JP2004306803A - 車体前部構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】車体の強度及び剛性を効果的に向上する。
【解決手段】エプロンアッパメンバ10における後部10Aにおける上側枝部12と下側枝部14との分岐部である二股Y字状の内周側においては、エプロンアッパメンバ10の接合フランジ10Bが、車体前方側へ凸に湾曲した側面視円弧状とされている。また、この接合フランジ10Bは、フェンダエプロン32の車幅方向外側面にレーザ溶接Pによって、接合フランジ10Bの長手方向に沿って側面視円弧状に線溶接(連続溶接)されている。
【選択図】 図1
【解決手段】エプロンアッパメンバ10における後部10Aにおける上側枝部12と下側枝部14との分岐部である二股Y字状の内周側においては、エプロンアッパメンバ10の接合フランジ10Bが、車体前方側へ凸に湾曲した側面視円弧状とされている。また、この接合フランジ10Bは、フェンダエプロン32の車幅方向外側面にレーザ溶接Pによって、接合フランジ10Bの長手方向に沿って側面視円弧状に線溶接(連続溶接)されている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は車体前部構造に係り、特に自動車等の車両のエプロンアッパメンバをフロントピラーに連結した車体前部構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車等の車両のエプロンアッパメンバをフロントピラーに連結した車体前部構造としては、エプロンアッパメンバとフロントピラーとの連結部に、側面視において三角形状の補強部材としてのカウルサイドリインフォースメントを配設し、車体の強度及び剛性を向上させた構成が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−260941号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような車体前部構造では、補強部材の形状が側面視において三角形状となっている。この結果、車体前方から車体後方に向かう入力荷重によって、三角形状の前端部に応力が集中する。このため、車体の強度及び剛性を効果的に向上できない。
【0005】
本発明は上記事実を考慮し、車体の強度及び剛性を効果的に向上できる車体前部構造を得ることが目的である。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本発明は、エプロンアッパメンバの後部を二股Y字状に分岐すると共に前記二股Y字状の内周側の接合フランジを側面視円弧状とし、該接合フランジを該接合フランジの長手方向に沿って側面視円弧状に線溶接したことを特徴とする。
【0007】
従って、エプロンアッパメンバにおいて車体前方から車体後方に向かう入力荷重を、エプロンアッパメンバの後部に形成した二股Y字状において、側面視円弧状とした内周側の接合フランジをその長手方向に沿って側面視円弧状に線溶接した溶接部で受けることができる。この結果、二股Y字状の内周側の溶接部における前端部に集中する応力を緩和することができる。このため、車体の強度及び剛性を効果的に向上できる。
【0008】
請求項2記載の本発明は、請求項1に記載の車体前部構造において、前記線溶接をレーザ溶接で行ったことを特徴とする。
【0009】
従って、請求項1に記載の内容に加えて、エプロンアッパメンバの後部に形成した二股Y字状において、側面視円弧状とした内周側の接合フランジをその長手方向に沿ってレーザ溶接により側面視円弧状に線溶接することで、車体の強度及び剛性を更に効果的に向上できる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明における車体前部構造の一実施形態を図1〜図5に従って説明する。
【0011】
なお、図中矢印FRは車体前方方向を、矢印UPは車体上方方向を、矢印INは車幅内側方向を示す。
【0012】
図2に示される如く、本実施形態のエプロンアッパメンバ10は、車体前部の車幅方向両端上部に車体前後に沿って左右一対(車体右側のエプロンアッパメンバは図示省略)配設されており、エプロンアッパメンバ10の後部10Aは上下に二股Y字状に分岐されている。
【0013】
エプロンアッパメンバ10の後部10Aの上部を構成する上側枝部12は、車体前後に沿って延設されており、エプロンアッパメンバ10の後部10Aの下部を構成する下側枝部14は、車体後側下方に向かって延設されている。
【0014】
図1に示される如く、エプロンアッパメンバ10における上側枝部12の後端部12Aは、フロントピラー20におけるフロントサイドドア22のベルトライン22Aの高さに相当する部位20Aに連結されている。また、エプロンアッパメンバ10における下側枝部14の後端部14Aは、フロントピラー20におけるフロントサイドドア22のベルトライン22Aの高さに相当する部位20Aから車体下方へ所定距離離間した部位20Bに連結されている。
【0015】
図3に示される如く、エプロンアッパメンバ10の前部30の車体前後方向から見た断面形状は、開口部を車幅内側方向へ向けたコ字状となっており、上壁部30Aの車幅方向内側端部30Bが、フェンダエプロン32の縦壁部32Aの上端部に車幅方向内側に向かって形成されたフランジ32Bの上面にレーザ溶接Pによって、車体前後方向に沿って線溶接(連続溶接)されている。また、エプロンアッパメンバ10の前部30では、下壁部30Cの車幅方向内側端部に車体下方に向かってフランジ30Dが形成されており、このフランジ30Dがフェンダエプロン32の縦壁部32Aにおける下部の車幅方向外側面にレーザ溶接Pによって、車体前後方向に沿って線溶接(連続溶接)されている。
【0016】
図4に示される如く、エプロンアッパメンバ10の上側枝部12の車体前後方向から見た断面形状は、開口部を車幅内側方向へ向けたコ字状となっており、上壁部12Bの車幅方向内側端部12Cが、フェンダエプロン32の縦壁部32Aの上端部に車幅方向内側に向かって形成されたフランジ32Bの上面にレーザ溶接Pによって、車体前後方向に沿って線溶接(連続溶接)されている。また、エプロンアッパメンバ10の上側枝部12では、下壁部12Dの車幅方向内側端部に車体下方に向かってフランジ12Eが形成されており、このフランジ12Eがフェンダエプロン32の縦壁部32Aにおけるカウルパネル36のフランジ36Aとの接合部の車幅方向外側面にレーザ溶接Pによって、車体前後方向に沿って線溶接(連続溶接)されている。
【0017】
一方、エプロンアッパメンバ10の下側枝部14の車体前後方向から見た断面形状は、開口部を車幅内側方向へ向けたコ字状となっており、上壁部14Bの車幅方向内側端部には、車体上方に向かってフランジ14Cが形成されており、このフランジ14Cが、フェンダエプロン32の縦壁部32Aにおける下部の車幅方向外側面にレーザ溶接Pによって、車体前後方向に沿って線溶接(連続溶接)されている。また、エプロンアッパメンバ10の下側枝部14では、下壁部14Dの車幅方向内側端部に車体下方に向かってフランジ14Eが形成されており、このフランジ14Eがフェンダエプロン32の縦壁部32Aにおける下部の車幅方向外側面にレーザ溶接Pによって、車体前後方向に沿って線溶接(連続溶接)されている。
【0018】
図5に示される如く、エプロンアッパメンバ10の上側枝部12及び下側枝部14においては、縦壁部12F、14Fの後端部12G、14Gが、フロントピラー20の車幅方向外側壁部20Cにおける車体前端部20Dの車幅方向外側面にレーザ溶接Pによって、車体上下方向に沿って線溶接(連続溶接)されている。
【0019】
図1に示される如く、エプロンアッパメンバ10における上側枝部12と下側枝部14との分岐部である二股Y字状の内周側においては、エプロンアッパメンバ10の接合フランジ10Bが、車体前方側へ凸に湾曲した側面視円弧状とされている。また、この接合フランジ10Bは、フェンダエプロン32の車幅方向外側面にレーザ溶接Pによって、接合フランジ10Bの長手方向に沿って側面視円弧状に線溶接(連続溶接)されている。
【0020】
なお、図1及び図2の符号40はフロントサイドメンバを示しており、符号42はロッカを示している。
【0021】
次に、本実施形態の作用を説明する。
【0022】
本実施形態では、図1に示される如く、エプロンアッパメンバ10において車体前方から車体後方に向かう入力荷重(図1の矢印F)を、エプロンアッパメンバ10の後部10Aに形成した上側枝部12と下側枝部14との分岐部となる二股Y字状において、側面視円弧状とした内周側の接合フランジ10Bをその長手方向に沿ってフェンダエプロン32に側面視円弧状に線溶接した溶接部Pで受けることができる。
【0023】
この結果、二股Y字状の内周側の溶接部Pにおける前端部P1に集中する応力を緩和することができる。このため、溶接部の破断を防止することができ、車体の強度を効果的に向上できる。
【0024】
また、本実施形態では、エプロンアッパメンバ10における側面視円弧状とした内周側の接合フランジ10Bをその長手方向に沿って線溶接(連続溶接)するため、スポット溶接に比べエプロンアッパメンバ10の強度を大幅に向上でき、車体の強度及び剛性を効果的に向上できると共に、スポット溶接に比べて、溶接部のフランジの幅を狭くすることができ、車体の軽量化も図れる。
【0025】
また、本実施形態では、レーザ溶接により、エプロンアッパメンバ10の片側のみから溶接作業を行うことができる。この結果、エプロンアッパメンバ10に溶接作業用の穴を形成する必要が無く、この点においても、エプロンアッパメンバ10の強度及び剛性を向上でき、車体の強度及び剛性を飛躍的に向上できる。
【0026】
また、エプロンアッパメンバ10はフロントサスペンション取付部を支持する部材でもあるため、フロントサスペンション取付部の剛性も向上できる。
【0027】
以上に於いては、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかである。例えば、上記実施形態では、線溶接を行うためにレーザ溶接を使用したが、レーザ溶接に代えて、アーク溶接等の他の溶接によって線溶接を行っても良い。
【0028】
【発明の効果】
請求項1記載の本発明は、エプロンアッパメンバの後部を二股Y字状に分岐すると共に二股Y字状の内周側の接合フランジを側面視円弧状とし、接合フランジを接合フランジの長手方向に沿って側面視円弧状に線溶接したため、車体の強度及び剛性を効果的に向上できるという優れた効果を有する。
【0029】
請求項2記載の本発明は、請求項1に記載の車体前部構造において、線溶接をレーザ溶接で行ったため、車体の強度及び剛性を更に効果的に向上できるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る車体前部構造を示す側面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る車体前部構造を示す車体斜め後方外側から見た斜視図である。
【図3】図1の3−3線に沿った断面図である。
【図4】図1の4−4線に沿った断面図である。
【図5】図1の5−5線に沿った断面図である。
【符号の説明】
10 エプロンアッパメンバ
10A エプロンアッパメンバの 後部
10B エプロンアッパメンバの 接合フランジ
12 エプロンアッパメンバの上側枝部
14 エプロンアッパメンバの下側枝部
20 フロントピラー
30 エプロンアッパメンバの前部
【発明の属する技術分野】
本発明は車体前部構造に係り、特に自動車等の車両のエプロンアッパメンバをフロントピラーに連結した車体前部構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車等の車両のエプロンアッパメンバをフロントピラーに連結した車体前部構造としては、エプロンアッパメンバとフロントピラーとの連結部に、側面視において三角形状の補強部材としてのカウルサイドリインフォースメントを配設し、車体の強度及び剛性を向上させた構成が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−260941号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような車体前部構造では、補強部材の形状が側面視において三角形状となっている。この結果、車体前方から車体後方に向かう入力荷重によって、三角形状の前端部に応力が集中する。このため、車体の強度及び剛性を効果的に向上できない。
【0005】
本発明は上記事実を考慮し、車体の強度及び剛性を効果的に向上できる車体前部構造を得ることが目的である。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本発明は、エプロンアッパメンバの後部を二股Y字状に分岐すると共に前記二股Y字状の内周側の接合フランジを側面視円弧状とし、該接合フランジを該接合フランジの長手方向に沿って側面視円弧状に線溶接したことを特徴とする。
【0007】
従って、エプロンアッパメンバにおいて車体前方から車体後方に向かう入力荷重を、エプロンアッパメンバの後部に形成した二股Y字状において、側面視円弧状とした内周側の接合フランジをその長手方向に沿って側面視円弧状に線溶接した溶接部で受けることができる。この結果、二股Y字状の内周側の溶接部における前端部に集中する応力を緩和することができる。このため、車体の強度及び剛性を効果的に向上できる。
【0008】
請求項2記載の本発明は、請求項1に記載の車体前部構造において、前記線溶接をレーザ溶接で行ったことを特徴とする。
【0009】
従って、請求項1に記載の内容に加えて、エプロンアッパメンバの後部に形成した二股Y字状において、側面視円弧状とした内周側の接合フランジをその長手方向に沿ってレーザ溶接により側面視円弧状に線溶接することで、車体の強度及び剛性を更に効果的に向上できる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明における車体前部構造の一実施形態を図1〜図5に従って説明する。
【0011】
なお、図中矢印FRは車体前方方向を、矢印UPは車体上方方向を、矢印INは車幅内側方向を示す。
【0012】
図2に示される如く、本実施形態のエプロンアッパメンバ10は、車体前部の車幅方向両端上部に車体前後に沿って左右一対(車体右側のエプロンアッパメンバは図示省略)配設されており、エプロンアッパメンバ10の後部10Aは上下に二股Y字状に分岐されている。
【0013】
エプロンアッパメンバ10の後部10Aの上部を構成する上側枝部12は、車体前後に沿って延設されており、エプロンアッパメンバ10の後部10Aの下部を構成する下側枝部14は、車体後側下方に向かって延設されている。
【0014】
図1に示される如く、エプロンアッパメンバ10における上側枝部12の後端部12Aは、フロントピラー20におけるフロントサイドドア22のベルトライン22Aの高さに相当する部位20Aに連結されている。また、エプロンアッパメンバ10における下側枝部14の後端部14Aは、フロントピラー20におけるフロントサイドドア22のベルトライン22Aの高さに相当する部位20Aから車体下方へ所定距離離間した部位20Bに連結されている。
【0015】
図3に示される如く、エプロンアッパメンバ10の前部30の車体前後方向から見た断面形状は、開口部を車幅内側方向へ向けたコ字状となっており、上壁部30Aの車幅方向内側端部30Bが、フェンダエプロン32の縦壁部32Aの上端部に車幅方向内側に向かって形成されたフランジ32Bの上面にレーザ溶接Pによって、車体前後方向に沿って線溶接(連続溶接)されている。また、エプロンアッパメンバ10の前部30では、下壁部30Cの車幅方向内側端部に車体下方に向かってフランジ30Dが形成されており、このフランジ30Dがフェンダエプロン32の縦壁部32Aにおける下部の車幅方向外側面にレーザ溶接Pによって、車体前後方向に沿って線溶接(連続溶接)されている。
【0016】
図4に示される如く、エプロンアッパメンバ10の上側枝部12の車体前後方向から見た断面形状は、開口部を車幅内側方向へ向けたコ字状となっており、上壁部12Bの車幅方向内側端部12Cが、フェンダエプロン32の縦壁部32Aの上端部に車幅方向内側に向かって形成されたフランジ32Bの上面にレーザ溶接Pによって、車体前後方向に沿って線溶接(連続溶接)されている。また、エプロンアッパメンバ10の上側枝部12では、下壁部12Dの車幅方向内側端部に車体下方に向かってフランジ12Eが形成されており、このフランジ12Eがフェンダエプロン32の縦壁部32Aにおけるカウルパネル36のフランジ36Aとの接合部の車幅方向外側面にレーザ溶接Pによって、車体前後方向に沿って線溶接(連続溶接)されている。
【0017】
一方、エプロンアッパメンバ10の下側枝部14の車体前後方向から見た断面形状は、開口部を車幅内側方向へ向けたコ字状となっており、上壁部14Bの車幅方向内側端部には、車体上方に向かってフランジ14Cが形成されており、このフランジ14Cが、フェンダエプロン32の縦壁部32Aにおける下部の車幅方向外側面にレーザ溶接Pによって、車体前後方向に沿って線溶接(連続溶接)されている。また、エプロンアッパメンバ10の下側枝部14では、下壁部14Dの車幅方向内側端部に車体下方に向かってフランジ14Eが形成されており、このフランジ14Eがフェンダエプロン32の縦壁部32Aにおける下部の車幅方向外側面にレーザ溶接Pによって、車体前後方向に沿って線溶接(連続溶接)されている。
【0018】
図5に示される如く、エプロンアッパメンバ10の上側枝部12及び下側枝部14においては、縦壁部12F、14Fの後端部12G、14Gが、フロントピラー20の車幅方向外側壁部20Cにおける車体前端部20Dの車幅方向外側面にレーザ溶接Pによって、車体上下方向に沿って線溶接(連続溶接)されている。
【0019】
図1に示される如く、エプロンアッパメンバ10における上側枝部12と下側枝部14との分岐部である二股Y字状の内周側においては、エプロンアッパメンバ10の接合フランジ10Bが、車体前方側へ凸に湾曲した側面視円弧状とされている。また、この接合フランジ10Bは、フェンダエプロン32の車幅方向外側面にレーザ溶接Pによって、接合フランジ10Bの長手方向に沿って側面視円弧状に線溶接(連続溶接)されている。
【0020】
なお、図1及び図2の符号40はフロントサイドメンバを示しており、符号42はロッカを示している。
【0021】
次に、本実施形態の作用を説明する。
【0022】
本実施形態では、図1に示される如く、エプロンアッパメンバ10において車体前方から車体後方に向かう入力荷重(図1の矢印F)を、エプロンアッパメンバ10の後部10Aに形成した上側枝部12と下側枝部14との分岐部となる二股Y字状において、側面視円弧状とした内周側の接合フランジ10Bをその長手方向に沿ってフェンダエプロン32に側面視円弧状に線溶接した溶接部Pで受けることができる。
【0023】
この結果、二股Y字状の内周側の溶接部Pにおける前端部P1に集中する応力を緩和することができる。このため、溶接部の破断を防止することができ、車体の強度を効果的に向上できる。
【0024】
また、本実施形態では、エプロンアッパメンバ10における側面視円弧状とした内周側の接合フランジ10Bをその長手方向に沿って線溶接(連続溶接)するため、スポット溶接に比べエプロンアッパメンバ10の強度を大幅に向上でき、車体の強度及び剛性を効果的に向上できると共に、スポット溶接に比べて、溶接部のフランジの幅を狭くすることができ、車体の軽量化も図れる。
【0025】
また、本実施形態では、レーザ溶接により、エプロンアッパメンバ10の片側のみから溶接作業を行うことができる。この結果、エプロンアッパメンバ10に溶接作業用の穴を形成する必要が無く、この点においても、エプロンアッパメンバ10の強度及び剛性を向上でき、車体の強度及び剛性を飛躍的に向上できる。
【0026】
また、エプロンアッパメンバ10はフロントサスペンション取付部を支持する部材でもあるため、フロントサスペンション取付部の剛性も向上できる。
【0027】
以上に於いては、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかである。例えば、上記実施形態では、線溶接を行うためにレーザ溶接を使用したが、レーザ溶接に代えて、アーク溶接等の他の溶接によって線溶接を行っても良い。
【0028】
【発明の効果】
請求項1記載の本発明は、エプロンアッパメンバの後部を二股Y字状に分岐すると共に二股Y字状の内周側の接合フランジを側面視円弧状とし、接合フランジを接合フランジの長手方向に沿って側面視円弧状に線溶接したため、車体の強度及び剛性を効果的に向上できるという優れた効果を有する。
【0029】
請求項2記載の本発明は、請求項1に記載の車体前部構造において、線溶接をレーザ溶接で行ったため、車体の強度及び剛性を更に効果的に向上できるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る車体前部構造を示す側面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る車体前部構造を示す車体斜め後方外側から見た斜視図である。
【図3】図1の3−3線に沿った断面図である。
【図4】図1の4−4線に沿った断面図である。
【図5】図1の5−5線に沿った断面図である。
【符号の説明】
10 エプロンアッパメンバ
10A エプロンアッパメンバの 後部
10B エプロンアッパメンバの 接合フランジ
12 エプロンアッパメンバの上側枝部
14 エプロンアッパメンバの下側枝部
20 フロントピラー
30 エプロンアッパメンバの前部
Claims (2)
- エプロンアッパメンバの後部を二股Y字状に分岐すると共に前記二股Y字状の内周側の接合フランジを側面視円弧状とし、該接合フランジを該接合フランジの長手方向に沿って側面視円弧状に線溶接したことを特徴とする車体前部構造。
- 前記線溶接をレーザ溶接で行ったことを特徴とする請求項1に記載の車体前部構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003103780A JP2004306803A (ja) | 2003-04-08 | 2003-04-08 | 車体前部構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003103780A JP2004306803A (ja) | 2003-04-08 | 2003-04-08 | 車体前部構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004306803A true JP2004306803A (ja) | 2004-11-04 |
Family
ID=33466784
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003103780A Pending JP2004306803A (ja) | 2003-04-08 | 2003-04-08 | 車体前部構造 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2004306803A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009248805A (ja) * | 2008-04-08 | 2009-10-29 | Honda Motor Co Ltd | 自動車の前部車体構造 |
JP2009255705A (ja) * | 2008-04-16 | 2009-11-05 | Mazda Motor Corp | 自動車の前部構造 |
JP2010105541A (ja) * | 2008-10-30 | 2010-05-13 | Honda Motor Co Ltd | 車体前部構造 |
JP2010120533A (ja) * | 2008-11-20 | 2010-06-03 | Honda Motor Co Ltd | 自動車の前部車体構造 |
US10322753B2 (en) | 2015-06-26 | 2019-06-18 | Honda Motor Co., Ltd. | Vehicle body front structure |
CN110608729A (zh) * | 2019-09-27 | 2019-12-24 | 中车长春轨道客车股份有限公司 | 列车裙板锁定位装置 |
CN112955368A (zh) * | 2018-10-25 | 2021-06-11 | 宝马股份公司 | 机动车 |
-
2003
- 2003-04-08 JP JP2003103780A patent/JP2004306803A/ja active Pending
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