JP2004319889A - 製造対象物の受け渡し装置および製造対象物の受け渡し方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ウェハのような製造対象物を枚葉搬送する枚葉搬送ラインと、複数の製造対象物をバッチ処理するバッチ処理装置の間で、製造対象物の滞りがなく製造対象物を確実に受け渡しすることができる製造対象物の受け渡し装置および製造対象物の受け渡し方法を提供すること。
【解決手段】製造対象物Wを枚葉搬送する枚葉搬送ライン20と、複数の製造対象物Wをバッチ処理するバッチ処理装置との間で、製造対象物Wを受け渡しするための製造対象物の受け渡し装置13であり、枚葉搬送ライン20により枚葉搬送される処理すべき製造対象物Wを、複数の製造対象物Wが収納可能でバッチ処理装置に受け渡し可能な容器Cに収納して、容器Cをバッチ処理装置へ移載し、しかもバッチ処理装置で処理済みの複数の製造対象物Wを収納した容器Cを、バッチ処理装置から戻して、容器Cから製造対象物Wを取り出して製造対象物Wを枚葉搬送ライン20側に移載する。
【選択図】 図5
【解決手段】製造対象物Wを枚葉搬送する枚葉搬送ライン20と、複数の製造対象物Wをバッチ処理するバッチ処理装置との間で、製造対象物Wを受け渡しするための製造対象物の受け渡し装置13であり、枚葉搬送ライン20により枚葉搬送される処理すべき製造対象物Wを、複数の製造対象物Wが収納可能でバッチ処理装置に受け渡し可能な容器Cに収納して、容器Cをバッチ処理装置へ移載し、しかもバッチ処理装置で処理済みの複数の製造対象物Wを収納した容器Cを、バッチ処理装置から戻して、容器Cから製造対象物Wを取り出して製造対象物Wを枚葉搬送ライン20側に移載する。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、製造対象物を枚葉搬送する枚葉搬送ラインと、複数の製造対象物をバッチ処理するバッチ処理装置との間で、製造対象物を受け渡しするための製造対象物の受け渡し装置および製造対象物の受け渡し方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
たとえば、半導体ウェハ(以下ウェハという)を製造するための半導体製造装置には、たとえばリソグラフィー装置、成膜装置、エッチング装置、洗浄装置、検査装置等の各種のウェハのバッチ処理装置がある。
半導体製造においては、これらウェハのバッチ処理装置の間でウェハを移動し、各バッチ処理装置で処理を施すことにより、半導体製造が進む。
【0003】
このようなウェハのバッチ処理装置の間にウェハを移動するために、容器としてたとえばウェハカセットが用いられる。このウェハカセットは、複数枚のウェハを着脱可能に収納するものである。
また、ウェハカートリッジ方式によるウェハの搬送に代えて、少量多品種生産の要求から、コンベアに対してウェハを一枚ずつ置いて搬送するいわゆる枚葉搬送の考え方が出てきている。この枚葉搬送方式はウェハの少量多品種生産に対応させたものである(たとえば特許文献1)。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−66265号公報(第1頁、図1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の枚葉搬送方法では、枚葉搬送機構が処理室に接続されることが前提となっている。
ところが、このような従来の枚葉搬送機構と処理装置を備える構成では、枚葉搬送機構からウェハを1枚ずつ処理装置側に供給しようとするのであるが、バッチ処理装置側は複数枚のウェハを同時にバッチ処理する構造であるので、枚葉搬送機構とバッチ処理装置との間では、ウェハを確実に滞りなく受け渡しすることができないという問題がある。
そこで本発明は上記課題を解消し、ウェハのような製造対象物を枚葉搬送する枚葉搬送ラインと、複数の製造対象物をバッチ処理するバッチ処理装置の間で、製造対象物の滞りがなく製造対象物を確実に受け渡しすることができる製造対象物の受け渡し装置および製造対象物の受け渡し方法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の製造対象物の受け渡し装置は、製造対象物を枚葉搬送する枚葉搬送ラインと、複数の前記製造対象物をバッチ処理するバッチ処理装置との間で、前記製造対象物を受け渡しするための製造対象物の受け渡し装置であり、前記枚葉搬送ラインにより枚葉搬送される処理すべき前記製造対象物を、複数の前記製造対象物が収納可能で前記バッチ処理装置に受け渡し可能な容器に収納して、前記容器を前記バッチ処理装置へ移載し、しかも前記バッチ処理装置で処理済みの複数の前記製造対象物を収納した前記容器を、前記バッチ処理装置から戻して、前記容器から前記製造対象物を取り出して前記製造対象物を前記枚葉搬送ライン側に移載する構成としたことを特徴とする。
【0007】
このような構成によれば、製造対象物の受け渡し装置は、枚葉搬送ラインにより枚葉搬送される処理すべき製造対象物を容器に収納して、容器をバッチ処理装置へ移載する。そしてこの製造対象物の受け渡し装置は、バッチ処理装置で処理済みの複数の製造対象物を収納した容器を、バッチ処理装置から戻して、容器から製造対象物を取り出してその製造対象物を枚葉搬送ライン側に移載する。
【0008】
これにより、枚葉搬送ラインとバッチ処理装置との間で、製造対象物は滞りなく確実に受け渡しすることができる。すなわち、この製造対象物の受け渡し装置は、1枚ごとに枚葉搬送されてくるウェハを、いわゆる枚葉―バッチ組み変換してバッチ処理装置側へ渡す。そして、この受け渡し装置は、バッチ処理装置で処理された複数枚のウェハを、バッチ組み―枚葉変換して枚葉搬送ライン側へ1枚ずつ投入し直すことができる。このため、枚葉搬送ラインの搬送能力と、バッチ処理装置の処理能力との調整を行うことができる。
【0009】
上記構成において、前記枚葉搬送ラインにより搬送される処理すべき前記製造対象物を複数の前記製造対象物が収納可能で前記バッチ処理装置に受け渡し可能な容器に収納し、しかも前記バッチ処理装置で処理済みの前記製造対象物を前記容器から取り出して前記枚葉搬送ラインに戻すための製造対象物移載ロボットと、少なくとも1つの前記容器を収納するための容器収納棚装置と、前記製造対象物移載ロボットが前記容器に対して前記製造対象物を出し入れする際に前記容器を置くための容器ステージと、前記容器ステージと前記容器収納棚装置および前記バッチ処理装置の間で前記容器を受け渡しするための容器移載ロボットと、を備えることを特徴とするのが望ましい。
【0010】
このような構成によれば、製造対象物移載ロボットは、枚葉搬送ラインにより搬送される処理すべき製造対象物を容器に収納する。しかも、製造対象物移載ロボットは、バッチ処理装置で処理済みの製造対象物を容器から取り出して枚葉搬送ライン側に戻す。
容器収納棚装置は、少なくとも1つの容器を一時的に収納することができる。容器ステージは、製造対象物移載ロボットが容器に対して製造対象物を出し入れする際に容器を置くようになっている。容器移載ロボットは、容器ステージと容器収納棚装置およびバッチ処理装置の間で容器を受け渡しする。
【0011】
これにより、容器収納棚装置は、枚葉搬送ラインの製造対象物の搬送能力と、バッチ処理装置のバッチ処理能力との違いを調整するために、一時的に容器を収納して保管することができる。
これによって、枚葉搬送ラインの製造対象物の搬送能力と、バッチ処理装置の製造対象物のバッチ処理能力の調整を確実に行い、製造対象物の受け渡しが製造対象物の滞りが発生しないように行える。
【0012】
上記構成において、前記容器が前記バッチ処理装置に受け入れ可能な状態にある時には、前記容器移載ロボットは、前記容器を前記容器ステージから前記バッチ処理装置に移載し、前記容器が前記バッチ処理装置に受け入れ不可能な状態にある時には、前記容器移載ロボットは、前記容器を前記容器ステージから前記容器収納棚装置に移載して一時的に保管させて、そして前記容器を前記バッチ処理装置に受け入れ可能な状態になった時点で、前記容器移載ロボットは、前記容器を前記容器収納棚装置から前記バッチ処理装置に移載することを特徴とするのが望ましい。
【0013】
このような構成によれば、容器がバッチ処理装置に受け入れ可能な状態にある時には、容器移載ロボットは、容器を容器ステージからバッチ処理装置に移載する。
これに対して、容器がバッチ処理装置に受け入れ不可能な状態にある時には、容器移載ロボットは、容器を容器ステージから容器収納棚装置に移載して一時的に保管させる。そして容器をバッチ処理装置に受け入れ可能な状態になった時点で、容器移載ロボットは、容器を容器収納棚装置からバッチ処理装置へ移載する。
【0014】
これによって、バッチ処理装置が容器を受け入れてバッチ処理可能な状態であっても、バッチ処理装置が容器を受け入れることができない状態であっても、容器移載ロボットは、必要に応じて容器を容器収納棚装置に移載して一時的に保管することができる。したがって枚葉搬送ラインの搬送能力とバッチ処理装置のバッチ処理能力の調整を確実に行うことができる。
【0015】
上記構成において、前記バッチ処理装置は装置ロードポートを有しており、前記容器移載ロボットは、前記容器を前記容器ステージと前記装置ロードポートの間で受け渡しするか、または前記容器を前記容器収納棚装置と前記装置ロードポートの間で受け渡しすることを特徴とするのが望ましい。
このような構成によれば、バッチ処理装置は装置ロードポートを有している。容器移載ロボットは、容器を容器ステージと装置ロードポートの間で受け渡しする。あるいは容器移載ロボットは、容器を容器収納棚装置と装置ロードポートの間で受け渡しする。
これにより、容器は容器ステージと装置ロードポートの間で直接受け渡しすることもできるし、あるいは容器は容器収納棚装置と装置ロードポートの間でも受け渡しすることができる。
【0016】
上記構成において、第1受け渡しユニットと、第2受け渡しユニットと、前記第1受け渡しユニットと前記第2受け渡しユニットの間に配置されて前記第1受け渡しユニットから前記第2受け渡しユニット側へ前記容器を搬送しながら、所望の前記バッチ処理装置との間で前記容器の受け渡しを行う容器搬送装置とを有し、前記第1受け渡しユニットは、前記枚葉搬送ラインにより搬送される処理すべき前記製造対象物を複数の前記製造対象物が収納可能で前記バッチ処理装置に受け渡し可能な容器に収納するための第1製造対象物移載ロボットと、少なくとも1つの前記容器を収納するための第1容器収納棚装置と、前記製造対象物移載ロボットが前記容器に対して前記製造対象物を出し入れする際に前記容器を置くための第1容器ステージと、前記容器搬送装置側へ前記容器を移載するために前記容器を置くための第1移載ポートと、前記第1容器ステージと前記第1容器収納棚装置および第1移載ポートの間で前記容器を受け渡しするための第1容器移載ロボットと、を備え、前記第2受け渡しユニットは、前記バッチ処理済みの前記製造対象物を収納した前記容器を前記容器搬送装置から受け取って置くための第2移載ポートと、少なくとも1つの前記容器を収納するための第2容器収納棚装置と、処理済みの前記製造対象物を前記容器から取り出して前記枚葉搬送ラインに戻すための第2製造対象物移載ロボットと、前記第2製造対象物移載ロボットが前記容器から処理済みの前記製造対象物を取り出して前記枚葉搬送ラインに移す際に前記容器を置くための第2容器ステージと、前記第2移載ポートの前記容器を前記第2容器収納棚装置へ移載するかまたは前記第2移載ポートの前記容器を前記第2容器ステージへ移載するための第2容器移載ロボットと、を備えることを特徴とするのが望ましい。
【0017】
このような構成によれば、第1受け渡しユニットと第2受け渡しユニットおよび容器搬送装置が設けられている。容器搬送装置は、容器を第1受け渡しユニットと第2受け渡しユニットの間で搬送しながら、所望のバッチ処理装置との間で容器の受け渡しを行う。
第1受け渡しユニットの第1製造対象物移載ロボットは、枚葉搬送ラインにより搬送される製造対象物を容器に収納する。第1容器収納棚装置は、少なくとも1つの容器を収納する。第1容器ステージは、製造対象物移載ロボットが容器に対して製造対象物を出し入れする際に容器を置くためのものである。第1移載ポートは、容器搬送装置側へ容器を移載するために容器を置くようになっている。第1容器移載ロボットは、第1容器ステージと第1容器収納棚装置および第1移載ポートの間で容器を受け渡しする。
【0018】
第2受け渡しユニットの第2移載ポートは、バッチ処理済みの製造対象物を収納した容器を、容器搬送装置から受け取っておくためのものである。第2容器収納棚装置は、少なくとも1つの容器を収納する。第2製造対象物移載ロボットは、処理済みの製造対象物を容器から取り出して枚葉搬送ラインに戻すものである。
第2容器ステージは、第2製造対象物移載ロボットが容器から処理済みの製造対象物を取り出して枚葉搬送ラインに移す際に容器を置く部分である。第2容器移載ロボットは、第2移載ポートの容器を第2容器収納棚装置に移載するか、または第2移載ポートの容器を第2容器ステージに移載するためのものである。
【0019】
これにより、枚葉搬送ラインにより搬送される複数枚の製造対象物は、第1受け渡しユニットにおいて枚葉―バッチ組み変換するために容器に収納される。そしてこの容器は、第1受け渡しユニットから容器搬送装置側へ渡される。
この時に、枚葉搬送ラインによる搬送能力と、容器搬送装置の搬送能力との調整を行うために、第1容器収納棚装置では、容器を収納することができる。
【0020】
バッチ処理済みの製造対象物を収納した容器は、容器搬送装置から第2受け渡しユニット側に受け渡される。そして第2受け渡しユニットは、処理済みの製造対象物を容器から取り出してバッチ組み―枚葉変換した状態で、枚葉搬送ライン側に戻すことができる。この際に、容器搬送装置の搬送能力と、枚葉搬送ラインの搬送能力との調整を行うために、第2容器収納棚装置は、容器を収納することができる。
【0021】
上記構成において、受け渡しユニットと、前記受け渡しユニットから処理すべき前記製造対象物を収納した前記容器を搬送しながら所望の前記バッチ処理装置との間で容器の受け渡しを行い、処理済みの前記製造対象物を収納した前記容器を前記受け渡しユニット側へ戻す容器搬送装置とを有し、前記受け渡しユニットは、前記枚葉搬送ラインにより搬送される処理すべき前記製造対象物を複数の前記製造対象物が収納可能で前記バッチ処理装置に受け渡し可能な容器に収納し、しかも前記バッチ処理装置で処理済みの前記製造対象物を前記容器から取り出して前記枚葉搬送ラインに戻すための製造対象物移載ロボットと、少なくとも1つの前記容器を収納するための容器収納棚装置と、前記製造対象物移載ロボットが前記容器に対して前記製造対象物を出し入れする際に前記容器を置くための容器ステージと、前記容器搬送装置側へ前記容器を移載したり前記容器搬送装置から前記容器を受け取る際に前記容器を置くための移載ポートと、前記容器ステージと前記容器収納棚装置および前記移載ポートの間で前記容器を受け渡しするための容器移載ロボットと、を備えることを特徴とするのが望ましい。
【0022】
このような構成によれば、受け渡しユニットと容器搬送装置が設けられている。
受け渡しユニットの製造対象物移載ロボットは、枚葉搬送ラインにより搬送される処理すべき製造対象物を容器に収納して枚葉―バッチ組み変換し、しかもバッチ処理装置で処理済みの製造対象物を容器から取り出してバッチ組み―枚葉変換して製造対象物を枚葉搬送ライン側に戻すことができる。
容器収納棚装置は、少なくとも1つの容器を収納する。容器ステージは、製造対象物移載ロボットが容器に対して製造対象物を出し入れする際に容器を置くものである。
移載ポートは、容器搬送装置側へ容器を移載したり容器搬送装置から容器を受け取る際に容器を置くものである。
容器移載ロボットは、容器ステージと容器収納棚装置および移載ポートの間で容器を受け渡しする。
これにより、受け渡しユニットは、枚葉搬送ラインにより搬送される製造対象物を容器に収納し、そしてバッチ処理後は製造対象物を容器から取り出して再び枚葉搬送ラインに戻すことができる。この際に、枚葉搬送ラインの搬送能力と、容器搬送装置の搬送能力の調整を行うために、容器収納棚装置は、容器を収納することができる。
【0023】
上記構成において、前記製造対象物は電子部品製造用基板または基板用ウェハであることを特徴とすることが望ましい。
【0024】
本発明の製造対象物の受け渡し方法は、製造対象物を枚葉搬送する枚葉搬送ラインと、複数の前記製造対象物をバッチ処理するバッチ処理装置との間で、前記製造対象物を受け渡しするための製造対象物の受け渡し方法であり、前記枚葉搬送ラインにより枚葉搬送される処理すべき前記製造対象物を、複数の前記製造対象物が収納可能で前記バッチ処理装置に受け渡し可能な容器に収納して、前記容器を前記バッチ処理装置へ移載する容器移載ステップと、前記バッチ処理装置で処理済みの複数の前記製造対象物を収納した前記容器を、前記バッチ処理装置から戻して、前記容器から前記製造対象物を取り出して前記製造対象物を前記枚葉搬送ライン側に移載する製造対象物移載ステップと、を有することを特徴とする。
【0025】
このような構成によれば、容器移載ステップでは、枚葉搬送ラインにより枚葉搬送される処理すべき製造対象物を、容器に収納して、容器をバッチ処理装置側へ移載する。
製造対象物移載ステップでは、バッチ処理装置で処理済みの複数の製造対象物を収納した容器は、バッチ処理装置から戻して、この容器から製造対象物を取り出して枚葉搬送ライン側に移載することができる。
これにより、枚葉搬送ラインとバッチ処理装置との間で、製造対象物は滞りなく確実に受け渡しすることができる。すなわち、この製造対象物の受け渡し装置は、1枚ごとに枚葉搬送されてくるウェハを、いわゆる枚葉―バッチ組み変換してバッチ処理装置側へ渡す。そして、この受け渡し装置は、バッチ処理装置で処理された複数枚のウェハを、バッチ組み―枚葉変換して枚葉搬送ライン側へ1枚ずつ投入し直すことができる。このため、枚葉搬送ラインの搬送能力と、バッチ処理装置の処理能力との調整を行うことができる。
【0026】
上記構成において、前記製造対象物は電子部品製造用基板または基板用ウェハであることを特徴とするのが望ましい。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。
第1の実施形態
図1は、本発明の製造対象物の受け渡し装置を有する搬送システムおよびこの搬送システムの付近に設けられた複数のバッチ処理装置を示す平面図である。図2は、図1のE方向から見た搬送システムおよびバッチ処理装置の側面図である。
【0028】
図1では、搬送システム11と、たとえば複数のバッチ処理装置23,24,25,26が、半導体製造装置10の一部分を構成している。
図1に示す搬送システム11は、複数の製造対象物の受け渡し装置13を有している。この製造対象物の受け渡し装置13は、各バッチ処理装置23乃至26にそれぞれ対応した位置において、搬送システム11の枚葉搬送コンベア20との間に設けられている。
搬送システム11は、枚葉搬送コンベア20と、上述した複数の製造対象物の受け渡し装置13とにより構成されている。各製造対象物の受け渡し装置13の構造は、同じである。
【0029】
図1と図2における半導体製造装置10は、製造対象物としての一例としてウェハWに各種の処理を施すことで製造する装置である。したがって枚葉搬送コンベア20が搬送する搬送対象物としては、ウェハWである。
図1と図2に示すバッチ処理装置(生産装置または処理装置ともいう)23乃至26は、たとえばリソグラフィー装置、成膜装置、エッチング装置、洗浄装置、検査装置のような各種の装置である。各バッチ処理装置は、容器に収納された複数枚のウェハをバッチ処理する。
【0030】
図1と図2の枚葉搬送コンベア20は、枚葉搬送ラインとも呼んでいる。図2に示すように枚葉搬送コンベア20は、クリーントンネル30により仕切られている。このクリーントンネル30は、ウェハWの通過する部分を極力小さな閉空間で仕切るためのものである。
クリーントンネル30は、ファン付きフィルタユニット(FFU)31を有している。このファン付きフィルタユニット31は、クリーントンネル30の天井に配置されている。ファン付きフィルタユニット31は、天井から床下への空気の流れ(ダウンフロー)を発生しており、これにより空気中の塵埃を取り除き、規定された清浄度レベル(清浄度クラス)でクリーントンネル30内を管理するようになっている。
【0031】
上述したように、図1に示す各製造対象物の受け渡し装置13の構成は同じである。したがって、以下の説明では、1つの製造対象物の受け渡し装置13の構造を代表して図3〜図9を参照しながら説明する。
図3乃至図9に示すのは、本発明の製造対象物の受け渡し装置13の第1の実施形態である。
【0032】
図3乃至図5は、図1に示す1つの製造対象物の受け渡し装置13と、1つのバッチ処理装置23を代表的に示している。図3は、製造対象物の受け渡し装置13とバッチ処理装置23の平面図であり、図4は、製造対象物の受け渡し装置13とバッチ処理装置23の外観斜視図である。図5は、製造対象物の受け渡し装置13と枚葉搬送コンベア20の内部構造例を示す斜視図である。
図6と図7は、製造対象物の受け渡し装置13の構造を示す図であり、図8は製造対象物の受け渡し装置13の構造を示す斜視図である。
【0033】
図3と図4に示すように、製造対象物の受け渡し装置13は、枚葉搬送コンベア20とバッチ処理装置23の間に配置されている。この製造対象物の受け渡し装置13は、枚葉―バッチ組み変換装置とも呼んでいる。
つまり、製造対象物の受け渡し装置13は、枚葉搬送コンベア20とバッチ処理装置23の間で、製造対象物であるウェハWをスムーズかつ確実に枚葉―バッチ組み変換して受け渡しするための装置である。
これにより、枚葉搬送コンベア20がウェハWを枚葉搬送形式で搬送しており、かつバッチ処理装置23は複数枚のウェハWを同時にバッチ処理するのにも関わらず、枚葉搬送形式とバッチ処理形式におけるウェハの受け渡しを行えるのである。
【0034】
ここで、製造対象物の受け渡し装置13の説明をする前に、図1〜図3に示す枚葉搬送コンベア20の構造例について説明する。
枚葉搬送コンベア20は、枚葉搬送ラインともいい、ベース20Aと複数の架台46を有している。ベース20Aの上には複数の架台46が搬送方向Tに沿って配列されている。これらの架台46は搬送方向Tに沿ってエンドレス状に送られるようになっている。架台46は、その上にウェハWを載せるようになっている。
各架台46は、等しい間隔をおいて搬送方向Tに沿って配列されていて、図示しない駆動部によりエンドレス状に搬送方向Tに沿って移動可能である。
【0035】
図2と図4と図5に示すように、ベース20Aの上には、クリーントンネル30が設けられている。このクリーントンネル30の上面には、ファン付きフィルタユニット31が設けられている。ファン付きフィルタユニット31は、図2のクリーントンネル30の中に形成された閉空間のクリーン度を高めるために空気の流れ(ダウンフロー)を発生している。これにより、クリーントンネル30内の空気中の塵埃を取り除き、規定された清浄度で管理する。
【0036】
図1〜図3のバッチ処理装置23は、複数枚のウェハWをバッチ処理するための装置である。複数枚のウェハWは、たとえば図10に示すような容器Cの中に着脱可能に収納されるようになっている。
この容器Cは、たとえば開閉ぶたC1により開閉することにより、内部に塵埃が侵入するのを防ぐ。
【0037】
図10の容器Cは、処理すべきウェハWを収納した状態で、容器Cは製造対象物の受け渡し装置13側からバッチ処理装置23側に送られる。これにより、バッチ処理装置23は複数枚のウェハWをバッチ処理する。
バッチ処理後のウェハWは容器に収納された状態で、製造対象物の受け渡し装置13側に戻される。製造対象物の受け渡し装置13は、容器Cから、処理済みのウェハWを取り出して、1枚ずつ枚葉搬送コンベア20側に戻すようになっている。
【0038】
次に、製造対象物の受け渡し装置13の具体的な構造について、図3乃至図9を参照しながら説明する。
まず図3と図4および図5を参照する。
製造対象物の受け渡し装置13は、枚葉搬送コンベア20により枚葉搬送されてくるウェハWを、容器Cを用いて、上述したように枚葉―バッチ組み変換して、これにより枚葉搬送コンベア20とバッチ処理装置23の間でウェハWの受け渡しをスムーズかつ確実に行うことができる。
この際に用いる容器Cは、図10に示すようなカセットであってもよいし、フープ(FOUP)と呼ばれるものであってもよいし、あるいはSMIFポッドと呼ばれるものを用いてもよく、特に限定されない。
いずれにしても、この種の容器Cは、1枚もしくは複数枚のウェハWを着脱可能に収納することができる。
【0039】
製造対象物の受け渡し装置13は、図3〜図5に示すケース250を有している。このケース250は、バッチ処理装置23と枚葉搬送コンベア20の間に配置されている。ケース250の中には、図3と図5に示すようにウェハ移載ロボット21、容器収納棚装置200、容器ステージ201、容器移載ロボット203が収容されている。
その他に、製造対象物の受け渡し装置13は、図5に示すようにマニュアルポート33を有している。このマニュアルポート33は、ケース250の側方に突出して設けられていて、この突出方向は枚葉搬送コンベア20の搬送方向Tと平行である。
【0040】
図5に示すマニュアルポート33は、ロードポートともいい次のような場合に用いる。
この場合とは、たとえば図5に示す枚葉搬送コンベア20が何らかの原因でウェハWを搬送できなくなった場合である。マニュアルポート33を使用する場合としては、ウェハWのイレギュラー処理をしたい場合である。枚葉搬送コンベア20で搬送してくるウェハWとは別に、突発的に別の種類のウェハWをバッチ処理装置23により製造もしくは処理したい場合に、その該当するウェハWがマニュアルポート33の上に置かれる。
【0041】
これによって、ウェハ移載ロボット21はマニュアルポート33の上に置かれたウェハWをバッチ処理装置23の中に給材することができる。このとき、マニュアルポート33にウェハWを置く場合には、1枚または複数のウェハWは、たとえばフープ(FOUP)と呼ばれる容器に格納することができる。このフープは1枚または複数枚のウェハWを密閉して格納する容器である。マニュアルポート33は、このフープの開閉を行うためのオープナーを有している。
【0042】
図8に示すケース250の内部であって、ウェハ移載ロボット21が配置されている領域には、清浄化装置204が設けられている。この清浄化装置204は、ウェハ移載ロボット21が動作する領域内を、たとえば枚葉搬送コンベア20内の清浄化度と同等の清浄化度で保つ。図8に示すようにウェハ移載ロボット21の付近には、開口部21Pが設けられていて、この開口部21Pは、ウェハ移載ロボット21の領域と枚葉搬送コンベア20側の領域を接続している。
【0043】
図8に示す容器オープナー21Rは、密閉型の容器Cの開閉ぶたC1(図10に示す)を開閉するためのものである。この容器オープナー21Rの付近には、上述した容器ステージ201が設けられている。この容器ステージ201の上には容器Cが置かれるようになっている。
容器ステージ201の上に置かれた容器Cは、容器オープナー21Rにより開閉ぶたC1が開閉される。そしてウェハ移載ロボット21が、開いた状態の容器Cと枚葉搬送コンベア20との間でウェハWの受け渡しを行って枚葉―バッチ組み変換を行うようになっている。
ケース250のマニュアルポート33の付近には、開口部33Pが設けられている。
【0044】
製造対象物移載ロボットとしての図8のウェハ移載ロボット21の構造例について説明する。
移載ロボット21の具体的構造例は、図11と図12に図示している。
図11と図12に詳しく示す移載ロボット21は、本体300、第1アーム301、第2アーム302およびハンド303を有している。第1アーム301は本体300に対して中心軸CLを中心として回転可能である。第2アーム302は、回転軸CL1を中心として第1アーム301に対して回転可能である。ハンド303は、回転軸CL2を中心として回転可能であるとともに、回転軸CL3を中心として回転可能である。
ハンド303は、ほぼU字型のアーム部305,305を有している。アーム305,305には、ウェハWの外周面を保持する支持部306を有している。
図13は、図11と図12に示すロボット21のハンド303を示している。このハンド303の支持部306は、ウェハWの外周部を支持している。
【0045】
図3と図8に示す容器ステージ201は、次のような場合に容器Cを置くようになっている。すなわち、ウェハ移載ロボット21が、枚葉搬送コンベア20と容器Cとの間でウェハWを受け渡しして出し入れして枚葉―バッチ組み変換およびバッチ組み―枚葉変換する際に容器ステージ201を用いる。
容器ステージ201とウェハ移載ロボット21は、ベース205に設けられている。
【0046】
図8と図9を参照して、容器収納棚装置200の構造について説明する。
この容器収納棚装置200は、移載ポート210と容器ステージ201の付近であって、それらの上方位置に設けられている。
容器収納棚装置200は、複数の容器収納棚213を有している。図9の例では6つの容器収納棚213が設けられている。容器収納棚213は、たとえば2つずつ間隔をおいて上下方向に沿ってケース250の内側に固定されている。各容器収納棚213は、たとえば図5に示すように容器Cを着脱可能に保持することができる。
【0047】
この容器収納棚装置200は、少なくとも1つの容器Cを一時的に保管することができる。この容器収納棚装置200は、次のような場合に用いる。すなわち、容器Cがバッチ処理装置23に受け入れ可能な状態であるときには、容器移載ロボット203は、容器Cを容器ステージ201の上からバッチ処理装置23側へ移すために、たとえば図9に示す移載ポート210へいったん移したり、あるいは直接バッチ処理装置23の図5に示す装置ロードポート220へ移すことができる。
【0048】
しかしながら、容器Cがバッチ処理装置23に受け入れ不可能な状態にある時には、容器Cは、移載ポート210もしくは装置ロードポート220へは直接移載することができなくなる場合がある。
この場合には、容器移載ロボット203が、容器Cを容器ステージ201から容器収納棚装置200の容器収納棚213に移載して一時的に保管させるバッファの役割を果たすようになっている。そして、容器Cをバッチ処理装置23が受け入れ可能な状態になった時点で、容器移載ロボット203が、容器Cを容器収納棚装置200の容器収納棚213からバッチ処理装置23側の装置ロードポート220側、あるいは移載ポート210側へ移載することができる。
【0049】
また、バッチ処理済みのウェハWが収納された容器Cが、バッチ処理装置23の中から容器移載ロボット203により取り出された時に、枚葉搬送コンベア20側にウェハWを受け渡すことができない場合がある。この場合にも、容器収納棚213は、処理済みのウェハWを収納した容器Cを一時的に保管することができる。
このように、容器収納棚装置200は、枚葉搬送コンベア20の枚葉搬送能力と、バッチ処理装置23のバッチ処理能力の調整を行うために、一時的に容器Cを保管することができるバッファの役割がある。
【0050】
次に、図9に示す容器移載ロボット203の構造例について説明する。
容器移載ロボット203は、図9と図6および図7に示すように、支柱215とステージ板217およびスライド台219を有している。スライド台219は、図示しないアクチュエータの作動によりガイド板221によりX方向に沿って直線移動および位置決め可能である。
容器移載ロボット203およびステージ板217は、支柱215に沿ってZ方向に関して移動して位置決め可能である。
これにより、容器移載ロボット203のアーム225は、容器Cを保持しながら、所望の位置の容器収納棚213に対して着脱可能に保持させることができる。
【0051】
図9におけるX方向は、図1に示す搬送方向Tと平行であり、Z方向はX方向と垂直な方向である。図9に示すスライド台219と、容器移載ロボット203およびステージ板217のユニットは、それぞれ別のアクチュエータによりXおよびZ方向に移動して位置決め可能である。容器移載ロボット203のアーム225の形状は、たとえばウェハ移載ロボット21のアームの構造と同様のものを採用することができる。
【0052】
図7(B)に示すように、ケース205の背面側には、開口部33Lが設けられている。この開口部33Lを設けることにより、容器移載ロボット203が、容器Cを容器ステージ201側から装置ロードポート220側に渡したり、その逆の動作を行うことができる。
図5に示す装置ロードポート220は、装置ローダ227の上に設けられている。装置ローダ227は、装置ロードポート220に置かれた容器Cをバッチ処理装置23の中に取り込ませたり、逆にバッチ処理装置23内の容器Cを装置ロードポート220側に取り出したりする機能を有している。
【0053】
次に、図14を参照しながら、製造対象物の受け渡し方法の一例について説明する。
図14の製造対象物の搬送方法は、概略的には容器移載ステップSCおよびウェハ移載ステップ(製造対象物移載ステップ)SWを有している。
容器移載ステップSCでは、図5に示す枚葉搬送コンベア20で枚葉搬送されるウェハWが、製造対象物の受け渡し装置13を用いてバッチ処理装置23側へ枚葉―バッチ組み変換して、バッチ処理装置23側へ送る。
【0054】
ウェハ移載ステップSWでは、バッチ処理装置23において処理済みのウェハWが収納された容器Cが、製造対象物の受け渡し装置13により取り出されてバッチ処理済みの複数枚のウェハWを枚葉搬送コンベア20側に1枚ずつ戻す。
容器移載ステップSCは、ステップST1乃至ステップST9を有している。ウェハ移載ステップSWは、ステップST10からステップST16を有している。
【0055】
まず、図14に示す容器移載ステップSCについて説明する。
ステップST1では、枚葉搬送コンベア20がウェハWを枚葉搬送する。ステップST2では、図5に示すウェハ移載ロボット21が、該当する処理すべきウェハWを1枚ずつ取って、すでに容器ステージ201に置かれている容器Cの中に1枚ずつ収納する。
その後、ステップST3またはステップST4に移る。ステップST3では、バッチ処理装置が容器を受け入れ可能な状態である場合であり、ステップST4ではバッチ処理装置23が容器Cを受け入れ不可能な状態である。
図5の容器ステージ201の上に置かれた容器Cには、ステップST2においてすでに枚葉―バッチ組み変換して処理すべきウェハWが1枚または複数枚収納されている。
【0056】
図14のステップST3の容器受け入れ可能状態では、ステップST7に示すように容器移載ロボット203が容器ステージ201の容器Cを移載ポート210に搬送する。その後ステップST8では容器移載ロボット203は、容器Cを移載ポート210から装置ロードポート220に移載する。ステップST9では、容器Cは、バッチ処理装置23の中に装置ローダ227を用いて搬送されて、容器C内の処理すべき1枚または複数枚のウェハWがバッチ処理される。
【0057】
一方、図14のステップST4の容器受け入れ不可能な状態では、ステップST5のように、容器移載ロボット203は、容器Cを容器収納棚213に一時的に収納する。そしてステップST6では、バッチ処理装置23が容器Cを受け入れ可能になった時点において、上述したステップST7およびステップST8そしてステップST9を順次行っていくことになる。
このようにして、容器収納棚装置200の容器収納棚213は、枚葉搬送コンベア20の搬送能力と、バッチ処理装置23のバッチ処理能力の差を吸収して調整するために、1つまたは複数の容器Cを適宜収納することができる。
【0058】
次に、図14のウェハ移載ステップSWに移り、ステップST10では、処理後のウェハWが収納された容器Cは、バッチ処理装置23の中から装置ロードポート220側に装置ローダ227により移載される。そしてステップST11では、枚葉搬送コンベア20がウェハWを受け入れ可能な状態を示しており、ステップST12では、枚葉搬送コンベア20がウェハWを受け入れ不可能な状態を示している。
【0059】
まずステップST11のウェハを受け入れ可能な状態では、ステップST13のように、容器移載ロボット203が装置ロードポート220の上の容器Cを直接容器ステージ201に移すか、もしくは装置ロードポート220から移載ポート210に移す。そしてステップST16では、ウェハ移載ロボット21が、容器ステージ201の上の容器Cから処理済みのウェハを、バッチ組み―枚葉変換して1枚ずつ枚葉搬送コンベア20側へ移載する。
【0060】
そうでなく、図14のステップST12のウェハを受け入れ不可能な状態では、ステップST14のように、容器移載ロボット203が、容器Cを容器収納棚213に対して一時的に保管する。そしてステップST15では、枚葉搬送コンベア20がウェハWを受け入れ可能な状態になった時点で、すでに述べたステップST13とステップST16を行っていく。
このようにして、製造対象物の受け渡し装置13は、枚葉搬送コンベア20とバッチ処理装置23との間で、ウェハWを滞りなく枚葉―バッチ組み変換とバッチ組み―枚葉変換しながら受け渡しを行うことができる。
【0061】
なお、図5のバッチ処理装置23の立ち上げ時や、バッチ処理装置の状態確認などの目的で、人手によりウェハWがバッチ処理装置に投入される場合がある。この場合には、マニュアルポート33を用いる。すなわち、マニュアルポート33に置かれた容器Cは、容器移載ロボット203により容器収納棚213または移載ポート210に搬送される。そして順次容器Cはバッチ処理装置23へ搬送されてバッチ処理される。
また、マニュアルでウェハWや容器Cを取り出す際には、図示しない指示入力装置で容器Cを指定することにより、指定した容器Cがマニュアルポート33に搬送される。
【0062】
第2の実施形態
次に、本発明の製造対象物の受け渡し装置の第2の実施形態について説明する。
図15乃至図18は、本発明の製造対象物の受け渡し装置の第2の実施形態を示している。
図15は、製造対象物の受け渡し装置603を含む全体のシステムの平面図であり、図16はこの全体のシステムの斜視図である。図17は第1受け渡しユニットを示す図であり、図18は第1受け渡しユニットの斜視図である。
【0063】
図15と図16で示す枚葉搬送コンベア20、バッチ処理装置23乃至26は、図5に示す枚葉搬送コンベア20とバッチ処理装置23乃至26と同様のものであるので、その説明を用いることにする。図15と図16に示す容器Cは、図5に示す容器Cと同様のものである。
図15と図16に示す製造対象物の受け渡し装置603は、第1受け渡しユニット611と、第2受け渡しユニット612、および容器搬送装置613を有している。
第1受け渡しユニット611は、図3に示す製造対象物の受け渡し装置13とほぼ同様の構造を有している。したがって、図15に示す第1受け渡しユニット611の構成要素が、図3に示す製造対象物の受け渡し装置13の構成要素と同じ箇所には同じ符号を記してその説明を用いる。
【0064】
図15に示す第1受け渡しユニット611と第2受け渡しユニット612は、ほぼ構成要素は同じものである。
第1受け渡しユニット611は、第1容器ステージ1201、第1ウェハ移載ロボット1021、第1容器移載ロボット1203、第1容器収納棚装置1200、第1移載ポート1210を有している。
第2受け渡しユニット612は、第2容器ステージ2201、第2ウェハ移載ロボット2021、第2容器移載ロボット2203、第2容器収納棚装置2200および第2移載ポート2210を有している。
【0065】
容器搬送装置613は、第1受け渡しユニット611と第2受け渡しユニット612の間に位置していて、図16に示すようにホルダー620とレール621を有している。
ホルダー620は、容器Cを着脱可能に保持することができる。このホルダー620は、第1移載ポート1210の上に載っている容器Cを掴んで、レール621に沿ってE方向に移動して、そしてその容器Cを第2移載ポート2210の上に載せて離す機能を有している。
【0066】
レール621は、第1移載ポート1210と第2移載ポート2210の間に水平に配置されている。そしてレール621に対応する位置には、複数のバッチ処理装置23乃至26が並べて配列されている。
各バッチ処理装置23乃至26には、それぞれ装置ロードポート220が設けられている。
ホルダー620は、これらの装置ロードポート220の任意の箇所に対して途中Z1方向にレール621から下がることにより、容器Cを装置ロードポート220に対して受け渡しすることができる。
【0067】
図16の例では、第1移載ポート1210と第2移載ポート2210は、レール621の一端部と他端部の下部に対応して配置されている。つまり第1移載ポート1210と第2移載ポート2210は対面している。
図16の第1ウェハ移載ロボット1021は、枚葉搬送コンベア20により搬送される処理すべきウェハWを、1枚または複数枚容器C内に収納するためのものである。第1容器収納棚装置1200は、少なくとも1つの容器Cを必要に応じて一時的に収納する。
【0068】
第1容器ステージ1201には、第1ウェハ移載ロボット1021が容器Cに対してウェハWを出し入れする際に容器Cを置くようになっている。第1移載ポート1210は、容器搬送装置のホルダー620側へ容器Cを移載するために容器を置くためのポートである。
第1容器移載ロボット1203は、第1容器ステージ1201、第1容器収納棚装置1200、そして第1移載ポート1210の間で、容器Cを受け渡しするためのものである。
これに対して、第2移載ポート2210は、バッチ処理済みのウェハWを収納した容器Cをホルダー620から受け取っておくためのポートである。第2容器収納棚装置2200は、少なくとも1つの容器を必要に応じて一時的に収納するためのものである。
【0069】
第2ウェハ移載ロボット2021は、処理済みのウェハWを容器Cから1枚ずつ取り出して枚葉搬送コンベア20側に戻す。第2容器ステージ2201には、第2ウェハ移載ロボット2021が容器Cから処理済みのウェハWを取り出して枚葉搬送コンベア20に移す際に容器Cを置いておく。第2容器移載ロボット2203は、第2移載ポート2210の上の容器Cを、第2容器収納棚装置2200の容器収納棚213へ移載するか、または第2移載ポート2210の容器Cを第2容器ステージ2201へ移載するためのものである。
【0070】
次に、図15と図16を参照しながら、製造対象物の受け渡し装置603の動作について説明する。
処理すべきウェハWは枚葉搬送コンベア20により搬送される。第1受け渡しユニット611の第1ウェハ移載ロボット1021は、図15の矢印G1で示すように、処理すべきウェハWを枚葉搬送コンベア20から取って第1容器ステージ1201の上の容器Cに対して枚葉―バッチ組み変換して収納する。
【0071】
容器Cに所定枚数収納された状態で、容器Cは、密閉タイプであるならば蓋を密閉動作させる。そして、バッチ処理装置23乃至26の内の該当するたとえばバッチ処理装置23が容器Cを受け入れ可能な状態である場合には、第1容器移載ロボット1203が、第1容器ステージ1201の容器Cを第1移載ポート1210に移す。
【0072】
そうでなく、バッチ処理装置23が容器Cを受け入れ不可能な時には、第1容器移載ロボット1203は、第1容器ステージ1201の容器Cを一時的に第1容器収納棚装置1200の容器収納棚213に搬送して収納する。
その後、バッチ処理装置23が容器Cを受け入れ可能な状態になった時には、第1容器移載ロボット1203は、容器収納棚213から容器Cを第1移載ポート1210に搬送する。
【0073】
次に、第1移載ポート1210上にある容器Cは、容器搬送装置613のホルダー620により保持されてレール621に沿ってE方向に移動される。この時に、たとえばホルダー620はZ1方向に下って容器Cをバッチ処理装置23の装置ロードポート220に置く。
装置ロードポート220に置かれた容器Cは、装置ローダ227によりバッチ処理装置23内に送られる。バッチ処理済みの容器Cは、再び装置ローダ227により装置ロードポート220に出される。そしてホルダー620はZ1方向に下ってそのバッチ処理済みのウェハWを収納した容器Cを保持して上昇した後にE方向に搬送する。
【0074】
次に、容器Cに収納されている処理済みのウェハWが、第2受け渡しユニット612により再び枚葉搬送コンベア20に移載されるまでの動きについて説明する。
ホルダー620が第2移載ポート2210の上に容器Cを置く。即座に、ウェハWが枚葉搬送コンベア20側に置くことが可能な状態である時には、第2容器移載ロボット2203が第2移載ポート2210の容器Cを第2容器ステージ2201の上に移載する。
【0075】
これに対して、即座には枚葉搬送コンベア20側へウェハWの投入が不可能な場合には、第2容器移載ロボット2203は、第2移載ポート2210の容器Cを収納棚213に搬送して一時的に保管する。その後に枚葉搬送コンベア20がウェハWを受け入れ可能な状態になった時に、第2容器移載ロボット2203は、容器Cを収納棚213から第2容器ステージ2201に移載する。
【0076】
このように第2容器ステージ2201に移載された容器C内のウェハWは、第2ウェハ移載ロボット2021によりバッチ組み―枚葉変換されて、1枚ごとに枚葉搬送コンベア20側に投入される。この場合に容器Cが密閉タイプの場合には、その蓋を開けた後にウェハWを取り出す。
空になった容器Cは、空いている収納棚213に対して第2容器移載ロボット2203により第2容器ステージ2201から移す。あるいは空の容器Cは、そのまま第2容器ステージ2201の上に置かれ、次の搬送のために使用される。
【0077】
このようにして図15の第1受け渡しユニット611は、G1方向に沿って枚葉搬送コンベア20からウェハWを取り込んで枚葉―バッチ組み変換を行うために容器Cに収納する。
1枚または複数枚の収納された容器Cは、容器搬送装置613を通じて、バッチ処理装置23乃至26の内の任意のバッチ処理装置23の装置ロードポート220へ運ぶ。この後に、該当するバッチ処理装置23〜26が容器Cを取り込んでウェハWをバッチ処理した後に、再び容器搬送装置613は第2受け渡しユニット612側に容器Cを搬送する。
【0078】
第2受け渡しユニット612は、処理済みのウェハWを収納した容器Cから、ウェハWを順次1枚ずつ取り出すことにより、G2の方向に沿って枚葉搬送コンベア20側にウェハWを戻すことができる。
このようにして、図15の製造対象物の受け渡し装置603は、ウェハ受け入れ側の第1受け渡しユニット611と、反対側のウェハ排出側の第2受け渡しユニット612およびその中間の容器搬送装置613を備えている構成である。
【0079】
第3の実施形態
これに対して、図19は、本発明の製造対象物の受け渡し装置の第3の実施形態を示している。
図19の受け渡し装置713が、図16の受け渡し装置613と異なるのは、レール621に対する第1受け渡しユニット611と第2受け渡しユニット612の配置の仕方である。この場合には、第1受け渡しユニット611の第1移載ポート1210が、Y方向に向いて突出している。
【0080】
同様に第2移載ポート2210も同様にしてY方向に突出している。このY方向は、E方向およびZ1方向とは直交する方向である。
第1受け渡しユニット611と第2受け渡しユニット612および容器搬送装置613そして枚葉搬送コンベア20と各バッチ処理装置23乃至26の構造は、同じであるのでその説明を用いる。
【0081】
第4の実施形態
次に、図20は、本発明の製造対象物の受け渡し装置の第4の実施形態を示している。
図20の製造対象物の受け渡し装置813は、1つの受け渡しユニット1611と1つの容器搬送装置1613を有している。受け渡しユニット1611の構造は、図15に示す第1受け渡しユニット611と同様の構造を採用することができる。またバッチ処理装置23乃至26と枚葉搬送コンベア20の構造も、図15のバッチ処理装置と枚葉搬送コンベアと同様な構造である。
【0082】
これに対して、容器搬送装置1613の構造がやや異なる。
容器搬送装置1613は、ホルダー620とレール1621を有している。レール1621の一端部1650は、移載ポート1210の上部に位置している。レール1621の他端部1651は、開放状態になっている。このレール1621は、バッチ処理装置23乃至26の装置ロードポート220に対してホルダー620を一致させるだけの長さを有している。
【0083】
次に、製造対象物の受け渡し装置813の動作例について説明する。
製造対象物の受け渡し装置813は、枚葉搬送コンベア20で枚葉搬送されるウェハWをH1方向に取り込み、バッチ処理後のウェハWをH2の方向に沿って枚葉搬送コンベア20側に戻すようになっている。すなわち1台の受け渡しユニット1611を用いるだけで、受け渡しユニット1611はウェハWについて枚葉―バッチ組み変換およびバッチ組み―枚葉変換を行うことができる。
【0084】
受け渡しユニット1611のウェハ移載ロボット21は、枚葉搬送コンベア20により搬送されてくるウェハWを、H1方向に沿って容器ステージ201の上の容器Cに収納する。
たとえばバッチ処理装置23が容器Cを受け入れ可能な状態である場合には、容器移載ロボット203は容器Cを容器ステージ201から移載ポート1210に移載する。
【0085】
そうでなく、バッチ処理装置23が容器Cを受け入れ不可能な状態である場合には、容器移載ロボット203は容器Cを容器ステージ201から容器収納棚装置200の容器収納棚に一時的に保管する。
その後、バッチ処理装置23が容器Cを受け入れ可能な状態になった時点で、容器移載ロボット203が容器収納棚の容器Cを移載ポート1210に移す。
【0086】
容器搬送装置1613のホルダー620は、移載ポート1210の上の容器Cを掴んでレール1621に沿ってE方向に移動する。これにより、たとえばホルダー620は、容器Cをバッチ処理装置23の装置ロードポート220に置く。
置かれた容器Cは、装置ローダによりバッチ処理装置23内に取り込まれて、所定の手順でバッチ処理が行われる。バッチ処理済みのウェハWを収納した容器Cは、装置ロードポート220に戻る。装置ロードポート220の上の容器Cは、ホルダー620により移載ポート1210に戻される。
【0087】
この時に、枚葉搬送コンベア20がウェハWを受け入れ可能な状態である場合には、容器移載ロボット203が移載ポート1210から容器ステージ201へ容器Cを移す。そうでなく枚葉搬送コンベア20がウェハWを受け入れ不可能な状態では、容器移載ロボット203は容器Cを移載ポート1210から容器収納棚に移して一時的に保管する。
【0088】
その後、枚葉搬送コンベア20がウェハWを受け入れ可能になった時点で、容器移載ロボット203は容器収納棚から容器Cを容器ステージ201に移す。
ウェハ移載ロボット21は、容器ステージ201の上にある容器Cから1枚ずつ枚葉搬送コンベア20側にH2の方向に沿って戻していく。
以上のようにして、図20に示す製造対象物の受け渡し装置813は、ウェハの取り込み用とウェハの排出用を兼用して1台で行うことができるのである。
【0089】
上述した容器搬送装置は、いずれの実施形態においても図示例以外に、たとえばOHT(オーバヘッド・トランスファー装置)を用いることができる。
上述した製造対象物の受け渡し装置の第1の実施形態は、枚葉搬送コンベアとバッチ処理装置の間で直接ウェハの授受ができる。このために、枚葉搬送コンベアの付近に仮にバッチ処理装置に代えて枚葉処理装置が配置されていたとしても、バッチ処理装置と枚葉搬送コンベアの組み合わせと同様にして、枚葉処理装置と枚葉搬送コンベアにおけるウェハの受け渡しがスムーズかつ確実に行える。
【0090】
バッチ処理装置のために、予め複数枚のウェハをバッチ搬送するためのバッチ搬送装置が不要になる。
製造対象物の受け渡し装置の内部に1つまたは複数の容器を収納できる容器収納棚装置を設けることにより、次々と運ばれてくるウェハWを取り込みながら、処理装置で処理されたウェハは、次々にバッチ処理装置から取り出すことができる。
このために、半導体製造装置の生産能力を低下させずに、ウェハWの処理作業を続けることができる。通常用いられている枚葉搬送コンベアを使用しても、ウェハの枚葉―バッチ組み変換作業とバッチ組み―枚葉変換作業が可能になるので、装置にかかるコストを抑えることができる。
【0091】
本発明の第2の実施形態および第3の実施形態は、バッチ処理装置の台数が多くなっても、1組の第1受け渡しユニットと第2受け渡しユニットを用意すればよいので、製造対象物の受け渡し装置の設置エリアの削減とコスト削減が可能である。
バッチ処理装置用のエリアを設けて、そのエリアと枚葉搬送コンベアとの間でウェハの授受が可能になる。したがって、複数台のバッチ処理装置と枚葉搬送コンベアの設置レイアウトに自由度が増す。
【0092】
本発明の製造対象物の受け渡し装置は、1台または複数台のバッチ処理装置を用いる場合において、枚葉搬送コンベアから受け取ったウェハは、カセットのような容器に入れて枚葉―バッチ組み変換処理を行う。そして処理が終わったウェハを収納している容器は、バッチ組み―枚葉変換することにより、1枚ずつウェハWは枚葉搬送コンベア側に戻すことができる。
【0093】
本発明の実施形態では、枚葉搬送コンベアとバッチ処理装置の間におけるウェハWの受け渡しが、ウェハWの滞りのないようにして効率よく確実に行える。したがって、半導体製造装置のような製造装置における製造対象物の生産能力を低下させることがない。
製造対象物の受け渡し装置13は、好ましくはウェハのノッチを合わせるための機構と、ウェハのID(識別符号)を認識するためのID認識装置を含んでいる。ノッチを合わせるための機構は、ウェハのオリエンタもしくはロボット上に取り付けられたノッチ合わせ機構とも呼ばれている。ID認識装置は、たとえば移載ロボット上に設置されていて、ウェハWを受け渡し時にウェハの種類を認識させる。
【0094】
このID認識装置は、製造対象物の受け渡し装置13とは別の場所に設置することもできる。この場合には、ウェハWはその別に設置されたID認識装置側に搬送されてウェハWの種類を認識することになる。
ウェハのオリエンテーション(ノッチ合わせ)を行うための機構は、たとえばバッファの上部に設置するのが望ましい。バッファは、一枚もしくは複数枚のウェハを一時的に保持もしくは保管することができるものである。バッファには、ウェハの有無を検知するセンサが付いている。
【0095】
ロードポートは、作業者がマニュアルでウェハを供給する場合に用いる。この場合には、ウェハはたとえばフープ(FOUP)を用いてロードポートの上に置く。ロードポートを使用する場合としては次のような場合がある。枚葉搬送コンベア20に問題があり、たとえば枚葉搬送ができない場合である。またメンテナンス後に、製造装置の状態を確認するために、試しにあるロットのウェハを製造装置へ投入する場合である。
【0096】
製造対象物は電子部品製造用基板または基板用ウェハである。複数の容器収納棚は、容器移載ロボットの付近にあり、上下方向に並べてある。このため、平面で見て製造対象物の受け渡し装置の設置面積は極力小さくすることができる。
ウェハの取り込みや取り出し作業をスムーズに行うことができ、半導体製造装置の生産能力の低下をきたさずに、生産を続けることができる。
【0097】
本発明の実施形態においては、製造対象物の一例として半導体ウェハWを例に挙げている。しかしこれに限らず、製造対象物としては、たとえば電子部品製造用基板または基板用ウェハでよく、たとえば液晶表示装置に用いられる基板ウェハや水晶デバイス製造用の基板であっても勿論構わない。
ウェハ移載ロボット21は、アームを有するタイプのロボットである。このウェハ移載ロボット21は、水平方向に移動してウェハを受け渡す形式のものであっても勿論構わない。移載ロボットの数は、図示したように一台であっても複数台であっても勿論構わない。
本発明は、上記実施の形態に限定されず、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の変更を行うことができる。
上記実施形態の各構成は、その一部を省略したり、上記とは異なるように任意に組み合わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造対象物の受け渡し装置を有する搬送システムを含む半導体製造装置を示す平面図。
【図2】図1の装置をE方向から見た側面図。
【図3】1つのバッチ処理装置と製造対象物の受け渡し装置および枚葉搬送コンベアの一部分を示す平面図。
【図4】バッチ処理装置、製造対象物の受け渡し装置および枚葉搬送コンベアの斜視図。
【図5】図4の製造対象物の受け渡し装置と枚葉搬送コンベアの内部構造を示す斜視図。
【図6】製造対象物の受け渡し装置の構造を示す図。
【図7】製造対象物の受け渡し装置の内部構造を示す別の側面図。
【図8】製造対象物の受け渡し装置の内部構造を示す斜視図。
【図9】図8の装置の内部構造を示す斜視図。
【図10】容器の例を示す斜視図。
【図11】ウェハ移載ロボットの一例を示す斜視図。
【図12】図11のウェハ移載ロボットの別の角度から見た斜視図。
【図13】ウェハ移載ロボットがウェハを保持している様子を示す図。
【図14】本発明の第1の実施形態における動作例を示すフロー図。
【図15】本発明の製造対象物の受け渡し装置の第2の実施形態を示す平面図。
【図16】第2の実施形態の斜視図。
【図17】図16の第1受け渡しユニットの構造を示す図。
【図18】第1受け渡しユニットの構造を示す斜視図。
【図19】本発明の第3の実施形態を示す斜視図。
【図20】本発明の第4の実施形態を示す平面図。
【符号の説明】
10・・・半導体製造装置、13・・・製造対象物の受け渡し装置、20・・・枚葉搬送コンベア(枚葉搬送ラインの一例)、21・・・ウェハ移載ロボット、200・・・容器収納棚装置、201・・・容器ステージ、203・・・容器移載ロボット、210・・・移載ポート、213・・・容器収納棚、220・・・装置ロードポート、C・・・容器、W・・・ウェハ(製造対象物の一例)
【発明の属する技術分野】
本発明は、製造対象物を枚葉搬送する枚葉搬送ラインと、複数の製造対象物をバッチ処理するバッチ処理装置との間で、製造対象物を受け渡しするための製造対象物の受け渡し装置および製造対象物の受け渡し方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
たとえば、半導体ウェハ(以下ウェハという)を製造するための半導体製造装置には、たとえばリソグラフィー装置、成膜装置、エッチング装置、洗浄装置、検査装置等の各種のウェハのバッチ処理装置がある。
半導体製造においては、これらウェハのバッチ処理装置の間でウェハを移動し、各バッチ処理装置で処理を施すことにより、半導体製造が進む。
【0003】
このようなウェハのバッチ処理装置の間にウェハを移動するために、容器としてたとえばウェハカセットが用いられる。このウェハカセットは、複数枚のウェハを着脱可能に収納するものである。
また、ウェハカートリッジ方式によるウェハの搬送に代えて、少量多品種生産の要求から、コンベアに対してウェハを一枚ずつ置いて搬送するいわゆる枚葉搬送の考え方が出てきている。この枚葉搬送方式はウェハの少量多品種生産に対応させたものである(たとえば特許文献1)。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−66265号公報(第1頁、図1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の枚葉搬送方法では、枚葉搬送機構が処理室に接続されることが前提となっている。
ところが、このような従来の枚葉搬送機構と処理装置を備える構成では、枚葉搬送機構からウェハを1枚ずつ処理装置側に供給しようとするのであるが、バッチ処理装置側は複数枚のウェハを同時にバッチ処理する構造であるので、枚葉搬送機構とバッチ処理装置との間では、ウェハを確実に滞りなく受け渡しすることができないという問題がある。
そこで本発明は上記課題を解消し、ウェハのような製造対象物を枚葉搬送する枚葉搬送ラインと、複数の製造対象物をバッチ処理するバッチ処理装置の間で、製造対象物の滞りがなく製造対象物を確実に受け渡しすることができる製造対象物の受け渡し装置および製造対象物の受け渡し方法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の製造対象物の受け渡し装置は、製造対象物を枚葉搬送する枚葉搬送ラインと、複数の前記製造対象物をバッチ処理するバッチ処理装置との間で、前記製造対象物を受け渡しするための製造対象物の受け渡し装置であり、前記枚葉搬送ラインにより枚葉搬送される処理すべき前記製造対象物を、複数の前記製造対象物が収納可能で前記バッチ処理装置に受け渡し可能な容器に収納して、前記容器を前記バッチ処理装置へ移載し、しかも前記バッチ処理装置で処理済みの複数の前記製造対象物を収納した前記容器を、前記バッチ処理装置から戻して、前記容器から前記製造対象物を取り出して前記製造対象物を前記枚葉搬送ライン側に移載する構成としたことを特徴とする。
【0007】
このような構成によれば、製造対象物の受け渡し装置は、枚葉搬送ラインにより枚葉搬送される処理すべき製造対象物を容器に収納して、容器をバッチ処理装置へ移載する。そしてこの製造対象物の受け渡し装置は、バッチ処理装置で処理済みの複数の製造対象物を収納した容器を、バッチ処理装置から戻して、容器から製造対象物を取り出してその製造対象物を枚葉搬送ライン側に移載する。
【0008】
これにより、枚葉搬送ラインとバッチ処理装置との間で、製造対象物は滞りなく確実に受け渡しすることができる。すなわち、この製造対象物の受け渡し装置は、1枚ごとに枚葉搬送されてくるウェハを、いわゆる枚葉―バッチ組み変換してバッチ処理装置側へ渡す。そして、この受け渡し装置は、バッチ処理装置で処理された複数枚のウェハを、バッチ組み―枚葉変換して枚葉搬送ライン側へ1枚ずつ投入し直すことができる。このため、枚葉搬送ラインの搬送能力と、バッチ処理装置の処理能力との調整を行うことができる。
【0009】
上記構成において、前記枚葉搬送ラインにより搬送される処理すべき前記製造対象物を複数の前記製造対象物が収納可能で前記バッチ処理装置に受け渡し可能な容器に収納し、しかも前記バッチ処理装置で処理済みの前記製造対象物を前記容器から取り出して前記枚葉搬送ラインに戻すための製造対象物移載ロボットと、少なくとも1つの前記容器を収納するための容器収納棚装置と、前記製造対象物移載ロボットが前記容器に対して前記製造対象物を出し入れする際に前記容器を置くための容器ステージと、前記容器ステージと前記容器収納棚装置および前記バッチ処理装置の間で前記容器を受け渡しするための容器移載ロボットと、を備えることを特徴とするのが望ましい。
【0010】
このような構成によれば、製造対象物移載ロボットは、枚葉搬送ラインにより搬送される処理すべき製造対象物を容器に収納する。しかも、製造対象物移載ロボットは、バッチ処理装置で処理済みの製造対象物を容器から取り出して枚葉搬送ライン側に戻す。
容器収納棚装置は、少なくとも1つの容器を一時的に収納することができる。容器ステージは、製造対象物移載ロボットが容器に対して製造対象物を出し入れする際に容器を置くようになっている。容器移載ロボットは、容器ステージと容器収納棚装置およびバッチ処理装置の間で容器を受け渡しする。
【0011】
これにより、容器収納棚装置は、枚葉搬送ラインの製造対象物の搬送能力と、バッチ処理装置のバッチ処理能力との違いを調整するために、一時的に容器を収納して保管することができる。
これによって、枚葉搬送ラインの製造対象物の搬送能力と、バッチ処理装置の製造対象物のバッチ処理能力の調整を確実に行い、製造対象物の受け渡しが製造対象物の滞りが発生しないように行える。
【0012】
上記構成において、前記容器が前記バッチ処理装置に受け入れ可能な状態にある時には、前記容器移載ロボットは、前記容器を前記容器ステージから前記バッチ処理装置に移載し、前記容器が前記バッチ処理装置に受け入れ不可能な状態にある時には、前記容器移載ロボットは、前記容器を前記容器ステージから前記容器収納棚装置に移載して一時的に保管させて、そして前記容器を前記バッチ処理装置に受け入れ可能な状態になった時点で、前記容器移載ロボットは、前記容器を前記容器収納棚装置から前記バッチ処理装置に移載することを特徴とするのが望ましい。
【0013】
このような構成によれば、容器がバッチ処理装置に受け入れ可能な状態にある時には、容器移載ロボットは、容器を容器ステージからバッチ処理装置に移載する。
これに対して、容器がバッチ処理装置に受け入れ不可能な状態にある時には、容器移載ロボットは、容器を容器ステージから容器収納棚装置に移載して一時的に保管させる。そして容器をバッチ処理装置に受け入れ可能な状態になった時点で、容器移載ロボットは、容器を容器収納棚装置からバッチ処理装置へ移載する。
【0014】
これによって、バッチ処理装置が容器を受け入れてバッチ処理可能な状態であっても、バッチ処理装置が容器を受け入れることができない状態であっても、容器移載ロボットは、必要に応じて容器を容器収納棚装置に移載して一時的に保管することができる。したがって枚葉搬送ラインの搬送能力とバッチ処理装置のバッチ処理能力の調整を確実に行うことができる。
【0015】
上記構成において、前記バッチ処理装置は装置ロードポートを有しており、前記容器移載ロボットは、前記容器を前記容器ステージと前記装置ロードポートの間で受け渡しするか、または前記容器を前記容器収納棚装置と前記装置ロードポートの間で受け渡しすることを特徴とするのが望ましい。
このような構成によれば、バッチ処理装置は装置ロードポートを有している。容器移載ロボットは、容器を容器ステージと装置ロードポートの間で受け渡しする。あるいは容器移載ロボットは、容器を容器収納棚装置と装置ロードポートの間で受け渡しする。
これにより、容器は容器ステージと装置ロードポートの間で直接受け渡しすることもできるし、あるいは容器は容器収納棚装置と装置ロードポートの間でも受け渡しすることができる。
【0016】
上記構成において、第1受け渡しユニットと、第2受け渡しユニットと、前記第1受け渡しユニットと前記第2受け渡しユニットの間に配置されて前記第1受け渡しユニットから前記第2受け渡しユニット側へ前記容器を搬送しながら、所望の前記バッチ処理装置との間で前記容器の受け渡しを行う容器搬送装置とを有し、前記第1受け渡しユニットは、前記枚葉搬送ラインにより搬送される処理すべき前記製造対象物を複数の前記製造対象物が収納可能で前記バッチ処理装置に受け渡し可能な容器に収納するための第1製造対象物移載ロボットと、少なくとも1つの前記容器を収納するための第1容器収納棚装置と、前記製造対象物移載ロボットが前記容器に対して前記製造対象物を出し入れする際に前記容器を置くための第1容器ステージと、前記容器搬送装置側へ前記容器を移載するために前記容器を置くための第1移載ポートと、前記第1容器ステージと前記第1容器収納棚装置および第1移載ポートの間で前記容器を受け渡しするための第1容器移載ロボットと、を備え、前記第2受け渡しユニットは、前記バッチ処理済みの前記製造対象物を収納した前記容器を前記容器搬送装置から受け取って置くための第2移載ポートと、少なくとも1つの前記容器を収納するための第2容器収納棚装置と、処理済みの前記製造対象物を前記容器から取り出して前記枚葉搬送ラインに戻すための第2製造対象物移載ロボットと、前記第2製造対象物移載ロボットが前記容器から処理済みの前記製造対象物を取り出して前記枚葉搬送ラインに移す際に前記容器を置くための第2容器ステージと、前記第2移載ポートの前記容器を前記第2容器収納棚装置へ移載するかまたは前記第2移載ポートの前記容器を前記第2容器ステージへ移載するための第2容器移載ロボットと、を備えることを特徴とするのが望ましい。
【0017】
このような構成によれば、第1受け渡しユニットと第2受け渡しユニットおよび容器搬送装置が設けられている。容器搬送装置は、容器を第1受け渡しユニットと第2受け渡しユニットの間で搬送しながら、所望のバッチ処理装置との間で容器の受け渡しを行う。
第1受け渡しユニットの第1製造対象物移載ロボットは、枚葉搬送ラインにより搬送される製造対象物を容器に収納する。第1容器収納棚装置は、少なくとも1つの容器を収納する。第1容器ステージは、製造対象物移載ロボットが容器に対して製造対象物を出し入れする際に容器を置くためのものである。第1移載ポートは、容器搬送装置側へ容器を移載するために容器を置くようになっている。第1容器移載ロボットは、第1容器ステージと第1容器収納棚装置および第1移載ポートの間で容器を受け渡しする。
【0018】
第2受け渡しユニットの第2移載ポートは、バッチ処理済みの製造対象物を収納した容器を、容器搬送装置から受け取っておくためのものである。第2容器収納棚装置は、少なくとも1つの容器を収納する。第2製造対象物移載ロボットは、処理済みの製造対象物を容器から取り出して枚葉搬送ラインに戻すものである。
第2容器ステージは、第2製造対象物移載ロボットが容器から処理済みの製造対象物を取り出して枚葉搬送ラインに移す際に容器を置く部分である。第2容器移載ロボットは、第2移載ポートの容器を第2容器収納棚装置に移載するか、または第2移載ポートの容器を第2容器ステージに移載するためのものである。
【0019】
これにより、枚葉搬送ラインにより搬送される複数枚の製造対象物は、第1受け渡しユニットにおいて枚葉―バッチ組み変換するために容器に収納される。そしてこの容器は、第1受け渡しユニットから容器搬送装置側へ渡される。
この時に、枚葉搬送ラインによる搬送能力と、容器搬送装置の搬送能力との調整を行うために、第1容器収納棚装置では、容器を収納することができる。
【0020】
バッチ処理済みの製造対象物を収納した容器は、容器搬送装置から第2受け渡しユニット側に受け渡される。そして第2受け渡しユニットは、処理済みの製造対象物を容器から取り出してバッチ組み―枚葉変換した状態で、枚葉搬送ライン側に戻すことができる。この際に、容器搬送装置の搬送能力と、枚葉搬送ラインの搬送能力との調整を行うために、第2容器収納棚装置は、容器を収納することができる。
【0021】
上記構成において、受け渡しユニットと、前記受け渡しユニットから処理すべき前記製造対象物を収納した前記容器を搬送しながら所望の前記バッチ処理装置との間で容器の受け渡しを行い、処理済みの前記製造対象物を収納した前記容器を前記受け渡しユニット側へ戻す容器搬送装置とを有し、前記受け渡しユニットは、前記枚葉搬送ラインにより搬送される処理すべき前記製造対象物を複数の前記製造対象物が収納可能で前記バッチ処理装置に受け渡し可能な容器に収納し、しかも前記バッチ処理装置で処理済みの前記製造対象物を前記容器から取り出して前記枚葉搬送ラインに戻すための製造対象物移載ロボットと、少なくとも1つの前記容器を収納するための容器収納棚装置と、前記製造対象物移載ロボットが前記容器に対して前記製造対象物を出し入れする際に前記容器を置くための容器ステージと、前記容器搬送装置側へ前記容器を移載したり前記容器搬送装置から前記容器を受け取る際に前記容器を置くための移載ポートと、前記容器ステージと前記容器収納棚装置および前記移載ポートの間で前記容器を受け渡しするための容器移載ロボットと、を備えることを特徴とするのが望ましい。
【0022】
このような構成によれば、受け渡しユニットと容器搬送装置が設けられている。
受け渡しユニットの製造対象物移載ロボットは、枚葉搬送ラインにより搬送される処理すべき製造対象物を容器に収納して枚葉―バッチ組み変換し、しかもバッチ処理装置で処理済みの製造対象物を容器から取り出してバッチ組み―枚葉変換して製造対象物を枚葉搬送ライン側に戻すことができる。
容器収納棚装置は、少なくとも1つの容器を収納する。容器ステージは、製造対象物移載ロボットが容器に対して製造対象物を出し入れする際に容器を置くものである。
移載ポートは、容器搬送装置側へ容器を移載したり容器搬送装置から容器を受け取る際に容器を置くものである。
容器移載ロボットは、容器ステージと容器収納棚装置および移載ポートの間で容器を受け渡しする。
これにより、受け渡しユニットは、枚葉搬送ラインにより搬送される製造対象物を容器に収納し、そしてバッチ処理後は製造対象物を容器から取り出して再び枚葉搬送ラインに戻すことができる。この際に、枚葉搬送ラインの搬送能力と、容器搬送装置の搬送能力の調整を行うために、容器収納棚装置は、容器を収納することができる。
【0023】
上記構成において、前記製造対象物は電子部品製造用基板または基板用ウェハであることを特徴とすることが望ましい。
【0024】
本発明の製造対象物の受け渡し方法は、製造対象物を枚葉搬送する枚葉搬送ラインと、複数の前記製造対象物をバッチ処理するバッチ処理装置との間で、前記製造対象物を受け渡しするための製造対象物の受け渡し方法であり、前記枚葉搬送ラインにより枚葉搬送される処理すべき前記製造対象物を、複数の前記製造対象物が収納可能で前記バッチ処理装置に受け渡し可能な容器に収納して、前記容器を前記バッチ処理装置へ移載する容器移載ステップと、前記バッチ処理装置で処理済みの複数の前記製造対象物を収納した前記容器を、前記バッチ処理装置から戻して、前記容器から前記製造対象物を取り出して前記製造対象物を前記枚葉搬送ライン側に移載する製造対象物移載ステップと、を有することを特徴とする。
【0025】
このような構成によれば、容器移載ステップでは、枚葉搬送ラインにより枚葉搬送される処理すべき製造対象物を、容器に収納して、容器をバッチ処理装置側へ移載する。
製造対象物移載ステップでは、バッチ処理装置で処理済みの複数の製造対象物を収納した容器は、バッチ処理装置から戻して、この容器から製造対象物を取り出して枚葉搬送ライン側に移載することができる。
これにより、枚葉搬送ラインとバッチ処理装置との間で、製造対象物は滞りなく確実に受け渡しすることができる。すなわち、この製造対象物の受け渡し装置は、1枚ごとに枚葉搬送されてくるウェハを、いわゆる枚葉―バッチ組み変換してバッチ処理装置側へ渡す。そして、この受け渡し装置は、バッチ処理装置で処理された複数枚のウェハを、バッチ組み―枚葉変換して枚葉搬送ライン側へ1枚ずつ投入し直すことができる。このため、枚葉搬送ラインの搬送能力と、バッチ処理装置の処理能力との調整を行うことができる。
【0026】
上記構成において、前記製造対象物は電子部品製造用基板または基板用ウェハであることを特徴とするのが望ましい。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。
第1の実施形態
図1は、本発明の製造対象物の受け渡し装置を有する搬送システムおよびこの搬送システムの付近に設けられた複数のバッチ処理装置を示す平面図である。図2は、図1のE方向から見た搬送システムおよびバッチ処理装置の側面図である。
【0028】
図1では、搬送システム11と、たとえば複数のバッチ処理装置23,24,25,26が、半導体製造装置10の一部分を構成している。
図1に示す搬送システム11は、複数の製造対象物の受け渡し装置13を有している。この製造対象物の受け渡し装置13は、各バッチ処理装置23乃至26にそれぞれ対応した位置において、搬送システム11の枚葉搬送コンベア20との間に設けられている。
搬送システム11は、枚葉搬送コンベア20と、上述した複数の製造対象物の受け渡し装置13とにより構成されている。各製造対象物の受け渡し装置13の構造は、同じである。
【0029】
図1と図2における半導体製造装置10は、製造対象物としての一例としてウェハWに各種の処理を施すことで製造する装置である。したがって枚葉搬送コンベア20が搬送する搬送対象物としては、ウェハWである。
図1と図2に示すバッチ処理装置(生産装置または処理装置ともいう)23乃至26は、たとえばリソグラフィー装置、成膜装置、エッチング装置、洗浄装置、検査装置のような各種の装置である。各バッチ処理装置は、容器に収納された複数枚のウェハをバッチ処理する。
【0030】
図1と図2の枚葉搬送コンベア20は、枚葉搬送ラインとも呼んでいる。図2に示すように枚葉搬送コンベア20は、クリーントンネル30により仕切られている。このクリーントンネル30は、ウェハWの通過する部分を極力小さな閉空間で仕切るためのものである。
クリーントンネル30は、ファン付きフィルタユニット(FFU)31を有している。このファン付きフィルタユニット31は、クリーントンネル30の天井に配置されている。ファン付きフィルタユニット31は、天井から床下への空気の流れ(ダウンフロー)を発生しており、これにより空気中の塵埃を取り除き、規定された清浄度レベル(清浄度クラス)でクリーントンネル30内を管理するようになっている。
【0031】
上述したように、図1に示す各製造対象物の受け渡し装置13の構成は同じである。したがって、以下の説明では、1つの製造対象物の受け渡し装置13の構造を代表して図3〜図9を参照しながら説明する。
図3乃至図9に示すのは、本発明の製造対象物の受け渡し装置13の第1の実施形態である。
【0032】
図3乃至図5は、図1に示す1つの製造対象物の受け渡し装置13と、1つのバッチ処理装置23を代表的に示している。図3は、製造対象物の受け渡し装置13とバッチ処理装置23の平面図であり、図4は、製造対象物の受け渡し装置13とバッチ処理装置23の外観斜視図である。図5は、製造対象物の受け渡し装置13と枚葉搬送コンベア20の内部構造例を示す斜視図である。
図6と図7は、製造対象物の受け渡し装置13の構造を示す図であり、図8は製造対象物の受け渡し装置13の構造を示す斜視図である。
【0033】
図3と図4に示すように、製造対象物の受け渡し装置13は、枚葉搬送コンベア20とバッチ処理装置23の間に配置されている。この製造対象物の受け渡し装置13は、枚葉―バッチ組み変換装置とも呼んでいる。
つまり、製造対象物の受け渡し装置13は、枚葉搬送コンベア20とバッチ処理装置23の間で、製造対象物であるウェハWをスムーズかつ確実に枚葉―バッチ組み変換して受け渡しするための装置である。
これにより、枚葉搬送コンベア20がウェハWを枚葉搬送形式で搬送しており、かつバッチ処理装置23は複数枚のウェハWを同時にバッチ処理するのにも関わらず、枚葉搬送形式とバッチ処理形式におけるウェハの受け渡しを行えるのである。
【0034】
ここで、製造対象物の受け渡し装置13の説明をする前に、図1〜図3に示す枚葉搬送コンベア20の構造例について説明する。
枚葉搬送コンベア20は、枚葉搬送ラインともいい、ベース20Aと複数の架台46を有している。ベース20Aの上には複数の架台46が搬送方向Tに沿って配列されている。これらの架台46は搬送方向Tに沿ってエンドレス状に送られるようになっている。架台46は、その上にウェハWを載せるようになっている。
各架台46は、等しい間隔をおいて搬送方向Tに沿って配列されていて、図示しない駆動部によりエンドレス状に搬送方向Tに沿って移動可能である。
【0035】
図2と図4と図5に示すように、ベース20Aの上には、クリーントンネル30が設けられている。このクリーントンネル30の上面には、ファン付きフィルタユニット31が設けられている。ファン付きフィルタユニット31は、図2のクリーントンネル30の中に形成された閉空間のクリーン度を高めるために空気の流れ(ダウンフロー)を発生している。これにより、クリーントンネル30内の空気中の塵埃を取り除き、規定された清浄度で管理する。
【0036】
図1〜図3のバッチ処理装置23は、複数枚のウェハWをバッチ処理するための装置である。複数枚のウェハWは、たとえば図10に示すような容器Cの中に着脱可能に収納されるようになっている。
この容器Cは、たとえば開閉ぶたC1により開閉することにより、内部に塵埃が侵入するのを防ぐ。
【0037】
図10の容器Cは、処理すべきウェハWを収納した状態で、容器Cは製造対象物の受け渡し装置13側からバッチ処理装置23側に送られる。これにより、バッチ処理装置23は複数枚のウェハWをバッチ処理する。
バッチ処理後のウェハWは容器に収納された状態で、製造対象物の受け渡し装置13側に戻される。製造対象物の受け渡し装置13は、容器Cから、処理済みのウェハWを取り出して、1枚ずつ枚葉搬送コンベア20側に戻すようになっている。
【0038】
次に、製造対象物の受け渡し装置13の具体的な構造について、図3乃至図9を参照しながら説明する。
まず図3と図4および図5を参照する。
製造対象物の受け渡し装置13は、枚葉搬送コンベア20により枚葉搬送されてくるウェハWを、容器Cを用いて、上述したように枚葉―バッチ組み変換して、これにより枚葉搬送コンベア20とバッチ処理装置23の間でウェハWの受け渡しをスムーズかつ確実に行うことができる。
この際に用いる容器Cは、図10に示すようなカセットであってもよいし、フープ(FOUP)と呼ばれるものであってもよいし、あるいはSMIFポッドと呼ばれるものを用いてもよく、特に限定されない。
いずれにしても、この種の容器Cは、1枚もしくは複数枚のウェハWを着脱可能に収納することができる。
【0039】
製造対象物の受け渡し装置13は、図3〜図5に示すケース250を有している。このケース250は、バッチ処理装置23と枚葉搬送コンベア20の間に配置されている。ケース250の中には、図3と図5に示すようにウェハ移載ロボット21、容器収納棚装置200、容器ステージ201、容器移載ロボット203が収容されている。
その他に、製造対象物の受け渡し装置13は、図5に示すようにマニュアルポート33を有している。このマニュアルポート33は、ケース250の側方に突出して設けられていて、この突出方向は枚葉搬送コンベア20の搬送方向Tと平行である。
【0040】
図5に示すマニュアルポート33は、ロードポートともいい次のような場合に用いる。
この場合とは、たとえば図5に示す枚葉搬送コンベア20が何らかの原因でウェハWを搬送できなくなった場合である。マニュアルポート33を使用する場合としては、ウェハWのイレギュラー処理をしたい場合である。枚葉搬送コンベア20で搬送してくるウェハWとは別に、突発的に別の種類のウェハWをバッチ処理装置23により製造もしくは処理したい場合に、その該当するウェハWがマニュアルポート33の上に置かれる。
【0041】
これによって、ウェハ移載ロボット21はマニュアルポート33の上に置かれたウェハWをバッチ処理装置23の中に給材することができる。このとき、マニュアルポート33にウェハWを置く場合には、1枚または複数のウェハWは、たとえばフープ(FOUP)と呼ばれる容器に格納することができる。このフープは1枚または複数枚のウェハWを密閉して格納する容器である。マニュアルポート33は、このフープの開閉を行うためのオープナーを有している。
【0042】
図8に示すケース250の内部であって、ウェハ移載ロボット21が配置されている領域には、清浄化装置204が設けられている。この清浄化装置204は、ウェハ移載ロボット21が動作する領域内を、たとえば枚葉搬送コンベア20内の清浄化度と同等の清浄化度で保つ。図8に示すようにウェハ移載ロボット21の付近には、開口部21Pが設けられていて、この開口部21Pは、ウェハ移載ロボット21の領域と枚葉搬送コンベア20側の領域を接続している。
【0043】
図8に示す容器オープナー21Rは、密閉型の容器Cの開閉ぶたC1(図10に示す)を開閉するためのものである。この容器オープナー21Rの付近には、上述した容器ステージ201が設けられている。この容器ステージ201の上には容器Cが置かれるようになっている。
容器ステージ201の上に置かれた容器Cは、容器オープナー21Rにより開閉ぶたC1が開閉される。そしてウェハ移載ロボット21が、開いた状態の容器Cと枚葉搬送コンベア20との間でウェハWの受け渡しを行って枚葉―バッチ組み変換を行うようになっている。
ケース250のマニュアルポート33の付近には、開口部33Pが設けられている。
【0044】
製造対象物移載ロボットとしての図8のウェハ移載ロボット21の構造例について説明する。
移載ロボット21の具体的構造例は、図11と図12に図示している。
図11と図12に詳しく示す移載ロボット21は、本体300、第1アーム301、第2アーム302およびハンド303を有している。第1アーム301は本体300に対して中心軸CLを中心として回転可能である。第2アーム302は、回転軸CL1を中心として第1アーム301に対して回転可能である。ハンド303は、回転軸CL2を中心として回転可能であるとともに、回転軸CL3を中心として回転可能である。
ハンド303は、ほぼU字型のアーム部305,305を有している。アーム305,305には、ウェハWの外周面を保持する支持部306を有している。
図13は、図11と図12に示すロボット21のハンド303を示している。このハンド303の支持部306は、ウェハWの外周部を支持している。
【0045】
図3と図8に示す容器ステージ201は、次のような場合に容器Cを置くようになっている。すなわち、ウェハ移載ロボット21が、枚葉搬送コンベア20と容器Cとの間でウェハWを受け渡しして出し入れして枚葉―バッチ組み変換およびバッチ組み―枚葉変換する際に容器ステージ201を用いる。
容器ステージ201とウェハ移載ロボット21は、ベース205に設けられている。
【0046】
図8と図9を参照して、容器収納棚装置200の構造について説明する。
この容器収納棚装置200は、移載ポート210と容器ステージ201の付近であって、それらの上方位置に設けられている。
容器収納棚装置200は、複数の容器収納棚213を有している。図9の例では6つの容器収納棚213が設けられている。容器収納棚213は、たとえば2つずつ間隔をおいて上下方向に沿ってケース250の内側に固定されている。各容器収納棚213は、たとえば図5に示すように容器Cを着脱可能に保持することができる。
【0047】
この容器収納棚装置200は、少なくとも1つの容器Cを一時的に保管することができる。この容器収納棚装置200は、次のような場合に用いる。すなわち、容器Cがバッチ処理装置23に受け入れ可能な状態であるときには、容器移載ロボット203は、容器Cを容器ステージ201の上からバッチ処理装置23側へ移すために、たとえば図9に示す移載ポート210へいったん移したり、あるいは直接バッチ処理装置23の図5に示す装置ロードポート220へ移すことができる。
【0048】
しかしながら、容器Cがバッチ処理装置23に受け入れ不可能な状態にある時には、容器Cは、移載ポート210もしくは装置ロードポート220へは直接移載することができなくなる場合がある。
この場合には、容器移載ロボット203が、容器Cを容器ステージ201から容器収納棚装置200の容器収納棚213に移載して一時的に保管させるバッファの役割を果たすようになっている。そして、容器Cをバッチ処理装置23が受け入れ可能な状態になった時点で、容器移載ロボット203が、容器Cを容器収納棚装置200の容器収納棚213からバッチ処理装置23側の装置ロードポート220側、あるいは移載ポート210側へ移載することができる。
【0049】
また、バッチ処理済みのウェハWが収納された容器Cが、バッチ処理装置23の中から容器移載ロボット203により取り出された時に、枚葉搬送コンベア20側にウェハWを受け渡すことができない場合がある。この場合にも、容器収納棚213は、処理済みのウェハWを収納した容器Cを一時的に保管することができる。
このように、容器収納棚装置200は、枚葉搬送コンベア20の枚葉搬送能力と、バッチ処理装置23のバッチ処理能力の調整を行うために、一時的に容器Cを保管することができるバッファの役割がある。
【0050】
次に、図9に示す容器移載ロボット203の構造例について説明する。
容器移載ロボット203は、図9と図6および図7に示すように、支柱215とステージ板217およびスライド台219を有している。スライド台219は、図示しないアクチュエータの作動によりガイド板221によりX方向に沿って直線移動および位置決め可能である。
容器移載ロボット203およびステージ板217は、支柱215に沿ってZ方向に関して移動して位置決め可能である。
これにより、容器移載ロボット203のアーム225は、容器Cを保持しながら、所望の位置の容器収納棚213に対して着脱可能に保持させることができる。
【0051】
図9におけるX方向は、図1に示す搬送方向Tと平行であり、Z方向はX方向と垂直な方向である。図9に示すスライド台219と、容器移載ロボット203およびステージ板217のユニットは、それぞれ別のアクチュエータによりXおよびZ方向に移動して位置決め可能である。容器移載ロボット203のアーム225の形状は、たとえばウェハ移載ロボット21のアームの構造と同様のものを採用することができる。
【0052】
図7(B)に示すように、ケース205の背面側には、開口部33Lが設けられている。この開口部33Lを設けることにより、容器移載ロボット203が、容器Cを容器ステージ201側から装置ロードポート220側に渡したり、その逆の動作を行うことができる。
図5に示す装置ロードポート220は、装置ローダ227の上に設けられている。装置ローダ227は、装置ロードポート220に置かれた容器Cをバッチ処理装置23の中に取り込ませたり、逆にバッチ処理装置23内の容器Cを装置ロードポート220側に取り出したりする機能を有している。
【0053】
次に、図14を参照しながら、製造対象物の受け渡し方法の一例について説明する。
図14の製造対象物の搬送方法は、概略的には容器移載ステップSCおよびウェハ移載ステップ(製造対象物移載ステップ)SWを有している。
容器移載ステップSCでは、図5に示す枚葉搬送コンベア20で枚葉搬送されるウェハWが、製造対象物の受け渡し装置13を用いてバッチ処理装置23側へ枚葉―バッチ組み変換して、バッチ処理装置23側へ送る。
【0054】
ウェハ移載ステップSWでは、バッチ処理装置23において処理済みのウェハWが収納された容器Cが、製造対象物の受け渡し装置13により取り出されてバッチ処理済みの複数枚のウェハWを枚葉搬送コンベア20側に1枚ずつ戻す。
容器移載ステップSCは、ステップST1乃至ステップST9を有している。ウェハ移載ステップSWは、ステップST10からステップST16を有している。
【0055】
まず、図14に示す容器移載ステップSCについて説明する。
ステップST1では、枚葉搬送コンベア20がウェハWを枚葉搬送する。ステップST2では、図5に示すウェハ移載ロボット21が、該当する処理すべきウェハWを1枚ずつ取って、すでに容器ステージ201に置かれている容器Cの中に1枚ずつ収納する。
その後、ステップST3またはステップST4に移る。ステップST3では、バッチ処理装置が容器を受け入れ可能な状態である場合であり、ステップST4ではバッチ処理装置23が容器Cを受け入れ不可能な状態である。
図5の容器ステージ201の上に置かれた容器Cには、ステップST2においてすでに枚葉―バッチ組み変換して処理すべきウェハWが1枚または複数枚収納されている。
【0056】
図14のステップST3の容器受け入れ可能状態では、ステップST7に示すように容器移載ロボット203が容器ステージ201の容器Cを移載ポート210に搬送する。その後ステップST8では容器移載ロボット203は、容器Cを移載ポート210から装置ロードポート220に移載する。ステップST9では、容器Cは、バッチ処理装置23の中に装置ローダ227を用いて搬送されて、容器C内の処理すべき1枚または複数枚のウェハWがバッチ処理される。
【0057】
一方、図14のステップST4の容器受け入れ不可能な状態では、ステップST5のように、容器移載ロボット203は、容器Cを容器収納棚213に一時的に収納する。そしてステップST6では、バッチ処理装置23が容器Cを受け入れ可能になった時点において、上述したステップST7およびステップST8そしてステップST9を順次行っていくことになる。
このようにして、容器収納棚装置200の容器収納棚213は、枚葉搬送コンベア20の搬送能力と、バッチ処理装置23のバッチ処理能力の差を吸収して調整するために、1つまたは複数の容器Cを適宜収納することができる。
【0058】
次に、図14のウェハ移載ステップSWに移り、ステップST10では、処理後のウェハWが収納された容器Cは、バッチ処理装置23の中から装置ロードポート220側に装置ローダ227により移載される。そしてステップST11では、枚葉搬送コンベア20がウェハWを受け入れ可能な状態を示しており、ステップST12では、枚葉搬送コンベア20がウェハWを受け入れ不可能な状態を示している。
【0059】
まずステップST11のウェハを受け入れ可能な状態では、ステップST13のように、容器移載ロボット203が装置ロードポート220の上の容器Cを直接容器ステージ201に移すか、もしくは装置ロードポート220から移載ポート210に移す。そしてステップST16では、ウェハ移載ロボット21が、容器ステージ201の上の容器Cから処理済みのウェハを、バッチ組み―枚葉変換して1枚ずつ枚葉搬送コンベア20側へ移載する。
【0060】
そうでなく、図14のステップST12のウェハを受け入れ不可能な状態では、ステップST14のように、容器移載ロボット203が、容器Cを容器収納棚213に対して一時的に保管する。そしてステップST15では、枚葉搬送コンベア20がウェハWを受け入れ可能な状態になった時点で、すでに述べたステップST13とステップST16を行っていく。
このようにして、製造対象物の受け渡し装置13は、枚葉搬送コンベア20とバッチ処理装置23との間で、ウェハWを滞りなく枚葉―バッチ組み変換とバッチ組み―枚葉変換しながら受け渡しを行うことができる。
【0061】
なお、図5のバッチ処理装置23の立ち上げ時や、バッチ処理装置の状態確認などの目的で、人手によりウェハWがバッチ処理装置に投入される場合がある。この場合には、マニュアルポート33を用いる。すなわち、マニュアルポート33に置かれた容器Cは、容器移載ロボット203により容器収納棚213または移載ポート210に搬送される。そして順次容器Cはバッチ処理装置23へ搬送されてバッチ処理される。
また、マニュアルでウェハWや容器Cを取り出す際には、図示しない指示入力装置で容器Cを指定することにより、指定した容器Cがマニュアルポート33に搬送される。
【0062】
第2の実施形態
次に、本発明の製造対象物の受け渡し装置の第2の実施形態について説明する。
図15乃至図18は、本発明の製造対象物の受け渡し装置の第2の実施形態を示している。
図15は、製造対象物の受け渡し装置603を含む全体のシステムの平面図であり、図16はこの全体のシステムの斜視図である。図17は第1受け渡しユニットを示す図であり、図18は第1受け渡しユニットの斜視図である。
【0063】
図15と図16で示す枚葉搬送コンベア20、バッチ処理装置23乃至26は、図5に示す枚葉搬送コンベア20とバッチ処理装置23乃至26と同様のものであるので、その説明を用いることにする。図15と図16に示す容器Cは、図5に示す容器Cと同様のものである。
図15と図16に示す製造対象物の受け渡し装置603は、第1受け渡しユニット611と、第2受け渡しユニット612、および容器搬送装置613を有している。
第1受け渡しユニット611は、図3に示す製造対象物の受け渡し装置13とほぼ同様の構造を有している。したがって、図15に示す第1受け渡しユニット611の構成要素が、図3に示す製造対象物の受け渡し装置13の構成要素と同じ箇所には同じ符号を記してその説明を用いる。
【0064】
図15に示す第1受け渡しユニット611と第2受け渡しユニット612は、ほぼ構成要素は同じものである。
第1受け渡しユニット611は、第1容器ステージ1201、第1ウェハ移載ロボット1021、第1容器移載ロボット1203、第1容器収納棚装置1200、第1移載ポート1210を有している。
第2受け渡しユニット612は、第2容器ステージ2201、第2ウェハ移載ロボット2021、第2容器移載ロボット2203、第2容器収納棚装置2200および第2移載ポート2210を有している。
【0065】
容器搬送装置613は、第1受け渡しユニット611と第2受け渡しユニット612の間に位置していて、図16に示すようにホルダー620とレール621を有している。
ホルダー620は、容器Cを着脱可能に保持することができる。このホルダー620は、第1移載ポート1210の上に載っている容器Cを掴んで、レール621に沿ってE方向に移動して、そしてその容器Cを第2移載ポート2210の上に載せて離す機能を有している。
【0066】
レール621は、第1移載ポート1210と第2移載ポート2210の間に水平に配置されている。そしてレール621に対応する位置には、複数のバッチ処理装置23乃至26が並べて配列されている。
各バッチ処理装置23乃至26には、それぞれ装置ロードポート220が設けられている。
ホルダー620は、これらの装置ロードポート220の任意の箇所に対して途中Z1方向にレール621から下がることにより、容器Cを装置ロードポート220に対して受け渡しすることができる。
【0067】
図16の例では、第1移載ポート1210と第2移載ポート2210は、レール621の一端部と他端部の下部に対応して配置されている。つまり第1移載ポート1210と第2移載ポート2210は対面している。
図16の第1ウェハ移載ロボット1021は、枚葉搬送コンベア20により搬送される処理すべきウェハWを、1枚または複数枚容器C内に収納するためのものである。第1容器収納棚装置1200は、少なくとも1つの容器Cを必要に応じて一時的に収納する。
【0068】
第1容器ステージ1201には、第1ウェハ移載ロボット1021が容器Cに対してウェハWを出し入れする際に容器Cを置くようになっている。第1移載ポート1210は、容器搬送装置のホルダー620側へ容器Cを移載するために容器を置くためのポートである。
第1容器移載ロボット1203は、第1容器ステージ1201、第1容器収納棚装置1200、そして第1移載ポート1210の間で、容器Cを受け渡しするためのものである。
これに対して、第2移載ポート2210は、バッチ処理済みのウェハWを収納した容器Cをホルダー620から受け取っておくためのポートである。第2容器収納棚装置2200は、少なくとも1つの容器を必要に応じて一時的に収納するためのものである。
【0069】
第2ウェハ移載ロボット2021は、処理済みのウェハWを容器Cから1枚ずつ取り出して枚葉搬送コンベア20側に戻す。第2容器ステージ2201には、第2ウェハ移載ロボット2021が容器Cから処理済みのウェハWを取り出して枚葉搬送コンベア20に移す際に容器Cを置いておく。第2容器移載ロボット2203は、第2移載ポート2210の上の容器Cを、第2容器収納棚装置2200の容器収納棚213へ移載するか、または第2移載ポート2210の容器Cを第2容器ステージ2201へ移載するためのものである。
【0070】
次に、図15と図16を参照しながら、製造対象物の受け渡し装置603の動作について説明する。
処理すべきウェハWは枚葉搬送コンベア20により搬送される。第1受け渡しユニット611の第1ウェハ移載ロボット1021は、図15の矢印G1で示すように、処理すべきウェハWを枚葉搬送コンベア20から取って第1容器ステージ1201の上の容器Cに対して枚葉―バッチ組み変換して収納する。
【0071】
容器Cに所定枚数収納された状態で、容器Cは、密閉タイプであるならば蓋を密閉動作させる。そして、バッチ処理装置23乃至26の内の該当するたとえばバッチ処理装置23が容器Cを受け入れ可能な状態である場合には、第1容器移載ロボット1203が、第1容器ステージ1201の容器Cを第1移載ポート1210に移す。
【0072】
そうでなく、バッチ処理装置23が容器Cを受け入れ不可能な時には、第1容器移載ロボット1203は、第1容器ステージ1201の容器Cを一時的に第1容器収納棚装置1200の容器収納棚213に搬送して収納する。
その後、バッチ処理装置23が容器Cを受け入れ可能な状態になった時には、第1容器移載ロボット1203は、容器収納棚213から容器Cを第1移載ポート1210に搬送する。
【0073】
次に、第1移載ポート1210上にある容器Cは、容器搬送装置613のホルダー620により保持されてレール621に沿ってE方向に移動される。この時に、たとえばホルダー620はZ1方向に下って容器Cをバッチ処理装置23の装置ロードポート220に置く。
装置ロードポート220に置かれた容器Cは、装置ローダ227によりバッチ処理装置23内に送られる。バッチ処理済みの容器Cは、再び装置ローダ227により装置ロードポート220に出される。そしてホルダー620はZ1方向に下ってそのバッチ処理済みのウェハWを収納した容器Cを保持して上昇した後にE方向に搬送する。
【0074】
次に、容器Cに収納されている処理済みのウェハWが、第2受け渡しユニット612により再び枚葉搬送コンベア20に移載されるまでの動きについて説明する。
ホルダー620が第2移載ポート2210の上に容器Cを置く。即座に、ウェハWが枚葉搬送コンベア20側に置くことが可能な状態である時には、第2容器移載ロボット2203が第2移載ポート2210の容器Cを第2容器ステージ2201の上に移載する。
【0075】
これに対して、即座には枚葉搬送コンベア20側へウェハWの投入が不可能な場合には、第2容器移載ロボット2203は、第2移載ポート2210の容器Cを収納棚213に搬送して一時的に保管する。その後に枚葉搬送コンベア20がウェハWを受け入れ可能な状態になった時に、第2容器移載ロボット2203は、容器Cを収納棚213から第2容器ステージ2201に移載する。
【0076】
このように第2容器ステージ2201に移載された容器C内のウェハWは、第2ウェハ移載ロボット2021によりバッチ組み―枚葉変換されて、1枚ごとに枚葉搬送コンベア20側に投入される。この場合に容器Cが密閉タイプの場合には、その蓋を開けた後にウェハWを取り出す。
空になった容器Cは、空いている収納棚213に対して第2容器移載ロボット2203により第2容器ステージ2201から移す。あるいは空の容器Cは、そのまま第2容器ステージ2201の上に置かれ、次の搬送のために使用される。
【0077】
このようにして図15の第1受け渡しユニット611は、G1方向に沿って枚葉搬送コンベア20からウェハWを取り込んで枚葉―バッチ組み変換を行うために容器Cに収納する。
1枚または複数枚の収納された容器Cは、容器搬送装置613を通じて、バッチ処理装置23乃至26の内の任意のバッチ処理装置23の装置ロードポート220へ運ぶ。この後に、該当するバッチ処理装置23〜26が容器Cを取り込んでウェハWをバッチ処理した後に、再び容器搬送装置613は第2受け渡しユニット612側に容器Cを搬送する。
【0078】
第2受け渡しユニット612は、処理済みのウェハWを収納した容器Cから、ウェハWを順次1枚ずつ取り出すことにより、G2の方向に沿って枚葉搬送コンベア20側にウェハWを戻すことができる。
このようにして、図15の製造対象物の受け渡し装置603は、ウェハ受け入れ側の第1受け渡しユニット611と、反対側のウェハ排出側の第2受け渡しユニット612およびその中間の容器搬送装置613を備えている構成である。
【0079】
第3の実施形態
これに対して、図19は、本発明の製造対象物の受け渡し装置の第3の実施形態を示している。
図19の受け渡し装置713が、図16の受け渡し装置613と異なるのは、レール621に対する第1受け渡しユニット611と第2受け渡しユニット612の配置の仕方である。この場合には、第1受け渡しユニット611の第1移載ポート1210が、Y方向に向いて突出している。
【0080】
同様に第2移載ポート2210も同様にしてY方向に突出している。このY方向は、E方向およびZ1方向とは直交する方向である。
第1受け渡しユニット611と第2受け渡しユニット612および容器搬送装置613そして枚葉搬送コンベア20と各バッチ処理装置23乃至26の構造は、同じであるのでその説明を用いる。
【0081】
第4の実施形態
次に、図20は、本発明の製造対象物の受け渡し装置の第4の実施形態を示している。
図20の製造対象物の受け渡し装置813は、1つの受け渡しユニット1611と1つの容器搬送装置1613を有している。受け渡しユニット1611の構造は、図15に示す第1受け渡しユニット611と同様の構造を採用することができる。またバッチ処理装置23乃至26と枚葉搬送コンベア20の構造も、図15のバッチ処理装置と枚葉搬送コンベアと同様な構造である。
【0082】
これに対して、容器搬送装置1613の構造がやや異なる。
容器搬送装置1613は、ホルダー620とレール1621を有している。レール1621の一端部1650は、移載ポート1210の上部に位置している。レール1621の他端部1651は、開放状態になっている。このレール1621は、バッチ処理装置23乃至26の装置ロードポート220に対してホルダー620を一致させるだけの長さを有している。
【0083】
次に、製造対象物の受け渡し装置813の動作例について説明する。
製造対象物の受け渡し装置813は、枚葉搬送コンベア20で枚葉搬送されるウェハWをH1方向に取り込み、バッチ処理後のウェハWをH2の方向に沿って枚葉搬送コンベア20側に戻すようになっている。すなわち1台の受け渡しユニット1611を用いるだけで、受け渡しユニット1611はウェハWについて枚葉―バッチ組み変換およびバッチ組み―枚葉変換を行うことができる。
【0084】
受け渡しユニット1611のウェハ移載ロボット21は、枚葉搬送コンベア20により搬送されてくるウェハWを、H1方向に沿って容器ステージ201の上の容器Cに収納する。
たとえばバッチ処理装置23が容器Cを受け入れ可能な状態である場合には、容器移載ロボット203は容器Cを容器ステージ201から移載ポート1210に移載する。
【0085】
そうでなく、バッチ処理装置23が容器Cを受け入れ不可能な状態である場合には、容器移載ロボット203は容器Cを容器ステージ201から容器収納棚装置200の容器収納棚に一時的に保管する。
その後、バッチ処理装置23が容器Cを受け入れ可能な状態になった時点で、容器移載ロボット203が容器収納棚の容器Cを移載ポート1210に移す。
【0086】
容器搬送装置1613のホルダー620は、移載ポート1210の上の容器Cを掴んでレール1621に沿ってE方向に移動する。これにより、たとえばホルダー620は、容器Cをバッチ処理装置23の装置ロードポート220に置く。
置かれた容器Cは、装置ローダによりバッチ処理装置23内に取り込まれて、所定の手順でバッチ処理が行われる。バッチ処理済みのウェハWを収納した容器Cは、装置ロードポート220に戻る。装置ロードポート220の上の容器Cは、ホルダー620により移載ポート1210に戻される。
【0087】
この時に、枚葉搬送コンベア20がウェハWを受け入れ可能な状態である場合には、容器移載ロボット203が移載ポート1210から容器ステージ201へ容器Cを移す。そうでなく枚葉搬送コンベア20がウェハWを受け入れ不可能な状態では、容器移載ロボット203は容器Cを移載ポート1210から容器収納棚に移して一時的に保管する。
【0088】
その後、枚葉搬送コンベア20がウェハWを受け入れ可能になった時点で、容器移載ロボット203は容器収納棚から容器Cを容器ステージ201に移す。
ウェハ移載ロボット21は、容器ステージ201の上にある容器Cから1枚ずつ枚葉搬送コンベア20側にH2の方向に沿って戻していく。
以上のようにして、図20に示す製造対象物の受け渡し装置813は、ウェハの取り込み用とウェハの排出用を兼用して1台で行うことができるのである。
【0089】
上述した容器搬送装置は、いずれの実施形態においても図示例以外に、たとえばOHT(オーバヘッド・トランスファー装置)を用いることができる。
上述した製造対象物の受け渡し装置の第1の実施形態は、枚葉搬送コンベアとバッチ処理装置の間で直接ウェハの授受ができる。このために、枚葉搬送コンベアの付近に仮にバッチ処理装置に代えて枚葉処理装置が配置されていたとしても、バッチ処理装置と枚葉搬送コンベアの組み合わせと同様にして、枚葉処理装置と枚葉搬送コンベアにおけるウェハの受け渡しがスムーズかつ確実に行える。
【0090】
バッチ処理装置のために、予め複数枚のウェハをバッチ搬送するためのバッチ搬送装置が不要になる。
製造対象物の受け渡し装置の内部に1つまたは複数の容器を収納できる容器収納棚装置を設けることにより、次々と運ばれてくるウェハWを取り込みながら、処理装置で処理されたウェハは、次々にバッチ処理装置から取り出すことができる。
このために、半導体製造装置の生産能力を低下させずに、ウェハWの処理作業を続けることができる。通常用いられている枚葉搬送コンベアを使用しても、ウェハの枚葉―バッチ組み変換作業とバッチ組み―枚葉変換作業が可能になるので、装置にかかるコストを抑えることができる。
【0091】
本発明の第2の実施形態および第3の実施形態は、バッチ処理装置の台数が多くなっても、1組の第1受け渡しユニットと第2受け渡しユニットを用意すればよいので、製造対象物の受け渡し装置の設置エリアの削減とコスト削減が可能である。
バッチ処理装置用のエリアを設けて、そのエリアと枚葉搬送コンベアとの間でウェハの授受が可能になる。したがって、複数台のバッチ処理装置と枚葉搬送コンベアの設置レイアウトに自由度が増す。
【0092】
本発明の製造対象物の受け渡し装置は、1台または複数台のバッチ処理装置を用いる場合において、枚葉搬送コンベアから受け取ったウェハは、カセットのような容器に入れて枚葉―バッチ組み変換処理を行う。そして処理が終わったウェハを収納している容器は、バッチ組み―枚葉変換することにより、1枚ずつウェハWは枚葉搬送コンベア側に戻すことができる。
【0093】
本発明の実施形態では、枚葉搬送コンベアとバッチ処理装置の間におけるウェハWの受け渡しが、ウェハWの滞りのないようにして効率よく確実に行える。したがって、半導体製造装置のような製造装置における製造対象物の生産能力を低下させることがない。
製造対象物の受け渡し装置13は、好ましくはウェハのノッチを合わせるための機構と、ウェハのID(識別符号)を認識するためのID認識装置を含んでいる。ノッチを合わせるための機構は、ウェハのオリエンタもしくはロボット上に取り付けられたノッチ合わせ機構とも呼ばれている。ID認識装置は、たとえば移載ロボット上に設置されていて、ウェハWを受け渡し時にウェハの種類を認識させる。
【0094】
このID認識装置は、製造対象物の受け渡し装置13とは別の場所に設置することもできる。この場合には、ウェハWはその別に設置されたID認識装置側に搬送されてウェハWの種類を認識することになる。
ウェハのオリエンテーション(ノッチ合わせ)を行うための機構は、たとえばバッファの上部に設置するのが望ましい。バッファは、一枚もしくは複数枚のウェハを一時的に保持もしくは保管することができるものである。バッファには、ウェハの有無を検知するセンサが付いている。
【0095】
ロードポートは、作業者がマニュアルでウェハを供給する場合に用いる。この場合には、ウェハはたとえばフープ(FOUP)を用いてロードポートの上に置く。ロードポートを使用する場合としては次のような場合がある。枚葉搬送コンベア20に問題があり、たとえば枚葉搬送ができない場合である。またメンテナンス後に、製造装置の状態を確認するために、試しにあるロットのウェハを製造装置へ投入する場合である。
【0096】
製造対象物は電子部品製造用基板または基板用ウェハである。複数の容器収納棚は、容器移載ロボットの付近にあり、上下方向に並べてある。このため、平面で見て製造対象物の受け渡し装置の設置面積は極力小さくすることができる。
ウェハの取り込みや取り出し作業をスムーズに行うことができ、半導体製造装置の生産能力の低下をきたさずに、生産を続けることができる。
【0097】
本発明の実施形態においては、製造対象物の一例として半導体ウェハWを例に挙げている。しかしこれに限らず、製造対象物としては、たとえば電子部品製造用基板または基板用ウェハでよく、たとえば液晶表示装置に用いられる基板ウェハや水晶デバイス製造用の基板であっても勿論構わない。
ウェハ移載ロボット21は、アームを有するタイプのロボットである。このウェハ移載ロボット21は、水平方向に移動してウェハを受け渡す形式のものであっても勿論構わない。移載ロボットの数は、図示したように一台であっても複数台であっても勿論構わない。
本発明は、上記実施の形態に限定されず、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の変更を行うことができる。
上記実施形態の各構成は、その一部を省略したり、上記とは異なるように任意に組み合わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造対象物の受け渡し装置を有する搬送システムを含む半導体製造装置を示す平面図。
【図2】図1の装置をE方向から見た側面図。
【図3】1つのバッチ処理装置と製造対象物の受け渡し装置および枚葉搬送コンベアの一部分を示す平面図。
【図4】バッチ処理装置、製造対象物の受け渡し装置および枚葉搬送コンベアの斜視図。
【図5】図4の製造対象物の受け渡し装置と枚葉搬送コンベアの内部構造を示す斜視図。
【図6】製造対象物の受け渡し装置の構造を示す図。
【図7】製造対象物の受け渡し装置の内部構造を示す別の側面図。
【図8】製造対象物の受け渡し装置の内部構造を示す斜視図。
【図9】図8の装置の内部構造を示す斜視図。
【図10】容器の例を示す斜視図。
【図11】ウェハ移載ロボットの一例を示す斜視図。
【図12】図11のウェハ移載ロボットの別の角度から見た斜視図。
【図13】ウェハ移載ロボットがウェハを保持している様子を示す図。
【図14】本発明の第1の実施形態における動作例を示すフロー図。
【図15】本発明の製造対象物の受け渡し装置の第2の実施形態を示す平面図。
【図16】第2の実施形態の斜視図。
【図17】図16の第1受け渡しユニットの構造を示す図。
【図18】第1受け渡しユニットの構造を示す斜視図。
【図19】本発明の第3の実施形態を示す斜視図。
【図20】本発明の第4の実施形態を示す平面図。
【符号の説明】
10・・・半導体製造装置、13・・・製造対象物の受け渡し装置、20・・・枚葉搬送コンベア(枚葉搬送ラインの一例)、21・・・ウェハ移載ロボット、200・・・容器収納棚装置、201・・・容器ステージ、203・・・容器移載ロボット、210・・・移載ポート、213・・・容器収納棚、220・・・装置ロードポート、C・・・容器、W・・・ウェハ(製造対象物の一例)
Claims (9)
- 製造対象物を枚葉搬送する枚葉搬送ラインと、複数の前記製造対象物をバッチ処理するバッチ処理装置との間で、前記製造対象物を受け渡しするための製造対象物の受け渡し装置であり、
前記枚葉搬送ラインにより枚葉搬送される処理すべき前記製造対象物を、複数の前記製造対象物が収納可能で前記バッチ処理装置に受け渡し可能な容器に収納して、前記容器を前記バッチ処理装置へ移載し、しかも前記バッチ処理装置で処理済みの複数の前記製造対象物を収納した前記容器を、前記バッチ処理装置から戻して、前記容器から前記製造対象物を取り出して前記製造対象物を前記枚葉搬送ライン側に移載する構成としたことを特徴とする製造対象物の受け渡し装置。 - 前記枚葉搬送ラインにより搬送される処理すべき前記製造対象物を複数の前記製造対象物が収納可能で前記バッチ処理装置に受け渡し可能な容器に収納し、しかも前記バッチ処理装置で処理済みの前記製造対象物を前記容器から取り出して前記枚葉搬送ラインに戻すための製造対象物移載ロボットと、
少なくとも1つの前記容器を収納するための容器収納棚装置と、
前記製造対象物移載ロボットが前記容器に対して前記製造対象物を出し入れする際に前記容器を置くための容器ステージと、
前記容器ステージと前記容器収納棚装置および前記バッチ処理装置の間で前記容器を受け渡しするための容器移載ロボットと、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の製造対象物の受け渡し装置。 - 前記容器が前記バッチ処理装置に受け入れ可能な状態にある時には、前記容器移載ロボットは、前記容器を前記容器ステージから前記バッチ処理装置に移載し、
前記容器が前記バッチ処理装置に受け入れ不可能な状態にある時には、前記容器移載ロボットは、前記容器を前記容器ステージから前記容器収納棚装置に移載して一時的に保管させて、そして前記容器を前記バッチ処理装置に受け入れ可能な状態になった時点で、前記容器移載ロボットは、前記容器を前記容器収納棚装置から前記バッチ処理装置に移載することを特徴とする請求項2に記載の製造対象物の受け渡し装置。 - 前記バッチ処理装置は装置ロードポートを有しており、前記容器移載ロボットは、前記容器を前記容器ステージと前記装置ロードポートの間で受け渡しするか、または前記容器を前記容器収納棚装置と前記装置ロードポートの間で受け渡しすることを特徴とする請求項3に記載の製造対象物の受け渡し装置。
- 第1受け渡しユニットと、第2受け渡しユニットと、前記第1受け渡しユニットと前記第2受け渡しユニットの間に配置されて前記第1受け渡しユニットから前記第2受け渡しユニット側へ前記容器を搬送しながら、所望の前記バッチ処理装置との間で前記容器の受け渡しを行う容器搬送装置とを有し、
前記第1受け渡しユニットは、
前記枚葉搬送ラインにより搬送される処理すべき前記製造対象物を複数の前記製造対象物が収納可能で前記バッチ処理装置に受け渡し可能な容器に収納するための第1製造対象物移載ロボットと、
少なくとも1つの前記容器を収納するための第1容器収納棚装置と、
前記製造対象物移載ロボットが前記容器に対して前記製造対象物を出し入れする際に前記容器を置くための第1容器ステージと、
前記容器搬送装置側へ前記容器を移載するために前記容器を置くための第1移載ポートと、
前記第1容器ステージと前記第1容器収納棚装置および第1移載ポートの間で前記容器を受け渡しするための第1容器移載ロボットと、を備え、
前記第2受け渡しユニットは、
前記バッチ処理済みの前記製造対象物を収納した前記容器を前記容器搬送装置から受け取って置くための第2移載ポートと、
少なくとも1つの前記容器を収納するための第2容器収納棚装置と、
処理済みの前記製造対象物を前記容器から取り出して前記枚葉搬送ラインに戻すための第2製造対象物移載ロボットと、
前記第2製造対象物移載ロボットが前記容器から処理済みの前記製造対象物を取り出して前記枚葉搬送ラインに移す際に前記容器を置くための第2容器ステージと、
前記第2移載ポートの前記容器を前記第2容器収納棚装置へ移載するかまたは前記第2移載ポートの前記容器を前記第2容器ステージへ移載するための第2容器移載ロボットと、を備えることを特徴とする請求項1に記載の製造対象物の受け渡し装置。 - 受け渡しユニットと、前記受け渡しユニットから処理すべき前記製造対象物を収納した前記容器を搬送しながら所望の前記バッチ処理装置との間で容器の受け渡しを行い、処理済みの前記製造対象物を収納した前記容器を前記受け渡しユニット側へ戻す容器搬送装置とを有し、
前記受け渡しユニットは、
前記枚葉搬送ラインにより搬送される処理すべき前記製造対象物を複数の前記製造対象物が収納可能で前記バッチ処理装置に受け渡し可能な容器に収納し、しかも前記バッチ処理装置で処理済みの前記製造対象物を前記容器から取り出して前記枚葉搬送ラインに戻すための製造対象物移載ロボットと、
少なくとも1つの前記容器を収納するための容器収納棚装置と、
前記製造対象物移載ロボットが前記容器に対して前記製造対象物を出し入れする際に前記容器を置くための容器ステージと、
前記容器搬送装置側へ前記容器を移載したり前記容器搬送装置から前記容器を受け取る際に前記容器を置くための移載ポートと、
前記容器ステージと前記容器収納棚装置および前記移載ポートの間で前記容器を受け渡しするための容器移載ロボットと、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の製造対象物の受け渡し装置。 - 前記製造対象物は電子部品製造用基板または基板用ウェハであることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の製造対象物の受け渡し装置。
- 製造対象物を枚葉搬送する枚葉搬送ラインと、複数の前記製造対象物をバッチ処理するバッチ処理装置との間で、前記製造対象物を受け渡しするための製造対象物の受け渡し方法であり、
前記枚葉搬送ラインにより枚葉搬送される処理すべき前記製造対象物を、複数の前記製造対象物が収納可能で前記バッチ処理装置に受け渡し可能な容器に収納して、前記容器を前記バッチ処理装置へ移載する容器移載ステップと、
前記バッチ処理装置で処理済みの複数の前記製造対象物を収納した前記容器を、前記バッチ処理装置から戻して、前記容器から前記製造対象物を取り出して前記製造対象物を前記枚葉搬送ライン側に移載する製造対象物移載ステップと、を有することを特徴とする製造対象物の受け渡し方法。 - 前記製造対象物は電子部品製造用基板または基板用ウェハであることを特徴とする請求項8に記載の製造対象物の受け渡し方法。
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