JP2004311126A - 反転ばね及びその製造方法及びこれを用いたスイッチ装置 - Google Patents

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直樹 花輪
Yuji Sato
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Abstract

【課題】接点板への突起部の形成を容易に行うことができると共に、突起部の抜けを防止し、信頼性の高い反転ばね及びその製造方法及びこれを用いたスイッチ装置を提供する。
【解決手段】反転可能な膨出部を有し、この膨出部の頂部に貫通孔1dが形成されたばね部材1と、貫通孔1dに挿入され、一端がばね部材1の板厚方向の上面側に突出して保持された突起部材2と、この突起部材2の上面側に形成され、外部からの押圧力を伝達する押圧部2aとを備え、突起部材2は、ばね部材1の板厚方向の上下両面から挟み込むように突起部材2の外周部を変形させて貫通孔1dに抜け止め保持されており、押圧部2aの中央部には薄肉状の凹部2cを形成し、押圧部2の外周部の肉厚を押圧部2aの中央部の肉厚よりも厚くなるように形成した。
【選択図】 図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、反転ばね及びその製造方法及びこれを用いたスイッチ装置に係り、携帯電話など小型の電子機器の押釦スイッチに好適な反転ばね及びその製造方法及びこれを用いたスイッチ装置の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の反転ばね及びこれを用いたスイッチ装置の構造としては、固定接点が形成された基台と、この基台上に固定接点と対向配置されたドーム状の反転部を有する反転ばねとから構成されている。
【0003】
反転ばねは、上面側に押圧操作用のキートップが配設されて使用されるものとなっており、電子機器の化粧パネル側からこのキートップを押圧することにより、反転ばねの上面が押圧されて、下面に一体的に形成された接点部が反転して固定接点と接触することにより、接点の切り換えが行われるものである。
【0004】
押圧操作用のキートップの下面には、ドーム状の反転ばねの頂部を押圧するための突起が一体形成されており、キートップが押圧されると、その押圧力がこの突起を介して反転ばねの頂部に伝達されるため、反転ばねがクリック感を伴って反転して固定接点に接触するものとなる。
【0005】
この場合、キートップ下面の突起と、反転ばねのドーム頂部との間に相対位置のバラツキがあると、操作フィーリングに影響してくることから、これを解決するために、従来の構成においては、キートップ下面の突起の代りに、反転ばねの上面に樹脂で突起を形成することにより、キートップの押圧力を反転ばねのドーム頂部に伝達する構造が知られている(例えば、特許文献1)。
【0006】
しかし、上記の反転ばね及びこれを用いたスイッチ装置の構造は、反転ばねのドーム頂部に印刷などにより樹脂を盛って突起を形成するため、突起の厚みのコントロールが難しく、精度良く形成することが困難であった。
そこで、本出願人は、反転ばねのドーム頂部に、金属材からなる突起部材をかしめて突起部を形成する構成の反転ばね(接点板)の出願を行った(特願2002−029268号参照)。
【0007】
この構造によれば、押圧部を容易に反転ばねの膨出部の頂部に形成でき、キートップとの相対位置ずれがあっても、反転ばねの膨出部の頂部に確実に押圧力を伝達することができ、良好なフィーリングが得られるものとなっている。
【0008】
【特許文献1】
特開平11−007862号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の反転ばね及びこれを用いたスイッチ装置の構造においては、突起部の上面側をスイッチ操作時の押圧部として用いるため、押圧方向への反転ばねの突起部材の抜け強度を確保する必要があるが、突起部材のかしめ時の外形方向への肉の広がりを大きくできず、反転ばねと突起部材とのかしめ部の嵌合寸法を大きくできないことから、抜け強度が弱く押圧時に突起部が抜け落ちてしまうという問題があった。
【0010】
したがって、本発明では上述した問題点を解決し、反転ばねへの突起部の形成を容易に行うことができると共に、突起部の抜けを防止し、信頼性の高い反転ばね及びその製造方法及びこれを用いたスイッチ装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明では第1の手段として、反転ばねは、反転可能な膨出部を有し、この膨出部の頂部に貫通孔が形成されたばね部材と、前記貫通孔に挿入され、一端が前記ばね部材の板厚方向の上面側に突出して保持された突起部材と、この突起部材の上面側に形成され、外部からの押圧力を伝達する押圧部とを備え、前記突起部材は、前記ばね部材の板厚方向の上下両面から挟み込むように前記突起部材の外周部を変形させて前記貫通孔に抜け止め保持されており、前記押圧部の中央部には薄肉状の凹部を形成し、前記押圧部の外周部の肉厚を前記押圧部の中央部の肉厚よりも厚くなるように形成したことを特徴とする。
【0012】
また、第2の手段として、反転ばねは、前記突起部材を導電部材で形成すると共に、前記押圧部の他端側を前記ばね部材の膨出部の下面側に突出させて接点部を形成し、この接点部の表面に溝部を形成したことを特徴とする。
【0013】
また、第3の手段として、反転ばねの製造方法は、板厚方向に貫通孔が形成された金属薄板からなるばね部材の前記貫通孔に、この板厚よりも厚い金属材からなる突起部材を挿入する工程と、上型と下型とで前記突起部材を挟み込んで加圧変形させることにより、前記突起部材の外周部を前記ばね部材の貫通孔の内縁に食い込ませて保持させる工程と、前記ばね部材をフォーミングして反転可能な膨出部を形成する工程とからなり、前記上型の前記突起部材との当接面の中央に凸部を形成し、前記突起部材の加圧変形時に、前記凸部によって前記突起部材の上面側の肉厚を中央部から外周部方向へ押し広げるようにしたことを特徴とする。
【0014】
また、第4の手段として、反転ばねの製造方法は、前記下型の前記突起部材との当接面に突出部を形成し、前記突起部材の加圧変形時に、前記突出部によって前記突起部材の下面側の肉厚を外周部方向へ押し広げるようにしたことを特徴とする。
【0015】
また、第5の手段として、スイッチ装置は、第1又は第2の手段に記載の反転ばねと、固定接点と、この固定接点と導通する外部接続端子が配設された基台とを備え、前記反転ばねの接点部を前記固定接点に対向させると共に、外部から前記押圧部を操作可能に前記基台上に配置したことを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図1乃至図7に示す。図1は本発明の反転ばねの断面図、図2乃至図4は反転ばねの製造工程を示し、図2は突起部材のかしめ前の部分詳細図、図3はかしめ時の金型との関係を示す部分詳細図、図4はかしめ後の部分詳細図、図5は反転ばねを実装したスイッチ装置の平面図、図6は同じくスイッチ装置の断面図、図7は反転ばねを実装した他のスイッチ装置の一部を破断した分解斜視図である。
【0017】
図1において、反転ばね1は、片面に銀めっきなどの表面処理が施されたりん青銅などの金属薄板を略円盤状に打ち抜いた導電性のばね部材から形成されており、その表面処理がなされた側を下面として外周縁部1aから中心部に向かって所定角度で立ちあがるスカート部1bと、このスカート部1bに連続してドーム状に膨出した頂部1cとがプレスなどの方法で形成されている。また、前記頂部1cの中央には板厚方向に貫通する貫通孔1dが形成されており、この貫通孔1d内には導電材料で略円柱状に形成された突起部材2が、前記貫通孔1dの上下方向に貫通した状態で抜け止め固定されている。
【0018】
前記突起部材2の上面側には、外部からの押圧力を伝達す押圧部2aが形成されており、また、下面側には、前記ばね部材の膨出部の下面側に突出させて接点部2bが形成されている。前記押圧部2aの中央部には、円状の凹部2cが形成されており、この凹部2cを設けることにより、前記押圧部2aの外周部の肉厚が、前記押圧部2aの中央部の肉厚よりも厚くなるように形成されている。また、前記接点部2bの表面には、十字状の溝部2dが形成されており、この溝部2dによって複数に分割された四角部が突起状となって前記接点部2bの接点面を構成している。
【0019】
次に、図2乃至図4で前記反転ばね1のばね部材へ前記突状部材2を固着する方法について説明する。
まず、図2に示すように、予め片面に銀めっきなどの表面処理が施された黄銅などの導電性の金属柱からなる突起部材2を、前記貫通孔1dの内径よりもわずかに小径となるように形成する。この場合、前記金属柱は接点面となる片面に銀めっきなどを施した金属板材を打ち抜いて形成するようにしても良い。そして、前記金属柱からなる突起部材2を略円盤状の外形に打ち抜かれた前記ばね部材の貫通孔1d内に互いのめっき面が同一方向になるように配置する。
【0020】
次に、図3に示すように、前記金属柱からなる突起部材2を上下方向から上型Jと下型Kとで挟み込んで加圧変形させることにより、前記突起部材2の外周部を前記ばね部材の貫通孔1dの内縁に食い込ませて抜け止めを形成し保持させる。また、同時に、前記突起部材の上面には前記押圧部2aを、下面には前記接点部2bを形成する。
【0021】
この時、前記上型Jの前記突起部材2の押圧部2aとの当接面の中央には凸部Jaが形成されており、前記突起部材2の加圧変形時に、前記凸部Jaによって前記押圧部2aの上面側の肉厚が中央部から外周部方向へ押し広げられるようになっている。そして、この結果、前記押圧部2aの中央には円状の前記凹部2cが形成されるものとなる。
【0022】
また、前記下型Kの前記突起部材2の接点部2bとの当接面には、加工時に、前記上型Jの凸部Jaと対応する位置に、十字状の突出部Kaが形成されており、前記突起部材2の加圧変形時に、前記突出部Kaによって前記突起部材2の下面側の肉厚が外周方向、すなわち、十字状の四角方向へ押し広げられるようになっている。そして、この結果、前記接点部2bには、十字状の前記溝部2dが形成され、この溝部2dによって複数に分割された四角部が突起状となって前記接点部2bの接点面を構成するものとなる。
【0023】
これにより、図4に示すように、前記突起部材2は、前記ばね部材の板厚方向の上下両面から挟み込むように前記突起部材2の外周部を変形させて前記ばね部材の貫通孔1dに抜け止め保持されるものとなる。
そして、このようにして前記突起部材2が一体化された前記ばね部材を、図示しないプレス金型によって絞り加工することにより、前記ばね部材に前記スカート部1bと頂部1cとを有するドーム状の膨出部が形成されて前記反転ばね1が形成されるものとなっている。
【0024】
このように、予め前記ばね部材に前記突起部材2を一体化しておき、しかる後に前記ばね部材をプレス成形してドーム状に形成することにより、反転可能な膨出部と外部からの押圧部2aを精度良く形成することができる。また、前記突状部材2を導電材料で形成することにより、前記押圧部2aに対して前記接点部2bをも精度良く形成することができる。
【0025】
上記のようにして形成された前記反転ばね1は、前記外周縁部1aの下面を被支持面として後述する周辺固定接点上に配置されて、前記押圧部2aの外部からの押圧によって前記頂部1cが反転して、前記接点部2bが中央固定接点と接触可能となっている。また、前記反転ばね1は、ばね部材と突起部材2とが互いの表面処理が施された側が下面側になるように一致させて一体化されているので、固定接点に接触する前記外周縁部1aの下面及び前記接点部2bとが銀メッキなどの表面処理面となるため、接点間の導通を確実に行うことができる。
【0026】
上述した前記反転ばね1の製造方法によれば、前記上型Jの、前記突起部材2との当接面の中央に前記凸部Jaを形成し、前記突起部材2の加圧変形時に、前記凸部Jaによって、前記突起部材2の上面側の肉厚を中央部から外周部方向へ押し広げるようにしたので、加圧用の前記上型Jに前記凸部Jaを設けるだけの簡易な方法で、前記突起部材2のかしめ時の外形方向への肉の広がりを大きくできるので、前記ばね部材と突起部材2とのかしめ部の嵌合寸法(食い込み量)を増やすことができ、押圧時にばね部材から突起部材2が抜けてしまうのを防止することができるものとなる。
【0027】
また、前記下型Kの前記突起部材2との当接面に前記突出部Kaを形成し、前記突起部材2の加圧変形時に、前記突出部Kaによって前記突起部材2の下面側の肉厚を外周部方向へ押し広げるようにしたので、加圧用の前記下型Kに前記突出部Kaを設けるだけの簡易な方法で、前記溝部2dの周りに多数の接触ポイントを有する前記接点部2bを精度良く形成できるものとなっている。
尚、前記溝部2dの形状は十字状に限らず、Y字状や、横断する直線状、円形状としても良い。いずれにおいても、溝部2dの中心が凹部2cを形成する上型Jの凸部Jaと対応するように形成することで、溝部2dのエッジ形状を中心部から外周部にかけて確実に転写できる。
また、前記溝部2dを設けずに、接点部2bを平坦状に形成しても良い。この場合であっても、前記凹部2cによって突出部材2の外周部方向への肉厚を反転ばね1の上面側が大きく広がるように形成できる。
【0028】
次に、図5及び図6で前記反転ばね1を実装したスイッチ装置の構成について説明する。図5及び図6は、上記した反転ばね1を単キースイッチとして構成した場合の押釦スイッチの構成を示す。
【0029】
押釦スイッチ10の基台としてのハウジング11は合成樹脂などの絶縁材からなり、矩形状の底板部11aの外周を環状に取り囲んで起立する側壁11bによって上部が開放された箱状の収納部12が形成されている。そして、このハウジング11の底板部11aには、導電性の金属材からなる一対の端子材がインサート成形されており、その一端が底板部11a内で屈曲されて前記収納部12内に突出して中央固定接点16aが形成されている。
また、他方の端子材の一端は、底板部11a内で二股に分岐して各々が前記収納部12内に中央固定接点16aを挟んで突出して一対の周辺固定接点16bが設けられている。
【0030】
中央固定接点16aは、ハウジング11の収納部12の略中央に位置し、収納部12への底板部11aからの突出量が、中央固定接点16aに対して周辺固定接点16bが若干高くなるように形成されている。
そして、中央固定接点16aに接続した端子材の他端部は、ハウジング11外に導出されて前記側壁11bに沿って曲げられ面実装用の半田付け部を有する外部接続端子15aが形成されている。同様に、周辺固定接点16bに接続した端子材の他端部には、面実装用の半田付け部を有する外部接続端子15bが形成されている。
【0031】
そして、前記反転ばね1が前記ハウジング11の凹状の収納部12に収容され、その外周縁部1aが周辺固定接点16b上に載置されて常時接触すると共に、接点部2bが中央固定接点16a上に接離可能に対向配置されて可動接点を形成している。また、前記ハウジング11内に収納された前記反転ばね1は、押圧部2aを開口から突出させて、その上面が絶縁性の粘着シート13によって覆われている。そして、前記粘着シート13の貼付けしろ13aが前記ハウジング11の上面に粘着層によって固着されて外部からの塵埃の侵入を防止している。
【0032】
次に、上記構成の押釦スイッチ10の動作について説明する。
押釦スイッチ10の押圧部2aの非押圧時には、前記反転ばね1のばね力によって、中央固定接点16aと接点部2bとは離間しており、スイッチは電気的にオフ状態となっている。
【0033】
この状態から、前記押圧部2aが図示しないキートップなどで押圧操作されると、粘着シート13を撓ませながら反転ばね1が座屈反転してクリック感を創出すると共に、中央固定接点16aと接点部2bとが接触し、スイッチが電気的にオン状態となり、外部接続端子15a、15bを通じて、電子機器へ信号が送出されるものとなる。
【0034】
この時、前記反転ばね1の頂部1cには、前記押圧部2aが形成されているため、キートップの取り付け誤差や、押圧時の傾きなどにより、反転ばね1の頂部との相対位置ずれが発生したとしても、キートップからの押圧力を反転ばね1に確実に付与でき、良好な操作フィーリングが得られるものとなっている。
【0035】
図7に示すのは、前記反転ばね1を固定接点が形成された接点基板上に多数実装してシート状スイッチ装置を構成したものである。
シート状スイッチ装置40における基台としての接点基板30は、絶縁性の樹脂などの積層板から形成されており、その表面に銅箔や、カーボンなどにより複数組みの固定接点31が形成されている。この固定接点31は、環状に形成された周辺固定接点31bの内側に離間させて中央固定接点31aが配設されてなり、各々が接続パターンによって外部端子に接続されている。そして、この周辺固定接点31bに上記反転ばね1の外周縁部1aが常時導通可能に載置されると共に、反転ばね1の接点部2bが中央固定接点31a上に接離可能に対向配置されて可動接点を形成している。
【0036】
また、反転ばね1は、押圧部2aを設けた側が、下面に粘着層を形成した絶縁性の可撓性粘着シート35によって覆われている。そして、粘着シート35の貼付けしろ35aに形成された粘着層によって、接点基板30の上面に固着されてシート状スイッチ装置40が形成されると共に、接点部内への外部からの塵埃の侵入を防止している。
【0037】
上記のように構成されたシート状スイッチ装置40は、可撓性粘着シート35の上面にキートップを配置して電子機器に組み込まれるが、この組込み時にキートップと反転ばね1との相対位置にずれが生じたとしても、キートップからの押圧力を押圧部2aを介して反転ばね1に確実に付与でき、良好な操作フィーリングが得られるものとなっている。
尚、上記実施例では、粘着シート35によって押圧部2aの上面をも覆うようにしたが、これに代えて、粘着シート35に開口部を形成して、この開口部を介して、押圧部2aを粘着シート35の上面に突出させるように形成しても良い。
【0038】
上述した、本発明の実施例の構成によれば、反転ばね1は、前記突起部材2が、ばね部材の板厚方向の上下両面から挟み込むように突起部材2の外周部を変形させて前記貫通孔1dに抜け止め保持されており、さらに前記押圧部2の中央部には薄肉状の前記凹部2cを形成し、前記押圧部2の外周部の肉厚を前記押圧部2の中央部の肉厚よりも厚くなるように形成したので、前記突起部材2のかしめ時の外形方向への肉の広がりを大きくできるため、前記ばね部材と突起部材2とのかしめ部の嵌合寸法(食い込み量)を増やすことができ、キートップなどで前記押圧部2が押圧された時に、前記突起部材2が抜け落ちてしまうのを防止することができるものとなっている。
【0039】
また、前記突起部材2を導電性の金属材料で形成すると共に、前記押圧部2aの他端側を前記ばね部材の膨出部の下面側に突出させて前記接点部2bを形成し、この接点部2bの表面に前記溝部2dを形成したので、前記溝部2dの周りに多数の接触ポイントを有する前記接点部2bが形成されるため、前記中央固定接点16a及び31aとの接触信頼性の向上が図れる反転ばねが得られるものとなっている。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の反転ばねは、反転可能な膨出部を有し、この膨出部の頂部に貫通孔が形成されたばね部材と、貫通孔に挿入され、一端がばね部材の板厚方向の上面側に突出して保持された突起部材と、この突起部材の上面側に形成され、外部からの押圧力を伝達する押圧部とを備え、突起部材は、ばね部材の板厚方向の上下両面から挟み込むように突起部材の外周部を変形させて貫通孔に抜け止め保持されており、押圧部の中央部には薄肉状の凹部を形成し、押圧部の外周部の肉厚を前記押圧部の中央部の肉厚よりも厚くなるように形成したことから、突起部材のかしめ時の外形方向への肉の広がりを大きくできるので、ばね部材と突起部材とのかしめ部の嵌合寸法(食い込み量)を増やすことができ、押圧時に突起部材が抜け落ちてしまうのを防止することができ、信頼性を向上できる。
【0041】
また、突起部材を導電部材で形成すると共に、押圧部の他端側をばね部材の膨出部の下面側に突出させて接点部を形成し、この接点部の表面に溝部を形成したことから、溝部の周りに多数の突起状の接点部が形成されるので、固定接点との接触信頼性の向上が図れる反転ばねが得られる。
【0042】
また、反転ばねの製造方法は、板厚方向に貫通孔が形成された金属薄板からなるばね部材の貫通孔に、この板厚よりも厚い金属材からなる突起部材を挿入する工程と、上型と下型とで突起部材を挟み込んで加圧変形させることにより、突起部材の外周部をばね部材の貫通孔の内縁に食い込ませて保持させる工程と、ばね部材をフォーミングして反転可能な膨出部を形成する工程とからなり、上型の突起部材との当接面の中央に凸部を形成し、突起部材の加圧変形時に、凸部によって突起部材の上面側の肉厚を中央部から外周部方向へ押し広げるようにしたことから、加圧用の上型に凸部を設けるだけの簡易な方法で、突起部材のかしめ時の外形方向への肉の広がりを大きくできるので、ばね部材と突起部材とのかしめ部の嵌合寸法(食い込み量)を増やすことができる。
【0043】
また、下型の突起部材との当接面に突出部を形成し、突起部材の加圧変形時に、突出部によって突起部材の下面側の肉厚を外周部方向へ押し広げるようにしたことから、加圧用の下型に突出部を設けるだけの簡易な方法で、溝部の周りに多数の接触ポイントを持つ接点部を精度良く形成できる。
【0044】
また、スイッチ装置は、第1又は第2の手段に記載の反転ばねと、固定接点と、この固定接点と導通する外部接続端子が配設された基台とを備え、反転ばねの接点部を固定接点に対向させると共に、外部から押圧部を操作可能に基台上に配置したことから、キートップと反転ばねとの間に相対位置ずれが生じた場合であっても、反転ばねの膨出部の頂部へキートップの押圧力を確実に伝達することができ、良好な操作フィーリングを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である反転ばねを示す断面図である。
【図2】本発明の突起部材のかしめ前の状態を示す部分詳細図である。
【図3】本発明の突起部材のかしめ時の金型との関係を示す部分詳細図である。
【図4】本発明の突起部材のかしめ後の状態を示す部分詳細図である。
【図5】本発明の反転ばねを実装したスイッチ装置を示す平面図である。
【図6】本発明の反転ばねを実装したスイッチ装置を示す断面図である。
【図7】本発明の反転ばねを実装した他のスイッチ装置の一部を破断した状態を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
1 反転ばね(ばね部材)
1a 外周縁部
1b スカート部
1c 頂部
1d 貫通孔
2 突起部材
2a 押圧部
2b 接点部
2c 凹部
2d 溝部
10 押釦スイッチ
11 ハウジング
11a 底板部
11b 側壁
12 収納部
13 粘着シート
13a 貼付けしろ
15a,15b 外部接続端子
16 固定接点
16a 中央固定接点
16b 周辺固定接点
30 接点基板
31 固定接点
31a 中央固定接点
31b 周辺固定接点
35 可撓性粘着シート
35a 貼付けしろ
40 シート状スイッチ装置
J 上型
Ja 凸部
K 下型
Ka 突出部

Claims (5)

  1. 反転可能な膨出部を有し、この膨出部の頂部に貫通孔が形成されたばね部材と、前記貫通孔に挿入され、一端が前記ばね部材の板厚方向の上面側に突出して保持された突起部材と、この突起部材の上面側に形成され、外部からの押圧力を伝達する押圧部とを備え、前記突起部材は、前記ばね部材の板厚方向の上下両面から挟み込むように前記突起部材の外周部を変形させて前記貫通孔に抜け止め保持されており、前記押圧部の中央部には薄肉状の凹部を形成し、前記押圧部の外周部の肉厚を前記押圧部の中央部の肉厚よりも厚くなるように形成したことを特徴とする反転ばね。
  2. 前記突起部材を導電部材で形成すると共に、前記押圧部の他端側を前記ばね部材の膨出部の下面側に突出させて接点部を形成し、この接点部の表面に溝部を形成したことを特徴とする請求項1記載の反転ばね。
  3. 板厚方向に貫通孔が形成された金属薄板からなるばね部材の前記貫通孔に、この板厚よりも厚い金属材からなる突起部材を挿入する工程と、上型と下型とで前記突起部材を挟み込んで加圧変形させることにより、前記突起部材の外周部を前記ばね部材の貫通孔の内縁に食い込ませて保持させる工程と、前記ばね部材をフォーミングして反転可能な膨出部を形成する工程とからなり、前記上型の前記突起部材との当接面の中央に凸部を形成し、前記突起部材の加圧変形時に、前記凸部によって前記突起部材の上面側の肉厚を中央部から外周部方向へ押し広げるようにしたことを特徴とする反転ばねの製造方法。
  4. 前記下型の前記突起部材との当接面に突出部を形成し、前記突起部材の加圧変形時に、前記突出部によって前記突起部材の下面側の肉厚を外周部方向へ押し広げるようにしたことを特徴とする請求項3記載の反転ばねの製造方法。
  5. 請求項1又は2記載の反転ばねと、固定接点と、この固定接点と導通する外部接続端子が配設された基台とを備え、前記反転ばねの接点部を前記固定接点に対向させると共に、外部から前記押圧部を操作可能に前記基台上に配置したことを特徴とするスイッチ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN103117183A (zh) * 2011-11-17 2013-05-22 株式会社Magma 薄型按键开关
CN106356232A (zh) * 2016-10-21 2017-01-25 苏州达方电子有限公司 按键及键盘
CN111776080A (zh) * 2015-02-12 2020-10-16 美国iRobot公司 用于地板横越机器人的液体管理

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