JP2004296959A - 熱電素子性能評価装置および熱電素子の性能評価方法 - Google Patents

熱電素子性能評価装置および熱電素子の性能評価方法 Download PDF

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Abstract

【課題】熱電素子を温度調節手段に加重して密着させつつ、吸熱量がゼロという条件での正確な最大温度差を実際に測定することは不可能であった。
【解決手段】温度調節手段と、熱流測定手段と、熱流制御手段と、加重手段と、評価対象熱電素子を備え、評価対象熱電素子の温接点と温度調節手段とを熱伝導可能に接続し、評価対象熱電素子の冷接点と熱流測定手段の一方とを熱伝導可能に接続し、熱流測定手段の他方と熱流制御手段とを熱伝導可能に接続し、加重手段によって評価対象熱電素子を温度調節手段に一定加重で押し付け、熱流制御手段によって熱流測定手段の熱流をゼロに制御することにより、吸熱量がゼロという条件での正確な最大温度差を実測することができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ゼーベック効果を利用した熱電発電装置に用いる熱電素子、あるいはペルチェ効果を利用した熱電冷却装置に用いるペルチェ素子に関し、特に熱電素子あるいはペルチェ素子の性能評価装置の構造および評価方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
熱電素子は、熱エネルギーを電気エネルギーに、また電気エネルギーを熱エネルぎーに直接変換することができるデバイスである。
【0003】
一般的な熱電素子の構造は、ほぼ同じ長さで柱状のp型熱電半導体およびn型熱電半導体の両端部で対にして熱電対を作り、その熱電対を複数個平面的に並べて、p型熱電半導体とn型熱電半導体が交互に規則的になるように配置し、その熱電対を電気的に直列に接続する構造を有する。
【0004】
熱電素子の両端の間に温度差を与えると、ゼーベック効果により電圧を発生する。また、熱電素子に直流電流を流すと、ペルチェ効果により一端で吸熱し、他端で放熱(発熱)する。
【0005】
熱電素子はこのような可逆の効果を併せ持つデバイスであり、熱エネルギーと電気エネルギーの変換素子として様々な装置に応用されている。
【0006】
熱電素子のゼーベック効果を利用することにより、熱エネルギーを電気エネルギーに直接変換することができるため、廃熱を利用して発電するような熱電発電装置は、熱エネルギーの有効な利用方法として注目をあびている。
【0007】
また、熱電素子のペルチェ効果を利用することにより、熱電素子の吸熱する側に適当な熱源を熱伝導良好な状態で接続させれば、その熱源を冷やす熱電冷却装置として利用することができる。
【0008】
また、熱電素子に流す電流を調節することにより、単に冷却するだけでなく、一定の温度に保つような温度調節装置としても利用することができる。
【0009】
特に熱電冷却装置など、ペルチェ効果を利用した熱電素子のことを、その効果の名前からペルチェ素子と呼ぶこともあるが、本発明の説明においては、熱電素子と表記することにする。
【0010】
上記熱電冷却装置は他の方式の冷却装置と異なり、コンプレッサーなどの機械部品を含まず、かつ小型化も可能なことから持ち運び可能なポータブル冷蔵庫や、集積回路やレーザー光源などの熱源に対する局所的な冷却装置または温度調節装置として利用されている。特に、光通信分野やDVDピックアップなどに使われているレーザーダイオードは、高温になると壊れたり、性能が著しく劣化したりするため、特に光通信分野ではレーザーダイオードの冷却および一定温度に制御する温度調節は必須な技術であり、現在、熱電素子はこのような光通信分野において、一般的に利用されている。
【0011】
ここで、熱電素子の従来の性能評価方法について説明する。熱電素子の熱電対を形成する一端である温接点を一定温度に保ち、冷接点から流入する熱量(吸熱量)をゼロに保つ状態で、直流電流を流し、その電流を徐々に大きくしていくと、熱電素子の熱電対を形成する他端である冷接点で吸熱し、温接点で放熱(発熱)し、温接点は一定温度に保たれ、冷接点は徐々に温度が下がり、両端の間の温度差が徐々に大きくなる。この効果をペルチェ効果という。
【0012】
そして、ある電流で温度差が最大となり、それ以上電流を大きくすると温度差は徐々に小さくなる。この最大となった温度差を最大温度差という。この最大温度差は、熱電素子の性能を表す性能指数Zに比例することから、最大温度差は熱電素子の性能を表す指標となる。
【0013】
また、熱電素子の温接点と冷接点の両端の温度差をゼロに保つようにして、電流を徐々に大きくした場合、冷接点から流入する熱量(吸熱量)は徐々に大きくなり、ある電流で最大となる。この熱量を最大吸熱量といい、上記の最大温度差と同様にこの最大吸熱量も熱電素子の性能を表す指標となる。
【0014】
性能指数Zとは熱電素子の材料のゼーベック係数の2乗を熱電素子の材料の比抵抗と熱伝導率の各々で割ったもので、熱電素子の性能を表すのに最も重要な値である。しかし、この性能指数Zは熱電材料単体では測定することが可能であるが、熱電材料を加工して熱電素子に組み上げた場合には、直接測定することはとても困難である。
【0015】
そして、熱電素子を組み上げる工程で、熱電材料のゼーベック係数や比抵抗や熱伝導率などが変わること、およびその他の要因なども含めて、熱電材料単体の性能指数Zから予想できる熱電素子の性能と、実際に作成した熱電素子の性能が異なることがしばしばある。そのため、熱電素子の実際の評価では最大温度差および最大吸熱量によって性能を判断する。
【0016】
特に、最大温度差が分かれば、Zを逆算することができ、最大吸熱量もある程度の仮定による誤差は含まれるが計算することはできる。すなわち、最大温度差が分かれば、熱電素子の熱電性能が高いか低いか、すなわちゼーベック効果およびペルチェ効果の熱電性能が優れているかどうかを判断できる。
【0017】
そのため、作成した熱電素子の性能評価は、通常最大温度差を測定することによって行う。
【0018】
ここで、従来の熱電素子の最大温度差を測定する方法の例として、非特許文献1に開示された方法がある。この従来技術について図11を用いて説明する。
【0019】
まず、図11に示すように温度調節装置114の上部に、性能を測定したいサンプルである評価対象熱電素子101を熱伝導性グリスを介して密着させる。
【0020】
次に、断熱性材料からなる断熱部材1101を評価対象熱電素子101の上部に密着させ、加重部材1102を断熱部材1101の上に置く。
【0021】
ここで、温度調節装置114は土台板113の上に固定されており、土台板113から垂直に上方に立てられた支持柱112とスライド部材110と固定部材111によって加重部材1102は上下に動くことができる。
【0022】
加重部材1102は弾性変形可能な材料からなっており、断熱部材1101を下方に一定の力で押すことにより、評価対象熱電素子101を温度調節装置114に一定の加重を加えて密着させる。
【0023】
温度調節装置114は、温度測定板103と温度調節熱電素子104と熱交換器106から成っている。
【0024】
温度測定板103には評価対象熱電素子101と接する面近傍に温度センサーが埋め込まれており、評価対象熱電素子101の温接点の温度を測定し、その温度が一定になるように温度調節熱電素子104の電流を制御している。
【0025】
また、断熱部材1101にも評価対象熱電素子101と接する面近傍に温度センサーが埋め込まれており、評価対象熱電素子101の冷接点の温度を測定している。
【0026】
このようにセッティングされた状態で評価対象熱電素子101に電流を流して、評価対象熱電素子101の温接点と冷接点の両端に生じる温度差を測定する。
【0027】
ここで、評価対象熱電素子101と温度調節装置114(温度測定板103)との接触面に熱伝導性グリスを介して一定の加重を加えるのは、評価対象熱電素子101の温接点を精密に一定温度に制御するために、評価対象熱電素子101と温度調節装置114(温度測定板103)との間の熱抵抗をできるだけ小さくし、かつ熱抵抗のばらつきを少なくする必要があるからである。
【0028】
つまり、評価対象熱電素子101の温接点では、評価対象熱電素子101に流した電流で生じるジュール熱(電力)分の熱が温度調節装置114に流れ込むために、その間の熱抵抗が大きくなったり、ばらついたりすることによって、接触面を通過する熱(単位:W)と、接触面の熱抵抗(単位:℃/W)とを掛け合わせた温度差分だけ温接点の温度に測定誤差が生じてしまう。
【0029】
面と面との接触部分において、熱伝導を良好に保つために熱伝導性グリスなどで面と面を密着させ、ある程度以上の加重をかけることにより、接触部分の熱抵抗を小さくできることは一般に知られている。
例えば、接触面では熱伝導性グリスを介して10(kgf/cm)以上の垂直な加重で密着させた場合の熱抵抗率は1cm℃/Wである、というように文献によって熱抵抗値が判明しているため、その接触面による温度差のロス分を正しく見積もることができる。もし、一定の加重で密着させない場合は接触面の熱抵抗を正しく見積もることができない。
そのために、一定の加重を加えて、熱抵抗をできるだけ小さく、かつ一定になるようにすることは熱電素子の評価をする上で必要不可欠である。
【0030】
【非特許文献1】
シドレンコ(Sidorenko),「熱伝素子の動的変形の実験的研究へのレーザドップラー流速計の応用(APPLICATION OF LASER DOPPLER ANEMOMETRY FOR EXPERIMENTAL INVESTIGATION OF THERMOELECTRIC ELEMENTS DYNAMIC DEFORMATION)」,第14回国際熱電学会会報(Proceedings of the XIV International Conference on Thermoelectrics),ロシア,物理技術研究所(Physical−Technical Institute),平成7年6月27日,p.366
【0031】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、温接点の熱抵抗を小さく一定にして温度差の測定精度を上げるために加重を加えるとき、上記のように従来技術では断熱部材および加重部材によって加重を加える方法で性能評価を行っている。ここで、断熱部材は断熱性材料からなるものであるが、当然ながら熱伝導率はゼロではなく、ある程度は熱を通してしまう。
【0032】
そのため、この状態で最大温度差を測定すると、冷接点では断熱部材を通して外部から熱が流入してしまい、測定している冷接点はその熱の流入分だけ暖められてしまい、冷接点の温度が上昇してしまうため、測定された温度差は本来の最大温度差よりも小さくなってしまう。
【0033】
すなわち、外部からの熱の流入によって本来の最大温度差を正確に測定することができないという問題があった。
【0034】
そのため、従来の熱電素子の評価方法では正確な最大温度差を実際に測定することは不可能であった。このため、理論的な計算による最大温度差は予想できるが、実際に測定することによる熱電素子の品質の確認は非常に難しいという問題があった。
【0035】
特に、小型の熱電素子の場合は加重をかけるために接する断熱部材の影響が顕著になるため測定誤差はより大きくなる傾向にある。
【0036】
〔発明の目的〕
そこで、本発明の目的は上記の問題を解決して、熱電素子に加重を加えて、接触部分の熱抵抗を小さく一定にし、しかも熱電素子の冷接点における外部からの熱の流入をゼロにすることで、正確な最大温度差を測定することのできる熱電素子性能評価装置の構造およびその評価方法を提供することにある。
【0037】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明の熱電素子性能評価装置および熱電素子の性能評価方法においては、下記に記載する構成を採用する。
【0038】
すなわち、本発明の熱電素子性能評価装置は、温度調節手段と、熱流測定手段と、熱流制御手段と、加重手段と、評価対象熱電素子を備え、評価対象熱電素子の温接点と温度調節手段とを熱伝導可能に接続し、評価対象熱電素子の冷接点と熱流測定手段の一方とを熱伝導可能に接続し、熱流測定手段の他方と熱流制御手段とを熱伝導可能に接続し、加重手段によって評価対象熱電素子と温度調節手段との接続部分に一定の加重が加わることを特徴とする。
調節手段との接続部分に一定の加重を与える熱電素子性能評価装置。
また、熱流測定手段が、評価対象熱電素子と同じ断面形状であることが好ましい。
また、熱流測定手段が、一様な熱伝導率の材質で一様な断面形状であり、断面のほぼ中央部で熱流が流れる方向に平行な線上の少なくとも2点以上の温度を測ることが好ましい。
また、熱流測定手段が、熱電素子と温度測定板とを有することがさらに好ましい。
また、評価対象熱電素子および熱流測定手段とが真空雰囲気内にあることがなおよい。
さらに、評価対象熱電素子と熱流測定手段との間に薄板状のヒーターを有することが望ましい。
また、本発明の熱電素子の性能評価方法は、温度調節手段によって評価対象熱電素子の温接点の温度を一定に保ち、熱流制御手段によって熱流測定手段の熱流をゼロに制御し、評価対象熱電素子の温接点および冷接点の2つの温度を測定することを特徴とする。
【0039】
〔作用〕
本発明の熱電素子性能評価装置では、評価対象熱電素子に熱流測定手段を接続し、熱流測定手段を熱流制御手段に接続し、加重手段で評価対象熱電素子を温度調節手段に対して一定加重で押し付け、熱流制御手段によって熱流測定手段の熱流をゼロに制御することによって、評価対象熱電素子の温接点と温度調節手段との接触面の熱抵抗が小さく一定になり、かつ評価対象熱電素子の冷接点での外部からの熱の流入をゼロにすることができる。そのため、評価対象熱電素子の吸熱量がゼロである理想的な状態で正確な最大温度差を測定することができる。その結果、熱電素子の品質を実際に測定することによって確認することができるようになり、評価通りの性能の熱電素子をユーザーに提供することができる。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の熱電素子性能評価装置の構成における最適な実施形態について図面を用いて説明する。
【0041】
(第1の実施の形態)
図1〜図7を用いて本発明の第1の実施の形態における熱電素子性能評価装置の構造および評価方法について説明する。
【0042】
図1は本発明の熱電素子性能評価装置の全体的な構成を示す構造図である。まず、土台板113の上部に温度調節装置114が固定されており、温度調節装置114の上部に性能を測定したいサンプルである評価対象熱電素子101の温接点を熱伝導性グリスを介して密着させる。
【0043】
温度調節装置114は、具体的には温度測定板103と温度調節熱電素子104と熱交換器106から成っており、評価対象熱電素子101は温度測定板103に密着している。
【0044】
温度測定板103は評価対象熱電素子101の温接点の温度を測定し、その温度が設定温度で一定になるように温度調節熱電素子104の電流を制御する。
【0045】
そして、熱流制御装置115の下部に熱流測定器102を熱伝導良く接合し、評価対象熱電素子101の冷接点と熱流測定器102の下部を熱伝導良く密着させる。
【0046】
熱流制御装置115は、具体的には熱流制御熱電素子105と熱交換器107とから成っており、熱流制御熱電素子105は熱流測定器102に熱伝導良く接合している。
【0047】
さらに、熱流制御装置115と可動板109とは、弾性を有する加重バネ108を介して接合されており、可動板109はスライド部材110に接合されている。
【0048】
ここで、温度調節装置114は土台板113の上に固定されており、土台板113から垂直に上方に立てられた支持柱112とスライド部材110と固定部材111によって、可動板109は上下に動くことができる。
【0049】
可動板109が上下に動くことにより、可動板109と共に加重バネ108、熱流制御装置115は上下に動く。ここで、加重バネが一定距離縮むまで可動板109を押し下げることにより、熱流制御装置115、熱流測定器102、評価対象熱電素子101、温度調節装置114は上下方向に加重され、評価対象熱電素子101は温度調節装置114に一定の加重が加わり密着される。
【0050】
そして、上記で説明した構造部材全ては真空チャンバー116内に入っており、上記で説明した構造部材をセッティングしたあとで、真空に引く。
【0051】
ここで、本発明の特徴的な構造として、評価対象熱電素子101の温接点は温度調節装置114に一定の加重で密着しており、かつ評価対象熱電素子101の冷接点は熱流測定器102に密着している。
【0052】
そして、熱流測定器102によって評価対象熱電素子101の冷接点に流入する熱流を測定し、同時に評価対象熱電素子101の冷接点の温度を測定し、さらに、熱流制御装置115によって熱流測定器102で測定した熱流をゼロにするように熱流制御熱電素子105の電流を制御する。
【0053】
このようにセッティングされた状態で、評価対象熱電素子101に電流を流して、評価対象熱電素子101の温接点と冷接点の両端に生じる最大温度差を測定することによって、評価対象熱電素子101の冷接点から流入する熱流をゼロにした状態での正確な最大温度差を測定することができる。
【0054】
上記の測定を真空チャンバー116内で行うことによって、評価対象熱電素子101の冷接点が結露することを防ぎ、さらに評価対象熱電素子101の温接点と冷接点の間の側面から出入りする熱を断熱することができるため、より最大温度差の測定精度が増す特徴を持っている。
【0055】
図2は本発明の熱電素子性能評価装置における評価対象熱電素子101、温度調節熱電素子104、および熱流制御熱電素子105の代表的な構造を表した断面図である。p型熱電半導体201とn型熱電半導体202を、交互に規則的になるように配置し、各々の熱電半導体の両端部分で配線電極203により配線し、複数のp型熱電半導体とn型熱電半導体が、交互に電気的に直列になるように接続する。
【0056】
そして、直列に接続した両端の熱電半導体には電流を流すためのリード線をつなげる2つの引き出し電極204がそれぞれ接続されている。
また、配線電極203、引き出し電極204と熱伝導板205、206とはそれぞれ接合されており、一方が温接点、他方が冷接点となっている。電流を流す向きでどちらも温接点または冷接点になり得る。
【0057】
熱電素子は、例えば図2で熱伝導板205側を冷接点となるように電流を流し、冷却する場合、冷接点で吸熱した熱量と熱電素子に流す電流によって生じるジュール熱を温接点となる熱伝導板206側に運ぶ。そのため、熱伝導板206側ではその熱を放熱可能な構造にしないと熱がたまって温度が上昇してしまう。そして、その影響で冷接点側の温度も上昇してしまう。
【0058】
また熱伝導板205側を温接点になるようにして加熱する場合、つまりは逆に電流を流した場合は、熱伝導板206側が冷接点となり、熱伝導板206側で必要な熱を与える構造にて温度を保たないと、温度がさがってしまい、その影響で加熱したい熱伝導板205側の温度も下がってしまう。
【0059】
つまり、熱電素子の一方を冷却したり、加熱したり、温度調節したりするためには、他方で十分に熱交換できるヒートシンクのようなものが必要不可欠である。
【0060】
そのため、図1において、温度調節熱電素子104に熱交換器106を接合し、熱流制御熱電素子105に熱交換器107を接合している。
【0061】
熱伝導板205,206としては、窒化アルミニウムやアルミナなどの熱伝導の良いセラミックスを用いる。
【0062】
熱電材料としては、p型熱電半導体201にはBiTeSbからなる合金を用い、またn型熱電半導体202にはBiTeSeからなる合金を用いている。しかし、熱電材料としてはこれに制限されるものではなく、他のBiTe系、FeSi系など用途に応じて様々な熱電材料を用いることができる。
【0063】
図3は温度調節装置114の斜視図である。熱交換器106の上部に温度調節熱電素子104を熱伝導良く接合し、温度調節熱電素子104の上部に温度測定板103を熱伝導良く接合する。
【0064】
上記各構造部材の接合は、熱伝導性接着剤で固定するか、または熱伝導性グリスで密着させてビス止めなどで固定する。
【0065】
温度測定板103は、評価対象熱電素子101と接する面近傍にサーミスターまたは白金測温抵抗体などの温度センサー301を埋め込み、評価対象熱電素子101の温接点の温度を測定し、温度センサー301の信号をフィードバックして、評価対象熱電素子101の温接点の温度が一定温度を保つように、温度調節熱電素子104に電流を投入するリード線302に流す電流を制御する。
【0066】
温度調節熱電素子104の構造は、図2に示した一般的な熱電素子の構造と同じであり、評価対象熱電素子101よりもかなり大きい熱電素子を用いる。
【0067】
熱交換器106は、密閉された空洞の内部を有し、その内部に水などの熱を運ぶことのできる液体を満たし、液体を外部から出し入れする循環路303を有し、外部でその液体の温度を一定に保つように循環させる。
【0068】
このようにして、温度調節熱電素子104の温接点を介して熱交換器106に出入りする熱を外部に出し入れすることができ、評価対象熱電素子101の温接点の温度を精密に制御することができる。
【0069】
このようなシステムの具体的な例としては、日本ブロアー(株)のSL−10WとSL−CP1206の組み合わせなどが挙げられる。
【0070】
熱交換器106は真空チャンバー116内に入れる構造上、構成しやすい水循環型としたが、真空チャンバー116の壁面に熱交換器106を設ける構造とすれば、フィンなど外気と熱交換する部分を真空チャンバー外に出すことができるため、空冷型でも可能となる。
【0071】
図4は可動板109、加重バネ108、熱流制御装置115、および熱流測定器102の斜視図である。
【0072】
図4に示すように、可動板109の下部に加重バネ108を接合し、加重バネ108の下部に熱熱交換器107を接合し、熱交換器107の下部に熱流制御熱電素子105を熱伝導良く接合し、熱流制御熱電素子105の下部に熱流測定器102を熱伝導良く接合する。
【0073】
上記各構造部材の接合は、熱伝導性接着剤で固定するか、または熱伝導性グリスで密着させてビス止めなどで固定する。
【0074】
図5は熱流測定器102の斜視図である。熱流測定器102は、一様な熱伝導率を有する材料からなっており、評価対象熱電素子101と同じ断面形状を持ち、その断面形状の中央部分で、かつ評価対象熱電素子101の冷接点と接する面近傍と熱流制御熱電素子105と接する面近傍とにサーミスターまたは白金測温抵抗体などの2つの温度センサー501、502を埋め込み、温度センサー501で評価対象熱電素子101の冷接点の温度を測定し、同時に温度センサー502で熱流制御熱電素子105と接する面近傍の温度を測定する。
【0075】
そして、温度センサー501、502の信号をフィードバックして、温度センサー501、502の2つの温度が同じ温度になるように、熱流制御熱電素子105に電流を投入するリード線401に流す電流を制御する。
【0076】
一般的な伝熱理論において、熱伝導率が一様であり、かつ断面形状が一様な部材の断面と垂直な方向に、ある距離離れた2点の温度が同じ場合、その断面を通過する熱流はゼロとなる。
【0077】
したがって、上記のように温度センサー501、502の温度が同じ場合、熱流測定器を上下方向に移動する熱流はゼロとなる。
【0078】
このとき、評価対象熱電素子101と熱流測定器102の断面形状が同じであれば、熱流が直線的に、かつ一様になるため、熱流測定の感度が向上する効果がある。
【0079】
熱流制御熱電素子105の構造は、図2に示した一般的な熱電素子の構造と同じであり、温度調節熱電素子104と同様に評価対象熱電素子101よりもかなり大きい熱電素子を用いる。また、熱交換器107の構造も熱交換器106と同じ構造である。
【0080】
そして、可動板109はスライド部材に接合されており、上下に水平に動かすことができ、可動板109と熱交換器107(熱流制御装置115)とは、平面的に配置した複数の同じ加重バネ108でつながっている。そのため、評価対象熱電素子101を温度測定板103と熱流測定器102とで挟み込んで密着させるときに、それぞれの接触面の平行度のバラツキを加重バネ108で吸収することができ、熱伝導良く密着させることができる。
【0081】
また、加重バネ108の縮む長さを調節することで、加重量を任意に調節することが可能となる。
【0082】
上記構造をとることにより、熱流測定器102の熱流をゼロにして、同時に評価対象熱電素子101を温度測定板103に一定の加重で密着させることができる。
【0083】
また、図4に示した熱流制御熱電素子105は1段であるが、大きさの異なる熱電素子を2つ重ねた構造にすることによって、1段目の熱電素子で大まかな温度制御を行い、2段目の熱電素子で細かな温度制御を行うことにより、制御範囲が広がり、さらに熱流制御(温度調節)の精度を向上させることができる。
【0084】
さらに、熱流測定器102を通過する熱流と温度センサー501、502の温度差とは比例するため、熱伝導率が正確に判明している材料で熱流測定器102を構成することによって、温度センサー501、502で測定した温度から熱流を計算できる。
【0085】
この場合、評価対象熱電素子101の温接点と冷接点の両端に生じる温度差は、上記熱流が流入した分だけ最大温度差より小さくなる。したがって、熱流をゼロに制御しなくても、計算値によって評価は可能である。
【0086】
図6は温度調節装置114の制御システムを説明した図である。熱交換器106は真空チャンバー外の恒温水循環装置607につながっている。熱交換器106の内部は上記で説明したように恒温水を導入および排出する循環路303があり、温度調節熱電素子104からの熱の流入、流出に対して迅速に反応し、恒温を保つ。
【0087】
温度測定板103は、温度センサー301の信号を温度に変換する温度変換回路601につながっている。温度変換回路601は、温度調節熱電素子104の電流を制御する電流制御回路602につながっている。電流制御回路602は電源回路603およびその先の外部コンセント604につながっている。電流制御回路602は、そのリアルタイムの温度と設定温度とを表示する表示部、設定を変更するスイッチ等が集まるコンソール605につながっている。そして1つの制御装置606が形成されている。
【0088】
電流制御回路602では、温度センサー301で測定した温度が設定温度になるように、温度センサー301で測定した温度をフィードバック制御(例えばPID制御など)によって温度調節熱電素子104に流す電流を制御する。このような制御方法によって精度的には設定温度±0.1℃程度が実現できる。
【0089】
図7は熱流制御装置115の制御システムを説明した図である。熱交換器107、循環路402,恒温水循環装置707の構造は図6で説明した熱交換器607の周辺構造と同じである。
【0090】
熱流測定器102は、温度センサー501、502の信号を温度に変換する温度変換回路701につながっている。温度変換回路701は、熱流制御熱電素子105の電流を制御する電流制御回路702につながっている。電流制御回路702は電源回路703およびその先の外部コンセント704につながっている。電流制御回路702は、そのリアルタイムの温度と温度差を表示する表示部、設定を変更するスイッチ等が集まるコンソール705につながっている。そして1つの制御装置706が形成されている。
【0091】
電流制御回路702では、温度センサー501、502で測定した温度が同じ温度になるように、つまり温度センサー501、502の温度差がゼロになるように、温度センサー501、502で測定した温度をフィードバック制御(例えばPID制御など)によって熱流制御熱電素子105に流す電流を制御する。
【0092】
本発明の特徴として、上記の手段を用いることによって、熱流測定器102を通過する熱流をゼロにするように制御することが可能となり、評価対象熱電素子101の温接点を温度測定板103に一定の加重で密着させ、かつ評価対象熱電素子101の冷接点の熱の流入流出をゼロにすることができ、そのときの評価対象熱電素子101の温接点と冷接点の温度(温度差)を測定して、最大温度差を精度良く正確に測定することが可能となる。
【0093】
(第2の実施の形態)
次に、図8を用いて、本発明の第2の実施の形態における熱電素子性能評価装置の構造および評価方法について説明する。
【0094】
図8は、第1の実施の形態において図5で構造を説明した熱流測定器102の別の構造である。図8に示すように、熱流測定器102として熱流測定熱電素子801の一方と温度測定板804を熱伝導性接着剤などで熱伝導良く接合し、熱流測定熱電素子801の他方と熱流制御熱電素子105とを熱伝導良く接合する。
【0095】
温度測定板803の熱流測定熱電素子801と接合していない面近傍には、サーミスターまたは白金測温抵抗体などの温度センサー804を埋め込み、評価対象熱電素子101に熱伝導良く密着させて、評価対象熱電素子101の冷接点の温度を測定する。
【0096】
第2の実施の形態の構造的な特徴は、熱流測定器102が図8に示す構造におきかわるだけで、他の部材の構造は第1の実施の形態と同じである。
【0097】
熱流測定熱電素子801を通過する熱流と、熱流測定熱電素子801の冷接点と温接点の温度差とは比例し、熱流測定熱電素子801の冷接点と温接点の温度差と熱流測定熱電素子801が発生する電圧とは比例する。つまり、熱流測定熱電素子801を通過する熱流と熱流測定熱電素子801が発生する電圧とは比例することになる。つまり、熱流測定熱電素子801が発生する電圧をゼロにするように熱流制御熱電素子105の電流を制御することによって、熱流測定熱電素子801を通過する熱流をゼロにすることが可能となる。
【0098】
図9は、第2の実施の形態における熱流制御装置115の制御システムを説明した図である。
【0099】
熱流測定器102は、熱流測定熱電素子801のリード線802によって、熱流制御熱電素子105の電流を制御する電流制御回路902につながっている。また、熱流測定器102は、温度測定板803の温度センサー804の信号を温度に変換する温度変換回路901につながっている。温度変換回路901は、電流制御回路902につながっている。電流制御回路902は電源回路703およびその先の外部コンセント704につながっている。電流制御回路902は、そのリアルタイムの温度と電圧を表示する表示部、設定を変更するスイッチ等が集まるコンソール903につながっている。
【0100】
電流制御回路902では、熱流測定熱電素子801で測定した電圧がゼロになるように、つまり熱流測定熱電素子801の温接点と冷接点の温度差がゼロになるように、熱流測定熱電素子801で測定した電圧をフィードバック制御(例えばPID制御など)によって熱流制御熱電素子105に流す電流を制御する。
【0101】
図5に示す構造の熱流測定器102は、熱流を測定するのにサーミスターや白金測温抵抗体などの温度センサー501、502を使っているため、温度センサーの検出部分以外の封止材料やコーティング材料などが持つ熱容量の分だけ、温度を検出する応答速度が若干遅くなる可能性がある。
【0102】
ところが、図8に示す構造の熱流測定器102は、熱流測定熱電素子801の熱電材料のみを熱流が流れ、かつ熱電材料自体が温度差検出部分であるために、応答速度を遅くする無駄な熱容量を持たない。そのため、図8に示す構造の熱流測定器102は、図5に示す構造の熱流測定器102に比較して、熱流に対する応答速度を速くすることができるため、より測定精度が高くなるメリットを持つ。
【0103】
また、一般的に熱電素子は、対数と温度差を掛け合わせた値と発生する電圧とが比例するため、熱流測定熱電素子801の対数を多くすればするほど、検出される電圧が大きくなるため、対数を多くすることにより熱流を検出する電圧の感度が上がり、測定精度を大きく向上させることができ、より正確な最大温度差の測定が可能となる。
【0104】
(第3の実施の形態)
次に、図10を用いて、本発明の第3の実施の形態における熱電素子性能測定装置の構造および評価方法について説明する。
【0105】
図10に示すように第3の実施の形態の構造的な特徴は評価対象熱電素子101と熱流測定器102との間にヒーター1001を挿入したことである。ここで、上記の第1の実施の形態および第2の実施の形態で説明した同じ方法で、熱流測定器102を通過する熱流をゼロに制御しながら、ヒーター1001の熱量を測定することによって、評価対象熱電素子101の最大温度差だけでなく、最大温度差から仮定計算によって見積もっていた最大吸熱量をも実際に測定することが可能となる。
【0106】
上記第1の実施の形態、第2の実施の形態および第3の実施の形態において、熱流測定器102の温度センサー501、502、804の導線、および熱流測定熱電素子801のリード線802を通して、わずかではあるが熱が出入りしてしまう可能性がある。評価対象熱電素子101、および熱流測定器102が小さいサイズになるとそのわずかな熱でも影響を受けるようになり、大きな誤差の原因となることもある。その対策として、図示はしないが、熱流制御熱電素子105に上記リード線を接触させる構造をとることにより、リード線を通して出入りする熱はゼロにすることができ、小さいサイズの熱電素子の評価も高精度で行うことができる。
【0107】
また、第1の実施の形態、第2の実施の形態および第3の実施の形態において2つの熱交換器106、107を用いているが、大きな熱交換器であれば1つで代用することも可能である。その場合、測定範囲を広げるために熱流制御熱電素子105を2段の熱電素子にすることによって測定の余裕度が向上する。
【0108】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明の熱電素子性能評価装置は、評価対象熱電素子に熱流測定手段を接続し、熱流測定手段を熱流制御手段に接続し、加重手段で評価対象熱電素子を温度調節手段に対して一定加重で押し付け、熱流制御手段によって熱流測定手段の熱流をゼロに制御することによって、評価対象熱電素子の温接点と温度調節手段との接触面の熱抵抗を小さく一定にすることができ、かつ評価対象熱電素子の冷接点での外部からの熱の流入をゼロにすることができる。そのため、評価対象熱電素子の吸熱量がゼロである理想的な状態で正確な最大温度差を測定することができる。
【0109】
また、熱電素子を熱流測定手段として用いることにより、熱流に対する応答速度を速くすることができるため、より測定精度が高くなるメリットを持つ。
【0110】
そして、熱流測定手段から外側へ出るリード線を熱流制御手段に接続することにより、リード線を伝わって出入りする熱を遮断することができ、小型の熱電素子においても正確に測定することができる。
【0111】
さらに、評価対象熱電素子と熱流測定手段の間にヒーターを設けることで、その熱量を測定することによって、評価対象熱電素子の最大温度差だけでなく、最大吸熱量をも実際に測定することが可能となる。
【0112】
その結果、熱電素子の品質を実際に測定することによって確認することができるようになり、評価通りの性能の熱電素子をユーザーに提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における熱電素子性能評価装置の全体的な構成を示す構造図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態における熱電素子性能評価装置の熱電素子の断面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態における熱電素子性能評価装置の温度調節装置の斜視図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態における熱電素子性能評価装置の可動板、加重バネ、熱流制御装置、および熱流測定器の斜視図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態における熱電素子性能評価装置の熱流測定器の斜視図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態における熱電素子性能評価装置の温度調節装置の制御システム図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態における熱電素子性能評価装置の熱流制御装置の制御システム図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態における熱電素子性能評価装置の熱流測定器の別の構造図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態における熱電素子性能評価装置の、熱流制御装置の制御システム図である。
【図10】本発明の第3の実施の形態における熱電素子性能評価装置の全体的な構成を示す構造図である。
【図11】従来の熱電素子性能評価装置の全体的な構成を示す構造図である。
【符号の説明】
101 評価対象熱電素子
102 熱流測定器
103、803 温度測定板
104 温度調節熱電素子
105 熱流制御熱電素子
106、107 熱交換器
108 加重バネ
109 可動板
110 スライド部材
111 固定部材
112 支持柱
113 土台板
114 温度調節装置
115 熱流制御装置
116 真空チャンバー
201 p型熱電半導体
202 n型熱電半導体
203 配線電極
204 引き出し電極
205 206 熱伝導体
301、501,502,804 温度センサー
302、401 リード線
303、402 循環路
601、701、901 温度変換回路
602、702,902 電流制御回路
603、703 電源回路
604、704 外部コンセント
605、705、903 コンソール
606、706 制御装置
607、707 恒温水循環装置
1001 ヒーター
1101 断熱部材
1102 加重部材

Claims (8)

  1. 温度調節手段と、熱流測定手段と、熱流制御手段と、加重手段と、評価対象熱電素子とを備え、該評価対象熱電素子の温接点と前記温度調節手段とを熱伝導可能に接続し、該評価対象熱電素子の冷接点と前記熱流測定手段の一方とを熱伝導可能に接続し、前記熱流測定手段の他方と前記熱流制御手段とを熱伝導可能に接続し、前記加重手段によって前記評価対象熱電素子と前記温度調節手段との接続部分に一定の加重を与える熱電素子性能評価装置。
  2. 前記熱流測定手段が、前記評価対象熱電素子と同じ断面形状であることを特徴とする請求項1に記載の熱電素子性能評価装置。
  3. 前記熱流測定手段が、一様な熱伝導率の材質で一様な断面形状であり、断面のほぼ中央部で熱流が流れる方向に平行な線上の少なくとも2点以上の温度を測ることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の熱電素子性能評価装置。
  4. 前記熱流測定手段が、熱電素子と温度測定板とを有することを特徴とする請求項1、請求項2または請求項3に記載の熱電素子性能評価装置。
  5. 前記評価対象熱電素子および前記熱流測定手段とが真空雰囲気内にあることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の熱電素子性能評価装置。
  6. 前記評価対象熱電素子と前記熱流測定手段との間に薄板状のヒーターを有することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の熱電素子性能評価装置。
  7. 温度調節手段と、熱流測定手段と、熱流制御手段と、加重手段と、評価対象熱電素子とを備え、該評価対象熱電素子の温接点と前記温度調節手段とを熱伝導可能に接続し、該評価対象熱電素子の冷接点と前記熱流測定手段の一方とを熱伝導可能に接続し、前記熱流測定手段の他方と前記熱流制御手段とを熱伝導可能に接続し、前記加重手段によって前記評価対象熱電素子と前記温度調節手段との接続部分に一定の加重を与える構造を有し、前記温度調節手段によって前記評価対象熱電素子の温接点の温度を一定に保ち、前記熱流制御手段によって前記熱流測定手段の熱流を制御し、前記評価対象熱電素子の温接点および冷接点の2つの温度を測定することにより熱電素子の性能を評価する熱電素子の性能評価方法。
  8. 前記熱流測定手段の熱流をゼロにするように前記熱流制御手段を制御することを特徴とする請求項7に記載の熱電素子の性能評価方法。
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