JP2004293191A - 開閉装置の巻取り軸構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ガイドレール20の巻取り軸側延長線に対して接近離間するように支持された巻取り軸30に、前記ガイドレール20によって開閉方向へ案内される開閉体10を巻回するようにした開閉装置の巻取り軸構造において、躯体M側に固定される固定部材40と、前記巻取り軸30が前記接近離間する際の移動抵抗を軽減する移動補助手段60とを備え、前記固定部材40には、前記巻取り軸側延長線に対する接近離間方向へ延びる案内部40aが設けられ、前記巻取り軸30は、前記移動補助手段60を介在して前記案内部40aに導かれることで、前記接近離間方向へ自在に移動するように支持されている。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガイドレールによって開閉方向へ導かれる開閉体を巻取り軸に巻回するようにしたシャッター装置等の開閉装置の巻取り軸構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の巻取り軸構造には、例えば特許文献1の従来技術(特許文献1の第6図参照)に記載された発明のように、開閉体(シャッターカーテン5)を上下方向へ導くガイドレール(2)と、該ガイドレールの上方側延長線から離れた位置に回動可能に軸支されて前記開閉体を巻き取ったり繰出したりする巻取り軸(巻取りシャフト3)と、ガイドレールの上端側に設けられて前記開閉体を内方側から外方側へ押す押車(28)とを具備したものがある。
この従来技術によれば、巻取り軸に巻かれた開閉体の巻径が小さくなった際、開閉体は、ガイドレールの上方側において巻取り軸に引き寄せられ斜めになる(特許文献1の第6図参照)が、その斜めになった開閉体は、押車の外周面に転がされながら開閉方向へ導かれるため、ガイドレールの上端開口部や内面が摺接して損傷することが少ない。
【0003】
ところで、上記従来技術によれば、上記押車の設置スペースを確保するために、シャッターケース(1)の上下寸法を大きくする必要がある上、上記押車と上記開閉体の裏面との接触が、騒音の発生や、巻取り負荷の増大等の要因となっていた。
そこで、特許文献2に記載された発明のように、揺動リンク機構を用いて巻取り軸をガイドレールの上方側延長線に対して接近離間するように支持するとともに、その巻取り軸を螺子機構により前記接近離間する方向へ強制的に移動させるようにした巻取装置がある。
この従来技術によれば、開閉体が巻取り軸に巻き取られる際には、その巻取り動作に伴って、巻取り軸を前記螺子機構によりガイドレールの上方側延長線から離間する方向へ移動させ、開閉体が巻取り軸から繰出される際には、その繰出し動作に伴って、巻取り軸を前記螺子機構によりガイドレールの上方側延長線に接近する方向へ移動させる。
したがって、この従来技術では、巻取り軸に巻かれた開閉体の巻径の大小に拘わらずに、常に開閉体は前記上方側延長線に沿った上下方向へ開閉動作することになるため、前者従来技術における押車を具備せずとも、開閉体とガイドレールとの摺接による損傷や騒音の発生、巻取り負荷等を軽減することができる。
【0004】
しかしながら、上記後者の従来技術によれば、巻取り軸をガイドレールの上方側延長線に対して接近離間する方向へ移動可能に支持するための上記揺動リンク機構や、巻取り軸を前記接近離間する方向へ強制的に移動させる螺子機構等を備えていた為、それらの機構が複雑であり、部品点数も多い構成となっていた。
【0005】
【特許文献1】
実開平2−68099号公報(第6図参照)
【特許文献2】
特開2000−145325号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記従来事情に鑑みてなされたものであり、その課題とする処は、部品点数の少ない簡素な機構により、巻取り軸をガイドレールの巻取り軸側延長線に対して接近離間させることができ、ひいては、開閉体とガイドレールにおける巻取り軸側端部の開口部との摺接に起因する巻取り負荷や繰出し負荷等を軽減することができる開閉装置の巻取り軸構造を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために第一の発明は、ガイドレールの巻取り軸側延長線に対して接近離間するように支持された巻取り軸に、前記ガイドレールによって開閉方向へ案内される開閉体を巻回するようにした開閉装置の巻取り軸構造において、躯体側に固定される固定部材と、前記巻取り軸が前記接近離間する際の移動抵抗を軽減する移動補助手段とを備え、前記固定部材には、前記巻取り軸側延長線に対する接近離間方向へ延びる案内部が設けられ、前記巻取り軸は、前記移動補助手段を介在して前記案内部に導かれることで、前記接近離間方向へ自在に移動するように支持されていることを特徴とする。
【0008】
ここで、本発明における開閉装置の巻取り軸構造とは、空間を仕切ったり開放したりする開閉体を、ガイドレールによって開閉方向へ案内し、巻取り軸によって巻取ったり繰出したりする開閉装置における巻取り軸構造を意味し、開閉体が開動作のみを行う態様や、開閉体が閉動作のみを行う態様、開閉体が開動作と閉動作との双方を行う態様等を含む。
【0009】
また、上記巻取り軸側延長線とは、ガイドレールを長手方向における巻取り軸側ヘ延長することで形成される仮想線を意味し、後述する同様の表現の箇所も同意味とする。
また、上記接近離間方向とは、上記巻取り軸側延長線に対して上記巻取り軸を接近させたり離間させたりする方向を意味し、後述する同様の表現の箇所も同意味とする。
【0010】
尚、上記開閉体は、少なくとも巻取り軸側の部位が巻回されるとともに上記ガイドレールに案内されて移動するものであればよく、具体例としては、複数のスラットを開閉方向へ連設することで巻取り可能に構成された開閉体、可撓性シート状物からなる開閉体、複数のパイプや複数のパネルをリンク部材により巻取り可能に連設してなる開閉体、巻取り軸側の部位が前記複数のスラットや前記可撓性シート状物、前記複数のパイプ、前記複数のパネル等の巻取り可能な部材により構成され、他の部位がスラット、パネル、シート状物、パイプ等を単一で用いたり適宜に組み合わせて用いたりすることで構成された開閉体等が挙げられる。
【0011】
また、上記固定部材とは、上記開閉装置が設置される躯体又は躯体側の部材に対して固定される部材である。この固定部材の具体例として、特に製造性及び設置現場への取付け性等に優れた態様としては、上記巻取り軸に略直交する板状部材とし、更に強度的に好ましい態様としては、前記板状部材の上端部と下端部との一方又は双方に断面略L字状や断面略コ字状等の曲部を形成する。
【0012】
上記案内部とは、上記接近離間方向へ延びる部位であり、上記巻取り軸を、上記移動補助手段等を介して前記接近離間方向へ案内するように支持する。この案内部は、上記固定部材と一体に形成されていてもよいし、上記固定部材と別体の部材を上記固定部材に止着してなるものであってもよい。
この案内部の好ましい態様としては、例えば、上記固定部材を補強するために上記固定部材の上端部と下端部との一方又は双方に形成された断面略L字状や断面略コ字状等の曲部における上面または下面とした態様が挙げられ、特に前記断面コ字状の曲部とすれば、上記移動補助手段が巻取り軸の軸方向へ脱落するのを防止することができる。
【0013】
また、上記「前記巻取り軸は、前記移動補助手段を介在して前記案内部に導かれることで、前記接近離間方向へ自在に移動するように支持されている」という構成は、上記巻取り軸が、上記移動補助手段を介在することで上記案内部に間接的に接触し導かれて、上記接近離間方向へ自在に移動するように支持された構成であればよい。
そして、この構成は、上記巻取り軸と上記案内部との間に、上記移動補助手段と、上記移動補助手段以外の他の部材とを介在した構成であってもよく、例えば、上記巻取り軸の端部側に上記移動補助手段を装着し、この移動補助手段を、上記案内部により案内して上記巻取り軸と一体的に上記接近離間方向へ自在に移動させるように支持した構成であってもよいし、上記巻取り軸の端部側に該端部側を回動自在に支持する可動部材を設け、該可動部材と上記案内部との間に上記移動補助手段を介在させて、該可動部材を、上記巻取り軸と一体的に上記接近離間方向へ自在に移動させるように支持した構成であってもよい。
【0014】
また、上記移動補助手段とは、前記巻取り軸が前記接近離間する際の移動抵抗を軽減する構成、すなわち、前記巻取り軸が前記接近離間する際に、前記巻取り軸の端部側と案内部との間に発生する抵抗を軽減するものであればよい。
この移動補助手段の好ましい具体例としては、上記移動抵抗を特に小さくできるものとして、一方の部材と他方の部材との間で転動することで該一方の部材を該他方の部材に対して移動させる転動部材、例えば車輪やローラー等が挙げられる。また、この移動補助手段の他例としては、一方の部材に突条を設け、他方の部材を前記突条の長手方向に摺接させることで、一方の部材と他方の部材との間の摩擦抵抗を小さくしするようにした技術的手段とすることも可能である。
そして、この移動補助手段は、例えば、上記巻取り軸の端部側に装着されて、上記案内部に接触するようにしてもよいし、上記案内部に装着されて、上記巻取り軸に接触するようにしてもよい。また、この移動補助手段は、上記巻取り軸の端部側に該端部側を回動自在に支持する可動部材を設けた構成において、該可動部材に装着されて、上記案内部に接触するようにしてもよいし、上記案内部に装着されて、前記可動部材に接触するようにしてもよい。
【0015】
更に、第二の発明は、上記固定部材の上記案内部を略水平状に設け、上記開閉体が巻取られたり繰出されたりする際に上記巻取り軸に作用する略水平方向の力によって、上記巻取り軸を上記接近離間方向へ移動させるようにしたことを特徴とする。
【0016】
ここで、上記略水平方向の力とは、上記開閉体が上記巻取り軸に巻取られる際に、上記巻取り軸が上記巻取り軸側延長線から離れようとする力と、上記開閉体が上記巻取り軸から繰出される際に、上記巻取り軸が上記巻取り軸側延長線に近づこうとする力との少なくとも一方の力を意味するが、好ましくは前記双方の力とする。
この第二の発明によれば、上記巻取り軸は、上記案内部に沿う上記接近離間方向であって略水平な方向へ移動自在な状態で支持される。そして、同巻取り軸は、上記開閉体の巻取り動作又は繰出し動作に伴って略水平方向の成分を含む力が作用した際、その力によって上記案内部に沿って移動することになる。
【0017】
更に、第三の発明は、上記巻取り軸の端部側には、該巻取り軸を回動自在に支持するとともに、上記接近離間方向へ移動するように上記案内部と係合する可動部材が設けられ、上記移動補助手段は、前記可動部材に設けられていることを特徴とする。
【0018】
ここで、上記可動部材の好ましい具体例としては、上記固定部材を板状に形成するとともに該固定部材に対して略平行に移動する板状の部材とすればよいが、上記巻取り軸を回動自在に支持し上記固定部材の上記案内部に沿って移動可能であれば、例えばブロック状や棒状、その他の形状であってもよい。
【0019】
更に、第四の発明は、上記可動部材には、上記巻取り軸を回動させるための駆動源が備えられていることを特徴とする。
【0020】
ここで、上記駆動源とは、上記巻取り軸を回転させるための動力源となる装置であればよく、制御性を良好にするために電動モーターとすることが好ましいが、バネ等の付勢部材の付勢力によって回転する装置や、手動で引かれるチェーンやベル卜等によって回転力を得るようにした装置等であってもよい。
【0021】
更に、第五の発明は、上記移動補助手段を上記巻取り軸の端部側に直接的に設けるとともに、この移動補助手段を上記案内部により上記接近離間方向へ導くようにしたことを特徴とする。
【0022】
ここで、上記直接的にとは、上記移動補助手段と上記巻取り軸との間に上記可動部材等の他の部材を介在させることなく、上記移動補助手段が上記巻取り軸の端部側に装着されていることを意味する。なお、前記他の部材には、ボールベアリング等、上記移動補助手段及び上記移動補助手段を構成するための部材を含まない。
【0023】
更に、第六の発明は、上記移動補助手段は、回動自在に軸支された転動部材であることを特徴とする。
【0024】
ここで、上記転動部材とは、上記したように一方の部材と他方の部材との間で転動することで該一方の部材を該他方の部材に対して移動させる部材や装置等であればよく、例えば車輪やローラー等が用いられる。
【0025】
更に、第七の発明は、上記案内部は、上記移動補助手段を上下方向側から挟むようにして、上記固定部材に配設されていることを特徴とする。
【0026】
ここで、上記「上記案内部は、上記移動補助手段に対して上下方向側から挟むようにして、上記固定部材に配設され」とは、案内部が上下に少なくとも二つ配設けられ、これら上下の案内部間に上記移動補助手段が配置されることで、上記移動補助手段の上下方向への動きが規制されるようにした構成を意味する。
【0027】
更に、第八の発明は、上記移動補助手段と上記案内部とは、断面略凹凸状に係合するように形成されていることを特徴とする。
【0028】
ここで、上記「断面略凹凸状に係合するように」とは、上記移動補助手段と上記案内部との内の一方に凹状の係合部が形成され、他方の部材に前記係合部と係合可能な凸状の被係合部が形成されていることを意味する。そして、この第八の発明は、前記係合部と前記被係合部との係合状態を維持しながら、上記巻取り軸を上記案内部に沿って移動させる構成とする。
【0029】
更に、第九の発明は、上記固定部材は板状に形成され、また上記案内部は前記板状の固定部材に設けられた縁部であることを特徴とする。
【0030】
ここで、上記縁部には、例えば、前記板状の固定部材の上縁部や、前記板状の固定部材に貫通形成された上記接近離間方向へ延びる長孔における内縁部、前記板状の固定部材に形成された切欠部の内縁等が挙げられる。特に前記切欠部を備えた態様は、前記切欠部の開口側から上記案内部に上記移動補助手段や上記可動部材等を係合させるため、その作業性に優れている。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
本実施の形態による開閉装置の巻取り軸構造の一例は、住宅やビル、倉庫、工場などの構築・構造物の開口部分や、構築・構造物の内部に配設され、前記開口部分を開閉したり、構築・構造物内部の空間を仕切ったり開放したりする所謂シャッター装置における巻取り軸構造として説明する。
【0032】
この巻取り軸構造を備えた開閉装置1は、躯体Mの開口部を開閉する開閉体10と、該開閉体10を開閉方向(図示例によれば上下方向)へ案内するガイドレール20,20と、該開閉体10を巻取ったり繰出したりする巻取り軸30と、躯体M側に固定される固定部材40,40と、各固定部材40に対して移動自在に支持されるとともに巻取り軸30をその両端側で回動自在に支持する可動部材50,50と、各可動部材50の移動抵抗を軽減する複数の移動補助手段60とを備え、巻取り軸30を前記ガイドレール20の巻取り軸側延長線に対して接近離間するように支持し、この巻取り軸30に、前記ガイドレール20,20によって開閉方向へ案内される前記開閉体10を巻回している。
【0033】
開閉体10は、横長略矩形状の金属板を曲げ加工してなる所謂スラット(図示せず)を、隣接する該スラット間で折曲げられるように複数連接してなり、幅方向の両端側を左右のガイドレール20,20によって囲まれて開閉方向へ案内される。この開閉体10における閉鎖方向側の端部には、躯体開口部の下端側内面や床面、地面等に当接させるための座板部材11が接続されている。
【0034】
ガイドレール20,20は、開閉体10の幅方向の両端部側にそれぞれ配設されている。
各ガイドレール20は、アルミ合金材料を引抜き成形あるいは押し出し成形したり鋼板や他の金属板を曲げ加工したりすることで、横断面略コの字状に形成された部材である。
このガイドレール20は、開閉体10の幅方向の端部を、長手方向に連続する開口部21に挿入させて開閉方向(図示によれば上下方向)へ案内するように、開閉体幅方向の両端側の各々に配設されている。そして、ガイドレール20の上端側には、前記開口部21に連続するとともに、上方へ向かって前記開口部21の幅寸法を拡大する略ラッパ状の呑込み部22が形成されている。
この呑込み部22は、元来、開閉体10におけるガイドレール20の上方側部位が巻取り軸30側へ寄せられて斜めになった際に、該開閉体10とガイドレール20の上端部との摺接を軽減するものであるが、当該開閉装置1においてはガイドレール20の上方側部位が開閉動作中に常に略垂直状に維持されるため、省くことも可能である。
【0035】
尚、上記ガイドレールは、開閉体10がその幅方向に複数配設され、これら複数の開閉体10の内、隣り合う開閉体10,10の間に立設されて、これら隣り合う開閉体10,10の双方を開閉方向へ案内するようにした所謂中柱タイプのガイドレール等としてもよい。
【0036】
巻取り軸30は、後述する可動部材50にベアリング等を介して回動自在に軸支される軸本体31と、該軸本体31の周囲に固定された略筒状のドラム32とを具備し、前記ドラム32の周囲に開閉体10を巻回するように構成してある。
また、この巻取り軸30の軸本体31には、後述する駆動源70からチェーン71を介して回転力の伝達を受けるスプロケット(図示せず)が固定されている。
【0037】
固定部材40,40は、それぞれがガイドレール20,20の各々に対応して配設されている。各固定部材40は、略矩形状の金属板を曲げ加工することで、その上下端部に断面略コ字状の曲部41,41を配設し、更に躯体M側の端部にも断面L字状の取付け部42を配設しており、前記曲部41,41によりガイドレール20の巻取り軸側延長線に対する接近離間方向(図示によれば略水平方向)の曲げ強度を補強するとともに、前記取付け部42により前記巻取り軸側延長線方向(図示によれば略垂直方向)の曲げ強度を補強している。
【0038】
各曲部41は、内面が後述する移動補助手段60の脱落を防止する略凹溝状に形成され、その底面に、移動補助手段60の外周面と嵌り合う断面凸状のレール43を固定している。そして、各曲部41及び該曲部41内のレール43は、上記巻取り軸側延長線に対する接近離間方向へ延設されて案内部40aを構成している。
【0039】
そして、前記案内部40aは、上記構成により、巻取り軸30、可動部材50、及び移動補助手段60等を、ガイドレール20の上記巻取り軸側延長線に対して略水平に接近離間する方向へ導く。
【0040】
上記案内部40aの構成によれば、移動補助手段60と曲部41内面とを断面略凹凸状に係合し、更にレール43と移動補助手段60の外周面とを断面略凹凸状に嵌め合わせた二重係合構造としているため、移動補助手段60の脱落を防止することができる。
しかも、上記構成は、可動部材50の上下に固定された移動補助手段60に対して、上下方向側から上下の案内部40a,40aを接触させる構造とすることで、前記脱落防止をより確実なものにしている(図3参照)。
更に、上記構成によれば、移動補助手段60をレール43に沿って直進させるように案内するため、その直進安定性に優れており、ひいては、巻取り軸30が上記接近離間方向へ移動する際の振動を軽減することができる。
【0041】
可動部材50,50は、それぞれが固定部材40,40の各々に対応して配設されている。各可動部材50は、略矩形状の金属板を曲げ加工することで、その上下端部に、移動補助手段60を固定するための受部51,51を断面略L字状に配設しており、これら断面略L字状の受部51,51によって上記接近離間方向(図示によれば略水平方向)の曲げ強度を補強している。
そして、巻取り軸30の両端側の可動部材50,50の内、一方の可動部材50は、上記接近離間方向における上記巻取り軸側延長線と逆側の端部側(図1によれば右端部側)に、断面略L字状等のブラケット72を介して、電動モーター等の駆動源70を支持している。
【0042】
そして、同可動部材50は、前記受部51,51間の略中央または略中央近傍であって、上記接近離間方向における中央よりもやや上記巻取軸側延長線側(図示例によれば左側)に、巻取り軸30の軸本体31を、ボールベアリングや軸受ブラケット等を介して回動自在に軸支している。
すなわち、この軸支位置は、上記巻取り軸側延長線と逆端部側の駆動源70の重量を考慮して、可動部材50の下端側に装着されたニつの移動補助手段60,60に略均等に荷重がかかるように、やや上記巻取り軸側延長線側の配置となっている。
【0043】
上記構成の各可動部材50は、固定部材40の案内部40a,40a間に嵌め込まれる。その際、固定部材40と可動部材50とを略平行にして、可動部材50を、可動部材50の略水平方向の端部から案内部40a,40a間に挿入させればよいため、その作業性が良好である。
【0044】
また、上記構成によれば、複数の移動補助手段60を案内部40aに導かせるようにしているため、仮に移動補助手段60が単数である場合と比較して、巻取り軸30を固定部材40に対して略直交する状態に維持し易い。
したがって、上記構成によれば、巻取り軸30が上記接近離間方向へ移動する際、該巻取り軸30の両側の可動部材50,50を略同速度で移動させることができ、ひいては、巻取り軸30の移動を、振動の少ない安定した動きにすることができる。
【0045】
移動補助手段60は、各可動部材50の各受部51における長手方向両端側の各々に、軸受ブラケットやボールベアリング等を介して回動自在に装着された転動部材である。
この転動部材は、一方の部材と他方の部材との間で転動することにより、一方の部材を他方の部材に対してスムーズに移動させるものであればよく、例えば車輪やローラー等が用いられる。
【0046】
移動補助手段60の外周面には、断面略凹状の溝61(図3参照)が全周にわたって設けられている。この溝61は、上述したように移動補助手段60とレール41とを断面略凹凸状に嵌め合わせて移動補助手段60が案内部40aから脱落するのを防止する。
【0047】
上記構成の開閉装置1は、躯体Mまたは躯体M側の部材に取付けられる。この取付けの手順は、以下の何れの手順であってもよく、設置現場の状況や作業性等を考慮して適宜選択される。
この手順の第一例としては、固定部材40と可動部材50とをそれぞれ躯体Mに取付けた後、可動部材50に対して巻取り軸30を取付ける。
【0048】
また、この手順の第二例は、地面や床面等で可動部材50に巻取り軸30を取付けるとともに可動部材50を固定部材40の案内部40a,40a間に嵌め込む。その後、巻取り軸30及び可動部材50が取付けられた固定部材40を、持ち上げて躯体Mに取付ける。
【0049】
また、この手順の第三例は、固定部材40を躯体Mに取付け、可動部材50を地面や床面等で巻取り軸30に取付ける。その後、巻取り軸30が取付けられた可動部材50を固定部材40の案内部40a,40a間に嵌め込む。
この手順の第三例は、高所でもって高重量な巻取り軸30及び可動部材50を可動部材50に取付ける作業を、可動部材50を固定部材40の案内部40a,40a間に挿入するという比較的簡単な作業により行えるため、特に作業性の良好な手順である。
【0050】
尚、上記三つの手順において、開閉体10を巻取り軸30に取付ける作業は、巻取り軸30を可動部材50に取付ける前であっても後であってもよいし、また可動部材50を躯体Mに取付ける前であっても後であってもよい。
【0051】
次に、上記構成の開閉装置1を開閉動作させた際の作用効果について詳細に説明する。
先ず、開閉体10の閉鎖状態においては、巻取り軸30がガイドレール20の巻取り軸側延長線に寄せられている状態となり、開閉体10は、巻取り軸30との接点Pから略真下のガイドレール20内へ向かって吊り下げられた状態となる(図4(a)参照)。
【0052】
そして、開閉体10を巻取り軸30に巻取ると、巻取り軸30周りの開閉体10の巻径が次第に大きくなり、開閉体10の吊り下げられた部分は、図4(b)に示すように、上記接点Pとガイドレール20上端側との間において、右斜め下向きの状態となる。
【0053】
すると、上記接点Pには、該接点Pよりも下側の開閉体10の重量と、巻取り軸30が該開閉体10を左斜め上方向へ引張る力の反力との双方の力により、右斜め下向きの力F1が作用する。
この力F1は、図4(b)に示すように、右向きの力Frの成分と、下向きの力Fdの成分とを含む力である。
【0054】
したがって、巻取り軸30は、前記右向きの力Frの成分によって、右方向へ移動することになる。そして、開閉体10の開放状態(図4(c)参照)においては、巻取り軸30が最も右側に寄り、開閉体10の吊り下げられた部分は、ガイドレール20内へ向かう略真下向きとなる。
【0055】
尚、図4(b)は、上記作用をわかり易く説明するために、開閉体10の吊り下げられた部分(力F1を示す矢印)を、極端に傾斜させて図示しているが、実際には、巻取り軸30が右方向へ連続的に移動するため、その移動中、開閉体10の吊り下げられた部分は、殆ど真下向きの状態を維持することになる。
【0056】
次に、開閉体10が巻取り軸30から繰出される際の作用について詳細に説明する。
先ず、開閉体10の開放状態においては、巻取り軸30がガイドレール20の巻取り軸側延長線から最も離れた状態となり、開閉体10の吊り下げられた部分は、巻取り軸30に巻かれた開閉体10の外周30aとの接点Pから、略真下のガイドレール20内へ向かって吊り下げられた状態となる(図5(a)参照)。
【0057】
そして、開閉体10を巻取り軸30から繰出すと、巻取り軸30周りの開閉体10の巻径が次第に小さくなり、開閉体10の吊り下げられた部分は、図4(b)に示すように、上記接点Pとガイドレール20上端側との間において、左斜め下向きの状態となる。
【0058】
すると、上記接点Pには、該接点Pよりも下側の開閉体10の重量と、巻取り軸30が該開閉体10を右斜め上方向へ引張る力の反力との双方の力により、左斜め下向きの力F2が作用する。
この力F2は、図5(b)に示すように、左向きの力Flの成分と、下向きの力Fdの成分とを含む力である。
【0059】
したがって、巻取り軸30は、前記左向きの力Flの成分によって、左方向へ移動することになる。そして、開閉体10の閉鎖状態(図5(c)参照)においては、巻取り軸30が最も左側に寄り、開閉体10の吊り下げられた部分は、ガイドレール20内へ向かう略真下向きとなる。
【0060】
尚、図5(b)は、上記作用をわかり易く説明するために、開閉体10の吊り下げられた部分(力F2を示す矢印)を、極端に傾斜させて図示しているが、実際には、巻取り軸30が左方向へ連続的に移動するため、その移動中、開閉体10の吊り下げられた部分は、殆ど真下向きの状態を維持することになる。
【0061】
よって、開閉体10の吊り下げられた部分は、開動作と閉動作との双方の動作中、ガイドレール20内へ向く略真下向きの状態を維持するため、ガイドレール20上端の呑込み部22近傍に擦れることが少ない。そのため、上記開閉装置1によれば、開閉体10の表裏面やガイドレール20の内面に、摺接による傷が付き難い上、摺接音の発生も少なく、摺接抵抗が小さい。したがって、駆動源70による巻取り時のエネルギー消費も少なくて済む。
しかも、上記開閉装置1は、巻取り軸30を水平移動させるのに、開閉体10の巻取り繰出し動作に伴う略水平方向の力を有効利用しているため、動力や動力伝達機構等を必要とせず、機構が簡素である。
【0062】
次に、本発明に係わる他の実施の形態に係わる開閉装置2について説明する。
この開閉装置2は、躯体Mの開口部を開閉する開閉体10と、該開閉体10を開閉方向へ案内するガイドレール20,20と、該開閉体10を巻取ったり繰出したりする巻取り軸30と、躯体M側に固定されるとともに巻取り軸30を回動自在且つ水平移動自在に支持する固定部材80,80と、一方の固定部材80に対して水平移動自在に支持されるとともに駆動源70を支持し、且つ巻取り軸30の両端側を支持している可動部材90,90と、巻取り軸30及び各可動部材90の移動抵抗を軽減する複数の移動補助手段110,120,130とを備え、巻取り軸30を前記ガイドレール20の巻取り軸側延長線に対して接近離間するように支持し、この巻取り軸30に、前記ガイドレール20,20によって開閉方向へ案内される前記開閉体10を巻回している。
【0063】
尚、この開閉装置2において、開閉体10、ガイドレール20、巻取り軸30、及び駆動源70は、上述した開閉装置1のものと略同様の構成であるため、同一の符号を付けることで、重複する詳細説明を省略する。
【0064】
固定部材80,80は、それぞれがガイドレール20,20の各々に対応して配設されている。
各固定部材80は、上記固定部材40と同様に略矩形状の金属板を曲げ加工することで、その上下端部に断面略L字状の曲部81,81を配設し、更に躯体M側の端部にも断面L字状の取付け部82を配設しており、前記曲部81,81により上記ガイドレール20の巻取り軸側延長線に対する接近離間方向の曲げ強度を補強するとともに、前記取付け部82により前記巻取り軸側延長線方向の曲げ強度を補強している。
【0065】
そして、同固定部材80は、前記曲部81,81間の略中央よりに、切欠部83を形成している。
この切欠部83は、固定部材80における前記取付け部82と逆側の端部に開口部83aを有する略横向きU字状の切欠であり(図7参照)、該切欠の上縁と下縁とを、上記接近離間方向へ延設することで、上下の案内部80a,80aを形成している。
【0066】
可動部材90は、巻取り軸30の一端側(図6によれば右端側)のみに配設される部材であり、略矩形状の金属板を曲げ加工することで、上記接近離間方向の両端部に断面略L字状の曲部91,91を形成しており、これら曲部91,91により上記巻取り軸側延長線方向の曲げ強度を補強している。
この可動部材90は、上記接近離間方向における上記巻取り軸側延長線と逆側の端部側(図8によれば右端部側)の前記曲部91に、電動モーター等の駆動源70を支持し、上下端部間の略中央に、略水平方向に並ぶ二つの移動補助手段120,130を支持する。
【0067】
そして、上記構成の可動部材90は、前記移動補助手段120,130を、固定部材80における上下の案内部80a,80a間に係合させることで、上記接近離間方向へ自在に移動する。
【0068】
移動補助手段110は、巻取り軸30の軸本体31における一端側(図6によれば左端側)に直接的に配設され、軸心側にボールベアリング等を介して前記軸本体31を回動自在に支持する略円盤状の転動部材であり、その外周面には、断面略凹状の溝111を形成している。
【0069】
この溝111は、移動補助手段110と案内部80a,80aとを断面略凹凸状に嵌め合わせている。すなわち、移動補助手段110は、上下の案内部80a,80bにより上下方向側から挟まれるように配置され、その上端側と下端側との各々の箇所で、前記溝111を案内部80aに断面略凹凸状に嵌め合わせている。
尚、移動補助手段110は、下側の案内部80a上を転がるように配設されるため、上側の案内部80aと前記溝111の底面との間には若干の隙間が確保されている。
【0070】
上記構成の移動補助手段110は、上下の案内部80a,80aと断面略凹凸状に係合し、更に上下の案内部80a,案内部80aにより挟まれるようにして配設されていることで、案内部80a,80aからの脱落を防止される。
【0071】
また、移動補助手段120は、巻取り軸30の軸本体31における他端側(図6によれば右端側)において、可動部材90の表面に固定され、その軸心側にボールベアリング等を介在することにより前記軸本体31を回動自在に支持するとともに、外周側にもボールベアリング等を介在することで固定部材80の案内部80a上を転がるようにした転動部材であり、外周面には、上記移動補助手段110同様に断面略凹状の溝(図示せず)を形成している。
【0072】
また、移動補助手段130は、前記移動補助手段120と所定間隔を置いて略水平方向へ並ぶように、可動部材90の表面に固定され、その外周側にボールベアリング等を介在することで固定部材80の下側の案内部80a上を転がるようにした転動部材であり、外周面には、上記移動補助手段110及び移動補助手段120同様に断面略凹状の溝(図示せず)を形成している。
【0073】
そして、これら移動補助手段120,130は、上記移動補助手段110同様に、上下の案内部80a,80aと略断面凹凸状に係合し、且つ上下の案内部80a,案内部80aにより挟まれるようにして配設されることで、案内部80a,80aからの脱落を防止される。
【0074】
上記構成の移動補助手段110,120,130の各々は、上述した開閉装置1における移動補助手段60よりも外径の大きくすることで、下側の案内部80a上を転がる際の移動抵抗を小さくしている。前記外径は、図6乃至7に示す好ましい一例によれば、可動部材90の上下端部間の幅の1/2または1/2以上の寸法に設定されている。
【0075】
また、上記構成によれば、前記移動補助手段110,120,130の各々を、固定部材80における切欠部83の開口部83a内に挿入して、上下の案内部80a,80a間に係合させるようにしているため、巻取り軸30を左右の固定部材80に支持させる際の作業性が良好である。
【0076】
尚、図6中、符号140は、巻取り軸30の軸本体31外周に固定され、駆動源70の駆動軸からチェーンやベルト等を介して回転力の伝達を受けるスプロケット又はプーリー等である。
【0077】
次に、本発明に係わる他の実施の形態に係わる開閉装置3について説明する。
この開閉装置3は、上記開閉装置2における図6(VII)−(VII)線断面図上の部位を、図8に示す構成に置換したものであり、他の箇所及び略同様の構成の箇所については、同一符号を付けるとともに重複する詳細説明を省略する。
【0078】
この開閉装置3における固定部材80は、上記開閉装置2における固定部材80の切欠部83の上下幅を若干狭くしたものである。
【0079】
また、可動部材140は、上記開閉装置2における可動部材90と外観視形状を略同一とし、上記接近離間方向の両端部に、上記巻取り軸側延長線方向の強度を補強する断面略L字状の曲部141,141を有する。
この可動部材140は、上記接近離間方向における上記巻取り軸側延長線と逆側の端部側(図9によれば右端部側)に、ブラケット等(図示せず)を介して、電動モーター等の駆動源70を支持している。そして、同可動部材140は、上下端部間の略中央に、略水平方向に並ぶ二つの移動補助手段150,150を支持するとともに、これら移動補助手段150,150間には、ボールベアリング等(図示せず)を介して巻取り軸30の軸本体31を回動自在に支持している。
【0080】
巻取り軸30の軸支位置は、上記巻取り軸側延長線と逆端部側(図示によれば右端側)の駆動源70の重量を考慮して、二つの移動補助手段150,150に略均等に荷重がかかるように、やや上記巻取り軸側延長線側(図示によれば左端側)の配置となっている。
【0081】
各移動補助手段150は、ボールベアリング等(図示せず)を介することで、可動部材140の表面に回動自在に軸支された転動部材であり、その外周面には、凹溝(図示せず)を全周にわたって形成している。
そして、二つの移動補助手段150は、前記凹溝によって上下の案内部80a,80aと略断面略凹凸状に係合し、且つ上下の案内部80a,案内部80aにより挟まれるようにして配設されることで、案内部80a,80aからの脱落を防止されている。
【0082】
この開閉装置3は、二つの移動補助手段150,150の間隔を比較的広くするとともに、それら二つの移動補助手段150,150間に巻取り軸30を配置することで、可動部材140の水平方向における荷重バランスを良好にした態様となっている。したがって、この開閉装置3は、二つの移動補助手段150,150や巻取り軸30の軸支箇所等、荷重を受ける部位における耐久性等に優れている。
【0083】
尚、図7乃至8は、図示を明瞭にするために、開閉体10を省略しているが、開閉装置2及び3における開閉体10は、上記開閉装置1同様に巻取り軸30のドラム32外周に巻回されている。
【0084】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような作用効果を奏する。
第一の発明によれば、巻取り軸の端部側が固定部材の案内部に導かれてガイドレールの巻取り軸側延長線に対して接近離間方向へ移動する。その移動は、案内部と巻取り軸の端部側との間に介在される移動補助手段により、移動抵抗が軽減されるため、スムーズに行われる。
巻取り軸を固定部材の案内部に沿って移動させる構造としているため、揺動リンク機構を備えた従来技術と比較して、部品点数の少ない簡素な構造とすることができる。
よって、部品点数の少ない簡素な機構により、巻取り軸をガイドレールの巻取り軸側延長線に対して接近離間させることができ、ひいては、開閉体とガイドレールにおける巻取り軸側端部の開口部との摺接に起因する巻取り負荷や繰出し負荷等を軽減することができる。
【0085】
更に、第二の発明によれば、巻取り軸による開閉体の巻取り繰出し動作に伴う略水平方向の力を有効に利用することで、巻取り軸をガイドレールの巻取り軸側延長線に対して接近離間方向へ移動させるようにしたため、前記接近離間方向への移動のための動力や機構等を不要にすることができる。
【0086】
更に、第三の発明によれば、可動部材を固定部材に対して移動させる機構としているため、巻取り軸の上記接近離間方向への動きを、安定させ易い。そのため、上記接近離間方向への移動の際の振動や騒音を低減することができる。
【0087】
更に、第四の発明によれば、巻取り軸と駆動源とを可動部材により一体的に移動させるようにしているため、巻取り軸と駆動源との間の伝動機構を、チェーン及びスプロケットや、ベルト及びプーリー、ギヤ等の一般的な伝達機構を用いた簡素な構造とすることができる。すなわち、仮に巻取り軸を可動部材に設けるとともに、駆動源を固定部材に設けた構成によれば、巻取り軸と駆動源との間の前記伝達機構を伸縮等させる調整手段が必要となるが、本発明では前記調整手段を不要にすることができる。
【0088】
更に、第五の発明によれば、巻取り軸の端部側の軸支構造を特に簡素な構成とすることができる。
【0089】
更に、第六の発明によれば、巻取り軸が接近離間する際の移動抵抗を簡素な構造により低減し、巻取り軸の移動をスムーズにすることができる。
【0090】
更に、第七の発明によれば、案内部を、移動補助手段に対して上下方向側から挟むようにしているため、上下方向の方向成分を含む振動や不意の衝撃等に起因して、移動補助手段が案内部から外れてしまうのを防止することができる。
【0091】
更に、第八の発明によれば、移動補助手段と案内部とが断面略凹凸状に係合するため、巻取り軸の軸方向の成分を含む振動や不意の衝撃等に起因して、移動補助手段が案内部から外れてしまうのを防止することができる。
【0092】
更に、第九の発明によれば、巻取り軸の端部側を上記接近離間方向へ案内する案内部を、より簡素で製造性に優れた構造とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる開閉装置の巻取り軸構造の一例であり、開閉体を巻き上げた状態を示す側面図。
【図2】同巻取り軸構造であり、開閉体を繰出した状態を示す側面図。
【図3】同巻取り軸構造の要部断面図。
【図4】同巻取り軸構造の作用説明図であり、開閉体が繰出されて行く状態を(a)〜(c)の各々に示す。
【図5】同巻取り軸構造の作用説明図であり、開閉体が巻取られて行く状態を(a)〜(c)の各々に示す。
【図6】本発明に係わる開閉装置の巻取り軸構造の他例を示す平面図であり、要部を切欠して示している。
【図7】図6における(VII)−(VII)線断面図。
【図8】図6における(VII)−(VII)線断面図。
【図9】本発明に係わる開閉装置の巻取り軸構造の他例を示す要部断面図。
【符号の説明】
1:開閉装置
10:開閉体
20:ガイドレール
30:巻取り軸
40:固定部材
40a:案内部
43:レール
50:可動部材
60:移動補助手段
70:駆動源
Claims (9)
- ガイドレールの巻取り軸側延長線に対して接近離間するように支持された巻取り軸に、前記ガイドレールによって開閉方向へ案内される開閉体を巻回するようにした開閉装置の巻取り軸構造において、
躯体側に固定される固定部材と、前記巻取り軸が前記接近離間する際の移動抵抗を軽減する移動補助手段とを備え、
前記固定部材には、前記巻取り軸側延長線に対する接近離間方向へ延びる案内部が設けられ、
前記巻取り軸は、前記移動補助手段を介在して前記案内部に導かれることで、前記接近離間方向へ自在に移動するように支持されていることを特徴とする開閉装置の巻取り軸構造。 - 上記固定部材の上記案内部を略水平状に設け、上記開閉体が巻取られたり繰出されたりする際に上記巻取り軸に作用する略水平方向の力によって、上記巻取り軸を上記接近離間方向へ移動させるようにしたことを特徴とする請求項1記載の開閉装置の巻取り軸構造。
- 上記巻取り軸の端部側には、該巻取り軸を回動自在に支持するとともに、上記接近離間方向へ移動するように上記案内部と係合する可動部材が設けられ、
上記移動補助手段は、前記可動部材に設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の開閉装置の巻取り軸構造。 - 上記可動部材には、上記巻取り軸を回動させるための駆動源が備えられていることを特徴とする請求項3記載の開閉装置の巻取り軸構造。
- 上記移動補助手段を上記巻取り軸の端部側に直接的に設けるとともに、この移動補助手段を上記案内部により上記接近離間方向へ導くようにしたことを特徴とする請求項1又は2記載の開閉装置の巻取り軸構造。
- 上記移動補助手段は、回動自在に軸支された転動部材であることを特徴とする請求項1乃至5何れか1項記載の開閉装置の巻取り軸構造。
- 上記案内部は、上記移動補助手段を上下方向側から挟むようにして、上記固定部材に配設されていることを特徴とする請求項1乃至6何れか1項記載の開閉装置の巻取り軸構造。
- 上記移動補助手段と上記案内部とは、断面略凹凸状に係合するように形成されていることを特徴とする請求項1乃至7何れか1項記載の開閉装置の巻取り軸構造。
- 上記固定部材は板状に形成され、また上記案内部は前記板状の固定部材に設けられた縁部であることを特徴とする請求項1乃至8何れか1項記載の開閉装置の巻取り軸構造。
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