JP2004251802A - 自動分析装置 - Google Patents

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武彦 大沼
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Abstract

【課題】光源ランプの劣化等を検出する新たな検出装置等を設けることなく、光源ランプの劣化や恒温液の汚染等を的確に捕らえることができる自動分析装置を提供する。
【解決手段】反応管4aと、反応管4aを複数収納した反応管ホルダ4と、反応ディスクと、光源ランプ及び受光センサを備えた光学系13と、測光データを得る演算手段40と、制御手段50とを有し、演算手段40は得られた測光データのうち、検体を介さない測光データの変動に基づいて測光系の異常を検知することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は検体中に含まれる成分、特にヒトの血液や尿等に含まれる化学成分を分析する自動分析装置に関し、特に光源ランプの異常や恒温液の汚染等を検出する自動分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、光源ランプから発する光を検体の入った反応管に透過させて、その透過させた光を受光センサによって受光して得られる測光データにより、前記検体の吸光度を測定する自動分析装置においては、前記光源ランプの寿命末期等に生じる光量変動を検知するためには、前記測光データの著しい変化やばらつきから発見する等、測定後のトラブルシューティングに頼らざるをえなかった。すなわち、前記測光データの著しい変化やばらつきが光源ランプの劣化等から生じたのか、恒温液の汚染によるものなのか、反応管や検体に原因があって生じているのかを検者が判断するのは難しく、サービスエンジニアも含め、このようなトラブルシューティングに多くの労力を費やしていた。
【0003】
特に、恒温液の汚染が生じる原因としては、主に以下の2点が挙げられる。
▲1▼分注ノズルの位置ズレ
分注ノズルによって検体が反応管に分注される際、分注ノズルの作動位置が不適正であると、検体が反応管に入らず、恒温液内に入ってしまうことによって恒温液内の汚染が生じる。
▲2▼反応管の洗浄時における洗浄液の溢れ
反応管を洗浄する際には、試料及び試薬を吸引し、洗浄水を反応管に注入し、洗浄水を排出するが、前記試料及び試薬を吸引する機構が故障するなどして適正な吸引が行われなかった場合、恒温液に洗浄液が溢れることになり、結果として恒温液内の汚染が生じる。
【0004】
このような問題を解決するために、洗浄後の反応管に蒸留水等を入れた水ブランク値を3,4回測定する時の測光データの変動で光源ランプの異常をモニタする方法が提案されている(例えば、特許文献1)。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−90275号公報(段落〔0015〕−〔0017〕、第1図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記特許文献1のような方法では、水ブランクを複数回測定できるように設計しておかなければならず、それ相当の反応管数を必要とする。また、4回程度では、1分足らずの間の変動(SD(標準偏差)や吸光度差)しかモニタできないことになるが、光源ランプが異常である時には、そのような短い時間の変動だけではなく、数分〜数十分にわたるドリフト現象を示すことがあるため、光源ランプの異常を適正に検出することができなかった。また、恒温液の汚染を検出することについても何ら開示されていないため、測光データの著しい変化やばらつきの原因を適正に検出することはできなかった。
【0007】
さらに、他の方法として、光源ランプの輝度の変動を監視するようなセンサを光源ランプの近傍に設置する案も考えられるが、そのように検出するための部材を必要とするため、余計なコストを要することとなっていた。
【0008】
本発明は上記問題点を鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、光源ランプの劣化等を検出する新たな検出装置等を設けることなく、光源ランプの劣化等によって生じる光量の不安定状態や恒温液の汚染を的確に捕らえることができる自動分析装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための、請求項1記載の発明に係る自動分析装置は、反応管と、それら反応管を複数収納した反応管ホルダと、係る反応管ホルダを複数連結して円環状に収納し、回動可能とされた反応ディスクと、恒温液及び前記反応管ホルダを介在させて測光するように設置された光源ランプ及び受光センサを備えた光学系と、前記光源ランプの光が前記反応管ホルダを介して前記受光センサに検知されることによって測光データを得る演算手段と、前記反応ディスクを回動動作させると共に、その回動動作に基づいて前記演算手段を制御する制御手段とを有してなる自動分析装置であって、前記演算手段は得られた測光データのうち、検体を介さない測光データの変動に基づいて測光系の異常を検知することを特徴とする。
【0010】
係る構成とすることにより、検体による影響を排除し、測光データの著しい変化やばらつきの原因となる光源ランプの劣化や恒温液の汚染等を検出する光源ランプの劣化や恒温液の汚染等を的確に検出することができるので、新たな検出装置等を設けることなく、測光データの著しい変化やばらつきの原因を適正に特定することができる。
【0011】
上記課題を解決するための、請求項2記載の発明に係る自動分析装置は、請求項1に記載の自動分析装置において、前記演算手段は得られた測光データのうち、前記光源ランプの変動状況を検知し、その変動が所定値以上であった場合に前記光源ランプが異常であると検知する手段であることを特徴とする。
【0012】
係る構成とすることにより、前記光源ランプの変動を示す測光データが所定の値を超えた場合には、光源ランプに異常が生じていると適正に判断することができる。また、前記測光データがある値を中心に振幅するような挙動を示す場合には光源ランプの異常とみなすことができるので、前記測光データが振幅することなく、例えば一様に減少傾向をとるようであれば恒温液の汚染と明確に検出することもできる。
【0013】
上記課題を解決するための、請求項3記載の発明に係る自動分析装置は、請求項1に記載の自動分析装置において、前記演算手段は得られた測光データのうち、前記測光系の変動状況を検知し、その変動が所定値以上であった場合に恒温液の汚染を検知することを特徴とする。
【0014】
係る構成とすることにより、測光系のうち、恒温液の汚染を適正に検出することができる
【0015】
上記課題を解決するための、請求項4記載の発明に係る自動分析装置は、請求項1に記載の自動分析装置において、前記演算手段は得られた測光データのうち、前記光源ランプの挙動を反映する2つ以上の波長における検体を介さない測光データを抽出すると共に、係る測光データの差分が所定値以上であった場合に前記光源ランプが異常であると検知することを特徴とする。
【0016】
係る構成は、検体を介することなく、前記演算手段が測光データをリアルタイムに統計処理することによって選択的に光源ランプの異常を検知する構成を採用したものである。すなわち、前記演算手段が得る測光データのうち、光源ランプ以外の要素、例えば異常値を示す検体や反応管の汚れが関与する測光データを可及的に除くことによって光源ランプの挙動をモニタする構成である。係る構成とすることにより、前記モニタ結果が所定の値を超えた場合には、光源ランプに異常が生じていると適正に判断することができる。
【0017】
上記課題を解決するための、請求項5記載の発明に係る自動分析装置は、請求項1から4のいずれかに記載の自動分析装置において、前記検体を介さない測光データは、前記反応ディスクが回動中又は停止中に前記光源ランプの光軸が前記反応管間の間隙に位置した場合に前記受光センサが検知する測光データであることを特徴とする。
【0018】
係る構成は、具体的には、反応管が停止するごと、又は反応管が収納されている反応ディスクの回動周期にあわせて所定の前記間隙における測光データをリアルタイムに統計処理し、それが所定の値を超えた場合には、光源ランプに異常が生じていると判断するものである。このとき、前記所定の値は、実際に測定している項目の感度等から計算することができる。寿命末期の光源ランプはスパイク状に変動したり、数分〜数十分間のドリフトとして現れることがあるため、モニタ区間の時間に関しては、実際の測定項目測定区間を考慮して決めなければならない。
【0019】
また、測定波長の選択に関しては、光源ランプの寿命を反映しやすい複数の波長(例えば、340nm及び380nmの2つの波長)における測光データの差分を用いることによって、吸光度変化をモニタして光源ランプの正常時と異常時とを判断することができる。
【0020】
上記課題を解決するための、請求項6記載の発明に係る自動分析装置は、請求項1から4のいずれかに記載の自動分析装置において、前記検体を介さない測光データは、検体が入っていない反応管ごとの経時的な測光データであることを特徴とする。
【0021】
係る構成は、反応管間に間隙がない場合でも光源ランプの変動をモニタするものである。具体的には、反応管を洗浄して再利用し、毎回の測定の前にセルブランク値(純水を入れた反応管の測定値)を取る方法において、特定の反応管ごとに今回のセルブランク値から前回のセルブランク値を差し引くことにより、セル要因の変動(セル自身に潜在する誤差要因)を除くことができ、光源ランプの変動のみをリアルタイムでモニタすることができるので、結果として光源ランプの異常を容易に認識することができる。
【0022】
この場合も、光源ランプの寿命を反映しやすい複数の波長(例えば、340nm及び380nmの2波長)における測光データを使用し、その差分を統計処理を行うことによって光源ランプの異常検出が可能となる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施の形態における自動分析装置の構成を示す斜視図である。本実施形態における自動分析装置は、検体の各種成分と反応する試薬を納めた複数の試薬ボトルを収納した試薬ラック1を設置可能な試薬庫2及び3と、円環状に複数の反応管4a収容した反応管ホルダ4を複数配置した反応ディスク5と、検体が納められた検体容器がセットされるディスクサンプラ6とを有している。試薬庫2,3、反応ディスク5及びディスクサンプラ6は、それぞれ駆動装置により回動されるようになっている。測定に必要な試薬は、試薬庫2或いは試薬庫3の試薬ラック1に収納されている試薬ボトル7から、それぞれ分注アーム8或いは分注アーム9を用いて反応ディスク5上に設置された複数の反応管ホルダ4内の反応管4aに分注される。
【0024】
また、ディスクサンプラ6上に配置されている検体容器17に納められた検体は、サンプリングアーム10を用いて反応ディスク5上の反応管4aに分注される。検体と試薬を分注された反応管4aは、反応ディスク5の回動により撹拌位置まで移動し、撹拌ユニット11により検体と試薬の混合液が撹拌される。その後、測光系13は、測光位置まで移動した反応管4aに対して光を照射して混合液の吸光度変化を測定することにより、検体の成分分析を行う。そして、分析の終了した反応管4a内の混合液は廃棄され、その後反応管4aは洗浄ユニット12により洗浄されるようになっている。
ここで、前記反応管ホルダ4は、図2に示すように、その反応管ホルダ4内に設置される隣接した反応管4a間に間隙を有するもの(図2(a))と、前記反応管ホルダ4内に設置される隣接した反応管4a間に間隙が設けられていないもの(図2(b))とがある。
【0025】
次に、図3は、図1に示した測光系13の構成図である。図3に示すように、測光系13は、例えばハロゲンタングステンランプ等の光源ランプ21と、この光源ランプ21からの光から熱成分を除去する熱線吸収フィルタ22と、熱線吸収フィルタ22により熱成分が除去された光を集光する集光レンズ23と、集光レンズ23により集光された光を透過させて反応管4aに照射する光透過窓24と、反応管4aを介した光を透過させる光透過窓25とを有している。ここで、反応管4aの温度環境を一定に保つために反応管4aは恒温液に浸っており、その恒温液が入った恒温漕に前記光透過窓24及び光透過窓25が設けられている。従って、前記光は反応管4aだけでなく恒温液も透過することとなる。
【0026】
また、この測光系13は、測定時に開制御されるシャッタ26と、シャッタ26からの光を集光する集光レンズ27と、集光レンズ27からの光を全反射するミラー28と、ミラー28により反射された光を所定の幅に絞り込むスリット29と、スリット29を介した光の偏向方向を所定の方向に回折する凹面回折格子30と、凹面回折格子30により偏光された光を受光する受光手段31とを有している。
【0027】
また、前記受光手段31は、受光した光の光量に応じた電気信号である受光信号を形成し、これを演算手段40に供給する。このとき、演算手段40では、前記受光信号に基づいて、検体の吸光度等、測光データを経時的に測定することとなる。
【0028】
ここで、反応ディスク5の駆動を制御する制御手段50からは当該駆動に関する情報(例えば反応ディスク5の回動サイクルに関する情報)が前記演算手段40に供給されるので、演算手段40は測定した前記検体の吸光度等、測光データのうち、検体を介在させない測光データ(例えば、反応管4a間の間隙を透過した測光データや検体の入っていない反応管4aを透過した測光データ)を選択的に得ることができる。
【0029】
次に、本発明の実施の形態における動作について説明する。本実施の形態における動作の説明では、前記反応管ホルダ4内に設置される反応管4a間に隙間がある場合と反応管4a間に隙間がない場合とに分けて説明する。
【0030】
(反応管間に間隙がある場合)
反応管ホルダ4が、図2(a)に示すように、反応管4a間に間隙がある場合、例えば反応管ホルダ4が停止している間に測光を行う。通常、反応管ホルダ4の回転及び停止は、システムサイクルごとに行われるので、システムサイクルが4.5秒の場合、4.5秒ごとに測定データを収集することができる。反応管4aの測光インターバルが例えば18秒の場合、4.5秒ごとにモニタできれば光源ランプ13aのモニタ間隔としては十分短いものである。
【0031】
また、前記反応管ホルダ4が停止中ではなく回転中に反応管4a間の間隙で測光することにより、よりモニタ間隔を狭めることが可能である。
【0032】
演算手段40が行う統計処理としては、例えば3分間の吸光度の変化を最大−最小(=レンジ)という値で演算手段40に設けられたCPUにて計算しながら、それが所定値(例えば、0.005Abs)を超えた時には、エラーとして報知手段60や表示手段70に出力させる。尚、前記所定値に関しては、例えば、軽度及び重度の2つの変動レベルを設定し、それらいずれかの値に前記吸光度の変化が至ったことによって注意又は警告を発し、前記制御手段50によるサンプリング動作を止めたり、測定を止めたりすることが望ましい。
【0033】
(実施例)
本発明の実施例として、反応管間に間隙がある自動分析装置の光源ランプが正常である場合と異常である場合(寿命に至った場合)との吸光度の比較を図4に示す。尚、本実施例では、340nm及び380nmの2つの波長における吸光度の比較を行った。
【0034】
図4に示すように、2つの波長とも、正常時に比べて異常時の吸光度の挙動は、安定していないことが確認される。また、これはそれぞれの波長の差分をとったときにも顕著にあらわれる。すなわち、2つの波長における正常な光源ランプの吸光度差の挙動は、経時的にも変位が少ないことが見受けられるが、同様に2つの波長における異常が確認された光源ランプの吸光度差の挙動は、鋸歯状をなすように振幅する部分が多く、しかもそれが断続的である。従って、前記演算手段40によって検査対象である光源ランプの挙動をモニタリングし、的確に異常を検知するためには、本実施例のように反応管間に設けられた間隙に対して測光して得られた測光データの挙動をモニタリングするだけでなく、光源ランプの挙動を反映しやすい任意の2つ以上の波長における測光データ(吸光度)の差分をとって、その値が所定の幅で安定するか否かで判定することが好ましいことがわかる。
【0035】
(反応管間に間隙がない場合)
反応管ホルダ4が、図2(b)に示すように、搭載される反応管4a間に間隙がない構成である場合には、前述のように反応管ホルダ4が停止している間に測光を行うことはできないので、測定前のセルブランクに係る測光データを前記演算手段40に記憶させておき、特定の反応管4a(例えば当該装置内で使用されているセル番号等が同じ反応管)につき、今測定時のセルブランクに係る測光データから前回のセルブランクに係る測光データを差し引く。
【0036】
ここで前記今測定時のセルブランクに係る測光データ及び前回のセルブランクに係る測光データのパラメータとして使用する波長は、光源ランプの変動を反映する波長、例えば、340nm及び380nmの2波長を用いることが望ましい。これにより、セル要因の変動を除くことができると共に、前回測定値(例えば10分前)からの光源ランプの変動を取り出すことができるので、ドリフトを考慮した光源ランプの異常を適正に検出することができる。
【0037】
また、この処理を全ての反応管4aで行い、所定の区間でのデータ変動を演算手段40によって統計処理することにより、前述の反応管4a間隙を利用すると同様に光源ランプの異常検出が可能となる。
【0038】
さらに、前記セルブランク値とは、純水を入れた反応管の測定値であるが、空の反応管の測定値でもよい。
【0039】
(実施例)
本発明の実施例として、反応管間に間隙がない場合の各反応管毎(横軸)のセルブランク値(吸光度;縦軸)を図5に示す。図5は、光源ランプが正常であった場合の「前回セルブランク値」、「今回セルブランク値」及びそれらの差を示し、図6は、光源ランプが異常であった場合の「前回セルブランク値」、「今回セルブランク値」及びそれらの差を示すものである。
【0040】
図5に示すように、各反応管における「前回セルブランク値」及び「今回セルブランク値」の変動幅は、0.005Abs程度以下に収まっているが、「前回セルブランク値」と「今回セルブランク値」との差分は、0.001Abs以下に収まっている。これは、反応管の汚れ等による要因が除かれ、主に光源ランプの変動が抽出されていることを示す。
【0041】
一方、図6に示す各反応管における「前回セルブランク値」及び「今回セルブランク値」の変動幅は小さいものの、「前回セルブランク値」と「今回セルブランク値」との差分は、0.030Abs程度の変動が見られ、図5に示す差分値に比較して著しく大きいので、光源ランプに異常が見られることがわかる。このように、正常な光源ランプのセルブランク値に対して30倍もの差分値を生じた場合に、検者に対して光源ランプの異常を報知するように、そのしきい値を適宜設定することが望ましい。
【0042】
また、本発明の他の実施形態として、前述の本発明の実施形態のように、2つ以上の波長を用いずとも、単一波長を異なる時間の測光データにより光源ランプの特異な変動を検知してもよい。ここで、前記特異な変動とは、測光データがある値を中心に振幅するような挙動を指す。従って、簡単な構成で、光源ランプの異常を適正に検知することができる。
【0043】
さらに、本発明の他の実施の形態として、得られた測光データが異常であると検知すべき所定値以上であった場合、ある値を中心に振幅するような挙動を示す場合には光源ランプの異常とみなし、測光データが振幅することなく、例えば一様に減少傾向をとるようであれば恒温液の汚染と明確に検出することもできる。
このような恒温液の汚染の検出は、前述した実施形態と同様、図3に示す演算手段40が行い、恒温液の汚染が認められた時には、エラーとして報知手段60や表示手段70に出力させると共に、制御手段50によるサンプリング動作を止めたり、測定を止めたりすることが望ましい。
このように、光源ランプが劣化した場合には、ある値を中心に振幅するといった特異な挙動をとるので、測定データが著しい変化やばらつきを示したときに、それが光源ランプの劣化によるものなのか、恒温液の汚染によるものなのかを適正に検出することができる。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、本願発明によれば、測光データの著しい変化やばらつきの原因となる光源ランプの劣化や恒温液の汚染等を検出する新たな検出装置等を設けることなく、光源ランプの劣化や恒温液の汚染等を的確に検出することができるので、測光データの著しい変化やばらつきの原因を適正に特定することができる。
【0045】
また、反応管間に間隙を有する反応管ホルダを使用する場合には、光源ランプの状態を直接的にしかも測定開始直後からモニタすることができる。
【0046】
さらに、反応管間に間隙がない反応管ホルダを使用する場合には、セルブランクを利用しているので、反応管間の間隙での測光が不可能な自動分析装置にも対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における自動分析装置の構成を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態における反応管ホルダの構成を示す斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態における測光系の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施例において光源ランプが正常である場合と異常である場合(寿命に至った場合)との吸光度の比較を示すグラフである。
【図5】本発明の実施例において光源ランプが正常であった場合のセルブランク(前回、今回、その差)を示すグラフである。
【図6】本発明の実施例において光源ランプが異常であった場合のセルブランク(前回、今回、その差)を示すグラフである。
【符号の説明】
1 試薬ラック
2 試薬庫
3 試薬庫
4 反応管ホルダ
5 反応ディスク
6 ディスクサンプラ
7 試薬ボトル
8 分注アーム
9 分注アーム
10 ディスクサンプラ用分注アーム
11 撹拌ユニット
12 洗浄ユニット
13 測光ユニット
14 分注アームのプローブ
15 分注アームのプローブ
16 サンプリングプローブ
17 検体容器
30 回折格子
40 演算手段
50 制御手段
60 報知手段
70 表示手段

Claims (6)

  1. 反応管と、それら反応管を複数収納した反応管ホルダと、係る反応管ホルダを複数連結して円環状に収納し、回動可能とされた反応ディスクと、恒温液及び前記反応管ホルダを介在させて測光するように設置された光源ランプ及び受光センサを備えた光学系と、前記光源ランプの光が前記反応管ホルダを介して前記受光センサに検知されることによって測光データを得る演算手段と、前記反応ディスクを回動動作させると共に、その回動動作に基づいて前記演算手段を制御する制御手段とを有してなる自動分析装置であって、
    前記演算手段は得られた測光データのうち、検体を介さない測光データの変動に基づいて測光系の異常を検知することを特徴とする自動分析装置。
  2. 前記演算手段は得られた測光データのうち、前記光源ランプの変動状況を検知し、その変動が所定値以上であった場合に前記光源ランプが異常であると検知する手段であることを特徴とする請求項1に記載の自動分析装置。
  3. 前記演算手段は得られた測光データのうち、前記測光系の変動状況を検知し、その変動が所定値以上であった場合に恒温液の汚染を検知することを特徴とする請求項1に記載の自動分析装置。
  4. 前記演算手段は得られた測光データのうち、前記光源ランプの挙動を反映する2つ以上の波長における検体を介さない測光データを抽出すると共に、係る測光データの差分が所定値以上であった場合に前記光源ランプが異常であると検知することを特徴とする請求項1に記載の自動分析装置。
  5. 前記検体を介さない測光データは、前記反応ディスクが回動中又は停止中に前記光源ランプの光軸が前記反応管間の間隙に位置した場合に前記受光センサが検知する測光データであることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の自動分析装置。
  6. 前記検体を介さない測光データは、検体が入っていない反応管ごとの経時的な測光データであることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の自動分析装置。
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