JP2004286892A - アライメント装置、アライメント接着装置、アライメントマーク及び接着方法 - Google Patents

アライメント装置、アライメント接着装置、アライメントマーク及び接着方法 Download PDF

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Abstract

【課題】位置合わせを行う基板に反りが発生してしまうことを防止する。
【解決手段】対向させた第一及び第二の基板100,200の位置合わせを行うアライメント装置2において、第一の基板100が吸着固定される基板ホルダ7を透明とし、基板ホルダ7の吸着面9を第一の基板100の一方の面の全体を支持する平面形状とした。これにより、第一の基板100の一方の面の全体が平面形状の吸着面9に支持される。また、基板ホルダ7の第一の基板100側とは反対側から第一及び第二の基板100,200へ向けて出射した光が基板ホルダ7を通過するので、第一及び第二の基板100,200に光を到達させることが可能となる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アライメント装置、アライメント接着装置、アライメントマーク及び接着方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、2枚の基板から構成される光偏向分離素子の製造においては2枚の基板の位置合わせを行った後に2枚の基板を接着結合させている。また、半導体素子の製造においては基板であるウエハと基板であるマスクとの位置合わせを行った後にマスクに対して露光を行いウエハ上にマスクパターンを形成している。このように2枚の基板の位置合わせを行う装置としてアライメント装置がある(例えば、特許文献1参照)。従来のアライメント装置の一例を図8に示す。
【0003】
図8に示すように、アライメント装置400には、例えばマスク等の第一の基板401を真空吸着して保持する第一の保持部402と、第一の保持部402の下側に配置され例えばウエハ等の第二の基板403を保持して第一の基板401に対して移動させる第二の保持部404と、第一の保持部402の上側に配置され第一の基板401に設けられたアライメントマーク405と第二の基板403に設けられたアライメントマーク406との位置ズレを検出するアライメント検出部407とが設けられている。
【0004】
第一の保持部402は、基板ホルダ408と真空ポンプ(図示せず)とを備え、基板ホルダ408に形成された吸着用溝409に接続された真空ポンプにより基板ホルダ408に第一の基板401を吸着させて保持している。このような基板ホルダ408は内側には開口410が形成されている。この開口410を介して、マスクに対しての露光、接着剤に対する露光、アライメントマーク405,406に対する光照射等が行われる。
【0005】
このような構造のアライメント装置400では、第一の保持部402に第一の基板401が保持され、第二の保持部404に第二の基板403が保持され、それらの第一及び第二の基板401,403のアライメントマーク405,406に対してアライメント検出部407によって光が出射される。そして、その反射光をアライメント検出部407が受光してそれらの反射光からアライメントマーク405,406の位置ズレを検出する。そして、その位置ズレを補正するように第二の保持部404が第二の基板403を移動させる。これにより、第一の基板401のアライメントマーク405と第二の基板403のアライメントマーク406とが位置合わせされて、第一の基板401と第二の基板403とが位置合わせされる。
【0006】
【特許文献1】
特開平1−28915号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のアライメント装置400では、基板ホルダ408の内側に開口410が形成されているので、第一の基板401が吸着用溝409を介した真空ポンプによって基板ホルダ408に吸着固定される際、反ってしまうという問題がある。このような基板の反りは、厚さが薄く剛性が低い基板401に特に顕著に現れる。
【0008】
本発明の目的は、位置合わせを行う基板に反りが発生してしまうことを防止することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、吸着手段によって基板ホルダの吸着面に固定される第一の基板に設けられた第一のアライメントマークと、前記第一の基板に対して対向配置される第二の基板に設けられた第二のアライメントマークとを、前記第一及び前記第二のアライメントマークへ照射した光に基づいて位置合わせするアライメント装置において、前記基板ホルダを透明とし、前記吸着面を前記第一の基板の一方の面の全体を支持する平面形状とした。
【0010】
したがって、吸着手段によって基板ホルダの吸着面に固定される第一の基板の一方の面の全体が平面形状の吸着面に支持されるので、第一の基板に反りが発生してしまうことが防止される。また、基板ホルダが透明であることから、基板ホルダの第一の基板とは反対側から第一及び第二の基板へ向けて出射した光が基板ホルダを通過するので、第一及び第二の基板に光が到達する。
【0011】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のアライメント装置において、前記吸着面上に反射防止膜を形成した。
【0012】
したがって、吸着面への入射光の散乱が反射防止膜によって防止される。
【0013】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載のアライメント装置において、前記基板ホルダには、前記吸着手段に接続される吸着用溝を形成する溝部が形成され、前記吸着手段は、前記吸着用溝を介して前記第一の基板を前記吸着面に真空吸着させる。
【0014】
したがって、簡素な構成で第一の基板を吸着面に吸着させることが可能となる。
【0015】
請求項4記載の発明は、請求項3記載のアライメント装置において、前記溝部の表面には、鏡面加工が施されている。
【0016】
したがって、溝部に入射する光が溝部で散乱することが防止され、これにより、溝部における光の透過率が向上する。
【0017】
請求項5記載の発明は、請求項3又は4記載のアライメント装置において、前記溝部の表面には、反射防止膜が設けられている。
【0018】
したがって、溝部に入射する光が溝部の表面で反射することが防止され、これにより、溝部における光の透過率が向上する。
【0019】
請求項6記載の発明のアライメント接着装置は、請求項1ないし5の何れか一記載のアライメント装置と、前記基板間に光硬化性を有する接着剤を設ける手段と、前記基板間の距離を制御する手段と、前記接着剤に光を照射して前記接着剤を硬化させる手段と、を備える。
【0020】
したがって、第一の基板の反りが防止され、位置合わせ精度及び接着剤の層の厚さの均一性の向上が図られる。
【0021】
請求項7記載の発明のアライメントマークは、基板のデバイスが形成される面に異方性ドライエッチング又は異方性ウェットエッチングにより凹凸状に形成された。
【0022】
したがって、アライメントマークのコントラストが高くなり、これを用いての基板同士の位置合わせ精度が向上し、それらの素子により構成される各種素子の低コスト化が図られる。
【0023】
請求項8記載の発明の接着方法は、請求項1ないし5の何れか一記載のアライメント装置を用いて前記第一のアライメントマークと前記第二のアライメントマークとを位置合わせする工程と、前記基板間に光硬化性を有する接着剤を設ける工程と、前記基板間の距離を制御する工程と、前記接着剤に光を照射して前記接着剤を硬化させる工程と、を含む。
【0024】
したがって、第一の基板の反りが防止され、アライメント精度及び接着剤の層の集めの均一性が向上され、これにより、アライメント接着装置の性能が向上される。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明の第一の実施の形態を図1ないし図5に基づいて説明する。ここで、図1は本実施の形態のアライメント接着装置を示す縦断正面図である。本実施の形態に用いられる2枚の基板は、光偏向分離素子を構成する基板へ適用されている。
【0026】
図1に示すように、アライメント接着装置1は、アライメント装置2と、このアライメント装置2の上側に配置された光照射装置3とから構成されている。アライメント接着装置1は、概略的には、アライメント装置2によって第一の基板である上側基板100と第二の基板である下側基板200とを位置合わせし、それらの間に接着剤300を塗布し、光照射装置3によって接着剤300に光を照射し接着剤300を硬化させて上側基板100と下側基板200とを接着させるものである。
【0027】
このアライメント接着装置1で接着される上側及び下側基板100,200を図2に基づいて説明する。図2に示すように、上側及び下側基板100,200は、直径100mmの円盤状に形成されており、それぞれの表面には第一及び第二のアライメントマークである凹凸状のアライメントマーク101,201及び複数の凹凸が並列して形成された回折格子102,202が形成されている。アライメントマーク101,201の縦面103,203は、略垂直に形成されている。このようなアライメントマーク101,201は異方性ドライエッチングや異方性ウェットエッチングにより形成される。アライメントマーク201と回折格子202とは、詳しくは、下側基板200に接着剤204により接着された有機複屈折膜205に形成されている。このように、アライメントマーク101,201はデバイスである回折格子102,202と同じ面に形成されている。
【0028】
次に、アライメント接着装置1の各部を説明する。図1に示すようにアライメント装置2には、上側基板100を保持する第一の保持部である上基板保持部4と、上基板保持部4の下側に配置され下側基板200を保持して上側基板100に対して移動させる第二の保持部である下基板保持部5と、上基板保持部4の上側に配置され上側基板100と下側基板200との位置ズレを検出するアライメント検出部6とが設けられている。
【0029】
上基板保持部4には、基板ホルダ7と真空ポンプ8(図3参照)とが設けられている。基板ホルダ7は、光照射装置3及びアライメント検出部6から照射される光に対して透明な石英ガラス製であり、平板円盤状に形成されている。基板ホルダ7の下面には、上側基板100の一方の面である裏面の全面を支持する平面形状の吸着面9が形成されている。吸着面9には、円環状の溝部10が形成されており、この溝部10により上側基板100の裏面に対向する吸着用溝11が形成されている。この吸着用溝11には、基板ホルダ7に形成された吸着用孔12を介して真空ポンプ8が接続されている。そして、真空ポンプ8による吸着用溝11を介しての真空吸引により、基板ホルダ7の吸着面9に上側基板100が吸引保持される。
【0030】
下基板保持部5は、下側基板200を保持する下側基板チャック13と、この下側基板チャック13を保持しその下側基板チャック13をXYZ軸方向及びZ軸周りに移動させる移動機構14等から構成されている。ここで、X軸方向はアライメント接着装置1の左右方向、Y軸方向はアライメント接着装置1の前後方向、Z軸方向はアライメント接着装置1の上下方向である。
【0031】
下側基板チャック13の吸着面9上には、図示しない吸着用溝が形成されており、この吸着用溝には真空ポンプ15(図3参照)が接続されている。そして、下側基板チャック13の吸着面9上に載置された下側基板200が吸着用溝を介して真空ポンプ15に吸引され下側基板チャック13に保持される。このように下側基板チャック13に保持された下側基板200は、基板ホルダ7に固定された上側基板100に対向する。
【0032】
移動機構14には、下側基板200を保持しX軸方向及びY軸方向に移動可能に設けられたXYステージ16と、このXYステージ16を移動駆動するXYステージ駆動部17と、これらのXYステージ16及びXYステージ駆動部17とを保持しZ軸方向及びZ軸周りに移動可能に設けられたZステージ18と、このZステージ18を移動駆動するZステージ駆動部19(図3参照)とが設けられている。このような移動機構14はベース20上に設けられている。
【0033】
アライメント検出部6は、発光部(図示せず)により上側及び下側基板100,200のアライメントマーク101,201に光を出射し上側及び下側基板100,200で反射した光を受光部(図示せず)で受光する複数のアライメント検出光学系21と、これらの受光部で受光した光に基づいてアライメントマーク101,201の位置ズレを求める演算部(図示せず)とから構成されている。
【0034】
光照射装置3は、上基板保持部4に保持された上側基板100と下基板保持部5に保持された下側基板200対して、基板ホルダ7を介して光を照射する。
【0035】
図3はアライメント接着装置1が備える各部の電気的接続を示すブロック図である。図3に示すように、アライメント接着装置1は、制御部31が備えられており、この制御部31が各部を駆動制御する。制御部31は、各部を集中的に制御するCPU(Central Processing Unit)32にバスライン33を介して、コンピュータプログラム等の固定的データを予め記憶するROM(Read Only Memory)34と各種データを書き換え自在に記憶するワークエリア等として機能するRAM35(Random Access Memory)とが接続されて構成されている。
【0036】
制御部31には、バスライン33を介して、真空ポンプ8,15、XYステージ駆動部17、Zステージ駆動部19、アライメント検出部6、光照射装置3、接着剤供給部36が接続されている。接着剤供給部36は下基板保持部5に保持された下側基板200上に接着剤300を滴下するものである。
【0037】
次に、CPU32がコンピュータプログラムに基づいて行う基板接着処理を図4に基づいて説明する。ここで、図4は基板接着処理の流れを示すフローチャートである。
【0038】
まず、基板固定工程として、真空ポンプ8を駆動して真空吸着により基板ホルダ7に上側基板100を固定させるとともに、真空ポンプ15を駆動して真空吸着により下側基板チャック13に下側基板200を固定させる(ステップS1)
次に、接着剤供給工程として、接着剤供給部36を駆動して下側基板200上に接着剤300を滴下させる(ステップS2)。ここに、基板100,200間に光硬化性を有する接着剤300を設ける手段の機能が実行される。接着剤300としては、光硬化性を有したエポキシ樹脂系接着剤やアクリル樹脂系の接着剤が使用される。接着剤300の滴下量は、例えば、0.1ml〜0.6mlの範囲の量である。
【0039】
次に、上側及び下側基板位置合わせ工程として、アライメント検出部6が求めた上側及び下側基板100,200のズレ量を、XYステージ駆動部17やZステージ駆動部19を駆動させて下側基板チャック13を移動させることにより下側基板200を移動させて補正する(ステップS3)。これにより上側及び下側基板100,200のXY軸方向が位置決めされ固定される。
【0040】
次に、上側及び下側基板間距離制御工程として、Zステージ駆動部19を駆動してZステージ18を上昇させて、上側及び下側基板100,200間で接着剤300を押し広げ、上側及び下側基板100,200の間の距離を規定の距離に設定してZステージ18を固定する(ステップS4)。ここに、基板100,200間の距離を制御する手段の機能が実行される。この上側及び下側基板100,200間の規定の距離が接着剤300の層(以降、接着層という)の厚さとなる。上側及び下側基板100,200間の規定の距離は、例えば、20μm〜100μmである。
【0041】
ここで、上側及び下側基板100,200間の距離の制御方法を簡単に説明する。上側及び下側基板間距離制御工程よりも前に、予め、下側基板200上に基準厚さのスペーサを挿入し、その状態で、Zステージ18を上昇させ、スペーサを上側及び下側基板100,200で挟み込む。この状態でZステージ18の上昇を停止させる。このときのZステージ18の位置を基準位置としてRAM35に記憶させる。そして、上側及び下側基板間距離制御工程における上側及び下側基板100,200の間の距離の設定の際に、設定する上側及び下側基板100,200の間の距離とスペーサの基準厚さとの差の分だけ、Zステージ18が基準位置から離れるようにZステージ18を移動させる。
【0042】
次に、接着剤硬化工程として、光照射装置3を駆動して、基板ホルダ7を介して下側基板200の表面の全面に向けて光を照射する(ステップS5)。これにより、接着剤300に光が当たり、接着剤300が硬化し、上側及び下側基板100,200が接着剤300により接着される。ここに、接着剤300に光を照射して接着剤300を硬化させる手段の機能が実行される。
【0043】
このようにして接着剤300により接着させた上側及び下側基板100,200の間の接着層の厚さを計測した結果を図5に示す。図5には、比較のために従来の装置での接着層の厚さも示している。図5から、本実施の形態の接着層の厚さは基板100,200全域で略同じ厚さとなっていることが分かる。つまり、上側基板100の反りが防止されていることが分かる。
【0044】
以上説明したように、本実施の形態では、吸着用溝11を介して真空ポンプ8によって基板ホルダ7の吸着面9に固定される上側基板100の一方の面である裏面の全体が吸着面9に支持されるので、上側基板100に反りが発生してしまうことが防止される。また、基板ホルダ7が透明であることから、基板ホルダ7の上側から下側基板200へ向けて出射した光が基板ホルダ7を通過するので、上側及び下側基板100,200に光を到達させることができ、これにより、上側及び下側基板100,200間の接着剤300に光を当てて硬化させることができる。これらにより、基板100,200同士の位置合わせ精度及び接着層の厚みの均一性の向上を図ることができ、基板100,200同士の高品質な接着を実現することができる。
【0045】
また、吸着用溝11を介した真空ポンプ8より上側基板100が吸着面9に真空吸着されるので、簡素な構成で上側基板100を吸着面9に吸着させることができる。
【0046】
また、アライメントマーク101,201の縦面103,203がほぼ垂直に形成されていることにより、エッジコントラストが確保でき、これにより位置合わせが容易となり、位置合わせ精度を向上することができる。
【0047】
なお、本実施の形態では、アライメント検出部6のアライメント検出光学系21を複数配置した例を示したが、これに限るものではなく、アライメント検出光学系21は単一であってもよく、単一のアライメント検出光学系21によって複数のアライメントマーク101,201を交互に検出しても良い。
【0048】
次に、本発明の第二の実施の形態を図6に基づいて説明する。なお、前述した実施の形態と同じ部分は同一符号で示し説明も省略する。ここで、図6は本実施の形態の上側及び下側基板100,200間の接着層に入射する光の強度を説明する説明図である。
【0049】
本実施の形態は、基板ホルダ7の吸着用孔12と吸着用溝11とのそれぞれの表面に鏡面加工を施した。
【0050】
鏡面加工方法は、基板ホルダ7に加工した吸着用孔12及び吸着用溝11を、ダイヤモンドドリルの砥粒径を順次小さくして加工した後、さらに、ダイヤモンド砥粒径を小さくし、粗仕上げ、中仕上げ、仕上げ、精密仕上げのラッピング(研磨)加工し、吸着用孔12及び吸着用溝11の表面を鏡面に仕上げる方法を採った。加工面の表面粗さRa(中心線平均粗さ)は、具体的には、50nm以下とした。
【0051】
このように吸着用孔12と吸着用溝11とに鏡面加工を施した基板ホルダ7が設けられたアライメント接着装置1に上側及び下側基板100,200をセットし、光照射装置3により上側及び下側基板100,200に対して光を照射した。このときの上側及び下側基板100,200内に入射する光の強度を調べた。その結果を図6に示す。
【0052】
図6から、鏡面仕上げを施した基板ホルダ7では上側及び下側基板100,200における吸着用溝11及び吸着用孔12に対面する領域Bでの光強度が、粗仕上げしかしていないものに比べて大幅に向上していることが分かる。つまり、加工表面を鏡面にしたことにより光散乱の発生が低減された。また、基板100,200全域での光強度が均一に近づいた。
【0053】
これにより、本実施の形態では、接着層に入射する光の強度が略均一化され、接着層の均一な光硬化が可能となった。これにより、接着剤300を確実に機能させることができ、アライメント接着の低コスト化が図られる。
【0054】
次に、本発明の第三の実施の形態を図7に基づいて説明する。ここで、図7は本実施の形態の基板ホルダ7を示す縦断正面図である。
【0055】
本実施の形態は、図7に示すように、第二の実施の形態の基板ホルダ7に対して基板ホルダ7の両面及び吸着用溝11の表面に反射防止膜41を形成した。この反射防止膜41は接着剤300が硬化する波長の光の表面反射を防止する膜である。
【0056】
この反射防止膜41の形成方法を簡単に説明する。まず、第二の実施の形態で説明した基板ホルダ7の両面を平面仕上げし、光学的に平面な状態とする。具体的には平面度がλ/20(λ=660nm)になるまで仕上げる。この状態で、基板ホルダ7の両面に、MgFを電子銃加熱による真空蒸着法で約260nmの厚さになるように蒸着する。これにより、MgFからなる反射防止膜41が形成される。
【0057】
このような構成により、反射防止膜41により基板ホルダ7の両面及び吸着用溝11での光の反射が低減され、接着層への光入射効率が向上される。
【0058】
なお、本実施の形態では、反射防止膜41として、MgFの単層膜とした例を説明したが、これに限るものではなく、NaAlF、LiF、CaF、ThOF等の単層膜を用いても良い。また、以上説明した低屈折率材とZrO、TiO、SiO等の高屈折率材とを組み合わせた多層膜でも良い。
【0059】
【実施例】
次に、本発明の実施例を説明する。以下の方法で上側及び下側基板100,200を製作した。直径100mm、厚さ1.0mmのショット社製光学ガラスBK7からなる下側基板200を図示しない回転塗布装置の基板固定テーブルに載せ、真空吸着し、固定した。その後、基板固定テーブルを10rpm〜50rpmで回転させながら、下側基板200の中央部にディスペンサーを用いて屈折率1.52のエポキシ樹脂系紫外線硬化性接着剤を5g〜10g滴下した。
【0060】
その後、基板固定テーブルを300rpm〜500rpmで回転させ、下側基板200全面に紫外線硬化性接着剤を広げ、その後、基板固定テーブルの回転を停止した。
【0061】
その後、直径90mm、厚さ100μmの有機複屈折膜205の中心を基板固定テーブルの回転中心に合わせ、その有機複屈折膜205を載置装置を用いて紫外線硬化性接着剤の上に載せた。
【0062】
その後、基板固定テーブルを1000rpm〜2000rpmで回転させ、紫外線硬化性接着剤を振り切り、接着層厚さを下側基板200の面内で一定にして有機複屈折膜205表面を平坦化した。
【0063】
その後、基板固定テーブルの回転を停止し、有機複屈折膜205側から高圧水銀灯を用いて紫外線を照射し、紫外線硬化性接着剤を硬化させた。
【0064】
次に,有機複屈折膜205を接着した下側基板200を基板固定テーブルから外し、有機複屈折膜205上にポジレジストを1.1μmの厚さに塗布し、90℃で30分のプリベークを行った。その後、下側基板200を縮小投影露光装置(NA=0.45、σ=0.6、波長;i線)に装着し、1000周期ある2.0μmラインアンドスペースのデバイスパターンとライン幅30μm、長さ130μmの十字形状アライメントパターンのレチクルを用いて露光を行い、現像液NMD−3を用いて現像を行い、100℃で30分のポストベークを行い、周期的なレジストパターンを完成させた。その後、前記のレジストパターン上にスパッタ法によってAlを蒸着し、引き続きアセトンを用いてレジストを溶解してAlのリフトオフを行い、レジストパターンを反転させたAlパターンを完成させた。
【0065】
その後、日本真空技術製NLD−800エッチング装置を用いて、基板バイアス200W,アンテナ電力1kW,酸素ガス40SCCM、基板温度−30℃のエッチング条件で、前記のAlパターンを金属マスクにして有機複屈折膜205を深さ4μmエッチングした。エッチング゛形状はテーパー角が80度から略垂直の間で形成されている。
【0066】
その後、リン酸系のAlエッチング液を用いてAlパターンを除去し、凹凸が1000周期ある回折格子202と凹凸状のアライメントマーク201とを完成させた。
【0067】
次に、直径100mm、厚さ1.0mmのショット社製光学ガラスBK7からなる上側基板100も同様に、上側基板100上にポジレジストを1.1μmの厚さに塗布し、90℃で30分のプリベークを行った。その後、上側基板100を縮小投影露光装置(NA=0.45、σ=0.6、波長;i線)に装着し、1000周期ある5μmラインアンドスペースのデバイスパターンとライン幅20μm、長さ110μmの十字形状アライメントパターンのレチクルを用いて露光を行い、現像液NMD−3を用いて現像を行い、100℃で30分のポストベークを行い、周期的なレジストパターンを完成させた。
【0068】
その後、日本真空技術製NLD−800エッチング装置を用い基板バイアス400W,アンテナ電力1kW,酸素ガス60SCCM、基板温度−30℃のエッチング条件で、前記のレジストパターンをマスクにして上側基板100を深さ0.5μmエッチングした。エッチング形状はテーパー角が70度から85度の間で形成されている。
【0069】
このような方法により上側及び下側基板100,200に縦面103,203が略垂直となる凹凸上のアライメントマーク101,201を形成することができる。
【0070】
なお、基板はホウ酸クラウンガラス(BK−7)に限定されるものではなく、石英ガラス、ホウ珪酸ガラス、フッケイ・クラウンガラス、バリウムクラウンガラス、クラウンガラス等の透明なガラス基板や、ポリエステル、アクリル等の高分子フィルム、シート、板等を用いても良い。接着剤は紫外線硬化性のエポキシ樹脂系接着剤を用いたがアクリル樹脂系の接着剤でも良い。
【0071】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、吸着手段によって基板ホルダの吸着面に固定される第一の基板に設けられた第一のアライメントマークと、前記第一の基板に対して対向配置される第二の基板に設けられた第二のアライメントマークとを、前記第一及び前記第二のアライメントマークへ照射した光に基づいて位置合わせするアライメント装置において、前記基板ホルダを透明とし、前記吸着面を前記第一の基板の一方の面の全体を支持する平面形状としたことにより、吸着手段によって基板ホルダの吸着面に固定される第一の基板の一方の面の全体が平面形状の吸着面に支持されるので、第一の基板に反りが発生してしまうことを防止することができる。また、基板ホルダが透明であることから、基板ホルダの第一の基板とは反対側から第一及び第二の基板へ向けて出射した光が基板ホルダを通過するので、第一及び第二の基板に光を到達させることができる。
【0072】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載のアライメント装置において、前記吸着面上に反射防止膜を形成したことにより、吸着面への入射光の散乱を反射防止膜によって防止することができる。
【0073】
請求項3記載の発明によれば、請求項1又は2記載のアライメント装置において、前記基板ホルダには、前記吸着手段に接続される吸着用溝を形成する溝部が形成され、前記吸着手段は、前記吸着用溝を介して前記第一の基板を前記吸着面に真空吸着させることにより、簡素な構成で第一の基板を吸着面に吸着させることができる。
【0074】
請求項4記載の発明によれば、請求項3記載のアライメント装置において、前記溝部の表面には、鏡面加工が施されていることにより、溝部に入射する光が溝部で散乱することを防止することができ、これにより、溝部における光の透過率が向上し、例えば、基板同士を光硬化性の接着剤を使用して接着する場合には、接着剤を確実に機能させることができ、アライメント接着の低コスト化が図られる。
【0075】
請求項5記載の発明によれば、請求項3又は4記載のアライメント装置において、前記溝部の表面には、反射防止膜が設けられていることにより、溝部に入射する光が溝部の表面で反射することが防止され、これにより、溝部における光の透過率が向上し、例えば、基板同士を光硬化性の接着剤を使用して接着する場合には、接着剤を確実に機能させることができ、アライメント接着の低コスト化が図られる。
【0076】
請求項6記載の発明のアライメント接着装置によれば、請求項1ないし5の何れか一記載のアライメント装置と、前記基板間に光硬化性を有する接着剤を設ける手段と、前記基板間の距離を制御する手段と、前記接着剤に光を照射して前記接着剤を硬化させる手段と、を備えることにより、第一の基板の反りを防止することができ、これにより、位置合わせ精度及び接着剤の層の厚みの均一性の向上を図ることができ、基板同士の高品質な接着を実現することができる。
【0077】
請求項7記載の発明のアライメントマークによれば、基板のデバイスが形成される面に異方性ドライエッチング又は異方性ウェットエッチングにより凹凸状に形成されたことにより、アライメントマークのコントラストが高くなるので、これを用いての基板同士の位置合わせ精度の向上が図られ、それらの素子により構成される各種素子の低コスト化を図ることができる。
【0078】
請求項8記載の発明の接着方法は、請求項1ないし5の何れか一記載のアライメント装置を用いて前記第一のアライメントマークと前記第二のアライメントマークとを位置合わせする工程と、前記基板間に光硬化性を有する接着剤を設ける工程と、前記基板間の距離を制御する工程と、前記接着剤に光を照射して前記接着剤を硬化させる工程と、を含む。
【0079】
したがって、第一の基板の反りを防止することができ、これにより、位置合わせ精度及び接着剤の層の厚みの均一性の向上を図ることができ、基板同士の高品質な接着を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態のアライメント接着装置を示す縦断正面図である。
【図2】上下基板を示す縦断正面図である。
【図3】アライメント接着装置が備える各部の電気的接続を示すブロック図である。
【図4】基板接着処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】接着層の厚さの測定結果を示すグラフである。
【図6】本発明の第二の実施の形態の上下基板間の接着層に入射する光の強度を説明する説明図である。
【図7】本発明の第三の実施の形態の基板ホルダを示す縦断正面図である。
【図8】従来のアライメント装置を示す縦断正面図である。
【符号の説明】
1 アライメント接着装置
2 アライメント装置
7 基板ホルダ
8 真空ポンプ(吸着手段)
9 吸着面
10 溝部
11 吸着用溝
41 反射防止膜
100 上側基板(第一の基板)
101 アライメントマーク(第一のアライメントマーク)
200 下側基板(第二の基板)
201 アライメントマーク(第二のアライメントマーク)

Claims (8)

  1. 吸着手段によって基板ホルダの吸着面に固定される第一の基板に設けられた第一のアライメントマークと、前記第一の基板に対して対向配置される第二の基板に設けられた第二のアライメントマークとを、前記第一及び前記第二のアライメントマークへ照射した光に基づいて位置合わせするアライメント装置において、
    前記基板ホルダを透明とし、前記吸着面を前記第一の基板の一方の面の全体を支持する平面形状としたことを特徴とするアライメント装置。
  2. 前記吸着面上に反射防止膜を形成したことを特徴とする請求項1記載のアライメント装置。
  3. 前記基板ホルダには、前記吸着手段に接続される吸着用溝を形成する溝部が形成され、
    前記吸着手段は、前記吸着用溝を介して前記第一の基板を前記吸着面に真空吸着させることを特徴とする請求項1又は2記載のアライメント装置。
  4. 前記溝部の表面には、鏡面加工が施されていることを特徴とする請求項3記載のアライメント装置。
  5. 前記溝部の表面には、反射防止膜が設けられていることを特徴とする請求項3又は4記載のアライメント装置。
  6. 請求項1ないし5の何れか一記載のアライメント装置と、
    前記基板間に光硬化性を有する接着剤を設ける手段と、
    前記基板間の距離を制御する手段と、
    前記接着剤に光を照射して前記接着剤を硬化させる手段と、
    を備えるアライメント接着装置。
  7. 基板のデバイスが形成される面に異方性ドライエッチング又は異方性ウェットエッチングにより凹凸状に形成されたアライメントマーク。
  8. 請求項1ないし5の何れか一記載のアライメント装置を用いて前記第一のアライメントマークと前記第二のアライメントマークとを位置合わせする工程と、
    前記基板間に光硬化性を有する接着剤を設ける工程と、
    前記基板間の距離を制御する工程と、
    前記接着剤に光を照射して前記接着剤を硬化させる工程と、
    を含む接着方法。
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