JP2004308767A - トルクリミッター - Google Patents

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Abstract

【課題】製造コストを安くすることができ、しかも、組み付け時に永久磁石が割れることもないトルクリミッターを提供することである。
【解決手段】外側回転体11に内側回転体10を組み込むとともに、いずれか一方の回転体を樹脂製にし、その樹脂製回転体の周面に永久磁石14をはめ込み、いずれか他方の回転体には上記永久磁石14に対向する半硬質磁性体16を設け、上記樹脂製回転体と永久磁石14との接触面であって、回転体あるいは永久磁石14のいずれか一方に複数の凸部13を設け、永久磁石14と樹脂製回転体とをはめ合わせたときに、上記凸部13の先端が樹脂製回転体あるいは永久磁石のいずれか一方に圧力接触する構成にしたことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、磁力を利用したトルクリミッターに関する。
【0002】
【従来の技術】
磁力を利用したトルクリミッターとして、例えば図21に示したものが従来から知られている(特許文献1)。
この従来のトルクリミッターは、シャフト1に第1回転体2を固定するとともに、この第1回転体2を、第2回転体3に組み込んでいる。
上記第1回転体2と第2回転体3は、同軸に配置されていて、相対回転可能になっている。
【0003】
また、上記第1回転体2の外周には、筒状の永久磁石4を固定する一方で、この永久磁石4が対向する第2回転体3の内周には、筒状の半硬質磁性体5を固定している。そして、これら永久磁石4と半硬質磁性体5との間には、所定のクリアランス6を設けている。
なお、図中符号7は蓋部材であり、この蓋部材7によって第2回転体3から第1回転体2が抜け出さないようにしている。
また、図中符号8はゴムローラであり、このゴムローラ8に第2回転体3とシャフト1とを固定している。
【0004】
上記のようにした従来のトルクリミッターは、永久磁石4と半硬質磁性体5とが磁力によって引き合うことにより、第1回転体2と第2回転体3との相対回転が規制されている。ただし、例えば第1回転体2に入力される回転トルクが、磁力によって規制されるトルク以上になると、第1回転体2と第2回転体3とが磁力に打ち勝って相対回転する。つまり、このトルクリミッターは、入力される回転トルクが小さければ、第1回転体2の回転を第2回転体3に伝達するが、入力される回転トルクが所定の大きさを超えると、第1回転体2と第2回転体3とが相対回転して、過大な負荷が第2回転体3に作用しないようにしている。
【0005】
ところで、上記第1回転体2というのは、プラスチックなどの樹脂製であってその外周に、接着剤によって永久磁石4を固定している。第1回転体2の外周に永久磁石4を固定する手段としては、簡単でコストのかからない圧入方法が考えられるが、この従来例では、圧入方法を採用せずに、接着剤という固定手段を用いている。このようにわざわざ接着剤を用いた理由を以下に説明する。
【0006】
上記したように、トルクリミッターというのは、第1回転体2と第2回転体3とが一体回転したり相対回転したりする状態を満足するものであるので、ある程度の大きさの磁力が必要となる。大きな磁力を得るためには、磁力の強い永久磁石を用いることになるが、この永久磁石4というのは一般的に硬くてもろい材質でできている。そのため、永久磁石4に第1回転体2を圧入しようとすると、第1回転体2側から作用する大きな力によって永久磁石4が割れてしまう。そこで、上記従来例では、接着剤によって永久磁石4を第1回転体2に固定するようにしていた。
【0007】
【特許文献1】
特開平7−007919号公報(第2頁、図1)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように、従来は、第1回転体2に永久磁石4を接着しているが、この接着剤を使った固定方法によると、次のような問題がある。
一つ目の問題点としては、第1回転体2に永久磁石4を接着するために、これら両部材のはめ合い精度を高く保つ必要があり、その分、製造コストが高くなるということである。すなわち、トルクリミッターの設定トルクというのは、永久磁石4と半硬質磁性体5とが引き合う力によって決まるが、この引き合う力というのは、永久磁石4と半硬質磁性体5とのクリアランス6に依存している。そのため、第1回転体2と永久磁石4との間のはめ合い精度が悪くなると、永久磁石2と半硬質磁性体4との間のクリアランス6にばらつきが生じる。このようにクリアランス6にばらつきが生じると、引き合う力もばらついてしまうので、所定の設定トルクが得ることができなくなる。
【0009】
このような不都合を回避するために、第1回転体2と永久磁石4とのはめ合い精度を高く維持する必要があるが、その分、上記したように製造コストが高くなってしまう。
また、プラスチック等の樹脂は、成型時の変形量が大きいために、第1回転体2を樹脂製とした場合には、所定の寸法精度が得られないことがある。このような場合には、第1回転体2を金属製にすることが考えられるが、このように金属にすると、材料費がかさむため、結果的に製造コストが高くなる。つまり、第1回転体2の材質を変更しても、製造コストのアップは免れないという問題があった。
【0010】
二つ目の問題点としては、製造する工程において、高いはめ合い精度を保ちながら第1回転体2と永久磁石4との間に接着剤を均等に行き渡らせることが難しいということである。そして、このように接着剤を均等に行き渡らせることが難しいために、全ての製品の組み付け精度を高く維持することができないという問題があった。
そして、三つ目の問題点としては、接着剤が完全に乾くまでに、ある程度の時間を要するため、それによってさらに製造コストが高くなるということである。
この発明の目的は、上記の問題点を解決することができ、しかも、組み付け時に永久磁石が割れることもないトルクリミッターを提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、外側回転体に内側回転体を組み込むとともに、いずれか一方の回転体を樹脂製にし、その樹脂製回転体の周面に永久磁石をはめ込み、いずれか他方の回転体には上記永久磁石に対向する半硬質磁性体を設け、上記樹脂製回転体と永久磁石との接触面であって、回転体あるいは永久磁石のいずれか一方に複数の凸部を設け、永久磁石と樹脂製回転体とをはめ合わせたときに、上記凸部の先端が樹脂製回転体あるいは永久磁石のいずれか一方に圧力接触する構成にしたことを特徴とする。
そして、上記圧力接触とは、凸部を樹脂製回転体に設けた場合においては、凸部の先端を塑性変形させること、あるいは、凸部の先端が削られることをいい、凸部を永久磁石に設けた場合においては、該凸部によって樹脂製回転体の一部を塑性変形させること、あるいは樹脂製回転体の一部を削ることをいう。
【0012】
第2の発明は、上記第1の発明において、回転体あるいは永久磁石に設けた複数の凸部は、回転体あるいは永久磁石の周方向に等間隔に形成した3つ以上の突起からなり、かつ、この突起は、その基部から先端に向かって徐々に細くしたこととを特徴とする。
【0013】
第3の発明は、上記第1または第2の発明において、上記凸部は、軸方向に一定の長さを有することを特徴とする。
【0014】
第4の発明は、上記第1〜第3の発明において、樹脂製回転体あるいは永久磁石の挿入側端面に、案内面を設けたことを特徴とする。
【0015】
第5の発明は、上記第1〜第4の発明において、樹脂製回転体と永久磁石との相対回転を規制する回転規制機構を備えたことを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1〜図11にこの発明の第1実施形態を示す。
図1に示すように、筒状の内側回転体10を、外側回転体11に組み込んでいる。これら両回転体10,11は、図1をII方向から見た側面図(図2)及び図1をIII方向からみた側面図(図3)に示すように、同軸上に配置されていて、相対回転ができるようにしている。
上記内側回転体10は、プラスチックなどの樹脂製のものであり、図4に示すように、その外周に規制片12を備えている。また、図4をV方向から見た平面図(図5)に示すように、この内側回転体10の外周には、複数の突起13を形成している。これら複数の突起13は、軸線向に一定の長さを有し、しかも、図4をVI方向から見た側面図(図6)に示すように、内側回転体10の周方向等間隔にバランス良く配置している。また、これら突起13は、図7の部分拡大図に示すように、その基部13aから先端13bに向かって徐々に細くしたものであり、その先端の角度を約60度にしている。
【0017】
上記のようにした内側回転体10の外周には、図1に示すように、筒状の永久磁石14を固定している。この永久磁石14は、接着剤を用いずに内側回転体10に固定しているが、その具体的な固定方法については後で説明する。
また、上記永久磁石14には、図中左側端に開口する規制凹部15を形成している。そして、この規制凹部15に、内側回転体10に設けた上記規制片12がはまるようにしている。このように規制片12が規制凹部15にはまることによって、内側回転体10と永久磁石14との相対回転が完全に規制されるようにしている。なお、上記規制片12と規制凹部15とによって、この発明の回転規制機構を構成している。
【0018】
一方、図1に示すように、上記外側回転体11の内周には、環状の半硬質磁性体16を固定している。そして、この半硬質磁性体16を、上記永久磁石14に対向させるとともに、半硬質磁性体16の内周と永久磁石14との外周との間に所定のクリアランスCを保っている。
また、上記半硬質磁性体16を固定した外側回転体11は、図9に示すように、その図中右側に環状凹部17を形成している。そして、図1に示すように、外側回転体11の右側内周に蓋部材18を組み込んだ状態で、この蓋部材18の外周に形成した環状凸部19を、上記環状凹部17にはめ込んでいる。このように蓋部材18を外側回転体11に組み付けることによって、内側回転体10が外側回転体11から抜けないようにしている。
【0019】
上記のようにしたトルクリミッターは、磁力によって永久磁石14と半硬質磁性体16とが互いに引き合うことにより、内側回転体10と外側回転体11との相対回転が規制されているが、内側回転体10若しくは外側回転体11に入力される回転トルクが、磁力による規制トルク以上になると、内側回転体10と外側回転体11とが磁力に打ち勝って相対回転する。つまり、入力される回転トルクが小さければ、内側回転体10若しくは外側回転体11の回転を、外側回転体11若しくは内側回転体10に伝達するが、入力される回転トルクが所定の大きさを超えると、内側回転体10と外側回転体11とが相対回転し、過大な負荷が外側回転体11若しくは内側回転体10に作用しないようにしている。
【0020】
次に、内側回転体10に対する永久磁石14の固定方法について説明する。
上記永久磁石14は、その内径を、内側回転体10の突起13の先端までの外径よりも小さくしている。そのため、この永久磁石14に、図8中左側から矢印の方向に内側回転体10を挿入すると、内側回転体10側に設けた複数の突起13の先端13bが、永久磁石14の内面に押し付けられる。このとき、上記複数の突起13というのは内側回転体10と同じ樹脂製であるために、それよりも硬い永久磁石14の内面によって、その先端13bは塑性変形したり、あるいは削られたりする。そして、これら複数の突起13の部分において、内側回転体10に永久磁石14がしっかり固定されることになる。
【0021】
つまり、この第1実施形態では、内側回転体10の周面に、永久磁石14が全体的に接触せずに、部分的に接触するようにしている。そして、これら部分的に接触する突起13というのは、組み付け作業時に塑性変形するか、あるいは削られてしまうので、内側回転体10側から永久磁石14に作用する力はそれほど大きくない。したがって、永久磁石14に内側回転体10を挿入しても、この永久磁石14が割れるといった不都合は生じない。
【0022】
また、上記突起13の高さは、内側回転体10の公差と永久磁石14の公差とを考慮して、どのような状況でも永久磁石14の内面に突起13の先端13bが接触するような寸法に設定している。すなわち、図10に示すように、内側回転体10の外面10aと永久磁石14の内面14aとの隙間が最大になるのは、内側回転体10の外径が減少する方向に最大公差が生じ、永久磁石14の内径が増加する方向に最大公差が生じた場合であるが、このとき生じる最大隙間Lに相当する大きさに突起13の高さHを設定している。
このようにすれば、公差によって内側回転体10と永久磁石14との隙間が大きくなったとしても、突起13の先端13bを、永久磁石14の内面14aに接触させることができる。したがって、これら複数の突起13を介して永久磁石14を内側回転体10に固定することができる。
【0023】
一方、図11に示すように、内側回転体10の外径が増加する方向に最大公差が生じ、永久磁石14の内径が減少する方向に最大公差が生じた場合には、内側回転体10の外面10aと永久磁石14の内面14aとの隙間がほとんどなくなる。このような場合に、永久磁石14に内側回転体10を挿入すると、突起13の部分が基部13aの部分からほとんど削られることになるが、このような場合であっても、内側回転体10に永久磁石14をしっかり固定することができる。
なお、上記したように、突起13の先端を塑性変形させたり、突起が削られることを、この発明の圧力接触というが、このように圧力接触させることによって、内側回転体10に永久磁石14を固定することができるので、これら両者を固定するために接着剤を用いる必要がない。このように接着剤を使用しないので、従来の3つの問題を解消することができる。
【0024】
ところで、上記第1実施形態では、内側回転体10を永久磁石14に挿入しやすくするために、図8に示すように、永久磁石14の挿入側端面14bに案内面20を設けている。この案内面20は、挿入側端面14bに向かって広がるように形成したものであり、この案内面20に内側回転体10の挿入側端面10b(図5参照)の縁部10c及び突起13の端部13cが接触すると、内側回転体10が案内面20に沿って中心に移動して、その軸芯と永久磁石14の軸芯とが一致することになる。
なお、上記第1実施形態では、永久磁石14側に案内面20を形成しているが、図12に示す第2実施形態のように、内側回転体10の挿入側端面10b側に案内面21を形成してもよい。
【0025】
また、上記内側回転体10に設けた突起13というのは、図6に示したように、周方向等間隔にバランスよく配置している。そのため、内側回転体10を永久磁石14に挿入したときに、この内側回転体10がバランス良く永久磁石14の中央に移動して、それによって内側回転体10の軸芯と永久磁石14の軸芯とがより一致しやすくなる。
なお、この第1実施形態では、上記突起13を周方向等間隔に6箇所設けているが、これら突起13の数は、周方向等間隔であれば3箇所以上であればよい。
また、この第1実施形態では、突起13を周方向等間隔に配置しているが、これら突起13の位置は、必ずしも周方向等間隔でなくてもよい。例えば、図13に示す第3実施形態のように、4つの突起13を線対称の位置に設けてもよい。このように突起13を線対称の位置に設けても、各突起13が永久磁石14の内面14aにバランスよく接触するために、内側回転体10の軸芯を永久磁石の軸芯に効率よく一致させることができる。
【0026】
さらに、上記第1実施形態では、図5に示すように、突起13が軸方向に所定の長さを有しているが、このように突起13を軸方向に長くすると、内側回転体10に永久磁石14を組み付けたときに、軸線に対する永久磁石14の傾きが突起13によって規制される。もし、軸線に対して永久磁石14が傾いたりすると、永久磁石14と半硬質磁性体16とのクリアランスCにばらつきが生じて設定トルクも変化してしまうが、この実施形態のように永久磁石14の傾きを規制すれば、安定した設定トルクを得ることができる。
また、上記軸方向に形成した突起13というのは、内側回転体10を形成するときに、軸方向の引き抜き形成によって簡単に形成することができるので、その分、製造コストを安くすることができる。
【0027】
ただし、この発明としては、上記突起13は必ずしも軸方向に所定の長さを有していなくてもよい。例えば、図14、図15に示す第4実施形態では、周方向に形成した一組の突起22、22を、軸方向に所定の間隔をあけて2カ所に設置している。なお、上記突起22,22も、その基部から先端に向かって徐々に細くしている。
この第4実施形態によっても、内側回転体10が永久磁石14に部分的に接触するので、組み付け時に永久磁石14の破損を防止することができる。しかも、内側回転体10に永久磁石14を組み付けたときに、軸線に対する永久磁石14の傾きも規制することができる。
【0028】
また、上記第1〜第4実施形態では、突起13および22が、それぞれ所定の長さを有しているが、図16に示した第5実施形態のように、突起23を三角錐にして、この三角錐の突起23を、内側回転体10の周面に複数設けてもよい。この場合においても、内側回転体10が永久磁石14に部分的に接触することになるので、組み付け時の永久磁石14の破損を防止することができ、また、永久磁石14の傾きも規制することができる。
そして、上記第1〜第5実施形態に示した突起13,22,23が、この発明の凸部に相当するが、この凸部というのは、永久磁石14に内側回転体10を部分的に圧力接触させるものであれば、その形状は問わない。
【0029】
さらに、上記第1〜第5実施形態では、内側回転体10に規制片12を設け、永久磁石14側に規制凹部15を設けているが、図17〜図20に示した第6実施形態のように、規制片12と規制凹部15との取り付け位置を逆にしてもよい。すなわち、図17,図18に示すように、第1回転体10にフランジ部24を設けるとともに、このフランジ部24に規制凹部25、25を形成する。また、図19、図20に示すように、永久磁石14に規制片26,26を設ける。そして、上記規制凹部25,25に規制片26,26を挿入することによって、内側回転体10と永久磁石14との相対回転を規制する。
【0030】
以上の実施形態では、規制片12,26と規制凹部15,25とからなる回転規制機構によって、内側回転体10と永久磁石14との相対回転を規制しているが、突起13を圧力接触させることによって、内側回転体10と永久磁石14との相対回転を規制することもできる。このような場合には、上記回転規制機構は不要である。したがって、この発明において、上記回転規制機構は必須の構成要素ではない。
【0031】
ところで、上記第1〜第6実施形態では、内側回転体10に突起を設けているが、永久磁石14側に複数の突起を形成し、これら突起を内側回転体10に食い込ませる構成にしてもよい。そして、この場合には、突起によって内側回転体10の一部が塑性変形したり、あるいは突起によって内側回転体10の一部が削られることが、この発明の圧力接触に相当する。
さらに、内側回転体10に半硬質磁性体16を固定し、外側回転体11に永久磁石14を固定するようにしてもよい。この場合には、外側回転体11を樹脂製にするとともに、その内面または永久磁石14の外面に突起を設ければよい。
以上の構成にした場合でも、上記各実施形態と同様に、永久磁石14に大きな力が作用することを防止できるので、組み付け時に永久磁石14が破損するといった問題を防止できる。
【0032】
【発明の効果】
第1の発明によれば、樹脂製回転体と永久磁石とを、樹脂製の凸部を介して部分的に接触する構成にしたので、組み付け時に永久磁石に大きな力が作用することがない。したがって、永久磁石を破損せずに、樹脂製回転体にこの永久磁石を固定することができる。しかも、接着剤を使用しないので、接着剤を用いた場合の不都合を解消することができる。
【0033】
第2の発明によれば、周方向等間隔に凸部を形成したので、樹脂製回転体と永久磁石との軸芯を組み付け時に一致させることができる。また、凸部の先端を徐々に細くすることで、圧力接触する部分が塑性変形および削られやすくしたので、凸部を介して大きな力が永久磁石に作用することを防止することができる。
第3の発明によれば、突起が軸方向の所定の長さを有しているので、樹脂製回転体に永久磁石を組み付けるときに、永久磁石が軸方向に傾くことを防止することができる。
【0034】
第4の発明によれば、樹脂製回転体あるいは永久磁石の挿入側端面に、案内面を設けたので、樹脂製回転体を永久磁石に挿入するときに、両者の軸芯を一致させやすい。
第5の発明によれば、樹脂製回転体と永久磁石との回転を規制する回転規制機構を設けたので、両者の相対回転を確実に規制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態を示す全体断面図である。
【図2】図1の全体をII方向からみた平面図である。
【図3】図1の全体をIII方向からみた平面図である。
【図4】内側回転体10の断面図である。
【図5】図4の内側回転体10をV方向からみた平面図である。
【図6】図4の内側回転体10をVI方向からみた平面図である。
【図7】図6における突起13の部分拡大図である。
【図8】永久磁石14の断面図である。
【図9】外側回転体11の断面図である。
【図10】内側回転体10と永久磁石14との組み付け状態を示す斜視図である。
【図11】内側回転体10と永久磁石14との組み付け状態を示す斜視図である。
【図12】第2実施形態の内側回転体10を示す断面図である。
【図13】第3実施形態の内側回転体10を示す側面図である。
【図14】第4実施形態の内側回転体10を示す側面図である。
【図15】第4実施形態の内側回転体10を示す平面図である。
【図16】第5実施形態の内側回転体10を示す平面図である。
【図17】第6実施形態の内側回転体10を示す断面図である。
【図18】第6実施形態の内側回転体10を示す側面図である。
【図19】第6実施形態の永久磁石14を示す断面図である。
【図20】第6実施形態の永久磁石14を示す側面図である。
【図21】従来例の全体断面図である。
【符号の説明】
11 外側回転体
10 内側回転体
14 永久磁石
16 半硬質磁性体
13,22,23 この発明の凸部に相当する突起
13b この発明の凸部の先端に相当する突起の先端
10b,14b 挿入側端面
20,21 案内面
12,26 この発明の回転規制機構を構成する規制片
15,25 この発明の回転規制機構を構成する規制凹部

Claims (5)

  1. 外側回転体に内側回転体を組み込むとともに、いずれか一方の回転体を樹脂製にし、その樹脂製回転体の周面に永久磁石をはめ込み、いずれか他方の回転体には上記永久磁石に対向する半硬質磁性体を設け、上記樹脂製回転体と永久磁石との接触面であって、回転体あるいは永久磁石のいずれか一方に複数の凸部を設け、永久磁石と樹脂製回転体とをはめ合わせたときに、上記凸部の先端が樹脂製回転体あるいは永久磁石のいずれか一方に圧力接触する構成にしたことを特徴とするトルクリミッター。
  2. 回転体あるいは永久磁石に設けた複数の凸部は、回転体あるいは永久磁石の周方向に等間隔に形成した3つ以上の突起からなり、かつ、この突起は、その基部から先端に向かって徐々に細くしたこととを特徴とする請求項1記載のトルクリミッター。
  3. 上記凸部は、軸方向に一定の長さを有することを特徴とする請求項1又は2記載のトルクリミッター。
  4. 樹脂製回転体あるいは永久磁石の挿入側端面に、案内面を設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載のトルクリミッター。
  5. 樹脂製回転体と永久磁石との相対回転を規制する回転規制機構を備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1に記載のトルクリミッター。
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