JP2004248904A - 医療用組成物 - Google Patents

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英之 横田
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Abstract

【課題】簡便性、汎用性に優れ、血液あるいは血液構成成分との適合性に優れた材料を提供する。
【解決手段】主材(A)と添加材(B)とを少なくとも含有して成る医療用組成物(A)/(B)であって、(A)の乾燥状態での水の静的接触角をθA0、(A)/(B)の水浸漬後の水の静的接触角をθA/B1、(A)/(B)の血漿浸漬後の水の静的接触角をθA/B2としたとき、詳細な機構は不明であるが、θA/B1≦0.9×θA0かつθA/B2≦0.8×θA0かつθA/B2<θA/B1の関係が成り立つ医療用組成物。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、少なくとも主材(A)と添加材(B)とを含有して成り、水の静的接触角が特定の特性を持つ医療用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
医療用に使用される材料は、十分な機械的強度や耐久性に加えて、生体に対する安全性が要求される。特に、血液をはじめとする体液と直接接触して使用される材料は、生体の持つ防御機構によって凝固や血球成分の減少/増加、補体系の活性化など引き起こす可能性があり、このような副作用を軽減するために優れた血液適合性が求められる。
【0003】
医療用材料に血液適合性を付与する方法としては、(1)表面が不活性化されたもの(セグメント化ポリウレタンや2−ヒドロキシエチルメタクリレート/スチレンブロック共重合体などのミクロ不均質構造を持つ材料など)、(2)表面が親水化されたもの(ポリエチレンオキシド鎖などをグラフト化した材料など)、(3)表面に陰性荷電が導入されたもの、(4)生理活性物質が導入されたもの(ヘパリン固定化材料やウロキナーゼ固定化材料など)などが例示される。これらの手法のほか、生体構成成分と類似の構造を導入することで材料そのものを異物として認識させにくくする方法もある。石原らの報告によれば、細胞膜構成成分であるリン脂質類似構造である2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(MPC)を成分として共重合された材料は血液中のリン脂質を積極的に吸着することで表面が擬内膜化され、優れた血液適合性が得られるとされている。
【0004】
表面の親水化によって血液適合性を向上させる手段は、材料表面に水の散漫層を導入することで材料と血液との直接的な接触をやわらげ、それによって引き起こされる血液成分の活性化を回避することが基本的なコンセプトである。例えば、親水性高分子を血液接触面に導入することで血液適合性の向上したデバイスが開示されている。(例えば、特許文献1、非特許文献1参照)。
【0005】
材料表面の親水性の定量化方法としては、水との接触角を測定する手法がある。医療用の材料であって、接触角に注目した技術としては、糖を側鎖に結合した抗血液凝固性材料が開示されており、水の前進接触角が80°〜95°であることが必須要件とされている。(例えば、特許文献2参照)。従来、糖構造導入材料は、糖構造由来の強い水膨潤性のため材料の脆弱化を招きやすかったが、接触角が前記の範囲にあることで、抗血液凝固性と強度が両立可能であるとされている。すなわち、ここで言う接触角は材料の水膨潤性の指標として規定されており、本願の思想とは全く異なる。
【0006】
また、純水に対する接触角が90°以上、血漿に対する接触角が純水に対する接触角より大きいことを特徴とする医用材料が開示されている。この材料は、主として多孔質人工肺用膜に利用することが想定されており、前記の特性を持つことで血漿との反発が大きく、使用時に血漿のリークが少ないことが特徴である。(例えば、特許文献3参照)。この技術も本願の思想とは全く異なる。
【0007】
さらに、表面親水性ポリマー成型品が開示されているが、水の接触角は単に親水性を定量的に示す指標として用いられているに過ぎない。(例えば、特許文献4参照)。一方、紫外線照射された第4級アンモニウム−抗血栓性ムコ多糖複合体コート材が開示されており、接触角が68.2°±11.7°〜32.1°±6.7°であることが好ましいとされているが、これは親水性とすることでプライミングを容易にすることを目的としているに過ぎず、血液適合性はもっぱらヘパリンの効果に期待しており、特定の接触角を実現することで血液適合性が向上するという視点を欠いている。(例えば、特許文献5参照)。
【0008】
このように、親水性を示す指標である水の接触角をパラメータとし材料の特性を規定した公知技術はあるが、血液との接触時に特定の挙動を示す材料についての報告は少ない。
【0009】
【特許文献1】
特開平06−228887号公報(第2−3頁)
【特許文献2】
特開平05−237181号公報(第2−3頁)
【特許文献3】
特開平10−028727号公報(第3頁)
【特許文献4】
特開平11−172149号公報(第4−6頁)
【特許文献5】
特開2000−288081号公報(第2−3頁)
【非特許文献1】
J.Appl.Poly.Sci.,72(10),1249−1256,1999
【0010】
【本発明が解決しようとする課題】
本発明は、簡便性、汎用性に優れ、血液あるいは血液構成成分との適合性に優れた材料を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本願出願人は上記のような公知技術を背景として、鋭意検討を行った結果、本願に至った。すなわち、主材(A)と添加材(B)とを少なくとも含有して成る医療用組成物(A)/(B)であって、(A)の乾燥状態での水の静的接触角をθA0、(A)/(B)の水浸漬後の水の静的接触角をθA/B1、(A)/(B)の血漿浸漬後の水の静的接触角をθA/B2としたとき、θA/B1≦0.9×θA0かつθA/B2≦0.8×θA0かつθA/B2<θA/B1の関係が成り立つ(A)/(B)が特に血液適合性に優れていることを見い出した。この関係が示すのは、第1に(A)/(B)が(A)よりも親水性であることであり、第2に血漿との接触によって(A)/(B)はより親水性が向上することである。水との接触によって組成物の接触角が低下、すなわち材料の親水性が増大するのは、親水性成分が表面近傍にマイグレートする機構が考えられる。さらに、本発明の重要なポイントは、水接触後の接触角と、血漿接触後の接触角を比較した場合、後者のほうが前者よりも小さいことである。このような材料が良好な血液適合性を示す理由は明確ではないものの、血漿による親水性成分のマイグレート促進効果がより高いこと、血漿中の特定成分を積極的に吸着し、その結果材料表面の親水性が増すと同時に不活性層が導入されることなどが考えられる。
【0012】
ここで、(B)単独での水の静的接触角は制限されないが、好ましくは(B)の乾燥状態での水の静的接触角をθB0としたとき、θB0<θA0であり、より好ましくはθB0<0.8×θA0である。
【0013】
本発明において、乾燥状態での水の静的接触角とは、サンプルを40〜70℃、10mmHg以下の加熱・減圧条件下で8時間減圧乾燥し、乾燥後速やかに測定した水の静的接触角を意味する。また、水に浸漬した後の水の静的接触角とは、次の処理を行ったサンプルの水の静的接触角を意味する。
1.上記乾燥サンプルを室温の水に1分〜12時間浸漬する。
2.サンプルの表面に付着した水を除去する。
3.表面付着水の除去されたサンプルを速やかに測定に供する。
また、血漿に浸漬した後の水の静的接触角とは、次の処理を行ったサンプルの水の静的接触角を意味する。
1.上記乾燥サンプルを室温の血漿に1分〜12時間浸漬する。
2.5ml程度の水で血漿から引き上げたサンプルの表面をリンスする操作を2〜3回くり返す。
3.サンプルの表面に付着した水を除去する。
4.表面付着水の除去されたサンプルを速やかに測定に供する。
表面付着水の除去方法は特に限定されないが、過度の乾燥を招く方法は避けることが好ましい。具体的には、例えば、濾紙などを押し付けて吸い取る方法が例示される。測定の都合上、ある程度の時間サンプルを保管したい場合には、乾燥サンプルについてはドライ・デシケーター、水または血漿浸漬後のサンプルは湿潤チャンバーを利用することができる。
【0014】
本発明の医療用組成物は、主材(A)と添加材(B)とをブレンドすることによって得られるものを主として指すが、(A)に(B)をグラフトしたもの、(A)に(B)をコーティングしたものなどであってもよい。
【0015】
本発明の医療用組成物は、上記要件の他、構造などは特に限定されないが、添加材(B)に、共有結合で結合した双性イオンが含有されていることが好ましい。同時に(A)にも双性イオンが導入されていることも制限されない。(A)に(B)をブレンド、グラフト、コーティングする場合などには(B)となるべき成分にあらかじめ共有結合で双性イオンを導入しておくのが好ましいが、(A)/(B)組成物の(B)成分に後から導入してもよい。
【0016】
双性イオンは、生体膜構成成分、好ましくは、リン脂質の少なくとも一部の構造に類似した構造であることが好ましい。具体的には、前記化学式(1)記載の構造を有する双性イオンであることが好ましく、前記化学式(2)の構造を有する双性イオンであることがさらに好ましい。
【0017】
詳細な機構は不明であるが、双性イオンを含んだ(B)の効果によって前記の特徴的な水接触角の傾向が実現され、優れた血液適合性が得られると考えられる。
【0018】
本発明においては、(A)および(B)の素材、構成は特に限定されないが、(A)は主材として、機械的および/または物理的および/または化学的特性を有する素材が好ましく利用され得る。具体的には例えば、各種用途に使用される次のような高分子体が例示される。すなわち、ポリエチレン(人工血管、血液回路、チューブなど)、ポリプロピレン(血液バッグ、血液回路、コネクター、チューブなど)、ポリ塩化ビニル(血液バッグ、血液回路、カテーテル、チューブなど)、ポリウレタンおよびポリウレタンウレア(人工心臓、カテーテル、チューブ、人工透析器ポッティング材、人工肺ポッティング材など)、ポリカーボネート(人工透析器ハウジング、人工肺ハウジングなど)、ポリスチレン(細胞培養器、コネクターなど)、シリコーン(人工肺、カテーテル、チューブ、血液回路など)、セルロースおよびセルロース誘導体(血液透析膜など)、ポリフルオロカーボン(人工血管など)、ポリアクリレートおよびポリメタクリレート(コンタクトレンズ、血液透析膜、カテーテル、チューブなど)、ポリアミド(縫合糸など)、ポリスルホンおよびポリエーテルスルホン(血液透析膜など)、天然ゴム(導尿カテーテルなど)などである。
【0019】
(B)は高分子材料であっても低分子の添加材であってもよいが、安定した血液適合性を長期にわたって発揮するには高分子材料であることが好ましい。低分子添加材としては、例えば、ホスファチジルコリンなどの天然リン脂質や、生体膜構成成分の構造に類似した構造、好ましくはリン脂質類似構造、より好ましくは前記化学式(1)、さらに好ましくは前記化学式(2)の構造を有する界面活性剤、一層好ましくは下記化学式(4)の構造を有する界面活性剤などが例示される。
【化4】
Figure 2004248904
[上記化学式(4)において、R4は炭素数1〜10のアルキレン基、炭素数6〜12のアリーレン基、または炭素数7〜15のアラルキレン基であり、水素原子は他の原子や官能基で置換されていてもよい。R2、R3は水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、または炭素数7〜15のアラルキル基であり、それぞれ同じでもよく、異なっていてもよく、各基の水素原子は他の原子や官能基で置換されていてもよい。R5は水素原子が他の原子や官能基で置換されていてもよい炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数7〜15のアラルキル基、または前記化学式(3)の構造を有する基である。R6は炭素数1〜20のアルキル基、または炭素数6〜12のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基であり、水素原子は他の原子や官能基で置換されていてもよい。]
【0020】
高分子材料としては、例えば、生体膜構成成分の構造に類似した構造、好ましくはリン脂質類似構造、より好ましくは前記化学式(1)、さらに好ましくは前記化学式(2)の構造を有する成分を原料のひとつとして得られるポリウレタン、ポリウレタンウレア、ポリエステル、ポリアミド、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアクリルアミド、ポリメタクリルアミドなどや、各種アミノ基含有ポリマーを改質して前記化学式(1)、好ましくは前記化学式(2)の構造を導入したポリマーなどが例示される。
【0021】
本発明の(B)が高分子材料である場合の好ましい形態のひとつが、前記化学式(2)の構造を有する成分を原料のひとつとして得られるポリウレタン、またはポリウレタンウレアであるが、ポリウレタン、ポリウレタンウレア、ポリウレア(以下ポリウレタン類と略記する)はジイソシアネート、ソフトセグメントとなるマクロポリオール、鎖延長剤の3成分から調製される。
【0022】
本発明の(B)がポリウレタン類である場合において使用され得るジイソシアネートとしては具体的には、例えば、エチレンジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、オクタメチレンジイソシアネート、デカメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジソシアネート、3,3’−ジイソシアナトプロピルエーテル、シクロペンタンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、トリレンジソシアネート、キシリレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、イソシアナトベンジルイソシアネート、4,4’−メチレンビス(フェニルイソシアネート)などが例示されるが、これらに限定されない。また、ジイソシアネートを形成する炭化水素骨格の水素原子が他の原子や官能基などで置換されていてもよい。これらのうち、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、オクタメチレンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(フェニルイソシアネート)が好ましく、ヘキサメチレンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(フェニルイソシアネート)が特に好ましい。ジイソシアネートは1種のジイソシアネートを使用しても、2種類以上を混合して使用してもよい。芳香族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネートを併用することも可能である。
【0023】
本発明の(B)がポリウレタン類である場合において使用され得るマクロポリオールとしては具体的には、例えば、低分子量ジオール(例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、オクタメチレングリコール、デカメチレングリコール、2,2−ジメチルトリメチレングリコール、1,4−ジヒドロキシシクロヘキサン、1,4−ジヒドロキシメチルシクロヘキサンなど)とジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体(例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバチン酸、ドデカンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸またはこれらの酸ハライド、活性エステル、アミドなど)を反応させて得られるポリエステルジオール、ε−カプロラクトンなどの開環重合によって得られるポリラクトンジオール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなどのポリエーテルジオール、ポリブタジエンジオール、ポリイソプレンジオール、水添ポリイソプレンジオールなどの不飽和炭化水素重合体の両末端に水酸基を持ったジオール(不飽和炭化水素がジエン類である場合も含め、ポリアルキレンジオールと呼ぶものとする)、各種ポリカーボネートジオールなどが例示される。中でもポリエーテルジオール、ポリカーボネートジオールが好ましい。さらに、ポリエーテルジオールがより好ましい。これらのマクロポリオールは単独で使用しても、2種以上を混合して使用してもよい。
【0024】
本発明の(B)がポリウレタン類である場合において使用され得る鎖延長剤については具体的には、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、オクタメチレングリコール、デカメチレングリコール、2,2−ジメチルトリメチレングリコール、1,4−ジヒドロキシシクロヘキサン、1,4−ジヒドロキシメチルシクロヘキサン、ジエチレングリコール、トリエチレングリコールなどのジオール、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ブチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、キシリレンジアミン、フェニレンジアミン、4,4’−メチレンビス(フェニルアミン)などのジアミン、2−アミノエタノール、3−アミノプロパノール、4−アミノブタノールなどのアミノアルコール、さらには、ジヒドラジド(例えばシュウ酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド)など広義のジアミンなどが例示される。中でも、エチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ブチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなどの炭素数2〜6のジオールまたはジアミンが好ましく、さらに、エチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、エチレンジアミン、プロピレンジアミンがより好ましい。これらの鎖延長剤は単独で使用しても、2種以上を混合して使用してもよい。ジオール、ジアミン、アミノアルコールを併用することも可能である。
【0025】
本発明の(B)がポリウレタン類である場合において、原料のひとつとして使用される双性イオンを含有する成分は具体的には、例えば、下記化学式(5)もしくは(6)に示す化合物をジオール成分が例示される。
【化5】
Figure 2004248904
【化6】
Figure 2004248904
[上記化学式(5)、(6)において、R1、R4、R9は炭素数1〜10のアルキレン基、炭素数6〜12のアリーレン基、または炭素数7〜15のアラルキレン基であり、それぞれ同じでも異なっていてもよく、水素原子は他の原子や官能基で置換されていてもよい。R2、R3、R7、R8は水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、または炭素数7〜15のアラルキル基であり、それぞれ同じでもよく、異なっていてもよく、各基の水素原子は他の原子や官能基で置換されていてもよい。R5は水素原子が他の原子や官能基で置換されていてもよい炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数7〜15のアラルキル基、または前記化学式(3)の構造を有する基である。XはN、H−Cもしくは下記の化学式(7)の構造を有する基である。]
【化7】
Figure 2004248904
[式中、R10は炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、または炭素数7〜15のアラルキル基であり、各基の水素原子は他の原子や官能基で置換されていてもよい。]
【0026】
本発明の(B)が高分子材料である場合の好ましい形態のひとつが、前記化学式(2)の構造を有する成分を原料のひとつとして得られるポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアクリルアミド、ポリメタクリルアミドなど(以下ポリアクリレート類と略記する)である。本発明の(B)がポリアクリレート類である場合、例えば下記化学式(8)に示すモノマーを少なくとも共重合成分のひとつとして重合して得られるポリマーが好ましく利用され得る。
【化8】
Figure 2004248904
[上記化学式(8)において、R4、R12は炭素数1〜10のアルキレン基、炭素数6〜12のアリーレン基、または炭素数7〜15のアラルキレン基であり、それぞれ同じでも異なっていてもよく、水素原子は他の原子や官能基で置換されていてもよい。R2、R3、R11は水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、または炭素数7〜15のアラルキル基であり、それぞれ同じでもよく、異なっていてもよく、各基の水素原子は他の原子や官能基で置換されていてもよい。R5は水素原子が他の原子や官能基で置換されていてもよい炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数7〜15のアラルキル基、または前記化学式(3)の構造を有する基である。]
【0027】
本発明の(B)が前記化学式(2)の構造を有する成分を原料のひとつとして得られるポリアクリレート類である場合の他の共重合成分としては具体的には、例えば、本発明の(B)がポリアクリレート類である場合、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、メトキシエチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、アクリロイルモルホリンなどが例示される。これらの共重合成分は1種類でも、2種類以上を使用してもよい。
【0028】
本発明において、(A)/(B)の配合比は、重量比で1000/1〜1/1、好ましくは100/1〜1/1、より好ましくは50/1〜2/1である。
【0029】
本発明の医療用組成物には、(A)、(B)以外の成分を添加することも制限されない。具体的には、例えば、可塑剤、フィラー、着色剤、UV吸収剤、酸化防止剤、安定剤、さらには抗菌剤などを添加することも可能である。
【0030】
本発明の医療用組成物は血液あるいは血液構成成分との適合性に優れている。
この利点を活かして、本発明の医療用組成物は、例えば、血液透析膜や血漿分離膜、血液中老廃物の吸着材、人工肺用膜、血管内バルーン、血液バッグ、カテーテル、カニューレ、シャント、血液回路などの医療用具用素材、およびこれら医療用具のコーティング材などとして広く利用され得る。
【0031】
【実施例】
以下、実施例によって本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例によって制限されるものではない。
【0032】
〈実施例1〉
(双性イオン含有ポリウレタンの調製)
下記化学式(9)に示す化合物(以下コリンジオールと略記する)10.00gをセパラブルフラスコに秤取し、N−メチルピロリドン(NMP)150mlを加えて溶解させた。以下の操作はすべて窒素雰囲気下で行った。溶液を75℃まで加熱し、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)27.22gを加え1時間撹拌した。反応温度を55℃にまで下げて30分撹拌し、4,4’−メチレンビス(フェニルイソシアネート)(MDI)94.48gを加え、55℃で1時間撹拌後、数平均分子量2000のポリテトラメチレングリコール(PTMG)30.25gをNMP100mlに溶解して添加した。55℃で1時間撹拌しプレポリマーを調製した。この反応混合液に1,4−ブタンジオール(BD)39.68gを2回に分けて添加し55℃で1時間撹拌した。NMP150mlを加えて反応混合液を希釈し、55℃で12時間撹拌して反応させた。BD3gを加えて末端停止を行い、55℃から徐々に室温になるまで撹拌を継続した。反応混合液を10lの水に落とし込んで生成物を回収し、70℃の温水で2時間洗浄後減圧乾燥してポリマー1を得た。
【化9】
Figure 2004248904
【0033】
(分子量の測定)
臭化リチウムを0.1%添加したN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)にポリマーAを加えて溶解し、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により分子量を測定した。ゲルカラムはShodex AD−803/S、AD−804/S、AD−806/S、AD−802/Sを直列に連結して使用し、ポリエチレングリコールで作成した検量線により、温度は50℃、移動相は臭化リチウムを0.1%添加したDMFで測定した。この方法で測定した分子量は19000だった。
【0034】
(組成物の調製)
主材(A)としてポリエーテルスルホン(PES:住友化学工業社製スミカエクセル4800P)をDMFで溶解し、1wt%の濃度の溶液を調製した。同様に、添加材(B)としてポリマー1をDMFで溶解し、1wt%の濃度の溶液を調製した。このPES溶液とポリマー1溶液を95:5の重量比で混合し、スライドガラス上に均一に乗せて、赤外線オーブン内で溶媒を除去した。減圧乾燥器内で、60℃にて18時間減圧乾燥して組成物フィルム1を得た。同様の操作でPES単独のフィルム(PESフィルム)を得た。乾燥後のフィルムは乾燥状態を保つためドライ・デシケーター内に保管し、2時間以内に接触角を測定した。
【0035】
(主材の接触角測定)
協和界面科学株式会社製接触角計CA−X型を使用し、気温25℃、湿度40±5%に管理された測定室において、上記の操作で得た乾燥PESフィルムの静的水接触角をスライドガラスに張り付いたままの状態で測定した。結果は表1に示した。
【0036】
【表1】
Figure 2004248904
条件ア、条件イ、条件ウとはそれぞれ、主材(A)の乾燥状態での水の静的接触角(θA0)、主材(A)と添加材(B)を含有してなる組成物を水に浸漬した後の水の静的接触角(θA/B1)、主材(A)と添加材(B)を含有してなる組成物を血漿に浸漬した後の水の静的接触角(θA/B2)とした時、
条件ア θA/B1≦0.9×θA0
条件イ θA/B2≦0.8×θA0
条件ウ θA/B2<θA/B1
を意味する。
【0037】
(組成物の水浸漬後の接触角測定)
上記の操作で得た乾燥組成物フィルム1をスライドガラスに張り付いたままの状態で、室温のイオン交換水に30分間浸漬した後引き上げ、濾紙で付着水を除去した。その後、速やかに上記の方法で水の静的接触角を測定した。結果は表1に示した。
【0038】
(組成物の血漿浸漬後の接触角測定)
上記の操作で得た乾燥組成物フィルム1をスライドガラスに張り付いたままの状態で、室温のクエン酸加牛血漿に30分間浸漬した後引き上げ、イオン交換水でリンスした。濾紙で付着水を除去後、速やかに上記の方法で水の静的接触角を測定した。結果は表1に示した。
【0039】
(組成物の抗血漿凝固性の評価)
上記の操作で得た乾燥組成物フィルム1をスライドガラスに張り付いたままの状態でガラスシャーレ上に乗せ、37℃の恒温水槽に設置した。このフィルム上にクエン酸加牛血漿100μlを滴下し、0.025mol/lの塩化カルシウム水溶液100μlを加えて、液が混和するように穏やかに振盪した。塩化カルシウム水溶液を添加した時点から血漿が凝固(血漿が動かなくなる時点)までの経過時間を測定し、同様の操作をガラス上で行った場合の血漿凝固に要した時間で割り、相対凝固時間として表した。結果は表2に示した。
【0040】
【表2】
Figure 2004248904
【0041】
(組成物による中空糸の作製)
主材(A)としてPES(住友化学工業社製スミカエクセル4800P)5000g、親水化剤としてポリビニルピロリドン(BASF社製コリドンK90)25g、添加材(B)としてポリマーI150gを溶媒NMP11865g、非溶媒トリエチレングリコール7910kgに添加し、100℃で4時間撹拌して溶解後、70℃で12時間静置脱泡した。この溶液を焼結フィルターで濾過して未溶解物を除去し、紡糸原液を得た。スリット外径300μm、スリット内径200μm、内液吐出孔径100μmのチューブインオリフィス型のノズルの外側からこの紡糸原液を、内液吐出孔からNMP20wt%水溶液の内液を吐出した。ノズルから吐出した紡糸原液は20cmの空中走行を経て、ノズル直下の凝固浴に導いた。凝固液はNMP20wt%水溶液で温度は70℃とした。紡糸した中空糸は水洗後、ワインダーにより巻き取り速度45m/分で巻き取り、中空糸1を得た。中空糸1の内径は200μm、外径は260μmで、膜厚は30μmであった。
【0042】
(中空糸抗凝血性の評価)
上記の操作で得られた中空糸1を10本束ねて両末端をシリコンチューブに挿入し、シリコン接着剤で固めて組成物マイクロモジュール(MD)1を得た。この組成物MD1にクエン酸加牛全血を封入し、透析液中に沈めて一定時間経過後、封入血をシャーレに満たした生理食塩水に滴下して状態を観察した。結果は表2に示した。
【0043】
〈実施例2〉
(双性イオン含有アクリルアミド共重合体の調製)
トリエチレングリコールモノメチルエーテル(以下TEG−Meと略記する)23.05gおよびトリエチルアミン14.20gをテトラヒドロフラン(以下THFと略記する)40mlに溶解した溶液に、2−クロロ−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホラン(以下COPと略記する)をTHF75mlに溶解した溶液を、窒素気流下、−20℃でゆっくり滴下し、滴下終了後−10℃で3時間、その後0℃までゆっくりと昇温しながら5時間撹拌して反応を行った。その後、沈殿物を濾過、除去し、濾液を減圧乾燥して下記化学式(10)に示す化合物(以下Me−TEG−OPと略記する)を得た。N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド11.56g、上記の操作で得たMe−TEG−OP20.00gをDMF60mlに溶解し、窒素気流下、60℃で6時間撹拌して反応を行った。その後、この反応混合物にn−ブチルメタクリレート94.71gおよび重合開始剤VA−086(和光純薬工業株式会社製)4gを加え、80℃で24時間撹拌して反応を行った。反応混合液をシクロヘキサンに滴下して沈殿物を回収し、減圧乾燥してポリマー2を得た。
【化10】
Figure 2004248904
【0044】
(組成物の調製)(接触角測定)
主材(A)としてPES、添加材(B)としてポリマー2を使用し、実施例1と同様の方法で組成物フィルム2を得た。組成物フィルム2を使用し、実施例1と同様の方法で水浸漬後の接触角、血漿浸漬後の接触角を測定した。結果は表1に示した。
【0045】
(組成物の抗血漿凝固性の評価)
組成物フィルム2を使用し、実施例1と同様の方法でクエン酸加牛血漿による抗血漿凝固性の評価を行った。結果は表2に示した。
【0046】
〈実施例3〉
(組成物の調製)(接触角測定)
主材(A)として市販の脂環族系ポリエーテルウレタンTecoflex EG80A(以下Tecoと略記する)、添加材(B)としてポリマー1を使用し、実施例1と同様の方法で組成物フィルム3を得た。組成物フィルム3を使用し、実施例1と同様の方法で水浸漬後の接触角、血漿浸漬後の接触角を測定した。また、同様の方法でTeco単独のフィルム(Tecoフィルム)を作製し、乾燥状態での接触角を測定した。結果は表1に示した。
【0047】
(組成物の抗血漿凝固性の評価)
組成物フィルム3を使用し、実施例1と同様の方法でクエン酸加牛血漿による抗血漿凝固性の評価を行った。結果は表2に示した。
【0048】
〈比較例1〉
(組成物の調製)(接触角測定)
主材(A)としてPES、添加材(B)としてTecoを使用し、実施例1と同様の方法で組成物フィルム4を得た。組成物フィルム4を使用し、実施例1と同様の方法で水浸漬後の接触角、血漿浸漬後の接触角を測定した。結果は表1に示した。
【0049】
(組成物の抗血漿凝固性の評価)
組成物フィルム4を使用し、実施例1と同様の方法でクエン酸加牛血漿による抗血漿凝固性の評価を行った。結果は表2に示した。
【0050】
(組成物による中空糸の作製)(中空糸抗凝血性の評価)
添加材(B)としてTecoを使用する以外は実施例1と同様の方法で中空糸4を作製した。中空糸4を使用し、実施例1と同様の方法で組成物MD4を作製し、実施例1と同様の方法で抗凝血性を評価した。結果は表2に示した。
【0051】
(比較例2)
主材(A)としてPESのみから成る材料の評価を行った。接触角は実施例1と同様の方法で測定し、結果は表1に示した。
【0052】
(抗血漿凝固性の評価)
PESフィルムを使用し、実施例1と同様の方法でクエン酸加牛血漿による抗血漿凝固性の評価を行った。結果は表2に示した。
【0053】
(中空糸の作製)(中空糸抗凝血性の評価)
ポリマー1を添加せず、他の条件は実施例1と同様の方法でPES製の中空糸5を作製した。中空糸5を使用して実施例1と同様の方法でマイクロモジュールPES−MDを作製し、抗凝血性を調べた。結果は表2に示した。
【0054】
(比較例3)
主材(A)としてTecoのみから成る材料の評価を行った。接触角は実施例1と同様の方法で測定し、結果は表1に示した。
【0055】
(抗血漿凝固性の評価)
Tecoフィルムを使用し、実施例1と同様の方法でクエン酸加牛血漿による抗血漿凝固性の評価を行った。結果は表2に示した。
【0056】
【発明の効果】
本発明の医療用組成物は、水に浸漬した後の水の接触角、血漿に浸漬した後の水の接触角が、組成物を構成する主材の水の接触角に対していずれも小さく、かつ、該組成物を血漿に浸漬した後の水の接触角が、水に浸漬した後の水の接触角よりも小さいことにより、優れた血液適合性が発揮される。このような効果が発揮される理由、機構は明確でないが、親水性成分の表面近傍へのマイグレート、血漿中の特定成分の積極的な吸着などの影響が考えられる。血液あるいは血液構成成分との適合性に優れている利点を活かして、本発明の医療用組成物は、例えば、血液透析膜や血漿分離膜、血液中老廃物の吸着材、人工肺用膜、血管内バルーン、血液バッグ、カテーテル、カニューレ、シャント、血液回路などの医療用具用素材、およびこれら医療用具のコーティング材などとして広く利用され得る。

Claims (10)

  1. 少なくとも主材(A)と添加材(B)とを含有して成り、体液と接触する医療用組成物であって、該主材(A)の乾燥状態での水の静的接触角(θA0)、該医療用組成物を水に浸漬した後の水の静的接触角(θA/B1)、該医療用組成物を血漿に浸漬した後の水の静的接触角(θA/B2)が、
    θA/B1≦0.9×θA0
    かつ θA/B2≦0.8×θA0
    かつ θA/B2<θA/B1
    であることを特徴とする医療用組成物。
  2. 添加材(B)が、共有結合で結合した双性イオンを有する請求項1記載の医療用組成物。
  3. 双性イオンが生体膜構成成分の少なくとも一部の構造に類似した構造である請求項2記載の医療用組成物。
  4. 生体膜構成成分がリン脂質である請求項3記載の医療用組成物。
  5. 下記化学式(1)記載の構造を有する請求項4記載の医療用組成物。
    Figure 2004248904
    [上記化学式(1)において、Rは炭素数1〜10のアルキレン基、炭素数6〜12のアリーレン基、または炭素数7〜15のアラルキレン基であり、各基の水素原子は他の原子や官能基で置換されていてもよい。]
  6. 下記化学式(2)の構造を側鎖に有する請求項5記載の医療用組成物。
    Figure 2004248904
    [上記化学式(2)において、R1、R4は炭素数1〜10のアルキレン基、炭素数6〜12のアリーレン基、または炭素数7〜15のアラルキレン基であり、それぞれ同じでも異なっていてもよく、水素原子は他の原子や官能基で置換されていてもよい。R2、R3は水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、または炭素数7〜15のアラルキル基であり、それぞれ同じでもよく、異なっていてもよく、各基の水素原子は他の原子や官能基で置換されていてもよい。R5は水素原子が他の原子や官能基で置換されていてもよい炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数7〜15のアラルキル基、または下記化学式(3)の構造を有する基である。]
    Figure 2004248904
    [式中、Aは炭素数2〜10のオキシアルキレン基であり、1種または2種以上のオキシアルキレン基が混在してもよく、それらの結合順はブロックでもランダムでもよい。また、nは1〜30の整数である。R5は炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、または炭素数7〜15のアラルキル基であり、各基の水素原子は他の原子や官能基で置換されていてもよい。]
  7. 請求項1、2、3、4、5、ないし6いずれか記載の医療用組成物を含有する医療用材料。
  8. 請求項1、2、3、4、5、ないし6いずれか記載の医療用組成物を主成分とする医療用材料。
  9. 請求項7の医療用材料を含有する医療用具。
  10. 請求項8記載の医療用材料を含有する医療用具。
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