JP2004245312A - トルクコンバータのスリップ制御装置 - Google Patents

トルクコンバータのスリップ制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ロックアップクラッチ締結時のオープン制御からスリップ制御へ移行する際に、エンジン回転速度の急激な低下を確実に抑える。
【解決手段】前置補償器S101A、S101Bは、オープン制御の期間中にポンプインペラ回転速度がエンスト判定回転速度に向けて低下したことを検出または推定し、エンスト傾向検出手段が、ポンプインペラ回転速度のエンスト判定回転速度に向けた変化を検出したときには、オープン制御からスリップ制御へ切り替えるとともに、フィードフォワード制御を停止してフィードバック制御のみによってスリップ制御を開始する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ロックアップクラッチを備えたトルクコンバータのスリップ制御装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、無段変速機を含む自動変速機の動力伝達系に挿入されたトルクコンバータのロックアップ制御装置は、トルクコンバータの滑りに起因する燃費の悪化を低減するために、トルク増大作用や変速ショック吸収機能を必要としない運転領域において、トルクコンバータの入出力要素間を直結状態とするロックアップモードを備え、この他に、入出力要素間を完全解放し、流体を介してトルク伝達を行なうコンバータモードと、ロックアップクラッチを半締結状態とし、所定のスリップ状態を維持するスリップモードの合わせて3つのモードを備えたものが知られており、上記3つのモードを運転状態により適宜切り替えている。
【0003】
そして、この動作モードの切り替えは、ロックアップ差圧を変化させる事により行ない、最小圧の場合はトルコン状態、最大圧の場合はロックアップ状態となるように設計されている。
【0004】
コンバータ状態からロックアップ状態へ切り替える場合や、コンバータ状態からスリップ状態へ切り替える場合の具体的手段として、従来の構成では、所定のロックアップ差圧まではオープン制御で昇圧し、その後スリップ(フィードバック)制御に切り替える事で、滑らかにロックアップ状態に移行したり、スリップ制御を継続する事で、所定のスリップ状態を維持する事が行なわれている(例えば、特開2002−130463号公報)。
【0005】
つまり、モデル化していないトルコン領域においてはオープン制御で昇圧を行い、実スリップ回転がスロットル開度等に応じて設定される判定用スリップ回転以下になったら、上昇させたロックアップ差圧に対してスリップ回転が反応し始めたと判断し、オープン制御からスリップ(フィードバック)制御に切り替える。これにより、モデル化したスリップ回転領域においてのみ、ロックアップ差圧の制御をスリップ制御により行う構成になっている。
【0006】
このうち、スリップ制御は、両者の中間において、実スリップ回転が目標スリップ回転に一致するように、フィードバック制御を用いて最適なロックアップ差圧を算出し、スリップ回転を制御するもの(特許第3183235号公報)であり、目標スリップ回転は、車速やスロットル開度等、車両の運転状態に応じて設定されるものである。
【0007】
さらに、目標スリップ回転をそのまま用いずに、車両の運転状態に応じた補償用フィルタを通過させて得られる、目標スリップ回転補正値を用いてフィードバック制御を行なう制御系が特許第3240979号公報に開示されている。これにより、スリップ制御の応答性を高めつつ、安定性をも確保する事ができる。
【0008】
この特許第3240979号公報の実施例に記載されている制御系を、図18に表示す。この制御系はフィードフォワード補償器とフィードバック補償器の2つのコントローラを備えていおり、図20のような制御系(一般に2自由度制御系と呼ぶ)において、P(S)、GR(S)、GM(S)、GCNT(S)を、それぞれプラント、規範モデル、フィードフォワード補償器、フィーバック補償器の伝達関数とすると、目標値rから制御誤差eへの閉ループ伝達関数は、
【0009】
【数1】
Figure 2004245312
となる。上式より、フィードフォワード補償器GM(S)を、
【0010】
【数2】
Figure 2004245312
とすると、
e(S)=0 …(3)
となるため、ノミナルのプラントに対してはフィードフォワード補償器のみで制御誤差を0にすることができる。
【0011】
一方、目標値rから出力yまでの閉ループ伝達関数は、
【0012】
【数3】
Figure 2004245312
となるため、同様にフィードフォワード補償器GM(S)を上記(2)式のようにすると、
y(S)=G(S)・r(S) …(5)
となる。
【0013】
つまり、出力の応答性は規範モデルG(S)によって設定でき、安定性はフィードバック補償器によって各々独立して設定できる構成となっている。
【0014】
しかし、実際にはプラントのモデル化誤差や動特性の変動があるため、フィードフォワード制御のみでは制御誤差を0にできず、フィードバック制御によって誤差を抑え込む事になる。つまり、フィードバック補償器自体は、外乱抑制やロバスト安定性などのフィードバック特性のみではなく、ある程度の制御性能をも考慮して設定する必要がある。また、通常のエンジンは特有の固有振動を持っているため、スリップ回転を制御するにあたって、この固有振動に対しては、フィードバック制御が過敏に働かないようにする(ゲインを下げる)必要がある。
【0015】
【特許文献1】
特許第3240979号公報
【特許文献2】
特許第3183235号公報
【特許文献3】
特開2002−130463号公報
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例では、下記に挙げるような問題が発生する。
【0017】
まず、第1の問題点として、オープン制御が終了して、スリップ制御によるロックアップを行なう過程において、外乱などの外的要因や、ロックアップ差圧指令と実差圧との間に存在するズレやバラツキなどが要因となり、図19で示すように、エンジン回転(=スリップ回転)が急激に低下するような場合がある。
【0018】
このような状況になった場合は、ロックアップ差圧の増加を抑えるか、もしくは減少させる事により、エンジン回転速度の低下を抑える必要がある。本来、このような状況においては、フィードバック補償器の作用により、スリップ回転指令値を増加させる事を狙っているが、同時にフィードフォワード補償器も作用し続けているため、本来、ロックアップさせることを目的として目標スリップ回転を設定すると、設定値としては時間経過に対して常に減少する方向に設定している。これは、フィードフォワード補償器の操作量としては常にスリップ回転指令値を減少させていることを意味する。
【0019】
一方、フィードバック補償器のゲインや周波数特性は、通常のロックアップ過程における特性を重視して設定するため、エンジン回転が急激に低下するような上記状況においては、制御系のフィードフォワード補償器の操作量に比べて、フィードバック補償器の操作量の方が相対的に小さくなってしまう場合がある。
【0020】
このため、フィードフォワード補償器とフィードバック補償器の操作量を加算した、制御系全体の操作量としては、図19の時刻t1〜t2のようにスリップ回転指令値を上昇させる方向、換言すればエンジン回転の低下を抑える方向に転じなければならない状況においても、スリップ回転指令値が減少する方向(=エンジン回転の低下を助長する方向)に作用し続ける事になり、これはロックアップ差圧指令としては上昇方向に動く事になるため、エンジン回転の急低下を抑えることが出来ないという問題があった。
【0021】
また、燃費向上などを目的として、ロックアップ開始タイミングを低車速化した場合、プライマリ回転(タービン回転)が上昇している過程でロックアップの締結動作を行なう。そして、ロックアップ制御の構成は、前述したように、最初にオープン制御を行ない、ロックアップ差圧の変化に伴うスリップ回転の減少を検出し、これを切替条件として、スリップ(フィードバック)制御に切り替えるという構成になっていたため、ロックアップ差圧の変化に反応したエンジン回転速度(スリップ回転)が、減少を始めたのにもかかわらず、スリップ回転としてはオープン制御からスリップ制御への切替条件が成立しないため、従来通り設定された切替条件のスリップ回転になるまでは、オープン制御によるロックアップ差圧の昇圧を継続してしまう事があった。これにより、図20の時刻t1のように、エンジン回転速度(=プライマリ回転速度+スリップ回転速度)がエンスト判定回転以下になってしまう恐れがあり、スリップ制御系とは別系統のエンスト防止用のロジックが作用し、エンスト回避のためにロックアップクラッチを即座に解放してしまい、大きなショックが発生するという問題があった。
【0022】
これは、ロックアップ差圧と実差圧の間にズレが存在し、特に指令圧よりも実差圧が高めの場合に、より顕著に表れる現象である。
【0023】
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたもので、ロックアップクラッチ締結時のオープン制御からスリップ制御へ移行する際に、エンジン回転速度の急激な低下を確実に抑えることを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ロックアップクラッチを備えて原動機と自動変速機の間に介装されたトルクコンバータと、車両の運転状態に基づいてオープン制御によりロックアップクラッチの締結状態を制御するオープン制御手段と、車両の運転状態から前記ロックアップクラッチの目標スリップ回転速度を求める目標スリップ回転算出部と、前記トルクコンバータのポンプインペラ回転速度とタービン回転速度から実際のスリップ回転速度を検出する実スリップ回転速度検出手段と、前記目標スリップ回転と実際のスリップ回転に基づくフィードバック制御と前記目標スリップ回転に基づくフィードフォワード制御とによりロックアップクラッチの締結状態を制御するスリップ制御手段と、前記ロックアップクラッチの締結時には、実スリップ回転速度が予め設定した値を下回ったときに前記オープン制御手段からスリップ制御手段へ切り換える締結制御手段と、前記ロックアップクラッチの締結時に、ポンプインペラ回転速度が予め設定したエンスト判定回転速度を下回ったときには、ロックアップクラッチの解放を指令するエンスト回避手段と、前記締結制御手段またはエンスト回避手段からの指令値に基づいて前記ロックアップクラッチに供給する油圧を制御する油圧制御手段とを備えたトルクコンバータのスリップ制御装置において、
前記締結制御手段は、前記オープン制御の期間中にポンプインペラ回転速度が前記エンスト判定回転速度に向けて低下したことを検出または推定するエンスト傾向検出手段と、前記エンスト傾向検出手段が、ポンプインペラ回転速度のエンスト判定回転速度に向けた変化を検出したときには、オープン制御からスリップ制御へ切り替えるとともに、前記フィードフォワード制御を停止してフィードバック制御のみによってスリップ制御を開始するエンスト傾向回避手段とを備える。
【0025】
【発明の効果】
したがって、本発明は、ロックアップクラッチの締結時のオープン制御中において、ポンプインペラ回転速度(=エンジン回転速度)が判定回転速度に向けて低下したと判定されると、エンストの傾向がある領域に入ったと判定してオープン制御からスリップ制御に切り換える。このスリップ制御ではフィードバック制御とフィードフォワード制御を備えるが、エンスト判定回転速度へ向けてポンプインペラ回転速度が低下したことによって制御を切り換えた場合では、ポンプインペラ回転速度の低下が収まるまでフィードフォワード制御が停止され、フィードバック制御のみとなってポンプインペラ回転速度が急激に低下するのを防止でき、エンジン回転速度のハンチングなどを抑制しながら締結を行うことができ、また、ポンプインペラ回転速度はエンスト判定回転速度まで低下するのを確実に抑制されるので、エンスト回避手段によるロックアップクラッチの解放がなくなってロックアップクラッチの締結時のショックを防ぐことができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を添付図面に基づいて説明する。
【0027】
図1は、本発明のシステム構成を示す概略図である。
【0028】
この図1において、1は無段変速機を含む自動変速機等の動力伝達系に介装されたトルクコンバータを示し、内部作動流体を介して入出力要素間での動力伝達を行うものである。
【0029】
トルクコンバータ1は、更にトルクコンバータ出力要素(タービン)と共に回転するロックアップクラッチ2を内蔵し、このロックアップクラッチ2は、トルクコンバータ入力要素(インペラ)に締結されるとき、トルクコンバータ1を入出力要素間が直結されたロックアップ状態にするものとする。
【0030】
ロックアップクラッチ2は、その両側(前後)におけるトルクコンバータアプライ圧PAとトルクコンバータレリーズ圧PRとの差圧PA−PRに応動し、レリーズ圧PRがアプライ圧PAよりも高いとロックアップクラッチ2は開放されてトルクコンバータ入出力要素間を直結せず、レリーズ圧PRがアプライ圧PAよりも低くなる時ロックアップクラッチ2は締結されてトルクコンバータ入出力要素間を直結するものである。
【0031】
そして、上記後者の締結に際して、ロックアップクラッチ2の締結力、つまりロックアップ容量は、上記の差圧PA−PRにより決定し、この差圧が大きい程ロックアップクラッチ2の締結力が増大してロックアップ容量を増大する。
【0032】
差圧PA−PRは、周知のロックアップ制御弁3により制御し、このロックアップ制御弁3には、アプライ圧PAおよびレリーズ圧PRを相互に対向するように作用させ、更にアプライ圧PAと同方向にばね3aの付勢力を、またレリーズ圧PRと同方向にばね力を作用させ、同時にレリーズ圧PRと同方向に信号圧Psをそれぞれ作用させる。
【0033】
ロックアップ制御弁3は、これら油圧とバネの付勢力が釣り合うよう差圧PA−PRを決定する。
【0034】
ここでロックアップ制御弁3にかかる信号圧Psは、ポンプ圧PPを元圧としてロックアップソレノイド4がロックアップデューティDに応じて作り出すもので、マイクロコンピュータなどで構成されるコントローラ5は、ロックアップソレノイド4を介して差圧PA−PRを制御する。
【0035】
コントローラ5には、車両の走行状態やドライバーの運転状況を示す信号、例えば、自動変速機に設けた出力軸回転センサ9からの信号、トルクコンバータ1のタービン回転センサ8からの信号、トルクコンバータ1への入力回転速度を検出するインペラ回転センサ7からの信号、油温センサ11からの信号などが入力され、これらの検出信号によりロックアップクラッチ2の締結や解放あるいはスリップなどの制御を行う。
【0036】
コントローラ5は、オープン制御とスリップ制御(フィードバック制御)とを切り換えてスリップロックアップを行うもので、ロックアップソレノイド4を駆動するロックアップデューティDを決定するとともに、電源電圧信号6に応じてロックアップデューティDの補正を行う。
【0037】
次に、コントローラ5で行われる制御のうちスリップ制御について図2の制御系構成図に基づき説明する。
【0038】
目標スリップ回転演算部S100では、車速とスロットル開度(またはアクセル操作量)と油温等に基づき、トルク変動やこもり音の発生がもっとも少ないところに目標スリップ回転(速度)ωSLPTを決定する。
【0039】
実スリップ回転演算部S103では、ポンプインペラの回転速度ωiRからタービンランナの回転速度ωTRを減算してトルクコンバータ1の実スリップ回転(速度)ωSLPRを算出する。
【0040】
ここで、インペラの回転速度はエンジン回転速度と等価であり、また、タービン回転速度は入力軸回転速度と等価な速度である。
【0041】
前置補償器(S101AおよびS101B)では、目標スリップ回転ωSLPTを、設計者の意図する応答になるように設定した補償用フィルタを通過させる事により、目標スリップ回転補正値を算出する。
【0042】
まず、前置補償器S101Aでは、目標スリップ回転ωSLPTをもとに、第1の目標スリップ回転補正値ωSLPTC1を次式により算出する。
ωSLPTC1=G(S)×ωSLPT …(6)
ただし、
ただし、G(S)は規範モデルであり、設計者の意図する目標応答が得られるような伝達関数を設定する。
【0043】
次にS101Bでは、第2の目標スリップ回転補正値ωSLPTC2を、
ωSLPTC2=G(S)×ωSLPT …(7)
より算出する。ただし、
【0044】
【数4】
Figure 2004245312
であり、G(S)はフィードフォワード補償器、P(S)は制御対象であるスリップ回転部をモデル化した伝達関数である。
【0045】
スリップ回転速度偏差演算部S102では、第1の目標スリップ回転補正値ωSLPTC1と実スリップ回転速度ωSLPRとの間のスリップ回転偏差ωSLPERを、
ωSLPER=ωSLPTC1 − ωSLPR …(9)
より算出する。
【0046】
スリップ回転指令値演算部S104では、スリップ回転偏差ωSLPERをなくすために、比例・積分制御(以下、PI制御)により構成されたフィードバック補償器により、第1スリップ回転指令値ωSLPC1を、
ωSLPC1=Kp・ωSLPER+(KI/S)×ωSLPER …(10)
ただし、Kp:比例制御定数
KI:積分制御定数
S:微分演算子
より算出する。
【0047】
そして、第1スリップ回転指令値ωSLPC1と第2目標スリップ回転補正値ωSLPTC2とを次式のように加算することで、スリップ回転指令値ωSLPCを算出する。ωSLPC=ωSLPC1+ωSLPTC2 …(11)
スリップ回転ゲイン演算部S106では、図6に示したマップから現在のタービン回転速度ωTRに対応したスリップ回転ゲインgSLPCを検索して求める。
【0048】
目標コンバータトルク演算部S105では、タービン回転速度ωTRのときに、スリップ回転指令値ωSLPCヲ達成するための目標コンバータトルクtCNVCを、
CNVC=ωSLPC/gSLPC ……(12)
より算出する。
【0049】
エンジントルク推定部S108では、図7に示したエンジン全性能マップを用いて、エンジン回転速度Neおよびスロットル開度TVO(またはアクセル操作量)から、エンジントルクマップ値tESを検索し、これにエンジンの動特性(吸気系の輸送遅れ分)を時定数TEDの一次遅れとした場合のフィルタを通過させて、エンジントルク推定値tEHを、
【0050】
【数5】
Figure 2004245312
より算出する。
【0051】
目標ロックアップクラッチ締結容量演算部S107では、エンジントルク推定値tEHから目標コンバータトルクtCNVCを減算して目標ロックアップクラッチ締結容量tLUを次式により算出する。
LU=tEH−tCNVC …(14)
ロックアップクラッチ締結圧指令値演算部S109では、図8に示したロックアップクラッチ容量マップから現在の目標ロックアップクラッチ締結容量tLUを達成するためのロックアップクラッチ締結圧指令値(図中ロックアップクラッチ容量)PLUCを検索する。
【0052】
ソレノイド駆動信号演算部S110では、実際のロックアップクラッチ締結圧をロックアップクラッチ締結圧指令値(差圧指令値)PLUCにするためのロックアップデューティSDUTYを決定する。
【0053】
次に、コントローラ5で行われる制御のうち、本発明の要部である、オープン制御からフィードバック制御へ切り換える制御の一例について、図3〜図5のフローチャートを用いて説明する。
【0054】
図3のステップS1では、現在行うべき制御がスリップ制御(フィードバック制御)なのかどうかを、スロットル開度や車速等に基づいて判定し、スリップ制御であると判定した場合はステップS4へ進み、スリップ制御ではないと判定した場合はステップS2へ進む。
【0055】
ステップS2では、現在行なうべき制御がロックアップ制御なのかどうかを、前記同様に判定し、ロックアップ制御であると判定した場合はステップS3へ進み、ロックアップ制御ではないと判定した場合はステップS13へ進む。
【0056】
ステップS3では、ロックアップ制御において、完全ロックアップ状態(差圧指令が最大の状態)に移行できているかどうか判定し、移行できている場合はロックアップ完了であるため、ステップS12へ進む。一方、移行が完了していない場合は、スリップ制御を併用してロックアップ状態へ移行する制御を行なうため、ステップS4へ進む。
【0057】
現在の制御状態がスリップ制御もしくはロックアップ制御と判定したステップS4において、前回の制御状態がコンバータ制御の場合はステップS5へ進み、コンバータ制御以外の場合はステップS8へ進む。
【0058】
ステップS5では、図9のマップより、現在のスロットル開度に応じた初期差圧を設定する。そして、ステップS6においてオープン制御による昇圧動作を実行中である事を示すフラグ(FLAG1)をセットし、フィードフォワード制御の停止要求フラグ(FLAG2)をクリアする。
【0059】
そして、ステップS7では、オープン制御中のスロットル開度変化量を評価するための△TVOをクリアし、同時にスロットル開度の最大値および最小値の記録値TVO_MAXおよびTVO_MINを、現在のスロットル開度TVO_NOWにて初期化する(後述のステップS9にて算出、使用)
以上、ステップS5〜S7において、運転領域がコンバータ状態からスリップ状態もしくはロックアップ状態へ移行した初回のみ、オープン制御で昇圧処理を開始するための準備処理を行ない、2回目以降は行なわない。
【0060】
ステップ8では、所定時間内におけるエンジン回転速度の変化量△Neを、下式により算出する。所定時間を100ms間とすると、
△Ne=Ne現在値 − Ne100ms前 …(15)
であり、Neはエンジン回転速度である。
【0061】
ステップS9では、後述の図5のフローチャートに従って、制御中のスロットル開度変化量△TVO(最大値と最小値の差)を算出する。
【0062】
ステップS10では、後述の図4のフローチャートに従い、オープン制御中およびスリップ(フィードバック)制御中の差圧指令値の算出を行なう。
【0063】
続いて図4のフローチャートの説明を行なう。
【0064】
図4のステップS50において、現在、オープン制御による昇圧動作を実行中なのかどうかを、図3のステップ6にて設定したフラグ(FLAG1)により判定し、昇圧動作を実行中の場合(FLAG1=1)はステップS51へ進み、昇圧中でない、つまりスリップ制御を実行中の場合(FLAG1=0)はステップS61へ進む。
【0065】
ステップS51では、図3のステップS9にて算出した制御中のスロットル開度変化量△TVOを評価し、所定値以内の場合は、エンジン回転速度の変動に対する要因として差圧制御以外の要因(エンジントルク変動など)が含まれていないと判断し、ステップS52へ進む。一方、所定値より大きい場合は、ステップS54へ進む。
【0066】
ステップS52では、現在のエンジン回転速度Neと、図12で示すように、スロットル開度に応じて設定されたエンスト対策開始回転速度(エンスト回避回転速度)NENST1とを比較し、
Ne<NENST1 …(16)
であれば、エンストの恐れがあると判定し、ステップS57へ進み、エンジン回転速度低下救済のためのフィードバック制御への切替処理を行なう。一方、エンストの恐れがない場合(Ne≧NENST1)には、ステップS53へ進む。なお、図12のエンスト対策開始回転NENST1は、システムがエンストの可能性を判断し、ロックアップクラッチを即座に解放するエンスト判定回転(800rpm程度)に対して、100〜200rpm程度を加算した値を設定する。
【0067】
ステップS53では、図3のステップS8にて算出した所定時間内のエンジン回転速度変化量△Neと、図13で示すように、スロットル開度毎に応じて設定されたエンジン回転急低下判定回転DNENSTとを比較し、
△Ne<DNENST …(17)
であれば、エンストの恐れがあると判定し、ステップS57へ進み、エンジン回転速度低下救済のためのフィードバック制御への切替処理を行なう。一方、エンストの恐れがない場合(ΔNe≧DNENST1)には、ステップS54へ進む。
【0068】
ステップS54では、従来通りの手順により、オープン制御による昇圧動作を終了して良いかどうかを判定する。まず、判定用スリップ回転NSLPENDを、図10のマップより、現在のスロットル開度に応じて算出する。続いて、現在のスリップ回転NSLPと、この判定用スリップ回転NSLPENDの比較を行ない、
SLP≦NSLPEND …(18)
の場合は、ロックアップ差圧の昇圧動作によりスリップ回転が反応し始め、差圧制御が可能な状態になったと判定し、オープン制御による昇圧動作を終了してステップS59へ進み、通常のフィードバック制御への切替処理を行なう。この(18)式を満足しない場合は、まだスリップ回転がロックアップ差圧指令の増加に対して反応していないと判定し、オープン制御を継続するためにステップS55へ進む。
【0069】
ステップS55では、オープン制御中における単位時間あたりの昇圧量(昇圧速度)を、予め設定しておいた図11のマップより算出し、続くステップS56にて、前サイクルの差圧指令値PLUCにこの昇圧量を加算する事で、オープン制御中の差圧指令値PLUCを算出する。なお、単位時間とは制御サイクルと等価であり、例えば20ms毎にオープン制御を行なうように構成した場合は、20ms間あたりの昇圧量を設定する事になる。
【0070】
以上、ステップS51〜56にて1オープン制御時の差圧指令値の設定を行なう。
【0071】
続いてオープン制御からスリップ制御への切替処理について説明する。
【0072】
ステップS59では、通常のフィードバック制御への切替処理であるため、フィードバック補償器のゲインは通常の設定値(制御設計上の安定性等を考慮した値)にして、ステップS60へ進む。
【0073】
一方、ステップS57および58は、エンジン回転速度低下救済のためのフィードバック制御への切替処理である。まず、ステップS57では、フィードフォワード制御を停止するための要求フラグ(FLAG2)をセットする。これにより、後述のステップS68以降にてスリップ制御の演算を行なう際に、フィードフォワード出力を固定値(例えばゼロ)として演算することになる。換言すれば、フィードフォワード制御を一時的に停止して、フィードバック制御のみを行うことになる。
【0074】
続くステップS58では、図14のマップよりフィードバック補償器のゲイン増加係数KNを算出し、通常のゲインに乗算することで算出し、ステップS60へ進む。
【0075】
ここで、図14のような設定にすれば、エンジン回転速度変化量△Neが負の方向に大きくなる(エンジン回転速度の低下速度が大きくなる)につれて、フィードバック補償器のゲインを大きく設定できるため、フィードバック制御がエンジン回転速度の低下を抑える効果をより高めることができる。
【0076】
ステップS60では、オープン制御による昇圧動作中である事を示すフラグ(FLAG1)をクリアし、ステップS67へ進む。
【0077】
ステップS67では、オープン制御による昇圧動作を終了し、スリップ(フィードバック)制御に切り替えるために1制御系の初期化処理を行なう。この初期化処理は、図2の制御系構成図において、前置補償器(S101AおよびB)の出力を、フィードバック制御への切り替え時点の実スリップ回転で初期化し、スリップ回転指令値演算部(S104)におけるフィードバック補償器を、同じく実差圧相当のスリップ回転で初期化する事により行なう。
【0078】
以上、ステップS57、S58、S60、S67にて、フィードフォワード制御を停止した状態でのオープン制御から通常のスリップ(フィードバック)制御への切替処理を行ない、ステップS59、60、67では、フィードフォワード制御を動作させた状態でのオープン制御から通常のスリップ(フィードバック)制御への切替処理を行なう。
【0079】
続いてスリップ制御を実行中のフローについて説明する。
【0080】
ステップS61では、オープン制御からスリップ(フィードバック)制御に切り替える際に、フィードフォワード補償器を停止したかどうかを、フラグ(FLAG2)により行なう。フィードフォワード制御を停止中の場合(FLAG2=1)はステップS62へ進み、停止中でない、つまりフィードフォワード制御を実行中の場合(FLAG2=0)はステップS68へ進む。
【0081】
ステップS62〜64では、停止中のフィードフォワード制御を再開してよいかどうか(本発明のポイント2)を、下記手順で判定する。まず、ステップS62では、所定時間内のエンジン回転速度の変化量△Neを評価し、
△Ne>0 …(19)
であればエンジン回転速度が下降から上昇に転じたと判定し、ステップS63へ進む。上昇に転じていない場合は、ステップS64へ進む。
【0082】
ステップS63では、現在のエンジン回転速度Neと、スロットル開度毎に設定されたエンスト対策終了回転NENST2(図12)とを比較し、
Ne>NENST2 …(20)
の場合は、エンジン回転速度の数値自体がエンストの恐れがない領域まで復帰したと判定し、ステップS65へ進む。そうでない場合はステップS64へ進む。
【0083】
ステップS64では、ステップS62および63で行なったエンジン回転速度のエンストの危険性が回避できていない場合でも、フィードフォワードが停止したたまになる不具合(昇圧量不足、締結タイミングの遅れが発生)を回避するため、強制的にフィードフォワード制御の停止を解除し、通常のスリップ制御へ移行させるための判断を行なう。ここでは、プライマリ回転を図15のようなスロットル開度に依存して求まる数値(フィードフォワード停止解除回転速度)と比較し、プライマリ回転が設定回転以上であれば、強制的にフィードフォワード制御の停止を解除するためにステップS65へ進む。そうでない場合は、フィードフォワード制御の停止を継続するために、ステップS68へ進む。
【0084】
フィードフォワード制御の停止を解除すると判定した場合は、まず、ステップS65にて停止要求フラグ(FLAG2)をクリアする。続いて、ステップS66にてフィードバック補償器のゲインを通常値に戻し、実行中のフィードバック制御をエンジン回転速度低下救済状態から通常状態へ切り替える。そして、ステップS67にて制御系の初期化処理を行なう。(初期化時の処理内容は前述)
ステップS68〜70では、図2の制御系構成図に基づいたフィードバック制御演算を行なう。まず、ステップS68では、スリップ制御演算を行なうにあたり、フィードフォワード制御を行なうべきかどうかを、フラグ(FLAG2)を判定することで行なう。フィードフォワード制御を停止する(FLAG2=1)の場合はステップS70へ進み、フィードフォワード制御を実行する(FLAG2=0)場合はステップS69へ進む。
【0085】
ステップS69およびステップS70での演算内容は、フィードフォワード制御演算を行なわない(出力を固定する)以外に差異はなく、スリップ制御中における差圧指令値PLUCを算出し、ステップS71へ進んで図3のフローチャートに復帰する。例えば、ドライブスリップを行なう場合は、目標スリップ演算部S100にて、目標スリップ回転ωSLPTとして40rpmを設定し、ロックアップ状態にする場合は、0rpmを設定する。そして、この設定した目標スリップ回転に一致するようにフィードバック制御系が作用する構成となっている。
【0086】
以上、ステップS61〜67で、スリップ制御中にフィードフォワード制御の停止解除を行なうための処理を行なう。そして、ステップS69もしくはステップS70にて、スリップ(フィードバック)制御時の差圧指令値の算出を行なうが、ステップS69がフィードフォワード制御演算を行なう場合、ステップS70がフィードフォワード演算を行なわない場合である。
【0087】
最後に、図3のステップS9における、評価期間中のスロットル開度変化量の算出方法について、図5のフローチャートを用いて説明する。
【0088】
ステップS90では、現在のスロットル開度TVO_NOWがスロットル開度最大値の記憶値TVO_MAXより大きければステップS91へ進み、最大値の記憶値TVO_MAXを現在値TVO_NOWで更新し、ステップS92へ進む。現在のスロットル開度TVO_NOWがスロットル開度最大値の記憶値TVO_MAXより大きくなければステップS93へ進む。
【0089】
ステップS93では、同様に現在のスロットル開度TVO_NOWがスロットル開度最小値の記憶値TVO_MINより小さければステップS94へ進み、最小値の記憶値TVO_MINを現在値TVO_NOWで更新し、ステップS92へ進む。
【0090】
現在のスロットル開度TVO_NOWが最小値の記憶値TVO_MINより小さくなければ、そのままステップS92へ進む。ステップS92では、スロットル開度の最小値TVO_MINと最大値TVO_MAXとの差を計算することで、評価期間中のスロットル開度変化量△TVOを算出する。
【0091】
以上述べた実施例のタイミングチャートを図16に示す。
【0092】
まず、時刻t1からオープン制御により差圧指令値が立ち上がり、ロックアップクラッチの締結が開始される。なお、オープン制御は、ロックアップ差圧に対するスリップ回転速度の応答が良くなる差圧までロックアップ差圧を上昇させ、その後のスリップ制御を円滑に行うためのものである。
【0093】
通常のロックアップクラッチの締結時では、現在のスリップ回転速度NSLPが判定用スリップ回転NSLPEND未満になると差圧の変化に応じて実スリップ回転速度を目標スリップ回転速度へ追従させることが可能になったと判定してオープン制御からスリップ制御に切り換えられる。
【0094】
ところが、図示のように、エンジントルクの急変などでオープン制御中にエンジン回転速度がエンスト対策開始回転速度NENST1を下回ると、実スリップ回転速度が判定用スリップ回転NSLPENDより大きくても、オープン制御からスリップ制御へ切り換えられる。
【0095】
すなわち、エンジン回転速度Neが低下してエンスト対策開始回転速度NENST1未満になる時刻t2からは、オープン制御からスリップ(フィードバック)制御に切り替わる。
【0096】
エンジン回転速度がエンスト対策開始回転速度NENST1を下回ったことでスリップ(フィードバック)制御を開始した場合は、フィードフォワード出力を固定(図ではゼロ)しているため、フィードバック出力がフィードフォワード出力による干渉を受けることなく、スリップ回転指令値としては増加する方向(=エンジン回転速度低下を抑える方向)に作用する。
【0097】
そして、時刻t3では、エンジン回転速度の復帰(回転速度低下の停止)に伴い、フィードフォワード停止を解除しているが、同時に目標スリップ回転を実スリップ回転にリセットしているため、従来例(図19)に見られるような、目標値へ収束させるためのハンチングが生じるのを抑制できる。
【0098】
次に、フィードフォワード停止中の期間(時刻t1〜t2)において、フィードバックゲインを大きく設定することで、フィードバック分の操作量が増加し、エンジン回転速度の落ち込みを抑えることができる。
【0099】
図16のタイミングチャートにおいて、オープン制御からスリップ(フィードバック)制御への切替条件であるスリップ回転(判定用スリップ回転NSLPEND)を、プライマリ回転速度(入力軸回転速度)に加算して図中に示したのが1点鎖線で示したラインである。これは、エンジン回転速度に置き換えて考えると、エンジン回転速度が図中の灰色に着色された部分まで低下しないとスリップ制御が開始しないことを表す。
【0100】
前記従来例である図19および図20では、プライマリ回転が上昇している過程においても、切替判定用のスリップ回転しか条件がないため、終了しないオープン制御により、エンジン回転速度の低下を助長する方向にあった。しかし、本発明においては、切替条件としてスリップ回転の他に予め設定したエンジン回転速度(エンスト対策開始回転速度NENST1)を追加して比較するようにしたため、図16のように、スリップ制御開始(=オープン制御終了)領域が時刻t2〜t5まで拡大されている。このため、スリップ(フィードバック)制御の開始タイミングを早めることができ、エンジン回転速度の低下に対して、前記従来例のようなエンストまたはエンスト防止のためのロックアップ即解除の発生を未然に防止できる。
【0101】
図16では、上記図4のステップS52にてオープン制御を終了し、スリップ制御を開始した場合、つまり、エンジン回転速度が所定回転以下になったことに伴い、スリップ制御を開始した場合を示している。
【0102】
こうして、ロックアップクラッチの締結時のオープン制御中において、エンジン回転速度がエンスト対策開始回転速度NENST1を下回ると(時刻t2)、エンストの傾向がある領域に入ったと判定してオープン制御からスリップ制御に切り換える。このスリップ制御ではフィードバック制御とフィードフォワード制御を備えるが、エンスト対策開始回転速度NENST1を下回って制御を切り換えた場合では、エンジン回転速度の低下が収まるまでフィードフォワード分は固定され、また、フィードバックゲインはエンジン回転速度変化量ΔNeに応じて通常よりも大きな値が設定されるため、エンジン回転速度の低下を確実に抑制できる(時刻t3)。
【0103】
そして、エンジン回転速度の低下が収まった時刻t3では、目標スリップ回転速度を同時刻(時刻t3)の実スリップ回転で初期化するとともに、フィードフォワードの停止を解除するので、目標スリップ回転速度と実スリップ回転速度の偏差が大きくなってハンチングが生じるのを抑制でき、円滑にロックアップクラッチの締結を行うことができる。さらに、時刻t3以降ではエンジン回転速度が上昇に転じ、通常のゲインに戻したフィードバック制御によって時刻t4以降で、エンジン回転速度は目標スリップ回転速度に応じて低下し、時刻t5以降ではスリップ制御を終了してプライマリ回転(タービン回転速度)に一致して締結が完了するオープン制御に移行する。
【0104】
こうして、ロックアップ過程のオープン制御によりロックアップ差圧を上昇させていくとスリップ回転が減少して、やがて、スロットル開度毎に予め設定されていたオープン制御を終了(=スリップ制御を開始)するスリップ回転になるが、この間にエンストが予想される場合は、フィードフォワード制御を禁止(出力固定)した状態で、フィードバック制御のみでスリップ制御を開始するようにしたので、エンジン回転速度の急激な低下を抑えるべき状況において、フィードフォワード制御の働きがフィードバック制御の働きを妨げる(結果としてロックアップ差圧指令が上昇する)方向に作用するのを防止でき、このため、速やかにエンジン回転速度の低下を抑えて、エンスト判定回転速度を下回るのを回避して滑らかなロックアップクラッチの締結を実現できるのである。
【0105】
また、エンジン回転速度がエンストが予想される回転域以上で上昇に転じたら、フィードフォワード制御の停止を解除するとともに、目標スリップ回転の設定をやり直し、具体的には、規範モデルを実スリップ回転で初期化するのに合わせて、制御系を初期化するので、エンジン回転速度の低下が収まり、エンスト発生の恐れがなくなったら、制御系をエンジン回転速度の低下救済の優先から、本来のロックアップ優先へと速やかに切り替えることができる。
【0106】
そして、この時点で、目標スリップ回転速度を設定し直さない場合、エンジン回転速度が低下する前の目標スリップ回転(設定し直した後よりも大きいスリップ回転)に追従させようとするため、エンジン回転がハンチングする恐れがあったが、本願発明では目標スリップ回転を設定し直すことで、この現象を回避し、エンジン回転速度の低下を救済した時点から、滑らかにロックアップ制御状態へと移行できるのである。
【0107】
また、フィードフォワード制御を停止している間、つまりエンジン回転速度の低下を最優先で抑えようとしている期間は、フィードフォワード制御を停止する直前のエンジン回転速度の変化状況に応じて、フィードバック補償器のゲインを変更する(ただし、フィードフォワード停止解除後は、フィードバック補償器のゲインを停止前の設定に戻す)ようにしたので、フィードバック補償器のゲインは、安定性設計などの制約を受けることなく、エンジン回転の低下を抑えることを最優先に設定した値にでき、エンスト判定回転速度を下回らないように補正することができ、また、フィードフォワード停止直前のエンジン回転速度低下の仕方や程度に応じて、最適なゲインを設定できるようになるため、回転速度低下の救済におけるフィードバック補償器の効果を最大限に活かすことができるようになる。例えば、フィードフォワード停止直前のエンジン回転速度の変化量が大きい場合は、エンスト判定する回転域までの到達時間が短いと判断し、大きめのゲインを設定する。逆に、変化量が小さい場合は、エンスト判定する回転域までの到達時間が長いと判断し、ゲインを小さめに設定する。これにより、通常ゲインではエンジン低下の救済が間に合わないような状況においてもエンスト判定の回避が間に合うようになる。また、不必要にフィードバック補償器を作用させる事によるハンチングの発生を未然に防ぐこともできるようになる。
【0108】
スリップ(フィードバック)制御の開始条件を、エンスト判定回転を考慮したものとすることで、例えば、開始条件として、従来のスロットル開度などに応じて設定されるスリップ回転とは別に、スロットル開度などに応じて設定されるエンスト予防回転(エンスト判定回転に100rpm前後の余裕代を加えたもの)を追加し、「実エンジン回転<エンスト予防回転」の場合は、従来のスリップ回転による開始条件が成立していない場合でもスリップ制御を開始する。また、この状況をエンストが予想される場合として認識することで、オープン制御において、エンジン回転がエンスト判定回転以下になるまでロックアップ差圧の昇圧を継続してしまう事がなくなる。そのため、ロックアップクラッチの即解放等によるショック発生を防止でき、また、ロックアップクラッチを解放する頻度自体が少なくなるため、トータルでの燃費向上も期待できる。
【0109】
なお、オープン制御中の昇圧量の設定に問題がなければ、つまり、設定値が実機の特性と合致する状態であれば、前記課題に挙げたような早期ロックアップによる問題自体が発生しづらいため、スリップ制御を開始する条件は従来の条件(スロットル開度依存のみ)でも問題が生じない。
【0110】
図17のタイミングチャートは、オープン制御からスリップ制御への切替条件がエンジン回転速度変化量△Neだった場合(図4のステップS53で条件成立)であり、エンジン回転速度の急激な変化に対しては、より早く低下を検出してオープン制御からスリップ制御へ切り換え、図16と同様に、フィードフォワードの固定、フィードバックゲインの大側への補正を行って、エンジン回転速度がエンスト判定回転速度を下回るの回避しながら、エンジン回転速度が上昇に転じるとフィードフォワードを開始するとともに、目標スリップ回転速度を再設定して、滑らかに締結を行うことができる。
【0111】
このように、スリップ(フィードバック)制御の開始条件として、所定時間内のエンジン回転の変化(急低下)を追加し、具体的には、従来のスロットル開度によって設定されるスリップ回転条件とは別に、所定時間内のエンジン回転速度の変化量を加え、「エンジン回転の変化量<設定値」の場合は、従来のスリップ回転による開始条件が成立していない場合でもスリップ制御を開始し、また、この状況をエンストが予想される場合として認識する。
【0112】
これにより、より早期にエンストの恐れを判定してオープン制御からスリップ制御へ切り換えることができる。つまり、スロットル開度等に応じて設定したスリップ回転になる前に、差圧に対するスリップ回転の変化を検出できるため、さらに適したタイミングでスリップ制御へ切り替える事ができる。
【0113】
なお、本実施形態では、エンジントルク推定を行う際に、予め用意したトルクマップを使ったが、CANなどの専用の通信手段を用いて、エンジンコントローラ等からトルク推定値を受信できる構成であれば、この受信した値を用いるように構成しても良い。また、エンジン回転速度変化の下降から上昇へ転じるタイミングを、変化量がゼロ以上という条件(△Ne>0)で行なったが、状況に応じてゼロ以外の値を用いて、上昇に転じたことを的確に検出しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すトルクコンバータの概略構成図。
【図2】同じくコントローラの概略構成図。
【図3】コントローラで行われる制御の一例を示すフローチャート。
【図4】ロックアップクラッチの差圧指令値を演算するサブルーチンのフローチャート。
【図5】スロットル開度の変化量を測定するサブルーチンのフローチャート。
【図6】タービン回転速度(プライマリ回転速度)に応じたスリップ回転ゲインの関係を示すマップ。
【図7】エンジン回転速度とスロットル開度に応じたエンジントルクの関係を示すマップ。
【図8】ロックアップクラッチ締結圧とロックアップクラッチ容量の関係を示すマップ。
【図9】スロットル開度と初期差圧(昇圧量)の関係を示すマップ。
【図10】スロットル開度とオープン制御終了(判定用)スリップ回転速度の関係を示すマップ。
【図11】スロットル開度と単位時間当たりの昇圧量の関係を示すマップ。
【図12】スロットル開度とエンスト対策開始回転速度及びエンスト判定回転速度の関係を示すマップ。
【図13】スロットル開度とエンジン回転急低下判定回転速度の関係を示すマップ。
【図14】エンジン回転速度変化量とゲイン増加係数KNの関係を示すマップ。
【図15】スロットル開度とフィードフォワード停止解除回転速度の関係を示すマップ。
【図16】コンバータ状態からロックアップ状態へ移行する際の各値と時間の関係を示すグラフで、エンジン回転速度、入力軸(プライマリ)回転速度、目標スリップ回転速度、フィードフォワード出力、フィードバック出力、スリップ回転速度指令値、目標スリップ回転速度及びロックアップクラッチの差圧指令値と時刻の関係を示すグラフである。
【図17】同じく、コンバータ状態からロックアップ状態へ移行する際の各値と時間の関係を示すグラフで、エンジン回転速度、入力軸(プライマリ)回転速度、目標スリップ回転速度、フィードフォワード出力、フィードバック出力、スリップ回転速度指令値、目標スリップ回転速度及びロックアップクラッチの差圧指令値と時刻の関係を示すグラフである。
【図18】フィードフォワード補償器とフィードバック補償器を備えた制御系のブロック図。
【図19】従来例を示し、コンバータ状態からロックアップ状態へ移行する際の各値と時間の関係を示すグラフで、エンジン回転速度、入力軸(プライマリ)回転速度、目標スリップ回転速度、フィードフォワード出力、フィードバック出力、差圧指令値と時間の関係を示す。
【図20】他の、従来例を示し、コンバータ状態からロックアップ状態へ移行する際にロックアップクラッチの解放が行われた場合を示すグラフで、エンジン回転速度、入力軸(プライマリ)回転速度、オープン終了回転速度、差圧指令値と時間の関係を示す。
【符号の説明】
1 トルクコンバータ
2 ロックアップクラッチ
3 ロックアップ制御弁
4 ロックアップソレノイド
5 コントローラ

Claims (5)

  1. ロックアップクラッチを備えて原動機と自動変速機の間に介装されたトルクコンバータと、
    車両の運転状態に基づいてオープン制御によりロックアップクラッチの締結状態を制御するオープン制御手段と、
    車両の運転状態から前記ロックアップクラッチの目標スリップ回転速度を求める目標スリップ回転算出部と、
    前記トルクコンバータのポンプインペラ回転速度とタービン回転速度から実際のスリップ回転速度を検出する実スリップ回転速度検出手段と、
    前記目標スリップ回転と実際のスリップ回転に基づくフィードバック制御と前記目標スリップ回転に基づくフィードフォワード制御とによりロックアップクラッチの締結状態を制御するスリップ制御手段と、
    前記ロックアップクラッチの締結時には、実スリップ回転速度が予め設定した値を下回ったときに前記オープン制御手段からスリップ制御手段へ切り換える締結制御手段と、
    前記ロックアップクラッチの締結時に、ポンプインペラ回転速度が予め設定したエンスト判定回転速度を下回ったときには、ロックアップクラッチの解放を指令するエンスト回避手段と、
    前記締結制御手段またはエンスト回避手段からの指令値に基づいて前記ロックアップクラッチに供給する油圧を制御する油圧制御手段とを備えたトルクコンバータのスリップ制御装置において、
    前記締結制御手段は、
    前記オープン制御の期間中にポンプインペラ回転速度が前記エンスト判定回転速度に向けて低下したことを検出または推定するエンスト傾向検出手段と、
    前記エンスト傾向検出手段が、ポンプインペラ回転速度のエンスト判定回転速度に向けた変化を検出したときには、オープン制御からスリップ制御へ切り替えるとともに、前記フィードフォワード制御を停止してフィードバック制御のみによってスリップ制御を開始するエンスト傾向回避手段とを備えたことを特徴とするトルクコンバータのスリップ制御装置。
  2. 前記エンスト傾向検出手段は、ポンプインペラ回転速度が、エンスト判定回転速度よりも大きい値に設定されたエンスト回避回転速度を下回ったときに、ポンプインペラ回転速度が前記エンスト判定回転速度に向けて急激に変化したことを検出することを特徴とする請求項1に記載のトルクコンバータのスリップ制御装置。
  3. 前記エンスト傾向検出手段は、予め設定した期間内でポンプインペラ回転速度の変化量を検出する変化量検出手段と、
    前記変化量が予め設定された急低下判定値未満になって急速に低下したときに、ポンプインペラ回転速度が前記エンスト判定回転速度に向けて急激に変化したと推定することを特徴とする請求項1に記載のトルクコンバータのスリップ制御装置。
  4. 前記エンスト傾向回避手段は、スリップ制御に切り替えられた後に、前記ポンプインペラ回転速度が上昇した場合には、フィードフォワード制御の停止を解除するとともに、目標スリップ回転速度をフィードフォワード制御の停止を解除する時点の運転状態に応じて設定し直すことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一つに記載のトルクコンバータのスリップ制御装置。
  5. 前記エンスト傾向回避手段は、前記フィードフォワード制御の停止期間中では、フィードフォワード制御停止直前の運転状態の変化に応じてフィードバック制御のゲインを増大することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一つに記載のトルクコンバータのスリップ制御装置。
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