JP2004284158A - ハードコートフィルム - Google Patents

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【課題】耐熱性や耐吸水性等の耐環境特性に優れ、3〜15μm程度の薄いハードコート層であってもタッチパネルの表面保護フィルムとして十分に実使用に耐えることができる硬度を有するハードコートフィルムを提供することである。
【解決手段】熱可塑性環状オレフィン系フィルムの一方の面に、電離放射線硬化型樹脂からなるハードコート層を表出するように形成したハードコートフィルムにおいて、前記ハードコート層と前記熱可塑性環状オレフィン系フィルムとの間に極性基を有する変性オレフィン系樹脂を主成分とするプライマー層を設けたことを特徴とするハードコートフィルム。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プラスチック基材フィルムにハードコート層を有する耐擦傷性に優れたハードコートフィルムに関し、さらに詳しくは、CRT、LCD、PDPなどのディスプレイの表面、特にワープロ、コンピュータ、テレビジョン、電気冷蔵庫、電子レンジ、電子楽器、携帯端末などのタッチパネルの表面保護フィルムに使用するハードコートフィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子製品や家電製品等のタッチパネルは、金属板ないしプラスチック成形品などの面に所望の画像や情報の伝達を印刷などした絵柄で表現したものが使用され、絵柄の耐久性を維持するために、絵柄の表面に反応硬化型樹脂を主成分とする保護ワニスによる塗装が施されていた。しかしながら、塗装で形成された保護ワニスの塗膜は厚さが十分でなく、タッチパネルの使用により摩耗し、美観を損なうと共に絵柄の印刷も失われ、絵柄の耐久性を維持するという目的が達成できないといった問題があった。
【0003】
そこで、上記問題を解決するために、プラスチックフィルムを貼合する場合が増えているが、プラスチックフィルムの表面硬度の不足を補うために、通常はプラスチックフィルムの表面にハードコート層を形成した態様で用いられる。そして、従来のハードコートフィルムは、一般的にプラスチックフィルム上に直接、あるいは、プライマー層を介して熱硬化型樹脂、あるいは、紫外線硬化型樹脂等の電離放射線硬化型樹脂からなるハードコート層を設けた構成からなるが、プラスチックフィルムへの膜形成が容易であると共に硬度を所望の値に容易に高めることができるなどの理由から、ハードコート層は電離放射線硬化型樹脂で形成するのが好ましい。
【0004】
しかしながら、上記した従来のハードコートフィルムは、そのハードコート層の硬度が十分なものであっても、その塗膜厚さが3〜15μmと薄いことに起因して、基材としてのプラスチックフィルムが使用環境の熱や湿気等の影響を受けて、すなわち環境特性の影響を受けて変形した場合に、それに応じてハードコート層も変形し、ハードコートフィルム全体として硬度は低下し、十分に満足できるものではなかった。
【0005】
一方、ハードコート層の厚さを3〜15μmよりも厚くすれば、得られるハードコートフィルムの硬度は向上するが、ハードコート層の割れや剥がれが生じ易くなると共にハードコート層の硬化時の収縮によるハードコートフィルムのカールが大きくなるという問題があり、満足できるハードコートフィルムを得ることは困難であった。
【0006】
そこで、ハードコート層を割れや剥がれが生じ難く、カールが起こり難い3〜15μmの塗膜厚さとして、基材としてのプラスチックフィルムが使用環境の熱や湿気等の影響を受けて、すなわち環境特性の影響を受けて変形した場合においても、ハードコートフィルム全体としての硬度低下を抑制したハードコートフィルムが提案されている(たとえば、特許文献1、2参照)。
【0007】
特許文献1、2記載の発明は、いずれも基材としてのプラスチックフィルム、たとえば、ポリエステルフィルムとハードコート層との間に特定の物性を有する層を設けることにより、ハードコートフィルム全体としての硬度低下を抑制すると共に目的とする硬度等を得ようとするものであり、それぞれに優れた効果を達成しているものであるが、特にタッチパネル用途で使用する場合においては、様々な耐環境特性、たとえば、耐熱性や耐吸水性等が求められ、上記した特許文献1、2記載の発明のハードコートフィルムよりも更に一段と耐環境特性に優れ、寸法変化の極めて少ないハードコートフィルムが要望されている。
【0008】
上記要望に応えるものとして、基材としてのプラスチックフィルムに高耐熱性や低吸水性等に優れ、寸法変化の極めて少ない熱可塑性環状オレフィン系フィルムを用いたハードコートフィルムが考えられるが、熱可塑性環状オレフィン系フィルム上に電離放射線硬化型樹脂からなるハードコート層を直接設けた場合は、ハードコート層が熱可塑性環状オレフィン系フィルムに接着しないという問題、また、熱可塑性環状オレフィン系フィルム上に、たとえば、エポキシ系、エステル系、スチレン/アクリル共重合樹脂系、塩素化プロピレン系、フェノキシ樹脂系、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合樹脂系等の周知のプライマー層を介して電離放射線硬化型樹脂からなるハードコート層を設けた場合においても、満足できる接着性が得られないという問題があり、基材としてのプラスチックフィルムに熱可塑性環状オレフィン系フィルムを用いたハードコートフィルムを得ることができなかった。
【0009】
【特許文献1】
特開平11−70606号公報
【特許文献2】
特開平11−300873号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、耐熱性や耐吸水性等の耐環境特性に優れ、3〜15μm程度の薄いハードコート層であってもタッチパネルの表面保護フィルムとして十分に実使用に耐えることができる硬度を有するハードコートフィルムを提供することであり、具体的には熱可塑性環状オレフィン系フィルムと電離放射線硬化型樹脂からなるハードコート層との接着性を向上させたハードコートフィルムを提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記課題を達成するために、請求項1記載の本発明は、熱可塑性環状オレフィン系フィルムの一方の面に、電離放射線硬化型樹脂からなるハードコート層を表出するように形成したハードコートフィルムにおいて、前記ハードコート層と前記熱可塑性環状オレフィン系フィルムとの間に極性基を有する変性オレフィン系樹脂を主成分とするプライマー層を設けたことを特徴とするものである。このように構成することにより、熱可塑性環状オレフィン系フィルムとハードコート層との接着性を向上させることができると共に、耐熱性や耐吸水性等の耐環境特性に優れ、3〜15μm程度の薄いハードコート層であってもタッチパネルの表面保護フィルムとして十分に実使用に耐えることができる硬度を有するハードコートフィルムとすることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
上記の本発明について、図面等を用いて以下に詳述する。
図1は本発明にかかるハードコートフィルムの一実施例を図解的に示す層構成図であって、ハードコートフィルム1は熱可塑性環状オレフィン系フィルム2の一方の面に、電離放射線硬化型樹脂からなるハードコート層4を極性基を有する変性オレフィン系樹脂を主成分とするプライマー層3を介して表出するように設けた構成からなるものである。このように構成したハードコートフィルム1は耐熱性や耐吸水性等の耐環境特性に優れる熱可塑性環状オレフィン系フィルム2を基材のプラスチックフィルムとして用いているために、熱や湿気等の環境特性の影響を受け難いものとすることができ、電離放射線硬化型樹脂からなるハードコート層4の塗膜厚さが3〜15μmと薄くても、実使用に耐えることができる硬度を有すると共に割れや剥がれが生じ難く、寸法変化の極めて少ないハードコートフィルム1とすることができる。
【0013】
前記熱可塑性環状オレフィン系フィルム2としては、ランダム型やブロック型、あるいは、これらの混在型などの熱可塑性環状オレフィン系樹脂を用いて、Tダイ法やインフレーション法等の周知の押出し成形法によりシート状に成形されたフィルムを用いることができる。該フィルムは未延伸であっても、一軸ないし二軸方向に延伸された延伸フィルムであってもよいものである。前記熱可塑性環状オレフィン系フィルム2の厚さとしては25〜500μmが適当であり、好ましくは50〜250μmである。なお、前記プライマー層3を形成する面には、必要に応じて、コロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理等の周知の易接着処理を施すことができる。
【0014】
また、前記熱可塑性環状オレフィン系樹脂としては、重合体の主鎖ないし側鎖に炭化水素環構造を有する、非結晶性、透明性のものであり、具体的には、特開昭63−264646号公報、特開昭64−1705号公報、特開平1−168724号公報、特開平1−168725号公報などに開示されているノンボルネン環を有するモノマーの開環重合体およびその水素添加物、特開昭60−168708号公報などに開示されているノンボルネン環を有するモノマーとα−オレフィン類との付加重合体、特開平6−136057号公報や特開平7−258362号公報などの開示されている環状オレフィンや環状ジエンの付加重合体やその水素添加物などを挙げることができる。これらの樹脂を具体的に例示するならば、たとえば、ZEONEX、ZEONOR〔日本ゼオン(株):商品名〕やAPEL、APO〔三井石油化学工業(株):商品名〕などである。
【0015】
前記プライマー層3としては、たとえば、極性モノマーがグラフトされたオレフィン(共)重合体からなる層である。オレフィン(共)重合体としては、エチレン、炭素数が3以上のα−オレフィンを挙げることができ、好ましくは、エチレン−プロピレン共重合体、プロピレン1−ブテン共重合体、プロピレン−ブテン−エチレン共重合体、エチレン−オクテン共重合体等を例示することができる。極性モノマーとしては、水酸基含有エチレン性不飽和化合物、不飽和カルボン酸及びその誘導体、ビニルエステル化合物等を挙げることができる。
【0016】
具体的には、水酸基含有エチレン性不飽和化合物としては、たとえば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシ−プロピル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールモノ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンモノ(メタ)アクリレート、テトラメチロールエタンモノ(メタ)アクリレート、ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、2−(6−ヒドロキシヘキサノイルオキシ)エチルアクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル、10−ウンデセン−1−オール、1−オクテン−3−オール、2−メタノールノルボルネン、ヒドロキシスチレン、N−メチロールアクリルアミド、2−(メタ)−アクロイルオキシエチルアシッドフォスフェート、グリセリンモノアリルエーテル、アリルアルコール、アリロキシエタノール、2−ブテン−1,4−ジオール、グリセリンモノアルコール等を挙げることができる。
【0017】
不飽和カルボン酸類としては、たとえば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、テトラヒドロフタル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、ノルボルネンジカルボン酸、ビシクル(2,2,1)へプト−2−エン−5,6−ジカルボン酸等の不飽和カルボン酸またはこれらの誘導体(たとえば、酸無水物、酸ハライド、アミド、イミド、エステル等)を挙げることができる。
【0018】
不飽和カルボン酸の誘導体としては、たとえば、マレニルイミド、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ビシクル(2,2,1)へプト−2−エン−5,6−ジカルボン酸無水物、マレイン酸モノモノエチル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、フマル酸ジエチル、イタコン酸ジメチル、シトラコン酸ジエチル、テトラヒドロフタル酸ジメチル、ビシクル(2,2,1)へプト−2−エン−5,6−ジカルボン酸ジメチル、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、メタクリル酸アミノエチル及びメタクリル酸アミノプロピル等を挙げることができる。
【0019】
ビニルエステル化合物としては、たとえば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、n−酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプロン酸ビニル、場―サティック酸ビニル、ラウリル酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、アリチル酸ビニル、シクロヘキサンカルボン酸ビニル等を挙げることができる。
【0020】
また、前記プライマー層3としては、たとえば、スチレン−共役ジエン−スチレントリブロック共重合体またはその水添物およびスチレン−共役ジエン共重合体またはその水添物からなる層である。
【0021】
また、前記プライマー層3としては、たとえば、上記した極性モノマーがグラフトされたスチレン−共役ジエン−スチレントリブロック共重合体またはその水添物およびスチレン−共役ジエン共重合体またはその水添物からなる層である。
【0022】
そして、前記プライマー層3は、上記で説明した樹脂を、たとえば、芳香族系炭化水素、脂肪族炭化水素、脂環族炭化水素等の適当な溶媒または分散剤に任意の割合で溶解/分散させて、ロールコート法、グラビアコート法、バーコート法等の周知の塗布方法を用いて前記熱可塑性環状オレフィン系フィルム2に塗布・乾燥することにより形成することができる。前記プライマー層3の塗布量としては、0.1〜3.0μm程度が適当である。
【0023】
次に、前記ハードコート層4について説明する。前記ハードコート層4としては、紫外線や電子線を照射することにより架橋重合反応を起こして3次元の高分子構造に変化する樹脂、すなわち、分子中に重合性不飽和結合、または、エポキシ基をもつ反応性のプレポリマー、オリゴマー、および/または、単量体を適宜混合したものである電離放射線硬化型樹脂、あるいは、塗布適性等を考慮して前記電離放射線硬化型樹脂に必要に応じてウレタン系、ポリエステル系、アクリル系、ブチラール系、ビニル系等の熱可塑性樹脂を混合して液状となした液状組成物などを用いてロールコート法、バーコート法、グラビアコート法等の周知の塗布方法で塗布・乾燥・硬化させることにより形成することができる。塗布量としては、固形分として概ね3〜15μmが適当である。なお、硬化に用いる紫外線源としては、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク灯、ブラックライト蛍光灯、メタルハライドランプ灯の光源が使用できる。紫外線の波長としては、190〜380nmの波長域を使用することができるし、また、電子線源としては、コッククロフトワルト型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、あるいは、直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器を用いることができる。
【0024】
電離放射線硬化型樹脂としては、具体的にはアクリレート系の官能基を有するものが適当であり、塗膜の硬度や耐熱性、耐溶剤性、耐擦傷性を考慮すると、高い架橋密度の構造とすることが好ましく、2官能以上のアクリレートモノマー、たとえば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどを挙げることができる。なお上記においては、アクリレート、および/または、メタアクリレートは(メタ)アクリレートと記載した。
【0025】
上記の電離放射線硬化型樹脂は電子線を照射すれば十分に硬化するが、紫外線を照射して硬化させる場合には、光重合開始剤として、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、チオキサントン類、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ミヒラーベンゾイルベンゾエート、ミヒラーケトン、ジフェニルサルファイド、ジベンジルジサルファイド、ジエチルオキサイト、トリフェニルビイミダゾール、イソプロピル−N,N−ジメチルアミノベンゾエートなどや、光増感剤として、n−ブチルアミン、トリエチリルアミン、ポリ−n−ブチルホソフィンなどを単独ないし混合物として用いることができる。光重合開始剤や光増感剤の添加量は一般に、電離放射線硬化型樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部程度である。
【0026】
【実施例】
次に、本発明について、以下に実施例を挙げてさらに詳しく説明する。
実施例1
188μm厚さの熱可塑性環状オレフィン系フィルム〔日本ゼオン(株):ZEONOR ZF16−188(商品名)〕のコロナ放電処理面に極性基を有する変性ポリオレフィンを主成分とするプライマー液〔三井化学(株)製:ユニストールP−901(商品名)〕を乾燥後に1μm厚さとなるようにバーコーターにて塗布すると共に乾燥してプライマー層を形成し、その後に該プライマー層上に表1記載のハードコート層形成用塗布液をバーコーターにて塗布すると共に乾燥して後にUV照射装置〔フュージョンUVシステムジャパン製:Hバルブ(商品名)〕を用いて積算光量99mjにて硬化し、膜厚約7μmのハードコート層を形成した本発明のハードコートフィルムを作製した。
【0027】
実施例2
プライマー液を三井化学(株)製:ユニストールP−801(商品名)を用いた以外は、実施例1と同様にして本発明のハードコートフィルムを作製した。
【0028】
実施例3
プライマー液を三井化学(株)製:ユニストールP−401(商品名)を用いた以外は、実施例1と同様にして本発明のハードコートフィルムを作製した。
【0029】
比較例1
188μm厚さの熱可塑性環状オレフィン系フィルム〔日本ゼオン(株):ZEONOR ZF16−188(商品名)〕のコロナ放電処理面に表1記載のハードコート層形成用塗布液をバーコーターにて塗布すると共に乾燥して後にUV照射装置〔フュージョンUVシステムジャパン製:Hバルブ(商品名)〕を用いて積算光量99mjにて硬化し、膜厚約7μmのハードコート層を形成した比較例とするハードコートフィルムを作製した。
【0030】
比較例2
188μm厚さの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム〔東洋紡(株)製:A4350(商品名)〕の易接着処理面に表1記載のハードコート層形成用塗布液をバーコーターにて塗布すると共に乾燥して後にUV照射装置〔フュージョンUVシステムジャパン製:Hバルブ(商品名)〕を用いて積算光量99mjにて硬化し、膜厚約7μmのハードコート層を形成した比較例とするハードコートフィルムを作製した。
【0031】
【表1】
Figure 2004284158
【0032】
上記で作製した実施例1〜3、および、比較例1、2のハードコートフィルムについて、下記評価方法で鉛筆硬度、密着性、寸法安定性についてそれぞれ評価してその結果を表2に纏めて示した。
【0033】
【表2】
Figure 2004284158
※1:鉛筆硬度試験方法
JISK5400に記載されている鉛筆引っかき試験の方法に準じて、ハードコートフィルムのハードコート層面の鉛筆硬度を測定した。具体的には鉛筆を45度の角度で、上から1kgの荷重を掛けて5mm程度引っかき、傷の付き具合を確認した。5回測定して3回以上傷が付かなかった鉛筆の硬度で評価した。
※2:寸法安定性試験方法
ハードコートフィルムを(A)100℃恒温槽、および、(B)60℃−90%RH恒温恒湿槽に24時間保管し、熱処理前後の寸法を測定して処理前に対する処理後の収縮率(%)で評価した。表中のマイナス表示は処理前に比べて延びていることを示す。
※3:密着性試験方法
JISK5400に記載されている碁盤目試験の方法に準じて、ハードコートフィルムのハードコート面に1mm間隔で縦、横11本の切れ目を入れて100個の碁盤目を作り、セロテープ(R)〔ニチバン(株)製:商品名〕を碁盤目上に貼り付けた後、これを速やかに90°の方向に引張って剥離させ、碁盤目100のうちで剥離されなかった碁盤目の数でハードコート層の密着性を評価した。
【0034】
表2からも明らかなように、実施例1〜3のハードコートフィルムは比較例1に比べて優れた密着性を有すると共に、比較例2に比べて優れた寸法安定性を有するものである。
【0035】
また、今までは、本発明のハードコートフィルムをタッチパネルの表面保護フィルムとして無色透明ということで説明してきたが、本発明のハードコートフィルムは、電子製品や家電製品等のタッチパネルに設けられる所望の画像や情報の伝達を印刷などした絵柄をハードコートフィルムに形成してもよいものである。
【0036】
【発明の効果】
以上縷々説明したように、本発明は、耐熱性や耐吸水性等の耐環境特性に優れるために、3〜15μm程度の薄いハードコート層であってもタッチパネルの表面保護フィルムとして十分に実使用に耐えることができる硬度を有するハードコートフィルムとすることができるという優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるハードコートフィルムの一実施例を図解的に示す層構成図である。
【符号の説明】
1 ハードコートフィルム
2 熱可塑性環状オレフィン系フィルム
3 プライマー層
4 ハードコート層

Claims (1)

  1. 熱可塑性環状オレフィン系フィルムの一方の面に、電離放射線硬化型樹脂からなるハードコート層を表出するように形成したハードコートフィルムにおいて、前記ハードコート層と前記熱可塑性環状オレフィン系フィルムとの間に極性基を有する変性オレフィン系樹脂を主成分とするプライマー層を設けたことを特徴とするハードコートフィルム。
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