JP2004293887A - 空気調和機 - Google Patents

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一也 吉川
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Abstract

【課題】上下・左右の風向変更装置のうち,内部を清掃する上で最も障害となっている上下方向に風向を変えための風向変更板を,一般ユーザにも容易に着脱可能にし,内部の清掃を安全に行えるようにした空気調和機の提供を目的とする。
【解決手段】空気の吹出し口に略矩形の風向変更板を回動自在に具備した空気調和機において,前記風向変更板が長手方向に対し複数個に分割されてなることを特徴とする空気調和機であり,前記風向変更板は隣り合う風向変更板の境界部で所定の係合片を介して接続されているものや,前記風向変更板が,更に前記係合片に着脱自在に取付けられてもよい。その場合,前記係合片を前記風向変更板の回動軸と兼用することも考えられる。
【選択図】図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,吹出し方向を変化させる風向変更手段を具備する空気調和機の改良に係り,特に上下方向の吹出し方向を変更する風向変更板の着脱を容易にした風向変更板を供えた空気調和機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の空気調和機における着脱可能な風向変更装置の固定構造としては,例えば下記する特許文献1に記載のものが知られている。このような従来の風向変更装置の固定構造では,本体の内部に収納され回転して風を送風する送風機と,送風機から送風された風を導く風路の本体出口近傍に固定され風路を形成するとともに複数の板状部品を回動して本体から吹出される風の方向を変更可能な風向き変更装置と,風向き変更装置の複数の板状部品を風路から脱着させる又は風路の端の方向に可動させるように風向き変更装置に設けられ風向き変更装置の固定状態を解除する風向き変更装置脱着手段と,を備えたものであるため,上下・左右の少なくとも一方の風向き変更板を備えた風路を形成した装置である必要であり,又この風向変更板は,本体への取付けのために複数個の爪などによって空気調和機本体に取付けられている。
【0003】
【特許文献1】特開2001−324161公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら,上記従来の装置では,風向変更装置の複数個の爪の位置が判りづらいために,ユーザーが自分で風向変更装置を取り外して掃除をしたくても,手間のかかるものであった。
また,この風向き変更装置は,ほとんどが樹脂部品を使用しているとは言え,決して重量の軽い部品では無く,又着脱作業は高所での作業となるため,一般ユーザーにとっては危険を伴う不安定な作業となっていた。
更には,結果的に専門のサービスマンに依頼することになったりして,余分な費用負担をせざるを得ないこともあった。
【0005】
また,このような風向変更装置では,風向変更装置それ自体或いは内部の清掃後に,一般ユーザーが不完全なまま風向変更装置を取付けることにより,後で風向変更装置が脱落して破損したり,人が怪我をする惧れもあった。
本発明は上記のような状況に鑑みてなされたものであり,上下・左右の風向変更装置のうち,内部を清掃する上で最も障害となっている上下方向に風向きを変えための風向変更板を,一般ユーザーにも容易に着脱可能にし,内部の清掃を安全に行えるようにした空気調和機の提供を目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は,
空気の吹出し口に略矩形の風向変更板を回動自在に具備した空気調和機において,前記風向変更板が長手方向に対し複数個に分割されてなることを特徴とする空気調和機として構成されている。
前記風向変更板は,隣り合う風向変更板の境界部で所定の係合片を介して接続されているものが考えられる。
前記風向変更板は,更に前記係合片に着脱自在に取付けられてもよい。
その場合,前記係合片を前記風向変更板の回動軸と兼用することも考えられる。
また,前記係合片としては可撓性を有するものとし,前記風向変更板としては隣り合う風向変更板の境界部で屈曲可能に構成されたものが好適である。
【0007】
【発明の実施の形態】
続いて添付した図面を参照して本発明を具体化した実施形態を説明し本発明の理解に供する。
ここに図1は,本発明の一実施形態に係る空気調和機A全体の外観を示す外観斜視図,図2は,図1に示した空気調和機Aにおける風向変更板2,3を取外す状態を示す外観斜視図,図3は,上記風向変更板2,3の支持状態を示す風向変更板の上面図,図4は,上記風向変更板の指示部の詳細を示す部分拡大図,図5は,上記図4に示した風向変更板の指示部の分解斜視図,図6は,他の実施形態に係る風向変更板の指示状態を示す上面図,図7は,上記風向変更板の指示部の詳細を示す部分拡大図,図8は,図6に示した風向変更板の取外す時の状態を示す上面図,図9は,図8に示した風向変更板の接続部の部分拡大図である。
【0008】
図1および図2に示すように,第1の実施形態に係る空気調和機Aは,本体1に設けられたギャラリ1gから吸い込まれた空気が,本体1内の図示しない熱交換器で熱交換された後,本体1の下部の風向変更板2,3の設けられた空気吹出口2x,3xから吹き出されて,室内の温湿度を調整する。
上記風向変更板2,3は,水平軸の周りに回動することで,吹き出される空気の向きを上下に変更する。このように風向変更板は左右に分割された2個の風向変更板2,3から構成されているが,風向変更板の分割数は2に限られず,2以上の任意の数を選択可能である。分割数を多くすると風向変更板の1つ当たりの重量が軽くなるため,風向変更板の着脱作業がさらに容易となる。
【0009】
図2に示すように,それぞれの風向変更板2および3は空気調和機の左端および右端にて回動するための支持軸2bおよび3bを有しており,それぞれの支持軸2bおよび3bは,図3に示すように,本体1に設けられた軸受1a,1bに挿入されて回動自在に取付けられている。
図3に示すように,前記本体1の内部であって,軸受1bの右側には,ルーバモータ7が設けられ,支持軸2bと上記モータ7とが,連結部材6によって連結され,ルーバモータ7の回転が,上記連結部材6を介して支持軸3bに伝えられるよう構成されている。
また,図3,図4に示すように,左右の風向変更板2および3は,中間のルーバーベース5によって連結され,ルーバーベース5は,このルーバーベース5と一体の支持軸5aが,本体1に固定された軸受1cに回動自在に支持されていることにより,前記ルーバモータ7の回転が,前記連結部材6から右側の風向変更板3に伝達され,さらに上記ルーバーベース5を介して左側の風向変更板2に伝達されるように構成されている。
【0010】
尚,上記各風向変更板2と3の連結は,図4および図5に示すように,風向変更板2および3の端部に固定された樹脂製の係合爪2a,3aを前記ルーバーベース5に設けられた嵌合孔5b,5cに挿入し係合することにより達成されている。
係合爪2a,3aおよびルーバーベースの係合孔5b,5cの形状は上記の構造に限定するものではなく,同じ効果を得るものであれば他の形状でも良い。
【0011】
以上述べた実施形態において,風向変更板2,3を取外す時には,風向変更板2,3の前記係合爪2a,3aのある端部近傍を外から引っ張れば,樹脂製の係合爪2a,3aが撓み,容易にルーバーベース5の係合孔5b,5cから係合を解除でき,各風向変更板2,3は片側の端部がフリーになるため反対側の支持軸2b,3bを軸受1a,1bから外して風向変更板2,3は完全に空気調和機の本体1より取外すことができる。また,風向変更板2,3は1つづつ外すことができ,しかもぞれぞれ軽量であるため,ユーザーは不安なく容易に風向変更板の取り外し作業を行うことが可能である。
【0012】
次に,本発明における第2の実施の形態につき,図6から図9を参照して説明する。この第2の実施の形態では,前記第1の実施の形態と同じく風向変更板は2分割されており,左右の両端の支持軸2b,3bで本体1に回動自在に支持されている点は,第1の実施形態と同様であるが,以下に述べるように,風向変更板2,3の接続構造が異なる。
即ち,図7および8に示すように,各風向変更板2,3は,薄肉部60bで屈曲可能に形成された屈曲片60で屈曲自在に連結される。連結構造としては,屈曲片60を各風向変更板2,3の端部に固定した係合爪20a,30aで各風向変更板2,3に固定する構造が好ましい実施例として提供される。
【0013】
これにより,屈曲片60で連結された風向変更板2,3は,屈曲片60による連結で屈曲可能な状態で一体化される。また,上記屈曲片60は,この屈曲片60に固定され,本体1の軸受1cによって回動自在に支持されたルーバーベース50によって,このルーバーベース50と一体の支持軸50aが本体1の軸受1cに支持されることで,回動自在に支持されている。ルーバーベース50と屈曲片60との連結は,屈曲片60に設けられた樹脂製の係合爪60aをルーバーベース50の係合孔50aに挿入することにより達成される。
【0014】
この構成により第1の実施の形態と同様,ルーバモータ7の回転が,風向変更板3から上記ルーバーベース50を介して風向変更板3に伝達される。
また風向変更板2,3を取外す時は屈曲片60の近傍を引っ張れば,係合爪60aがたわむことで容易に係合爪60aを係合孔50aから離脱でき,風向変更板2,3を本体1より外すことができる。
本実施の形態では,取外した風向変更板2,3が屈曲自在の屈曲片60を介して一体となっているため,図8に示すように,風向変更板2,3を取外すときに連結された風向変更板2,3が屈曲片60の部分で自在に屈曲するので,取り扱い易く,ユーザーの着脱作業がさらに容易となる。
本実施例では屈曲片60を風向変更板とは別部品としたが,風向変更板2,3の境界部に薄肉部を設けて屈曲部を構成し一体に形成しても同様の効果が得られる。これにより,部品点数が減るためコストの低減が図れる。
【0015】
【発明の効果】
以上,説明したように,本発明によると風向変更装置の着脱作業が容易となる上,軽量なので安全な作業が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る空気調和機A全体の外観を示す外観斜視図。
【図2】図1に示した空気調和機Aにおける風向変更板2,3を取外す状態を示す外観斜視図。
【図3】上記風向変更板2,3の支持状態を示す風向変更板の上面図。
【図4】上記風向変更板の指示部の詳細を示す部分拡大図。
【図5】上記図4に示した風向変更板の指示部の分解斜視図。
【図6】他の実施形態に係る風向変更板の指示状態を示す上面図。
【図7】上記風向変更板の指示部の詳細を示す部分拡大図。
【図8】図6に示した風向変更板の取外す時の状態を示す上面図。
【図9】図8に示した風向変更板の接続部の部分拡大図。
【符号の説明】
1: 空気調和機の本体
2: 風向変更板
2a: 係合爪
2b: 支持軸
3: 風向変更板
3a: 係合爪
3b: 支持軸
5: ルーバーベース
5a: 支持軸
5b: 係合孔
5c: 係合孔
6: 連結部材
7: ルーバーモーター
50: ルーバーベース
50a: 係合孔
50b: 支持軸
60: 屈曲片
60b: 薄肉部

Claims (5)

  1. 空気の吹出し口に略矩形の風向変更板を回動自在に具備した空気調和機において,前記風向変更板が長手方向に対し複数個に分割されてなることを特徴とする空気調和機。
  2. 前記風向変更板は,隣り合う風向変更板の境界部で所定の係合片を介して接続されている請求項1に記載の空気調和機。
  3. 前記風向変更板は,前記係合片に着脱自在に取付けられてなる請求項2に記載の空気調和機。
  4. 前記係合片が,前記風向変更板の回動軸を兼用してなる請求項3に記載の空気調和機。
  5. 前記係合片は可撓性を有し,前記風向変更板は,隣り合う風向変更板の境界部で屈曲可能に構成されている請求項2に記載の空気調和機。
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