JP2004241618A - 光起電力素子の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】光起電力素子に内在するシャント部を電解処理により除去する場合に、シャントパスを増大させることなく、確実に選択的にシャント部を除去することにより、良好な特性及び高い歩留りを有する光起電力素子の製造方法を提供する。
【解決手段】少なくとも基板上に裏面反射層、半導体層、及び透明電極層が順次積層された光起電力素子を電解質溶液中に浸漬し、該光起電力素子に対し順方向電圧を印加し、該光起電力素子の短絡部における前記透明電極層を還元する電解処理により、該光起電力素子の欠陥による短絡電流通路を選択的に除去する工程を有する光起電力素子の製造方法において、前記光起電力素子に印加した順方向電圧を0V乃至は前記透明電極層の還元反応が起きない順方向電圧まで降下させる際の電圧勾配△V/△tを−15〜−0.1V/sに制御することにより、シャントパスを増大させることなく、確実に選択的にシャント部を除去する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光起電力素子、特に薄膜太陽電池の製造方法に関するものであり、良好な特性及び歩留りの高い光起電力素子の構成、特には太陽電池の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、太陽電池による太陽光発電の実用化に向けて様々な研究開発が行われている。太陽電池を電力需要を賄うものとして確立させるためには、使用する太陽電池の光電変換効率が十分に高く、信頼性に優れたものであり、且つ大量生産が可能であることが要求される。
【0003】
アモルファスシリコン太陽電池は、結晶系Si等を用いて作成される太陽電池と比較して、低コストで生産可能で量産性に富んでいることなどから注目されている。その理由は原料ガスとしてシラン等の容易に入手できるガスを使用し、これをグロー放電分解して、金属シートや樹脂シート等の比較的安価な帯状基板上に半導体膜等の堆積膜の形成が可能なためである。
【0004】
また、一方ではアモルファスシリコン太陽電池と比較して光照射時の光電変換効率の低下(所謂光劣化)が少なく、且つ多結晶シリコン太陽電池等の結晶系シリコン太陽電池と比較してかなり低温で形成が可能な微結晶シリコン太陽電池の研究開発も進んで行なわれている。
【0005】
ところで、太陽電池を一般家庭の電力供給用として用いる場合には約3kWの出力が必要となり、光電変換効率10%の太陽電池を用いた場合には30mの面積となり、大面積の太陽電池が必要とされる。しかしながら、太陽電池の製造工程上、大面積にわたって欠陥の全く無い太陽電池を作製することは非常に困難である。
【0006】
例えば、小ランダムに柱状に成長した微結晶シリコンでは粒界部分に低抵抗な部分が生じてしまったり、粒界を通じてシャントパスを形成し易い。また、アモルファスシリコンの様な薄膜太陽電池においては、半導体層の成膜時にダスト等の影響によりピンホールや欠陥が生じてシャントの原因となり、光電変換効率や歩留りを著しく低下させることが知られている。
【0007】
更にピンホールや欠陥ができる原因とその影響を詳しく述べると、例えばステンレス基板上に堆積したアモルファスシリコン太陽電池の場合では、基板表面は完全に平滑な面とは言えず傷や打痕が存在することや、入射光を有効利用する目的で基板上に凹凸構造を持つ裏面反射層を設けたりするため、n、p層のように数10nmの厚みの薄膜の半導体層がこのような表面を完全にカバーし難いことが挙げられる。
【0008】
太陽電池の第一の電極(下部電極)と第二の電極(上部電極)との間にある半導体層が、ピンホール等により失われていて下部電極と上部電極が直接接触したり、半導体層が完全に失われていないまでも低抵抗なシャントとなっている場合には、光によって発生した電流が上部電極を平行に流れてシャント部の低抵抗部分に流れ込むことになり電流を損失することになる。この様な電流損失があると太陽電池の開放電圧は低下する。アモルファスシリコン太陽電池においては一般的に半導体層自体のシート抵抗は高いために半導体全面にわたる透明な上部電極を必要とし、通常は可視光に対する透明性と電気伝導度性に優れた特性を持つSnO,In,ITO(In+SnO)膜等の透明電極層を設ける。このため微少な欠陥に流れ込む電流はかなり大きなものとなる。更に、欠陥の位置が透明導電体層上に設けたグリッド電極から離れている場合は、欠陥部分に流れ込む時の抵抗が大きいため電流損失は比較的少ないが、逆に欠陥部分がグリッド電極の下にある場合は欠陥により損失する電流はより大きなものとなる。
【0009】
一方、ピンホール状の欠陥による欠陥部分では、半導体層で発生した電荷が欠陥部分にリークするばかりでなく、水分が存在すると水分との相互作用によりイオン性の物質が生成するので、太陽電池の使用時間の経過と共に次第に欠陥部分の電気抵抗が低下し、光電変換効率等の特性が劣化する現象が見られる。
【0010】
以上の様なシャントが生じている場合には、欠陥部やピンホールを直接に除去するか、もしくはシャント部周辺の上部電極を除去することにより電流損失を小さくすることが出来る。
【0011】
欠陥部を直接除去する方法としては、太陽電池に降伏電圧以下の十分高い逆バイアスを用いて欠陥部を焼き切る方法がある(例えば、特許文献1を参照)。
【0012】
また、シャント部周辺の上部電極を選択的に除去する方法としては、太陽電池を酸、塩、又はアルカリの電解液中に浸漬し、太陽電池と対向電極間にバイアスをかけることによりシャント部分周辺の上部電極をエッチングして除去する方法があり(例えば、特許文献2乃至5を参照)、電解液の種類、濃度、比導電率、バイアスの電圧範囲、バイアスを印加した際に電解液或いは太陽電池を流れる電流密度範囲等の条件、透明電極層の膜厚に応じたバイアスの印加時間、パルス電圧をステップ的(矩形)に印加することが既に検討されている。
【0013】
【特許文献1】
米国特許4,166,918号公報
【特許文献2】
米国特許4,451,970号公報
【特許文献3】
特登録2921802号公報
【特許文献4】
特開平11―233802号公報
【特許文献5】
特開2000−49370号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記欠陥部を焼き切る方法では太陽電池に高い逆バイアスを印加するため、欠陥部を焼き切る際に欠陥部以外の正常部にダメージを与える可能性があり、その制御が困難であるという問題がある。
【0015】
また、電解液中で所望のパルス電圧をステップ的(矩形)に印加する方法は、シャント部分周辺の上部電極を選択的に除去することには非常に優れているが、印加した電圧をエッチング反応が起きない電圧例えば0Vまで急峻に降下させる際、太陽電池に大きな負電流(C・dV/dt:Cは太陽電池と対向電極間の電気容量、dV/dtは印加電圧の時間微分であり、以下「電圧勾配」という。)が流れ込み、太陽電池のシャント部以外の弱い部分に破壊を生じさせ、シャントパスを増大させるという問題がある。
【0016】
本発明は、上述した問題に鑑み、基板上に裏面反射層、半導体層、及び透明電極層が順次積層された光起電力素子のシャント部を、光起電力素子を電解質溶液中に浸漬し、光起電力素子に対し順方向電圧を印加し、光起電力素子の欠陥部における透明電極層を還元する電解処理により除去する場合に、シャント部以外の部分を破壊することなく、ひいてはシャントパスを増大させることなく、確実に選択的にシャント部を除去することにより、良好な特性及び高い歩留りを有する光起電力素子、特には薄膜太陽電池の製造方法を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明は、少なくとも基板上に裏面反射層、半導体層、及び透明電極層が順次積層された光起電力素子を電解質溶液中に浸漬し、該光起電力素子に対し順方向電圧を印加し、該光起電力素子の短絡部における前記透明電極層を還元する電解処理により、該光起電力素子の欠陥による短絡電流通路を選択的に除去する工程を有する光起電力素子の製造方法において、前記光起電力素子に印加した順方向電圧を0V乃至は前記透明電極層の還元反応が起きない順方向電圧まで降下させる際の電圧勾配が−15〜−0.1V/sであることを特徴とする光起電力素子の製造方法を提供する。
【0018】
本発明においては、前記順方向電圧が、前記光起電力素子の開放電圧以上であることが好ましい。
【0019】
また、前記印加電圧が前記光起電力素子の開放電圧以上の順方向電圧と0V乃至は前記透明電極層の還元反応が起きない順方向電圧を行き来する台形波、或いはノコギリ波であることが好ましい。
【0020】
また、前記印加電圧を複数回印加することが好ましい。
【0021】
また、電解処理後、光起電力素子を水洗、乾燥することが好ましい。
【0022】
また、前記電解質溶液の電気伝導度が、20〜100mS/cmであり、液温が、20℃〜80℃の温度範囲であることが好ましい。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0024】
図1は、本発明を実施するための電解処理装置の一例を示す図である。図1において101はステンレス等からなる導電性の基板、102は裏面反射層、103は半導体層、104は透明電極層、105は短絡電流通路、106は対向電極、107は電解処理槽、108は電解質溶液、109は電圧印加のための電源を表す。
【0025】
本発明では、基板101上に裏面反射層102、半導体層103、透明電極層104が順次積層された光起電力素子を電解質溶液108中に入れ、基板101側を負極、対向電極106側を正極として、電圧印加のための電源109より、印加電圧を図2に示すような光起電力素子の開放電圧以上の順方向電圧と0V乃至は透明電極層104の還元反応が起きない順方向電圧を行き来する台形波或いはノコギリ波で順方向電圧を降下させる際の電圧勾配を−15〜−0.1V/sに制御しながらパルス的に複数回印加して電解処理することにより、電解処理中に光起電力素子に大きな負電流が流れ込むことを抑制し、電解処理によって光起電力素子のシャント部以外の弱い部分の破壊や、シャントパスを増大させることなく、図3に示すように、半導体層103に潜在的に欠陥部分(シャント部分)が内在し、基板101と透明電極層104で短絡電流通路105を形成している場合、基板101と導通している透明電極層104を選択的に除去する。なお、順方向印加電圧をVから0に直線的に変化させるときの電圧勾配はΔV/Δt(△V=0―印加電圧、△tは電圧降下時間)となる。その後、光起電力素子を取り出し十分に水洗を行なった後、温風オーブン等で好ましくは100〜180℃の温度で乾燥を行い短絡電流通路105に残留した水分を完全に除去でき、短絡電流通路105のみが除去された光起電力素子が得られる。
【0026】
本発明に係る電解処理としては、特に限定はされないが、光起電力素子を電解質溶液中に浸漬し、光起電力素子に対し開放電圧以上の順方向電圧を印加し、光起電力素子に印加した順方向電圧を0V乃至は透明電極層の還元反応が起きない順方向電圧まで降下させる際の電圧勾配を−15〜−0.1V/sに制御しながら印加電圧を降下させる。この印加電圧を繰り返し印加し、基板101と短絡している部分の透明電極層104を選択的にエッチング溶解させ除去するものが挙げられる。
【0027】
印加した順方向電圧を降下させる時間としては長くすればする程電圧勾配は小さくなり、順方向電圧を降下させる際に光起電力素子に流れ込む負電流を小さく出来る。図4に電圧勾配に対する光起電力素子(ここでは積層ダブル型太陽電池)の暗状態でのシャント抵抗(Rshdark)を示す。ここでは、印加する順方向電圧は3.25Vに固定し、印加した順方向電圧を降下させる時間を変化させて電圧勾配を変化させた。また、各電圧勾配に対して10サンプルずつ電解処理を行い、Rshdarkの平均値を求めた。図4より、Rshdarkは電圧勾配が−15V/s近傍でスレッショルドに変化しており、電圧勾配を−15V/s以上に制御することで高いRshdarkが得られることがわかる。
【0028】
しかしながら、不必要に電圧降下時間を長くすると電解処理に時間がかかることになり生産効率の観点から望ましくなく、さらに基板101と短絡している部分の透明電極層104の周辺部を過剰にエッチング溶解させてしまう恐れがあり、印加電圧に応じて適宜選択する必要性がある。具体的に電圧降下時間としては、15秒以下が好ましく、より好ましくは5秒以下、更には2.5秒以下が最も好ましい。
【0029】
また、光起電力素子に印加する順方向電圧は、光起電力素子の半導体層構成により適宜選択する必要性が有り、積層型光起電力素子においては積層数が多くなるにつれて高くする必要性がある。具体的に印加電圧としては、1.5V以上が好ましく、より好ましくは2V以上、更には2.5V以上が最も好ましい。
【0030】
また、図4において−0.1V/s以上でシャント抵抗が低下することがみられ、電圧勾配としては−15〜−0.1V/sが好ましいことがわかる。また、より好ましくは−15〜−0.5V/s、更には−15〜−1.0V/sが最も好ましい。
【0031】
電解質溶液108としては、特に限定はされないが、水溶液中で金属の析出が起きない塩、ルイス酸、ルイス塩基等の電解質溶液、具体的には0.85≦pH≦3.0にpH調整された硫酸と水酸化カリウムの混合水溶液、溶質の溶媒に対する割合が10〜30wt.%に調整された硫酸アルミニウム水溶液等の水溶液が挙げられる。
【0032】
電解質溶液108の電気伝導度としては、基板と対向電極間に存在する液抵抗を下げる意味で20〜100mS/cmが好ましく、25〜70ms/cmが最も好ましい。
【0033】
電解質溶液108の液温は20〜80℃が好ましく、電解処理装置を複雑にしない意味では常温の20〜30℃が最も好ましい。
【0034】
一方、アモルファスシリコン太陽電池や微結晶シリコン太陽電池等に用いられる透明電極層104としては、可視光に対する透明性と電気伝導度性に優れた特性を持つSnO,In,ITO(In+SnO)膜等が使用される。また、透明電極層のシート抵抗としては、可視光に対する透明性が同じであれば太陽電池としてのシリーズ抵抗を下げ、太陽電池の電流−電圧曲線において曲線因子を向上させる、更には集電効率を向上させてグリッド電極の本数を減らしグリッドの影によるシャドーロスを低減させる上で低抵抗な方が良い。
【0035】
また、これらの透明電極層104の成膜方法としてはスパッタリング法、真空抵抗加熱蒸着法、エレクトロンビーム蒸着法、スプレー法等を用いることが出来、所望に応じて適宜選択される。
【0036】
【実施例】
本発明の薄膜太陽電池の形成方法について以下に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
【0037】
(実施例1)
本例では、図5に示しすシングル型太陽電池を製造した。図5は本発明により製造されたシングル型太陽電池の断面図である。図5において、201は基板、202は裏面反射層、203は透明導電層、204はアモルファスシリコン(以下a−Si:Hと記載)からなるn型の半導体層、205は微結晶シリコンからなる(以下μc−Si:Hと記載)i型の半導体層、206はμc−Si:Hからなるp型の半導体層、207は透明電極層、208はエッチングパターニングライン、209は集電電極である。
【0038】
以下では、形成の手順に従って説明する。
【0039】
(1)十分に脱脂、洗浄した50mm×50mm角のステンレス基板201上にバッチ式スパッタリング法により裏面反射層202、透明導電層203を成膜した。202は金属層であり材料としてはAg,Al,Pt,Au,Ni,Ti,Cr,Cu等の金属単体及び合金が用いられるがここでは反射率の高いAgを使用した。203は透明導電性酸化物層であり材料としてはZnO,SnO,In,ITO等が用いられるがここではZnOを使用した。また、これらの表面は光の乱反射を起こさせるために凹凸(テクスチャー)構造とした。なお、膜厚はそれぞれ800nm、2000nmとした。
【0040】
(2)透明導電層203上にバッチ式プラズマCVD装置を用いて、半導体層204〜206を成膜した。半導体層の成膜法としてはRFプラズマCVD法(RFPCVD法)、VHFプラズマCVD法(VHFPCVD法)、マイクロ波プラズマCVD法(MWPCVD法)、ECR法、熱CVD法等を所望に応じて用いる。204はa−Si:Hからなるn型層、205はμc−Si:Hからなるi型層、206はμc−Si:Hからなるp型層である。なお、204のn型層、206のp型層はRFPCVD法で成膜し、205のi型層はVHFPCVD法で成膜した。また、205のi型層の膜厚は2500nmとした。
【0041】
(3)半導体層206上にバッチ式真空抵抗加熱蒸着法を用いて、透明電極層であるITO膜207を成膜した。なお、膜厚は70nmとし、この時のITOのシート抵抗は150Ω/□であった。以上でシングルセルの作成を終えた。
【0042】
(4)前記セルの透明電極層207上に、塩化第二鉄(FeCl・6HO)を加熱溶融したエッチング性溶液に粒子径5μmのアクリル樹脂の微粒子体及びグリセリンを混錬して作製したエッチングペーストをスクリーン印刷機で線幅1mmのラインで、48mm×48mm角のパターンで印刷した。なお、線厚は30μmとした。その後、IRオーブンで温度170℃で5分間加熱処理した後、セルをIRオーブンから取り出し冷却後、純水でペーストを剥離し、温風オーブンで150℃の温度で30分間乾燥を行い、48mm×48mm角のエッチングパターン208を形成した。
【0043】
(5)透明電極層207上にエッチングパターン208を形成したセルを、pHが1.7に調整された常温(25℃)の硫酸と水酸化カリウムの混合水溶液(硫酸1.0%、水酸化カリウム0.7%、純水98.3%)の電解質溶液槽に入れ、セルの基板側201を負極、対向電極側を正極とし、電極間距離40mmの下、図6(a)に示す印加電圧波形(順方向電圧と0Vを行き来する台形波)で電解処理を行った。なお、この時の順方向電圧V1は2.75V、順方向電圧の立ち上り時間t1は0.1s、順方向電圧保持時間t2は0.35s、順方向電圧降下時間t3は1.2sとし、順方向電圧を0Vまで降下させる際の電圧勾配△V/△t(=(0―V1)/t3)を−2.29V/sとして、パルス的に3回印加して電解処理を行った。また、硫酸と水酸化カリウムの混合水溶液の電気電導度は25.0mS/cm(25℃)であり、対向電極面積は基板面積(50mm×50mm)と同様とした。また、電解処理時の順方向電圧を0Vまで降下させる際にセルに流れた負電流は最大で―1.32mAであり、電流密度に直すと―0.053mA/cmであった。
【0044】
その後、前記セルを電解質溶液槽内から取り出し、純水でセル表面の電解質溶液を十分に洗い流した後、温風オーブンで150℃の温度で30分乾燥を行った。
【0045】
以下では、上記(1)〜(5)の工程により、透明電極層207上にエッチングパターンを形成したセルのエッチングパターンライン208エリア内に対して、照度200luxの蛍光灯の光を照射した時の低照度開放電圧(低照度Voc)の測定及び外観目視検査を行った。さらに、低照度Voc測定後、集電用のグリッド電極209として銅ワイヤーをカーボンペーストで被覆した電極を熱圧着装置で接着し、銅箔を用いたプラス電極210とグリッド電極209を接続し、マイナス電極211を基板201の裏面に半田付けにより接続してシングル型太陽電池を形成した後、まず暗状態で電圧電流特性を測定し、原点付近の傾きよりシャント抵抗(Rshdark)を求めた後、AM1.5の太陽光スペクトルで100mW/cmの光量の疑似太陽光源を用いて太陽電池特性を測定し、光電変換効率を求めた。
【0046】
その結果、低照度Vocにおいては電解処理前0Vであったものが0.25Vに回復し、外観目視検査においては欠陥部分の電解処理マークは見られるが、透明電極層207の全体的な膜厚の減少は殆ど見られず、外観は良好であった。また、Rshdarkは3.0×10Ω・cmと十分に高く、光電変換効率においては9.2%が得られ、その時の開放電圧は0.52Vであり、本発明の電解処理を行ったシングル型太陽電池は良好な特性であった。
【0047】
(実施例2)
本例では、電解処理条件が実施例1と異なる以外は実施例1と同様にして太陽電池を製造した。
【0048】
実施例1のシングルセルを、pHが1.7に調整された常温(25℃)の硫酸と水酸化カリウムの混合水溶液(硫酸1.0%、水酸化カリウム0.7%、純水98.3%)の電解質溶液槽に入れ、セルの基板側201を負極、対向電極側を正極とし、電極間距離40mmの下、図6(b)に示す印加電圧波形(順方向電圧と透明電極層207の還元反応が起きない順方向電圧として0.5Vを行き来する台形波)で電解処理を行った。なお、この時の順方向電圧V2は2.75V、順方向電圧の立ち上り時間t4は0.1s、順方向電圧保持時間t5は0.3s、順方向電圧降下時間t6は1.2sとし、順方向電圧を0.5Vまで降下させる際の電圧勾配△V/△t(=(0.5―V2)/t6)を−1.88V/sとして、パルス的に3回印加して電解処理を行った。但し、3回目の電圧印加に関してのみ0Vまで電圧を降下させて電解処理を終了させた。また、電解処理時の順方向電圧を0.5Vまで降下させる際にセルに流れた負電流は最大で―1.19mAであり、電流密度に直すと―0.048mA/cmであった。
【0049】
その後、前記セルを電解質溶液槽内から取り出し、純水でセル表面の電解質溶液を十分に洗い流した後、温風オーブンで150℃の温度で30分乾燥を行った。
【0050】
その後、実施例1と同様の低照度Vocの測定及び外観目視検査を行った後、暗状態でのシャント抵抗(Rshdark)及び光電変換効率を求めた。
【0051】
その結果、低照度Vocにおいては電解処理前0Vであったものが0.25Vに回復し、外観目視検査においては欠陥部分の電解処理マークは見られるが、透明電極層207の全体的な膜厚の減少は殆ど見られず、外観は良好であった。また、Rshdarkは2.8×10Ω・cmと十分に高く、光電変換効率においては9.2%が得られ、その時の開放電圧は0.52Vであり、本発明の電解処理を行ったシングル型太陽電池は良好な特性であった。
【0052】
(実施例3)
本例では、電解処理条件が実施例1及び実施例2と異なる以外は実施例1と同様にして太陽電池を製造した。
【0053】
実施例1のシングルセルを、pHが1.6に調整された常温(25℃)の硫酸アルミニウム30wt.%水溶液の電解質溶液槽に入れ、セルの基板側201を負極、対向電極側を正極とし、電極間距離40mmの下、図6(c)に示す印加電圧波形(順方向電圧と0Vを行き来するノコギリ波)で電解処理を行った。なお、この時の順方向電圧V3は2.50V、順方向電圧の立ち上り時間t7は0.1s、順方向電圧降下時間t8は1.5sとし、順方向電圧を0Vまで降下させる際の電圧勾配△V/△t(=(0―V3)/t8)を−1.67V/sとして、パルス的に5回印加して電解処理を行った。また、硫酸アルミニウム30wt.%水溶液の電気電導度は33.0mS/cm(25℃)であった。また、電解処理時の順方向電圧を0Vまで降下させる際にセルに流れた負電流は最大で―0.96mAであり、電流密度に直すと―0.038mA/cmであった。
【0054】
その後、前記セルを電解質溶液槽内から取り出し、純水でセル表面の電解質溶液を十分に洗い流した後、温風オーブンで150℃の温度で30分乾燥を行った。
【0055】
その後、実施例1と同様の低照度Vocの測定及び外観目視検査を行った後、暗状態でのシャント抵抗(Rshdark)及び光電変換効率を求めた。
【0056】
その結果、低照度Vocにおいては電解処理前0Vであったものが0.24Vに回復し、外観目視検査においては欠陥部分の電解処理マークは見られるが、透明電極層207の全体的な膜厚の減少は殆ど見られず、外観は良好であった。また、Rshdarkは2.5×10Ω・cmと十分に高く、光電変換効率においては9.2%が得られ、その時の開放電圧は0.52Vであり、本発明の電解処理を行ったシングル型太陽電池は良好な特性であった。
【0057】
(実施例4)
本例では、電解処理条件が実施例1〜実施例3と異なる以外は実施例1と同様にして太陽電池を製造した。
【0058】
実施例1のシングルセルを、pHが1.6に調整された常温(25℃)の硫酸アルミニウム30wt.%水溶液の電解質溶液槽に入れ、セルの基板側201を負極、対向電極側を正極とし、電極間距離40mmの下、図6(d)に示す印加電圧波形(順方向電圧と透明電極層207の還元反応が起きない順方向電圧として0.5Vを行き来するノコギリ波)で電解処理を行った。なお、この時の順方向電圧V4は2.50V、順方向電圧の立ち上り時間t9は0.1s、順方向電圧降下時間t10は1.5sとし、順方向電圧を0.5Vまで降下させる際の電圧勾配△V/△t(=(0.5―V4)/t10)を−1.33V/sとして、パルス的に5回印加して電解処理を行った。但し、5回目の電圧印加に関してのみ0Vまで電圧を降下させて電解処理を終了させた。また、電解処理時の順方向電圧を0.5Vまで降下させる際にセルに流れた負電流は最大で―0.84mAであり、電流密度に直すと―0.034mA/cmであった。
【0059】
その後、前記セルを電解質溶液槽内から取り出し、純水でセル表面の電解質溶液を十分に洗い流した後、温風オーブンで150℃の温度で30分乾燥を行った。
【0060】
その後、実施例1と同様の低照度Vocの測定及び外観目視検査を行った後、暗状態でのシャント抵抗(Rshdark)及び光電変換効率を求めた。
【0061】
その結果、低照度Vocにおいては電解処理前0Vであったものが0.24Vに回復し、外観目視検査においては欠陥部分の電解処理マークは見られるが、透明電極層207の全体的な膜厚の減少は殆ど見られず、外観は良好であった。また、Rshdarkは2.3×10Ω・cmと十分に高く、光電変換効率においては9.2%が得られ、その時の開放電圧は0.52Vであり、本発明の電解処理を行ったシングル型太陽電池は良好な特性であった。
【0062】
(比較例1)
本例では、電解処理条件が実施例1と異なる以外は実施例1と同様にして太陽電池を製造した。
【0063】
実施例1のシングルセルを、pHが1.7に調整された常温(25℃)の硫酸と水酸化カリウムの混合水溶液(硫酸1.0%、水酸化カリウム0.7%、純水98.3%)の電解質溶液槽に入れ、セルの基板側201を負極、対向電極側を正極とし、電極間距離40mmの下、図6(e)に示す印加電圧波形(順方向電圧と0Vを行き来する矩形波)で電解処理を行った。なお、この時の順方向電圧V5は2.75V、順方向電圧の立ち上げ及び立ち下げはステップで行い、順方向電圧の立ち上り時間t11は0.01s、順方向電圧保持時間t12は0.35s、順方向電圧降下時間t13は0.01sとし、順方向電圧を0Vまで降下させる際の電圧勾配△V/△t(=(0―V5)/t13)を−275V/sとして、パルス的に4回印加して電解処理を行った。また、電解処理時の順方向電圧を0Vまで降下させる際にセルに流れた負電流は最大で―13.22mAであり、電流密度に直すと―0.53mA/cmであり、実施例1と比較して10倍の負電流が流れていた。
【0064】
その後、前記セルを電解質溶液槽内から取り出し、純水でセル表面の電解質溶液を十分に洗い流した後、温風オーブンで150℃の温度で30分乾燥を行った。
【0065】
その後、実施例1と同様の低照度Vocの測定及び外観目視検査を行った後、暗状態でのシャント抵抗(Rshdark)及び光電変換効率を求め、その結果を実施例1〜4の結果と共に表1に併記した。
【0066】
結果は、低照度Vocにおいては電解処理前0Vであったものが0.10Vに回復はしたものの十分ではなかった。また、外観目視検査においては欠陥部分の電解処理マークが見られたが、透明電極層207の全体的な膜厚の減少は殆ど見られず、外観は良好であった。また、Rshdarkは3.5×10Ω・cmと実施例1〜3と比較して低く、光電変換効率においても8.5%と低く、その時の開放電圧は0.48Vであり、シャントの影響を受けていた。
【0067】
【表1】
Figure 2004241618
【0068】
表1からもわかるように本発明の電解処理法を用いて製造したシングル型太陽電池は、内在する短絡電流通路が十分に除去されたシャント抵抗の高い、更には良好な特性を有する太陽電池であることがわかる。
【0069】
(実施例5)
本例では、太陽電池の半導体層の構成を積層ダブル型とした点及び電解処理条件が実施例1と異なる以外は実施例1と同様にして太陽電池を製造した。
【0070】
図7は、本例で製造したダブル型太陽電池の構成を示した模式的断面図である。図7では、ステンレスの基板301上に裏面反射層302としてAgを、透明導電層303としてZnOを堆積した後、半導体層としてa−Si:Hからなるn型層304、μc−Si:Hからなるi型層305、μc−Si:Hからなるp型層306(以上ボトム層)、a−Si:Hからなるn型層307、a−Si:Hからなるi型層308、μc−Si:Hからなるp型層309(以上トップ層)が順次積層されている。すなわち、半導体層304〜309はa−Si:H/μc−Si:Hからなるダブルセルとした。なお、半導体層305の膜厚は2700nm、半導体層308の膜厚は350nmとした。
【0071】
その後、半導体層309上にシート抵抗150Ω/□を有する透明電極層310であるITO膜を成膜した。その後、実施例1と同様のエッチング処理によるエッチングパターン311の形成を行った。
【0072】
次に、透明電極層310上にエッチングパターン311を形成したダブルセルを、pHが1.7に調整された常温(25℃)の硫酸と水酸化カリウムの混合水溶液(硫酸1.0%、水酸化カリウム0.7%、純水98.3%)の電解質溶液槽に入れ、セルの基板側301を負極、対向電極側を正極とし、電極間距離40mmの下、実施例1と同様の図6(a)に示す印加電圧波形(順方向電圧と0Vを行き来する台形波)で電解処理を行った。なお、この時の順方向電圧V1は3.25V、順方向電圧の立ち上り時間t1は0.1s、順方向電圧保持時間t2は0.35s、順方向電圧降下時間t3は1.2sとし、順方向電圧を0Vまで降下させる際の電圧勾配△V/△t(=(0―V1)/t3)を−2.71V/sとして、パルス的に3回印加して電解処理を行った。また、電解処理時の順方向電圧を0Vまで降下させる際にセルに流れた負電流は最大で―1.56mAであり、電流密度に直すと―0.063mA/cmであった。
【0073】
その後、前記セルを電解質溶液槽内から取り出し、純水でセル表面の電解質溶液を十分に洗い流した後、温風オーブンで150℃の温度で30分乾燥を行った。
【0074】
その後、実施例1と同様の低照度Vocの測定及び外観目視検査を行った後、暗状態でのシャント抵抗(Rshdark)及び光電変換効率を求めた。
【0075】
その結果、低照度Vocにおいては電解処理前0Vであったものが0.85Vに回復し、外観目視検査においては欠陥部分の電解処理マークは見られるが、透明電極層310の全体的な膜厚の減少は殆ど見られず、外観は良好であった。また、Rshdarkは3.0×10Ω・cmと十分に高く、光電変換効率においては12.0%が得られ、その時の開放電圧は1.40Vであり、本発明の電解処理を行ったダブル型太陽電池は良好な特性であった。
【0076】
(比較例2)
本例では、電解処理条件が実施例5と異なる以外は実施例5と同様にして太陽電池を製造した。
【0077】
実施例5のダブルセルを、pHが1.7に調整された常温(25℃)の硫酸と水酸化カリウムの混合水溶液(硫酸1.0%、水酸化カリウム0.7%、純水98.3%)の電解質溶液槽に入れ、セルの基板側301を負極、対向電極側を正極とし、電極間距離40mmの下、比較例1と同様の図6(e)に示す印加電圧波形(順方向電圧と0Vを行き来する矩形波)で電解処理を行った。なお、この時の順方向電圧V5は3.25V、順方向電圧の立ち上げ及び立ち下げはステップで行い、順方向電圧の立ち上り時間t11は0.01s、順方向電圧保持時間t12は0.35s、順方向電圧降下時間t13は0.01sとし、順方向電圧を0Vまで降下させる際の電圧勾配△V/△t(=(0―V5)/t13)を−325V/sとして、パルス的に4回印加して電解処理を行った。また、電解処理時の順方向電圧を0Vまで降下させる際にセルに流れた負電流は最大で―15.63mAであり、電流密度に直すと―0.63mA/cmであり、実施例5と比較して10倍の負電流が流れていた。
【0078】
その後、前記セルを電解質溶液槽内から取り出し、純水でセル表面の電解質溶液を十分に洗い流した後、温風オーブンで150℃の温度で30分乾燥を行った。
【0079】
その後、実施例5と同様の低照度Vocの測定及び外観目視検査を行った後、暗状態でのシャント抵抗(Rshdark)及び光電変換効率を求め、その結果を実施例5の結果と共に表2に併記した。
【0080】
結果は、低照度Vocにおいては電解処理前0Vであったものが0.48Vに回復はしたものの十分ではなかった。また、外観目視検査においては欠陥部分の電解処理マークが見られたが、透明電極層207の全体的な膜厚の減少は殆ど見られず、外観は良好であった。また、Rshdarkは7.5×10Ω・cmと実施例5と比較して低く、光電変換効率においても11.5%と低く、その時の開放電圧は1.36Vであり、比較例1のシングル型太陽電池と同様にシャントの影響を受けていた。
【0081】
【表2】
Figure 2004241618
【0082】
表2からもわかるように本発明の電解処理法を用いて製造したダブル型太陽電池は、内在する短絡電流通路が十分に除去されたシャント抵抗の高い、更には良好な特性を有する太陽電池であることがわかる。
【0083】
(実施例6)
本例では、太陽電池の半導体層の構成を積層トリプル型とした点及び電解処理条件が実施例1と異なる以外は実施例1と同様にして太陽電池を製造した。
【0084】
図8は、本例で製造したトリプル型太陽電池の構成を示した模式的断面図である。図8では、ステンレスの基板401上に裏面反射層402としてAgを、透明導電層403としてZnOを堆積した後、半導体層としてa−Si:Hからなるn型層404、μc−Si:Hからなるi型層405、μc−Si:Hからなるp型層406(以上ボトム層)、a−Si:Hからなるn型層407、μc−Si:Hからなるi型層408、μc−Si:Hからなるp型層409(以上ミドル層)、a−Si:Hからなるn型層410、a−Si:Hからなるi型層411、μc−Si:Hからなるp型層412(以上トップ層)が順次積層されている。すなわち、半導体層404〜412はa−Si:H/μc−Si:H/μc−Si:Hからなるトリプルセルとした。なお、半導体層405の膜厚は2700nm、半導体層408の膜厚は2200nm、半導体層411の膜厚は250nmとした。
【0085】
その後、半導体層412上にシート抵抗150Ω/□を有する透明電極層413であるITO膜を成膜した。その後、実施例1と同様のエッチング処理によるエッチングパターン414の形成を行った。
【0086】
次に、透明電極層413上にエッチングパターン414を形成したトリプルセルを、pHが1.7に調整された常温(25℃)の硫酸と水酸化カリウムの混合水溶液(硫酸1.0%、水酸化カリウム0.7%、純水98.3%)の電解質溶液槽に入れ、セルの基板側401を負極、対向電極側を正極とし、電極間距離40mmの下、実施例1と同様の図6(a)に示す印加電圧波形(順方向電圧と0Vを行き来する台形波)で電解処理を行った。なお、この時の順方向電圧V1は3.75V、順方向電圧の立ち上り時間t1は0.1s、順方向電圧保持時間t2は0.35s、順方向電圧降下時間t3は1.2sとし、順方向電圧を0Vまで降下させる際の電圧勾配△V/△t(=(0―V1)/t3)を−3.13V/sとして、パルス的に3回印加して電解処理を行った。また、電解処理時の順方向電圧を0Vまで降下させる際にセルに流れた負電流は最大で―1.80mAであり、電流密度に直すと―0.072mA/cmであった。
【0087】
その後、前記セルを電解質溶液槽内から取り出し、純水でセル表面の電解質溶液を十分に洗い流した後、温風オーブンで150℃の温度で30分乾燥を行った。
【0088】
その後、実施例1と同様の低照度Vocの測定及び外観目視検査を行った後、暗状態でのシャント抵抗(Rshdark)及び光電変換効率を求めた。
【0089】
その結果、低照度Vocにおいては電解処理前0Vであったものが1.05Vに回復し、外観目視検査においては欠陥部分の電解処理マークは見られるが、透明電極層413の全体的な膜厚の減少は殆ど見られず、外観は良好であった。また、Rshdarkは4.0×10Ω・cmと十分に高く、光電変換効率においては12.6%が得られ、その時の開放電圧は1.85Vであり、本発明の電解処理を行ったトリプル型太陽電池は良好な特性であった。
【0090】
(比較例3)
本例では、電解処理条件が実施例5と異なる以外は実施例6と同様にして太陽電池を製造した。
【0091】
実施例6のトリプルセルを、pHが1.7に調整された常温(25℃)の硫酸と水酸化カリウムの混合水溶液(硫酸1.0%、水酸化カリウム0.7%、純水98.3%)の電解質溶液槽に入れ、セルの基板側401を負極、対向電極側を正極とし、電極間距離40mmの下、比較例1と同様の図6(d)に示す印加電圧波形(順方向電圧と0Vを行き来する矩形波)で電解処理を行った。なお、この時の順方向電圧V4は3.75V、順方向電圧の立ち上げ及び立ち下げはステップで行い、順方向電圧の立ち上り時間t11は0.01s、順方向電圧保持時間t12は0.35s、順方向電圧降下時間t13は0.01sとし、順方向電圧を0Vまで降下させる際の電圧勾配△V/△t(=(0―V5)/t13)を−375V/sとして、パルス的に4回印加して電解処理を行った。また、電解処理時の順方向電圧を0Vまで降下させる際にセルに流れた負電流は最大で―18.03mAであり、電流密度に直すと―0.72mA/cmであり、実施例6と比較して10倍の負電流が流れていた。
【0092】
その後、前記セルを電解質溶液槽内から取り出し、純水でセル表面の電解質溶液を十分に洗い流した後、温風オーブンで150℃の温度で30分乾燥を行った。
【0093】
その後、実施例6と同様の低照度Vocの測定及び外観目視検査を行った後、暗状態でのシャント抵抗(Rshdark)及び光電変換効率を求め、その結果を実施例6の結果と共に表3に併記した。
【0094】
結果は、低照度Vocにおいては電解処理前0Vであったものが0.55Vに回復はしたものの十分ではなかった。また、外観目視検査においては欠陥部分の電解処理マークが見られたが、透明電極層207の全体的な膜厚の減少は殆ど見られず、外観は良好であった。また、Rshdarkは8.0×10Ω・cmと実施例5と比較して低く、光電変換効率においても11.9%と低く、その時の開放電圧は1.80Vであり、比較例1のシングル型太陽電池及び比較例2のダブル型太陽電池と同様にシャントの影響を受けていた。
【0095】
【表3】
Figure 2004241618
【0096】
表3からもわかるように本発明の電解処理法を用いて製造したトリプル型太陽電池は、内在する短絡電流通路が十分に除去されたシャント抵抗の高い、更には良好な特性を有する太陽電池であることがわかる。
【0097】
(実施例7)
本例では、大面積のステンレス帯状基板(幅356.0mm、長さ100m)上に、ロール・ツー・ロール型プラズマCVD法を用いて図7に示すダブル型太陽電池を製造した。
【0098】
以下では、形成の手順に従って説明する。
【0099】
(1)オーカイト及び純水で十分に脱脂、洗浄したステンレス帯状基板(幅356.0mm、長さ100m)301を不図示のロール・ツー・ロール型DCマグネトロンスパッタ装置に入れAgを800nm堆積し、その後ZnOを2000nm堆積して裏面反射層302,透明導電層303を形成した。
【0100】
(2)基板を取り出し、不図示の複数の半導体層をそれぞれ堆積する放電炉を備えた堆積室がガスゲートにより接続されたロール・ツー・ロール型プラズマCVD装置に入れ、透明導電層303上にa−Si:Hからなるn型層304、μc−Si:Hからなるi型層305、μc−Si:Hからなるp型層306(以上ボトム層)、a−Si:Hからなるn型層307、a−Si:Hからなるi型層308、μc−Si:Hからなるp型層309(以上トップ層)を順次積層し、a−Si:H/μc−Si:Hからなるダブルセルを形成した。なお、半導体層305の膜厚は1500nm、半導体層308の膜厚は300nmとした。
【0101】
(3)基板を取り出し、不図示のロール・ツー・ロール型DCマグネトロンスパッタ装置に入れ半導体層309上にシート抵抗180Ω/□を有するITO膜を65nm堆積し透明電極層310を形成した。以上で、a−Si:H/μc−Si:Hからなるダブル型太陽電池セルの作成を終えた。
【0102】
(4)ステンレス帯状基板上に作成したa−Si:H/μc−Si:Hからなるダブル型太陽電池セルを356.0mm×240.0mm(幅355.6mmはそのままで基板搬送方向に240.0mm)のサイズに連続して400枚切断し、基板裏面に番号を1〜400まで印刷した。以下、前記サイズの太陽電池セルをスラブと呼ぶことにする。
【0103】
(5)前記スラブをpHが1.2に調整された常温(25℃)の硫酸と水酸化カリウムの混合水溶液(硫酸1.0%、水酸化カリウム0.7%、純水98.3%)の電解質溶液槽に入れ、セル基板側を負極、Pt製で露出部が0.5mm幅のラインで355.0mm×239.0mm角にパターニングされた対向電極側を正極とし、電極間距離0.7mmの下、電極間に25Aの電流を0.5秒間通電して電解エッチングを行い、透明電極層310が除去されたエッチングパターン311を形成した。なお、硫酸と水酸化カリウムの混合水溶液の電気電導度は、25.0mS/cm(25℃)とした。
【0104】
(6)前記エッチングパターン311が形成されたスラブに電解エッチングに用いた液と同様のpHが1.2に調整された常温(25℃)の硫酸と水酸化カリウムの混合水溶液(硫酸1.0%、水酸化カリウム0.7%、純水98.3%)の電解質溶液槽に入れ、セル基板側を負極、対向電極側を正極とし、電極間距離40mmの下、実施例5と同様の図6(a)に示す印加電圧波形(順方向電圧と0Vを行き来する台形波)で電解処理を行った。なお、この時の順方向電圧V1は3.25V、順方向電圧の立ち上り時間t1は0.1s、順方向電圧保持時間t2は0.35s、順方向電圧降下時間t3は1.2sとし、順方向電圧を0Vまで降下させる際の電圧勾配△V/△t(=(0―V1)/t3)を−2.71V/sとして、パルス的に3回印加して電解処理を行った。また、電解処理時の順方向電圧を0Vまで降下させる際にセルに流れた負電流は最大で―50mAであり、電流密度に直すと―0.063mA/cmであった。また、対向電極面積は基板面積(356.0mm×240.0mm)と同様とした。図9(a)に電解処理時の印加電圧波形とダブル型太陽電池セルに流れた電流波形の一例を示した。
【0105】
その後、前記セルを電解質溶液槽内から取り出し、純水でセル表面の電解質溶液を十分に洗い流した後、温風オーブンで180℃の温度で10分乾燥を行った。
【0106】
(7)前記電解処理したスラブに集電用のグリッド電極312として銅ワイヤーをカーボンペーストで被覆した電極を熱圧着装置で接着し、銅箔を用いたプラス電極313とグリッド電極312を接続し、マイナス電極314を基板301の裏面にレーザー溶接により接続してダブル型太陽電池を製造した後、まず暗状態で電圧電流特性を測定し、原点付近の傾きよりシャント抵抗(Rshdark)を求めた後、AM1.5の太陽光スペクトルで100mW/cmの光量の疑似太陽光源を用いて太陽電池特性を測定し、光電変換効率を求めた。
【0107】
切断したスラブ400枚の内200枚(スラブNo.1〜200)について(5)〜(7)の処理及び測定を順に行った。
【0108】
図10(a)に各スラブについてのRshdarkを図10(b)に各スラブについての光電変換効率をそれぞれ示した。その結果、Rshdarkは200枚のスラブの平均で2.0×10Ω・cmと十分に高く、光電変換効率においては平均で11.4%が得られ、本発明の電解処理を行った大面積のダブル型太陽電池は良好な特性であった。
【0109】
(比較例4)
本例では、実施例7の残りのスラブ200枚(スラブNo.201〜400)について電解処理条件のみを実施例7と変えて太陽電池を製造した。
【0110】
実施例7のダブルセルを、pHが1.7に調整された常温(25℃)の硫酸と水酸化カリウムの混合水溶液(硫酸1.0%、水酸化カリウム0.7%、純水98.3%)の電解質溶液槽に入れ、セルの基板側301を負極、対向電極側を正極とし、電極間距離40mmの下、比較例2と同様の図6(e)に示す印加電圧波形(順方向電圧と0Vを行き来する矩形波)で電解処理を行った。なお、この時の順方向電圧V5は3.25V、順方向電圧の立ち上げ及び立ち下げはステップで行い、順方向電圧の立ち上り時間t11は0.01s、順方向電圧保持時間t12は0.35s、順方向電圧降下時間t13は0.01sとし、順方向電圧を0Vまで降下させる際の電圧勾配△V/△t(=(0―V5)/t13)を−325V/sとして、パルス的に4回印加して電解処理を行った。また、電解処理時の順方向電圧を0Vまで降下させる際にセルに流れた負電流は最大で―500mAであり、電流密度に直すと―0.63mA/cmであり、実施例7と比較して10倍の負電流が流れていた。図9(b)に電解処理時の印加電圧波形とダブル型太陽電池セルに流れた電流波形の一例を示した。
【0111】
その後、前記セルを電解質溶液槽内から取り出し、純水でセル表面の電解質溶液を十分に洗い流した後、温風オーブンで150℃の温度で30分乾燥を行った。
【0112】
その後、実施例7と同様の暗状態でのシャント抵抗(Rshdark)及び光電変換効率を求め、その結果を図10(a)に各スラブについてのRshdarkを図10(b)に各スラブについての光電変換効率をそれぞれ実施例7の結果と共に示した。また、表4に200枚のスラブの平均のRshdarkと光電変換効率を実施例7の結果と共に併記した。
【0113】
結果は、Rshdarkは7.0×10Ω・cmと実施例7と比較して低く、光電変換効率においても10.9%と低く、シャントの影響を受けていた。
【0114】
【表4】
Figure 2004241618
【0115】
表4からもわかるように本発明の電解処理法を用いて製造した大面積のダブル型太陽電池は、内在する短絡電流通路が十分に除去されたシャント抵抗の高い、更には良好な特性を有する太陽電池であることがわかる。
【0116】
【発明の効果】
本発明の光起電力素子の製造方法によれば、光起電力素子に内在するシャント部以外の部分を破壊することなく、ひいてはシャントパスを増大させることなく、確実に選択的にシャント部を除去することが出来、その結果、良好な特性及び高い歩留りを有する光起電力素子、特には太陽電池を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施するための電解処理装置の一例を示す図である。
【図2】本発明の印加電圧波形の一例を示す図である。
【図3】本発明の電解処理工程の一例を示す概略図である。
【図4】電圧勾配dV/dtに対するRshdarkを示す図である。
【図5】実施例1により製造されたシングル型太陽電池の模式的断面図及び上面図である。
【図6】実施例及び比較例に用いられた印加電圧波形を示す図である。
【図7】実施例5により製造されたダブル型太陽電池の模式的断面図及び上面図である。
【図8】実施例6により製造されたトリプル型太陽電池の模式的断面図及び上面図である。
【図9】実施例7及び比較例4の電解処理時の印加電圧波形とダブル型太陽電池セルに流れた電流波形の一例を示す図である。
【図10】実施例7及び比較例4における各スラブについてのRshdarkと光電変換効率を示す図である。
【符号の説明】
101 基板
102 裏面反射層
103 半導体層
104 透明電極層
105 短絡電流通路
106 対向電極
107 電解処理槽
108 電解質溶液
109 電圧印加のための電源
201 基板
202 裏面反射層
203 透明導電層
204〜206 半導体層
207 透明電極層
208 エッチングパターニングライン
209 集電電極
210 プラス電極
211 マイナス電極
301 基板
302 裏面反射層
303 透明導電層
304〜309 半導体層
310 透明電極層
311 エッチングパターニングライン
312 集電電極
313 プラス電極
314 マイナス電極
401 基板
402 裏面反射層
403 透明導電層
404〜412 半導体層
413 透明電極層
414 エッチングパターニングライン
415 集電電極
416 プラス電極
417 マイナス電極

Claims (10)

  1. 少なくとも基板上に裏面反射層、半導体層、及び透明電極層が順次積層された光起電力素子を電解質溶液中に浸漬し、該光起電力素子に対し順方向電圧を印加し、該光起電力素子の短絡部における前記透明電極層を還元する電解処理により、該光起電力素子の欠陥による短絡電流通路を選択的に除去する工程を有する光起電力素子の製造方法において、前記光起電力素子に印加した順方向電圧を0V乃至は前記透明電極層の還元反応が起きない順方向電圧まで降下させる工程における電圧勾配を、常に−15V/s以上とすることを特徴とする光起電力素子の製造方法。
  2. 順方向電圧を降下させる時間が、0.3s以上であることを特徴とする請求項1に記載の光起電力素子の製造方法。
  3. 前記順方向電圧が、前記光起電力素子の開放電圧以上であることを特徴とする請求項1または2記載の光起電力素子の製造方法。
  4. 前記印加電圧が前記光起電力素子の開放電圧以上の順方向電圧と0V乃至は前記透明電極層の還元反応が起きない順方向電圧を行き来する台形波であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の光起電力素子の製造方法。
  5. 前記印加電圧が前記光起電力素子の開放電圧以上の順方向電圧と0V乃至は前記透明電極層の還元反応が起きない順方向電圧を行き来するノコギリ波であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の光起電力素子の製造方法。
  6. 前記印加電圧を複数回印加することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の光起電力素子の製造方法。
  7. 電解処理後、前記光起電力素子を水洗、乾燥することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の光起電力素子の製造方法。
  8. 前記電解質溶液の電気伝導度が、20〜100mS/cmであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の光起電力素子の製造方法。
  9. 前記電解質溶液の液温が、20℃〜80℃の温度範囲であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の光起電力素子の製造方法。
  10. 前記光起電力素子が、薄膜太陽電池であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の光起電力素子の製造方法。
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