JP2004301886A - 通信カラオケ端末装置の選曲予約システム - Google Patents
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Abstract
【課題】利用者別の希望曲目リストに楽曲に関する流行情報を反映させる技術を提供する。
【解決手段】利用者ID取得手段と、利用者別曲目リスト記憶手段と、曲目リスト表示手段と、楽曲関連流行情報記憶手段と、流行情報付加表示手段と、選曲予約手段とを備え、利用者ID取得手段は、利用者IDを取得し、利用者別曲目リスト記憶手段は、楽曲IDの集合を利用者IDに対応付けて記憶し、曲目リスト表示手段は、取得した利用者IDに対応付けて記憶されている楽曲IDの集合に基づいて曲目リストを表示し、楽曲関連流行情報記憶手段は、ホスト装置から送達された楽曲関連流行情報を楽曲IDに対応付けて記憶し、流行情報付加表示手段は、表示されている曲目リストの楽曲IDに対応づけて記憶されている楽曲関連流行情報を曲目表示に対応付けて付加表示し、選曲予約手段は、表示されている曲目リストの中から利用者が指定した曲目の楽曲IDを予約リストに登録する通信カラオケ端末装置の選曲予約システムを提供する。
【選択図】 図6
【解決手段】利用者ID取得手段と、利用者別曲目リスト記憶手段と、曲目リスト表示手段と、楽曲関連流行情報記憶手段と、流行情報付加表示手段と、選曲予約手段とを備え、利用者ID取得手段は、利用者IDを取得し、利用者別曲目リスト記憶手段は、楽曲IDの集合を利用者IDに対応付けて記憶し、曲目リスト表示手段は、取得した利用者IDに対応付けて記憶されている楽曲IDの集合に基づいて曲目リストを表示し、楽曲関連流行情報記憶手段は、ホスト装置から送達された楽曲関連流行情報を楽曲IDに対応付けて記憶し、流行情報付加表示手段は、表示されている曲目リストの楽曲IDに対応づけて記憶されている楽曲関連流行情報を曲目表示に対応付けて付加表示し、選曲予約手段は、表示されている曲目リストの中から利用者が指定した曲目の楽曲IDを予約リストに登録する通信カラオケ端末装置の選曲予約システムを提供する。
【選択図】 図6
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】
この発明は、通信カラオケ端末装置の選曲予約システムに関し、とくに利用者別の希望曲リストに楽曲に関する流行情報を反映させる技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
カラオケ店は誰でも利用できるものであり、通常、1台のカラオケ装置を複数人で利用する。不特定多数の人が利用できる場である一方、常連客にとってはいつも歌う曲なのに、毎回楽曲の選曲番号を探してリクエストするという作業を繰り返さなければならない。いくら頻繁に歌うからといって、自分の十八番の選曲番号まで記憶している人など多くはない。
【0003】
そこで、カラオケの商品性を高めるために、利用者別に十八番を管理することができる通信カラオケシステムが様々に開発されている。
例えば、個人ID(利用者ID)を登録したパーソナルリモコンを利用者に配布して、このパーソナルリモコンから発信される個人IDに基づいて、利用者の選曲履歴を十八番として管理するサービスが知られている。利用者がパーソナルリモコンを用いて選曲し歌唱すると、その利用者の選曲履歴として記憶しておき、後に同一の個人IDを認知すると利用者の選曲履歴を取り出して持ち歌リストとして表示させる。
【0004】
また、本出願人らは、下記特許文献1(特開2000−20078)に開示しているように、個人IDに声紋データを関連づけておき、この利用者に対応する選曲履歴を持ち歌リストとして表示する技術を開発した。この技術は、利用者の選曲履歴と声紋データとを個人IDに対応づけして記憶しておき、マイク入力された音声から声紋データを抽出して、この利用者に対応する選曲履歴を持ち歌リストとして表示するものである。
【0005】
一方、カラオケは流行に敏感な市場である。カラオケ楽曲を生み出す音楽シーンは活気に満ち日々刻々と激動している。それにともなってアーティストの新曲だけでなく、話題になったドラマやCMや映画に用いられた曲などさまざまな新譜が次々と投入されている。
【0006】
そこでカラオケの娯楽性を高める観点から、下記特許文献2(特開平10−187169号公報)には、テレビドラマやテレビCMの商品やスポンサをキー情報にして楽曲検索するための技術が本出願人によって開示されている。さらに、カラオケ楽曲を生み出す音楽シーンの最新の話題やトレンド情報を曲間や演奏時に表示するカラオケ装置も知られている。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−20078号公報
【0008】
【特許文献2】
特開平10−187169号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
簡単に自分の持ち歌(十八番)を表示してくれる上記のような機能は、毎回同じ楽曲を探す手間が省けて便利である。その一方で、このように利用者の意志によって範囲が限定された楽曲群から選曲する方法は、カラオケで歌う本来の楽しみの源流ともいえる流行を取り入れる観点からは受け入れ難いものともいえる。
【0010】
そこで本発明者は、利用者が限定した範囲から選曲可能にして利便性を向上する観点と、流行を取り入れる観点という、一見すると相容れない2つの観点の双方を取り入れて、全国ランキング情報などの最新の流行情報を利用者別の十八番リストに反映できないかと考えた。そうすると、話題になっている曲を積極的に選曲してカラオケ演奏することができるので、歌唱者と聴き手の双方ともが存分にカラオケを楽しめると考えた。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前述した技術的背景の認識に基づいてこの発明が創作された。この発明に係る通信カラオケ端末装置の選曲システムは、つぎの事項(1)〜(7)により特定されるものである。
(1)利用者ID取得手段と、利用者別曲目リスト記憶手段と、曲目リスト表示手段と、楽曲関連流行情報記憶手段と、流行情報付加表示手段と、選曲予約手段とを備えること
(2)利用者ID取得手段は、利用者IDを取得すること
(3)利用者別曲目リスト記憶手段は、楽曲IDの集合を利用者IDに対応付けて記憶すること
(4)曲目リスト表示手段は、取得した利用者IDに対応付けて記憶されている楽曲IDの集合に基づいて曲目リストを表示すること
(5)楽曲関連流行情報記憶手段は、ホスト装置から送達された楽曲関連流行情報を楽曲IDに対応付けて記憶すること
(6)流行情報付加表示手段は、表示されている曲目リストの楽曲IDに対応づけて記憶されている楽曲関連流行情報を曲目表示に対応付けて付加表示すること
(7)選曲予約手段は、表示されている曲目リストの中から利用者が指定した曲目の楽曲IDを予約リストに登録すること
【0012】
望ましくは、利用者ID取得手段・利用者別曲目リスト記憶手段・曲目リスト表示手段・楽曲関連流行情報記憶手段・流行情報付加表示手段・選曲予約手段は通信カラオケ端末装置の装置本体とは別の携帯型コンピュータにより具現化されており、この携帯型コンピュータと装置本体とが短距離無線通信手段により通信し、装置本体からの送信情報により携帯型コンピュータの楽曲関連流行情報記憶手段の内容を更新するとともに、選曲予約手段が出力する楽曲IDを装置本体に送信して予約リストに登録する。
【0013】
【発明の実施の形態】
===概要===
この発明に係る通信カラオケ端末装置(以下、単にカラオケ装置とする)の選曲予約システムは、たとえば、多機能カラオケリモコン装置を備えたカラオケ装置において実施される。
以下に詳述する一実施例においては、多機能カラオケリモコン装置の不揮発性メモリに、多数の利用者がそれぞれ選定した利用者別曲目リストを保存しておくことができる。保存してある利用者別曲目リストは、利用者の求めに応じて読み出されてリモコン装置に表示される。利用者は表示された自分の曲目リストを見て、歌う曲を選び、予約コマンドを入力すると、その曲のリクエスト信号がカラオケ装置に送信される。
この発明を適用することにより、多機能カラオケリモコン装置に利用者別曲目リストを表示する際に、ホスト装置からカラオケ装置に送達されてきている楽曲関連流行情報に基づいて、表示されている曲目リスト中の楽曲に関連した流行情報を付加表示して利用者に提示する機能を実現している。
【0014】
楽曲関連流行情報としては、たとえばつぎのような情報を取り扱う。
▲1▼この楽曲が3月期のカラオケベスト10の3位になりました。
▲2▼この楽曲が最近の○○のテレビコマーシャルに使われています。
▲3▼この楽曲は4月に公開される映画「△△△」のテーマソングになりました。
▲4▼この楽曲は最近◇◇◇がカバーしてアルバムに収録されました。
▲5▼この楽曲は99年8月にカラオケに初登場し、99年10月期のカラオケベストでは1位に輝きました。
【0015】
このような類の楽曲関流行情報は、出願人のようなカラオケベンダーにおいて逐次作成されるものであり、通信カラオケホスト装置が全国に散在している多数のカラオケ装置と通信する適宜な機会に、最新の楽曲関連流行情報をホスト装置から各カラオケ装置に送達し、そのカラオケ装置に付随の多機能カラオケリモコン装置に伝達されて活用される。
【0016】
これにより、話題になっている曲や流行の曲が積極的にカラオケの場に取り入れられ易くなって大いに盛り上がるので、歌唱者・聴き手の双方が流行に敏感なカラオケの本質的な楽しみを存分に味わえる。またとくに歌唱者は、流行の曲を積極的にレパートリーに取り入れようとする意欲をかき立てられることになる。
【0017】
以下、この選曲予約システムを構成する各装置の構成とユーザインタフェースについて説明する。
【0018】
===カラオケ装置の構成===
本発明は、一般的な通信タイプのカラオケ装置に適用される。本実施例に係るカラオケ装置のハードウェア主体の構成例を図1に示している。カラオケ装置は周知のパソコン相当のコンピュータ応用機器である。中央処理装置11がCPU・RAM・ROMを含むコンピュータ本体であり、大容量の外部記憶としてのハードディスク装置12とCD−ROMやDVD−ROMなどの光ディスク再生装置13と、加入者電話回線やISDN電話回線を介してカラオケホスト装置と通信する通信制御装置14と、利用者からの入力と利用者に向けての応答をやりとりする利用者インタフェース装置15と、MIDI形式の音楽演奏データに基づいて伴奏音楽の音響信号を生成する音楽生成装置16と、伴奏音楽やマイクロホンからの音響信号を増幅してスピーカから発音する音響装置17と、CRTやLCDあるいはPDPなどを用いたディスプレイ18と、このディスプレイ18に表示すべき映像データを処理する映像処理装置19とを備えている。
利用者インタフェース装置15には、装置本体の操作パネル(キーボードとディスプレイ)が含まれるとともに、後述の多機能カラオケリモコン装置が含まれ、短距離無線通信手段(IrDAトランシーバ・赤外線LED・赤外線受光素子)を備えている。
【0019】
===カラオケリモコン装置の構成===
本実施例に係る多機能カラオケリモコン装置の外観を図2に、電子システム構成を図3に例示している。この多機能カラオケリモコン装置は、B5判ほどの寸法で厚みのあるパネル型のキーボードレス・コンピュータである。
【0020】
外観的には装置正面の大部分が液晶表示パネル(LCD)1aに透明タッチセンサ1bを重ねた液晶タッチパネル1で占められ、内部には、CPU・RAM・ROMを含む中央処理装置2と、液晶表示パネル1aを表示駆動する表示ドライバ3と、透明タッチセンサ1bに対する入力座標を検出する入力検出回路4と、大容量の外部記憶であるフラッシュメモリ5と、カラオケ装置と交信するための短距離無線通信手段(IrDAトランシーバ6・赤外線LED7・赤外線受光素子8)と、充電ステーションと結合して充電される電源電池(図示省略)と、充電ステーションに付属のデータ通信装置を介してカラオケ装置とデータ通信する通信制御部9などが実装されている。赤外線LED7と赤外線受光素子8は、リモコン装置の上部中央部に配設されており、液晶タッチパネル1の上方にその指向性が向くようにレイアウトされている。
【0021】
中央処理装置2は、楽曲索引データベースをフラッシュメモリ5に格納して管理する。楽曲索引データベースは、カラオケ装置で演奏可能な楽曲についての属性情報を記述したデータベースであり、楽曲ID(選曲番号)・曲名・アーティスト名・歌い出し部分の歌詞・流行時期・音楽ジャンル区分・使用された映画やテレビドラマのタイトル・使用されたテレビCM・各種音楽賞の受賞経歴・デュエット曲か否かなど、さまざまな属性情報がこれに含まれている。多機能カラオケリモコン装置をカラオケ装置に接続されている充電ステーションに結合した状態において、中央処理装置2は通信制御部9を介してカラオケ装置とデータ通信し、楽曲索引データベースの内容を更新するようにシステム構成されている。
【0022】
中央処理装置2はまた、本発明に特徴的な楽曲関連情報データベースとして、カラオケで利用可能な各楽曲についてカラオケベンダーが提供する流行情報(楽曲関連流行情報)をフラッシュメモリ5に格納して管理している。図4に楽曲関連流行情報のデータ論理構成を例示している。これは、各楽曲の楽曲IDをキーとして流行情報項目20を対応づけたものである。各楽曲の流行情報として主な項目20は最新の全国ランキング情報である。その他に全国ランキングの過去最高順位とその時期、CD発売日など、当該楽曲の人気度合いを計る指標となる情報や、各楽曲を使った映画やコマーシャルなど、当該楽曲に関する最新の情報を項目20に含めることが可能である。この楽曲関連流行情報データベースも、楽曲索引データベースと同様にカラオケ装置との適宜なデータ通信の機会に、カラオケベンダーが運営するホスト装置から各カラオケ装置に配信された最新の内容を反映するように更新している。
【0023】
===楽曲索引データベース検索による選曲予約===
多機能カラオケリモコン装置の中央処理装置2は、利用客が希望の楽曲を前記楽曲索引データベースに基づいて検索するための処理を実行する。このデータベース検索処理の初期状態では、検索メニュー画面が液晶タッチパネル1に表示される。この検索メニュー画面を図5に例示した。この画面で例えば「曲名」検索ボタン21にタッチ入力すると、50音のカナ文字パレット画面に表示が切り替わり、その画面上でカナ文字にタッチして曲名を頭文字から順番に入力して(途中まででもよい)、検索実行ボタンにタッチ入力すると、楽曲索引データベースから該当する楽曲群が抽出されて一覧的に列挙表示される。このように複数の曲目が画面に表示され、その中から利用者が選曲して予約イベント操作をすると、短距離無線通信手段(IrDAトランシーバ6・赤外線LED7・赤外線受光素子8)が近辺に存在するカラオケ装置と交信し、希望曲の識別情報を含んだ演奏予約情報がカラオケ装置に通知される。
【0024】
===利用者別曲目リスト管理機能===
中央処理装置2は、フラッシュメモリ内に利用者が個別にアクセス可能な複数のメモリ領域を「My十八番」として管理している。各領域には、演奏済みの楽曲IDや希望曲の楽曲IDを記入したり、その記入内容を表示したり、表示した記入内容に基づいて利用者が楽曲を指定した際にはその楽曲を演奏予約する無線信号を発信する処理を行ったり、それぞれの楽曲の演奏処理が行われるとその楽曲IDや採点結果などの情報を含む無線信号をカラオケ装置から受け取って元の領域に書き込む処理を行ったりして、利用者別曲目リストの管理機能が遂行される。
【0025】
トップ画面(図5)で「My十八番」メニューを選択したのち、所定のユーザインタフェースに従って利用者IDを入力し、この利用者IDに対応した利用者別の領域を作成したり更新したりすることができるように構成されている。
また、ある利用者が自分の利用者IDに対応する領域に記入されている曲目リストを表示させ、リスト内の楽曲を一つ選出してそれを演奏予約する所定の操作を行うと、その楽曲を演奏予約するための無線信号がカラオケ装置に向けて発信される。その後、無線信号を発信した旨の確認画面を表示してトップ画面(図5)に戻る。
【0026】
なお、利用者IDの入力については、あらかじめ利用者登録をして入手しておいたりカラオケ店に来店時に振り出されたりした利用者IDを入力する。ただしこれに限るものではなく、カラオケ装置やカラオケリモコン装置で採取した利用者の指紋・声紋・虹彩などの個人認証データを用いて自動認識する方式も適用可能である。
【0027】
===利用者別曲目リストの表示処理===
上述した曲目リスト表示の際に、全国ランキング情報などの流行情報20を付記して表示することは、本発明に特徴的な事項である。
【0028】
利用者が図5に示したトップ画面の「My十八番」ボタン22にタッチした後に利用者IDを入力して、この利用者IDに対応づけられた領域に記入されている曲目リストの表示を指示すると、カラオケリモコン装置の中央処理装置2は楽曲関連流行情報データベースを参照する。そして、この利用者領域に記入されている各楽曲の楽曲IDに対応する情報を取り出し、利用者領域の楽曲IDと対応づけて一時記憶する。その一時記憶した内容に基づいて、それらの曲目に全国ランキング情報などの流行情報20を付記してリスト表示する。このときの画面表示を図6に例示している。この図の例では、利用者が十八番として登録した順に曲目がリスト表示され、各楽曲の全国ランキング情報や最新情報などがその右欄に付記されている。
【0029】
このように表示されると、利用者は自分の十八番の中でもできるだけ話題性に富んだ人気の高い楽曲を選曲することが可能となる。そのためカラオケの場が盛り上がる。さらに、いつでも場を盛り上げることができるように、常に話題性の高い人気の楽曲を自分の十八番にするように努力を続ける利用者が増加する。
【0030】
なお、リスト表示の形態はこれに限るものではない。リストの順や表示する流行情報項目20は追加・変更が可能である。たとえばランキング順に並べ替えて曲目をリスト表示するようにしてもよい。あるいはCD発売日情報などを流行情報20として楽曲関連流行情報データベース含めておき、最新の楽曲ほどリストの上位に表示されるようにしてもよい。こうすると、話題性のある人気楽曲をさらに選び易くなる。このような十八番の中でのランキングを自己紹介の材料として印象づける、というように話題の提供も可能となる。
【0031】
また、流行情報項目20として、当該楽曲の過去最高ランキング情報など、他の人気度指標を用いることも可能である。この場合には、流行情報データベースに流行情報の情報項目として他の人気度指標を格納しておく。複数の流行情報項目20を組み合わせて表示することも可能である。こうすると、ますます話題性のある人気楽曲を選び易くなる。
【0032】
さらに、利用者の過去の歌唱採点結果や「My十八番」に登録した日などの利用履歴の情報を利用者領域に追記するようにしておいて、曲目リストに利用履歴の情報を付記して表示することも可能である。あるいは歌唱回数が少ないほどリストの下方に表示するようにすることも可能である。こうすると、得意な曲の中からできるだけ話題性のある楽曲を選曲しやすくなる。
【0033】
なお、ある利用者領域が作成されたり更新されたりした際に、あらかじめ楽曲関連流行情報データベースを参照して流行情報20を対応づけしておく方式も本発明に適用可能である。この場合には、楽曲関連流行情報データベースが更新された場合にも、各利用者領域に対応づけされた流行情報20も更新するようにする。
【0034】
===他の実施形態===
本発明に係る選曲予約システムは、上述した多機能カラオケリモコン装置の具現する機能を含めてカラオケ装置本体で一体的に実現することも可能である。この場合には、楽曲索引データベースや楽曲関連流行情報データベースをカラオケ装置本体に構築して管理し、カラオケ装置本体のメモリ領域に利用者別の曲目リストを保持する。
【0035】
上述した多機能カラオケリモコン装置を、携帯電話機やPDAなど利用者が個々に所持する携帯型コンピュータ機器で具現化することも可能である。この場合には、利用者別曲目リストは各携帯型コンピュータ機器のメモリ領域で個々に管理され、利用者IDもこのメモリ領域に保持しておくことができる。
【0036】
あるいは、楽曲索引データベースや楽曲関連流行情報データベースをインターネット上で運営されるサーバーに構築し、このサーバーにインターネットに接続したカラオケ装置からアクセス可能に構成することも可能である。さらに、利用者別の領域をこのサーバーのメモリ領域に保持する構成も本発明の適用範囲である。
【0037】
曲目リスト表示は、本実施例のように多機能カラオケリモコンの液晶タッチパネル1に表示する他、カラオケ装置本体に付属するディスプレイ18に表示することも可能である。なお、このディスプレイ18は1台に限るものではない。カラオケ楽曲の演奏中に歌詞や背景映像を表示するディスプレイ18とは別に情報表示専用のディスプレイを付設し、これに曲目リストを表示可能であることはいうまでもない。
【0038】
その他、各カラオケ楽曲の属性情報として十八番に登録している人数などの情報を集計した結果や、アーティストの芸能情報などの日々刻々と変動するニュースをカラオケベンダーが配信し、楽曲に関連付けて曲目リストに合わせて表示させたり関連情報にリンクさせたりすることも可能である。
【0039】
【発明の効果】
この発明にかかる通信カラオケ端末装置の選曲予約システムによれば、利用者は自分の十八番の中でもできるだけ話題性に富んだ人気の高い楽曲を選曲することが可能となるので、話題になっている曲や流行の曲を積極的にカラオケの場に取り入れ易くなって大いに盛り上がる。したがって、歌唱者・聴き手の双方がカラオケの楽しみを存分に味わえる。さらに、いつでも場を盛り上げることができるように、常に話題性の高い人気の楽曲を自分の十八番にするように努力を続ける利用者が増加する。そのため、カラオケ利用者の増加を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る通信カラオケ端末装置のハードウェア構成の概略を示した図である。
【図2】本発明の一実施例に係る多機能カラオケリモコン装置の概略外観図である。
【図3】本発明の一実施例に係る多機能カラオケリモコン装置の電子システム構成の概略を示す図である。
【図4】本発明の一実施例に係る楽曲関連流行情報データベースのデータ論理構成を例示した図である。
【図5】本発明の一実施例に係る多機能カラオケリモコン装置における選曲メニュー画面の概略図である。
【図6】本発明の一実施例に係る希望曲目リスト表示の画面例を示した図である。
【符号の説明】
1 多機能カラオケリモコン装置の中央処理装置
11 通信カラオケ端末装置の中央処理装置
20 流行情報項目(楽曲関連流行情報)
22 My十八番(利用者別曲目リスト)
【発明が属する技術分野】
この発明は、通信カラオケ端末装置の選曲予約システムに関し、とくに利用者別の希望曲リストに楽曲に関する流行情報を反映させる技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
カラオケ店は誰でも利用できるものであり、通常、1台のカラオケ装置を複数人で利用する。不特定多数の人が利用できる場である一方、常連客にとってはいつも歌う曲なのに、毎回楽曲の選曲番号を探してリクエストするという作業を繰り返さなければならない。いくら頻繁に歌うからといって、自分の十八番の選曲番号まで記憶している人など多くはない。
【0003】
そこで、カラオケの商品性を高めるために、利用者別に十八番を管理することができる通信カラオケシステムが様々に開発されている。
例えば、個人ID(利用者ID)を登録したパーソナルリモコンを利用者に配布して、このパーソナルリモコンから発信される個人IDに基づいて、利用者の選曲履歴を十八番として管理するサービスが知られている。利用者がパーソナルリモコンを用いて選曲し歌唱すると、その利用者の選曲履歴として記憶しておき、後に同一の個人IDを認知すると利用者の選曲履歴を取り出して持ち歌リストとして表示させる。
【0004】
また、本出願人らは、下記特許文献1(特開2000−20078)に開示しているように、個人IDに声紋データを関連づけておき、この利用者に対応する選曲履歴を持ち歌リストとして表示する技術を開発した。この技術は、利用者の選曲履歴と声紋データとを個人IDに対応づけして記憶しておき、マイク入力された音声から声紋データを抽出して、この利用者に対応する選曲履歴を持ち歌リストとして表示するものである。
【0005】
一方、カラオケは流行に敏感な市場である。カラオケ楽曲を生み出す音楽シーンは活気に満ち日々刻々と激動している。それにともなってアーティストの新曲だけでなく、話題になったドラマやCMや映画に用いられた曲などさまざまな新譜が次々と投入されている。
【0006】
そこでカラオケの娯楽性を高める観点から、下記特許文献2(特開平10−187169号公報)には、テレビドラマやテレビCMの商品やスポンサをキー情報にして楽曲検索するための技術が本出願人によって開示されている。さらに、カラオケ楽曲を生み出す音楽シーンの最新の話題やトレンド情報を曲間や演奏時に表示するカラオケ装置も知られている。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−20078号公報
【0008】
【特許文献2】
特開平10−187169号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
簡単に自分の持ち歌(十八番)を表示してくれる上記のような機能は、毎回同じ楽曲を探す手間が省けて便利である。その一方で、このように利用者の意志によって範囲が限定された楽曲群から選曲する方法は、カラオケで歌う本来の楽しみの源流ともいえる流行を取り入れる観点からは受け入れ難いものともいえる。
【0010】
そこで本発明者は、利用者が限定した範囲から選曲可能にして利便性を向上する観点と、流行を取り入れる観点という、一見すると相容れない2つの観点の双方を取り入れて、全国ランキング情報などの最新の流行情報を利用者別の十八番リストに反映できないかと考えた。そうすると、話題になっている曲を積極的に選曲してカラオケ演奏することができるので、歌唱者と聴き手の双方ともが存分にカラオケを楽しめると考えた。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前述した技術的背景の認識に基づいてこの発明が創作された。この発明に係る通信カラオケ端末装置の選曲システムは、つぎの事項(1)〜(7)により特定されるものである。
(1)利用者ID取得手段と、利用者別曲目リスト記憶手段と、曲目リスト表示手段と、楽曲関連流行情報記憶手段と、流行情報付加表示手段と、選曲予約手段とを備えること
(2)利用者ID取得手段は、利用者IDを取得すること
(3)利用者別曲目リスト記憶手段は、楽曲IDの集合を利用者IDに対応付けて記憶すること
(4)曲目リスト表示手段は、取得した利用者IDに対応付けて記憶されている楽曲IDの集合に基づいて曲目リストを表示すること
(5)楽曲関連流行情報記憶手段は、ホスト装置から送達された楽曲関連流行情報を楽曲IDに対応付けて記憶すること
(6)流行情報付加表示手段は、表示されている曲目リストの楽曲IDに対応づけて記憶されている楽曲関連流行情報を曲目表示に対応付けて付加表示すること
(7)選曲予約手段は、表示されている曲目リストの中から利用者が指定した曲目の楽曲IDを予約リストに登録すること
【0012】
望ましくは、利用者ID取得手段・利用者別曲目リスト記憶手段・曲目リスト表示手段・楽曲関連流行情報記憶手段・流行情報付加表示手段・選曲予約手段は通信カラオケ端末装置の装置本体とは別の携帯型コンピュータにより具現化されており、この携帯型コンピュータと装置本体とが短距離無線通信手段により通信し、装置本体からの送信情報により携帯型コンピュータの楽曲関連流行情報記憶手段の内容を更新するとともに、選曲予約手段が出力する楽曲IDを装置本体に送信して予約リストに登録する。
【0013】
【発明の実施の形態】
===概要===
この発明に係る通信カラオケ端末装置(以下、単にカラオケ装置とする)の選曲予約システムは、たとえば、多機能カラオケリモコン装置を備えたカラオケ装置において実施される。
以下に詳述する一実施例においては、多機能カラオケリモコン装置の不揮発性メモリに、多数の利用者がそれぞれ選定した利用者別曲目リストを保存しておくことができる。保存してある利用者別曲目リストは、利用者の求めに応じて読み出されてリモコン装置に表示される。利用者は表示された自分の曲目リストを見て、歌う曲を選び、予約コマンドを入力すると、その曲のリクエスト信号がカラオケ装置に送信される。
この発明を適用することにより、多機能カラオケリモコン装置に利用者別曲目リストを表示する際に、ホスト装置からカラオケ装置に送達されてきている楽曲関連流行情報に基づいて、表示されている曲目リスト中の楽曲に関連した流行情報を付加表示して利用者に提示する機能を実現している。
【0014】
楽曲関連流行情報としては、たとえばつぎのような情報を取り扱う。
▲1▼この楽曲が3月期のカラオケベスト10の3位になりました。
▲2▼この楽曲が最近の○○のテレビコマーシャルに使われています。
▲3▼この楽曲は4月に公開される映画「△△△」のテーマソングになりました。
▲4▼この楽曲は最近◇◇◇がカバーしてアルバムに収録されました。
▲5▼この楽曲は99年8月にカラオケに初登場し、99年10月期のカラオケベストでは1位に輝きました。
【0015】
このような類の楽曲関流行情報は、出願人のようなカラオケベンダーにおいて逐次作成されるものであり、通信カラオケホスト装置が全国に散在している多数のカラオケ装置と通信する適宜な機会に、最新の楽曲関連流行情報をホスト装置から各カラオケ装置に送達し、そのカラオケ装置に付随の多機能カラオケリモコン装置に伝達されて活用される。
【0016】
これにより、話題になっている曲や流行の曲が積極的にカラオケの場に取り入れられ易くなって大いに盛り上がるので、歌唱者・聴き手の双方が流行に敏感なカラオケの本質的な楽しみを存分に味わえる。またとくに歌唱者は、流行の曲を積極的にレパートリーに取り入れようとする意欲をかき立てられることになる。
【0017】
以下、この選曲予約システムを構成する各装置の構成とユーザインタフェースについて説明する。
【0018】
===カラオケ装置の構成===
本発明は、一般的な通信タイプのカラオケ装置に適用される。本実施例に係るカラオケ装置のハードウェア主体の構成例を図1に示している。カラオケ装置は周知のパソコン相当のコンピュータ応用機器である。中央処理装置11がCPU・RAM・ROMを含むコンピュータ本体であり、大容量の外部記憶としてのハードディスク装置12とCD−ROMやDVD−ROMなどの光ディスク再生装置13と、加入者電話回線やISDN電話回線を介してカラオケホスト装置と通信する通信制御装置14と、利用者からの入力と利用者に向けての応答をやりとりする利用者インタフェース装置15と、MIDI形式の音楽演奏データに基づいて伴奏音楽の音響信号を生成する音楽生成装置16と、伴奏音楽やマイクロホンからの音響信号を増幅してスピーカから発音する音響装置17と、CRTやLCDあるいはPDPなどを用いたディスプレイ18と、このディスプレイ18に表示すべき映像データを処理する映像処理装置19とを備えている。
利用者インタフェース装置15には、装置本体の操作パネル(キーボードとディスプレイ)が含まれるとともに、後述の多機能カラオケリモコン装置が含まれ、短距離無線通信手段(IrDAトランシーバ・赤外線LED・赤外線受光素子)を備えている。
【0019】
===カラオケリモコン装置の構成===
本実施例に係る多機能カラオケリモコン装置の外観を図2に、電子システム構成を図3に例示している。この多機能カラオケリモコン装置は、B5判ほどの寸法で厚みのあるパネル型のキーボードレス・コンピュータである。
【0020】
外観的には装置正面の大部分が液晶表示パネル(LCD)1aに透明タッチセンサ1bを重ねた液晶タッチパネル1で占められ、内部には、CPU・RAM・ROMを含む中央処理装置2と、液晶表示パネル1aを表示駆動する表示ドライバ3と、透明タッチセンサ1bに対する入力座標を検出する入力検出回路4と、大容量の外部記憶であるフラッシュメモリ5と、カラオケ装置と交信するための短距離無線通信手段(IrDAトランシーバ6・赤外線LED7・赤外線受光素子8)と、充電ステーションと結合して充電される電源電池(図示省略)と、充電ステーションに付属のデータ通信装置を介してカラオケ装置とデータ通信する通信制御部9などが実装されている。赤外線LED7と赤外線受光素子8は、リモコン装置の上部中央部に配設されており、液晶タッチパネル1の上方にその指向性が向くようにレイアウトされている。
【0021】
中央処理装置2は、楽曲索引データベースをフラッシュメモリ5に格納して管理する。楽曲索引データベースは、カラオケ装置で演奏可能な楽曲についての属性情報を記述したデータベースであり、楽曲ID(選曲番号)・曲名・アーティスト名・歌い出し部分の歌詞・流行時期・音楽ジャンル区分・使用された映画やテレビドラマのタイトル・使用されたテレビCM・各種音楽賞の受賞経歴・デュエット曲か否かなど、さまざまな属性情報がこれに含まれている。多機能カラオケリモコン装置をカラオケ装置に接続されている充電ステーションに結合した状態において、中央処理装置2は通信制御部9を介してカラオケ装置とデータ通信し、楽曲索引データベースの内容を更新するようにシステム構成されている。
【0022】
中央処理装置2はまた、本発明に特徴的な楽曲関連情報データベースとして、カラオケで利用可能な各楽曲についてカラオケベンダーが提供する流行情報(楽曲関連流行情報)をフラッシュメモリ5に格納して管理している。図4に楽曲関連流行情報のデータ論理構成を例示している。これは、各楽曲の楽曲IDをキーとして流行情報項目20を対応づけたものである。各楽曲の流行情報として主な項目20は最新の全国ランキング情報である。その他に全国ランキングの過去最高順位とその時期、CD発売日など、当該楽曲の人気度合いを計る指標となる情報や、各楽曲を使った映画やコマーシャルなど、当該楽曲に関する最新の情報を項目20に含めることが可能である。この楽曲関連流行情報データベースも、楽曲索引データベースと同様にカラオケ装置との適宜なデータ通信の機会に、カラオケベンダーが運営するホスト装置から各カラオケ装置に配信された最新の内容を反映するように更新している。
【0023】
===楽曲索引データベース検索による選曲予約===
多機能カラオケリモコン装置の中央処理装置2は、利用客が希望の楽曲を前記楽曲索引データベースに基づいて検索するための処理を実行する。このデータベース検索処理の初期状態では、検索メニュー画面が液晶タッチパネル1に表示される。この検索メニュー画面を図5に例示した。この画面で例えば「曲名」検索ボタン21にタッチ入力すると、50音のカナ文字パレット画面に表示が切り替わり、その画面上でカナ文字にタッチして曲名を頭文字から順番に入力して(途中まででもよい)、検索実行ボタンにタッチ入力すると、楽曲索引データベースから該当する楽曲群が抽出されて一覧的に列挙表示される。このように複数の曲目が画面に表示され、その中から利用者が選曲して予約イベント操作をすると、短距離無線通信手段(IrDAトランシーバ6・赤外線LED7・赤外線受光素子8)が近辺に存在するカラオケ装置と交信し、希望曲の識別情報を含んだ演奏予約情報がカラオケ装置に通知される。
【0024】
===利用者別曲目リスト管理機能===
中央処理装置2は、フラッシュメモリ内に利用者が個別にアクセス可能な複数のメモリ領域を「My十八番」として管理している。各領域には、演奏済みの楽曲IDや希望曲の楽曲IDを記入したり、その記入内容を表示したり、表示した記入内容に基づいて利用者が楽曲を指定した際にはその楽曲を演奏予約する無線信号を発信する処理を行ったり、それぞれの楽曲の演奏処理が行われるとその楽曲IDや採点結果などの情報を含む無線信号をカラオケ装置から受け取って元の領域に書き込む処理を行ったりして、利用者別曲目リストの管理機能が遂行される。
【0025】
トップ画面(図5)で「My十八番」メニューを選択したのち、所定のユーザインタフェースに従って利用者IDを入力し、この利用者IDに対応した利用者別の領域を作成したり更新したりすることができるように構成されている。
また、ある利用者が自分の利用者IDに対応する領域に記入されている曲目リストを表示させ、リスト内の楽曲を一つ選出してそれを演奏予約する所定の操作を行うと、その楽曲を演奏予約するための無線信号がカラオケ装置に向けて発信される。その後、無線信号を発信した旨の確認画面を表示してトップ画面(図5)に戻る。
【0026】
なお、利用者IDの入力については、あらかじめ利用者登録をして入手しておいたりカラオケ店に来店時に振り出されたりした利用者IDを入力する。ただしこれに限るものではなく、カラオケ装置やカラオケリモコン装置で採取した利用者の指紋・声紋・虹彩などの個人認証データを用いて自動認識する方式も適用可能である。
【0027】
===利用者別曲目リストの表示処理===
上述した曲目リスト表示の際に、全国ランキング情報などの流行情報20を付記して表示することは、本発明に特徴的な事項である。
【0028】
利用者が図5に示したトップ画面の「My十八番」ボタン22にタッチした後に利用者IDを入力して、この利用者IDに対応づけられた領域に記入されている曲目リストの表示を指示すると、カラオケリモコン装置の中央処理装置2は楽曲関連流行情報データベースを参照する。そして、この利用者領域に記入されている各楽曲の楽曲IDに対応する情報を取り出し、利用者領域の楽曲IDと対応づけて一時記憶する。その一時記憶した内容に基づいて、それらの曲目に全国ランキング情報などの流行情報20を付記してリスト表示する。このときの画面表示を図6に例示している。この図の例では、利用者が十八番として登録した順に曲目がリスト表示され、各楽曲の全国ランキング情報や最新情報などがその右欄に付記されている。
【0029】
このように表示されると、利用者は自分の十八番の中でもできるだけ話題性に富んだ人気の高い楽曲を選曲することが可能となる。そのためカラオケの場が盛り上がる。さらに、いつでも場を盛り上げることができるように、常に話題性の高い人気の楽曲を自分の十八番にするように努力を続ける利用者が増加する。
【0030】
なお、リスト表示の形態はこれに限るものではない。リストの順や表示する流行情報項目20は追加・変更が可能である。たとえばランキング順に並べ替えて曲目をリスト表示するようにしてもよい。あるいはCD発売日情報などを流行情報20として楽曲関連流行情報データベース含めておき、最新の楽曲ほどリストの上位に表示されるようにしてもよい。こうすると、話題性のある人気楽曲をさらに選び易くなる。このような十八番の中でのランキングを自己紹介の材料として印象づける、というように話題の提供も可能となる。
【0031】
また、流行情報項目20として、当該楽曲の過去最高ランキング情報など、他の人気度指標を用いることも可能である。この場合には、流行情報データベースに流行情報の情報項目として他の人気度指標を格納しておく。複数の流行情報項目20を組み合わせて表示することも可能である。こうすると、ますます話題性のある人気楽曲を選び易くなる。
【0032】
さらに、利用者の過去の歌唱採点結果や「My十八番」に登録した日などの利用履歴の情報を利用者領域に追記するようにしておいて、曲目リストに利用履歴の情報を付記して表示することも可能である。あるいは歌唱回数が少ないほどリストの下方に表示するようにすることも可能である。こうすると、得意な曲の中からできるだけ話題性のある楽曲を選曲しやすくなる。
【0033】
なお、ある利用者領域が作成されたり更新されたりした際に、あらかじめ楽曲関連流行情報データベースを参照して流行情報20を対応づけしておく方式も本発明に適用可能である。この場合には、楽曲関連流行情報データベースが更新された場合にも、各利用者領域に対応づけされた流行情報20も更新するようにする。
【0034】
===他の実施形態===
本発明に係る選曲予約システムは、上述した多機能カラオケリモコン装置の具現する機能を含めてカラオケ装置本体で一体的に実現することも可能である。この場合には、楽曲索引データベースや楽曲関連流行情報データベースをカラオケ装置本体に構築して管理し、カラオケ装置本体のメモリ領域に利用者別の曲目リストを保持する。
【0035】
上述した多機能カラオケリモコン装置を、携帯電話機やPDAなど利用者が個々に所持する携帯型コンピュータ機器で具現化することも可能である。この場合には、利用者別曲目リストは各携帯型コンピュータ機器のメモリ領域で個々に管理され、利用者IDもこのメモリ領域に保持しておくことができる。
【0036】
あるいは、楽曲索引データベースや楽曲関連流行情報データベースをインターネット上で運営されるサーバーに構築し、このサーバーにインターネットに接続したカラオケ装置からアクセス可能に構成することも可能である。さらに、利用者別の領域をこのサーバーのメモリ領域に保持する構成も本発明の適用範囲である。
【0037】
曲目リスト表示は、本実施例のように多機能カラオケリモコンの液晶タッチパネル1に表示する他、カラオケ装置本体に付属するディスプレイ18に表示することも可能である。なお、このディスプレイ18は1台に限るものではない。カラオケ楽曲の演奏中に歌詞や背景映像を表示するディスプレイ18とは別に情報表示専用のディスプレイを付設し、これに曲目リストを表示可能であることはいうまでもない。
【0038】
その他、各カラオケ楽曲の属性情報として十八番に登録している人数などの情報を集計した結果や、アーティストの芸能情報などの日々刻々と変動するニュースをカラオケベンダーが配信し、楽曲に関連付けて曲目リストに合わせて表示させたり関連情報にリンクさせたりすることも可能である。
【0039】
【発明の効果】
この発明にかかる通信カラオケ端末装置の選曲予約システムによれば、利用者は自分の十八番の中でもできるだけ話題性に富んだ人気の高い楽曲を選曲することが可能となるので、話題になっている曲や流行の曲を積極的にカラオケの場に取り入れ易くなって大いに盛り上がる。したがって、歌唱者・聴き手の双方がカラオケの楽しみを存分に味わえる。さらに、いつでも場を盛り上げることができるように、常に話題性の高い人気の楽曲を自分の十八番にするように努力を続ける利用者が増加する。そのため、カラオケ利用者の増加を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る通信カラオケ端末装置のハードウェア構成の概略を示した図である。
【図2】本発明の一実施例に係る多機能カラオケリモコン装置の概略外観図である。
【図3】本発明の一実施例に係る多機能カラオケリモコン装置の電子システム構成の概略を示す図である。
【図4】本発明の一実施例に係る楽曲関連流行情報データベースのデータ論理構成を例示した図である。
【図5】本発明の一実施例に係る多機能カラオケリモコン装置における選曲メニュー画面の概略図である。
【図6】本発明の一実施例に係る希望曲目リスト表示の画面例を示した図である。
【符号の説明】
1 多機能カラオケリモコン装置の中央処理装置
11 通信カラオケ端末装置の中央処理装置
20 流行情報項目(楽曲関連流行情報)
22 My十八番(利用者別曲目リスト)
Claims (2)
- 利用者ID取得手段と、利用者別曲目リスト記憶手段と、曲目リスト表示手段と、楽曲関連流行情報記憶手段と、流行情報付加表示手段と、選曲予約手段とを備え、
利用者ID取得手段は、利用者IDを取得し、
利用者別曲目リスト記憶手段は、楽曲IDの集合を利用者IDに対応付けて記憶し、
曲目リスト表示手段は、取得した利用者IDに対応付けて記憶されている楽曲IDの集合に基づいて曲目リストを表示し、
楽曲関連流行情報記憶手段は、ホスト装置から送達された楽曲関連流行情報を楽曲IDに対応付けて記憶し、
流行情報付加表示手段は、表示されている曲目リストの楽曲IDに対応づけて記憶されている楽曲関連流行情報を曲目表示に対応付けて付加表示し、
選曲予約手段は、表示されている曲目リストの中から利用者が指定した曲目の楽曲IDを予約リストに登録する
通信カラオケ端末装置の選曲予約システム。 - 利用者ID取得手段・利用者別曲目リスト記憶手段・曲目リスト表示手段・楽曲関連流行情報記憶手段・流行情報付加表示手段・選曲予約手段は通信カラオケ端末装置の装置本体とは別の携帯型コンピュータにより具現化されており、この携帯型コンピュータと装置本体とが短距離無線通信手段により通信し、装置本体からの送信情報により携帯型コンピュータの楽曲関連流行情報記憶手段の内容を更新するとともに、選曲予約手段が出力する楽曲IDを装置本体に送信して予約リストに登録する
請求項1に記載の通信カラオケ端末装置の選曲予約システム。
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