JP2004291888A - 後席用エアバッグ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】前席と後席乗員との位置関係が変化しても、後席乗員に対する保護機能が低下し難い。
【解決手段】コントローラ37は、前席位置センサ32、前席倒れ角センサ33等の検出情報に基づき、前席の背もたれ部と後席乗員の膝との間隔を推定する。コントローラ37は、推定した間隔が所定値未満のときは第1インフレータ15aのみを作動させ、また、間隔が所定値以上のときは第1及び第2インフレータ15a,15bを共に作動させる。エアバッグは、第1インフレータ15aのみからガスが供給されたときには、テザーの重合部に設けられたティアシーム部が破断せず、重合部が維持されることで薄く展開膨張する。また、エアバッグは、第1及び第2インフレータ15a,15bからガスが供給されたときには、ティアシーム部が破断して重合部が展開することによって厚く展開膨張する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、衝突等による衝撃が車両に加わったときに、前席と後席との間において展開膨張するエアバッグを備えた後席用エアバッグ装置に関するものである。なお、本明細書において、「前席」とは、後方に他の席がある席を意味し、運転席及び助手席に限らない。また、「後席」とは、「前席」の後にある席を意味する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の後席用エアバッグ装置としては、前席のシートベースフレームに設けられたエアバッグモジュールから、後席乗員に向かってエアバッグが展開するものがある。このエアバッグは、前席背もたれ部の後方において背もたれ部の背面に沿って上方に展開し、次いで、後席乗員の胸部あるいは頭部の前方で展開する(特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特表2002−542100号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1に記載のエアバッグ装置では、前席と後席乗員との位置間隔に関係なく、エアバッグを一定の大きさまで展開膨張させているだけである。このため、前席の前後位置や、後席乗員の体格等の違い等によってエアバッグと後席乗員との位置関係が変化したときに、後席乗員に対する保護機能が低下する可能性がある。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、前席と後席乗員との位置関係が変化しても、後席乗員に対する保護機能が低下し難い後席用エアバッグ装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、前席に設けられ、前席と後席との間において展開膨張するエアバッグを備えた後席用エアバッグ装置であって、前席と後席乗員との位置関係を検出する検出手段と、前記エアバッグが展開膨張する形態を前記検出手段の検出結果に基づいて調節する調節手段とを設けたことを要旨とするものである。
【0007】
請求項1に記載の発明によれば、前席と後席乗員との位置関係が変化しても、後席乗員に対する保護機能が低下し難いように、前席と後席との間でエアバッグが展開膨張する形態を調節することができる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記調節手段は、前記エアバッグに供給するガス量を調節することでエアバッグの展開膨張する厚さを調節することを要旨とするものである。
【0009】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の作用に加えて、ガス量を変更するだけの簡単な操作によってエアバッグが展開膨張する厚さが調節できるので、容易に実施できる。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記エアバッグは、複数段階に設定された前記ガス量に応じて破断される破断部を有し、破断部の有無に応じて展開膨張する厚さが調節されることを要旨とするものである。
【0011】
請求項3に記載の発明によれば、請求項2に記載の発明の作用に加えて、エアバッグが展開膨張する厚さが異なってもその内圧を所定値以上確保することができるので、厚さを切り換えることによるエアバッグの保護機能の低下を防止することができる。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記エアバッグは、その内部に設けられたテザーの重合部が前記ガスの圧力に応じて維持又は展開することによって、展開膨張する厚さが切り換えられることを要旨とするものである。
【0013】
請求項4に記載の発明によれば、請求項3に記載の発明の作用に加えて、 エアバッグが展開膨張する厚さを、簡単な構成によって切り換えることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記エアバッグは、その外周部に設けられた重合部が前記ガスの圧力に応じて維持又は展開することによって、展開膨張する厚さが切り換えられることを要旨とするものである。
【0014】
請求項5に記載の発明によれば、請求項3に記載の発明の作用に加えて、エアバッグが展開膨張する厚さを、簡単な構成によって切り換えることができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の発明において、前記検出手段は、前席の前後調節位置、前席の背もたれ部の倒れ角、後席の前後調節位置、後席背もたれ部の倒れ角、及び、後席乗員の着座状態の内の少なくとも1つに基づいて前記位置関係を検出することを要旨とするものである。
【0015】
請求項6に記載の発明によれば、請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の発明の作用に加えて、簡単に検出可能な各検出量から前席と後席乗員との位置関係を推定することができるので、より高度で複雑な検出手段を用いる必要がなく、容易に実施できる。
【0016】
請求項7に記載の発明は、請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の発明において、前記エアバッグは、前記前席の座部又は座部の下側に設けられるとともに、前席の背もたれ部の背面に沿って上方に展開膨張することを要旨とするものである。
【0017】
請求項7に記載の発明によれば、請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の発明の作用に加えて、前席と後席乗員との位置関係が変化しても後席乗員の膝下に干渉することなく展開膨張し、膝及び膝下を保護することができる。
【0018】
請求項8に記載の発明は、請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の発明において、前記エアバッグは、後席乗員の膝及び膝下を保護するために、扁平状に展開膨張することを要旨とするものである。
【0019】
請求項8に記載の発明によれば、請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の発明の作用に加えて、前席と、後席乗員の膝及び膝下との位置関係が変化しても、後席乗員の膝及び膝下に対する保護機能が低下し難い。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図8及び図10に従って説明する。
【0021】
図2に示すように、車両における前席10の座部11の下面には、後席12に着座する後席乗員Mを保護するためのエアバッグモジュール13が固定されている。
【0022】
図3及び図4(a)に示すように、エアバッグモジュール13は、座部11に固定されるケース14、ケース14内に収容された一対のインフレータ15a,15b、ケース14に収容されるとともにインフレータ15a,15bが供給するガスによって展開膨張するエアバッグ16を備えている。
【0023】
図4(b)に示すように、ケース14は、後席12側に向いた開口部17を有し、この開口部17から折り畳んだ状態のエアバッグ16を後席12側に展開させるようになっている。開口部17は、エアバッグ16の展開時にティアライン18a,18bで切り離されて上下に開く上側蓋部19a及び下側蓋部19bによって閉塞されている。
【0024】
図5、図6及び図7に示すように、エアバッグ16は、前席10と後席12との間で、前席10の背もたれ部20の背面20aに沿って略上方に展開膨張するようになっている。また、エアバッグ16は、扁平状をなすように、しかも、前後方向視で略四角形に展開膨張するようになっている。
【0025】
エアバッグ16の内部には、前側の基布16aと後側の基布16bとを連結するテザー21a,21bが設けられている。エアバッグ16は、テザー21a,21bによって展開膨張する形状が制限されて厚さが切り換わる。図8に示すように、テザー21a,21bの中間部には、それぞれ破断部としてのティアシーム部22a,22bによって重合部23a,23bが設けられている。なお、ここで「破断」とは、ティアシーム部22a,22bのシームが破断されて、重合部23a,23bが延びることをいう。
【0026】
重合部23a,23bは、第1インフレータ15aのみからガスが供給されたときには、図6に示すように、そのティアシーム部22a,22bが破断せず、重合状態を維持する。このため、エアバッグ16は、薄く展開膨張し、展開膨張後の容積が制限されることで所定値以上の内圧となる。また、重合部23a,23bは、第1インフレータ15aに加えて第2インフレータ15bからガスが供給されて内圧が増大したときには、図7に示すように、ティアシーム部22a,22bが破断して重合状態から展開する。このため、エアバッグ16はより厚く展開膨張した状態で所定値以上の内圧となる。
【0027】
図1に示すように、後席用エアバッグ装置30は、エアバッグモジュール13に加え、シートベルトセンサ31、前席位置センサ32、前席倒れ角センサ33、後席位置センサ34、後席倒れ角センサ35、後席着座センサ36及びコントローラ37によって構成される。本実施形態では、前席位置センサ32、前席倒れ角センサ33、後席位置センサ34、後席倒れ角センサ35、後席着座センサ36及びコントローラ37が検出手段を構成し、第1インフレータ15a、第2インフレータ15b、テザー21a,21b及びコントローラ37が調節手段を構成する。
【0028】
シートベルトセンサ31は、図示しない後席シートベルトのバックルに付設され、後席乗員Mがシートベルトをしているか否かを検出する。
前席位置センサ32、前席倒れ角センサ33、後席位置センサ34、後席倒れ角センサ35、後席着座センサ36は、背もたれ部20と後席乗員Mの膝Knとの位置関係を検出するための各種情報を検出する。前席位置センサ32は、前席10を前後に移動させる駆動モータ(図示しない)の回転量から前席10の前後位置を検出し、前席倒れ角センサ33は、背もたれ部20を前後に傾動させる駆動モータ(図示しない)の回転量から背もたれ部20の倒れ角を検出する。後席位置センサ34は、後席12を前後に移動させる駆動モータ(図示しない)の回転量から後席12の前後位置を検出し、後席倒れ角センサ35は、後席12の背もたれ部24を前後に傾動させる駆動モータ(図示しない)の回転量から背もたれ部24の倒れ角を検出する。
【0029】
後席着座センサ36は、例えば後席12の座部25の前部、中央部及び後部にそれぞれ設けられている。各後席着座センサ36は、後席乗員Mの着座状態、すなわち、後席乗員Mが座部25の正しい位置に着座しているか否かを推定可能な、座部25の前部、中央部及び後部における着座状態を検出する。後席乗員Mが座部25の正しい位置に着座している状態は、前部、中央部及び後部の各後席着座センサ36がいずれも後席乗員Mの着座を検出する。一方、例えば、後席乗員Mである子供が座部25から立ち上がっているときには、いずれの後席着座センサ36も後席乗員Mの着座を検出しない。また、後席乗員Mが座部25に浅く腰掛けているときには、前部の後席着座センサ36のみが着座を検出する。
【0030】
図10に示すプログラムを格納したコントローラ37は、図示しない衝撃検出器から入力する衝撃検出結果を起点とした後述のプログラムの動作に基づき、エアバッグ16を作動させるか否かを決定する。すなわち、コントローラ37は、エアバッグ16を作動させることを決定したときには、各センサ32〜36から入力した検出結果に基づき、以下に説明するエアバッグ16の展開制御を行う。
【0031】
図10に示すように、コントローラ37は、先ず、ステップ(以下、Sと略記する。)100で、衝撃検出器から入力した衝撃検出結果から、エアバッグ16を作動させるべきか否かを判定する。そして、エアバッグ16を作動させるべき状態でないと判断したときには、本処理を終了する。
【0032】
一方、S100で、エアバッグ16を作動させるべきであると判断したときには、次にS110で、シートベルトセンサ31から入力した検出結果に基づき、後席乗員Mがシートベルトをしているか否かを判断する。そして、シートベルトをしていないと判断したときには、本処理を終了する。
【0033】
S110で、後席乗員Mがシートベルトをしていると判断したときには、次に、S120で、各後席着座センサ36の検出結果から、後席乗員Mの座部25への着座状態が正しいか否か判断する。そして、後席乗員Mの着座状態が正しくなかったときには、エアバッグ16を作動させることなく本処理を終了する。
【0034】
一方、S120で、後席乗員Mの着座状態が正しかったときには、次にS130を実行する。
S130では、各センサ32〜36から入力した検出結果から、前席10の背もたれ部20の背面20aと後席乗員Mの膝Knとの間隔推定値Gを求める。この間隔推定値Gは、背もたれ部20の背面20aの前後及び上下方向における位置と、後席乗員Mの膝Knの同位置とから求められる。なお、背もたれ部20の背面20aの位置は、前席10の前後位置、背もたれ部20の倒れ角から求められる。後席乗員Mの膝Knの位置は、後席12の前後位置、背もたれ部24の倒れ角、後席乗員Mの着座状態から求められる。
【0035】
S130を実行すると、次にS140で、間隔推定値Gが、予め設定されている第1間隔判定値G0以上であるか否かを判定することにより、背もたれ部20の背面20aと後席乗員Mの膝Knとが、エアバッグ16によって効果的に保護できない程度まで近づきすぎているか否かを判定する。そして、間隔推定値Gが第1間隔判定値G0未満であったときには、背もたれ部20と膝Knとが近づき過ぎていると判断し、エアバッグ16を作動させることなく本処理を終了する。
【0036】
一方、S140で、間隔推定値Gが第1間隔判定値G0以上であったときには、背もたれ部20と膝Knとが近づき過ぎていないと判断し、次にS150を実行する。
【0037】
S150では、間隔推定値Gが、予め設定されている第2間隔判定値G1以上であるか否かを判定することにより、エアバッグ16を展開膨張させる大きさを判断する。S150で、間隔推定値Gが第2間隔判定値G1未満であったときには、エアバッグ16を薄く展開膨張させた方が適切であると判断し、次にS160で、第1インフレータ15aのみを作動させた後に、本処理を終了する。
【0038】
一方、S150で、間隔推定値Gが第2間隔判定値G1以上であったときには、エアバッグ16を大きく展開膨張させた方が適切であると判断し、次にS170で、第1インフレータ15a及び第2インフレータ15bを共に作動させた後に、本処理を終了する。
【0039】
次に、以上のように構成された本実施形態の作用について説明する。
後席乗員Mがシートベルトを装着していないときや、着座状態が正しくないときには、エアバッグ16を作動させるべき衝撃が車両に加わってもコントローラ37はエアバッグ16を作動させない。従って、車両に衝撃が加わっても、エアバッグ16を作動させることが適切でないときにはその作動が停止される。
【0040】
また、前席10の前後位置が後席12寄りに調節されていたり、背もたれ部20が大きく後側に倒されていたりすると、背もたれ部20の背面20aと、後席乗員Mの膝Knとの間隔が相対的に小さくなる。この状態で車両に衝撃が加わったとき、コントローラ37は第1インフレータ15aのみを作動させる。このため、エアバッグ16は、背もたれ部20と後席乗員Mの膝下との間の比較的狭い空間において背もたれ部20の背面20aに沿って上方に展開膨張し、扁平状に薄く膨らむ。従って、エアバッグ16は、背もたれ部20と後席乗員Mの膝Knとの間隔が狭いときにも、後席乗員Mの膝下に干渉することなく展開膨張し、背もたれ部20に近い位置にある後席乗員Mの膝Kn及び膝下を保護する。
【0041】
一方、前席10の前後位置が後席12から離れて調節されていたり、背もたれ部20が起こされていたりすると、背もたれ部20の背面20aと、後席乗員Mの膝Knとの間隔が相対的に大きくなる。この状態で車両に衝撃が加わったとき、コントローラ37は第1インフレータ15a及び第2インフレータ15bを共に作動させる。このため、エアバッグ16は、背もたれ部20と後席乗員Mの膝下との比較的広い空間において背もたれ部20の背面20aに沿って上方に展開膨張し、厚く膨らむ。従って、エアバッグ16は、背もたれ部20と膝Knとの間隔が広いときにも、後席乗員Mの膝下に干渉することなく展開膨張し、背もたれ部20から遠い位置にある後席乗員Mの膝Kn及び膝下を保護する。
【0042】
次に、以上詳述した本実施形態が有する効果を列記する。
(1) コントローラ37(調節手段、検出手段)は、各センサ(検出手段)32〜36からの検出情報から前席10の背もたれ部20の背面20aと後席乗員Mの膝Knとの間隔(位置関係)を推定し、この推定結果に基づいてエアバッグ16に供給するガス量を2段階に切り換える。エアバッグ16は、供給されるガス量が少ないときには薄く展開膨張し、供給されるガス量が多いときには厚く展開膨張する。そして、エアバッグ16は、前席10の座部11の下側に設けられ、背もたれ部20の背面20aに沿ってほぼ上方に展開膨張する。その結果、前席10の背もたれ部20と後席乗員Mの膝Knとの間隔が変化しても、後席乗員Mの膝Kn及び膝下に対する保護機能が低下しない。
【0043】
(2) コントローラ37は、2つのインフレータ15a,15bの一方のみ又は両方を作動させ、エアバッグ16に供給するガス量を2段階に切り換えることで、エアバッグ16が展開膨張する厚さ(形態)を切り換える。従って、ガス量を切り換えるだけの簡単な操作によってエアバッグ16が展開膨張する大きさを切り換えるので、容易に実施できる。
【0044】
(3) エアバッグ16のテザー21a,21bに設けられた重合部23a,23bのティアシーム部(破断部)22a,22bが、2段階で供給されるガスの圧力に応じて維持又は展開することにより、エアバッグ16が展開膨張する厚さが切り換わる。従って、展開膨張する厚さが異なってもその内圧を所定値以上確保することができるので、大きさの変化によるエアバッグ16の保護機能の低下を防止することができる。
【0045】
(4) コントローラ37は、前席10の前後位置、その背もたれ部20の倒れ角、後席12の前後位置、その背もたれ部24の倒れ角、後席乗員Mの着座状態から、前席10の背もたれ部20の背面20aと、後席乗員Mの膝Knとの間隔を推定する。従って、簡単に検出することができる各検出量から間隔を推定できるので、より高度で複雑なセンサを用いる必要がなく、容易に実施できる。
【0046】
(5) エアバッグ16は、前席10の座部11の下面に設けられるとともに、前席10の背もたれ部20の背面20aに沿って上方に展開膨張し、後席乗員Mの膝Kn及び膝下を保護するために、扁平状に展開膨張する。従って、背もたれ部20と後席乗員Mの膝Knとの間隔が変化しても、膝Kn及び膝下に干渉することなく展開膨張し、また、膝Kn及び膝下に対する保護機能が低下し難い。
【0047】
次に、上記一実施形態以外の実施形態を列記する。
・ 重合部23a,23bは、第1インフレータ15aのみからガスが供給されたときに重合状態が維持され、第1及び第2インフレータ15a,15bの両方からガスが供給されたときに重合状態から展開するものであればよく、ティアシーム部22a,22bの代わりに、接着によって重合状態が形成されてもよい。
【0048】
・ エアバッグは、供給されるガス量に応じて、展開膨張する大きさを切り換えることができればよい。例えば、図9(a)に示すように、その外周部に設けられた重合部40のティアシーム部41a,41b(破断部)をガス圧によって破断させ、重合部40を展開させることで、図9(b)に示すように展開する構成としてもよい。
【0049】
・ 各センサ32〜36及びコントローラ37が構成する検出手段は、前席の背もたれ部と後席乗員Mの膝下との位置関係を検出できれるものであればよい。例えば、車両のBピラーに設けたカメラと、このカメラが撮像した背もたれ部と膝下の画像から、その間隔を求めるコンピュータからなる構成としてもよい。この場合には、複数の異なるセンサを必要とせず、部品点数及び組付工数が少なくなる。
【0050】
・ 3段階に設定されたガス量に応じて2段階で破断するティアシーム部を有する重合部をテザーに設けた構成としてもよい。この場合には、前席10の背もたれ部20と後席乗員Mの膝Knとの間隔に応じて、エアバッグが展開膨張する大きさをより適切に設定することができるので、後席乗員Mの膝Kn及び膝下に対する保護機能がより一層低下し難い。
【0051】
・ エアバッグは、前席10に設けられ、前席10と後席12との間において展開膨張するものであればよい。例えば、前席10の座部11に内蔵され、背もたれ部20の背面20aに沿って上方に展開するものであってもよい。あるいは、背もたれ部20の背面20aに設けられ、後席乗員Mの胸部あるいは頭部の前方に展開するものであってもよい。
【0052】
【発明の効果】
請求項1〜請求項8に記載の発明によれば、前席と後席乗員との位置関係が変化しても、後席乗員に対する保護機能が低下し難い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の後席用エアバッグ装置を示す電気ブロック図。
【図2】エアバッグモジュールが設けられた前席と後席を示す模式図。
【図3】エアバッグモジュールを示す模式側面図。
【図4】(a)はエアバッグモジュールを示す模式平面図、(b)は同じく模式背面図。
【図5】エアバッグを示す模式背面図。
【図6】展開膨張したエアバッグを示す模式側面図。
【図7】同じく模式側面図。
【図8】テザーに設けられた重合部を示す模式斜視図。
【図9】(a)はエアバッグの外周部に設けられた重合部を示す模式図、(b)は展開後の重合部を示す模式図。
【図10】展開制御を示すフローチャート。
【符号の説明】
10…前席、11…座部、12…後席、15a…調節手段を構成する第1インフレータ、15b…同じく第2インフレータ、16…エアバッグ、20…背もたれ部、20a…背面、21a,21b…調節手段を構成するテザー、22a,22b…破断部としてのティアシーム部、23a,23b…重合部、30…後席用エアバッグ装置、31…検出手段を構成する前席位置センサ、32…同じく前席倒れ角センサ、33…同じく後席位置センサ、34…同じく後席倒れ角センサ、35…同じく後席荷重センサ、36…検出手段及び調節手段を構成するコントローラ、40…重合部、41a,41b…破断部としてのティアシーム部、Kn…膝、M…後席乗員。

Claims (8)

  1. 前席に設けられ、前席と後席との間において展開膨張するエアバッグを備えた後席用エアバッグ装置であって、
    前席と後席乗員との位置関係を検出する検出手段と、
    前記エアバッグが展開膨張する形態を前記検出手段の検出結果に基づいて調節する調節手段とを設けたことを特徴とする後席用エアバッグ装置。
  2. 前記調節手段は、前記エアバッグに供給するガス量を調節することでエアバッグの展開膨張する厚さを調節することを特徴とする請求項1に記載の後席用エアバッグ装置。
  3. 前記エアバッグは、複数段階に設定された前記ガス量に応じて破断される破断部を有し、破断部の有無に応じて展開膨張する厚さが調節されることを特徴とする請求項2に記載の後席用エアバッグ装置。
  4. 前記エアバッグは、その内部に設けられたテザーの重合部が前記ガスの圧力に応じて維持又は展開することによって、展開膨張する厚さが切り換えられることを特徴とする請求項3に記載の後席用エアバッグ装置。
  5. 前記エアバッグは、その外周部に設けられた重合部が前記ガスの圧力に応じて維持又は展開することによって、展開膨張する厚さが切り換えられることを特徴とする請求項3に記載の後席用エアバッグ装置。
  6. 前記検出手段は、前席の前後調節位置、前席の背もたれ部の倒れ角、後席の前後調節位置、後席背もたれ部の倒れ角、及び、後席乗員の着座状態の内の少なくとも1つに基づいて前記位置関係を検出することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の後席用エアバッグ装置。
  7. 前記エアバッグは、前記前席の座部又は座部の下側に設けられるとともに、前席の背もたれ部の背面に沿って上方に展開膨張することを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の後席用エアバッグ装置。
  8. 前記エアバッグは、後席乗員の膝及び膝下を保護するために、扁平状に展開膨張することを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の後席用エアバッグ装置。
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