JP2004305141A - 動物の***物用処理材 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】粉末状、多孔体、ペレット状、繊維状及び発泡体からなる群から選ばれる1種以上の水不溶性の***物処理用基材及び下記吸水性樹脂からなる動物の***物用処理材である。吸水性樹脂:平均粒径が1〜840μm、吸水量が20〜1,000g/g、保水量/吸水量の比が0.55〜1.00、水可溶性成分含量が10重量%以下、残存水溶性単量体量が100ppm以下である吸水性樹脂。
【選択図】図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ペット等の動物の***物用処理材、製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、猫、犬等のペットの***物用処理材としては、ゼオライト粒子等の無機質粉末や有機質短繊維、セルロース質粉砕物等の有機質の表面に吸水性樹脂微粉末がまぶされたものが使用されてきた(特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】
特開平4−335841号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記***物用処理材は、***物の吸収が速いが、吸収後に処理剤の表面に***物が滲み出ることがあり、そのためヌメリ感がでたり、かたまりが取り扱いにくくなったり、犬等の動物の毛に***物が付着するという問題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の問題点を改善すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。
すなわち本発明は、粉末状、多孔体、ペレット状、繊維状及び発泡体からなる群から選ばれる1種以上の水不溶性の***物処理用基材(B)及び下記吸水性樹脂(A)からなる動物の***物用処理材;及びその製造法である。
吸水性樹脂(A):平均粒径が1〜840μm、吸水量が20〜1,000g/g、保水量/吸水量の比が0.55〜1.00、水可溶性成分含量が10重量%以下、残存水溶性単量体量が100ppm以下である吸水性樹脂。
【0006】
本発明において吸水性樹脂(A)としては、平均粒径が1〜840μm、吸水量が20〜1,000g/g、保水量/吸水量の比が0.55〜1.00、水可溶性成分含量が10重量%以下、残存水溶性単量体量が100ppm以下であればアニオン系、ノニオン系、カチオン系吸水性樹脂であれ特に限定はないが、具体的には例えば下記の(1)〜(5)の吸水性樹脂(a)を上記範囲に調整したものが挙げられる。
(1)デンプン又はセルロース等の多糖類(イ−1)及び/若しくは単糖類(イ−2)と水溶性単量体及び/若しくは加水分解により水溶性となる単量体から選ばれる1種以上の単量体(ロ)と、架橋剤(ハ)とを必須成分として重合させ、必要により加水分解を行うことにより得られる吸水性樹脂。
(イ−1)としてはショ糖、セルロース、CMC、デンプン等が挙げられ、(イ−2)としてはペンタエリスリトール、ジグリセリン、ソルビトール、キシリトール、マンニトール、ジペンタエリスリトール、グルコース、フルクトース等が挙げられる。
【0007】
(ロ)としては例えば、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基を有するラジカル重合性水溶性単量体及びそれらの塩、及び水酸基、アミド基、3級アミノ基、第4級アンモニウム塩基を有するラジカル重合性水溶性単量体等が挙げられる。
カルボキシル基を有するラジカル重合性水溶性単量体としては、例えば不飽和モノ又はポリ(2価〜6価)カルボン酸[(メタ)アクリル酸(アクリル酸及び/又はメタクリル酸をいう。以下同様の記載を用いる)、マレイン酸、マレイン酸モノアルキル(炭素数1〜9)エステル、フマル酸、フマル酸モノアルキル(炭素数1〜9)エステル、クロトン酸、ソルビン酸、イタコン酸、イタコン酸モノアルキル(炭素数1〜9)エステル、イタコン酸グリコールモノエーテル、ケイ皮酸、シトラコン酸、シトラコン酸モノアルキル(炭素数1〜9)エステル等]及びそれらの無水物[無水マレイン酸等]等が挙げられる。
【0008】
スルホン酸基を有するラジカル重合性水溶性単量体としては、例えば、脂肪族又は芳香族ビニルスルホン酸(ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、ビニルトルエンスルホン酸、スチレンスルホン酸等)、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロキシプロピルスルホン酸、(メタ)アクリルアルキルスルホン酸[(メタ)アクリル酸スルホエチル、(メタ)アクリル酸スルホプロピル等]、(メタ)アクリルアミドアルキルスルホン酸[2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等]等が挙げられる。
リン酸基を有するラジカル重合性水溶性単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルリン酸モノエステル[2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリロイルホスフェート、フェニル−2−アクリロイルロキシエチルホスフェート等]等が挙げられる。
上記カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基を含有する水溶性単量体の塩[例えばアルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(カルシウム塩、マグネシウム塩等)、アミン塩若しくはアンモニウム塩等]等が挙げられる。
【0009】
水酸基含有ラジカル重合性水溶性単量体[アルキル基の炭素数が2〜3個のヒドロキシアルキルモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(重量平均分子量Mw:100〜4,000)モノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(Mw:100〜4,000)モノ(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(Mw:100〜4000)モノ(メタ)アクリレート等];
アミド基含有ラジカル重合性水溶性単量体[例えば(メタ)アクリルアミド、N−アルキル(炭素数1〜3)置換(メタ)アクリルアミド(N−メチルアクリルアミド、N、N−ジメチルアクリルアミド等)等];
【0010】
3級アミノ基含有ラジカル重合性水溶性単量体[例えばジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド等];
第4級アンモニウム塩基含有ラジカル重合性水溶性単量体[例えば上記3級アミノ基含有単量体の4級化物(メチルクロライド、ジメチル硫酸、ベンジルクロライド、ジメチルカーボネート等の4級化剤を用いて4級化したもの)等];
エポキシ基含有ラジカル重合性水溶性単量体[例えばグリシジル(メタ)アクリレート等];
その他ラジカル重合性水溶性単量体[4−ビニルピリジン、ビニルイミダゾール、N−ビニルピロリドン、N−ビニルアセトアミド等]等が挙げられる。
【0011】
加水分解により水溶性となる単量体としては、少なくとも1個の加水分解性基[酸無水物基、低級アルキル(炭素数1〜3)エステル基、ニトリル基等]を有するラジカル重合性単量体が挙げられる。酸無水物基を有するラジカル重合性単量体としては例えば、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸等の炭素数4〜20のラジカル重合性単量体、エステル基を有するラジカル重合性単量体としては、例えば、モノエチレン性不飽和カルボン酸の低級アルキル(C1〜C3)エステル[例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル等]、モノエチレン性不飽和アルコールのエステル[例えば、酢酸ビニル、酢酸(メタ)アリル等]等が挙げられる。ニトリル基を有するラジカル重合性単量体としては、例えば、(メタ)アクリロニトリル等が挙げられる。これらは加水分解は重合時であっても重合後であってもよく、通常加水分解によって塩を形成し水溶性となる。塩としては前記の塩形成基に記載した塩と同じものがあげられる。
これらの単量体は、単独で使用しても良いし、必要であれば2種以上を併用使用しても良い。
これらは2種以上併用してもよい。これらのうち好ましいものは、水溶性単量体である。より好ましいものは、水酸基含有ラジカル重合性水溶性単量体、アミド基含有ラジカル重合性水溶性単量体、カルボキシル基含有ラジカル重合性水溶性単量体及びその塩であり、特に好ましくは不飽和モノ又はポリカルボン酸及びその塩、最も好ましくは(メタ)アクリル酸及びその塩である。
【0012】
架橋剤(ハ)としては、例えば、ラジカル重合性不飽和基を2個以上有する架橋剤、ラジカル重合性不飽和基と反応性官能基とを有する架橋剤、反応性官能基を2個以上有する架橋剤等が挙げられる。ラジカル重合性不飽和基を2個以上有する化合物の具体例としては、N,N’−メチレンビス(メタ)アクリルアミド、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、グリセリン(ジ又はトリ)アクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリアリルアミン、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、テトラアリロキシエタン及びペンタエリスリトールトリアリルエーテル等が挙げられる。
【0013】
(イ)、(ロ)の官能基と反応し得る官能基を少なくとも1個有し、且つ少なくとも1個のラジカル重合性不飽和基を有する化合物[例えばヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、グリシジル(メタ)アクリレート等]が挙げられる。
(イ)、(ロ)の官能基と反応し得る官能基を2個以上有する化合物の具体例としては、多価アルコール(例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール、トリメチロールプロパン等)、アルカノールアミン(例えば、ジエタノールアミン等)、及びポリアミン(例えば、ポリエチレンイミン等)等が挙げられる。
これらの架橋剤は2種類以上を併用しても良い。これらのうち好ましいものは、ラジカル重合性不飽和基を2個以上有する共重合性の架橋剤であり、より好ましくはN,N’−メチレンビスアクリルアミド、エチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラアリロキシエタン、ペンタエリスルトールトリアリルエーテル、トリアリルアミンである。
(イ)、(ロ)及び(ハ)の割合、吸水性樹脂の製造法は特に限定されない。
【0014】
吸水性樹脂の製造法としては、例えば水溶液重合法、逆相懸濁重合法、噴霧重合法、光開始重合法、放射線重合法等が例示される。好ましい重合方法は、ラジカル重合開始剤を使用して水溶液重合する方法である。この場合のラジカル重合開始剤の種類と使用量、ラジカル重合条件についても特に限定はなく、通常と同様にできる。なお、これらの重合系に、必要により各種添加剤、連鎖移動剤(例えばチオール化合物等)等を添加しても差し支えない。
上記架橋剤の量は(イ)(ロ)の合計量に対して、好ましくは0.001〜5重量%である。架橋剤の量が0.001%以上であると、吸水時にゲル状になり、吸水性樹脂の機能である吸水・保水能力が良好となる。また、乾燥性が良好で、生産性も非効率的である。一方5%以下であると、架橋が強くなりすぎず、十分な吸水・保水能力を発揮する。これらの重合系に、必要により各種添加剤、連鎖移動剤(例えば、チオール化合物等)、界面活性剤等を添加しても差し支えない。
【0015】
架橋する場合は、上記の架橋剤(ハ)を使用して架橋する場合と、架橋剤を使用しないで特定の温度に加熱して水酸基やアミド基等の官能基の反応性を利用した熱架橋による架橋の場合がある。該熱架橋を行える好ましい重合体としては(メタ)アクリルアミド、アルキル基の炭素数が2〜3個のヒドロキシアルキルモノ(メタ)アクリレートを含有する重合体が挙げられ、具体的には(メタ)アクリルアミド/(メタ)アクリル酸(アルカリ金属塩)共重合体、ヒドロキシアルキルモノ(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸(アルカリ金属塩)共重合体等を例示することができる。
【0016】
熱架橋を行う方法としては、目的の粒径に調整する前に、重合体を所定温度に加熱して熱架橋させた後、必要により粉砕を行って目的の粒径に粒度調整しても良いが、好ましくは、重合体を目的の粒径の粉末状あるいは粒子状に粒度調整した後、所定温度に加熱して熱架橋させることにより、いわゆる表面架橋の原理で内部の架橋密度が低くかつ外部の架橋密度の高い吸水性樹脂を得る方法である。
熱架橋の際の加熱温度は、好ましくは120℃〜230℃、より好ましくは140℃〜220℃である。加熱温度が120℃〜230℃であると、加熱架橋が早く進行し、重合体が熱分解せず、品質が低下しないので好ましい。加熱時間に関しては、達成したい架橋度によって種々異なるが、目的の温度に達してから、好ましくは1〜600分、更に好ましくは5〜300分である。加熱時間が1分未満ではうまく熱架橋が起こらぬことがあり、一方加熱時間が600分を超えると、加熱する温度や重合体の組成にもよるが、一部分解が開始する場合がある。
【0017】
含水ゲル状重合体の乾燥温度は、好ましくは60〜230℃であり、より好ましくは100〜200℃であり、特に好ましくは105〜180℃である。乾燥温度が60℃以上の場合、乾燥に多くの時間を必要とせず経済的であり、一方、230℃以下である場合は、副反応や樹脂の分解等が起こりにくく、吸収性能と吸収速度が低下しない。乾燥する装置は通常の装置でよく、例えば、ドラムドライヤー、平行流バンド乾燥機(トンネル乾燥機)、通気バンド乾燥機、噴出流(ノズルジェット)乾燥機、箱型熱風乾燥機、赤外線乾燥機等が挙げられる。特に熱源は限定されない。これらの乾燥機は複数個を組み合わせて使用することもできる。乾燥後、粉砕し、さらに必要により粒度調整して吸水性樹脂を得る。粉砕機は従来公知のものが使用でき、粒度調整も篩い振とう機等の従来公知のものが使用できる。
吸水性樹脂の製造法等は特開昭52−25886号、特公昭53−46199号、特公昭53−46200号及び特公昭55−21041号公報に詳細に記載されているものと同じものが挙げられる。
【0018】
(2)上記(イ)と(ロ)とを重合させたもの(デンプン−アクリロニトリルグラフト重合体の加水分解物、セルロース−アクリロニトリルグラフト重合物の加水分解物等);
(3)上記(イ)の架橋物(カルボキシメチルセルロースの架橋物等);
(4)上記(ロ)と(ハ)との共重合体(架橋されたポリアクリルアミドの部分加水分解物、架橋されたアクリル酸−アクリルアミド共重合体、架橋されたポリスルホン酸塩(架橋されたスルホン化ポリスチレン等)、架橋されたポリアクリル酸塩/ポリスルホン酸塩共重合体、ビニルエステル−不飽和カルボン酸共重合体ケン化物(特開昭52−14689号及び特開昭52−27455号公報に記載されているもの等)、架橋されたポリアクリル酸(塩)、架橋されたアクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、架橋されたイソブチレン−無水マレイン酸共重合体、架橋されたポリビニルピロリドン、及び架橋されたカルボン酸変性ポリビニルアルコール);並びに、
(5)自己架橋性を有する上記(ロ)の重合物(自己架橋型ポリアクリル酸塩等);
が挙げられる。以上例示した吸水性樹脂は2種以上併用してもよい。
中和塩の形態の吸水性樹脂である場合の塩の種類及び中和度については特に限定はないが、塩の種類としては好ましくはアルカリ金属塩であり、より好ましくはナトリウム塩及びカリウム塩であり、酸基に対する中和度は好ましくは50〜90モル%であり、より好ましくは60〜80モル%である。
以上例示した吸水性樹脂(a)は2種以上併用してもよい。
【0019】
これらの吸水性樹脂(aA)のうち、好ましいものは架橋ポリアクリルアミド共重合体等のノニオン系吸水性樹脂;架橋されたポリアクリル酸(塩)、架橋されたアクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、架橋されたイソブチレン−無水マレイン酸共重合体、及び架橋されたカルボン酸変性ポリビニルアルコール等のアニオン系吸水性樹脂であり、る。より好ましくは架橋ポリアクリルアミド共重合体及び架橋されたポリアクリル酸(塩)であり、特に好ましくは架橋されたポリアクリル酸(塩)である。
(aA)の吸水倍率は、上記の架橋構造、特に架橋密度に依存し、一般に架橋密度が低い程、吸水倍率が大きくなる傾向がある。(aA)の架橋密度は、全単量体に対する分岐点のモル%で、好ましくは0.01〜10mol%、より好ましくは0.05〜5mol%である。架橋剤により架橋構造を導入する場合、架橋剤の全単量体(該架橋剤自体をも含む)に対する共重合重量比は、好ましくは0.005〜3wt.%、好ましくは0.01〜2wt.%である。
【0020】
(aA)の架橋密度が10mol%以下の場合には、(aA)の吸水倍率が大きくなるために、吸水性樹脂の吸水・保水効果が大きくなる。一方、架橋密度が0.01mol%以上の場合には、該(aA)の機械的強度が強くなり、取扱いが良好となる。
このようにして得られる(a)は、その平均粒径が通常1〜840μmであり、好ましくは5〜200μmである。平均粒径が1μm未満であると、***物用処理基材にまぶされていない吸水性樹脂が粉塵となり動物が吸い込んだりすると動物の健康に問題がある。840μmを超えると***物処理用基材の表面にまぶすことが難しくなり、たとえまぶせても***物用処理材として動物の尿等の***物を吸収する時間が長くなってしまう。平均粒径は上記の様に粉砕及び篩いによりコントロールできる。また逆相懸濁重合の場合は重合条件によりコントロールすることもできる。平均粒径は質量平均粒径を意味し、質量平均粒径は、架橋重合体の各粒度分布を横軸が粒径、縦軸が質量基準の含有量の対数確率紙にプロットし、全体の質量の50%をしめるところの粒径を求める方法により測定する。
【0021】
本発明における吸水性樹脂(AA)の吸水量は、通常20〜1,000g/gであり、好ましくは30〜900g/gであり、より特に好ましくは50〜800g/gである。吸水倍率が20g/g未満であると、動物の尿等の***物を十分吸収することができない。1,000g/gを超えると尿等の***物を吸収後のゲルが膨潤しすぎて柔らかくなり凝集した処理剤の弾力性が弱くなり、くずれやすく取り扱いにくい。吸水量は上記の吸水性樹脂の種々の製造条件によりコントロールできる。
また、保水量/吸水量の比は通常0.55〜1.00であり、好ましくは0.65〜1.00である。保水量/吸水量の比が0.55未満であると***物を一旦吸収した***物処理剤をペットや飼育動物等が軽く踏んだり抑えたりした場合に容易に***物が外部に滲み出たりしてペット等の毛が汚れたりする。保水量/吸水量の比はモノマーの種類や架橋条件等によりコントロールできる。吸水量、保水量の測定法は後記する。
【0022】
また、吸水性樹脂(A)の水可溶性成分含量は10重量%以下であり、好ましくは6重量%以下であり、より好ましくは3重量%以下である。水可溶性成分含量が10重量%を超えると水可溶性成分が***物用処理剤の表面ににじみ出て、ヌメリ感が出てくるので、動物の毛に付着し汚くなる。水可溶性成分含量が多い程この傾向が大となる。水可溶性成分含量は重合条件によりコントロールできる。吸水性樹脂中の水可溶性成分含量を下げる方法としては、例えば吸水性樹脂の分子量を上げる方法が好ましく、重合濃度を下げる方法、架橋密度を上げる方法等をとることにより達成できる。水可溶性成分含量の測定法は後記する。
【0023】
また、吸水性樹脂(A)が水溶性単量体の架橋重合体であって、その吸水性樹脂中の残存水溶性単量体量(例えばアクリル酸)は通常100ppmであり、70ppm以下であるのが好ましい。100ppmを超えると吸水性樹脂に接した動物の皮膚が痒くなったりして皮膚障害が起こりやすいし、起こる恐れがある。残存水溶性単量体量(例えばアクリル酸)を下げる方法としては、還元性物質を重合後に添加する方法が効果が大きいが、重合条件、例えば上記の吸水性樹脂の分子量を上げる方法によっても達成ができる。還元性物質としては、亜硫酸ソーダ、アスコルビン酸、アミン類(アンモニア、モノエタノールアミン等)等が挙げられる。使用量は吸水性樹脂に対して好ましくは0.001〜5重量%である。残存水溶性単量体量の測定法は後記する。
【0024】
前記吸水性樹脂(A)は、上記物性に加えて更にその生理食塩水吸液ゲル強度が好ましくは10,000〜50,000ダイン/cm2、より好ましくは20,000〜45,000ダイン/cm2であるとき、凝集した***物用処理剤がボール状に固まり、弾力性が発現して砕けにくくなるので好ましい。ゲル強度は例えば粒子を表面架橋することによって向上することができる。ゲル強度の測定法は後記する。
前記吸水性樹脂は、上記物性に加えて更にクリープメーターによるその生理食塩水吸液ゲル弾性率が好ましくは5×103〜20×103N/m2、より好ましくは6×103〜15×103N/m2であるとき、凝集した***物用処理剤に弾性があるため凝集した***物用処理剤を扱いやすくなる。ゲル弾性率は例えば重合条件(分子量と架橋度のバランス)等によって達成することができる。ゲル弾性率は吸水性樹脂の膨潤ゲルに一定の荷重(応力)をかけたときの瞬間圧縮変形量によって決められる弾性率のことであり、測定法は後記する。
【0025】
また前記吸水性樹脂は、上記物性に加えて更に耐吸湿ブロッキング性を好ましくは9%以下、より好ましくは7%以下にすることにより、***物吸収前の処理剤粒子のブロッキングを少なくすることができ、***物処理剤がより均一となり、そのため***物を均一によく吸収することができる。耐吸湿ブロッキング性の測定法は後記する。
耐吸湿ブロッキング性は粒子の表面架橋やブロッキング防止剤を配合することによって向上できる。ブロッキング防止剤としては、例えばシリカ、タルク、酸化チタン、炭酸カルシウム等の無機系ブロッキング防止剤、粒径100μ以下のポリウレタン樹脂、エポキシ系樹脂、ポリ(メタ)アクリレート系樹脂等の有機系ブロッキング防止剤等が挙げられる。上記のブロッキング防止剤の平均粒子径は好ましくは1〜500μである。配合量は好ましくは吸水性樹脂100重量に対して50重量部以下、より好ましくは30重量部以下である。配合は吸水性樹脂製造の任意の段階でできる。好ましくは重合後である。
【0026】
本発明において、該***物処理用基材(B)としては、***物処理用基材として一般的に使用されているものでよく特に制限されないが、***物処理用基材に適する物質としては、例えば無機物質及び/又は有機物質の粉末状、多孔体、ペレット状、繊維状及び発泡体からなる群から選ばれる1種以上の水不溶性の固状のものが使用できる。
具体的には、無機質基材としては例えば無機質粉体(土壌、砂、フライアッシュ、珪藻土、クレー、タルク、カオリン、ベントナイト、ドロマイト、炭酸カルシウム、アルミナ、硅砂等);無機質繊維(ロックウール、ガラス繊維等);無機質多孔体[フィルトン(多孔質セラミック、くんたん)、焼成バーミキュライト、軽石、火山灰、ゼオライト、シラスバルーン等];無機質発泡体(パーライト等)等が挙げられる。
有機質基材としては、例えば有機質粉末[ヤシガラ、モミガラ、オガクズ、ピーナッツの殻、ミカンの殻、木くず、木粉、ヤシの実乾燥粉体、合成樹脂又はゴムの粉末(ポリエチレン粉末、ポリプロピレン粉末、エチレン−酢酸ビニル共重合体粉末等)等];有機質短繊維[天然繊維〔セルロース系のもの(木綿、オガクズ、ワラ等)及びその他、草炭、ピートモス、羊毛等〕、人造繊維(レーヨン、アセテート等のセルロース系等)、合成繊維(ポリアミド、ポリエステル、アクリル等)、パルプ〔メカニカルパルプ(丸太からの砕木パルプ、アスプルンド法砕木パルプ等)、ケミカルパルプ(亜硫酸パルプ、ソーダパルプ、硫酸塩パルプ、硝酸パルプ、塩素パルプ等)、セミケミカルパルプ、再生パルプ(例えばパルプを一旦製紙して作った紙の機械的破砕又は粉砕物、又は故紙の機械的破砕又は粉砕物である再生故紙パルプ等)等〕;紙(新聞紙、段ボール紙、雑誌等)等のセルロース質の粉砕物;有機質多孔体(ヤシ殻活性炭等);有機質発泡体[穀物、合成樹脂又はゴムの発泡体(ポリスチレン発泡体、ポリビニルアセタール系スポンジ、ゴムスポンジ、ポリエチレンフォーム、ポリプロピレンフォーム、ウレタンフォーム等)等];有機質ペレット[ゴム及び合成樹脂のペレット等]等が挙げられる。
【0027】
これらの内、好ましくは無機質粉体、無機質多孔体、無機質発泡体、有機質粉体、有機質短繊維、セルロース質の粉砕物、有機質発泡体であり、特に好ましくは、無機質粉体、無機質多孔体、無機質発泡体、有機質粉体、有機質短繊維、セルロース質の粉砕物であり、最も好ましくは無機質粉体、有機質短繊維、セルロース質の粉砕物である。大きさについては、粉末の粒子径(長径)は好ましくは1〜1000μm、より好ましくは10〜500μmであり、多孔体、繊維及び発泡体の大きさは好ましくは0.001〜20mm、さらに好ましくは0.01〜10mmである。ペレットは好ましくは1〜30mmである。また、これらの***物処理用基材は単独、若しくは2種以上混合して用いることができる。発泡体の密度は好ましくは0.01〜1g/cm3である。
***物処理用基材としては上記の粉末状、多孔体、ペレット状、繊維状及び発泡体からなる群から選ばれる1種以上の水不溶性の固状のものをそのまま用いてもよいが、好ましくはこれらの造粒物である。
【0028】
該***物処理用基材の造粒物の製造方法としては、例えば上記***物処理用基材を、▲1▼機械的に撹拌しながらバインダーとして水を少量添加して造粒する方法、▲2▼加圧成形により造粒する方法等があげられる。
【0029】
▲1▼の方法の具体例としては、該***物処理用基材(以下単に基材という)をナウターミキサー、リボンミキサー、コニカルブレンダー、モルタルミキサー、万能混合ミキサー等の機械的混合装置に入れて、撹拌しながら少量の水を出来るだけ均一になるように添加することにより容易に該造粒物が得られる。水を添加する方法としては、たとえば基材に水をスプレーする方法、水蒸気を吹き込む方法、基材を高湿度下に保持して吸湿させる方法等が挙げられる。バインダーとしては通常水が使われるが、必要に応じて水の中に無機塩;澱粉、CMC、グアーガム等の粘着剤;エチレングリコール、グリセリン、ポリエチレングリコール等のアルコール類;ポバール;界面活性剤等をバインダー効果や、水の基材の造粒物中への浸透性アップ効果等を目的として添加することが出来る。
【0030】
添加する水の量は基材の種類によって異なるが、好ましくは基材に対して、1〜100重量%、より好ましくは2〜50重量%である。添加する水の量が多すぎると該造粒物が 柔らかくなって、造粒物の形が崩れたり、造粒物同士がくっついたりする。この場合、造粒物を乾燥すれば問題ない。しかし、水を余分に加えて造粒後に再乾燥する方法は経済的でないため、再乾燥の要らない適当量の水を加えて造粒する方法が好ましい。逆に、添加する水の量が少なすぎると、造粒が十分にできなくなる。
また、造粒を40〜90℃に加温した状態で行うことによって、造粒速度、造粒強度等をアップさせ、造粒を効率よく行うことができる。
【0031】
▲2▼の方法の具体例としては、基材を適当な形、大きさの型の中でペレット状に加圧成形する方法、又はいったんシート状、棒状、又はブロック状に加圧成形したのち、適当な大きさに裁断又は粉砕する方法があげられる。上記において加圧は通常常温下で行うが、加温(例えば30〜300℃)、加湿(例えば2〜100%)下で行っても差し支えない。
加圧成形時の圧力は基材の種類、粒度、性質等に合わせて適当に選ぶことができるが、好ましくは1〜3,000kg/cm2、より好ましくは10〜2,000kg/cm2である。加圧成形はロール式加圧成形機(コンパクティングプレス機、ブリケッティングプレス機等)、ピストン式加圧成形機、スクリュー式加圧成形機、目皿押し出し式成形機などを用いて行うことができる。また、必要に応じて、このようにして得られた加圧成形物を裁断、粉砕して適当な形、大きさの造粒物にすることができる。
【0032】
本発明において、該造粒物の形状は任意でよく、例えば球状、円筒状、板状、岩状、直方体状、円錐状、角錘状、棒状等の種々の形状があげられる。大きさは何れの形状の場合も最大径で0.1〜20mm、好ましくは0.5〜10mmである。
【0033】
本発明の処理材は、粉末状、多孔体、ペレット状、繊維状及び発泡体からなる群から選ばれる1種以上の水不溶性の***物処理用基材(B)及び上記吸水性樹脂(A)からなり、(B)及び(A)を単に混合してもよいし、(B)の内部に(A)を内蔵させてもよいし、(B)に(A)をまぶしてもよいし、(B)に(A)を結合させてもよい。好ましくは、(B)の表面に(A)をまぶした***物用処理材である。(B)の表面に(A)をまぶすときには、必要に応じて、バインダー、吸水促進材、及び(A)以外の吸水材を使用することができる。バインダーとしては、特に限定はないが、***物用処理基材で使用するものが挙げられる。特に好ましいものは、澱粉、CMC、グアーガム等の増粘剤である。吸水促進材としては、毛細管現象で液体をすばやく保持することができる無機や有機の繊維状物質等が挙げられる。例えば、***物用処理基材で挙げたような繊維状のものがある。(A)以外の吸水材としては特に限定はないが、***物用処理基材で挙げたような無機や有機の粉末状物質等が挙げられる。ここで用いられるバインダー、吸水促進材、及び(A)以外の吸水材の大きさは好ましくは1〜500μmである。
(B)と(A)の配合量は特に限定はないが、(A)の重量は好ましくは(B)の重量に対して1〜50重量%、より好ましくは3〜30重量%である。1重量%以上であると、動物の尿等の***物の吸収速度が速くなり又処理剤同士が凝集してボール状に固まりやすい、50重量以下であると経済的である。
【0034】
本発明において、該造粒物に吸水性樹脂微粉末をまぶす(造粒物の表面に付着又は固着させる)方法としては、該造粒物と吸水性樹脂微粉末を機械的にブレンドすることによって容易に行うことができる。該造粒物表面に存在する少量の水分がバインダーとなって、吸水性樹脂微粒子が造粒物表面に固着する。したがって、造粒物表面の水分量が少なすぎると十分に接着できず、逆に多すぎると造粒物の表面に接着した吸水性樹脂粒子がゲル状になって接着力が低下する。適正な水分量は基材の種類、性状や、該造粒物の形状、粒度や、吸水性樹脂の種類、性状等によって異なるが、好ましくは1〜100重量%、より好ましくは2〜50重量%である。
また、該造粒物に吸水性樹脂微粉末をまぶす場合、造粒工程が完了した後直ちに吸水性樹脂粉末を添加して同じ造粒設備の中でまぶしてもよいし、造粒後別の容器に一旦造粒物を移してそこで吸水性樹脂微粉末をまぶしてもよい。
【0035】
また、本発明の***物用処理材に、必要に応じて、消臭剤、芳香剤、殺菌剤、防かび剤、防腐剤、界面活性剤、尿を吸収することにより変色する変色剤、猫に対するマタタビのような対象とするペットが好むもの、増量剤等の薬剤を各々0.01〜10重量%含有させることができる。これらの薬剤は本発明の***物処理材中に存在していればよい。例えば、あらかじめ基材、該造粒物又は吸水性樹脂微粉末に添加しておいてもよく、あるいは該造粒物に吸水性樹脂微粉末をまぶす工程又はまぶした後で添加してもよい。
【0036】
本発明の処理材は、例えば容器中に本発明の処理材の粒子を敷き詰めて、簡易トイレの形で用いることができる。このトイレにて猫、犬等の動物が***すると、***物の水分を素早く吸収し、また吸水した部分の処理材粒子同士が互いにくっついて一つのゴム状のかたまりを呈するため、その部分を容易に摘まみとることができ、廃棄する上で好便である。
【0037】
以下本発明の処理材を図面により説明する。図1は本発明の処理材の1実施例を示す断面図である。1は造粒物、2は吸水性樹脂を示す。図2は本発明の処理材を用いた簡易トイレの1実施例を示す断面図である。3は本発明の処理材、4は容器を示す。
【0038】
【実施例】
以下の各実施例及び比較例において、各物性測定方法及び評価の基準は次の通りである。なお、[吸水量][保水量][水可溶性成分含量]は純水に対するものであり、[残存水溶性単量体量][ゲル強度][ゲル弾性率]は生理食塩水に対するものである。
【0039】
[吸水量]
250メッシュナイロンネット製、サイズ10×20cm、ヒートシール幅5mm以内のティーバッグと、純水を準備する。吸水性樹脂をJIS標準篩いでふるい分けし、30〜100メッシュの粒径のものを採取して測定試料とした。
試料0.20gをティーバッグへ投入し、それを純水中に、ティーバッグの底から約15cmを浸した。1時間放置後にティーバッグを引き上げ、垂直に吊るして15分間水切りした。重量(Ag)を測定した。試料を入れない空ティーバッグを使用して同様の操作を行い重量(Bg)を測定した。測定は各3回行い平均した。吸水量(g/g)=(A−B)/0.2により計算した。
【0040】
[保水量]
150G(1,100rpm、r=10cm)の遠心力が発揮できる遠心分離器を準備した。遠心分離器に吸水量測定後の試料入りティーバッグをセットし、それと対角線上に空ティーバッグをセットし、150G×90秒遠心分離した。各々のティーバッグの重量を測定し、保水量(g/g)=(A−B)/0.2より計算した。
【0041】
[水可溶性成分含量]
試料10.00gを吸水量に対して過剰量の純水に入れ、24時間攪拌した。その後、液を濾過し母液をエバポレーターで濃縮した後、120℃の恒温槽で蒸発乾固させた。測定に使用した試料の量に対する蒸発残分の割合を重量%で計算した。
【0042】
[残存水溶性単量体量]
(試料溶液の作成)300mlのビーカーに吸水性樹脂1gを入れ、0.9%の食塩水249gを加えてマグネチックスターラーで3時間攪拌した。濾紙で吸水ゲルを濾別した後の濾液を試料溶液とした。
(測定)試料溶液を液体クロマトグラフィーに注入して残存水溶性単量体のピークの面積を求めた。別に既知の濃度の水溶性単量体溶液から検量線(水溶性単量体量とピークの面積との関係)を作成し、この検量線から残存水溶性単量体量を求めた。
【0043】
[ゲル強度]
あらかじめ吸水性樹脂の生理食塩水に対する吸液量(Mg/g)を上記吸水量測定時と同じティーバッグ法(JIS K7223−1996)にて測定した。[(M×0.75)−1]gの生理食塩水を100ccのビーカーに採り、600rpsで攪拌しながら1gの吸水性樹脂(60〜100メッシュ)を添加して均一に吸収させ、表面が平滑な吸液ゲルを作製する。この吸液ゲルを25℃に保温し、下記の条件で、ネオカードメーター(飯尾電機社製、M302型)を用いてゲル強度を測定した。
荷重 : 200g
感圧軸の直径 : 8mmφ
感圧軸の降下速度: 0.36cm/秒
【0044】
[ゲル弾性率]
26〜30メッシュの篩いで篩別した吸水性樹脂を生理食塩水で50倍に膨潤させ、クリープメーターで測定した。コンピューターのクリープ解析プログラムにより下記測定条件に設定した。
▲1▼初期高さ(H0)の条件設定:0.01mm
▲2▼圧縮時高さ(H0−h1)の測定条件:0.01mm
▲3▼荷重(応力):30g
▲4▼プランジャー降下速度(初期高さ測定時及び圧縮時):1mm/sec
▲5▼断面積
支持テーブルの中央に膨潤サンプル0.20±0.10gを平坦(一層になるように)に置き、測定した。測定は3回行い平均した。弾性率は下式によって求めた。
弾性率 E0=P0/h1/H0 (N/m2)
ここで、応力 P0=F×98/S (N/m2)
荷重 F=30g
断面積 S=V0/(H0−h1)
サンプル体積 V0=サンプル重量W0
∴ 弾性率 E0=2940×H0×(H0−h1)/W0×h1
【0045】
[耐吸湿ブロッキング性]
吸水性樹脂5.0gをアルミカップにとりほぼ均一に拡げ、これを温度30±0.5℃、相対湿度80±1%に調整した恒温恒湿糟に入れ3時間放置した。アルミカップを取り出し、小型JIS篩い(12メッシュ)上で、アルミカップを逆さにして吸水性樹脂を取り出した。この際にアルミカップに付着してものも出来るだけ形を崩さないようにした。小型JIS篩いを緩やかに5〜6回転振とうさせ、篩い上の吸水性樹脂を篩いおとした。篩い上に残った吸水性樹脂のブロッキング物の重量を測定し、全吸水性樹脂(5.0g)量に対する重量%で表した。
【0046】
実施例1
吸水性樹脂粉末として、平均粒径200μm、吸水量100g/g、保水量70g/g、保水量/吸水量比0.7、水可溶性成分含量1.5%、ゲル強度40,000ダイン/cm2、ゲル弾性率11.1×103N/m2、アクリル酸残存量50ppm、耐吸湿ブロッキング性6.5%の架橋されたポリアクリル酸ソーダ(シリカ含有、表面架橋型)の吸水性樹脂(A▲1▼)を準備した。
市販のベントナイト「クニゲルV−1」(クニミネ工業社製)500gを外部より約50℃に保温した内容2リットルの小型万能混合機に入れ、100rpmの速度で撹拌しながら、この中に約50℃に暖めた50mlの水を少しずつ添加し、造粒した。一旦撹拌を止めて、約2〜6mmの固い造粒物ができていることを確認した後、この造粒物500gに吸水性樹脂(A▲1▼)50gを所定量添加し、再度100rpmの速度で撹拌して造粒物表面にまぶして本発明の動物の***物用処理材▲1▼を作成した。
【0047】
実施例2
実施例1において、吸水性樹脂(A▲1▼)に替えて下記吸水性樹脂「サンフレッシュST−700」を用いた以外は実施例1と同様にして***物用処理材▲2▼を作成した。
「サンフレッシュST−700」:平均粒径500μm、吸水量400g/g、保水量280g/g、保水量/吸水量比0.7、水可溶性成分含量4.4%、ゲル強度30,000ダイン/cm2、ゲル弾性率8.0×103N/m2、アクリル酸残存量70ppm、耐吸湿ブロッキング性5%の架橋されたポリアクリル酸ソーダの吸水性樹脂粉末(シリカ含有、表面架橋型:三洋化成工業株式会社製)
【0048】
比較例1
実施例1において、吸水性樹脂A▲1▼に替えて、平均粒径600μm、吸水量900g/g、保水量720g/g、保水量/吸水量比0.8、水可溶性成分含量13.0%、ゲル強度11,000ダイン/cm2、ゲル弾性率4.7×103N/m2、アクリル酸含量200ppm、耐吸湿ブロッキング性10%のアクリル酸ソーダの架橋重合体(シリカ非含有、表面未架橋型)を用いた以外は実施例1と同様にして***物用処理材▲3▼を作成した。
【0049】
試験法
上記***処理材▲1▼〜▲3▼400gを内容1リットルのビーカーにとり表面を水平にならした。内容50ccの使い捨て注射器(テルモ社製)に30ccの人工尿を採り、これをビーカーの処理材表面中央の点に向けて約2cmの高さから垂直に5秒間かけて放出した。人工尿の吸収速度を測定し、次いで人工尿を振りかけてから5分後に吸尿したかたまり部分をピンセットで取り出し、かたまりの接着性、濡れた部分の重量等を測定した。その結果を表1に示した。
さらに比較例2〜3として、吸水性樹脂をまぶしてない造粒物のみのもの(比較例2)、またベントナイトと吸水性樹脂をあらかじめ均一にブレンドしたもの(比較例3)を実施例1と同じ方法、装置で造粒したもの(吸水性樹脂を造粒物の表面にまぶさずに、造粒物の内部に均一に入れたもの)について吸尿性能を測定した。その結果を表1に併記した。
【0050】
人工尿;次の配合比率で混合し、均一に溶解した。
【0051】
【表1】
【0052】
注)*1. 人工尿を振りかけ終わってから処理材表面の水分がほぼ全量吸収されるまでの時間(秒数)
*2. 吸水部分の接着性
良──吸水した粒子同士が強固に接着して一つのゴム状の固まりを形成している。
可──吸水した粒子の50〜70%が固まりを形成している。
不可──吸水してかたまりを形成している粒子の量が50%に満たない。
*3 〇 ──動物の毛に***物等が付着していない。
×──動物の毛に***物等が付着している。
【0053】
【発明の効果】
本発明の***物用処理材は、***物の吸収が速く、吸収後に粒子同士が強固に接着して一つのゴム状に固まりやすく、処理剤の表面に***物が滲み出ることが少なくなり、また、そのためヌメリ感が少なくかたまりを取り扱いやすく、犬等の動物が乗っても毛を汚しにくいという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の処理材の1実施例を示す断面図である。
【図2】本発明の処理材を用いた簡易トイレの1実施例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 造粒物
2 吸水性樹脂微粉末
3 本発明の処理材
4 容器
Claims (9)
- 粉末状、多孔体、ペレット状、繊維状及び発泡体からなる群から選ばれる1種以上の水不溶性の***物処理用基材(B)及び下記吸水性樹脂(A)からなる動物の***物用処理材。
吸水性樹脂(A):平均粒径が1〜840μm、吸水量が20〜1,000g/g、保水量/吸水量の比が0.55〜1.00、水可溶性成分含量が10重量%以下、残存水溶性単量体量が100ppm以下である吸水性樹脂。 - 前記吸水性樹脂の水可溶性成分含量が6重量%以下である請求項1記載の***物用処理材。
- 前記吸水性樹脂のゲル強度が10,000〜50,000ダイン/cm2である請求項1又は2記載の***物用処理材。
- 前記吸水性樹脂のクリープメーターによるゲル弾性率が5×103〜20×103N/m2である請求項1〜3の何れか記載の***物用処理材。
- 前記吸水性樹脂の耐吸湿ブロッキング性が9%以下である請求項1〜4の何れか記載の***物用処理材。
- 前記(B)が造粒物であり、且つ前記(A)の微粉末が該(B)の表面にまぶされたものである請求項1〜5の何れか記載の***物用処理材。
- 前記(B)が、無機質粉末、有機質短繊維、セルロース質の粉砕物からなる群から選ばれる1種以上である請求項1〜6の何れか記載の***物用処理材。
- 粉末状又は短繊維状の***物処理用基材を水で造粒した造粒物に下記吸水性樹脂(A)の微粉末をまぶすことを特徴とする動物の***物用処理材の製造法。
吸水性樹脂(A):平均粒径が1〜840μm、吸水量が20〜1,000g/g、保水量/吸水量の比が0.55〜1.00、水可溶性成分含量が10重量%以下、残存水溶性単量体量が100ppm以下である吸水性樹脂。 - 前記吸水性樹脂の水可溶性成分含量が6重量%以下である請求項8記載の***物用処理材の製造法。
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