JP2004314623A - 水崩壊性感熱記録紙及びそれを用いた水崩壊性粘着シート - Google Patents

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Abstract

【課題】水による崩壊性と感熱紙としての特性を兼備し、例えばコンテナ用のラベルなどの用途に好適に用いられる水崩壊性感熱記録紙、及びこの感熱記録紙を用いてなる水崩壊性粘着シートを提供する。
【解決手段】水溶性又は水解性基材と、その表面側に設けられた感熱記録層を有する水崩壊性感熱記録紙、並びに前記水崩壊性感熱記録紙と、その感熱記録層とは反対側面に設けられた粘着剤層を有する水崩壊性粘着シートである。
【選択図】なし

Description

本発明は、水崩壊性感熱記録紙及びそれを用いた水崩壊性粘着シートに関する。さらに詳しくは、本発明は、水による崩壊性と感熱紙としての特性を兼備し、例えばコンテナ用のラベルなどの用途に好適に用いられる水崩壊性感熱記録紙、及びこの感熱記録紙を用いてなる粘着剤層付の水崩壊性粘着シートに関するものである。
感熱記録材料は、一般に支持体上に電子供与性の通常無色ないし淡色の染料前駆体並びに、電子受容性の顕色剤とを主成分とする感熱記録層を設けたものであり、熱ヘッド、熱ペン、レーザー光などで加熱することにより、染料前駆体と顕色剤とが瞬時反応し記録画像が得られるものである(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。このような感熱記録材料は、比較的簡単な装置で記録が得られ、計測記録計、ファクシミリ、プリンター、コンピューターの端末機、自動発券機など広範囲の分野に利用されている。
ところで、水崩壊性紙として、水溶紙及び水分散紙が知られている。前記水溶紙は、紙が水に濡れて破れやすくなる性質を極限まで高め、水中で5〜20秒間という極めて短時間で分散溶解できる性質を有する紙のことである。この水溶紙は、水溶性繊維を用い、これに一般の抄紙技術を適用して填料、サイズ剤、染料、顔料などを添加してサイジングを施すことにより、製造することができる(例えば、特許文献3、特許文献4参照)。このようにして得られた水溶紙は、グラビア印刷適性やオフセット印刷適性を有しており、印刷用紙や筆記用紙として実用化されている。さらに、この水溶紙は、印刷や塗工、貼合などの二次加工を施すことにより、さらなる機能性を付与することができ、例えば水溶性ラベル、機密文書用紙などに利用されている。
一方、水分散紙は、水溶性繊維はほとんど含まないが、水中でほぐれて小さな断片となり、最終的には単繊維に分散する特性を有する紙のことである。この水分散紙は、水洗トイレットに流せる清拭用紙などのトイレット用品を主用途にするものである。
このような水溶紙や水分散紙を支持体とし、その上に感熱記録層を設けて感熱記録紙を作製した場合、該感熱記録紙は水崩壊性の性質を有することになり、利便性が向上する。例えば、このような水崩壊性感熱記録紙を、各種製品の出荷までの管理用ラベルとして製品に貼付し、出荷時に水で洗い流すのみで、該管理用ラベルを製品から取り除くことが可能となるので、ラベルを手で剥がす手間が省け、製品出荷時の製品管理が簡易となる。
しかしながら、水溶紙や水分散紙からなる支持体上に感熱記録層を形成するために、該支持体に塗工液を塗工しようとすると、水系の塗工液であれば、断紙が生じて塗工が不可能となり、また有機溶剤を用いた塗工液であれば、支持体に塗工液が浸透してしまい、所望の感熱記録層を形成することができないといった問題が生じる。
したがって、支持体として、水溶紙や水分散紙を用いた水崩壊性感熱記録紙は、これまで見出されていないのが実状である。
特公昭43−4160号公報 特公昭45−14039号公報 特公昭43−1214号公報 特公昭48−27605号公報
本発明は、このような事情のもとで、水による崩壊性と感熱紙としての特性を兼備し、例えばコンテナ用のラベルなどの用途に好適に用いられる水崩壊性感熱記録紙、及びこの感熱記録紙を用いてなる水崩壊性粘着シートを提供することを目的としてなされたものである。
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、支持体として水溶性又は水解性基材を用い、その水溶性又は水解性を損なうことなく、目止め層、特に特定の構成の目止め層を設けることにより、その上に感熱記録層を容易に形成することができ、目的の水崩壊性感熱記録紙が得られること、そして前記感熱記録紙の裏面に粘着剤層を設けることにより、水崩壊性粘着シートが得られることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、
(1)水溶性又は水解性基材と、その表面側に設けられた感熱記録層を有することを特徴とする水崩壊性感熱記録紙、
(2)水溶性又は水解性基材の感熱記録層側表面に、少なくとも1層の目止め層を有する上記(1)項記載の水崩壊性感熱記録紙、
(3)目止め層が、水溶性樹脂層及び/又は非水溶性樹脂層である上記(2)項記載の水崩壊性感熱記録紙、
(4)目止め層が水溶性樹脂層と非水溶性樹脂層との積層構造を有し、かつ基材側に水溶性樹脂層を、感熱記録層側に非水溶性樹脂層を設けてなる上記(3)項記載の水崩壊性感熱記録紙、
(5)非水溶性樹脂層及び感熱記録層がひび割れ状態を呈する上記(3)又は(4)項記載の水崩壊性感熱記録紙、
(6)非水溶性樹脂層がスチレンアクリル系樹脂である上記(3)、(4)又は(5)項記載の水崩壊性感熱記録紙、及び
(7)上記(1)ないし(6)項のいずれかに記載の水崩壊性感熱記録紙と、その感熱記録層とは反対側面に設けられた粘着剤層を有することを特徴とする水崩壊性粘着シート、
を提供するものである。
本発明によれば、水による崩壊性と感熱紙としての特性を兼備し、例えばコンテナ用のラベルなどの用途に好適に用いられる水崩壊性感熱記録紙、及びこの感熱記録紙を用いてなる水崩壊性粘着シートを提供することができる。
本発明の水崩壊性感熱記録紙においては、支持体として、水溶性又は水解性基材が用いられる。この水溶性又は水解性基材としては、例えば水溶紙又は水分散紙などを用いることができる。
前記水溶紙は、水中で極めて迅速に構成繊維が分散、溶解し、水溶液となる紙である。このような水溶紙としては特に制限はなく、従来公知のもの例えば繊維状CMC(カルボキシメチルセルロース)塩抄紙型、繊維状CMC酸抄紙型及び積層体カルボキシメチル化型などの水溶紙を用いることができる。ここで、繊維状CMC塩抄紙型は、繊維状CMC水溶性塩を抄造することにより得られる水溶紙であり、抄造の際に、通常抄紙性を高めるために木材パルプが配合される。また、繊維状CMC酸抄紙型は、水に不溶な繊維状CMC酸(遊離型CMC)を抄造してシートにしたのち、アルカリ溶液で処理して、水溶性の繊維状CMC塩を形成させることにより得られる水溶紙であり、場合により木材パルプも配合することができる。さらに、積層体カルボキシメチル化型は、まず、シート状のセルロース系積層体を形成し、次いでそのままカルボキシメチル化することにより得られる水溶紙であり、セルロース系積層体として、紙やレーヨン不織布などを用いることができる。
一方、水分散紙は、水溶性繊維をほとんど含まない紙であって、水中でほぐれて、最終的には単繊維に分散する。この水分散紙には、木材パルプ型、木材パルプ・バインダー併用型及び湿式不織布型などがある。ここで、木材パルプ型は、木材パルプ繊維が本来有する水分散性をできるだけ損なわないように叩解をあまり進めず、低坪量のシートにした水分散紙である。また、木材パルプ・バインダー併用型は、前記木材パルプ型に、水・アルコール系洗浄剤に対する湿潤強度が向上する特殊なバインダー、例えばCMCのアルカリ土類金属塩、カラギーナン、ジアルデヒド澱粉などを添加してなる水分散紙である。さらに、湿式不織布型は、繊維間結合力の弱いレーヨンやポリエステル繊維を、水溶性ポリビニルアルコールバインダー繊維などで、固着、積層化してなる水分散紙である。
本発明においては、水溶性又は水解性基材として、通常坪量が10〜200g/m2、好ましくは20〜150g/m2の範囲にあるものが用いられる。
本発明の水崩壊性感熱記録紙は、前記水溶性又は水解性基材の表面側に感熱記録層が形成されたものであるが、支持体が水溶性又は水解性基材であるため、その上に直接感熱記録層用塗工液を塗工して感熱記録層を形成させようとすると、該塗工液が水系であれば断紙が生じて塗工ができない場合があり、また、有機溶剤系では、支持体に塗工液が浸透して、発色不良となるおそれがある。
したがって、本発明においては、水溶性又は水解性基材の感熱記録層が形成される側の表面に、感熱記録層用塗工液を好適に塗工し得るように、目止め層を設けることができる。この目止め層は、感熱記録層の形成を容易にすると共に、水溶性又は水解性基材の機械的強度を高める機能を有するものであり、このような目止め層としては、前記機能を有し、かつ基材の水溶性又は水解性を損なわないものであればよく、特に制限されず、単層であってもよいし、2層以上の積層構造を有するものであってもよい。また、水溶性樹脂層であってもよいし、非水溶性樹脂層であってもよく、あるいはそれらの積層構造であってもよい。
前記水溶性樹脂としては特に制限はなく、例えばポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース又はその塩、可溶性澱粉、アルギン酸ナトリウム、ポリエチレンオキシドなどが挙げられ、この中でポリビニルアルコールは押出成形機を使用したエキストルージョン法を用いて水溶性樹脂層を形成することができるので、好ましい。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記の水溶性樹脂からなる目止め層の厚さは、単位面積当たりの重量として、通常5〜100g/m2、好ましくは10〜50g/m2の範囲である。この厚さが5g/m2未満では、基材の機械的強度が不十分となる場合があり、また100g/m2より厚くする必要がなく、100g/m2以下の厚さで目止め層としての機能を十分に発揮する。
また、非水溶性樹脂としては、該樹脂からなる目止め層上に、水系の感熱記録層用塗工液を塗工した場合、実質的に侵食されないような樹脂であればよく、特に制限はなく、様々な樹脂を用いることができるが、塗膜形成性の面から、例えばアクリル系樹脂、スチレンアクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂などが挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよいが、これらの中で形成される層がひび割れ状態を呈する点から、スチレンアクリル系樹脂が好ましい。
この非水溶性樹脂層及び後述の感熱記録層がひび割れ状態を呈する場合、ひび割れ状態を呈しない層に比べて、水解時に、ひび割れにより基材への水の侵入が容易となって、非水溶性樹脂層が細かくばらけやすくなり、感熱記録紙の水崩壊性がより良好となる。なお、上記ひび割れ状態を呈するとは、不定形の亀裂によって区画された微細な鱗片状皮膜が多数たがいに密接して二次元配列している状態を指す。鱗片状皮膜の巾や長さには特に制限はないが、その巾は3mm以下のものが好ましい。
前記非水溶性樹脂からなる目止め層の厚さは、単位面積当たりの重量として、通常0.5〜10g/m2、好ましくは1〜7g/m2の範囲である。単位面積当たりの重量が0.5g/m2未満では均一な塗膜を形成することが困難であり、一方10g/m2を超えると得られる感熱記録紙の水崩壊性が低下する原因となる。このように、非水溶性樹脂からなる目止め層においては、厚さを薄くすることが望まれるので、腰が弱い水溶紙や水分散紙を基材とする場合には、基材の機械的強度の点から、水溶性樹脂との積層構造とすることが好ましい。
なお、目止め層を形成する樹脂の塗工液が有機溶剤系である場合、水溶性又は水解性基材上に直接塗工することができるが、該塗工液の粘度をB型粘度で20Pa・s以上とすることが、基材への浸透を抑える点で好ましい。
感熱記録層用塗工液が有機溶剤系である場合には、前記水溶性樹脂からなる目止め層は単層構造であってもよい。一方、該塗工液が水系である場合には、非水溶性樹脂からなる目止め層は、単層構造であってもよいが、水溶性樹脂層の上にさらに前記の非水溶性樹脂層を設けてなる積層構造の目止め層とすることが好ましい。
積層構造の目止め層の厚さは、単位面積当たりの重量として、通常5〜100g/m2、好ましくは10〜50g/m2の範囲である。
前記水溶性樹脂層の形成には、公知の方法の中から適宜選択して用いることができる。例えば、水溶性樹脂の種類によっては、押出成形機を使用するエキストルージョン法を用いてもよいし、2層以上積層する際、2層目以降には、水溶性樹脂を含む塗工液を、バーコーター法、ナイフコート法、ロールコート法、ブレードコート法、ダイコート法、グラビアコート法などを用いて塗工し、乾燥処理する方法を用いてもよい。また、非水溶性樹脂層の形成も、前記の方法を用いることができる。
本発明の水崩壊性感熱記録紙においては、このようにして形成された目止め層上に感熱記録層が形成される。この感熱記録層は、まず電子供与性の通常無色ないし淡色の染料前駆体(発色性化合物)と、加熱時反応して該塗料前駆体を発色させる電子受容性化合物(顕色性化合物)を必須成分として含み、さらに必要に応じてバインダー、熱応答性向上剤、顔料、ヘッド摩耗防止・スティッキング防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、界面活性剤などを含む感熱記録層用塗工液を調製し、この塗工液を目止め層上に塗工し、乾燥処理することにより、形成することができる。
前記電子供与性の通常無色ないし淡色の染料前駆体としては、特に制限はなく、従来感熱記録層に慣用されている染料前駆体の中から適宜選択して用いることができる。例えばトリアリールメタン系化合物、ジフェニルメタン系化合物、キサンテン系化合物、チアジン系化合物、スピロ系化合物などの中から選ばれる少なくとも1種を用いることができる。
この染料前駆体としては、(1)トリアリールメタン系化合物:3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド(クリスタルバイオレットラクトン)、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(1,2−ジメチルインドール−3−イル)フタリド等、(2)ジフェニルメタン系化合物:4,4'−ビス(ジメチルアミノフェニル)ベンズヒドリルベンジルエーテル、N−クロロフェニルロイコオーラミン、N−2,4,5−トリクロロフェニルロイコオーラミン等、(3)キサンテン系化合物:ローダミンBアニリノラクタム、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−(N−エチル−N−トリル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン等、(4)チアジン系化合物:ベンゾイルロイコメチレンブルー、p−ニトロベンゾイルロイコメチレンブルー等、(5)スピロ系化合物:3−メチルスピロジナフトピラン、3−エチルスピロジナフトピラン、3,3'−ジクロロスピロジナフトピラン、3−ベンジルスピロジナフトピラン、3−メチルナフト−(3−メトキシベンゾ)スピロピラン、3−プロピルスピロベンゾピラン等を挙げることができる。
これらの染料前駆体と加熱時に反応して、該染料前駆体を発色させる電子受容性化合物(顕色剤)としては特に制限はなく、従来感熱記録層に慣用されている電子受容性化合物の中から適宜選択して用いることができる。具体的な例としては、酸性白土、活性白土、ゼオライト、ベントナイト、カオリン、フェノール誘導体、芳香族カルボン酸、誘導体若しくはその金属化合物、N,N'−ジアリールチオ尿素誘導体などが使用される。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記染料前駆体とこれらの電子受容性化合物との使用割合は、通常重量比で2:1ないし1:10の範囲で選定される。
バインダーとしては、従来感熱記録層に慣用されているバインダーの中から適宜選択して用いることができる。感熱記録層用塗工液が水系である場合には、例えばデンプン類、ヒドロキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイン、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、アクリルアミド/アクリル酸エステル共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、エチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、アルギン酸ナトリウム等の水溶性樹脂、およびスチレン/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン共重合体、アクリル酸メチル/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン三元共重合体、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル/アクリル酸エステル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、ポリアクリル酸エステル、スチレン/アクリル酸エステル共重合体、ポリウレタン等の非水溶性樹脂の水分散体(乳化物又は懸濁物)等の中から選ばれる少なくとも1種が用いられる。感熱記録層用塗工液が溶剤系である場合は、上記非水溶性樹脂を溶剤に溶解したものを用いる。
熱応答性向上剤としては、熱可融性物質、具体的にはステアリン酸アミド、N−ヒドロキシメチルステアリン酸アミド、N−ステアリルステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、N−ステアリル尿素、ベンジル−2−ナフチルエーテル、m−ターフェニル、4−ベンジルビフェニル、2,2'−ビス(4−メトキシフェノキシ)ジエチルエーテル、α,α'−ジフェノキシキシレン、ビス(4−メトキシフェニル)エーテル、アジピン酸ジフェニル、シュウ酸ジベンジル、シュウ酸ジ(4−クロルベンジル)エステル、テレフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジベンジル、ベンゼンスルホン酸フェニルエステル、ビス(4−アリルオキシフェニル)スルホン、4−アセチルアセトフェノン、アセト酢酸アニリド類、脂肪酸アニリド類などの中から選ばれる少なくとも1種が用いられる。
顔料としては、例えばケイソウ土、タルク、カオリン、焼成カオリン、重質炭酸カルシウム、沈降炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、二酸化チタン、硫酸バリウム、硫酸亜鉛、非晶質シリカ、非晶質ケイ酸カルシウム、コロイダルシリカ等の無機顔料、メラミン樹脂フィラー、尿素−ホルマリン樹脂フィラー、ポリエチレンパウダー、ナイロンパウダー等の有機顔料を使用することができる。
ヘッド摩耗防止・スティッキング防止剤としては、例えばステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の高級脂肪酸金属塩、ステアリン酸アミド等の高級脂肪酸アミド、パラフィン、ポリエチレンワックス、酸化ポリエチレン、カスターワックス等を用いることができる。
感熱記録層用塗工液は、例えば前記染料前駆体及び電子受容性化合物を、それぞれ微粉砕して得られる各分散液とバインダーなどの添加成分を均質に混合することにより調製することができる。
この感熱記録層用塗工液を目止め層上に塗工し、感熱記録層を形成する方法としては特に制限はなく、従来公知の方法、例えば凸版、平版、フレキソ、グラビア等の各種印刷方式をはじめ、エアナイフ塗工、ロッドブレード塗工、バー塗工、ブレード塗工、グラビア塗工、カーテン塗工等の方法により塗工液を目止め層上に塗工し、乾燥処理する方法を用いることができる。
感熱記録層の塗工量は、通常乾燥時の重量で1〜40g/m2が適当である。1g/m2よりも少量である場合には十分な記録画像が得られず、また、40g/m2を越えて多くても、熱応答性の向上が見られず、コスト的にも不利である。
本発明の水崩壊性感熱記録紙においては、必要に応じて記録部の耐薬品性をより高めたり、あるいは記録走行性を高めるために、感熱記録層上に保護層を形成することができる。かかる保護層は、成膜性を有する水溶性樹脂または水分散性樹脂を感熱記録層上に、乾燥後の塗布量が通常0.2〜10g/m2、より好ましくは0.5〜5g/m2程度となるように塗布乾燥して形成される。
保護層の水溶性樹脂または水分散性樹脂としては、従来公知の水溶性高分子または水分散性樹脂から適宜選択される。すなわち、水溶性樹脂としては、前記水溶性樹脂を挙げることができる。
水分散性樹脂としては、前記水分散性樹脂の水分散体を用いることができる。
また、保護層には、記録走行性、筆記性等を向上させる目的で、前記感熱記録層で使用した顔料を含有させることが可能である。
また、保護層には、ヘッド摩耗防止、スティッキング防止等記録走行性向上の目的から、前記感熱記録層で使用したものが必要に応じて添加される。
この保護層の形成方法は、特に限定されるものではなく、従来公知の方法に従って形成することができる。具体的には、前記感熱記録層で挙げた塗工方法により塗工液を塗工し、乾燥処理することにより形成させることができる。
このようにして、水により容易に崩壊する感熱記録紙が得られる。
本発明の水崩壊性感熱記録紙は、ラベルなどとして好適に用いられる。例えば各製品の出荷までの管理用ラベルとして製品に貼付し、出荷時には水で洗い流すのみで、該管理用ラベルを製品から取り除くことが可能であるので、ラベルを手で剥がす手間が省け、製品出荷時の製品管理が簡易になる効果が期待できる。
次に本発明の水崩壊性粘着シートは、前述の水崩壊性感熱記録紙の感熱記録層とは反対側面に、粘着剤層を設けたものである。
この粘着剤層を構成する粘着剤としては、水溶性又は水再分散性を有する粘着剤、特にアクリル系粘着剤が好ましく用いられる。
水溶性アクリル系粘着剤の例としては、(メタ)アクリル酸などのカルボキシル基を有するビニル系単量体と塩基性単量体と水酸基含有単量体と場合により用いられる共重合可能な他の単量体との共重合体をベースポリマーとして含有するものなどを挙げることができる。また、水再分散性アクリル系粘着剤の例としては、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとカルボキシル基を有するビニル系単量体とアルコキシ基を有するビニル系単量体と場合により用いられる共重合可能な他の単量体との共重合体をベースポリマーとして含有するものなどを挙げることができる。なお、これらの共重合体においては、そのカルボキシル基は、必要に応じ一部又は全部がアルカリ金属塩、アミン塩、アルカノールアミンなどの塩型であってもよい。
これらのアクリル系粘着剤には、架橋剤を配合することができる。この架橋剤としては特に制限はなく、従来アクリル系粘着剤において架橋剤として慣用されているものの中から、任意のものを適宜選択して用いることができる。このような架橋剤としては、例えばポリイソシアネート化合物、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、ジアルデヒド類、メチロールポリマー、金属キレート化合物、金属アルコキシド、金属塩などが挙げられる。
また、前記アクリル系粘着剤には、必要に応じ、従来公知の水溶性又は水分散性の可塑剤や粘着付与剤を適宜配合することができる。ここで、水溶性又は水分散性の可塑剤としては、例えば糖アルコールなどの多価アルコール、ポリエーテルポリオール、酸化ロジンのアルカノールアミン塩などが挙げられ、水溶性又は水分散性の粘着付与剤としては、例えばロジン、不均化ロジン、水添ロジンなどのアルカリ金属塩や、アンモニウム塩、ポリエーテルエステルなどが挙げられる。さらに、該アクリル系粘着剤には、本発明の目的が損なわれない範囲で、所望により各種添加成分、例えば酸化防止剤、充てん剤、着色剤などを配合することができる。
これらの粘着剤は、基材に直接塗布して粘着剤層を設けてもよいし、剥離シート上に粘着剤を塗布して粘着剤層を設けたのち、これを基材に貼着し、該粘着剤層を転写してもよい。この場合、剥離シートは、所望により剥がすことなく、そのまま付着させておいて、該ラベルの使用時に剥離してもよい。基材に設けられる粘着剤層の厚みは、通常5〜100μm、好ましくは10〜60μm程度である。
上記剥離シートとしては、例えばグラシン紙、コート紙、キャストコート紙などの紙基材、これらの紙基材にポリエチレンなどの熱可塑性樹脂をラミネートしたラミネート紙、あるいはポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステルフィルム、ポリプロピレンやポリエチレンなどのポリオレフィンフィルムなどのプラスチックフィルムに、シリコーン樹脂などの剥離剤を塗布したものなどが挙げられる。この剥離シートの厚さについては特に制限はないが、通常20〜150μm程度である。
コンテナなどの被着体に貼付された本発明の水崩壊性粘着シートは、水で洗い流すのみで、被着体から容易に取り除くことができる。
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
なお、各例で得られた感熱記録紙は、以下に示す方法に従って性能を評価した。
(1)印字性
Zebra社製「バーコードプリンター140XiII」を用いて印字した。
サーマルヘッドの発熱エネルギー0.2mJで印字した試料の印字部分及び未印字部分の地肌を「マクベスRD−918型」反射濃度計にて測定した。印字部分の測定値は大きいほど印字性に優れ、未印字部分の地肌は小さいほど、地肌かぶりが少なく優れている。
(2)水解性
JIS P 4501:93「トイレットペーパー」に準じてほぐれやすさ試験で水解性を評価した。その測定値が100秒以内であれば合格、100秒を超えると不合格である。
(3)非水溶性樹脂層及び感熱記録層のひび割れ状態の有無
感熱記録紙を作製したのち、その表面を光学顕微鏡で観察し、亀裂が観察できるものをひび割れ状態が「あり」とし、亀裂が観察されないものをひび割れ状態が「なし」とした。また、ひび割れ状態が「あり」とした中で、鱗片状皮膜の巾が3mm以上のものがある場合を(△)、そうでないものを(○)とした。
実施例1
基材として、坪量30g/m2の繊維状CMC酸抄紙型の水溶紙[三島製紙(株)製、商品名「ディゾルボMDP30」]を用い、その表面に、ケン化度が約70モル%のポリビニルアルコール[(株)クラレ製、商品名「クラレポバールCP−1000」]からなる水溶性樹脂層を、押出成形機[(株)東洋精機製作所製、商品名「ラボプラストミルC型」]にて30μmの厚さ(単位面積当たりの重量として38g/m2)で形成したのち、さらにその上に、以下に示すスチレンアクリル酸共重合体[ジョンソンポリマー(株)製、商品名「ジョンクリル680」]を含む塗工液[A:B型粘度15mPa・s]をワイヤーロットバーNo.12を用いて塗工し、120℃で60秒間乾燥処理することにより、乾燥重量として塗工量3g/m2の非水溶性樹脂層を形成し、2層積層構造の目止め層を設けた。
<塗工液[A]の組成>
スチレンアクリル酸共重合体 100重量部
メチルエチルケトン 43重量部
メタノール 540重量部
トルエン 360重量部
28重量%アンモニア水 5重量部
次に、水系感熱インキ「TCL−10H(A)」[日本化薬(株)製、フェノール誘導体系顕色性化合物、固形分濃度34.2重量%]と水系感熱インキ「TCL−10H(B)」[日本化薬(株)製、トリアリールメタン系発色性化合物、固形分濃度29.8重量%]とを、重量基準で等量含有する塗工液[B]を、ワイヤーロットバーNo.12を用いて、前記基材の目止め層上に乾燥時の重量が約8g/m2となるように塗工したのち、50℃で5分間乾燥処理することにより、感熱記録層を形成した。
さらに、アクリル系共重合体[日本化薬(株)製、商品名「感熱用オーバーコート液OCA−5」、固形分濃度14.8重量%]25重量部と水75重量部を含有する塗工液[C]を、前記感熱記録層上にワイヤーロットバーNo.6を用いて、乾燥時の重量が約1g/m2となるように塗工したのち、50℃で5分間乾燥処理することにより、保護層を形成した。
このようにして作製された感熱記録紙の性能(印字性、水解性及びひび割れ状態)を評価した。その結果を第1表に示す。
実施例2
実施例1において、感熱記録層として、塗工液[B]の代りに、溶剤系感熱インキ「T−1800(A)」[日本化薬(株)製、フェノール誘導体系顕色性化合物、固形分濃度33重量%]70重量部と溶剤系感熱インキ「T−1800(B)」[日本化薬(株)製、トリアリールメタン系発色性化合物、固形分濃度27重量%]30重量部を含む塗工液[D]を用いて形成した以外は、実施例1と同様な操作を行い、感熱記録紙を作製した。
この感熱記録紙の性能(印字性、水解性及びひび割れ状態)を評価した。その結果を第1表に示す。
実施例3
水溶性のアクリル系粘着剤[綜研化学(株)製、商品名「SKダイン1170」、固形分濃度40重量%]100重量部、中和剤[水酸化カリウムのメタノール溶液、綜研化学(株)製、商品名「テンカザイK−10M」、固形分濃度10重量%]10重量部、エポキシ樹脂系硬化剤[綜研化学(株)製、商品名「コウカザイE−14」、固形分濃度10重量%]2重量部及び溶剤(トルエン)1重量部を混合し粘着剤塗布液を作製した。作製した粘着剤塗布液をグラシン紙にシリコーン剥離剤を塗布した剥離シート[リンテック(株)製、「SP−8K」、厚さ約70μm]の剥離処理面に塗布乾燥して、厚さ約25μmの粘着剤層を設けた。
この粘着剤層と実施例1で作製した感熱記録紙の感熱記録層とは反対の基材面とを貼り合せ粘着剤層を形成した。
このようにして作製された水崩壊性粘着シートの性能(印字性、水解性及びひび割れ状態)を評価した。その結果を第1表に示す。なお、ほぐれやすさの評価は、剥離シートを剥がして評価した。
実施例4
実施例1において、塗工液[A]におけるスチレンアクリル酸共重合体として、「ジョンクリル682」[商品名、ジョンソンポリマー(株)製]を用い、非水溶性樹脂層を形成した以外は、実施例1と同様な操作を行い、感熱記録紙を作製した。
この感熱記録紙の性能(印字性、水解性及びひび割れ状態)を評価した。結果を第1表に示す。また、図2に、非水溶性樹脂層の光学顕微鏡写真(倍率17倍)のひび割れ線模様を写し取った模式図を示す。
実施例5
実施例1において、塗工液[A]におけるスチレンアクリル酸共重合体として、「ジョンクリル683」[商品名、ジョンソンポリマー(株)製]を用い、非水溶性樹脂層を形成した以外は、実施例1と同様な操作を行い、感熱記録紙を作製した。
この感熱記録紙の性能(印字性、水解性及びひび割れ状態)を評価した。結果を第1表に示す。
実施例6
実施例1において、塗工液[A]におけるスチレンアクリル酸共重合体として、「ジョンクリル67」[商品名、ジョンソンポリマー(株)製]を用い、非水溶性樹脂層を形成した以外は、実施例1と同様な操作を行い、感熱記録紙を作製した。
この感熱記録紙の性能(印字性、水解性及びひび割れ状態)を評価した。結果を第1表に示す。
実施例7
実施例1において、塗工液[A]におけるスチレンアクリル酸共重合体の代わりに、(メタ)アクリル酸エステル系共重合体[三菱レイヨン(株)製、商品名「ダイヤナールBR−1122」]を、メチルエチルケトンの代わりにトルエンを用いて、非水溶性樹脂層を形成した以外は実施例1と同様な操作を行い、感熱記録紙を作製した。
この感熱記録紙の性能(印字性、水解性及びひび割れ状態)を評価した。結果を第1表に示す。また、非水溶性樹脂層の光学顕微鏡写真(倍率17倍)で観察したところ、その表面には、ひび割れ線はまったく存在しなかった。
実施例8
実施例1において、塗工液[A]におけるスチレンアクリル酸共重合体の代わりに、(メタ)アクリル酸エステル系共重合体[三菱レイヨン(株)製、商品名「ダイヤナールBR−90」]を、メチルエチルケトンの代わりにトルエンを用いて、非水溶性樹脂層を形成した以外は、実施例1と同様な操作を行い、感熱記録紙を作製した。
この感熱記録紙の性能(印字性、水解性及びひび割れ状態)を評価した。結果を第1表に示す。
実施例9
実施例1において、塗工液[A]におけるスチレンアクリル酸共重合体の代わりに、(メタ)アクリル酸エステル系共重合体[三菱レイヨン(株)製、商品名「ダイヤナールBR−80」]を、メチルエチルケトンの代わりにトルエンを用いて非水溶性樹脂層を形成した以外は、実施例1と同様な操作を行い、感熱記録紙を作製した。
この感熱記録紙の性能(印字性、水解性及びひび割れ状態)を評価した。結果を第1表に示す。
実施例10
基材として、坪量60g/m2の繊維状CMC塩抄紙型水溶紙[三島製紙(株)製、商品名「ディゾルボMDP60」]を用い、その表面に、スチレンアクリル酸共重合体[ジョンソンポリマー(株)製、商品名「ジョンクリル680」]を含むメチルエチルケトン溶液からなる塗工液(B型粘度:30mPa・s、固形分40重量%)を、No.0のマイヤーバーを用いて、乾燥重量で約6g/m2塗工し、120℃で60秒間乾燥することにより、非水溶性樹脂層を形成した。
次に、水系感熱インキ「TCL−10H(A)」[日本化薬(株)製、顕色性化合物、固形分濃度34.2重量%]と水系感熱インキ「TCL−10H(B)」[日本化薬(株)製、発色性化合物、固形分濃度29.8重量%]とを、重量基準で等量含有する塗工液を、ワイヤーロットバーNo.12を用いて、前記基材の非水溶性樹脂層上に乾燥時の重量が約8g/m2となるように塗工したのち、50℃で5分間乾燥処理することにより、感熱記録層を形成した。
さらに、アクリル系共重合体[日本化薬(株)製、商品名「感熱用オーバーコート液OCA−5」、固形分濃度14.8重量%]25重量部と水75重量部を含有する塗工液を、前記感熱記録層上にワイヤーロットバーNo.6を用いて、乾燥時の重量が約1g/m2となるように塗工したのち、50℃で5分間乾燥処理することにより、保護層を形成した。
このようにして作製された感熱記録紙の性能(印字性、水解性及びひび割れ状態)を評価した。その結果を第1表に示す。
比較例1
実施例1において、基材を市販の上質紙(坪量72g/m2)[日本製紙(株)製、商品名「KYP」]に変更した以外は、実施例1と同様な操作を行い、感熱記録紙を作製した。
この感熱記録紙の性能(印字性及び水解性)を評価した。その結果を第1表に示す。
Figure 2004314623
第1表から分かるように、実施例1〜10は、いずれも水解性については合格である。なかでも実施例1〜6は、非水溶性樹脂層及び感熱記録層がひび割れ状態を呈しており非水溶性樹脂層及び感熱記録層にひび割れ状態が認められない実施例7〜10よりも短時間でほぐれており、より良好な水崩壊性を示している。
比較例2
基材として、坪量30g/m2の水溶紙[三島製紙(株)製、商品名「ディゾルボMDP30」]を用い、目止め層を形成せずに、実施例1における塗工液[B]を塗工して感熱記録層を形成しようとしたが、塗工液[B]が基材を溶かしてしまい、感熱記録層を形成することができなかった。
本発明の水崩壊性感熱記録紙は、水による崩壊性と感熱紙としての特性を兼備し、例えばコンテナ用のラベルなどの用途に好適に用いられる。
実施例4で得られた感熱記録紙における非水溶性樹脂層の光学顕微鏡写真の模式図である。

Claims (7)

  1. 水溶性又は水解性基材と、その表面側に設けられた感熱記録層を有することを特徴とする水崩壊性感熱記録紙。
  2. 水溶性又は水解性基材の感熱記録層側表面に、少なくとも1層の目止め層を有する請求項1記載の水崩壊性感熱記録紙。
  3. 目止め層が、水溶性樹脂層及び/又は非水溶性樹脂層である請求項2記載の水崩壊性感熱記録紙。
  4. 目止め層が水溶性樹脂層と非水溶性樹脂層との積層構造を有し、かつ基材側に水溶性樹脂層を、感熱記録層側に非水溶性樹脂層を設けてなる請求項3記載の水崩壊性感熱記録紙。
  5. 非水溶性樹脂層及び感熱記録層がひび割れ状態を呈する請求項3又は4記載の水崩壊性感熱記録紙。
  6. 非水溶性樹脂層がスチレンアクリル系樹脂である請求項3、4又は5記載の水崩壊性感熱記録紙。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載の水崩壊性感熱記録紙と、その感熱記録層とは反対側面に設けられた粘着剤層を有することを特徴とする水崩壊性粘着シート。
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