JP2004284255A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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JP2004284255A JP2003080950A JP2003080950A JP2004284255A JP 2004284255 A JP2004284255 A JP 2004284255A JP 2003080950 A JP2003080950 A JP 2003080950A JP 2003080950 A JP2003080950 A JP 2003080950A JP 2004284255 A JP2004284255 A JP 2004284255A
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Abstract

【課題】ノズルプレートの外縁部をカバーすると共に、ノズル面の損傷を防止するインクジェット記録装置を得る。
【解決手段】ヘッドケース20に装着し、ノズルプレート22の外縁部を覆うノズルカバー72を設けると共に、このノズルカバー72の開口部72Aに、桟80を架け渡している。この桟80は、ノズル群37の間のノズル面22Aに配置し、ノズル群37毎にノズル面22Aを露出させるようにする。このように、ノズルプレート22の外縁部を覆うノズルカバー72を設けることで、ノズルプレート22の外縁部は保護され、また、ノズルカバー72の開口部72Aに桟80を設けることで、ノズル面22Aの露出面積を最小限とし、角折れやジャム等の記録紙Pがノズル面22Aへ接触しないように保護する。これにより、ノズル面22Aの損傷が防止される。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被印字面にインク滴を吐出して印字を行うインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ノズル、スリットあるいは多孔質フィルム等から液体あるいは溶融固体インクを吐出し、紙、布、フィルム等の被印刷物に記録を行う、いわゆるインクジェット方式の記録装置は、小型で安価、静寂性等種々の利点がある。このため、最近ではレポート用紙、コピー用紙等に記録するインクジェット記録装置が数多く市販されており、記録装置の分野で大きな位置を占めるようになった。
【0003】
中でも、圧電素子を用いて圧力室内の圧力を変化させてインク滴を吐出するピエゾインクジェット方式や、熱エネルギーの作用でインクを膨張させインク滴を吐出する熱インクジェット方式の記録装置は、高速印字、高解像度が得られる等、多くの利点を有している。
【0004】
これらのインクジェット方式の記録装置において、インクジェット記録ヘッドでは、ノズルからインク滴を吐出した際、インク滴がノズル周囲に付着したり、また、ノズルからインクが盛り上がるオーバーシュート現象によるインク漏れが生じる。
【0005】
このため、インク吐出方向が傾いたり、インク滴径および速度がばらつくことがあり、これによって、インクジェット記録ヘッドの印字性能が著しく低下する場合がある。そこで、インク滴がノズル周囲に付着するのを防ぐため、ノズル表面に撥水膜を施すことが行われている。
【0006】
一方、インクジェット記録装置の高速化を行う方法として、ノズル数を増やすことが考えられるが、この場合、記録ヘッドのノズルプレートのサイズの拡大が予想される。ノズルプレートのサイズが拡大すると、ノズル面の露出が大きくなり、記録紙の角折れやジャム等により、記録紙がノズル面に接触する可能性が高くなる。この結果、ノズル面の撥水膜を損傷し、吐出不良を招くこととなる。
【0007】
このような、記録紙のジャム等によるノズル面の損傷の防止策として、図9に示すように、ノズルプレート100が固定されたヘッドカバー102にノズルプレート100の外縁部をカバーするノズルカバー104が取り付けられているのが一般的であったが、開口部104Aの面積が大きい場合は、記録紙によるノズル面の損傷を完全に防止することは困難であった。
【0008】
このため、特許文献1では、図10に示すように、ヘッド基板106のノズル面106Aを、マスク面108の表面に対して傾斜、または、表面から突出させている。これにより、ノズル面106A周辺のゴミを除去して、記録紙からノズル面106Aを保護している。
【0009】
また、特許文献2では、図11に示すように、ヘッドホルダー110に対してノズル保護プレート112を凹部とし、また、ノズル保護プレート112に対してヘッド基板116のノズル面114を凹部にして、ノズル面114の周囲を階段状にすることで、記録紙によるノズル面114の損傷の防止をしている。
【0010】
一方、本出願人が以前提案した特許文献3のように、図12に示すノズルカバー118の開口部118Aに各記録ヘッド120を区画する桟122を設けたり、また、特許文献4のように、図13に示す保護カバープレート124に各記録ヘッド(図示省略)毎の開口窓126を設けることで、保護カバープレート124の開口部の面積を小さくしてノズル面128の露出面積を小さくすることも考えられる。
【0011】
しかしながら、特許文献1では、図10に示すように、ノズル面106Aがマスク面108よりも突出している以上、記録紙による損傷の可能性は生じる。また、特許文献2では、図11に示すように、ノズル面114の周囲が階段状となっているため、ノズル面114に撥水膜を施すことが困難である。また、ノズル面114周辺の凹部にインクが入り込んでしまう恐れも生じる。
【0012】
一方、特許文献3では、図12に示すように、複数ヘッド120間の隙間を埋めるために、ノズルカバー118の開口部118Aに桟122等を設けることで、インクの入り込みの防止をねらっている。この場合、確かに記録紙による損傷を防止することは可能となるが、桟122が反った状態で形成された場合、インクの入り込み防止効果が損なわれる可能性ある。
【0013】
また、特許文献4も、ノズルカバー118の開口部118Aに桟122等を設けることで、記録紙による損傷を防止することは可能となるが、図14に示すように、ワイパー130でノズル面132を払拭する際、桟122が邪魔になって、ワイパー130の摺動面が凹凸となり、桟122周辺のノズル面132の払拭ができないという問題が生じる。
【0014】
【特許文献1】
特開平5−338160号公報
【特許文献2】
特開平4−235054号公報
【特許文献3】
特開平11−78056号公報
【特許文献4】
特開2002−67345号
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記事実を考慮し、ノズルプレートの外縁部をカバーすると共に、ノズル面の損傷を防止するインクジェット記録装置を提供することを課題とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、アクチュエータを用いて圧力室内の圧力を変化させてノズルプレートに形成された複数のノズル列からインク滴を吐出させるインクジェット記録ヘッドと、前記インクジェット記録ヘッドが固着された箱型のヘッドケースと、前記ヘッドケースに装着され、前記ノズルプレートの外縁部をカバーするカバー面と共に、ノズル面を露出させる開口部が形成された箱状のノズルカバーと、前記開口部に架け渡され、複数のノズル列で構成されたノズル群の間のノズル面を覆う桟と、を有することを特徴としている。
【0017】
請求項1に記載の発明では、ノズルプレートの外縁部をカバーするカバー面を形成させ、また、ノズル面を露出させる開口部を形成させたノズルカバーを設けると共に、該の開口部に桟を架け渡し、桟によってノズル群とノズル群の間のノズル面を覆っている。
【0018】
このように、ノズルプレートの外縁部をカバーするカバー面を形成させたノズルカバーを設けることで、ノズルプレートの外縁部を保護して、ノズルプレートに記録紙が接触しないようにすることができる。
【0019】
また、ノズルカバーの開口部に桟を設けることでノズル面の露出面積を最小限とし、角折れやジャム等の記録紙がノズル面へ接触しないように保護する。これにより、ノズル面の撥水膜の損傷が防止される。
【0020】
請求項2に記載の発明は、前記ノズルカバーの周壁を外側へ押し倒す方向へ変形させ、前記カバー面及び前記桟と前記ノズルプレートのノズル面との隙間を小さくする方向へノズルカバーを撓ませる浮き防止手段を有することを特徴としている。
【0021】
請求項2に記載の発明では、浮き防止手段によって、ノズルカバーの周壁を外側へ押し倒す方向へ変形させることで、ノズルカバーのカバー面及び桟には、カバー面の角部を中心とするモーメントが働き、カバー面及び桟をヘッドケースの内部側へ向かって撓ませる。つまり、ノズルカバーのカバー面及び桟とノズルプレートとの隙間を小さくする方向へノズルカバーを撓ませるようにしている。
【0022】
ノズルカバーはノズルプレートと記録紙との間に配置されるが、ノズルプレートはできるだけ記録紙に近い方が良いため、ノズルカバーが薄肉であることが望まれる。しかし、ノズルカバーを薄肉で形成させた場合、ノズルカバーは剛性がなく、反った状態で形成されてしまうため、ノズルカバーをヘッドカバーに装着させた状態で、ノズルカバーのカバー面及び桟がノズルプレートから浮いてしまう恐れがある。
【0023】
このように、カバー面及び桟がノズルプレートから浮いてしまうと、カバー面及び桟とノズルプレートとの間にインクが入り込んだり、カバー面及び桟と記録紙とが接触したりして、記録紙が汚れてしまう等の問題につながる。
【0024】
このため、浮き防止手段によって、ノズルカバーのカバー面及び桟とノズルプレートとの隙間を小さくすることで、カバー面及び桟とノズルプレートとの間にインクが入り込んだり、ノズルカバーの桟および外縁部と記録紙とが接触したりすることを防止する。
【0025】
請求項3に記載の発明は、前記浮き防止手段が、前記ノズルカバーの周壁の内側又は前記ヘッドケースの周壁の外側に突設されたリブであることを特徴としている。
【0026】
請求項3に記載の発明では、ノズルカバーの周壁の内側又はヘッドケースの外側にリブを突設させることで、ノズルカバーの周壁を外側へ押し倒す方向へ変形させ、ノズルカバーのカバー面及び桟とノズルプレートとの隙間を小さくする方向へノズルカバーを撓ませることができる。
【0027】
請求項4に記載の発明は、前記カバー面及び前記桟と前記ノズルプレートとの間にシール部材を設けたことを特徴としている。
【0028】
請求項4に記載の発明では、カバー面及び桟とノズルプレートとの間にシール部材を設けることで、カバー面及び桟とノズルプレートとの間にインクが入り込まないようにしている。
【0029】
請求項5に記載の発明は、前記インクジェット記録ヘッドの印字待機位置に配設され前記ノズルプレートを払拭する払拭部材に前記桟を回避する切欠き部が形成されたことを特徴としている。
【0030】
請求項5に記載の発明では、ノズル面を払拭する払拭部材に、桟を回避する切欠き部を設けている。ノズルカバーに桟を設けた場合、桟はノズル面の面一から突出しているため、ノズル面を払拭する際、払拭部材の摺動面が凹凸となり、桟周辺のノズル面については、払拭できない可能性もあり、払拭ムラが生じてしまう。
【0031】
しかし、払拭部材に桟を回避する切欠き部を設けることで、払拭部材はノズルカバーから露出するノズル面のみを払拭することとなるため、桟周辺のノズル面についても確実に払拭することができ、払拭ムラが生じない。
【0032】
【発明の実施の形態】
図1には、本発明の実施の形態に係るインクジェット記録装置10が示されている。このインクジェット記録装置10には主走査機構14によって主走査方向(矢印Aで示す)へ移動するキャリッジ16が設けられている。
【0033】
このキャリッジ16には、図3に示すように、記録ヘッド12を備えたヘッドケース20が固定されており(後述する)、キャリッジ16が主走査方向へ移動すると、記録ヘッド12は、画像情報に応じて、副走査機構18(図1参照)によって副走査方向(矢印Bで示す)へ搬送される記録用紙Pへインク滴を吐出し、記録用紙Pの全面に画像の記録を行う。
【0034】
ここで、記録ヘッド12の概要について説明する。
【0035】
図4に示すように、記録ヘッド12は、ノズルプレート22、連通孔プレート24、26、供給路プレート28、30、圧力発生室プレート32、および振動板34の合計7枚の略矩形状のプレートを位置合わせして積層し、接着剤等の接合手段によって接合することにより形成されている。
【0036】
ノズルプレート22には、インクを吐出するノズル36Aが設けられており、連通孔プレート24、26には、連通孔38、40がそれぞれ形成されている。また、供給路プレート28、30には供給孔42、44が形成されている。
【0037】
これらのノズル36A、連通孔38、40、供給孔42、44は連通孔プレート24、26、供給路プレート28、30が積層された状態で連通し、圧力発生室プレート32に形成された圧力発生室48に繋がっている。
【0038】
一方、連通孔プレート24、26には、それぞれインクプール51、52が形成され、図示しないインク供給孔から供給されたインクが貯留されている。また、供給路プレート28には、このインクプール52と連結するように供給孔54が形成されている。
【0039】
さらに、供給路プレート30には供給溝56が形成されて、連通孔プレート24、26、供給路プレート28、30が積層された状態で、インクプール51、52と圧力発生室48とを連通させている。
【0040】
圧力発生室プレート32上には振動板34が積層され、振動板34の上には圧力発生手段としての単板型の圧電素子58が取り付けられている。圧電素子58は、圧力発生室48に相当する領域に接着されており、ハンダ68を介してフレキシブル配線基板70と接続されている。
【0041】
このような構成により、駆動電圧波形が圧電素子58に印加されると、圧電素子58と共に振動板34がたわみ変形して圧力発生室48のインクを加圧し、ノズル36Aからインク滴を吐出させる。
【0042】
ここで、ノズルプレート22のインクが吐出される側の面(表面)には撥水膜60が形成されており、この撥水膜60によってノズル36A周囲のインク漏れ等が防止され、ノズル36Aから吐出するインク滴が常にノズルプレート22に対して垂直に吐出される。
【0043】
また、図2に示すように、ノズルプレート22には複数のノズル36Aが副走査方向(矢印方向)に沿って形成されたノズル列36が複数列設けられており、この複数のノズル列36によってノズル群37が構成されている。
【0044】
本発明の実施の形態に係るインクジェット記録装置について説明する。
【0045】
図2及び図3に示すように、ヘッドケース20は枠状を成しており、ヘッドケース20の両端部には、フランジ部20A、20Bが形成されている。フランジ部20Aは、キャリッジ16の底面に形成された挿入口16Aの周縁部に当接した状態で固定され、フランジ部20Bには、接着剤によって記録ヘッド12が固着されている。
【0046】
さらに、ヘッドケース20の他端側には、箱状のノズルカバー72を被せている。ノズルカバー72の一対の側壁72Bには、係止爪74が形成されており、ヘッドケース20のフランジ部20Bが通過すると、係止爪74がフランジ部20Bに係止され、ノズルカバー72がヘッドケース20に装着される。
【0047】
また、ノズルカバー72の底面には開口部72Aが形成されており、ヘッドケース20にノズルカバー72を被せた状態で、ノズルプレート22(なお、ここでは、便宜上、連通孔プレート24、26等の図示を省略する)の外縁部を保護すると共に、ノズル面22Aを露出させる。
【0048】
次に、本発明の実施の形態に係るインクジェット記録装置の要旨及び作用について説明する。
【0049】
図2及び図3に示すように、ヘッドケース20には単一の記録ヘッド12を固着している。このヘッドケース20には、ノズルプレート22の外縁部を覆うノズルカバー72を装着させると共に、このノズルカバー72の開口部72Aに、桟80を架け渡している。この桟80は、ノズル群37の間のノズル面22Aに配置し、ノズル群37毎にノズル面22Aを露出させるようにする。
【0050】
このように、ノズルプレート22の外縁部を覆うノズルカバー72を設けることで、ノズルプレート22の外縁部は保護される。また、ノズルカバー72の開口部72Aに桟80を設けることで、ノズル面22Aの露出面積を最小限とし、角折れやジャム等の記録紙Pがノズル面22Aへ接触しないようにすることができる。これにより、ノズル面22Aの撥水膜60(図4参照)の損傷が防止される。
【0051】
一方、図2及び図5に示すように、ヘッドケース20を構成する一対の周壁20Cの外面には、ノズルプレート22と平行に、浮き防止部材としてのリブ82を突設させており、ヘッドケース20にノズルカバー72を装着するとき、ノズルカバー72の周壁を外側へ押し倒す方向へ変形させる。
【0052】
これにより、ノズルカバー72のカバー面72C及び桟80には、カバー面72Cの角部を中心とするモーメントが働き、カバー面72C及び桟80をヘッドケース20の内部側へ向かって撓ませる。
【0053】
ここで、図3に示すように、ノズルカバー72はノズルプレート22と記録紙Pとの間に配置されるが、ノズルカバー72の表面と記録紙Pが接触し、汚れとなるのを避けるため、ノズルカバー72が薄肉であることが望まれる。
【0054】
しかし、ノズルカバー72を薄肉で形成させた場合、ノズルカバー72は剛性がなく、反った状態で形成されてしまうため、図6に示すように、ノズルカバー72をヘッドケース20に装着させた状態で、ノズルカバー72のカバー面72C及び桟80がノズルプレート22から浮いてしまう恐れがある。
【0055】
このように、カバー面72C及び桟80がノズルプレート22から浮いてしまうと、カバー面72C及び桟80とノズルプレート22との間にインクが入り込んだり、カバーを厚肉にしたときと同様、カバー面72C及び桟80と記録紙とが接触したりして、記録紙が汚れてしまう等の問題につながる。
【0056】
このため、図2及び図5に示すように、ヘッドケース20にリブ82を突設させ、ヘッドケース20にノズルカバー72を装着するとき、ノズルカバー72の周壁を外側へ押し倒すようにすることで、ノズルカバー72のカバー面72C及び桟80とノズルプレート22との隙間を小さくすることができ、ノズルカバー72の桟80および外縁部と記録紙Pとの接触を防止することができる。
【0057】
さらに、図7に示すように、ノズルカバー72のカバー面72C及び桟80とヘッドケース20との間にパッキン84を挟持させる。ヘッドケース20にリブ82を突設させることで、ノズルカバー72のカバー面72C及び桟80とノズルプレート22との隙間を小さくすることができるが、カバー面72C及び桟80とヘッドケース20との間に、インクが入り込む可能性もあるため、カバー面72C及び桟80とヘッドケース20との間に、パッキン84を挟持させることで、カバー面72C及び桟80とノズルプレート22との間にインクが入り込まないようにしている。
【0058】
なお、ここでは、ヘッドケース20にリブ82を突設させたが、ヘッドケース20にノズルカバー72を装着するとき、ノズルカバー72の周壁を外側へ押し倒す方向へ変形させることができれば良いため、これに限るものではない。例えば、ノズルカバー72の周壁の内面側にリブを突設させても良い。
【0059】
ところで、図1及び図8に示すように、記録ヘッド12の印字待機位置には、メンテナンスステーション13を設けており、メンテナンスステーション13にはノズルプレート22に対向してゴム製のワイパー86を配設させている。このワイパー86上を記録ヘッド12が移動することで、ノズルプレート22が払拭され、ノズル面22Aがクリーニングされる。
【0060】
ここで、ワイパー86には、複数の切欠き部86Aを設けている。この切欠き部86Aは、ノズルプレート22が当接した状態で、ノズルカバー72に設けた桟80に対向する位置に設けている。
【0061】
これにより、ワイパー86はノズルカバー72から露出するノズル面22Aのみを払拭することとなるため、桟80周辺のノズル面22Aについても確実に払拭することができ、払拭ムラが生じない。
【0062】
また、本実施形態では、圧電アクチュエータの変形によって生じる圧力によって液滴を吐出させる構成としたが、静電力や磁力を利用した電気機械変換素子や、沸騰現象を利用して圧力を発生させるための電気熱変換素子など、他の圧力発生手段を用いて、液滴を吐出させるためのエネルギーを得られるようにしても良い。
【0063】
また、圧電アクチュエータは、本実施形態で使用した単板型の圧電アクチュエータの他に、縦振動タイプの積層型圧電アクチュエータなど、別の形態のアクチュエータを用いてもかまわない。
【0064】
また、本実施形態では、複数のプレートの積層によって流路を形成しているが、プレートの構成、材質などは上記実施形態に限定されない。例えば、セラミックス、ガラス、樹脂、シリコンなどの材料を用いて、流路を一体成型したようなヘッドに対しても、本発明は同様に適用可能である。
【0065】
さらに、本実施形態では、記録用紙P上にインク滴を吐出して文字や画像などの記録を行うインクジェット記録ヘッドおよびインクジェット記録装置を例に挙げたが、記録用紙上への文字や画像の記録に用いられるものに限定されない。すなわち、記録媒体は紙に限定されるわけではなく、吐出する液体もインクに限定されるわけではない。
【0066】
例えば、高分子フィルムやガラス上にインクを吐出してディスプレイ用のカラーフィルターを作成したり、溶融状態のハンダを基板上に吐出して行う部品実装用のバンプの形成したりするなど、工業的に用いられる液滴噴射装置全般に対して、本発明を利用することができる。
【0067】
【発明の効果】
本発明は上記構成にしたので、請求項1に記載の発明では、ノズルカバーを設けることで、ノズルプレートの外縁部を保護して、記録紙が接触しないようにすることができる。また、ノズルカバーの開口部に桟を設けることでノズル面の露出面積を最小限とし、角折れやジャム等の記録紙がノズル面へ接触しないように保護することで、ノズル面の撥水膜の損傷が防止される。
【0068】
請求項2に記載の発明では、浮き防止手段によって、ノズルカバーのカバー面及び桟とノズルプレートとの隙間を小さくすることで、カバー面及び桟とノズルプレートとの間にインクが入り込んだり、ノズルカバーの桟および外縁部と記録紙とが接触したりすることを防止する。
【0069】
請求項3に記載の発明では、ノズルカバーの周壁の内側又はヘッドケースの外側にリブを突設させることで、ノズルカバーの周壁を外側へ押し倒す方向へ変形させ、ノズルカバーのカバー面及び桟とノズルプレートとの隙間を小さくする方向へノズルカバーを撓ませることができる。
【0070】
請求項4に記載の発明では、カバー面及び桟とノズルプレートとの間にシール部材を設けることで、カバー面及び桟とノズルプレートとの間にインクが入り込まないようにしている。
【0071】
請求項5に記載の発明では、払拭部材に桟を回避する切欠き部を設けることで、払拭部材はノズルカバーから露出するノズル面のみを払拭することとなるため、桟周辺のノズル面についても確実に払拭することができ、払拭ムラが生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置に備えられた記録ヘッド及びノズルカバーを示す斜視図である。
【図3】本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置に備えられた記録ヘッド、ヘッドカバー及びノズルカバーを示す断面図である。
【図4】本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置に備えられた記録ヘッドを示す断面図である。
【図5】図2の5−5線の断面図である。
【図6】ノズルカバーが撓んだ状態を示す断面図である。
【図7】図2の7−7線の断面図である。
【図8】本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置に備えられたワイパーを示す断面図である。
【図9】従来のインクジェット記録装置を示す斜視図である。
【図10】従来のインクジェット記録装置の他の例を示す斜視図である。
【図11】従来のインクジェット記録装置のその他の例を示す断面図である。
【図12】従来のインクジェット記録装置のその他の例を示す斜視図である。
【図13】従来のインクジェット記録装置のその他の例を示す斜視図である。
【図14】図12のインクジェット記録装置とワイパーの関係を示す断面図である。
【符号の説明】
10 インクジェット記録装置
12 記録ヘッド
20 ヘッドケース
37 ノズル群
72 ノズルカバー
80 桟
82 リブ(浮き防止手段)
84 パッキン(シール部材)
86 ワイパー(払拭部材)
86A 切欠き部

Claims (5)

  1. アクチュエータを用いて圧力室内の圧力を変化させてノズルプレートに形成された複数のノズル列からインク滴を吐出させるインクジェット記録ヘッドと、
    前記インクジェット記録ヘッドが固着された箱型のヘッドケースと、
    前記ヘッドケースに装着され、前記ノズルプレートの外縁部をカバーするカバー面と共に、ノズル面を露出させる開口部が形成された箱状のノズルカバーと、
    前記開口部に架け渡され、複数のノズル列で構成されたノズル群の間のノズル面を覆う桟と、
    を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記ノズルカバーの周壁を外側へ押し倒す方向へ変形させ、前記カバー面及び前記桟と前記ノズルプレートのノズル面との隙間を小さくする方向へノズルカバーを撓ませる浮き防止手段を有することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記浮き防止手段が、前記ノズルカバーの周壁の内側又は前記ヘッドケースの周壁の外側に突設されたリブであることを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記カバー面及び前記桟と前記ノズルプレートとの間にシール部材を設けたことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記インクジェット記録ヘッドの印字待機位置に配設され前記ノズル面を払拭する払拭部材に前記桟を回避する切欠き部が形成されたことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のインクジェット記録装置。
JP2003080950A 2003-03-24 2003-03-24 インクジェット記録装置 Withdrawn JP2004284255A (ja)

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