JP2004314692A - 車両用自動操舵装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】第1前方注視地点及び第2前方注視地点の双方が、車速に応じて自車両の手前に寄ったり自車両から遠く離れたりすることを抑制してスムーズな操舵を実現する。
【解決手段】車速に応じて第1設定時間T及び第2設定時間Tを算出し(ステップS4)、自車両を走行させる基準経路で、第1設定時間T及び第2設定時間Tの夫々が経過するときに自車両が通過する第1前方注視地点Pと第2前方注視地点Pとを設定し(ステップS5及びS8)、この第1前方注視地点Pにおける道路形状に応じた第1操舵量δと、第2前方注視地点Pを自車両が通過する際の基準経路との横偏差に応じた第2操舵量δとを夫々算出し(ステップS7及びS10)、これらの第1操舵量δ及び第2操舵量δに基づいて自車両の操舵制御を行う(ステップS11及びS12)。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動操舵を行う車両用自動操舵装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の車両用自動操舵装置として、例えば、所定時間後に自車両が到達する遠方先読み地点と、上記所定時間より短い所定時間後に自車両が到達する近傍先読み地点とを夫々算出し、次いで遠方先読み地点での道路の曲がり具合に応じたフィードフォワード制御用の操舵量と、近傍先読み地点での道路に対する自車位置のずれ具合に応じたフィードバック制御用の操舵補正量とを夫々算出し、これら操舵量と操舵補正量とに基づいて車両の操舵制御を行うように構成された車両走行制御装置がある(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−122719号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例にあっては、遠方先読み地点及び近傍先読み地点は、各所定時間後に自車両が到達する夫々の地点として算出されるように構成されているので、例えば、低車速であるほど遠方先読み地点及び近傍先読み地点が共に自車両の手前に寄ってしまうことで自車両がカーブに接近しているのにカーブに進入する直前まで操舵が開始されなかったり、逆に高車速であるほど遠方先読み地点及び近傍先読み地点が共に自車両から遠く離れてしまうことで自車両がカーブに十分接近していないのにカーブ手前から操舵が開始されたりして、スムーズな操舵を確保できないという未解決の課題がある。
そこで、本発明は上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、スムーズな自動操舵を実現できる車両用自動操舵装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の車両用自動操舵装置は、自車速に応じて第1設定時間及び第2設定時間を算出し、自車両を走行させる基準経路で、各第1設定時間及び第2設定時間が経過するときに自車両が通過する第1前方注視地点と第2前方注視地点とを設定すると共に、当該第1前方注視地点における道路形状に応じた第1操舵量、及び第2前方注視地点を自車両が通過する際の基準経路との横偏差に応じた第2操舵量を夫々算出し、当該第1操舵量及び第2操舵量に基づいて自車両の操舵制御を行うことを特徴としている。
【0006】
【発明の効果】
本発明の車両用自動操舵装置によれば、自車速に応じて第1設定時間及び第2設定時間を算出し、自車両を走行させる基準経路で、第1設定時間及び第2設定時間の夫々が経過するときに自車両が通過する第1前方注視地点と第2前方注視地点とを設定すると共に、この第1前方注視地点における道路形状に応じた第1操舵量と、第2前方注視地点を自車両が通過する際の基準経路との横偏差に応じた第2操舵量とを夫々算出し、これらの第1操舵量及び第2操舵量に基づいて自車両の操舵制御を行うように構成されているので、第1前方注視地点及び第2前方注視地点の双方が、自車速に応じて自車両の手前に寄ったり自車両から遠く離れたりすることを抑制することができ、結果としてスムーズな自動操舵を実現できるという効果が得られる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態を示す概略構成図であり、図中、1FL、1FR、1RL及び1RRは夫々左前輪、右前輪、左後輪及び右後輪であり、後輪1RL及び1RRは、エンジン2の駆動力が自動変速機3、プロペラシャフト4、最終減速装置5及び車軸6を順に介して伝達される駆動輪である。
【0008】
また、前輪1FL及び1FRは、ステアリングギヤ7、ステアリングシャフト8を介してステアリングホイール9に連結された操舵輪であり、ステアリングシャフト8には、電動モータで構成された操舵アクチュエータ10が連結されている。この操舵アクチュエータ10は、後述するコントローラ16から出力される操舵制御量δに応じて、前輪1FL及び1FRの操舵方向、操舵角、及び操舵速度を制御するように構成されている。
【0009】
また、各車輪1FL〜1RRには、車輪の回転速度に応じた周波数の車輪速VFL〜VRRを出力する車輪速センサ11FL〜11RRが配設されている。さらに、車両には、前後加速度Xgを検出する前後加速度センサ12と、横加速度Ygを検出する横加速度センサ13と、ヨーレートφを検出するヨーレートセンサ14とが備えられている。
【0010】
また、車両には、人口衛星から送られる衛星電波を受信して現在の自車位置を検出するGPS14と、所定領域の道路地図情報を記憶したCD−ROMやDVD−ROM等の記憶媒体がセットされた記憶ユニット15とが搭載されている。これら、各車輪速センサ11FL〜11RRで検出する車輪速VFL〜VRRと、前後加速度センサ12で検出される前後加速度Xgと、横加速度センサ13で検出される横加速度Ygと、GPS14で検出する自車位置情報と、記憶ユニット15に記憶された道路地図情報とが、例えばマイクロコンピュータで構成されたコントローラ16に入力される。このコントローラ16では、図2の操舵制御処理を常時実行することで前述した操舵アクチュエータ10に対する操舵制御量δの出力を制御し、自動操舵により自車両を基準経路に沿って走行させるように構成されている。
【0011】
次に、コントローラ16で常時実行する操舵制御処理を図2のフローチャートに従って説明する。
先ず、ステップS1では、GPS14で検出された自車位置に従って記憶ユニット15に記憶された道路地図情報を読込み、道路地図情報を構成するノードデータ(X,Y)のうち、図2に示すように、自車位置を基準とし前後に所定距離だけとった範囲(Xo,Yo)〜(Xn,Yn)を常時バッファに保有する。ここで、前方側の距離は、例えば、車速Vに所定時間tを乗じた値(=V・t)、又は予め設定した最小値のうち大きい方に設定する。
【0012】
次に、ステップS2に移行して、各種センサから出力される各車輪速VFL〜VRRと、前後加速度Xgと、横加速度Ygと、ヨーレートφとを読込んだら、続いて移行するステップS3で各車輪速VFL〜VRRの平均から車速Vを算出する。
次に、ステップS4に移行して、図3の設定時間算出マップを参照して、ステップS3で算出した車速Vから第1設定時間T及び第2設定時間Tを夫々設定する。この設定時間算出マップは、図3に示すように、横軸が車速Vを、縦軸が設定時間Tを夫々表している。そして、第1設定時間Tは、実線で示すように、車速Vが低車速から増加するときに比較的大きな値Tから徐々に減少すると共に、その減少率が車速Vの増加に応じて次第に緩やかになるように設定され、一方の第2設定時間Tは、一点鎖線で示すように車速Vが低車速から増加するときに前述したTよりも小さな値Tから徐々に増加すると共に、その増加率が車速Vの増加に応じて次第に緩やかになるように設定される。また、車速Vが中速域の所定値Vを上回るときに、第1設定時間T及び第2設定時間Tにおける大小の関係が逆転するように構成されている。
【0013】
そして、ステップS5に移行して、ステップS4で算出された第1設定時間Tが経過するときに自車両が通過する第1前方注視地点Pを算出する。具体的には、第1設定時間Tに車速Vを乗じてTが経過する間に自車両が進む距離D(=T・V)を算出し、現在の自車位置から距離D分だけ進んだ地点における最寄りのノードを夫々第1前方注視地点Pとして設定する。
【0014】
次に、ステップS6に移行して、ステップS5で算出された第1前方注視地点Pにおける道路の曲率半径ρを算出する。先ずは、図4に示すように、Pを中央として前後に所定距離Dをとった地点における最寄りのノードをP及びPとし、P及びPを結ぶ線分Pと、P及びPを結ぶ線分Pとで成す角度θと、P及びPの距離dとを夫々算出する。ここで、所定距離Dは、車速Vに例えば1秒程度の一定時間tを乗じて算出する。なお、所定距離Dが極めて短くなることを抑制するために最小値DMINを設定し、この最小値DMIN及び車速Vに応じて算出される値のうち大きい方を所定距離Dとして算出してもよい。そして、P、P及びPを通る円弧の中心Oは、線分Pの中点aを通る垂直2等分線Aと、線分Pの中点bを通る垂直2等分線Bとの交点であり、線分Pと線分Pとで成す角度θは、垂直2等分線A及びBの成す∠aObに等しくなる。また∠POPは∠aObの2倍であるので、下記(1)式に従って、角度θ及び距離dから曲率半径ρを算出する。
ρ=d/2・sinθ ・・・・・・(1)
【0015】
次に、ステップS7に移行して、ステップS6で算出された第1前方注視地点Pでの曲率半径ρと、車両のホイールベースLとに基づいて、下記(2)式より第1操舵量δを算出する。
δ=L/ρ ・・・・・・(2)
そして、ステップS8に移行して、前記ステップS4で算出された第2設定時間Tが経過するときに自車両が通過する第2前方注視地点Pを算出する。具体的には、GPS14から今回読込んだ自車位置及び前回読込んだ自車位置の位置関係から自車両の速度ベクトルVを算出すると共に、第2設定時間Tに車速Vを乗じてTが経過する間に自車両が進む距離D(=T・V)を算出し、現在の自車位置から速度ベクトルVの延長上を距離D分だけ進んだ地点を第2前方注視地点Pとして設定する。
【0016】
次に、ステップS9に移行して、ステップS7で算出された第2前方注視地点Pを自車両が通過するときの基準経路に対する横偏差Yを算出する。この基準経路に対する横偏差Yは、自車両の車両姿勢から求まる横偏差Yと、車両旋回状態から求まる横偏差Yとを加算して算出する。
先ず、車両のスリップ角θは、前後加速度Xg及び横加速度Ygを用いて下記(2)式のように表される。
θ=tan−1(Yg/Xg) ・・・・・・(3)
【0017】
また、図5に示すような基準座標上における自車両のヨー角をε、第2前方注視地点Pを通り速度ベクトルVに直角な直線Cと基準経路との交点Qにおける基準座標に対する基準経路のずれ角をεとすると、基準経路に対する自車両のヨー角εを、下記(4)式のように表すことができる。
ε=ε−ε ・・・・・・(4)
【0018】
さらに、初期状態における基準経路と自車位置との横偏差をYとすると、車両姿勢に応じた横偏差Yは下記(5)式のように表されるので、この(5)式に従って、Y、D、ε及びθから車両姿勢に応じた横偏差Yを算出する。
=Y+D・tan(ε+θ) ・・・・・・(5)
【0019】
次に、車両が定常円旋回を行っているとすると、スリップレートを無視することができるので、車両旋回状態から求まる横偏差Yは、下記(6)式で表すことができ、この(6)式中のβは、下記(7)で表すことができる。したがって、これら(6)及び(7)式を解き、車両旋回状態に応じた横偏差Yを算出する。
=D・tanβ ・・・・・・(6)
β=1/2・sin−1(D・ε/Xg) ・・・・・・(7)
こうして算出された横偏差Yと横偏差Yとを加算して基準経路に対する横偏差Y(=Y+Y)を算出したら、ステップS10に移行する。
【0020】
このステップS10では、ステップS9で算出された第2前方注視地点Pを通過する基準経路に対する横偏差Yに基づいて、下記(8)式より第2操舵量δを算出する。ここで、K及びKは係数であり、直線走行時の外乱に対して追従誤差が拡大しないように最適な値を実験から求めることが望ましい。
δ=K1・Y+K2・(dY/dt) ・・・・・・(8)
そして、ステップS11に移行して、前記ステップS7で算出された第1操舵量δと、ステップS10で算出された第2操舵量δとを加算して、操舵制御量δ(=δ+δ)を算出してから、続くステップS12に移行して、この操舵制御量δを操舵アクチュエータ10に出力し、前記ステップS1に戻る。
【0021】
以上より、図1のGPS14及び記憶ユニット15と、図3におけるステップS1の処理とが基準経路検出手段に対応し、図1の各車輪速センサ11FL〜11RRと、図3におけるステップS3の処理とが車速検出手段に対応している。また、ステップS4の処理が第1設定時間算出手段及び第2設定時間算出手段に対応し、ステップS5の処理が第1前方注視地点設定手段に対応し、ステップS6の処理が道路形状検出手段に対応し、ステップS7の処理が第1操舵量算出手段に対応し、ステップS8の処理が第2前方注視地点設定手段に対応し、ステップS9の処理が横偏差検出手段に対応し、ステップS10の処理が第2操舵量算出手段に対応し、図1の操舵アクチュエータ10と、図3におけるステップS11及びステップS12の処理とが操舵制御手段に対応している。
【0022】
次に、上記一実施形態の動作について説明する。
今、自車両を自動操舵で走行させているとすると、コントローラ16で常時実行される操舵制御処理では、先ず、GPS15で検出される自車位置を基準にして所定範囲の道路地図情報を記憶ユニット16から読み出し、自車両を走行させる基準経路を検出している(ステップS1)。
【0023】
そして、図3の設定時間算出マップを参照して自車速Vに応じた第1設定時間T及び第2設定時間Tを算出し(ステップS4)、自車両が走行する基準経路で、各第1設定時間T及び第2設定時間Tが経過するときに自車両が通過する第1前方注視地点Pと第2前方注視地点Pとを設定する(ステップS5及びステップS8)。
【0024】
このとき、第1設定時間Tは車速が高いほど短くなるように設定され、逆に第2設定時間Tは車速が高いほど長くなるように設定され、且つ両者の相対的な関係が、低速走行時には第2設定時間Tよりも第1設定時間Tの方が長くなるように、逆に高速走行時には第1設定時間Tよりも第2設定時間Tの方が長くなるように設定される。
【0025】
次に、設定された第1前方注視地点Pにおける基準経路の曲率半径ρを算出し(ステップS6)、この曲率半径ρに応じて自車両に必要とされるフィードフォワード的な、すなわち車両挙動のスムーズさを向上させる第1操舵量δを算出する(ステップS7)。また、比較的近くに設定された第2前方注視地点Pを自車両が通過する際の基準経路との横偏差Yを、現在の車両姿勢及び先回状態に基づいて算出し(ステップS9)、この横偏差Yに応じて自車両に必要とされるフィードバック的な、すなわち基準経路に対する追従性を向上させる第2操舵量δを算出する(ステップS10)。
【0026】
こうして、フィードフォワード的な第1操舵量δと、フィードバック的な第2操舵量δとを加算して求めた操舵制御量δを、電動モータで構成された操舵アクチュエータ10に対して出力することにより、操舵輪としての前輪1FL及び1FRの操舵方向、操舵角、及び操舵速度を制御する(ステップS11及びステップS12)。
【0027】
したがって、自車両が低速で走行している場合には、第1前方注視地点Pは比較的遠くに設定されるので、この低速走行状態でカーブに接近するとフィードフォワード的に作用する第1操舵量δの値が増加してゆくことにより操舵開始の遅れが防止される。
また、自車両が高速で走行している場合には、第1前方注視地点Pは自車両から遠ざかることが抑制されるので、フィードフォワード的に作用する第1操舵量δの増加を抑制し、カーブに十分接近していないのにカーブ手前から操舵が開始されることが防止される。また、フィードバック的に作用する第2操舵量δを算出するための第2前方注視地点Pが比較的遠くに設定されることにより、車両挙動のスムーズさが更に向上する。
【0028】
このように、車速Vに応じて第1設定時間T及び第2設定時間Tの値が変更されるので、第1前方注視地点P及び第2前方注視地点Pの双方が、自車速に応じて自車両の手前に寄ったり自車両から遠く離れたりすることが抑制され、スムーズな自動操舵が実現される。
【0029】
なお、上記一実施形態においては、設定時間算出マップを図4で示したように、第2設定時間Tは、低速走行時よりも高速走行時の方が長くなるように設定されている場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、図7(a)に示すように、第2設定時間Tを車速Vの変化に係りなく常に一定値に設定すると共に、第1設定時間Tが低速走行時には第2設定時間Tよりも長く、高速走行時には第2設定時間Tよりも短くなるように設定することにより、第1前方注視地点P及び第2前方注視地点Pの双方が、車速Vの増加に応じて自車両から遠く離れることを抑制してもよい。また、図7(b)に示すように、車速Vが中速の所定範囲にあるときに、第1設定時間T及び第2設定時間Tの双方に車速Vが上昇するときと減少するときとでヒステリシスを持たせるようにしてもよい。この場合、第1設定時間Tは、車速Vが増加するときよりも減少するときの方が短くなるようにヒステリシスを持たせ、一方の第2設定時間Tは、車速Vが増加するときよりも減少するときの方が長くなるようにヒステリシスを持たせることが望ましい。また、このような中速走行時のヒステリシスを、車速Vの上昇及び減少で変更する場合に限らず、運転者の好みに応じて変更できるようにしてもよい。
【0030】
また、上記一実施形態においては、GPS14で検出される自車位置と、記憶ユニット15から読込む道路地図情報とに基づいて自車両を走行させる基準経路を検出する場合について説明したが、これに限定されるものではない。すなわち、例えば、道路のインフラストラクチャーが整備された場合に、インフラストラクチャー側との路車間通信によって経路情報を取得したり、或いはCCDカメラやCMOSカメラ等による画像処理により検出される白線に基づいて基準経路を取得したりしてもよい。
【0031】
以上のように、上記一実施形態によれば、ステップS1の処理で、自車位置と道路地図情報とに基づいて自車両を走行させるための基準経路を検出し、ステップS3の処理で、車輪速VFL〜VRRから自車速Vを検出し、ステップS4の処理で、図4の設定時間算出マップから自車速Vに応じて第1設定時間T及び第2設定時間Tを算出し、ステップS5の処理で、第1設定時間Tが経過するときに自車両が通過する基準経路上の地点を第1前方注視地点Pとして設定し、ステップS6の処理で、第1前方注視地点Pにおける基準経路の曲率半径ρを検出し、ステップS7の処理で、第1前方注視地点Pにおける基準経路の曲率半径ρに応じて第1操舵量δを算出し、ステップS8の処理で、第2設定時間Tが経過するときに自車両が通過する基準経路上の地点を第2前方注視地点Pとして設定し、ステップS9の処理で、第2前方注視地点Pを自車両が通過するときの基準経路に対する横偏差Yを検出し、ステップS10の処理で、第2前方注視地点Pでの横偏差Yに応じて第2操舵量δを算出し、ステップS11及びS12の処理で、第1操舵量δ及び第2操舵量δに基づいて自車両の操舵制御を行うように構成されているので、第1前方注視地点P及び第2前方注視地点Pの双方が、車速Vに応じて自車両の手前に寄ったり自車両から遠く離れたりすることを抑制することができ、結果としてスムーズな自動操舵を実現できるという効果が得られる。
【0032】
また、ステップS4の処理では、低速走行時よりも高速走行時の方が短くなるように第1設定時間Tを算出しているので、高速走行時に第1前方注視地点Pが自車両から遠く離れることと、低速走行時に第1前方注視地点Pが自車両の手前に寄り過ぎることとを抑制できるという効果が得られる。
また、ステップS4の処理では、高速走行時には、第2設定時間Tよりも短くなるように第1設定時間Tを算出しているので、高速走行時に第1前方注視地点Pが自車両から遠く離れることを確実に抑制できるという効果が得られる。
【0033】
さらに、ステップS4の処理では、低速走行時よりも高速走行時の方が長くなるように第2設定時間Tを算出しているので、フィードバック的に作用する第2操舵量δを算出するための第2前方注視地点Pが自車両から離れることにより車両挙動のスムーズさが向上するという効果が得られる。
さらにまた、ステップS4の処理では、高速走行時には、第1設定時間Tよりも長くなるように第2設定時間Tを算出しているので、フィードバック的に作用する第2操舵量δを算出するための第2前方注視地点Pが自車両から更に離れることで、より車両挙動のスムーズさが向上するという効果が得られる。
【0034】
また、ステップS9の処理では、車両姿勢と自車両の旋回状態とに基づいて基準経路に対する横偏差Yを算出しているので、第2前方注視地点Pを自車両が通過するときの基準経路に対する横偏差Yを正確に算出できるという効果が得られる。
さらに、基準経路における第1前方注視地点Pの前後に所定距離Dをとった範囲の道路曲率半径ρを検出し、この所定距離Dは、車速Vが早いほど長くなるように構成されているので、運転者に近い感覚で的確に道路曲率半径ρを算出できるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の概略構成図である。
【図2】操舵制御処理の一例を示すフローチャートである。
【図3】道路地図情報の構成を説明した図である。
【図4】設定時間算出マップである。
【図5】第1前方注視地点Pにおける道路曲率半径ρの算出方法を説明した図である。
【図6】第2前方注視地点Pにおける横偏差Yの算出方法を説明した図である。
【図7】設定時間算出マップの他の設定例である。
【符号の説明】
10 操舵アクチュエータ
11FL〜11RR 車輪速センサ
12 前後加速度センサ
13 横加速度センサ
14 ヨーレートセンサ
15 ディファレンシャルGPS
16 記憶ユニット
17 コントローラ

Claims (8)

  1. 自車速に応じて第1設定時間及び第2設定時間を算出し、自車両を走行させる基準経路で、各第1設定時間及び第2設定時間が経過するときに自車両が通過する第1前方注視地点と第2前方注視地点とを設定すると共に、当該第1前方注視地点における道路形状に応じた第1操舵量、及び第2前方注視地点を自車両が通過する際の基準経路との横偏差に応じた第2操舵量を夫々算出し、当該第1操舵量及び第2操舵量に基づいて自車両の操舵制御を行うことを特徴とする車両用自動操舵装置。
  2. 自車両を走行させるための基準経路を検出する基準経路検出手段と、自車速を検出する車速検出手段と、
    該車速検出手段で検出した自車速に応じて第1設定時間を算出する第1設定時間算出手段と、前記基準経路検出手段が検出した基準経路で、前記第1設定時間算出手段で算出された第1設定時間が経過するときに自車両が通過する地点を第1前方注視地点として設定する第1前方注視地点設定手段と、該第1前方注視地点設定手段で設定した第1前方注視地点における基準経路の形状を検出する経路形状検出手段と、該経路形状検出手段で検出された前記第1前方注視地点における基準経路の形状に応じて第1操舵量を算出する第1操舵量算出手段と、
    前記車速検出手段で検出した自車速に応じて第2設定時間を算出する第2設定時間算出手段と、前記基準経路検出手段が検出した基準経路で、前記第2設定時間算出手段で算出された第2設定時間が経過するときに自車両が通過する地点を第2前方注視地点として設定する第2前方注視地点設定手段と、該第2前方注視地点設定手段で設定した第2前方注視地点を自車両が通過するときの基準経路に対する横偏差を検出する横偏差検出手段と、該横偏差検出手段で検出された前記第2前方注視地点での横偏差に応じて第2操舵量を算出する第2操舵量算出手段と、
    前記第1操舵量算出手段で算出した第1操舵量、及び前記第2操舵量算出手段で算出した第2操舵量に基づいて自車両の操舵制御を行う操舵制御手段とを備えることを特徴とする車両用自動操舵装置。
  3. 前記第1設定時間算出手段は、低速走行時よりも高速走行時の方が短くなるように第1設定時間を算出することを特徴とする請求項2記載の車両用自動操舵装置。
  4. 前記第1設定時間算出手段は、高速走行時には、前記第2設定時間算出手段で算出される第2設定時間よりも短くなるように第1設定時間を算出することを特徴とする請求項3記載の車両用自動操舵装置。
  5. 前記第2設定時間算出手段は、低速走行時よりも高速走行時の方が長くなるように第2設定時間を算出することを特徴とする請求項2乃至4の何れかに記載の車両用自動操舵装置。
  6. 前記第2設定時間算出手段は、高速走行時には、前記第1設定時間算出手段で算出される第1設定時間よりも長くなるように第2設定時間を算出することを特徴とする請求項5記載の車両用自動操舵装置。
  7. 前記横偏差検出手段は、車両姿勢と自車両の旋回状態とに基づいて基準経路に対する横偏差を算出するように構成されていることを特徴とする請求項2乃至6の何れかに記載の車両用自動操舵装置。
  8. 前記道路形状検出手段は、基準経路における第1前方注視地点の前後に所定距離をとった範囲の道路形状を検出し、当該所定距離は、自車速が早いほど長くなるように構成されることを特徴とする請求項2乃至7の何れかに記載の車両用自動操舵装置。
JP2003108235A 2003-04-11 2003-04-11 車両用自動操舵装置 Expired - Lifetime JP3933085B2 (ja)

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