JP2004281580A - 搬送装置及び搬送方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】収容する製造対象物をフレキシブルに変更しつつ、工程内において容器単位で製造対象物を搬送することができる搬送装置及び搬送方法を提供する。
【解決手段】製造対象物Wに対して処理を施す処理装置23〜28間を、少なくとも1つの前記製造対象物Wを容器15に収容して搬送する搬送装置1000,1000aであって、複数の前記処理装置23〜28を含む工程内において前記容器15を搬送する容器搬送手段18と、前記容器搬送手段18から前記容器15を取得し、前記容器15に収容された前記製造対象物Wの少なくとも一部を入れ替えることで前記容器15による前記製造対象物Wの搬送単位を切り替え、前記製造対象物Wを入れ替えた容器15を前記容器搬送手段18に戻す搬送単位切替手段100とを備えることを特徴とする搬送装置1000,1000a。
【選択図】 図1
【解決手段】製造対象物Wに対して処理を施す処理装置23〜28間を、少なくとも1つの前記製造対象物Wを容器15に収容して搬送する搬送装置1000,1000aであって、複数の前記処理装置23〜28を含む工程内において前記容器15を搬送する容器搬送手段18と、前記容器搬送手段18から前記容器15を取得し、前記容器15に収容された前記製造対象物Wの少なくとも一部を入れ替えることで前記容器15による前記製造対象物Wの搬送単位を切り替え、前記製造対象物Wを入れ替えた容器15を前記容器搬送手段18に戻す搬送単位切替手段100とを備えることを特徴とする搬送装置1000,1000a。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、製造対象物に対して処理を施す処理装置間を、少なくとも1つの製造対象物を容器に収容して搬送する搬送装置及び搬送方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の半導体工場では、製造対象物としての基板が例えば25枚収容可能な容器としてのカセットに入れられ、そのカセットが、OHT(Overhead Hoist Transport)、AGV(Auto Guide Vehicle)、RGV(Rail Guided Vehicle)などにより各処理装置間で搬送されている。従来の製造工程では、基板投入から出荷までの一連の工程を通じて、各基板は予め決められたカセットに収容された状態でカセットを一単位として搬送されている。
【0003】
従来の製造工程では、その途中であるカセットに収容されていた複数の基板の一部が異なる他のカセットに収容されることや、既にカセットの所定位置に収容されている基板がカセット内のその他の位置に変更されて収容されることが無かった。つまり、途中の検査において不良と判断され、廃棄される基板を除いて、一旦あるカセットに収容された基板は、そのカセットのみによって各処理装置間を搬送されていた(例えば特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−206149号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このような従来の製造工程では、各処理装置が基板を1枚ずつ処理しているため、あるカセットに収容されている1枚の基板の処理が終了しても、その同一のカセットに収容されている他の基板の処理が終了するまで、既に処理の終了した基板が次の処理装置による処理を受けることができなかった。つまり、同一のカセットに収容されている基板全てについて処理が終了するまでは、カセットの全ての基板が次の処理工程に進むことができないことから、無駄な待ち時間が発生し、非常にTAT(Turn Around Time)が長くなっていた。
【0006】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解消して、収容する製造対象物をフレキシブルに変更しつつ、工程内において容器単位で製造対象物を搬送することができる搬送装置及び搬送方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、本願発明によれば、製造対象物に対して処理を施す処理装置間を、少なくとも1つの前記製造対象物を容器に収容して搬送する搬送装置であって、複数の前記処理装置を含む工程内において前記容器を搬送する容器搬送手段と、前記容器搬送手段から前記容器を取得し、前記容器に収容された前記製造対象物の少なくとも一部を入れ替えることで前記容器による前記製造対象物の搬送単位を切り替え、前記製造対象物を入れ替えた容器を前記容器搬送手段に戻す搬送単位切替手段とを備えることを特徴とする搬送装置により、達成される。
上記構成によれば、容器搬送手段によって工程内で容器が搬送されている。この容器は、容器搬送手段から取得され、収容している少なくとも1つの製造対象物の少なくとも一部が入れ替えられて搬送単位が切り替えられる。そして、製造対象物の搬送単位が切り替えられた容器は、再び容器搬送手段に戻される。このような構成とすると、収容する製造対象物をフレキシブルに変更しつつ、工程内において容器単位で製造対象物を搬送することができる。
【0008】
上記構成において、各前記ベイ間において、前記容器単位で複数の前記製造対象物を搬送する工程間搬送手段と、前記工程間搬送手段と前記容器搬送手段との間で前記容器の受け渡しを行う容器受渡手段とを備えるのが好ましい。
上記構成によれば、容器受渡手段は、工程間搬送手段から容器を受け取り、工程内に引き渡す。そして、工程内では、容器搬送手段によって容器が搬送されている。この容器は、容器搬送手段から取得され、収容している少なくとも1つの製造対象物の少なくとも一部が入れ替えられて搬送単位が切り替えられる。そして、製造対象物の搬送単位が切り替えられた容器は、再び容器搬送手段に戻される。製造対象物が各処理装置で処理が施されて再度容器に収容された後に、製造対象物を収容する容器が、容器搬送手段によって搬送され、容器受渡手段によって工程間搬送手段に引き渡される。このような構成とすると、収容する製造対象物をフレキシブルに変更しつつ、工程内において容器単位で製造対象物を搬送することができる。
【0009】
上記構成において、前記容器受渡手段は、前記搬送単位切替手段を備えるのが好ましい。
上記構成によれば、容器受渡手段は、工程間搬送手段から容器を受け取った際に、容器に収容されている少なくとも1つの製造対象物の少なくとも一部が入れ替えられて搬送単位が切り替えられる。従って、搬送装置は、容器搬送手段によって容器を工程内において搬送する前に、容器による製造対象物の搬送単位を変更して、製造対象物を効率よく容器単位で搬送することができる。
【0010】
上記構成において、前記搬送単位切替手段は、前記製造対象物に施される各前記処理装置の処理を考慮して、前記容器による前記製造対象物の搬送単位を切り替える構成とするのが好ましい。
上記構成によれば、容器には、収容している複数の製造対象物の処理を考慮して、容器による製造対象物の搬送単位が切り替えられているので、各製造対象物は、処理装置における処理待ち時間を短縮することができる。
【0011】
上記目的は、本願発明によれば、製造対象物に対して処理を施す処理装置間を、少なくとも1つの前記製造対象物を容器に収容して搬送する搬送方法であって、複数の前記処理装置を含む工程内において容器搬送手段によって前記容器を搬送する容器搬送ステップと、前記容器搬送手段から前記容器を取得し、前記容器に収容された前記製造対象物の少なくとも一部を入れ替えることで前記容器による前記製造対象物の搬送単位を切り替え、前記製造対象物を入れ替えた容器を前記容器搬送手段に戻す搬送単位切替ステップとを備えることを特徴とする、搬送方法により、達成される。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態としての搬送装置が適用された搬送システム1000の構成例を示す平面図である。
この搬送システム1000は、製造対象物の一例としての半導体ウェハ(以下「ウェハ」という)に対して複数の処理を施す複数の工程を経てウェハを製造するための製造装置において、ウェハWを搬送するために設けられている。尚、この製造対象物は、例えば液晶デバイスの基板であっても良い。以下では、製造対象物の一例としてウェハWを例示して説明する。
【0013】
この搬送システム1000は例えば工場に設置されており、この工場はいくつかのベイに分かれている。各ベイは、例えば成膜工程、フォトリソグラフィ工程、エッチング工程〜剥離工程、イオン注入工程(インプラ工程)〜剥離工程という区分で分けられている。これら各ベイには、ウェハWに対して処理を行う処理装置が複数設置されている。
【0014】
具体的には、このベイには、例えばウェハWに対して各処理を施す処理装置23,24,25,26,27,28が設置されている。これら処理装置23,24,25,26,27,28は、例えば洗浄処理、CVD(Chemical Vapour Depositon)処理、アニール処理、抵抗測定処理、膜厚測定処理及びスパッタリング処理を施す。
【0015】
これらの処理装置23等は、工程順に従って配列されたいわゆるフローショップ形態を採用している。尚、これらの処理装置23等は、従来のようないわゆるジョブショップ形態に従って配列していても良いことはいうまでもない。このようなフローショップ形態を採用すると、ウェハWのベイ間搬送をできるだけ少なくすると共に搬送距離を短くし、TAT(Turn Around Time)を短縮することができる。
【0016】
また、この搬送システム1000は、各ベイ間においてウェハWを、例えばFOUP(Front Opening Unified Pod)と呼ばれる容器の一例としてのカセット15に収納し、例えばOHT(Overhead Hoist Transport)により搬送している。このカセット15は、例えば25枚のウェハWを収納する機能を有する。
【0017】
ベイ内においては、各処理装置23等間において、ウェハWを収納したカセット15が搭載されるステージ41をT方向に搬送するベイ内搬送コンベア18が設けられている。このステージ41は、ベイ内搬送コンベア18において、例えば一定間隔毎に並んで配置されており、各々等速で搬送されている。各処理装置23等とベイ内搬送コンベア18との間には、カセット15を受け渡しする図示しないロボットが設けられている。
【0018】
このロボットは、カセット15をベイ内搬送コンベア18と処理装置23等のロードポートとの間で受け渡しを行う機能を有する。これらの処理装置23等は、それぞれ引き込んだカセット15のウェハWをまとめて同時に処理したり、1枚ずつ処理する。尚、以下の説明では、このように複数のウェハWをまとめて同時に処理することを「バッチ処理」という。
【0019】
ベイ内搬送コンベア18内には、搬送単位切替装置100が設けられている。
搬送単位切替装置100は、例えばベイ内搬送コンベア18の内周側に設けられている。この搬送単位切替装置100は、ベイ内搬送コンベア18からカセット15を取得してカセット15に収容された少なくとも1つのウェハWの少なくとも一部を入れ替えることで、カセット15によるウェハWの搬送単位を切り替え、ウェハWを入れ替えたカセット15をベイ内搬送コンベア18に戻す機能を有する。
【0020】
搬送単位切替装置100は、少なくとも1台のロボット203a(203)及び本体45を備えている。尚、本実施形態では、一例としてロボット203aが4台設けられている。このロボット203aは、ベイ内搬送コンベア18によって搬送されているカセット15を取得したり、ベイ内搬送コンベア18にカセット15を戻す機能を有する。
【0021】
本体45は、少なくともロボット21及びロードポート43を備えている。ロードポート43は、ロボット203aがベイ内搬送コンベア18から取得したカセット15を一時的に配置できる構成となっている。つまり、上述のロボット203aは、ベイ内搬送コンベア18とロードポート43との間でカセット15を移載する機能を有する。また、このロボット203aは、カセット15に収容されたウェハWの搬送単位を切り替える必要のあるカセット15を選択的に取得し、その必要のないカセット15を取得しない構成となっている。ロボット203aは、例えばカセット15の外形を把持する。
【0022】
また、上記ロボット21は、必要に応じて、ロードポート43に配置されたカセット15から選択的にウェハWを引き抜き、例えばP方向に移動しつつウェハWの搬送単位を変更するように、そのカセット15或いは他のカセットに収納させる機能を有する。このロボット21は、例えばウェハWに施される処理装置23等の処理を考慮して、カセット15によるウェハWの搬送単位を切り替えるのが望ましい。このようにすると、ウェハWは、処理装置23等によって処理される際の待ち時間を短縮することができる。このロボット21の構造的な詳細については後述する。
【0023】
また、この搬送システム1000においては、ベイ間搬送コンベア11とベイ内搬送コンベア18との間にストッカ200が設けられている。このストッカ200は、ベイ間搬送コンベア11から取得されたカセット15を一時的に保管してベイ内搬送コンベア18に引き渡したり、ベイ内搬送コンベア18から取得したカセット15をベイ間搬送コンベア11に引き渡す機能を有する。
【0024】
ストッカ200は、カセット15を一時的に保管するスペースの他、ロボット203b(203)及びロボット203c(203)を備えている。ロボット203bは、上述したロボット203aと同様の構成であるが、ストッカ200とベイ間搬送コンベア11との間でカセット15を移載する機能を有する点が異なっている。一方、ロボット203cも、上述したロボット203aと同様の構成であるが、ストッカ200とベイ内搬送コンベア18との間でカセット15を移載する機能を有する点が異なっている。
【0025】
図2は、図1に示すロボット21の外観の一例を示す斜視図である。
ロボット21は、本体300、第1アーム301、第2アーム302及びハンド303を有する。第1アーム301は、本体300に対して中心軸CLを中心として回転可能な構成となっている。一方、第2アーム302は、回転軸CL1を中心として第1アーム301に対して回転可能な構成となっている。また、ハンド303は、回転軸CL2を中心として回転可能であると共に、回転軸CL3を中心として回転可能な構成となっている。
【0026】
このハンド303は、図5に示すようなほぼU字型のアーム部305,305を有する。アーム305,305には、それぞれウェハWfの外周面を保持する保持部306が設けられている。尚、ロボット21は、1つのハンド303(シングルハンド)を備えていても良いし、2つのハンド303(ダブルハンド)を備えていてもよいし、3つ以上のハンド303を備えていてもよい。
【0027】
搬送システム1000は以上のような構成であり、次に図1及び図2を参照しつつその動作例としての搬送方法の一例について説明する。
図3は、本発明の第1実施形態としての搬送方法の手順の一例を示すフローチャートである。
ステップST1では、少なくとも1枚のウェハWを収容したカセット15が、ベイ間搬送コンベア11によって、ベイ間を搬送されてくる。
【0028】
次にステップST2では、図1のストッカ200のロボット203bが、ベイ間搬送コンベア11によって搬送されてきたカセット15を把持し、ストッカ200内に取り込んで、所定のスペースにカセット15を配置する。次にステップST3では、ストッカ200のロボット203cが、所定のスペースに配置されたカセット15を把持し、ベイ内搬送コンベア18に移載する。従って、カセット15は、ベイ内搬送コンベア18によってT方向に、処理装置23等間を搬送される。
【0029】
ここでまず、ウェハWが例えば処理装置23によって処理される。この処理装置23は、上述のように例えば洗浄処理を施す装置である。具体的には、処理装置23とベイ内搬送コンベア18との間に設けられている図示しないロボットによって、カセット15がベイ内搬送コンベア18から処理装置23に取得される(ステップST7)。この処理装置23は、例えば上述したバッチ処理を行う装置であり、例えばカセット15から全てのウェハWを引き抜き、複数の槽でウェハWを洗浄、乾燥し(ステップST8)、再びカセット15に戻す。次にカセット15は、上記図示しないロボットによって、再びベイ内搬送コンベア18に戻される。
【0030】
ここで、カセット15に収容されているウェハWの搬送単位を変える必要がある場合には、直ちに次の処理装置24等に進む代わりに、ベイ内搬送コンベア18によって搬送されているカセット15が、搬送単位切替装置100によって取得される(ステップST4)。具体的には、搬送単位切替装置100では、ロボット203a(203)が、ベイ内搬送コンベア18のステージ41に搭載されているカセット15を把持し、ロードポート43に配置する。
【0031】
この搬送単位切替装置100では、例えば25枚収容しているカセット15の蓋が開けられ、ロボット21によって、例えば1枚だけウェハWが引き抜かれて別のカセット15に移載される。つまり、ウェハWは、その搬送単位が切り替えられたのである(ステップST5)。移載された例えば1枚のウェハWを収容したカセット15は、その蓋が気密に閉じられる。そして、ステップST6では、ロボット203aが、そのカセット15をロードポート43からベイ内搬送コンベア18のステージ41に移載する。
【0032】
そしてさらに、ステップST7では、このカセット15が、次の工程である処理装置24に取り込まれ、カセット15に収容しているウェハWが1枚ずつ引き出されて処理が施される(ステップST8)。具体的には、この処理装置24は、上述のように例えば1枚ずつウェハWに対してCVD処理を施す。この処理装置24は、ウェハWを1枚配置するための図示しないバッファを備えており、カセット15が配置されている図示しないロードポートから1枚のウェハWを、バッファに配置する。このバッファは、5枚程度のウェハWを溜めることができ、例えば先に溜まっていたウェハWから処理装置24によって順番に処理が施される。
【0033】
処理が終了したウェハWは、先程ウェハWが引き出されて空になったカセット15に収容され、カセット15ごとベイ内搬送コンベア18に戻される(ステップST9)。尚、搬送単位切替装置100では、上述した残り24枚のウェハWについても、例えば同様に1枚ずつカセット15にそれぞれ入れられ、ベイ内搬送コンベア18によって搬送される。
【0034】
ここで、このように24枚のウェハWをそれぞれ他のカセット15に収容しようとすると、空のカセット15が24個必要となるが、予めストッカ200から空のカセット15をベイ内搬送コンベア18に載せて搬送させておくようにすれば、これら残り24枚のウェハWについても、同様に処理待ち時間が少なく効率よく処理が施されるようになる。
【0035】
そして、上述のように処理装置24によって処理が終了したカセット15は、再びベイ内搬送コンベア18に戻され、搬送単位切替装置100がこれら例えば25個のカセット15を取得する。搬送単位切替装置100は、別々のカセット15に収容されていたウェハWを1つのカセット15に移載して搬送単位を変更し、例えば25枚のウェハWを収容しているカセット15の蓋を気密に閉める。
【0036】
空となった例えば24個のカセット15は、ベイ内搬送コンベア18によってストッカ200まで搬送され、ストッカ200に格納される。尚、このような空のカセット15は、ベイ内搬送コンベア18を使ってストッカ200に戻す代わりに、搬送単位切替装置100内部に、カセット15を一時的に保管する図示しないストッカを持たせても良いことはいうまでもない。また、空のカセット15は、例えばOHT(Overhead Hoist Transport)であるベイ間搬送コンベア11を使用して別経路で供給するようにしても良い。
【0037】
このウェハWは、必要に応じて同様に処理装置25,26,27,28のいずれか又はいずれかの組み合わせによって処理される。ここで、処理装置27は、上述のようにアニール処理をウェハWに対して施す装置である。この処理装置27は、例えば100枚のウェハWを同時に処理するバッチ処理装置である。この処理装置27は、例えば25枚のウェハWを収容しているカセット15の図示しないストッカを備えている、この処理装置27は、カセット15をベイ内搬送コンベア18から図示しないロードポートへの移載機能によって、カセット15を取得して、カセット15に収容されたウェハWをまとめて同時に処理を行う。
【0038】
そして、他のベイに進むべく、ウェハWは、例えばカセット15を搬送単位として、カセット15ごとロボット203cによって把持されてストッカ200に一時的に配置される(ステップST10)。そして、このカセット15が、ロボット203bによって把持され、ストッカ200からベイ間搬送コンベア11に移載され、ベイ間搬送が行われる(ステップST11)。
【0039】
本発明の実施形態によれば、搬送単位切替装置100を経由して、カセット15によるウェハWの搬送単位を変えることにより、例えば1枚ずつ処理を施す処理装置23等では、同一のカセット15に収容された他のウェハWを処理している間、処理済みのウェハWが処理を待たなくても良くなるため、待ち時間を少なくすることができる。しかも、1枚ずつ処理する代わりに、同時に多数のウェハWに対して処理を施す処理装置27においては、従来通り、カセット15に十分にウェハWを収納させ、効率よく処理を施すことができる。
【0040】
従って、本発明の実施形態によれば、従来よりもTAT(Turn Around Time)を短くして、効率よくウェハWを生産することができる。しかも、少量他品種のウェハW生産への対応が容易になる。本実施形態は、縦型炉などに適用すると、フィルダミーを入れる必要が無くなり、コストダウンを図ることができる。また、本発明の実施形態によれば、例えばフォトリソグラフィ処理やイオン注入処理(インプラ処理)のような段取り替えがかかる処理装置の前に、同じ条件で処理できるウェハWだけを集めてカセット15に収容して搬送単位を切り替えれば、段取り替え時間を短縮することもできる。
【0041】
<第2実施形態>
図4は、本発明の第2実施形態としての搬送システム1000aの構成例を示す平面図である。
本発明の第2実施形態としての搬送システム1000aでは、図1〜図3において第1実施形態としての搬送システム1000と同一の符号を付した箇所はほぼ同じ構成であるから、同一の構成は図1〜図3と共通の符号を用いてその説明を省略し、異なる点を中心として説明する。
第2実施形態としての搬送システム1000aでは、ベイ内搬送コンベア18の内周側に搬送単位切替装置100が設けられている代わりに、ストッカ200aに上記搬送単位切替装置100とほぼ同様な機能が搭載されている搬送単位切替装置100aが設けられている点が異なっている。
【0042】
図5は、本発明の第2実施形態としての搬送方法の手順の一例を示すフローチャートである。尚、図5における各手順は、図3における各手順とほぼ同様であるので、同じ手順の部分は同一の符号を用いて、その説明を省略し、以下異なる点を中心として説明する。
第2実施形態では、ベイ間搬送コンベア11から取得されたカセット15が、ベイ内搬送コンベア18によって搬送される前に、ウェハWの搬送単位を変えることができる点が異なっている。従って、図5に示すフローチャートでは、図3に示すステップST3及びステップST4を省略することができる。
【0043】
本発明の第2実施形態によれば、第1実施形態とほぼ同様の効果を発揮することができるとともに、これに加えて、ベイ間搬送コンベア11からストッカ200aがカセット15を受け取った際に、カセット15に収容されている少なくとも1つのウェハWを入れ替えて、カセット15によるウェハWの搬送単位を切り替えることができる。従って、搬送システム1000aは、ベイ内搬送コンベア18によって、カセット15をベイ内において搬送する前にカセット15によるウェハWの搬送単位を変更して、ウェハWを効率よくカセット15単位で搬送することができる。また、上述のように空のカセット15を搬送する際においては、ベイ内搬送コンベア18を使用しなくても良くなるので、さらに効率よくウェハWに対して処理を施すことができる。
【0044】
本発明は、上記実施の形態に限定されず、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の変更を行うことができる。例えば上記実施形態の各構成は、その一部を省略したり、上記とは異なるように任意に組み合わせることができる。
また、上記搬送単位切替装置100は、上述のようにベイ内搬送コンベア18の内周側に設置する代わりに、各処理装置23等と同様にベイ内搬送コンベア18の外周側に設置しても良いことはいうまでもない。
【0045】
また、ベイ内におけるウェハWの搬送には、ベイ内搬送コンベア18のようなコンベアを用いる代わりに、例えばAGV(Auto Guide Vehicle)を用いても良いことはいうまでもない。またさらに、搬送単位切替装置100は、上述のようにウェハWを1枚ずつ処理したい場合とバッチ処理したい場合にカセット15によるウェハWの搬送単位を切り替えることのみならず、例えば工程の途中で不良が発生して収容枚数の減ったカセット15に、ウェハWを追加収容するように機能させても良いことはいうまでもない。また、この搬送単位切替装置100,100aは、例えばフォトリソグラフィ処理において同じフォトマスクを使用するウェハWや、同じレシピを使用するウェハWだけをカセット15に収容するように搬送単位を切り替えるようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態としての搬送システムの構成例を示す図。
【図2】図1に示すロボットの外観の一例を示す斜視図。
【図3】搬送方法の手順の一例を示すフローチャート。
【図4】本発明の第2実施形態としての搬送システムの構成例を示す図。
【図5】搬送方法の手順の一例を示すフローチャート。
【符号の説明】
11・・・ベイ間搬送コンベア(工程間搬送手段)、15・・・カセット(容器)、18・・・ベイ内搬送コンベア(容器搬送手段)、23〜28・・・処理装置、100,100a・・・搬送単位切替装置(搬送単位切替手段)、200,200a・・・ストッカ(容器受渡手段)、203a・・・ロボット、203b,203c・・・ロボット(容器受渡手段)、1000,1000a・・・搬送システム(搬送装置)、W・・・ウェハ(製造対象物)
【発明の属する技術分野】
本発明は、製造対象物に対して処理を施す処理装置間を、少なくとも1つの製造対象物を容器に収容して搬送する搬送装置及び搬送方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の半導体工場では、製造対象物としての基板が例えば25枚収容可能な容器としてのカセットに入れられ、そのカセットが、OHT(Overhead Hoist Transport)、AGV(Auto Guide Vehicle)、RGV(Rail Guided Vehicle)などにより各処理装置間で搬送されている。従来の製造工程では、基板投入から出荷までの一連の工程を通じて、各基板は予め決められたカセットに収容された状態でカセットを一単位として搬送されている。
【0003】
従来の製造工程では、その途中であるカセットに収容されていた複数の基板の一部が異なる他のカセットに収容されることや、既にカセットの所定位置に収容されている基板がカセット内のその他の位置に変更されて収容されることが無かった。つまり、途中の検査において不良と判断され、廃棄される基板を除いて、一旦あるカセットに収容された基板は、そのカセットのみによって各処理装置間を搬送されていた(例えば特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−206149号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このような従来の製造工程では、各処理装置が基板を1枚ずつ処理しているため、あるカセットに収容されている1枚の基板の処理が終了しても、その同一のカセットに収容されている他の基板の処理が終了するまで、既に処理の終了した基板が次の処理装置による処理を受けることができなかった。つまり、同一のカセットに収容されている基板全てについて処理が終了するまでは、カセットの全ての基板が次の処理工程に進むことができないことから、無駄な待ち時間が発生し、非常にTAT(Turn Around Time)が長くなっていた。
【0006】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解消して、収容する製造対象物をフレキシブルに変更しつつ、工程内において容器単位で製造対象物を搬送することができる搬送装置及び搬送方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、本願発明によれば、製造対象物に対して処理を施す処理装置間を、少なくとも1つの前記製造対象物を容器に収容して搬送する搬送装置であって、複数の前記処理装置を含む工程内において前記容器を搬送する容器搬送手段と、前記容器搬送手段から前記容器を取得し、前記容器に収容された前記製造対象物の少なくとも一部を入れ替えることで前記容器による前記製造対象物の搬送単位を切り替え、前記製造対象物を入れ替えた容器を前記容器搬送手段に戻す搬送単位切替手段とを備えることを特徴とする搬送装置により、達成される。
上記構成によれば、容器搬送手段によって工程内で容器が搬送されている。この容器は、容器搬送手段から取得され、収容している少なくとも1つの製造対象物の少なくとも一部が入れ替えられて搬送単位が切り替えられる。そして、製造対象物の搬送単位が切り替えられた容器は、再び容器搬送手段に戻される。このような構成とすると、収容する製造対象物をフレキシブルに変更しつつ、工程内において容器単位で製造対象物を搬送することができる。
【0008】
上記構成において、各前記ベイ間において、前記容器単位で複数の前記製造対象物を搬送する工程間搬送手段と、前記工程間搬送手段と前記容器搬送手段との間で前記容器の受け渡しを行う容器受渡手段とを備えるのが好ましい。
上記構成によれば、容器受渡手段は、工程間搬送手段から容器を受け取り、工程内に引き渡す。そして、工程内では、容器搬送手段によって容器が搬送されている。この容器は、容器搬送手段から取得され、収容している少なくとも1つの製造対象物の少なくとも一部が入れ替えられて搬送単位が切り替えられる。そして、製造対象物の搬送単位が切り替えられた容器は、再び容器搬送手段に戻される。製造対象物が各処理装置で処理が施されて再度容器に収容された後に、製造対象物を収容する容器が、容器搬送手段によって搬送され、容器受渡手段によって工程間搬送手段に引き渡される。このような構成とすると、収容する製造対象物をフレキシブルに変更しつつ、工程内において容器単位で製造対象物を搬送することができる。
【0009】
上記構成において、前記容器受渡手段は、前記搬送単位切替手段を備えるのが好ましい。
上記構成によれば、容器受渡手段は、工程間搬送手段から容器を受け取った際に、容器に収容されている少なくとも1つの製造対象物の少なくとも一部が入れ替えられて搬送単位が切り替えられる。従って、搬送装置は、容器搬送手段によって容器を工程内において搬送する前に、容器による製造対象物の搬送単位を変更して、製造対象物を効率よく容器単位で搬送することができる。
【0010】
上記構成において、前記搬送単位切替手段は、前記製造対象物に施される各前記処理装置の処理を考慮して、前記容器による前記製造対象物の搬送単位を切り替える構成とするのが好ましい。
上記構成によれば、容器には、収容している複数の製造対象物の処理を考慮して、容器による製造対象物の搬送単位が切り替えられているので、各製造対象物は、処理装置における処理待ち時間を短縮することができる。
【0011】
上記目的は、本願発明によれば、製造対象物に対して処理を施す処理装置間を、少なくとも1つの前記製造対象物を容器に収容して搬送する搬送方法であって、複数の前記処理装置を含む工程内において容器搬送手段によって前記容器を搬送する容器搬送ステップと、前記容器搬送手段から前記容器を取得し、前記容器に収容された前記製造対象物の少なくとも一部を入れ替えることで前記容器による前記製造対象物の搬送単位を切り替え、前記製造対象物を入れ替えた容器を前記容器搬送手段に戻す搬送単位切替ステップとを備えることを特徴とする、搬送方法により、達成される。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態としての搬送装置が適用された搬送システム1000の構成例を示す平面図である。
この搬送システム1000は、製造対象物の一例としての半導体ウェハ(以下「ウェハ」という)に対して複数の処理を施す複数の工程を経てウェハを製造するための製造装置において、ウェハWを搬送するために設けられている。尚、この製造対象物は、例えば液晶デバイスの基板であっても良い。以下では、製造対象物の一例としてウェハWを例示して説明する。
【0013】
この搬送システム1000は例えば工場に設置されており、この工場はいくつかのベイに分かれている。各ベイは、例えば成膜工程、フォトリソグラフィ工程、エッチング工程〜剥離工程、イオン注入工程(インプラ工程)〜剥離工程という区分で分けられている。これら各ベイには、ウェハWに対して処理を行う処理装置が複数設置されている。
【0014】
具体的には、このベイには、例えばウェハWに対して各処理を施す処理装置23,24,25,26,27,28が設置されている。これら処理装置23,24,25,26,27,28は、例えば洗浄処理、CVD(Chemical Vapour Depositon)処理、アニール処理、抵抗測定処理、膜厚測定処理及びスパッタリング処理を施す。
【0015】
これらの処理装置23等は、工程順に従って配列されたいわゆるフローショップ形態を採用している。尚、これらの処理装置23等は、従来のようないわゆるジョブショップ形態に従って配列していても良いことはいうまでもない。このようなフローショップ形態を採用すると、ウェハWのベイ間搬送をできるだけ少なくすると共に搬送距離を短くし、TAT(Turn Around Time)を短縮することができる。
【0016】
また、この搬送システム1000は、各ベイ間においてウェハWを、例えばFOUP(Front Opening Unified Pod)と呼ばれる容器の一例としてのカセット15に収納し、例えばOHT(Overhead Hoist Transport)により搬送している。このカセット15は、例えば25枚のウェハWを収納する機能を有する。
【0017】
ベイ内においては、各処理装置23等間において、ウェハWを収納したカセット15が搭載されるステージ41をT方向に搬送するベイ内搬送コンベア18が設けられている。このステージ41は、ベイ内搬送コンベア18において、例えば一定間隔毎に並んで配置されており、各々等速で搬送されている。各処理装置23等とベイ内搬送コンベア18との間には、カセット15を受け渡しする図示しないロボットが設けられている。
【0018】
このロボットは、カセット15をベイ内搬送コンベア18と処理装置23等のロードポートとの間で受け渡しを行う機能を有する。これらの処理装置23等は、それぞれ引き込んだカセット15のウェハWをまとめて同時に処理したり、1枚ずつ処理する。尚、以下の説明では、このように複数のウェハWをまとめて同時に処理することを「バッチ処理」という。
【0019】
ベイ内搬送コンベア18内には、搬送単位切替装置100が設けられている。
搬送単位切替装置100は、例えばベイ内搬送コンベア18の内周側に設けられている。この搬送単位切替装置100は、ベイ内搬送コンベア18からカセット15を取得してカセット15に収容された少なくとも1つのウェハWの少なくとも一部を入れ替えることで、カセット15によるウェハWの搬送単位を切り替え、ウェハWを入れ替えたカセット15をベイ内搬送コンベア18に戻す機能を有する。
【0020】
搬送単位切替装置100は、少なくとも1台のロボット203a(203)及び本体45を備えている。尚、本実施形態では、一例としてロボット203aが4台設けられている。このロボット203aは、ベイ内搬送コンベア18によって搬送されているカセット15を取得したり、ベイ内搬送コンベア18にカセット15を戻す機能を有する。
【0021】
本体45は、少なくともロボット21及びロードポート43を備えている。ロードポート43は、ロボット203aがベイ内搬送コンベア18から取得したカセット15を一時的に配置できる構成となっている。つまり、上述のロボット203aは、ベイ内搬送コンベア18とロードポート43との間でカセット15を移載する機能を有する。また、このロボット203aは、カセット15に収容されたウェハWの搬送単位を切り替える必要のあるカセット15を選択的に取得し、その必要のないカセット15を取得しない構成となっている。ロボット203aは、例えばカセット15の外形を把持する。
【0022】
また、上記ロボット21は、必要に応じて、ロードポート43に配置されたカセット15から選択的にウェハWを引き抜き、例えばP方向に移動しつつウェハWの搬送単位を変更するように、そのカセット15或いは他のカセットに収納させる機能を有する。このロボット21は、例えばウェハWに施される処理装置23等の処理を考慮して、カセット15によるウェハWの搬送単位を切り替えるのが望ましい。このようにすると、ウェハWは、処理装置23等によって処理される際の待ち時間を短縮することができる。このロボット21の構造的な詳細については後述する。
【0023】
また、この搬送システム1000においては、ベイ間搬送コンベア11とベイ内搬送コンベア18との間にストッカ200が設けられている。このストッカ200は、ベイ間搬送コンベア11から取得されたカセット15を一時的に保管してベイ内搬送コンベア18に引き渡したり、ベイ内搬送コンベア18から取得したカセット15をベイ間搬送コンベア11に引き渡す機能を有する。
【0024】
ストッカ200は、カセット15を一時的に保管するスペースの他、ロボット203b(203)及びロボット203c(203)を備えている。ロボット203bは、上述したロボット203aと同様の構成であるが、ストッカ200とベイ間搬送コンベア11との間でカセット15を移載する機能を有する点が異なっている。一方、ロボット203cも、上述したロボット203aと同様の構成であるが、ストッカ200とベイ内搬送コンベア18との間でカセット15を移載する機能を有する点が異なっている。
【0025】
図2は、図1に示すロボット21の外観の一例を示す斜視図である。
ロボット21は、本体300、第1アーム301、第2アーム302及びハンド303を有する。第1アーム301は、本体300に対して中心軸CLを中心として回転可能な構成となっている。一方、第2アーム302は、回転軸CL1を中心として第1アーム301に対して回転可能な構成となっている。また、ハンド303は、回転軸CL2を中心として回転可能であると共に、回転軸CL3を中心として回転可能な構成となっている。
【0026】
このハンド303は、図5に示すようなほぼU字型のアーム部305,305を有する。アーム305,305には、それぞれウェハWfの外周面を保持する保持部306が設けられている。尚、ロボット21は、1つのハンド303(シングルハンド)を備えていても良いし、2つのハンド303(ダブルハンド)を備えていてもよいし、3つ以上のハンド303を備えていてもよい。
【0027】
搬送システム1000は以上のような構成であり、次に図1及び図2を参照しつつその動作例としての搬送方法の一例について説明する。
図3は、本発明の第1実施形態としての搬送方法の手順の一例を示すフローチャートである。
ステップST1では、少なくとも1枚のウェハWを収容したカセット15が、ベイ間搬送コンベア11によって、ベイ間を搬送されてくる。
【0028】
次にステップST2では、図1のストッカ200のロボット203bが、ベイ間搬送コンベア11によって搬送されてきたカセット15を把持し、ストッカ200内に取り込んで、所定のスペースにカセット15を配置する。次にステップST3では、ストッカ200のロボット203cが、所定のスペースに配置されたカセット15を把持し、ベイ内搬送コンベア18に移載する。従って、カセット15は、ベイ内搬送コンベア18によってT方向に、処理装置23等間を搬送される。
【0029】
ここでまず、ウェハWが例えば処理装置23によって処理される。この処理装置23は、上述のように例えば洗浄処理を施す装置である。具体的には、処理装置23とベイ内搬送コンベア18との間に設けられている図示しないロボットによって、カセット15がベイ内搬送コンベア18から処理装置23に取得される(ステップST7)。この処理装置23は、例えば上述したバッチ処理を行う装置であり、例えばカセット15から全てのウェハWを引き抜き、複数の槽でウェハWを洗浄、乾燥し(ステップST8)、再びカセット15に戻す。次にカセット15は、上記図示しないロボットによって、再びベイ内搬送コンベア18に戻される。
【0030】
ここで、カセット15に収容されているウェハWの搬送単位を変える必要がある場合には、直ちに次の処理装置24等に進む代わりに、ベイ内搬送コンベア18によって搬送されているカセット15が、搬送単位切替装置100によって取得される(ステップST4)。具体的には、搬送単位切替装置100では、ロボット203a(203)が、ベイ内搬送コンベア18のステージ41に搭載されているカセット15を把持し、ロードポート43に配置する。
【0031】
この搬送単位切替装置100では、例えば25枚収容しているカセット15の蓋が開けられ、ロボット21によって、例えば1枚だけウェハWが引き抜かれて別のカセット15に移載される。つまり、ウェハWは、その搬送単位が切り替えられたのである(ステップST5)。移載された例えば1枚のウェハWを収容したカセット15は、その蓋が気密に閉じられる。そして、ステップST6では、ロボット203aが、そのカセット15をロードポート43からベイ内搬送コンベア18のステージ41に移載する。
【0032】
そしてさらに、ステップST7では、このカセット15が、次の工程である処理装置24に取り込まれ、カセット15に収容しているウェハWが1枚ずつ引き出されて処理が施される(ステップST8)。具体的には、この処理装置24は、上述のように例えば1枚ずつウェハWに対してCVD処理を施す。この処理装置24は、ウェハWを1枚配置するための図示しないバッファを備えており、カセット15が配置されている図示しないロードポートから1枚のウェハWを、バッファに配置する。このバッファは、5枚程度のウェハWを溜めることができ、例えば先に溜まっていたウェハWから処理装置24によって順番に処理が施される。
【0033】
処理が終了したウェハWは、先程ウェハWが引き出されて空になったカセット15に収容され、カセット15ごとベイ内搬送コンベア18に戻される(ステップST9)。尚、搬送単位切替装置100では、上述した残り24枚のウェハWについても、例えば同様に1枚ずつカセット15にそれぞれ入れられ、ベイ内搬送コンベア18によって搬送される。
【0034】
ここで、このように24枚のウェハWをそれぞれ他のカセット15に収容しようとすると、空のカセット15が24個必要となるが、予めストッカ200から空のカセット15をベイ内搬送コンベア18に載せて搬送させておくようにすれば、これら残り24枚のウェハWについても、同様に処理待ち時間が少なく効率よく処理が施されるようになる。
【0035】
そして、上述のように処理装置24によって処理が終了したカセット15は、再びベイ内搬送コンベア18に戻され、搬送単位切替装置100がこれら例えば25個のカセット15を取得する。搬送単位切替装置100は、別々のカセット15に収容されていたウェハWを1つのカセット15に移載して搬送単位を変更し、例えば25枚のウェハWを収容しているカセット15の蓋を気密に閉める。
【0036】
空となった例えば24個のカセット15は、ベイ内搬送コンベア18によってストッカ200まで搬送され、ストッカ200に格納される。尚、このような空のカセット15は、ベイ内搬送コンベア18を使ってストッカ200に戻す代わりに、搬送単位切替装置100内部に、カセット15を一時的に保管する図示しないストッカを持たせても良いことはいうまでもない。また、空のカセット15は、例えばOHT(Overhead Hoist Transport)であるベイ間搬送コンベア11を使用して別経路で供給するようにしても良い。
【0037】
このウェハWは、必要に応じて同様に処理装置25,26,27,28のいずれか又はいずれかの組み合わせによって処理される。ここで、処理装置27は、上述のようにアニール処理をウェハWに対して施す装置である。この処理装置27は、例えば100枚のウェハWを同時に処理するバッチ処理装置である。この処理装置27は、例えば25枚のウェハWを収容しているカセット15の図示しないストッカを備えている、この処理装置27は、カセット15をベイ内搬送コンベア18から図示しないロードポートへの移載機能によって、カセット15を取得して、カセット15に収容されたウェハWをまとめて同時に処理を行う。
【0038】
そして、他のベイに進むべく、ウェハWは、例えばカセット15を搬送単位として、カセット15ごとロボット203cによって把持されてストッカ200に一時的に配置される(ステップST10)。そして、このカセット15が、ロボット203bによって把持され、ストッカ200からベイ間搬送コンベア11に移載され、ベイ間搬送が行われる(ステップST11)。
【0039】
本発明の実施形態によれば、搬送単位切替装置100を経由して、カセット15によるウェハWの搬送単位を変えることにより、例えば1枚ずつ処理を施す処理装置23等では、同一のカセット15に収容された他のウェハWを処理している間、処理済みのウェハWが処理を待たなくても良くなるため、待ち時間を少なくすることができる。しかも、1枚ずつ処理する代わりに、同時に多数のウェハWに対して処理を施す処理装置27においては、従来通り、カセット15に十分にウェハWを収納させ、効率よく処理を施すことができる。
【0040】
従って、本発明の実施形態によれば、従来よりもTAT(Turn Around Time)を短くして、効率よくウェハWを生産することができる。しかも、少量他品種のウェハW生産への対応が容易になる。本実施形態は、縦型炉などに適用すると、フィルダミーを入れる必要が無くなり、コストダウンを図ることができる。また、本発明の実施形態によれば、例えばフォトリソグラフィ処理やイオン注入処理(インプラ処理)のような段取り替えがかかる処理装置の前に、同じ条件で処理できるウェハWだけを集めてカセット15に収容して搬送単位を切り替えれば、段取り替え時間を短縮することもできる。
【0041】
<第2実施形態>
図4は、本発明の第2実施形態としての搬送システム1000aの構成例を示す平面図である。
本発明の第2実施形態としての搬送システム1000aでは、図1〜図3において第1実施形態としての搬送システム1000と同一の符号を付した箇所はほぼ同じ構成であるから、同一の構成は図1〜図3と共通の符号を用いてその説明を省略し、異なる点を中心として説明する。
第2実施形態としての搬送システム1000aでは、ベイ内搬送コンベア18の内周側に搬送単位切替装置100が設けられている代わりに、ストッカ200aに上記搬送単位切替装置100とほぼ同様な機能が搭載されている搬送単位切替装置100aが設けられている点が異なっている。
【0042】
図5は、本発明の第2実施形態としての搬送方法の手順の一例を示すフローチャートである。尚、図5における各手順は、図3における各手順とほぼ同様であるので、同じ手順の部分は同一の符号を用いて、その説明を省略し、以下異なる点を中心として説明する。
第2実施形態では、ベイ間搬送コンベア11から取得されたカセット15が、ベイ内搬送コンベア18によって搬送される前に、ウェハWの搬送単位を変えることができる点が異なっている。従って、図5に示すフローチャートでは、図3に示すステップST3及びステップST4を省略することができる。
【0043】
本発明の第2実施形態によれば、第1実施形態とほぼ同様の効果を発揮することができるとともに、これに加えて、ベイ間搬送コンベア11からストッカ200aがカセット15を受け取った際に、カセット15に収容されている少なくとも1つのウェハWを入れ替えて、カセット15によるウェハWの搬送単位を切り替えることができる。従って、搬送システム1000aは、ベイ内搬送コンベア18によって、カセット15をベイ内において搬送する前にカセット15によるウェハWの搬送単位を変更して、ウェハWを効率よくカセット15単位で搬送することができる。また、上述のように空のカセット15を搬送する際においては、ベイ内搬送コンベア18を使用しなくても良くなるので、さらに効率よくウェハWに対して処理を施すことができる。
【0044】
本発明は、上記実施の形態に限定されず、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の変更を行うことができる。例えば上記実施形態の各構成は、その一部を省略したり、上記とは異なるように任意に組み合わせることができる。
また、上記搬送単位切替装置100は、上述のようにベイ内搬送コンベア18の内周側に設置する代わりに、各処理装置23等と同様にベイ内搬送コンベア18の外周側に設置しても良いことはいうまでもない。
【0045】
また、ベイ内におけるウェハWの搬送には、ベイ内搬送コンベア18のようなコンベアを用いる代わりに、例えばAGV(Auto Guide Vehicle)を用いても良いことはいうまでもない。またさらに、搬送単位切替装置100は、上述のようにウェハWを1枚ずつ処理したい場合とバッチ処理したい場合にカセット15によるウェハWの搬送単位を切り替えることのみならず、例えば工程の途中で不良が発生して収容枚数の減ったカセット15に、ウェハWを追加収容するように機能させても良いことはいうまでもない。また、この搬送単位切替装置100,100aは、例えばフォトリソグラフィ処理において同じフォトマスクを使用するウェハWや、同じレシピを使用するウェハWだけをカセット15に収容するように搬送単位を切り替えるようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態としての搬送システムの構成例を示す図。
【図2】図1に示すロボットの外観の一例を示す斜視図。
【図3】搬送方法の手順の一例を示すフローチャート。
【図4】本発明の第2実施形態としての搬送システムの構成例を示す図。
【図5】搬送方法の手順の一例を示すフローチャート。
【符号の説明】
11・・・ベイ間搬送コンベア(工程間搬送手段)、15・・・カセット(容器)、18・・・ベイ内搬送コンベア(容器搬送手段)、23〜28・・・処理装置、100,100a・・・搬送単位切替装置(搬送単位切替手段)、200,200a・・・ストッカ(容器受渡手段)、203a・・・ロボット、203b,203c・・・ロボット(容器受渡手段)、1000,1000a・・・搬送システム(搬送装置)、W・・・ウェハ(製造対象物)
Claims (5)
- 製造対象物に対して処理を施す処理装置間を、少なくとも1つの前記製造対象物を容器に収容して搬送する搬送装置であって、
複数の前記処理装置を含む工程内において前記容器を搬送する容器搬送手段と、
前記容器搬送手段から前記容器を取得し、前記容器に収容された前記製造対象物の少なくとも一部を入れ替えることで前記容器による前記製造対象物の搬送単位を切り替え、前記製造対象物を入れ替えた容器を前記容器搬送手段に戻す搬送単位切替手段とを備えることを特徴とする搬送装置。 - 各前記ベイ間において、前記容器単位で複数の前記製造対象物を搬送する工程間搬送手段と、
前記工程間搬送手段と前記容器搬送手段との間で前記容器の受け渡しを行う容器受渡手段とを備えることを特徴とする請求項1に記載の搬送装置。 - 前記容器受渡手段は、前記搬送単位切替手段を備えることを特徴とする請求項2に記載の搬送装置。
- 前記搬送単位切替手段は、前記製造対象物に施される各前記処理装置の処理を考慮して、前記容器による前記製造対象物の搬送単位を切り替える構成としたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の搬送装置。
- 製造対象物に対して処理を施す処理装置間を、少なくとも1つの前記製造対象物を容器に収容して搬送する搬送方法であって、
複数の前記処理装置を含む工程内において容器搬送手段によって前記容器を搬送する容器搬送ステップと、
前記容器搬送手段から前記容器を取得し、前記容器に収容された前記製造対象物の少なくとも一部を入れ替えることで前記容器による前記製造対象物の搬送単位を切り替え、前記製造対象物を入れ替えた容器を前記容器搬送手段に戻す搬送単位切替ステップとを備えることを特徴とする搬送方法。
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