JP2004284432A - 車両用吸着式空調装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】室外器120での放熱性能を向上させて、冷房能力(吸着性能)を向上させた車両用吸着式空調装置を提供する。
【解決手段】室外器120を車両の屋根上に配置した。
これにより、エンジン排熱や地熱の影響を受けないフレッシュエアを、より多量に室外器120へ流入させることができ、室外器120を経由した液冷媒を低温化することができる。また、屋根上は通風の妨げとなる障害物がないことから室外器120への風量確保が容易となり、より大きな放熱が可能となる。これらから、車両用吸着式空調装置の冷房能力(吸着性能)を向上させることができる。また、室外器120が無くなる分だけエンジンルーム内のスペースに余裕ができるうえ、屋根上では室外器120の設置スペースや外寸の自由度を向上させることができる。
【選択図】 図3
【解決手段】室外器120を車両の屋根上に配置した。
これにより、エンジン排熱や地熱の影響を受けないフレッシュエアを、より多量に室外器120へ流入させることができ、室外器120を経由した液冷媒を低温化することができる。また、屋根上は通風の妨げとなる障害物がないことから室外器120への風量確保が容易となり、より大きな放熱が可能となる。これらから、車両用吸着式空調装置の冷房能力(吸着性能)を向上させることができる。また、室外器120が無くなる分だけエンジンルーム内のスペースに余裕ができるうえ、屋根上では室外器120の設置スペースや外寸の自由度を向上させることができる。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液冷式内燃機関(水冷エンジン)を有する車両に適用される吸着式空調装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来技術として、本出願人が先に出願した特許文献1に示す車両用吸着式空調装置がある。これは吸着剤の吸着工程と脱離工程とを交互に運転し、吸着時の蒸発熱を利用して冷却液を冷却する車両用空調装置である。車室外熱交換器で放熱された冷却液を、ポンプを用いて吸着器に流入させる吸着工程と、エンジンで暖められた冷却水を、ポンプを用いて吸着器に流入させる脱離工程とを、切換弁を切り換えて流路を変更し、交互に吸着・脱離作用を起こさせるものである。吸着作用時に蒸発熱で冷却された冷却液は、車室内熱交換器を介して車室内を空調する。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−185548号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
図6は、従来の問題点を説明する模式図である。吸着性能は、吸着剤の湿度環境により左右されるため、車両外への放熱量を向上させて吸着工程へ流入させる冷却液を低温にすることが吸着性能の向上に繋がる。しかしながら図6に示すように、従来、車両での車室外熱交換器はラジエータ近傍のエンジンルーム内前方に配置されているため、エンジンの排熱や地熱の影響を受けて車室外熱交換器で十分な放熱性能が得られないことによって吸着性能が上がらないという問題がある。これは図6に示す乗用車のみならず、トラック等の車両においても同様である。
【0005】
本発明は、上記従来の問題に鑑みて成されたものであり、その目的は、車室外熱交換器での放熱性能を向上させて、冷房能力(吸着性能)を向上させた車両用吸着式空調装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1ないし請求項に記載の技術的手段を採用する。すなわち、請求項1に記載の発明では、車室外熱交換器(120)を車両の屋根上に配置したことを特徴とする。
【0007】
吸着式空調装置は、吸着剤(Si)の吸着特性が冷房能力を大きく左右し、吸着特性は吸着剤(Si)の置かれた雰囲気下の相対湿度に依存する。図4は吸着特性を説明するグラフであり、図5は本発明による吸着特性での変化を説明するグラフである。
【0008】
図4において、吸着時と脱離時の各相対湿度における水分吸着率の差ΔCが吸着量として計算される。この際、吸着側(図5(a))においては、吸着剤(Si)の温度(T1)を低くすればグラフにおける相対湿度は矢印Aに移動する。一方、脱離側(図5(b))においては、冷媒温度(T2)を低くすればグラフにおける相対湿度は矢印B方向に移動する。
【0009】
本装置において、車室外熱交換器(120)を介した冷却液は、吸着剤(Si)を冷却する為に吸着側の吸着コア(111a・112a)、および脱離を促進させるために脱離側の凝縮コア(111b・112b)に流入する。つまり、車室外熱交換器(120)を介した液冷媒の温度は、吸着剤(Si)の吸着特性を決定する重要なパラメータであり、この冷却液をいかに低温にするかが吸着式空調装置の性能向上の鍵となる。
【0010】
従来の車両用吸着式空調装置では、図6で示したように車室外熱交換器(120)はエンジンルーム内に設置されているため、エンジンからの排熱や地熱の廻り込みの影響に加え、スペースな問題により車室外熱交換器(120)へ低温且つ十分な風量を得ることが困難であったのに対し、本発明では図3に示すように、例えばトラックのキャビンの上等、車両の屋根上に車室外熱交換器(120)を設置している。
【0011】
これにより、エンジン排熱や地熱の影響を受けないフレッシュエアを、より多量に車室外熱交換器(120)へ流入させることができ、車室外熱交換器(120)を経由した冷却液を低温化することができる。また、屋根上は通風の妨げとなる障害物がないことから車室外熱交換器(120)への風量確保が容易となり、より大きな放熱が可能となる。これらから、車両用吸着式空調装置の冷房能力(吸着性能)を向上させることができる。また、車室外熱交換器(120)が無くなる分だけエンジンルーム内のスペースに余裕ができるうえ、屋根上では車室外熱交換器(120)の設置スペースや外寸の自由度を向上させることができる。
【0012】
請求項2に記載の発明では、少なくとも吸着器(111・112)で構成する冷凍機本体(110)を車両の屋根上に配置したことを特徴とする。これは、車室外熱交換器(120)のみならず、冷凍機本体(110)を車両の屋根上に配置したことにより、冷凍機本体(110)も無くなる分だけエンジンルーム内のスペースに余裕ができるうえ、屋根上では冷凍機本体(110)の設置スペースや外寸の自由度を向上させることができる。
【0013】
請求項3に記載の発明では、少なくとも空調ケーシング(410)と車室内熱交換器(440)とヒータコア(450)とで構成する空調ユニット(400)を車両の屋根上に配置したことを特徴とする。これは、車室外熱交換器(120)のみならず、空調ユニット(400)を車両の屋根上に配置したことにより、空調ユニット(400)が無くなる分だけ車室内のスペースに余裕ができるうえ、屋根上では空調ユニット(400)の設置スペースや外寸の自由度を向上させることができる。
【0014】
また、車室上側から冷房を行なうことは、冷気が下降するため、従来の前面吹き出しに比べて快適性が向上し、また快適感を得るまでの時間が短縮される。また、このように効率良く冷房を行なうことは、空調装置の省エネルギー・省動力となる。ちなみに、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を、図面に基づき説明する。図1は本発明の一実施形態における車両用吸着式空調装置のシステム構成を示す模式図であり、図2は図1の車両用吸着式空調装置における吸着式冷凍サイクルのシステム構成を示す模式図である。本実施形態は、液化プロパンガス(LPG)や液化天然ガス(LNG)を燃料とする水冷式エンジン(液冷式内燃機関)を有する車両に、本発明に係る車両用吸着式冷凍装置を適用したものである。
【0016】
図1中、200は走行用の水冷式エンジン(以下、エンジンと略す。)であり、210はエンジン200内を循環するエンジン冷却水と大気(車室外空気)との間で熱交換を行い、エンジン冷却水を冷却するラジエータである。尚、本実施形態では、水にエチレングリコールを添加したものをエンジン冷却水として利用している。
【0017】
220はラジエータ210を流通させるエンジン冷却水の水量を調節することにより、エンジン200を適温(90℃〜100℃)に維持するサーモスタットであり、230はエンジン200から駆動力を得てエンジン冷却水を循環させる機械式のウォータポンプである。240はラジータ210に空気を送風するラジエータファンであり、このラジエータファン240は、電子制御装置(ECU)300により制御されている。
【0018】
また、100(一点鎖線で囲まれたもの)は吸着式冷凍装置であり、この吸着式冷凍装置100は、冷凍能力を発揮する冷凍機本体110、後述する第1・2吸着器111・112内を循環する冷凍機用の冷却液(本実施形態では、エンジン冷却水と同じもの)を大気との間で熱交換して冷却液を冷却する車室外熱交換器(以下、室外器と略す。)120、冷却液を循環させる電動式の第1・2ポンプ131・132、および室外器120に空気を送風する室外器ファン140を有して構成されている。
【0019】
図2に示すように、冷凍機本体110は、蒸気冷媒(水蒸気)を吸着すると共に、加熱されることにより吸着した蒸気冷媒を脱離する吸着剤(本実施形態では、シリカゲル)Si、および略真空状態で液相冷媒(水)が封入された第1・2吸着器111・112と、各吸着器111・112にて冷却された熱交換媒体(本実施形態では、エンジン冷却水と同じもの)、または加熱されたエンジン冷却水の通路を切り換える第1〜4切換弁113〜116等から構成されている。
【0020】
ところで、本実施形態では、冷却液と熱交換媒体とは同一のものであり、かつ、後述するように、吸着式冷凍装置100の稼働時においては、冷却液と熱交換媒体とは混合するので、以下、両者を総称して冷却液と呼ぶ。また、第1・2吸着器111・112は、吸着剤Siが表面に接着された熱交換器(以下、これら熱交換器を第1・2吸着コア111a・112aと呼ぶ。)と、吸着剤Siが接着されていない熱交換器(以下、これら熱交換器を第1・2凝縮コア111b・112bと呼ぶ。)と、これらコア111a・112a・111b・112b及び冷媒を収納するケーシング111c・112cとから構成されている。
【0021】
そして、これらコア111a・112a・111b・112b内には、第1・2吸着コア111・112内の雰囲気と熱交換をする冷却液が流通しており、この冷却液は、第1・2電動ポンプ131・132により循環させられている。ところで、図1中、400は車両空調装置の空調ユニットであり、410は車室内に吹き出す吹出空気(空調空気)の通路を構成する空調ケーシングである。
【0022】
そして、この空調ケーシング410の最上流側には、車室内の空気を吸入する内気吸入口411および車室外空気を吸入する外気吸入口412が形成されていると共に、両吸入口411・412を切換開閉する内外気切換ドア420が設けられている。
【0023】
430は両吸入口411・412から吸入した空気を車室内に向けて送風する送風機であり、この送風機430の空気流れ下流には、吸着式冷凍装置100(第1・2凝縮コア111b・112b)にて冷却された冷却液と吹出空気(被冷却体)とを熱交換し、吹出空気を冷却する車室内熱交換器(以下、室内器と略す。)440が配設されている。
【0024】
そして、室内器440の吹出空気流れ下流側には、エンジン冷却水を熱源として吹出空気を加熱するヒータコア(加熱手段)450が配設されており、このヒータコア450の近傍には、室内器440を通過した吹出空気のうち、ヒータコア450を通過する温風量に対してヒータコア450を迂回する冷風量の風量割合を調節することにより、吹出空気の温度を調節するエアミックスドア(温度調節手段)460が設けられている。
【0025】
このように温度調節された吹出空気は、フロントガラス(図示せず)に向けて開口するデフロスタ吹出口(図示せず)に連通するデフ開口部(図示せず)、乗員の上半身に向けて開口するフェイス吹出口(図示せず)に連通するフェイス開口部(図示せず)、乗員の足下に向けて開口するフット吹出口(図示せず)に連通するフット開口部(図示せず)に吹き出される。
【0026】
そして、これらの吹出空気は、各開口部を開閉する吹出モード切換ドア(図示せず)で切り換えられ、これら吹出モード切換ドア・エアミックスドア460・内外気切換ドア420及び送風機430の作動は、ECU300により制御されている。
【0027】
尚、ECU300には、車室内温度を検出する内気温度センサ310、外気温度を検出する外気温度センサ320、日射量を検出する日射センサ330、エンジン冷却水の温度を検出するエンジン水温センサ(図示せず)等の空調センサからの信号、室内器440を通過した直後の吹出空気の温度を検出する第1吹出空気温度センサ350およびエアミックスドア460にて温度調節された後の吹出空気の温度を検出する第2吹出空気温度センサ360からの信号、並びに空調コントロールパネル370からの信号が入力されている。
【0028】
また、空調コントロールパネル370は、乗員により手動操作されるもので、吹出モードを切り換える吹出モード切換レバー、内気吸入状態と外気吸入状態とを切り換える内外気切換レバー、乗員が希望する車室内温度を設定する温度コントロールレバー、吹出空気量を切り換える風量切換レバー、および空調装置の始動・停止を行なうエアコンS/W等より構成されている。
【0029】
次に、吸着式冷凍装置100の作動について説明する。吸着式冷凍装置100は、第1吸着コア111aで冷媒を吸着させる吸着工程と第2吸着コア112aで冷媒の脱離を行なう脱離工程とからなる第1工程と、第1吸着コア111aで冷媒を脱離させる脱離工程と第2吸着コア112aで冷媒を吸着させる吸着工程とからなる第2工程とを、所定時間t1(本実施形態では、60秒)毎に交互に行なっている。
【0030】
具体的に第1工程では、第1〜4切換弁113〜116を図2の実線で示すように作動させる。これにより、エンジン200で加熱されたエンジン冷却水が、第2吸着コア112aに流入し、第2吸着コア112aの吸着剤Siを加熱して第2吸着コア112aの吸着剤Siに吸着された蒸気冷媒を脱離する。一方、第1吸着器111内の液冷媒の蒸発が進行するため、第1凝縮コア111b内の冷却液が冷却されると共に、その蒸発した蒸気冷媒が、第1吸着コア111aの吸着剤Siに吸着される。
【0031】
この時、第1ポンプ131により第1凝縮コア111bと室内器440との間を冷却液が循環するので、吹出空気(被冷却体)が冷却される。一方、第2ポンプ132により第2凝縮コア112bおよび第1吸着コア111aと車室外熱交換器120との間を冷却液が循環するので、第2吸着器112内で脱離した蒸気冷媒が凝縮すると共に、第1吸着コア111aの吸着剤Siで発生する吸着熱を吸熱され、吸着能力が低下することが防止される。
【0032】
尚、第2工程では、第1〜4切換弁113〜116を図2の破線に示すように作動させることにより、上記した第1工程における第1吸着器111の作動が第2吸着器112の作動となり、第2吸着器112の作動が第1吸着器111の作動となる。以上のようにして、吸着冷凍機100は、第1工程と第2工程とを所定時間t1毎に交互に行なうことにより、連続的に冷房能力(冷却能力)を発揮する。
【0033】
次に、本実施形態に係る車両用吸着式空調装置の特徴的構成と、それによる効果を説明する。図3は、図1の車両用吸着式空調装置の車両への搭載状態を示す模式図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。まず、室外器120を車両の屋根上に配置している。
【0034】
従来の車両用吸着式空調装置では、図6で示したように室外器120はエンジンルーム内に設置されているため、エンジンからの排熱や地熱の廻り込みの影響に加え、スペースな問題により室外器120へ低温且つ十分な風量を得ることが困難であったのに対し、本実施形態では図3に示すように、トラックのキャビンの屋根上に室外器120を設置している。
【0035】
これにより、エンジン排熱や地熱の影響を受けないフレッシュエアを、より多量に室外器120へ流入させることができ、室外器120を経由した冷却液を低温化することができる。また、屋根上は通風の妨げとなる障害物がないことから室外器120への風量確保が容易となり、より大きな放熱が可能となる。これらから、車両用吸着式空調装置の冷房能力(吸着性能)を向上させることができる。また、室外器120が無くなる分だけエンジンルーム内のスペースに余裕ができるうえ、屋根上では室外器120の設置スペースや外寸の自由度を向上させることができる。
【0036】
また、少なくとも両吸着器111・112で構成する冷凍機本体110を車両の屋根上に配置している。これは、室外器120のみならず、冷凍機本体110を車両の屋根上に配置したことにより、冷凍機本体110も無くなる分だけエンジンルーム内のスペースに余裕ができるうえ、屋根上では冷凍機本体110の設置スペースや外寸の自由度を向上させることができる。
【0037】
また、少なくとも空調ケーシング410と車室内熱交換器440とヒータコア450とで構成する空調ユニット400を車両の屋根上に配置している。これは、室外器120のみならず、空調ユニット400を車両の屋根上に配置したことにより、空調ユニット400が無くなる分だけ車室内のスペースに余裕ができるうえ、屋根上では空調ユニット400の設置スペースや外寸の自由度を向上させることができる。
【0038】
また、車室上側から冷房を行なうことは、冷気が下降するため、従来の前面吹き出しに比べて快適性が向上し、また快適感を得るまでの時間が短縮される。また、このように効率良く冷房を行なうことは、空調装置の省エネルギー・省動力となる。
【0039】
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、冷風と温風との風量割合を調節することにより、吹出空気の温度を調節するエアミックス式の空調装置であったが、ヒータコア450に流通させる温水流量を調節することにより、吹出空気の温度を調節するリヒート式の空調装置であっても良い。
【0040】
また、上述の実施形態では、吸着剤Siとしてシリカゲルを用いたが、本発明はこれに限定されるものではなく、吸着剤Siとして活性炭・ゼオライト・活性アルミナなどを用いても良い。また、上述の実施形態では、液冷媒として水を用いたが、本発明はこれに限定されるものではなく、アルコール・フロンなど吸着剤Siに吸着されるものであれば、その他の物であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における車両用吸着式空調装置のシステム構成を示す模式図である。
【図2】図1の車両用吸着式空調装置における吸着式冷凍サイクルのシステム構成を示す模式図である。
【図3】図1の車両用吸着式空調装置の車両への搭載状態を示す模式図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図4】吸着特性を説明するグラフである。
【図5】本発明による吸着特性での変化を説明するグラフであり、(a)は吸着側、(b)は脱離側を示す。
【図6】従来の問題点を説明する模式図である。
【符号の説明】
110 冷凍機本体
111・112 吸着器
120 車室外熱交換器
200 水冷式エンジン(液冷式内燃機関)
400 空調ユニット
410 空調ケーシング
440 車室内熱交換器
450 ヒータコア
Si 吸着剤
【発明の属する技術分野】
本発明は、液冷式内燃機関(水冷エンジン)を有する車両に適用される吸着式空調装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来技術として、本出願人が先に出願した特許文献1に示す車両用吸着式空調装置がある。これは吸着剤の吸着工程と脱離工程とを交互に運転し、吸着時の蒸発熱を利用して冷却液を冷却する車両用空調装置である。車室外熱交換器で放熱された冷却液を、ポンプを用いて吸着器に流入させる吸着工程と、エンジンで暖められた冷却水を、ポンプを用いて吸着器に流入させる脱離工程とを、切換弁を切り換えて流路を変更し、交互に吸着・脱離作用を起こさせるものである。吸着作用時に蒸発熱で冷却された冷却液は、車室内熱交換器を介して車室内を空調する。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−185548号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
図6は、従来の問題点を説明する模式図である。吸着性能は、吸着剤の湿度環境により左右されるため、車両外への放熱量を向上させて吸着工程へ流入させる冷却液を低温にすることが吸着性能の向上に繋がる。しかしながら図6に示すように、従来、車両での車室外熱交換器はラジエータ近傍のエンジンルーム内前方に配置されているため、エンジンの排熱や地熱の影響を受けて車室外熱交換器で十分な放熱性能が得られないことによって吸着性能が上がらないという問題がある。これは図6に示す乗用車のみならず、トラック等の車両においても同様である。
【0005】
本発明は、上記従来の問題に鑑みて成されたものであり、その目的は、車室外熱交換器での放熱性能を向上させて、冷房能力(吸着性能)を向上させた車両用吸着式空調装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1ないし請求項に記載の技術的手段を採用する。すなわち、請求項1に記載の発明では、車室外熱交換器(120)を車両の屋根上に配置したことを特徴とする。
【0007】
吸着式空調装置は、吸着剤(Si)の吸着特性が冷房能力を大きく左右し、吸着特性は吸着剤(Si)の置かれた雰囲気下の相対湿度に依存する。図4は吸着特性を説明するグラフであり、図5は本発明による吸着特性での変化を説明するグラフである。
【0008】
図4において、吸着時と脱離時の各相対湿度における水分吸着率の差ΔCが吸着量として計算される。この際、吸着側(図5(a))においては、吸着剤(Si)の温度(T1)を低くすればグラフにおける相対湿度は矢印Aに移動する。一方、脱離側(図5(b))においては、冷媒温度(T2)を低くすればグラフにおける相対湿度は矢印B方向に移動する。
【0009】
本装置において、車室外熱交換器(120)を介した冷却液は、吸着剤(Si)を冷却する為に吸着側の吸着コア(111a・112a)、および脱離を促進させるために脱離側の凝縮コア(111b・112b)に流入する。つまり、車室外熱交換器(120)を介した液冷媒の温度は、吸着剤(Si)の吸着特性を決定する重要なパラメータであり、この冷却液をいかに低温にするかが吸着式空調装置の性能向上の鍵となる。
【0010】
従来の車両用吸着式空調装置では、図6で示したように車室外熱交換器(120)はエンジンルーム内に設置されているため、エンジンからの排熱や地熱の廻り込みの影響に加え、スペースな問題により車室外熱交換器(120)へ低温且つ十分な風量を得ることが困難であったのに対し、本発明では図3に示すように、例えばトラックのキャビンの上等、車両の屋根上に車室外熱交換器(120)を設置している。
【0011】
これにより、エンジン排熱や地熱の影響を受けないフレッシュエアを、より多量に車室外熱交換器(120)へ流入させることができ、車室外熱交換器(120)を経由した冷却液を低温化することができる。また、屋根上は通風の妨げとなる障害物がないことから車室外熱交換器(120)への風量確保が容易となり、より大きな放熱が可能となる。これらから、車両用吸着式空調装置の冷房能力(吸着性能)を向上させることができる。また、車室外熱交換器(120)が無くなる分だけエンジンルーム内のスペースに余裕ができるうえ、屋根上では車室外熱交換器(120)の設置スペースや外寸の自由度を向上させることができる。
【0012】
請求項2に記載の発明では、少なくとも吸着器(111・112)で構成する冷凍機本体(110)を車両の屋根上に配置したことを特徴とする。これは、車室外熱交換器(120)のみならず、冷凍機本体(110)を車両の屋根上に配置したことにより、冷凍機本体(110)も無くなる分だけエンジンルーム内のスペースに余裕ができるうえ、屋根上では冷凍機本体(110)の設置スペースや外寸の自由度を向上させることができる。
【0013】
請求項3に記載の発明では、少なくとも空調ケーシング(410)と車室内熱交換器(440)とヒータコア(450)とで構成する空調ユニット(400)を車両の屋根上に配置したことを特徴とする。これは、車室外熱交換器(120)のみならず、空調ユニット(400)を車両の屋根上に配置したことにより、空調ユニット(400)が無くなる分だけ車室内のスペースに余裕ができるうえ、屋根上では空調ユニット(400)の設置スペースや外寸の自由度を向上させることができる。
【0014】
また、車室上側から冷房を行なうことは、冷気が下降するため、従来の前面吹き出しに比べて快適性が向上し、また快適感を得るまでの時間が短縮される。また、このように効率良く冷房を行なうことは、空調装置の省エネルギー・省動力となる。ちなみに、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を、図面に基づき説明する。図1は本発明の一実施形態における車両用吸着式空調装置のシステム構成を示す模式図であり、図2は図1の車両用吸着式空調装置における吸着式冷凍サイクルのシステム構成を示す模式図である。本実施形態は、液化プロパンガス(LPG)や液化天然ガス(LNG)を燃料とする水冷式エンジン(液冷式内燃機関)を有する車両に、本発明に係る車両用吸着式冷凍装置を適用したものである。
【0016】
図1中、200は走行用の水冷式エンジン(以下、エンジンと略す。)であり、210はエンジン200内を循環するエンジン冷却水と大気(車室外空気)との間で熱交換を行い、エンジン冷却水を冷却するラジエータである。尚、本実施形態では、水にエチレングリコールを添加したものをエンジン冷却水として利用している。
【0017】
220はラジエータ210を流通させるエンジン冷却水の水量を調節することにより、エンジン200を適温(90℃〜100℃)に維持するサーモスタットであり、230はエンジン200から駆動力を得てエンジン冷却水を循環させる機械式のウォータポンプである。240はラジータ210に空気を送風するラジエータファンであり、このラジエータファン240は、電子制御装置(ECU)300により制御されている。
【0018】
また、100(一点鎖線で囲まれたもの)は吸着式冷凍装置であり、この吸着式冷凍装置100は、冷凍能力を発揮する冷凍機本体110、後述する第1・2吸着器111・112内を循環する冷凍機用の冷却液(本実施形態では、エンジン冷却水と同じもの)を大気との間で熱交換して冷却液を冷却する車室外熱交換器(以下、室外器と略す。)120、冷却液を循環させる電動式の第1・2ポンプ131・132、および室外器120に空気を送風する室外器ファン140を有して構成されている。
【0019】
図2に示すように、冷凍機本体110は、蒸気冷媒(水蒸気)を吸着すると共に、加熱されることにより吸着した蒸気冷媒を脱離する吸着剤(本実施形態では、シリカゲル)Si、および略真空状態で液相冷媒(水)が封入された第1・2吸着器111・112と、各吸着器111・112にて冷却された熱交換媒体(本実施形態では、エンジン冷却水と同じもの)、または加熱されたエンジン冷却水の通路を切り換える第1〜4切換弁113〜116等から構成されている。
【0020】
ところで、本実施形態では、冷却液と熱交換媒体とは同一のものであり、かつ、後述するように、吸着式冷凍装置100の稼働時においては、冷却液と熱交換媒体とは混合するので、以下、両者を総称して冷却液と呼ぶ。また、第1・2吸着器111・112は、吸着剤Siが表面に接着された熱交換器(以下、これら熱交換器を第1・2吸着コア111a・112aと呼ぶ。)と、吸着剤Siが接着されていない熱交換器(以下、これら熱交換器を第1・2凝縮コア111b・112bと呼ぶ。)と、これらコア111a・112a・111b・112b及び冷媒を収納するケーシング111c・112cとから構成されている。
【0021】
そして、これらコア111a・112a・111b・112b内には、第1・2吸着コア111・112内の雰囲気と熱交換をする冷却液が流通しており、この冷却液は、第1・2電動ポンプ131・132により循環させられている。ところで、図1中、400は車両空調装置の空調ユニットであり、410は車室内に吹き出す吹出空気(空調空気)の通路を構成する空調ケーシングである。
【0022】
そして、この空調ケーシング410の最上流側には、車室内の空気を吸入する内気吸入口411および車室外空気を吸入する外気吸入口412が形成されていると共に、両吸入口411・412を切換開閉する内外気切換ドア420が設けられている。
【0023】
430は両吸入口411・412から吸入した空気を車室内に向けて送風する送風機であり、この送風機430の空気流れ下流には、吸着式冷凍装置100(第1・2凝縮コア111b・112b)にて冷却された冷却液と吹出空気(被冷却体)とを熱交換し、吹出空気を冷却する車室内熱交換器(以下、室内器と略す。)440が配設されている。
【0024】
そして、室内器440の吹出空気流れ下流側には、エンジン冷却水を熱源として吹出空気を加熱するヒータコア(加熱手段)450が配設されており、このヒータコア450の近傍には、室内器440を通過した吹出空気のうち、ヒータコア450を通過する温風量に対してヒータコア450を迂回する冷風量の風量割合を調節することにより、吹出空気の温度を調節するエアミックスドア(温度調節手段)460が設けられている。
【0025】
このように温度調節された吹出空気は、フロントガラス(図示せず)に向けて開口するデフロスタ吹出口(図示せず)に連通するデフ開口部(図示せず)、乗員の上半身に向けて開口するフェイス吹出口(図示せず)に連通するフェイス開口部(図示せず)、乗員の足下に向けて開口するフット吹出口(図示せず)に連通するフット開口部(図示せず)に吹き出される。
【0026】
そして、これらの吹出空気は、各開口部を開閉する吹出モード切換ドア(図示せず)で切り換えられ、これら吹出モード切換ドア・エアミックスドア460・内外気切換ドア420及び送風機430の作動は、ECU300により制御されている。
【0027】
尚、ECU300には、車室内温度を検出する内気温度センサ310、外気温度を検出する外気温度センサ320、日射量を検出する日射センサ330、エンジン冷却水の温度を検出するエンジン水温センサ(図示せず)等の空調センサからの信号、室内器440を通過した直後の吹出空気の温度を検出する第1吹出空気温度センサ350およびエアミックスドア460にて温度調節された後の吹出空気の温度を検出する第2吹出空気温度センサ360からの信号、並びに空調コントロールパネル370からの信号が入力されている。
【0028】
また、空調コントロールパネル370は、乗員により手動操作されるもので、吹出モードを切り換える吹出モード切換レバー、内気吸入状態と外気吸入状態とを切り換える内外気切換レバー、乗員が希望する車室内温度を設定する温度コントロールレバー、吹出空気量を切り換える風量切換レバー、および空調装置の始動・停止を行なうエアコンS/W等より構成されている。
【0029】
次に、吸着式冷凍装置100の作動について説明する。吸着式冷凍装置100は、第1吸着コア111aで冷媒を吸着させる吸着工程と第2吸着コア112aで冷媒の脱離を行なう脱離工程とからなる第1工程と、第1吸着コア111aで冷媒を脱離させる脱離工程と第2吸着コア112aで冷媒を吸着させる吸着工程とからなる第2工程とを、所定時間t1(本実施形態では、60秒)毎に交互に行なっている。
【0030】
具体的に第1工程では、第1〜4切換弁113〜116を図2の実線で示すように作動させる。これにより、エンジン200で加熱されたエンジン冷却水が、第2吸着コア112aに流入し、第2吸着コア112aの吸着剤Siを加熱して第2吸着コア112aの吸着剤Siに吸着された蒸気冷媒を脱離する。一方、第1吸着器111内の液冷媒の蒸発が進行するため、第1凝縮コア111b内の冷却液が冷却されると共に、その蒸発した蒸気冷媒が、第1吸着コア111aの吸着剤Siに吸着される。
【0031】
この時、第1ポンプ131により第1凝縮コア111bと室内器440との間を冷却液が循環するので、吹出空気(被冷却体)が冷却される。一方、第2ポンプ132により第2凝縮コア112bおよび第1吸着コア111aと車室外熱交換器120との間を冷却液が循環するので、第2吸着器112内で脱離した蒸気冷媒が凝縮すると共に、第1吸着コア111aの吸着剤Siで発生する吸着熱を吸熱され、吸着能力が低下することが防止される。
【0032】
尚、第2工程では、第1〜4切換弁113〜116を図2の破線に示すように作動させることにより、上記した第1工程における第1吸着器111の作動が第2吸着器112の作動となり、第2吸着器112の作動が第1吸着器111の作動となる。以上のようにして、吸着冷凍機100は、第1工程と第2工程とを所定時間t1毎に交互に行なうことにより、連続的に冷房能力(冷却能力)を発揮する。
【0033】
次に、本実施形態に係る車両用吸着式空調装置の特徴的構成と、それによる効果を説明する。図3は、図1の車両用吸着式空調装置の車両への搭載状態を示す模式図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。まず、室外器120を車両の屋根上に配置している。
【0034】
従来の車両用吸着式空調装置では、図6で示したように室外器120はエンジンルーム内に設置されているため、エンジンからの排熱や地熱の廻り込みの影響に加え、スペースな問題により室外器120へ低温且つ十分な風量を得ることが困難であったのに対し、本実施形態では図3に示すように、トラックのキャビンの屋根上に室外器120を設置している。
【0035】
これにより、エンジン排熱や地熱の影響を受けないフレッシュエアを、より多量に室外器120へ流入させることができ、室外器120を経由した冷却液を低温化することができる。また、屋根上は通風の妨げとなる障害物がないことから室外器120への風量確保が容易となり、より大きな放熱が可能となる。これらから、車両用吸着式空調装置の冷房能力(吸着性能)を向上させることができる。また、室外器120が無くなる分だけエンジンルーム内のスペースに余裕ができるうえ、屋根上では室外器120の設置スペースや外寸の自由度を向上させることができる。
【0036】
また、少なくとも両吸着器111・112で構成する冷凍機本体110を車両の屋根上に配置している。これは、室外器120のみならず、冷凍機本体110を車両の屋根上に配置したことにより、冷凍機本体110も無くなる分だけエンジンルーム内のスペースに余裕ができるうえ、屋根上では冷凍機本体110の設置スペースや外寸の自由度を向上させることができる。
【0037】
また、少なくとも空調ケーシング410と車室内熱交換器440とヒータコア450とで構成する空調ユニット400を車両の屋根上に配置している。これは、室外器120のみならず、空調ユニット400を車両の屋根上に配置したことにより、空調ユニット400が無くなる分だけ車室内のスペースに余裕ができるうえ、屋根上では空調ユニット400の設置スペースや外寸の自由度を向上させることができる。
【0038】
また、車室上側から冷房を行なうことは、冷気が下降するため、従来の前面吹き出しに比べて快適性が向上し、また快適感を得るまでの時間が短縮される。また、このように効率良く冷房を行なうことは、空調装置の省エネルギー・省動力となる。
【0039】
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、冷風と温風との風量割合を調節することにより、吹出空気の温度を調節するエアミックス式の空調装置であったが、ヒータコア450に流通させる温水流量を調節することにより、吹出空気の温度を調節するリヒート式の空調装置であっても良い。
【0040】
また、上述の実施形態では、吸着剤Siとしてシリカゲルを用いたが、本発明はこれに限定されるものではなく、吸着剤Siとして活性炭・ゼオライト・活性アルミナなどを用いても良い。また、上述の実施形態では、液冷媒として水を用いたが、本発明はこれに限定されるものではなく、アルコール・フロンなど吸着剤Siに吸着されるものであれば、その他の物であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における車両用吸着式空調装置のシステム構成を示す模式図である。
【図2】図1の車両用吸着式空調装置における吸着式冷凍サイクルのシステム構成を示す模式図である。
【図3】図1の車両用吸着式空調装置の車両への搭載状態を示す模式図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図4】吸着特性を説明するグラフである。
【図5】本発明による吸着特性での変化を説明するグラフであり、(a)は吸着側、(b)は脱離側を示す。
【図6】従来の問題点を説明する模式図である。
【符号の説明】
110 冷凍機本体
111・112 吸着器
120 車室外熱交換器
200 水冷式エンジン(液冷式内燃機関)
400 空調ユニット
410 空調ケーシング
440 車室内熱交換器
450 ヒータコア
Si 吸着剤
Claims (3)
- 液冷式内燃機関(200)を有する車両に適用される車両用吸着式空調装置であって、
蒸気冷媒を吸着すると共に、加熱されることにより吸着した前記蒸気冷媒を脱離する吸着剤(Si)及び液冷媒が封入され、冷凍能力を発揮する吸着器(111・112)と、
前記吸着器(111・112)内を循環する前記液冷媒を大気との間で熱交換を行なって冷却する車室外熱交換器(120)と、
車室内に吹き出す吹出空気の通路を構成する空調ケーシング(410)と、
前記空調ケーシング(410)内に配設され、前記吸着器(111・112)にて冷却された前記液冷媒が循環する車室内熱交換器(440)と、
前記空調ケーシング(410)内のうち前記車室内熱交換器(440)より吹出空気流れ下流側に配設され、前記水冷式内燃機関(200)内を循環する冷却液を熱源として、吹出空気を加熱するヒータコア(450)とを備え、
蒸気冷媒を吸着させて前記吸着器(111・112)にて冷凍能力を発揮させる吸着工程と、前記冷却液にて前記吸着剤(Si)を加熱して前記蒸気冷媒を脱離させる脱離工程とを切り替え運転するものにおいて、
前記車室外熱交換器(120)を前記車両の屋根上に配置したことを特徴とする車両用吸着式空調装置。 - 少なくとも前記吸着器(111・112)で構成する冷凍機本体(110)を前記車両の屋根上に配置したことを特徴とする請求項1に記載の車両用吸着式空調装置。
- 少なくとも前記空調ケーシング(410)と前記車室内熱交換器(440)と前記ヒータコア(450)とで構成する空調ユニット(400)を前記車両の屋根上に配置したことを特徴とする請求項1に記載の車両用吸着式空調装置。
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