JP2004278871A - 復水の再蒸発装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】再蒸発タンク1の上部に復水供給管2と連通管8を接続する。連通管8に圧力センサ9と圧力制御弁4を取り付けてエゼクタ3の吸引室12と接続する。エゼクタ3には蒸気供給管11を接続する。再蒸発タンク1の所定下方に液体圧送部材7を配置して、連結管5で接続する。
復水供給管2から再蒸発タンク1内へ供給された復水の一部は再蒸発して、連通管8を通ってエゼクタ3に吸引される。残った復水は所定下方に配置された液体圧送部材7の液体流入口15から液体圧送部材7内へ流下する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、蒸気の凝縮した高温復水を、再蒸発タンク内で再蒸発させて蒸気として再度利用する復水の再蒸発装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特開平9−196305号公報
これには、蒸気使用機器に蒸気を供給する蒸気供給管にエゼクタを介在し、蒸気使用機器の出口側にスチームトラップを介して再蒸発タンクを接続して、再蒸発タンクの上部をエゼクタと接続した復水回収装置が開示されている。
【特許文献2】特開平10−61885号公報
これには、圧送すべく液体流入口と液体排出口、及び、高圧気体としての作動蒸気導入口と作動蒸気排出口とを備えた液体圧送部材が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1に開示された従来の再蒸発タンクでは、スチームトラップから流入する復水の量が比較的少ない場合に、再蒸発タンクの下流側へ復水が流下しなくなり、再蒸発タンク内に復水を滞留してしまう問題があった。これは、再蒸発タンクへ流入する復水量が少ないと、再蒸発する蒸気も少なくなり、エゼクタの吸引力によって再蒸発タンク内が減圧状態、更には、大気圧以下の負圧状態となってしまい、タンク下流側へ復水が自然流下できないためである。
【0004】
従って、本発明の課題は、流入する復水量に係わりなく再蒸発タンクから下流側へ復水が確実に流下できる復水の再蒸発装置を得ること。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために講じた本発明の手段は、再蒸発タンクに復水供給管を接続して、当該再蒸発タンク内で復水の再蒸発した蒸気を吸引するエゼクタを接続したものにおいて、再蒸発タンクの所定下方に、温水等の液体を高圧の圧縮空気や蒸気等の気体で圧送する液体圧送部材を配置して、当該液体圧送部材の液体流入口と再蒸発タンクを連結管で接続したものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
再蒸発タンクの所定下方に液体圧送部材を配置したことにより、再蒸発タンク内が減圧状態、あるいは、大気圧以下の負圧状態となっても、液体圧送部材の液体流入口には所定下方の距離に相当する水頭高さが維持されることによって、再蒸発タンクから液体圧送部材へ確実に復水を流下させることができる。
【0007】
【実施例】
図1において、再蒸発タンク1と、再蒸発タンク1に復水を供給する復水供給管2と、エゼクタ3、及び、液体圧送部材7とで復水の再蒸発装置を構成する。
【0008】
再蒸発タンク1は円筒形密閉状で、側面上部に復水供給管2を接続すると共に、側面下部に連結管としての復水出口管5を接続する。復水供給管2にはバルブ6を介在させて図示しない蒸気使用機器などの復水発生源と接続する。一方、復水出口管5には逆止弁14を介在させて液体圧送部材7の液体流入口15と接続する。逆止弁14は、再蒸発タンク1から液体圧送部材7への液体の流下のみを許容し、反対側への液体の通過は許容しないものである。
【0009】
液体圧送部材7は、液体流入口15と液体流出口16、及び、高圧操作流体導入口17と高圧操作流体排出口18を有し、液体流出口16に逆止弁19を介して復水排出管20を接続すると共に、高圧操作流体導入口17に後述する蒸気排出管13を分岐した高圧蒸気管21を接続する。一方、高圧操作流体排出口18は均圧管22によって再蒸発タンク1の上部と連通する。
【0010】
液体圧送部材7は、再蒸発タンク1から復水が自然流下できるだけの距離を隔てた下方に配置する。また、液体圧送部材7は、内部に配置した図示しないフロートが下方部に位置する場合に、高圧操作流体導入口17を閉口し、一方、高圧操作流体排出口18を開口して、再蒸発タンク1から復水を逆止弁14と液体流入口15を通して液体圧送部材7内に流下させる。そして、液体圧送部材7内に復水が溜まって図示しないフロートが所定上方部に位置すると、高圧操作流体排出口18を閉口し、一方、高圧操作流体導入口17を開口して、高圧蒸気管21から高圧圧送用蒸気を内部に流入させることにより、内部に溜まった復水を液体流出口16と逆止弁19と復水排出管20を通して所定箇所へ圧送する。
【0011】
復水が圧送されて液体圧送部材7内の液位が低下すると、再度、高圧操作流体導入口17を閉口し、高圧操作流体排出口18を開口することにより、液体流入口15から復水を内部へ流下させる。このような作動サイクルを繰り返すことにより、液体圧送部材7は再蒸発タンク1からの復水を所定箇所へ圧送する。
【0012】
再蒸発タンク1の上面に連通管8を接続して、圧力制御弁4とエゼクタ3を連通する。圧力制御弁4は、圧力センサ9とコントローラ10を組み合わせて用いる。圧力センサ9で連通管8内すなわち再蒸発タンク1内の圧力を検出して、コントローラ10で設定した設定圧力に成るように圧力制御弁4の弁開度を自動的に制御するものである。
【0013】
エゼクタ3には蒸気供給管11を接続すると共に、エゼクタ3の吸引室12に連通管8の端部を接続する。エゼクタ3は、蒸気供給管11から供給される高圧蒸気によって吸引室12で所定の吸引力を発生して、再蒸発タンク1内の再蒸発蒸気を吸引するものである。
【0014】
復水供給管2から再蒸発タンク1内へ供給される復水は、再蒸発タンク1内で一部が再蒸発して連通管8からエゼクタ3へ吸引される。この場合、連通管8に取り付けた圧力制御弁4によって、再蒸発タンク1内の圧力を、供給される復水量に係わりなく所定の圧力状態、すなわち、再蒸発タンク1から液体圧送部材7内へ復水が自然流下できるだけの圧力状態に維持することにより、再蒸発タンク1内の復水を液体圧送部材7内へ流下させることもできる。
【0015】
圧力制御弁4により、再蒸発タンク1内の圧力を復水が自然流下できるだけの比較的低い圧力に設定することによって、再蒸発タンク1内での復水の再蒸発量を増加させることができ、復水の再蒸発蒸気への変換率を高めることができる。
【0016】
エゼクタ3に吸引された再蒸発タンク1内の再蒸発蒸気は、蒸気供給管11からの蒸気と混合されて、蒸気排出管13から図示しない別途の蒸気使用箇所へ配送される。
【0017】
【発明の効果】
上記のように本発明によれば、再蒸発タンクの所定下方に液体圧送部材を配置したことにより、再蒸発タンク内の復水を液体圧送部材側へ確実に流下させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る復水の再蒸発装置の実施例を示す構成図。
【符号の説明】
1 再蒸発タンク
2 復水供給管
3 エゼクタ
4 圧力制御弁
5 連結管
7 液体圧送部材
11 蒸気供給管
14 逆止弁
15 液体流入口
16 液体流出口
17 高圧操作流体導入口
18 高圧操作流体排出口
Claims (1)
- 再蒸発タンクに復水供給管を接続して、当該再蒸発タンク内で復水の再蒸発した蒸気を吸引するエゼクタを接続したものにおいて、再蒸発タンクの所定下方に、温水等の液体を高圧の圧縮空気や蒸気等の気体で圧送する液体圧送部材を配置して、当該液体圧送部材の液体流入口と再蒸発タンクを連結管で接続したことを特徴とする復水の再蒸発装置。
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