JP2004312284A - 表面実装型圧電発振器 - Google Patents
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Abstract
【課題】コンタクトに十分な大きさを有する書込み端子電極を備えると共に小型化の要求に対応した表面実装型圧電発振器、特にワンチップICタイプ水晶発振器を得る。
【解決手段】発振回路および温度補償回路を構成する回路素子と、少なくとも前記回路素子を収容するための凹陥部4を上面に有するプリント配線基板と、前記回路素子を収容した前記凹陥部4の開口を覆うように前記プリント配線基板の上面に実装される圧電振動子101と、を備える表面実装型圧電発振器10であって、前記プリント配線基板の側端面に前記回路素子と導通する側面電極を配設し前記プリント配線基板の上面に前記側面電極と導通するランド電極6aを形成し該ランド電極6aとその近傍の前記プリント配線基板の上面とを絶縁体層にて覆ったことを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】発振回路および温度補償回路を構成する回路素子と、少なくとも前記回路素子を収容するための凹陥部4を上面に有するプリント配線基板と、前記回路素子を収容した前記凹陥部4の開口を覆うように前記プリント配線基板の上面に実装される圧電振動子101と、を備える表面実装型圧電発振器10であって、前記プリント配線基板の側端面に前記回路素子と導通する側面電極を配設し前記プリント配線基板の上面に前記側面電極と導通するランド電極6aを形成し該ランド電極6aとその近傍の前記プリント配線基板の上面とを絶縁体層にて覆ったことを特徴とする。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば移動体通信機器に用いられる表面実装型圧電発振器に関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯電話機等の移動体通信機器の普及に伴う低価格化および小型化の急激な進展により、これらの通信機器に使用される水晶振動子やワンチップICタイプ水晶発振器等の水晶デバイスに対しても小型化、低価格化の要求が高まっている。
【0003】
従来の表面実装型ワンチップICタイプ水晶発振器としては、例えば特開2000−151283号公報で開示されたようなものがあり、図3(a)は表面実装型水晶振動子を省略した状態のワンチップICタイプ水晶発振器の上面図で、図3(b)はその構造を示すA−A縦断面図である。
同図に示すように従来のワンチップICタイプ水晶発振器100は、下面の四隅に外部出力端子電極101aを備える汎用の表面実装型水晶振動子101と、発振回路および温度補償回路を構成するICチップ103と、上面にICチップ103を収容する凹陥部104と該凹陥部104の開口面、即ち表面実装型水晶振動子101との接続面102dに前記外部出力端子電極101aと対向配置した外部入力端子電極105と長辺側端面夫々に厚み方向に延びる溝状の書込み端子電極106とを備える略矩形状のセラミック配線板102と、を備え、前記ICチップ103を前記凹陥部104に収容すると共に、前記外部出力端子電極101a夫々と前記外部入力端子電極105夫々とをはんだ固定することにより前記水晶振動子101によって凹陥部104を覆い閉止する構造を有する。
【0004】
前記凹陥部に収容されたICチップ103には前記書込み端子電極106を介して周波数温度特性を安定させるための温度補償データ等が外部装置(図示せず)より入力される。
【0005】
前記書込み端子電極106は前記セラミック配線板102を構成するセラミック絶縁層102a、102b、102c夫々の長辺側端面の同位置に配設された切り欠きを組み合わせて溝の内側に設けられたものであって、セラミック絶縁層102b、102c部分の切り欠きの内壁面からセラミック絶縁層102cの上面、即ち接続面102d側の切り欠き周縁にかけて導体膜が被着されているが最下層であるセラミック絶縁層102a部分の切り欠きには導体膜を被着していない。
【0006】
このような構成にすることで、書き込み制御端子電極106はセラミック配線板102の最外周面および実装底面(セラミック絶縁層102aの下面)に露出することが無く、外部のプリント配線基板に前記ワンチップICタイプ水晶発振器100をはんだ実装した時における外部のプリント配線基板の配線パターンと書込み端子電極106との短絡を防止することができる。
【0007】
【特許文献】特開2000−151283号公報。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ワンチップICタイプ水晶発振器100の更なる小型化、即ち前記セラミック配線板102本体の小型化のみならず該セラミック配線板102が備える前記書込み端子電極106及び前記外部入力端子電極105も小型化されるだけでなく、前記接続面102d側の切り欠き周縁に形成された書込み端子電極106のランド電極106aと外部入力端子電極105との間隙108が狭窄してしまい、外部入力端子電極105と前記水晶振動子101の外部出力端子電極101aとをはんだ固定する際に該はんだが展開して前記ランド電極106aにまで達して前記書込み端子電極106と前記外部入力端子電極105とが短絡する虞がある。
【0009】
以下、図3を斟酌して書込み端子電極106と外部入力端子電極105との短絡防止対策を説明する。
図4は書込み端子電極の形成工程を説明するための図で、そこで第1の短絡防止対策として、前記ランド電極106aを形成しない、即ち前記接続面102dには前記外部入力端子電極105のみを備えるセラミック配線板を作製することが考えられるが該ランド電極106aは製造上必然的に形成されてしまうものである。
前記書込み端子電極106の形成手順は、例えば特開2002−016354号公報に開示された手法の応用により、図4(a)〜(b)に示すように、前記セラミック絶縁層102a乃至102cとなるグリーンシート112a乃至112c夫々、例えばグリーンシート112cに貫通楕円穴113(二等分割することで切り欠きとなる。)を形成し、グリーンシート112c及び112b(不図示)の貫通楕円穴113の内壁面にタングステン等の金属ペースト111を穴埋め印刷と余剰の金属ペーストの吸引とにより被着させる。この穴埋め印刷〜吸引工程の終了後に、導体パターン(外部入力端子電極116)印刷工程に移行する。図4(c)に示すように、全ての印刷が完了したグリーンシート112a乃至112cを積層し焼成した後、金属ペーストの上にニッケルメッキを施し、さらにこのニッケルメッキ上に金めっきを施す。
図4(a)に示すように、貫通楕円穴への金属ペーストの充填不良、即ち貫通楕円穴113の内壁面への金属ペースト111の被着不良を考慮して貫通楕円穴径113より若干大きい楕円穴115を備えるスクリーン印刷版114を用いることで貫通楕円穴113の上側(印刷面側)周縁にも金属ペースト111が印刷されてしまう。特にグリーンシート112cの印刷面、即ち前記接続面に相当する面には外部入力端子電極116が備わることから製造効率(穴埋め印刷〜吸引工程と導体パターン印刷工程との連続作業が可能となる。)を考慮して接続面側からの印刷が好適であり、結果として前記ランド電極が形成されてしまう。
【0010】
第2の短絡防止対策として、前記セラミック配線板102の外部入力端子電極105を更に小型化、即ち間隙108を拡張することも考えられるが、前記外部出力端子電極101aとの電極面積の格差により外部出力端子電極101aのはんだ実装後の応力がはんだ接合部に不均等に配分されることで外部出力端子電極101aとの接続信頼性の低下が懸念される。
【0011】
第3の短絡防止対策として、前記セラミック配線板102の書込み端子電極106を更に小型化する、若しくは、同一端面に形成された書込み書込み端子電極106のいずれか一方を更に小型化することも考えられるが、前記セラミック配線板102の製造ばらつきを踏まえると、書込み端子電極106と温度補償データ等を入力する外部装置との位置合わせが極めて困難となり接触ミスによる調整不良など歩留りが悪化する虞がある。
【0012】
第4の短絡防止対策として、前記書込み端子電極106の大きさを現状のままとし書込み端子電極106同志の間隙109を更なる狭小化することも考えられるが、前記セラミック配線板102の製造ばらつきから同一端面に配設された前記ランド電極106a同志が短絡する虞がある。
【0013】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、コンタクトに十分な大きさを有する書込み端子電極を備えると共に小型化の要求に対応した表面実装型圧電発振器、特にワンチップICタイプ水晶発振器を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明に係わる請求項1記載の発明は、発振回路および温度補償回路を構成する回路素子と、少なくとも前記回路素子を収容するための凹陥部を上面に有するプリント配線基板と、前記回路素子を収容した前記凹陥部の開口を覆うように前記プリント配線基板の上面に実装される圧電振動子と、を備える表面実装型圧電発振器であって、前記プリント配線基板の側端面に前記回路素子と導通する側面電極を配設し前記プリント配線基板の上面に前記側面電極と導通するランド電極を形成し該ランド電極とその近傍の前記プリント配線基板の上面とを絶縁体層にて覆ったことを特徴とする。
【0015】
また請求項2記載の発明は、発振回路および温度補償回路を構成する回路素子と、少なくとも前記回路素子を収容するための凹陥部を上面に有するプリント配線基板と、前記回路素子を収容した前記凹陥部の開口を覆うように前記プリント配線基板の上面に実装される圧電振動子と、を備える表面実装型圧電発振器であって、前記プリント配線基板の側端面に前記回路素子と導通する側面電極を配設し前記プリント配線基板の上面に前記側面電極と導通するランド電極を形成し該ランド電極と前記プリント配線基板の上面に形成された前記圧電振動子実装用の電極との間に絶縁体層を配設したことを特徴とする。
【0016】
また請求項3記載の発明は、発振回路および温度補償回路を構成する回路素子と、少なくとも前記回路素子を収容するための凹陥部を下面に有するプリント配線基板と、前記プリント配線基板の上面に実装する圧電振動子と、を備える表面実装型圧電発振器であって、前記プリント配線基板の側端面に前記回路素子と導通する側面電極を配設し前記プリント配線基板の上面に前記側面電極と導通するランド電極を形成し該ランド電極とその近傍の前記プリント配線基板の上面とを絶縁体層にて覆ったことを特徴とする。
【0017】
また請求項4記載の発明は、発振回路および温度補償回路を構成する回路素子と、少なくとも前記回路素子を収容するための凹陥部を下面に有するプリント配線基板と、前記プリント配線基板の上面に実装する圧電振動子と、を備える表面実装型圧電発振器であって、前記プリント配線基板の側端面に前記回路素子と導通する側面電極を配設し前記プリント配線基板の上面に前記側面電極と導通するランド電極を形成し該ランド電極と前記プリント配線基板の上面に形成された前記圧電振動子実装用の電極との間に絶縁体層を配設したことを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図示した本発明の実施の形態に基づいて、本発明を詳細に説明する。
【0019】
図1(a)は表面実装型水晶振動子を省略した状態のワンチップICタイプ水晶発振器の上面図、図1(b)はその構造を示すA−A断面図である。
同図から明らかなように本発明実施形態のワンチップICタイプ水晶発振器10は、下面の四隅に外部出力端子電極101aを備える汎用の表面実装型水晶振動子101と、
発振回路および温度補償回路を構成する回路素子、例えばICチップ3と、
上面にICチップ3を収容するための凹陥部4と該凹陥部4の開口面、即ち表面実装型水晶振動子101との接続面2dに前記外部出力端子電極101aと対向配置した外部入力端子電極5と対向する一対の側端面、例えば長辺側端面夫々に厚み方向に延びる溝状の側面電極、即ち書込み端子電極6とを備える略矩形状のプリント配線基板、例えばセラミック配線板2と、
前記書込み端子電極6夫々の接続面2d側の溝周縁に形成され該書込み端子電極6と導通するランド電極6aを被覆するように形成した絶縁体層、例えばアルミナコーティング7と、を備え、
前記ICチップ3を前記凹陥部4に収容すると共に、前記外部出力端子電極101a夫々と前記外部入力端子電極5夫々とをはんだ固定することにより前記水晶振動子101によって凹陥部4を覆い閉止する構造を有する。
外部入力端子電極5、書込み端子電極6及びランド電極6aはタングステンあるいはモリブデンを焼成し、その上にニッケルメッキを施し、さらにこのニッケルメッキ上に金めっきを施したものである。
【0020】
前記凹陥部に収容されたICチップ3には前記書込み端子電極6を介して周波数温度特性を安定させるための温度補償データ等が外部装置(不図示)より入力する。
【0021】
前記書込み端子電極6は前記セラミック配線板2を構成するセラミック絶縁層2a、2b、2c夫々の長辺側端面の同位置に配設された切り欠きを組み合わせて構成した溝状部分の内壁面に形成したものであって、セラミック絶縁層2b、2c部分の切り欠きの内壁面からセラミック絶縁層2cの上面、即ち接続面2d側の切り欠き周縁にかけて導体膜が被着されているがセラミック絶縁層2a部分の切り欠きには導体膜を被着していない。
これにより、外部のプリント配線基板(不図示)に前記ワンチップICタイプ水晶発振器10をはんだ実装した時における外部のプリント配線基板の配線パターンと書込み端子電極6との短絡を防止することができる。
【0022】
前記アルミナコーティング7は、前記セラミック配線板2を構成する材料である酸化アルミニウムを主成分とする材料にガラス粉末を添加しそれと溶剤を混合した絶縁体ペーストを前記セラミック配線板2の接続面2d、即ち最上層を構成するセラミック絶縁層2cとなるグリーンシートの貫通楕円穴(二等分割することで前記切り欠きとなる。)周縁に被着した金属ペースト(前記ランド電極6a)上に印刷する。そして、絶縁体ペーストはセラミック絶縁層2cとその他のグリーンシートとを積層した上で各グリーンシート、前記外部入力端子電極5等の金属ペーストと共に同時焼成されることにより得られる。
【0023】
前記外部出力端子電極101aと前記外部入力端子電極5とを導通固定するはんだ8の厚みが約50マイクロメートル(μm)であることから、アルミナコーティング7の厚みをこれより薄くすることにより、例えば本実施形態では厚み約20μmとしたところ、これが障害となってはんだ接合部に過度のストレスが加わることがない。
なお、前記アルミナコーティング7の厚みは、前記はんだ8の厚みの製造バラツキを考慮すると30マイクロメートル(μm)以下とすべきである。一方、絶縁性を確保する(前記絶縁体ペーストの下地を露出させない十分な印刷量)という観点からすると5μm以上とすべきであるから、5〜30μmの範囲で設定するのが望ましいと言えよう。
【0024】
このような構成にすることで、前記書き込み端子電極6はセラミック配線板2の最外周面及び下面(実装底面)及び上面(前記接続面2d)に露出することが無くなり、前記外部出力端子電極101aと前記外部入力端子電極5とをはんだ接合する際にはんだが展開しても前記ランド電極6aに接触することがないので書込み端子電極6と外部入力端子電極5との短絡を防止することが可能である。
【0025】
前記外部出力端子電極101aと前記外部入力端子電極5とを機械的及び電気的に接続するはんだ8が該外部出力端子電極101aと該外部入力端子電極5とから流出しないように、該外部出力端子電極101aの周縁近傍と該外部入力端子電極5の周縁近傍の少なくとも一方に前記アルミナコーティング7を形成しても前記書込み端子電極6、前記ランド電極6aとの短絡を防止する効果は得られる。
または、はんだ8が外部出力端子電極101aと外部入力端子電極5とから流出したとしても、前記ランド電極6aに接触しないようにランド電極6aを囲繞するように前記アルミナコーティング7を形成しても前記書込み端子電極6、前記ランド電極6aとの短絡を防止する効果は得られる。
【0026】
はんだ接合は溶融したはんだが金属表面に流れる、即ちぬれる事で接合部の表面とはんだとの界面で合金を形成し、その結果、良好な機械的及び電気的な接続が得られる、換言すれば、はんだがぬれない材料又は絶縁材料であれば前記絶縁体層はアルミナコーティング7以外でも構わない。
アルミナコーティング7の代替例として、第1に液体絶縁材料、例えば鉱物性油、合成油(アスカレル等)、シリコンオイル(液状の有機けい素化合物)を前記ランド電極6aの表面に塗布する。
又は第2に固体絶縁材料、例えば雲母、石綿、ガラス(鉛ガラス、石英ガラス等)を前記ランド電極6aの表面に配設する。
又は第3に有機物の固体絶縁材料、例えば絶縁紙、繊維性材料、天然樹脂(ロジン、セラック、琥珀等)、ゴム(天然ゴムやクロロプレインゴム、ブタジエンゴム、シリコンゴム等の合成ゴム)、合成樹脂(ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルホルマール等の熱可塑性樹脂及びフェノール樹脂、シリコン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂)、ワニスを前記ランド電極6aの表面に配設する。
【0027】
前記表面実装型水晶振動子101の前記外部出力端子電極101aとセラミック配線板2の前記外部入力端子電極5とを導通固定する手段として導電性接着剤による導通固定があるが、該導電性接着剤ははんだの付かないセラミック等の無機質材料にも接着する。外部出力端子電極101aと外部入力端子電極5との接合に導電性接着剤を用い該導電性接着剤の塗布量が所望する塗布量より多かった場合、前記アルミナコーティング7にも導電性接着剤が付着する虞があるが、該アルミナコーティング7は絶縁材料であるので前記外部出力端子電極101aと外部入力端子電極5とランド電極6a及び該ランド電極6aと電気的に接続した書込み端子電極6との短絡を防止することが可能である。
【0028】
図2は、本発明による水晶発振器のその他の構造を示す部分縦断面図である。
その他の本発明実施形態のワンチップICタイプ水晶発振器20は、下面の四隅に外部出力端子電極101aを備える汎用の表面実装型水晶振動子101と、発振回路および温度補償回路を構成する回路素子、例えばICチップ23と、
下面に前記ICチップ23を収容するための凹陥部24と上面、即ち表面実装型水晶振動子101との接続面22dに前記外部出力端子電極101aと対向配置した外部入力端子電極25と対向する一対の側端面、例えば長辺側端面夫々に厚み方向に延びる溝状の側面電極、即ち書込み端子電極26とを備える略矩形状のセラミック配線板22と、
前記書込み端子電極26夫々の接続面22d側の溝周縁に形成され該書込み端子電極26と導通するランド電極26aを被覆するように形成した絶縁体層、例えばアルミナコーティング27と、を備え、
前記ICチップ23を前記凹陥部24に収容すると共に、前記外部出力端子電極101a夫々と前記外部入力端子電極25夫々とをはんだ固定することにより前記水晶振動子101によって凹陥部24を覆い閉止する構造を有する。
外部入力端子電極25、書込み端子電極26及びランド電極26aはタングステンあるいはモリブデンを焼成し、その上にニッケルメッキを施し、さらにこのニッケルメッキ上に金めっきを施したものである。
【0029】
前記書込み端子電極26は前記セラミック配線板22を構成するセラミック絶縁層22a、22b、22c夫々の長辺側端面の同位置に配設された切り欠きを組み合わさて構成した溝状部分の内壁面に形成したものであって、セラミック絶縁層22b、22c部分の切り欠きの内壁面からセラミック絶縁層22cの上面、即ち接続面22d側の切り欠き周縁にかけて導体膜が被着されているがセラミック絶縁層2a部分の切り欠きには導体膜を被着していない。
これにより、外部のプリント配線基板(不図示)に前記ワンチップICタイプ水晶発振器20をはんだ実装した時における外部のプリント配線基板の配線パターンと書込み端子電極26との短絡を防止することができる。
【0030】
前記アルミナコーティング27は、前述のアルミナコーティング7の形成方法、構成(形成位置、厚み等)、効果、代替例と同様であるのは云うまでもない。
【0031】
このような構成にすることで、前記書き込み制御端子電極26はセラミック配線板22の最外周面及び下面(実装底面)及び上面(前記接続面22d)に露出することが無く、前記外部出力端子電極101aと前記外部入力端子電極25とをはんだ接合する際にはんだが展開しても前記ランド電極26aに接触することがないので書込み端子電極26と外部入力端子電極25との短絡を防止することが可能である。
【0032】
前記凹陥部4、24夫々には前記ICチップの他に該ICチップに供給される電源電圧に重畳される高周波ノイズを除去するためのコンデンサ等を収容しても構わない。
【0033】
以上では水晶振動子を用いて本発明を説明したが、本発明は水晶振動子のみに限定するものではなくランガサイト、四方酸リチウム、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム等の圧電材料を用いた振動デバイスに適用できることは云うまでもない。
【0034】
【発明の効果】
本発明により、コンタクトに十分な大きさを有する書込み端子電極を備えると共に小型化の要求に対応した表面実装型圧電発振器、特にワンチップICタイプ水晶発振器が得られるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施形態としての表面実装型ワンチップICタイプ水晶発振器の構成図。
(a)表面実装型水晶振動子を省略した状態の上面図。
(b)A−A縦断面図。
【図2】その他の本発明実施形態としての表面実装型ワンチップICタイプ水晶発振器の構成図。
【図3】従来の表面実装型ワンチップICタイプ水晶発振器の構成図。
(a)表面実装型水晶振動子を省略した状態の上面図。
(b)A−A縦断面図。
【図4】書込み端子電極の形成工程説明図。
【符号の説明】
2、22、102…セラミック配線板
2a、2b、2c、22a、22b、22c、102a、102b、102c…セラミック絶縁層 2d、102d…接続面
3、23、103…ICチップ 4、24、104…凹陥部
5、25、105…外部入力端子電極
6、26、106…書込み端子電極
6a、26a、106a…ランド電極
7、27…アルミナコーティング 8…はんだ層
10、20、100…ワンチップICタイプ水晶発振器
101…表面実装型水晶振動子 101a…外部出力端子電極
108、109…間隙 111…金属ペースト
112a乃至112c…グリーンシート 113…貫通楕円穴
114…スクリーン印刷版 115…楕円穴 116…外部入力端子電極
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば移動体通信機器に用いられる表面実装型圧電発振器に関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯電話機等の移動体通信機器の普及に伴う低価格化および小型化の急激な進展により、これらの通信機器に使用される水晶振動子やワンチップICタイプ水晶発振器等の水晶デバイスに対しても小型化、低価格化の要求が高まっている。
【0003】
従来の表面実装型ワンチップICタイプ水晶発振器としては、例えば特開2000−151283号公報で開示されたようなものがあり、図3(a)は表面実装型水晶振動子を省略した状態のワンチップICタイプ水晶発振器の上面図で、図3(b)はその構造を示すA−A縦断面図である。
同図に示すように従来のワンチップICタイプ水晶発振器100は、下面の四隅に外部出力端子電極101aを備える汎用の表面実装型水晶振動子101と、発振回路および温度補償回路を構成するICチップ103と、上面にICチップ103を収容する凹陥部104と該凹陥部104の開口面、即ち表面実装型水晶振動子101との接続面102dに前記外部出力端子電極101aと対向配置した外部入力端子電極105と長辺側端面夫々に厚み方向に延びる溝状の書込み端子電極106とを備える略矩形状のセラミック配線板102と、を備え、前記ICチップ103を前記凹陥部104に収容すると共に、前記外部出力端子電極101a夫々と前記外部入力端子電極105夫々とをはんだ固定することにより前記水晶振動子101によって凹陥部104を覆い閉止する構造を有する。
【0004】
前記凹陥部に収容されたICチップ103には前記書込み端子電極106を介して周波数温度特性を安定させるための温度補償データ等が外部装置(図示せず)より入力される。
【0005】
前記書込み端子電極106は前記セラミック配線板102を構成するセラミック絶縁層102a、102b、102c夫々の長辺側端面の同位置に配設された切り欠きを組み合わせて溝の内側に設けられたものであって、セラミック絶縁層102b、102c部分の切り欠きの内壁面からセラミック絶縁層102cの上面、即ち接続面102d側の切り欠き周縁にかけて導体膜が被着されているが最下層であるセラミック絶縁層102a部分の切り欠きには導体膜を被着していない。
【0006】
このような構成にすることで、書き込み制御端子電極106はセラミック配線板102の最外周面および実装底面(セラミック絶縁層102aの下面)に露出することが無く、外部のプリント配線基板に前記ワンチップICタイプ水晶発振器100をはんだ実装した時における外部のプリント配線基板の配線パターンと書込み端子電極106との短絡を防止することができる。
【0007】
【特許文献】特開2000−151283号公報。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ワンチップICタイプ水晶発振器100の更なる小型化、即ち前記セラミック配線板102本体の小型化のみならず該セラミック配線板102が備える前記書込み端子電極106及び前記外部入力端子電極105も小型化されるだけでなく、前記接続面102d側の切り欠き周縁に形成された書込み端子電極106のランド電極106aと外部入力端子電極105との間隙108が狭窄してしまい、外部入力端子電極105と前記水晶振動子101の外部出力端子電極101aとをはんだ固定する際に該はんだが展開して前記ランド電極106aにまで達して前記書込み端子電極106と前記外部入力端子電極105とが短絡する虞がある。
【0009】
以下、図3を斟酌して書込み端子電極106と外部入力端子電極105との短絡防止対策を説明する。
図4は書込み端子電極の形成工程を説明するための図で、そこで第1の短絡防止対策として、前記ランド電極106aを形成しない、即ち前記接続面102dには前記外部入力端子電極105のみを備えるセラミック配線板を作製することが考えられるが該ランド電極106aは製造上必然的に形成されてしまうものである。
前記書込み端子電極106の形成手順は、例えば特開2002−016354号公報に開示された手法の応用により、図4(a)〜(b)に示すように、前記セラミック絶縁層102a乃至102cとなるグリーンシート112a乃至112c夫々、例えばグリーンシート112cに貫通楕円穴113(二等分割することで切り欠きとなる。)を形成し、グリーンシート112c及び112b(不図示)の貫通楕円穴113の内壁面にタングステン等の金属ペースト111を穴埋め印刷と余剰の金属ペーストの吸引とにより被着させる。この穴埋め印刷〜吸引工程の終了後に、導体パターン(外部入力端子電極116)印刷工程に移行する。図4(c)に示すように、全ての印刷が完了したグリーンシート112a乃至112cを積層し焼成した後、金属ペーストの上にニッケルメッキを施し、さらにこのニッケルメッキ上に金めっきを施す。
図4(a)に示すように、貫通楕円穴への金属ペーストの充填不良、即ち貫通楕円穴113の内壁面への金属ペースト111の被着不良を考慮して貫通楕円穴径113より若干大きい楕円穴115を備えるスクリーン印刷版114を用いることで貫通楕円穴113の上側(印刷面側)周縁にも金属ペースト111が印刷されてしまう。特にグリーンシート112cの印刷面、即ち前記接続面に相当する面には外部入力端子電極116が備わることから製造効率(穴埋め印刷〜吸引工程と導体パターン印刷工程との連続作業が可能となる。)を考慮して接続面側からの印刷が好適であり、結果として前記ランド電極が形成されてしまう。
【0010】
第2の短絡防止対策として、前記セラミック配線板102の外部入力端子電極105を更に小型化、即ち間隙108を拡張することも考えられるが、前記外部出力端子電極101aとの電極面積の格差により外部出力端子電極101aのはんだ実装後の応力がはんだ接合部に不均等に配分されることで外部出力端子電極101aとの接続信頼性の低下が懸念される。
【0011】
第3の短絡防止対策として、前記セラミック配線板102の書込み端子電極106を更に小型化する、若しくは、同一端面に形成された書込み書込み端子電極106のいずれか一方を更に小型化することも考えられるが、前記セラミック配線板102の製造ばらつきを踏まえると、書込み端子電極106と温度補償データ等を入力する外部装置との位置合わせが極めて困難となり接触ミスによる調整不良など歩留りが悪化する虞がある。
【0012】
第4の短絡防止対策として、前記書込み端子電極106の大きさを現状のままとし書込み端子電極106同志の間隙109を更なる狭小化することも考えられるが、前記セラミック配線板102の製造ばらつきから同一端面に配設された前記ランド電極106a同志が短絡する虞がある。
【0013】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、コンタクトに十分な大きさを有する書込み端子電極を備えると共に小型化の要求に対応した表面実装型圧電発振器、特にワンチップICタイプ水晶発振器を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明に係わる請求項1記載の発明は、発振回路および温度補償回路を構成する回路素子と、少なくとも前記回路素子を収容するための凹陥部を上面に有するプリント配線基板と、前記回路素子を収容した前記凹陥部の開口を覆うように前記プリント配線基板の上面に実装される圧電振動子と、を備える表面実装型圧電発振器であって、前記プリント配線基板の側端面に前記回路素子と導通する側面電極を配設し前記プリント配線基板の上面に前記側面電極と導通するランド電極を形成し該ランド電極とその近傍の前記プリント配線基板の上面とを絶縁体層にて覆ったことを特徴とする。
【0015】
また請求項2記載の発明は、発振回路および温度補償回路を構成する回路素子と、少なくとも前記回路素子を収容するための凹陥部を上面に有するプリント配線基板と、前記回路素子を収容した前記凹陥部の開口を覆うように前記プリント配線基板の上面に実装される圧電振動子と、を備える表面実装型圧電発振器であって、前記プリント配線基板の側端面に前記回路素子と導通する側面電極を配設し前記プリント配線基板の上面に前記側面電極と導通するランド電極を形成し該ランド電極と前記プリント配線基板の上面に形成された前記圧電振動子実装用の電極との間に絶縁体層を配設したことを特徴とする。
【0016】
また請求項3記載の発明は、発振回路および温度補償回路を構成する回路素子と、少なくとも前記回路素子を収容するための凹陥部を下面に有するプリント配線基板と、前記プリント配線基板の上面に実装する圧電振動子と、を備える表面実装型圧電発振器であって、前記プリント配線基板の側端面に前記回路素子と導通する側面電極を配設し前記プリント配線基板の上面に前記側面電極と導通するランド電極を形成し該ランド電極とその近傍の前記プリント配線基板の上面とを絶縁体層にて覆ったことを特徴とする。
【0017】
また請求項4記載の発明は、発振回路および温度補償回路を構成する回路素子と、少なくとも前記回路素子を収容するための凹陥部を下面に有するプリント配線基板と、前記プリント配線基板の上面に実装する圧電振動子と、を備える表面実装型圧電発振器であって、前記プリント配線基板の側端面に前記回路素子と導通する側面電極を配設し前記プリント配線基板の上面に前記側面電極と導通するランド電極を形成し該ランド電極と前記プリント配線基板の上面に形成された前記圧電振動子実装用の電極との間に絶縁体層を配設したことを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図示した本発明の実施の形態に基づいて、本発明を詳細に説明する。
【0019】
図1(a)は表面実装型水晶振動子を省略した状態のワンチップICタイプ水晶発振器の上面図、図1(b)はその構造を示すA−A断面図である。
同図から明らかなように本発明実施形態のワンチップICタイプ水晶発振器10は、下面の四隅に外部出力端子電極101aを備える汎用の表面実装型水晶振動子101と、
発振回路および温度補償回路を構成する回路素子、例えばICチップ3と、
上面にICチップ3を収容するための凹陥部4と該凹陥部4の開口面、即ち表面実装型水晶振動子101との接続面2dに前記外部出力端子電極101aと対向配置した外部入力端子電極5と対向する一対の側端面、例えば長辺側端面夫々に厚み方向に延びる溝状の側面電極、即ち書込み端子電極6とを備える略矩形状のプリント配線基板、例えばセラミック配線板2と、
前記書込み端子電極6夫々の接続面2d側の溝周縁に形成され該書込み端子電極6と導通するランド電極6aを被覆するように形成した絶縁体層、例えばアルミナコーティング7と、を備え、
前記ICチップ3を前記凹陥部4に収容すると共に、前記外部出力端子電極101a夫々と前記外部入力端子電極5夫々とをはんだ固定することにより前記水晶振動子101によって凹陥部4を覆い閉止する構造を有する。
外部入力端子電極5、書込み端子電極6及びランド電極6aはタングステンあるいはモリブデンを焼成し、その上にニッケルメッキを施し、さらにこのニッケルメッキ上に金めっきを施したものである。
【0020】
前記凹陥部に収容されたICチップ3には前記書込み端子電極6を介して周波数温度特性を安定させるための温度補償データ等が外部装置(不図示)より入力する。
【0021】
前記書込み端子電極6は前記セラミック配線板2を構成するセラミック絶縁層2a、2b、2c夫々の長辺側端面の同位置に配設された切り欠きを組み合わせて構成した溝状部分の内壁面に形成したものであって、セラミック絶縁層2b、2c部分の切り欠きの内壁面からセラミック絶縁層2cの上面、即ち接続面2d側の切り欠き周縁にかけて導体膜が被着されているがセラミック絶縁層2a部分の切り欠きには導体膜を被着していない。
これにより、外部のプリント配線基板(不図示)に前記ワンチップICタイプ水晶発振器10をはんだ実装した時における外部のプリント配線基板の配線パターンと書込み端子電極6との短絡を防止することができる。
【0022】
前記アルミナコーティング7は、前記セラミック配線板2を構成する材料である酸化アルミニウムを主成分とする材料にガラス粉末を添加しそれと溶剤を混合した絶縁体ペーストを前記セラミック配線板2の接続面2d、即ち最上層を構成するセラミック絶縁層2cとなるグリーンシートの貫通楕円穴(二等分割することで前記切り欠きとなる。)周縁に被着した金属ペースト(前記ランド電極6a)上に印刷する。そして、絶縁体ペーストはセラミック絶縁層2cとその他のグリーンシートとを積層した上で各グリーンシート、前記外部入力端子電極5等の金属ペーストと共に同時焼成されることにより得られる。
【0023】
前記外部出力端子電極101aと前記外部入力端子電極5とを導通固定するはんだ8の厚みが約50マイクロメートル(μm)であることから、アルミナコーティング7の厚みをこれより薄くすることにより、例えば本実施形態では厚み約20μmとしたところ、これが障害となってはんだ接合部に過度のストレスが加わることがない。
なお、前記アルミナコーティング7の厚みは、前記はんだ8の厚みの製造バラツキを考慮すると30マイクロメートル(μm)以下とすべきである。一方、絶縁性を確保する(前記絶縁体ペーストの下地を露出させない十分な印刷量)という観点からすると5μm以上とすべきであるから、5〜30μmの範囲で設定するのが望ましいと言えよう。
【0024】
このような構成にすることで、前記書き込み端子電極6はセラミック配線板2の最外周面及び下面(実装底面)及び上面(前記接続面2d)に露出することが無くなり、前記外部出力端子電極101aと前記外部入力端子電極5とをはんだ接合する際にはんだが展開しても前記ランド電極6aに接触することがないので書込み端子電極6と外部入力端子電極5との短絡を防止することが可能である。
【0025】
前記外部出力端子電極101aと前記外部入力端子電極5とを機械的及び電気的に接続するはんだ8が該外部出力端子電極101aと該外部入力端子電極5とから流出しないように、該外部出力端子電極101aの周縁近傍と該外部入力端子電極5の周縁近傍の少なくとも一方に前記アルミナコーティング7を形成しても前記書込み端子電極6、前記ランド電極6aとの短絡を防止する効果は得られる。
または、はんだ8が外部出力端子電極101aと外部入力端子電極5とから流出したとしても、前記ランド電極6aに接触しないようにランド電極6aを囲繞するように前記アルミナコーティング7を形成しても前記書込み端子電極6、前記ランド電極6aとの短絡を防止する効果は得られる。
【0026】
はんだ接合は溶融したはんだが金属表面に流れる、即ちぬれる事で接合部の表面とはんだとの界面で合金を形成し、その結果、良好な機械的及び電気的な接続が得られる、換言すれば、はんだがぬれない材料又は絶縁材料であれば前記絶縁体層はアルミナコーティング7以外でも構わない。
アルミナコーティング7の代替例として、第1に液体絶縁材料、例えば鉱物性油、合成油(アスカレル等)、シリコンオイル(液状の有機けい素化合物)を前記ランド電極6aの表面に塗布する。
又は第2に固体絶縁材料、例えば雲母、石綿、ガラス(鉛ガラス、石英ガラス等)を前記ランド電極6aの表面に配設する。
又は第3に有機物の固体絶縁材料、例えば絶縁紙、繊維性材料、天然樹脂(ロジン、セラック、琥珀等)、ゴム(天然ゴムやクロロプレインゴム、ブタジエンゴム、シリコンゴム等の合成ゴム)、合成樹脂(ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルホルマール等の熱可塑性樹脂及びフェノール樹脂、シリコン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂)、ワニスを前記ランド電極6aの表面に配設する。
【0027】
前記表面実装型水晶振動子101の前記外部出力端子電極101aとセラミック配線板2の前記外部入力端子電極5とを導通固定する手段として導電性接着剤による導通固定があるが、該導電性接着剤ははんだの付かないセラミック等の無機質材料にも接着する。外部出力端子電極101aと外部入力端子電極5との接合に導電性接着剤を用い該導電性接着剤の塗布量が所望する塗布量より多かった場合、前記アルミナコーティング7にも導電性接着剤が付着する虞があるが、該アルミナコーティング7は絶縁材料であるので前記外部出力端子電極101aと外部入力端子電極5とランド電極6a及び該ランド電極6aと電気的に接続した書込み端子電極6との短絡を防止することが可能である。
【0028】
図2は、本発明による水晶発振器のその他の構造を示す部分縦断面図である。
その他の本発明実施形態のワンチップICタイプ水晶発振器20は、下面の四隅に外部出力端子電極101aを備える汎用の表面実装型水晶振動子101と、発振回路および温度補償回路を構成する回路素子、例えばICチップ23と、
下面に前記ICチップ23を収容するための凹陥部24と上面、即ち表面実装型水晶振動子101との接続面22dに前記外部出力端子電極101aと対向配置した外部入力端子電極25と対向する一対の側端面、例えば長辺側端面夫々に厚み方向に延びる溝状の側面電極、即ち書込み端子電極26とを備える略矩形状のセラミック配線板22と、
前記書込み端子電極26夫々の接続面22d側の溝周縁に形成され該書込み端子電極26と導通するランド電極26aを被覆するように形成した絶縁体層、例えばアルミナコーティング27と、を備え、
前記ICチップ23を前記凹陥部24に収容すると共に、前記外部出力端子電極101a夫々と前記外部入力端子電極25夫々とをはんだ固定することにより前記水晶振動子101によって凹陥部24を覆い閉止する構造を有する。
外部入力端子電極25、書込み端子電極26及びランド電極26aはタングステンあるいはモリブデンを焼成し、その上にニッケルメッキを施し、さらにこのニッケルメッキ上に金めっきを施したものである。
【0029】
前記書込み端子電極26は前記セラミック配線板22を構成するセラミック絶縁層22a、22b、22c夫々の長辺側端面の同位置に配設された切り欠きを組み合わさて構成した溝状部分の内壁面に形成したものであって、セラミック絶縁層22b、22c部分の切り欠きの内壁面からセラミック絶縁層22cの上面、即ち接続面22d側の切り欠き周縁にかけて導体膜が被着されているがセラミック絶縁層2a部分の切り欠きには導体膜を被着していない。
これにより、外部のプリント配線基板(不図示)に前記ワンチップICタイプ水晶発振器20をはんだ実装した時における外部のプリント配線基板の配線パターンと書込み端子電極26との短絡を防止することができる。
【0030】
前記アルミナコーティング27は、前述のアルミナコーティング7の形成方法、構成(形成位置、厚み等)、効果、代替例と同様であるのは云うまでもない。
【0031】
このような構成にすることで、前記書き込み制御端子電極26はセラミック配線板22の最外周面及び下面(実装底面)及び上面(前記接続面22d)に露出することが無く、前記外部出力端子電極101aと前記外部入力端子電極25とをはんだ接合する際にはんだが展開しても前記ランド電極26aに接触することがないので書込み端子電極26と外部入力端子電極25との短絡を防止することが可能である。
【0032】
前記凹陥部4、24夫々には前記ICチップの他に該ICチップに供給される電源電圧に重畳される高周波ノイズを除去するためのコンデンサ等を収容しても構わない。
【0033】
以上では水晶振動子を用いて本発明を説明したが、本発明は水晶振動子のみに限定するものではなくランガサイト、四方酸リチウム、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム等の圧電材料を用いた振動デバイスに適用できることは云うまでもない。
【0034】
【発明の効果】
本発明により、コンタクトに十分な大きさを有する書込み端子電極を備えると共に小型化の要求に対応した表面実装型圧電発振器、特にワンチップICタイプ水晶発振器が得られるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施形態としての表面実装型ワンチップICタイプ水晶発振器の構成図。
(a)表面実装型水晶振動子を省略した状態の上面図。
(b)A−A縦断面図。
【図2】その他の本発明実施形態としての表面実装型ワンチップICタイプ水晶発振器の構成図。
【図3】従来の表面実装型ワンチップICタイプ水晶発振器の構成図。
(a)表面実装型水晶振動子を省略した状態の上面図。
(b)A−A縦断面図。
【図4】書込み端子電極の形成工程説明図。
【符号の説明】
2、22、102…セラミック配線板
2a、2b、2c、22a、22b、22c、102a、102b、102c…セラミック絶縁層 2d、102d…接続面
3、23、103…ICチップ 4、24、104…凹陥部
5、25、105…外部入力端子電極
6、26、106…書込み端子電極
6a、26a、106a…ランド電極
7、27…アルミナコーティング 8…はんだ層
10、20、100…ワンチップICタイプ水晶発振器
101…表面実装型水晶振動子 101a…外部出力端子電極
108、109…間隙 111…金属ペースト
112a乃至112c…グリーンシート 113…貫通楕円穴
114…スクリーン印刷版 115…楕円穴 116…外部入力端子電極
Claims (4)
- 発振回路および温度補償回路を構成する回路素子と、
少なくとも前記回路素子を収容するための凹陥部を上面に有するプリント配線基板と、
前記回路素子を収容した前記凹陥部の開口を覆うように前記プリント配線基板の上面に実装される圧電振動子と、
を備える表面実装型圧電発振器であって、
前記プリント配線基板の側端面に前記回路素子と導通する側面電極を配設し前記プリント配線基板の上面に前記側面電極と導通するランド電極を形成し該ランド電極とその近傍の前記プリント配線基板の上面とを絶縁体層にて覆ったことを特徴とする表面実装型圧電発振器。 - 発振回路および温度補償回路を構成する回路素子と、
少なくとも前記回路素子を収容するための凹陥部を上面に有するプリント配線基板と、
前記回路素子を収容した前記凹陥部の開口を覆うように前記プリント配線基板の上面に実装される圧電振動子と、
を備える表面実装型圧電発振器であって、
前記プリント配線基板の側端面に前記回路素子と導通する側面電極を配設し前記プリント配線基板の上面に前記側面電極と導通するランド電極を形成し該ランド電極と前記プリント配線基板の上面に形成された前記圧電振動子実装用の電極との間に絶縁体層を配設したことを特徴とする表面実装型圧電発振器。 - 発振回路および温度補償回路を構成する回路素子と、
少なくとも前記回路素子を収容するための凹陥部を下面に有するプリント配線基板と、
前記プリント配線基板の上面に実装する圧電振動子と、
を備える表面実装型圧電発振器であって、
前記プリント配線基板の側端面に前記回路素子と導通する側面電極を配設し前記プリント配線基板の上面に前記側面電極と導通するランド電極を形成し該ランド電極とその近傍の前記プリント配線基板の上面とを絶縁体層にて覆ったことを特徴とする表面実装型圧電発振器。 - 発振回路および温度補償回路を構成する回路素子と、
少なくとも前記回路素子を収容するための凹陥部を下面に有するプリント配線基板と、
前記プリント配線基板の上面に実装する圧電振動子と、
を備える表面実装型圧電発振器であって、
前記プリント配線基板の側端面に前記回路素子と導通する側面電極を配設し前記プリント配線基板の上面に前記側面電極と導通するランド電極を形成し該ランド電極と前記プリント配線基板の上面に形成された前記圧電振動子実装用の電極との間に絶縁体層を配設したことを特徴とする表面実装型圧電発振器。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008078791A (ja) * | 2006-09-19 | 2008-04-03 | Nippon Dempa Kogyo Co Ltd | 表面実装用の水晶発振器 |
JP2011009696A (ja) * | 2009-05-27 | 2011-01-13 | Kyocera Corp | 多数個取り配線基板および配線基板 |
JP2011166241A (ja) * | 2010-02-05 | 2011-08-25 | Nippon Dempa Kogyo Co Ltd | 表面実装用とした恒温型の水晶発振器 |
-
2003
- 2003-04-04 JP JP2003101982A patent/JP2004312284A/ja active Pending
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