JP2004301515A - 活性物質の固定化方法 - Google Patents

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博弥 清水
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一美 内山
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康男 小林
Toshihito Uechi
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Abstract

【課題】バイオ反応を行うための活性物質をマイクロ流路内の所望の位置に容易に固定することができ、かつ活性物質の安定性に影響を与えない活性物質の固定化方法、および該固定化方法により活性物質が固定されたマイクロ流路を有するバイオ反応用分析装置を提供すること。
【解決手段】バイオ反応を行うための活性物質を用いてマイクロ流路内で反応を行うための分析装置に該活性物質を固定する方法であって、該マイクロ流路内壁の所定の位置に、固定化エネルギーを与える光による光反応によって、前記活性物質を固定することを特徴とする活性物質の固定化方法。前記固定化方法により、バイオ反応を行うための活性物質が内壁の所定の位置に固定されたマイクロ流路を有することを特徴とするバイオ反応用分析装置。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、バイオ反応を行うための活性物質を分析装置のマイクロ流路内壁に固定する方法に関する。また、該固定化方法により該活性物質が固定されたマイクロ流路を有するバイオ反応用分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
近年、分析化学の分野では、マイクロ化技術(Micro Electro−Mechanical System、以下本明細書では、MEMSと記載する。)の研究が急速に進歩しており、分析計のマイクロ化(μ−TAS;Micro Total Analytical System,あるいはLab ona chipなどと呼ばれている。)の動きがタンパク質、遺伝子、生化学などの分析分野に波及し、研究が進められている。
【0003】
免疫反応、酵素反応等を行うバイオMEMS分析装置として、例えば、固体微粒子を反応固相としてマイクロチップを用いて分析する試みが報告されている(例えば、非特許文献1参照。)。この方法によると、反応固相としてビーズのような固体粒子を導入することにより、抗体を固定する表面積を大きくし、より高感度の分析が可能となっている。
しかしながら、固体粒子を用いるバイオMEMS分析装置では、固体粒子を分析装置内に滞留させるための精密な微細構造を作製しなければならず、固体粒子の粒径管理も必要であり、生産コストが高くなる問題があった。また、固体粒子の挿入、排出に時間を要するため、迅速な測定を行うことが困難であった。
【0004】
また、毛細管流路に、流路内壁に対する化学反応性部位を有する活性物質の溶液を導入し、化学反応により内壁に活性物質を固定化する方法が報告されている(例えば、非特許文献2参照。)。
この場合は、流路内壁全体が化学修飾を受けるため、所望の位置のみに活性物質を固定化できない問題があった。
【0005】
一方、平板状の樹脂表面に、紫外線リソグラフィーにより光架橋剤を反応させた後、さらに酵素と反応させることによって酵素を所定の位置に固定化する方法が提案されている(非特許文献3参照。)。
しかし、この方法でマイクロ流路を形成しようとすると、オープン状態の平板上に酵素の固定化を行った後に、プラズマ処理、接着による蓋の固着等が必要なため、酵素等のタンパク質が製造工程において安定に存在できないという問題があった。
【0006】
【非特許文献1】
「BioMEMSを利用した煙道中のダイオキシン測定システムの開発、成果報告書(初年度)」、新エネルギー・産業技術総合開発機構、平成14年3月
【非特許文献2】
J.P.カトラー、S.C.ヤコブソン、N.マツバラ、J.M.ラムジー(J.P.Kutler,S.C.Jacobson,N.Matsubara,J.M.Ramsey),アナリティカル・ケミストリー(Anal−Chem),1998年,第70巻,3291頁.
【非特許文献3】
ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル・ソサエティ(Journal of American Chemical Society),(米国),1993年,第115巻,814頁.
【0007】
本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、固体粒子を固相として用いず、バイオ反応を行うための活性物質をマイクロ流路内の所望の位置に容易に固定することができ、かつ該活性物質の安定性に影響を与えない活性物質の固定化方法、および該固定化方法により活性物質が固定されたマイクロ流路を有するバイオ反応用分析装置を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、予め完成したマイクロ流路に対して光反応により活性物質を固定化することによって、上記課題を解決することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の第一の発明は、バイオ反応を行うための活性物質を用いてマイクロ流路内で反応を行うための分析装置に該活性物質を固定する方法であって、該マイクロ流路内壁の所定の位置に、固定化エネルギーを与える光による光反応によって、前記活性物質を固定することを特徴とする活性物質の固定化方法である。
また、本発明の第二の発明は、前記固定化方法により、バイオ反応を行うための活性物質が内壁に固定されたマイクロ流路を有することを特徴とするバイオ反応用分析装置である。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の活性物質の固定化方法は、バイオ反応を行うための活性物質を用いてマイクロ流路内で反応を行うための分析装置に活性物質を固定する方法であって、マイクロ流路内壁の所定の位置に、固定化エネルギーを与える光による光反応によって、活性物質を固定することを特徴とする。
【0010】
[バイオ反応を行うための活性物質]
本発明の方法により固定化されるバイオ反応を行うための活性物質は、特に限定されない。例えば、免疫反応、酵素反応等に用いられるタンパク質等が挙げられる。それらの中でも、アビジン、アルカリホスファターゼ等が好ましい。タンパク質は、免疫反応、酵素反応等を行うバイオMEMS分析に必要であり、それらのうち特にアビジン、アルカリホスファターゼは、種々の分析において汎用性が高く、本発明の方法による固定化を行うことが特に好ましいからである。
【0011】
[マイクロ流路、分析装置]
本発明に用いられるマイクロ流路の内壁は、光反応性部位を有し、後述する固定化エネルギーを与える光による光反応により活性物質を固定化できるものである。このような内壁を有するマイクロ流路の素材としては、例えば、ポリジメチルシロキサン樹脂(以下、「PDMS」という。)、石英等のガラス、ポリフッ化エチレン系樹脂、ポリエステル、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン等が挙げられる。
マイクロ流路がPDMS製である場合には、内壁にPDMS中のC−Hを光反応性部位として有しているので、そのまま使用することが可能である。石英等のガラスである場合には、光反応性部位を付与するための修飾が必要であり、例えば、ジメチルジクロロシランを用いてジメチルシリル化を行うことなどによりガラス表面に光反応性部位を導入することが好ましい。この修飾は、完成したマイクロ流路に対して行ってもよいし、マイクロ流路を形成するための部材、例えば溝を形成した流路本体と蓋材とに対して行ってもよい。ポリフッ化エチレン製樹脂の場合には、該樹脂中の全ての水素原子がフッ素原子に置換されたものではなく、光反応性部位となるC−Hを有している樹脂を用いる。
【0012】
マイクロ流路の形状は特に限定されず、断面矩形、円形等であり得る。マイクロ流路は、PDMS製の板、ガラス板等に、例えばフォトリソグラフィー・化学エッチング等のエッチング加工により形成されることが好ましいため、断面矩形状であることが最も好ましい。断面矩形形状である場合には、その幅は、好ましくは1〜1500μm、より好ましくは10〜500μmである。また、流路深さは、好ましくは1〜100μm、より好ましくは1〜15μmである。流路の幅および深さが上記範囲より大きいと、分析に必要となる試量、試薬等の量が多くなりマイクロ化の効果が少なくなるため好ましくない。また、流路の幅および深さが上記範囲より小さいと、分析試料と反応する活性物質が固定化された内壁の表面積が十分でなくなるため好ましくない。
【0013】
[固定化エネルギーを与える光による光反応]
本発明の固定化は、固定化エネルギーを与える光による光反応により行われる。光反応により固定化することによって、マイクロ流路にマスクを施したり、位置特異的に固定化エネルギーを与える光を使用したりすることで所望の位置のみを容易に加工することができる。
固定化エネルギーを与える光としては、マイクロ流路の内壁と活性物質を固定化させるための光反応を起こさせるものであれば特に限定されないが、紫外線の直接光、あるいはそのエバネッセント波等が挙げられる。紫外線の直接光は、装置が簡易であり、また、マイクロ流路にマスクを施す加工に好適に用いられる。紫外線の波長としては、200〜360nmであることが好ましい。また、紫外線レーザーを使用することも好ましく、特に254、308、325、337、および355nmのレーザー光源は汎用性があり、入手が容易であってかつ本発明の固定化方法に好適に用いることができる。レーザー光源を用いると、マスクを使用せずに直接固定化部位を特定することができるので好ましい。
さらに、マイクロ流路内壁で紫外線レーザーを全反射させてエバネッセント波で光反応を行うと、全反射させた箇所の内壁面のみで光反応を起こすことができる。すなわち、位置特異的に光反応を起こすことができる。そのため、マスクを必要とせず微細加工が容易になるため特に好ましい。エバネッセント波を発生させるための紫外線レーザーの波長としては、254〜337nmが好ましく、特に325nmが好ましい。
【0014】
[光反応性置換基と活性物質反応性置換基とを有する光架橋剤]
本発明の固定化は、上記光反応によって、マイクロ流路内壁に活性物質を固定化するものであれば特に限定されない。活性物質が、光反応性を有するものであってもよいし、光反応性を有する置換基を導入して修飾されたものであってもよい。また、活性物質と内壁とが光架橋剤を介して固定化されてもよい。これらのうち、光架橋剤を介する固定化が、反応性よく容易に行うことができるため好ましい。
ここで、光架橋剤とは、光反応性置換基と活性物質反応性置換基とを有する物質である。光架橋剤は、光反応性置換基がマイクロ流路内壁と反応し、かつ活性物質置換基が活性物質と反応することにより、活性物質と内壁との結合においてスペーサーの役割を果たすものである。
【0015】
光反応性置換基は、光反応によりマイクロ流路と反応して結合するものであればよく、例えば、アジド基、ベンゾフェノン基等が挙げられ、特にアジド基が好ましい。光反応性置換基がアジド基であり、固定化反応を与える光が紫外線である場合には、アジド基は紫外線を照射することにより開烈してニトレンを生じ、これが壁面の有するC−Hと反応することによってイミド結合を形成する。
また、活性物質反応性置換基は、活性物質と反応して結合を形成するものであればよい。例えば、活性物質がタンパク質や酵素である場合には、それらが有するアミノ基、カルボキシ基、チオール基等に対して反応性を有する置換基であることが好ましい。このような置換基としては、アミノ基、カルボキシ基、カルボン酸の活性化エステル、イソチオシアナート基、チオール基、スルフォニルクロリド等が挙げられる。これらのうち、カルボン酸の活性化エステルが反応性の観点から好ましく、特に、カルボン酸の無水コハク酸イミドエステル基であることが好ましい。
【0016】
上記の特徴を有する光架橋剤としては、例えば、アジド基およびカルボン酸の活性エステルを有する化合物、アジド基およびカルボキシ基を有する化合物、アジド基およびアミノ基を有する化合物等が挙げられる。具体的には、例えば、4−アジド−2,3,5,6−テトラフルオロ安息香酸、4−アジド−2,3,5,6−テトラフルオロ安息香酸コハク酸イミドエステル(以下、「ATFB−SE」という。)、N−2−ピリジルジチオ−エチル−4−アジドサリチルアミド(PEAS)等が好ましく、特にATFB−SEが反応性、および入手容易性の観点から好ましい。
【0017】
光架橋剤を用いる場合、光架橋剤のマイクロ流路との反応および活性物質との反応の順序は任意である。光反応により光架橋剤の光反応性置換基とマイクロ流路内壁とを反応させて、次いで、光架橋剤の活性物質反応性置換基と活性物質とを反応させる方法(以下、方法(1)という。)、および、光架橋剤の活性物質反応性置換基と活性物質とを反応させ、次いで、光反応により光架橋剤の光反応性置換基とマイクロ流路内壁とを反応させる方法(以下、方法(2)という。)の両方法を好適に用いることができる。
【0018】
方法(1)では、まず、光架橋剤の溶液をマイクロ流路内に導入した状態で固定化エネルギーを与える光を所定の位置に照射し、光架橋剤の光反応性置換基とマイクロ流路内壁とを光反応させて、光架橋剤を内壁に固定化する。次に、光架橋剤の溶液を流路外へ排出した後、活性物質の溶液を導入し、光架橋剤の活性物質反応性置換基と活性物質の反応性部位とを反応させて、光架橋剤と活性物質とを結合させる。これにより、活性物質は、光架橋剤を介してマイクロ流路内壁に固定化されるのである。
方法(2)では、まず、光架橋剤と活性物質とをマイクロ流路外で溶液とし、光架橋剤の活性物質反応性置換基と活性物質の反応性部位とを反応させ、光架橋剤と活性物質とを結合させる。次いで、この光架橋剤が結合した活性物質の溶液をマイクロ流路内に導入した状態で、固定化エネルギーを与える光を所定の位置に照射する。これによって、光架橋剤の光反応性置換基とマイクロ流路内壁とを光反応させて、光架橋剤を介して活性物質がマイクロ流路内壁に固定化される。
【0019】
[分析装置]
本発明のバイオ反応用分析装置は、上記固定化方法により、バイオ反応を行うための活性物質が内壁の所定の位置に固定されたマイクロ流路を有することを特徴とする。活性物質およびマイクロ流路としては、上述のものを好適に用いることができる。
【0020】
本発明の固定化方法によると、免疫反応や酵素反応を行うバイオMEMS分析装置において、バイオ反応を行うための活性物質を、分析装置内のマイクロ流路内壁の所望の位置のみに選択的、かつ容易に固定化することができる。したがって、一つのマイクロチップの中の異なる位置に、異なる活性物質を固定することも可能であり、同一の反応容器を用いて種々の反応を並行して同時に、または経時的に行うことができる。
この方法によると、従来のように反応固相として微小粒子を用いる必要がないため、粒子の挿入、排出等の時間を要せず、迅速な分析を低コストで行うことができる。また、マイクロ流路を内包するマイクロチップなどに対して、外部光源を用いて光反応を行うため、固定化およびその後の分析装置製造工程においてタンパク質等の活性物質が失活することなく安定に存在できる。
さらに、本発明の固定化方法により活性物質が固定されたマイクロ流路を有する本発明の分析装置は、製造が容易であり、オンラインの半導体プロセス工程の一部ともなり得る。本発明の分析装置は、マイクロ流路内壁の所定の位置に、バイオ反応を行うための活性物質が固定されているため、分析装置内の望まれる位置のみにおいてバイオ反応を効率的に行うことができる。
【0021】
【実施例】
以下本発明の実施例を説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
[マイクロ流路を有するマイクロチップの製造]
マイクロチップの作製には、幅1mm、深さ40μm、長さ16mmの凸型チャンネル用鋳型部分を有する板状のガラステンプレートを用いた。このガラステンプレート上に、ポリジメチルシロキサン樹脂(PDMS)(GE東芝シリコーン社製、商品名:TSE3450A)に、触媒(TSE3450B、GE東芝シリコーン社製)を混合し、硬化させた。硬化後、PDMS層をテンプレートから剥離して、チャンネルチップとした。また、蓋部の作製は、チャンネルチップの流路端に該当する部分に試薬導入出用孔を設けるためにPEEKチューブをガラス基板上に立て、それらチューブ以外の基板上にチャンネルチップと同様にしてPDMS層を硬化させることによって行った。このチャンネルチップ表面(凹部を有する面)をプラズマ処理後、蓋部と接合することにより、マイクロ流路を内部に有するマイクロチップを製造した。
【0022】
[アルカリホスファターゼの固定化]
上記で作製したマイクロチップのマイクロ流路内に、4−アジド−2,3,5,6−テトラフルオロ安息香酸コハク酸イミドエステル(ATFB−SE)のジメチルスルホキシド(DMSO)溶液0.7μlを導入し、そのままの状態または風乾したのち、フォトマスクを用いてマイクロ流路上の一定の位置(長さ5mm)のみに、紫外線(254〜360nm)を照射して、ATFB−SEのアジド基とPDMSとを反応させて、ATFB−SEをマイクロ流路内壁に結合させた。
次いで、マイクロ流路内の液を排出した後、0.2mol/lの炭酸水素ナトリウムバッファを0.7μl導入した。さらに、アルカリホスファターゼ(以下、「ALP」という。)1μgを0.2mol/lの炭酸水素ナトリウムバッファ100μlに溶解させた溶液を導入し、25℃で120分間インキュベートした。これにより、ALPのアミノ基とATFB−SEのコハク酸イミドエステルとを反応させて、ATFB−SEを介してALPをマイクロ流路内壁に固定化することができた。
【0023】
[固定化状態の確認]
上記のように固定化したALPの状態を確認するため、マイクロ流路内でALPとフルオレセイン2リン酸(FDP)との反応を行った。マイクロ流路中のALPを固定化した部分にFDPの水溶液(10−5mol/l)5μlを導入したところ、経時変化に伴って蛍光強度の上昇が観察され、マイクロ流路内にALPが固定化されていることが確認された。
【0024】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の活性物質の固定化方法によると、固体粒子を固相として用いず、バイオ反応を行うための活性物質をマイクロ流路内の所望の位置に容易に固定することができ、かつ該活性物質の安定性に影響を与えない活性物質の固定化方法を提供できる。また、この固定化方法により活性物質が固定されたマイクロ流路を有するバイオ反応用分析装置を提供することができる。

Claims (7)

  1. バイオ反応を行うための活性物質を用いてマイクロ流路内で反応を行うための分析装置に該活性物質を固定する方法であって、該マイクロ流路内壁の所定の位置に、固定化エネルギーを与える光による光反応によって、前記活性物質を固定することを特徴とする活性物質の固定化方法。
  2. 前記固定が、光反応性置換基と活性物質反応性置換基とを有する光架橋剤を介して、前記活性物質をマイクロ流路内壁に固定するものである請求項1に記載の活性物質の固定化方法。
  3. 前記光反応により前記光架橋剤の光反応性置換基とマイクロ流路内壁とを反応させて、次いで、前記光架橋剤の活性物質反応性置換基と前記活性物質とを反応させることを特徴とする請求項2に記載の活性物質の固定化方法。
  4. 前記光架橋剤の活性物質反応性置換基と前記活性物質とを反応させ、次いで、前記光反応により前記光架橋剤の光反応性置換基とマイクロ流路内壁とを反応させることを特徴とする請求項2に記載の活性物質の固定化方法。
  5. 前記固定化エネルギーを与える光が、紫外線の直接光またはそのエバネッセント波であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の活性物質の固定化方法。
  6. 前記活性物質が、タンパク質であることを特徴とする請求項1〜5に記載の活性物質の固定化方法。
  7. 請求項1〜6に記載の固定化方法により、バイオ反応を行うための活性物質が内壁の所定の位置に固定されたマイクロ流路を有することを特徴とするバイオ反応用分析装置。
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