JP2004250841A - プリント配線板用低質量ガラスクロス - Google Patents

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Abstract

【課 題】電気絶縁性、剛性及びレーザービア加工性に優れたプリント配線板用プリプレグ及びプリント配線板を与えるプリント配線板用ガラスクロスの提供。
【解決手段】レーザービア加工が施される経糸及び緯糸から構成されるプリント配線板用ガラスクロスであって、経糸及び緯糸のうち少なくとも一方が、直径3.8〜4.8μmの単繊維を50〜100本同時に引き揃えられた糸であり、経糸及び緯糸の一方の糸束間隙間Xが下式(イ)より得られ、得られた糸束間隙間Xが下式(ロ)で表わされる範囲を満たし、経糸及び緯糸の他方が0を越え、質量が12〜18g/mであることを特徴とするプリント配線板用低質量ガラスクロス。
【数8】
X=(25000−L×N)/(N−1) (イ)
(式中、Nは織物密度(本/25mm)を表わし、Lは糸束断面幅(μm)を表わす)
【数9】
0<X<120 (ロ)
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリント配線板用低質量ガラスクロス、前記ガラスクロスを含有するプリプレグ及び前記ガラスクロスを含むプリント配線板に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子機器(例えばパーソナルコンピューター又は携帯電話等)の軽薄短小化、多機能化及び高速化に伴い、上記電子機器に搭載されているプリント配線板の高密度実装化が進んでいる。プリント配線板の高密度実装化のため、多層プリント配線板が検討され、既に広く一般に用いられている。さらに、その多層プリント配線板の製造方法においても、レーザービア加工等が検討され(特許文献1)、広く用いられている。
【0003】
しかしながら、プリント配線板に用いられる絶縁体が合成樹脂のみであれば、前記絶縁体に対するレーザービア加工性等は良好となるが、例えば、パターン加工時の加熱等により、寸法変化など生じる恐れがあり、前記絶縁体の剛性等は必ずしも満足のいくものでなかった。また、例えば、合成樹脂のみからなる絶縁体を用いたプリント配線板が携帯電話等のウェアラブル機器に使用される場合、ウェアラブル機器を落とすと、衝撃が上記プリント配線板に加えられ、上記プリント配線板の電気絶縁性が損われるなどの恐れがあり、電気的な絶縁信頼性は必ずしも満足のいくものではなかった。
【0004】
一方、プリント配線板に用いられる絶縁体がガラスクロスと合成樹脂とからなるプリプレグも知られている。この場合、前記絶縁体は剛性等に優れるが、レーザービア加工性が悪い。例えば、前記絶縁体に対するレーザービア加工の加工時間が、樹脂のみからなる絶縁体に対するレーザービア加工の加工時間の2倍以上となる。さらに、レーザービア加工に必要な合成樹脂成分とガラス成分のエネルギー差が大きく、そのため、樹脂タダレなどにより穴内壁の粗さが大きくなったり、メッキ液が染み込んだりして、電気絶縁信頼性を損ねる問題があった。
そのため、剛性に優れ、電気絶縁性が良好であり、さらに、レーザービア加工性に優れた絶縁体が待ち望まれていた。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−330707号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、剛性に優れ、電気絶縁性が良好であり、さらに、レーザービア加工性に優れたプリント配線板用プリプレグ及びプリント配線板を与えるガラスクロスを提供することを主目的とする。又、本発明は、そのようなガラスクロスを使用したプリント配線板用プリプレグ及びそのようなプリプレグを用いたプリント配線板を提供することも目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、レーザービア加工が施される経糸及び緯糸から構成されるプリント配線板用ガラスクロスであって、経糸及び緯糸のうち少なくとも一方が、直径3.8〜4.8μmの単繊維を50〜100本同時に引き揃えられた糸であり、経糸及び緯糸の一方の糸束間隙間Xが下式(イ)より得られ、得られた糸束間隙間Xが下式(ロ)で表わされる範囲を満たし、経糸及び緯糸の他方の糸束間隙間が0を越え、質量が12〜18g/mであることを特徴とするプリント配線板用低質量ガラスクロスが、これをプリント配線板用プリプレグ又はプリント配線板に使用した場合、レーザービア加工性に優れていることを見出した。
【数3】
X=(25000−L×N)/(N−1) (イ)
(式中、Nは織物密度(本/25mm)を表わし、Lは糸束断面幅(μm)を表わす)
【数4】
0<X<120 (ロ)
すなわち、本発明のガラスクロスを使用すればレーザーショットのショット数が少なくてすみ、レーザー加工時間が少なくてすみ、そして、レーザー加工によって真円の穴明けを容易に行うことができる。すなわち、本発明者らは、上記ガラスクロスと硬化前の合成樹脂とを含むプリント配線板用プリプレグ並びにそれから製造されるプリント配線板が、レーザービア加工性において優れているのみならず、剛性と電気絶縁性においても優れていることを知見した。
さらに、本発明者らは、上記したガラスクロス、プリプレグ並びプリント配線板が工業的有利に製造できることを見出した。
本発明者らは、さらに検討を重ね、種々の知見を得た後、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明は、
(1) レーザービア加工が施される経糸及び緯糸から構成されるプリント配線板用ガラスクロスであって、経糸及び緯糸のうち少なくとも一方が、直径3.8〜4.8μmの単繊維を50〜100本同時に引き揃えられた糸であり、経糸及び緯糸の一方の糸束間隙間Xが下式(イ)より得られ、得られた糸束間隙間Xが下式(ロ)で表わされる範囲を満たし、経糸及び緯糸の他方の糸束間隙間が0を越え、質量が12〜18g/mであることを特徴とするプリント配線板用低質量ガラスクロス、
【数5】
X=(25000−L×N)/(N−1) (イ)
(式中、Nは織物密度(本/25mm)を表わし、Lは糸束断面幅(μm)を表わす)
【数6】
0<X<120 (ロ)
(2) (1)記載のプリント配線板用低質量ガラスクロスと合成樹脂とを含有することを特徴とするプリント配線板用プリプレグ、
(3) (1)記載のプリント配線板用低質量ガラスクロスと硬化後の合成樹脂と導体とを構成要件として含むことを特徴とするプリント配線板、
(4) (2)記載のプリプレグ又は(3)記載のプリント配線板の製造のための(1)記載のガラスクロスの使用、
に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明において、ガラスクロスの織物密度、質量及び厚さはJIS R 3420に従って測定される値である。単繊維の直径及びガラスクロスの糸束断面幅は、ガラスクロスを常温硬化型のエポキシ樹脂(ソマール(株)製、タイプ;エピフォームR2100)で包埋し、研磨してガラス糸束断面を削り出し、経糸及び緯糸をそれぞれ電子顕微鏡(日本電子(株)製JSM5510)にて断面写真を撮影することにより測定される値である。
【0010】
本発明で使用される糸は、ガラス糸であって、かかるガラス糸のガラス材料としては、例えば、Eガラス、シリカガラス、Dガラス、Sガラス、Tガラス、Cガラス及びHガラス等から選ばれる1種以上の糸などが挙げられる。これらガラス繊維は公知の製造方法に従って製造されたものでもよく、市販品を用いても構わない。中でも特に好ましいのは、Eガラス繊維である。
【0011】
本発明においては、上記単繊維の直径は、通常約3.8〜4.8μmであるが、約4.0〜4.6μmであることが好ましい。上記ガラス糸は通常上記単繊維を約50〜100本程度集束したガラス糸であるが、約50〜90本集束したガラス糸であるのが好ましく、約60〜85本集束したガラス糸であるのがより好ましい。このように集束し、同時に引き揃えられたガラス糸は無撚りのまま用いてもよいし、撚りを加えて用いてもよい。かかる撚りはS撚り又はZ撚りのいずれでもよく、このような撚りは通常の撚り数約0.7〜1.0回/25mmであってよい。また、上記した撚りが加えられたガラス糸は低撚化されたものであってもよく、このような低撚化されたガラス糸の撚り数は、通常約0.5回/25mm以下であり、好ましくは約0〜0.3回/25mmである。低撚化することにより、より糸幅は広がりやすく、経糸及び緯糸を構成する糸束間隙間をより小さくすることができる。
上記単繊維の直径が4.8μmよりも太ければ、レーザービア加工により分解・切断された単繊維の先端形状が例えば焼玉のような不均一な形状になりやすい。また、集束された単繊維本数が約100本以上であったり、又はガラスクロスの質量が約18g/m以上であったりすると、ガラス繊維をレーザービア加工するために必要なエネルギーが大きくなり、その結果、合成樹脂成分をレーザービア加工するために必要なエネルギー差が大きくなり、樹脂タダレなどによって穴壁面の粗さが大きくなるなどの不都合が生じやすくなる。
また、上記単繊維の直径が3.8μmよりも細ければ、単繊維を扱う作業者等が誤ってその単繊維を吸引するなどにより作業者等の健康を害する恐れがあり、集束された単繊維本数が50本以下であったり、ガラスクロスの質量が約12g/m以下であったりすると、ガラスクロスをラインで加工処理する際に十分な引張強度が得られず、クロスが切断するなどによって、作業性の著しい低下を引き起こす。
【0012】
上記ガラス糸を製織する手段としては、例えば、公知の織機を用いる手段などが挙げられる。より具体的には、所望によりガラス糸の整経工程及び糊付工程後、ジェット織機(例えばエアージェット織機又はウォータージェット織機等)、スルザー織機又はレピヤー織機等を用いてガラス繊維を製織する手段等が挙げられる。
【0013】
上記整経工程は、経糸を整えられればどのような工程でもよい。例えば、所望の経糸の本数を正したり、長さ・張力を適宜整えたりする工程等が挙げられる。
上記糊付工程は、経糸に集束剤を付与できさえすればどのような工程であってよい。かかる工程に用いられる手段としては、例えば、経糸に対して集束剤を公知の方法に従って付与する手段などが挙げられる。かかる公知の方法としては、例えば、浸漬塗布、ローラー塗布、吹き付け塗布、流し塗布又はスプレー塗布等が挙げられる。上記集束剤は、公知の集束剤であってよく、ガラス繊維集束剤と称されるものが好ましい。上記集束剤は広く市場に流通しており、本発明では、これら市販品を上記集束剤として用いてもよい。製織の織り方としては、例えば、平織り、朱子織、ななこ織又は綾織等が挙げられる。本発明においては、上記織りが平織りであることが好ましい。
【0014】
本発明においては、上記ガラスクロスに付着した上記集束剤を除去し得るため、ガラスクロスを周知技術に従うヒートクリーニング処理などに付することが好ましい。上記ヒートクリーニング処理されたガラスクロスは公知の表面処理剤で表面処理が施されるが、かかる表面処理手段は、公知の手段であってよい。例えば、表面処理剤を含浸、塗布又はスプレーする等が挙げられる。
【0015】
上記表面処理剤としては、例えばシランカップリング剤等が挙げられ、より具体的には、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン、N−β−アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ビニルベンジル−アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン(塩酸塩)、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、及びγ−クロロプロピルトリメトキシシラン等から選ばれる1種以上が挙げられる。本発明においては、上記シランカップリング剤が、N−ビニルベンジル−アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン(塩酸塩)若しくはγ−アニリノプロピルトリメトキシシラン、又はこれらの混合物であることが好ましい。
【0016】
本発明では、上記ガラス繊維を用いて構成されたガラスクロスの経糸及び緯糸のうち、一方の糸束間隙間X(μm)が下式で表わされる範囲を満たすが、Xが約0〜100μmであるのが好ましく、他方の糸束間隙間の上限値は通常約250μmである。
【数7】
0<X<120
上記ガラスクロスは、例えば、ガラスクロスの単位長あたりの織物密度を緻密にする手段、又はガラスクロスの経糸及び緯糸の少なくとも一方を開繊処理して、隣り合う糸同士を適切な隙間で配列せしめてもよい。
得られたガラスクロスを開繊処理する方法としては、例えば、得られたガラスクロスに水流の圧力による開繊処理、水(例えば脱気水、イオン交換水、脱イオン水、電解陽イオン水又は電解陰イオン水等)などを媒体とした高周波の振動による開繊処理、又はロールによる加圧での加工処理等が挙げられる。かかる開繊処理は製織と同時に行ってもよいし、製織後に行ってもよい。上記ヒートクリーニング前或いは後若しくはヒートクリーニングと同時に行ってもよいし、上記表面処理と同時に若しくは後に行ってもよい。本発明においては、ヒートクリーニング前に開繊処理を施すのが好ましい。
本発明においては、上記ガラスクロスの厚みが、約25μm以下であることが好ましく、約20μm以下であることがより好ましい。下限値は臨界的ではないが、約8μmである。
【0017】
ついで、本発明によれば、上記ガラスクロスと硬化前の合成樹脂とからプリプレグを製造する。
【0018】
上記プリプレグに使用される樹脂は、上記ガラスクロスと複合し得る合成樹脂であればどのようなものでもよい。上記合成樹脂としては、例えば、熱硬化性樹脂又は複合樹脂などが挙げられる。
【0019】
上記熱硬化性樹脂は、熱硬化性を有する樹脂であればどのような樹脂であってもよい。例えば、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、エポキシアクリレート樹脂、ポリエステル樹脂(例えば不飽和ポリエステル樹脂等)、ビニルエステル樹脂、メラミン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、BT(ポリビスマレイミドトリアジン)樹脂、シアネート樹脂(例えばシアネートエステル樹脂等)、シリコーン樹脂、PPE(ポリフェニレンエーテル)樹脂、PES(ポリエーテルサルフォン)樹脂、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)樹脂、CPレジン、これらの共重合体樹脂、これら樹脂を変性させた変性樹脂、又はこれら混合物などが挙げられる。上記熱硬化性樹脂は、例えばラジカル重合等の公知の方法を用いることにより製造され得る。また、上記熱硬化性樹脂には市販品を用いてもよい。例えば、住友ベークライト株式会社から入手可能な商品名スミライトレジン(R)、昭和高分子株式会社から入手可能な商品名リゴラック(R)、等が挙げられる。
【0020】
上記複合樹脂としては、例えば、上記熱硬化性樹脂に熱可塑性樹脂を混合したもの(例えばエポキシ樹脂−PES、エポキシ樹脂−PSU又はエポキシ樹脂−PPS等)などが挙げられる。
【0021】
上記熱可塑性樹脂は、熱可塑性を有する樹脂であればどのような樹脂でもよい。例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)樹脂、ポリエチレンナフタレート(PEN)樹脂、液晶ポリエステル樹脂等のポリエステル樹脂や、ポリエチレン(PE)樹脂、ポリプロピレン(PP)樹脂、ポリブチレン樹脂等のポリオレフィン樹脂、スチレン系樹脂、ポリオキシメチレン(POM)樹脂、ポリアミド(PA)樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリメチレンメタクリレート(PMMA)樹脂、ポリ塩化ビニル(PVC)樹脂、ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂、ポリフェニレンエーテル(PPE)樹脂、ポリフェニレンオキサイド(PPO)樹脂、ポリイミド(PI)樹脂、ポリアミドイミド(PAI)樹脂、ポリエーテルイミド(PEI)樹脂、ポリスルホン(PSU)樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリケトン(PK)樹脂、ポリエーテルケトン(PEK)樹脂、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂、ポリアリレート(PAR)樹脂、ポリエーテルニトリル(PEN)樹脂、フェノール(ノボラック型など)樹脂、フェノキシ樹脂、フッ素樹脂、ポリスチレン系、ポリオレフィン系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系、ポリイソプレン系又はフッ素系等の熱可塑性エラストマー、またはこれらの共重合体樹脂又は変性体樹脂等が挙げられる。
【0022】
本発明においては、上記合成樹脂が、上記熱硬化性樹脂であることが好ましく、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、BT樹脂、シアネートエステル樹脂又はPPE樹脂であることがより好ましく、エポキシ樹脂であることが最も好ましい。また、本発明においては、上記樹脂の配合割合が、プリプレグ全体に対して、約20〜90質量%であることが好ましく、約30〜80質量%であることがより好ましく、約40〜70質量%であることが最も好ましい。
【0023】
本発明では、上記ガラスクロスと上記樹脂とを合体せしめることで上記プリント配線板用プリプレグを製造し得る。かかる製造方法としては、例えば、上記ガラスクロスを上記樹脂に含浸させることを特徴とする上記プリプレグの製造方法などが挙げられる。より具体的には、上記樹脂をメチルエチルケトン、メチルセロソルブ、ジメチルホルムアミド、メチルピロリドン、クロロホルム、シクロヘキサノンなどの有機溶媒中に分散又は溶解させる工程、その後分散又は溶解させた分散体又は溶液に上記ガラスクロスを含浸させる工程、その後含浸させたガラスクロスを乾燥させる工程でもって上記プリプレグを製造する方法等が挙げられる。
【0024】
また、本発明では、上記樹脂が上記熱硬化性樹脂又は上記熱硬化性樹脂を含む複合樹脂である場合、硬化剤又は硬化助剤などの公知の添加剤を用いてよい。上記硬化剤又は上記硬化助剤を用いることで、上記樹脂の硬化を促進し得る。上記樹脂がエポキシ樹脂である場合、上記硬化剤としては、例えば、ポリアミン系硬化剤、酸無水物系硬化剤、第三アミン化合物系硬化剤、イミダゾール化合物系硬化剤、フェノールノボラック、トリオキサントリメチレンメルカプタン、イソシアネート基を有する化合物、フェノール基を有する化合物、ヒドラジド基を有する化合物、又はカルボキシル基を有する化合物等が挙げられる。
【0025】
上記ポリアミン系硬化剤としては、例えば、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ポリアミドポリアミン、メンセンジアミン、イソホロンジアミン、N−アミノエチルピペラジン、3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカンアダクト、ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、メタキシレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、m−フェニレンジアミン、ジシアンジアミド、又はアジピン酸ヒドラジド等が挙げられる。
【0026】
上記酸無水物系硬化剤としては、例えば、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、ドデシル無水コハク酸、無水クロレンディック酸、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、エチレングリコールビス(アンヒドロトリメート)、メチルシクロヘキセンテトラカルボン酸無水物、無水トリメリット酸又はポリアゼライン酸無水物等が挙げられる。
【0027】
上記第三アミン化合物系硬化剤としては、例えば、ベンジルジメチルアミン、2−(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4,6−トリ(ジアミノメチル)フェノール、2,4,6−トリ(ジアミノメチル)フェノールのトリ−2−エチルヘキシル酸塩等が挙げられる。
【0028】
上記イミダゾール化合物系硬化剤としては、例えば、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール又は1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール等が挙げられる。
【0029】
上記樹脂がエポキシアクリレート樹脂、不飽和ポリエステル樹脂又はビニルエステル樹脂である場合、上記硬化剤としては、例えば、過酸化物等が挙げられ、より具体的には、ベンゾイルパーオキサイド、パラクロロベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、カプリリルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド、ビス(1−ヒドロキシシクロヘキシルパーオキサイド)、ヒドロキシヘプチルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、p−メンタンハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキシル−2,5−ジヒドロパーオキサイド、ジ(t−ブチルパーオキサイド)、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチルヘキシル−2,5−ジ(パーオキシベンゾエート)、t−ブチルパーベンゾエート、t−ブチルパーアセテート、t−ブチルパーオクトエート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、ジ(t−ブチル)ジ(パーフタレート)、又は過酸化こはく酸等が挙げられる。
【0030】
上記樹脂がウレタン樹脂である場合、上記硬化剤としては、例えば、イソシアネート基を有する化合物等が挙げられ、より具体的には、トリレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリジンジイソシアネート、キシレンジアソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ノルボルネンジイイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート又はイソホロンジイソシアネート等が挙げられる。
【0031】
上記硬化助剤としては、例えば、水酸基を有する化合物等が挙げられ、より具体的には、 水、アルコール類(例えばメタノール、エタノール、n−プロパノール、n−デカノール、イソプロピルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、エチレングリコール又はグリセリン等)、又はフェノール類(例えばフェノール、(o−,m−,p−)クレゾール、(o−,m−,p−)エチルフェノール、カテコール、レソルシノール、ヒドロキノン等)などが挙げられる。
上記硬化剤及び上記硬化助剤の配合割合は、上記樹脂の種類等によって適宜設定され得る。
【0032】
上記プリプレグには、上記ガラスクロス以外に他の繊維製品が含まれていてもよい。例えば、糸、チョップドストランド、チョップドストランドマット、ショートファイバー、ガラスパウダー、ディスタンス・ファブリック、組紐、織物、編物又は不織布等が挙げられる。
【0033】
また、本発明は、上記プリプレグからプリント配線板を製造する。本発明では、上記プリント配線板用プリプレグと導体層とを積層する工程(以下、積層工程ともいう)と、レーザー加工によってビアを形成する工程(以下、レーザービア加工工程ともいう)と、下記導体層間を電気的に接続させる工程(以下、導通化工程ともいう)とを含む方法で上記プリント配線板を製造できる。例えば、絶縁基板(以下、コア板ともいう)及び/又は絶縁層の絶縁体に上記ガラスクロス又は上記プリプレグを使用する製造方法であって、絶縁基板に導体を重ね合わせ加熱・加圧等の自体公知方法により積層板を作製せしめ、その後エッチング等の自体公知の方法により積層板の導体表面に導体パターンを形成せしめ、その後レーザービア加工工程でもって導体層間の絶縁層にビアを形成せしめ、その後導通化工程でもって導体層間を導通化せしめ、その後パターン化された導体層表面に絶縁体とさらに導体とを重ね合わせて加熱・加圧等の自体公知の方法により多層化せしめ、その後上記と同様に導体パターンを形成せしめ、その後レーザービア加工工程でもって導体層間の絶縁層にビアを形成せしめ、その後導通化工程でもって導体層間を導通化せしめ、所望によりその後前記多層化等を繰り返し行うことにより多層の上記プリント配線板を製造する方法などが好ましい例として挙げられる。上記プリント配線板の種類は、片面プリント配線板であってもよいし、両面プリント配線板であってもよい。多層プリント配線板であるのが好ましい。
【0034】
上記絶縁基板は、絶縁性の板材であればどのようなものでもよい。リジッド基板であってもよいし、フレキシブル基板であってもよい。上記絶縁性の板材としては、例えば、上記プリプレグ、上記合成樹脂、又は紙等とフェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂又はBT樹脂等との複合材料などが挙げられる。本発明においては、上記絶縁基板に上記プリプレグを用いる場合、上記プリプレグを複数枚(好ましくは約1〜2枚)積層したものを上記絶縁基板として用いるのが好ましい。
【0035】
上記絶縁層は、電気絶縁性の層であればどのような層でもよい。かかる絶縁層に用いられる絶縁材料は、上記絶縁層を形成し得る材料であればどのようなものでもよい。樹脂材料であってもよいし、複合材料であってもよい。上記樹脂材料に用いられる樹脂は、電気絶縁性を有する樹脂であればどのようなものでもよい。天然樹脂であってもよいし、合成樹脂であってもよい。例えば上記プリプレグ又は上記合成樹脂などが挙げられる。
【0036】
上記導体層は、導電性を有する層であればどのような層でもよい。かかる導体層に用いられる導体は、通電可能な物質であればどのようなものでもよい。例えば、銅、金、銀、アルミニウム又はニッケル等が挙げられるが、銅であることが好ましい。上記導体は市販品として広く流通しており、本発明ではこれら市販品を上記導体として用い得る。本発明においては、上記導体が金属箔であるのが好ましい。厚さ100〜200μmのコア板に用いる場合の上記金属箔の厚さは、通常約18〜70μmであるが、好ましくは約18〜35μmであり、両面板の上記コア板又は上記絶縁層に用いる場合の上記金属箔の厚さは、通常約9〜18μmであり、好ましくは約9〜12μmである。
【0037】
上記積層工程は、上記プリプレグと上記導体とを積層できさえすればどのような工程であってもよい。例えば、上記プリプレグと上記導体を積み重ね、その後積み重ねたものを加熱・加圧し、一体化させる工程等が挙げられる。かかる工程に用いられる手段は、公知の手段であってよい。例えば、マスラミネーション法又はピンラミネーション法等が挙げられる。上記マスラミネーション法及び上記ピンラミネーション法は、それぞれプリント回路技術用語辞典第2版(2002年1月28日日刊工業新聞社発行)第317頁及び第280頁に記載されているように、従来充分に確立されている技術であり、本発明においてはそのような公知の技術に従ってよい。上記積層工程で得られる上記プリプレグと上記導体との積層体を、上記絶縁基板に用いてもよいし、上記絶縁層に用いてもよい。
【0038】
上記レーザービア加工工程は、上記導体層間の上記絶縁層にレーザー加工によってビアを形成できる工程であればどのような工程であってもよい。かかる工程に用いられるレーザー加工手段は公知の手段であってよい。例えば、炭酸ガスレーザー、YAGレーザー又はエキシマレーザー等を用いる手段等が挙げられ、より具体的には、公知のレーザー加工機を用いる手段等が挙げられる。なお、上記ビアとしては、例えば、メッキスルーホール、IVH、メッキマイクロビア又は導電性ペースト接続穴などが挙げられる。この場合のレーザー穴径は、通常約200μm以下であり、好ましくは約120〜50μmであり、より好ましくは約120〜80μmである。
【0039】
上記導通化工程は、導体層間を電気的に接続させさえすればどのような工程であってもよい。かかる導通化工程に用いられる手段としては、公知の手段であってよい。例えば、アディティブ法又はサブトラクティブ法等が挙げられる。上記アディティブ法及び上記サブトラクティブ法は、それぞれプリント回路技術用語辞典第2版(2002年1月28日日刊工業新聞社発行)第47頁及び第137〜138頁に記載されているように、従来充分に確立されている技術であり、本発明においてはそのような公知の技術に従ってよい。
【0040】
上記プリント配線板は、あらゆる用途に用いられる。本発明においては、上記プリント配線板を電気・電子機器に搭載して用いることが好ましい。上記電気・電子機器としては、例えば、映像機器(例えばテレビ、VTR、DVD−ビデオ、ビデオカメラ、デジタルカメラ又はカーナビゲーションシステム等)、音声機器(例えばラジカセ、ヘッドホンステレオ若しくはテープデッキ等のテープレコーダー、セット若しくはコンポーネント等のステレオ、カーステレオ、カー用スピーカ、ラジオ、拡声装置、又は補聴器等)、電気計測器(例えば電気計器又は環境計測器等)、事務用機械(例えば謄写機、事務用印刷機、複写機、マイクロ写真機械又はタイプライタ等)、通信機器(例えば有線通信機器又は無線通信機器等)、コンピューター、又はコンピューター関連機器(例えばプリンタ等)などが挙げられる。
【0041】
【実施例】
(実施例1〜5及び比較例1〜3)
実施例1〜5及び比較例1〜3の経糸、緯糸として表1に示す単繊維を使用して、それぞれの平織りの織布をエアージェット織機にて製織し、ロール状に巻き取った。
〔経糸及び緯糸を構成するガラス単繊維の呼び径記号〕:
表1において、ガラスクロスの経糸または緯糸の少なくとも一方を構成するガラス単繊維の呼び径記号を便宜上、下記のように表記する。
[呼び径記号]
BC:平均直径φ4.1μm(直径φは3.8μm〜4.3μmの範囲)
C:平均直径φ4.6μm(直径φは4.3μm〜4.8μmの範囲)
D:平均直径φ5.3μm(直径φは4.8μm〜5.8μmの範囲)
【0042】
実施例1、2及び比較例1の織布を回分式のオーブンで400℃80時間加熱し、単繊維に付着している一次バインダーや経糸糊剤を焼却除去した。また、実施例3〜5及び比較例2、3の織布を脱気水中に走行させながら、25KHzの超音波を照射して、経糸、緯糸ともに開繊処理に付した。開繊の程度は、クロススタイルに応じてライン速度を調整することでコントロールした。開繊処理後、ロール状に巻き取ったそれぞれのクロスは同様に回分式のオーブンで400℃80時間加熱し、単繊維に付着している一次バインダーや経糸糊剤を焼却除去した。その後、水1リットルに対してシランカップリング剤(製品名SZ6032 東レダウコーニング株式会社製)10gを含有させて調整したシラン処理液に連続浸漬し、絞液後、130℃で2分間乾燥し、表面処理剤の付着量が0.1質量%になるように調整した後、熱風ドライヤーを用いて乾燥することにより実施例1〜5及び比較例1〜3のガラスクロスを得た。
【0043】
(実施例1〜5及び比較例1〜3のガラスクロスを用いた積層板の製造)
IPC規格のスタイル#2116クロス(ガラスクロス)に下記組成のエポキシ樹脂ワニスを含浸し、150℃で5分間乾燥させて0.1mm厚のプリプレグを2枚作製した。このプリプレグを2枚重ね合わせ、その両面上に35μm厚の銅箔をそれぞれ載せ、真空プレス機(株式会社名機製作所製 MHPC−V−F)を用いて170℃、300N/cm、75分間の条件下にて加熱加圧して0.2mm厚両面板を得た。これを内層コア材として使用し、その表層銅箔を全面黒化処理してコア板とした。上記得られた実施例1〜5及び比較例1〜3のガラスクロスのそれぞれに下記組成のエポキシ樹脂ワニスを含浸し、150℃で5分間乾燥させてそれぞれのプリプレグを得た。このプリプレグを、実施例1、3〜5及び比較例1〜3ではそれぞれ上記コア板の両層に一枚ずつ積層し、実施例2では上記コア板の両層に2枚ずつ積層し、さらにその両面上に12μmの銅箔をそれぞれ載せ、真空プレス機(株式会社名機製作所製 MHPC−V−F)を用いて170℃、300N/cm、75分間の条件下にて加熱加圧して実施例1〜5及び比較例1〜3の積層板を得た。
【0044】
[ワニスの組成]
エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン株式会社製 E5046B80) 80質量部
エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン株式会社製 E180S65) 20質量部
硬化剤(ジャパンエポキシレジン株式会社製 DICY−7) 2.7質量部
(ジシアンジアミド)
硬化促進剤(ジャパンエポキシレジン株式会社製 EMI−24) 0.2質量部
(2−エチル−4−メチルイミダゾール)
希釈溶剤(キシダ化学株式会社製ジメチルホルムアミド) 20質量部
(キシダ化学株式会社製メチルセロソルブ) 10質量部
(キシダ化学株式会社製メチルエチルケトン) 5質量部
【0045】
(比較例4の積層板の製造)
市販されている樹脂付銅箔を上記プリプレグの代わりに用いたこと以外、上記した実施例1〜5及び比較例1〜3のガラスクロスを用いた積層板の製造と同様にして積層板を作成した。
【0046】
上記実施例1〜5及び比較例1〜3で得られたガラスクロス及びビルドアップ積層板と比較例4の積層板の試験・評価を実施した。結果を表1に示す。
【0047】
[経糸及び緯糸の単繊維径及び糸束断面幅の測定方法]
ガラスクロスを常温硬化型のエポキシ樹脂(ソマール(株)製、タイプ;エピフォームR2100)で包埋し、研磨してガラス糸束断面を削り出し、経糸及び緯糸をそれぞれ電子顕微鏡(日本電子製JSM5510)にて断面写真を撮影し、測定した。
【0048】
[レーザー加工性の評価]
塩化第2鉄水溶液を用いて上記積層板の表面銅箔を部分エッチングして除去し、レーザー加工機(日立ビアメカニクス株式会社製 炭酸ガスレーザー加工機 LC−2F21)を用いて、ビア径120μm、パルス幅14μs及びショット数2の条件でもって、4層板の表層の絶縁層のみのレーザービア加工を行い、穴明け後の穴にスルーホールメッキし、表面形状及び断面形状を観察して特性を評価した。かかる特性は、下穴径と穴断面の繊維飛び出し量を計測して加工性、内壁粗さの指標とした。小径穴加工の再現性はそれぞれの計測した値の標準偏差から評価した。
【0049】
[ガラスクロスの一般物性]
織物密度、質量及び厚さをJISR3420に従って測定した。
【0050】
[曲げ弾性率の測定]
4層板の曲げ弾性率をJIS C 6481に準拠して測定した。
【0051】
【表1】
Figure 2004250841
(表中、○は適、×は不適を示す)
【0052】
【発明の効果】
本発明によるプリント配線板用低質量ガラスクロスを用いて作成したプリント配線板用プリプレグおよびこのプリプレグを用いて作成したプリント配線板は、剛性に優れ、電気絶縁性が良好であり、さらに、レーザービア加工性に優れている。

Claims (4)

  1. レーザービア加工が施される経糸及び緯糸から構成されるプリント配線板用ガラスクロスであって、経糸及び緯糸のうち少なくとも一方が、直径3.8〜4.8μmの単繊維を50〜100本同時に引き揃えられた糸であり、経糸及び緯糸の一方の糸束間隙間Xが下式(イ)より得られ、得られた糸束間隙間Xが下式(ロ)で表わされる範囲を満たし、経糸及び緯糸の他方の糸束間隙間が0を越え、質量が12〜18g/mであることを特徴とするプリント配線板用低質量ガラスクロス。
    Figure 2004250841
    (式中、Nは織物密度(本/25mm)を表わし、Lは糸束断面幅(μm)を表わす)
    Figure 2004250841
  2. 請求項1記載のプリント配線板用低質量ガラスクロスと合成樹脂とを含有することを特徴とするプリント配線板用プリプレグ。
  3. 請求項1記載のプリント配線板用低質量ガラスクロスと硬化後の合成樹脂と導体とを含むことを特徴とするプリント配線板。
  4. 請求項2記載のプリプレグ又は請求項3記載のプリント配線板の製造のための請求項1記載のガラスクロスの使用。
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