JP2004317882A - トナー供給ローラ - Google Patents
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Abstract
【課題】濃度ムラのない均一で高品位な画像を得ることのできるトナー供給ローラを提供する。
【解決手段】芯金と弾性体層を有するトナー供給ローラにおいて、長さが50mm、幅が少なくとも前記ローラの最大接触幅よりも大きい長方形の加圧板を備えた冶具で、該加圧板の幅方向中央線が該ローラの中心軸と平行となるように保ちながら、変形量が該ローラの弾性体層の2mmに相当する位置まで該ローラの中心軸方向へ10mm/min の速度で該加圧板を押圧した後、直ちに10mm/min の速度で該加圧板を元の位置まで戻し、この間における荷重を測定し、変形量が弾性体層の1mmに相当する値となったときの押圧時の荷重をWp、除圧時の荷重をWrとしたとき、下記式(1)により求めた荷重差Wdが70g以下であることを特徴とするトナー供給ローラ。
Wd = Wp−Wr (1)
【選択図】 図2
【解決手段】芯金と弾性体層を有するトナー供給ローラにおいて、長さが50mm、幅が少なくとも前記ローラの最大接触幅よりも大きい長方形の加圧板を備えた冶具で、該加圧板の幅方向中央線が該ローラの中心軸と平行となるように保ちながら、変形量が該ローラの弾性体層の2mmに相当する位置まで該ローラの中心軸方向へ10mm/min の速度で該加圧板を押圧した後、直ちに10mm/min の速度で該加圧板を元の位置まで戻し、この間における荷重を測定し、変形量が弾性体層の1mmに相当する値となったときの押圧時の荷重をWp、除圧時の荷重をWrとしたとき、下記式(1)により求めた荷重差Wdが70g以下であることを特徴とするトナー供給ローラ。
Wd = Wp−Wr (1)
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トナー供給ローラに関する。特に複写装置、画像記録装置、プリンター、ファクシミリ等の画像形成装置において、電子写真感光体や静電記録誘電体等からなる潜像担持体上に形成した静電潜像を現像して、可視化するのに使用される現像装置に内蔵され、所定のトナー(現像剤)を潜像担持体上に供給して、その表面において、目的とするトナー像を形成するために用いられるトナー供給ローラに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、複写装置や画像記録装置、プリンター、ファクシミリなどの画像形成装置においては、電子写真感光体や静電記録誘電体などからなる潜像担持体上に形成した静電潜像を、現像装置により現像してトナー像として可視化している。このような現像装置の一つとして、非磁性の一成分系現像剤を使用した現像装置が種々提案され、また実用化されている。
【0003】
このような現像装置として、現像剤担持体としての現像スリーブの表面に現像剤規制部材としてのゴム製または金属製の弾性ブレードを当接させ、この弾性ブレードと現像スリーブとの当接部の間に非磁性トナーを通過させて規制することにより、現像スリーブ上にトナーの薄層を形成し、かつ当接部での摩擦でトナーに十分な摩擦帯電電荷(トリボ)を付与させる現像装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開昭54−43038号公報
【0005】
上記の非磁性トナーを使用する現像装置は、現像スリーブ上にトナーを供給するトナー供給部材が別途必要となる。磁性トナーを使用する現像装置の場合は、現像スリーブ内の磁石の磁力により現像スリーブ上にトナーを供給することができるが、非磁性トナーを使用する現像装置の場合には磁力によりトナーの供給を行うことができないためである。
【0006】
近年、画像をデジタル化して扱うコンピュータなどで画像の需要が増し、これにともないより高精細、高品位な画像を作成することのできる画像形成装置が要求され、さらにはカラー画像と電子写真画像の改良が求められている。
【0007】
このような要求に応える画像形成装置として、トナー供給ローラに発泡弾性体を用いたものが数多く提案され、製品化されている。このようなトナー供給ローラの一例として、例えば、ポリウレタンフォーム等の発泡弾性体からなる弾性体層を芯金の周囲に設けたトナー供給ローラを挙げることができる。従来から使用されているファーブラシによるトナー供給ローラよりも、これらのトナー供給ローラは、耐久性、生産性に優れ、またファーブラシの植毛されている毛が抜け、現像スリーブと弾性ブレードの当接部に挟まるといった、現像装置として致命的な不具合もない。
【0008】
しかしながら、近年、画像形成装置の高速化、要求される高精細化のため、画像形成性に対する要求が厳しくなった。特に複数回画像を重ねるカラー画像形成装置では、濃度ムラが色違いとして現れ、重ねあわせにより強調されて目立ちやすくなっている。特にベタ濃度を連続で出力した際にトナーを現像担持体に十分に供給できず、濃度ムラが発生し、いわゆる、ベタ追従性が悪いという問題を起こし易かった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、安定して良好な画像を得ることができるトナー供給ローラを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意研究を行い、トナー供給ローラの弾性体層に圧縮応力を加えた場合に測定されるヒステリシスに注目し、圧縮応力を増大させる過程における特定の変形量における荷重と、圧縮応力を減少させる過程における前記特定の変形量における荷重との荷重差が特定の値以下となる場合に、トナー供給性が向上し、安定して良好な画像を得ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0011】
すなわち本発明は、芯金と弾性体層を有するトナー供給ローラにおいて、長さが50mm、幅が少なくとも前記ローラの最大接触幅よりも大きい長方形の加圧板を備えた冶具で、該加圧板の幅方向中央線が該ローラの中心軸と平行となるように保ちながら、変形量が該ローラの弾性体層の2mmに相当する位置まで該ローラの中心軸方向へ10mm/min の速度で該加圧板を押圧した後、直ちに10mm/min の速度で該加圧板を元の位置まで戻し、この間における荷重を測定し、変形量が弾性体層の1mmに相当する値となったときの押圧時の荷重をWp、除圧時の荷重をWrとしたとき、下記式(1)により求めた荷重差Wdが70g以下であることを特徴とするトナー供給ローラである。
Wd = Wp−Wr (1)
【0012】
さらに、上記本発明のトナー供給ローラは、前記荷重差Wdが、40g以下であることを特徴とする。
さらに、上記本発明のトナー供給ローラは、前記弾性体層が、ウレタンフォームからなる弾性体層であることができる。
さらに、上記本発明のトナー供給ローラは、前記押圧時の荷重Wpが、300g以下であることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について説明する。
本発明のトナー供給ローラは、芯金と弾性体層を有するトナー供給ローラであって、所定の大きさを有する長方形の加圧板を備えた冶具を用いて、この加圧板の幅方向中央線がトナー供給ローラの中心軸と平行となるように保ちながら、変形量がトナー供給ローラの弾性体層の2mmに相当する位置までトナー供給ローラの中心軸方向へ10mm/min の速度で加圧板を押圧した後、直ちに10mm/min の速度で加圧板を元の位置まで戻し、この間における荷重を測定し、変形量が弾性体層の1mmに相当する値となったときの押圧時の荷重をWp、除圧時の荷重をWrとしたとき、WpからWrを差し引いて求めた荷重差Wdが70g以下であることを特徴とするトナー供給ローラである。
【0014】
上記荷重差Wdを70g以下とすると、トナー供給ローラのトナー供給性が向上し、安定して良好な画像を得ることができる。上記荷重差Wdは好ましくは40g以下であり、より好ましくは30g以下である。上記荷重差Wdが70gを超える場合は、トナー供給ローラを画像形成装置に搭載したときに、トナーを十分供給できず、高品位の画像を得ることができない。
【0015】
また、本発明のトナー供給ローラは、押圧時の荷重Wpが300g以下の値を有するものとするのが好ましい。押圧時の荷重Wpが300g以下であると、トナーに対する負荷が軽減されトナーの劣化を防止することができる。
【0016】
図1は、本発明における荷重差Wdの測定方法の概略を示す図である。
冶具1は、その一端部に加圧板を備え、他の一端は不図示のロードセルに接続されている。加圧板に作用する荷重は、このロードセルによって検出され記録される。
【0017】
本発明における荷重差Wdの測定に使用する冶具1が備える加圧板は、50mmの長さを有する。一方、この加圧板は、少なくとも、所定の変形量までトナー供給ローラを押圧し次いでこれを開放して荷重を測定する過程においてトナー供給ローラが加圧板に接触して形成される接触面の最大幅(最大接触幅と表すことがある)よりも、大きな幅を有している必要があるが、この条件を満たすものであれば特に限定されない。
【0018】
トナー供給ローラ4は、荷重測定装置の所定位置にセットされ、23℃、50%RHの雰囲気の下で、加圧板の幅方向中央線がトナー供給ローラの中心軸と平行となるように保ちながら、変形量がトナー供給ローラの弾性体層の2mmに相当する位置までトナー供給ローラの中心軸方向へ10mm/min の速度で該加圧板を押圧した後、直ちに10mm/min の速度で加圧板を元の位置まで戻し、この間における荷重を上記ロードセルで検知し測定する。このようにして測定された荷重変化の一例を模式的に図2に示す。本発明における荷重差Wdは、測定された結果から、変形量が弾性体層の1mmに相当する値となったときの、押圧時の荷重Wp、除圧時の荷重Wrを読み取り、WpからWrを差し引いて求めることができる。
【0019】
本発明においては、トナー供給ローラの弾性体層の長手方向中央、両端部よりそれぞれ35mm内側に入った位置の各々の位置について、トナー供給ローラを90°づつ回転させた四ヶ所の位置において、加圧板を、その中央位置がこれらの位置と一致するようにして、トナー供給ローラの12ヶ所におけるWdを上述した方法で測定しこれらの算術平均値を求め荷重差Wdとした。
【0020】
本発明のトナー供給ローラの弾性体層を形成することのできる発泡弾性体としては、これらを用いて形成されるトナー供給ローラが上記特性を具備するものとすることのできるものであればよく、例えば、ポリウレタン、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、天然ゴム、シリコーンゴム、アクリルゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、エピクロルヒドリンゴムなどのゴム原料、もしくは、これらゴム原料の製造原料である単量体等(これら単量体等をもゴム原料と表すことがある)を用いて得られる発泡弾性体を挙げることができる。上記ゴム原料単独でまたはこれらのゴム原料の二種以上を組み合せて得られる発泡弾性体であってもよい。これらの発泡弾性体の中ではポリウレタンフォームが好ましい。
【0021】
ポリウレタンフォームを形成するためのウレタン原料としては、これらを用いて形成されるトナー供給ローラが上記特性を具備するものとすることのできるものであれば特に制限は無く、従来から公知の原料のなかから、適宜に選択して使用することができる。
【0022】
例えば、そのような液状のウレタン原料を構成するポリオール成分としては、一般に軟質ポリウレタンフォームの製造に用いられている、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリマーポリオール等の公知のポリオール類の何れもが用いられ得る。またポリイソシアネート成分としては、公知の少なくとも2官能以上のポリイソシアネートが用いられ得る。例えば、2、4−および2、6−トリレンジイソシアネート(TDIと表すことがある)、オルトトルイジンジイソシアネート(TODIと表すことがある)、ナフチレンジイソシアネート(NDIと表すことがある)、キシリレンジイソシアネート(XDIと表すことがある)、4、4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDIと表すことがある)、およびカルボジイミド変成MDI、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート、ポリメリックポリイソシアネート等が、単独で、または併用して使用され得る。
【0023】
また、これらポリオール成分とポリイソシアネート成分とが配合されてなるウレタン原料には、これらを用いて形成された弾性体層を有するトナー供給ローラを上記特性を具備するものとすることができる限り、更に、架橋剤、発泡剤(水、低沸点物、ガス体等)、界面活性剤、触媒等を添加することができる。また、同様に、これらを用いて形成されたポリウレタンフォームからなる弾性体層を有するトナー供給ローラを上記特性を具備するものとすることができる限り、そのような原料には、必要に応じて難燃剤や充填剤、更にはトナー供給ローラに所望の導電性を付与するための導電性付与剤や、帯電防止剤等も添加せしめることができる。
【0024】
荷重差Wdを70g以下とするには、ポリオール、ポリイソシアネート、これらに添加する架橋剤や触媒の種類や配合量、成型条件を十分に吟味することによって達成可能となる。例えば、架橋剤を添加する、低分子量のポリオールを用いる、NCO Indexを100以上にする等の方法を挙げることができる。
【0025】
本発明のトナー供給ローラの製造方法は、製造されるトナー供給ローラを上記特性を具備するものとすることができる限り、特に限定されず、公知の製造方法の中から適した方法を選択しこれによって製造すればよい。具体的には、例えば鉄やステンレス鋼等の金属材料等からなる、通常直径が4〜8mm、長さが200〜400mmの芯金を発泡弾性体で被覆して弾性体層を形成することにより製造することができる。トナー供給ローラの外径は、特に限定されず、その目的によりさまざまの外径を有するものとすることができるが、一般的には10〜20mmの外径とするのが好ましい。
【0026】
本発明のトナー供給ローラの製造方法の具体例としては、例えば、ゴム原料、発泡剤、所望により用いられる触媒、架橋剤、整泡剤その他の助剤等を均質に混合してゴム原料組成物を調製した後、芯金を予め配した成型キャビティ内に注入し、加熱して反応硬化させることにより一体的に弾性体層を形成し製造する方法、予め、上記ゴム原料組成物を用いて別途形成した発泡弾性体のスラブやブロックから、切削加工等により、チューブ状等の所定の形状、寸法に切り出し、これに芯金を圧入して芯金上に弾性体層を被覆して製造する方法またはこれらの方法を適宜組み合せた方法などを挙げることができる。所望の場合には、さらに、切削や研磨処理などによって所定の外径に調整してもよい。
【0027】
上記ゴム原料組成物を混合する際の温度や時間については特に制限は無いが、混合温度は、通常10〜90℃、好ましくは20〜60℃の範囲であり、混合時間は、通常1秒〜10分間、好ましくは3秒〜5分間程度である。
【0028】
また、加熱して反応硬化させる際に、従来公知の方法により発泡させて弾性体層を形成することができる。発泡方法については特に制限は無く、使用したゴム原料、発泡剤等により適した方法を採用すればよい。なお、発泡倍率は、適宜定めればよく、特に制限はない。
【0029】
芯金と弾性体層との接合方法については特に限定されないが、芯金を予めモールド(成形型)内部に配設しゴム原料組成物を注型し硬化して接着する方法や、別途形成した発泡弾性体のスラブやブロックから所定の形状、寸法に切り出しまたは発泡弾性体を所定の形状に成形した後に芯金に接着する方法などを用いることができる。どちらの方法においても、必要に応じて、芯金と弾性体層の間に接着層を設けることができる。この接着層としては、接着剤やホットメルトシートなどの公知の材料を用いることができる。
【0030】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0031】
[実施例1〜3、比較例1]
まず、下記の表1に示す組成のポリオール成分(ポリオール、整泡剤、触媒、発泡剤、架橋剤)およびポリイソシアネート成分を液温25℃に調整した。そして、両液を、所定量配合し、撹拌械で5秒間撹拌した後、予めSUS304製の直径5mm、長さ270mmの芯金を内部の所定位置に取り付けた40℃に温調したトナー供給ローラ用成形型に注入して100℃の電気炉中で20分硬化し、金型から取り出して外径が14mmのトナー供給ローラを作製した。またこれらのトナー供給ローラについて、下記の方法により、荷重差Wdを測定し、画像評価を行った。
【0032】
【表1】
【0033】
[荷重差Wdの測定方法]
トナー供給ローラを、荷重測定装置の所定位置にセットし、25℃、50%RHの雰囲気の下で、長さ50mm幅10mmの長方形の加圧板を備えた冶具を用いて、加圧板の幅方向中央線がトナー供給ローラの中心軸と平行となるように保ちながら、変形量がトナー供給ローラの弾性体層の2mmに相当する位置までトナー供給ローラの中心軸方向へ10mm/min の速度で加圧板を押圧した後、直ちに10mm/min の速度で加圧板を元の位置まで戻し、変形量が弾性体層の1mmに相当する値となったときの、押圧時の荷重Wp、除圧時の荷重をWrを読み取り、WpからWrを差し引いて荷重差Wdを求めた。さらに、トナー供給ローラの弾性体層の長手方向中央、両端部よりそれぞれ35mm内側に入った三つの位置の各々について、トナー供給ローラを90°づつ回転させ、円周方向四ヶ所の位置において、加圧板の中央位置がこれらの位置と一致するようにして、上述した方法でWdを測定した。上記トナー供給ローラの上記計12ヶ所におけるWdおよびWpの算術平均値を求め荷重差WdおよびWpとした。得られた結果を表2に示した。
【0034】
[画像評価方法]
本実施例または比較例にて作製したトナー供給ローラをレーザービームプリンター、hp color Laser Jet4600(日本ヒューレット・パッカード(株)製;商品名)に組み込み、これを用いて次の通り画像を作成し評価した。
【0035】
5000枚プリントを行い、得られた画像の濃度、画質の一様性、カブリを目視で観察し、下記の基準に基づき評価した。
◎:画像濃度が均一でカブリ等の不具合が全く認められなかった
○:画像濃度に若干の不均一性が認められた
×:画像にカブリ、画像濃度不均一が明確に認められた
得られた結果を表2に示す。
【0036】
【表2】
【0037】
表2に示したように、実施例1および実施例2のトナー供給ローラは、その荷重差Wdが各々、12gおよび36gであり、これらを備えたレーザービームプリンターを用いて作成した画像は、まったく不具合が認められず、これらのトナー供給ローラのベタ追従性は非常に良好であった。また、実施例3のトナー供給ローラは、荷重差Wdが65gであった。実施例3のトナー供給ローラを用いて作成した画像は濃度が均一であり実施例3のトナー供給ローラは、実施例1および実施例2のトナー供給ローラに比較してわずかに劣るものの実用上は問題となるほどのものではなくベタ追従性は良好であった。
一方、比較例1のトナー供給ローラは、荷重差Wdが129gであった。また、比較例1のトナー供給ローラを備えたレーザービームプリンターを用いて作成した画像は、濃度ムラがみられ、比較例1のトナー供給ローラは、トナー供給性が十分でなくベタ追従性が不良であった。
【0038】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、弾性体層に圧縮応力を加えた場合に測定される、圧縮応力を増大させる過程における特定の歪みにおける荷重と、圧縮応力を減少させる過程における前記特定の歪みにおける荷重との荷重差Wdを最適化したトナー供給ローラとすることによりトナー供給性に優れる、ベタ追従性が良好な、濃度均一な高品位な画像を得ることのできるトナー供給ローラを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のトナー供給ローラの荷重差の測定方法の概略を示した図である。(a)は断面図、(b)は正面から見た図である。
【図2】本発明のトナー供給ローラの荷重差を測定したときの荷重の変化を模式的に示した図である。
【符号の説明】
1 加圧板を備えた冶具
2 芯金
3 弾性体層
4 トナー供給ローラ
【発明の属する技術分野】
本発明は、トナー供給ローラに関する。特に複写装置、画像記録装置、プリンター、ファクシミリ等の画像形成装置において、電子写真感光体や静電記録誘電体等からなる潜像担持体上に形成した静電潜像を現像して、可視化するのに使用される現像装置に内蔵され、所定のトナー(現像剤)を潜像担持体上に供給して、その表面において、目的とするトナー像を形成するために用いられるトナー供給ローラに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、複写装置や画像記録装置、プリンター、ファクシミリなどの画像形成装置においては、電子写真感光体や静電記録誘電体などからなる潜像担持体上に形成した静電潜像を、現像装置により現像してトナー像として可視化している。このような現像装置の一つとして、非磁性の一成分系現像剤を使用した現像装置が種々提案され、また実用化されている。
【0003】
このような現像装置として、現像剤担持体としての現像スリーブの表面に現像剤規制部材としてのゴム製または金属製の弾性ブレードを当接させ、この弾性ブレードと現像スリーブとの当接部の間に非磁性トナーを通過させて規制することにより、現像スリーブ上にトナーの薄層を形成し、かつ当接部での摩擦でトナーに十分な摩擦帯電電荷(トリボ)を付与させる現像装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開昭54−43038号公報
【0005】
上記の非磁性トナーを使用する現像装置は、現像スリーブ上にトナーを供給するトナー供給部材が別途必要となる。磁性トナーを使用する現像装置の場合は、現像スリーブ内の磁石の磁力により現像スリーブ上にトナーを供給することができるが、非磁性トナーを使用する現像装置の場合には磁力によりトナーの供給を行うことができないためである。
【0006】
近年、画像をデジタル化して扱うコンピュータなどで画像の需要が増し、これにともないより高精細、高品位な画像を作成することのできる画像形成装置が要求され、さらにはカラー画像と電子写真画像の改良が求められている。
【0007】
このような要求に応える画像形成装置として、トナー供給ローラに発泡弾性体を用いたものが数多く提案され、製品化されている。このようなトナー供給ローラの一例として、例えば、ポリウレタンフォーム等の発泡弾性体からなる弾性体層を芯金の周囲に設けたトナー供給ローラを挙げることができる。従来から使用されているファーブラシによるトナー供給ローラよりも、これらのトナー供給ローラは、耐久性、生産性に優れ、またファーブラシの植毛されている毛が抜け、現像スリーブと弾性ブレードの当接部に挟まるといった、現像装置として致命的な不具合もない。
【0008】
しかしながら、近年、画像形成装置の高速化、要求される高精細化のため、画像形成性に対する要求が厳しくなった。特に複数回画像を重ねるカラー画像形成装置では、濃度ムラが色違いとして現れ、重ねあわせにより強調されて目立ちやすくなっている。特にベタ濃度を連続で出力した際にトナーを現像担持体に十分に供給できず、濃度ムラが発生し、いわゆる、ベタ追従性が悪いという問題を起こし易かった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、安定して良好な画像を得ることができるトナー供給ローラを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意研究を行い、トナー供給ローラの弾性体層に圧縮応力を加えた場合に測定されるヒステリシスに注目し、圧縮応力を増大させる過程における特定の変形量における荷重と、圧縮応力を減少させる過程における前記特定の変形量における荷重との荷重差が特定の値以下となる場合に、トナー供給性が向上し、安定して良好な画像を得ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0011】
すなわち本発明は、芯金と弾性体層を有するトナー供給ローラにおいて、長さが50mm、幅が少なくとも前記ローラの最大接触幅よりも大きい長方形の加圧板を備えた冶具で、該加圧板の幅方向中央線が該ローラの中心軸と平行となるように保ちながら、変形量が該ローラの弾性体層の2mmに相当する位置まで該ローラの中心軸方向へ10mm/min の速度で該加圧板を押圧した後、直ちに10mm/min の速度で該加圧板を元の位置まで戻し、この間における荷重を測定し、変形量が弾性体層の1mmに相当する値となったときの押圧時の荷重をWp、除圧時の荷重をWrとしたとき、下記式(1)により求めた荷重差Wdが70g以下であることを特徴とするトナー供給ローラである。
Wd = Wp−Wr (1)
【0012】
さらに、上記本発明のトナー供給ローラは、前記荷重差Wdが、40g以下であることを特徴とする。
さらに、上記本発明のトナー供給ローラは、前記弾性体層が、ウレタンフォームからなる弾性体層であることができる。
さらに、上記本発明のトナー供給ローラは、前記押圧時の荷重Wpが、300g以下であることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について説明する。
本発明のトナー供給ローラは、芯金と弾性体層を有するトナー供給ローラであって、所定の大きさを有する長方形の加圧板を備えた冶具を用いて、この加圧板の幅方向中央線がトナー供給ローラの中心軸と平行となるように保ちながら、変形量がトナー供給ローラの弾性体層の2mmに相当する位置までトナー供給ローラの中心軸方向へ10mm/min の速度で加圧板を押圧した後、直ちに10mm/min の速度で加圧板を元の位置まで戻し、この間における荷重を測定し、変形量が弾性体層の1mmに相当する値となったときの押圧時の荷重をWp、除圧時の荷重をWrとしたとき、WpからWrを差し引いて求めた荷重差Wdが70g以下であることを特徴とするトナー供給ローラである。
【0014】
上記荷重差Wdを70g以下とすると、トナー供給ローラのトナー供給性が向上し、安定して良好な画像を得ることができる。上記荷重差Wdは好ましくは40g以下であり、より好ましくは30g以下である。上記荷重差Wdが70gを超える場合は、トナー供給ローラを画像形成装置に搭載したときに、トナーを十分供給できず、高品位の画像を得ることができない。
【0015】
また、本発明のトナー供給ローラは、押圧時の荷重Wpが300g以下の値を有するものとするのが好ましい。押圧時の荷重Wpが300g以下であると、トナーに対する負荷が軽減されトナーの劣化を防止することができる。
【0016】
図1は、本発明における荷重差Wdの測定方法の概略を示す図である。
冶具1は、その一端部に加圧板を備え、他の一端は不図示のロードセルに接続されている。加圧板に作用する荷重は、このロードセルによって検出され記録される。
【0017】
本発明における荷重差Wdの測定に使用する冶具1が備える加圧板は、50mmの長さを有する。一方、この加圧板は、少なくとも、所定の変形量までトナー供給ローラを押圧し次いでこれを開放して荷重を測定する過程においてトナー供給ローラが加圧板に接触して形成される接触面の最大幅(最大接触幅と表すことがある)よりも、大きな幅を有している必要があるが、この条件を満たすものであれば特に限定されない。
【0018】
トナー供給ローラ4は、荷重測定装置の所定位置にセットされ、23℃、50%RHの雰囲気の下で、加圧板の幅方向中央線がトナー供給ローラの中心軸と平行となるように保ちながら、変形量がトナー供給ローラの弾性体層の2mmに相当する位置までトナー供給ローラの中心軸方向へ10mm/min の速度で該加圧板を押圧した後、直ちに10mm/min の速度で加圧板を元の位置まで戻し、この間における荷重を上記ロードセルで検知し測定する。このようにして測定された荷重変化の一例を模式的に図2に示す。本発明における荷重差Wdは、測定された結果から、変形量が弾性体層の1mmに相当する値となったときの、押圧時の荷重Wp、除圧時の荷重Wrを読み取り、WpからWrを差し引いて求めることができる。
【0019】
本発明においては、トナー供給ローラの弾性体層の長手方向中央、両端部よりそれぞれ35mm内側に入った位置の各々の位置について、トナー供給ローラを90°づつ回転させた四ヶ所の位置において、加圧板を、その中央位置がこれらの位置と一致するようにして、トナー供給ローラの12ヶ所におけるWdを上述した方法で測定しこれらの算術平均値を求め荷重差Wdとした。
【0020】
本発明のトナー供給ローラの弾性体層を形成することのできる発泡弾性体としては、これらを用いて形成されるトナー供給ローラが上記特性を具備するものとすることのできるものであればよく、例えば、ポリウレタン、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、天然ゴム、シリコーンゴム、アクリルゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、エピクロルヒドリンゴムなどのゴム原料、もしくは、これらゴム原料の製造原料である単量体等(これら単量体等をもゴム原料と表すことがある)を用いて得られる発泡弾性体を挙げることができる。上記ゴム原料単独でまたはこれらのゴム原料の二種以上を組み合せて得られる発泡弾性体であってもよい。これらの発泡弾性体の中ではポリウレタンフォームが好ましい。
【0021】
ポリウレタンフォームを形成するためのウレタン原料としては、これらを用いて形成されるトナー供給ローラが上記特性を具備するものとすることのできるものであれば特に制限は無く、従来から公知の原料のなかから、適宜に選択して使用することができる。
【0022】
例えば、そのような液状のウレタン原料を構成するポリオール成分としては、一般に軟質ポリウレタンフォームの製造に用いられている、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリマーポリオール等の公知のポリオール類の何れもが用いられ得る。またポリイソシアネート成分としては、公知の少なくとも2官能以上のポリイソシアネートが用いられ得る。例えば、2、4−および2、6−トリレンジイソシアネート(TDIと表すことがある)、オルトトルイジンジイソシアネート(TODIと表すことがある)、ナフチレンジイソシアネート(NDIと表すことがある)、キシリレンジイソシアネート(XDIと表すことがある)、4、4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDIと表すことがある)、およびカルボジイミド変成MDI、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート、ポリメリックポリイソシアネート等が、単独で、または併用して使用され得る。
【0023】
また、これらポリオール成分とポリイソシアネート成分とが配合されてなるウレタン原料には、これらを用いて形成された弾性体層を有するトナー供給ローラを上記特性を具備するものとすることができる限り、更に、架橋剤、発泡剤(水、低沸点物、ガス体等)、界面活性剤、触媒等を添加することができる。また、同様に、これらを用いて形成されたポリウレタンフォームからなる弾性体層を有するトナー供給ローラを上記特性を具備するものとすることができる限り、そのような原料には、必要に応じて難燃剤や充填剤、更にはトナー供給ローラに所望の導電性を付与するための導電性付与剤や、帯電防止剤等も添加せしめることができる。
【0024】
荷重差Wdを70g以下とするには、ポリオール、ポリイソシアネート、これらに添加する架橋剤や触媒の種類や配合量、成型条件を十分に吟味することによって達成可能となる。例えば、架橋剤を添加する、低分子量のポリオールを用いる、NCO Indexを100以上にする等の方法を挙げることができる。
【0025】
本発明のトナー供給ローラの製造方法は、製造されるトナー供給ローラを上記特性を具備するものとすることができる限り、特に限定されず、公知の製造方法の中から適した方法を選択しこれによって製造すればよい。具体的には、例えば鉄やステンレス鋼等の金属材料等からなる、通常直径が4〜8mm、長さが200〜400mmの芯金を発泡弾性体で被覆して弾性体層を形成することにより製造することができる。トナー供給ローラの外径は、特に限定されず、その目的によりさまざまの外径を有するものとすることができるが、一般的には10〜20mmの外径とするのが好ましい。
【0026】
本発明のトナー供給ローラの製造方法の具体例としては、例えば、ゴム原料、発泡剤、所望により用いられる触媒、架橋剤、整泡剤その他の助剤等を均質に混合してゴム原料組成物を調製した後、芯金を予め配した成型キャビティ内に注入し、加熱して反応硬化させることにより一体的に弾性体層を形成し製造する方法、予め、上記ゴム原料組成物を用いて別途形成した発泡弾性体のスラブやブロックから、切削加工等により、チューブ状等の所定の形状、寸法に切り出し、これに芯金を圧入して芯金上に弾性体層を被覆して製造する方法またはこれらの方法を適宜組み合せた方法などを挙げることができる。所望の場合には、さらに、切削や研磨処理などによって所定の外径に調整してもよい。
【0027】
上記ゴム原料組成物を混合する際の温度や時間については特に制限は無いが、混合温度は、通常10〜90℃、好ましくは20〜60℃の範囲であり、混合時間は、通常1秒〜10分間、好ましくは3秒〜5分間程度である。
【0028】
また、加熱して反応硬化させる際に、従来公知の方法により発泡させて弾性体層を形成することができる。発泡方法については特に制限は無く、使用したゴム原料、発泡剤等により適した方法を採用すればよい。なお、発泡倍率は、適宜定めればよく、特に制限はない。
【0029】
芯金と弾性体層との接合方法については特に限定されないが、芯金を予めモールド(成形型)内部に配設しゴム原料組成物を注型し硬化して接着する方法や、別途形成した発泡弾性体のスラブやブロックから所定の形状、寸法に切り出しまたは発泡弾性体を所定の形状に成形した後に芯金に接着する方法などを用いることができる。どちらの方法においても、必要に応じて、芯金と弾性体層の間に接着層を設けることができる。この接着層としては、接着剤やホットメルトシートなどの公知の材料を用いることができる。
【0030】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0031】
[実施例1〜3、比較例1]
まず、下記の表1に示す組成のポリオール成分(ポリオール、整泡剤、触媒、発泡剤、架橋剤)およびポリイソシアネート成分を液温25℃に調整した。そして、両液を、所定量配合し、撹拌械で5秒間撹拌した後、予めSUS304製の直径5mm、長さ270mmの芯金を内部の所定位置に取り付けた40℃に温調したトナー供給ローラ用成形型に注入して100℃の電気炉中で20分硬化し、金型から取り出して外径が14mmのトナー供給ローラを作製した。またこれらのトナー供給ローラについて、下記の方法により、荷重差Wdを測定し、画像評価を行った。
【0032】
【表1】
【0033】
[荷重差Wdの測定方法]
トナー供給ローラを、荷重測定装置の所定位置にセットし、25℃、50%RHの雰囲気の下で、長さ50mm幅10mmの長方形の加圧板を備えた冶具を用いて、加圧板の幅方向中央線がトナー供給ローラの中心軸と平行となるように保ちながら、変形量がトナー供給ローラの弾性体層の2mmに相当する位置までトナー供給ローラの中心軸方向へ10mm/min の速度で加圧板を押圧した後、直ちに10mm/min の速度で加圧板を元の位置まで戻し、変形量が弾性体層の1mmに相当する値となったときの、押圧時の荷重Wp、除圧時の荷重をWrを読み取り、WpからWrを差し引いて荷重差Wdを求めた。さらに、トナー供給ローラの弾性体層の長手方向中央、両端部よりそれぞれ35mm内側に入った三つの位置の各々について、トナー供給ローラを90°づつ回転させ、円周方向四ヶ所の位置において、加圧板の中央位置がこれらの位置と一致するようにして、上述した方法でWdを測定した。上記トナー供給ローラの上記計12ヶ所におけるWdおよびWpの算術平均値を求め荷重差WdおよびWpとした。得られた結果を表2に示した。
【0034】
[画像評価方法]
本実施例または比較例にて作製したトナー供給ローラをレーザービームプリンター、hp color Laser Jet4600(日本ヒューレット・パッカード(株)製;商品名)に組み込み、これを用いて次の通り画像を作成し評価した。
【0035】
5000枚プリントを行い、得られた画像の濃度、画質の一様性、カブリを目視で観察し、下記の基準に基づき評価した。
◎:画像濃度が均一でカブリ等の不具合が全く認められなかった
○:画像濃度に若干の不均一性が認められた
×:画像にカブリ、画像濃度不均一が明確に認められた
得られた結果を表2に示す。
【0036】
【表2】
【0037】
表2に示したように、実施例1および実施例2のトナー供給ローラは、その荷重差Wdが各々、12gおよび36gであり、これらを備えたレーザービームプリンターを用いて作成した画像は、まったく不具合が認められず、これらのトナー供給ローラのベタ追従性は非常に良好であった。また、実施例3のトナー供給ローラは、荷重差Wdが65gであった。実施例3のトナー供給ローラを用いて作成した画像は濃度が均一であり実施例3のトナー供給ローラは、実施例1および実施例2のトナー供給ローラに比較してわずかに劣るものの実用上は問題となるほどのものではなくベタ追従性は良好であった。
一方、比較例1のトナー供給ローラは、荷重差Wdが129gであった。また、比較例1のトナー供給ローラを備えたレーザービームプリンターを用いて作成した画像は、濃度ムラがみられ、比較例1のトナー供給ローラは、トナー供給性が十分でなくベタ追従性が不良であった。
【0038】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、弾性体層に圧縮応力を加えた場合に測定される、圧縮応力を増大させる過程における特定の歪みにおける荷重と、圧縮応力を減少させる過程における前記特定の歪みにおける荷重との荷重差Wdを最適化したトナー供給ローラとすることによりトナー供給性に優れる、ベタ追従性が良好な、濃度均一な高品位な画像を得ることのできるトナー供給ローラを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のトナー供給ローラの荷重差の測定方法の概略を示した図である。(a)は断面図、(b)は正面から見た図である。
【図2】本発明のトナー供給ローラの荷重差を測定したときの荷重の変化を模式的に示した図である。
【符号の説明】
1 加圧板を備えた冶具
2 芯金
3 弾性体層
4 トナー供給ローラ
Claims (4)
- 芯金と弾性体層を有するトナー供給ローラにおいて、長さが50mm、幅が少なくとも前記ローラの最大接触幅よりも大きい長方形の加圧板を備えた冶具で、該加圧板の幅方向中央線が該ローラの中心軸と平行となるように保ちながら、変形量が該ローラの弾性体層の2mmに相当する位置まで該ローラの中心軸方向へ10mm/min の速度で該加圧板を押圧した後、直ちに10mm/min の速度で該加圧板を元の位置まで戻し、この間における荷重を測定し、変形量が弾性体層の1mmに相当する値となったときの押圧時の荷重をWp、除圧時の荷重をWrとしたとき、下記式(1)により求めた荷重差Wdが70g以下であることを特徴とするトナー供給ローラ。
Wd = Wp−Wr (1) - 前記荷重差Wdが、40g以下であることを特徴とする請求項1記載のトナー供給ローラ。
- 前記弾性体層が、ウレタンフォームからなる弾性体層である請求項1または2記載のトナー供給ローラ。
- 前記押圧時の荷重Wpが、300g以下であることを特徴とする請求項1もしくは3の何れかに記載のトナー供給ローラ。
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JP2006285153A (ja) * | 2005-04-05 | 2006-10-19 | Canon Chemicals Inc | トナー供給ローラおよび画像形成装置 |
JP2008233475A (ja) * | 2007-03-20 | 2008-10-02 | Konica Minolta Business Technologies Inc | トナー供給ローラおよび画像形成装置 |
JP2009042566A (ja) * | 2007-08-09 | 2009-02-26 | Canon Inc | 現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 |
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- 2003-04-17 JP JP2003113236A patent/JP2004317882A/ja active Pending
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