JP2017129460A - 自動分析装置、光源異常検出方法及びプログラム - Google Patents

自動分析装置、光源異常検出方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】検休の測定中、光源の異常を直ちに検出し、測定結果の誤報告を未然に防ぐ。
【解決手段】本発明の一態様は、ターンテーブル6に配置された複数の反応容器26に光源16Lから光を照射して空の反応容器61A〜61Eを含む複数の反応容器26を透過した透過光を測定し、透過光から吸光度を算出する。次に、ターンテーブル6が回転する間、ターンテーブル6に配置された空の反応容器61A〜61Eの吸光度を光度計から取得し、空の反応容器61A〜61Eの吸光度と閾値とを比較して空の反応容器61A〜61Eの吸光度の異常を検出する。そして、1以上の空の反応容器の吸光度に異常が検出されたときには、光源16Lが異常であると判定する。
【選択図】図3

Description

本発明は、検体に含まれる成分を分析するための自動分析装置、光源異常検出方法及びプログラムに関し、詳しくは光源の異常を検出する技術に関する。
自動分析装置として、血液や尿等の検体に含まれる各種成分を分析する生化学分析装置が知られている。この生化学分析装置では、血清、尿等の検体を一定の条件で希釈した後、反応容器に分注して、分析項目に応じた試薬と、検体とを反応容器(キュベット)内で混合して反応させている。そして、生化学分析装置は、反応容器に分注された希釈検体の吸光度を測定し、吸光度を濃度に換算することによって、検体に含まれる成分(測定対象物質)の分析を行っている。
ここで、従来の自動分析装置の動作について生化学分析装置を例に説明する。一般に、生化学分析装置は、分析装置本体である測定機構と、測定機構を制御する計算機とを備える。測定機構は、検体が注入されるキュベットと呼ばれる検体容器を保持するサンプルターンテーブル、検体と試薬を反応させ測定を行う反応ターンテーブル、及び複数の試薬を保持する試薬ターンテーブルを有する。
反応ターンテーブルは、一例としてほぼ3回の動作(3サイクル)で1回転し、1回転するのに要する時間が13.5秒である。測定機構は、検体の濃度を測定する際、反応ターンテーブルに配置されたキュベットに検体と試薬を分注し、4.5秒毎に反応ターンテーブルを約1/3以上回転させ、キュベットが光源ランプの前を通過する度に、測光を行う。例えば10分反応の項目を測定する場合には、測定機構は、キュベットに検体と試薬を分注後、測定項目の反応が終わるまでの10分間に、当該キュベットを約13.5秒毎に1回、合計約45回測光する。測定機構は、測光の際、光源ランプからキュベットに向けて光を発し、キュベット内の検体を通過した透過光に応じたアナログ信号から変換されたデジタル信号の値(A/D値)(以降、透過光と呼ぶ)を、計算機に送信する。
測光機構は、当該キュベットにおいて測定項目の反応が終了すると、キュベット内の検体を吸引及び洗浄し、空になったキュベットに対して再び測光し、空のキュベットを透過した透過光のA/D値(以降、入射光と呼ぶ)を、計算機に送信する。
計算機の演算モジュールは、測定機構から受信した測光ポイントごとの透過光と、基準となる入射光とを元に、光が検体を通過した際に強度がどの程度弱まったか(吸光度)を、測定ポイント毎に演算して求める。そして、演算モジュールは、得られたおよそ40個の吸光度について、図1に示すような縦軸を吸光度、横軸を測光ポイントとする反応過程曲線を作成する。
図1は、吸光度に異常が見られないある測定項目の反応過程曲線の例を示す。図1では、R1のタイミングで第1の試薬を検体と混合し(1回目の試薬注入)、R3のタイミングで第2の試薬を検体と混合している(2回目の試薬注入)。第2の試薬を注入してから約40個の測定ポイントで吸光度が測定されている。
演算モジュールは、得られた反応過程曲線のうち、項目ごとに分析条件で指定された両矢印で示す測光ポイントの区間(以降、演算ポイントと呼ぶ)の吸光度を元に、測定項目の濃度を演算する元となる吸光度を演算する。最終的に、演算モジュールは、演算で得られた測定項目の吸光度と、事前のキャリブレーション測定で得られた検量線とを元に、検体の濃度を算出し、表示部の画面に濃度を出力する。
正しい濃度を計算するためには、光源ランプの光量が常に一定であることが求められる。計算機は、一つの基準となる入射光を基に、測光ポイント毎の透過光から吸光度を演算するため、もし光源ランプの異常により、ある測光ポイントで光源ランプの光量が弱まった場合、この測光ポイントの透過光は小さくなり、演算結果の吸光度は高くなってしまう。
一般に光源ランプは、時間の経過とともに劣化していき、やがて、光量は安定しなくなり、正しい測定結果が得られなくなる。このため、ユーザーは1週間に1度、計算機の光量モニタ画面から光源ランプの光量の測定を指示し、画面に表示される光量の減衰率(施設に生化学分析装置を納入した際又は光源ランプを交換した際に測定して得られた光量を100%とし、これを基準に、今回測定して得られた光量)を確認する。以降、光源ランプの光量の確認作業を光量チェックと呼ぶ。減衰率が基準値以下の場合は、光源ランプを交換する必要がある。
劣化した光源ランプを使用し続けた場合、測定中に光量が変化し、反応過程曲線に「スパイクノイズ」となって現れる。図2は、劣化した光源ランプを使用して測定した場合の反応過程曲線の例であり、3箇所にスパイクノイズ(破線部)が見られる。
計算機の演算モジュールは、反応過程曲線の演算ポイントで、吸光度のばらつきをチェックし、ばらつきが分析条件で設定された基準値を超えた場合は、測定項目の測定結果にばらつき異常(分散異常)を表すエラーフラグ‘*’を付加する。図2の反応過程データ情報画面D1では、項目「Mark」にエラーフラグ‘*’が表示されている。このエラーフラグ‘*’は、原因の如何にかかわらず吸光度のばらつき異常が検出されると表示される。測定結果にエラーフラグ‘*’が付加された場合、ユーザーは、この検体の再検を生化学分析装置に指示する。もし、再検の測定結果にもエラーフラグ‘*’が付加された場合、ユーザーはこの時初めて生化学分析装置の異常を疑い、反応過程曲線を確認する。
エラーフラグ‘*’が付加される原因には、光源ランプの異常の他、攪拌による泡立ち、撹拌子(例えば撹拌棒)からの液だれ、検体そのものの特性等、いくつか考えられるが、ユーザーが光源ランプの異常を疑った場合、その時点で測定中の検体があれば、検体の測定が完了するのを待ち、光量チェックを行う。光量チェックで光源ランプの異常が判明すれば、ユーザーは光源ランプを交換する。
光源ランプの光量の変化を検出する技術として特許文献1に記載のものが知られている。特許文献1には、使用時間の経過にともなう光量減少が基になっている標準光源ランプの吸光度経時変動と、吸光度測定部で使う光源ランプの吸光度経時変動を比べ、光源ランプの交換時期を算定する自動分析装置の発明が開示されている。
不具合のあるデータにマークを付ける技術として特許文献2に記載のものが知られている。特許文献2には、「・・・基準試料が状態変化していることを示すマークを付して(ステップS15)、分析結果として出力する」、「複数の標準試料によるデータの保証に関し、・・・、不合格のときは、取り敢えず測定データを出力等するものの、不合格となった標準試料が関与する分析項目についてのデータ保証がされない旨のエラーマークを付して、・・・」と記載されている。
特開2011−117746号公報 特開平11−271310号公報(段落0022)
光源ランプの異常により、測定結果にエラーフラグ‘*’が付加された場合、ユーザーはこの検休を再検する。ここで、再検時に発生するスパイクノイズがたまたま初検時よりも小さく、吸光度のばらつきが分析条件で設定された基準値を超えなかった場合には、測定結果にエラーフラグ‘*’は付加されず、誤った濃度が報告されることになる。
また、再検の測定結果にエラーフラグ‘*’が付加されたとしても、光源ランプが原因であることを特定することは容易ではない。経験豊富な技師であれば、反応過程曲線から、光源ランプの異常を疑うことが可能かもしれないが、経験の少ない技師は、反応過程曲線から原因を特定することは困難である。特に、最近では専門的な知識を多く持たない、オペレーター的な技師も増えているため、この後者のケースは少なくない。
なお、光源ランプに異常がある場合、当然、反応ターンテーブル上の全ての検体の測定結果が誤報告のリスクを含むことになるが、従来は測定した全ての検体の測定結果にエラーフラグ‘*’が付加されるとは限らない。理由は、項目毎に演算ポイントが異なり、たまたま演算ポイントで大きなスパイクノイズさえ発生しなければ測定結果にエラーフラグ‘*’が付加されることはなく、正常な測定結果として報告されてしまうためである。
この他、光源ランプの異常を特定するまでには、一つ又は複数の検体の再検、ユーザーによる反応過程曲線の確認と原因の考察、及び、光量チェックの実施と光量データの確認を行う必要がある。そのため、経験豊富な技師であっても1時間〜2時間程度を要してしまい、その間ルーチンは停止してしまう。
本発明は、上記の状況を考慮してなされたものであり、検休の測定中、光源ランプの異常を直ちに検出し、測定結果の誤報告を未然に防ぐことを目的とする。
本発明の一態様の自動分析装置は、検体及び測定項目ごとの試薬が注入される複数の反応容器を周方向に配置できるように形成されており、周方向に回転するターンテーブルと、ターンテーブルを1回以上の回転動作を経て周方向にほぼ1回転するように制御する回転制御部と、ターンテーブルに配置された複数の反応容器に光源から光を照射して反応容器を透過した透過光を測定し、透過光から吸光度を算出する光度計とを備える。さらに、この自動分析装置は、ターンテーブルが回転する間、ターンテーブルに配置された複数の反応容器に混在する空の反応容器の吸光度を光度計から取得し、空の反応容器の吸光度と閾値とを比較して空の反応容器の吸光度の異常を検出する吸光度異常検出部と、吸光度異常検出部において1以上の空の反応容器の吸光度に異常が検出されたときには、光源が異常であると判定する光源異常判定部とを備える。
本発明の少なくとも一態様によれば、検体を測定中に空の反応容器の吸光度を監視することで、光源異常に起因する、複数の検体、複数の項目の測定結果の誤報告を確実に防ぐことができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
吸光度に異常が見られないある測定項目の反応過程曲線の例である。 劣化した光源ランプを使用して測定した場合の反応過程曲線の例である。 本発明の概要を説明する図である。 本発明の第1の実施形態に係る自動分析装置を模式的に示す説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る計算機の内部構成例を示すブロック図である。 図5の計算機の制御部の機能ブロック図である。 反応ターンテーブル上の空の反応容器の配置例を示す説明図である。 光源ランプが正常な場合における一の測定項目の反応過程曲線の例を示すグラフである。 光源ランプが正常な場合における他の測定項目の反応過程曲線の例を示すグラフである。 光源ランプが異常な場合における一の測定項目の反応過程曲線の例を示すグラフである。 光源ランプが異常な場合における他の測定項目の反応過程曲線の例を示すグラフである。 光源ランプが異常な場合における第1の空の反応容器の反応過程曲線の例を示すグラフである。 光源ランプが異常な場合における第2の空の反応容器の反応過程曲線の例を示すグラフである。 第1の空の反応容器についての吸光度のばらつき判定結果を示す表である。 第2の空の反応容器についての吸光度のばらつき判定結果を示す表である。 測定中の複数の項目及び空の反応容器に、同時にスパイクノイズが発生した場合の各反応過程曲線を示す図である。 本発明の一実施形態に係る光源異常検出処理のフローチャートである。 測定結果テーブルの例を示す図である。 光源ランプ異常のエラー表示の例を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る反応ターンテーブル上の空の反応容器の配置例を示す図である。 本発明の第3の実施形態に係る反応ターンテーブル上の空の反応容器の配置例を示す図である。 本発明の第4の実施形態に係る反応ターンテーブル上の空の反応容器の配置例を示す図である。 本発明の第5の実施形態に係る反応ターンテーブル上の空の反応容器の配置例を示す図である。 光源ランプが異常な場合における一の空の反応容器の反応過程曲線の例を示すグラフである。
以下、本発明を実施するための形態の例について、添付図面を参照しながら説明する。なお、各図において実質的に同一の機能又は構成を有する構成要素については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
<1.本発明の概要>
まず、本発明の実施形態を説明する前に、本発明の概要について図3を参照して説明する。本発明は、任意の検体の測定中に、測定に使用していない空の反応容器の全て又は一部を光源ランプからの入射光のチェック用として使用し、測定中に入射光の変化を監視し続けることにより、スパイクノイズ等による入射光の変化を直ちに検出する。そして、入射光に変化が検出された場合には、測定中の全ての検体の測定結果に光源ランプの異常を表すエラーフラグを付加し、エラーメッセージを表示する。
例えば図3に示す反応ターンテーブル6では、反時計回りへの3回の回転動作でほぼ1回転するように設定されている。上述したように反応ターンテーブル6には、複数の反応容器26(図3では反応容器26a、26bと表す)が配置されている。反応容器26a、26bには検体が注入されている。この反応ターンテーブル6には、反応ターンテーブル6が1回の回転動作で移動する範囲である移動範囲6a(第1の移動範囲)に空の反応容器61A、61Bが配置されている。また、移動範囲6b(第2の移動範囲)に空の反応容器61Cが配置されている。さらに、移動範囲6c(第3の移動範囲)に空の反応容器61D、61Eが配置されている。移動範囲6a〜6cの各々の周方向の長さ(回転角度)は、反応ターンテーブル6の周方向の長さを3等分した長さ(回転角度)よりも僅かに長い(大きい)。
<2.第1の実施形態>
[自動分析装置の構成例]
図4に示す装置は、本発明の自動分析装置の一例として適用する生化学分析装置である。生化学分析装置1は、血液や尿等の生体試料に含まれる特定の成分の量を自動的に測定する装置である。
図4に示すように、生化学分析装置1は、測定機構1Aと、計算機30とを備える。測定機構1Aは、測定部の一例であり、サンプルターンテーブル2と、希釈ターンテーブル3と、第1試薬ターンテーブル4と、第2試薬ターンテーブル5と、反応ターンテーブル6と、を備えている。また、測定機構1Aは、サンプル希釈ピペット7と、サンプリングピペット8と、希釈撹拌装置9と、希釈洗浄装置11と、第1試薬ピペット12と、第2試薬ピペット13と、第1反応撹拌装置14と、第2反応撹拌装置15と、多波長光度計16と、恒温槽17と、反応容器洗浄装置18とを備えている。
サンプルターンテーブル2は、軸方向の一端が開口した略円筒状をなす容器状に形成されている。このサンプルターンテーブル2には、複数の検体容器21と、複数の希釈液容器22が収容されている。サンプルターンテーブル2の内側には、キャリブレータ2a(標準検体)やコントローラ2b(管理検体)が設置される。また、サンプルターンテーブル2の内側の部分(内側の2列)は、主にキャリブレータ2aやコントローラ2bを保冷する目的で保冷されている。検体容器21には、血液や尿等からなる検体(サンプル)が収容される。希釈液容器22には、通常の希釈液である生理食塩水以外の特別な希釈液が収容される。因みに、サンプルターンテーブル2を駆動するときは、内側と外側を同時に駆動することになる。
複数の検体容器21は、サンプルターンテーブル2の周方向に所定の間隔を開けて並べて配置されている。また、サンプルターンテーブル2の周方向に並べられた検体容器21の列は、サンプルターンテーブル2の半径方向に所定の間隔を開けて2列セットされている。
複数の希釈液容器22は、複数の検体容器21の列よりもサンプルターンテーブル2の半径方向の内側に配置されている。複数の希釈液容器22は、複数の検体容器21と同様に、サンプルターンテーブル2の周方向に所定の間隔を開けて並べて配置されている。そして、サンプルターンテーブル2の周方向に並べられた希釈液容器22の列は、サンプルターンテーブル2の半径方向に所定の間隔を開けて2列セットされている。
なお、複数の検体容器21及び複数の希釈液容器22の配列は、2列に限定されるものではなく、1列でもよく、あるいはサンプルターンテーブル2の半径方向に3列以上配置してもよい。
サンプルターンテーブル2は、不図示の駆動機構によって周方向に沿って回転可能に支持されている。そして、サンプルターンテーブル2は、不図示の駆動機構により、周方向に所定の角度範囲ごとに、所定の速度で回転する。また、サンプルターンテーブル2の周囲には、希釈ターンテーブル3が配置されている。
希釈ターンテーブル3、第1試薬ターンテーブル4、第2試薬ターンテーブル5及び反応ターンテーブル6は、サンプルターンテーブル2と同様に、軸方向の一端が開口した略円筒状をなす容器状に形成されている。希釈ターンテーブル3及び反応ターンテーブル6は、不図示の駆動機構により、その周方向に所定の角度範囲ずつ、所定の速度で回転する。なお、反応ターンテーブル6は、1回以上の回転動作を経て周方向にほぼ1回転(例えば1回の回転動作で約1/3以上回転)するように設定されている。
希釈ターンテーブル3には、複数の希釈容器23が希釈ターンテーブル3の周方向に並べて収容されている。希釈容器23には、サンプルターンテーブル2に配置された検体容器21から吸引され、希釈された検体(以下、「希釈検体」という)が収容される。
第1試薬ターンテーブル4には、複数の第1試薬容器24が第1試薬ターンテーブル4の周方向に並べて収容されている。また、第2試薬ターンテーブル5には、複数の第2試薬容器25が第2試薬ターンテーブル5の周方向に並べて収容されている。そして、第1試薬容器24には、濃縮された第1試薬が収容され、第2試薬容器25には、第2試薬が収容される。
さらに、第1試薬ターンテーブル4、第1試薬容器24、第2試薬ターンテーブル5及び第2試薬容器25は、不図示の保冷機構によって所定の温度に保たれている。そのため、第1試薬容器24に収容された第1試薬と、第2試薬容器25に収容された第2試薬は、所定の温度で保冷される。
反応ターンテーブル6は、希釈ターンテーブル3と、第1試薬ターンテーブル4及び第2試薬ターンテーブル5の間に配置されている。反応ターンテーブル6には、複数の反応容器26が反応ターンテーブル6の周方向に並べて収容されている。反応容器26には、希釈ターンテーブル3の希釈容器23からサンプリングした希釈検体と、第1試薬ターンテーブル4の第1試薬容器24からサンプリングした第1試薬と、第2試薬ターンテーブル5の第2試薬容器25からサンプリングした第2試薬が注入される。そして、この反応容器26内において、希釈検体と、第1試薬及び第2試薬が撹拌され、反応が行われる。
サンプル希釈ピペット7(検体注入部の一例)は、サンプルターンテーブル2と希釈ターンテーブル3の周囲に配置される。サンプル希釈ピペット7は、不図示の希釈ピペット駆動機構により、サンプルターンテーブル2及び希釈ターンテーブル3の軸方向(例えば、上下方向)に移動可能に支持されている。また、サンプル希釈ピペット7は、希釈ピペット駆動機構により、サンプルターンテーブル2及び希釈ターンテーブル3の開口と略平行をなす水平方向に沿って回動可能に支持されている。そして、サンプル希釈ピペット7は、水平方向に沿って回動することで、サンプルターンテーブル2と希釈ターンテーブル3の間を往復運動する。なお、サンプル希釈ピペット7がサンプルターンテーブル2と希釈ターンテーブル3の間を移動する際、サンプル希釈ピペット7は、不図示の洗浄装置を通過する。
ここで、サンプル希釈ピペット7の動作について説明する。
サンプル希釈ピペット7がサンプルターンテーブル2における開口の上方の所定位置に移動した際、サンプル希釈ピペット7は、サンプルターンテーブル2の軸方向に沿って下降し、その先端に設けたピペットを検体容器21内に挿入する。このとき、サンプル希釈ピペット7は、不図示のサンプル用ポンプが作動して検体容器21内に収容された検体を所定量吸引する。次に、サンプル希釈ピペット7は、サンプルターンテーブル2の軸方向に沿って上昇してピペットを検体容器21内から抜き出す。そして、サンプル希釈ピペット7は、水平方向に沿って回動し、希釈ターンテーブル3における開口の上方の所定位置に移動する。
次に、サンプル希釈ピペット7は、希釈ターンテーブル3の軸方向に沿って下降して、ピペットを所定の希釈容器23内に挿入する。そして、サンプル希釈ピペット7は、吸引した検体と、サンプル希釈ピペット7自体から供給される所定量の希釈液(例えば、生理食塩水)を希釈容器23内に吐出する。その結果、希釈容器23内で、検体が所定倍数の濃度に希釈される。その後、サンプル希釈ピペット7は、洗浄装置によって洗浄される。
サンプリングピペット8(検体注入部の一例)は、希釈ターンテーブル3と反応ターンテーブル6の間に配置されている。サンプリングピペット8は、不図示のサンプリングピペット駆動機構により、サンプル希釈ピペット7と同様に、希釈ターンテーブル3の軸方向(上下方向)と水平方向に移動及び回動可能に支持されている。そして、サンプリングピペット8は、希釈ターンテーブル3と反応ターンテーブル6の間を往復運動する。
このサンプリングピペット8は、希釈ターンテーブル3の希釈容器23内にピペットを挿入して、所定量の希釈検体を吸引する。そして、サンプリングピペット8は、吸引した希釈検体を反応ターンテーブル6の反応容器26内に吐出する。
第1試薬ピペット12(第1の試薬注入部の一例)は、反応ターンテーブル6と第1試薬ターンテーブル4の間に配置され、第2試薬ピペット13は、反応ターンテーブル6と第2試薬ターンテーブル5の間に配置されている。第1試薬ピペット12は、不図示の第1試薬ピペット駆動機構により、反応ターンテーブル6の軸方向(上下方向)と水平方向に移動及び回動可能に支持されている。そして、第1試薬ピペット12は、第1試薬ターンテーブル4と反応ターンテーブル6の間を往復運動する。
第1試薬ピペット12は、第1試薬ターンテーブル4の第1試薬容器24内にピペットを挿入して、所定量の第1試薬を吸引する。そして、第1試薬ピペット12は、吸引した第1試薬を反応ターンテーブル6の反応容器26内に吐出する。
また、第2試薬ピペット13(第2の試薬注入部の一例)は、不図示の第2試薬ピペット駆動機構により、第1試薬ピペット12と同様に、反応ターンテーブル6の軸方向(上下方向)と水平方向に移動及び回動可能に支持されている。そして、第2試薬ピペット13は、第2試薬ターンテーブル5と反応ターンテーブル6の間を往復運動する。
第2試薬ピペット13は、第2試薬ターンテーブル5の第2試薬容器25内にピペットを挿入して、所定量の第2試薬を吸引する。そして、第2試薬ピペット13は、吸引した第2試薬を反応ターンテーブル6の反応容器26内に吐出する。
希釈撹拌装置9及び希釈洗浄装置11は、希釈ターンテーブル3の周囲に配置されている。希釈撹拌装置9は、不図示の撹拌子を希釈容器23内に挿入し、検体と希釈液を撹拌する。
希釈洗浄装置11は、サンプリングピペット8によって希釈検体が吸引された後の希釈容器23を洗浄する装置である。この希釈洗浄装置11は、複数の希釈容器洗浄ノズルを有している。複数の希釈容器洗浄ノズルは、不図示の廃液ポンプと、不図示の洗剤ポンプに接続されている。希釈洗浄装置11は、希釈容器洗浄ノズルを希釈容器23内に挿入し、廃液ポンプを駆動させて挿入した希釈容器洗浄ノズルによって希釈容器23内に残留する希釈検体を吸い込む。そして、希釈洗浄装置11は、吸い込んだ希釈検体を不図示の廃液タンクに排出する。
その後、希釈洗浄装置11は、洗剤ポンプから希釈容器洗浄ノズルに洗剤を供給し、希釈容器洗浄ノズルから希釈容器23内に洗剤を吐出する。この洗剤によって希釈容器23内を洗浄する。その後、希釈洗浄装置11は、洗剤を希釈容器洗浄ノズルによって吸引し、希釈容器23内を乾燥させる。
第1反応撹拌装置14、第2反応撹拌装置15及び反応容器洗浄装置18は、反応ターンテーブル6の周囲に配置されている。第1反応撹拌装置14は、不図示の撹拌子を反応容器26内に挿入し、希釈検体と第1試薬を撹拌する。これにより、希釈検体と第1試薬との反応が均一かつ迅速に行われる。なお、第1反応撹拌装置14の構成は、希釈撹拌装置9と同一であるため、ここではその説明は省略する。
第2反応撹拌装置15は、不図示の撹拌子を反応容器26内に挿入し、希釈検体と、第1試薬と、第2試薬とを撹拌する。これにより、希釈検体と、第1試薬と、第2試薬との反応が均一かつ迅速に行われる。なお、第2反応撹拌装置15の構成は、希釈撹拌装置9と同一であるため、ここではその説明は省略する。
反応容器洗浄装置18は、検査が終了した反応容器26内を洗浄する装置である。この反応容器洗浄装置18は、複数の反応容器洗浄ノズルを有している。複数の反応容器洗浄ノズルは、希釈容器洗浄ノズルと同様に、不図示の廃液ポンプと、不図示の洗剤ポンプに接続されている。なお、反応容器洗浄装置18における洗浄工程は、上述した希釈洗浄装置11と同様であるため、その説明は省略する。
また、多波長光度計16は、反応ターンテーブル6の周囲における反応ターンテーブル6の外壁と対向するように配置されている。多波長光度計16は、反応容器26内に注入され、第1試薬及び第2試薬と反応した希釈検体(標準検体を含む。)に対して光学的測定を行って、検体中の様々な成分の量を「吸光度」という数値データとした測定結果を出力し、希釈検体の反応状態を検出する。多波長光度計16には、計算機30が接続されている。
さらに、反応ターンテーブル6の周囲には、恒温槽17が配置されている。この恒温槽17は、反応ターンテーブル6に設けられた反応容器26の温度を常時一定に保持するように構成されている。
[計算機の構成例]
次に、計算機30の構成例を図5を参照して説明する。
図5は、計算機30の内部構成例を示すブロック図である。
計算機30は、不図示のバスに接続された、制御部31と、分析部32と、入力部33と、表示部34と、記憶部35と、一時記憶部36と、時計部37とを備える。
制御部31は、CPU(Central Processing Unit)若しくはマイクロコンピュータ等の演算処理装置によって構成される。制御部31は、不図示のインターフェース部を介して生化学分析装置1(測定機構1A)の各部と接続し、各部への動作タイミングの指示やデータの転送等を行って各部の動作の制御を行い、装置全体の動作を統括的に制御する。制御部31は、記憶部35に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、生化学分析装置1内の各部の動作を制御する。制御部31は、分析部32と接続されており、測定機構1Aの多波長光度計16が測定した反応容器26の吸光度の測定結果が入力されると、測定結果を分析部32に出力する。
分析部32は、多波長光度計16による測定結果を元に検体の成分濃度等を分析し、分析結果を制御部31に出力する。
入力部33は、ユーザーによって行われる生化学分析装置1に対する操作入力を受け付け、入力信号を制御部31に出力する。この入力部33には、例えば、マウス、キーボード、タッチパネル等が用いられる。ユーザーは、入力部33を操作して、測定対象の検体の種類や検体数、分析項目、分析を実行する時間帯(時刻範囲)等、分析に必要な情報を入力する。なお、各検体には、検体を一意に識別できる検知IDが割りふられている。
表示部34は、分析結果画面や警告画面、各種設定入力のための入力画面等を表示する。この表示部34には、例えば、液晶ディスプレイ装置等が用いられる。
記憶部35は、例えば、更新記憶可能なフラッシュメモリ等のROMによって構成されている。または、記憶部35は、内蔵或いはデータ通信端子で接続されたHDD(Hard disk drive)等の大容量の記録装置、CD−ROM等の情報記憶媒体及びその読取装置等によって実現されてもよい。記憶部35は、分析結果の他、生化学分析装置1の動作に必要な各種プログラムや、これらプログラムの実行にかかるデータ等を格納する。記憶部35には、本実施形態を実現するため、測定対象指定プログラム35a、測定制御プログラム35b、測定設定テーブル35c、及び測定結果テーブル35dが記憶されている。
測定対象指定プログラム35aは、例えばユーザーが入力部33を操作して、測定対象の検体又は項目を指定するために、制御部31により実行されるプログラムである。制御部31は、測定対象指定プログラム35aを実行することで、測定対象の検体及び項目(例えばRRA、EPAなど)を設定する。この測定対象指定プログラム35aにより、検体と項目が測定対象に指定される。ここで、ユーザーが入力部33を操作して、検体の測定が実施される長さ、時間間隔又は時刻(時間帯)等を指定できるようにしてもよいし、検体又は項目を指定したときに該検体又は項目に応じて予め決定された長さ、時間間隔又は時刻等が自動的に設定されるようにしてもよい。そして、制御部31は、測定対象指定プログラム35aにより指定された内容を基に測定設定テーブル35cを作成し、記憶部35に記憶する。
測定制御プログラム35bは、指定された検体又は項目の測定を行うために、制御部31により実行されるプログラムである。制御部31は、測定設定テーブル35cに記憶された動作の内容を読み出し、該読み出した動作の内容に基づく動作(測定対象の検体又は項目の測定)を実行する。測定制御プログラム35bにより、検体の測定が行われる。なお、制御部31は、入力部33から測定開始の指示を受信した場合には、即時に測定を開始する。
測定設定テーブル35cは、検体の測定時に実行される動作の内容と、該動作が実行される長さ、時間間隔又は時刻等との対応関係を定義したテーブルである。検体を測定時の動作(測定回数)や該動作が実行される長さ、時間間隔又は時刻(時間帯)などが、測定設定テーブル35cに設定される。
測定結果テーブル35dは、検体の測定結果を蓄積するテーブルである。制御部31は、測定制御プログラム35bを実行し、測定設定テーブル35cに基づいて測定機構1Aにより検体容器21から反応容器26に分注された検体の測定を規定回数行う。そして、制御部31は、反応容器26の検体の測定結果を、測定結果テーブル35dに記憶する。
一時記憶部36は、更新記憶可能なフラッシュメモリ等のRAMによって構成されている。一時記憶部36は、制御部31が記憶部35から読み出したプログラムやデータ、各種設定テーブルの一部又は全部の設定内容、測定結果等を一時的に記憶する。
時計部37は時刻を計時し、制御部31へ時刻を通知する。時計部37は、例えば一般的なパーソナルコンピュータ等に装備されている、現在日時情報を出力するICであるリアルタイムクロック(Real Time Clock:RTC)が用いられる。
[制御部の機能ブロック]
図6は、計算機30の制御部31の機能ブロックを示す。
制御部31の各部の機能は、CPU等の演算処理装置が記憶部35に記憶されたプログラムを実行することにより実現される。
制御部31は、回転制御部41、吸光度異常検出部42、光源異常判定部43、及び表示制御部44を備える。
回転制御部41は、反応ターンテーブル6の不図示の駆動機構に制御信号を送信し、反応ターンテーブル6の回転動作を制御する。本実施形態では、回転制御部41は、反応ターンテーブル6を1回以上の回転動作を経て周方向に1回転するように制御しており、例えば3回の動作(3サイクル)で反応ターンテーブル6がほぼ1回転するように制御する。反応ターンテーブル6が1回転するのに要する時間は、一例として13.5秒である。反応ターンテーブル6は、3.5秒で1回の回転動作を行った後に1秒間停止し、次の回転動作に移る。
吸光度異常検出部42は、反応ターンテーブル6が回転する間、反応ターンテーブル6に配置された複数の反応容器26に混在する空の反応容器の吸光度を多波長光度計16から取得する。そして、空の反応容器の吸光度と閾値とを比較して、空の反応容器の吸光度の異常(ばらつき異常)を検出する。
光源異常判定部43は、吸光度異常検出部42において1以上の空の反応容器の吸光度に異常が検出されたときには、光源ランプ16Lが異常であると判定し、判定結果を測定結果テーブル35dに登録する。また、光源異常判定部43は、光源ランプ16Lが異常であることを表示制御部44に通知する。
表示制御部44は、表示部34に表示する画像を生成するとともに、表示部34の表示動作を制御する。表示制御部44は、光源異常判定部43から光源ランプ16Lの異常を通知されると、光源ランプ16Lが異常であることを示す画像を表示部34に表示する。
[反応ターンテーブルの配置例]
図7は、第1の実施形態に係る反応ターンテーブル6上の空の反応容器の配置例を示す説明図である。
図7に示す反応ターンテーブル6では、図3の場合と同様に、反時計回りへの3回の回転動作でほぼ1回転するように設定されている。この例では、反応ターンテーブル6上で2検体、2項目を測定しているものとする。反応ターンテーブル6の移動範囲6aには、2つの反応容器26a、26bが配置されている。反応容器26aに注入された検体では第1の項目としてリアクションレートアッセイ(RRA)を、反応容器26bに注入された検体では第2の項目としてエンドポイントアッセイ(EPA)を測定する。RRAは、反応過程曲線のうち特に直線部分の反応過程を確認するための分析方法である。EPAは、反応過程曲線のうち特に測定終了に近い測定ポイントの反応過程を確認するための分析方法である。
この反応ターンテーブル6には、移動範囲6aに空の反応容器61A,61Bが配置されている。同様に、移動範囲6bに空の反応容器61C、61D、移動範囲6cに空の反応容器61E、61Fが配置されている。例えば移動範囲6aには、検体ポジションNo.1〜No.77が割り当てられている。検体ポジションは、反応ターンテーブル6に配置された反応容器26の位置を表す番号である。即ち移動範囲6aに、77個の反応容器が配置可能である。同様にして、移動範囲6bには、検体ポジションNo.78〜No.154、移動範囲6cには、検体ポジションNo.155〜No.231が割り当てられている。図3の場合と同様に、移動範囲6a〜6cの各々の周方向の長さ(回転角度)は、反応ターンテーブル6の周方向の長さを3等分した長さ(回転角度)よりも僅かに長い(大きい)。
このような構成により、反応ターンテーブル6は、1回の回転動作で1/3回転強だけ回転し、回転動作を3回実行した後に1回転強回転する。それゆえ、反応ターンテーブル6が1回転した後に多波長光度計16と対向する検体ポジションNoは、回転前と異なるものになる。図7では、説明の便宜上、反応ターンテーブル6を周方向に3等分した分割領域と対応する位置に移動範囲6a〜6cを表記している。
測定機構1Aが反応ターンテーブル6を反時計回りに1/3回転させると、図7の移動範囲6aの4つの反応容器26a、26b、61A、61Bは光源ランプ16Lの前を順次通過すると共に、測光される。反応ターンテーブル6の一移動範囲の回転動作周期は4.5秒であるが、動作の開始から停止までにかかる時間は1.0秒である。もし、反応ターンテーブル6の回転動作中に光源ランプLからの光量が変化すれば、各反応容器への入射光も変化し、吸光度の反応過程曲線にスパイクノイズが現れる。一般にスパイクノイズは、コンマ数秒〜数秒の間で発生する。
[検体の反応過程曲線の例]
図8は、光源ランプが正常な場合における一の測定項目(RRA)の反応過程曲線の例を示すグラフである。図9は、光源ランプが正常な場合における他の測定項目(EPA)の反応過程曲線の例を示すグラフである。
また、図10は、光源ランプが異常な場合における一の測定項目(RRA)の反応過程曲線の例を示すグラフである。図11は、光源ランプが異常な場合における他の測定項目(EPA)の反応過程曲線の例を示すグラフである。図10及び図11の反応過程曲線のそれぞれに、図8及び図9の反応過程曲線には見られなかった2箇所のスパイクノイズ(破線部)が現れている。
[空の反応容器の反応過程曲線の例]
次に、図10及び図11の反応過程曲線が得られた際、測定項目RRA、EPAと並行して測定していた空の反応容器61A、61Bの反応過程曲線を、それぞれ図12、図13に示す。
図12は、光源ランプが異常な場合における第1の空の反応容器(空の反応容器61A)の反応過程曲線の例を示すグラフである。図13は、光源ランプが異常な場合における第2の空の反応容器(空の反応容器61B)の反応過程曲線の例を示すグラフである。図12及び図13では、空の反応容器61Aを空キュベットA、空の反応容器61Bを空キュベットBと記している。図10の空キュベットA及び図11の空キュベットBの反応過程曲線のそれぞれに、2箇所のスパイクノイズ(破線部)が現れている。
なお、空キュベットA、及び空キュベットBは、測定機構1Aの分析スタートと同時に入射光の監視を開始することとし、図12、図13のグラフの横軸は分析スタート後の経過時間(秒)としている。経過時間は、例えば不図示の測定開始ボタン(物理的ボタン又はタッチパネル上のボタン)が押下された時刻からの経過時間、あるいは計算機30に予め設定された分析スタート時刻からの経過時間でもよい。図12、図13のグラフでは、空キュベットA、Bに対して検体を注入していないために測定ポイントを計数していないが、検体を注入したと仮定して注入時を基点に横軸を測定ポイントで表すことも可能である。
計算機30の制御部31は、測定機構1Aの分析スタート後に反応ターンテーブル6上の空キュベットの吸光度のばらつきを監視し続けることにより、まず初めに図12及び図13に示す1つ目(約460秒)の吸光度のばらつきを検出する。空キュベットの吸光度のばらつきの検出は、具体的には、各空キュベットの最新の3つの測光ポイントの吸光度について、それらの最大値と最小値の差の絶対値と、パラメータで指定した閾値とを比較することにより行う(図14及び図15参照)。判定条件式を下記式(1)に示す。
ばらつき有りの条件=
|最新の3つの測光ポイントの吸光度の最大値−最小値|>パラメータで指定した閥値
・・・・(1)
図14は、第1の空の反応容器(空キュベットA)についての吸光度のばらつき判定結果を示す表である。図15は、第2の空の反応容器(空キュベットB)についての吸光度のばらつき判定結果を示す表である。図14及び図15の各表には、分析スタート後の経過時間、経過時間ごとの吸光度、直近3ポイントの吸光度の最大値と最小値の差の絶対値、並びにばらつき判定結果が記されている。本実施形態では、ばらつき判定結果は、閾値が0.002である場合の判定結果である。
空キュベットA(図14)については、経過時間が459.0(秒)のときに吸光度が−0.00300であり、それ以外の吸光度は0.00000であった。よって経過時間が459.0秒、472.5秒、及び486.0秒のときの直近3ポイントの吸光度の最大値と最小値の差の絶対値が0.00300となって、ばらつき有りと判定される。
また空キュベットB(図15)については、経過時間が459.2(秒)のときに吸光度が−0.00300であり、それ以外の吸光度は0.00000であった。よって経過時間が459.2秒、472.7秒、及び486.2秒のときの直近3ポイントの吸光度の最大値と最小値の差の絶対値が0.00300となって、ばらつき有りと判定される。即ち、空キュベットAと空キュベットBでは、分析スタート後、それぞれ約459秒経過した時点で吸光度のばらつきが発生している。
なお、本実施形態では、直近3ポイントの吸光度を用いて2回転分にわたる吸光度の変動を見ているが、直近2ポイントあるいは4ポイントでもよい。また、本実施形態では、吸光度の異常を吸光度のばらつきの程度で判断したが、吸光度の変化の度合いで判断してもよい。吸光度の変化の度合いは、例えば吸光度(反応過程曲線)の傾きや時間の微分として求められる。
光源ランプ16Lの異常が発生すると、一時的に光源ランプ16Lから各キュベットへの入射光の光量が変化する。そのため、反応ターンテーブル6が高速で回転(例えば1秒間に約1/3回転)した際、測光された隣接する複数のキュベットで、吸光度のばらつきが発生する可能性が高い。図14、図15に示す空キュベットA、Bについては、それぞれ初めて吸光度のばらつきが発生したタイミングが1秒以内であり、この場合には光源ランプ16Lの異常が発生したと考えられる。
また、このとき空キュベットA、B(空の反応容器61A、61B)に隣接した、検体を測定中のキュベット(反応容器26a、26b)においても、吸光度のばらつきが発生する可能性が高く、これらは反応過程曲線にスパイクノイズとして現れる(図16参照)。
図16は、測定中の複数の項目(例えばRRA、EPA)及び空の反応容器(例えば空キュベットA、B)に、同時にスパイクノイズが発生した場合の各反応過程曲線を示す図である。この図16では、図10〜図13の4つのグラフを分析スタート後の経過時間459.0秒を基準に時間軸を合わせて表示してある。
反応容器26内に検体が注入されていれば、吸光度にばらつきが発生する原因は、上述したとおり複数考えられるが、反応容器26が空であれば、吸光度にばらつきが発生する原因は、光源ランプ16Lの異常、又は撹拌子からの液だれの2つに絞られる。また、撹拌子からの液だれが複数の反応容器26で同時に発生する可能性は極めて低いため、2つ以上の空の反応容器の吸光度を計算機30によって監視することで、空の反応容器の吸光度のばらつきの原因を、光源ランプ16Lの異常又は撹拌子からの液だれのいずれかを計算機30の制御部31が自動で判別することが可能となる。
これは、計算機30の制御部31が、光源ランプ16Lの異常を、高い確率で正確に検知することが可能であることを示している。光源ランプ16Lの異常が発生した際、計算機30の制御部31が測定中の全ての項目の測定結果にエラーフラグ‘*’を付ければ(後述する図18参照)、従来のように、誤データであるにもかかわらず、正常なデータとして報告されてしまう問題は解決する。
また光源ランプ16Lの異常が発生した際、計算機30の制御部31は、単に該当する測定項目の測定結果(反応過程データ情報画面D1の項目「Mark」、図2)にエラーフラグ‘*’を付加するのではなく、光源ランプ異常を示す新しいエラーフラグを付加し、アラームを出力するとよい。このようにした場合、ユーザーは直ちに光源ランプ16Lの異常に気付き、光源ランプ16Lを交換することができる。あるいは、反応過程データ情報画面D1の項目「Mark」にエラーフラグ‘*’が表示された場合には、直接、光源ランプ16Lに異常が発生したことを示しているという運用にしてもよい。
また、光源ランプ16Lからの入射光の監視に使用する反応容器は、測定に使用されない空の反応容器を利用するため、測定機構1Aの処理能力が低下することはない。
本発明においては、空の反応容器26が多ければ多いほど、光源ランプ異常の検出精度が高まる。例えば使用していない反応容器26をすべて光源ランプ16Lの光量チェックに使用する。
また、例えば図7に示すように、反応ターンテーブル6の1回の移動範囲に対応する、少なくとも1つの分割領域内に少なくとも2個の空の反応容器が配置されていることが望ましい。この場合、少なくとも1つの分割領域内の空の反応容器を用いて正確に光源ランプ16Lの異常を検出できる。また反応ターンテーブル6の全周にわたって各分割領域内に少なくとも2個の空の反応容器が配置されていることがより望ましい。
さらに言えば、反応ターンテーブル6の分割領域内に少なくとも2個の空の反応容器が隣接して配置されることが望ましい。この場合、より短時間のノイズを拾うことができるので、光源ランプ16Lの異常を検出する精度が更に高まる。
また、空の反応容器は、反応ターンテーブル6の分割領域の周方向における中央又は中央付近であることが望ましい。この場合、空の反応容器から破線で示した移動範囲の両端部までの距離がほぼ同じ又は近くなる。それゆえ、1回の回転移動で光源ランプ16Lと対向する分割領域の全体にわたって、均衡のとれた光源ランプ16Lの異常検出が可能となる。
もちろん、一度に大量の検体を測定しようとすると、反応ターンテーブル6上の反応容器26の全てに検体が注入されることがある。このような場合には、生化学分析装置のパラメータ等で、最低2つ又は3つの反応容器26を、吸光度の監視用として確保するよう設定する。例えば図7の例では、検体注入部(サンプル希釈ピペット7、サンプリングピペット8)及び試薬注入部(第1試薬ピペット12、第2試薬ピペット13)は、反応ターンテーブル6に配置された複数の反応容器26のうち、反応ターンテーブル6の分割領域内に含まれる2個の反応容器を残して、他の反応容器に検体及び試薬を注入する。
[生化学分析装置の動作]
次に、生化学分析装置1の動作を、図17を参照して説明する。
図17は、計算機30の制御部31による光源異常検出処理のフローチャートである。制御部31は、記憶部35に記録された測定制御プログラム35bを実行することで、図17に示す処理を実現する。
まず制御部31の回転制御部41は、測定制御プログラム35bの設定に従い反応ターンテーブル6を回転させる(例えば1回の回転動作で約1/3回転させる)(S1)。ここでは、反応ターンテーブル6に複数の反応容器26が配置され、そのうち1回の回転動作に対応する分割領域内に2個の空の反応容器が存在するものとする。
次に、多波長光度計16は、反応ターンテーブル6の回転中(例えば10分間)に、反応ターンテーブル6に配置された反応容器26を測光する。それにより、空の反応容器の吸光度を測定する(S2)。
次に、吸光度異常検出部42は、多波長光度計16から順次出力される吸光度に基づいて、吸光度異常検出処理を実施し、その結果を光源異常判定部43へ送信する(S3)。
次に、光源異常判定部43は、吸光度異常検出部42から受信した吸光度異常検出結果に基づいて、2個以上の空の反応容器の吸光度に異常があるか否かを判定する(S4)。2個以上の空の反応容器の吸光度に異常がある場合には(S4のYES)、光源異常判定部43は、光源ランプ16Lの異常と判定する(S5)。
次に、光源異常判定部43は、光源ランプ16Lが異常である場合には、測定結果テーブル35dに対し、光源ランプ16Lの異常が検出されたときに反応ターンテーブル6に配置されていた全反応容器の測定項目の全てにエラーフラグを付与する(S6)。
図18に、測定結果テーブル35dの内容の一例を示す。
測定結果テーブル35dは、反応容器No、測定項目、吸光度と検量線から算出される濃度値(質量)、ばらつき異常、及び光源ランプ異常の各項目を備える。図18の例では、反応容器No.001、No.002の測定結果が登録されており、反応容器No.001の測定項目RRAに高い値が検出されたために、エラーフラグ‘*H’が付加されている。この場合、測定結果テーブル35dに対し、光源ランプ16Lの異常が検出されたとき反応ターンテーブル6に配置されていた全反応容器の測定項目の全てにエラーフラグ‘L’が付与される。
次に、光源異常判定部43は、光源ランプ16Lが異常であることを表示制御部44に通知する。そして、表示制御部44は光源ランプ16Lが異常であることを示す画像を生成して表示部34に表示する(S7)。光源ランプ16Lが異常であることは、上述したように反応過程データ情報画面D1の項目「Mark」等にエラーフラグ‘*’を表示してもよいし、テキスト等のエラーメッセージを表示してもよい。
図19に、光源ランプ異常のエラー表示の例を示す。
例えば各反応容器(検体)の各測定項目の測定結果を表す画面には、光源ランプ16Lの異常を知らせる、図19の例では、「光源ランプの異常が発生しました」というメッセージが表示されている。あるいは、このメッセージを、計算機30が起動して初めて表示部34に表示される画面、又は実際に測定を実施する際に表示される画面(ホーム画面)、反応過程データ情報画面D1に反応過程曲線などとともに表示してもよい。
ステップS4の判定処理において2個以上の空の反応容器の吸光度に異常がない場合には(S4のNO)、光源異常判定部43は、その他のばらつき異常と判定し(S8)、本処理を終了する。制御部31は、該当する反応容器(検体)の測定結果の該当測定項目にエラーフラグを付与し、必要であれば再検を実施する。
以上のように構成された第1の実施形態は、検体を測定中に空の反応容器の吸光度を監視することで、光源ランプ16Lの異常に起因する、複数の検体、複数の項目の測定結果の誤報告を確実に防ぐことができる。
また第1の実施形態は、光源ランプ16Lの異常が発生した際、光源ランプ16Lの異常を知らせるアラーム出力により、ユーザーは直ちに光源ランプ16Lの交換作業を開始でき、短時間でルーチンに戻ることができる。
また第1の実施形態は、光源ランプ16Lの異常と、その他のばらつき異常の原因を自動で区別できるため、その他のばらつき異常が発生した際においても、技師が原因を特定するまでにかかる時間が短縮される。
<3.第2の実施形態>
図20は、本発明の第2の実施形態に係る反応ターンテーブル6上の空の反応容器の配置例を示す図である。
図20の例では、2回の回転動作でほぼ1回転する反応ターンテーブル6の移動範囲6dに対応する分割領域に空の反応容器61A、61Bが配置され、移動範囲6eに対応する分割領域に空の反応容器61C、61Dが配置されている。このように、反応ターンテーブル6が2回の回転動作で約1回転する形態としてもよい。
上記の第2の実施形態は、第1の実施形態に係る反応ターンテーブル6を3分割した場合と比較して、空の反応容器61A〜61Dへの入射光を監視する頻度が低くなる。言い換えると、2つの空の反応容器で担当する反応ターンテーブル6の移動範囲(分割領域)が長くなる。この点を除けば、第2の実施形態は、第1の実施形態と同様の作用、効果が得られる。また、第2の実施形態は、第1の実施形態の場合よりも検体の分析に使用できる反応容器が多い。
<4.第3の実施形態>
図21は、本発明の第3の実施形態に係る反応ターンテーブル6上の空の反応容器の配置例を示す図である。
図21の例では、1回の回転動作でほぼ1回転(1回転強)する反応ターンテーブル6に空の反応容器61A、61Bが配置されている。このように、反応ターンテーブル6が1回の回転動作で約1回転する形態としてもよい。
上記の第3の実施形態は、第2の実施形態と比較して、さらに空の反応容器61A、61Bへの入射光を監視する頻度が低くなるものの、この点を除けば、第1及び第2の実施形態と同様の作用、効果が得られる。
<5.第4の実施形態>
図22は、本発明の第4の実施形態に係る反応ターンテーブル6上の空の反応容器の配置例を示す図である。
図22の例では、3回の回転動作でほぼ1回転する反応ターンテーブル6の1回の移動範囲6aに対応する分割領域に空の反応容器61Aが配置され、移動範囲6bに対応する分割領域に空の反応容器61Bが配置され、移動範囲6cに対応する分割領域に空の反応容器61Dが配置されている。このように、反応ターンテーブル6の3つの分割領域の各々に、1個の反応容器を配置する形態としてもよい。
<6.第5の実施形態>
図23は、本発明の第5の実施形態に係る反応ターンテーブル6上の空の反応容器の配置例を示す図である。
図23の例では、2回の回転動作でほぼ1回転する反応ターンテーブル6の移動範囲6dに対応する分割領域に空の反応容器61Aが配置され、移動範囲6eに対応する分割領域に空の反応容器61Bが配置されている。このように、反応ターンテーブル6の2つの分割領域の各々に、1個の反応容器を配置する形態としてもよい。
このように、一つの分割領域に1個の反応容器を配置した場合でも、光源ランプ16Lの異常を検出することが可能である。図24を参照して1個の反応容器を用いて光源ランプ16Lの異常を検出する方法を説明する。
図24は、光源ランプが異常な場合における空の反応容器(キュベットA)の反応過程曲線の例を示すグラフである。
図24の反応過程曲線は、ある経過時間(約405.0秒)において吸光度が急峻に変化し、その後は吸光度が緩やかに低下している。吸光度が緩やかに低下している部分では、図12の場合と同じタイミングで2箇所(破線部)にスパイクノイズが発生している。反応過程曲線の吸光度が急峻に変化している部分は、液だれが発生したタイミングと一致する。つまり、吸光度の変化の閾値を適切に設定し、反応過程曲線の傾きと閾値を比較して、反応過程曲線の傾きが閾値よりも大きければ液だれであると判断できる。さらに、吸光度の変化が急峻である(傾きが非常に大きい)ことに加えて、その後の吸光度が緩やかに低下している場合に、液だれと判断してもよい。
上記の第4及び第5の実施形態は、1個の空の反応容器を用いて、上述した第1〜第3の実施形態と同様に、光源ランプ異常と液だれを自動的に区別することができる。ただし、第1〜第3の実施形態では、2個以上の空の反応容器の吸光度に異常がある場合にスパイクノイズである(液だれを排除)と判断しており、第4及び第5の実施形態の場合よりも演算処理が簡素である。
さらに、本発明は上述した各実施形態例に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、その他種々の応用例、変形例を取り得ることは勿論である。
例えば、上述した実施形態例は本発明を分かりやすく説明するために装置及びシステムの構成を詳細且つ具体的に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態例の構成の一部を他の実施形態例の構成に置き換えることは可能である。また、ある実施形態例の構成に他の実施形態例の構成を加えることも可能である。また、各実施形態例の構成の一部について、他の構成の追加、削除、置換をすることも可能である。
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリやハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、又はICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
また、本明細書において、時系列的な処理を記述する処理ステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理(例えば、並列処理あるいはオブジェクトによる処理)をも含むものである。
1…生化学分析装置、 1A…測定機構、 6…反応ターンテーブル、 6a〜6e…移動範囲、 16…多波長光度計、 16L…光源ランプ、 26…反応容器、 30…計算機、 31…制御部、 32…表示部、 35…記憶部、 35d…測定結果テーブル、 41…回転制御部、 42…吸光度異常検出部、 43…光源異常判定部、 44…表示制御部、 61A〜61F…空の反応容器

Claims (11)

  1. 検体及び測定項目ごとの試薬が注入される複数の反応容器を周方向に配置できるように形成されており、前記周方向に回転するターンテーブルと、
    前記ターンテーブルを1回以上の回転動作を経て前記周方向にほぼ1回転するように制御する回転制御部と、
    前記ターンテーブルに配置された前記複数の反応容器に光源から光を照射して前記反応容器を透過した透過光を測定し、前記透過光から吸光度を算出する光度計と、
    前記ターンテーブルが回転する間、前記ターンテーブルに配置された前記複数の反応容器に混在する空の反応容器の吸光度を前記光度計から取得し、前記空の反応容器の前記吸光度と閾値とを比較して前記空の反応容器の吸光度の異常を検出する吸光度異常検出部と、
    前記吸光度異常検出部において1以上の前記空の反応容器の吸光度に異常が検出されたときには、前記光源が異常であると判定する光源異常判定部と、を備える
    自動分析装置。
  2. 前記ターンテーブルの1回の移動範囲に対応する、少なくとも1つの分割領域内に少なくとも2個の空の反応容器が配置されている
    請求項1に記載の自動分析装置。
  3. 前記ターンテーブルの全周にわたって各分割領域内に少なくとも2個の空の反応容器が配置されている
    請求項2に記載の自動分析装置。
  4. 前記ターンテーブルの前記分割領域内に少なくとも2個の空の反応容器が隣接して配置される
    請求項2又は3に記載の自動分析装置。
  5. 前記反応容器の測定結果が登録される測定結果テーブル、を更に備え、
    前記光源異常判定部は、前記光源が異常であると判定した場合には、前記光源の異常が検出されたときに前記ターンテーブルに配置されていた全反応容器の測定項目の全てにエラーフラグを付与する
    請求項1乃至4のいずれかに記載の自動分析装置。
  6. 前記ターンテーブルの1回の移動範囲に対応する分割領域内に1個の空の反応容器が配置されている
    請求項1に記載の自動分析装置。
  7. 前記ターンテーブルに少なくとも2個の空の反応容器が配置されている
    請求項1に記載の自動分析装置。
  8. 前記検体を前記反応容器に注入する検体注入部と、
    前記試薬を前記反応容器に注入する試薬注入部と、を更に備え、
    前記検体注入部及び前記試薬注入部は、前記ターンテーブルに配置された複数の前記反応容器のうち前記ターンテーブルの1回の移動範囲に対応する分割領域内に含まれる1個以上の前記反応容器を残して他の前記反応容器に前記検体及び前記試薬を注入する
    請求項1乃至3のいずれかに記載の自動分析装置。
  9. 表示部に表示する内容を制御する表示制御部、を更に備え、
    前記光源異常判定部は、前記光源が異常であることを前記表示制御部に通知し、前記表示制御部は前記光源が異常であることを示す画像を前記表示部に表示する
    請求項1乃至5のいずれかに記載の自動分析装置。
  10. 回転制御部により、検体及び測定項目ごとの試薬が注入される複数の反応容器を周方向に配置できるように形成されたターンテーブルを1回以上の回転動作を経て前記周方向にほぼ1回転するように制御し、
    光度計により、前記ターンテーブルに配置された前記複数の反応容器に光源から光を照射して前記反応容器を透過した透過光を測定し、前記透過光から吸光度を算出し、
    吸光度異常検出部により、前記ターンテーブルが回転する間、前記ターンテーブルに配置された前記複数の反応容器に混在する空の反応容器の吸光度を前記光度計から取得し、前記空の反応容器の前記吸光度と閾値とを比較して前記空の反応容器の吸光度の異常を検出し、
    光源異常判定部により、前記吸光度異常検出部において1以上の前記空の反応容器の吸光度に異常が検出されたときには、前記光源が異常であると判定する
    光源異常検出方法。
  11. コンピュータに、
    検体及び測定項目ごとの試薬が注入される複数の反応容器を周方向に配置できるように形成されたターンテーブルを、1回以上の回転動作を経て前記周方向にほぼ1回転するように制御する処理と、
    前記ターンテーブルに配置された前記複数の反応容器に光源から光を照射して前記反応容器を透過した透過光を測定し、前記透過光から吸光度を算出する処理と、
    前記ターンテーブルが回転する間、前記ターンテーブルに配置された前記複数の反応容器に混在する空の反応容器の吸光度を光度計から取得し、前記空の反応容器の前記吸光度と閾値とを比較して前記空の反応容器の吸光度の異常を検出する処理と、
    1以上の前記空の反応容器の吸光度に異常が検出されたときには、前記光源が異常であると判定する処理と、
    を実行させるプログラム。
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