JP2004244151A - クレーンの吊下げ長さ測定方法及び装置 - Google Patents

クレーンの吊下げ長さ測定方法及び装置 Download PDF

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Takayuki Yasuma
孝之 安間
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Abstract

【課題】制振制度の向上及び搬送効率の向上を図るために、吊下げ長さを簡略な構成にて精度良く測定できるようにする。
【解決手段】吊上索4による吊下点Aと吊荷6の接地面Bとの間の吊下点距離Hを予め求めておき、吊上索4に掛かる荷重を検出してその検出荷重が空荷時より大きい設定荷重を超えたことにより吊荷6の地切りを検出し、この地切りを検出した時点を巻取り原点として吊上索4の巻取り長さCを検出し、この巻取り長さCを前記吊下点距離Hから減算することにより吊下げ長さLを求める。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、吊荷を吊上げて搬送する種々のクレーンやホイスト等において、吊上索により吊下点から吊下げられている吊荷の吊下げ長さを簡略に精度良く測定できるようにしたクレーンの吊下げ長さ測定方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
種々のクレーンやホイスト等により吊荷を吊上げて搬送する際には、吊荷の吊下げ長さを計測することが要求される場合が多い。例えば、クレーンにより吊荷を吊上げて搬送する際の発進加速時または停止減速時には、吊上索の長さに応じた周期で吊荷が振り子運動する問題があり、この荷振れの問題を解決するために従来から種々の制振装置が提案されているが、吊荷の振り子運動を精度よく制振するためには振り子運動の固有振動数を求める必要があるが、この固有振動数を求めるためには振り子長さ、即ち吊下点から吊荷までの吊下げ長さを正確に知る必要がある。
【0003】
また、吊荷の搬送時には、吊荷が他の物品や機器等の障害物に衝突する可能性があり、衝突を回避するためには吊荷を必要以上に吊上げて安全を図ることが一般に行われているが、このようにした場合、吊荷を接地面から吊上げて目的位置まで搬送する距離が長くなり最短ルートでの搬送ができないために搬送効率が低下する問題があり、こうした搬送効率を高めることからも吊下げ長さを正確に知る必要がある。
【0004】
吊下げ長さを測定する最も簡便な方法としては、吊荷の吊上げ吊下げを行うウインチ等に、吊上索の巻取り長さを検出する回転検出器(例えばロータリエンコーダ)を設置したものがある。
【0005】
しかし、上記回転検出器を用いた方式では、吊上索の吊フックにより接地面上の吊荷を吊上げ、吊荷が地切り(吊荷が接地面から離れること)したことを目視等にて確認し、この地切り時を回転検出器の検出原点として、その後のウインチの巻取り長さを回転検出器で検出し、検出した巻取り長さを吊上索の吊下点と接地面との間の吊下点距離から引算することによって吊下げ長さを求めている。しかし、この方式では吊荷の地切りを精度良く検出する手法がないために吊下げ長さを正確に測定できない問題があり、従って高い制振精度を得ることができない、或いは吊荷を最短の搬送ルートで移動させて搬送効率を高めることができないという問題がある。
【0006】
即ち、前記した従来の回転検出器を用いた方式では、吊荷の地切りが行われた瞬間を簡単、確実に検出できる手法がないために、回転検出器で巻取り長さを検出しても実際の吊下げ長さを正確に測定できない問題があった。
【0007】
一方、ケーブルクレーンにおいては、吊上索の副塔側の床面等の固定点に、荷重センサを設け、トロリ高さはトロリの主塔と副塔間の横行位置と吊荷の重さとによって決まることから、横行ドラムの回転角と荷重センサで求めた吊荷の荷重とによって吊下げ長さを算出するものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0008】
【特許文献1】
特許第3297008号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1に記載のものは、ケーブルクレーンを対象としたものであり、そのため、吊上索の副塔側の床面等の固定点に荷重センサを設置しているが、ケーブルクレーン以外の天井クレーン及びジブクレーン等やホイスト等のように、吊荷を吊上げる吊上点が平面上で種々変化するクレーン等には適用することが困難である。即ち、特許文献1の方法を、吊上点が変化するクレーン等に適用するためには、吊荷の吊上げを行うすべての吊上点の接地面に荷重センサを配置する必要があり、このためには装置構成が非常に大掛りとなり実用的でない。
【0010】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなしたものであり、制振制度の向上及び搬送効率の向上を図るために、吊下げ長さを簡略な構成にて精度良く測定できるようにしたクレーンの吊下げ長さ測定方法及び装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、吊上索による吊下点と吊荷の接地面との間の吊下点距離を予め求めておき、吊上索に掛かる荷重を検出してその検出荷重が空荷時より大きい設定荷重を超えたことにより吊荷の地切りを検出し、この地切りを検出した時点を巻取り原点として吊上索の巻取り長さを検出し、この巻取り長さを前記吊下点距離から減算することにより吊下げ長さを求めることを特徴とするクレーンの吊下げ長さ測定方法、に係るものである。
【0012】
請求項2に記載の発明は、吊上索による吊下点と吊荷の接地面との間の吊下点距離が予め求められているクレーンの吊下げ長さ測定装置であって、ウインチによる吊上索の巻取り長さを検出する巻取り長さ検出装置と、吊フックの近傍に設置して吊荷の荷重を検出する荷重検出装置と、前記吊下点距離と前記巻取り長さ検出装置の巻取り長さ検出信号と前記荷重検出装置による荷重検出信号とを入力し、前記荷重検出装置により検出した荷重が空荷時より大きい設定荷重を超えたときに吊荷の地切りを検出し、且つ地切りの検出以後に前記巻取り長さ検出装置が検出した巻取り長さを前記吊下点距離から減算することにより吊下げ長さを求める演算装置と、を備えたことを特徴とするクレーンの吊下げ長さ測定装置、に係るものである。
【0013】
請求項3に記載の発明は、前記荷重検出装置が、検出した荷重が空荷時より大きい設定荷重を超えたときに吊荷の地切り信号を前記演算装置に出力する地切り検出装置を備えていることを特徴とする請求項2に記載のクレーンの吊下げ長さ測定装置、に係るものである。
【0014】
請求項4に記載の発明は、前記荷重検出装置が、吊フックと吊上索の連結部における荷重受面間に設置したロードセルであることを特徴とする請求項2または3に記載のクレーンの吊下げ長さ測定装置、に係るものである。
【0015】
請求項5に記載の発明は、前記荷重検出装置が、信号線により演算装置に接続されていることを特徴とする請求項2または3または4に記載のクレーンの吊下げ長さ測定装置、に係るものである。
【0016】
請求項6に記載の発明は、前記荷重検出装置が、吊フック近傍に設置した信号発信機と演算装置近傍に設置した信号受信機とにより演算装置に無線送信していることを特徴とする請求項2または3または4に記載のクレーンの吊下げ長さ測定装置、に係るものである。
【0017】
請求項7に記載の発明は、前記荷重検出装置が、ウインチ駆動電動機の負荷電流を検出する電流検出器であり、前記演算装置が、電流検出器の負荷電流が空荷時より大きい設定電流を超えたことにより吊荷の地切りを検出していることを特徴とする請求項2に記載のクレーンの吊下げ長さ測定装置、に係るものである。
【0018】
請求項8に記載の発明は、前記荷重検出装置が、電流検出器の検出した負荷電流が空荷時より大きい設定電流を超えたときに吊荷の地切りを検出する地切り検出装置を備えていることを特徴とする請求項7に記載のクレーンの吊下げ長さ測定装置、に係るものである。
【0019】
請求項9に記載の発明は、前記巻取り長さ検出装置が、ロータリエンコーダであることを特徴とする請求項2に記載のクレーンの吊下げ長さ測定装置、に係るものである。
【0020】
上記本発明によれば、以下のように作用する。
【0021】
請求項1または2に記載の発明では、吊上索による吊下点と吊荷の接地面との間の吊下点距離を予め求めておき、吊上索に掛かる荷重を荷重検出装置により検出してその検出荷重が空荷時より大きい設定荷重を超えたことにより吊荷の地切りを検出し、この地切りを検出した時点を巻取り原点として吊上索の巻取り長さを巻取り長さ検出装置により検出し、演算装置にて前記巻取り長さを前記吊下点距離から減算することにより吊下げ長さを求めるようにしたので、吊下げ長さを簡単な構成にて常に精度良く測定することができ、よって吊荷の固有振動数を求めるための振り子長さを精度良く求めることができて吊荷の振り子運動を高い精度で制振できる。
【0022】
また、巻取り長さの検出により吊荷の吊上高さも精度良く測定できるので、吊荷を障害物に衝突しない最短の搬送ルートで移動させることにより搬送効率を大幅に高められる。
【0023】
請求項3に記載の発明では、前記荷重検出装置が、検出している荷重が空荷時より大きい設定荷重を超えたときに吊荷の地切り信号を演算装置に出力する地切り検出装置を備えているので、演算装置における演算を簡略にできる効果がある。
【0024】
請求項4に記載の発明によれば、前記荷重検出装置が、吊フックと吊上索の連結部における荷重受面間に設置したロードセルであるので、簡略な構成にて吊荷の荷重を正確に検出できる。
【0025】
請求項5に記載の発明では、前記荷重検出装置が、信号線によって演算装置に接続されているので、荷重検出装置の信号を有線にて演算装置に伝達できる。
【0026】
請求項6に記載の発明では、前記荷重検出装置が、吊フック近傍に設置した信号発信機と前記演算装置近傍に設置した信号受信機とによって演算装置に送信しているので、荷重検出装置の信号を無線にて演算装置に伝達できる。
【0027】
請求項7に記載の発明では、前記荷重検出装置が、ウインチ駆動電動機の負荷電流を検出する電流検出器であり、前記演算装置が、前記電流検出器の負荷電流が空荷時より大きい設定電流を超えたことにより吊荷の地切りを検出しているので、ウインチ駆動電動機の負荷電流によって吊荷の地切りを簡略に検出できる。
【0028】
請求項8に記載の発明では、前記荷重検出装置が、電流検出器の検出した負荷電流が空荷時より大きい設定電流を超えたときに吊荷の地切りを検出する地切り検出装置を備えているので、演算装置における演算を簡略にできる。
【0029】
請求項9に記載の発明では、前記巻取り長さ検出装置が、ロータリエンコーダであるので、簡略な構成にて巻取り長さを確実に検出できる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0031】
図1は本発明の吊下げ長さ測定装置の形態を天井クレーンを例にとって示した側面図であり、レール1上を走行する台車2に備えたウインチ3から巻出した吊上索4の下端に吊フック5を備え、吊荷6に玉掛けしたワイヤロープ7に前記吊フック5を掛けて吊荷6を吊上げ、台車の走行により搬送するようにしている。
【0032】
天井クレーンは、ウインチ3による吊下点Aと床面等の吊荷の接地面Bとの間の距離、即ち吊下点距離Hは常に一定で予め分かっており、吊荷6の吊下げ長さを測定するために、任意の場所(図1では台車2)に設置した演算装置8に前記吊下点距離Hを入力している。
【0033】
また、ウインチ3に、該ウインチ3による吊上索4の巻取り長さを検出するための巻取り長さ検出装置9を設置し、該巻取り長さ検出装置9により検出した巻取り長さ検出信号10を前記演算装置8に入力している。このとき、巻取り長さ検出装置9としてはロータリエンコーダ9aを用いることができる。
【0034】
更に、前記吊フック5の近傍には、吊下荷重を検出するための荷重検出装置11を設置する。荷重検出装置11は、例えば図3に示すように、吊フック5に設けた雌部材12と前記吊上索4の下端に備えて前記雌部材12と嵌合する雄部材13とにより荷重受面12a,13aを介して荷重を支持するようにした連結部14を設け、該連結部14の荷重受面12a,13a間にロードセル15を設置している。ロードセル15は連結部14の荷重受面12a,13a間に掛る荷重を検出して荷重検出信号11aを出力するようになっている。
【0035】
前記荷重検出装置11で検出された荷重検出信号11aは、図1のごとく信号線16を介して前記演算装置8に導かれている。このとき、信号線16は、台車2に設置された張力保持機能を有する長さ調節装置17に巻付けられて荷重検出装置11との間に一定の張力が保持され、吊上索4の長さの変化に追随できるようになっている。
【0036】
一方、上記したように有線にて信号を送信する方式に代えて、図4に示すように、荷重検出装置11が、吊フック5近傍に設置した信号発信機18と前記演算装置8近傍に設置した信号受信機19とによる無線装置によって荷重検出信号11aを演算装置8に送信するようになっていてもよい。
【0037】
前記吊下点距離Hと、前記巻取り長さ検出装置9の巻取り長さ検出信号10と、前記荷重検出装置11による荷重検出信号11aとを入力している演算装置8は、前記荷重検出装置11により検出した荷重が空荷時より大きい設定荷重(例えば、吊フック5の自重+玉掛けしたワイヤロープ7等の重量)を超えたときに吊荷6の地切りを検出し、且つ地切りの検出以後に前記巻取り長さ検出装置9が検出した巻取り検出信号10による巻取り長さCを、前記吊下点距離Hから減算することによって吊下げ長さLを求めるようにしている。尚、設定荷重は、吊フック5に玉掛けしたワイヤロープ7等の重量を加えたときの荷重より大きく、吊荷6の想定される最小重量のときの荷重より小さい値の範囲内で設定する。
【0038】
また、上記したように荷重検出装置11にて検出した荷重検出信号11aを常時演算装置8に出力する方式に代えて、図3に示すように、荷重検出装置11に、ロードセル15からの荷重検出信号11aが空荷時より大きい設定荷重を超えたときに、地切り信号11bを前記演算装置8に出力するようにした地切り検出装置20を設置するようにしてもよい。
【0039】
更に、図5は、前記吊フック5の近傍の連結部14にロードセル15を設けるようにした荷重検出装置11とは異なる形態を示したものであり、この荷重検出装置21は、ウインチ駆動電動機22の負荷電流を検出する電流検出器23を設置して、該電流検出器23により検出した負荷電流信号23aを演算装置8に入力しており、この場合の演算装置8は、前記電流検出器23で検出した負荷電流が空荷時より大きい設定電流を超えたことにより吊荷の地切りを検出するようにしている。また、上記したように電流検出器23で検出した負荷電流信号23aを常時演算装置8に出力する方式に代えて、荷重検出装置21に、電流検出器23からの負荷電流信号23aが空荷時より大きい設定電流を超えたときに、地切り信号23bを前記演算装置8に出力するようにした地切り検出装置24を設置するようにしてもよい。
【0040】
前記した吊下げ長さLは、吊下点Aから吊フック5下端までの吊上索長さL1に、吊荷6の底面と吊フック5に掛けられたワイヤロープ7の上端までの吊荷6の高さ寸法L2を加算した長さ、即ち吊下点Aから吊荷6の底面までの距離としている。図1では吊荷6の底面が接地面Bに接しているので、吊下げ長さLは吊下点距離Hと同一である。
【0041】
図1のごとく吊荷6の底面が接地面Bに接した状態から、ウインチ3を駆動し吊上索4を巻取って吊荷6を吊上げると、図2に示すように巻取り長さ検出装置9によって検出される巻取り長さ検出信号10の巻取り長さCと同じ吊上高さC’だけ吊荷6が吊上げられるので、検出した巻取り長さCを予め入力されている吊下点距離Hから減算することによって、吊下点Aから吊荷6の底面までの吊下げ長さLを測定することができる。このとき、前記吊下げ長さLと巻取り長さCは、演算装置8と一体或いは近傍に備えた図示しない表示装置によって常時表示させておくことができる。
【0042】
一方、図1の吊荷6の高さ寸法L2が予め判明している場合には、吊上索長さL1を吊下げ長さLとすることもできる。また、吊荷6の重心Wの高さL3が予め判明している場合には、吊上索長さL1+(吊荷6の高さ寸法L2−重心高さL3)=L、即ち、吊下点Aから吊荷6の重心Wまでの距離を吊下げ長さLとすることもできる。
【0043】
次に、上記図1〜図5に示した形態の作用を図6を参照して説明する。尚、このときの吊下げ長さLは吊下点Aから吊荷6の底面までとした場合について説明する。
【0044】
接地面Bに設置されている吊荷6にワイヤロープ7を玉掛けし(ステップS1)、そのワイヤロープ7に吊上索4の吊フック5を掛ける。続いて、ウインチ3を駆動して吊上索4を巻き取ることにより吊荷6の吊上げを開始する(ステップS2)。このとき、荷重検出装置11,21では吊荷6の荷重またはウインチ駆動電動機22の負荷電流を検出しており(ステップS3)、荷重検出装置11,21の荷重検出信号11aまたは負荷電流信号23aは演算装置8に導かれ、演算装置8は荷重の検出値が空荷時より大きい設定荷重を超えたこと、または負荷電流の検出値が空荷時より大きい設定電流を超えたことにより吊荷6の地切りを検出する(ステップS5)。このとき、設定荷重は吊荷の無い空荷時における吊フック5の自重に所定の重量を加算した値とする。すなわち、設定荷重は、吊フック5の自重に玉掛けしたワイヤロープ7等の重量を加えたときの荷重より大きく、吊荷6の想定される最小重量のときの荷重より小さい値とする。また、設定電流は上記設定荷重に対応した電流値とする。尚、上記設定荷重または設定電流は、取り扱う吊荷の重量等に応じて任意に設定することができる。
【0045】
一方、図3または図5に示したように、荷重検出装置11,21に地切り検出装置20,24を備えている場合には、地切り検出装置20,24で検出した地切り信号11bまたは地切り信号23bが演算装置8に入力される。
【0046】
前記演算装置8にて地切りが検出される、或いは地切り検出装置20,24の地切り信号11bまたは地切り信号23bが演算装置8に入力されると、この時を巻取り原点として同時に巻取り長さ検出装置9により巻取り長さCを検出する(ステップS6)。演算装置8は検出した巻取り長さCを前記吊下点距離Hから減算することによって吊下げ長さLを求める(ステップS7)。吊下げ長さL及び巻取り長さCは表示装置に表示させることができるので、吊下げ長さLが所定値になったことにより吊荷6の吊上げを停止する(ステップS8)。また、表示された巻取り長さCによって、吊荷6の吊上高さC’(巻取り長さCと同じ)が所定高さになった時に、吊荷6の吊上げを停止する。
【0047】
上記によれば、吊下点Aから吊荷6の底面までの吊下げ長さLを常に精度良く測定することができるので、吊荷6の固有振動数を求めるための振り子長さを簡単に精度良く求めることができて吊荷6の振り子運動を精度よく制振できるようになる。
【0048】
また、巻取り長さCによる吊荷6の吊上高さC’が精度良く測定できるので、吊荷6を障害物に衝突しない高さに吊上げて最短の搬送ルートで移動させることにより搬送効率を大幅に高めることができる。
【0049】
図7は、本発明の吊下げ長さ測定装置の他の形態をジブクレーンを例にとって示した側面図であり、ジブクレーンは、クレーン装置本体25に起伏自在なジブ26を備えており、ジブ26は起伏用ウインチ27によって起伏するようになっている。また、ジブ26の先端に設けた吊シーブ28からは吊フック5を備えた吊上索4が吊下げられており、該吊上索4の他端はクレーン装置本体25の巻上用のウインチ3に巻き付けられている。
【0050】
図7のようなジブクレーンにおいては、ジブ26が起伏すると吊シーブ28の吊下点Aと地面等の接地面Bとの間の吊下点距離HがH’のように変化することになる。ジブ26の起伏角度θが変化したときの吊下点Aの吊下点距離Hは予め求めておくことができるので、角度検出装置29を設置してジブ26の起伏角度θを検出し、ジブ26の起伏角度θに応じた吊下点距離Hを前記演算装置8に入力する。このようにして吊下点距離Hを検出することにより、前記形態で説明した地切りの検出と、地切り検出時以後のウインチ3による巻取り長さCの検出により、同様な方法で吊下げ長さLを精度良く測定することができる。
【0051】
一方、図7に示すジブクレーンにおいては、実線で示すように吊荷6を吊上た状態からジブ26を二点鎖線で示すごとく上向きに回動させると、吊下点Aとウインチ3との距離が、二点鎖線で示すように変化して短くなるために、この短くなった距離の分だけ、吊下点A’と吊荷6の下面との間の吊下げ長さLが長くなる。このジブ26の起伏角度θが変化することによる吊下げ長さLの変化量は予め求めておくことができるので、前記角度検出装置29にて検出した起伏角度θに基づいた変化量によって、前記方法で測定した吊下げ長さLを補正することにより、正確な吊下げ長さLを測定することができる。
【0052】
従って、ジブクレーンのように、吊シーブ28の吊下点Aと接地面Bとの間の吊下点距離Hが変化する場合においても、吊下点Aから吊荷6の底面までの吊下げ長さLを常に精度良く測定することができ、また、吊荷6の吊上高さC’も精度良く測定することができる。
【0053】
尚、本発明は上記形態例にのみ限定されるものではなく、荷重検出装置は図示例以外の種々の構成のものを採用し得ること、その他本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ること、等は勿論である。
【0054】
【発明の効果】
請求項1または2に記載の発明によれば、吊下索による吊下点と吊荷の接地面との間の吊下点距離を予め求めておき、吊上索に掛かる荷重を荷重検出装置により検出してその検出荷重が空荷時より大きい設定荷重を超えたことにより吊荷の地切りを検出し、この地切りを検出した時点を巻取り原点として吊上索の巻取り長さを巻取り長さ検出装置により検出し、演算装置にて前記巻取り長さを前記吊下点距離から減算することにより吊下げ長さを求めるようにしたので、吊下げ長さを簡単な構成にて常に精度良く測定することができ、よって吊荷の固有振動数を求めるための振り子長さを精度良く求めることができて吊荷の振り子運動を高い精度で制振できる効果がある。
【0055】
また、巻取り長さの検出により吊荷の吊上高さも精度良く測定できるので、吊荷を障害物に衝突しない最短の搬送ルートで移動させることにより搬送効率を大幅に高められる効果がある。
【0056】
請求項3に記載の発明によれば、前記荷重検出装置が、検出している荷重が空荷時より大きい設定荷重を超えたときに吊荷の地切り信号を演算装置に出力する地切り検出装置を備えているので、演算装置における演算を簡略にできる効果がある。
【0057】
請求項4に記載の発明によれば、前記荷重検出装置が、吊フックと吊上索の連結部における荷重受面間に設置したロードセルであるので、簡略な構成にて吊荷の荷重を正確に検出できる効果がある。
【0058】
請求項5に記載の発明によれば、前記荷重検出装置が、信号線によって演算装置に接続されているので、荷重検出装置の信号を有線にて演算装置に伝達できる効果がある。
【0059】
請求項6に記載の発明によれば、前記荷重検出装置が、吊フック近傍に設置した信号発信機と前記演算装置近傍に設置した信号受信機とによって演算装置に無線送信しているので、荷重検出装置の信号を無線にて演算装置に伝達できる効果がある。
【0060】
請求項7に記載の発明によれば、前記荷重検出装置が、ウインチ駆動電動機の負荷電流を検出する電流検出器であり、前記演算装置が、前記電流検出器の負荷電流が空荷時より大きい設定電流を超えたことにより吊荷の地切りを検出しているので、ウインチ駆動電動機の負荷電流によって吊荷の地切りを簡略に検出できる効果がある。
【0061】
請求項8に記載の発明によれば、前記荷重検出装置が、電流検出器の検出した負荷電流が空荷時より大きい設定電流を超えたときに吊荷の地切りを検出する地切り検出装置を備えているので、演算装置における演算を簡略にできる効果がある。
【0062】
請求項9に記載の発明によれば、前記巻取り長さ検出装置が、ロータリエンコーダであるので、簡略な構成にて巻取り長さを確実に検出できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の吊下げ長さ測定装置の形態を天井クレーンを例にとって示した側面図である。
【図2】図1において吊荷を吊上げた状態を示す側面図である。
【図3】ロードセルによる荷重検出装置の一例を示す側面図である。
【図4】信号を無線で伝達する方式を示す側面図である。
【図5】電流検出器による荷重検出装置の一例を示す側面図である。
【図6】本発明の作業ステップを表わすブロック図である。
【図7】本発明の吊下げ長さ測定装置の他の形態をジブクレーンを例にとって示した側面図である。
【符号の説明】
3 ウインチ
4 吊上索
5 吊フック
6 吊荷
8 演算装置
9 巻取り長さ検出装置
9a ロータリエンコーダ
10 巻取り長さ検出信号
11 荷重検出装置
11a 荷重検出信号
11b 地切り信号
12a,13a 荷重受面
14 連結部
15 ロードセル
16 信号線
18 信号発信機
19 信号受信機
20 地切り検出装置
21 荷重検出装置
22 ウインチ駆動電動機
23 電流検出器
23a 負荷電流信号
23b 地切り信号
24 地切り検出装置
A,A’ 吊下点
B 接地面
C 巻取り長さ
H 吊下点距離
L 吊下げ長さ

Claims (9)

  1. 吊下索による吊下点と吊荷の接地面との間の吊下点距離を予め求めておき、吊上索に掛かる荷重を検出してその検出荷重が空荷時より大きい設定荷重を超えたことにより吊荷の地切りを検出し、この地切りを検出した時点を巻取り原点として吊上索の巻取り長さを検出し、この巻取り長さを前記吊下点距離から減算することにより吊下げ長さを求めることを特徴とするクレーンの吊下げ長さ測定方法。
  2. 吊下索による吊下点と吊荷の接地面との間の吊下点距離が予め求められているクレーンの吊下げ長さ測定装置であって、ウインチによる吊上索の巻取り長さを検出する巻取り長さ検出装置と、吊フックの近傍に設置して吊荷の荷重を検出する荷重検出装置と、前記吊下点距離と前記巻取り長さ検出装置の巻取り長さ検出信号と前記荷重検出装置による荷重検出信号とを入力し、前記荷重検出装置により検出した荷重が空荷時より大きい設定荷重を超えたときに吊荷の地切りを検出し、且つ地切りの検出以後に前記巻取り長さ検出装置が検出した巻取り長さを前記吊下点距離から減算することにより吊下げ長さを求める演算装置と、を備えたことを特徴とするクレーンの吊下げ長さ測定装置。
  3. 前記荷重検出装置が、検出した荷重が空荷時より大きい設定荷重を超えたときに吊荷の地切り信号を前記演算装置に出力する地切り検出装置を備えていることを特徴とする請求項2に記載のクレーンの吊下げ長さ測定装置。
  4. 前記荷重検出装置が、吊フックと吊上索の連結部における荷重受面間に設置したロードセルであることを特徴とする請求項2または3に記載のクレーンの吊下げ長さ測定装置。
  5. 前記荷重検出装置が、信号線により演算装置に接続されていることを特徴とする請求項2または3または4に記載のクレーンの吊下げ長さ測定装置。
  6. 前記荷重検出装置が、吊フック近傍に設置した信号発信機と演算装置近傍に設置した信号受信機とにより演算装置に無線送信していることを特徴とする請求項2または3または4に記載のクレーンの吊下げ長さ測定装置。
  7. 前記荷重検出装置が、ウインチ駆動電動機の負荷電流を検出する電流検出器であり、前記演算装置が、電流検出器の負荷電流が空荷時より大きい設定電流を超えたことにより吊荷の地切りを検出していることを特徴とする請求項2に記載のクレーンの吊下げ長さ測定装置。
  8. 前記荷重検出装置が、電流検出器の検出した負荷電流が空荷時より大きい設定電流を超えたときに吊荷の地切りを検出する地切り検出装置を備えていることを特徴とする請求項7に記載のクレーンの吊下げ長さ測定装置。
  9. 前記巻取り長さ検出装置が、ロータリエンコーダであることを特徴とする請求項2に記載のクレーンの吊下げ長さ測定装置。
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