JP2004315502A - 腋臭の消臭用組成物及びその皮膚化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】 3−ヒドロキシ−3−メチルヘキサン酸を効果的にマスキング又は消臭する組成物の提供。
【解決手段】 シトラール、ディメトール、ゲラニルニトリル、ユーカリプトール、酪酸エチル、フルーテート、ポアレネート、α−ダマスコン、β−ダマスコン、ダマセノン、δ−ダマスコン、メチルフェニルグリシド酸エチル、γ−ウンデカラクトン、デシルアルデヒド、ウンデシルアルデヒド、ウンデシレンアルデヒド等から選ばれる1種以上の香料成分を含有する組成物であって、3−ヒドロキシ−3−メチルヘキサン酸を主成分とする腋臭の消臭用組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、腋臭、特に腋臭中の3−ヒドロキシ−3−メチルヘキサン酸の臭いを効果的にマスキング又は消臭できる組成物、その皮膚化粧料及び繊維用消臭剤に関する。
腋臭は、酸臭、アポクリン臭、及びこれらの混合臭に大別される。酸臭は、一般に炭素数2〜6の低級カルボン酸に起因する臭いであり、アポクリン臭は、動物様の臭いを有する3−メチル−2−ヘキセン酸、7−オクテン酸(特許文献1)に起因する臭いであることが報告されている。
最近では新たに、人体の汗中に含まれる鉄により不飽和脂肪酸が酸化開裂を受けてできる、きのこ様金属臭を有する1−オクテン−3−オン、カビ様金属臭を有する、シス−1,5−オクタジエン−3−オンなどのビニルケトン類(非特許文献1)も腋臭の原因のあることが知られている。なお、特許文献2には、特定のβ−ヒドロキシカルボン酸又はその塩をアニマル系香料の素材として用いることが記載されている。
人体から発生する臭いをマスキング又は消臭する研究は、今まで数多くなされてきた。しかし、腋臭の主たる原因物質は、前述のとおり、多種多様であり、かつこれらの原因物質による臭いは、実際の腋臭の臭いに必ずしも近いとは言えない。つまり、従来の技術において、腋臭の臭いの正確な主たる原因物質が解明されていなかったため、実際の腋臭を効果的にマスキング又は消臭することが困難であった。
特開平3−294400号公報 特開平10−25265号公報 第51回SCCJ研究討論会 2002.11.19
本発明は、3−ヒドロキシ−3−メチルヘキサン酸を効果的にマスキング又は消臭する組成物、その皮膚化粧料及び繊維用消臭剤を提供する。
本発明者らは、スパイシー様の臭いを有する、3−ヒドロキシ−3−メチルヘキサン酸がアポクリン臭の主たる原因物質であることを解明し、さらにこの原因物質に対して効果的にマスキング又は消臭することができる素材を明らかにした。
また、本発明者らは、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、イソプロピルミリステート及びジエチルフタレートから選ばれる1種又は2種以上を腋臭の消臭用組成物として使う場合に、効果的な消臭をすることができる知見を得た。また、この消臭用の組成物を皮膚化粧料に配合すれば腋臭の消臭効果に優れた皮膚化粧料が得られることも知見した。さらに、これらの化合物は、その化合物自体の匂いが少なく、工業的に広く用いられるものであり、3−ヒドロキシ−3−メチルヘキサン酸の臭いに対する消臭効果が高い。
本発明は、トリエチレングリコール、3−メチルー1,3−ブタンジオール、2−メチルー2,4−ペンタンジオール、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコール、1,3−ブタンジオール、ポリエチレングリコール、ジエチレンヴリコールモノエチルエーテル、3−メチル−3−メトキシブタノール、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノフェニルエーテル、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、イソプロピルミリステート及びジエチルフタレートからなる群から選ばれる1種又は2種以上の化合物を含有する組成物を用いることにより、腋臭、特に3−ヒドロキシ−3−メチルヘキサン酸の臭いを効果的に消臭することを可能にした。
また、本発明は、シトラール、ディメトール(2,6-Dimethyl-2-heptanol)、ゲラニルニトリル、ユーカリプトール、酪酸エチル、フルーテート(Ethyl tricyclo[5.2.1.026] decan-2-yl carboxylate)、ポアレネート(Ethyl 2-cyclohexyl propinate)、α−ダマスコン、β−ダマスコン、ダマセノン、δ−ダマスコン、メチルフェニルグリシド酸エチル、γ−ウンデカラクトン、デシルアルデヒド、ウンデシルアルデヒド、ウンデシレンアルデヒド、ドデシルアルデヒド、メチルノニルアセトアルデヒド、l−カルボン、カローン(7-Methyl-3,4-dihidro-(2H)-1,5-benzodioxepin-3-one)、アネトール、シス−3−ヘキセノール、酢酸シス−3−ヘキセニル、サリチル酸シス−3−ヘキセニル、トリプラール(2,4-Dimethyl-3-cyclohexenyl carboxyaldehyde)、マグノール、酢酸スチラリル、アリルアミルグリコレート、酢酸イソボルニル、ベンズアルデヒド、α−ピネン、リナロール、酢酸リナリル、リナロールオキサイド、シスジャスモン、アンスラニル酸メチル、フェニルエチルアルコール、ジヒドロジャスモン酸メチル、酢酸ベンジル、ゲラニオール、シトロネロール、リリアール(2-Methyl-3-(4-tert-butylphenyl)-propanal)、リラール(4-(4-Hydroxy-4-methyl-pentyl)-3-cyclohexen-1-carboxyaldehyde)、オイゲノール、p−クレゾール、α−イソメチルイオノン、α−イオノン、β−イオノン、アセチルセドレン、イソ・イー・スーパー(7-Acetyl-1,2,3,4,5,6,7,8-octahydro-1,1,6,7-tetramethylnaphthalene)、サンダルマイソルコア(2-Methyl-4-(2,2,3-trimethyl-3-cyclopenten-1-yl)-2-buten-1-ol)、アンブロキサン(3α,6,6,9α-Tetramethyldodecahydronaptho[2,1-b]furan)、カラナール(2-(2,4-dimethylcyclohex-3-ene-1-yl)-5-methyl-5-(1-methylpropyl)-1,3-dioxane)、ガラクソライド(4,6,6,7,8,8-Hexamethyl-1,3,4,6,7,8-hexahydorocyclopentabenzopyran)、クマリン、バニリン、マルトール、イソブチルキノリン、ライム油、ラベンダー油、パチュリ油、バジル油、ローズマリー油、クミン油及びレモン油よりなる群から選ばれる1種又は2種以上の香料成分を用いることにより、腋臭、特に3−ヒドロキシ−3−メチルヘキサン酸の臭いを効果的にマスキング又は消臭し、なおかつ心地よい印象を与えるものである。
皮膚化粧料の香りとして消費者が求める重要なキャラクターは、気分がリフレッシュするような爽やかさと、体がきれいになったように感じる清潔感と、心が落ち着くようなやさしさがバランス良く併せ持つ香りである。したがって、前記さわやかさ、清潔感、やさしさの評価を高めることにより、商品の付加的価値を高めることができる。
さらに、本発明により、皮膚化粧料の香りにおいて重要なキャラクターで、気分がリフレッシュするような爽やかな印象を与える香料成分の群(A群)と、体がきれいになったような、清潔な印象を与える香料成分の群(B群)、心が落ち着くようなやさしい印象を与える香料香料成分の群(C群)の3つに分類し、A群、B群及びC群からなる群から選ばれる2群以上の香料成分を組み合わせることで3−ヒドロキシ−3−メチルヘキサン酸の臭いに対してより効果的なマスキングができるだけでなく、皮膚化粧料としてふさわしい香りの質をコントロールできる組成物を得ることができた。
本発明に係る消臭用組成物及び皮膚化粧料により、腋臭の主要原因物質である3−ヒドロキシ−3−メチルヘキサン酸の臭いを効果的にマスキング及び/又は消臭することができる。また、気分がリフレッシュするような爽やかな印象を与える香料成分の群(A群)と、体がきれいになったような、清潔な印象を与える香料成分の群(B群)、心が落ち着くようなやさしい印象を与える香料成分の群(C群)から選ばれる成分を組み合わせることで、3−ヒドロキシ−3−メチルヘキサン酸の臭いに対して効果的なマスキングができるだけでなく、皮膚化粧料としてふさわしい香りの質(さわやかさ、清潔感、やさしさ)をコントロールできる。
さらに、本発明に係る特定の香料成分と本発明に係る特定の化合物とを組み合わせることにより、両者の協働による相乗効果で、3−ヒドロキシ−3−メチルヘキサン酸を主成分とする腋臭に対する消臭がより効果的になる。
3−ヒドロキシ−3−メチルへキサン酸は、下記式(1)で表される化合物であり、以下のような特徴がある。
Figure 2004315502
(3−ヒドロキシ−3−メチルへキサン酸の特徴)
(1)腋窩部の汗から3−ヒドロキシ−3−メチルへキサン酸が検出される人はアポクリン臭を持っている。すなわち、3−ヒドロキシ−3−メチルへキサン酸は、アポクリン臭のある人に特異的に存在するものである。
(2)腋窩部の汗に含まれる3−ヒドロキシ−3−メチルへキサン酸の量が多い人ほど、アポクリン臭が強い。
従って、3−ヒドロキシ−3−メチルへキサン酸は、腋窩部の汗に存在するアポクリン臭の主要な原因成分である。また、腋窩部における当該化合物の存在量と存在状態が、腋臭の程度及び個体差を形成するものとなっている。3−ヒドロキシ−3−メチルへキサン酸は、特許文献2には動物系の合成香料素材として用い得ることが記載されているが、アポクリン臭の主要な原因成分であることは今まで報告されたことがなく、かかる事実は本発明者らによって発見された。
そこで、本発明者らは、3−ヒドロキシ−3−メチルへキサン酸がアポクリン臭の主要な原因成分である知見に基づき、腋臭に対して効果的に消臭できる化合物及び効果的にマスキングできる香料成分を特定することにより、特定の化合物を含有する組成物及び/又は特定の香料成分を含有する組成物であって、3−ヒドロキシ−3−メチルヘキサン酸を主成分とする腋臭の消臭用組成物を得た。
本発明に係る特定の化合物として、トリエチレングリコール、3−メチルー1,3−ブタンジオール、2−メチルー2,4−ペンタンジオール、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコール、1,3−ブタンジオール、ポリエチレングリコール、ジエチレンヴリコールモノエチルエーテル、3−メチル−3−メトキシブタノール、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノフェニルエーテル、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、イソプロピルミリステート及びジエチルフタレートからなる群から選ばれる1種又は2種以上の化合物を挙げることができる。プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、イソプロピルミリステート及びジエチルフタレートからなる群から選ばれる1種又は2種以上の化合物であってもよい。
好ましくは、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、3−メチルー1,3−ブタンジオール、2−メチルー2,4−ペンタンジオール、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコール及び1,3−ブタンジオールからなる群から選ばれる1種又は2種以上の化合物である。
本発明に係る化合物は、単独で又は必要に応じて、本発明の香料成分((A)、(B)、(C))と組み合せて含有することができ、さらに他の添加剤とともに含有することもできる。皮膚化粧料組成物の消臭効果の確保及び使用時におけるべたつき等の使用感の観点から、皮膚化粧料における化合物の含有量は、0.1〜15質量%であり、好ましくは、1〜10質量%、特に好ましくは1〜8質量%である。
本発明に係る香料成分は、例えば、シトラール、ディメトール、ゲラニルニトリル、ユーカリプトール、酪酸エチル、フルーテート、ポアレネート、α−ダマスコン、β−ダマスコン、ダマセノン、δ−ダマスコン、メチルフェニルグリシド酸エチル、γ−ウンデカラクトン、デシルアルデヒド、ウンデシルアルデヒド、ウンデシレンアルデヒド、ドデシルアルデヒド、メチルノニルアセトアルデヒド、l−カルボン、カローン、アネトール、シス−3−ヘキセノール、酢酸シス−3−ヘキセニル、サリチル酸シス−3−ヘキセニル、トリプラール、マグノール、酢酸スチラリル、アリルアミルグリコレート、酢酸イソボルニル、ベンズアルデヒド、α−ピネン、リナロール、酢酸リナリル、リナロールオキサイド、シスジャスモン、アンスラニル酸メチル、フェニルエチルアルコール、ジヒドロジャスモン酸メチル、酢酸ベンジル、ゲラニオール、シトロネロール、リリアール、リラール、オイゲノール、p−クレゾール、α−イソメチルイオノン、α−イオノン、β−イオノン、アセチルセドレン、イソ・イー・スーパー、サンダルマイソルコア、アンブロキサン、カラナール、ガラクソライド、クマリン、バニリン、マルトール、イソブチルキノリン、ライム油、ラベンダー油、パチュリ油、バジル油、ローズマリー油、クミン油及びレモン油を挙げることができる。
このうち、好ましくは、α−ダマスコン、β−ダマスコン、ダマセノン、δ−ダマスコン、メチルノニルアセトアルデヒド、デシルアルデヒド、アネトール、シス−3−ヘキセノール、シスジャスモン、α−イオノン、β−イオノン、クマリン、オイゲノール、イソブチルキノリン、ラベンダー油、l−カルボン、アンスラニル酸メチル、パチュリ油、クミン油、メチルフェニルグリシド酸エチル、バニリン、リナロールオキサイド、酢酸スチラリル、シトラール、ディメトール、ユーカリプトール、酪酸エチル、トリプラール、酢酸シス−3−ヘキセニル、γ−ウンデカラクトン、ゲラニオール、シトロネロール、リリアール、リラール、リナロール、アンブロキサン、カラナール、p−クレゾール、α−イソメチルイオノン、バジル油、ローズマリー油、サンダルマイソルコアである。
特に好ましくは、α−ダマスコン、β−ダマスコン、ダマセノン、δ−ダマスコン、メチルノニルアセトアルデヒド、デシルアルデヒド、アネトール、シス−3−ヘキセノール、シスジャスモン、α−イオノン、β−イオノン、クマリン、オイゲノール、イソブチルキノリン、ラベンダー油、l−カルボン、アンスラニル酸メチル、パチュリ油、クミン油、メチルフェニルグリシド酸エチル、バニリン、リナロールオキサイド、酢酸スチラリルである。
また、本発明における香料成分は、香りのキャラクターにより以下のA群、B群、C群の3つのグループに分けられる。
A群)に属する香料成分は、主に柑橘や果実、ハーブなどのさわやかな香りを有するもので、例えば、デシルアルデヒド、アネトール、シス−3−ヘキセノール、l−カルボン、リナロールオキサイド、酢酸スチラリル、シトラール、ディメトール(2,6-Dimethyl-2-heptanol)、ユーカリプトール、酪酸エチル、ローズマリー油、酢酸シス-3-ヘキセニル、トリプラール(2,4-Dimethyl-3-cyclohexenyl carboxyaldehyde)アリルアミルグリコレート、α−ピネン、ベンズアルデヒド、ゲラニルニトリル、ライム油、フルーテート(Ethyl tricyclo[5.2.1.026]decan-2-yl carboxylate)、カローン(7-Methyl-3,4-dihydro-(2H)-1,5-benzodioxepin-3-one)、ポアレネート(Ethyl 2-cyclohexyl propinate)及びレモン油をあげることができる。
3−ヒドロキシ−3−メチルヘキサン酸の臭いに対するマスキングする効果をより高める観点から、デシルアルデヒド、アネトール、シス−3−ヘキセノール、l−カルボンリナロールオキサイド、シトラール、ディメトール(2,6-Dimethyl-2-heptanol)、ユーカリプトール、酢酸スチラリル、酪酸エチル、ローズマリー油、酢酸シス-3-ヘキセニル、トリプラール(2,4-Dimethyl-3-cyclohexenyl carboxyaldehyde)が好ましい。
特に、デシルアルデヒド、アネトール、シス−3−ヘキセノール、l−カルボン、リナロールオキサイド、酢酸スチラリルは、さわやかな香りを作るための成分として好適なものである。
B群)に属する香料成分は、主に、バラ、すずらん、ラベンダーなどの清潔感のある香りを有するもので、例えば、メチルノニルアセトアルデヒド、シスジャスモン、ラベンダー油、α−ダマスコン、β−ダマスコン、ダマセノン、δ−ダマスコン、ゲラニオール、シトロネロール、リリアール(2-Methyl-3-(4-tert-butylphenyl)propanal)、リラール(4-(4-Hydroxy-4-methyl-pentyl)-3-cyclohexen-1-carboxyaldehyde)、リナロール、バジル油、アンブロキサン(3α,6,6,9α-Tetramethyldodecahydronaptho[2,1-b]furan)、カラナール(2-(2,4-dimethylcyclohex-3-ene-1-yl)-5-methyl-5-(1-methylpropyl)-1,3-dioxane)、ドデシルアルデヒド、ジヒドロジャスモン酸メチル、酢酸リナリル、酢酸イソボロニル、イソ・イー・スーパー(7-Acetyl-1,2,3,4,5,6,7,8-octahydro-1,1,6,7-etramethylnaphthalene)、アセチルセドレンをあげることができる。
3−ヒドロキシ−3−メチルヘキサン酸の臭いに対するマスキングする効果をより高める観点から、メチルノニルアセトアルデヒド、シスジャスモン、ラベンダー油、α−ダマスコン、β−ダマスコン、ダマセノンδ−ダマスコン、ゲラニオール、シトロネロール、リリアール(2-Methyl-3-(4-tert-butylphenyl)-propanal)、リラール(4-(4-Hydroxy-4-methyl-pentyl)-3-cyclohexen-1-carboxyaldehyde)、リロール、バジル油、アンブロキサン(3α,6,6,9α-Tetramethyldodecahydronaptho[2,1-b]furan)、カラナール(2-(2,4-dimethylcyclohex-3-ene-1-yl)-5-methyl-5-(1-ethylpropyl)-1,3-dioxane)が好ましい。また、清潔感の付与の観点から特に好ましくは、メチルノニルアセトアルデヒド、シスジャスモン、ラベンダー油、α−ダマスコン、β−ダマスコン、ダマセノン、δ−ダマスコンである。
C群)に属する香料成分は、主に木やスパイス、バニラのような優しい香りを有するもので、例えば、オイゲノール、アンスラニル酸メチル、メチルフェニルグリシド酸エチル、クマリン、α−イオノン、β−イオノン、イソブチルキノリン、パチュリ油、クミン油、バニリン、α−イソ−メチルイオノン、サンダルマイソールコア、γ−ウンデカラクトン、フェニルエチルアルコール、ウンデシルアルデヒド、ウンデシレンアルデヒド、酢酸ベンジル、ガラクソライド(4,6,6,7,8,8-Hexamethyl-1,3,4,6,7,8-hexahydorocyclopentabenzopyran)、サリチル酸シス−3−ヘキセニル、マグノール、マルトールをあげることができる。
3−ヒドロキシ−3−メチルヘキサン酸の臭いに対するマスキングする効果をより高める観点から、オイゲノール、アンスラニル酸メチル、メチルフェニルグリシド酸エチル、クマリン、α−イオノン、β−イオノン、イソブチルキノリン、パチュリ油、クミン油、バニリン、α−イソ−メチルイオノン、サンダルマイソルコア(2-Methyl-4-(2,2,3-trimethyl-3-cyclopenten-1-yl)-2-buten-1-ol)、γ−ウンデカラクトンが好ましい。香りの優しさを表現する観点から特に、オイゲノール、アンスラニル酸メチル、メチルフェニルグリシド酸エチル、クマリン、α−イオノン、β−イオノン、イソブチルキノリン、パチュリ油、クミン油、バニリンが好ましい。
A群の香料成分は、気分がリフレッシュするような爽やかな印象を賦与し、B群の香料成分は体がきれいになったような清潔な印象を賦与する。また、C群の香料成分は、心が落ち着くようなやさしい印象を賦与し、これらの香料成分をバランス良く使うと、腋臭の主原因である、3−ヒドロキシ−3−メチルへキサン酸の臭いを効果的にマスキングできると同時に、消費者が商品を快く使用することができ、商品としての価値を高めることができる。また、A群、B群、C群、それぞれの香料成分及びその量を調節することにより、様々なコンセプトを持つ皮膚化粧料に相応しい香りを提供することができる。
消臭用組成物中におけるA群の含有量は、0.001〜90質量%であってもよく、好ましくは0.1〜70質量%、特に好ましくは5〜40質量%である。消臭用組成物中におけるB群の含有量は、0.001〜95質量%であってもよく、好ましくは0.1〜85質量%、特に好ましくは1〜70質量%である。消臭用組成物中におけるC群の含有量は、0.001〜90質量%であってもよく、好ましくは0.01〜70質量%、特に好ましくは0.1〜50質量%である。
また、消臭用組成物中におけるA群とB群の質量比は、1:9〜9:1であってもよく、好ましくは2:8〜8:2、特に好ましくは3:7〜7:3である。消臭用組成物中におけるA群とC群の質量比は1:9〜9:1であってもよく、好ましくは2:8〜8:2、特に好ましくは3:7〜7:3である。消臭用組成物中におけるB群とC群の質量比は1:9〜9:1であってもよく、好ましくは2:8〜8:2、特に好ましくは3:7〜7:3である。A群とB群とC群の香料成分の比率は、その香りの強さに応じて調整することができ、消臭用組成物中におけるA群とB群とC群の合計割合が10〜100質量%であってもよく、好ましくは、30〜80質量%、特に、上記香料成分以外のものを用いて香調の幅を広げる観点から40〜70質量%となるように組み合わせることができる。
本発明の腋臭消臭用組成物又は皮膚化粧料には、さらに、殺菌剤、抗菌剤、制汗剤、キレート剤、pH調整剤、色素、粘度調整剤、保湿剤等を添加してもよく、これらの材料から通常の方法により製造される。また、これら材料を、揮発しやすい溶媒、例えば、水、エタノール、低分子炭化水素類、液体LPGガス、ジメチルエーテル等にて希釈して使用しても良い。溶媒が揮発後に所望した消臭効果が発揮される。材料を水に分散可溶化させる場合には、可溶化剤としてカチオン性、アニオン性、ノニオン性、両性等の界面活性剤を配合することができる。
また、本発明の皮膚化粧料には、たとえば、制汗剤、デオドランド剤、ボディーローション、ボディークリーム、ボディームース、ボディーシャンプー、石鹸などをも含むことができる。製品形態として、直接塗布式(たとえば、ロールオン式)、清拭式、ポンプ式、エアゾール式、カプセル式等が挙げられる。
このほか、本発明の消臭用組成物は、芳香剤、消臭剤、芳香消臭剤、衣類用洗剤、衣類用仕上げ剤、柔軟剤等に配合してもよい。
本発明の香料成分((A)、(B)及び(C))の皮膚化粧料における含有量は、好ましくは0.0001〜10質量%、より好ましくは0.001〜5質量%、特に好ましくは0.01〜3質量%である。制汗剤及びデオドラント剤における含有量は好ましくは0.0001〜5質量%、より好ましくは、0.001〜3質量%、特に好ましくは0.01〜1.5質量%である。ボディーローションにおける含有量は、好ましくは0.0001〜2質量%、より好ましくは0.001〜1質量%、特に好ましくは0.01〜0.7質量%である。
1.本発明に係る消臭用組成物の消臭効果の評価
<制汗剤>
表1に制汗剤用に調製した香料組成物の実施例を示す。実施例及び表の中、「質量%」を「%」で示す。調製した香料組成物を制汗剤処方に賦香し、3−ヒドロキシ−3−メチルへキサン酸のマスキング効果を評価した。その結果を表2に示す。
50mLのガラスビンに3cm×3cmの下着の試験片を入れ、3−ヒドロキシ−3−メチルへキサン酸の10ppm希釈液(希釈剤、ミネラルオイル(ナカライテスク株式会社製))0.25mLを、シャツの全面に覆われるように滴下する。その上から制汗剤組成物を約0.5gスプレーし、3−ヒドロキシ−3−メチルへキサン酸のみを滴下したものと比べることによりマスキングの効果を評価した。評価は、室温(25℃)、湿度65%の環境に保たれた室内にて、専門パネラー10人(男女各5人)で行い、その平均値を表2に示した。
Figure 2004315502
Figure 2004315502
<臭いの強さの評価基準>
1:完全にマスキングしている
2:ほぼマスキングしている
3:かなりマスキングできている
4:マスキングがやや不十分である
5:マスキングが不十分である
ここにいう「ほぼマスキングしている」は、3−ヒドロキシ−3−メチルへキサン酸の臭いをかすかに感知することができることを意味する。「かなりマスキングできている」は、3−ヒドロキシ−3−メチルへキサン酸の臭いをやや感知することができることを意味する。「マスキングがやや不十分」は3−ヒドロキシ−3−メチルへキサン酸の臭いをかなり感知することができることを意味する。「マスキングが不十分」は、3−ヒドロキシ−3−メチルへキサン酸の臭いをはっきり感知することができることを意味する。
表1及び表2に示したとおり、発明品1〜10をそれぞれ含有する実施例1〜実施例10は、いずれも、3−ヒドロキシ−3−メチルへキサン酸の臭いに対して優れたマスキング効果を示した。また、発明品1〜4は、爽やかで清潔で優しい香り、発明品5、6は、爽やかで清潔な香り、発明品7、8は爽やかで優しい香り、発明品9、10は清潔で優しい香りを有し、制汗剤の様々な香りのコンセプトに適応できる。これに対し、比較品1及び比較品2をそれぞれ含有する比較例1及び比較例2は、いずれも3−ヒドロキシ−3−メチルへキサン酸の臭いに対するマスキング効果が悪いという結果であった。
<ボディーローション>
表3にボディーローション用に調製した香料組成物の実施例を示す。調製した香料組成物をボディーローション処方に賦香し、3−ヒドロキシ−3−メチルへキサン酸のマスキング効果を評価した。その結果を表4に示す。
Figure 2004315502
Figure 2004315502
50mLのガラスビンに3cm×3cmの下着の試験片を入れ、3−ヒドロキシ−3−メチルへキサン酸の10ppm希釈液(希釈剤、ミネラルオイル(ナカライテスク株式会社製))0.25mLを、前記試験片の全面に覆われるように滴下する。その上からボディーローション組成物を約0.25mL滴下したものと、3−ヒドロキシ−3−メチルへキサン酸のみを滴下したものとを比べることによりマスキングの効果を評価した。評価は、室温(25℃)、湿度65%の環境に保たれた室内にて、専門パネラー10人(男女各5人)で行い、その平均値を表4に示した。
臭いの強さは、制汗剤の場合と同じ評価基準に従って評価した。その結果、表3及び表4に示したとおり、発明品11〜20をそれぞれ含有する実施例11〜20は、いずれも、3−ヒドロキシ−3−メチルへキサン酸の臭いに対して優れたマスキング効果を示した。また、発明品11〜14は爽やかで清潔で優しい香り、発明品15、16は、爽やかで清潔な香り、発明品17、18は爽やかで、優しい香り、発明品19、20は清潔で優しい香りを有し、ボディーローションの様々な香りのコンセプトに適応できる。これに対し、比較例3及び比較品4は、3−ヒドロキシ−3−メチルへキサン酸の臭いに対するマスキング効果が悪いという結果であった。
2.本発明に係る化合物の消臭効果の評価
3−ヒドロキシ−3−メチルへキサン酸に対する本発明に係る化合物の消臭効果について、下記の評価方法に基づいて評価した。
50mLのガラスビンに3cm×3cmの下着の試料片を入れ、3−ヒドロキシ−3−メチルへキサン酸の10ppm希釈液(希釈剤、ミネラルオイル(ナカライテスク株式会社製))0.25mLを、シャツの全面に覆われるように滴下する。その上から各々化合物を0.25mL滴下し、3−ヒドロキシ−3−メチルへキサン酸のみを滴下したものと比べることにより消臭効果を評価した。評価は、下記の消臭効果の評価基準に基づき、室温(25℃)、湿度65%の環境に保たれた室内にて、専門パネラー10人(男女各5人)で行った。これらの者による評価の平均値を表5に示した。
<消臭効果の評価基準>
1:完全に消臭できている
2:ほぼ消臭できている
3:かなり消臭できている
4:消臭がやや不十分である
5:消臭が不十分である
ここで、「消臭がやや不十分」は、3−ヒドロキシ−3−メチルヘキサン酸の臭いをかなり感知できることを意味し、「消臭が不十分」は、3−ヒドロキシ−3−メチルヘキサン酸の臭いをはっきり感知できることを意味する。
Figure 2004315502
表5に示したとおり、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、イソプロピルミリステート、ジエチルフタレート、トリエチレングリコール、3−メチルー1,3−ブタンジオール、2−メチルー2,4−ペンタンジオール、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコール、1,3−ブタンジオール、ポリエチレングリコール、ジエチレンヴリコールモノエチルエーテル、3−メチル−3−メトキシブタノール、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノフェニルエーテルは、3−ヒドロキシ−3−メチルへキサン酸の臭いに対して高い消臭効果を示している。それに対し、トリプロピレングリコール、トリエチルシトレート、エチレングリコールは、3−ヒドロキシ−3−メチルへキサン酸の臭いに対して消臭効果が悪い結果であった。
3.本発明の化合物が配合された制汗剤・ロールオン・ボディーローションにおける消臭効果の評価
<評価方法>
表6に制汗剤(パウダースプレー)、表7にロールオン、表8にボディーローションの実施例を示した。50mLのガラスビンに3cm×3cmの下着の試料片を入れ、3−ヒドロキシ−3−メチルへキサン酸の10ppm希釈液(希釈剤、ミネラルオイル(ナカライテスク株式会社製))0.25mLを、上記試料片の全面に覆われるように滴下した。制汗剤の場合、その上から制汗剤をワンプッシュ(約0.5g)スプレーし、ロールオンの場合は、ロールオンを0.25mL直接塗布し、ボディーローションの場合は、ボディーローションを0.25mL滴下した。これらの処理をしたものと3−ヒドロキシ−3−メチルへキサン酸のみを滴下したものとを比較して評価した。
Figure 2004315502
評価は、前記消臭効果の評価基準に基づき、室温(25℃)、湿度65%の環境に保たれた室内にて、専門パネラー10人(男女各5人)で行い、その評価の平均値を表6〜8に示した。さらに、下記の使用感の評価基準に基づき、制汗剤(パウダースプレー)、ロールオン、ボディーローションの使用感の評価をした。
<使用感の評価基準>
○:べたつかない
△:ややべたつく
×:べたつく
その結果、表6−1から表6−6に示した制汗剤の処方例において、本発明のプロピレングリコール、ジプロピレングリコール、イソプロピルミリステート、ジエチルフタレートを含む実施例21〜48は、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、イソプロピルミリステート、ジエチルフタレートが、3−ヒドロキシ−3−メチルへキサン酸の臭いに対して高い消臭効果を示した。特に、実施例23〜25、30〜32、37〜39、44〜47は、さらに、制汗剤としての使用感も良好という結果であった。それに対し、比較例5〜18のトリエチルシトレート、エチレングリコールは、3−ヒドロキシ−3−メチルへキサン酸の臭いに対する消臭効果が十分でないという結果であった。
Figure 2004315502
表7−1から表7−6に示したロールオンの処方例において、本発明のプロピレングリコール、ジプロピレングリコール、イソプロピルミリステート、ジエチルフタレートを含有する実施例49〜76は、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、イソプロピルミリステート、ジエチルフタレートが、3−ヒドロキシ−3−メチルへキサン酸の臭いに対して高い消臭効果を示した。特に、実施例51〜53、58〜60、65〜57、72〜75は、さらに、ロールオンとしての使用感も良好であった。これに対し、比較例19〜32は、それぞれ、比較例5〜18の場合と同様の結果であった。
Figure 2004315502
表8に示した通り、表8−1から表8−6に示したボディーローションについても、制汗剤(表6)、ロールオン(表7)の場合と同様の結果を示した。
4.本発明の化合物及び/又は香料組成物を含有する製品の消臭効果の評価
<評価方法>
表6に制汗剤(パウダースプレー)、表8にボディーローションの実施例を示した。50mLのガラスビンに3cm×3cmの下着の試料片を入れ、3−ヒドロキシ−3−メチルへキサン酸の10ppm希釈液(希釈剤、ミネラルオイル(ナカライテスク株式会社製))0.25mLを、上記試料片の全面に覆われるように滴下した。制汗剤の場合、その上から制汗剤をワンプッシュ(約0.5g)スプレーし、ボディーローションの場合は、ボディーローションを0.25mL滴下した。これらの処理をしたものと3−ヒドロキシ−3−メチルへキサン酸のみを滴下したものとを比較して評価した。
評価は、以下の評価基準に基づき、室温(25℃)、湿度65%の環境に保たれた室内にて、専門パネラー10人(男女各5人)で行い、その評価の平均値を表9〜11に示した。
Figure 2004315502
Figure 2004315502
Figure 2004315502
<特定の化合物及び特定の香料組成物による総合的な消臭効果の評価基準>
1:完全に消臭できている
2:ほぼ完全に消臭できている
3:かなり消臭できている
4:消臭がやや不十分である
5:消臭が不十分である
ここで、「消臭がやや不十分」は、3−ヒドロキシ−3−メチルヘキサン酸の臭いをかなり感知できることを意味し、「消臭が不十分」は、3−ヒドロキシ−3−メチルヘキサン酸の臭いをはっきり感知できることを意味する。
<香り立ちの評価基準>
1:香り立ちが非常に良好で、本来の香りがすっきりと立っている
2:香り立ちが良好で、本来の香りがすっきりと立っている
3:香り立ちが良い
4:香り立ちがやや重く、本来の香りの立ちがやや不十分である
5:香り立ちが重く、本来の香りが立っていない
<総合評価の評価基準>
A:3−ヒドロキシ−3−メチルヘキサン酸の臭いを完全に消臭できていて、香り立ちが非常に良好である
B:3−ヒドロキシ−3−メチルヘキサン酸の臭いを完全に消臭できていて、香り立ちが良好である
C:3−ヒドロキシ−3−メチルヘキサン酸の臭いを完全あるいはほぼ完全に消臭できていて、香り立ちが良い
D:3−ヒドロキシ−3−メチルヘキサン酸の臭いをかなり消臭できていて、香り立ちが良い、あるいはやや重い
E:3−ヒドロキシ−3−メチルヘキサン酸の臭いの消臭がやや不十分で、香り立ちがやや重い、あるいは重い
F:3−ヒドロキシ−3−メチルヘキサン酸の臭いの消臭が不十分で、香り立ちが重い
制汗剤(パウダースプレー)
表9に、本発明の化合物と消臭効果(マスキング効果)が1である発明品1(香料組成物)との組合せによる消臭効果の実施例を示した。プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、3−メチルー1,3−ブタンジオール、2−メチルー2,4−ペンタンジオール、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコール、1,3−ブタンジオール(以下、「化合物D」という)自身の3−ヒドロキシ−3−メチルヘキサン酸の臭いに対する消臭効果が2(ほぼ消臭できている)と評価された。
しかし、化合物Dを含有する実施例110〜118は、それぞれ、A群、B群、およびC群の香料成分を含有する香料組成物である発明品1と組み合わせることにより、3−ヒドロキシ−3−メチルヘキサン酸の臭いを完全に消臭することができたのみならず、香り立ちが非常に良好で、本来の香りがすっきりと立っているという結果であった。化合物Dと香料成分との協働による相乗効果が実証された。
化合物D自身の3−ヒドロキシ−3−メチルヘキサン酸に対する消臭効果が3(かなり消臭できている)と評価された化合物Dを含有する実施例119〜125は、発明品1と組み合わせることにより、3−ヒドロキシ−3−メチルヘキサン酸の臭い完全に消臭できたのみならず、香り立ちが良好で、本来の香りがすっきりと立っているという結果であった。
表10に化合物Dと消臭効果(マスキング効果)2の発明品3との組合せによる消臭効果の実施例を示した。化合物D自身の3−ヒドロキシ−3−メチルヘキサン酸の臭いに対する消臭効果が2(ほぼ消臭できている)と評価された化合物Dが配合された実施例126〜133は、A群、B群、およびC群を含有する発明品3と組み合わせることによる相乗効果により、3−ヒドロキシ−3−メチルヘキサン酸の臭いが完全に消臭されており、かつ香り立ちが良好で、本来の香りがすっきりと立っているという結果であった。
化合物D自身の3−ヒドロキシ−3−メチルヘキサン酸の臭いの消臭効果が3(かなり消臭できている)と評価された化合物Dがそれぞれ配合された実施例134〜141は、発明品3と組み合わせることによる相乗効果により、3−ヒドロキシ−3−メチルヘキサン酸の臭いが完全に消臭されており、かつ香り立ちが良いという結果であった。
表11に化合物Dと消臭効果(マスキング効果)4の比較例1の香料組成物との組合せによる消臭効果の評価結果を示した。化合物D自身の3−ヒドロキシ−3−メチルヘキサン酸の臭いの消臭効果が2(ほぼ消臭できている)と評価された化合物Dが配合された実施例142〜149は、A群、B群、およびC群いずれも含有しない比較品1と組み合わせることにより、香り立ちが良好という結果であった。
化合物D自身の3−ヒドロキシ−3−メチルヘキサン酸臭いの消臭効果が3(かなり消臭できている)と評価された化合物Dがそれぞれ配合された実施例150〜156は、比較品1と組み合わせることにより、香り立ちが良いという結果であった。化合物自身の3−ヒドロキシ−3−メチルヘキサン酸の臭いの消臭効果が4或いは5と評価された化合物を含有する比較例51〜53は、3−ヒドロキシ−3−メチルヘキサン酸臭の消臭が不充分であり、比較品1と組み合わせることにより、香り立ちが重くなるという結果であった。
ボディーローションの実施例を表12〜14に示した。表12〜14に示したように、ボディーローションの場合も、制汗剤の場合と同様の結果を得た。
Figure 2004315502
Figure 2004315502
Figure 2004315502

Claims (7)

  1. トリエチレングリコール、3−メチルー1,3−ブタンジオール、2−メチルー2,4−ペンタンジオール、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコール、1,3−ブタンジオール、ポリエチレングリコール、ジエチレンヴリコールモノエチルエーテル、3−メチル−3−メトキシブタノール、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノフェニルエーテル、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、イソプロピルミリステート及びジエチルフタレートからなる群から選ばれる1種以上の化合物を含有する皮膚化粧料であって、3−ヒドロキシ−3−メチルヘキサン酸を主成分とする腋臭の消臭用皮膚化粧料。
  2. プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、イソプロピルミリステート及びジエチルフタレートからなる群から選ばれる1種以上の化合物を含有する皮膚化粧料であって、3−ヒドロキシ−3−メチルヘキサン酸を主成分とする腋臭の消臭用皮膚化粧料。
  3. シトラール、ディメトール、ゲラニルニトリル、ユーカリプトール、酪酸エチル、フルーテート、ポアレネート、α−ダマスコン、β−ダマスコン、ダマセノン、δ−ダマスコン、メチルフェニルグリシド酸エチル、γ−ウンデカラクトン、デシルアルデヒド、ウンデシルアルデヒド、ウンデシレンアルデヒド、ドデシルアルデヒド、メチルノニルアセトアルデヒド、l−カルボン、カローン、アネトール、シス−3−ヘキセノール、酢酸シス−3−ヘキセニル、サリチル酸シス−3−ヘキセニル、トリプラール、マグノール、酢酸スチラリル、アリルアミルグリコレート、酢酸イソボルニル、ベンズアルデヒド、α−ピネン、リナロール、酢酸リナリル、リナロールオキサイド、シスジャスモン、アンスラニル酸メチル、フェニルエチルアルコール、ジヒドロジャスモン酸メチル、酢酸ベンジル、ゲラニオール、シトロネロール、リリアール、リラール、オイゲノール、p−クレゾール、α−イソメチルイオノン、α−イオノン、β−イオノン、アセチルセドレン、イソ・イー・スーパー、サンダルマイソルコア、アンブロキサン、カラナール、ガラクソライド、クマリン、バニリン、マルトール、イソブチルキノリン、ライム油、ラベンダー油、パチュリ油、バジル油、ローズマリー油、クミン油及びレモン油からなる群から選ばれる1種以上の香料成分を含有する組成物であって、3−ヒドロキシ−3−メチルヘキサン酸を主成分とする腋臭の消臭用組成物。
  4. 下記の(A)、(B)及び(C)からなる群から選ばれるいずれか2群以上の香料成分を含む組成物であって、3−ヒドロキシ−3−メチルヘキサン酸を主成分とする腋臭の消臭用組成物。
    (A)群
    デシルアルデヒド、アネトール、シス−3−ヘキセノール、l−カルボン,リナロールオキサイド、酢酸スチラリル、シトラール、ディメトール、ユーカリプトール、酪酸エチル、ローズマリー油、トリプラール、アリルアミルグリコレート、酢酸シス−3−ヘキセニル、α−ピネン、ベンズアルデヒド、ゲラニルニトリル、ライム油、フルーテート、カローン、ポアレネート、レモン油から選ばれる1種以上
    (B)群
    メチルノニルアセトアルデヒド、シスジャスモン、ラベンダー油、α−ダマスコン、β−ダマスコン、ダマセノン、δ−ダマスコン、ゲラニオール、シトロネロール、リリアール、リラール、リナロール、バジル油、アンブロキサン、カラナール、ドデシルアルデヒド、メチルジヒドロジャスモネート、酢酸リナリル、酢酸イソボルニル、イソ・イー・スーパー及びアセチルセドレンから選ばれる1種以上
    (C)群
    オイゲノール、アンスラニル酸メチル、メチルフェニルグリシド酸エチル、クマリン、α−イオノン、β−イオノン、イソブチルキノリン、パチュリ油、クミン油、バニリン、α−イソメチルイオノン、サンダルマイソルコア、γ−ウンデカラクトン、フェニルエチルアルコール、ウンデシルアルデヒド、ウンデシレンアルデヒド、ベンジルアセテート、ガラクソライド、サリチル酸シス−3−ヘキセニル、マグノール及びマルトールから選ばれる1種以上
  5. 請求項3又は請求項4に記載の腋臭の消臭用組成物を含む皮膚化粧料。
  6. さらに、請求項3に記載の腋臭の消臭用組成物を含む請求項1又は2に記載の皮膚化粧料。
  7. さらに、請求項4に記載の腋臭の消臭用組成物を含む請求項1又は2に記載の皮膚化粧料。
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