JP2004305164A - 中空状焼菓子の製造法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
特別な装置を用いなくても、食感や食味に優れ、好みの形状を有する中空状焼菓子を容易に得る方法を開発すること
【解決手段】
α−化澱粉質:β澱粉質=30〜70:70〜30の質量比率である澱粉質100質量部及び、糖質10〜25質量部を含有する生地を、1.0〜3.0mmの厚みのシートに圧延し、成形し、焼成すること
【選択図】なし

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は中空状の構造を有する焼菓子、より詳しくは食感や風味に優れ、フィリングの充填特性にも優れた中空状の焼菓子の製造法に関する.
【0002】
【従来技術】
ビスケットやクラッカーなどの焼菓子を、単なる焼菓子でなく、チョコレートやクリームのようなフィリングと一体化した複合菓子とするケースが最近増えている。しかし、チョコレートのようなフィリングを焼菓子の表面にコーティングすると、フィリングが手に付着したり、夏場等の高温環境下ではべたつく等消費者に不快感を起こさせる問題があった。フィリングを焼菓子の内部に充填すればこの問題は解決出来るが、フィリングの品質を低下させないでフィリングを焼菓子で包んだ構造にするためには、焼菓子を中空状にして、この中にフィリングを充填するのが、もっとも好ましい形態であると考えられている。
【0003】
フィリングを充填した中空状の焼菓子として、例えばシュークリームは代表的なものであり、シュー生地が、絞り袋で絞れる程度の粘性のシュー生地を使用し、焼成直後ではシュー皮の平均の水分を30質量%程度、内部では60質量%程度にすることで、シュー皮にソフトである程度のサクサク感をもたせて、フィリングのカスタードと違和感を生じないようにしている。しかし、内部よりの水分移行が激しく、フィリングの有無にかかわらず短期間のうちにシュー皮に老化やへこみが生じたり、サクサク感が消失するので保存に向くものでなかった。
【0004】
従来中空状の焼菓子を製造する方法として、特開昭57−110137号、特開昭57−110138号や特開昭6−70675号などにみられる焼型を利用する方法がある。
【0005】
特開昭57−110137号では、2個の焼型に焼き物用の水種を少量ずつ入れ、加熱した中子を挿入し、加熱を続けて薄膜を形成後、中子を引き抜いて焼型を合わせて加熱をする方法が開示されている。特開昭57−110138号では、2個の焼型を加熱して凹所の周りに薄殻を形成させてから未焼成の水種を吸引して除去後、焼型を合わせて加熱することで中空状の焼菓子が得られるとしているが、専用の装置や接着する工程を必要とするし、接着が必ずしも容易でなく、更には形は整えられても継ぎ目がみられるという欠点もある。
【0006】
特開昭6−70675号では、焼菓子用焼型(上下2枚一対の焼型で求める形状に応じた水種用モールドを搭載)のモールドに、小麦粉、でん粉、膨張剤と水、または小麦粉、でん粉、砂糖、油脂、乳化剤と水の組合せからなる水種、好ましくは澱粉がワキシーコーンスターチ又はもち米澱粉である水種を充填し、焼成中途において短時間モールドを常圧に開放し、更に密閉状にして焼成を終了させる方法が開示され、接着不要で、外形が整い、内部はほぼ均一な容積の空洞となる継ぎ目のない焼菓子が得られるとしている。しかし、水種の濃度、粘度、充填量、加熱温度の設定、モールドを開閉するタイミングなど制御する項目が多すぎて、モールドの外部への流出、殻の厚みや内容積の調節などが必ずしも容易でなかった。
【0007】
また、これら水種を使用する方法では、一般に濃度を低くしないと焼型に充填できないために、生産性は悪くなるし、水種の濃度を低くすると水種の分離の問題も考慮する必要があった。
【0008】
また、特開平7−274805号では、穀粉100重量部、糖類5〜50重量部、油脂5〜60重量部および澱粉0〜60重量部を主原料とする生地を、リング状ノズルで押し出し成形して中空筒状となし、好みに応じてアルカリ液で処理し、焼成して得た焼成生地からなるプレッツェル(クラッカーの一種)としてそれに粘性のある呈味料を充填する複合菓子が開示されている。
【0009】
しかしこの方法では成形にエクストルーダを必要とし、形状としては実質的に円筒状のみに限定され、それ以外の形が作れないという問題があった。尚この発明では、外形と内径の差を小さくする目的で澱粉を使用するが、澱粉としてはコーンスターチ、馬鈴薯澱粉、小麦澱粉等、またはこれらをα−化、ばい焼、加水分解等の変性処理した加工澱粉が記載され、特に内径が外径に対して大きい場合には、穀粉100重量部に対して20〜50重量部、望ましくは30〜45重量部の配合割合としている。
【0010】
その他膨化にマイクロ波を利用するものとして、特開平1−281027号では、ビスケット生地、好ましくは澱粉100部、糖質約5〜40部、油脂約5〜70部及び水約5〜80部を混捏するビスケット生地、または膨張剤や蛋白質分解酵素を加えたビスケット生地を、予備加熱して生地表面に硬化膜を形成させ、これをマイクロ波により急速に加熱し、中心部分に空所を形成させる中空のソフトビスケットの製造法を開示している。
【0011】
しかし、硬化膜を形成させるオーブンなどでの予備加熱と膨化させるためのマイクロ波による加熱という2段加熱を必要とするし、全体を硬化させてより安定な焼菓子をするためにはさらにオーブンなどでの加熱手段が必要とされ、非常に煩雑な処理を必要とするものであった。
【0012】
また、硬くて緻密な組織を有するハードビスッケットに対して、特開昭59−88044号では、穀粉100部、糖類10〜30部、油脂10〜25部、添加水20〜35部にその他副原料を混捏した生地を使用して、針穴のないシート状としてオーブンなどで焼成して、チョコレートなどのセンターを注入できる膨張率280以上のハードビスケットが得られるとしている。しかし、穀粉に対し、膨張剤を1.5%以上、好ましくは2.0〜4.0%以上も使用することで大きな中空が得られるのであって、膨張剤の使用量をこれほど多くしては風味上好ましいものでなかった。
【0013】
このように、特別な装置を用いずに好みの形状を有する中空状の焼菓子を容易に得る方法は殆どないと考えられていた。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
特別な装置を用いなくても、食感や食味に優れ、好みの形状を有する中空状焼菓子を容易に得る方法を開発することが本発明の課題である。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記の課題の解決のため、本発明者は鋭意研究の結果、α−化澱粉質とβ澱粉質を特定の割合にした澱粉質に対して、糖質を特定の割合で含有させた生地を所定の厚みのシートに調製し、成形後に焼成することで問題点を全て解消できることを見出して本発明を完成させた。
【0016】
即ち、本発明はα−化澱粉質:β澱粉質=30〜100:70〜30の質量比率である澱粉質100質量部及びに対して、糖質10〜25質量部の割合で含有する生地を圧延し、1.0〜3.0mmのシートにし、焼成することで、特別な装置を使用しないでも容易に中空状焼菓子を製造することが可能な方法である。
【0017】
本発明でいう中空状の焼菓子とは、穀粉、澱粉などの澱粉質、バター、マーガリン、ショートニングなどの油脂、膨張剤、イースト、乳製品、卵などの原材料と適量の水を加え、混捏した生地を圧延し、型抜き後、焼成して製造するビスケットやクラッカー様の焼菓子の内、フィリングの充填もできるように内部が中空状の構造をしている焼菓子を意味する。
【0018】
本発明でいうβ澱粉質は、澱粉質含量の多い粉末状の物質を総称し、具体的には、馬鈴薯、甘藷、キャッサバなどの芋類の乾燥粉末、小麦粉、米粉、コーンフラワーなどの穀粉、或いはこれらを原料として製造されるコーンスターチ、ワキシーコーンスターチ、小麦澱粉、米澱粉、タピオカ澱粉、馬鈴薯澱粉などの澱粉、及びこれら澱粉質中の澱粉がα−化しない程度に酸化、酸処理、湿熱処理、架橋、エーテル化、エステル化などの変性を単独または複数組合せた加工澱粉を意味し、これら何れもが使用できるが、より好ましくは馬鈴薯澱粉、サゴ澱粉とそれらの加工澱粉である。
【0019】
これらの澱粉は、大きくて丸みのある粒子の割合が大きいためと思われるが、生地の圧延性がよくて所望とする生地の厚みにするまでの圧延回数を少なくできて効率的でり、また圧延回数が減少すると生地に対する物理的な圧力が少なくなって、弾力やプリプリ感の少ない良好なシートになる。この場合、これらの澱粉が全量をしめる必要なく、概ねβ澱粉質の半分以上を用いることによりこれらの効果が得られる。
【0020】
本発明でいうα−化澱粉質は、常温の水で澱粉質が溶解したり、膨潤したりするように、澱粉質を水の存在下に加熱し、糊化し、乾燥した澱粉質で、澱粉質の縣濁液をドラムドライヤーで糊化しながら乾燥する方法、糊化した澱粉質を噴霧乾燥機で乾燥する方法或いは、エクストルーダを使用して高圧で押し出して糊化と乾燥を行うなどの方法で製造される。
【0021】
α−化澱粉質には、モチ米粉、モチ米澱粉、ワキシーコーンスターチなどのモチ種の澱粉を原料とするα―化モチ種澱粉質と、ウルチ米粉、コーンスターチ、タピオカ澱粉、馬鈴薯澱粉などウルチ種の澱粉質を原料とするα−化ウルチ種澱粉質が例示される。これらの中でも、膨化力が大きくて、焼菓子の風味に好ましくない膨張剤の使用量を減少できるという点で、α−化モチ種澱粉質がより好ましい。その場合でもα−化モチ種澱粉が全量を占める必要はなく、α−化澱粉質中にα−化モチ澱粉質を70質量%以上とし、残りをα−化ウルチ種澱粉質にしても同じような効果が得られる。
【0022】
本発明でいう糖質とは、グルコース、砂糖、乳糖、トレハロース、マルトース、フラクトース、異性化糖などの糖類、及び直鎖、環状或は分岐オリゴ糖、マルトデキストリン、粉飴、水飴などの澱粉分解物やこれらを還元した物質など一般的にいわれる糖質を意味し、これら何れも使用できる。本発明においては、これらの糖質を甘味の程度や質によって選択する。
【0023】
本発明は、特別な機械を用いなくても、α−化澱粉質、β澱粉質、糖質を含有させた生地を用い、圧延、型抜きし、焼成するだけで中空状焼菓子を製造する方法である。
【0024】
本発明において重要な手段の一つとなるのは、生地中に含有させる上記の原材料の割合であり、用いるα−化澱粉質、β澱粉質、糖質の種類によっても影響されるが、本発明では、α−化澱粉質:β澱粉質=30〜70:70〜30好ましくは40:60〜60:40である澱粉質100質量部と、澱粉質100質量部に対して糖質を10〜25質量部の割合にした糖質を含有させた生地を用いる。
【0025】
澱粉質100質量部中、α−化澱粉質の割合が30質量部に達しないと、膨化不良となって必要な中空部の容量が得られにくくなる。また、α−化澱粉質の割合が70質量部を越えると生地の弾力やべとつきが強くなりすぎて、目的とするシートの厚みに成形するのが困難になったり、膨化はしても形状が悪くなったりする。
【0026】
α−化澱粉質とβ澱粉質を上記の比率にすることに加えて、該比率の澱粉質100質量部に対して、糖質を10〜25質量部含有する生地を調製することが必須の条件となる。糖質がこの範囲を逸脱すると本願の目的とする中空状の焼菓子が得られなくなる。
【0027】
糖質は、油脂などと混合してシュガーバッターとする方法、α−化澱粉質やβ澱粉質などとのプレミックスとする方法、或いは練り水に溶解してから使用するなどいずれの方法によっても生地に含有せしめ得るが、より好ましくは澱粉質100質量部に対して糖質6質量部以上を練り水に溶解して使用し、残りを練り水以外の場所で使用する手段である。糖質を練り水に溶解させることによって、練り水がα−化澱粉質に浸透するのを遅らせる効果によると推察されるが、生地の状態が良くなって、結果的に膨化状態が良好となって好ましい。
【0028】
本発明は、α−化澱粉質、β−澱粉質、糖質を基本原料として含有する生地を用いて、中空状焼菓子を製造するが、生地にはこれら以外に、食塩、グルタミン酸ソーダなどの調味料、バター、マーガリン、ラード、ショートニング、コーン油、オリーブオイル、サラダオイル、パームオイル、粉末油脂などの動植物油脂、牛乳、生クリーム、濃縮乳、加糖練乳、粉末牛乳、脱脂粉乳、ヨーグルト、チーズ、液状チーズなどの乳製品、生卵、乾燥卵、乾燥卵白、乾燥卵黄などの卵製品、膨張剤、イーストなどを所望により用いることができる。
【0029】
生地を調製する際の混捏は、縦型ミキサー、横型ミキサー、ニーダーなど通常菓子やパンの製造に使用される混合攪拌機が広く使用できる。また生地を製造する際の添加順序は特に限定されることはなく、例えば、バター、マーガリン、サラダ油などの油脂、食塩、糖質の適当量を混合してシュガーバッターとする。糖質はここでは全量使用しないで、練リ水に必要量溶解させるのが望ましい。尚必要量の糖質とはα−化澱粉質とβ澱粉質からなる澱粉質100質量部に対して6質量部以上を意味する。
【0030】
シュガーバッターには、必要に応じてペースト状レシチンなどの乳化剤やバターフレーバーなどのフレーバーを混合する。このシュガーバッターにα−化澱粉質、β澱粉質、重曹などの膨張剤を添加して混合する。その際、α−化澱粉質を単独で添加するよりも、β澱粉質、必要に応じて膨張剤、糖質などの粉末成分とプレミックスにして添加する方が均一な生地になりやすい。
【0031】
次いで糖質を溶解させた練り水を添加し、混合して生地とする。この生地を適当量に分割し、板状にし、パスタマシーン、麺帯ロールなど適当な圧延機に必要回数通して1.0〜3.0mmの厚みのシート状とする。
【0032】
シートの厚みが1.0mm未満の場合には、それだけ圧延回数を増やすことを必要として、圧延回数を増すほど弾力やプリプリ感が強くなるし、生地中の気泡含量が減少して、膨化が悪くなってフィリングを充填するだけの中空部がとれなくなって好ましくない。一方シートの厚みが3mmを越えると、焼成時に焼菓子の外部温度が上昇しても、内部温度の上昇が悪くて水蒸気の発生が少なくなり、膨化が悪くなってフィリングを充填するだけの中空部がとれなくなる。
【0033】
このようにして得られたシートを丸型、角型、星型など任意の型で型抜きし、概ね190〜210℃にセットしておいたオーブンの金網上に適当数並べ、生地の大きさにもよるが5〜10分間程度焼成する。得られた焼菓子は、食感、風味も良好で、フィリングを充填するに充分な空洞があり、形状も安定していた。
【0034】
この焼菓子の任意の場所に穿孔し、注射機などを利用して適当なフィリングを充填することで、フィリング入りの焼菓子が得られる。フィリングとして、水分含量の多いものでは、水分移行を起こして保存性に問題があるので、バター、マーガリン、チョコレートなど油脂分の多いものが望ましい。特に、充填時には少し加熱して液状にすることで充填を容易にし、充填後には常温程度で固結してフィリングの移動を起こさないチョコレート系のものがより好ましい。もちろん、この焼菓子をそのまま、或いは調味料をふりかけて食するスナック食品として利用することも可能である。
【0035】
以下に参考例、実施例をあげて本発明をより詳細に説明するが、参考例、実施例において部とあるのは質量部、%は重量%を意味する。
【0036】
【参考例1】
水150部にモチ米粉100部を加えてスラリーを調製し、このスラリーをダブルドラムドライヤ−(蒸気内圧;5.3kg/cm )に供給して、澱粉質を糊化しながら、乾燥し、粉砕、篩別してα−化モチ米粉を調製した。
【0037】
【参考例2】
水130部に硫酸ナトリウム20部を溶解し、これに馬鈴薯澱粉100部を分散した澱粉懸濁液に3%ナトリウム水溶液35部とプロピレンオキサイド4.0部を加え、39℃で22時間反応後、塩酸で中和し、水洗、脱水、乾燥してヒドロ置換度0.060のヒドロキシプロピル馬鈴薯澱粉を調製した。
【0038】
【実施例1】
モチ種のα−化澱粉質として参考例1のα−化モチ米粉、ウルチ種のα−化澱粉質として「マツノリンM−22」(商品名、松谷化学工業社製のタピオカ澱粉のα−化澱粉)、β澱粉質として馬齢鈴薯澱粉、膨張剤として「赤エースベーキングパウダー」(商品名、奥野製薬工業社製の重曹を主成分とする膨張剤)を表1の割合で混合して澱粉質を主成分とする焼菓子用の組成物を調製した。尚表1において、α−化モチ米粉はα−化モチ米粉、「マツノリンM−22」はマツM−22と表記した。
【0039】
【表1】
Figure 2004305164
【0040】
「ケンミックス マイコープロKM230」(商品名:株式会社愛工舎製作所販売のミキサー)にサラダ油4部、ペースト状レシチン0.2部、バターフレーバー0.1部、食塩1部及び糖質として上白糖6部の割合で投入し、ヘラを用いて切るような混合を60回行ってシュガーバッターとした。これに表1の割合にした組成物を投入し、ヘラで100回切るような混合をしてから350rpmで2分間攪拌混合してから、攪拌を停止する。ヘラで撹拌機、容器内壁に付着した内容物をそぎ落し、再度350rpmで2分間攪拌して停止する。次いで、糖質としてTK−16(商品名、松谷化学工業社製のDE16.2のマルトデキストリン)を15部と脱脂粉乳4部を水に溶解した練り水を添加する。その際、溶解に使用する水の量は組成物によって30〜55部の間で生地が硬めの耳たぶ程度になるような割合とする。
【0041】
練り水を投入してから、ヘラで60回切るような混合をし、150rpmで30秒間攪拌してから攪拌を停止する。ヘラで撹拌機、容器内壁に付着した内容物をそぎ落し、再度150rpmで30秒間攪拌してから停止後、45gずつに分割し、市販のイタリア製のパスタマシーンも用いて圧延を繰り返し厚みが1.5mmのシートをつくり、丸型で直径45mmに型抜きをする。このような操作を繰り返して組成物1〜組成物10を使用した10種類の焼成前の型抜きされた生地を得る。これらを用いて、予め200℃にセットしておいた電気炉の焼き網に載せて7分間焼成して焼菓子とした。
【0042】
得られた焼菓子について、下記の基準で評価した結果を表2に記載した。尚、表2において、シートの形成はシートと表記した。
【0043】
<シートの形成>
◎ 生地の状態が良好で、シートの厚み調製が非常に良好。
○べたつきや弾力が多少はあるが、シートの厚み調製が比較的容易。
△ べたつきや弾力がやや大きくてシートの厚み調製がやや困難。
× べたつきや弾力が強くてシートにするのが困難
【0044】
<膨化>
◎ 形や大きさが均一で、中空部分の容量が非常に大きい。
○形や大きさが概ね均一で、中空部分の容量がかなり大きい。
△ 形や大きさがかなり不均一、或いは中空部分の容量が小さい。
× 膨化が殆どなく中空部分が殆どみられず。
【0045】
<食感>
◎ さくさく感があって口溶けが非常によい。
○さくさく感があって口溶けが良好。
△ さくさく感がやや弱い、または口溶けがやや悪い
× さくさく感が弱い、又は口溶けが悪い。
【0046】
<食味>
◎ 非常に良好
○ 良好
△ 異味感が幾分感じられたりしてやや不良。
× 異味感が強くて不良
【0047】
【表2】
Figure 2004305164
【0048】
【実施例2】
組成物がα−化モチ米粉を25部、「マツノリンA」(商品名、松谷化学工業社製のα−化ワキシーコーンスターチ)を25部、馬鈴薯澱粉50部と赤エースベーキングパウダー1部から構成され、シュガーバッターと練り水の調製時に使用する糖質が「TK−16」であり、「TK−16」の使用量を表3の割合にした以外、実施例1に準じて焼菓子を調製し、得られた焼菓子を実施例1の基準に準じて評価した結果を表3に示す。尚、表3において、シュガーバッター、シートの形成はそれぞれ、SBT、シートと表記した
【0049】
【表3】
Figure 2004305164
【0050】
【実施例3】
実施例1の組成物6を使用する中空状の焼菓子において、α−化澱粉質としてα−化モチ米粉を40部と「マツノリンW」(松谷化学工業社製のα−化小麦澱粉)を10部使用し、シートの厚みを表4に調整した以外、同じようにして中空状の焼菓子を製造し、その結果を表4に記載した。尚表4において、厚みとはシートの厚みを意味する。
【0051】
【表4】
Figure 2004305164
【0052】
【実施例4】
実施例1の組成物6を使用する中空状の焼菓子において、α−化澱粉質とβ澱粉質を表5に示すものを用いた他は同じようにして中空状の焼菓子を製造し、その
結果を表5に記載した。
尚表5において、タピオカはタピオカ澱粉、P−HPは参考例2のヒドロキシプロピル馬鈴薯澱粉、馬澱は馬鈴薯澱粉、α−化モチはα−化モチ米粉、マツAはマツノリンAを意味する。また、馬殿と小麦粉とは馬鈴薯澱粉と小麦粉を等量ずつ使用したものである。
【0053】
【表5】
Figure 2004305164

Claims (4)

  1. α−化澱粉質:β澱粉質=30〜70:70〜30の質量比率である澱粉質100質量部、及び糖質10〜25質量部を含有する生地を、1.0〜3.0mmの厚みのシートに圧延、成形及び焼成することを特徴とする中空状焼菓子の製造法。
  2. α−化澱粉質がα−化モチ種澱粉質を70質量%以上含有するα−化澱粉質である請求項1に記載する中空状焼菓子の製造法。
  3. β澱粉質が馬鈴薯澱粉、サゴ澱粉及びそれらの加工澱粉の少なくとも1種である請求項1に記載する中空状焼菓子の製造法。
  4. 用いる糖質の内、澱粉質100質量部に対して6質量部以上を練り水に溶解して添加する請求項1〜3のいずれかに記載する中空状焼菓子の製造法。
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