JP2004250560A - 水系塗料組成物 - Google Patents

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太一郎 小橋
Katsunobu Mizuguchi
勝信 水口
Kishio Shibafuji
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Abstract

【課題】塗膜の耐汚染性及び汚染物質の染み込み防止性を飛躍的に向上させ、凍結融解性及び耐候性が飛躍的に向上する塗膜を与えることができ、かつ環境保全性や安全性が高い等優れた特徴を有する。
【解決手段】(A)有機官能基を有する合成樹脂を含有する合成樹脂エマルション、(B)(A)成分の有機官能基と架橋反応する化合物、及び(C)繰り返し単位が炭素数1〜4のオキシアルキレン基であるポリオキシアルキレン基を1分子中に平均で0.1個以上有し、及び炭素数1〜4のアルコキシル基を1個以上有するアルコキシシランの変性縮合物である変性シリケート化合物を含有させる。
【選択図】なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規な水系塗料組成物に関する。さらに詳しくは、本発明は、変性シリケート化合物を水系塗料用低汚染化剤として含有し、初期耐汚染性、長期耐汚染性、汚染除去性に優れ、また有機架橋結合を形成できるため、凍結融解性及び耐候性が飛躍的に向上する塗膜を与えることができ、かつ環境保全性や安全性が高い水系塗料組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、大気汚染などの環境変化に伴い、空気中に含まれる油滴や塵埃などが多くなり、その結果、建造物や構造物などに塗装された塗膜が、以前に比べて汚染されやすくなるとともに、その汚れが除去しにくいなどの問題が生じている。したがって、塗膜の性能として、塗膜形成直後の汚染に対する耐性、すなわち初期耐汚染性や、塗膜形成後、しばらく経過した汚染に対する耐性、すなわち長期耐汚染性、また、汚染された塗膜からの汚染物の除去性、すなわち汚染除去性が望まれるようになってきた。
また、近年、建造物や構造物などに塗装する塗料は有機溶剤を媒体とする溶剤型塗料から、水を媒体とする水系塗料への転換が図られつつある。これは、塗装作業者や居住者の健康被害を低減するためや、大気汚染を低減する目的で行われているものであり、溶剤型塗料から水系塗料への転換は急速に進んでいる。
【0003】
従来より使用されている水系塗料の中には、耐候性や耐水性などに関しては溶剤型塗料と同等レベルの性能を有するものもある。しかし、耐汚染性においては、低汚染型といわれる水系塗料でさえ、溶剤型の低汚染型塗料のレベルには遠く及ばないのが実状である。さらに、水系塗料が形成する塗膜は一般的に溶剤型の塗料が形成する塗膜に比べて、塗膜硬度が低く、汚染物質が付着した時の染み込み性が高い傾向にある。したがって、一度汚染物質が付着すると、塗膜表面からその汚れを除去することは困難な場合が多い。
このような問題を解決する低汚染型塗料としては、塗料中に特定のオルガノシリケート及び/又はその縮合物を配合する技術が提案されている(特許文献1参照)。特定のオルガノシリケート及び/又はその縮合物を配合し、塗膜形成後にその塗膜を酸処理することによって、塗膜表面を親水性にし、油性の汚染物質を付着しにくくし、また付着した汚染物質を降雨等の水滴とともに洗い流してしまうことを特徴としている。しかしながら、この技術は、有機溶剤系の塗料に単にオルガノシリケート及び/又はその縮合物を添加するものであって、これを水系塗料に適用する場合に、オルガノシリケート及び/又はその縮合物は、水系塗料との相溶性が悪く、塗料調製後の比較的短い時間で沈澱物が生じたり、クリヤー塗料においては形成された塗膜が白濁したり、高光沢の水系塗料においては、塗膜光沢が極端に低下するといった問題を有している。
【0004】
また、これらの問題を解決する手段として、水系塗料に少なくとも1個のポリオキシアルキレン基を持つようなアルコキシシランの変性縮合物を添加した塗料が提案されている(特許文献2参照)。しかしながら、この塗料組成物は、汚染除去性及び6ヶ月間の耐汚染性については、ある程度改善されているものの、初期耐汚染性及び6ヶ月以降の長期汚染性については充分でない。
また、建造物や構造物などに塗装された塗膜は、寒暖による基材の長期にわたる伸縮に対応できずにクラックや剥離を生じることがある。このような問題を解決するためには、塗膜の寒暖に対する耐性、すなわち凍結融解性の向上が必要である。耐汚染性を低下させることなく、凍結融解性をレベルアップさせる手法としては、シリコン架橋間の長い加水分解性シリル基を有する重合性不飽和単量体と、イオン形成性基含有重合性不飽和単量体と、その他の重合性不飽和単量体と、コロイダルシリカと加水分解性シリル基及びメルカプト基を有する化合物とを溶液重合し、得られた樹脂溶液に水を添加しエマルション化することにより水系樹脂組成物を得る方法が開示されている(特許文献3参照)。ところが、この水系樹脂組成物を用いた水系コーティング剤は、弾性を有することにより、凍結融解性は向上しており、1ヶ月間の耐汚染性に関してはある程度改善されているものの、6ヶ月以上の長期汚染性については充分でない。
このように、初期耐汚染性、長期耐汚染性、汚染除去性、耐候性及び凍結融解性が共に優れる塗膜を与える水系塗料組成物は、まだ見出されていないのが実状である。
【0005】
【特許文献1】
特許第2869443号公報(国際公開WO94/06870号公報)
【特許文献2】
特許第3073775号公報(国際公開WO99/05228号公報)
【特許文献3】
特開2002−3549号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、初期耐汚染性、長期耐汚染性、汚染除去性に優れ、さらに、凍結融解性及び耐候性が飛躍的に向上できる塗膜を与えることができ、かつ、環境保全性や安全性が高い水系塗料組成物を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記特性を有する水系塗料組成物を開発すべく鋭意研究を重ねた結果、特定の変性シリケートを有機官能基を導入した合成樹脂を含有する合成樹脂エマルションに添加し、さらにその有機官能基と架橋反応する化合物を添加し、場合によりさらに無機酸化物ゾルを添加した水系塗料組成物が、その目的に適合しうることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、(A)有機官能基を有する合成樹脂を含有する合成樹脂エマルション、(B)(A)成分の有機官能基と架橋反応する化合物、(C)繰り返し単位が炭素数1〜4のオキシアルキレン基であるポリオキシアルキレン基を1分子中に平均で0.1個以上有し、かつ炭素数1〜4のアルコキシル基を1分子中に1個以上有するアルコキシシランの変性縮合物である変性シリケート化合物を含有することを特徴とする水系塗料組成物を提供する。
【0008】
また、本発明は、上記水系塗料組成物において、合成樹脂の有機官能基がカルボキシル基であり、それと架橋反応する化合物がエポキシ基含有化合物である水系塗料組成物を提供する。
また、本発明は、上記水系塗料組成物において、合成樹脂の有機官能基が水酸基であり、それと架橋反応する化合物がイソシアネート基含有化合物である水系塗料組成物を提供する。
また、本発明は、上記水系塗料組成物において、変性シリケート化合物が、繰り返し単位が炭素数1〜4のオキシアルキレン基であるポリオキシアルキレン基を1分子中に平均で0.1個以上有し、炭素数5〜20のアルコキシル基を1分子中に平均で0.1個以上有し、かつ炭素数1〜4のアルコキシル基を1分子中に1個以上有するアルコキシシランの変性縮合物である水系塗料組成物を提供する。
また、本発明は、上記水系塗料組成物において、ポリオキシアルキレン基の繰り返し単位がオキシエチレン基であり、炭素数5〜20のアルコキシル基が2−エチルヘキシルオキシ基であり、炭素数1〜4のアルコキシル基がメトキシ基である水系塗料組成物を提供する。
【0009】
また、本発明は、上記水系塗料組成物において、(A)成分に含有される有機官能基を有する合成樹脂の有機官能基と(B)成分の架橋反応性基のモル比が8/1〜1/8であり、(C)成分の変性シリケート化合物の含有量が(A)成分の合成樹脂エマルションの固形分100質量部に対し1〜50質量部である水系塗料組成物を提供する。
また、本発明は、上記水系塗料組成物において、さらに、無機酸化物ゾルを含有しており、合成樹脂エマルションの固形分100質量部に対し無機酸化物ゾルの固形分が1〜100質量部である水系塗料組成物を提供する。
また、本発明は、上記水系塗料組成物において、無機酸化物ゾルが、酸化アルミニウムゾル、酸化ケイ素ゾル、酸化ジルコニウムゾル及び酸化アンチモンゾルの中から選ばれた少なくとも1種であり、無機酸化物ゾルの分散無機酸化物粒子の平均粒子径が100nm以下である水系塗料組成物を提供する。
さらに、本発明は、上記水系塗料組成物において、合成樹脂エマルションが、アクリル樹脂系エマルション、フッ素樹脂系エマルション、アクリルシリコーン樹脂系エマルションのいずれか1種又は2種以上である水系塗料組成物を提供する。
以下、本発明を詳細に説明する。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の水系塗料組成物に使用される(A)成分の合成樹脂エマルションに含有される有機官能基を有する合成樹脂としては、例えば、有機官能基を有するアクリル樹脂、有機官能基を有するフッ素樹脂、有機官能基を有するアクリルシリコーン樹脂などが挙げられる。
アクリル樹脂しては、アクリル系単量体、又はアクリル系単量体と共重合可能な他の単量体とをラジカル共重合により得られるものが使用できる。アクリル系単量体は、特に限定されないが、例えば、メチル(メタ)アクリレート(メチルアクリレート又はメチルメタアクリレートのいずれかであることを示す。以下、同様の記述をする。)、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレートなどのアルキル基含有(メタ)アクリル系単量体;アクリル酸、メタクリル酸などのカルボキシル基含有(メタ)アクリル系単量体;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなどの水酸基含有(メタ)アクリル系単量体;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレートなどのアミノ基含有(メタ)アクリル系単量体;(メタ)アクリルアミド、エチル(メタ)アクリルアミドなどのアミド基含有(メタ)アクリル系単量体;アクリロニトリルなどのニトリル基含有(メタ)アクリル系単量体;グリシジル(メタ)アクリレートなどのエポキシ基含有(メタ)アクリル系単量体等が挙げられる。
【0011】
これらのアクリル系単量体と共重合可能な他の単量体としては、スチレン、メチルスチレン、クロロスチレン、ビニルトルエンなどの芳香族炭化水素系ビニル単量体;スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸などのスルホン酸基含有ビニル単量体;無水マレイン酸、無水イタコン酸などの酸無水物;塩化ビニル、塩化ビニリデン、クロロプレンなどの塩素含有単量体;エチレングリコールモノアリルエーテル、プロピレングリコールモノアリルエーテル、ジエチレングリコールモノアリルエーテルなどのアルキレングリコールモノアリルエーテル類;エチレン、プロピレン、イソブチレンなどのα−オレフィン;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ピバリン酸ビニルなどのビニルエステル;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテルなどのビニルエーテル;エチルアリルエーテル、ブチルアリルエーテルなどのアリルエーテル等を挙げることができる。
有機官能基を有する合成樹脂として、有機官能基を有するアクリル樹脂を用いた場合は、塗膜の耐久性、コスト面、樹脂設計の自由度の高さなどが有利である。
【0012】
フッ素樹脂としては、フッ素含有単量体、又はフッ素含有単量体と共重合可能な他の単量体とをラジカル共重合により得られるものが使用できる。フッ素含有単量体としては、例えば、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ペンタフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレンなどのフルオロオレフィン;トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、ペンタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、パーフルオロシクロヘキシル(メタ)アクリレートなどのフッ素含有(メタ)アクリレート等が挙げられる。フッ素含有単量体と共重合可能な他の単量体としては、たとえば、前述のアクリル樹脂の製造において使用されるアクリル系単量体やアクリル系単量体と共重合可能な他の単量体等が挙げられる。アクリルフッ素樹脂におけるアクリル系単量体に基づく単位の含有割合は、通常30〜90質量%が好ましい。
有機官能基を有する合成樹脂として、有機官能基を有するフッ素樹脂を用いた場合は、塗膜の耐候性、耐黄変性、耐久性、耐薬品性、耐汚染性などが有利である。
【0013】
アクリルシリコーン樹脂としては、ケイ素含有アクリル系単量体、又はケイ素含有アクリル系単量体と共重合可能な他の単量体とをラジカル共重合により得られるものが使用できる。ケイ素含有アクリル系単量体としては、特に限定されないが、たとえば、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシランなどの加水分解性シリル基含有ビニル系単量体等が挙げられる。ケイ素含有アクリル系単量体と共重合可能な他の単量体としては、たとえば、前述のアクリル樹脂系エマルションで使用されるアクリル系単量体やアクリル系単量体と共重合可能な他の単量体等が挙げられる。アクリルシリコーン樹脂におけるアクリル系単量体に基づく単位の含有割合は、通常30〜90質量%が好ましい。
有機官能基を有する合成樹脂として、有機官能基を有するアクリルシリコーン樹脂を用いた場合は、塗膜の耐候性、耐黄変性、耐久性、耐薬品性、耐汚染性などが有利である。
【0014】
合成樹脂が有する有機官能基としては、カルボキシル基、水酸基などが好ましく挙げられる。
カルボキシル基を有する合成樹脂としては、例えば、前述の重合性単量体と共重合可能なカルボキシル基含有単量体と、前述の重合性単量体を共重合させて得られる合成樹脂が挙げられる。そのカルボキシル基含有単量体としては、例えば、前記カルボキシル基含有(メタ)アクリル系単量体や、マレイン酸、イタコン酸、クロトン酸、フマル酸、シトラコン酸などのα,β−エチレン性不飽和カルボン酸等が好適である。
水酸基を有する合成樹脂としては、前述の重合性単量体と共重合可能な水酸基含有単量体と、前述の重合性単量体を共重合させて得られる合成樹脂が挙げられる。その水酸基含有単量体としては、例えば、前記水酸基含有(メタ)アクリル系単量体の他に、ヒドロキシエチルビニルエーテル、ヒドロキシプロピルビニルエーテルなどの水酸基含有アルキルビニルエーテル等も好適である。
合成樹脂が有する有機官能基は、1種であってもよいし、2種以上であってもよい。
合成樹脂の水酸基価は、0〜40mgKOH/gが好ましく、0〜20mgKOH/gが特に好ましい。
合成樹脂の酸価は、0〜40mgKOH/gが好ましく、0〜20mgKOH/gが特に好ましい。
【0015】
本発明の(A)成分は、有機官能基を有する合成樹脂をエマルションの形態で使用する。
(A)成分の具体例としては、有機官能基を有するアクリル樹脂を含有するアクリル樹脂エマルション、有機官能基を有するフッ素樹脂を含有するフッ素樹脂エマルション、有機官能基を有するアクリルシリコーン樹脂を含有するアクリルシリコーン樹脂エマルションなどが好ましく挙げられる。
合成樹脂エマルションは、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
合成樹脂エマルションは、水中に有機官能基を有する合成樹脂が分散されている。水中の有機官能基を有する合成樹脂の濃度は、20〜60質量%が好ましく、
30〜50質量%が特に好ましい。
水中に分散されている有機官能基を有する合成樹脂の平均粒子径は、5〜500nmが好ましく、20〜200nmが特に好ましい。
【0016】
合成樹脂エマルションの製造方法は特に限定されないが、たとえば乳化重合法として、バッチ重合、モノマー滴下重合、乳化モノマー滴下重合などの方法により製造することができる。
重合に用いる乳化剤は一般に使用されるものであれば特に限定はされず、アニオン性、カチオン性、ノニオン性、両性、ノニオン−カチオン性、ノニオン−アニオン性のものを単独又は2種以上組み合わせて使用することができる。また、耐水性の向上を目的として反応性基をもった乳化剤も使用することができる。
乳化剤の使用量は、通常重合性単量体100質量部に対して、0.01〜5質量部が好ましい。
重合開始剤としては、合成樹脂エマルションの製造において使用される公知のラジカル開始剤を限定なく使用することができ、過硫酸アンモニウム塩などの過硫酸塩、過酸化水素と亜硫酸水素ナトリウムなどとの組み合わせからなるレドックス重合開始剤、さらに第一鉄塩、硝酸銀などの無機系重合開始剤を混合させた系、又は、ジコハク酸パーオキシド、ジグルタール酸パーオキシドなどの二塩基酸過酸化物、アゾビスブチロニトリルなどの有機系重合開始剤などが挙げられる。
重合開始剤の使用量は、通常重合性単量体100質量部に対して0.01〜5質量部程度が好ましい。その他、乳化物のpH調整のため炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、チオ硫酸ナトリウムなどの無機塩およびトリエチルアミン、トリエタノールアミンなどの有機塩基類を適宜添加することができる。
【0017】
本発明において用いられる(B)成分は、上記(A)成分の有機官能基と架橋反応する化合物であり、具体的には、カルボキシル基と架橋反応する化合物、水酸基と架橋反応する化合物が好ましく挙げられる。これらの化合物は、(A)成分の有機官能基と架橋反応する架橋反応性基を通常1分子中に2以上有する。
カルボキシル基と架橋反応する化合物としては、1分子中に2以上のエポキシ基を有する化合物が好適である。1分子中に2以上のエポキシ基を有する化合物の具体例としては、例えば、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、エチレンプロピレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレンポリプリピレングリコールジグリシジルエーテル、変性ビスフェノールA型エポキシエマルションなどが挙げられ、市販品としては、デナコールEX−321、 デナコールEX−314、 デナコールEX−411、 デナコールEX−521、 デナコールEX−611、デナコールEX−612、デナコールEX−614、デナコールEX−614B、 デナコールEX−821、 デナコールEX−911、デナキャストEM−101(いずれも商品名、ナガセケムテックス(株)製)、アデカレジンEM−0425、アデカレジンEM−0427W、アデカレジンEM−526(いずれも商品名、旭電化工業(株)製)などが挙げられる。
【0018】
水酸基と架橋反応する化合物としては、1分子中に2以上のイソシアネート基を有する化合物が好適である。1分子中に2以上のイソシアネート基を有する化合物としては、例えば、ビウレット型ポリイソシアネート、イソシアヌレート型ポリイソシアネート、アダクト型ポリイソシアネート、ブロック型ポリイソシアネート、水分散型ポリイソシアネートなどが挙げられ、市販品としては、デュラネート24A−100、デュラネートTHA−100、デュラネートP−301−75E、デュラネートTPA−B80X、デュラネートWB40−100(いずれも商品名、旭化成工業(株)製)、コロネート2507、コロネート2515、アクアネート110、アクアネート210(いずれも商品名、日本ポリウレタン工業(株)製)などが挙げられる。
(B)成分である(A)成分の有機官能基と架橋反応する化合物は、1種単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
(B)成分の含有量は、(A)成分の有機官能基/(B)成分の架橋反応性基のモル比が8/1〜1/8になるように用いることが好ましく、3/1〜1/3になるように用いることが特に好ましい。該モル比が8/1より大きいと、架橋結合が十分に形成されず、塗膜の凍結融解性および耐候性の向上が認められないことがあり、また、該モル比が1/8より小さいと塗料の安定性、塗膜の耐湿性および耐水性が低下する傾向が見られるので、好ましくない。
【0019】
本発明において、(C)成分である変性シリケート化合物は、水系塗料用低汚染化剤として用いられるものであり、繰り返し単位が炭素数1〜4のオキシアルキレン基であるポリオキシアルキレン基を1分子中に平均で0.1個以上有し、かつ炭素数1〜4のアルコキシル基を1分子中に1個以上有するアルコキシシランの変性縮合物であり、好ましくは、繰り返し単位が炭素数1〜4のオキシアルキレン基であるポリオキシアルキレン基を1分子中に平均で0.1個以上、炭素数5〜20のアルコキシル基を1分子中に0.1個以上有し、かつ炭素数1〜4のアルコキシル基を1分子中に1個以上有するアルコキシシランの変性縮合物である変性シリケート化合物である。
【0020】
上記ポリオキシアルキレン基の好ましい数は、1分子中に平均で0.1〜0.9個であり、特に好ましくは0.3〜0.9個である。
炭素数5〜20のアルコキシル基の好ましい数は、1分子中に平均で0.3〜4である。
炭素数1〜4のアルコキシル基の数の上限は、変性シリケート化合物の性状に応じて適宜選定すればよいが、1分子中に平均で100以下が好ましく、50以下が特に好ましい。
該変性シリケート化合物において、1分子中のポリオキシアルキレン基が平均で0.1個未満では、水中での分散安定性が悪く、塗料中で不安定となり沈殿物を生じやすくなる。
また、該変性シリケート化合物において、1分子中の炭素数5〜20のアルコキシル基が平均で0.1個未満では、塗膜形成時の該変性シリケート化合物の表面配向性が向上せず、塗膜の耐汚染性が低下することがあるので好ましくない。
【0021】
ポリオキシアルキレン基の繰り返し単位は、炭素数1〜4のオキシアルキレン基であるが、具体的にはオキシメチレン基、オキシエチレン基、オキシプロピレン基、オキシブチレン基が挙げられ、好ましくはオキシエチレン基、オキシプロピレン基であり、特に好ましくはオキシエチレン基である。これらのオキシアルキレン基は、1種のみでもよいし、2種以上を組み合わせてもよい。
ポリオキシアルキレン基における繰り返し単位の繰り返し数は、1〜20が好ましく、5〜15が特に好ましい。
炭素数5〜20のアルコキシル基としては、炭素数6〜15のアルコキシル基が好ましく、炭素数6〜10のアルコキシル基が特に好ましい。炭素数6〜10のアルコキシル基としては、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基等が挙げられるが、2−エチルヘキシル基が特に好ましい。これらのアルコキシル基は、1種のみであってもよいし、2種以上を組み合わせたものであってもよい。
炭素数1〜4のアルコキシル基としては、メトキシ基、エトキシ基が好ましく、メトキシ基が特に好ましい。これらのアルコキシル基は、1種のみであってもよいし、2種以上を組み合わせたものであってもよい。
【0022】
変性シリケート化合物は、上記置換基を有するアルコキシシランの変性縮合物であるが、アルコキシシラン同士は縮合していなくてもよいし、アルコキシシラン同士が縮合していてもよい。また、アルコキシシラン同士が縮合している場合、アルコキシシラン同士の平均縮合度は20以下が好ましく、2〜15がより好ましく、3〜12が特に好ましい。平均縮合度が20を超えると、粘度が高くなり、取り扱いが容易でなくなるので好ましくない。また、アルコキシシランにおけるアルコキシル基の炭素数は1〜4であることが好ましい。炭素数が5を超えると下記のエステル交換反応において高温に加温する必要があり、エステル交換反応時にゲル化する可能性があるため好ましくない。アルコキシシランにおける好適なアルコキシル基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等が挙げられるが、メトキシ基、エトキシ基が好ましく、メトキシ基が特に好ましい。アルコキシシランは、アルコキシル基の数が3〜4であることが好ましく、4であることが特に好ましい。
本発明の変性シリケート化合物は、水分散性に優れているものが好ましい。
【0023】
本発明の変性シリケート化合物の製造方法としては、結果的に、繰り返し単位が炭素数1〜4のオキシアルキレン基であるポリオキシアルキレン基を1分子中に平均で0.1個以上含有し、及び炭素数1〜4のアルコキシル基を1個以上含有するアルコキシシランの変性縮合物が得られる方法であれば特に限定なく利用可能である。
変性シリケート化合物の好適な製造方法としては、たとえばアルコキシシラン又はその縮合物の1種又は2種以上の混合物を、ポリオキシアルキレン基含有化合物の1種又は2種以上、及び必要に応じて炭素数5〜20の一価アルコールの1種又は2種以上でエステル交換反応させる方法が挙げられる。
【0024】
つまり、一般式(1):
【化1】
Si(OR (1)
(式中、Rはフェニル基又は炭素数1〜18のアルキル基であり、Rは炭素数1〜4のアルキル基であり、mは0〜1の整数であり、nは3〜4の整数であり、m+n=4である。)で表されるアルコキシシラン(以下「a成分」とも略記する。)又はその縮合物を、一般式(2)
【化2】
−(OC2x−R (2)
(式中、Rは水素原子、アルキル基、エポキシ基又はアシル基のいずれかを示し、Rは水酸基、アルキル基、アルコキシル基、エポキシ基、アシル基又はカルボキシル基のいずれかであり、xは1〜4の整数、yは1〜20の整数である。)で表されるポリオキシアルキレン鎖含有化合物(以下「b成分」とも略記する。)によってエーテル交換することにより、本発明の変性シリケート化合物が製造される。特に前記エーテル交換反応においては、末端に少なくとも1個の水酸基を有するb成分を使用する必要がある。
【0025】
一般式(2)におけるエポキシ基は、アルキル基で置換したものも含まれる。
また、一般式(2)におけるアルキル基及びアルケニル基の炭素数は、1〜18が好ましく、1〜12がより好ましく、1〜8が特に好ましい。また、アシル基の炭素数、エポキシ基の炭素数、アルケニルオキシ基の炭素数及びアルキルアミノ基の炭素数も同様である。
前記a成分の具体例としては、例えばテトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトラ−iso−プロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトラ−iso−ブトキシシラン、テトラ−tert−ブトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリプロポキシシラン、エチルトリブトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、プロピルトリプロポキシシラン、プロピルトリブトキシシラン、ブチルトリメトキシラン、ブチルトリエトキシシラン、ブチルトリプロポキシシラン、ブチルトリブトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジプロポキシシラン、ジメチルジブトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジエチルジプロポキシシラン、ジエチルジブトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリプロポキシシラン、フェニルトリブトキシシランなどが挙げられる。a成分は、1種単独で、又は2種以上を組合せて使用することができる。
【0026】
また、前記a成分の縮合物は、常法により製造できるが、市販品の、例えば、MKCシリケートMS51、MKCシリケートMS56、MKCシリケートMS57、MKCシリケートMS56S、MKCシリケートMS58B15、MKCシリケートES40、MKCシリケートEMS31、MKCシリケートBTS(いずれも商品名、三菱化学(株)製)、メチルシリケート51、エチルシリケート40、エチルシリケート40T、エチルシリケート48(いずれも商品名、コルコート(株)製)を1種もしくは2種以上の組み合わせで使用することが可能である。
前記b成分の具体例としては、例えばポリオキシエチレングリコール、ポリオキシエチレングリコールモノアルキルエーテル、ポリオキシエチレン−プロピレングリコール、ポリオキシエチレン−テトラメチレングリコール、ポリオキシエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリオキシエチレンジグリコール酸、ポリオキシエチレングリコールビニルエーテル、ポリオキシエチレングリコールアリルエーテル、ポリオキシエチレングリコールジアリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミンなどが挙げられる。これらの中で好ましくはポリオキシエチレングリコールである。b成分は、1種又は2種以上の組み合わせで使用するができる。
【0027】
前記b成分の平均分子量は150〜2000が好ましく、300〜1500が特に好ましい。平均分子量が150未満の場合は、前記a成分とのエーテル交換反応によって得られた低汚染化剤を塗料に混合した場合に塗料の安定性が劣る傾向にあり、優れた塗膜外観が得られなくなる。また、前記b成分の平均分子量が2000を超えると、塗膜の耐水性や硬度が低下する傾向にある。
該変性シリケート化合物の製造方法は、a成分を縮合させた後にb成分でエーテル交換反応してもよいし、a成分とb成分をエーテル交換反応した後に縮合させてもよい。また、エーテル交換反応を行う際には、エーテル交換触媒(以下「c成分」とも略記する。)を添加することができる。
【0028】
前記c成分としては、例えば、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫マレート、ジオクチル錫ジラウレート、ジオクチル錫マレートなどの有機錫化合物、リン酸、モノメチルホスフェート、モノエチルホスフェート、モノオクチルホスフェートなどのリン酸又はリン酸エステル類、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、グリシジルメタクリレート、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、エピコート828などのエポキシ化合物とリン酸及び/又は酸性モノリン酸エステルとの付加物、有機チタネート化合物、有機アルミニウム化合物、有機ジルコニウム化合物、マレイン酸、アジピン酸、アゼライン酸、これらの酸無水物、パラトルエンスルフォン酸などの酸性化合物、ヘキシルアミン、N,N−ジメチルドデシルアミンなどのアミン類、水酸化ナトリウムなどのアルカリ性化合物が挙げられる。c成分は、1種単独で又は2種類以上を併用して使用することができる。また、前記c成分の使用量は、前記a成分100質量部に対して、0.0001〜5質量部が好ましい。前記c成分の使用量が0.0001質量部未満では、エーテル交換反応への寄与が小さく、また、5質量部を超えると前記a成分自体の縮合反応が促進され、低汚染化剤の安定性が低下するので好ましくない。
【0029】
さらに、(C)成分の変性シリケート化合物において、1分子中に炭素数5〜20のアルコキシル基を平均で0.1個以上含有させることにより、塗膜形成時に該変性シリケート化合物の表面配向性が向上し、さらに耐汚染性を向上させることが可能である。
変性シリケート化合物に炭素数5〜20のアルコキシル基を導入する化合物(以下「d成分」とも略記する。)の具体例としては、例えば、1−ペンタノ−ル、2−ペンタノ−ル、3−ペンタノ−ル、イソペンチルアルコール、ネオペンチルアルコール、2−メチル−1−ブタノール、2−メチル−2−ブタノール、3−メチル−2−ブタノール、1−ヘキサノール、1−へプタノ−ル、2−へプタノ−ル、2−エチル−1−ヘキサノール、1−オクタノ−ル、2−オクタノ−ル、n−ノニルアルコール、n−デシルアルコール、ドデカノール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、オレイルアルコール、フィトール、イソフィトールなどが挙げられる。これらの中で好ましくは2−エチル−1−ヘキサノールである。d成分は、1種又は2種以上の組み合わせで使用するができる。
【0030】
これら炭素数5〜20のアルコキシル基を含む変性シリケートの製造法は、上記変性シリケート化合物の製造法と同様であり、a成分を縮合させた後にb成分及びd成分でエーテル交換反応してもよいし、a成分をb成分及びd成分でエーテル交換反応した後に縮合させてもよい。
また、エーテル交換反応を行う際には、エーテル交換触媒c成分を添加することができる。
(C)成分の変性シリケート化合物の添加方法としては、直接的に合成樹脂エマルションへ添加することも可能であるし、変性シリケート化合物を混合可能な溶剤、もしくは架橋剤等に混合した後に合成樹脂エマルションへ添加することも可能である。添加量としては、合成樹脂エマルションの固形分100質量部に対して、1〜50質量部の添加が望ましい。本発明に使用する変性シリケート化合物を、合成樹脂エマルションの固形分100質量部に対して、1質量部未満を加えた場合、低汚染化の効果が発揮され難い。また、50質量部以上加えると、塗料との相溶性が低下してしまい、光沢の低下が起こるので好ましくない。
【0031】
本発明の水系塗料組成物には、低汚染性をより早期に発現したい場合、加水分解触媒を添加するのが好ましい。加水分解触媒の添加量は、(A)成分と(B)成分の合計量100質量部に対して、加水分解触媒0.1〜10質量部が好適である。添加量が0.1質量部以下では、反応速度が遅くなるので、結果として硬化塗膜の低汚染性発現の促進効果が低下する傾向にある。また、10質量部以上では塗膜の外観と耐久性が低下する傾向にある。
このような加水分解触媒としては、例えば、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫マレート、ジオクチル錫ジラウレート、ジオクチル錫マレートなどの有機錫化合物;リン酸、モノメチルホスフェート、モノエチルホスフェート、モノオクチルホスフェートなどのリン酸又はリン酸エステル類;プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、グリシジルメタクリレート、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、エピコート828などのエポキシ化合物とリン酸及び/又は酸性モノリン酸エステルとの付加物;有機チタネート化合物;有機アルミニウム化合物;有機ジルコニウム化合物;マレイン酸、アジピン酸、アゼライン酸、及びこれらの酸無水物、パラトルエンスルホン酸などのスルホン酸化合物;ヘキシルアミン、N,N−ジメチルドデシルアミンなどのアミン類;水酸化ナトリウムなどのアルカリ性化合物などが例示できる。これらの加水分解触媒は、1種単独又は2種類以上併用して使用することができる。
これらの加水分解触媒は、界面活性剤を用いて乳化分散後添加することもできる。使用する界面活性剤は特に限定されないが、ノニオン性、アニオン性、ノニオン−アニオン性のものが好適に使用できる。
【0032】
本発明の水系塗料組成物において、無機酸化物ゾルを含有させることが好ましい。無機酸化物ゾルとしては、アルミニウム、ケイ素、ジルコニウム及びアンチモンの酸化物ゾルの中から選ばれた少なくとも1種の分散体が挙げられる。
本発明に用いられる無機酸化物ゾルは、平均粒子径が100nm以下であることが好ましい。平均粒子径の下限は、無機酸化物ゾルを形成できるものであれば特に制限はないが、1nm以上が好ましい。平均粒子径が100nmより大きい場合は、塗膜外観性が損なわれる上に、塗膜の耐汚染性、汚染除去性が低下することがある。
また、無機酸化物ゾルの無機酸化物の濃度は、特に制限ないが、通常10〜45質量%が好ましい。
これらの無機酸化物ゾルは、一般に水系分散体として供給されることが多く、本発明の水系塗料にはそのまま使用することができる。
【0033】
酸化アルミニウムゾルとしては、例えば、アルミナゾル100、アルミナゾル200、アルミナゾル520(いずれも商品名、日産化学工業(株)製)、アルミナクリヤーゾル、アルミゾル10、アルミゾル20、アルミゾルSV−102、アルミゾルSH−5、アルミゾルCSA−55、アルミゾルCSA−110A(いずれも商品名、川研ファインケミカル(株)製)などが挙げられる。酸化ケイ素ゾルとしては、例えば、スノーテックス40、スノーテックスO、スノーテックスC、スノーテックスN、スノーテックスYL、スノーテックスZL(いずれも商品名、日産化学工業(株)製)、カタロイドS−30H、カタロイドSI−30、カタロイドSN、カタロイドSA(いずれも商品名、触媒化学工業(株)製)、アデライトAT−30、アデライトAT−20N、アデライトAT−20A、アデライトAT−20Q(いずれも商品名、旭電化工業(株)製)、シリカドール30、シリカドール20A、シリカドール20B(いずれも商品名、日本化学工業(株)製)などが挙げられる。酸化ジルコニウムゾルとしては、例えば、NZS−30A、NZS−30B(いずれも商品名、日産化学工業(株)製)などが挙げられる。酸化アンチモンゾルとしては、例えば、A−1550、A−2550(いずれも商品名、日産化学工業(株)製)などが挙げられる。これらの無機酸化物ゾルの中で好ましいものは酸化ケイ素ゾルである。
【0034】
本発明の水系塗料組成物において、無機酸化物ゾルは1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、その配合量は、無機酸化物ゾルの固形分が、(A)成分の合成樹脂エマルションの固形分100質量部に対して、1〜100質量部になるように用いることが好ましい。1質量部未満であると、無機酸化物ゾルを添加した効果が十分に発揮されず、塗膜の長期耐汚染性、汚染除去性、耐候性の向上効果が認められないし、また、100質量部を超えると、塗膜の可撓性が低下する傾向がみられるので好ましくない。
【0035】
本発明の水系塗料組成物には、必要に応じて通常塗料に用いられる造膜助剤、無機系着色顔料、有機系着色顔料、体質顔料などの顔料などを配合することができる。また、本発明に影響しない程度の可塑剤、防腐剤、防黴剤、消泡剤、レベリング剤、顔料分散剤、沈降防止剤、増粘剤、たれ防止剤、艶消し剤、紫外線吸収剤、光安定化剤、酸化防止剤などの添加剤を単独あるいは2種以上を併用して配合することができる。これらの添加成分は、水系塗料分野において通常用いられる添加量の範囲で適宜選定して含有させることができる。
本発明の水系塗料組成物の水の含有量は、所望する粘度に応じて適宜選定すればよいが、通常40〜70質量%が好ましい。
本発明の水系塗料組成物は、金属、ガラス、磁器タイル、コンクリート、サイディングボード、押出成形板、プラスチック等の各種素材の表面仕上げに使用することができ、主に建築物、構造物等の保護に使用するものである。この際、本発明の水系塗料組成物は、最終の仕上面に施されているものであり、基材に直接塗装することもできるし、何らかの表面処理(下地処理等)を施した上に塗装することも可能であるが、特に限定されるものではない。塗装方法としては、ハケ塗り、スプレー塗装、ローラー塗装、ロールコーター、フローコーター等種々の方法により塗装することができる。さらには、建材表面に工場等においてプレコートすることも可能である。また、本発明の水系塗料組成物を被塗物に塗装した後、常温で0.1〜30日放置するか、又は、30〜180℃で1〜180分間加熱することにより、優れた低汚染性を有する塗膜が形成される。
本発明の水系塗料組成物を塗布して得られる塗膜の厚みは、特に制限なく、所望の厚みにすればよく、通常10〜300μmにすることができる。
【0036】
【実施例】
以下に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。なお、本発明はこれらの実施例によって何ら制限されるものではない。
本発明の実施例において、部は質量部を意味し、%は質量%を意味する。
また、本発明の水系塗料組成物により得られる塗膜の性能は次のようにして求めた。
(1)耐湿性:試験片を相対湿度95%以上で、40±1℃の条件下にて240時間曝した後、取り出し2時間後の試験片の表面状態を目視観察し、次の基準に従い評価した。
○:試験前と比べて、試験片のツヤ、表面状態に変化がない。
△:試験前と比べて、試験片のツヤの変化、ふくれ(ブリスター)が少しある。
×:試験前と比べて、試験片のツヤの変化、ふくれ(ブリスター)が顕著にある。
【0037】
(2)耐屋外汚染性:JIS K−5600(2002)7−6 耐候性に準じて、30及び720日間屋外にて曝露後、塗膜の未洗浄面の色(JIS K−5600(2002)4−5 計測法)を測定し、曝露後のL値から未曝露時のL値を引くことによりΔL値を算出し、塗膜の初期耐汚染性及び長期耐汚染性を判定した。このΔL値の絶対値が小さいほど、耐汚染性に優れる。
(3)汚染除去性:旧JIS K−5400(2000)8.10 耐汚染性に準じて、試験片表面に10質量%カ―ボンブラック水分散ペーストを付着させ、50℃恒温下で2時間静置した。その後、流水中で洗浄し、塗膜表面の状態を目視観察し、次の規準に従い、汚染除去性を評価した。
○:試験片のカ―ボンブラック水分散ペーストの痕跡が残っていない。
△:試験片のカ―ボンブラック水分散ペーストの痕跡が少しある。
×:試験片のカ―ボンブラック水分散ペーストの痕跡が顕著にある。
【0038】
(4)耐候性:サンシャインカーボンアーク灯式耐候性試験機(JIS K−5600(2002)7−8)を用いて3000時間曝露後、塗膜の異常を目視にて判定した。
(5)凍結融解性:試験片を凍結融解試験機((株)マルイ製MIT−1682−A3型)により−20℃の空気中で2時間、20℃の水中で1時間の融解を1サイクルとする凍結融解300サイクル行い、試験後の塗膜状態を目視にて判定した。
○:塗膜にクラックならびに剥離なし。
△:塗膜にクラックもしくは剥離が少しある。
×:塗膜にクラックもしくは剥離が顕著にある。
【0039】
(製造例1)
(A)成分の有機官能基を有する合成樹脂エマルション(A−1)の製造
攪拌器、温度計、冷却管および温度制御装置を備えたフラスコに、脱イオン水562部、硫酸化ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルのアンモニウム塩(エレミノールES−12、商品名、三洋化成工業(株)製、乳化剤)20部を加え、攪拌しながら80℃まで昇温した。これに過硫酸アンモニウム0.6部を脱イオン水3.4部に溶解した水溶液を攪拌しながら加えたのち、エチルヘキシルアクリレート72部、シクロヘキシルメタクリレート96部、メチルメタクリレート180部、ブチルアクリレート60部、およびアクリル酸2部を加え攪拌した。過硫酸アンモニウム0.6部を脱イオン水3.4部に溶解した水溶液の1/3量を1時間おきに3回に分け加え、添加後さらに2時間80℃に保った後、室温に冷却し、ろ過を行いカルボキシル基を有するアクリル樹脂エマルションを得た。
(製造例2〜8)
有機官能基を有する合成樹脂エマルション(A−2〜A−8)の製造
製造例1と同様にして、表1及び表2の配合組成の合成樹脂エマルションA−2ないしA−8を調整した。
【0040】
(製造例9)
(C)成分の変性シリケート化合物C−1の製造
温度計、還流冷却器、撹拌機を備えた反応容器に、テトラメトキシシランの縮合物(縮合度5)である平均分子量600のメチルシリケート100質量部と平均分子量550のポリオキシエチレングリコールモノメチルエーテルであるユニオックスM−550(商品名、日本油脂(株)製)80質量部、2−エチル−1−ヘキサノール20質量部及びジブチル錫ジラウレート0.02質量部を仕込み、加熱して75℃に保持した。同温度を保ちながら8時間撹拌を続けた。反応終了後、固形分100%の変性シリケート化合物C−1を得た。この変性シリケート化合物C−1はポリオキシエチレン基を平均で0.87個含有し、炭素数8のアルコキシ基を平均で0.92個有し、メトキシ基を1分子中に10.2個含有している。
【0041】
(製造例10)
(C)成分の変性シリケート化合物C−2の製造
温度計、還流冷却器、撹拌機を備えた反応容器に、テトラメトキシシランの縮合物(縮合度5)である平均分子量600のメチルシリケート100質量部と平均分子量550のポリオキシエチレングリコールモノメチルエーテルであるユニオックスM−550(商品名、日本油脂(株)製)80質量部、及びジブチル錫ジラウレート0.02質量部を仕込み、加熱して75℃に保持した。同温度を保ちながら8時間撹拌を続けた。反応終了後、固形分100%の変性シリケート化合物C−2を得た。この変性シリケート化合物C−2はポリオキシエチレン基を平均で0.87個含有し、メトキシ基を1分子中に11.1個含有している。
【0042】
【表1】
Figure 2004250560
【0043】
【表2】
Figure 2004250560
【0044】
表1及び表2において、略号は以下に記載したものを示す。
*1:乳化剤の略号
ES−12:エレミノールES−12(三洋化成工業(株)製、商品名、97%品)
*2:重合性単量体の略号
EHA:エチルヘキシルアクリレート、CHMA:シクロヘキシルメタクリレート、MMA:メチルメタクリレート、BA:ブチルアクリレート、AA:アクリル酸、HEMA:ヒドロキシエチルメタクリレート
*3:ケイ素含有重合性単量体:γーアクリロキシプロピルトリメトキシシラン*4:フッ素含有重合性単量体:フッ化ビニリデン
【0045】
(実施例1〜8、10)
(1)クリヤー塗料の調製
表3及び表4に示すような組成の各原料を撹拌混合し、クリヤー塗料を調製した。
実施例1は、有機官能基含有合成樹脂エマルション(A−1)100質量部、変性シリケート化合物C−1を4.6質量部、無機酸化物ゾル4.0質量部、造膜助剤として2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート(一般名称、テキサノール)5.2質量部を撹拌混合し、加水分解触媒としてジブチル錫ジラウレート1.8質量部を添加し、さらに紫外線吸収剤0.1質量部及び光安定化剤0.1質量部を加え、十分な撹拌を行った後、エポキシ基含有化合物を1.1質量部加え攪拌することによりクリヤー塗料を調製した。このクリヤー塗料の水含有量は約57質量%であった。
実施例2〜8、10についても、実施例1と同様な手法でクリヤー塗料を調製した。ただし、実施例2、5、6、8では、エポキシ基含有化合物の代わりに、イソシアネート基含有化合物を使用し、実施例10では、変性シリケート化合物C−1の代わりに、変性シリケート化合物C−2を使用した。
【0046】
(実施例9)
(2)エナメル塗料の調製
有機官能基含有合成樹脂エマルション(A−1)100質量部、変性シリケート16質量部、無機酸化物ゾル25質量部、着色顔料としてルチル型二酸化チタン36質量部、造膜助剤として2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート(一般名称、テキサノール)5.2質量部を撹拌混合し、ジブチル錫ジラウレート1.0質量部、紫外線吸収剤0.1質量部、光安定化剤0.1質量部を加え、サンドミルに仕込んだ。粒度が10μm以下になるまで分散した後、エポキシ含有化合物を0.9質量部加え攪拌する事により、白色エナメル塗料を調製した。
【0047】
【表3】
Figure 2004250560
【0048】
【表4】
Figure 2004250560
【0049】
表中の各成分は以下のものを示す。
エポキシ基含有化合物B−1:デナコールEX−314(商品名、グリセロールポリグリシジルエーテル、ナガセケムテックス(株)製、エポキシ当量144、固形分99質量%以上)
イソシアネート含有化合物B−2:アクアネート110(商品名、自己乳化型ポリイソシアネート、日本ポリウレタン工業(株)製、NCO含有率19〜21質量%、固形分100質量%)
無機酸化物ゾル:スノーテックスC(商品名、酸化ケイ素ゾル、固形分20質量%、酸化ケイ素粒子の平均粒子径10〜20μm、日産化学工業(株)製)
造膜助剤:2,2,2−トリメチルー1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート(一般名称「テキサノール」)
加水分解触媒:ジブチル錫ジラウレート
紫外線吸収剤:チヌビン1130(商品名、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製)
光安定剤:チヌビン292(商品名、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製)
着色顔料:二酸化チタンJR−603(商品名、ルチル型二酸化チタン、テイカ(株)製)
【0050】
(3)試験板の作成及び塗膜性能の評価
アルミニウム板に、エポキシ樹脂塗料エピコプライマーNo.1000BF2(商品名、日本油脂(株)製)を乾燥膜厚で20μmになるようにエアスプレー塗装した後、160℃で20分間焼き付けた。次いで、その上に、ウレタン樹脂塗料ハイウレタンNo.5000(白)(商品名、日本油脂(株)製)とハイウレタン硬化剤HA(商品名、日本油脂(株)製)とを質量比6:1の割合で混合したものを乾燥膜厚で25μmになるようにエアスプレー塗装した後、80℃で30分間強制乾燥後、一晩静置することにより、試験板を作成した。
さらに、前記(1)及び(2)の塗料組成物をそれぞれ脱イオン水で塗装可能粘度に希釈後、試験板に乾燥膜厚で25μmになるようにエアスプレー塗装し、80℃で30分間強制乾燥した。さらに、室温で3日間静置した後、塗膜性能を評価した。
塗膜性能を表5及び表6に示すが、いずれの場合も、仕上がり外観性に優れた塗膜が得られ、また、優れた鮮映性、初期耐汚染性、長期耐汚染性、汚染除去性、及び耐候性を示した。
【0051】
【表5】
Figure 2004250560
【0052】
【表6】
Figure 2004250560
【0053】
(比較例1〜5)
表7に示すような組成の各原料を、比較例1では変性シリケート化合物を添加せず、実施例1と同様な手法でクリヤー塗料を調製した。得られた塗料を用いて、実施例1と同様に試験片を作成したところ、表8に示すように、塗膜は初期耐汚染性及び長期耐汚染性、汚染除去性に劣った。また、同様にして比較例2では変性シリケート化合物を過剰に添加したところ、塗膜は耐湿性に劣った。比較例3ではエポキシ含有化合物を添加しなかったところ、塗膜は凍結融解性に劣った。比較例4では、エポキシ基含有化合物を過剰に添加したところ、塗膜は耐湿性に劣った。比較例5ではイソシアネート含有化合物を過剰に添加したところ、塗膜は耐湿性に劣った。
【0054】
【表7】
Figure 2004250560
【0055】
【表8】
Figure 2004250560
【0056】
【発明の効果】
本発明の水系塗料組成物には、低汚染化剤として変性シリケート化合物を含有しているので、塗膜の耐汚染性及び汚染物質の染み込み防止性を飛躍的に向上させただけでなく、有機架橋結合性を有する合成樹脂エマルションを含有しているので、塗膜形成時に架橋させるため、凍結融解性および耐候性が飛躍的に向上する塗膜を与え、かつ環境保全性や安全性が高い等優れた特徴を有する。

Claims (9)

  1. (A)有機官能基を有する合成樹脂を含有する合成樹脂エマルション、(B)(A)成分の有機官能基と架橋反応する化合物、(C)繰り返し単位が炭素数1〜4のオキシアルキレン基であるポリオキシアルキレン基を1分子中に平均で0.1個以上有し、かつ炭素数1〜4のアルコキシル基を1分子中に1個以上有するアルコキシシランの変性縮合物である変性シリケート化合物を含有することを特徴とする水系塗料組成物。
  2. 合成樹脂の有機官能基がカルボキシル基であり、それと架橋反応する化合物がエポキシ基含有化合物である請求項1に記載の水系塗料組成物。
  3. 合成樹脂の有機官能基が水酸基であり、それと架橋反応する化合物がイソシアネート基含有化合物である請求項1に記載の水系塗料組成物。
  4. 変性シリケート化合物が、繰り返し単位が炭素数1〜4のオキシアルキレン基であるポリオキシアルキレン基を1分子中に平均で0.1個以上有し、炭素数5〜20のアルコキシル基を1分子中に平均で0.1個以上有し、かつ炭素数1〜4のアルコキシル基を1分子中に1個以上有するアルコキシシランの変性縮合物である請求項1〜3のいずれかに記載の水系塗料組成物。
  5. ポリオキシアルキレン基の繰り返し単位がオキシエチレン基であり、炭素数5〜20のアルコキシル基が2−エチルヘキシルオキシ基であり、炭素数1〜4のアルコキシル基がメトキシ基である請求項4に記載の水系塗料組成物。
  6. (A)成分に含有される有機官能基を有する合成樹脂の有機官能基と(B)成分の架橋反応性基のモル比が8/1〜1/8であり、(C)成分の変性シリケート化合物の含有量が(A)成分の合成樹脂エマルションの固形分100質量部に対し1〜50質量部である請求項1〜5のいずれかに記載の水系塗料組成物。
  7. さらに、無機酸化物ゾルを含有しており、合成樹脂エマルションの固形分100質量部に対し無機酸化物ゾルの固形分が1〜100質量部である請求項1〜6のいずれかに記載の水系塗料組成物。
  8. 無機酸化物ゾルが、酸化アルミニウムゾル、酸化ケイ素ゾル、酸化ジルコニウムゾル及び酸化アンチモンゾルの中から選ばれた少なくとも1種であり、無機酸化物ゾルの分散無機酸化物粒子の平均粒子径が100nm以下である請求項7に記載の水系塗料組成物。
  9. 合成樹脂エマルションが、アクリル樹脂系エマルション、フッ素樹脂系エマルション、アクリルシリコーン樹脂系エマルションのいずれかの1種又は2種以上である請求項1〜8のいずれかに記載の水系塗料組成物。
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