JP2004246052A - 反射ミラー位置調整治具、および光学ユニットの製造方法 - Google Patents

反射ミラー位置調整治具、および光学ユニットの製造方法 Download PDF

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尚平 藤澤
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Abstract

【課題】光学ユニットの製造コストの低減および軽量化を図りつつ、容易に反射ミラーの位置調整を実施できる反射ミラー位置調整治具、および、光学ユニットの製造方法を提供する。
【解決手段】反射ミラー保持部900は、筐体本体の切り欠きを介して該筐体本体外部に突出する腕部を保持する反射ミラー保持具910と、この反射ミラー保持具910を腕部の突出方向に移動させ、膨出部を筐体本体内面における切り欠きの周縁に当接させる反射ミラー保持固定部920と、膨出部が切り欠きの周縁に当接した状態で反射ミラー保持具910を移動させて反射ミラーを保持する保持部材を回動させる反射ミラー位置調整部930とを備えている。
【選択図】 図22

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、反射ミラー位置調整治具、および光学ユニットの製造方法に関する。
【0002】
【背景技術】
従来、光源から射出された光束の光路上に配置される複数の光学部品と、内部に光束の照明光軸が設定され、複数の光学部品を収納して所定位置に配置する光学部品用筐体とを有する光学ユニットを備えるプロジェクタが利用されている(例えば、特許文献1参照)。
ここで、光学部品としては、光源から射出された光束の光学特性を変更する複数の光学素子、および、光源から射出された光束を反射し、該光束を所定の照明光軸上に導光する複数の反射ミラー等が用いられている。
このようなプロジェクタでは、より鮮明な投影画像を得るために、光学部品としての光学素子の相対位置や、反射ミラーの反射面の傾斜位置のずれを防止する必要がある。そして、例えば、反射ミラーの傾斜位置を調整する構造として、光学部品用筐体には、反射ミラーを保持し、該反射ミラーの傾斜位置を調整するミラー保持機構が設けられている。
【0003】
このミラー保持機構は、光学部品用筐体の底面に回転自在に植立された回転軸および該回転軸の上端部に偏心させて形成された円板形状の原動節とからなる3つのカムと、光学部品用筐体の底面にカムと距離を介して立設された板状のベースと、3つのカムおよびベース間に配設された3つの弾性部材とを備えている。そして、ミラー保持機構は、ベースに沿って反射ミラーが配置されることで、3つの弾性部材と3つのカムとで反射ミラーを挟持する。この際、3つの弾性部材および3つのカムは、反射ミラーの左右側の端部および下側の端部の3箇所に位置する。そして、3つのカムを動作させることで、弾性部材がベースと反射ミラーとが対向する方向に伸縮し、反射ミラーの略中央部分を通る上下方向の軸および左右方向の軸を中心とした2軸回転方向に、反射ミラーの反射面の傾斜が調整される。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−214363号公報
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記のような反射ミラーの位置調整では、3つのカムを独立して動作させる必要があるとともに、密集した光学部品間に位置する3つのカムを動作させる必要があるので、作業者に煩雑な作業を実施させてしまう、という問題がある。
また、光学部品用筐体にミラー保持機構を設けているので、光学部品用筐体の構造が複雑になるとともに、部品点数が増加し、コストの増加に繋がる、という問題もある。さらに、部品点数の増加により、光学ユニットの軽量化を阻害する、という問題もある。
【0006】
本発明の目的は、このような問題点に鑑みて、光学ユニットの製造コストの低減および軽量化を図りつつ、容易に反射ミラーの位置調整を実施できる反射ミラー位置調整治具、および、光学ユニットの製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の反射ミラー位置調整治具は、光源から射出された光束の光路上に配置される反射ミラーを含む複数の光学部品と、内部に前記光束の照明光軸が設定され、前記光学部品を収納して所定位置に配置する光学部品用筐体とを備えた光学ユニットを製造するために、前記光学部品用筐体内部に収納された前記反射ミラーの位置調整を行う反射ミラー位置調整治具であって、前記光学部品用筐体は、前記光学部品を収納する筐体本体と、前記反射ミラーを保持する保持部材とを備え、前記保持部材の裏面には、前記反射ミラーの面外方向に膨出し、球面の一部として構成される膨出部と、この膨出部の頂部から該保持部材の面外方向に突出する腕部とが設けられ、前記筐体本体の側面には、前記腕部が挿通される切り欠きが形成され、当該反射ミラー位置調整治具は、前記光学部品用筐体外面に装着される台座と、前記筐体本体の切り欠きを介して該筐体本体外部に突出する前記腕部を保持する腕部保持手段と、この腕部保持手段を前記腕部の突出方向に移動させ、前記膨出部を前記切り欠きの周縁に当接させる膨出部当接手段と、前記膨出部が前記切り欠きの周縁に当接した状態で、前記腕部保持手段を移動させて前記保持部材を回動させる保持部材回動手段とを備えていることを特徴とする。
【0008】
本発明では、光学部品用筐体は、筐体本体と保持部材とを備える。また、保持部材には、膨出部と腕部とが設けられ、筐体本体の側面には、切り欠きが形成されている。そして、反射ミラー位置調整治具は、台座と、腕部保持手段と、膨出部当接手段と、保持部材回動手段とを備えている。このことにより、腕部保持手段にて保持部材の腕部を保持し、膨出部当接手段にて保持部材の膨出部を筐体本体内面における切り欠きの周縁に当接させ、保持部材回動手段にて腕部保持手段を移動させて保持部材を回動させることができる。したがって、作業者に煩雑な作業を実施させることなく、容易に反射ミラーの位置調整を実施させることができる。
ここで、保持部材の膨出部における球面の仮想中心の位置は、特に限定されない。例えば、膨出部における球面の仮想中心を、光学部品用筐体内に設定された照明光軸と反射ミラーの反射面との交点に略一致するように構成してもよい。このような構成では、保持部材回動手段は、光学部品用筐体内に設定された照明光軸と反射ミラーとの交点を中心として保持部材を回動させるので、保持部材を回動させた際に、反射ミラーから反射される光束の光軸の変位量を小さくできる。したがって、反射ミラーの位置調整を容易に実施できるとともに、高精度に実施できる。
【0009】
また、本発明によれば、光学部品用筐体を構成する筐体本体および保持部材を上述の構成としたので、従来のように、光学部品用筐体に、反射ミラーを保持するとともに、該反射ミラーの傾斜位置を調整するミラー保持機構を設ける必要がなく、光学部品用筐体の構造を簡素化できるという効果もある。
したがって、光学ユニットの製造コストの低減および軽量化を図りつつ、容易に反射ミラーの位置調整を実施でき、本発明の目的を達成できる。
【0010】
本発明の反射ミラー位置調整治具では、前記筐体本体内面には、前記切り欠きの周縁に前記膨出部に応じた形状を有する凹部が形成され、前記膨出部当接手段は、前記腕部保持手段を前記腕部の突出方向に移動させ、前記膨出部を前記凹部に当接させ、前記保持部材回動手段は、前記膨出部が前記凹部に当接した状態で、前記腕部保持手段を移動させ、前記凹部上で前記膨出部を摺動させて前記保持部材を回動させることが好ましい。
本発明では、筐体本体内面には、凹部が形成されている。そして、膨出部当接手段は、膨出部が凹部に当接するように腕部保持手段を移動させる。そしてまた、保持部材回動手段は、腕部保持手段を移動させて凹部上で膨出部を摺動させて保持部材を回動させる。このことにより、保持部材回動手段は、保持部材を膨出部における仮想中心を中心として正確に回動させることができ、反射ミラーの位置調整を高精度に実施できる。
【0011】
本発明の反射ミラー位置調整治具では、前記腕部は、略柱状の腕部本体と、この腕部本体の先端に位置し、前記腕部本体に対して拡径して球面の一部として構成される球状部とを備え、前記腕部保持手段には、該腕部保持手段の先端から突出し、前記腕部本体の外周と当接する一対の爪部と、この一対の爪部の間に位置し、前記球状部に応じた形状を有する凹部とが形成されていることが好ましい。
本発明では、腕部は、腕部本体と、球状部とを備えている。そして、腕部保持手段には、一対の爪部が形成されているので、腕部本体の外周側から腕部保持手段を腕部に向けて移動させるだけで、容易に腕部保持手段を腕部に設置できる。また、腕部保持手段には、一対の爪部の間に凹部が形成されているので、腕部保持手段を腕部に設置した後、保持部材当接手段が腕部保持手段を腕部の突出する方向に移動させることで、腕部保持手段の凹部が保持部材の球状部に当接するとともに、保持部材が突出方向に引っ張られ、保持部材の膨出部が筐体本体内面における切り欠きの周縁に当接する。したがって、簡単な構造で保持部材を保持できる。また、このような構造であれば、反射ミラーの位置調整後も、容易に保持部材の保持状態を解除でき、光学ユニットの製造を容易に、かつ迅速に実施できる。さらに、このような構造であれば、保持部材回動手段は、腕部保持手段を上下または左右に移動するだけで反射ミラーの位置調整を容易に実施できる。
【0012】
本発明の反射ミラー位置調整治具では、前記一対の爪部は、先端に向かうにしたがって互いに離間するテーパ形状を有していることが好ましい。
本発明によれば、一対の爪部は、先端に向かうにしたがって互いに離間するテーパ形状を有しているので、このテーパ形状により、腕部本体を該一対の爪部の間に案内することができ、腕部保持手段の腕部への設置を容易に実施できる。
【0013】
本発明の反射ミラー位置調整治具では、前記腕部保持手段には、前記保持部材と前記筐体本体とを接着固定する接着剤を注入するための孔が形成されていることが好ましい。
本発明によれば、腕部保持手段には、孔が形成されているので、例えば、反射ミラーを位置調整した後に、保持部材と筐体本体を接着固定する際、孔を介して保持部材と筐体本体との間に接着剤を塗布できる。したがって、光学部品が密集している場合であっても、保持部材と筐体本体とを容易に接着固定できる。
【0014】
本発明の反射ミラー位置調整治具では、前記膨出部当接手段は、前記腕部保持手段を前記腕部の突出方向に付勢する付勢部材と、この付勢部材の付勢状態を変更し、前記腕部保持手段を前記突出方向に進退移動可能にする付勢状態変更部とを備えていることが好ましい。
本発明によれば、膨出部当接手段は、付勢部材を備えているので、適度な付勢力により腕部保持手段を移動させて保持部材の膨出部と筐体本体内面における切り欠きの周縁とを当接できるので、保持部材の回動を円滑に実施できる。したがって、反射ミラーの位置調整を円滑に実施できる。また、膨出部当接手段は、付勢状態変更部を備えているので、適宜、付勢部材による付勢状態を変更できる。したがって、保持部材の膨出部と筐体本体内面における切り欠きの周縁との当接を容易に、かつ迅速に実施できる。
【0015】
本発明の光学ユニットの製造方法は、光源から射出された光束の光路上に配置される反射ミラーを含む複数の光学部品と、内部に前記光束の照明光軸が設定され、前記光学部品を収納して所定位置に配置する光学部品用筐体とを備えた光学ユニットの製造方法であって、前記光学部品用筐体は、前記光学部品を収納する筐体本体と、前記反射ミラーを保持する保持部材とで構成され、前記光学部品用筐体の外側から調整治具を用いて前記保持部材を保持させる保持部材保持工程と、前記調整治具を用いて前記保持部材を前記筐体本体の外側に向けて移動させ、前記保持部材を前記筐体本体内面に当接させる保持部材当接工程と、前記保持部材を前記筐体本体内面に当接させた状態で、前記調整治具を用いて前記筐体本体内面上で前記保持部材を回動させ、調整対象となる前記反射ミラーの位置調整を行う反射ミラー位置調整工程と、この反射ミラー位置調整工程により調整された前記保持部材を、前記筐体本体に位置決め固定する反射ミラー位置決め工程とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、光学ユニットの製造方法は、保持部材保持工程と、保持部材当接工程と、反射ミラー位置調整工程と、反射ミラー位置決め工程とを備えているので、上述した反射ミラー位置調整治具と同様の作用効果を享受できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の一形態を図面に基づいて説明する。
〔1.プロジェクタの外観構成〕
図1および図2には、本発明に係る製造方法により製造された光学ユニットを含むプロジェクタ1が示されており、図1は上方前面側から見た斜視図であり、図2は下方背面側から見た斜視図である。
このプロジェクタ1は、光源から射出された光束を画像情報に応じて変調し、スクリーン等の投写面上に拡大投写する光学機器であり、後述する光学ユニットを含む装置本体を内部に収納する外装ケース2および外装ケース2から露出する投写レンズ3を備えている。このプロジェクタ1は、大型店舗内や、パブリックスペース等に設置され、投写画像を大画面表示することによって、多数の観察者に映像情報を提供するものである。
投写レンズ3は、後述する光変調装置としての液晶パネルにより光源から射出された光束を画像情報に応じて変調形成された光学像を拡大投写する投写光学系としての機能を具備するものであり、筒状の鏡筒内に複数のレンズが収納された組レンズとして構成される。
【0017】
筐体としての外装ケース2は、投写方向に沿った奥行き寸法がこれに直交する幅方向寸法よりも大きな直方体形状をなし、装置本体を覆う面状体10と、ケース強度を負担する不図示のフレーム体とを備えて構成されている。
面状体10は、装置本体の上部を覆うアッパーケース11と、装置本体の下部を覆うロアーケース12と、装置本体の前面部分を覆うフロントケース13とを備えている。これら各ケース11〜13は、射出成形等によって成形された合成樹脂製の一体成形品である。
【0018】
アッパーケース11は、装置本体の上部を覆う筐体上面部11Aと、この筐体上面部11Aの幅方向端部から略垂下する筐体側面部11B、11Cと、筐体上面部11Aの後端部から略垂下する筐体背面部11Dとを備えている。
このアッパーケース11の筐体上面部11Aと、筐体側面部11B、11Cとが交差する稜線部分には、プロジェクタ1の投写方向略中央から後端側に向かって面取加工が施され、稜線に沿って凹状にへこんだ凹部111が形成されている。この凹部111は、プロジェクタ1を2台スタックさせた際に、2台のプロジェクタ1を連結するパイプ状の支持部材を挿入するために形成されている。
また、筐体側面部11Bには、冷却空気導入用のスリット状の開口部112が形成されている。
【0019】
筐体上面部11Aの略中央部分には、プロジェクタ1の起動・調整操作を行うための操作パネル14が設けられている。この操作パネル14は、起動スイッチ、画像・音声等の調整スイッチを含む複数のスイッチを備え、プロジェクタ1による投写時には、操作パネル14中の調整スイッチ等を操作することにより、画質・音量等の調整を行うことができる。
また、筐体上面部11Aの投写方向前方には、複数の孔141が形成されていて、この内部には、音声出力用のスピーカが収納されている。
これら操作パネル14およびスピーカは、後述する装置本体を構成する制御基板と電気的に接続され、操作パネル14による操作信号はこの制御基板で処理される。
【0020】
筐体背面部11Dは、ほぼ全面が開口された枠状に構成され、この開口部分には、画像信号等を入力するためのコネクタ群15が露出するとともに、その隣は、光源装置を収納する開口部とされ、通常は、光源装置収納用の蓋部材16によって覆われている。尚、コネクタ群15は、後述する制御基板と電気的に接続され、コネクタ群15を介して入力した画像信号は、制御基板によって処理される。
また、筐体上面部11Aの後端部及び筐体背面部11Dの上端部分は、アッパーケース11から脱着可能な蓋部材113が取り付けられていて、この蓋部材113内部には、LANボード等の拡張基板を挿入することができるようになっている。
【0021】
ロアーケース12は、アッパーケース11との係合面を中心としてアッパーケース11と略対称に構成され、筐体底面部12A、筐体側面部12B、12C、および筐体背面部12Dを備えている。
そして、筐体側面部12B、12C、および筐体背面部12Dは、その上端部分でアッパーケース11の筐体側面部11B、11C、及び筐体背面部11Dの下端部分と係合する。尚、筐体背面部12Dは、アッパーケース11の筐体背面部11Dと同様に、ほぼ全面が開口され、係合後の開口部分から前述したコネクタ群15が露出するとともに、両開口部分に跨って蓋部材16が取り付けられる。
また、筐体背面部12Dの角隅部には、さらに開口部が形成されており、この開口部からインレットコネクタ17が露出している。さらに、筐体側面部12Bには、アッパーケース11の筐体側面部11Bに形成された開口部112に応じた位置に開口部122が形成されている。
【0022】
筐体底面部12Aには、プロジェクタ1の後端側略中央に固定脚部18が設けられているとともに、先端側幅方向両端に調整脚部19が設けられている。
調整脚部19は、筐体底面部12Aから面外方向に進退自在に突出する軸状部材から構成され、軸状部材自体は、外装ケース2の内部に収納されている。このような調整脚部19は、プロジェクタ1の側面部分に設けられる調整ボタン191を操作することにより、筐体底面部12Aからの進退量を調整することができる。
これにより、プロジェクタ1から射出された投写画像の上下位置を調整し、適切な位置に投写画像を形成することができるようになる。
【0023】
また、筐体底面部12Aには、筐体底面部12Aの略中央に投写方向に沿って延びる凸条のリブ状部20と、このリブ状部20と直交するようにプロジェクタ1の幅方向に沿って延びる複数のリブ状部21、22とが形成されている。そして、中間部分の2本のリブ状部21の間には、詳しくは後述するが、外部から冷却空気を取り込むための吸気用開口部が形成されていて、フィルタ23によって覆われている。このフィルタ23で塞がれた吸気用開口部の後端側には、やはり冷却空気取り込み用の吸気用開口部24が形成されているが、フィルタで覆われる構成とはなっていない。
プロジェクタ1の幅方向に沿って延びるリブ状部21、22の端部には、ねじ孔21Aが4箇所形成されている。このねじ孔21Aには、プロジェクタ1を天井吊り下げとした場合の天井吊り下げ用の金具が装着される。
さらに、筐体底面部12Aの装置後端側端縁には、係合部26が形成されており、この係合部26には、前述したコネクタ群15を覆って塵埃等がこれらに付着することを防止するためのカバー部材が取り付けられるようになっている。
【0024】
フロントケース13は、前面部13Aおよび上面部13Bを備えて構成され、前面部13Aの外周部分には、面外方向に延びるリブ13Cが形成されており、アッパーケース11、ロアーケース12の投写方向先端側とこのリブ13Cが係合する。
前面部13Aは、ロアーケース12の筐体底面部12Aからアッパーケース11の筐体上面部11Aに向かって装置後端側に傾斜しており、その方向は投写面から遠ざかるように傾斜している。このようにしたのは、プロジェクタ1を天井吊り下げにした際に、フロントケース13の前面部13Aが下面を向くので、フロントケース13に塵埃が付着しにくくなるためであり、通常設置の状態よりもメンテナンスしにくい天井吊り下げの場合を考慮したためである。
【0025】
このような前面部13Aの略中央部分には開口部27が形成されており、この開口部27からは投写レンズ3が露出する。
この開口部27には、隣接してスリット状の開口部28が形成されており、プロジェクタ1の装置本体内部を冷却した空気は、この開口部28から排出される。
さらに、前面部13Aの角隅部近傍には、孔29が形成されており、この孔29からは、不図示のリモートコントローラの操作信号を受信するための受光部30がある。
尚、本例においては、プロジェクタ1の背面側にも受光部30が設けられており、図2に示されるようにアッパーケース11の筐体背面部11Dの角隅部に受光部30がある。これにより、リモートコントローラを使用する場合、装置前面側、装置背面側のいずれの方向からもリモートコントローラの操作信号を受信することができるようになっている。
【0026】
上面部13Bは、アッパーケース11の筐体上面部11Aの略中央まで延出し、具体的には図示を略したが、投写レンズ3の基端部近傍まで達している。このようにしたのは、投写レンズ3を変更する際に、フロントケース13を取り外すだけで投写レンズ3を交換できるようにするためであり、アッパーケース11およびロアーケース12からフロントケース13を取り外すと、上面部13Bが外れて開口され、投写レンズ3の基端部取付部分が露出するようになっている。
【0027】
〔2.プロジェクタの内部構成〕
このような外装ケース2の内部には、図3〜図5に示されるように、プロジェクタ1の装置本体が収納されており、この装置本体は、光学ユニット4、制御基板5、および電源ブロック6を備えて構成される。
(2−1)光学ユニット4の構造
光学エンジンとしての光学ユニット4は、光源装置から射出された光束を画像情報に応じて変調して光学像を形成し、投写レンズ3を介してスクリーン上に投写画像を形成する。この光学ユニット4は、図7に示されるように、インテグレータ照明光学系41と、色分離光学系42と、リレー光学系43と、光変調光学系および色合成光学系を一体化した光学装置44と、これら光学部品41〜44を収納する光学部品用筐体としてのライトガイド40とに機能的に大別される。尚、本例における光学ユニット4は、三板式のプロジェクタに採用されるものであり、ライトガイド40内で光源から射出された白色光を三色の色光に分離する空間色分離型の光学ユニットとして構成されている。
【0028】
インテグレータ照明光学系41は、光源から射出された光束を照明光軸直交面内における照度を均一にするための光学系であり、光源装置411、平行化凹レンズ412、第1レンズアレイ413、第2レンズアレイ414、偏光変換素子415、および重畳レンズ416を備えて構成される。
【0029】
光源装置411は、放射光源としての光源ランプ417、リフレクタ418、およびリフレクタ418の光束射出面を覆うフロントガラス419を備え、光源ランプ417から射出された放射状の光線を、平行化凹レンズ412及びリフレクタ418で反射して略平行光線とし、外部へと射出する。本例では、光源ランプ417として高圧水銀ランプを採用しているが、これ以外にメタルハライドランプやハロゲンランプを採用することもある。また、本例では、楕円面鏡からなるリフレクタ418の射出面に平行化凹レンズ412を配置した構成を採用しているが、リフレクタ418として放物面鏡を採用することもできる
【0030】
第1レンズアレイ413は、照明光軸方向から見てほぼ矩形状の輪郭を有する小レンズがマトリクス状に配列された構成を具備している。各小レンズは、光源ランプ417から射出された光束を部分光束に分割し、照明光軸方向に射出する。各小レンズの輪郭形状は、後述する液晶パネル441R、441G、441Bの画像形成領域の形状とほぼ相似形をなすように設定される。例えば、液晶パネル441R、441G、441Bの画像形成領域のアスペクト比(横と縦の寸法の比率)が4:3であるならば、各小レンズのアスペクト比も4:3に設定される。
第2レンズアレイ414は、小レンズがマトリクス状に配列された構成を具備する。この第2レンズアレイ414は、重畳レンズ416とともに、第1レンズアレイ413の各小レンズの像を液晶パネル441R、441G、441B上に結像させる機能を有する。
【0031】
偏光変換素子415は、第2レンズアレイ414からの光を一定方向の偏光光に変換するものであり、これにより、光学装置44での光の利用率が高められている。
具体的に、偏光変換素子415によって1種類の偏光光に変換された各部分光束は、重畳レンズ416によって最終的に光学装置44の液晶パネル441R、441G、441B上にほぼ重畳される。偏光光を変調するタイプの液晶パネル441R、441G、441Bを用いたプロジェクタでは、1種類の偏光光しか利用できないため、ランダムな偏光光を発する光源ランプ417からの光束の略半分が利用されない。このため、偏光変換素子415を用いることにより、光源ランプ417から射出された光束を全て1種類の偏光光に変換し、光学装置44における光の利用効率を高めている。なお。このような偏光変換素子415は、例えば、特開平8−304739号公報に紹介されている。
【0032】
色分離光学系42は、インテグレータ照明光学系41から射出された光束を曲折する反射ミラー421と、2枚のダイクロイックミラー422,423と、反射ミラー424とを備え、ダイクロイックミラー422、423によりインテグレータ照明光学系41から射出された複数の部分光束を赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の色光に分離する機能を有している。反射ミラー424は、詳しくは後述するが、下ライトガイド401に対して姿勢を調整できるようになっている。
リレー光学系43は、入射側レンズ431と、リレーレンズ433と、反射ミラー432、434とを備え、色分離光学系42で分離された色光である赤色光を液晶パネル441Rまで導く機能を有している。
【0033】
この際、色分離光学系42のダイクロイックミラー422では、インテグレータ照明光学系41から射出された光束のうち、赤色光成分と緑色光成分とは反射し、青色光成分は透過する。ダイクロイックミラー422によって透過した青色光は、反射ミラー424で反射し、フィールドレンズ425を通って、青色用の液晶パネル441Bに到達する。このフィールドレンズ425は、第2レンズアレイ414から射出された各部分光束をその中心軸(主光線)に対して平行な光束に変換する。他の液晶パネル441G、441Rの光入射側に設けられたフィールドレンズ425も同様である。
【0034】
また、ダイクロイックミラー422を反射した赤色光と緑色光のうちで、緑色光は、ダイクロイックミラー423によって反射し、フィールドレンズ425を通って、緑色用の液晶パネル441Gに到達する。一方、赤色光は、ダイクロイックミラー423を透過してリレー光学系43を通り、さらにフィールドレンズ425を通って、赤色光用の液晶パネル441Rに到達する。
なお、赤色光にリレー光学系43が用いられているのは、赤色光の光路の長さが他の色光の光路長さよりも長いため、光の発散等による光の利用効率の低下を防止するためである。すなわち、入射側レンズ431に入射した部分光束をそのまま、フィールドレンズ425に伝えるためである。なお、リレー光学系43には、3つの色光のうちの赤色光を通す構成としたが、これに限らず、例えば、青色光を通す構成としてもよい。
【0035】
光学装置44は、入射された光束を画像情報に応じて変調してカラー画像を形成するものであり、色分離光学系42で分離された各色光が入射される3つの入射側偏光板442と、各入射側偏光板442の後段に配置される光変調装置としての液晶パネル441R、441G、441Bと、各液晶パネル441R、441G、441Bの後段に配置される視野角補正板443および射出側偏光板444と、色合成光学系としてのクロスダイクロイックプリズム445とを備える。
【0036】
液晶パネル441R、441G、441Bは、例えば、ポリシリコンTFTをスイッチング素子として用いたものであり、図8に示されるように、液晶パネル441Gを例に取れば、パネル本体4411と、このパネル本体4411を収納する保持枠4412とを備えている。尚、以下の説明では、液晶パネル441R、441Bについては特段言及しないが、液晶パネル441Gと略同様の構成である。
パネル本体4411は、図示を略したが、対向配置される一対の透明基板内に液晶が密封封入されたものであり、一対の透明基板の入射側及び射出側には防塵ガラスが貼り付けられている。
保持枠4412は、パネル本体4411を収納する凹部を有する部材であり、その四隅部分には、孔4413が形成されている。
【0037】
このような液晶パネル441R、441G、441Bの前段に配置される入射側偏光板442(図7参照)は、色分離光学系42で分離された各色光のうち、一定方向の偏光光のみ透過させ、その他の光束を吸収するものであり、サファイアガラス等の基板に偏光膜が貼付されたものである。また、基板を用いずに、偏光膜をフィールドレンズ425に貼り付けてもよい。
視野角補正板443は、基板上に液晶パネル441Gで形成された光学像の視野角を補正する機能を有する光学変換膜が形成されたものであり、このような視野角補正板443を配置することにより、黒画面時の光漏れを低減し投写画像のコントラストが大幅に向上する。
【0038】
射出側偏光板444は、液晶パネル441Gで光変調された光束のうち、所定方向の偏光光のみ透過させ、その他の光束を吸収するものであり、本例では、2枚の第1偏光板(プリポラライザ)444P及び第2偏光板(アナライザ)444Aから構成されている。このように射出側偏光板444を2枚構成としたのは、入射する偏光光を、第1偏光板444P、第2偏光板444Aのそれぞれで按分させて吸収することにより、偏光光で発生する熱を両偏光板444P、444Aで按分させ、それぞれの過熱を抑えるためである。
【0039】
クロスダイクロイックプリズム445は、射出側偏光板444から射出され、各色光毎に変調された光学像を合成してカラー画像を形成するものである。
クロスダイクロイックプリズム445には、赤色光を反射する誘電体多層膜と青色光を反射する誘電体多層膜とが、4つの直角プリズムの界面に沿って略X字状に設けられ、これらの誘電体多層膜により3つの色光が合成される。
このクロスダイクロイックプリズム445の下面には、プリズム固定板4451が紫外線硬化型接着剤により固着されている。このプリズム固定板4451は、クロスダイクロイックプリズム445の対角線に沿って伸びる脚部4452を備え、各脚部4452の先端部分には孔4453が形成されている。
そして、光学装置44は、この孔4453部分に挿入される不図示のねじ等によって前述したヘッド体403のL字水平分に接合固定される。
【0040】
前述した液晶パネル441G、視野角補正板443、第1偏光板444P及び第2偏光板444Aは、パネル固定板446を介してクロスダイクロイックプリズム445の光束入射端面に固定される。
パネル固定板446は、平面視略C字形状の固定部本体4461と、この固定部本体4461の先端側に腕部4462を介して突設されるピン4463とを備える。このうち、固定部本体4461のC字先端には、視野角補正板443が固定される台座4464と、C字先端側縁に沿って延出し、視野角補正板443の外形位置基準となる位置決め部4464Aとが形成されている。
そして、液晶パネル441G、視野角補正板443、第1偏光板444P及び第2偏光板444Aを、パネル固定板446によってクロスダイクロイックプリズム445の光束入射端面に固定する場合、まず、固定部本体4461のC字内側の空間に第1偏光板444P、第2偏光板444Aを挿入し、バネ部材4465によって該空間内に、これら偏光板444P、444Aが一定距離離間配置するように付勢しながら固定する。
【0041】
次に、視野角補正板443の外形位置を位置決め部4464Aにて合わせながら、視野角補正板443の端面を台座4464に熱伝導性テープまたは接着剤等で貼り付けた後、クロスダイクロイックプリズム445の光束入射端面にパネル固定板446を固定する。
そして、パネル固定板446のピン4463に紫外線硬化型接着剤を塗布した後、未硬化の状態で液晶パネル441Gの孔4413を挿通する。
同様の手順で液晶パネル441R、441Bも、紫外線硬化型接着剤が未硬化の状態でパネル固定板446に仮止めしておき、各液晶パネル441R、441G、441Bに赤、緑、青の各色光を導入し、クロスダイクロイックプリズム445の光束射出端面から射出された各色光を観察しながら、液晶パネル441R、441G、441B相互の位置調整を行い、位置調整が終了したら、紫外線硬化型接着剤に紫外線を照射して、液晶パネル441R、441G、441Bの位置決め固定を行う。
【0042】
ライトガイド40は、図5または図6に示されるように、筐体本体としての下ライトガイド401と、この下ライトガイド401の開口部分を塞ぐ蓋状の上ライトガイド402と、上述した光学部品416、433、442、および424を保持するここでは図示しない複数の光学部品保持枠500とを備えている。そして、これら下ライトガイド401、上ライトガイド402、および光学部品保持枠500は、射出成形等による合成樹脂製品である。
【0043】
下ライトガイド401は、図6に示されるように、後述する光源装置が収納される光源収納部401A及び光学部品を収納する部品収納部401Bを備え、この部品収納部401Bは、底面部401C及び側壁部401Dからなる上部が開口された容器状に形成され、側壁部401Dには、複数の溝部401Eと、反射ミラー424を設置する反射ミラー設置部401Fが設けられている。この溝部401Eには、反射ミラー424を除く種々の光学部品が上方からスライド式に嵌め込まれる。また、反射ミラー設置部401Fは、後述する反射ミラー保持枠540が設置される部分であり、反射ミラー保持枠540の構造を説明する際に同時に説明する。そして、これら溝部401Eおよび反射ミラー設置部401Fにより各光学部品は、ライトガイド40内に規定された照明光軸上に精度よく配置される。
【0044】
上ライトガイド402は、図5に示されるように、下ライトガイド401に応じた平面形状を有し、下ライトガイド401の上面を塞ぐ蓋状部材として構成される。また、上ライトガイド402には、複数の光学部品保持枠500の一部を光学ユニット4の外部に露出させる開口部402A,402B,402Cが形成されている。
また、下ライトガイド401の光束射出側端部には、金属製の側面略L字状のヘッド体403が配置され、このヘッド体403のL字水平部分には、後述する光学装置44が取り付けられるとともに、L字垂直部分には、投写レンズ3の基端部分が接合固定される。
【0045】
光学部品保持枠500は、詳しくは後述するが、重畳レンズ416、リレーレンズ433、入射側偏光板442、および反射ミラー424をそれぞれ保持する。そして、光学部品保持枠500は、後述する光学部品位置調整治具により姿勢調整が実施され、下ライトガイド401の部品収納部401Bに接着固定される。
【0046】
(2−2)制御基板5の構造
制御基板5は、図4及び図5に示されるように、光学ユニット4の上側を覆うように配置され、2段に積層配置されるメイン基板51を備え、上段側基板51Aには、演算処理装置等の制御部本体が実装され、下側基板51Bには、各液晶パネル441R、441G、441Bの駆動用ICが実装されている。また、この制御基板5は、図示を略したが、このメイン基板51の後端側で接続され、外装ケース2の筐体背面部11D、12Dに起立するインターフェース基板を備えている。
インターフェース基板の背面側には、前述したコネクタ群15が実装されていて、コネクタ群15から入力する画像情報は、このインターフェース基板を介してメイン基板51に出力される。
メイン基板51上の演算処理装置は、入力した画像情報を演算処理した後、液晶パネル駆動用ICに制御指令を出力する。駆動用ICは、この制御指令に基づいて駆動信号を生成出力して液晶パネル441を駆動させ、これにより、画像情報に応じて光変調を行って光学像が形成される。
【0047】
(2−3)電源ブロック6の構造
電源ブロック6は、光学ユニット4に隣接して、プロジェクタ1の外装ケース2の投写方向に沿って延出して設けられ、図示を略したが、電源ユニット及びランプ駆動ユニットを備えている。
電源ユニットは、前述したインレットコネクタ17に接続された電源ケーブルを通して外部から供給された電力をランプ駆動ユニットや制御基板5等に供給するものである。
ランプ駆動ユニットは、前述した光源装置411に安定した電圧で電力を供給するための変換回路であり、電源ユニットから入力した商用交流電流は、このランプ駆動ユニットによって整流、変換されて、直流電流や交流矩形波電流となって光源装置411に供給される。
このような電源ブロック6の前方には、図3に示されるように、排気ファン61が設けられており、プロジェクタ1内部の各構成部材を冷却した空気は、この排気ファン61によって集められ、外装ケース2の開口部28から装置外部に排出される。
【0048】
(2−4)冷却構造
このようなプロジェクタ1内部は、光源装置411や電源ブロック6の発熱により加熱されるため、内部に冷却空気を循環させて、光源装置411、光学装置44、電源ブロック6を効率的に冷却させる必要がある。このため、本例では、図9に示されるように3つの冷却流路C1、C2、C3が設定されている。
冷却流路C1は、インテグレータ照明光学系41を構成する光源装置411及び偏光変換素子415を冷却する流路であり、図2における吸気用開口部24の装置内部に設けられるシロッコファン71で吸引した冷却空気を、ダクト72によってライトガイド40の光源収納部401Aの側方から光源装置411、偏光変換素子415に供給し、これらを冷却する。冷却後の空気は、排気ファン61によって吸引され、プロジェクタ1の外部に排出される。
【0049】
冷却流路C2は、光変調及び色合成を行う光学装置44を冷却する流路であり、図2におけるフィルタ23が設けられた位置に形成される吸気用開口部の装置内側に設けられるシロッコファン(後述)で吸引した冷却空気を、光学装置44の下方から上方に向かって供給して、前記の液晶パネル441R、441G、441Bや、入射側偏光板442、視野角補正板443、射出側偏光板444を冷却する。冷却後の空気は、メイン基板51の下面及びアッパーケース11の筐体上面部11Aに沿って流れ、メイン基板51に実装された回路素子を冷却しながら、排気ファン61によって外部に排出される。
【0050】
冷却流路C3は、電源ブロック6を冷却する流路であり、電源ブロック6の後端側に設けられる吸気ファン62により、アッパーケース11の筐体側面部11Bに形成された開口部112、ロアーケース12の筐体側面部12Bに形成された開口部122から冷却空気を取り込み、取り込まれた冷却空気の一部は、電源ユニット及びランプ駆動ユニットに供給され、これらを冷却した後、排気ファン61によって外部に排出される。
【0051】
〔3.光学部品保持枠の構造〕
次に、上述した光学部品保持枠500の構造を説明する。なお、この光学部品保持枠500の構造を説明するにあたって、図10〜図12、図14、図16、図18、図20を参照する。
光学部品保持枠500は、重畳レンズ416を保持する重畳レンズ保持枠510と、リレーレンズ433を保持するリレーレンズ保持枠520と、入射側偏光板442を保持する入射側偏光板保持枠530と、反射ミラー424を保持する保持部材としての反射ミラー保持枠540とを備えている。
【0052】
(3−1)重畳レンズ保持枠の構造
ここで、重畳レンズ保持枠510を説明する前に、重畳レンズ416の形状について説明する。
重畳レンズ416は、図14に示されるように、略円形状に形成され、円形の上側部分416Uおよび下側部分416Dが、それぞれ図14中において左右方向にカットされている。ただし、下側部分416Dには、図14中下方向へ突出する突出部416D1が2つ形成されている。
重畳レンズ保持枠510は、図14に示されるように、略矩形状の保持枠本体511と、この保持枠本体511の上側部分に配置される付勢部材512とを備える。
保持枠本体511において、その内側部分513の形状は、重畳レンズ416の外形に応じた略円形状となっている。ただし、内側部分513における下面513Dには、図14中下方向へ凹んだ溝部513D1が形成されており、この溝部513D1の幅寸法は、重畳レンズ416の突出部416D1間の寸法と略同じとされている。このため、突出部416D1を溝部513D1に挿入して、重畳レンズ416を重畳レンズ保持枠510に配置するだけで、重畳レンズ416は、重畳レンズ保持枠510に対して大まかに位置決めされる。ただし、この状態では図中の上下方向には位置決めされない。
【0053】
また、保持枠本体511の外側部分514における上面514Uには、上方へ略逆L字状に切り起こされ、これらの逆L字の端部同士が互いに対向し、+X方向、−X方向にそれぞれ凹んだ一対の凹部511Aが形成されている。
これらの一対の凹部511Aは、後述する光学部品位置調整治具に係合し、重畳レンズ416の姿勢調整が実施される。
また、保持枠本体511の外側部分514における左右端面514L,514Rには、左右に突出し、上下方向に延びるように形成された遊嵌部511Bが形成されている。
この遊嵌部511Bは、下ライトガイド401の溝部401Eに遊嵌した状態で、保持枠本体511を光軸と直交する方向、すなわち、保持枠本体511の面内方向で姿勢調整することができるようになっている。
【0054】
さらに、保持枠本体511の外側部分514における下面514Dには、下方向に突出し、該保持枠本体511の光軸方向の姿勢を規定する規定部511Cが形成されており、この規定部511Cは、下ライトガイド401に形成された図示しない孔と係合する。この孔は、光軸と直交する方向に延びるルーズ孔であり、規定部511Cが該孔に係合することにより、保持枠本体511の光軸方向への移動(保持枠本体511が光軸方向に倒れる)を防止するとともに、該孔の形状に沿っての移動(保持枠本体511の面内方向への移動)が可能となっている。
付勢部材512は、保持枠本体511に取り付けられると、保持枠本体511の内側へ突出する突出部分が、配置された重畳レンズ416の上側部分416Uに当接し、重畳レンズ416を下方向へ付勢する。これにより、重畳レンズ416の上方向への位置ずれが防止されている。
【0055】
(3−2)リレーレンズ保持枠の構造
リレーレンズ保持枠520は、図16に示されるように、上述した重畳レンズ保持枠510の構成と略同様であり、保持枠本体511および付勢部材512に相当する保持枠本体521および付勢部材522を備える。これら保持枠本体521および付勢部材522についても、重畳レンズ保持枠510の保持枠本体511および付勢部材512の構成と略同様であり、詳細な説明は省略する。すなわち、保持枠本体521であれば、保持枠本体511の凹部511A、遊嵌部511B、および規定部511Cに相当する、凹部521A、遊嵌部521B、および規定部521Cを備えている。
【0056】
(3−3)入射側偏光板保持枠の構造
入射側偏光板保持枠530は、図18に示されるように、その上部に、上方へ突出する突出部530Aが所定の間隔で2つ形成されている。これらの突出部530Aは、それぞれ互いに対向する側面の上側の角部分が面取りされている。また、これらの2つの突出部530A間の偏光板用凹部530Bには、後述する光学部品位置調整治具が係合し、入射側偏光板442が面内回転方向に姿勢調整できるようになっている。
【0057】
(3−4)反射ミラー保持枠の構造
反射ミラー保持枠540は、図10または図11に示されるように、背面部541、側面部542,543、上面部544、および下面部545を備え、反射ミラー424の反射面の裏面およびその外周を覆うように保持する。
背面部541は、反射ミラー424が反射ミラー保持枠540に保持された状態で、反射ミラー424の反射面の裏面に対向する。この背面部541の裏面には、略中央部分に、球面の一部として構成される膨出部541Aと、この膨出部541Aの頂部に突設される略円柱状の腕部としてのミラー位置調整レバー541Bとが設けられている。
【0058】
膨出部541Aは、図10に示されるように、球面Sの一部として構成され、反射ミラー保持枠540が反射ミラー424を保持した状態で、該膨出部541Aにおける球面Sの中心Pが反射ミラー424の反射面424A上に位置するように形成されている。
ミラー位置調整レバー541Bは、膨出部541Aの頂部から背面部541と略直交する方向に突出する円柱状の腕部本体としてのレバー本体541B1と、このレバー本体541B1の先端部分に位置する球状部541B2とを備える。
このうち、球状部541B2は、半球状に構成され、レバー本体541B1が拡径するように球面の頂部が該ミラー位置調整レバー541Bの先端に熱かしめにより固定されている。
【0059】
側面部542,543には、該側面部542,543と直交する方向に突出する円柱状の突起542A,543Aが設けられ、これら突起542A,543Aは、それぞれの中心軸を結ぶ仮想線Tが、上述した膨出部541Aにおける球面Sの中心Pを通るように形成されている。
また、側面部542の下方には、切り欠き542Bが形成されている。これにより、反射ミラー424を反射ミラー保持枠540に取り付けた後でも、この切欠き542Bに薄板状の治具を挿入することで、反射ミラー424を容易に取り外すことができる。
上面部544および下面部545には、その前方側に反射ミラー424を保持するかしめ部544A、545Aが設けられ、反射ミラー424は、このかしめ部544A,545Aに熱かしめにより固定される。
【0060】
ここで、下ライトガイド401の側壁部401Dに設けられた反射ミラー設置部401Fについて、図10または図11を参照して説明する。
反射ミラー設置部401Fは、反射ミラー424を収納保持した反射ミラー保持枠540を保持固定する。この反射ミラー設置部401Fには、図11に示されるように、側壁部401Dの一部である矩形状の板体401F1と、この板体401F1の左右両側に設けられる支持部401F2とを備えている。
【0061】
板体401F1には、左右方向略中央部分において、上方側から上下方向略中央部分にかけて切り欠き401F3形成されている。この切り欠き401F3の幅方向寸法(図10(A)中、左右方向の寸法)は、反射ミラー保持枠540のレバー本体541B1の外径寸法と略同一となるように形成されている。そして、この切り欠き401F3に、ミラー位置調整レバー541Bが挿通される。また、この切り欠き401F3における下方側周縁部分には、側壁部401Dの厚み方向に凹む凹部401F4が形成されている。
凹部401F4は、反射ミラー保持枠540の膨出部541Aに対応した略球面形状を有している。そして、凹部401F4は、反射ミラー設置部401Fに反射ミラー保持枠540が保持される際に、膨出部541Aと当接する。
【0062】
支持部401F2は、略三角柱状に形成され、下面および一方の側面がそれぞれ下ライトガイド401の底面部401Cおよび反射ミラー設置部401Fと接続している。そして、この支持部401F2の上面に、反射ミラー保持枠540の突起542A,543Aが支持される。
反射ミラー保持枠540は、このような反射ミラー設置部401Fに保持されつつ、反射ミラー設置部401Fの凹部401F4上を反射ミラー保持枠540の膨出部541Aが摺動し、膨出部541Aにおける球面Sの中心Pを中心として回動する。ここで、図12に示されるように、反射ミラー保持枠540が反射ミラー設置部401Fに設置されると、膨出部541Aにおける球面Sの中心Pは、ライトガイド40内に設定される照明光軸Lと反射ミラー424の反射面424Aとの交点Qと略一致する。
【0063】
〔4.光学部品位置調整治具の構成〕
図13は、光学部品位置調整治具100を示す平面図である。
この光学部品位置調整治具100は、プロジェクタ1(図1)に用いられる重畳レンズ416、リレーレンズ433、入射側偏光板442、および反射ミラー424を、ライトガイド40内の所定位置および向きに設置するための治具である。
光学部品位置調整治具100は、図13に示されるように、台座101と、この台座101に取り付けられるとともに、重畳レンズ416の位置調整を行う重畳レンズ保持部600と、リレーレンズ433の位置調整を行うリレーレンズ保持部700と、入射側偏光板420の位置調整を行う偏光板保持部800と、反射ミラー424の位置調整を行う反射ミラー保持部900とを備える。なお、本発明に係る反射ミラー位置調整治具は、台座101および反射ミラー保持部900とに相当する。
【0064】
なお、図14〜図21では、照明光軸の方向をZ軸、左右方向をX軸、上下方向をY軸としたXYZ直交座標系で示し、光源光の進む方向を+Z方向、+Z方向から見て右方向を+X方向、+Z方向を見て上方向を+Y方向とする。また、図22では、紙面と直交する方向をZ軸、このZ軸から見て左右方向をX軸、上下方向をY軸としたXYZ直交座標系で示す。また、図23では、図22に示す座標系に対応したXYZ直交座標系を採用する。
【0065】
台座101は、各保持部600,700,800,900の間の相対的な空間位置を特定するために、ライトガイド40の平面形状に対応して形成された金属製の板材である。この台座101には、所定の位置に形成されたねじ孔を介して、各保持部600,700,800,900が所定位置にねじ止めされている。
【0066】
(4−1)重畳レンズ保持部の構造
重畳レンズ保持部600は、ライトガイド40内において、重畳レンズ416を位置調整する。この重畳レンズ保持部600は、図13〜図15に示されるように、重畳レンズ保持具610と、この重畳レンズ保持具610を直交する2方向へ移動可能とするレンズ調整機構630とを備える。
重畳レンズ保持具610は、重畳レンズ保持枠510を保持または離脱させる。この重畳レンズ保持具610は、図14,15に示されるように、台座101にねじ止めされた基台626と、この基台626の+Y側(上側)にボールスライダ633を介して取り付けられたクランク状の基材611と、この基材611の−Z側面にボールスライダ616を介して取り付けられた保持具本体612とを備える。
【0067】
保持具本体612は、同一形状金属製で互いに対向するように配置された2つの重畳レンズ保持片613,614と、これらの重畳レンズ保持片613,614同士を接近、離間させる方向(図14中のX軸方向)に移動可能な保持片移動機構615とを備える。
重畳レンズ保持片613,614は、図14に示されるように、−Y方向に突出する部材であって、その先端部分の一対の爪部613A,614Aがそれぞれ+X方向または−X方向に尖っている。これらの尖っている先端部分の一対の爪部613A,614A同士が離れて通常位置にある離間状態の場合には、重畳レンズ保持枠510の一対の凹部511Aとの係合が外れるようになっている。
【0068】
保持片移動機構615は、図15に示されるように、Y軸方向に沿って延びるとともに、基材611にスライダ616を介して取り付けられた中心部材617と、この中心部材617の+Y側端部に設けられた固定板618と、この固定板618に取り付けられたねじ627と、このねじ627の先端側で中心部材617に平行に配置された内部が空洞の軸部材619と、この軸部材619におけるねじ627側の端部(上端部)に取り付けられた平面台形板状のつまみ片620と、軸部材619における、ねじ627とは反対側の−Y側端部(下端部)に取り付けられた可動部621と、つまみ片620および可動部621の間に介装された固定部622および圧縮ばね623と、前記基材611と中心部材617との間に跨がって配置された引っ張りばね624(図14)とを備える。
【0069】
中心部材617は、直方体状の部材であって、図15に示されるように、その上端部には、固定板618を介して、後述するY方向マイクロメータ632のロッド639の先端部分が固定されている。
ねじ627は、一般的なねじであって、その円柱状の本体部分627Aの外径が軸部材619の内径よりも小さくなるように形成されている。このため、軸部材619の内部をねじ627の本体部分627Aが挿入可能となっている。
【0070】
軸部材619は、つまみ片620側の動作を可動部621側に伝える円筒状の部材であって、内側の空洞部分にねじ627の本体部分627Aが挿入された状態で、Y軸に沿って移動可能となっている。
つまみ片620は、使用者が指等を掛けてねじ627の本体部分627Aに沿って操作することにより、Y軸に沿って軸部材619を移動させることが可能な部材である。
【0071】
可動部621は、図14に示されるように、Y軸に沿った軸部材619の移動に応じて、左右側にそれぞれ固定された重畳レンズ保持片613,614を、X軸に沿って移動させるものである。軸部材619を+Y方向に移動すると、X軸に沿って左右側に固定された重畳レンズ保持片613,614が中心側に引き寄せられるように移動する。次に、この状態で、軸部材619をもとの位置に戻すように−Y方向に移動すると、重畳レンズ保持片613,614がもとの位置へ戻るようにそれぞれ+X方向,−X方向に移動する。
【0072】
固定部622は、中心部材617に固定された直方体状の部材であって、つまみ片620によって軸部材619が引き上げられた際に、圧縮ばね623を加圧圧縮する機能を有する。
圧縮ばね623は、図15に示されるように、つまみ片620の操作によって引き上げられた軸部材619を元の位置に戻すように働く部材である。
引っ張りばね624は、図14に示されるように、基材611側に対する中心部材617の空間位置、つまり、重畳レンズ保持片613,614の空間的位置が、重力によって−Y方向にずれないように補助する部材である。
【0073】
図14,15に示されるように、このような保持片移動機構615において、つまみ片620を+Y方向に引き上げると、軸部材619も+Y方向に引き上げられる。軸部材619が引き上げられることにより、可動部621がX軸に沿って重畳レンズ保持片613,614を中心側に移動させ、これにより、重畳レンズ保持片613,614同士は、離れた離間状態(通常状態)から、接近した接近状態へ移行する。次いで、つまみ片620を元の位置に戻すと、前述の場合と逆に作用して、重畳レンズ保持片613,614が接近状態から通常状態へと戻ることになる。
【0074】
レンズ調整機構630は、図13〜15に示されるように、重畳レンズ416が収納保持された重畳レンズ保持枠510を、入射される光束、つまりZ軸に直交し、かつ互いに直交する2方向としてのX軸方向およびY軸方向に沿って移動可能とする。このレンズ調整機構630は、重畳レンズ保持枠510のX軸方向に沿った移動を可能とするX方向マイクロメータ631と、Y軸方向に沿った移動を可能とするY方向マイクロメータ632とを備える。
【0075】
X方向マイクロメータ631は、図13,15に示されるように、重畳レンズ保持具610を摺動自在とするボールスライダ633と、このボールスライダ633において、重畳レンズ保持具610のX軸方向への摺動距離を調整するマイクロメータ本体634とを備える。
【0076】
マイクロメータ本体634は、図13に示されるように、メータヘッド635と、このメータヘッド635が回転することで、X軸に沿って進退するロッド636とを備える。ここで、ロッド636の先端は、重畳レンズ保持具610の基材611(図15)の側面に接合されているため、メータヘッド635を回転させると、ボールスライダ633を介して、ロッド636および基材611がX軸に沿って移動する。これにより、重畳レンズ保持枠510を保持する重畳レンズ保持具610のX軸方向への移動が可能とされ、つまり、重畳レンズ416のX軸方向に沿った移動が可能となっている。
【0077】
Y方向マイクロメータ632は、図13〜15に示されるように、中心部材617を摺動自在とするボールスライダ616と、このボールスライダ616において、中心部材617のY軸方向への摺動距離を調整するマイクロメータ本体637とを備える。
マイクロメータ本体637は、図14,15に示されるように、メータヘッド638と、このメータヘッド638が回転することで、Y軸に沿って進退するロッド639とを備える。ここで、ロッド639の先端は、固定板618を介して、中心部材617の上部に接合されているため、メータヘッド638を回転させると、ボールスライダ616を介して、中心部材617がY軸方向へ移動する。これにより、重畳レンズ保持枠510の一対の凹部511Aに係合する重畳レンズ保持片613,614のY軸方向への移動が可能とされ、つまり、重畳レンズ416のY軸方向に沿った移動が可能となっている。
【0078】
(4−2)リレーレンズ保持部の構造
リレーレンズ保持部700は、ライトガイド40内において、リレーレンズ433を位置調整する。このリレーレンズ保持部700は、図13,16,17に示されるように、リレーレンズ保持具710と、このリレーレンズ保持具710を移動可能なるレンズ調整機構730とを備える。
なお、リレーレンズ保持部700は、上述した重畳レンズ保持部600と略同じ構成および機構であるため、重畳レンズ保持部600と同一または相当構成品には同じ符号を付し、説明を省略または簡略する。
【0079】
リレーレンズ保持具710は、リレーレンズ433を保持または離脱させる。このリレーレンズ保持具710は、図16,17に示されるように、台座101にねじ止めされた基台626と、この基台626の+Y側面(上面)にボールスライダ633を介して取り付けられたクランク状の基材711と、この基材711の+Z側面にスライダを介して取り付けられた保持具本体712とを備える。
保持具本体712は、同一形状金属製で違いに対向するように配置された2つのリレーレンズ保持片713,714と、これらのリレーレンズ保持片713,714同士を接近させるX軸方向に移動可能な爪部移動機構としての保持片移動機構715とを備える。
【0080】
リレーレンズ保持片713,714は、図16に示されるように、−Y方向に突出する部材であり、その先端部分の一対の爪部713A,714Aがそれぞれ+X方向または−X方向に尖っている。これらの尖っている先端部分の一対の爪部713A,714Aは、リレーレンズ保持片713,714同士が離れた通常位置にある離間状態の場合には、リレーレンズ保持枠520の一対の凹部521Aにそれぞれ係合するようになっている。一方、リレーレンズ保持片713,714同士が接近している接近状態の場合には、先端部分の一対の爪部713A,714Aと、一対の凹部521Aとの係合が外れるようになっている。
【0081】
保持片移動機構715は、図17に示されるように、前述の保持片移動機構615と同じ機構であり、その機構を構成する部材も略同様であって、中心部材617と、ねじ627と、軸部材619と、つまみ片620と、可動部621と、固定部622と、圧縮ばね623と、引っ張りばね624(図16)とを備える。
図16,17に示されるように、このような保持片移動機構715において、つまみ片620を+Y方向に引き上げると、軸部材619も+Y方向に引き上げられる。軸部材619が引き上げられることにより、可動部621がX軸に沿ってリレーレンズ保持片713,714を中心側に移動させ、これにより、リレーレンズ保持片713,714同士は、離れた離間状態(通常状態)から、接近した接近状態へ移行する。次いで、つまみ片620を元の位置に戻すと、前述の場合と逆に作用して、リレーレンズ保持片713,714が接近状態から通常状態へと戻ることになる。
【0082】
レンズ調整機構730は、図13,16,17に示されるように、リレーレンズ433が収納保持されたリレーレンズ保持枠520を、入射される光束、つまり図中のZ軸に直交し、かつ互いに直交する2方向としてのX軸方向およびY軸方向に沿って移動可能とするものであって、リレーレンズ保持枠520をY軸方向に沿った移動を可能とするX方向マイクロメータ731と、Y軸方向に沿った移動を可能とする前記Y方向マイクロメータ632とを備える。なお、X方向マイクロメータ731は、前記X方向マイクロメータ631と同様のものが向きを変えて配置されただけであり、各構成品には同じ符号を付してその説明を省略する。
【0083】
X方向マイクロメータ731により、前述同様に、リレーレンズ保持枠520を保持するリレーレンズ保持具710のX軸方向への移動が可能とされ、つまり、リレーレンズ433のX軸方向に沿った移動が可能となっている。
また、Y方向マイクロメータ632により、リレーレンズ保持枠520の一対の凹部521Aに係合するリレーレンズ保持片713,714のY軸方向への移動が可能とされ、リレーレンズ433のY軸方向に沿った移動が可能となっている。
【0084】
(4−3)偏光板保持部の構造
偏光板保持部800は、各入射側偏光板442を、所定の向き(角度)となるように照明光軸回りに回転させて、ライトガイド40内における各入射側偏光板442の位置を調整する。この偏光板保持部800は、図13,18〜21に示されるように、緑色光用の入射側偏光板442の位置調整を行う緑色光用偏光板保持部801と、赤青色光用の入射側偏光板442の位置調整を行う赤青色光用偏光板保持部802とを備える。
【0085】
緑色光用偏光板保持部801は、図13,18,19に示されるように、入射側偏光板442を収納保持する入射側偏光板保持枠530と係合する偏光板保持具810と、この偏光板保持具810と係合する入射側偏光板保持枠530を面内で回転自在に移動させる偏光板回転調整機構830とを備える。
偏光板保持具810は、入射側偏光板保持枠530に係合して該入射側偏光板保持枠530を回転させる。この偏光板保持具810は、図18,19に示されるように、台座101にねじ止めされた基材811と、ボールスライダ633を介して、この基材811に対してY軸方向に摺動自在に取り付けられた保持具本体812とを備える。
【0086】
保持具本体812は、ボールスライダ633を介してねじ止めされた基材814と、この基材814において、ボールスライダ633側とは反対側の面にねじ止めされた平面クランク状の腕815と、この腕815の先端に設けられ、+Z方向に突出する円柱状の係合ピン816とを備える。
係合ピン816は、入射側偏光板保持枠530の偏光板用凹部530Bに挿入可能な外径寸法を有し、偏光板用凹部530Bに挿入されることにより、該偏光板用凹部530Bと係合するようになっている。
【0087】
偏光板回転調整機構830は、図18,19に示されるように、メータヘッド831Aおよびこのメータヘッド831Aの回転によりY軸に沿って進退するロッド831Bを有するマイクロメータ831と、ロッド831BのY軸方向への進退に応じて、ボールスライダ633を介して、基材814をX軸方向へ進退させる可動片833とを備える。
可動片833は、平面円形状の基部833Aと、この基部833Aから、なす角度θが略90度で2つの方向に突出するマイクロメータ側突出片833Bおよびスライダ側突出片833Cとを備え、基部833Aの中心部分を貫通する軸Aを中心にして矢印Bの方向に沿って回転する。
【0088】
このような偏光板回転調整機構830において、マイクロメータ831のメータヘッド831Aを回転させてロッド831Bを−Y方向に進ませると、ロッド831Bの先端がマイクロメータ側突出片833Bの上面(+Y側面)を−Y方向に押し下げる。すると、可動片833が矢印Bの右方向に回転し、スライダ側突出片833Cの右面(−X側面)が、この右面に当接する基材814を−X方向へ進ませることになる。このため、基材814の−X方向への進行に伴って、基材814に固定された腕815や、この腕815に取り付けられた係合ピン816も−X方向へ進行することになる。
このように係合ピン816が−X方向へ進行するので、係合ピン816に係合する偏光板用凹部530Bが矢印Cの右方向に回転するようになっている。
【0089】
ここで、基材811と、保持具本体812の基材814とは、引っ張りばね834によって接合されている。このため、基材814は、常に+X方向に引っ張られた状態となっており、ロッド831Bが+Y方向に退行した場合には、スライダ側突出片833Cが+X方向に移動し、基材814も+X方向に移動することになる。従って、係合ピン816に係合する偏光板用凹部530Bが矢印Cの左方向に回転するようになっている。
【0090】
一方、赤青色光用偏光板保持部802は、図13,20,21に示されるように、前述の緑色光用偏光板保持部801と略同様の構成となっている。赤青色光用偏光板保持部802と緑色光用偏光板保持部801とが相違する点は、光学部品位置調整治具100をライトガイド40に取り付けた際の赤青色光用偏光板保持部802の操作性を考慮して、前記基材811の長さ寸法よりも長く形成された基材841を備えている点である。これ以外の構成および機構については、前記緑色光用偏光板保持部801と同様であり、同じ符号を付した上で説明を省略する。ここで、図20,21に示すXYZ軸座標は、赤色光用の入射側偏光板442に基づいて示したものである。
なお、赤青色光用偏光板保持部802において、青色光用の入射側偏光板442を調整する図としては、図20,21を紙面の裏面側から見た図とすればよい。
【0091】
(4−4)反射ミラー保持部の構造
反射ミラー保持部900は、反射ミラー424の反射面424Aを、入射する光束に対して所定の傾斜角度となるようにライトガイド40の反射ミラー設置部401Fに対して回動させて、ライトガイド40内における反射ミラー424の位置を調整する。この反射ミラー保持部900は、図13,22,23に示されるように、反射ミラー424を収納保持する反射ミラー保持枠540を保持固定可能に構成される腕部保持手段としての反射ミラー保持具910と、この反射ミラー保持具910を移動させ該反射ミラー保持具910に反射ミラー保持枠540を保持固定させる膨出部当接手段としての反射ミラー保持固定部920と、この反射ミラー保持固定部920にて反射ミラー保持具910に反射ミラー保持枠540を保持固定させた状態で反射ミラー保持具910を移動させて反射ミラー424の位置調整を実施する反射ミラー位置調整部930とを備える。
【0092】
反射ミラー保持固定部920は、図22,23に示されるように、台座101にねじ止めされた略直方体状の基材921と、この基材921に対してZ軸方向に摺動自在に取り付けられた保持固定部本体922とを備える。
このうち、保持固定部本体922は、基材921の上面に固定される基部922Aと、この基部922Aと摺動可能に係合する摺動部922Bと、この摺動部922Bを+Z方向に付勢する付勢部922Cと、この付勢部922Cの付勢状態を変更する付勢状態変更部922Dとを備える。
【0093】
基部922Aおよび摺動部922Bは、それぞれ断面略コ字状に形成され、開口部分が向かい合うように配置されている。そして、摺動部922Bのコ字状内側の幅寸法は、基部922Aの幅寸法よりも大きく形成され、基部922Aのコ字状先端部分の外側端面に対して、摺動部922Bのコ字状内側の端面が摺動する構成となっている。これら基部922Aおよび摺動部922Bは、例えば、ボールベアリングにて構成できる。
付勢部922Cは、基材921の−Z方向端面に取り付けられ、+Y方向に突出する基部922C1と、一端が基部922C1に固定され、他端が摺動部922Bに固定され、摺動部922Bを+Z方向に付勢する付勢部材としてのコイルばね922C2と、摺動部922Bに固定され、反射ミラー位置調整部930および反射ミラー保持具910を支持する断面略L字状の支持部922C3とを備える。
【0094】
付勢状態変更部922Dは、図23に示されるように、平面略T字状に形成され、一つの端部922D1が基材921の側面にねじ920Aにより回動可能に固定されている。この付勢状態変更部922Dには、端部922D1,922D2,922D3が接続される位置から端部922D2にかけてトラック孔922D4が形成されている。そして、付勢状態変更部922Dは、端部922D1が基材921にねじ920Aにより回動可能に固定されるとともに、トラック孔922D4を介して支持部922C3の側面にねじ920Bにより遊嵌状態で固定される。
ここで、付勢状態変更部922Dの端部922D2を破線で示されるように、+Y方向に持ち上げることで、コイルばね922C2が摺動部922Bを+Z方向に付勢し、ねじ920Bがトラック孔922D4に案内される。すなわち、摺動部922Bおよび支持部922C3が+Z方向に移動する。また、付勢状態変更部922Dが、実線で示す初期位置に位置する場合には、トラック孔922D4の開口方向と、コイルばね922C2による付勢方向とが直交することにより、摺動部922Bおよび支持部922C3は、初期位置から移動することがない。
【0095】
反射ミラー位置調整部930は、反射ミラー保持固定部920の支持部922C3上に設けられるボールベアリング935と、このボールベアリング935を介してX方向に摺動可能に設けられる基部931と、この基部931を反射ミラー保持固定部920に対してX方向に移動させるX方向位置調整部932と、基部931の+Z方向端面に設けられるボールベアリング936と、このボールベアリング936を介してY方向に摺動可能に設けられるY方向摺動部933と、このY方向摺動部933を基部931に対してY方向に移動させるY方向位置調整部934とを備える。
【0096】
基部931は、Y方向に延びる板体の延出方向両端部から+Z方向および−Z方向にそれぞれ延出するように断面略Z字状に形成されている。そして、−Z方向に延びる端面がボールベアリング935を介して反射ミラー保持固定部920の支持部922C3上に摺動可能に固定されている。
X方向位置調整部932は、メータヘッド932A1およびこのメータヘッド932A1の回転によりX軸に沿って進退するロッド932A2を有するX方向マイクロメータ932Aと、このX方向マイクロメータ932Aを固定する固定部932Bと、この固定部932Bおよび基部931を接続する引っ張りばね(図示省略)とを備える。
【0097】
X方向マイクロメータ932Aは、一般的に利用されるマイクロメータであり、ロッド932A2の先端は、基部931の−X方向端面に固定されるロッド当接部931A(図22)に当接する。
固定部932Bは、反射ミラー保持固定部920の支持部922C3の+X方向端面から+Y方向に延びる板体であり、X方向マイクロメータ932Aを支持固定する。
引っ張りばねは、固定部932Bおよび基部931を接続するコイルばねであり、基部931を固定部932Bに対して付勢する。すなわち、この引っ張りばねは、X方向マイクロメータ932Aを操作して、ロッド932A2を+X方向に移動させた際に、このロッド932A2の移動に連動して基部931を+X方向に移動させる。
【0098】
Y方向摺動部933は、Y方向に延びる板体であり、ボールベアリング936を介して基部931の+Z方向端面に摺動可能に固定されている。そして、このY方向摺動部933は、+Z方向端面にて反射ミラー保持具910を保持固定する。
Y方向位置調整部934は、基部931における+Z方向に延びる端部に固定され、メータヘッド934A1およびこのメータヘッド934A1の回転によりY軸に沿って進退するロッド934A2を有するY方向マイクロメータ934Aと、Y方向摺動部933および基部931を接続する引っ張りばね934Bとを備える。
Y方向マイクロメータ934Aは、X方向位置調整部932のX方向マイクロメータ932Aと同様の構造を有し、ロッド934Bの先端は、Y方向摺動部933の上面と当接する。
引っ張りばね934Bは、X方向位置調整部932の図示しない引っ張りばねと同様の構造を有し、Y方向摺動部933を基部931に対して付勢する。すなわち、この引っ張りばね934Bは、Y方向マイクロメータ934Aを操作して、ロッド934A2を+Y方向に移動させた際に、このロッド934A2の移動に連動してY方向摺動部933を+Y方向に移動させる。
【0099】
反射ミラー保持具910は、平面クランク状に形成された板体であり、一端が反射ミラー位置調整部930のY方向摺動部933の+X方向端面上に固定されている。この反射ミラー保持具910の他端側には、先端部分に切り欠き911が形成され、この切り欠き911の上方に長孔912が形成されている。
切り欠き911は、反射ミラー保持具910の他端側の先端部分において、X方向略中央部分に形成されている。この切り欠き911により、反射ミラー保持具910の他端側の先端部分には、X軸方向に並ぶように2つの爪部911A,911Bが形成される。
【0100】
爪部911A,911Bは、それぞれ先端部分の内側の角部分が面取りされ、先端に向かうにしたがって互いに離間するテーパ形状を有している。さらに、爪部911A,911Bは、先端に向かうにしたがってZ方向の厚み寸法が小さくなるように形成されている。また、これら爪部911A,911B間の寸法は、反射ミラー保持枠540のミラー位置調整レバー541Bの外径寸法と略同じ寸法を有するように設定されている。さらに、2つの爪部911A,911Bの間には、+Z方向端面に、反射ミラー保持具910の厚みを小さくする凹部911Cが形成されている。この凹部911Cは、反射ミラー保持枠540の球状部541B2の形状に対応する球面を有し、該球状部541B2と当接する部分である。
長孔912は、反射ミラー保持具910の表裏を貫通する孔であり、Y軸に沿って延びるように形成されている。この長孔912は、詳しくは後述するが、反射ミラー保持枠540を下ライトガイド401の反射ミラー設置部401Fに固定する際に、接着剤を塗布するディスペンサの先端が挿通される孔である。
【0101】
〔5.光学ユニットの製造方法〕
次に、光学ユニット4の製造方法について、図6,7を参照して説明する。
先ず、下ライトガイド401を準備し、この下ライトガイド401の光源収納部401Aに光源装置411を配置し、下ライトガイド401の光束射出側端部に、光学装置44および投写レンズ3が接合固定されたヘッド体403を配置する。
次に、下ライトガイド401の溝部401Eおよび反射ミラー設置部401Fに、光学部品414〜415,419,421〜423,425,431,432,434と、重畳レンズ416、リレーレンズ433、入射側偏光板442、および反射ミラー424を収納保持した光学部品保持枠510,520,530,540とを、端部を合わせながら投入して遊嵌配置する。このようにして、下ライトガイド401に対して、上記光学部品の大まかな位置を特定し、その後、下ライトガイド401を覆うように上ライトガイド402を嵌合させる。
【0102】
次に、重畳レンズ416およびリレーレンズ433の相対位置(光軸位置)、反射ミラー424の反射面424Aの傾斜角度、入射側偏光板442の向き(偏光板の角度)を正確に調整してから、これらの光学部品416,433,424,442を収納保持する光学部品保持枠510,520,530,540を下ライトガイド401に接着固定する。
このようにして、光学ユニット4を製造する。なお、より具体的に、光学部品の設置方法を以下に説明する。
【0103】
(5−1)光学部品の設置方法の説明
光学部品の設置方法は、具体的には、図24に示されるフローチャートにしたがって実施される。なお、説明にあたり、適宜、図13〜23を参照する。
先ず、光学部品位置調整治具100をライトガイド40上に設置し、重畳レンズ保持部600、リレーレンズ保持部700、偏光板保持部800、および反射ミラー保持部900に、光学部品保持枠510,520,530,540を保持させる(処理S1)。
【0104】
具体的に、重畳レンズ保持部600およびリレーレンズ保持部700にて、重畳レンズ保持枠510およびリレーレンズ保持枠520を保持させる際には、以下のように実施する。
先ず、重畳レンズ保持部600に設けられたつまみ片620と、リレーレンズ保持部700に設けられたつまみ片620とを+Y方向(上方向)に引き上げて、重畳レンズ保持部600における一対の爪部613A,614Aが接近した接近状態とし、リレーレンズ保持部700における一対の爪部713A,714Aが接近した接近状態とする。このような接近状態で、一対の爪部613A,614A,713A,714Aを、上ライトガイド402の開口部402A,402B(図5)にそれぞれ挿入する。そして、2つのつまみ片620をそれぞれ元の位置に戻し、重畳レンズ保持枠510の一対の凹部511Aと、重畳レンズ保持部600の一対の爪部613A,614Aとを係合させる。また、リレーレンズ保持枠520の一対の凹部521Aと、リレーレンズ保持部700の一対の爪部713A,714Aとを係合させる。
【0105】
また、偏光板保持部800にて、入射側偏光板保持枠530を保持させる際には、以下のように実施する。
重畳レンズ保持部600およびリレーレンズ保持部700の一対の爪部613A,614A,713A,714Aを開口部402A,402Bに挿入する際に、偏光板保持部800における各係合ピン816を各入射側偏光板442の偏光板用凹部530Bに挿入して係合させる。
【0106】
さらに、反射ミラー保持部900にて、反射ミラー保持枠540を保持させる際には、図25に示されるフローチャートにしたがって、以下のように実施される。また、説明するにあたって、図26を参照して説明する。
先ず、重畳レンズ保持部600およびリレーレンズ保持部700の一対の爪部613A,614A,713A,714Aを開口部402A,402Bに挿入する際に、図26(A)に示されるように、反射ミラー保持部900の反射ミラー保持具910の切り欠き911に反射ミラー保持枠540のレバー本体541B1を挿通し、一対の爪部911A,911Bの内側面にレバー本体541B1の外周を当接させる(処理S1A:保持部材保持工程)。
【0107】
次に、反射ミラー保持部900の付勢状態変更部922Dの端部922D2を+Y方向(上方向)に持ち上げ、図26(B)に示されるように、反射ミラー保持具910を+Z方向に移動させる。この際、反射ミラー保持具910の凹部911Cに反射ミラー保持枠540の球状部541B2が当接し、反射ミラー保持具910の移動に伴って、反射ミラー保持枠540が+Z方向に引っ張られる。そして、下ライトガイド401における反射ミラー設置部401Fの凹部401F4に反射ミラー保持枠540の膨出部541Aが当接する(処理S1B:保持部材当接工程)。
ここでは、反射ミラー保持具910の凹部911Cに反射ミラー保持枠540の球状部541B2が当接し、さらに、反射ミラー設置部401Fの凹部401F4に反射ミラー保持枠540の膨出部541Aが当接している状態であり、反射ミラー保持枠540のミラー位置調整レバー541Bは、反射ミラー保持具910に保持固定されている。すなわち、反射ミラー保持具910の上下左右の移動に伴って、反射ミラー保持枠540が反射ミラー設置部401Fに対して回動可能な状態となっている。
【0108】
次に、光源装置411の光源ランプ417を点灯させて、光源装置411から白色光の光束を射出させ(処理S2)、この射出された光束が各種光学部品を通過した後の画像を、投写レンズ3を介してスクリーン1000(図27)上に投影させる(処理S3)。
ここで、図27に示されるように、処理S3にてスクリーン1000上に投影された投影画像1001は、図27(A)に示すような全面白色領域1002のみの画像ではなく、図27(B)に示されるように、白色領域1002と、この白色領域1002の外周側に表示影として所定の幅寸法で形成された色光領域1003とを備える。
白色領域1002は、投写レンズ3から投写される各色光のうち、R,G,B3色全ての色光が合成されて形成される画像領域である。
色光領域1003は、3色の色光のうち、一部の色光のみで形成される画像領域であって、図27(B)において、上側および右側の画像領域外側に現れる青色領域1003Bと、この青色領域1003Bの内側に現れるマゼンダ領域1003Mと、下側および左側に現れる黄色領域1003Yとを有する。
なお、マゼンダ領域1003Mは、緑色光を含まずに赤色光および青色光で形成される画像領域である。また、黄色領域1003Yは、青色光を含まずに赤色光および緑色光で形成される画像領域である。
【0109】
上述したように、投影画像1001に表示影として色光領域1003が現れるのは、重畳レンズ416およびリレーレンズ433の光軸、および、反射ミラー424の反射面424Aにて反射された光束の光軸がライトガイド40内に設定される所定の照明光軸からずれていることにより生じる。
このため、以下の手順は、重畳レンズ416、リレーレンズ433、および反射ミラー424の位置調整を実施し、表示影を抑えることを目的に実施される。
【0110】
先ず、作業者は、投影画像1001を確認しながら、重畳レンズ416、反射ミラー424を動かさずに、リレーレンズ保持枠520の凹部521Aに係合したリレーレンズ保持部700のY方向マイクロメータ632およびX方向マイクロメータ731を操作して、リレーレンズ保持枠520を上下方向(図16中Y軸方向)、左右方向(図16中X軸方向)に移動させ、リレーレンズ433の位置調整を実施する(処理S4)。
このような調整において、リレーレンズ保持枠520を上下方向に移動すると、色光領域1003の上側に形成されたマゼンダ領域1003Mの上側部分が消え、青色領域1003Bが拡大される。また、リレーレンズ保持枠520を左右方向に移動すると、色光領域1003の右側に形成されたマゼンダ領域1003Mの右側部分が消え、青色領域1003Bが拡大される。
以上のようなリレーレンズ433の位置調整を実施し、図28(A)に示す色光領域1003の上側および右側に形成されたマゼンダ領域1003Mを消し、図28(B)に示されるように、青色領域1003Bおよび黄色領域1003Yのみ表示されるようにする(処理S5)。
【0111】
次に、作業者は、投影画像1001を確認しながら、重畳レンズ416、リレーレンズ433を動かさずに、反射ミラー保持部900を操作して、反射ミラー424の反射面424Aの傾斜位置を調整する(処理S6:反射ミラー位置調整工程)。
具体的には、処理S1Bにおける反射ミラー保持具910の凹部911Cに反射ミラー保持枠540の球状部541B2が当接し、さらに、反射ミラー設置部401Fの凹部401F4に反射ミラー保持枠540の膨出部541Aが当接している状態で、反射ミラー位置調整部930のY方向マイクロメータ934AおよびX方向マイクロメータ932Aを操作し、反射ミラー保持具910を上下方向(図22中Y軸方向)、左右方向(図22中X軸方向)に移動させる。そして、この反射ミラー保持具910の上下方向の移動により、反射ミラー保持枠540のミラー位置調整レバー541Bが操作され、反射ミラー424は、仮想線T(図10)を軸として回転し、また、反射ミラー保持具910の左右方向の移動により、反射ミラー保持枠540のミラー位置調整レバー541Bが操作され、反射ミラー424は、仮想線Tと直交し、反射ミラー保持枠540の膨出部541Aにおける球面Sの中心P(図10)を通る直線を軸として回転する。すなわち、反射ミラー424は、中心Pを中心として回転し、反射面424Aの傾斜位置が調整される。
【0112】
ここで、反射ミラー保持具910を左右方向に移動させると、図28(B)に示す色光領域1003の左側に形成された黄色領域1003Yの幅寸法L2が変化する。また、反射ミラー保持具910を上下方向に移動させると、図28(B)に示す色光領域1003の下側に形成された黄色領域1003Yの幅寸法L4が変化する。このような調整において、反射ミラー保持具910を左右方向に移動させ、図28(C)に示されるように、色光領域1003の左右に形成された、青色領域1003Bと黄色領域1003Yの幅寸法L1およびL2を略同一のものにする。また、反射ミラー保持具910を上下方向に移動させ、図28(D)に示されるように、色光領域1003の上下に形成された、青色領域1003Bと黄色領域1003Yの幅寸法L3およびL4を略同一のものにする(処理S7)。
【0113】
次に、作業者は、投影画像1001を確認しながら、リレーレンズ433、反射ミラー424を動かさずに、重畳レンズ保持枠510の凹部511Aに係合した重畳レンズ保持部600のX方向マイクロメータ631およびY方向マイクロメータ632を操作して、重畳レンズ保持枠510を上下方向(図14中上下方向)、左右方向(図14中左右方向)に移動させ、重畳レンズ416の位置調整を実施する(処理S8)。
ここで、重畳レンズ保持枠510を左右に移動させると、図28(D)に示す色光領域1003の左右に形成された、青色領域1003Bおよび黄色領域1003Yの幅寸法L1,L2が変化する。また、重畳レンズ保持枠510を上下に移動させると、図28(D)に示す色光領域1003の上下に形成された、青色領域1003Bおよび黄色領域1003Yの幅寸法L3,L4が変化する。このような調整において、重畳レンズ保持枠510を左右に移動させ、図28(E)に示されるように、色光領域1003の左右に形成された、青色領域1003Bおよび黄色領域1003Yを除去する。また、重畳レンズ保持枠510を上下に移動させ、図28(F)に示されるように、色光領域1003の上下に形成された、青色領域1003Bおよび黄色領域1003Yを除去する(処理S9)。
以上のような手順により、投影画像1001は、白色領域1002のみの画像となる。
【0114】
次に、位置が特定された重畳レンズ416、リレーレンズ433、および反射ミラー424を、下ライトガイド401に固定する(処理S10:反射ミラー位置決め工程)。
具体的に、重畳レンズ416およびリレーレンズ433を下ライトガイド401に固定する際には、図14〜17に示されるように、内部にα―シアノアクリレートモノマーを主成分とする瞬間系接着剤が充填されたディスペンサ200の複数の吐出部のうちの2つの吐出部の先端を重畳レンズ保持枠510の左右端部に設けられた遊嵌部511B、および、リレーレンズ保持枠520の左右の端部に設けられた遊嵌部521Bの上端部に近接させる。そして、ディスペンサ200の吐出部からこれら遊嵌部511B,521Bと、下ライトガイド401の溝部401Eとの間に接着剤を吐出させ、重畳レンズ保持枠510およびリレーレンズ保持枠520を下ライトガイド401に接着固定する。
【0115】
また、反射ミラー424を下ライトガイド401に固定する際には、図29に示されるように、反射ミラー保持具910の長孔912にディスペンサ200の吐出部を挿通させて、該吐出部の先端部分を反射ミラー保持枠540の膨出部541Aに近接させる。そして、ディスペンサ200の吐出部から膨出部541Aと下ライトガイド401における反射ミラー設置部401Fの凹部401F4との間に接着剤を吐出させる。また、図示は省略するが、上ライトガイド402に形成された開口部402C(図5)にディスペンサ200の吐出部の先端部分を挿通し、反射ミラー保持枠540の左右両側に設けられた突起542A,543Aに近接させる。そして、ディスペンサ200の吐出部から突起542A,543Aと、下ライトガイド401における反射ミラー設置部401Fの支持部401F2の上面とに接着剤を吐出させる。以上のように、反射ミラー保持枠540を反射ミラー設置部401Fに接着固定する。
【0116】
次に、図30(A)〜30(C)に示されるように、所定のテストパターンを介してスクリーン1000上に投影された投影画像1010を目視で確認しながら、光学部品位置調整治具100の偏光板保持部800を操作して、各液晶パネル441に対する各入射側偏光板442の向きを変化させて位置調整する。この際、投影画像1010の所定位置での輝度値が最小となった時点で、偏光板保持部800の操作を止め、各入射側偏光板442の位置を特定することで、投影画像1010のコントラストを調整する(処理S11〜処理S22)。具体的には、以下の手順で実施する。
【0117】
図30(A)に示されるように、図示しない所定のパターン発生装置を用いて、液晶パネル441R,441G,441B(図7)に全面遮光領域(暗部、黒色)となるようなパターンを発生させ(処理S11)、スクリーン1000上に全面が黒色の投影画像1010を投影させる(処理S12)。次に、図30(A)に示されるように、スクリーン1000の中央部分1000Aに照度計1020を配置し、予め、投影画像1010の輝度値(初期輝度値)を測定しておく(処理S13)。
【0118】
次に、投影画像1010の輝度値を照度計1020で検出しながら、図18〜21に示されるように、光学部品位置調整治具100の偏光板保持部800における各マイクロメータ831を操作して、各入射側偏光板442を照明光軸回りに回転調整させ、液晶パネル441に対する各入射側偏光板442の向きを調整する(処理S14)。この際、図30(B)に示されるように、照度計1020で検出された輝度値が最小となった時点で、各マイクロメータ831の操作を止め、各入射側偏光板442の位置を特定する(処理S15)。この時の輝度値を最小輝度値とする(処理S16)。
なお、各入射側偏光板442の位置調整において、全ての入射側偏光板442を略同時に位置調整してもよいし、各入射側偏光板442を一つずつ順番に調整してもよい。順番に調整する場合には、その順序は特に限定されない。
【0119】
次に、図30(C)に示されるように、前述のパターン発生装置によるパターン発生を解除して(処理S17)、スクリーン1000上には、全面が白色領域1002である投影画像1011を投影させ(処理S18)、この投影された投影画像1011の輝度値を照度計1020で検出する(処理S19)。この時の輝度値を最大輝度値とする。
以上のようにして、照度計1020で検出された前述の最大輝度値と最小輝度値との差を求めて、この差が予め設定した所定閾値以上となるかどうか判定する(処理S20)。この差が予め設定した所定閾値以上となる場合には、入射側偏光板442を良品と判定して、次の処理S21へと進み、前述の閾値よりも小さくなる場合には、入射側偏光板442を不良と判定する(処理S22)。
【0120】
処理S20で良品と判定された場合には、図18〜21に示されるように、ディスペンサ200の吐出部の先端部分を各入射側偏光板442の左右辺縁に近接させる。そして、ディスペンサ200の吐出部から各入射側偏光板442の左右辺縁と、下ライトガイド401の溝部401Eとの間に接着剤を吐出させる。そして、各入射側偏光板442を下ライトガイド401の所定位置に所定の向きで接着固定する(処理S21)。
最後に、前述の処理S1の取り付けの手順と反対の動作を行って、ライトガイド40側から光学部品位置調整治具100を取り外す(処理S23)。
以上のような手順で、光学部品が設置される。
【0121】
〔6.実施形態の効果〕
(1)ライトガイド40は、下ライトガイド401と、上ライトガイド402と、光学部品保持枠500とを備える。この光学部品保持枠500の反射ミラー保持枠540には、膨出部541Aと、ミラー位置調整レバー541Bとが設けられ、下ライトガイド401には、ミラー位置調整レバー541Bが挿通される切り欠き401F3と、凹部401F4とを有する反射ミラー設置部401Fが設けられている。また、反射ミラー保持部900は、反射ミラー保持具910と、反射ミラー保持固定部920と、反射ミラー位置調整部930とを備えている。ここで、反射ミラー保持具910を反射ミラー保持枠540におけるミラー位置調整レバー541Bのレバー本体541B1に設置し、反射ミラー保持固定部920を操作すると、反射ミラー保持具910がミラー位置調整レバー541Bの突出方向に移動する。そして、反射ミラー保持具910の凹部911Cが反射ミラー保持枠540の球状部541B2に当接するとともに、反射ミラー保持枠540がミラー位置調整レバー541Bの突出方向に引っ張られる。このため、反射ミラー保持枠540の膨出部541Aが下ライトガイド401における反射ミラー設置部401Fの凹部401F4に当接し、反射ミラー保持具910にミラー位置調整レバー541Bが保持固定される。そしてまた、反射ミラー位置調整部930を操作することで、反射ミラー保持具910が移動してミラー位置調整レバー541Bが操作され、凹部401F4上で膨出部541Aが摺動して反射ミラー保持枠540が回動し、反射ミラー424の反射面424Aの傾斜位置が調整される。このことにより、従来のように、ライトガイド40内にミラー保持機構を設ける必要がなく、ライトガイド40の構造を簡素化して光学ユニット4の製造コストの低減および軽量化を図りつつ、光学部品位置調整治具100を用いて容易に反射ミラー424の反射面424Aの傾斜位置を調整できる。
【0122】
(2)ミラー位置調整レバー541Bは、レバー本体541B1と、球状部541B2とを備えている。そして、反射ミラー保持具910の先端には、下方に向けて凹となるように一対の爪部911A,911Bが形成されているので、反射ミラー保持具910の先端をミラー位置調整レバー541Bに向けて移動させることで、レバー本体541B1を切り欠き911に挿通でき、容易に反射ミラー保持具910をミラー位置調整レバー541Bに設置できる。
【0123】
(3)反射ミラー保持具910には、一対の爪部911A,911Bの間に凹部911Cが形成されている。そして、反射ミラー保持具910をミラー位置調整レバー541Bに設置した後、反射ミラー保持固定部920を操作して該反射ミラー保持具910を移動させることで、反射ミラー保持具910の凹部911Cが反射ミラー保持枠540の球状部541B2に当接するとともに、反射ミラー保持枠540が反射ミラー保持具910の移動方向に引っ張られ、反射ミラー保持枠540の膨出部541Aが下ライトガイド401における反射ミラー設置部401Fの凹部401F4に当接する。したがって、簡単な構造で保持部材を保持固定でき、反射ミラー位置調整部930による反射ミラー保持具910の移動に応じてミラー位置調整レバー541Bを確実に操作できる。また、反射ミラー424の位置調整後であれば、反射ミラー保持固定部920を操作することで、容易にミラー位置調整レバー541Bの保持状態を解除で、光学ユニット4の製造を容易に、かつ迅速に実施できる。さらに、反射ミラー位置調整部930は、反射ミラー保持具910を上下左右に移動させる簡単な構造で、反射ミラー424の位置調整を実施できる。
【0124】
(4)一対の爪部911A,911Bは、対向する内側面の角部分が面取りされているので、この形状により、ミラー位置調整レバー541Bのレバー本体541B1を切り欠き911に案内することができ、反射ミラー保持具910のミラー位置調整レバー541Bへの設置を容易に実施できる。
(5)反射ミラー保持具910には、長孔912が形成されているので、反射ミラー424の位置調整後、ディスペンサ200の吐出部の先端部分を長孔912を介して反射ミラー保持枠540と下ライトガイド401の反射ミラー設置部401Fとの間に挿通できる。したがって、光学部品が密集している場合であっても、反射ミラー424の位置決め固定を容易に実施できる。
(6)光学部品保持枠500の位置決め固定をディスペンサ200にて実施することにより、作業者に煩雑な作業をさせることを回避できる。
【0125】
(7)反射ミラー保持固定部920は、付勢部922Cを備えているので、適度な付勢力により反射ミラー保持具910を移動させて反射ミラー保持枠540の膨出部541Aと下ライトガイド401における反射ミラー設置部401Fの凹部401F4とを当接できるので、凹部401F4上での膨出部541Aの摺動を円滑に実施できる。したがって、反射ミラー424の位置調整を円滑に実施できる。
(8)反射ミラー保持固定部920は、付勢状態変更部922Dを備え、この付勢状態変更部922Dを操作することで付勢部922Cの付勢状態を変更できる。したがって、反射ミラー保持具910によるミラー位置調整レバー541Bの保持固定、および、この保持固定の解除を簡単な構造で実施できる。
(9)付勢状態変更部922Dは、平面略T字形状を有し、一つの端部922D3を上下に操作するハンドル状の構成となっているので、付勢部922Cにおける付勢状態の変更を容易に、かつ迅速に実施できる。
【0126】
(10)反射ミラー保持枠540の膨出部541Aにおける球面Sの中心Pは、ライトガイド40内に設定される照明光軸Lと反射ミラー424の反射面424Aとの交点Qと略一致する。このことにより、反射ミラー位置調整部930により、反射ミラー保持具910を移動させてミラー位置調整レバー541Bを操作した際に、交点Qを中心として反射ミラー424を回動させることができる。したがって、反射ミラー424を回動させた際に、反射ミラー424から反射される光束の光軸の変位量を小さくでき、反射ミラー424の位置調整を高精度に実施できる。
【0127】
(11)反射ミラー保持枠540の側面部542,543には、該側面部542,543に直交する方向に突出し、かつ、それぞれの中心軸を結ぶ仮想線Tが膨出部541Aにおける球面Sの中心Pを通る突起542A,543Aが設けられている。そして、これら突起542A,543Aは、下ライトガイド401における反射ミラー設置部401Fの支持部401F2の上面に支持される。このことにより、反射ミラー424が収納保持された反射ミラー保持枠540の自重による下方向への中心Pと交点Qとのずれを抑制できる。したがって、反射ミラー位置調整部930により、反射ミラー保持具910を移動させて交点Qを中心として反射ミラー424を回動させることができ、反射ミラー424の位置調整を高精度に実施できる。
【0128】
(12)光学部品位置調整治具100は、反射ミラー424の位置調整とともに、重畳レンズ416、リレーレンズ433、および入射側偏光板442の位置調整も実施可能であるので、高精度に光軸調整された光学像を生成する光学ユニット4を製造できる。
(13)各光学部品保持枠500と下ライトガイド401との固定に、瞬間系接着剤を用いたので、各光学部品保持枠500を下ライトガイド401に瞬時に接着固定できる。したがって、接着固定までの間に各光学部品保持枠500の位置ずれ等が生じないので、確実に光学部品を接着固定できる。
(14)上ライトガイド402には、開口部402A,402B,402Cが形成されているので、下ライトガイド401に上ライトガイド402を取り付けた状態で、これら開口部402A,402B,402Cを介して光学部品保持枠500の位置調整または光学部品保持枠500の位置決め固定を実施できる。
【0129】
〔7.実施形態の変形〕
なお、本発明は、前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記実施形態では、下ライトガイド401の反射ミラー設置部401Fにおける切り欠き401F3の周縁に凹部401F4が形成されているが、この凹部401F4を形成しない構成を採用してもよい。すなわち、反射ミラー保持枠540の膨出部541Aが切り欠き401F3の周縁に当接しつつ、反射ミラー保持枠540が回動する構成としてもよい。
【0130】
前記実施形態では、反射ミラー保持枠540のミラー位置調整レバー541Bは、レバー本体541B1および球状部541B2を備えている。また、反射ミラー保持具910には、一対の爪部911A,911Bと、凹部911Cとが形成されている。さらに、反射ミラー位置調整部930は、反射ミラー保持具910を上下方向に移動する構造を有している。これらミラー位置調整レバー541B、反射ミラー保持具910、および反射ミラー位置調整部930は、このような構成に限らない。すなわち、反射ミラー保持具910は、ミラー位置調整レバー541Bを保持する構成であればよく、反射ミラー位置調整部930は、反射ミラー保持具910を移動させ、反射ミラー設置部401Fの凹部401F4上で反射ミラー保持枠540の膨出部541Aを摺動させて反射ミラー保持枠540を回動させる構成であればよい。
【0131】
前記実施形態では、反射ミラー保持具910の凹部911Cは、反射ミラー保持枠540の球状部541B2の形状に対応する球面を有し、凹部911Cと球状部541B2とが面接触していたが、これに限らない。例えば、この凹部911Cの形状を皿もみ形状とし、凹部911Cと球状部541B2とが線接触するように構成してもよい。このような構成では、凹部911Cと球状部541B2とを最低限の接触面積として摩擦を小さくすることができ、反射ミラー位置調整部930により反射ミラー保持具910を移動させる際に、ミラー位置調整レバー541Bの操作を円滑に実施できる。また、膨出部541Aおよび凹部401F4の両方を球面状としたが、いずれかの一方が球面状であればよい。
【0132】
前記実施形態では、一対の爪部911A,911Bは、互いに対向する内側面の角部分が面取りされていたが、これに限らず、その他の形状を採用してもよい。例えば、一対の爪部911A,911Bを、先端に向かうにしたがって離間する方向に広がる形状を採用してもよい。このような構成では、反射ミラー保持具910をミラー位置調整レバー541Bに設置する際に、反射ミラー保持具910の位置が多少ずれている場合であっても、一対の爪部911A,911Bにより、レバー本体541B1を切り欠き911に確実に案内できる。
【0133】
前記実施形態では、反射ミラー保持具910には、長孔912が形成されているが、反射ミラー保持枠540と反射ミラー設置部401Fとの接着固定で紫外線硬化型接着剤、または熱硬化型接着剤を用いる場合には、形成しなくてもよい。
前記実施形態では、反射ミラー保持固定部920における付勢部材として、コイルばね922C2を採用したが、これに限らず、板ばね等の他の付勢部材や、ゴム等の弾性を有する部材を採用してもよい。
【0134】
前記実施形態では、重畳レンズ416、リレーレンズ433、反射ミラー424、および入射側偏光板442の光学部品の位置調整をマイクロメータを操作して手動にて実施していたが、これらマイクロメータを例えば、パルスモータ等に置き換え、パルスモータの駆動により光学部品の位置調整を自動で実施させる構成としてもよい。また、このパルスモータを駆動させる際に、以下の構成を採用してもよい。
例えば、スクリーン1000上に投影された画像を撮像する3CCDカメラ等の撮像素子と、この撮像素子にて撮像された画像を取り込んで種々の演算処理を実施するCPU(Control Processing Unit)等の演算処理装置が搭載されたPC(Personal Computer)とを用いる。そして、演算処理装置にて演算処理された結果として制御信号をパルスモータに出力し、該パルスモータを駆動させ光学部品を位置調整させる。このような構成では、作業者にマイクロメータを操作させる等の煩雑な作業を実施させることなく、光学部品の位置調整を容易に、かつ高精度に実施できる。
【0135】
前記実施形態では、光学部品位置調整治具100は、反射ミラー424の他、重畳レンズ416、リレーレンズ433、および入射側偏光板442の光学部品を位置調整する構造であったが、重畳レンズ416、リレーレンズ433、および入射側偏光板442に限らず、例えば、レンズアレイや、偏光変換素子、ミラー等のその他の光学部品を位置調整するように構成してもよい。このように調整対象を変更した場合には、調整対象に合わせて、光学部品位置調整治具100の形状や、光学部品位置調整治具100を構成する調整対象となる光学部品を調整する保持部の設置位置等を適宜変更すればよい。
【0136】
前記実施形態では、光学部品位置調整治具100は、各保持部600,700,800,900が1つの台座101に設けて一体的に構成しているが、各保持部600,700,800,900をそれぞれ分けて別々に構成してもよいし、一部だけ一体化して構成してもよい。
前記実施形態では、重畳レンズ416、リレーレンズ433、反射ミラー424、入射側偏光板442の位置決め固定に瞬間系接着剤を採用したが、これに限らない。例えば、紫外線硬化系接着剤や弾性系接着剤等のその他の接着剤を採用してもよく、これら接着剤にさらにプライマ等の硬化促進剤を塗布してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る光学ユニットの製造方法で製造されたプロジェクタを上方から見た全体斜視図。
【図2】前記実施形態におけるプロジェクタを下方から見た全体斜視図。
【図3】前記実施形態におけるプロジェクタの内部を示す斜視図。
【図4】前記実施形態におけるプロジェクタの内部を示す斜視図。
【図5】前記実施形態におけるプロジェクタの内部を示す斜視図。
【図6】前記実施形態における光学ユニットの内部を示す斜視図。
【図7】前記実施形態における光学ユニットの光学系を模式的に示す図。
【図8】前記実施形態における光学装置を示す分解斜視図。
【図9】前記実施形態におけるプロジェクタの冷却系を示す図。
【図10】前記実施形態における反射ミラー保持枠を示す図。
【図11】前記実施形態における反射ミラー保持枠および下ライトガイドの構造を示す図。
【図12】前記実施形態における反射ミラー保持枠の下ライトガイドへの設置状態を示す図。
【図13】前記実施形態に係る光学部品位置調整治具を示す平面図。
【図14】前記実施形態における重畳レンズ、重畳レンズ保持枠、および重畳レンズ保持部を示す正面図。
【図15】前記実施形態における重畳レンズ、重畳レンズ保持枠、および重畳レンズ保持部を示す側面図。
【図16】前記実施形態におけるリレーレンズ、リレーレンズ保持枠、およびリレーレンズ保持部を示す正面図。
【図17】前記実施形態におけるリレーレンズ、リレーレンズ保持枠、およびリレーレンズ保持部を示す側面図。
【図18】前記実施形態における入射側偏光板、入射側偏光板保持枠、および、偏光板保持部を示す正面図。
【図19】前記実施形態における入射側偏光板、入射側偏光板保持枠、および、偏光板保持部を示す側面図。
【図20】前記実施形態における入射側偏光板、入射側偏光板保持枠、および、他の偏光板保持部を示す正面図。
【図21】前記実施形態における入射側偏光板、入射側偏光板保持枠、および、他の偏光板保持部を示す側面図。
【図22】前記実施形態における反射ミラー保持部を示す正面図。
【図23】前記実施形態における反射ミラー保持部を示す側面図。
【図24】前記実施形態における光学ユニットの製造方法を説明するフローチャート。
【図25】前記実施形態における反射ミラー保持具による反射ミラー保持枠の保持固定方法を説明するフローチャート。
【図26】前記実施形態における反射ミラー保持具による反射ミラー保持枠の保持固定方法を説明する図。
【図27】前記実施形態におけるプロジェクタから投写されたスクリーン上の投影画像を示す図。
【図28】前記実施形態におけるプロジェクタから投写されたスクリーン上の投影画像を示す図。
【図29】前記実施形態における反射ミラー保持枠の反射ミラー設置部への位置決め固定方法を説明する図。
【図30】前記実施形態におけるプロジェクタから投写されたスクリーン上の投影画像を示す図。
【符号の説明】
4・・・光学ユニット、101・・・台座、40・・・ライトガイド(光学部品用筐体)、401・・・下ライトガイド(筐体本体)、401F3・・・切り欠き、401F4・・・凹部、411・・・光源装置(光源)、416・・・重畳レンズ(光学部品)、424・・・反射ミラー、433・・・リレーレンズ(光学部品)、442・・・入射側偏光板(光学部品)、540・・・反射ミラー保持枠(保持部材)、541A・・・膨出部、541B・・・ミラー位置調整レバー(腕部)、541B1・・・レバー本体(腕部本体)、541B2・・・球状部、910・・・反射ミラー保持具(腕部保持手段)、911A,911B・・・一対の爪部、911C・・・凹部、912・・・長孔、920・・・反射ミラー保持固定部(膨出部当接手段)、922C2・・・コイルばね、922D・・・付勢状態変更部、930反射ミラー位置調整部(保持部材回動手段)、L・・・照明光軸、S1A・・・保持部材保持工程、S1B・・・保持部材当接工程、S6・・・反射ミラー位置調整工程、S10・・・反射ミラー位置決め工程。

Claims (7)

  1. 光源から射出された光束の光路上に配置される反射ミラーを含む複数の光学部品と、内部に前記光束の照明光軸が設定され、前記光学部品を収納して所定位置に配置する光学部品用筐体とを備えた光学ユニットを製造するために、前記光学部品用筐体内部に収納された前記反射ミラーの位置調整を行う反射ミラー位置調整治具であって、
    前記光学部品用筐体は、前記光学部品を収納する筐体本体と、前記反射ミラーを保持する保持部材とを備え、
    前記保持部材の裏面には、前記反射ミラーの面外方向に膨出し、球面の一部として構成される膨出部と、この膨出部の頂部から該保持部材の面外方向に突出する腕部とが設けられ、
    前記筐体本体の側面には、前記腕部が挿通される切り欠きが形成され、
    当該反射ミラー位置調整治具は、
    前記光学部品用筐体外面に装着される台座と、
    前記筐体本体の切り欠きを介して該筐体本体外部に突出する前記腕部を保持する腕部保持手段と、
    この腕部保持手段を前記腕部の突出方向に移動させ、前記膨出部を前記切り欠きの周縁に当接させる膨出部当接手段と、
    前記膨出部が前記切り欠きの周縁に当接した状態で、前記腕部保持手段を移動させて前記保持部材を回動させる保持部材回動手段とを備えていることを特徴とする反射ミラー位置調整治具。
  2. 請求項1に記載の反射ミラー位置調整治具において、
    前記筐体本体内面には、前記切り欠きの周縁に前記膨出部に応じた形状を有する凹部が形成され、
    前記膨出部当接手段は、前記腕部保持手段を前記腕部の突出方向に移動させ、前記膨出部を前記凹部に当接させ、
    前記保持部材回動手段は、前記膨出部が前記凹部に当接した状態で、前記腕部保持手段を移動させ、前記凹部上で前記膨出部を摺動させて前記保持部材を回動させることを特徴とする反射ミラー位置調整治具。
  3. 請求項1または請求項2に記載の反射ミラー位置調整治具において、
    前記腕部は、略柱状の腕部本体と、この腕部本体の先端に位置し、前記腕部本体に対して拡径して球面の一部として構成される球状部とを備え、
    前記腕部保持手段には、該腕部保持手段の先端から突出し、前記腕部本体の外周と当接する一対の爪部と、この一対の爪部の間に位置し、前記球状部に応じた形状を有する凹部とが形成されていることを特徴とする反射ミラー位置調整治具。
  4. 請求項3に記載の反射ミラー位置調整治具において、
    前記一対の爪部は、先端に向かうにしたがって互いに離間するテーパ形状を有していることを特徴とする反射ミラー位置調整治具。
  5. 請求項1から請求光4のいずれかに記載の反射ミラー位置調整治具において、
    前記腕部保持手段には、前記保持部材と前記筐体本体とを接着固定する接着剤を注入するための孔が形成されていることを特徴とする反射ミラー位置調整治具。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の反射ミラー位置調整治具において、
    前記膨出部当接手段は、前記腕部保持手段を前記腕部の突出方向に付勢する付勢部材と、この付勢部材の付勢状態を変更し、前記腕部保持手段を前記突出方向に進退移動可能にする付勢状態変更部とを備えていることを特徴とする反射ミラー位置調整治具。
  7. 光源から射出された光束の光路上に配置される反射ミラーを含む複数の光学部品と、内部に前記光束の照明光軸が設定され、前記光学部品を収納して所定位置に配置する光学部品用筐体とを備えた光学ユニットの製造方法であって、
    前記光学部品用筐体は、前記光学部品を収納する筐体本体と、前記反射ミラーを保持する保持部材とで構成され、
    前記光学部品用筐体の外側から調整治具を用いて前記保持部材を保持させる保持部材保持工程と、
    前記調整治具を用いて前記保持部材を前記筐体本体の外側に向けて移動させ、前記保持部材を前記筐体本体内面に当接させる保持部材当接工程と、
    前記保持部材を前記筐体本体内面に当接させた状態で、前記調整治具を用いて前記筐体本体内面上で前記保持部材を回動させ、調整対象となる前記反射ミラーの位置調整を行う反射ミラー位置調整工程と、
    この反射ミラー位置調整工程により調整された前記保持部材を、前記筐体本体に位置決め固定する反射ミラー位置決め工程とを備えることを特徴とする光学ユニットの製造方法。
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