JP2004308736A - 液圧装置及びその制御方法 - Google Patents

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Yoshimizu Takahashi
圭瑞 高橋
Hiroshi Sugawara
博 菅原
Chishiro Yamashina
智四郎 山科
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Abstract

【課題】液圧装置を小型化することができ、流体システムを瞬時に作動開始させることができ、エネルギー消費及びロスが少なくでき、精度のよい速度、圧力制御が実現でき、更に動作の方向の切換えを迅速に行うことが出来る液圧装置及びその制御方法を提供すること。
【解決手段】回転数指令信号に基づいて回転数を変更するサーボモータ13と、サーボモータ13により駆動されるポンプ12と、該ポンプ12から吐出される高圧流体を供給ポートに導入し弁開度指令信号に基づいて弁開度を変更して制御ポートからの流量及び圧力を制御する制御弁14を備え、該制御弁14の制御ポートからの流路に該流路を開閉する切換弁15を設けた液圧装置である。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はシリンダの速度や圧力を制御するための液圧装置及びその制御方法に関するものであり、特に高精度の速度や圧力などの制御が要求される液圧装置及びその制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、シリンダの速度や圧力を制御するための液圧装置としては、ポンプを一定回転で駆動し制御弁によってシリンダの速度や圧力を制御する方式と、制御弁は使用せずにサーボモータやインバータを用いてポンプの回転数を制御してシリンダの速度や圧力を制御する方式があった。
【0003】
また、特許文献1にはポンプ回転数を変更してポンプ吐出圧力を変更し、制御弁の切り換えを行う流体圧装置が記載されている。
【0004】
従来技術において、ポンプを一定回転数で駆動する場合、エネルギーロスが大きいという問題があった。制御弁を使用せずにポンプ回転数で制御する場合、シリンダの移動方向、加圧方向に対して逆向きの制御に切り換える場合に時間がかかるという問題があった。また、ポンプ回転数制御による速度制御や圧力制御の精度は制御弁による制御よりも劣る。さらに、サーボモータの回転数は指令信号に対して高い応答性を有するが、ポンプの吐出圧力に反映するまでに遅れを有するため、高速な応答性を必要とする圧力制御を実現するには限界があった。
【0005】
特許文献1の流体圧装置では、常にポンプ吐出圧力を定常圧力に維持するポンプが設けられ駆動されているため、ポンプが2つ必要になる。また、アクチュエータの非稼動時にもエネルギーを消費してしまう。また、制御弁とアクチュエータが直接接続されているため、複数のアクチュエータを制御する場合には制御弁が複数必要になる。
【0006】
【特許文献1】
特開平6−173903号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述の点に鑑みてなされたもので、上記問題を除去し、液圧装置を小型化することができ、流体システムを瞬時に作動開始させることができ、エネルギー消費及びロスが少なくでき、精度のよい速度、圧力制御が実現でき、更に動作の方向の切換えを迅速に行うことが出来る液圧装置及びその制御方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本発明の液圧装置においては、基本的にサーボモータと制御弁とを同時に備え、且つそれらを互いに独立して制御できる構成とすることによって前記課題を解決しようとするものである。即ち、請求項1に記載の発明は、回転数指令信号に基づいて回転数を変更するサーボモータと、該サーボモータにより駆動される液圧ポンプと、該液圧ポンプから吐出される高圧流体を供給ポートに導入し弁開度指令信号に基づいて弁開度を変更して制御ポートからの流量及び圧力を制御する制御弁を備え、該制御弁の制御ポートからの流路に該流路を開閉する切換弁を設けたことを特徴とする液圧装置にある。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の液圧装置において、制御弁の制御ポートを液圧アクチュエータに接続したことを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の液圧装置において、前記アクチュエータの変位量を検知するセンサ及び/又は該アクチュエータの発生力を検知するセンサを設けたことを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の液圧装置において、前記制御弁の制御ポートに、該制御ポートの圧力を検出するセンサを設けたことを特徴とする。
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項3又は4に記載の液圧装置において、前記センサによって検出された値に基づいて操作量を演算するコントローラを備え、該コントローラは該センサの出力信号を入力する入力器と、前記制御弁へ弁開度指令信号を出力する第一の出力器と、前記サーボモータへ回転数指令信号を出力する第二の出力器と、前記切換弁の切換信号を出力する出力器とを備え、前記センサの信号を前記入力器に接続し、前記第一及び第二の出力器からの信号をそれぞれ前記制御弁と前記サーボモータに接続し前記出力器からの切換信号を前記切換弁に接続したことを特徴とする。
【0013】
請求項6に記載の発明は、回転数指令信号に基づいて回転数を変更するサーボモータと、該サーボモータにより駆動される液圧ポンプと、該液圧ポンプから吐出される高圧流体を供給ポートに導入し弁開度指令信号に基づいて弁開度を変更して制御ポートからの流量及び圧力を制御する制御弁を備え、該制御弁の制御ポートからの流路に該流路を開閉する切換弁を設けるとともに、該制御ポートを液圧アクチュエータに接続した液圧装置の制御方法であって、前記液圧アクチュエータの変位量を検知するセンサ及び/又は該アクチュエータの発生力を検知するセンサの出力値、又は前記制御ポートの圧力を検出するセンサの出力値をコントローラにフィードバックして制御弁の操作量を該コントローラにより演算し、該操作量を第一の出力器から制御弁に出力するとともに、目標速度、目標圧力に応じたサーボモータの回転数操作量を前記コントローラにより演算し、サーボモータの回転数操作量を第二の出力器からサーボモータへ出力することを特徴とする。
【0014】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の液圧装置の制御方法において、前記目標速度、目標圧力に応じたサーボモータの回転数は、所定のオフセット回転数と前記目標速度に所定の係数を乗じた回転数を加算した回転数、又は所定のオフセット回転数と前記目標圧力に所定の係数を乗じた回転数を加算した回転数にすることを特徴とする。
【0015】
請求項8に記載の発明は、請求項6に記載の液圧装置の制御方法において、前記目標速度に応じたサーボモータの回転数は、所定のオフセット回転数と前記制御弁への操作量に所定の係数を乗じた回転数を加算した回転数にすることを特徴とする。
【0016】
請求項9に記載の発明は、請求項6に記載の液圧装置の制御方法において、前記第二出力器の出力時刻に対し、切換弁の出力器の出力時刻と第一出力器の出力時刻とを所定の時間遅らせることを特徴とする。
【0017】
請求項10に記載の発明は、回転数指令信号に基づいて回転数を変更するサーボモータと、該サーボモータにより駆動される液圧ポンプと、該液圧ポンプから吐出される高圧流体を供給ポートに導入し弁開度指令信号に基づいて弁開度を変更して制御ポートからの流量及び圧力を制御する制御弁を備え、該制御弁の制御ポートからの流路に該流路を開閉する切換弁を設け、該制御ポートを液圧アクチュエータに接続し、該アクチュエータの変位量を検知するセンサ及び/又は該アクチュエータの発生力を検知するセンサを設け、入力器と第一及び第二の出力器とを備えたコントローラを設け、前記センサの出力信号値を該コントローラの入力器にフィードバックして該制御弁の操作量を該コントローラにより演算し、該制御弁の操作量を第一の出力器から制御弁に出力するとともに、該コントローラにより目標速度、目標圧力に応じたサーボモータの回転数操作量を演算し、該サーボモータの回転数操作量を第二の出力器から該サーボモータへ出力するように構成したことを特徴とする。
【0018】
請求項11に記載の発明は、回転数指令信号に基づいて回転数を変更するサーボモータと、該サーボモータにより駆動される液圧ポンプと、該液圧ポンプから吐出される高圧流体を供給ポートに導入し弁開度指令信号に基づいて弁開度を変更して制御ポートからの流量及び圧力を制御する制御弁を備え、該制御弁の制御ポートからの流路に該流路を開閉する切換弁を設け、該制御ポートの圧力を検出するセンサを設け、入力器と第一及び第二の出力器を備えたコントローラを設け、前記センサの出力信号値を該コントローラの入力器にフィードバックして該制御弁の操作量を該コントローラにより演算し、該制御弁の操作量を第一の出力器から該制御弁に出力するとともに、該コントローラで目標速度、目標圧力に応じたサーボモータの回転数操作量を演算し、該サーボモータの回転数操作量を第二の出力器から該サーボモータへ出力するように構成したことを特徴とする。
【0019】
上記のように各請求項に記載の発明は、液圧装置にサーボモータを採用することにより液圧装置の小型化が可能で、サーボモータの応答性が速いので、動作開始時からポンプの回転を開始しても流体利用システムを瞬時に動作開始させることが可能となる。
【0020】
また、制御弁の制御ポートからの流路上に切換弁を設けることにより、動作停止時には切換弁を閉じて位置保持や圧力保持ができ、サーボモータを停止してエネルギー消費を小さくすることも可能となる。また、切換弁を設けることにより、液圧システムの流体制御部と流体利用システムの動作を独立させることができ、複数の流体利用システムにおいて、一方のシステムが非稼動時に他のシステムを駆動することが可能となる。
【0021】
ポンプの回転数を目標速度、目標圧力に応じた必要最低限の回転数にすることにより、エネルギーロスを抑えることが可能となる。また、制御弁を採用することにより精度のよい速度、圧力制御を実現することができる。
【0022】
また、動作の方向の切換を迅速に行うことができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態例を図面に基づいて説明する。図1は本発明に係る液圧装置の構成を示す図である。液圧装置10は圧力媒体である液体を貯めておくタンク11、高圧流体を発生するポンプ12、該ポンプ12を駆動するサーボモータ13、流体の流量・圧力を制御する制御弁14、流体の流れを切り換える切換弁15、そして高圧フィルター16、液面スイッチ17、温度スイッチ18、圧力スイッチ19などの補器類から構成されている。
【0024】
ポンプ12は駆動軸(シャフト)20を上方に向けてポンプフランジ21に取り付けられ、ポンプ12をタンク11内に収容するようにポンプフランジ21がタンク11上面に固定されている。また、モータフランジ22に取り付けられたサーボモータ13が回転軸23を下方に向けて配置されている。サーボモータ13の回転軸23とポンプ12の駆動軸20は軸心を同一とし対向するように配置され、ポンプフランジ21とモータフランジ22が支柱24により固定されている。また、ポンプ12の駆動軸20とサーボモータ13の回転軸23はカップリング25により連結されている。
【0025】
ポンプ12の吐出し口26から配管でタンク11外に設置した高圧フィルター16に導入され、濾過された高圧流体を制御弁14や切換弁15を取り付けるためのバルブブロック30へ導入するように高圧配管27が接続されている。バルブブロック30には高圧流体を導入して制御弁14へ連通させる流路や制御弁14の出力である制御ポートを切換弁15へ連通させる流路などが加工されており、後述する液圧回路の流路を構成すると共に、バルブを取り付ける架台として設けられている。なお、29はサーボモータ13の回転軸23の回転角信号A1を検出するエンコーダである。
【0026】
タンク11の側面には内部の流体の液面と温度を検知する液面スイッチ17と、温度スイッチ18が取り付けられている。また、高圧配管27を分岐して圧力スイッチ19が取り付けられている。また、制御弁14の制御ポートから切換弁15を介して流体利用システム40へ配管28が取り付けられており、その配管28を分岐して圧力センサ31が設けられている。
【0027】
ポンプ12は可変容量式ポンプと固定容量式ポンプと呼ばれるものがあるが、本実施形態におけるポンプ12には固定容量式ポンプを用いている。固定容量式ポンプは一回転当りの吐出量が構造的に一定のポンプであるが、ここでは回転数を変更することにより単位時間当りの吐出し流量を可変にし、また、ポンプ吐出側の抵抗と回転数に応じて吐出圧力を可変にしている。
【0028】
また、本実施形態のポンプ12は回転方向が一方向のみで、吸込口(図示せず)と吐出し口26が構造的に決まっているもので、回転方向によって吸込口と吐出し口26が切り換るものではない。したがって、サーボモータ13の回転も一方向の回転のみ行うようにしている。
【0029】
図2は液圧回路の構成を示す図である。サーボモータ13に接続され、タンク11内の流体を吸い込み高圧流体を吐出するポンプ12からチェック弁32を介して高圧フィルター16へ接続されている。チェック弁32と高圧フィルター16の間の流路は分岐して安全弁33を介してタンク11へ戻される。高圧フィルター16で濾過された流体は制御弁14の供給ポートPへ導かれる。制御弁14は4つのポート(供給ポートP、タンクポートT、制御ポートA、制御ポートB)を備え、制御ポートA、Bはそれぞれ切換弁15−1、15−2を介して流体利用システム40へ連通し、タンクポートTはタンク11へ連通している。
【0030】
制御弁14の制御ポートA、Bに接続された切換弁15−1、15−2は流路の開閉を行い、制御弁14と流体利用システム40との切換を行う。制御ポートAに接続された切換弁15−1から外部への配管28は分岐して圧力センサ31が取り付けられている。
【0031】
次に、上記構成の液圧回路の作用について説明する。サーボモータ13に指令信号を与え、サーボモータ13の回転軸23を回転することによりカップリング25で連結されているポンプ12の駆動軸20を回転させると、ポンプ12下面の吸込口(図示せず)からタンク11内の流体を吸込み、吐出し口26から高圧の流体を吐出する。高圧の流体はタンク11内の高圧配管27でタンク11外の高圧フィルター16へ導かれる。高圧フィルター16への高圧配管27は途中で分岐して安全弁33を介して一方はタンク11へ戻るようになっている。安全弁33はポンプ12の吐出し側の圧力を制限するもので、高圧配管27やポンプ12を保護するために設けられている。
【0032】
高圧フィルター16で濾過された流体は制御弁14の供給ポートPに導入され、制御弁14へ外部から信号を与えることにより供給ポートPから制御ポートA、Bへの流れを制御し、同時に制御ポートA、BからタンクポートTへの流れを制御する。制御弁14は各ポートを切り換えるのと同時に弁開度を調整し、制御ポートA、Bへの流量や圧力を制御する。
【0033】
本実施形態例の液圧装置に流体利用システム40として、例えば流体加圧成形装置(ハイドロフォーミング装置)に接続し、流体圧力を制御して成形を行う装置などに応用することができる。
【0034】
図3は上記構成の液圧装置10を流体加圧成形装置(ハイドロフォーミング装置)に用いる構成例を示す図である。図3中の左側の液圧装置10は上記液圧装置10と同一の構成である。流体利用システム40である流体加圧成形装置は上下二つ割りの金型41であって、該金型41は互いに係合した状態で空孔42が形成されるようになっており、管材43を金型41にはさみ込んだ状態で金型41を相互に係合している。
【0035】
管材43の内側に流体が流れるように液圧装置10を接続している。この状態において、液圧装置10の制御ポートB(図2参照)に接続された切換弁15−2を閉じ、制御ポートAに接続された切換弁15−1を開とする。そして液圧装置10により高圧流体を管材43に供給すると共に、圧力センサ31で検出した圧力をフィードバックして制御弁14およびサーボモータ13を制御する。管材43は内部圧力によって金型41の空孔42の形に拡張することで、管材43を成形する。
【0036】
上記構成の液圧装置10はこの他、流体利用システム40として流体の圧力を回転運動に変換するモータや、直線運動に変換するシリンダを接続することにより様々なシステムに応用することができる。
【0037】
流体利用システム40の他の具体例として流体の圧力を利用して直線運動・加圧を行うシリンダを有する加圧部を備えた液圧装置を説明する。図4は上記液圧装置10を加圧装置に用いた構成例を示す図である。加圧部50はアクチュエータをシリンダとしてその動作方向、速度、発生力を制御し、対象物52を成形するものであり、高圧流体を発生する液圧装置10は図1及び図2で示した液圧装置と同じ構成である。
【0038】
下定盤53と上定盤54が支柱61によって連結されており、垂直に配置された復動シリンダ51のチューブ56側が下定盤53に固定されている。上定盤54には上金型57が取り付けられ、復動シリンダ51のロッド55の先端には下金型58が取り付けられている。復動シリンダ51を上下動及び上方に加圧することにより、下金型58を上下動及び下金型58を上金型57に加圧する。
【0039】
また、下金型58の位置を検出する変位センサ59が上定盤54と下金型58に取り付けられ、復動シリンダ51内部の圧力を検出する圧力センサ60が切換弁15と復動シリンダ51を接続する配管(ホース)28に設けられている。本実施形態例において、変位センサ59としてリニアエンコーダを用い、圧力センサ60として動歪式圧力センサが採用されている。圧力センサ60は圧力を検出することにより、復動シリンダ51の発生力を検知している。
【0040】
そして、前述した液圧装置10の制御弁14の制御ポートA、B(図2参照)が復動シリンダ51に接続されている。ここで、先に説明したサーボモータ13、ポンプ12、制御弁14、切換弁15などから構成される部分を流体制御部49とし、復動シリンダ51や上下定盤54、53、上下金型57、58などから構成される部分を加圧部50とし、全体として液圧装置10を構成している。
【0041】
図4に示す構成の液圧装置において、制御弁14の制御ポートA、Bからの流量を制御することで復動シリンダ51の上昇速度を制御し、圧力を制御することで復動シリンダ51の発生力を制御する。また、供給ポートPからの圧力流体を制御ポートAへ導入し制御ポートBから排出することにより、復動シリンダ51を上昇させ、逆に制御ポートBへ導入し制御ポートAから排出することにより復動シリンダ51を下降させることができる。すなわち、制御弁14により復動シリンダ51の移動方向を切り換えている。
【0042】
図5は図4に示す液圧装置の液圧回路の構成例を示す図である。切換弁15−1、15−2までの構成は図2と同様であり、制御弁14の制御ポートA、Bが切換弁15−1、15−2を介して復動シリンダ51のピストン51aによって分割された空間に接続されている。この空間の流体を導入・排出することにより、ピストン51aに接続されたロッド55の速度や位置を制御し、導入・排出する圧力を制御することによりロッド55からの発生力を制御する。切換弁15−1、15−2は制御弁14と復動シリンダ51を連通するか、閉鎖するかを選択的に行うとともに、ポンプ12停止時に復動シリンダ51の位置を保持することや、復動シリンダ51へ導入した圧力を保持する。
【0043】
また、液面スイッチ17、温度スイッチ18、圧力スイッチ19等の補器類はシステムの状態異常を検知して、機器を保護するとともに、装置を安全に運転するために設けられており、スイッチとして作用する。例えば、タンク11内の水位が低下し液面スイッチ17の接点が切れると水位異常として液圧装置を停止させるようにプログラムされている。また、圧力スイッチ19は異常な高圧の時に接点が入るスイッチ機能と同時に、現在の圧力を目視できるように表示器が付いている。
【0044】
次に本液圧装置のコントローラの入出力及び電気機器について説明する。図6はコントローラまわりの各種信号の接続構成を示す図である。装置に設けられた復動シリンダ51の変位を検出する変位センサ(リニアエンコーダ)59と、復動シリンダ51内部の圧力を検出する圧力センサ60がコントローラ70の入力器71、72にそれぞれ接続されている。入力器71は変位センサ(リニアエンコーダ)59のパルス信号をコントローラ70に取り込むための第一の入力器としてのパルスカウンタ、入力器72は圧力センサ60のアナログ電圧値を取り込むための第二の入力器としてのアナログ・デジタル変換器(以下AD変換器と称す)である。
【0045】
また、液圧装置10に取り付けられている液面スイッチ17、温度スイッチ18、圧力スイッチ19等のスイッチのON、OFF状態を入力するための入力器73を備えている。なお、図6では1つの入力として代表しているが、実際にはこれらのスイッチの数に相当する接点数を備えている。装置を操作する操作パネルを設ける場合、制御開始スイッチや緊急停止などもこの入力器73に接続される。
【0046】
また、コントローラ70に目標圧力や目標速度などの装置を制御するための値を設定するために設定器63が接続可能になっている。設定器63はパソコンやタッチパネルなどであり、設定器63をインターフェースとしてコントローラ70に設定値を設定する。このような設定器63はシリアル通信で接続されるのが一般的である。
【0047】
出力器としてコントローラ70内部で演算された制御弁14の操作量S1を出力する第一出力器74と、サーボモータへの操作量S2を出力する第二出力器75を備えている。制御弁14、サーボモータ13はそれぞれアナログ信号で制御するようになっているため、出力器74、75はデジタル・アナログ変換器(DA変換器)である。また、切換弁15を開閉するON、OFF信号S3を出力する出力器76を備えている。さらに、制御時のデータや現在値を表示する表示器79が接続できるようになっている。
【0048】
コントローラ70は入出力用の基板を取り付けたPC(パーソナルコンピュータ)や、入出力モジュールを取り付けたPLC(プログラム・ロジック・コントローラ)により実現することができる。ここで、速度制御や圧力制御に関して、制御すべき対象の、例えば圧力・位置などの状態を検出するセンサからの信号を制御量C1、C2と呼び、コントローラ70によって演算され外部へ出力される信号を操作量S1、S2と呼ぶ。
【0049】
制御弁14のアンプ80は制御弁14の弁開度を制御するもので、制御弁14の弁開度(弁の変位量)V1をフィードバックして駆動電力P1を出力するようになっている。このような制御弁14を一般的に電気フィードバック方式の制御弁と称している。アンプ80に外部から操作量(アナログ信号)S1を入力することにより操作量S1に応じた制御弁14の弁開度を得るようにアンプ80が駆動電力P1を出力するようになっている。
【0050】
図7は電気フィードバック方式の制御弁の一例を示す制御弁14の略断面図である。弁本体14−1に固定され流路が形成されたスリーブ14−2と、該スリーブ14−2内を図中左右に移動するスプール14−3を備え、該スプール14−3が静圧軸受14−7で支持され左右に移動することにより供給ポートPに導入された圧力流体を制御ポートA、Bのいずれか一方に供給し、もう一方をタンクポートTへ連通させる。そして、スプール14−3の移動量を変化させることにより弁の開度を調整する。
【0051】
スプール14−3の左側には変位センサ(差動変圧器)14−4が取り付けられており、スプール14−3と連結されたセンサコア14−4aの変位量を検出する。ここで検出されたスプール14−3の変位をフィードバックし、外部からの指令信号との偏差に基づいてトルクモータ部14−5を駆動するようになっている。
【0052】
トルクモータ部14−5はコイル14−5aに電流を流すことにより電磁力によりアーマチュア14−5bを継鉄14−5cに吸引し、フラッパ14−5dを微少量だけ傾倒させ、ノズル14−6とフラッパ14−5d間の距離を変更させる。ノズル14−6とフラッパ14−5d間の距離が変わるとノズル14−6からの流れ抵抗が変化し、その結果、左右のノズル上流の圧力が変化する。この圧力差によってスプール14−3が左右に駆動される。
【0053】
制御弁14のアンプ80内には変位センサの信号処理を行うオシレータ/デモジュレータ80a、該オシレータ/デモジュレータ80aの出力であるフィードバック信号80bと指令信号との偏差を演算する演算回路80c、偏差信号に基づいてコイルの駆動電流を発生する増幅回路80dが内蔵されている。
【0054】
また、図6に示すように、サーボモータ13のドライバ81も同様にサーボモータ13の回転軸23の回転角度を検出するエンコーダ29からの回転角信号A1をフィードバックしてサーボモータ13の駆動電力P2を出力しサーボモータ13の角度、速度を制御する機能を備えている。エンコーダ29は図1に示すようにサーボモータ13上部に回転軸23と同軸に取り付けられている。エンコーダ29からの回転角信号A1をフィードバックすることにより外部から作用するトルクが変化しても回転数を精度良く指令回転数に追従するようにしている。
【0055】
ドライバ81に外部からアナログ信号(操作量)S2を入力することにより、信号に応じた回転数に制御するようになっている。ドライバ81は位置制御モード、速度制御モード、トルク制御モードが選択できるようになっているが、本実施形態例においては速度制御モードを選択し、外部からのアナログ信号に対して回転数を対応させるようにしている。
【0056】
ここで、外部信号によって回転数を変更する方法として誘導電動機をインバータ制御することが知られているが、インバータ方式では信号入力時刻から指令回転数に回転数が上昇するまでに時間がかかるため、本発明の液圧装置には適していない。具体的には停止状態から定格回転数2000〔rpm〕に立ち上がるまでの時間が200〔ms〕以下の応答性があるサーボモータが望ましい。
【0057】
上記のように、制御弁14のアンプ80、サーボモータ13のドライバ81は、制御弁14やサーボモータ13の仕様に調整された制御機能と電力増幅機能を備えており、ユーザーは内部の制御パラメータを操作することなく、外部から信号を入力することでその信号に応じた弁開度あるいは回転数にするようになっている。
【0058】
このように制御弁14のアンプ80とサーボモータ13のドライバ81は内部信号をフィードバックして制御するコントローラになっているが、ここでは信号処理や制御演算などの内部処理については触れず、外部信号に応じた弁開度及び回転数するものとして扱う。例えば、サーボモータ13の回転数0〜2000〔rpm〕を0〜10〔V〕の電圧に対応させ、アナログ入力に対して200〔rpm/V〕の割り合いの回転数で駆動する。また、制御弁14は弁開度±100〔%〕を±10〔V〕に対応させ、アナログ入力により弁開度を変更する。
【0059】
次に、コントローラ70内部の詳細を説明する。図8は速度制御と圧力制御に関わるコントローラ70内部の構成例を示す図である。コントローラ70の内部は速度制御演算部83と圧力制御演算部84があり、それぞれで演算された操作量S1、S2を選択的に切り換える制御切換部82を備えている。
【0060】
速度制御演算部83では、入力器71であるカウンタによってカウントされている変位センサ(リニアエンコーダ)59のパルス数をシリンダ変位に換算し、変化量をシリンダ速度に換算する速度演算を行う。このシリンダ速度と設定器63−1によって予め設定された目標速度との偏差に基づく制御演算を行う。制御演算は比例演算、積分演算、微分演算からなる一般的なPID制御演算である。この演算によって計算された制御弁操作量S1を制御切換部82へ出力する。
【0061】
また同時に、目標速度に基づく回転数演算を行いその結果であるサーボモータ操作量S2を制御切換部82へ出力する。回転数演算は所定のオフセット回転数+目標速度×係数の演算を行う。オフセット回転数をRvo、目標速度をv、係数をαとすると、回転数Rは次式で与えられる。
=Rvo+v×α
【0062】
例えば、オフセット回転数100〔rpm〕、目標速度100〔mm/s〕、係数10〔rpm・s/mm〕とすると回転数指令値は100+100×10=1100〔rpm〕となる。係数αは固定値としている。ここで、オフセット回転数を設定するのは、復動シリンダ51が垂直に配置されてロッド55に負荷がかかっているため、これを保持するために圧力を発生させるためである。オフセット回転数は自重を保持するのに必要な圧力を発生する回転数に設定することが望ましい。
【0063】
先に述べたように本実施形態のポンプ12は一方向の回転のみ行うものであるため、復動シリンダ51を下降させる場合などに速度の値をマイナスで扱う場合にはその絶対値に係数を乗じるものとする。
【0064】
また、圧力制御演算部84では圧力センサ60から入力された値をシリンダ圧力へ換算し、設定器63−2によって設定された目標圧力との偏差を計算してPID制御演算を行い操作量S1とする。操作量S1は制御切換部82へ出力する。また、圧力制御の場合も目標速度に応じて、所定のオフセット回転数+目標圧力×係数の演算を行い第二のアナログ出力からサーボモータ13のドライバ81へ回転数指令値を出力する。オフセット回転数をRpo、目標圧力をp、係数をβとすると、回転数Rは次式で与えられる。
=Rpo+p×β
【0065】
圧力制御の場合、オフセット回転数はポンプ12の安定最低回転数に設定することが望ましい。ポンプ12の安定最低回転数とはポンプ12の出力圧力が制御精度に影響を与えるような脈動がなく、ポンプ12の回転に対する摩擦に対して回転数が安定する回転数であり、選定されたポンプ性能に依存する値であるが、本実施形態例では100〔rpm〕程度としている。そして、速度制御を行うか圧力制御を行うかを制御切換部82によって切り換え、制御弁操作量S1を第一出力器74へ、サーボモータ操作量S2を第二出力器75へ出力する。制御弁操作量S2とサーボモータ操作量S2は第一出力器74、第二出力器75からそれぞれ制御弁14、サーボモータ13へ出力される。
【0066】
各制御演算におけるPID定数や回転数計算のための係数、オフセット回転数はそれぞれ独立して設定できるようになっており、各制御に応じて最適な値が設定できるようになっている。
【0067】
次に、2つのアナログ出力と切換弁15を操作する信号の出力タイミングについて説明する。図9は各信号の出力タイミングを示す図である。サーボモータ13の停止状態から制御開始信号が入ると同時にサーボモータ操作量S2を第二出力器(アナログ出力器)75から出力する。その後、所定の遅れ時間tdを設けて制御演算を開始し、その演算により計算された操作量を第一出力器(アナログ出力器)74から制御弁14へ出力する。また、制御弁14への出力と同じタイミングで切換弁15の切換信号と出力する。
【0068】
この遅れ時間tdの間は復動シリンダ51の制御をせず、サーボモータ13を回転させて液体の圧力が上昇するまでの待ち時間としている。この遅れ時間tdを設けることにより復動シリンダ51を滑らかに動作開始させることができ、本実施形態例のように復動シリンダ51と負荷が垂直に配置され、圧力がかかっていない状態で自重落下するような装置に対して特に有効である。なお、この遅れ時間tdは第二出力器75の出力時刻から数10ミリ秒〔ms〕程度でよい。
【0069】
次に本液圧装置の動作の一例を図10に基づいて説明する。図10は復動シリンダ51の変位量、すなわち下金型58の高さを示すグラフと、復動シリンダ51の発生力を示すグラフを同一時間軸上に示したものである。下金型58が上金型57から離間した状態、すなわち、復動シリンダ51が引き側にある状態を初期位置として、この位置で対象物52を下金型58に載置する。そして、コントローラ70により速度制御を開始し、復動シリンダ51を上方へ移動させる。速度は衝撃なく動作開始させるために動作開始時を低速にし、対象物52が上金型57に接触するまでは高速に設定し、対象物52が上金型57に接触する直前に速度を低速に設定する。接触する位置は対象物52の高さから設定でき、コントローラ70に速度切換位置を設定し、変位センサ(リニアエンコーダ)59でこの位置を検出した時に目標速度の設定を高速から低速に切り換える。
【0070】
この時、速度制御を連続して行い、切換位置で設定速度のみを切り換えることで、移動を停止することなく連続して行うことができる。そして、低速上昇を続けていくと、上下の金型が接触し、シリンダ内部の圧力が急激に上昇する。速度制御中にも圧力を検知しておき、所定の圧力を検知した時点で速度制御から圧力制御に制御切換により制御を切り換える。例えば、目標圧力10〔MPa〕の場合、この圧力より低い2〔MPa〕に切換圧力を設定する。
【0071】
圧力制御に切り換え、圧力を目標圧力に制御し、実圧力が目標圧力に安定したら、切換弁15−1を閉にして圧力を保持する。この時、サーボモータ13を停止させるようにすれば、エネルギーを消費せずに圧力保持を行うことができる。そして、所定の時間圧力保持をした後、切換弁15−1を開け、圧抜きを行った後、再び制御を開始し、速度制御により復動シリンダ51を初期位置へ下降させる。この時も速度切換位置を設定して動作開始時と停止時を低速にすることにより復動シリンダ51の動作を滑らかに衝撃なく動作させるようにしている。復動シリンダ51が初期位置への移動が完了したら、成形された対象物52を下金型58から取り外し、次の対象物52を下金型58に載置する。
【0072】
次に、コントローラ70の演算部における他の実施形態例を説明する。図11は速度制御と圧力制御に関わるコントローラ内部の構成例を示す図である。本方法は前述の実施形態例において、速度制御演算部83の回転数演算部を変更したもの(図8の速度制御演算部83を参照)で、液圧装置、液圧回路、電気回路はなんら変更はない。
【0073】
本方法の回転数演算は速度制御演算部83において、制御弁14の操作量S1に基づいてサーボモータ13の回転数を演算するようにしている。演算はオフセット回転数+制御弁への操作量×係数とし、回転数を制御弁14の操作量S1に応じて変更するものである。このように制御弁14の操作量S1に応じてサーボモータ13の回転数を変更することにより、よりエネルギーロスを少なくすることができる。この場合、第一出力器74と第二出力器75の2つのアナログ出力器からの出力と切換弁15を操作する信号の出力タイミングに時間遅れの間のサーボモータ13の回転数は、第一の方式(図8参照)と同じく目標速度、目標圧力に応じた回転数を設定し、制御開始と同時に制御弁の操作量に基づいた回転数演算を行い、この値を出力するようにする。あるいは、最低安定回転数としてもよい。
【0074】
次に、複数の加圧部を制御する場合の実施形態例を説明する。図12は加圧装置を2つ備えた液圧装置の構成を示す図、図13はその液圧回路の構成を示す図である。それぞれの加圧装置は先の実施例(図4参照)と同様である。制御弁14の制御ポートA、Bに接続されている2つの切換弁15−1、15−2、切換弁15−3、15−4を備えたバルブブロック30−1、30−2をそれぞれ加圧部50−1、50−2の近傍に設け、制御弁14の制御ポートA、Bからの配管28、28を途中で分岐してそれぞれのバルブブロック30−1、30−2に接続している。このように複数の流体利用システム(加圧部50−1、50−2)を接続した場合、それぞれのシステムに圧力センサ60−1、60−2や変位センサ59−1、59−2が設けられる。
【0075】
先の実施形態例で説明した動作と同様に、まず加圧部50−1の復動シリンダ51−1を速度制御で上昇させ加圧した後、バルブブロック30−1の切換弁15−1および15−2を閉じて加圧状態を保持する。加圧部50−1が加圧保持状態でサーボモータ13、ポンプ12は作動しないため、この時間を利用して加圧部50−2も同様に復動シリンダ51を速度制御して上昇させ、加圧状態を保持する。そして加圧部50−2を保持している間に、加圧部50−1の復動シリンダ51−1を下降させて対象物52−1を取り出し、次の対象物52−1を下金型58−1内に投入し、再度上昇させて加圧保持を行う。このように切換弁15−1、15−2により流体制御部(液圧装置10)と流体利用システム部(加圧部50−1、50−2)を接続、遮断することにより、流体制御部を複数の流体利用システムで利用することができる。すなわち1つのサーボモータ13、ポンプ12、制御弁14を利用して複数の流体利用システムを駆動制御することができる。
【0076】
上記実施形態例においては、コントローラ70にはそれぞれの加圧部に設けられたセンサの種類と数だけ入力器が設けられるが、出力器は制御弁14への出力用として第一出力器74とサーボモータ13への出力用として第二出力器75があればよい。なお、切換弁15−1、15−2、15−3、15−4をON,OFFする接点出力の数はそれぞれの加圧部分だけ増加する。また、コントローラ70内部の演算もそれぞれのセンサ信号に基づいた速度制御、圧力制御の演算を行い、それぞれの動作に基づいて制御の切換を行う。
【0077】
以上本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。
【0078】
【発明の効果】
以上説明したように、各請求項に記載の発明によれば下記のような優れた効果を有する液圧装置及びその制御方法を提供することができる。
【0079】
(1)サーボモータを採用することにより液圧装置を小型にすることができる。また、サーボモータの応答性が速いので、動作開始時からポンプの回転を開始しても流体利用システムを瞬時に動作開始させることができる。
【0080】
(2)制御弁の制御ポートからの流路上に切換弁を設けたので、動作停止時には切換弁を閉じて位置保持や圧力保持ができ、サーボモータを停止してエネルギー消費を小さくすることができる。また、切換弁を設けたので、液圧システムの流体制御部と流体利用システムの動作を独立させることができ、複数の流体利用システムにおいて、一方のシステムが非稼動時に他のシステムを駆動することができる。
【0081】
(3)ポンプの回転数を目標速度、目標圧力に応じた必要最低限の回転数にすることにより、エネルギーロスを抑えることができる。
【0082】
(4)制御弁を採用することにより精度のよい速度、圧力制御を実現することができる。また、動作の方向の切換を迅速に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る液圧装置の構成例を示す図である。
【図2】本発明に係る液圧装置の液圧回路の構成例を示す図である。
【図3】本発明に係る液圧装置の構成例を示す図である。
【図4】本発明に係る液圧装置の構成例を示す図であってシリンダを用いた加圧部を備えた例である。
【図5】図4に係る液圧装置の液圧回路の構成を示す図である。
【図6】本発明に係る液圧装置のコントローラまわりの各種信号の入出力構成例を示す図である。
【図7】電気フィードバック方式の制御弁の構成例を示す断面図である。
【図8】本発明に係る液圧装置のコントローラの内部構成例を示す図である。
【図9】本発明に係る液圧装置の各信号の出力タイミングを示す図である。
【図10】本発明に係る液圧装置であってアクチュエータとしてシリンダを備える装置において該シリンダ変位とシリンダ発生圧力の変化例を示す図である。
【図11】本発明に係る液圧装置のコントローラの内部構成例を示す図である。
【図12】本発明に係る液圧装置の構成例であって加圧部を2つ備えた液圧装置の例を示す図である。
【図13】図12に係る液圧装置の液圧回路の構成を示す図である。
【符号の説明】
10 液圧装置
11 タンク
12 ポンプ
13 サーボモータ
14 制御弁
15 切換弁
16 高圧フィルター
17 液面スイッチ
18 温度スイッチ
19 圧力スイッチ
20 駆動軸
21 ポンプフランジ
22 モータフランジ
23 回転軸
24 支柱
25 カップリング
26 吐出し口
27 高圧配管
28 配管
29 エンコーダ
30 バルブブロック
31 圧力センサ
32 チェック弁
33 安全弁
40 流体利用システム
41 金型
42 空孔
43 管材
49 流体制御部
50 加圧部
51 復動シリンダ
52 対象物
53 下定盤
54 上定盤
55 ロッド
56 チューブ
57 上金型
58 下金型
59 変位センサ
60 圧力センサ
61 支柱
63 設定器
70 コントローラ
71 入力器
72 入力器
73 入力器
74 第一出力器
75 第二出力器
76 出力器
79 表示器
80 アンプ
81 ドライバ
82 制御切換部
83 速度制御演算部
84 圧力制御演算部

Claims (11)

  1. 回転数指令信号に基づいて回転数を変更するサーボモータと、該サーボモータにより駆動される液圧ポンプと、該液圧ポンプから吐出される高圧流体を供給ポートに導入し弁開度指令信号に基づいて弁開度を変更して制御ポートからの流量及び圧力を制御する制御弁を備え、該制御弁の制御ポートからの流路に該流路を開閉する切換弁を設けたことを特徴とする液圧装置。
  2. 請求項1に記載の液圧装置において、
    前記制御弁の制御ポートを液圧アクチュエータに接続したことを特徴とする液圧装置。
  3. 請求項2に記載の液圧装置において、
    前記アクチュエータの変位量を検知するセンサ及び/又は該アクチュエータの発生力を検知するセンサを設けたことを特徴とする液圧装置。
  4. 請求項1に記載の液圧装置において、
    前記制御弁の制御ポートに、該制御ポートの圧力を検出するセンサを設けたことを特徴とする液圧装置。
  5. 請求項3又は4に記載の液圧装置において、
    前記センサによって検出された値に基づいて操作量を演算するコントローラを備え、該コントローラは該センサの出力信号を入力する入力器と、前記制御弁へ弁開度指令信号を出力する第一の出力器と、前記サーボモータへ回転数指令信号を出力する第二の出力器と、前記切換弁の切換信号を出力する出力器とを備え、前記センサの信号を前記入力器に接続し、前記第一及び第二の出力器からの信号をそれぞれ前記制御弁と前記サーボモータに接続し前記出力器からの切換信号を前記切換弁に接続したことを特徴とする液圧装置。
  6. 回転数指令信号に基づいて回転数を変更するサーボモータと、該サーボモータにより駆動される液圧ポンプと、該液圧ポンプから吐出される高圧流体を供給ポートに導入し弁開度指令信号に基づいて弁開度を変更して制御ポートからの流量及び圧力を制御する制御弁を備え、該制御弁の制御ポートからの流路に該流路を開閉する切換弁を設けるとともに、該制御ポートを液圧アクチュエータに接続した液圧装置の制御方法であって、
    前記液圧アクチュエータの変位量を検知するセンサ及び/又は該アクチュエータの発生力を検知するセンサの出力値、又は前記制御ポートの圧力を検出するセンサの出力値をコントローラにフィードバックして制御弁の操作量を該コントローラにより演算し、該操作量を第一の出力器から制御弁に出力するとともに、目標速度、目標圧力に応じたサーボモータの回転数操作量を前記コントローラにより演算し、サーボモータの回転数操作量を第二の出力器からサーボモータへ出力することを特徴とする液圧装置の制御方法。
  7. 請求項6に記載の液圧装置の制御方法において、
    前記目標速度、目標圧力に応じたサーボモータの回転数は、所定のオフセット回転数と前記目標速度に所定の係数を乗じた回転数を加算した回転数、又は所定のオフセット回転数と前記目標圧力に所定の係数を乗じた回転数を加算した回転数にすることを特徴とする液圧装置の制御方法。
  8. 請求項6に記載の液圧装置の制御方法において、
    前記目標速度に応じたサーボモータの回転数は、所定のオフセット回転数と前記制御弁への操作量に所定の係数を乗じた回転数を加算した回転数にすることを特徴とする液圧装置の制御方法。
  9. 請求項6に記載の液圧装置の制御方法において、
    前記第二出力器の出力時刻に対し、切換弁の出力器の出力時刻と第一出力器の出力時刻とを所定の時間遅らせることを特徴とする液圧装置の制御方法。
  10. 回転数指令信号に基づいて回転数を変更するサーボモータと、該サーボモータにより駆動される液圧ポンプと、該液圧ポンプから吐出される高圧流体を供給ポートに導入し弁開度指令信号に基づいて弁開度を変更して制御ポートからの流量及び圧力を制御する制御弁を備え、該制御弁の制御ポートからの流路に該流路を開閉する切換弁を設け、該制御ポートを液圧アクチュエータに接続し、該アクチュエータの変位量を検知するセンサ及び/又は該アクチュエータの発生力を検知するセンサを設け、入力器と第一及び第二の出力器とを備えたコントローラを設け、前記センサの出力信号値を該コントローラの入力器にフィードバックして該制御弁の操作量を該コントローラにより演算し、該制御弁の操作量を第一の出力器から制御弁に出力するとともに、該コントローラにより目標速度、目標圧力に応じたサーボモータの回転数操作量を演算し、該サーボモータの回転数操作量を第二の出力器から該サーボモータへ出力するように構成したことを特徴とする液圧装置。
  11. 回転数指令信号に基づいて回転数を変更するサーボモータと、該サーボモータにより駆動される液圧ポンプと、該液圧ポンプから吐出される高圧流体を供給ポートに導入し弁開度指令信号に基づいて弁開度を変更して制御ポートからの流量及び圧力を制御する制御弁を備え、該制御弁の制御ポートからの流路に該流路を開閉する切換弁を設け、該制御ポートの圧力を検出するセンサを設け、入力器と第一及び第二の出力器を備えたコントローラを設け、前記センサの出力信号値を該コントローラの入力器にフィードバックして該制御弁の操作量を該コントローラにより演算し、該制御弁の操作量を第一の出力器から該制御弁に出力するとともに、該コントローラで目標速度、目標圧力に応じたサーボモータの回転数操作量を演算し、該サーボモータの回転数操作量を第二の出力器から該サーボモータへ出力するように構成したことを特徴とする液圧装置。
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