JP2004312432A - 電子カメラ - Google Patents
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Abstract
【課題】AF合焦不可を含むすべての撮影状況に応じて撮影者はシャッターチャンスを逃す事無く撮影が行える。
【解決手段】固体撮像素子等の光電変換素子を用いて撮影した情報を電気信号に変換する撮像手段と該電気信号に種々の変換処理を行う画像処理手段と被写体までの測距あるいは焦点検出を行う測距手段と被写体及びその周辺の輝度を測定する測光手段と該測光手段からの情報により絞り値を設定する設定手段から成る電子カメラに於いて測距手段による測距あるいは焦点検出が不可能であった場合、制御手段により設定された絞り値を変更すると共に撮像手段の輝度帯域を変更して撮影を行うことを特徴とする電子カメラ。
【選択図】 図1
【解決手段】固体撮像素子等の光電変換素子を用いて撮影した情報を電気信号に変換する撮像手段と該電気信号に種々の変換処理を行う画像処理手段と被写体までの測距あるいは焦点検出を行う測距手段と被写体及びその周辺の輝度を測定する測光手段と該測光手段からの情報により絞り値を設定する設定手段から成る電子カメラに於いて測距手段による測距あるいは焦点検出が不可能であった場合、制御手段により設定された絞り値を変更すると共に撮像手段の輝度帯域を変更して撮影を行うことを特徴とする電子カメラ。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮影した画像情報を固体撮像素子を用いて電気信号に変換する撮影光学系を持つ電子カメラのオートフォーカス(AF)と絞りの制御に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図9は従来の一眼レフタイプの電子カメラの構成を示す断面図であり、図9を用いて撮影レンズを通過した被写体像が既知の位相検知方式による焦点検出装置により、固体撮像素子(CCD)上に合焦状態で像を作るまでの経路について説明する。同図において501はカメラ本体、502はカメラ側マウントであり、撮影レンズ503はカメラ側マウントに着脱可能に装填されている。撮影レンズ503の対物レンズ群504を通った被写体光束はハーフミラーである主ミラー505が図に示されている状態から二点鎖線で示されるような対物レンズ群504と固体撮像素子506(CCD)間の被写体光束から待避した状態にあるとき、主ミラー505の後方にあり、且つシャッター507の前に配置された撮影光束の特定の波長をカット又はその高周波成分を除去する光学フィルター508を通過し、シャッター先幕507aが走行し、所定時間経過後にシャッター後幕507bが走行すると銀塩フィルムの焦点結像面と同位置に後蓋509から取り付けられたCCD等の固体撮像素子506上に被写体像を結像する。所定時間蓄積された被写体光束は光の強さに比例した量の電気信号に変換され、さらにその信号はカメラ内、または外部の記録装置に映像信号として転送され記録される。一方、被写体を観察、確認する光束の経路はまずハーフミラーである主ミラー505によって略直角方向に反射され、ピント板510上に被写体像を形成する。さらにこの光束はコンデンサーレンズ511を通過した後、ペンタプリズム512より成る正立像形成素子により上下反対の正立像と成り撮影者は概正立像を接眼レンズ513を通して観察している。また被写体光束の残りの一部は主ミラー505を透過し、全反射するサブミラー514で屈折され、周知のオートフォーカス光学系515,516,517、オートフォーカスセンサー518へ導かれ、これにより周知の方法で焦点検出を行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような位相差方式を用いた焦点検出装置を備えた電子カメラにおいて、被写体のコントラストが極端に低かったり又暗かった場合や被写体が極端な逆光状態にある場合は焦点検出装置によるピント合わせが出来ない為、撮影者は被写体の近くにある他の物体にピント合わせをしたり、ストロボを発光させる、焦点検出動作を自動(=AF)から手動(=MF)に切り替えてピント合わせを行う等の撮影前動作が必要となり、この動作により被写体が動いたりすると最適なシャッターチャンスを逃してしまったりということが多々起こっていた。
【0004】
従って本出願に関わる第一の目的はAF合焦不可の場合に、シャッターチャンスを逃す事無く、ピントが合い且つ手ぶれの起こしていない写真が撮れるので、AF合焦率がアップする事である。又、第二の目的は第一の目的にあるピント合わせの為の具体的な手段として絞りを絞り込んで被写体深度を深くし、被写体を中心として前後のある一定の距離でピントを合わせた状態とする事である。第三の目的はAF合焦不可の場合、第一の目的にあるピント合わせの手段を行うかどうかを撮影者が設定出来る事である。第四の目的はAF合焦不可の場合、第一の目的にあるピント合わせの手段を行うかどうかを撮影者が撮影前に予め選択出来る事である。第五の目的は第一の目的に有るピント合わせの手段を行うことを撮影前に予め選択をしなかった場合でもAF合焦不可の場合、ピント合わせの手段を行うことを設定出来る手段を持つ事である。第六の目的は第一の目的にあるピント合わせの手段を行う事を撮影者に知らせる表示手段を持つ事である。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する手段として本出願に関わる構成は固体撮像素子等の光電変換素子を用いて撮影した情報を電気信号に変換する撮像手段と、該電気信号に種々の変換処理を行う画像処理手段と、被写体までの測距あるいは焦点検出を行う測距手段と、被写体及びその周辺の輝度を測定する測光手段と、該測光手段からの情報により絞り値を設定する制御手段と、から成る電子カメラに於いて、測距手段による測距あるいは焦点検出が不可能であった場合、制御手段により設定された絞り値を変更すると共に撮像手段の輝度帯域(ゲイン幅)を変更して撮影を行うことを特徴とする。上記構成により撮影者は測距もしくは合焦が不可能となるような撮影状態に於いても絞りを絞り込んで被写体深度を深くし、被写体を中心として前後のある一定の距離でピントを合わせた状態とすることで撮影可能となる。しかし絞りを絞り込むと今度はシャッター秒時が遅くなり、手ぶれを起こしてしまうのでCCDの輝度帯域(ゲイン幅)を上げる。その結果、シャッター秒時を変えなくても良くなる。従って、特に広角レンズを使用した時に従来のAF合焦不可の場合でもシャッターチャンスを逃す事無くピントが合い且つ手ぶれを起こしていない画像が撮れるのでAF合焦率がアップする。
【0006】
又本出願に係る第2の発明は第1の発明の構成に加えて、絞り値を大きくなる方向に変えることを特徴とする。上記構成により第1の発明では明らかにしていなかった絞りの変更方向を絞り込み方向に決定する事で被写体を中心として前後のある一定の距離でピントを合わせた状態にし撮影可能とする。
【0007】
さらに、本出願に係る第3の発明は第1,2の発明の電子カメラに於いて、測距手段による測距あるいは焦点検出が不可能であった時に制御手段により設定された絞り値を変更すると共に撮像手段の輝度帯域(ゲイン幅)を変更して撮影を行うかどうかを設定出来る設定手段を持つことを特徴とする。上記構成により撮影者は上記絞り値の変更を行うか又行わないか選択出来る事が可能になった。
【0008】
又、本出願に係る第4の発明は第1,2の発明の電子カメラに於いて、測距手段による測距あるいは焦点検出が不可能であった場合、制御手段により設定された絞り値を変更すると共に撮像手段の輝度帯域(ゲイン幅)を変更して撮影を行うかどうかを撮影前に予め選択出来る選択手段を持つことを特徴とする。上記構成により撮影前に上記絞り値の変更を行うかどうかを選択しているので、測距手段による測距あるいは焦点検出が不可能であった場合、撮影者は慌てる事無く、又カメラは瞬時に上記絞り値の変更を行うので、第3の発明と同様絞り値の変更を行うかどうかを選択出来ると同時にシャッターチャンスを逃す事無くピントが合い且つ手ぶれを起こしていない画像が撮れるのでAF合焦率がアップする。
【0009】
次に本出願に係る第5の発明は第4の発明の電子カメラに於いて、撮影前に予め選択出来る選択手段により、制御手段により設定された絞り値を変更すると共に撮像手段の輝度帯域(ゲイン幅)を変更して撮影を行うことを選択しなくても、測距手段による測距あるいは焦点検出が不可能であった場合、制御手段により設定された絞り値を変更すると共に撮像手段の輝度帯域(ゲイン幅)を変更して撮影を行うことを設定出来る設定手段を持つことを特徴とする。第4の発明では選択手段で絞り値の変更を選択しなかった場合に撮影直前に変更出来なかったが本発明では設定手段により設定することで可能となった。
【0010】
さらに本出願に係る第6の発明は第3,4,5の発明の電子カメラに於いて、測距手段による測距あるいは焦点検出が不可能であった場合、制御手段により設定された絞り値を変更すると共に撮像手段の輝度帯域(ゲイン幅)を変更することを撮影前に撮影者に知らせる表示手段を持つことを特徴とする。この構成により撮影者はAFNGの場合にカメラが上記絞り値変更を実行することをファインダー等の表示部材で確認することが出来る。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1,2は電子カメラの実施例の外観を示す正面斜視図及び背面斜視図である。図1において1はカメラ本体であり該カメラ本体1には図示の撮影レンズ2が交換可能に装着出来る。また、グリップ3は撮影者がカメラ本体1をホールドしやすい形状に成っている。該カメラ本体1上部には撮影を行う際の各種の操作部材、表示部材が集中している。4のシャッターレリーズ釦は一段目の押し込み(SW1)で測光及び測距演算を行い、二段目の押し込み(SW2)で露出の為の一連の動作を開始する。5は液晶を用いた上面表示パネルでありシャッタースピードや絞り値といった撮影に必要な情報を表示する。6はグリップ3の上部で且つシャッターレリーズ釦4の後部に配置された電子ダイヤルであり、撮影者はこのダイヤルを操作してシャッタースピード、絞り等の撮影条件を変更することが出来る。7は撮影モード(プログラム、シャッタースピード優先、絞り優先、マニュアル等)及び撮影した画像を再生する再生モードの各々に変更出来るモード変更釦である。8は主電源であるメインスイッチである。9は背面表示パネルであり電源の残り状態及び撮影可能枚数を表示している。10は撮影したデータを消去する為のデリート釦である。11はSCSIケーブルのポートであり、12はACアダプタ入力ポートである。又13はファインダー接眼窓である。14は液晶モニター(14a)及びその操作釦(14b)類である。15は焦点検出装置による合焦が出来なかった場合にこの釦を押すことと絞り込みを行う絞り込みモードに入る為の絞り込み釦である。
【0012】
また、図3はファインダー接眼窓13から見たファインダー表示を表した図であり、同図に於いて20は撮影者が見える範囲を規制する視野枠であり、21はこの範囲内に被写体を入れてシャッターレリーズ釦4を押さなければ正確な焦点検出動作を行わないフォーカスエリアである。22は絞り値やシャッタースピード、ストロボ充電完了等の露出情報を撮影者に表示する露出情報表示部である。この露出情報表示部22を拡大表示した図3aに於いて、22aはAF合焦が出来た場合に点灯し、出来なかった場合は点滅して撮影者に合焦状態を知らせる合焦マークである。また22bはAF合焦が出来なかった時に絞り込みを行う絞り込みモード状態で有ることを撮影者に知らせる為の絞り込みマークである。
【0013】
図4(a),(b)は第1の実施例における撮影シーケンスを表したフローチャートであり、図5はその時のファインダー内の露出情報表示部22の表示を示した図である。又、図6は本実施例である電子カメラの構成を示したブロック図であり、これらを用いて実際の撮影における一連の動作について説明する。
【0014】
図4においてステップ51で、メインスイッチ8をオンするとステップ52においてカメラは電池の電源状態をチェックし、さらにメインマイコン30内のCPUを初期状態にリセットした後、撮影可能なスタンバイ状態になる。ステップ53ではモード変更釦7を押して撮影モードを設定したり、従来の銀塩フィルムのISO感度に相当するCCDゲイン値を自動設定する信号をメインマイコン30から出す等の撮影モード設定動作を行う。ステップ54ではシャッターレリーズ釦4を一段目まで押下する(SW1)と、ステップ55で既知の測光手段及び測距手段により測光演算及び測距演算を行い、その演算結果を基に、メインマイコン30は自動焦点駆動部31にフォーカスレンズ群32を移動させ、撮影レンズの焦点が最適位置に来るように調整する。又、ステップ56でステップ55において測距(合焦)出来たかどうかの判断をメインマイコン30にて判断し、測距(合焦)出来なかった場合はステップ58へ進み、メインマイコン30から、LCDドライバー33を経由して図5aに示すファインダーLCD34内の合焦マーク22aと絞り込みマーク22bの両方を点滅し、撮影者に合焦出来なかった事と絞り込みモードを選択するかどうかを促す為の表示を行う。一方、測距(合焦)出来た場合はステップ57に行き、図5bに示す様に合焦マーク22aのみを点灯表示し、合焦出来たことを撮影者に知らせる。ステップ59では図2の絞り込み釦15を押すか押さないかで絞り込みモードに入るかどうかを撮影者は選択し、絞り込みモードを選択した場合はステップ61に進む。選択しなかった場合は図5aの状態のままステップ60に進む。絞り込みモードを選択したステップ61では図5cに示すように合焦マーク22aを消灯し、絞り込みマーク22bを点灯させる。ステップ62では絞り込む値を算出すると同時に絞り値を変更することにより生じる光量の低下分をステップ53に於いてメインマイコン30で設定したCCDゲイン値を所定段上げることで補正し、次のステップへ進む。ステップ63では絞り込んだ時にパンフォーカスとなる最短撮影距離即ち過焦点距離にピントが合うようフォーカスレンズ群32を移動させると同時に変更した絞り値をファインダー内に表示し、合焦マーク22aを点灯させる(図5d)。ステップ64でシャッターレリーズ釦4を更に押すと(SW2)ステップ65で測距(合焦)出来た時はステップ55の絞り値で、測距(合焦)出来なかった時はステップ62の絞り値に成るように絞り駆動部材35により絞り36を調節する。ステップ66で主ミラーをアップする。ステップ67にてシャッターの先幕走行開始後所定時間経過したら後幕を走行させ、ステップ68にて主ミラーをダウンさせる。ステップ69にて固体撮像素子37上に所定時間蓄積された被写体光は光の強さに比例した量の電気信号に変換される。ステップ70ではその信号はプリプロセス部38に於いてアナログ処理をされる。次のステップ71に於いては、AD変換部39でアナログの電気信号はデジタルデータに変換される。ステップ72では信号処理部40内で、デジタル化された信号は幾つかの変換処理を為され、メモリーコントローラ41に出力される。ここで撮影した画像を液晶表示モニター14aに表示させたい場合、撮影モード変更釦7を使って、撮影モードから再生モードに変えることが必要となり(=ステップ73でyesの場合)、この時、操作釦14bを押すとステップ74に進み、メモリーコントローラ41で信号処理部40から入力した画像信号をフレームメモリー42に蓄積し、その後、メインマイコン30に転送して画像圧縮処理を施す。その後、圧縮処理された画像信号はステップ75でメインマイコン30を介して、LCDドライバー33から液晶表示モニター14aに撮影画面として表示される。一方、表示しない場合(=ステップ73でnoの場合)はステップ76に進み、ここではフレームメモリー42に格納された画像信号は蓄積メモリー43にも与えられて蓄積される。ステップ77では蓄積メモリー43内の画像信号はPCカードコントローラ44によってPCカード45等のカード型記憶媒体に書き込まれる。
【0015】
このような構成にすることでAF合焦不可の場合でも絞り込みモードに変わったことを撮影者が確認出来、その上でピントが合いかつ手ぶれの起きていない画像が撮影出来るので合焦率がアップする。
【0016】
図7(a),(b)は第2の実施例における撮影シーケンスを表したフローチャートであり、図8はその時のファインダー内の露出情報表示部22の表示を示した図である。これらと図6を用いて実際の撮影における一連の動作について説明する。
【0017】
図7においてステップ151で、メインスイッチ8をオンするとステップ152においてカメラは電池の電源状態をチェックし、さらにメインマイコン30内のCPUを初期状態にリセットした後、撮影可能なスタンバイ状態になる。ステップ153ではモード変更釦7を押して撮影モードを設定したり、従来の銀塩フィルムのISO感度に相当するCCDゲイン値を自動設定する信号をメインマイコン30から出す等の撮影モード設定動作を行う。ステップ154で絞り込みモードに入るかどうかの選択を行い、絞り込み釦15を押してこのモードを選択した場合はステップ155に進み、押さなかった場合、即ちモードを選択しなかった場合は図7のステップ165へ進む。次のステップ155では図8aに示すようにファインダーLCD34内の絞り込みマーク22bをファインダー内に点灯表示させ、測距(合焦)が出来なかった場合は自動的に絞り込みを行う絞り込みモードを選択したことを撮影者に知らせる。ステップ156でシャッターレリーズ釦4を一段目まで押下する(SW1)とステップ157で既知の測光、測距(合焦)手段により測光演算及び測距(合焦)演算を行い、その演算結果を基に、メインマイコン30は自動焦点駆動部31にフォーカスレンズ群32を移動させ、撮影レンズの焦点が最適位置に来るように調整する。又、ステップ158ではステップ157において測距(合焦)出来たかどうかの判断を行い、測距(合焦)出来なかった場合はステップ159へ進み、図8bに示す様にファインダーLCD34内の合焦マーク22aを点滅し、合焦出来なかったことを撮影者に知らせる。一方、測距(合焦)出来た場合はステップ160に行き、図8cに示す様に合焦マーク22aを点灯表示し、合焦したことを撮影者に知らせる。ステップ159で合焦マークを点滅させている間、ステップ161では絞り込む値を算出すると同時に絞り値を変更することにより生じる光量の低下分をステップ153に於いてメインマイコン30で設定したCCDゲイン値を所定段上げることで補正し、次のステップへ進む。ステップ162では絞り込んだ時にパンフォーカスとなる最短撮影距離即ち過焦点距離にピントが合うようフォーカスレンズ群32を移動させると同時に変更した絞り値を表示し、ファインダーLCD34内の合焦マーク22aを点灯させる(図8d)。ステップ163以降の撮影シーケンスは第1の実施例の撮影シーケンスである図4のフローチャートのステップ64以降と同様なのでここでは省略する。一方、絞り込みモードを選択しなかった場合は図7に示すようにステップ164に進み、ここでシャッターレリーズ釦4を押す(SW1)とステップ165で既知の測光、測距(合焦)手段により測光演算及び測距(合焦)演算を行い、その演算結果を基にメインマイコン30は自動焦点駆動部31にフォーカスレンズ群32を移動させ、撮影レンズの焦点が最適位置に来るように調整する。ステップ165において測距(合焦)出来たかどうかの判断を行い、測距(合焦)出来なかった場合はステップ167へ進み、ファインダーLCD34内の合焦マーク22aを点滅し、合焦出来なかったことを撮影者に知らせる。一方、測距(合焦)出来た場合はステップ168に行き、図5bに示す様に合焦マーク22aを点灯表示し、合焦したことを撮影者に知らせる。その後、両者共ステップ163へ進む。このような構成にすることでAF合焦不可の場合でもシャッターチャンスを逃す事無く、素早くピントが合い且つ手ぶれの起きていない画像が撮影出来るので合焦率がアップする。
【0018】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば固体撮像素子等の光電変換素子を用いて撮影した情報を電気信号に変換する撮像手段と該電気信号に種々の変換処理を行う画像処理手段と被写体までの測距あるいは焦点検出を行う測距手段と被写体及びその周辺の輝度を測定する測光手段と該測光手段からの情報により絞り値を設定する制御手段とから成る電子カメラに於いて測距手段による測距あるいは焦点検出が不可能であった場合、制御手段により設定された絞り値を変更すると共に撮像手段の輝度帯域(ゲイン幅)を変更して撮影を行うことを特徴とする。この構成により撮影者は合焦が出来なかった場合においても絞りを絞り込み、且つCCDのゲインを上げるようにしたのでAF合焦不可でもピントが合い且つ手ぶれの起きていない画像が撮れるので合焦率はアップする。従ってAF合焦不可を含むすべての撮影状況に応じて撮影者はシャッターチャンスを逃す事無く撮影が行える。
【0019】
また上記構成において上記変更動作を行うかどうかを設定出来る設定手段、又は撮影前に予め選択出来る選択手段のうちどちらかもしくは両方を持つことで撮影者は上記変更動作を行うかどうかを選択出来ると同時にシャッターチャンスを逃す事無くピントが合い且つ手ぶれを起こしていない画像が撮れるのでAF合焦率がアップする。
【0020】
さらに上記構成に於いて上記変更動作を行う事を撮影前に撮影者に知らせる表示手段を持つことで撮影者は変更動作を確認した上で撮影が出来るようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例における電子カメラの外観を示す正面斜視図
【図2】本実施例における電子カメラの外観を示す背面斜視図
【図3】ファインダー表示を表した図
【図4】第1の実施例における撮影シーケンスのフローチャート
【図5】第1の実施例におけるファインダー内の露出情報表示部を示した図
【図6】本実施例における電子カメラの構成を示したブロック図
【図7】第2の実施例における撮影シーケンスのフローチャート
【図8】第2の実施例におけるファインダー内の露出情報表示部を示した図
【図9】従来例における一眼レフタイプの電子カメラの構成を示す断面図
【符号の説明】
1 モード変更釦
21 フォーカスエリア
22 情報表示部
22a 合焦マーク
22b 絞り込みマーク
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮影した画像情報を固体撮像素子を用いて電気信号に変換する撮影光学系を持つ電子カメラのオートフォーカス(AF)と絞りの制御に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図9は従来の一眼レフタイプの電子カメラの構成を示す断面図であり、図9を用いて撮影レンズを通過した被写体像が既知の位相検知方式による焦点検出装置により、固体撮像素子(CCD)上に合焦状態で像を作るまでの経路について説明する。同図において501はカメラ本体、502はカメラ側マウントであり、撮影レンズ503はカメラ側マウントに着脱可能に装填されている。撮影レンズ503の対物レンズ群504を通った被写体光束はハーフミラーである主ミラー505が図に示されている状態から二点鎖線で示されるような対物レンズ群504と固体撮像素子506(CCD)間の被写体光束から待避した状態にあるとき、主ミラー505の後方にあり、且つシャッター507の前に配置された撮影光束の特定の波長をカット又はその高周波成分を除去する光学フィルター508を通過し、シャッター先幕507aが走行し、所定時間経過後にシャッター後幕507bが走行すると銀塩フィルムの焦点結像面と同位置に後蓋509から取り付けられたCCD等の固体撮像素子506上に被写体像を結像する。所定時間蓄積された被写体光束は光の強さに比例した量の電気信号に変換され、さらにその信号はカメラ内、または外部の記録装置に映像信号として転送され記録される。一方、被写体を観察、確認する光束の経路はまずハーフミラーである主ミラー505によって略直角方向に反射され、ピント板510上に被写体像を形成する。さらにこの光束はコンデンサーレンズ511を通過した後、ペンタプリズム512より成る正立像形成素子により上下反対の正立像と成り撮影者は概正立像を接眼レンズ513を通して観察している。また被写体光束の残りの一部は主ミラー505を透過し、全反射するサブミラー514で屈折され、周知のオートフォーカス光学系515,516,517、オートフォーカスセンサー518へ導かれ、これにより周知の方法で焦点検出を行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような位相差方式を用いた焦点検出装置を備えた電子カメラにおいて、被写体のコントラストが極端に低かったり又暗かった場合や被写体が極端な逆光状態にある場合は焦点検出装置によるピント合わせが出来ない為、撮影者は被写体の近くにある他の物体にピント合わせをしたり、ストロボを発光させる、焦点検出動作を自動(=AF)から手動(=MF)に切り替えてピント合わせを行う等の撮影前動作が必要となり、この動作により被写体が動いたりすると最適なシャッターチャンスを逃してしまったりということが多々起こっていた。
【0004】
従って本出願に関わる第一の目的はAF合焦不可の場合に、シャッターチャンスを逃す事無く、ピントが合い且つ手ぶれの起こしていない写真が撮れるので、AF合焦率がアップする事である。又、第二の目的は第一の目的にあるピント合わせの為の具体的な手段として絞りを絞り込んで被写体深度を深くし、被写体を中心として前後のある一定の距離でピントを合わせた状態とする事である。第三の目的はAF合焦不可の場合、第一の目的にあるピント合わせの手段を行うかどうかを撮影者が設定出来る事である。第四の目的はAF合焦不可の場合、第一の目的にあるピント合わせの手段を行うかどうかを撮影者が撮影前に予め選択出来る事である。第五の目的は第一の目的に有るピント合わせの手段を行うことを撮影前に予め選択をしなかった場合でもAF合焦不可の場合、ピント合わせの手段を行うことを設定出来る手段を持つ事である。第六の目的は第一の目的にあるピント合わせの手段を行う事を撮影者に知らせる表示手段を持つ事である。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する手段として本出願に関わる構成は固体撮像素子等の光電変換素子を用いて撮影した情報を電気信号に変換する撮像手段と、該電気信号に種々の変換処理を行う画像処理手段と、被写体までの測距あるいは焦点検出を行う測距手段と、被写体及びその周辺の輝度を測定する測光手段と、該測光手段からの情報により絞り値を設定する制御手段と、から成る電子カメラに於いて、測距手段による測距あるいは焦点検出が不可能であった場合、制御手段により設定された絞り値を変更すると共に撮像手段の輝度帯域(ゲイン幅)を変更して撮影を行うことを特徴とする。上記構成により撮影者は測距もしくは合焦が不可能となるような撮影状態に於いても絞りを絞り込んで被写体深度を深くし、被写体を中心として前後のある一定の距離でピントを合わせた状態とすることで撮影可能となる。しかし絞りを絞り込むと今度はシャッター秒時が遅くなり、手ぶれを起こしてしまうのでCCDの輝度帯域(ゲイン幅)を上げる。その結果、シャッター秒時を変えなくても良くなる。従って、特に広角レンズを使用した時に従来のAF合焦不可の場合でもシャッターチャンスを逃す事無くピントが合い且つ手ぶれを起こしていない画像が撮れるのでAF合焦率がアップする。
【0006】
又本出願に係る第2の発明は第1の発明の構成に加えて、絞り値を大きくなる方向に変えることを特徴とする。上記構成により第1の発明では明らかにしていなかった絞りの変更方向を絞り込み方向に決定する事で被写体を中心として前後のある一定の距離でピントを合わせた状態にし撮影可能とする。
【0007】
さらに、本出願に係る第3の発明は第1,2の発明の電子カメラに於いて、測距手段による測距あるいは焦点検出が不可能であった時に制御手段により設定された絞り値を変更すると共に撮像手段の輝度帯域(ゲイン幅)を変更して撮影を行うかどうかを設定出来る設定手段を持つことを特徴とする。上記構成により撮影者は上記絞り値の変更を行うか又行わないか選択出来る事が可能になった。
【0008】
又、本出願に係る第4の発明は第1,2の発明の電子カメラに於いて、測距手段による測距あるいは焦点検出が不可能であった場合、制御手段により設定された絞り値を変更すると共に撮像手段の輝度帯域(ゲイン幅)を変更して撮影を行うかどうかを撮影前に予め選択出来る選択手段を持つことを特徴とする。上記構成により撮影前に上記絞り値の変更を行うかどうかを選択しているので、測距手段による測距あるいは焦点検出が不可能であった場合、撮影者は慌てる事無く、又カメラは瞬時に上記絞り値の変更を行うので、第3の発明と同様絞り値の変更を行うかどうかを選択出来ると同時にシャッターチャンスを逃す事無くピントが合い且つ手ぶれを起こしていない画像が撮れるのでAF合焦率がアップする。
【0009】
次に本出願に係る第5の発明は第4の発明の電子カメラに於いて、撮影前に予め選択出来る選択手段により、制御手段により設定された絞り値を変更すると共に撮像手段の輝度帯域(ゲイン幅)を変更して撮影を行うことを選択しなくても、測距手段による測距あるいは焦点検出が不可能であった場合、制御手段により設定された絞り値を変更すると共に撮像手段の輝度帯域(ゲイン幅)を変更して撮影を行うことを設定出来る設定手段を持つことを特徴とする。第4の発明では選択手段で絞り値の変更を選択しなかった場合に撮影直前に変更出来なかったが本発明では設定手段により設定することで可能となった。
【0010】
さらに本出願に係る第6の発明は第3,4,5の発明の電子カメラに於いて、測距手段による測距あるいは焦点検出が不可能であった場合、制御手段により設定された絞り値を変更すると共に撮像手段の輝度帯域(ゲイン幅)を変更することを撮影前に撮影者に知らせる表示手段を持つことを特徴とする。この構成により撮影者はAFNGの場合にカメラが上記絞り値変更を実行することをファインダー等の表示部材で確認することが出来る。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1,2は電子カメラの実施例の外観を示す正面斜視図及び背面斜視図である。図1において1はカメラ本体であり該カメラ本体1には図示の撮影レンズ2が交換可能に装着出来る。また、グリップ3は撮影者がカメラ本体1をホールドしやすい形状に成っている。該カメラ本体1上部には撮影を行う際の各種の操作部材、表示部材が集中している。4のシャッターレリーズ釦は一段目の押し込み(SW1)で測光及び測距演算を行い、二段目の押し込み(SW2)で露出の為の一連の動作を開始する。5は液晶を用いた上面表示パネルでありシャッタースピードや絞り値といった撮影に必要な情報を表示する。6はグリップ3の上部で且つシャッターレリーズ釦4の後部に配置された電子ダイヤルであり、撮影者はこのダイヤルを操作してシャッタースピード、絞り等の撮影条件を変更することが出来る。7は撮影モード(プログラム、シャッタースピード優先、絞り優先、マニュアル等)及び撮影した画像を再生する再生モードの各々に変更出来るモード変更釦である。8は主電源であるメインスイッチである。9は背面表示パネルであり電源の残り状態及び撮影可能枚数を表示している。10は撮影したデータを消去する為のデリート釦である。11はSCSIケーブルのポートであり、12はACアダプタ入力ポートである。又13はファインダー接眼窓である。14は液晶モニター(14a)及びその操作釦(14b)類である。15は焦点検出装置による合焦が出来なかった場合にこの釦を押すことと絞り込みを行う絞り込みモードに入る為の絞り込み釦である。
【0012】
また、図3はファインダー接眼窓13から見たファインダー表示を表した図であり、同図に於いて20は撮影者が見える範囲を規制する視野枠であり、21はこの範囲内に被写体を入れてシャッターレリーズ釦4を押さなければ正確な焦点検出動作を行わないフォーカスエリアである。22は絞り値やシャッタースピード、ストロボ充電完了等の露出情報を撮影者に表示する露出情報表示部である。この露出情報表示部22を拡大表示した図3aに於いて、22aはAF合焦が出来た場合に点灯し、出来なかった場合は点滅して撮影者に合焦状態を知らせる合焦マークである。また22bはAF合焦が出来なかった時に絞り込みを行う絞り込みモード状態で有ることを撮影者に知らせる為の絞り込みマークである。
【0013】
図4(a),(b)は第1の実施例における撮影シーケンスを表したフローチャートであり、図5はその時のファインダー内の露出情報表示部22の表示を示した図である。又、図6は本実施例である電子カメラの構成を示したブロック図であり、これらを用いて実際の撮影における一連の動作について説明する。
【0014】
図4においてステップ51で、メインスイッチ8をオンするとステップ52においてカメラは電池の電源状態をチェックし、さらにメインマイコン30内のCPUを初期状態にリセットした後、撮影可能なスタンバイ状態になる。ステップ53ではモード変更釦7を押して撮影モードを設定したり、従来の銀塩フィルムのISO感度に相当するCCDゲイン値を自動設定する信号をメインマイコン30から出す等の撮影モード設定動作を行う。ステップ54ではシャッターレリーズ釦4を一段目まで押下する(SW1)と、ステップ55で既知の測光手段及び測距手段により測光演算及び測距演算を行い、その演算結果を基に、メインマイコン30は自動焦点駆動部31にフォーカスレンズ群32を移動させ、撮影レンズの焦点が最適位置に来るように調整する。又、ステップ56でステップ55において測距(合焦)出来たかどうかの判断をメインマイコン30にて判断し、測距(合焦)出来なかった場合はステップ58へ進み、メインマイコン30から、LCDドライバー33を経由して図5aに示すファインダーLCD34内の合焦マーク22aと絞り込みマーク22bの両方を点滅し、撮影者に合焦出来なかった事と絞り込みモードを選択するかどうかを促す為の表示を行う。一方、測距(合焦)出来た場合はステップ57に行き、図5bに示す様に合焦マーク22aのみを点灯表示し、合焦出来たことを撮影者に知らせる。ステップ59では図2の絞り込み釦15を押すか押さないかで絞り込みモードに入るかどうかを撮影者は選択し、絞り込みモードを選択した場合はステップ61に進む。選択しなかった場合は図5aの状態のままステップ60に進む。絞り込みモードを選択したステップ61では図5cに示すように合焦マーク22aを消灯し、絞り込みマーク22bを点灯させる。ステップ62では絞り込む値を算出すると同時に絞り値を変更することにより生じる光量の低下分をステップ53に於いてメインマイコン30で設定したCCDゲイン値を所定段上げることで補正し、次のステップへ進む。ステップ63では絞り込んだ時にパンフォーカスとなる最短撮影距離即ち過焦点距離にピントが合うようフォーカスレンズ群32を移動させると同時に変更した絞り値をファインダー内に表示し、合焦マーク22aを点灯させる(図5d)。ステップ64でシャッターレリーズ釦4を更に押すと(SW2)ステップ65で測距(合焦)出来た時はステップ55の絞り値で、測距(合焦)出来なかった時はステップ62の絞り値に成るように絞り駆動部材35により絞り36を調節する。ステップ66で主ミラーをアップする。ステップ67にてシャッターの先幕走行開始後所定時間経過したら後幕を走行させ、ステップ68にて主ミラーをダウンさせる。ステップ69にて固体撮像素子37上に所定時間蓄積された被写体光は光の強さに比例した量の電気信号に変換される。ステップ70ではその信号はプリプロセス部38に於いてアナログ処理をされる。次のステップ71に於いては、AD変換部39でアナログの電気信号はデジタルデータに変換される。ステップ72では信号処理部40内で、デジタル化された信号は幾つかの変換処理を為され、メモリーコントローラ41に出力される。ここで撮影した画像を液晶表示モニター14aに表示させたい場合、撮影モード変更釦7を使って、撮影モードから再生モードに変えることが必要となり(=ステップ73でyesの場合)、この時、操作釦14bを押すとステップ74に進み、メモリーコントローラ41で信号処理部40から入力した画像信号をフレームメモリー42に蓄積し、その後、メインマイコン30に転送して画像圧縮処理を施す。その後、圧縮処理された画像信号はステップ75でメインマイコン30を介して、LCDドライバー33から液晶表示モニター14aに撮影画面として表示される。一方、表示しない場合(=ステップ73でnoの場合)はステップ76に進み、ここではフレームメモリー42に格納された画像信号は蓄積メモリー43にも与えられて蓄積される。ステップ77では蓄積メモリー43内の画像信号はPCカードコントローラ44によってPCカード45等のカード型記憶媒体に書き込まれる。
【0015】
このような構成にすることでAF合焦不可の場合でも絞り込みモードに変わったことを撮影者が確認出来、その上でピントが合いかつ手ぶれの起きていない画像が撮影出来るので合焦率がアップする。
【0016】
図7(a),(b)は第2の実施例における撮影シーケンスを表したフローチャートであり、図8はその時のファインダー内の露出情報表示部22の表示を示した図である。これらと図6を用いて実際の撮影における一連の動作について説明する。
【0017】
図7においてステップ151で、メインスイッチ8をオンするとステップ152においてカメラは電池の電源状態をチェックし、さらにメインマイコン30内のCPUを初期状態にリセットした後、撮影可能なスタンバイ状態になる。ステップ153ではモード変更釦7を押して撮影モードを設定したり、従来の銀塩フィルムのISO感度に相当するCCDゲイン値を自動設定する信号をメインマイコン30から出す等の撮影モード設定動作を行う。ステップ154で絞り込みモードに入るかどうかの選択を行い、絞り込み釦15を押してこのモードを選択した場合はステップ155に進み、押さなかった場合、即ちモードを選択しなかった場合は図7のステップ165へ進む。次のステップ155では図8aに示すようにファインダーLCD34内の絞り込みマーク22bをファインダー内に点灯表示させ、測距(合焦)が出来なかった場合は自動的に絞り込みを行う絞り込みモードを選択したことを撮影者に知らせる。ステップ156でシャッターレリーズ釦4を一段目まで押下する(SW1)とステップ157で既知の測光、測距(合焦)手段により測光演算及び測距(合焦)演算を行い、その演算結果を基に、メインマイコン30は自動焦点駆動部31にフォーカスレンズ群32を移動させ、撮影レンズの焦点が最適位置に来るように調整する。又、ステップ158ではステップ157において測距(合焦)出来たかどうかの判断を行い、測距(合焦)出来なかった場合はステップ159へ進み、図8bに示す様にファインダーLCD34内の合焦マーク22aを点滅し、合焦出来なかったことを撮影者に知らせる。一方、測距(合焦)出来た場合はステップ160に行き、図8cに示す様に合焦マーク22aを点灯表示し、合焦したことを撮影者に知らせる。ステップ159で合焦マークを点滅させている間、ステップ161では絞り込む値を算出すると同時に絞り値を変更することにより生じる光量の低下分をステップ153に於いてメインマイコン30で設定したCCDゲイン値を所定段上げることで補正し、次のステップへ進む。ステップ162では絞り込んだ時にパンフォーカスとなる最短撮影距離即ち過焦点距離にピントが合うようフォーカスレンズ群32を移動させると同時に変更した絞り値を表示し、ファインダーLCD34内の合焦マーク22aを点灯させる(図8d)。ステップ163以降の撮影シーケンスは第1の実施例の撮影シーケンスである図4のフローチャートのステップ64以降と同様なのでここでは省略する。一方、絞り込みモードを選択しなかった場合は図7に示すようにステップ164に進み、ここでシャッターレリーズ釦4を押す(SW1)とステップ165で既知の測光、測距(合焦)手段により測光演算及び測距(合焦)演算を行い、その演算結果を基にメインマイコン30は自動焦点駆動部31にフォーカスレンズ群32を移動させ、撮影レンズの焦点が最適位置に来るように調整する。ステップ165において測距(合焦)出来たかどうかの判断を行い、測距(合焦)出来なかった場合はステップ167へ進み、ファインダーLCD34内の合焦マーク22aを点滅し、合焦出来なかったことを撮影者に知らせる。一方、測距(合焦)出来た場合はステップ168に行き、図5bに示す様に合焦マーク22aを点灯表示し、合焦したことを撮影者に知らせる。その後、両者共ステップ163へ進む。このような構成にすることでAF合焦不可の場合でもシャッターチャンスを逃す事無く、素早くピントが合い且つ手ぶれの起きていない画像が撮影出来るので合焦率がアップする。
【0018】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば固体撮像素子等の光電変換素子を用いて撮影した情報を電気信号に変換する撮像手段と該電気信号に種々の変換処理を行う画像処理手段と被写体までの測距あるいは焦点検出を行う測距手段と被写体及びその周辺の輝度を測定する測光手段と該測光手段からの情報により絞り値を設定する制御手段とから成る電子カメラに於いて測距手段による測距あるいは焦点検出が不可能であった場合、制御手段により設定された絞り値を変更すると共に撮像手段の輝度帯域(ゲイン幅)を変更して撮影を行うことを特徴とする。この構成により撮影者は合焦が出来なかった場合においても絞りを絞り込み、且つCCDのゲインを上げるようにしたのでAF合焦不可でもピントが合い且つ手ぶれの起きていない画像が撮れるので合焦率はアップする。従ってAF合焦不可を含むすべての撮影状況に応じて撮影者はシャッターチャンスを逃す事無く撮影が行える。
【0019】
また上記構成において上記変更動作を行うかどうかを設定出来る設定手段、又は撮影前に予め選択出来る選択手段のうちどちらかもしくは両方を持つことで撮影者は上記変更動作を行うかどうかを選択出来ると同時にシャッターチャンスを逃す事無くピントが合い且つ手ぶれを起こしていない画像が撮れるのでAF合焦率がアップする。
【0020】
さらに上記構成に於いて上記変更動作を行う事を撮影前に撮影者に知らせる表示手段を持つことで撮影者は変更動作を確認した上で撮影が出来るようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例における電子カメラの外観を示す正面斜視図
【図2】本実施例における電子カメラの外観を示す背面斜視図
【図3】ファインダー表示を表した図
【図4】第1の実施例における撮影シーケンスのフローチャート
【図5】第1の実施例におけるファインダー内の露出情報表示部を示した図
【図6】本実施例における電子カメラの構成を示したブロック図
【図7】第2の実施例における撮影シーケンスのフローチャート
【図8】第2の実施例におけるファインダー内の露出情報表示部を示した図
【図9】従来例における一眼レフタイプの電子カメラの構成を示す断面図
【符号の説明】
1 モード変更釦
21 フォーカスエリア
22 情報表示部
22a 合焦マーク
22b 絞り込みマーク
Claims (6)
- 固体撮像素子等の光電変換素子を用いて撮影した情報を電気信号に変換する撮像手段と、該電気信号に種々の変換処理を行う画像処理手段と、被写体までの測距あるいは焦点検出を行う測距手段と、被写体及びその周辺の輝度を測定する測光手段と、該測光手段からの情報により絞り値を設定する制御手段と、から成る電子カメラに於いて、
測距手段による測距あるいは焦点検出が不可能であった場合、制御手段により設定された絞り値を変更すると共に撮像手段の輝度帯域(ゲイン幅)を変更して撮影を行うことを特徴とする電子カメラ。 - 請求項1の電子カメラに於いて、絞り値を大きくなる方向に変えることを特徴とする電子カメラ。
- 請求項1,2の電子カメラに於いて、測距手段による測距あるいは焦点検出が不可能であった時に制御手段により設定された絞り値を変更すると共に撮像手段の輝度帯域(ゲイン幅)を変更して撮影を行うかどうかを設定出来る設定手段を持つことを特徴とする。
- 請求項1,2の電子カメラに於いて、測距手段による測距あるいは焦点検出が不可能であった場合、制御手段により設定された絞り値を変更すると共に撮像手段の輝度帯域(ゲイン幅)を変更して撮影を行うかどうかを撮影前に予め選択出来る選択手段を持つことを特徴とする。
- 請求項4の電子カメラに於いて、撮影前に予め選択出来る選択手段により、制御手段により設定された絞り値を変更すると共に撮像手段の輝度帯域(ゲイン幅)を変更して撮影を行うことを選択しなくても、測距手段による測距あるいは焦点検出が不可能であった場合、制御手段により設定された絞り値を変更すると共に撮像手段の輝度帯域(ゲイン幅)を変更して撮影を行うことを設定出来る設定手段を持つことを特徴とする。
- 請求項3,4,5の電子カメラに於いて、測距手段による測距あるいは焦点検出が不可能であった場合、制御手段により設定された絞り値を変更すると共に撮像手段の輝度帯域(ゲイン幅)を変更することを撮影前に撮影者に知らせる表示手段を持つことを特徴とする。
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-
2003
- 2003-04-08 JP JP2003104000A patent/JP2004312432A/ja not_active Withdrawn
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