち上げられた第1リード部37a,37bが、Y軸方向の内側から外側に巻き付けられ、X軸方向の外側に案内される。
リード部37a,37bを一対の係止部252に係止することにより、図6Aおよび図6Bに示すリード部37a,37bの中間に位置する中間ワイヤ37で構成される中間コイル部33が弛みなく係止されて巻き解しが防止される。その状態で、リード部37a,37bをコイル30から遠ざかる方向に引き出すことが可能となる。
図1Bに示すように、端子台25のZ軸方向の上方には、引出ワイヤカバー60が覆い被さるように装着される。より詳細には、引出ワイヤカバー60のY軸方向両端の側面には、孔61が形成してあり、この孔61を端子台25に形成してある係合突起部253に係合させることにより、引出ワイヤカバー60を端子台25に装着することができる。これにより、リード部37a,37bが端子台25の上方に不要にはみ出すことを防止することができる。
図2に示すように、磁性コア40a,40bは、本実施形態では、同じ形状であり、Z−Y断面で断面E字形状を有し、いわゆるE型コアを構成する。なお、磁性コア40a,40bの態様は図2に示す態様に限定されるものではなく、磁性コア40a,40bを図中一点鎖線(Y軸方向の略中央位置)に沿ってXZ平面に平行に切断してなる分割コアであってもよい。あるいは、磁性コアは、磁性コア40a,40bを図中一点鎖線に交差する直線(X軸方向の略中央位置)に沿ってYZ平面に平行に切断してなる分割コアであってもよい。
Z軸方向の上側に配置される磁性コア40aは、Y軸方向に延びるベース部44aと、ベース部44aのY軸方向の両端からZ軸方向に突出している一対の側脚部48aと、これらの側脚部48aの間でY軸方向の中央からZ軸方向に突出する中脚部46aとを有する。Z軸方向の下側に配置される磁性コア40bは、Y軸方向に延びるベース部44bと、ベース部44bのY軸方向の両端からZ軸方向に突出している一対の側脚部48bと、これらの側脚部48bの間でY軸方向の中央からZ軸方向に突出する中脚部46bとを有する。
中脚部46aは、ボビン20のコア脚用貫通孔21aの内部にZ軸方向の上方から挿入されるようになっている。同様に、中脚部46bは、ボビン20のコア脚用貫通孔21aの内部にZ軸方向の下方から挿入され、コア脚用貫通孔21aの内部において、それらの先端が、中脚部46aの先端に接触するように構成してある。
なお、中脚部46bの先端が、コア脚用貫通孔21aの内部において、中脚部46aの先端との間で、所定のギャップを挟んで向き合うように構成してもよい。このように、ギャップを形成することにより、ギャップの幅に応じてリーケージ特性を調整することができる。
中脚部46aおよび中脚部46bは、コア脚用貫通孔21aの内周面形状に一致するように、略楕円柱形状を有しているが、その形状は、特に限定されず、コア脚用貫通孔21aの形状に合わせて変化させても良い。また、側脚部48a,48bは、ボビン本体21の外周面形状に合わせた内側凹曲面形状を有し、その外面は、X−Z平面に平行な平面を有している。本実施形態では、各コア40a,40bの材質は、金属、フェライト等の軟磁性材料が挙げられるが、特に限定されない。
側脚部48a,48bの内周面とボビン20(各ボビン21,22,23)の外周面との間には、それぞれカバー50が配置してある。カバー50のカバー本体52は、ボビン20における端子台24および25の間に位置するボビン20の外周を覆うような形状を有する。カバー本体52のZ軸方向の両端には、カバー本体52からボビン20に向けて略垂直方向に折り曲げられている係止片54が一体成形してある。カバー本体52のZ軸方向の両側に形成してある一対の係止片54は、図3に示すように、第1ボビン21における第1端鍔部210のZ軸方向の上面、および第2ボビンにおける第2端鍔部220のZ軸方向の下面を挟み込むように取り付けられる。
また、図2に示すように、カバー本体52のX軸方向の両端外面には、それぞれZ軸方向に延びる側脚ガイド片56が一体に成形してある。一対の側脚ガイド片56の間に位置するカバー本体52の外面には、側脚部48a,48bの内面が接触し、側脚部48a,48bのX軸方向の移動が、一対の側脚ガイド片56により制限されるようになっている。これらのカバー50は、ボビン20と同様なプラスチックなどの絶縁部材あるいは金属で構成してある。
図5Fに示すように、カバー50の上側の係止片54の内側に形成してあるフック状の係合部58は、第1ボビン21の上面に形成してあるフック状のカバー係合部211に着脱自在に嵌合してある。
図5Bに示すように、本実施形態におけるボビン20は、第1ボビン21と、中間ボビン23と、第2ボビン22とに、3分割されており、これら各ボビン21,22,23を一体的に組み合わせることにより構成される。
これらのボビン21,22,23は、それぞれ、たとえばPPS、PET、PBT、LCP、ナイロンなどのプラスチックで構成してあるが、その他の絶縁部材で構成されても良い。ただし、本実施形態では、ボビン21,22,23としては、たとえば1W/m・K以上に熱伝導率が高いプラスチックで構成することが好ましく、たとえばPPS、ナイロンなどで構成してもよい。
中間ボビン23は、中間コイル部33が外周に巻回される中間筒部236を有する。中間筒部236の軸方向の第1端(本実施形態では、Z軸方向上端)および第2端(本実施形態では、Z軸方向下端)の各々には、第1中間鍔部231および第2中間鍔部232が、半径方向の外方に延びるように、Z軸方向に所定間隔で、XY平面に略平行に一体成形してある。
また、第1中間鍔部231および第2中間鍔部232のZ軸方向の間に位置する中間筒部236の外周面には、第3中間鍔部233が径方向外方に突出するように形成してある。本実施形態では、各鍔部231,232,233のZ軸方向の厚みが等しくなるように、各鍔部231,232,233は構成されている。第1中間鍔部231の上面には、第1コイル部31が配置される。
第1中間鍔部231および第2中間鍔部232の間に形成された第3中間鍔部233により、これらの鍔部の間には、図5Cに示すように、Z軸方向の上から順に、区画S1およびS2が形成される。区画S1およびS2には、中間ワイヤ37が巻回される。なお、中間鍔部233および区画S1およびS2の数は、特に限定されない。
図4に示すように、本実施形態では、区画S1およびS2には、中間ワイヤ37が連続して5ターンなどの複数ターンずつ巻回されて、中間コイル部33が構成される。本実施形態では、第3中間鍔部233が、第1端側に巻回してある中間コイル部33と第2端側に巻回してある中間コイル部33とをZ軸方向に仕切る役割を果たす。
図5Cに示すように、中間コイル部33を構成する中間ワイヤ37が巻回される区画S1,S2におけるZ軸に沿っての区画幅T3は、Z軸方向に1本の中間ワイヤ37が入り込める幅に設定してあることが好ましい。α巻きしやすいからである。ただし、区画幅T3は、Z軸方向に2本以上の中間ワイヤ37が入り込める幅に設定してもよい。また、本実施形態では、各区画S1とS2における区画幅T3は、全て同じであることが好ましいが、多少異なっていても良い。
また、各鍔部231〜233の半径方向の長さH1は、1本以上(1層以上)の中間ワイヤ37が入り込める高さに設定してあり、本実施形態では、好ましくは3〜8層のワイヤが巻回できる高さに設定してある。各鍔部231〜233の長さH1は、全て同じであることが好ましいが、異なっていても良い。
本実施形態では、区画S1およびS2に巻回される中間ワイヤ37の巻回方法はα巻であり、図6Bに示すコイル間接続部372から、図5Cに示す各区画S1およびS2に中間ワイヤ37が通されて巻始められ、図5Fに示す各リード部37a,37bに引き出される。
ここで、α巻きについて説明する。たとえば図5Aに示すボビン20に、中間ワイヤ37をα巻きするには、まず、図6Bに示す中間ワイヤ37のコイル間接続部372を、図5Bに示す第3中間鍔部233のワイヤ挿通用切欠233bに通す。
そして、図4に示すように、中間ワイヤ37のZ軸方向の上半分は、区画S1の内部で、中間ボビン23の外周に複数層(図では、5層)で巻回する。同時に、中間ワイヤ37の下半分は、区画S2の内部で、区画S1における巻き方とは逆の方向(または同一方向でもよい)に、中間ボビン20の外周に複数層で巻回する。なお、これらの作業は、自動巻機を用いて行っても良い。
図5Eに示すように、中間筒部236の内周側面の第1端側には、所定の深さで第2端に向けて切り欠かれた第1中間切欠部237aが形成してあり、中間筒部236の内周側面の第2端側には、所定の深さで第1端に向けて切り欠かれた第2中間切欠部237bが形成してある。各中間切欠部237a,237bは、巻回筒部236の内周側面に沿って形成してある。
図5Bに示すように、各中間切欠部237a,237bのX軸方向両端付近には、切り欠きのZ軸方向深さが他の部分よりも小さくなるように、第1中間凸状部238aおよび第2中間凸状部238bが形成してある。図5Bに示す例では、第1中間凸状部238aおよび第2中間凸状部238bの周方向幅はそれぞれ異なっているが、等しくてもよい。
図5Eに示すように、中間切欠部237aのZ軸方向の長さ(後述する中間位置決め部239の上面からの長さ)LC1aは、好ましくは、中間筒部236のZ軸方向長さの1/10〜4/10、さらに好ましくは1/3前後である。また、中間切欠部237bのZ軸方向の長さ(第2中間鍔部232の下面からの長さ)LC1aは、中間筒部236のZ軸方向長さの1/10〜4/10、さらに好ましくは1/3前後である。
第1中間鍔部231の上面における中間筒部236との交差部分には、第1コイル部31の内周側面に当接する中間位置決め部239が、中間筒部236の外周に沿って形成してある。中間位置決め部239は、第1中間鍔部231の上面に対して略垂直に立ち上がった中間段差部239aを有する。このような構成とすることにより、第1中間鍔部231の上面に第1コイル部31を配置したときに、第1コイル部31の内周側面が中間段差部239a(および後述する第1段差部219a)に当接し、第1コイル部31が半径方向に位置ずれするのを防止することができる。
図5Bに示すように、第1中間鍔部231の第2端子台25側(X軸負方向側)には、第1リード係止用切欠231aが形成してあり、第3中間鍔部233の第2端子台25側(X軸負方向側)には第2リード係止用切欠233aとワイヤ挿通用切欠233bとが形成してある。各リード係止用切欠231a,233aには、図5Fに示す各リード部37a,37bのリード立上部371a,371bが係止し、リード立上部371a,371bを形成しやすくしている。なお、図5Bに示すワイヤ挿通用切欠233bは、図4に示すように、中間ワイヤ37を中間筒部236の外周に巻回(α巻)する際に、図6Bに示すコイル間接続部372(リード部37a,37bの間の略中央に位置する中間ワイヤ37の中央部分)を挿通するためのものである。
図5Eに示すように、第1ボビン21は、中間筒部236の第1端に組み合わされる第1筒部216を有する。第1筒部216には、第1端鍔部210が半径方向の外方に延びるように、XY平面に略平行に一体成形してある。第1筒部216の内周側面の第2端側には、中間切欠部237aと係合する第1係合凸部217が形成してある。第1係合凸部217は、第2端側に突き出た係合片で構成してある。
図5Bに示すように、第1係合凸部217は、第1筒部216の外周に沿って形成してある。第1係合凸部217のX軸方向両端付近には、第2端側へのZ軸方向突き出し幅が他の部分よりも小さくなるように、第1凹状部218が形成してある。第1凹状部218は第1中間凸状部238aに係合し、第1係合凸部217における第1凹状部218以外の部分は、中間切欠部237aにおける第1中間凸状部238a以外の部分に係合する。これにより、中間筒部236の第1端に、第1筒部216が組み合わされ、第1端鍔部210の下面と第1中間鍔部231の上面との間に、図5Cに示す第1コイル部31を配置可能な空間A1が形成される。本実施形態では、第1コイル部31と中間コイル部33との間の距離(最短距離)は、これらの間を仕切る第1中間鍔部231の厚みに等しくなる。
図5Eに示すように、第1端鍔部210の下面における第1筒部216との交差部分には、第1コイル部31の内周側面に当接する第1位置決め部219が、第1筒部216の外周に沿って形成してある。第1位置決め部219は、第1端鍔部210の下面に対して略垂直に立ち下がった第1段差部219aを有する。このような構成とすることにより、第1中間鍔部231の上面に第1コイル部31を配置したときに、第1コイル部31の内周側面が第1段差部219a(および上述した中間段差部239a)に当接するため、第1コイル部31が半径方向に位置ずれするのを防止することができる。
本実施形態では、第1係合凸部217のZ軸方向長さ(中間位置決め部239の上面からの高さ)LE1は、中間切欠部237aのZ軸方向長さLC1aよりも小さい。そのため、中間筒部236の第1端に第1筒部216が組み合わされたときに、第1位置決め部219の下面は中間位置決め部239の上面に当接し、第1係合凸部217の先端面F1と、中間切欠部237aの底面F3aとの間に隙間G1が形成される。
その結果、空間A1におけるZ軸に沿っての区画幅T1が、第1段差部219aのZ軸方向長さLP1と中間段差部239aのZ軸方向長さLP3との和(LP1+LP3)に等しくなる。本実施形態では、上記和(LP1+LP3)、すなわち、空間A1におけるZ軸に沿っての区画幅T1は、第1コイル部31の板厚TH1と同じか、それよりも大きい。そのため、第1コイル部31の上面と第1端鍔部210の下面との間には隙間LG10が形成されてもよい。
なお、第1段差部219aの長さLP1と中間段差部239aの長さLP3とを調整し、これらの和(LP1+LP3)の値を適宜変更してもよい。たとえば、上記和LP1+LP3を、第1コイル部31の板厚TH1以下としてもよい。この場合、第1端鍔部210の下面は、第1コイル部31の上面に当接する。すなわち、第1コイル部31は、第1端鍔部210の下面と第1中間鍔部231の上面とで挟み込まれ、上記区画幅T1が第1コイル部31の板厚TH1に等しくなる。その場合には、第1コイル部31の上面と第1端鍔部210の下面との間の隙間LG10を省略することができる。
本実施形態では、第1係合凸部217の長さLE1、第1中間段差部219aの長さLP1、中間段差部239aの長さLP3、あるいは第1中間切欠部237aの長さLC1aを適宜調整することにより、隙間G1を形成することができると共に、空間A1におけるZ軸方向に沿っての区画幅T1を適宜調整することが可能となる。
本実施形態では、第1係合凸部217が第1中間切欠部237aに係合したときに、中間筒部236の内周側面と、第1係合凸部217の外周側面とが対向し、しかも第1係合凸部217の外周側面が、中間筒部236の内周側面の第1端側に当接する。そのため、第1係合凸部217の外周側面が位置決め面として機能し、中間筒部236が半径方向に位置ずれするのを防止することができる。なお、中間筒部236の内周側面と、第1係合凸部217の外周側面との間には、製造上、多少の隙間が形成されてもよい。
図5Bに示すように、第2ボビン22は、中間筒部236の第2端に組み合わされる第2筒部226を有する。第2筒部226には、第2端鍔部220が半径方向の外方に延びるように、XY平面に略平行に一体成形してある。
図5Eに示すように、第2端鍔部220の上面における第2筒部226との交差部分には、第2コイル部32の内周側面に当接する第2位置決め部229が、第2筒部226の外周に沿って形成してある。第2位置決め部229は、第2端鍔部220の上面に対して略垂直に立ち上がった第2段差部229aを有する。本実施形態では、第2段差部229aの高さLP2は、第2コイル部32の板厚TH2に等しいか、それよりも小さい。
第2位置決め部229を形成することにより、第2端鍔部220の上面に第2コイル部32を配置したときに、第2コイル部32の内周側面が第2段差部229aに当接するため、第2コイル部32が半径方向に位置ずれするのを防止することができる。
第2筒部226の内周側面の第1端側には、中間切欠部237bと係合する係合凸部227が形成してある。係合凸部227は第1端側に突き出た係合片からなり、図5Bに示すように、第2筒部226の外周に沿って形成してある。係合凸部227のX軸方向両端付近には、第1端側へのZ軸方向突き出し幅が他の部分よりも小さくなるように、第2凹状部228が形成してある。
第2凹状部228には第2中間凸状部238bが係合し、係合凸部227における第2凹状部228以外の部分は、中間切欠部237bにおける第2中間凸状部238b以外の部分に係合する。これにより、第2筒部226に、中間筒部236の第2端が組み合わされ、第2端鍔部220の上面と第2中間鍔部232の下面との間に、図5Eに示すように、第2コイル部32を配置可能な空間A2が形成される。
本実施形態では、係合凸部227の長さ(第2位置決め部229の上面からの高さ)LE2は、中間切欠部237bの長さLC1bと同じまたはそれよりも小さい。そのため、第2筒部226に中間筒部236が組み合わされたときに、第2中間鍔部232の下面が第2位置決め部229の上面に当接し、係合凸部227の先端面F2と、中間切欠部237bの底面F3bとの間に隙間G2が形成される。その結果、空間A2におけるZ軸に沿っての区画幅T2が、第2段差部229aの長さLP2に等しくなる。
本実施形態では、第2段差部229aの長さLP2は、第2コイル部32の板厚TH2と同等以下になるように、第2位置決め部229が形成してある。そのため、第2中間鍔部232の下面は、第2コイル部32の上面にも当接(密着)し、第2中間鍔部232を介して、第1コイル部31の自重が第2コイル部32に伝達される。
すなわち、少なくとも組立時には、第2コイル部32には、第1コイル部31の自重に応じた力がかかり、第2中間鍔部232と第2端鍔部220との間に密着して挟まれる。なお、第2コイル部32には、第1コイル部31の自重の他、第1ボビン21、中間ボビン23および中間コイル部33の自重も第2中間鍔部232を介して伝達される。
このように、本実施形態では、第2中間鍔部232の下面と第2コイル部31の上面とが密着するため、第2コイル部32と中間コイル部33との間の距離(最短距離)は、これらの間を仕切る第2中間鍔部232の厚みに等しくなる。
本実施形態では、係合凸部227の長さLE2、第2中間段差部229aの長さLP2、および第2中間切欠部237bの長さLC1bに応じて、隙間G2が形成され、第2中間鍔部232の下面が第2コイル部32の上面に密着する。
本実施形態では、係合凸部227が第2中間切欠部237bに係合したときに、中間筒部236の内周側面と、係合凸部227の外周側面とが対向し、しかも係合凸部227の外周側面が、中間筒部236の内周側面の第2端側に当接する。そのため、係合凸部227の外周側面が位置決め面として機能し、中間筒部236が半径方向に位置ずれするのを防止することができる。なお、中間筒部236の内周側面と、係合凸部227の外周側面との間には、製造上、多少の隙間が形成されてもよい。
図5Bに示すように、第2端鍔部220のX軸方向の両端には、それぞれボビン脚部26が一体に成形してある。各ボビン脚部26は、第2端鍔部220のX軸方向の両端から、Z軸方向の下方に突出して形成してある。図5Cに示すように、各ボビン脚部26には、各台座70が収容される。図5Cに示す例では、各台座70のZ軸方向の高さは、各台座70を各ボビン脚部26に収容したときに、各台座70の底面が各ボビン脚部26からZ軸下方にはみ出るような高さに設定してある。しかしながら、各台座70のZ軸方向の高さは、これに限定されるものではなく、適宜調整してもよい。
本実施形態に係るトランス10は、図2に示す各部材を組み立てることによって製造される。以下に、トランス10の製造方法の一例を、図2などを用いて説明する。トランス10の作製においては、まず、ボビン20を準備する。
本実施形態におけるボビン20は、第1ボビン21と、中間ボビン23と、第2ボビン22とに、3分割されており、これら各ボビン21,22,23を一体的に組み合わせることにより構成される。中間ボビン23の外周には、図6Bに示す中間ワイヤ37をα巻により巻回し、中間コイル部33を形成する。中間コイル部33の形成は、第1ボビン21と中間ボビン23と第2ボビン22との組み付け前が好ましいが、組み付け後でもよい。
なお、図5Eに示すように、第1コイル部31と第2コイル部32とをボビンに20に組み付ける際には、各ボビン21,22,23の組立と同時に行うことが好ましい。
すなわち、中間ボビン23の第1中間鍔部231の上面に第1コイル部31を配置し、第1筒部216の第1係合凸部217を中間筒部236の第1中間切欠部237aに係合させ、中間筒部216の第1端に第1筒部216を組み合わせる。
同時に、または、その前後に、第2ボビン22の第2端鍔部220の上面に第2コイル部32を配置し、第2筒部226の第2係合凸部227を中間筒部236の第2中間切欠部237bに係合させ、第2筒部226に、中間筒部236の第2端を組み合わせる。
以上のようにして、第1ボビン21、第2ボビン22および中間ボビン23を一体的に組み合わせ、ボビン20を構成し、接着材等で各ボビン21,22,23を固定する。
次に、図6Bに示す中間コイル部33からリード部37a,37bを巻回軸上方に引き出し、図5Fに示すように、各リード部37a,37bを第1係止部252に係止させつつ、ボビン20から遠ざかる方向に引き出す。
また、図6Bに示すように、第1コイル部31を構成するバスバー38に板状立上部384a,384bと、端子部381a,381bとを形成する。また、第2コイル部32を構成するバスバー39に板状立上部394a,394bと、端子部391a,391bとを形成する。なお、板状立上部384a,384b,394a,394bのZ軸方向の高さは、端子部381a,381bと端子部391a,391bとがZ軸方向に重なって接続されるように調整される。
バスバー38および39には、それぞれ、これらの板状立上部384a,384b,394a,394bと、端子部381a,381b,391a,391bとは、予め成形してあることが好ましい。その場合には、図5Dにも示すように、バスバー38および39と共に、第1ボビン21、第2ボビン22および中間ボビン23を一体的に組み合わせる前に、中間ワイヤ37を中間ボビン23に巻回しておくことが好ましい。バスバー38および39と共に、第1ボビン21、第2ボビン22および中間ボビン23を一体的に組み合わせた後には、板状立上部394a,394bのために、中間ワイヤ37の巻回が困難である。
図2に示すように、ボビン20を形成した後には、カバー50をボビン20におけるY軸方向の両側に取り付け、その後に、Z軸方向の上下方向から磁性コア40a,40bを取り付ける。すなわち、磁性コア40a,40bの中脚46a,46bの先端同士、および側脚48a,48bの先端同士を接合する。
次に、図5Dに示す台座70をボビン脚部26の内部に収容する。なお、ボビン脚部26には、予め台座70が装着してあってもよい。その後、図2に示す底板91をケース90の底部開口部に接着し、上部が開放してあるケース90に上記組立体を収納するとともに、ケース90の内部に放熱用樹脂を充填する。以上のような工程により、本実施形態に係るトランス10を製造することができる。
図5Bに示すように、本実施形態におけるボビン20は、第1ボビン21と、中間ボビン23と、第2ボビン22とを一体的に組み合わせることにより構成される。しかも、中間ボビン23を第2ボビン22の内部に収容するのではなく、中間筒部236の第2端(Z軸方向の下端)に第2筒部226が組み合わされる。その結果、図5Eに示すように、第2端鍔部220に密着する第2コイル部32の反対側表面に第2中間鍔部232が密着する。
図4に示すように、中間コイル部33は、第2中間鍔部232に接触するように中間ボビン23に巻回してあるために、中間ボビン23に巻回してある中間コイル部33と、第2ボビン22に配置してある第2コイル部32とは、第2中間鍔部232の厚みに対応する距離で離れて配置される。第2中間鍔部232の厚みは、中間ボビン23を成型する際に、比較的に正確に制御して成型することができる。
また、第2ボビン22を重力方向(Z軸方向)の下側になるように配置して、その上に中間ボビン23と第1ボビン21とを組み合わせれば、第1中間鍔部231の上に第1コイル部31が配置され、第1コイル部31の重力により、第1コイル部31の下面は、第1中間鍔部231の上面に密着する。また、中間コイル部33は、第1中間鍔部231の下面に当接(好ましくは密着)するように中間ボビン23に巻回してある。
そのため、中間ボビン23に巻回してある中間コイル部33と、第1ボビン21に配置してある第1コイル部31とは、第1中間鍔部231の厚みに対応する距離で離れて配置させることができる。第1中間鍔部231の厚みは、中間ボビン23を成型する際に、比較的に正確に制御して成型することができる。
このようにして第1ボビン21と中間ボビン23と第2ボビン22とを組み合わせた後に、これらのボビンを、たとえば接着剤などの固定手段で固定すれば、第1コイル部31と中間コイル部33と第2コイル部32との巻軸方向の距離は、それぞれの鍔部231,232の厚みに対応して、それぞれ一定に維持される。そのため、これらのコイル部31,33,32間の結合を高めることが容易であると共に、リーケージ特性が安定なコイル装置であるトランス10を実現することができる。
また、本実施形態では、インサート成形などを行う必要がないため、ボビン20の巻軸方向の高さを小さくすることができる。さらに、中間ボビン23を第2ボビン22の内部に収容するのではなく、中間筒部236の第2端(Z軸方向の下端)に第2筒部226が組み合わされる構成であるために、第2ボビン22の径方向の大きさを小さくすることができる。第1ボビン21に関しても、第2ボビン22と同様である。
さらに、本実施形態では、図4に示すように、第1コイル部31および第2コイル部32は、板状の導電体であるバスバー38,39で構成してあるために、第1コイル部31および第2コイル部32に大電流を流すことができる。
また、本実施形態では、図5Eに示すように、第2端鍔部220の内面(Z軸方向の上面)と第2筒部226の外周面との交差部分には、第2コイル部32の内周側面に当接する第2位置決め部229が形成してある。このような構成とすることにより、第2コイル部32の内周側面が位置決め部229に当接し、第2コイル部32が半径方向に位置ずれすることを防止することができる。
しかも位置決め部229は段差部229aの外周側面に形成し、段差部229aの段差面(Z軸方向上面)に第2中間鍔部232が当接する。段差部229aのZ軸方向の長さLP2は、第2コイル部32の板厚TH2と同等以下である。このような構成とすることにより、第2コイル部32を構成するバスバー39の表面に、第2中間鍔部232が確実に密着する。
中間筒部236の内周側面の第2端(Z軸方向の下端)側には、所定の深さで切り欠かれた第2中間切欠部237bが形成してあり、第2筒部226の第1端(Z軸方向の上端)側には、第2中間切欠部237bと係合する第2係合凸部227が形成してあり、第2係合凸部227のZ軸方向の先端面F2と第2中間切欠部237bの底面F3bとの間に隙間G2が形成されるように、係合凸部227が中間切欠部237bに係合する。このような構成とすることにより、第2コイル部32のバスバー39の上面に、第2中間鍔部232の下面が確実に密着する。
さらに、中間筒部236の内周側面と係合凸部227の外周側面とが対向するように、係合凸部227が中間切欠部237bに係合する。このような構成とすることにより、係合凸部227の外周側面が位置決め面として機能し、中間筒部236が半径方向に位置ずれするのを防止することができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変することができる。
たとえば図6Cに示すように、バスバー38の第2端子部381bをバスバー39の第1端子部391aに接続し、バスバー38,39を所定の巻き方向に連なるように連結してもよい。この場合、図7(b)に示すように、二次側のバスバー38および39でそれぞれ構成される第1コイル部31および第2コイル部32が直列に接続される。
また、図5Eにおいて、第2位置決め部229の形成を省略してもよい。また、第1位置決め部219および中間位置決め部239のいずれか一方を省略してもよい。その場合、たとえば、第1位置決め部219の第1段差部219aのZ軸方向の長さをLP1+LP3とすることで、中間位置決め部239の機能を補完することができる。あるいは、中間位置決め部239の中間段差部239aのZ軸方向の長さをLP1+LP3としてもよく、その場合には、実質的に第1位置決め部219の機能を補完することができる。
また、上述した一次コイルと二次コイルの関係は逆にしてもよい。すなわち、バスバー38,39が一次コイルを構成し、中間ワイヤ37は、二次コイルを構成してもよい。
10…トランス
20…ボビン
21…第1ボビン
210…第1端鍔部
211…カバー係合部
216…第1筒部
217…第1係合凸部
218…第1係合凹状部
219…第1位置決め部
219a…第1段差部
22…第2ボビン
220…第2端鍔部
226…第2筒部
227…第2係合凸部
228…第2係合凹状部
229…第2位置決め部
229a…第2段差部
23…中間ボビン
231…第1中間鍔部
231a…第1リード係止用切欠
232…第2中間鍔部
233…第3中間鍔部
233a…第2リード係止用切欠
233b…ワイヤ挿通用切欠
236…中間筒部
237a…第1中間切欠部
238a…第1中間凸状部
237b…第2中間切欠部
238b…第2中間凸状部
239…中間位置決め部
239a…中間段差部
24…第1端子台
241…第1側壁部
242…位置決め面
25…第2端子台
251…第2側壁部
252…係止部
253…係合突起部
26…ボビン脚部
30…コイル部
31…第1コイル部
32…第2コイル部
33…中間コイル部
37…中間ワイヤ
37a,37b…リード部
371a,371b…リード立上部
372…コイル間接続部
38,39…バスバー
381a,381b,391a,391b…端子部
383,393…開口部
384a,384b,394a,394b…板状立上部
40a,40b…磁性コア
44a,44b…ベース部
46a,46b…中脚部
48a,48b…側脚部
50…カバー
52…カバー本体部
54…係止片
56…側脚ガイド片
58…係合部
60…引出ワイヤカバー
61…係合部
70…台座
80…端子
90…ケース
91…底板
92…ボス部
100…放熱用樹脂

Claims (8)

  1. ボビンと、
    板状の導電体からなる第1コイル部と、
    前記第1コイル部とは別に位置してあり、板状の導電体からなり、前記第1コイル部とは別体で構成された第2コイル部と、
    これらの第1コイル部と第2コイル部との間に位置する中間コイル部とを有するコイル装置であって、
    前記ボビンは、
    前記中間コイル部が巻回される中間筒部を持ち、前記中間筒部の軸方向の第1端および第2端の各々に第1中間鍔部および第2中間鍔部が形成してある中間ボビンと、
    前記第1端に組み合わされる第1筒部を有し、前記第1筒部に第1端鍔部が形成してある第1ボビンと、
    前記第2端に組み合わされる第2筒部を有し、前記第2筒部に第2端鍔部が形成してある第2ボビンとを具備し、
    前記中間コイル部は前記第1中間鍔部および前記第2中間鍔部に接触するように前記中間筒部に巻回してあり、
    前記第1コイル部の自重により、前記第1コイル部が前記第1中間鍔部に当接するように、前記中間筒部の第1端に前記第1筒部が組み合わされ、
    前記第2コイル部の自重により、前記第2端鍔部に当接する前記第2コイル部の反対側表面に前記第2中間鍔部が当接するように、前記中間筒部の第2端に前記第2筒部が組み合わされるコイル装置。
  2. 前記第2コイル部は、略リング板状の形状を持ち、
    前記第2端鍔部の内面と前記第2筒部の外周面との交差部分には、前記第2コイル部の内周側面に当接する位置決め部が形成してある請求項1に記載のコイル装置。
  3. 前記位置決め部は段差部の外周側面に形成してあり、
    前記段差部の段差面に前記第2中間鍔部が当接し、
    前記段差部の前記軸方向の長さは、前記第2コイル部の板厚と同等以下である請求項2に記載のコイル装置。
  4. 前記中間筒部の内周側面の第2端側には、所定の深さで切り欠かれた中間切欠部が形成してあり、
    前記第2筒部の第1端側には、前記中間切欠部と係合する係合凸部が形成してあり、
    前記係合凸部の先端面と前記中間切欠部の底面との間に隙間が形成されるように、前記係合凸部が前記中間切欠部に係合する請求項1〜3のいずれかに記載のコイル装置。
  5. 前記中間筒部の内周側面と前記係合凸部の外周側面とが対向するように、前記係合凸部が前記中間切欠部に係合する請求項4に記載のコイル装置。
  6. 前記第1端鍔部と前記第1中間鍔部との間に前記第1コイル部を配置可能な空間が形成されるように、前記中間筒部の第1端に前記第1筒部が組み合わされる請求項1〜5のいずれかに記載のコイル装置。
  7. 前記第1中間鍔部に当接する前記第1コイル部の反対側表面に前記第1端鍔部が当接するように、前記中間筒部の第1端に前記第1筒部が組み合わされる請求項6に記載のコイル装置。
  8. 前記第1コイル部および前記第2コイル部は、一次コイルまたは二次コイルの内のいずれか一方を構成し、前記中間コイル部は、一次コイルまたは二次コイルの内のいずれか他方を構成することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のコイル装置。
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