JP2004275523A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】主たるゲームにおける変動表示の停止操作を利用したゲーム性であって、利益が遊技者に付与され得るゲームを別に用意し、これによってゲームの進行に面白みを持たせるようにした遊技機を提供する。
【解決手段】本発明に係る遊技機は、図柄表示部を備えた遊技機であって、停止操作を行うべきタイミングに関連する情報を遊技者に報知する。該報知に対して遊技者が適正なタイミングで停止操作を行った場合、所定の特典を遊技者に付与する。
【選択図】 図8
【解決手段】本発明に係る遊技機は、図柄表示部を備えた遊技機であって、停止操作を行うべきタイミングに関連する情報を遊技者に報知する。該報知に対して遊技者が適正なタイミングで停止操作を行った場合、所定の特典を遊技者に付与する。
【選択図】 図8
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各列毎に複数種類の図柄を変動させた後、停止操作により各列の変動を停止させ、この状態で有効ライン上に所定の組み合わせ図柄が揃えば、役が成立して遊技者に所定の利益を還元するようにしたスロットマシン等の遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えばスロットマシンは、所定枚数のメダルを投入し、次いで、スタートレバーを操作して三つのリールを回転始動させた後、各リールに対応したストップボタンを押釦操作して対応するリールを停止させ、全リールが停止してメダルの投入枚数に応じて有効化された停止ライン(有効ライン)上に特定の組み合わせ図柄が揃えば、その組み合わせ図柄に係る役が成立してその役の種類に応じて定められた所定枚数のメダルが払い出される仕組みとなっている。
【0003】
ところが、この種のスロットマシンでは、スタートレバー操作の時点で内部的な役抽選が行われ、この役抽選で当選しなければ、役に係る組み合わせ図柄は有効ライン上に揃わないようにリール制御されている。即ち、何れかの役に係る組み合わせ図柄が有効ライン上に揃うか否かは、先に行われる役抽選にて既に決定されており、遊技者によるリールの停止操作(ストップボタン操作)は、その役抽選の抽選結果を具現化する行為にしか過ぎない。
【0004】
そこで、特許文献1では、ストップボタン操作に対して付加価値を付けることを目的とし、特別ゲーム中に効果音に合わせた所定のタイミングでストップボタンが操作されたときに補助遊技演出手段を作動させることにより、効果音に合わせたストップボタン操作とするタイミングゲームを楽しむことができ、リールの回転に合わせたストップボタン操作を行ってメダルを獲得するのみでなく、音楽などの効果音に合わせたリズミカルなストップボタン操作も楽しむことができるようにしたスロットマシンを提供している。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−340513号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1における上記タイミングゲームは、スタートレバー操作→ストップボタン操作→役の成立によるメダルの払い出し、というスロットマシンの主たるゲームに対して実質的な影響を与えない、あくまでも付随的なミニゲームであり、これに成功したからといって遊技者に何らかの利益がもたらされるわけではない。そうであれば、タイミングゲームに対して真剣に挑むことの意義はあまり無く、これを全く無視してゲームを進行させる遊技者も多分にいるであろうと本発明者は考える。
【0007】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたもので、主たるゲームにおける変動表示の停止操作を利用したゲーム性であって、利益が遊技者に付与され得るゲームを別に用意し、これによってゲームの進行に面白みを持たせるようにした遊技機を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためになされたもので、請求項1に係る遊技機は、開始操作に応じて各列の変動表示を開始し、停止操作に応じて対応する列の変動表示を停止する図柄表示部を備えた遊技機であって、前記停止操作を行うべきタイミングに関連する情報を遊技者に報知する報知手段と、該報知に対して遊技者が適正なタイミングで停止操作を行ったか否かを判定する判定手段と、該判定結果が是であることを条件として所定の特典を遊技者に付与する特典付与手段とを備えてなることを特徴とする。
【0009】
上記構成からなる遊技機によれば、報知に対して遊技者が適正なタイミングで停止操作を行えば、その停止操作は成功したとして、特典が遊技者に付与される。一方、報知に対して遊技者が適正なタイミングで停止操作を行えなければ、その停止操作は失敗したとして、特典は遊技者に付与されない。従って、報知が行われると、遊技者は特典を得ようとして停止操作に意識が集中するようになり、この点、主たるゲームとは別の面白さがタイミングゲームを通じて得られるようになる。
【0010】
尚、「停止操作を行うべきタイミング」とは、例えば特別役に係る組み合わせ図柄をそのゲームにおいて有効ライン上に揃える(入賞させる)ための停止操作を行うべきタイミング(いわゆる「目押し」のタイミング)とは関わりがないようにするのが遊技機の目押し遊技における遊技介入性を低下させない点で好ましい。
【0011】
また、請求項2に係る遊技機は、開始操作に応じて各列の変動表示を開始し、停止操作に応じて対応する列の変動表示を停止する図柄表示部を備えた遊技機であって、前記停止操作を行うべきタイミングに関連する情報を遊技者に報知する報知手段と、該報知に対して遊技者が適正なタイミングで停止操作を行ったか否かを判定する判定手段と、該判定結果が是であることを条件として所定の特典を遊技者に付与するか否かを抽選する抽選手段と、該抽選に当選した場合、前記所定の特典を遊技者に付与する特典付与手段とを備えてなることを特徴とする。
【0012】
上記構成からなる遊技機によれば、報知に対して遊技者が適正なタイミングで停止操作を行えば、その停止操作は成功したとして、特典が遊技者に付与され得る。報知に対して遊技者が適正なタイミングで停止操作を行えなければ、その停止操作は失敗したとして、特典は遊技者に付与され得ない。実際に特典が与えられるのは、抽選に当選した場合ではあるが、報知が行われると、遊技者は特典を得(るための抽選権を得)ようとして停止操作に意識が集中するようになり、この点、主たるゲームとは別の面白さがタイミングゲームを通じて得られるようになる。
【0013】
また、請求項3に係る遊技機は、開始操作に応じて各列の変動表示を開始し、停止操作に応じて対応する列の変動表示を停止する図柄表示部を備えた遊技機であって、前記停止操作を行うべきタイミングに関連する情報を遊技者に所定回数だけ報知する報知手段と、各回の報知に対して遊技者が適正なタイミングで停止操作を行ったか否かを判定する判定手段と、該判定結果が是である毎にポイントを加算するポイント算出手段と、前記所定回数が終了した時点での累積ポイントの状況に応じて所定の特典を遊技者に付与する特典付与手段とを備えてなることを特徴とする。
【0014】
上記構成からなる遊技機によれば、報知に対して遊技者が適正なタイミングで停止操作を行えば、その停止操作は成功したとして、ポイントが付与される。このポイントは停止操作が成功する度に加算され、最終的な累積ポイントの状況に応じて特典が遊技者に付与される。但し、報知に対して遊技者が適正なタイミングで停止操作を行えなければ、その停止操作は失敗したとして、ポイントは加算されない。従って、報知が行われる間、遊技者は特典を得ようとして停止操作に意識が集中するようになり、この点、主たるゲームとは別の面白さがタイミングゲームを通じて得られるようになる。
【0015】
また、請求項4に係る遊技機は、開始操作に応じて各列の変動表示を開始し、停止操作に応じて対応する列の変動表示を停止する図柄表示部を備えた遊技機であって、前記停止操作を行うべきタイミングに関連する情報を遊技者に所定回数だけ報知する報知手段と、各回の報知に対して遊技者が適正なタイミングで停止操作を行ったか否かを判定する判定手段と、該判定結果が是である毎にポイントを加算するポイント算出手段と、前記所定回数が終了した時点での累積ポイントの状況に応じた当選確率をもって所定の特典を遊技者に付与するか否かを抽選する抽選手段と、該抽選に当選した場合、前記所定の特典を遊技者に付与する特典付与手段とを備えてなることを特徴とする。
【0016】
上記構成からなる遊技機によれば、報知に対して遊技者が適正なタイミングで停止操作を行えば、その停止操作は成功したとして、ポイントが付与される。このポイントは停止操作が成功する度に加算され、最終的な累積ポイントの状況に応じて所定の特典が遊技者に付与され得る。但し、報知に対して遊技者が適正なタイミングで停止操作を行えなければ、その停止操作は失敗したとして、ポイントは加算されない。実際に所定の特典が与えられるのは、抽選に当選した場合ではあるが、報知が行われる間、遊技者は特典を得(るための当選確率の高い抽選権を得)ようとして停止操作に意識が集中するようになり、この点、主たるゲームとは別の面白さがタイミングゲームを通じて得られるようになる。
【0017】
また、請求項5に係る遊技機は、開始操作に応じて各列の変動表示を開始し、停止操作に応じて対応する列の変動表示を停止する図柄表示部を備えた遊技機であって、前記停止操作を行うべきタイミングに関連する情報を遊技者に所定回数だけ報知する報知手段と、各回の報知に対して遊技者が適正なタイミングで停止操作を行ったか否かを判定する判定手段と、該判定結果が是である毎にポイントを加算するポイント算出手段と、前記所定回数が終了した時点での累積ポイントの状況に応じて有利さの異なる所定の特典を遊技者に付与する特典付与手段とを備えてなることを特徴とする。
【0018】
上記構成からなる遊技機によれば、報知に対して遊技者が適正なタイミングで停止操作を行えば、その停止操作は成功したとして、ポイントが付与される。このポイントは停止操作が成功する度に加算され、最終的な累積ポイントの状況に応じて有利さの異なる所定の特典が遊技者に付与される。但し、報知に対して遊技者が適正なタイミングで停止操作を行えなければ、その停止操作は失敗したとして、ポイントは加算されない。従って、報知が行われる間、遊技者はより有利な特典を得ようとして停止操作に意識が集中するようになり、この点、主たるゲームとは別の面白さがタイミングゲームを通じて得られるようになる。
【0019】
また、請求項6に係る遊技機は、開始操作に応じて各列の変動表示を開始し、停止操作に応じて対応する列の変動表示を停止する図柄表示部を備えた遊技機であって、前記停止操作を行うべきタイミングに関連する情報を遊技者に所定回数だけ報知する報知手段と、各回の報知に対して遊技者が適正なタイミングで停止操作を行ったか否かを判定する判定手段と、該判定結果が是である毎にポイントを加算するポイント算出手段と、所定の特典を遊技者に付与するか否かを抽選する抽選手段と、該抽選に当選した場合、前記所定回数が終了した時点での累積ポイントの状況に応じて有利さの異なる所定の特典を遊技者に付与する特典付与手段とを備えてなることを特徴とする。
【0020】
上記構成からなる遊技機によれば、報知に対して遊技者が適正なタイミングで停止操作を行えば、その停止操作は成功したとして、ポイントが付与される。このポイントは停止操作が成功する度に加算され、最終的な累積ポイントの状況に応じて有利さの異なる所定の特典が遊技者に付与され得る。但し、報知に対して遊技者が適正なタイミングで停止操作を行えなければ、その停止操作は失敗したとして、ポイントは加算されない。実際に所定の特典が与えられるのは、抽選に当選した場合ではあるが、報知が行われる間、遊技者はより有利な特典を得ようとして停止操作に意識が集中するようになり、この点、主たるゲームとは別の面白さがタイミングゲームを通じて得られるようになる。
【0021】
また、請求項3〜6に係る何れの遊技機も、前記報知手段は、連続する所定ゲーム期間に亘って報知する構成を採用することができる。かかる構成によれば、停止操作が成功か失敗かの緊張感が所定ゲーム期間持続され、より興趣性の高いものとなる。
【0022】
そして、連続する所定ゲーム期間に亘って報知が行われる場合、この所定ゲーム期間は、役の成立に対して停止操作のタイミングを要しないゲーム状態に対して設定されるのがより好ましい。かかる構成によれば、役を構成する図柄を狙わずとも、その役に当選していることを前提としてその役が必然的に成立するものであるから、遊技者は報知のタイミングだけに注意して停止操作を行えばよく、よって、タイミングゲームに集中することができる。逆に言えば、役の成立に対して停止操作のタイミングを要しないゲーム状態であれば、適当なタイミングで役を成立させることができるためにゲームの進行が単調となるが、この期間にタイミングゲームを実行することにより、ゲームの進行が単調になるといった欠点を排除し、ゲームの進行に面白みが出てくるようになる。
【0023】
また、上記何れの遊技機も、前記停止操作を行うべきタイミングは、流れる音楽に合わせて設定され、しかも、前記停止操作に対して効果音が設定される構成を採用することができる。かかる構成によれば、音楽に合わせた停止操作とするタイミングゲームを楽しむことができ、リズミカルな停止操作を楽しむことができる。
【0024】
また、上記何れの遊技機も、前記報知手段による報知は、タイミングポイントと、該タイミングポイントに向かって移動するインジケータとを表示するものである構成を採用することができる。かかる構成によれば、インジケータがタイミングポイントと一致するタイミングを狙って停止操作を行う。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る遊技機の一実施形態であるスロットマシンについて図面を参酌しつつ説明する。
【0026】
図1は、本実施形態に係るスロットマシンの正面図を示す。該スロットマシンは、筐体1の前面に設けられた中間パネル2に、縦長のリール表示窓4が3つ横並びした図柄表示部3を形成すると共に、筐体1内に、各リール表示窓4の形成位置に対応させてリール5を3つ配置した構成となっている。
【0027】
各リール5の外周面には、文字、数字、図形、キャラクターなどの複数種類の図柄を表示したリールテープが貼着されており、リール5,…の回転中は、それぞれの外周面に表示された図柄がリール表示窓4内に次々に現れる一方、リール5,…を停止させた時は、各リール5の例えば3コマ分の図柄が、図柄表示部3に設定された上、中、下、右上がり及び右下がりの5本の停止ラインL,…上に整列した状態で表示される。尚、通常の円形のリール以外に、液晶表示器や、プーリに巻回されて周回するベルト式リールテープを使用してもよい。
【0028】
停止ラインLは、メダル投入口6から投入されたメダルの投入枚数やBETボタン7の押釦操作に応じて有効化される。例えば1枚のメダルが賭けられた時は、中段の横1本の停止ラインLが有効となり、2枚のメダルが賭けられた時は、上、中、下段の横3本の停止ラインL,…が有効となり、3枚のメダルが賭けられた時は、5本全ての停止ラインL,…が有効となる。
【0029】
そして、中間パネル2の下方の張り出し面上に設けられたスタートレバー8を操作して、3つのリール5,…が回転始動した後、各リール5に対応して設けられたストップボタン9を押釦操作すれば、3つのリール5,…が順次停止するようになっている。この時、メダルの賭け枚数により有効となった停止ラインL,…上に特定の組み合わせ図柄が揃えば、その組み合わせ図柄に応じた賞が成立し、その賞の種類に応じて定められた所定枚数のメダルが払い出される。
【0030】
中間パネル2の上方左右位置には、遊技中の音演出を行うスピーカ10が設けられている。また、該一対のスピーカ10,10間には、遊技中の演出は勿論、本実施形態で特徴的な部分である報知手段としての液晶表示器11が設けられている。
【0031】
図2は、本実施形態に係るスロットマシンの電気的な構成のブロック図を示す。スロットマシンは、遊技内容に関する制御、演算の主体であるCPU26、遊技制御プログラムや所定の判定テーブルが記憶されるROM27、各種の役に対応したフラグデータを含む遊技関連情報の読み書きに用いられるRAM28及び乱数発生器29を有する主制御部25を備えている。
【0032】
CPU26には、バス31を介して各種の入出力部が接続されている。入力部としては、BETボタン7、スタートレバー8、3つのストップボタン9,…などが接続され、これらの信号がCPU26に入力されるようになっている。出力部としては、3つのリール5,…の回転始動・停止・引き込みを実行するリール駆動部32、役の種類に応じたメダルの払い出しを行うメダル払出部33などが接続されている。
【0033】
また、スロットマシンは、周辺出力部の制御、演算の主体であるCPU36、各種制御プログラムが記憶されるROM37及びデータの読み書きに用いられるRAM38及び乱数発生器39を有するサブ制御部35を備えている。該サブ制御部35は、バス31,40同士が接続されて、主制御部25から各種の制御信号が入力されるようになっている。
【0034】
CPU36には、液晶表示器11、音声制御基板41を介してスピーカ10などが接続され、液晶表示器11は、CPU36の制御下に置かれる一方、スピーカ10は、CPU36から制御信号を入力する音声制御基板41のCPUの制御下に置かれている。
【0035】
以上の構成からなるスロットマシンは、スタートレバー8を操作する度(一回のゲーム毎)に主制御部25の乱数発生器29とROM27内の役判定テーブルを用いて抽選を行い、その抽選結果に応じて有効ラインL上に並ばせる図柄の組み合わせ(役)を決定するという完全確率方式を採用している。具体的には、スタートレバー8を操作することによって生成されるスタートレバーON信号(開始信号)の生成タイミングで乱数発生器29から乱数を取得し、この乱数が役判定テーブルの何れかの役の当選領域と一致するかを判定するといった内容で抽選が実行される。
【0036】
役判定テーブルは、特別役、小役及びリプレイ等の当選領域を設定したデータテーブルである。役抽選において何れかの役に当選すると、その役に応じた個別のフラグがRAM28に記憶されるようになっている。役判定テーブルは、一般ゲーム用、ビッグボーナスゲーム中の小役ゲーム用、ビッグボーナスゲーム中のボーナスゲーム及びレギュラーボーナス用の複数が設けられ、各ゲーム状態に対応するテーブルが選択されるようになっている。
【0037】
特別役フラグは、ビッグボーナス役フラグやレギュラーボーナス役フラグなどがある。ビッグボーナス役フラグが付与されると、例えば「7」の図柄が3つ有効ライン上に揃うことを前提として、ビッグボーナス役が成立し、15枚のメダル払出しを受けた後、メダルを3枚投入して小役を狙ういわゆる小役ゲームと、メダルを1枚投入して所定枚数のメダルの払い出しを受けるいわゆるボーナスゲームとの組み合わせが2乃至3セットのビッグボーナスゲームが実行される。一方、レギュラーボーナス役が付与されると、例えば「BAR」の図柄が3つ有効ライン上に揃うことを前提として、レギュラーボーナス役が成立し、15枚のメダル払出しを受けた後、上記ボーナスゲーム(レギュラーボーナスゲーム)が一回実行される。
【0038】
ビッグボーナスゲームは、小役ゲームから開始される。この小役ゲームでは、ビッグボーナスゲームやレギュラーボーナスゲームといった特別ゲームとは異なる一般ゲームに比べて小役の当選が頻繁に発生する。また、この小役ゲームでは、所定の確率でボーナスゲームへの移行抽選が行われる。ボーナスゲームは、特定の組み合わせ図柄が有効ライン上に揃うゲームが8回行われると終了し、最終回のボーナスゲームであれば、一般ゲームに移行し、最終回のボーナスゲームでなければ、次回の小役ゲームに移行する。
【0039】
ビッグボーナス中のボーナスゲームやレギュラーボーナスゲームにおいては、ほぼ毎ゲームで当選する単一の役が用意されているが、この役に係る図柄は引き込み制御可能な範囲(五コマ)内でリールの全周に配置されているために引き込み率が100%であり、従って、目的の図柄を有効ライン上に直接停止させる(いわゆる「目押し」)技術が無くとも、ほぼ毎ゲームで役を100%成立させることができるようになっている。従って、ビッグボーナス中のボーナスゲームやレギュラーボーナスゲームに突入すると、遊技者は、ただ闇雲にメダル投入、スタートレバー操作、ストップボタン操作を繰り返すだけで、ゲームは単調となり興趣性の乏しいものとなる。ビッグボーナス中のボーナスゲームやレギュラーボーナスゲームは消化ゲームであると言われる所以である。
【0040】
そこで、本実施形態に係るスロットマシンは、この単調なボーナスゲーム期間においてタイミングゲームを実施し、遊技者がストップボタン9,…を適正なタイミングで操作できれば、所定の特典を遊技者に付与し得るゲーム性を備えている。
【0041】
図3は、主制御部25における動作フローである。この説明においては、ビッグボーナスゲームで3回のボーナスゲーム(以下、「JAC−IN」という)が用意され、3回目のIAC−INにてタイミングゲームが用意されているものとする。まず、JAC−INが3回目であるか否かをチェックし(S10)、これがYESの場合、JAC−INが3回目であることを示すJAC−IN3回目信号をサブ制御部35に送信する(S20)。
【0042】
次に、主制御部25は、スタートレバー8が操作されたか否かをチェックし(S30)、これがYESの場合、スタートレバー8が操作されたことを示すスタートレバーON信号をサブ制御部35に送信する(S40)と共に、リール5,…の回転指令をリール駆動部32に与える(S50)。
【0043】
次に、主制御部25は、左リールストップボタン9が操作されたか否かをチェックし(S60)、これがYESの場合、左リールストップボタン9が操作されたことを示す左リールストップボタンON信号をサブ制御部35に送信し(S70)、また、中リールストップボタン9が操作されたか否かをチェックし(S80)、これがYESの場合、中リールストップボタン9が操作されたことを示す中リールストップボタンON信号をサブ制御部35に送信し(S90)、また、右リールストップボタン9が操作されたか否かをチェックし(S100)、これがYESの場合、右リールストップボタン9が操作されたことを示す右リールストップボタンON信号をサブ制御部35に送信する(S110)。
【0044】
そして、主制御部25は、全ストップボタン9,…が操作されたか否かをチェックし(S120)、これがYESの場合、何れかの役に係る組み合わせ図柄が有効ラインL上に揃ったか否かをチェックする(S130)。そして、これがYESの場合、主制御部25は、成立した役に応じた枚数のメダル払い出し指令をメダル払出部33に与える(S140)。
【0045】
次に、主制御部25は、JAC−INにて役(以下、「JAC」という)が8回成立したか否かをチェックし(S150)、これがYESの場合、JAC−INが終了したとして終了信号をサブ制御部35に送信する(S160)。また、S150がNOの場合、主制御部25は、JAC−INのゲーム回数が12回であるか否かをチェックし(S170)、これがYESの場合も、JAC−INが終了したとして終了信号をサブ制御部35に送信する(S160)。
【0046】
図4及び図5は、サブ制御部35における動作フローである。図4において、まず、サブ制御部35は、主制御部25からJAC−IN3回目信号を受信したか否かをチェックし(S210)、これがYESの場合、3回目のJAC−INにおいて流すサウンド(音楽)を抽選する(S220)。サブ制御部35は、ROM37に複数のサウンドコードを保有しており、サウンド抽選処理にて何れかのサウンドコードが選択される。そして、この状態で、サブ制御部35は、抽選結果(サウンドコード)を音声制御基板41に送信すると共に、タイミングゲームのためのカウント(デフォルトは1)を開始する(S230)。
【0047】
このカウントは、0.1秒で+1されるカウントである。即ち、サブ制御部35は、カウントを開始してから又はカウントが更新されてから0.1秒経過したか否かをチェックし(S240)、これがYESの場合、カウントを+1して更新し(S250)、次に、最大カウント(例えば2320)+1(=2321)となったか否かをチェックし(S260)、これがYESの場合、カウントを元に戻す(S270)ことで、ループカウンタを実現する。尚、サウンドは、カウントがデフォルトで始まり、最大カウントで曲が終了するようになっている。
【0048】
次に、サブ制御部35は、主制御部25から終了信号を受信したか否かをチェックし(S280)、これがYESの場合、3回目のJAC−INが終了したとして、カウントをクリアする(S290)。
【0049】
一方、図5において、まず、サブ制御部35は、サウンド抽選が行われたか否かをチェックする(S300)。これがYESの場合、主制御部25からスタートレバーON信号を受信したか否かをチェックする(S310)。
【0050】
S310がYESの場合、サブ制御部35で計測している現在のカウント値を読み出し、これに10を加算すると共に、サウンド抽選結果に基づく表示データ(図7参照、サウンドコード毎に用意されている)において、その加算値から最も近い位置に存在するメロディーポイント(図7の●)をリール毎に選択し、それらのアドレスカウント値をRAM38に格納する(S320)。例えば、サウンド抽選によって選択されたサウンドに対応して表示データ1が選択され、現在のカウント値が10だとすると、左リールのアドレスカウント値は23(サウンド抽選にて選択され、スピーカ10から実際に流れる音楽のメロディーを構成する音(ファ)がスピーカ10から発音されるタイミング)、中リールのアドレスカウント値は27(メロディーを構成する次の音(ソ)がスピーカ10から発音されるタイミング)、右リールのアドレスカウント値は36(メロディーを構成する次の音(シ)がスピーカ10から発音されるタイミング)が、それぞれ格納される。
【0051】
そして、サブ制御部35は、格納したアドレスカウント値から現在のカウント値を減算し、再度RAM38に格納する(S330)。現在のカウント値は10であり、左リールのアドレスカウント値が23であるから、左リールの減算値は13であり、中リールのアドレスカウント値が27であるから、中リールの減算値は17であり、右リールのアドレスカウント値が36であるから、右リールの減算値は26である。サブ制御部35は、これらの減算値に基づき表示部(液晶表示部11)に表示する(S340)。
【0052】
図8(イ)は、その表示画面を示すが、各リール毎に−3〜11までの減算値エリアが表示され、各リール毎の減算値に対応したエリアが点灯表示されるようになっている。但し、現在のカウント値は10であって、左リールの減算値は13、中リールの減算値は17、右リールの減算値は26であるから、何れも点灯表示はされ得ない。
【0053】
次に、サブ制御部35は、割込ルーチンであるゲームポイント処理(後述する)を実行する(S350)。この割込ルーチンは、割込みをミリ秒単位でかけることにより、見かけ上二つのルーチン(図5のルーチンとゲームポイント処理ルーチン)が同時に処理される並行処理である。次に、サブ制御部35は、主制御部25から全ストップ信号を受信したか否かをチェックし(S360)、これがYESの場合、RAM38内の減算値をクリアする(S370)。
【0054】
一方、サブ制御部35は、S360がNOの場合、S330から0.1秒が経過したか否か、即ちカウントが+1されたか否かをチェックし(S380)、これがYESの場合、RAM38内の各リールの減算値に対して1を減算する(S390)。従って、RAM38内の各リールの減算値は、カウントがアップされる毎に1ずつ減算されることとなる。
【0055】
そこで、液晶表示器10の表示画面において、現在のカウントが12に進むと、左リールの減算値は11、中リールの減算値は15、右リールの減算値は24となるから、左リールの減算値エリア「11」が点灯表示されるようになる(図8(ロ))。そして、カウントが+1される毎に左リールの点灯は減算値エリアを順次下位にずれしていき、カウント値が16となった時点で、左リールの減算値は7、中リールの減算値は11、右リールの減算値は20となって、左リールの点灯表示位置が減算値エリア「7」となると共に、中リールも減算値エリア「11」が点灯表示されるようになる(図8(ハ))。
【0056】
左リールの点灯表示位置が減算値エリア「0」となるのは、カウント値が23となる時、即ち左リールのアドレスカウント値となる時であって、スピーカ10から実際に流れる音楽のメロディーを構成する音(ファ)がスピーカ10から発音されるタイミングである(図8(ニ))。この点灯表示は、カウントがさらに進んで26になると、左リールの点灯表示位置は減算値エリア「−3」となり、従って、そこからカウントがさらに進むと、左リールの点灯表示は消失する。
【0057】
中リールの点灯表示位置が減算値エリア「0」となるのは、カウント値が27となる時、即ち中リールのアドレスカウント値となる時である。また、左リールの点灯表示位置が減算値エリア「0」となるのは、カウント値が36となる時、即ち右リールのアドレスカウント値となる時である。このように、JAC−IN中は、選択されたサウンドが流れるが、予め定められている表示データに基づく点灯表示がサウンドの進行に合わせて左、中、右リールの何れかの領域で上から下に向かって移動し、且つサウンドのメロディーのタイミングで点灯表示が減算値エリア「0」を通過するようになっている。
【0058】
次に、サブ制御部35は、主制御部25からJAC−INが終了することを示す終了信号を受信したか否かをチェックする(S400)。これがYESの場合、JAC−INが終了したとして、サブ制御部35は、ゲームポイント処理(S350)にて獲得したゲームポイント数に応じた特別ゲームの抽選を行い(S410)、しかる後、ゲームポイント数をクリアする(S420)。
【0059】
ここで言う特別ゲームは、ビッグボーナスゲームやレギュラーボーナスゲームとは異なり、一般ゲームにて行われるものである。本実施形態に係るスロットマシンにおいて、特定の小役(例えば「ベル」)については、役が成立する条件として、役抽選に当選しただけではなく、例えば6通りあるストップボタン9,…の押し順が正しくなければならない仕様になっている。抽選処理は、当該特定の小役に当選するか否かの役抽選(主制御部25にて)と、押し順抽選(サブ制御部35にて)とからなり、特定の小役は高い当選確率に設定されるが、抽選された押し順でストップボタン9,…を操作しなければ、役が成立しないようになっているので、特定の小役の出現率は約6分の1に抑えられる。しかし、特別ゲーム期間(例えば50ゲーム)は、抽選された押し順を何らかの方法(液晶表示器11の表示やスピーカ10の音声等)で遊技者に報知するものである。報知に従ってストップボタン9,…を操作すれば、必ず特定の小役を成立させることができるので、遊技者は特別ゲーム期間を通じて多くのメダルを獲得することができるようになっている。
【0060】
上記特別ゲーム(いわゆる押し順ナビゲーム)は、遊技者が獲得したゲームポイントの合計(累積ポイント)が大きければ大きいほど、S410の抽選にて当選しやすくなっている。具体的には、累積ポイントが0〜5であれば、当選確率は10%、累積ポイントが6〜15であれば、当選確率は30%、累積ポイントが16〜20であれば、当選確率は70%、累積ポイントが21〜であれば、当選確率は100%である。
【0061】
図6は、S350のゲームポイント処理のフローである。ゲームポイント処理は、図8の表示画面において、点灯表示が減算値エリア「0」〜「2」に位置する時に、対応するストップボタン9を操作すれば、ゲームポイントを付与しようという趣旨である。尚、点灯表示は、本発明に係るインジケータ、減算値エリア「0」〜「2」は、本発明に係るタイミングポイントに相当する。
【0062】
まず、サブ制御部35は、左リールの減算値が0〜2であるか否かをチェックする(S500)。これがYESの場合、主制御部25から左リールストップボタンON信号を受信したか否かをチェックし(S510)、これがYESの場合、ストップボタン9の操作は成功したとして、サブ制御部35は、成功ランプ表示(例えば液晶表示器11において「成功」なる文字が出現するのも含む)を行うと共に、ゲームポイントに1を加算する(S520)。一方、S500がNOの場合、主制御部25から左リールストップボタンON信号を受信したか否かをチェックし(S530)、これがYESの場合、ストップボタン9の操作は失敗したとして、サブ制御部35は、ゲームポイントに1を減算する(S540)。
【0063】
同様に、サブ制御部35は、中リールの減算値が0〜2であるか否かをチェックする(S550)。これがYESの場合、中リールストップボタンON信号を受信したか否かをチェックし(S560)、これがYESの場合、ストップボタン9の操作は成功したとして、サブ制御部35は、成功ランプ表示を行うと共に、ゲームポイントに1を加算する(S570)。一方、S550がNOの場合、中リールストップボタンON信号を受信したか否かをチェックし(S580)、これがYESの場合、ストップボタン9の操作は失敗したとして、サブ制御部35は、ゲームポイントに1を減算する(S590)。
【0064】
同様に、サブ制御部35は、右リールの減算値が0〜2であるか否かをチェックする(S600)。これがYESの場合、右リールストップボタンON信号を受信したか否かをチェックし(S610)、これがYESの場合、ストップボタン9の操作は成功したとして、サブ制御部35は、成功ランプ表示を行うと共に、ゲームポイントに1を加算する(S620)。一方、S600がNOの場合、右リールストップボタンON信号を受信したか否かをチェックし(S630)、これがYESの場合、ストップボタン9の操作は失敗したとして、サブ制御部35は、ゲームポイントに1を減算する(S640)。そして、サブ制御部35は、最後に成功ランプを消灯する(S650)。
【0065】
JAC−INの各ゲームにおいて、3回のストップボタン操作があるから、最高点は3点である。このゲームが基本的には8回まで継続するから、最高点は24点である。そして、最高点を取れば、特別ゲーム抽選(S410)にて当選確率が100%であるから、特別ゲームは確定となる。この特別ゲームは、ビッグボーナスゲームが終了して一般ゲームに移行するその最初のゲームから50ゲーム間行われる。
【0066】
以上のように、本実施形態に係るスロットマシンによれば、ビッグボーナスゲームの最後のボーナスゲームにおいて、音楽が流れ、この音楽のメロディーに合わせてインジケータが移動し、このインジケータが所定の位置(タイミングポイント)となる時にストップボタン9,…を操作し、その操作が成功すれば、ゲームポイントが加算されていくといった内容のタイミングゲームが行われ、且つタイミングゲームにて多くのゲームポイントを獲得するほど、特典(特別ゲーム)が付与される確率が高くなるものであり、この点、単調となりがちなボーナスゲームを興趣性の高いものとすることができる。
【0067】
また、ストップボタン9の操作に対応して、操作音(効果音)が設定されているので、ストップボタン9の操作タイミングが適正であれば、その操作音と流れる音楽のメロディーとが融合し、サウンドセッションを構成する。従って、音楽に合わせた停止操作とするタイミングゲームを楽しむことができ、リズミカルな停止操作を楽しむことができるのである。
【0068】
尚、本発明に係る遊技機は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0069】
例えば、上記実施形態においては、停止操作を複数回行わせ、これを総合的に評価するようにしているが、例えば一回の停止操作に対してタイミングゲームを行い、これに成功すれば、必ず特典を付与するか、あるいは特典付与抽選を経て特典を付与するようにしてもよい。
【0070】
また、上記実施形態においては、獲得したポイントの多寡によって特典付与抽選の当選確率を変えるようにしているが、ポイントの多寡に関わらず当選確率は一定とし、ポイントの多寡によって特典の内容に差を設けるようにしてもよい。例えば、特別ゲームの回数を20回、30回、50回、100回と複数用意し、ポイントが多いほど、特別ゲームの回数が多くなるような設定であってもよい。若しくは、特典付与抽選を設けることなく、ポイントの多寡によって特典の内容に差を設けるようにしてもよい。
【0071】
また、上記実施形態においては、ポイントの多寡によって特典付与抽選の当選確率を変えるようにしているが、これによらず、例えば、ポイントが所定値(例えば20)以上となれば、必ず特典を付与するようにしてもよい。
【0072】
また、上記実施形態においては、特典として、押し順ナビゲーム(「AT」と呼ばれている)を考えているが、これに限定されず、要は、遊技者に有利となるような内容であればよい。例えば、CT(いわゆるチャレンジタイム)やART(いわゆるアシストリプレイタイム)を特典としたり、役抽選に使用される役判定テーブルを所定ゲーム期間だけ低確率のものから高確率のものに変更する特典が考えられる。
【0073】
また、上記実施形態においては、ボーナスゲーム中にタイミングゲームを実施するようにしている。これは、役の引き込み率が100%であって単調なボーナスゲームを興趣性の高いものに変えるためであるが、タイミングゲームはその他のゲーム状態で実施するものであってもよい。例えば、ビッグボーナスゲーム中の小役ゲームや、押し順ナビゲームなどが挙げられる。ボーナスゲームと同様、役の成立に対して停止操作のタイミングを要しないゲームである押し順ナビゲームは、報知された押し順に従えば、図柄を狙わなくとも役の引き込み率が100%であり、ボーナスゲームと同様、単調なゲームを興趣性の高いものに変えることができる。この場合の特典の付与方法としては、押し順ナビゲーム中のタイミングゲームで成功率が高いと、その押し順ナビゲームを延長することが挙げられる。
【0074】
また、上記実施形態においては、主制御部25とサブ制御部35とが分かれているが、サブ制御部35を設けていない遊技機の場合、主制御部25が全ての機能を実現するようにする必要がある。
【0075】
また、上記実施形態においては、タイミング報知のためのインジケータ及びタイミングポイントを表示するようにしているが、タイミング報知の手法は限定されず、例えば、タイミングが来たらランプを点灯させる方法や、流れる音楽のメロディーを遊技者が聞き取り、遊技者がタイミングポイントを判断してストップボタン9を操作する方法であってもよい。後者の場合、音楽そのものが停止操作を行うべきタイミングに関連する情報となる。
【0076】
また、上記実施形態においては、予め表示データが用意されているため、これによって何れのリールに対するタイミング報知であるかが決定されるが、表示データは単なるタイミング情報のためのデータとして用意し、何れのリールに対するタイミング報知であるかは押し順抽選の結果によって決定されるようにすれば、一般ゲームにおいてタイミング報知を行う場合、このタイミング報知は、タイミングゲームのみならず、押し順ナビゲームとしても機能する。
【0077】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る遊技機は、停止操作という遊技者の技術介入によってタイミングゲームが成功するか否かが決定し、そして、成功によって遊技者に所定の特典が付与されるか、あるいは付与され得るようになっているため、主たるゲームとは別の面白さがタイミングゲームを通じて得られるようになり、従来の遊技機よりも興趣性が高いものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るスロットマシンの正面図を示す。
【図2】同実施形態に係るスロットマシンの電気的構成のブロック図を示す。
【図3】同実施形態に係る主制御部の動作フローチャートを示す。
【図4】同実施形態に係るサブ制御部のカウント処理に係るフローチャートを示す。
【図5】同実施形態に係るサブ制御部の動作フローチャートを示す。
【図6】同実施形態に係るサブ制御部のゲームポイント処理に係るフローチャートを示す。
【図7】同実施形態に係るタイミングゲームに使用される表示データの説明図を示す。
【図8】(イ)〜(ニ)は、同実施形態に係るタイミングゲームにおける表示部の表示内容の説明図を示す。
【符号の説明】
1…筐体、2…中間パネル、3…図柄表示部、4…リール表示窓、5…リール、6…メダル投入ボタン、7…BETボタン、8…スタートレバー、9…ストップボタン、10…スピーカ、11…液晶表示器、25…主制御部、26…CPU、27…ROM、28…RAM、29…乱数発生器、31…バス、32…リール駆動、33…メダル払出部、35…サブ制御部、36…CPU、37…ROM、38…RAM、39…乱数発生器、40…バス、41…音声制御基板
【発明の属する技術分野】
本発明は、各列毎に複数種類の図柄を変動させた後、停止操作により各列の変動を停止させ、この状態で有効ライン上に所定の組み合わせ図柄が揃えば、役が成立して遊技者に所定の利益を還元するようにしたスロットマシン等の遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えばスロットマシンは、所定枚数のメダルを投入し、次いで、スタートレバーを操作して三つのリールを回転始動させた後、各リールに対応したストップボタンを押釦操作して対応するリールを停止させ、全リールが停止してメダルの投入枚数に応じて有効化された停止ライン(有効ライン)上に特定の組み合わせ図柄が揃えば、その組み合わせ図柄に係る役が成立してその役の種類に応じて定められた所定枚数のメダルが払い出される仕組みとなっている。
【0003】
ところが、この種のスロットマシンでは、スタートレバー操作の時点で内部的な役抽選が行われ、この役抽選で当選しなければ、役に係る組み合わせ図柄は有効ライン上に揃わないようにリール制御されている。即ち、何れかの役に係る組み合わせ図柄が有効ライン上に揃うか否かは、先に行われる役抽選にて既に決定されており、遊技者によるリールの停止操作(ストップボタン操作)は、その役抽選の抽選結果を具現化する行為にしか過ぎない。
【0004】
そこで、特許文献1では、ストップボタン操作に対して付加価値を付けることを目的とし、特別ゲーム中に効果音に合わせた所定のタイミングでストップボタンが操作されたときに補助遊技演出手段を作動させることにより、効果音に合わせたストップボタン操作とするタイミングゲームを楽しむことができ、リールの回転に合わせたストップボタン操作を行ってメダルを獲得するのみでなく、音楽などの効果音に合わせたリズミカルなストップボタン操作も楽しむことができるようにしたスロットマシンを提供している。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−340513号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1における上記タイミングゲームは、スタートレバー操作→ストップボタン操作→役の成立によるメダルの払い出し、というスロットマシンの主たるゲームに対して実質的な影響を与えない、あくまでも付随的なミニゲームであり、これに成功したからといって遊技者に何らかの利益がもたらされるわけではない。そうであれば、タイミングゲームに対して真剣に挑むことの意義はあまり無く、これを全く無視してゲームを進行させる遊技者も多分にいるであろうと本発明者は考える。
【0007】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたもので、主たるゲームにおける変動表示の停止操作を利用したゲーム性であって、利益が遊技者に付与され得るゲームを別に用意し、これによってゲームの進行に面白みを持たせるようにした遊技機を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためになされたもので、請求項1に係る遊技機は、開始操作に応じて各列の変動表示を開始し、停止操作に応じて対応する列の変動表示を停止する図柄表示部を備えた遊技機であって、前記停止操作を行うべきタイミングに関連する情報を遊技者に報知する報知手段と、該報知に対して遊技者が適正なタイミングで停止操作を行ったか否かを判定する判定手段と、該判定結果が是であることを条件として所定の特典を遊技者に付与する特典付与手段とを備えてなることを特徴とする。
【0009】
上記構成からなる遊技機によれば、報知に対して遊技者が適正なタイミングで停止操作を行えば、その停止操作は成功したとして、特典が遊技者に付与される。一方、報知に対して遊技者が適正なタイミングで停止操作を行えなければ、その停止操作は失敗したとして、特典は遊技者に付与されない。従って、報知が行われると、遊技者は特典を得ようとして停止操作に意識が集中するようになり、この点、主たるゲームとは別の面白さがタイミングゲームを通じて得られるようになる。
【0010】
尚、「停止操作を行うべきタイミング」とは、例えば特別役に係る組み合わせ図柄をそのゲームにおいて有効ライン上に揃える(入賞させる)ための停止操作を行うべきタイミング(いわゆる「目押し」のタイミング)とは関わりがないようにするのが遊技機の目押し遊技における遊技介入性を低下させない点で好ましい。
【0011】
また、請求項2に係る遊技機は、開始操作に応じて各列の変動表示を開始し、停止操作に応じて対応する列の変動表示を停止する図柄表示部を備えた遊技機であって、前記停止操作を行うべきタイミングに関連する情報を遊技者に報知する報知手段と、該報知に対して遊技者が適正なタイミングで停止操作を行ったか否かを判定する判定手段と、該判定結果が是であることを条件として所定の特典を遊技者に付与するか否かを抽選する抽選手段と、該抽選に当選した場合、前記所定の特典を遊技者に付与する特典付与手段とを備えてなることを特徴とする。
【0012】
上記構成からなる遊技機によれば、報知に対して遊技者が適正なタイミングで停止操作を行えば、その停止操作は成功したとして、特典が遊技者に付与され得る。報知に対して遊技者が適正なタイミングで停止操作を行えなければ、その停止操作は失敗したとして、特典は遊技者に付与され得ない。実際に特典が与えられるのは、抽選に当選した場合ではあるが、報知が行われると、遊技者は特典を得(るための抽選権を得)ようとして停止操作に意識が集中するようになり、この点、主たるゲームとは別の面白さがタイミングゲームを通じて得られるようになる。
【0013】
また、請求項3に係る遊技機は、開始操作に応じて各列の変動表示を開始し、停止操作に応じて対応する列の変動表示を停止する図柄表示部を備えた遊技機であって、前記停止操作を行うべきタイミングに関連する情報を遊技者に所定回数だけ報知する報知手段と、各回の報知に対して遊技者が適正なタイミングで停止操作を行ったか否かを判定する判定手段と、該判定結果が是である毎にポイントを加算するポイント算出手段と、前記所定回数が終了した時点での累積ポイントの状況に応じて所定の特典を遊技者に付与する特典付与手段とを備えてなることを特徴とする。
【0014】
上記構成からなる遊技機によれば、報知に対して遊技者が適正なタイミングで停止操作を行えば、その停止操作は成功したとして、ポイントが付与される。このポイントは停止操作が成功する度に加算され、最終的な累積ポイントの状況に応じて特典が遊技者に付与される。但し、報知に対して遊技者が適正なタイミングで停止操作を行えなければ、その停止操作は失敗したとして、ポイントは加算されない。従って、報知が行われる間、遊技者は特典を得ようとして停止操作に意識が集中するようになり、この点、主たるゲームとは別の面白さがタイミングゲームを通じて得られるようになる。
【0015】
また、請求項4に係る遊技機は、開始操作に応じて各列の変動表示を開始し、停止操作に応じて対応する列の変動表示を停止する図柄表示部を備えた遊技機であって、前記停止操作を行うべきタイミングに関連する情報を遊技者に所定回数だけ報知する報知手段と、各回の報知に対して遊技者が適正なタイミングで停止操作を行ったか否かを判定する判定手段と、該判定結果が是である毎にポイントを加算するポイント算出手段と、前記所定回数が終了した時点での累積ポイントの状況に応じた当選確率をもって所定の特典を遊技者に付与するか否かを抽選する抽選手段と、該抽選に当選した場合、前記所定の特典を遊技者に付与する特典付与手段とを備えてなることを特徴とする。
【0016】
上記構成からなる遊技機によれば、報知に対して遊技者が適正なタイミングで停止操作を行えば、その停止操作は成功したとして、ポイントが付与される。このポイントは停止操作が成功する度に加算され、最終的な累積ポイントの状況に応じて所定の特典が遊技者に付与され得る。但し、報知に対して遊技者が適正なタイミングで停止操作を行えなければ、その停止操作は失敗したとして、ポイントは加算されない。実際に所定の特典が与えられるのは、抽選に当選した場合ではあるが、報知が行われる間、遊技者は特典を得(るための当選確率の高い抽選権を得)ようとして停止操作に意識が集中するようになり、この点、主たるゲームとは別の面白さがタイミングゲームを通じて得られるようになる。
【0017】
また、請求項5に係る遊技機は、開始操作に応じて各列の変動表示を開始し、停止操作に応じて対応する列の変動表示を停止する図柄表示部を備えた遊技機であって、前記停止操作を行うべきタイミングに関連する情報を遊技者に所定回数だけ報知する報知手段と、各回の報知に対して遊技者が適正なタイミングで停止操作を行ったか否かを判定する判定手段と、該判定結果が是である毎にポイントを加算するポイント算出手段と、前記所定回数が終了した時点での累積ポイントの状況に応じて有利さの異なる所定の特典を遊技者に付与する特典付与手段とを備えてなることを特徴とする。
【0018】
上記構成からなる遊技機によれば、報知に対して遊技者が適正なタイミングで停止操作を行えば、その停止操作は成功したとして、ポイントが付与される。このポイントは停止操作が成功する度に加算され、最終的な累積ポイントの状況に応じて有利さの異なる所定の特典が遊技者に付与される。但し、報知に対して遊技者が適正なタイミングで停止操作を行えなければ、その停止操作は失敗したとして、ポイントは加算されない。従って、報知が行われる間、遊技者はより有利な特典を得ようとして停止操作に意識が集中するようになり、この点、主たるゲームとは別の面白さがタイミングゲームを通じて得られるようになる。
【0019】
また、請求項6に係る遊技機は、開始操作に応じて各列の変動表示を開始し、停止操作に応じて対応する列の変動表示を停止する図柄表示部を備えた遊技機であって、前記停止操作を行うべきタイミングに関連する情報を遊技者に所定回数だけ報知する報知手段と、各回の報知に対して遊技者が適正なタイミングで停止操作を行ったか否かを判定する判定手段と、該判定結果が是である毎にポイントを加算するポイント算出手段と、所定の特典を遊技者に付与するか否かを抽選する抽選手段と、該抽選に当選した場合、前記所定回数が終了した時点での累積ポイントの状況に応じて有利さの異なる所定の特典を遊技者に付与する特典付与手段とを備えてなることを特徴とする。
【0020】
上記構成からなる遊技機によれば、報知に対して遊技者が適正なタイミングで停止操作を行えば、その停止操作は成功したとして、ポイントが付与される。このポイントは停止操作が成功する度に加算され、最終的な累積ポイントの状況に応じて有利さの異なる所定の特典が遊技者に付与され得る。但し、報知に対して遊技者が適正なタイミングで停止操作を行えなければ、その停止操作は失敗したとして、ポイントは加算されない。実際に所定の特典が与えられるのは、抽選に当選した場合ではあるが、報知が行われる間、遊技者はより有利な特典を得ようとして停止操作に意識が集中するようになり、この点、主たるゲームとは別の面白さがタイミングゲームを通じて得られるようになる。
【0021】
また、請求項3〜6に係る何れの遊技機も、前記報知手段は、連続する所定ゲーム期間に亘って報知する構成を採用することができる。かかる構成によれば、停止操作が成功か失敗かの緊張感が所定ゲーム期間持続され、より興趣性の高いものとなる。
【0022】
そして、連続する所定ゲーム期間に亘って報知が行われる場合、この所定ゲーム期間は、役の成立に対して停止操作のタイミングを要しないゲーム状態に対して設定されるのがより好ましい。かかる構成によれば、役を構成する図柄を狙わずとも、その役に当選していることを前提としてその役が必然的に成立するものであるから、遊技者は報知のタイミングだけに注意して停止操作を行えばよく、よって、タイミングゲームに集中することができる。逆に言えば、役の成立に対して停止操作のタイミングを要しないゲーム状態であれば、適当なタイミングで役を成立させることができるためにゲームの進行が単調となるが、この期間にタイミングゲームを実行することにより、ゲームの進行が単調になるといった欠点を排除し、ゲームの進行に面白みが出てくるようになる。
【0023】
また、上記何れの遊技機も、前記停止操作を行うべきタイミングは、流れる音楽に合わせて設定され、しかも、前記停止操作に対して効果音が設定される構成を採用することができる。かかる構成によれば、音楽に合わせた停止操作とするタイミングゲームを楽しむことができ、リズミカルな停止操作を楽しむことができる。
【0024】
また、上記何れの遊技機も、前記報知手段による報知は、タイミングポイントと、該タイミングポイントに向かって移動するインジケータとを表示するものである構成を採用することができる。かかる構成によれば、インジケータがタイミングポイントと一致するタイミングを狙って停止操作を行う。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る遊技機の一実施形態であるスロットマシンについて図面を参酌しつつ説明する。
【0026】
図1は、本実施形態に係るスロットマシンの正面図を示す。該スロットマシンは、筐体1の前面に設けられた中間パネル2に、縦長のリール表示窓4が3つ横並びした図柄表示部3を形成すると共に、筐体1内に、各リール表示窓4の形成位置に対応させてリール5を3つ配置した構成となっている。
【0027】
各リール5の外周面には、文字、数字、図形、キャラクターなどの複数種類の図柄を表示したリールテープが貼着されており、リール5,…の回転中は、それぞれの外周面に表示された図柄がリール表示窓4内に次々に現れる一方、リール5,…を停止させた時は、各リール5の例えば3コマ分の図柄が、図柄表示部3に設定された上、中、下、右上がり及び右下がりの5本の停止ラインL,…上に整列した状態で表示される。尚、通常の円形のリール以外に、液晶表示器や、プーリに巻回されて周回するベルト式リールテープを使用してもよい。
【0028】
停止ラインLは、メダル投入口6から投入されたメダルの投入枚数やBETボタン7の押釦操作に応じて有効化される。例えば1枚のメダルが賭けられた時は、中段の横1本の停止ラインLが有効となり、2枚のメダルが賭けられた時は、上、中、下段の横3本の停止ラインL,…が有効となり、3枚のメダルが賭けられた時は、5本全ての停止ラインL,…が有効となる。
【0029】
そして、中間パネル2の下方の張り出し面上に設けられたスタートレバー8を操作して、3つのリール5,…が回転始動した後、各リール5に対応して設けられたストップボタン9を押釦操作すれば、3つのリール5,…が順次停止するようになっている。この時、メダルの賭け枚数により有効となった停止ラインL,…上に特定の組み合わせ図柄が揃えば、その組み合わせ図柄に応じた賞が成立し、その賞の種類に応じて定められた所定枚数のメダルが払い出される。
【0030】
中間パネル2の上方左右位置には、遊技中の音演出を行うスピーカ10が設けられている。また、該一対のスピーカ10,10間には、遊技中の演出は勿論、本実施形態で特徴的な部分である報知手段としての液晶表示器11が設けられている。
【0031】
図2は、本実施形態に係るスロットマシンの電気的な構成のブロック図を示す。スロットマシンは、遊技内容に関する制御、演算の主体であるCPU26、遊技制御プログラムや所定の判定テーブルが記憶されるROM27、各種の役に対応したフラグデータを含む遊技関連情報の読み書きに用いられるRAM28及び乱数発生器29を有する主制御部25を備えている。
【0032】
CPU26には、バス31を介して各種の入出力部が接続されている。入力部としては、BETボタン7、スタートレバー8、3つのストップボタン9,…などが接続され、これらの信号がCPU26に入力されるようになっている。出力部としては、3つのリール5,…の回転始動・停止・引き込みを実行するリール駆動部32、役の種類に応じたメダルの払い出しを行うメダル払出部33などが接続されている。
【0033】
また、スロットマシンは、周辺出力部の制御、演算の主体であるCPU36、各種制御プログラムが記憶されるROM37及びデータの読み書きに用いられるRAM38及び乱数発生器39を有するサブ制御部35を備えている。該サブ制御部35は、バス31,40同士が接続されて、主制御部25から各種の制御信号が入力されるようになっている。
【0034】
CPU36には、液晶表示器11、音声制御基板41を介してスピーカ10などが接続され、液晶表示器11は、CPU36の制御下に置かれる一方、スピーカ10は、CPU36から制御信号を入力する音声制御基板41のCPUの制御下に置かれている。
【0035】
以上の構成からなるスロットマシンは、スタートレバー8を操作する度(一回のゲーム毎)に主制御部25の乱数発生器29とROM27内の役判定テーブルを用いて抽選を行い、その抽選結果に応じて有効ラインL上に並ばせる図柄の組み合わせ(役)を決定するという完全確率方式を採用している。具体的には、スタートレバー8を操作することによって生成されるスタートレバーON信号(開始信号)の生成タイミングで乱数発生器29から乱数を取得し、この乱数が役判定テーブルの何れかの役の当選領域と一致するかを判定するといった内容で抽選が実行される。
【0036】
役判定テーブルは、特別役、小役及びリプレイ等の当選領域を設定したデータテーブルである。役抽選において何れかの役に当選すると、その役に応じた個別のフラグがRAM28に記憶されるようになっている。役判定テーブルは、一般ゲーム用、ビッグボーナスゲーム中の小役ゲーム用、ビッグボーナスゲーム中のボーナスゲーム及びレギュラーボーナス用の複数が設けられ、各ゲーム状態に対応するテーブルが選択されるようになっている。
【0037】
特別役フラグは、ビッグボーナス役フラグやレギュラーボーナス役フラグなどがある。ビッグボーナス役フラグが付与されると、例えば「7」の図柄が3つ有効ライン上に揃うことを前提として、ビッグボーナス役が成立し、15枚のメダル払出しを受けた後、メダルを3枚投入して小役を狙ういわゆる小役ゲームと、メダルを1枚投入して所定枚数のメダルの払い出しを受けるいわゆるボーナスゲームとの組み合わせが2乃至3セットのビッグボーナスゲームが実行される。一方、レギュラーボーナス役が付与されると、例えば「BAR」の図柄が3つ有効ライン上に揃うことを前提として、レギュラーボーナス役が成立し、15枚のメダル払出しを受けた後、上記ボーナスゲーム(レギュラーボーナスゲーム)が一回実行される。
【0038】
ビッグボーナスゲームは、小役ゲームから開始される。この小役ゲームでは、ビッグボーナスゲームやレギュラーボーナスゲームといった特別ゲームとは異なる一般ゲームに比べて小役の当選が頻繁に発生する。また、この小役ゲームでは、所定の確率でボーナスゲームへの移行抽選が行われる。ボーナスゲームは、特定の組み合わせ図柄が有効ライン上に揃うゲームが8回行われると終了し、最終回のボーナスゲームであれば、一般ゲームに移行し、最終回のボーナスゲームでなければ、次回の小役ゲームに移行する。
【0039】
ビッグボーナス中のボーナスゲームやレギュラーボーナスゲームにおいては、ほぼ毎ゲームで当選する単一の役が用意されているが、この役に係る図柄は引き込み制御可能な範囲(五コマ)内でリールの全周に配置されているために引き込み率が100%であり、従って、目的の図柄を有効ライン上に直接停止させる(いわゆる「目押し」)技術が無くとも、ほぼ毎ゲームで役を100%成立させることができるようになっている。従って、ビッグボーナス中のボーナスゲームやレギュラーボーナスゲームに突入すると、遊技者は、ただ闇雲にメダル投入、スタートレバー操作、ストップボタン操作を繰り返すだけで、ゲームは単調となり興趣性の乏しいものとなる。ビッグボーナス中のボーナスゲームやレギュラーボーナスゲームは消化ゲームであると言われる所以である。
【0040】
そこで、本実施形態に係るスロットマシンは、この単調なボーナスゲーム期間においてタイミングゲームを実施し、遊技者がストップボタン9,…を適正なタイミングで操作できれば、所定の特典を遊技者に付与し得るゲーム性を備えている。
【0041】
図3は、主制御部25における動作フローである。この説明においては、ビッグボーナスゲームで3回のボーナスゲーム(以下、「JAC−IN」という)が用意され、3回目のIAC−INにてタイミングゲームが用意されているものとする。まず、JAC−INが3回目であるか否かをチェックし(S10)、これがYESの場合、JAC−INが3回目であることを示すJAC−IN3回目信号をサブ制御部35に送信する(S20)。
【0042】
次に、主制御部25は、スタートレバー8が操作されたか否かをチェックし(S30)、これがYESの場合、スタートレバー8が操作されたことを示すスタートレバーON信号をサブ制御部35に送信する(S40)と共に、リール5,…の回転指令をリール駆動部32に与える(S50)。
【0043】
次に、主制御部25は、左リールストップボタン9が操作されたか否かをチェックし(S60)、これがYESの場合、左リールストップボタン9が操作されたことを示す左リールストップボタンON信号をサブ制御部35に送信し(S70)、また、中リールストップボタン9が操作されたか否かをチェックし(S80)、これがYESの場合、中リールストップボタン9が操作されたことを示す中リールストップボタンON信号をサブ制御部35に送信し(S90)、また、右リールストップボタン9が操作されたか否かをチェックし(S100)、これがYESの場合、右リールストップボタン9が操作されたことを示す右リールストップボタンON信号をサブ制御部35に送信する(S110)。
【0044】
そして、主制御部25は、全ストップボタン9,…が操作されたか否かをチェックし(S120)、これがYESの場合、何れかの役に係る組み合わせ図柄が有効ラインL上に揃ったか否かをチェックする(S130)。そして、これがYESの場合、主制御部25は、成立した役に応じた枚数のメダル払い出し指令をメダル払出部33に与える(S140)。
【0045】
次に、主制御部25は、JAC−INにて役(以下、「JAC」という)が8回成立したか否かをチェックし(S150)、これがYESの場合、JAC−INが終了したとして終了信号をサブ制御部35に送信する(S160)。また、S150がNOの場合、主制御部25は、JAC−INのゲーム回数が12回であるか否かをチェックし(S170)、これがYESの場合も、JAC−INが終了したとして終了信号をサブ制御部35に送信する(S160)。
【0046】
図4及び図5は、サブ制御部35における動作フローである。図4において、まず、サブ制御部35は、主制御部25からJAC−IN3回目信号を受信したか否かをチェックし(S210)、これがYESの場合、3回目のJAC−INにおいて流すサウンド(音楽)を抽選する(S220)。サブ制御部35は、ROM37に複数のサウンドコードを保有しており、サウンド抽選処理にて何れかのサウンドコードが選択される。そして、この状態で、サブ制御部35は、抽選結果(サウンドコード)を音声制御基板41に送信すると共に、タイミングゲームのためのカウント(デフォルトは1)を開始する(S230)。
【0047】
このカウントは、0.1秒で+1されるカウントである。即ち、サブ制御部35は、カウントを開始してから又はカウントが更新されてから0.1秒経過したか否かをチェックし(S240)、これがYESの場合、カウントを+1して更新し(S250)、次に、最大カウント(例えば2320)+1(=2321)となったか否かをチェックし(S260)、これがYESの場合、カウントを元に戻す(S270)ことで、ループカウンタを実現する。尚、サウンドは、カウントがデフォルトで始まり、最大カウントで曲が終了するようになっている。
【0048】
次に、サブ制御部35は、主制御部25から終了信号を受信したか否かをチェックし(S280)、これがYESの場合、3回目のJAC−INが終了したとして、カウントをクリアする(S290)。
【0049】
一方、図5において、まず、サブ制御部35は、サウンド抽選が行われたか否かをチェックする(S300)。これがYESの場合、主制御部25からスタートレバーON信号を受信したか否かをチェックする(S310)。
【0050】
S310がYESの場合、サブ制御部35で計測している現在のカウント値を読み出し、これに10を加算すると共に、サウンド抽選結果に基づく表示データ(図7参照、サウンドコード毎に用意されている)において、その加算値から最も近い位置に存在するメロディーポイント(図7の●)をリール毎に選択し、それらのアドレスカウント値をRAM38に格納する(S320)。例えば、サウンド抽選によって選択されたサウンドに対応して表示データ1が選択され、現在のカウント値が10だとすると、左リールのアドレスカウント値は23(サウンド抽選にて選択され、スピーカ10から実際に流れる音楽のメロディーを構成する音(ファ)がスピーカ10から発音されるタイミング)、中リールのアドレスカウント値は27(メロディーを構成する次の音(ソ)がスピーカ10から発音されるタイミング)、右リールのアドレスカウント値は36(メロディーを構成する次の音(シ)がスピーカ10から発音されるタイミング)が、それぞれ格納される。
【0051】
そして、サブ制御部35は、格納したアドレスカウント値から現在のカウント値を減算し、再度RAM38に格納する(S330)。現在のカウント値は10であり、左リールのアドレスカウント値が23であるから、左リールの減算値は13であり、中リールのアドレスカウント値が27であるから、中リールの減算値は17であり、右リールのアドレスカウント値が36であるから、右リールの減算値は26である。サブ制御部35は、これらの減算値に基づき表示部(液晶表示部11)に表示する(S340)。
【0052】
図8(イ)は、その表示画面を示すが、各リール毎に−3〜11までの減算値エリアが表示され、各リール毎の減算値に対応したエリアが点灯表示されるようになっている。但し、現在のカウント値は10であって、左リールの減算値は13、中リールの減算値は17、右リールの減算値は26であるから、何れも点灯表示はされ得ない。
【0053】
次に、サブ制御部35は、割込ルーチンであるゲームポイント処理(後述する)を実行する(S350)。この割込ルーチンは、割込みをミリ秒単位でかけることにより、見かけ上二つのルーチン(図5のルーチンとゲームポイント処理ルーチン)が同時に処理される並行処理である。次に、サブ制御部35は、主制御部25から全ストップ信号を受信したか否かをチェックし(S360)、これがYESの場合、RAM38内の減算値をクリアする(S370)。
【0054】
一方、サブ制御部35は、S360がNOの場合、S330から0.1秒が経過したか否か、即ちカウントが+1されたか否かをチェックし(S380)、これがYESの場合、RAM38内の各リールの減算値に対して1を減算する(S390)。従って、RAM38内の各リールの減算値は、カウントがアップされる毎に1ずつ減算されることとなる。
【0055】
そこで、液晶表示器10の表示画面において、現在のカウントが12に進むと、左リールの減算値は11、中リールの減算値は15、右リールの減算値は24となるから、左リールの減算値エリア「11」が点灯表示されるようになる(図8(ロ))。そして、カウントが+1される毎に左リールの点灯は減算値エリアを順次下位にずれしていき、カウント値が16となった時点で、左リールの減算値は7、中リールの減算値は11、右リールの減算値は20となって、左リールの点灯表示位置が減算値エリア「7」となると共に、中リールも減算値エリア「11」が点灯表示されるようになる(図8(ハ))。
【0056】
左リールの点灯表示位置が減算値エリア「0」となるのは、カウント値が23となる時、即ち左リールのアドレスカウント値となる時であって、スピーカ10から実際に流れる音楽のメロディーを構成する音(ファ)がスピーカ10から発音されるタイミングである(図8(ニ))。この点灯表示は、カウントがさらに進んで26になると、左リールの点灯表示位置は減算値エリア「−3」となり、従って、そこからカウントがさらに進むと、左リールの点灯表示は消失する。
【0057】
中リールの点灯表示位置が減算値エリア「0」となるのは、カウント値が27となる時、即ち中リールのアドレスカウント値となる時である。また、左リールの点灯表示位置が減算値エリア「0」となるのは、カウント値が36となる時、即ち右リールのアドレスカウント値となる時である。このように、JAC−IN中は、選択されたサウンドが流れるが、予め定められている表示データに基づく点灯表示がサウンドの進行に合わせて左、中、右リールの何れかの領域で上から下に向かって移動し、且つサウンドのメロディーのタイミングで点灯表示が減算値エリア「0」を通過するようになっている。
【0058】
次に、サブ制御部35は、主制御部25からJAC−INが終了することを示す終了信号を受信したか否かをチェックする(S400)。これがYESの場合、JAC−INが終了したとして、サブ制御部35は、ゲームポイント処理(S350)にて獲得したゲームポイント数に応じた特別ゲームの抽選を行い(S410)、しかる後、ゲームポイント数をクリアする(S420)。
【0059】
ここで言う特別ゲームは、ビッグボーナスゲームやレギュラーボーナスゲームとは異なり、一般ゲームにて行われるものである。本実施形態に係るスロットマシンにおいて、特定の小役(例えば「ベル」)については、役が成立する条件として、役抽選に当選しただけではなく、例えば6通りあるストップボタン9,…の押し順が正しくなければならない仕様になっている。抽選処理は、当該特定の小役に当選するか否かの役抽選(主制御部25にて)と、押し順抽選(サブ制御部35にて)とからなり、特定の小役は高い当選確率に設定されるが、抽選された押し順でストップボタン9,…を操作しなければ、役が成立しないようになっているので、特定の小役の出現率は約6分の1に抑えられる。しかし、特別ゲーム期間(例えば50ゲーム)は、抽選された押し順を何らかの方法(液晶表示器11の表示やスピーカ10の音声等)で遊技者に報知するものである。報知に従ってストップボタン9,…を操作すれば、必ず特定の小役を成立させることができるので、遊技者は特別ゲーム期間を通じて多くのメダルを獲得することができるようになっている。
【0060】
上記特別ゲーム(いわゆる押し順ナビゲーム)は、遊技者が獲得したゲームポイントの合計(累積ポイント)が大きければ大きいほど、S410の抽選にて当選しやすくなっている。具体的には、累積ポイントが0〜5であれば、当選確率は10%、累積ポイントが6〜15であれば、当選確率は30%、累積ポイントが16〜20であれば、当選確率は70%、累積ポイントが21〜であれば、当選確率は100%である。
【0061】
図6は、S350のゲームポイント処理のフローである。ゲームポイント処理は、図8の表示画面において、点灯表示が減算値エリア「0」〜「2」に位置する時に、対応するストップボタン9を操作すれば、ゲームポイントを付与しようという趣旨である。尚、点灯表示は、本発明に係るインジケータ、減算値エリア「0」〜「2」は、本発明に係るタイミングポイントに相当する。
【0062】
まず、サブ制御部35は、左リールの減算値が0〜2であるか否かをチェックする(S500)。これがYESの場合、主制御部25から左リールストップボタンON信号を受信したか否かをチェックし(S510)、これがYESの場合、ストップボタン9の操作は成功したとして、サブ制御部35は、成功ランプ表示(例えば液晶表示器11において「成功」なる文字が出現するのも含む)を行うと共に、ゲームポイントに1を加算する(S520)。一方、S500がNOの場合、主制御部25から左リールストップボタンON信号を受信したか否かをチェックし(S530)、これがYESの場合、ストップボタン9の操作は失敗したとして、サブ制御部35は、ゲームポイントに1を減算する(S540)。
【0063】
同様に、サブ制御部35は、中リールの減算値が0〜2であるか否かをチェックする(S550)。これがYESの場合、中リールストップボタンON信号を受信したか否かをチェックし(S560)、これがYESの場合、ストップボタン9の操作は成功したとして、サブ制御部35は、成功ランプ表示を行うと共に、ゲームポイントに1を加算する(S570)。一方、S550がNOの場合、中リールストップボタンON信号を受信したか否かをチェックし(S580)、これがYESの場合、ストップボタン9の操作は失敗したとして、サブ制御部35は、ゲームポイントに1を減算する(S590)。
【0064】
同様に、サブ制御部35は、右リールの減算値が0〜2であるか否かをチェックする(S600)。これがYESの場合、右リールストップボタンON信号を受信したか否かをチェックし(S610)、これがYESの場合、ストップボタン9の操作は成功したとして、サブ制御部35は、成功ランプ表示を行うと共に、ゲームポイントに1を加算する(S620)。一方、S600がNOの場合、右リールストップボタンON信号を受信したか否かをチェックし(S630)、これがYESの場合、ストップボタン9の操作は失敗したとして、サブ制御部35は、ゲームポイントに1を減算する(S640)。そして、サブ制御部35は、最後に成功ランプを消灯する(S650)。
【0065】
JAC−INの各ゲームにおいて、3回のストップボタン操作があるから、最高点は3点である。このゲームが基本的には8回まで継続するから、最高点は24点である。そして、最高点を取れば、特別ゲーム抽選(S410)にて当選確率が100%であるから、特別ゲームは確定となる。この特別ゲームは、ビッグボーナスゲームが終了して一般ゲームに移行するその最初のゲームから50ゲーム間行われる。
【0066】
以上のように、本実施形態に係るスロットマシンによれば、ビッグボーナスゲームの最後のボーナスゲームにおいて、音楽が流れ、この音楽のメロディーに合わせてインジケータが移動し、このインジケータが所定の位置(タイミングポイント)となる時にストップボタン9,…を操作し、その操作が成功すれば、ゲームポイントが加算されていくといった内容のタイミングゲームが行われ、且つタイミングゲームにて多くのゲームポイントを獲得するほど、特典(特別ゲーム)が付与される確率が高くなるものであり、この点、単調となりがちなボーナスゲームを興趣性の高いものとすることができる。
【0067】
また、ストップボタン9の操作に対応して、操作音(効果音)が設定されているので、ストップボタン9の操作タイミングが適正であれば、その操作音と流れる音楽のメロディーとが融合し、サウンドセッションを構成する。従って、音楽に合わせた停止操作とするタイミングゲームを楽しむことができ、リズミカルな停止操作を楽しむことができるのである。
【0068】
尚、本発明に係る遊技機は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0069】
例えば、上記実施形態においては、停止操作を複数回行わせ、これを総合的に評価するようにしているが、例えば一回の停止操作に対してタイミングゲームを行い、これに成功すれば、必ず特典を付与するか、あるいは特典付与抽選を経て特典を付与するようにしてもよい。
【0070】
また、上記実施形態においては、獲得したポイントの多寡によって特典付与抽選の当選確率を変えるようにしているが、ポイントの多寡に関わらず当選確率は一定とし、ポイントの多寡によって特典の内容に差を設けるようにしてもよい。例えば、特別ゲームの回数を20回、30回、50回、100回と複数用意し、ポイントが多いほど、特別ゲームの回数が多くなるような設定であってもよい。若しくは、特典付与抽選を設けることなく、ポイントの多寡によって特典の内容に差を設けるようにしてもよい。
【0071】
また、上記実施形態においては、ポイントの多寡によって特典付与抽選の当選確率を変えるようにしているが、これによらず、例えば、ポイントが所定値(例えば20)以上となれば、必ず特典を付与するようにしてもよい。
【0072】
また、上記実施形態においては、特典として、押し順ナビゲーム(「AT」と呼ばれている)を考えているが、これに限定されず、要は、遊技者に有利となるような内容であればよい。例えば、CT(いわゆるチャレンジタイム)やART(いわゆるアシストリプレイタイム)を特典としたり、役抽選に使用される役判定テーブルを所定ゲーム期間だけ低確率のものから高確率のものに変更する特典が考えられる。
【0073】
また、上記実施形態においては、ボーナスゲーム中にタイミングゲームを実施するようにしている。これは、役の引き込み率が100%であって単調なボーナスゲームを興趣性の高いものに変えるためであるが、タイミングゲームはその他のゲーム状態で実施するものであってもよい。例えば、ビッグボーナスゲーム中の小役ゲームや、押し順ナビゲームなどが挙げられる。ボーナスゲームと同様、役の成立に対して停止操作のタイミングを要しないゲームである押し順ナビゲームは、報知された押し順に従えば、図柄を狙わなくとも役の引き込み率が100%であり、ボーナスゲームと同様、単調なゲームを興趣性の高いものに変えることができる。この場合の特典の付与方法としては、押し順ナビゲーム中のタイミングゲームで成功率が高いと、その押し順ナビゲームを延長することが挙げられる。
【0074】
また、上記実施形態においては、主制御部25とサブ制御部35とが分かれているが、サブ制御部35を設けていない遊技機の場合、主制御部25が全ての機能を実現するようにする必要がある。
【0075】
また、上記実施形態においては、タイミング報知のためのインジケータ及びタイミングポイントを表示するようにしているが、タイミング報知の手法は限定されず、例えば、タイミングが来たらランプを点灯させる方法や、流れる音楽のメロディーを遊技者が聞き取り、遊技者がタイミングポイントを判断してストップボタン9を操作する方法であってもよい。後者の場合、音楽そのものが停止操作を行うべきタイミングに関連する情報となる。
【0076】
また、上記実施形態においては、予め表示データが用意されているため、これによって何れのリールに対するタイミング報知であるかが決定されるが、表示データは単なるタイミング情報のためのデータとして用意し、何れのリールに対するタイミング報知であるかは押し順抽選の結果によって決定されるようにすれば、一般ゲームにおいてタイミング報知を行う場合、このタイミング報知は、タイミングゲームのみならず、押し順ナビゲームとしても機能する。
【0077】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る遊技機は、停止操作という遊技者の技術介入によってタイミングゲームが成功するか否かが決定し、そして、成功によって遊技者に所定の特典が付与されるか、あるいは付与され得るようになっているため、主たるゲームとは別の面白さがタイミングゲームを通じて得られるようになり、従来の遊技機よりも興趣性が高いものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るスロットマシンの正面図を示す。
【図2】同実施形態に係るスロットマシンの電気的構成のブロック図を示す。
【図3】同実施形態に係る主制御部の動作フローチャートを示す。
【図4】同実施形態に係るサブ制御部のカウント処理に係るフローチャートを示す。
【図5】同実施形態に係るサブ制御部の動作フローチャートを示す。
【図6】同実施形態に係るサブ制御部のゲームポイント処理に係るフローチャートを示す。
【図7】同実施形態に係るタイミングゲームに使用される表示データの説明図を示す。
【図8】(イ)〜(ニ)は、同実施形態に係るタイミングゲームにおける表示部の表示内容の説明図を示す。
【符号の説明】
1…筐体、2…中間パネル、3…図柄表示部、4…リール表示窓、5…リール、6…メダル投入ボタン、7…BETボタン、8…スタートレバー、9…ストップボタン、10…スピーカ、11…液晶表示器、25…主制御部、26…CPU、27…ROM、28…RAM、29…乱数発生器、31…バス、32…リール駆動、33…メダル払出部、35…サブ制御部、36…CPU、37…ROM、38…RAM、39…乱数発生器、40…バス、41…音声制御基板
Claims (10)
- 開始操作に応じて各列の変動表示を開始し、停止操作に応じて対応する列の変動表示を停止する図柄表示部を備えた遊技機であって、
前記停止操作を行うべきタイミングに関連する情報を遊技者に報知する報知手段と、
該報知に対して遊技者が適正なタイミングで停止操作を行ったか否かを判定する判定手段と、
該判定結果が是であることを条件として所定の特典を遊技者に付与する特典付与手段とを備えてなることを特徴とする遊技機。 - 開始操作に応じて各列の変動表示を開始し、停止操作に応じて対応する列の変動表示を停止する図柄表示部を備えた遊技機であって、
前記停止操作を行うべきタイミングに関連する情報を遊技者に報知する報知手段と、
該報知に対して遊技者が適正なタイミングで停止操作を行ったか否かを判定する判定手段と、
該判定結果が是であることを条件として所定の特典を遊技者に付与するか否かを抽選する抽選手段と、
該抽選に当選した場合、前記所定の特典を遊技者に付与する特典付与手段とを備えてなることを特徴とする遊技機。 - 開始操作に応じて各列の変動表示を開始し、停止操作に応じて対応する列の変動表示を停止する図柄表示部を備えた遊技機であって、
前記停止操作を行うべきタイミングに関連する情報を遊技者に所定回数だけ報知する報知手段と、
各回の報知に対して遊技者が適正なタイミングで停止操作を行ったか否かを判定する判定手段と、
該判定結果が是である毎にポイントを加算するポイント算出手段と、
前記所定回数が終了した時点での累積ポイントの状況に応じて所定の特典を遊技者に付与する特典付与手段とを備えてなることを特徴とする遊技機。 - 開始操作に応じて各列の変動表示を開始し、停止操作に応じて対応する列の変動表示を停止する図柄表示部を備えた遊技機であって、
前記停止操作を行うべきタイミングに関連する情報を遊技者に所定回数だけ報知する報知手段と、
各回の報知に対して遊技者が適正なタイミングで停止操作を行ったか否かを判定する判定手段と、
該判定結果が是である毎にポイントを加算するポイント算出手段と、
前記所定回数が終了した時点での累積ポイントの状況に応じた当選確率をもって所定の特典を遊技者に付与するか否かを抽選する抽選手段と、
該抽選に当選した場合、前記所定の特典を遊技者に付与する特典付与手段とを備えてなることを特徴とする遊技機。 - 開始操作に応じて各列の変動表示を開始し、停止操作に応じて対応する列の変動表示を停止する図柄表示部を備えた遊技機であって、
前記停止操作を行うべきタイミングに関連する情報を遊技者に所定回数だけ報知する報知手段と、
各回の報知に対して遊技者が適正なタイミングで停止操作を行ったか否かを判定する判定手段と、
該判定結果が是である毎にポイントを加算するポイント算出手段と、
前記所定回数が終了した時点での累積ポイントの状況に応じて有利さの異なる所定の特典を遊技者に付与する特典付与手段とを備えてなることを特徴とする遊技機。 - 開始操作に応じて各列の変動表示を開始し、停止操作に応じて対応する列の変動表示を停止する図柄表示部を備えた遊技機であって、
前記停止操作を行うべきタイミングに関連する情報を遊技者に所定回数だけ報知する報知手段と、
各回の報知に対して遊技者が適正なタイミングで停止操作を行ったか否かを判定する判定手段と、
該判定結果が是である毎にポイントを加算するポイント算出手段と、
所定の特典を遊技者に付与するか否かを抽選する抽選手段と、
該抽選に当選した場合、前記所定回数が終了した時点での累積ポイントの状況に応じて有利さの異なる所定の特典を遊技者に付与する特典付与手段とを備えてなることを特徴とする遊技機。 - 前記報知手段は、連続する所定ゲーム期間に亘って報知する請求項3乃至6の何れかに記載の遊技機。
- 前記所定ゲーム期間は、役の成立に対して停止操作のタイミングを要しないゲーム状態に対して設定される請求項7記載の遊技機。
- 前記停止操作を行うべきタイミングは、流れる音楽に合わせて設定され、しかも、前記停止操作に対して効果音が設定される請求項1乃至8の何れかに記載の遊技機。
- 前記報知手段による報知は、タイミングポイントと、該タイミングポイントに向かって移動するインジケータとを表示するものである請求項1乃至9の何れかに記載の遊技機。
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