JP2004262095A - 画像形成装置および発光素子故障判定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】オートパワー制御用ホールドコンデンサのサンプルホールド時の電圧値を用いることにより発光素子の故障を容易に判定することができる画像形成装置などを提供する。
【解決手段】画像データに基づき発光素子の点灯および消灯を制御することにより感光体上に潜像を形成し、その潜像を用いて転写紙上に画像を形成する画像形成装置において、その画像形成手段に、前記発光素子の出力光量を一定に保持するサンプルホールド型オートパワー制御手段を備え、さらに、前記サンプルホールド型オートパワー制御手段に、オートパワー制御用ホールドコンデンサ31のサンプルホールド時の電圧値を検知する電圧検知部30を備え、その電圧検知部30により検知された電圧値を用いて前記発光素子の故障判定をおこなう構成にした。
【選択図】 図3
【解決手段】画像データに基づき発光素子の点灯および消灯を制御することにより感光体上に潜像を形成し、その潜像を用いて転写紙上に画像を形成する画像形成装置において、その画像形成手段に、前記発光素子の出力光量を一定に保持するサンプルホールド型オートパワー制御手段を備え、さらに、前記サンプルホールド型オートパワー制御手段に、オートパワー制御用ホールドコンデンサ31のサンプルホールド時の電圧値を検知する電圧検知部30を備え、その電圧検知部30により検知された電圧値を用いて前記発光素子の故障判定をおこなう構成にした。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば複写機、ファクシミリ装置、プリンタなど、発光素子の出力光を用いて感光体上に潜像を形成することにより画像を形成する画像形成装置などに係わり、特に、その発光素子の故障を判定する発光素子故障判定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真プロセスを用いたデジタル複写機など画像形成装置は、半導体レーザなど発光素子により画像データに応じた光量の光ビームを発生して感光体上を走査する光ビーム走査装置と、帯電器、現像ユニット、転写器、クリーニングユニット、除電器などを感光体の回りに設けた画像形成部とを備え、帯電した感光体を光ビームにより露光して潜像を形成し、潜像の上にトナーを供給して現像し、そのトナー像を転写紙上に転写して画像を形成する。
その際、形成される画像の濃度は個々の箇所に付着するトナーの量に従って変わり、そのトナーの量は光ビームの光量に従って変わるので、画像データが同じ濃度を示しておれば、光量が同じになるように制御する必要があり、そのような場合、近年では、サンプルホールド型オートパワー制御(APC)手段を用いて発光素子の出力光量を一定に保持する。光量を一定にするためには、半導体レーザなど発光素子の点灯時の電流を一定にする必要があり、そのため、例えばオートパワー制御用ホールドコンデンサのサンプルホールド時の電圧値を検知し、その電圧値が一定になるように制御して電流を一定にする。
例えば特開2000−118040公報に示された画像形成装置はこのような従来技術の1つであり、LD(レーザダイオード)アレイの各発光素子のAPC動作により、その各発光素子の発光に要する電流量をそれぞれ電流検出回路を用いて検出して比較し、最も電流量の少ない発光素子を主走査方向の位置合わせのために発光をおこなう発光素子として選択する。または、LDアレイの各発光素子の発光画素数をカウントし、その発光素子ごとの発光画素数を比較し、最も発光画素数の少ない発光素子を主走査方向の位置合わせのために発光をおこなう発光素子として選択する。
このような方法で、この従来技術では、LD総電流量またはLD総点灯時間に起因するLD劣化の各発光素子間の偏りをなくし、LDアレイの寿命を延ばしている。
【特許文献1】特開2000−118040公報
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開2000−118040公報に示された前記の従来技術においては、各発光素子間の偏りをなくし、レーザダイオードアレイの寿命を延ばすことはできるが、その寿命に伴って発生する発光素子の故障を簡単に検出することができなかった。
本発明の目的は、このような従来技術の問題を解決することにあり、具体的には、オートパワー制御用ホールドコンデンサのサンプルホールド時の電圧値を用いることにより発光素子の故障を容易に判定することができる画像形成装置などを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決するために、請求項1記載の発明では、画像データに基づき発光素子の点灯および消灯を制御することにより感光体上に潜像を形成し、その潜像を用いて転写紙上に画像を形成する画像形成手段を備え、その画像形成手段に、前記発光素子の出力光量を一定に保持するサンプルホールド型オートパワー制御手段を備え、さらに、前記サンプルホールド型オートパワー制御手段に、オートパワー制御用ホールドコンデンサのサンプルホールド時の電圧値を検知する電圧検知手段を備えた画像形成装置において、前記電圧検知手段により検知された前記電圧値を用いて前記発光素子の故障判定をおこなう故障判定手段を備えた。
また、請求項2記載の発明では、請求項1記載の発明において、前記発光素子の故障判定をおこなうための故障判定基準電圧を設定可能な構成にした。
また、請求項3記載の発明では、請求項1または請求項2記載の発明において、故障判定モードを選択することより前記故障判定手段を起動可能な構成にした。
また、請求項4記載の発明では、請求項1または請求項2記載の発明において、前記故障判定手段による判定結果を表示する判定結果表示手段を備えた。
また、請求項5記載の発明では、オートパワー制御用ホールドコンデンサのサンプルホールド時の電圧値を検知することにより出力光量が一定に保持される発光素子の故障を判定する発光素子故障判定方法において、検知された前記サンプルホールド時の電圧値を用いて前記発光素子の故障判定をおこなう構成にした。また、請求項6記載の発明では、請求項5記載の発明において、前記発光素子の故障判定をおこなうための故障判定基準電圧を設定可能にした。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、図面により本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は本発明の第1の実施例を示すデジタル複写機要部の概略構成ブロック図である。図示したように、この実施例の複写機は、原稿上の画像を読み取る読み取り部1と、読み取られた画像データに従って紙の上に画像を形成する画像形成部4とを備え、画像読み取り部1は、光電変換素子から出力される画像信号をデジタル値に変換して、黒オフセット補正、シェーディング補正、画素位置補正などビデオ処理を施すビデオ処理ユニット(VPU)2、およびビデオ処理された画像データに対して画像処理を施すイメージ処理ユニット(IPU)3などを備え、画像形成部4は、画像形成制御をおこなうプリント制御部5、半導体レーザ(レーザダイオード)を制御するLD制御部6、そのLD制御部6に制御されて感光体ドラム上に静電潜像を結像するための光ビームを発生する半導体レーザ(レーザダイオード:LD)21などを備える。
また、制御プログラムに従って装置全体を制御するCPU7、その制御プログラムを記憶しておくROM8、CPU7の実行時にデータを一時的に記憶するRAM9、読み取った画像データを記憶する画像メモリ10、前記各部間をデータ授受可能に接続するシステムバス11、利用者が指示を与えたりする操作部12などを備える。なお、この実施例では、請求項1記載の画像形成手段が画像形成部4により実現される。
【0006】
図2に、画像形成部4の要部の詳細構成を示す。このような構成で、LD21から出射された光ビームは図示しないコリメータレンズによりコリメートされて回転多面鏡からなる偏向器22により偏向され、fθレンズ23により感光体ドラム24の帯電器で一様に帯電された表面に結像される。なお、その結像スポットは偏向器22の回転で感光体ドラム24の軸方向に反復して移動するが、感光体ドラム24が回転しているので、その際、感光体ドラム24の円周方向に1ライン分ずつずれながら書き込まれる。
また、光検出器25が潜像書込み領域外に設けられ、偏向器22により偏向された光ビームを検出してDETP信号を発生する。図2に示したように、このDETP信号はプリント制御部5に入り、そのプリント制御部5はそのDETP信号に同期して画像データに従った信号をLD駆動回路26に与える。これにより、LD駆動回路26は半導体レーザ(LD)21を駆動させて感光体ドラム24上に静電潜像を形成させ、この静電潜像が現像器で現像され、転写器で転写紙(記録紙)に転写される。
また、この実施例では、請求項1記載のサンプルホールド型オートパワー制御手段がLD制御部6により実現される。つまり、LD21から後方に出射される光ビームが光検出器(PD)27に入射してその光強度が検出され、その光強度に応じて、光検出器27は電流Imを出力する。制御回路28は光検出器27のその出力信号(電流Im)に応じた電流により制御回路28内の出力側にあるAPC用ホールドコンデンサ(以下、ホールドコンデンサと略す)を充放電し、そのホールドコンデンサの電圧値によりLD駆動回路26を制御してLD21の出力光量を一定に制御する、いわゆるAPC制御制御をおこなう。具体的にはLD21の各発光素子の駆動電源(ホールドコンデンサの電圧値)をそれぞれ各発光素子の出力光量が一定になるように調整して保持するのである。
【0007】
図3に、発光素子の故障判定のために前記ホールドコンデンサの電圧を検知する電圧検知部30(請求項1記載の電圧検知手段)の構成を示す(制御回路28はその出力側にあるホールドコンデンサ31のみを示している)。図示したように、この電圧検知部30はオペアンプ32とA/Dコンバータ33から成り、ホールドコンデンサ31の電圧をオペアンプ32を介してA/Dコンバータ33においてデジタル値に変換し、プリント制御部5へ出力する。
なお、この実施例では、請求項1記載の故障判定手段がプリント制御部5により実現され、請求項4記載の判定結果表示手段がプリント制御部5および操作部12により実現される。
【0008】
図4に、ホールドコンデンサ電圧検知およびその電圧値表示の動作フローを示す。以下、図4に従って、この動作フローを説明する。
まず、プリント制御部5がLD駆動回路26によりLD21を点灯させる(S1)。そして、プリント制御部5はそのときのデジタル値に変換されたホールドコンデンサ31の電圧値Xを検知し(S2)、その電圧値XをRAM9に保存する(つまり、サンプルホールド動作を実行する)(S3)。
続いて、プリント制御部5はLD21を消灯し(S4)、電圧値Xを予めROM8に書き込んでおいた故障判定基準電圧(REF電圧)と比較する(S5)。そして、X<REF電圧ならば、正常と判定し、この動作フローから抜ける。それに対して、X>REF電圧ならば、LD故障と判定し、その旨を操作部12内の表示部に比較に供した2つの電圧値と共に表示する(S6)。
なお、この実施例では、あらかじめ生産工程において、ホールドコンデンサ31の正常な電圧範囲より少し大きい値の故障判定基準電圧値(REF電圧)をRAM9に書き込んでおく。
こうして、この実施例によれば、オートパワー制御用ホールドコンデンサ31のサンプルホールドされた電圧値を用いることにより発光素子の故障を容易に判定することができる。
【0009】
本発明の第2の実施例では、前記故障判定基準電圧値であるREF電圧を操作部12により設定する。プログラムに従ってCPU7が操作部12内のテンキーにより利用者に故障判定基準電圧値を入力させるのである。そして、CPU7はこの故障判定基準電圧値をRAM9の所定領域に記憶しておく。なお、この実施例のホールドコンデンサ電圧検知およびその電圧値表示の動作フローは図4に示した第1の実施例と同じであるので説明を省略する。
こうして、この実施例によれば、利用者が所望の値の故障判定基準電圧値を設定することができるので、個々の半導体レーザに対して最適な値を設定でき、半導体レーザの特性バラツキによる誤検知を防ぐことができる。
【0010】
本発明の第3の実施例では、LD判定モードを選択することより発光素子が故障しているか否かを判定する動作を起動することができる。つまり、利用者は、操作部12に設けたボタンを押すか、または表示されたメニューを選択するかして、いつでもLD判定モードを選択し、発光素子が故障しているか否かを判定することができる。以下、図5に従って、この実施例の動作フローを説明する。
この実施例では、まず、発光素子が故障しているか否かを判定するモードである故障判定モードが選択されたか否かを判断し(S11)、選択されたならば(S11でYes)、プリント制御部5がLD駆動回路26によりLD21を点灯させる(S12)。そして、プリント制御部5はホールドコンデンサ31のデジタル化された電圧値Xを検知し(S13)、その電圧値XをRAM9に保存する(S14)。
続いて、プリント制御部5はLD21を消灯させ(S15)、電圧値Xを故障判定基準電圧値であるREF電圧と比較する(S16)。そして、X<REF電圧であったならばLD21が正常であるので、プリント制御部5は操作部12内の表示部に正常である旨を表示させ(S17)、X>REF電圧であったならばLD21が故障であるので、異常である旨を表示する(S18)。
こうして、この実施例によれば、利用者の所望するときに随時、発光素子が故障か否かを調べることができる。
以上、デジタル複写機の場合で本発明の一実施例を説明したが、本発明によった発光素子の故障判定方法は、発光素子の出力光量を一定に保持するサンプルホールド型オートパワー制御手段を備えておれば、デジタル複写機以外の画像形成装置や各種電子機器に広く実施することができる。
【0011】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、請求項1および請求項5記載の発明では、感光体上に潜像を形成するための発光素子の出力光量を一定に保持するサンプルホールド型オートパワー制御手段に、オートパワー制御用ホールドコンデンサのサンプルホールド時の電圧値を検知する電圧検知手段を備えた画像形成装置などにおいて、その電圧検知手段により検知された電圧値を用いて発光素子の故障判定をおこなうことができるので、発光素子の故障を容易に判定することができる。
また、請求項2記載の発明では請求項1記載の発明において、あるいは請求項6記載の発明では請求項5記載の発明において、発光素子の故障判定をおこなうための故障判定基準電圧を利用者が設定することができるので、個々の発光素子に対して最適な故障判定基準電圧値を設定でき、したがって、発光素子の特性バラツキによる誤検知を防ぐことができる。
また、請求項3記載の発明では、請求項1または請求項2記載の発明において、故障判定モードを選択することより故障判定手段を起動することができるので、例えば市場などで発光素子の故障判定をおこないたいとき、利用者は簡単におこなうことができる。
また、請求項4記載の発明では、請求項1または請求項2記載の発明において、故障判定手段による判定結果を表示することができるので、判定結果が容易にわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示すデジタル複写機要部の概略構成ブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施例を示すデジタル複写機要部の構成ブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施例を示すデジタル複写機要部の他の構成ブロック図である。
【図4】本発明の第1の実施例を示すデジタル複写機要部の動作フロー図である。
【図5】本発明の第3の実施例を示すデジタル複写機要部の動作フロー図である。
【符号の説明】
1 読み取り部
2 ビデオ処理ユニット
3 イメージ処理ユニット
4 画像形成部
5 プリント制御部
6 LD制御部
7 CPU
8 ROM
9 RAM
10 画像メモリ
12 操作部
21 半導体レーザ
24 感光体ドラム
26 LD駆動回路
27 光検出器
28 制御回路
30 電圧検知部
31 APC用ホールドコンデンサ
32 オペアンプ
33 A/Dコンバータ
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば複写機、ファクシミリ装置、プリンタなど、発光素子の出力光を用いて感光体上に潜像を形成することにより画像を形成する画像形成装置などに係わり、特に、その発光素子の故障を判定する発光素子故障判定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真プロセスを用いたデジタル複写機など画像形成装置は、半導体レーザなど発光素子により画像データに応じた光量の光ビームを発生して感光体上を走査する光ビーム走査装置と、帯電器、現像ユニット、転写器、クリーニングユニット、除電器などを感光体の回りに設けた画像形成部とを備え、帯電した感光体を光ビームにより露光して潜像を形成し、潜像の上にトナーを供給して現像し、そのトナー像を転写紙上に転写して画像を形成する。
その際、形成される画像の濃度は個々の箇所に付着するトナーの量に従って変わり、そのトナーの量は光ビームの光量に従って変わるので、画像データが同じ濃度を示しておれば、光量が同じになるように制御する必要があり、そのような場合、近年では、サンプルホールド型オートパワー制御(APC)手段を用いて発光素子の出力光量を一定に保持する。光量を一定にするためには、半導体レーザなど発光素子の点灯時の電流を一定にする必要があり、そのため、例えばオートパワー制御用ホールドコンデンサのサンプルホールド時の電圧値を検知し、その電圧値が一定になるように制御して電流を一定にする。
例えば特開2000−118040公報に示された画像形成装置はこのような従来技術の1つであり、LD(レーザダイオード)アレイの各発光素子のAPC動作により、その各発光素子の発光に要する電流量をそれぞれ電流検出回路を用いて検出して比較し、最も電流量の少ない発光素子を主走査方向の位置合わせのために発光をおこなう発光素子として選択する。または、LDアレイの各発光素子の発光画素数をカウントし、その発光素子ごとの発光画素数を比較し、最も発光画素数の少ない発光素子を主走査方向の位置合わせのために発光をおこなう発光素子として選択する。
このような方法で、この従来技術では、LD総電流量またはLD総点灯時間に起因するLD劣化の各発光素子間の偏りをなくし、LDアレイの寿命を延ばしている。
【特許文献1】特開2000−118040公報
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開2000−118040公報に示された前記の従来技術においては、各発光素子間の偏りをなくし、レーザダイオードアレイの寿命を延ばすことはできるが、その寿命に伴って発生する発光素子の故障を簡単に検出することができなかった。
本発明の目的は、このような従来技術の問題を解決することにあり、具体的には、オートパワー制御用ホールドコンデンサのサンプルホールド時の電圧値を用いることにより発光素子の故障を容易に判定することができる画像形成装置などを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決するために、請求項1記載の発明では、画像データに基づき発光素子の点灯および消灯を制御することにより感光体上に潜像を形成し、その潜像を用いて転写紙上に画像を形成する画像形成手段を備え、その画像形成手段に、前記発光素子の出力光量を一定に保持するサンプルホールド型オートパワー制御手段を備え、さらに、前記サンプルホールド型オートパワー制御手段に、オートパワー制御用ホールドコンデンサのサンプルホールド時の電圧値を検知する電圧検知手段を備えた画像形成装置において、前記電圧検知手段により検知された前記電圧値を用いて前記発光素子の故障判定をおこなう故障判定手段を備えた。
また、請求項2記載の発明では、請求項1記載の発明において、前記発光素子の故障判定をおこなうための故障判定基準電圧を設定可能な構成にした。
また、請求項3記載の発明では、請求項1または請求項2記載の発明において、故障判定モードを選択することより前記故障判定手段を起動可能な構成にした。
また、請求項4記載の発明では、請求項1または請求項2記載の発明において、前記故障判定手段による判定結果を表示する判定結果表示手段を備えた。
また、請求項5記載の発明では、オートパワー制御用ホールドコンデンサのサンプルホールド時の電圧値を検知することにより出力光量が一定に保持される発光素子の故障を判定する発光素子故障判定方法において、検知された前記サンプルホールド時の電圧値を用いて前記発光素子の故障判定をおこなう構成にした。また、請求項6記載の発明では、請求項5記載の発明において、前記発光素子の故障判定をおこなうための故障判定基準電圧を設定可能にした。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、図面により本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は本発明の第1の実施例を示すデジタル複写機要部の概略構成ブロック図である。図示したように、この実施例の複写機は、原稿上の画像を読み取る読み取り部1と、読み取られた画像データに従って紙の上に画像を形成する画像形成部4とを備え、画像読み取り部1は、光電変換素子から出力される画像信号をデジタル値に変換して、黒オフセット補正、シェーディング補正、画素位置補正などビデオ処理を施すビデオ処理ユニット(VPU)2、およびビデオ処理された画像データに対して画像処理を施すイメージ処理ユニット(IPU)3などを備え、画像形成部4は、画像形成制御をおこなうプリント制御部5、半導体レーザ(レーザダイオード)を制御するLD制御部6、そのLD制御部6に制御されて感光体ドラム上に静電潜像を結像するための光ビームを発生する半導体レーザ(レーザダイオード:LD)21などを備える。
また、制御プログラムに従って装置全体を制御するCPU7、その制御プログラムを記憶しておくROM8、CPU7の実行時にデータを一時的に記憶するRAM9、読み取った画像データを記憶する画像メモリ10、前記各部間をデータ授受可能に接続するシステムバス11、利用者が指示を与えたりする操作部12などを備える。なお、この実施例では、請求項1記載の画像形成手段が画像形成部4により実現される。
【0006】
図2に、画像形成部4の要部の詳細構成を示す。このような構成で、LD21から出射された光ビームは図示しないコリメータレンズによりコリメートされて回転多面鏡からなる偏向器22により偏向され、fθレンズ23により感光体ドラム24の帯電器で一様に帯電された表面に結像される。なお、その結像スポットは偏向器22の回転で感光体ドラム24の軸方向に反復して移動するが、感光体ドラム24が回転しているので、その際、感光体ドラム24の円周方向に1ライン分ずつずれながら書き込まれる。
また、光検出器25が潜像書込み領域外に設けられ、偏向器22により偏向された光ビームを検出してDETP信号を発生する。図2に示したように、このDETP信号はプリント制御部5に入り、そのプリント制御部5はそのDETP信号に同期して画像データに従った信号をLD駆動回路26に与える。これにより、LD駆動回路26は半導体レーザ(LD)21を駆動させて感光体ドラム24上に静電潜像を形成させ、この静電潜像が現像器で現像され、転写器で転写紙(記録紙)に転写される。
また、この実施例では、請求項1記載のサンプルホールド型オートパワー制御手段がLD制御部6により実現される。つまり、LD21から後方に出射される光ビームが光検出器(PD)27に入射してその光強度が検出され、その光強度に応じて、光検出器27は電流Imを出力する。制御回路28は光検出器27のその出力信号(電流Im)に応じた電流により制御回路28内の出力側にあるAPC用ホールドコンデンサ(以下、ホールドコンデンサと略す)を充放電し、そのホールドコンデンサの電圧値によりLD駆動回路26を制御してLD21の出力光量を一定に制御する、いわゆるAPC制御制御をおこなう。具体的にはLD21の各発光素子の駆動電源(ホールドコンデンサの電圧値)をそれぞれ各発光素子の出力光量が一定になるように調整して保持するのである。
【0007】
図3に、発光素子の故障判定のために前記ホールドコンデンサの電圧を検知する電圧検知部30(請求項1記載の電圧検知手段)の構成を示す(制御回路28はその出力側にあるホールドコンデンサ31のみを示している)。図示したように、この電圧検知部30はオペアンプ32とA/Dコンバータ33から成り、ホールドコンデンサ31の電圧をオペアンプ32を介してA/Dコンバータ33においてデジタル値に変換し、プリント制御部5へ出力する。
なお、この実施例では、請求項1記載の故障判定手段がプリント制御部5により実現され、請求項4記載の判定結果表示手段がプリント制御部5および操作部12により実現される。
【0008】
図4に、ホールドコンデンサ電圧検知およびその電圧値表示の動作フローを示す。以下、図4に従って、この動作フローを説明する。
まず、プリント制御部5がLD駆動回路26によりLD21を点灯させる(S1)。そして、プリント制御部5はそのときのデジタル値に変換されたホールドコンデンサ31の電圧値Xを検知し(S2)、その電圧値XをRAM9に保存する(つまり、サンプルホールド動作を実行する)(S3)。
続いて、プリント制御部5はLD21を消灯し(S4)、電圧値Xを予めROM8に書き込んでおいた故障判定基準電圧(REF電圧)と比較する(S5)。そして、X<REF電圧ならば、正常と判定し、この動作フローから抜ける。それに対して、X>REF電圧ならば、LD故障と判定し、その旨を操作部12内の表示部に比較に供した2つの電圧値と共に表示する(S6)。
なお、この実施例では、あらかじめ生産工程において、ホールドコンデンサ31の正常な電圧範囲より少し大きい値の故障判定基準電圧値(REF電圧)をRAM9に書き込んでおく。
こうして、この実施例によれば、オートパワー制御用ホールドコンデンサ31のサンプルホールドされた電圧値を用いることにより発光素子の故障を容易に判定することができる。
【0009】
本発明の第2の実施例では、前記故障判定基準電圧値であるREF電圧を操作部12により設定する。プログラムに従ってCPU7が操作部12内のテンキーにより利用者に故障判定基準電圧値を入力させるのである。そして、CPU7はこの故障判定基準電圧値をRAM9の所定領域に記憶しておく。なお、この実施例のホールドコンデンサ電圧検知およびその電圧値表示の動作フローは図4に示した第1の実施例と同じであるので説明を省略する。
こうして、この実施例によれば、利用者が所望の値の故障判定基準電圧値を設定することができるので、個々の半導体レーザに対して最適な値を設定でき、半導体レーザの特性バラツキによる誤検知を防ぐことができる。
【0010】
本発明の第3の実施例では、LD判定モードを選択することより発光素子が故障しているか否かを判定する動作を起動することができる。つまり、利用者は、操作部12に設けたボタンを押すか、または表示されたメニューを選択するかして、いつでもLD判定モードを選択し、発光素子が故障しているか否かを判定することができる。以下、図5に従って、この実施例の動作フローを説明する。
この実施例では、まず、発光素子が故障しているか否かを判定するモードである故障判定モードが選択されたか否かを判断し(S11)、選択されたならば(S11でYes)、プリント制御部5がLD駆動回路26によりLD21を点灯させる(S12)。そして、プリント制御部5はホールドコンデンサ31のデジタル化された電圧値Xを検知し(S13)、その電圧値XをRAM9に保存する(S14)。
続いて、プリント制御部5はLD21を消灯させ(S15)、電圧値Xを故障判定基準電圧値であるREF電圧と比較する(S16)。そして、X<REF電圧であったならばLD21が正常であるので、プリント制御部5は操作部12内の表示部に正常である旨を表示させ(S17)、X>REF電圧であったならばLD21が故障であるので、異常である旨を表示する(S18)。
こうして、この実施例によれば、利用者の所望するときに随時、発光素子が故障か否かを調べることができる。
以上、デジタル複写機の場合で本発明の一実施例を説明したが、本発明によった発光素子の故障判定方法は、発光素子の出力光量を一定に保持するサンプルホールド型オートパワー制御手段を備えておれば、デジタル複写機以外の画像形成装置や各種電子機器に広く実施することができる。
【0011】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、請求項1および請求項5記載の発明では、感光体上に潜像を形成するための発光素子の出力光量を一定に保持するサンプルホールド型オートパワー制御手段に、オートパワー制御用ホールドコンデンサのサンプルホールド時の電圧値を検知する電圧検知手段を備えた画像形成装置などにおいて、その電圧検知手段により検知された電圧値を用いて発光素子の故障判定をおこなうことができるので、発光素子の故障を容易に判定することができる。
また、請求項2記載の発明では請求項1記載の発明において、あるいは請求項6記載の発明では請求項5記載の発明において、発光素子の故障判定をおこなうための故障判定基準電圧を利用者が設定することができるので、個々の発光素子に対して最適な故障判定基準電圧値を設定でき、したがって、発光素子の特性バラツキによる誤検知を防ぐことができる。
また、請求項3記載の発明では、請求項1または請求項2記載の発明において、故障判定モードを選択することより故障判定手段を起動することができるので、例えば市場などで発光素子の故障判定をおこないたいとき、利用者は簡単におこなうことができる。
また、請求項4記載の発明では、請求項1または請求項2記載の発明において、故障判定手段による判定結果を表示することができるので、判定結果が容易にわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示すデジタル複写機要部の概略構成ブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施例を示すデジタル複写機要部の構成ブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施例を示すデジタル複写機要部の他の構成ブロック図である。
【図4】本発明の第1の実施例を示すデジタル複写機要部の動作フロー図である。
【図5】本発明の第3の実施例を示すデジタル複写機要部の動作フロー図である。
【符号の説明】
1 読み取り部
2 ビデオ処理ユニット
3 イメージ処理ユニット
4 画像形成部
5 プリント制御部
6 LD制御部
7 CPU
8 ROM
9 RAM
10 画像メモリ
12 操作部
21 半導体レーザ
24 感光体ドラム
26 LD駆動回路
27 光検出器
28 制御回路
30 電圧検知部
31 APC用ホールドコンデンサ
32 オペアンプ
33 A/Dコンバータ
Claims (6)
- 画像データに基づき発光素子の点灯および消灯を制御することにより感光体上に潜像を形成し、その潜像を用いて転写紙上に画像を形成する画像形成手段を備え、その画像形成手段に、前記発光素子の出力光量を一定に保持するサンプルホールド型オートパワー制御手段を備え、さらに、前記サンプルホールド型オートパワー制御手段に、オートパワー制御用ホールドコンデンサのサンプルホールド時の電圧値を検知する電圧検知手段を備えた画像形成装置において、前記電圧検知手段により検知された前記電圧値を用いて前記発光素子の故障判定をおこなう故障判定手段を備えたことを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1記載の画像形成装置において、前記発光素子の故障判定をおこなうための故障判定基準電圧を設定可能な構成にしたことを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1または請求項2記載の画像形成装置において、故障判定モードを選択することより前記故障判定手段を起動可能な構成にしたことを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1または請求項2記載の画像形成装置において、前記故障判定手段による判定結果を表示する判定結果表示手段を備えたことを特徴とする画像形成装置。
- オートパワー制御用ホールドコンデンサのサンプルホールド時の電圧値を検知することにより出力光量が一定に保持される発光素子の故障を判定する発光素子故障判定方法において、検知された前記サンプルホールド時の電圧値を用いて前記発光素子の故障判定をおこなうことを特徴とする発光素子故障判定方法。
- 請求項5記載の発光素子故障判定方法において、前記発光素子の故障判定をおこなうための故障判定基準電圧を設定可能にしたことを特徴とする発光素子故障判定方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2003054976A JP2004262095A (ja) | 2003-02-28 | 2003-02-28 | 画像形成装置および発光素子故障判定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2019053137A (ja) * | 2017-09-13 | 2019-04-04 | キヤノン株式会社 | 光走査装置、画像形成装置及び管理システム |
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2003
- 2003-02-28 JP JP2003054976A patent/JP2004262095A/ja active Pending
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